IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソフトバンクモバイル株式会社の特許一覧

特開2022-181630XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム
<>
  • 特開-XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム 図1
  • 特開-XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム 図2
  • 特開-XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム 図3
  • 特開-XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム 図4
  • 特開-XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム 図5
  • 特開-XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181630
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221201BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20221201BHJP
   G16Y 20/40 20200101ALI20221201BHJP
   G16Y 40/20 20200101ALI20221201BHJP
   G16Y 40/30 20200101ALI20221201BHJP
【FI】
G06Q30/06 340
G06Q30/06 300
G16Y10/45
G16Y20/40
G16Y40/20
G16Y40/30
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088665
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】秋山 直洋
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 佳弘
(72)【発明者】
【氏名】水野 遊大
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼野 大祐
(72)【発明者】
【氏名】間宮 淳一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB47
5L049BB66
(57)【要約】
【課題】ユーザに新しいショッピング体験を提供可能なXRモール生成装置を提供する。
【解決手段】XRモール生成装置(200)は、ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部(242)と、XRモールをユーザに提供するXRモール提供部(244)と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、
前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備えるXRモール生成装置。
【請求項2】
前記XRモール生成部は、前記ユーザごとに、当該ユーザに関する情報を参照して、前記XRモールを生成する、請求項1に記載のXRモール生成装置。
【請求項3】
前記ユーザに関する情報は、
前記ユーザの属性情報、
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報、および
前記ユーザのXRモールに関する設定情報
の少なくとも1つを含む、請求項2に記載のXRモール生成装置。
【請求項4】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザの属性情報を含み、
前記ユーザの属性情報は、前記ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示す情報を含む、請求項3に記載のXRモール生成装置。
【請求項5】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報を含み、
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、実店舗、ECサイト、および前記XRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含む、請求項3または4に記載のXRモール生成装置。
【請求項6】
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報を含み、
前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報は、前記XRモール内の移動履歴情報を含む、請求項5に記載のXRモール生成装置。
【請求項7】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのXRモールに関する設定情報を含み、
前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報、
前記XR店舗の配置に関する設定情報、
前記XRモールの大きさに関する設定情報、および
前記XRモールの見た目に関する設定情報
の少なくとも1つを含む、請求項3~6のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項8】
前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、
前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を含み、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、前記XR店員に関する設定情報を含む、請求項7に記載のXRモール生成装置。
【請求項9】
前記XRモール生成部は、前記XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報をさらに参照して、前記XRモールを生成する、請求項2~8のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項10】
前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、
前記XR店舗に関する情報は、
前記XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報、および
前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報
の少なくとも1つ含む、請求項9に記載のXRモール生成装置。
【請求項11】
前記XR店舗に関する情報は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報を含み、
前記XR店員は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報に応じて、AIまたは演者の行動に基づいて行動する、請求項10に記載のXRモール生成装置。
【請求項12】
前記XR店舗に関する情報は、前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報を含み、
前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報は、前記XRモールに含まれる他のXR店舗に応じた前記XR店舗の配置に関する設定情報を含む、請求項10または11に記載のXRモール生成装置。
【請求項13】
前記XRモール提供部は、前記XRモールに含まれる少なくとも1つの前記XR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、当該XR店舗を前記ユーザに提供する、請求項9~12のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項14】
前記XRモール提供部は、前記XR店舗のライブコマースに関する設定情報を参照して、当該XR店舗のライブコマースを提供する、請求項9~13のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項15】
前記XRモール提供部は、前記XRモールを他のユーザにさらに提供する、請求項1~14のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項16】
前記XRは、
バーチャルリアリティ(VR)、
オーグメンテッドリアリティ(AR)、
ミックスドリアリティ(MR)、および
サブスティテューショナルリアリティ(SR)
の少なくとも1つを含む、請求項1~15のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項17】
XRモール生成装置が、ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、
前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を備えるXRモール生成装置の制御方法。
【請求項18】
請求項1~16のいずれか1項に記載のXRモール生成装置としてコンピュータを機能させるためのXRモール生成プログラムであって、前記XRモール生成部および前記XRモール提供部としてコンピュータを機能させるためのXRモール生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、種々のエクステンデットリアリティ(XR)技術が開発されている。
【0003】
XR技術は、xRまたはクロスリアリティとも表記され、バーチャルリアリティ(VR)、オーグメンテッドリアリティ(AR)、ミックスドリアリティ(MR)、およびサブスティテューショナルリアリティ(SR)などの総称である。
【0004】
VR技術は、仮想現実という現実空間(実空間)とは別の仮想空間を体験できるものである。AR技術とは、実空間に情報を重ね合わせるものである。MR技術とは、実空間と仮想空間とを融合させ、相互に影響を与えるものである。SR技術は、現在の実空間の映像(実映像)と、過去の空間および虚構の空間などの別空間の映像とを混同させ、本来実在しない人物および事象などが現在の実空間に存在しているかのように錯覚させるものである。
【0005】
このように、XR技術は、実空間の少なくとも一部に対し、仮想空間などの別空間の入れ替え、重畳、融合、混同などを行うことにより、ユーザに臨場感のある体験を提供することができる技術である。XR技術を利用した産業は、今後、発展すると予測されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-316586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、XR技術を用いて、ユーザに臨場感のあるショッピング体験を提供する技術は十分には開発されていない。特許文献1には、パーソナルコンピュータまたは端末の表示部に街並みを表示し、当該街並み内でユーザの自己アバターがショッピング等を行うことが記載されているが、XR技術を用いたものではなく、ユーザに臨場感のあるショッピング体験を提供するものとは言えない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置は、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備えている。
【0009】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置の制御方法は、XRモール生成装置が、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を備えている。
【0010】
本発明の各態様に係るXRモール生成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記XRモール生成装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記XRモール生成装置をコンピュータにて実現させるXRモール生成プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態1に係るXRモール生成システムの構成の一例を示す図である。
図2】ユーザに関する情報の構造の一例を示す図である。
図3】XR店舗に関する情報の構造の一例を示す図である。
図4】実施形態1に係るXRモール生成システムの制御処理の一例を示す図である。
図5】実施形態2に係るXRモール生成システムの構成の一例を示す図である。
図6】各実施形態に係る顧客側端末、店舗側端末およびXRモール生成装置として利用可能なコンピュータの構成を例示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<実施形態1>
〔XRモール生成システム1〕
図1は、本発明の実施形態1に係るXRモール生成システム1の構成の一例を示す図である。XRモール生成システム1は、顧客側端末100と、XRモール生成装置200と、店舗側端末300とを備えてよい。なお、XRモール生成システム1に含まれる顧客側端末100の数および店舗側端末300の数は、特に限定されず、1以上であってよい。
【0013】
XRモール生成システム1は、複数のXR店舗を含むXRモールを生成し、ユーザに提供するシステムであってよい。XR店舗とは、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な店舗を指す。XRモールとは、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能なショッピングモールを指す。XR技術とは、実空間の少なくとも一部に対し、仮想空間などの別空間の入れ替え、重畳、融合、混同などを行うことにより、ユーザに臨場感のある体験を提供する技術を指す。XRモールを生成するとは、XRモールをユーザに体験させるために必要なデータ(XRモールに関する情報)を生成することを指す。XRモールを提供するとは、XRモールに関する情報を、ユーザが使用する機器に提供することを指す。
【0014】
XRモール生成システム1では、店舗側端末300からXR店舗に関する情報がXRモール生成装置200に提供され、XRモール生成装置200において当該XR店舗に関する情報に基づいてXRモールが生成され、当該XRモールが顧客側端末100に提供されてよい。これにより、顧客側端末100を使用するユーザは、XR技術を用いた臨場感のあるショッピング体験をすることができる。
【0015】
顧客側端末100は、XRモールを体験するユーザが使用する端末である。ユーザは、顧客側端末100を使用することにより、XR技術を用いてショッピング体験をすることができる。顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばヘッドマウントディスプレイ、スマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等の表示装置を用いてよい。
【0016】
なお、本明細書において、XRは、バーチャルリアリティ(VR)、オーグメンテッドリアリティ(AR)、ミックスドリアリティ(MR)、およびサブスティテューショナルリアリティ(SR)のうちの少なくとも1つを含んでよく、これらの複数を含んでよい。
【0017】
例えば、VR技術は、仮想現実という現実空間(実空間)とは別の仮想空間を体験できるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばヘッドマウントディスプレイ等を用いてよい。
【0018】
また、AR技術は、実空間に情報を重ね合わせるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等を用いてよい。
【0019】
また、MR技術は、実空間と仮想空間とを融合させ、相互に影響を与えるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等を用いてよい。
【0020】
また、SR技術は、現在の実空間の映像(実映像)と、過去の空間および虚構の空間などの別空間の映像とを混同させ、本来実在しない人物および事象などが現在の実空間に存在しているかのように錯覚させるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばヘッドマウントディスプレイ等を用いてよい。
【0021】
例えば、SR技術は、現在の実映像と、同じ場所で撮影した過去の映像とを織り交ぜ、差し替えて、ヘッドマウントディスプレイなどの表示部に表示するものであってよい。また、SR技術は、現在の実空間のユーザ本人の足と、ユーザに気付かれないよく似た場所で撮影した別の人の足の映像とを混同させ、ヘッドマウントディスプレイなどの表示部に表示するものであってよい。SR技術によれば、ユーザに現在の実映像と過去の映像との区別できなくさせ、結果的に現在の実空間と別空間との間を行き来させることができる。
【0022】
店舗側端末300は、当該店舗側端末300に対応するXR店舗に関する情報をXRモール生成装置200に提供する端末であってよい。XRモール生成装置200が生成するXRモールには、各店舗側端末300に対応するXR店舗群から選択された複数のXR店舗が含まれてよい。換言すれば、各店舗側端末300が提供するXR店舗に関する情報は、XRモールに含まれるXR店舗の候補に関する情報であってよい。店舗側端末300としては、特に限定されず、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータ装置を用いてよい。
【0023】
XRモール生成装置200は、XRモールを生成し、当該XRモールをユーザに提供する。XRモール生成装置200としては、特に限定されず、サーバ等のコンピュータ装置を用いてよい。以下、各装置の詳細について説明する。
【0024】
〔顧客側端末100〕
顧客側端末100は、通信部110と、入力部120と、メモリ130と、記憶部140と、主制御部150と、表示部160とを備えてよい。
【0025】
通信部110は、ネットワークを介して、XRモール生成装置200の通信部210と通信を行ってよい。
【0026】
入力部120は、例えば、コントローラ、タッチパネル、マウス、キーボード等、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスであってもよいし、モーションセンサ、モーションカメラ等、ユーザの動作を検知する検知デバイスであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0027】
メモリ130には、主制御部150が実行する、各種プログラムおよびそれらのプログラムによって参照される各種データが一時的に格納されてよい。
【0028】
記憶部140には、主制御部150によって、読み出し、書き込み、参照などされる各種情報が格納されてよい。
【0029】
主制御部150は、通信部110と、入力部120と、メモリ130と、記憶部140と、表示部160とを制御してよい。例えば、主制御部150は、通信部110が受信したXRモールに関する情報を参照し、表示部160にXRモールを表示させてよい。
【0030】
表示部160は、XRモールを表示してよい。表示部160は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ、スマートフォン、タブレット端末等のディスプレイであってもよいし、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等の投影部であってもよい。
【0031】
〔店舗側端末300〕
店舗側端末300は、通信部310と、入力部320と、メモリ330と、記憶部340と、主制御部350と、表示部360とを備えてよい。
【0032】
通信部310は、ネットワークを介して、XRモール生成装置200の通信部210と通信を行ってよい。
【0033】
入力部320は、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード等、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスであってよい。
【0034】
メモリ330には、主制御部350が実行する、各種プログラムおよびそれらのプログラムによって参照される各種データが一時的に格納されてよい。
【0035】
記憶部340には、主制御部350によって、読み出し、書き込み、参照などされる各種情報が格納されてよい。
【0036】
主制御部350は、通信部310と、入力部320と、メモリ330と、記憶部340と、表示部360とを制御してよい。例えば、主制御部350は、入力部320に入力された店舗に関する情報を、通信部110を介してXRモール生成装置200に提供してもよい。
【0037】
表示部360は、例えば、ディスプレイであってよい。
【0038】
〔XRモール生成装置200〕
XRモール生成装置200は、通信部210と、メモリ220と、記憶部230と、主制御部240とを備えてよい。
【0039】
通信部210は、ネットワークを介して、顧客側端末100の通信部110、および、店舗側端末300の通信部110と、それぞれ通信を行ってよい。
【0040】
メモリ220には、主制御部240が実行するXRモール生成プログラムなどの各種プログラムおよび各種プログラムにより参照される各種データが一時的に格納されてよい。
【0041】
記憶部230には、主制御部240によって、読み出し、書き込み、参照などされる各種情報が格納されてよい。
【0042】
主制御部240は、通信部210とメモリ220と記憶部230とを制御してよい。例えば、主制御部240は、通信部210が受信した各種情報を参照してXRモールを生成し、XRモール生成装置200の通信部210および顧客側端末100の通信部110を介して、XRモールをユーザに提供させてよい。主制御部240は、XRモール生成部242と、XRモール提供部244とを備えてよい。
【0043】
(XRモール生成部242)
XRモール生成部242は、XRモールを生成してよい。換言すれば、XRモール生成部242は、XRモールに関する情報を生成してよい。XRモールに関する情報には、XR技術を用いてXRモールを体験するためのデータ、例えば、店舗や商品、店員等の3Dモデリングデータ等が含まれてよい。XRモール生成部242が、XR技術を用いて体験可能なXRモールを生成し、ユーザに提供することにより、ユーザは、ECサイトと異なり、写真および文字などにより商品を見るのではなく、3Dモデリングデータなどにより構成されるリアルなXR商品を見たり触れたりできる。
【0044】
このように、リアルな見た目のXR商品、XR店舗およびXRモールを、ユーザ自身に提供することにより、ユーザは、実店舗でのショッピング体験のように、ユーザ自身の体験としてリアルなショッピング体験ができる。これにより、ユーザに臨場感のある新しいショッピング体験を提供することができる。
【0045】
また、ユーザは、実店舗に行かずに、所望の実店舗に対応するXR店舗において商品を購入できるため、店舗までのユーザの移動時間を短縮することができる。
【0046】
また、XRモール生成部242は、以下の(1)および(2)の一方または両方の動作を行ってもよい:
(1)XRモール生成部242は、ユーザごとに、ユーザに関する情報を参照して、XRモールを生成してよい、
(2)XRモール生成部242は、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報を参照して、XRモールを生成してよい。
【0047】
XRモール生成部242が、上記(1)の動作を行うことにより、情報が多いにも関わらずユーザが望む情報が不足しているECサイトと異なり、ユーザが欲するXR商品があるXR店舗を含むXRモールなど、パーソナライズ化された情報が参照されたXRモールを生成することができる。その結果、パーソナライズ化された納得感のある自分だけのXRモールをユーザに提供することができる。
【0048】
また、XRモール生成部242が、上記(2)の動作を行うことにより、XRモール生成部242は、より臨場感があり、モール型ECサイトと自社型ECサイトとの両方のメリットを活かし、従来のECサイトのデメリットを克服したXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0049】
以下、本実施形態において用いられる各種の情報について説明する。まず、図2を用いて、ユーザに関する情報を説明する。図2は、ユーザに関する情報の構造の一例を示す図である。
【0050】
〔ユーザに関する情報〕
図2に示すように、ユーザに関する情報は、ユーザの属性情報、ユーザのショッピングに関する履歴情報、および、ユーザのXRモールに関する設定情報(顧客側設定情報)の少なくとも1つを含んでよい。ユーザに関する情報が、これらの情報の少なくとも1つを含むことにより、よりパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供できる。
【0051】
[ユーザの属性情報]
ユーザの属性情報は、ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示す情報を含んでよい。XRモール生成部242は、これらの情報の少なくとも1つを含むユーザの属性情報を参照し、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群からユーザの好みに近い商品が陳列されているXR店舗を決定し、当該XR店舗を含むXRモールを生成してよい。これにより、ユーザの好みが反映され、ユーザが望むXR店舗を含む、さらにパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0052】
なお、図3に示す例では、XRモール生成部242は、ユーザの属性情報を参照してXRモールに含まれるXR店舗を決定している。ただし、本実施形態では、後述のユーザのXRモールに関する設定情報がXRモールに含まれるXR店舗に関する設定情報をさらに含み、XRモール生成部242は、ユーザが入力した当該XR店舗に関する設定情報を参照してXRモールを生成してよい。これにより、XRモール生成部242は、より直接的にユーザが望むXR店舗をXRが含まれるXRモールを生成することができる。
【0053】
[ユーザのシッピングに関する履歴情報]
ユーザのショッピングに関する履歴情報は、実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含んでよい。
【0054】
ユーザのショッピングに関する履歴情報が、実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含むことにより、さらにパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0055】
(実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報)
実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報は、例えば、購入履歴情報、閲覧履歴情報(ウィッシュリストなど)、行動履歴情報、視線履歴情報および検索履歴情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0056】
実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報が、これらの履歴情報の少なくとも1つを含むことにより、特にパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0057】
XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報は、XRモール内の移動履歴情報を含んでよい。XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報が、XRモール内の移動履歴情報を含むことにより、特にパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0058】
[ユーザのXRに関する設定情報]
ユーザのXRモールに関する設定情報は、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報、XR店舗の配置に関する設定情報、XRモールの大きさに関する設定情報、およびXRモールの見た目に関する設定情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0059】
ユーザのXRモールに関する設定情報が、これらの設定情報のうちの少なくとも1つを含むことにより、ユーザの好みが反映され、よりパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0060】
(XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報)
ユーザのXRモールに関する設定情報が、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を含むことで、XRモール生成部242は、例えば、AR技術を用いた商品に関する情報や広告などがVR商品に重畳されたXR店舗を含むXRモールを生成できる。その結果、XRモール提供部244は、当該XR店舗において、より質の高い接客などのインタラクションをユーザに提供することができる。
【0061】
なお、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、前述のように、どのようにXR店舗におけるインタラクションを行うか否かに関する設定情報でなく、XR店舗におけるインタラクションの有無に関して設定された情報であってよい。
【0062】
例えば、インタラクションに関する設定情報がない場合、XRモール生成部242は、XR商品に関してユーザに不要な範囲まで説明およびサポートがない、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0063】
XR店舗には、XR店員が配置可能である場合、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、XR店員に関する設定情報を含んでよい。通常、従来のECサイトには店員などの案内役はいないが、XR店舗にXR店員が配置されていることにより、テキストで伝わらない情報をXR店員によって補足説明可能なため、より質の高い接客をユーザに提供することができる。
【0064】
XR店員に関する設定情報としては、例えば、XR店員の有無に関する設定情報、XR店員の商品の説明(説明の内容、範囲およびコミュニケーションレベルなど)に関する設定情報、ならびにXR店員の見た目に関する設定情報が挙げられる。XR店員の見た目に関する設定情報としては、例えば3Dモデリングデータに基づく設定情報、実物に基づく設定情報およびシルエットに基づく設定情報などが挙げられる。
【0065】
XR店員に関する設定情報がXR店員の有無に関する情報を含み、例えば、XR店員がいない場合、XRモール生成部242はXR商品に関してユーザに不要な範囲まで説明およびサポートがない、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0066】
XR店員に関する設定情報が、XR店員の商品の説明に関する設定情報を含むことによって、例えば、XR店員が丁寧に商品の説明をするように設定されている場合、ユーザの要望が曖昧でも、XR店員はユーザが望む商品を丁寧に説明して勧めることができる。これにより、よりユーザに適した形態によって商品を勧めることができるため、安心感および信頼感のあるXRモールをユーザに提供することができる。
【0067】
例えば、XR技術のうち、VR技術が用いられている場合、XR店員は、実物感および操作感のある商品の機能を紹介し、AR技術が用いられている場合、XR店員は、大きさおよび設置感のある商品を勧めることができる。その結果、ユーザに納得感のあるXRモールを提供することができる。
【0068】
XR店員に関する設定情報が、XR店員の見た目に関する設定情報を含むことにより、ユーザの好みが反映され、よりパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0069】
(XR店舗の配置に関する設定情報)
XR店舗の配置に関する設定情報は、例えば、ユーザが望むXR店舗の配置に関する設定情報、または、XR店舗をランダムに配置する設定情報を含んでよい。
【0070】
ユーザのXRモールに関する設定情報がXR店舗の配置に関する設定情報を含むことにより、XRモール生成部242は、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0071】
(XRモールの大きさに関する設定情報)
ユーザのXRモールに関する設定情報が、XRモールの大きさに関する設定情報を含むことにより、XRモール生成部242は、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0072】
(XRモールの見た目に関する設定情報)
XRモールの見た目に関する設定情報は、モールの外観に関する情報およびモールの内観に関する情報のうち少なくとも一方を含んでよい。
【0073】
ユーザのXRモールに関する設定情報が、XRモールの見た目に関する設定情報を含むことにより、XRモール生成部242は、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0074】
次に、図3を用いてXR店舗に関する情報を説明する。図3は、XR店舗に関する情報の構造の一例を示す図である。
【0075】
〔XR店舗に関する情報〕
XR店舗に関する情報は、例えば、XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗に対応する実店舗の商品に関する情報、店内の点群情報、在庫情報、店の外観および内観などの店の見た目に関する情報ならびに当該実店舗の店員に関する情報などであってよい。実店舗の商品に関する情報は、例えば、当該商品の3Dモデリングデータであってよい。
【0076】
XR店舗に関する情報に、XR店舗に対応する実店舗に関する情報が含まれていることにより、XRモール生成部242は、より臨場感のあるXR店舗を生成できる。
【0077】
図3に示すように、XR店舗に関する情報は、店舗側設定情報を含んでよい。
【0078】
[店舗側設定情報]
店舗側設定情報は、XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報、XR店舗の配置に関する店舗側設定情報、XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報、およびXR店員の行動に関する店舗側設定情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0079】
これにより、店舗側と顧客であるユーザとの両方からXRモールを設定できる。そのため、XRモール生成部242は、店舗側とユーザとの両方が望む、モール型ECサイトと、自社型ECサイトとの両方のメリットを活かし、従来のECサイトのデメリットを克服したXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0080】
例えば、モール型ECサイトの集客力、信頼感および簡易性というメリット、ならびに、自社型ECサイトの利益、ブランディングおよびリピート率というメリットを活かすことができる。また、モール型ECサイトの手数料、価格競争、ブランディングおよびマーケティングというデメリット、ならびに、集客力、成果および運営というデメリットを克服することができる。
【0081】
(XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報)
XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報は、例えば、ユーザ属性の情報など、ユーザに関する情報に応じて、出店するか否かを設定する情報であってよい。
【0082】
これにより、XRモール生成部242は、ユーザの好みを示す属性情報だけでなく、XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報も参照し、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群から、XRモールに含まれるXR店舗を決定することができる。その結果、XRモール生成部242は、ユーザの要望と、店舗側の要望との両方がマッチングするXR店舗をXRモールに含まれるXR店舗として決定することができる。
【0083】
例えば、XRモール生成部242は、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群のうち、ユーザが商品を購入する可能性のあるXR店舗のみをXRモールに含ませ、出店させることができる。
【0084】
(XR店舗の配置に関する店舗側設定情報)
XR店舗の配置に関する店舗側設定情報は、例えば、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報を含んでよい。店舗側設定情報がXR店舗の配置に関する店舗側設定情報を含むことにより、店舗側も望むXR店舗を含むXRモールを生成することができる。
【0085】
例えば、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報は、同業他社である他のXR店舗の近くにXR店舗を配置させるか否かを設定する情報であってよい。これにより、例えば有名な同業他社の他のXR店舗の近くにXR店舗を配置させ、他のXR店舗のついでに近くのXR店舗でもユーザに商品を買わせたり、他のXR店舗の近くにXR店舗を配置させずに同業他社との競争を避けたりできる。
【0086】
(XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報)
XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報は、例えば、ユーザのショッピングに関する履歴情報など、ユーザに関する情報に応じて、XR店舗において陳列する商品を設定する情報であってよい。
【0087】
店舗側設定情報がXR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報を含むことにより、ユーザが望むXR商品が陳列されたXR店舗を含むXRモールを生成することができる。その結果、店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを生成することができる。
【0088】
(XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報)
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報は、例えば、顧客の購買傾向に応じたXR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報を含んでよい。
【0089】
例えば、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報は、顧客の購買傾向と、XR店舗におけるインタラクションとが関連付けられた情報であってよい。
【0090】
より具体的には、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、商品集中型の顧客の購買傾向と、XR店舗における別商品の提案をせずに、顧客が欲する情報のみを正確に素早く伝えるインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが速さであり、顧客の購買意欲が強く、店舗側が目指すことは顧客に購入者になってもらうことだからである。
【0091】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、閲覧者型の顧客の購買傾向と、他の商品と比較しながら商品の世界観およびこだわりなどを説明するインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが新しい発見であり、顧客の購買意欲が弱く、店舗側が目指すことが顧客に購入者およびインフルエンサーの少なくとも一方になってもらうことだからである。
【0092】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、新着情報へのアクセスを容易にするために、リサーチャー型の顧客の購買傾向と、関連情報および商品の紹介などのインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが情報収集であり、顧客の購買意欲が弱く、店舗側が目指すことが顧客に購入者になってもらうことだからである。
【0093】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、バーゲンハンター型の顧客の購買傾向と、割引率および価格を明確化し、バーゲンコーナへ商品を集中させるインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものがロイヤルティであり、顧客の購買意欲が強く、店舗側が目指すことが顧客にリピーターになってもらうことだからである。
【0094】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、1回限りの買い物客型の顧客の購買傾向と、XR店舗のメンバーサイト登録不要の購買処理を行い、手軽なショッピング体験を顧客に提供するインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが明確さおよびスリム化であり、顧客の購買意欲が状況により変化し、店舗側が目指すことが顧客に安心感を与えることだからである。
【0095】
このように、店舗側設定情報がXR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報を含むことにより、より店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを生成し、ユーザに提供することができる。例えば、ユーザに関する情報にXR店舗におけるインタラクションに関する設定情報が含まれている場合、店舗側とユーザとのそれぞれが望むインタラクションをマッチングしながら、より両方が望むインタラクションをユーザに提供できる。
【0096】
(XR店員の行動に関する店舗側設定情報)
XR店員の行動に関する店舗側設定情報は、例えば、XR店員が、AI(Artificial Intelligence:人工知能)および演者の行動のいずれに基づいて行動するのかが設定された情報であってよい。
【0097】
この場合、店舗側は、XR店員の行動に関する店舗側設定情報を入力部320に入力してよい。これにより、XRモール生成部242は、XR店員を、XR店員の行動に関する店舗側設定情報に応じて、AIに基づいて自動的に接客するAI店員、または、店舗側の演者の行動に基づいて手動により接客するアバター店員として行動させることができる。なお、演者は、店舗側端末300の操作者自身であっても、そうでなくてもよい。
【0098】
この場合、記憶部230には、AIに基づくXR店員の行動を予測する予測装置が格納されてよい。また、予測装置は、実店舗およびXR店舗の少なくとも一方における顧客の行動と、店員の行動とが関連付けられた教師データを入力データとするニューラルネットワークなどの学習モデルを参照し、XR店員の行動を予測してよい。
【0099】
これにより、予測装置は、顧客であるユーザが新たに行動した場合、学習モデルを参照してXR店員の行動を予測し、主制御部240におけるXRモール生成部242Xは、記憶部230の予測装置が予測した行動をXR店員に取らせることができる。
【0100】
店舗側は、ユーザに応じて、XR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定してよい。例えば、ユーザが常連客である場合、店舗側は、XR店員がAIに基づいて行動するようにXR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定し、演者の負担を軽減することができる。また、店舗側は、ユーザが常連客でない場合、演者の行動に基づいて行動するようにXR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定し、より安心感および信頼感のある接客を行うことができる。
【0101】
このように、店舗側設定情報がXR店員の行動に関する店舗側設定情報を含むことにより、より店舗側が望むインタラクションを行うXR店舗を含むXRモールを生成できる。また、ユーザに応じてXR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定することにより、よりユーザが望むインタラクションを行うXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0102】
なお、店舗側による入力部320へのXR店員の行動に関する店舗側設定情報の入力は、店舗側が自発的に行ってよい。また、所定のタイミングで、主制御部240Xが、通信部210に、XR店員の行動に関する店舗側設定情報の入力を店舗側に促す接客対応依頼の情報を、店舗側端末300の通信部110へと送信させてよい。
【0103】
XR店員の行動に関する店舗側設定情報の入力を店舗側に促す接客対応依頼の情報を、店舗側端末300の通信部110に送信することにより、店舗側は、自発的に管理しなくても、所定のタイミング好適にXR店員の行動に関する店舗側情報を設定できる。
【0104】
なお、図3の例では、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報と、XR店員の行動に関する店舗側設定情報とは別の情報だが、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報はXR店員の行動に関する店舗側設定情報を含んでよい。
【0105】
XR店舗に関する情報は、さらに、XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報、およびXRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗のライブコマースに関する設定情報をさらに含んでよい。
【0106】
XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報は、例えば、センサなどによって当該実店舗の商品、在庫状況、店の外観および内観などの店の見た目ならびに店員などをリアルタイムで測定した情報であってよい。
【0107】
XR店舗のライブコマースに関する店舗側設定情報は、例えば、店舗側から、ユーザに対し、XR店舗においてライブ形式の商品説の説明および販売などを行うライブコマースの招待通知または広告通知に関して設定された情報であってよい。
【0108】
〔XRモールに関する情報〕
XRモール生成部242が生成するXRモールに関する情報は、XRモールをユーザに体験させるために必要なデータであってよく、例えば、以下の情報を含んでよい:
・XRモールに含まれるXR店舗を示すデータ
・XRモールの3Dモデリングデータ
・XRモールにおける環境音声データ
・XRモール内の各XR店舗の配置データ
・各XR店舗の3Dモデリングデータ
・各XR店舗における環境音声データ
・各XR店舗にXR店員が配置されているか否かを示すデータ
・各XR店員の3Dモデリングデータ
・各XR店員の音声データ
・各XR店舗に配置される商品を示すデータ
・各商品の3Dモデリングデータ
・各商品の説明データ
など。
【0109】
(XRモール提供部244)
XRモール提供部244はXRモールをユーザに提供してよい。これにより、ユーザに臨場感のあるショッピング体験を提供し、実店舗までのユーザの移動時間を短縮できる。
【0110】
XRモール生成後、顧客側端末100および店舗側端末300からユーザに関する情報およびXR店舗に関する情報などの各種情報を受信した場合、XRモール提供部244は、各種情報を参照し、XRモールを更新してユーザに提供してよい。
【0111】
(XRモールの提供例1)
XRモール提供部244は、実店舗のリアルタイム測定情報を参照し、XR店舗を更新し、更新したXR店舗をユーザに提供してよい。
【0112】
この場合、XRモール生成後、店舗側端末300の入力部320が店舗側から当該実店舗のリアルタイム測定情報の入力を受け付けてよい。XRモール生成装置200の主制御部240は、通信部210を介して、店舗側端末300の通信部110から当該実店舗のリアルタイム測定情報を受信してよい。
【0113】
主制御部240におけるXRモール提供部244は、当該実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、XRモールにおけるXR店舗を更新してよい。XRモール提供部244は、通信部210に、実店舗のリアルタイム測定情報が参照されたXR店舗を含むXRモールに関する情報を顧客側端末100の通信部110へと送信させ、XR店舗を含むXRモールをユーザに提供してよい。
【0114】
このように、XRモール提供部244が、実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、当該XR店舗をユーザに提供することにより、リアルタイムの実店舗の状況が反映されたより臨場感のあるXR店舗を含むXRモールをユーザに提供することができる。
【0115】
(XRモールの提供例2)
XRモール提供部244は、XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗のライブコマースに関する設定情報を参照し、当該XR店舗のライブコマースをユーザに提供してよい。
【0116】
これにより、店舗側はXR店舗の商品の説明および販売など、XR店舗を宣伝することができ、ユーザは、XR店舗の商品の情報を得たり、その場で商品を購入したりすることができる。その結果、より店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを提供することができる。
【0117】
この場合、XRモールを生成後、店舗側端末300の入力部320は、店舗側からXR店舗のライブコマースに関する設定情報の入力を受け付けてよい。XRモール生成装置200の主制御部240は、通信部210を介して、店舗側端末300の通信部110からXR店舗のライブコマースに関する設定情報を受信してよい。
【0118】
主制御部240におけるXRモール提供部244は、通信部210に対し、顧客側端末100の通信部110へと、XR店舗のライブコマースに関する設定情報を送信させてよい。
【0119】
なお、XRモール提供部244は、店舗側が顧客であるユーザに直接ライブコマースの広告通知または招待通知できる場合、顧客側端末100にライブコマースに関する設定情報を送信しなくてよい。店舗側がユーザに直接ライブコマースの広告通知または招待通知できる場合とは、例えば、ユーザが過去にXR店舗または当該XR店舗に対応する実店舗に来店し、メールおよびSNSの少なくとも一方を登録している場合などが挙げられる。
【0120】
XRモール提供部244は、ライブコマースの広告通知または招待通知をした顧客のうち、ライブコマース開催日にXR店舗に来店した顧客にライブ形式の商品の招待および販売であるライブコマースを行ってよい。
【0121】
XRモールに来場した参加者以外の他のユーザがXR店舗に接近した場合、XRモール提供部244は、XR店舗のライブコマースに関する設定情報に応じて、他のユーザにもライブコマースを提供してよい。
【0122】
例えば、XR店舗のライブコマースに関する設定情報が、参加者以外の他のユーザがXR店舗に接近した場合に他のユーザにもライブコマースを提供するように設定されている場合、XRモール提供部244は他のユーザにライブコマースを提供してよい。これにより、より好適に顧客にXR店舗の商品を宣伝できる。
【0123】
(XRモールの提供例3)
店舗側端末300の入力部120が店舗側から新たなマーケティングに関する情報の入力を受け付けた場合、XRモール提供部244は、当該情報を参照して、XRモールを更新し、ユーザに提供してよい。これにより、XRモール提供部244は、新たなマーケティングに関する情報が反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0124】
〔XRモール生成システム1の制御処理〕
次に、図4を用いて、実施形態1に係るXRモール生成システム1の制御処理(XRモール生成装置200の制御方法)を説明する。図4は、実施形態1に係るXRモール生成システム1の制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0125】
(ステップS10)
XRモール生成システム1における店舗側端末300の入力部320は、店舗側から、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報の入力を受け付ける入力処理を行ってよい(入力工程)。
【0126】
(ステップS20)
店舗側端末300の主制御部150は、通信部110に対し、XRモール生成システム1XにおけるXRモール生成装置200の通信部210へと、XR店舗に関する情報を送信する送信処理を行わせてよい(送信工程)。
【0127】
すなわち、店舗側端末300の通信部110は、XRモール生成装置200の通信部210にXR店舗に関する情報を送信する送信処理を行ってよい。
【0128】
(ステップS30)
XRモール生成装置200の通信部210は、店舗側端末300の通信部110から、XR店舗に関する情報を受信する受信処理を行ってよい(受信工程)。
【0129】
(ステップS40)
XRモール生成システム1における顧客側端末100の入力部120は、ユーザから、ユーザに関する情報の入力を受け付ける入力処理を行ってよい(入力工程)。
【0130】
(ステップS50)
XRモール生成システム1における顧客側端末100の主制御部150は、通信部110に対し、XRモール生成システム1におけるXRモール生成装置200の通信部210へとユーザに関する情報を送信する送信処理を行わせてよい(送信工程)。
【0131】
すなわち、顧客側端末100の通信部110は、XRモール生成装置200の通信部210にユーザに関する情報を送信する送信処理を行ってよい。
【0132】
(ステップS60)
XRモール生成装置200の通信部210は、顧客側端末100の通信部110から、ユーザに関する情報を受信する受信処理を行ってよい(受信工程)。
【0133】
(ステップS70)
XRモール生成装置200の主制御部240におけるXRモール生成部242は、ユーザに関する情報およびXR店舗に関する情報などを参照して、XRモールを生成するXRモール生成処理を行ってよい(XRモール生成工程)。
【0134】
以下、XRモール生成工程について具体的に説明する。一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報における、ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示すユーザの属性情報を参照し、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報のうち、ユーザ属性の情報に応じて、出店するか否かを設定するXRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報を参照し、XR店舗群からXRモールに含まれるXR店舗を決定してよい。
【0135】
これにより、XRモール生成部242は、ユーザの要望と、店舗側の要望との両方がマッチングするXR店舗をXRモールに含まれるXR店舗として決定することができる。
【0136】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報における、実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報(例えば、XRモール内の移動履歴情報)を参照し、XR店舗に陳列する商品の候補を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報における、XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報をさらに参照し、XR店舗において陳列する商品を決定してよい。
【0137】
この場合、XRモール生成部242は、ユーザのショッピングに関する履歴情報と、XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報とをマッチングして、ユーザが望むXR商品が陳列されたXR店舗を含むXRモールを生成することができる。その結果、店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0138】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を参照し、XR店舗におけるインタラクションを決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報のうち、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報をさらに参照し、XR店舗におけるインタラクションを決定してよい。
【0139】
これにより、XRモール生成部242は、ユーザによるXR店舗におけるインタラクションに関する設定情報と、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報とをマッチングし、ユーザおよび店舗側の両方が望むXR店舗におけるインタラクションを決定できる。
【0140】
例えば、XRモール生成部242は、ユーザによるXR店舗におけるインタラクションに関する設定情報におけるXR店員に関する設定情報を参照し、XR店員の有無、XR店員の商品の説明およびXR店員の見た目を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報におけるXR店員の行動に関する店舗側設定情報をさらに参照して、XR店員がAIおよび演者の行動のいずれに基づいて行動するのかを決定してよい。これにより、XRモール生成部242は、ユーザおよび店舗側の両方が望むXR店員が配置されたXR店舗を生成することができる。
【0141】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XR店舗の配置に関する設定情報、または、XR店舗をランダムに配置するXR店舗の配置に関する設定情報を参照し、XR店舗の配置の候補を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報のうち、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報をさらに参照し、XR店舗の配置の候補から、XR店舗の配置を決定してよい。
【0142】
この場合、XRモール生成部242は、XR店舗の配置に関する設定情報と、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報とをマッチングして、ユーザおよび店舗側との両方が望むXR店舗の配置を決定することができる。例えば、ユーザが望むXR店舗の配置の候補のうち、他のXR店舗に近くまたは遠くにXR店舗が配置されるように、XR店舗の配置を決定することができる。
【0143】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XRモールの大きさに関する設定情報を参照して、ユーザが望む大きさのXRモールを生成してよい。
【0144】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XRモールの見た目に関する設定情報の少なくとも一方を参照して、ユーザの好みが反映された外観および内観などの見た目のXRモールを生成してよい。
【0145】
一態様において、XRモール生成部242は、前述の方法によって決定した情報をXRモールに関する情報として統合することによって、XRモールを生成してよい。
【0146】
(ステップS80)
XRモール生成装置200の主制御部240におけるXRモール提供部244は、XRモールをユーザに提供するXRモール提供処理を行ってよい(XRモール提供工程)。
【0147】
例えば、XRモール提供部244は、XRモール生成部242によって生成されたXRモールを、ユーザに提供するためのXRモールに関する情報として取得し、当該XRモールに関する情報を通信部210に送信させてよい。
【0148】
(ステップS90)
通信部210は、XRモールに関する情報を顧客側端末100の通信部110に送信してよい。
【0149】
(ステップS100)
顧客側端末100の通信部110は、XRモール生成装置200の通信部210からXRモールに関する情報を受信する受信処理を行ってよい(受信工程)。
【0150】
(ステップS110)
顧客側端末100の主制御部150は、XRモールに関する情報を参照して、顧客側端末100の表示部160にXRモールを表示させる表示処理を行わせてよい(表示工程)。すなわち、表示部160は、XRモールを表示する表示処理を行ってよい。
【0151】
<実施形態2>
本発明に係るXRモール生成システムは、実施形態2に係るXRモール生成システム1Xのように、ユーザの友達など他のユーザにユーザのXRモールをさらに提供してよい。
【0152】
以下、図5を用いて、実施形態2に係るXRモール生成システム1Xを説明する。なお、説明の便宜上、前述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0153】
〔XRモール生成システム1X〕
図5に示すように、XRモール生成システム1Xは、他のユーザの顧客側端末100Xをさらに備えてよい。また、XRモール生成システム1Xは、実施形態1に係るXRモール生成装置200の代わりにXRモール生成装置200Xを備えてよい。この点以外は、XRモール生成システム1Xは、実施形態1に係るXRモール生成システム1と同様の構成であってよい。
【0154】
〔XRモール生成装置200X〕
図5に示すように、XRモール生成装置200Xは、実施形態1における主制御部240の代わりに、主制御部240Xを備えてよい。この点以外は、XRモール生成装置200Xは、実施形態1に係るXRモール生成装置200と同様の構成であってよい。
【0155】
[主制御部240X]
図5に示すように、主制御部240Xは、実施形態1におけるXRモール提供部244の代わりに、XRモール提供部244Xを備えてよい。この点以外は、主制御部240Xは、実施形態1における主制御部240と同様の構成であってよい。
【0156】
(XRモール提供部244X)
XRモール提供部244Xは、他のユーザにXRモールをさらに提供し、XRモールに他のユーザを招待してよい。この場合、XRモール生成後、XRモール提供部244Xは、通信部210を介して、ユーザのXRモールに関する情報を送信させ、他のユーザにXRモールを提供してよい。
【0157】
これにより、他のユーザがユーザのXRモールに参加でき、ユーザは、他のユーザとXRモールにおいてショッピング体験を共有し、コミュニケーションを取ることができる。
【0158】
なお、ユーザは、例えば、メールまたはSNSなどによって他のユーザにXRモールの招待通知を行い、他のユーザが同意し、XRモール生成後、XRモールの開催通知を行ってよいが、XRモール提供部244Xを介して通知を行ってもよい。
【0159】
例えば、顧客側端末100の入力部120がユーザからXRモールの招待通知および開催通知などの通知に関する情報の入力を受け付けた場合、通信部110および210を介して当該情報をXRモール提供部244Xが取得し、顧客側端末100Xに送信してよい。これによっても、XRモールを他のユーザに好適に通知することができる。
【0160】
XRモール提供部244Xは、他のユーザにXRモールを提供した場合、他のユーザにXRモールを提供し、他のユーザがXRモールに参加したことをユーザに通知してよい。これにより、ユーザは、他のユーザとXRモールにおいて合流しやすくなり、よりショッピング体験を共有し、コミュニケーションを取りやすくなる。
【0161】
なお、前述の例では、XRモール提供部244Xは、一人の他のユーザにXRモールを提供しているが、二人以上の他のユーザにXRモールを提供してよい。
【0162】
〔ハードウェア構成およびソフトウェアによる実現例〕
顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、および、店舗側端末300の制御ブロック(特に主制御部150に含まれる各部、および、主制御部240、240Xに含まれるXRモール生成部242、XRモール提供部244、244Xなど)は、集積回路(ICチップ)などに形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、および、店舗側端末300は、図6に示すようなコンピュータ(電子計算機)を用いて構成されてよい。
【0163】
図6は、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、および、店舗側端末300として利用可能なコンピュータ910の構成を例示したブロック図である。コンピュータ910は、バス911を介して互いに接続された演算装置912と、主記憶装置913と、補助記憶装置914と、入出力インターフェース915とを備えてよい。演算装置912、主記憶装置913、および補助記憶装置914は、それぞれ、例えばCPU、RAM(random access memory)、ソリッドステートドライブまたはハードディスクドライブであってもよい。入出力インターフェース915には、ユーザがコンピュータ910に各種情報を入力するための入力装置920、および、コンピュータ910がユーザに各種情報を出力するための出力装置930が接続される。入力装置920および出力装置930は、コンピュータ910に内蔵されたものであってもよいし、コンピュータ910に接続された(外付けされた)ものであってもよい。例えば、入力装置920は、ボタン、キーボード、マウス、タッチセンサなどであってもよく、出力装置930は、ランプ、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどであってもよい。また、タッチセンサとディスプレイとが一体化されたタッチパネルのような、入力装置920および出力装置930の双方の機能を有する装置を適用してもよい。そして、通信インターフェース916は、コンピュータ910が外部の装置と通信するためのインターフェースである。
【0164】
補助記憶装置914には、コンピュータ910を、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、または、店舗側端末300として動作させるためのXRモール生成プログラムが格納されている。そして、演算装置912は、補助記憶装置914に格納された上記XRモール生成プログラムを主記憶装置913上に展開して当該XRモール生成プログラムに含まれる命令を実行することによって、コンピュータ910を、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、または、店舗側端末300が備える各部として機能させてよい。なお、補助記憶装置914がXRモール生成プログラムなどの情報の記録に用いる記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な「一時的でない有形の媒体」であればよく、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブル論理回路などであってもよい。
【0165】
また、コンピュータ910の外部の記録媒体に記録されているXRモール生成プログラム、または任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波など)を介してコンピュータ910に供給されたXRモール生成プログラムを用いてコンピュータ910を機能させる構成を採用してもよい。そして、本発明は、上記XRモール生成プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現されうる。
【0166】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0167】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AIに実行させてよい。この場合、AIは上記主制御部によって動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバなど)によって動作するものであってもよい。
【0168】
〔付記事項〕
本明細書に記載の発明の一部は以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0169】
(付記1)
ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、
前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備えるXRモール生成装置。
【0170】
(付記2)
XRモール生成装置が、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、
前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を備えるXRモール生成装置の制御方法。
【0171】
本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0172】
1、1X XRモール生成システム
100、100X 顧客側端末
200、200X XRモール生成装置
242 XRモール生成部
244、244X XRモール提供部
300 店舗側端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-02-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、
前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備えるXRモール生成装置。
【請求項2】
前記XRモール生成部は、前記ユーザごとに、当該ユーザに関する情報を参照して、前記XRモールを生成する、請求項1に記載のXRモール生成装置。
【請求項3】
前記ユーザに関する情報は、
前記ユーザの属性情報、
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報、および
前記ユーザのXRモールに関する設定情報
の少なくとも1つを含む、請求項2に記載のXRモール生成装置。
【請求項4】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザの属性情報を含み、
前記ユーザの属性情報は、前記ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示す情報を含む、請求項3に記載のXRモール生成装置。
【請求項5】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報を含み、
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、実店舗、ECサイト、および前記XRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含む、請求項3または4に記載のXRモール生成装置。
【請求項6】
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報を含み、
前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報は、前記XRモール内の移動履歴情報を含む、請求項5に記載のXRモール生成装置。
【請求項7】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのXRモールに関する設定情報を含み、
前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報、
前記XR店舗の配置に関する設定情報、
前記XRモールの大きさに関する設定情報、および
前記XRモールの見た目に関する設定情報
の少なくとも1つを含む、請求項3~6のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項8】
前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、
前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を含み、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、前記XR店員に関する設定情報を含む、請求項7に記載のXRモール生成装置。
【請求項9】
前記XRモール生成部は、前記XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報をさらに参照して、前記XRモールを生成する、請求項2~8のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項10】
前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、
前記XR店舗に関する情報は、
前記XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報、および
前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報
の少なくとも1つ含む、請求項9に記載のXRモール生成装置。
【請求項11】
前記XR店舗に関する情報は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報を含み、
前記XR店員は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報に応じて、AI(Artificial Intelligence:人工知能)または演者の行動に基づいて行動する、請求項10に記載のXRモール生成装置。
【請求項12】
前記XR店舗に関する情報は、前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報を含み、
前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報は、前記XRモールに含まれる他のXR店舗に応じた前記XR店舗の配置に関する設定情報を含む、請求項10または11に記載のXRモール生成装置。
【請求項13】
前記XRモール提供部は、前記XRモールに含まれる少なくとも1つの前記XR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、当該XR店舗を前記ユーザに提供する、請求項9~12のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項14】
前記XRモール提供部は、前記XR店舗のライブコマースに関する設定情報を参照して、当該XR店舗のライブコマースを提供する、請求項9~13のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項15】
前記XRモール提供部は、前記XRモールを他のユーザにさらに提供する、請求項1~14のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項16】
前記XRは、
バーチャルリアリティ(VR)、
オーグメンテッドリアリティ(AR)、
ミックスドリアリティ(MR)、および
サブスティテューショナルリアリティ(SR)
の少なくとも1つを含む、請求項1~15のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項17】
XRモール生成装置が、ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、
前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を備えるXRモール生成装置の制御方法。
【請求項18】
請求項1~16のいずれか1項に記載のXRモール生成装置としてコンピュータを機能させるためのXRモール生成プログラムであって、前記XRモール生成部および前記XRモール提供部としてコンピュータを機能させるためのXRモール生成プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、XRモール生成装置、XRモール生成装置の制御方法およびXRモール生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、種々のエクステンデットリアリティ(XR)技術が開発されている。
【0003】
XR技術は、xRまたはクロスリアリティとも表記され、バーチャルリアリティ(VR)、オーグメンテッドリアリティ(AR)、ミックスドリアリティ(MR)、およびサブスティテューショナルリアリティ(SR)などの総称である。
【0004】
VR技術は、仮想現実という現実空間(実空間)とは別の仮想空間を体験できるものである。AR技術とは、実空間に情報を重ね合わせるものである。MR技術とは、実空間と仮想空間とを融合させ、相互に影響を与えるものである。SR技術は、現在の実空間の映像(実映像)と、過去の空間および虚構の空間などの別空間の映像とを混同させ、本来実在しない人物および事象などが現在の実空間に存在しているかのように錯覚させるものである。
【0005】
このように、XR技術は、実空間の少なくとも一部に対し、仮想空間などの別空間の入れ替え、重畳、融合、混同などを行うことにより、ユーザに臨場感のある体験を提供することができる技術である。XR技術を利用した産業は、今後、発展すると予測されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005-316586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、XR技術を用いて、ユーザに臨場感のあるショッピング体験を提供する技術は十分には開発されていない。特許文献1には、パーソナルコンピュータまたは端末の表示部に街並みを表示し、当該街並み内でユーザの自己アバターがショッピング等を行うことが記載されているが、XR技術を用いたものではなく、ユーザに臨場感のあるショッピング体験を提供するものとは言えない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置は、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備えている。
【0009】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XRモール生成部は、前記ユーザごとに、当該ユーザに関する情報を参照して、前記XRモールを生成してよい。
【0010】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記ユーザに関する情報は、前記ユーザの属性情報、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報、および前記ユーザのXRモールに関する設定情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0011】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記ユーザに関する情報は、前記ユーザの属性情報を含み、前記ユーザの属性情報は、前記ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示す情報を含んでよい。
【0012】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報を含み、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、実店舗、ECサイト、および前記XRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含んでよい。
【0013】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報を含み、前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報は、前記XRモール内の移動履歴情報を含んでよい。
【0014】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのXRモールに関する設定情報を含み、前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報、前記XR店舗の配置に関する設定情報、前記XRモールの大きさに関する設定情報、および前記XRモールの見た目に関する設定情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0015】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を含み、前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、前記XR店員に関する設定情報を含んでよい。
【0016】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XRモール生成部は、前記XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報をさらに参照して、前記XRモールを生成してよい。
【0017】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、前記XR店舗に関する情報は、前記XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報、前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報、前記XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報、前記XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報、および前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報の少なくとも1つ含んでよい。
【0018】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XR店舗に関する情報は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報を含み、前記XR店員は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報に応じて、AI(Artificial Intelligence:人工知能)または演者の行動に基づいて行動してよい。
【0019】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XR店舗に関する情報は、前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報を含み、前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報は、前記XRモールに含まれる他のXR店舗に応じた前記XR店舗の配置に関する設定情報を含んでよい。
【0020】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XRモール提供部は、前記XRモールに含まれる少なくとも1つの前記XR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、当該XR店舗を前記ユーザに提供してよい。
【0021】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XRモール提供部は、前記XR店舗のライブコマースに関する設定情報を参照して、当該XR店舗のライブコマースを提供してよい。
【0022】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XRモール提供部は、前記XRモールを他のユーザにさらに提供してよい。
【0023】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置では、前記XRは、バーチャルリアリティ(VR)、オーグメンテッドリアリティ(AR)、ミックスドリアリティ(MR)、およびサブスティテューショナルリアリティ(SR)の少なくとも1つを含んでよい。
【0024】
本発明の一態様に係るXRモール生成装置の制御方法は、XRモール生成装置が、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を備えている。
【0025】
本発明の各態様に係るXRモール生成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記XRモール生成装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記XRモール生成装置をコンピュータにて実現させるXRモール生成プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】実施形態1に係るXRモール生成システムの構成の一例を示す図である。
図2】ユーザに関する情報の構造の一例を示す図である。
図3】XR店舗に関する情報の構造の一例を示す図である。
図4】実施形態1に係るXRモール生成システムの制御処理の一例を示す図である。
図5】実施形態2に係るXRモール生成システムの構成の一例を示す図である。
図6】各実施形態に係る顧客側端末、店舗側端末およびXRモール生成装置として利用可能なコンピュータの構成を例示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<実施形態1>
〔XRモール生成システム1〕
図1は、本発明の実施形態1に係るXRモール生成システム1の構成の一例を示す図である。XRモール生成システム1は、顧客側端末100と、XRモール生成装置200と、店舗側端末300とを備えてよい。なお、XRモール生成システム1に含まれる顧客側端末100の数および店舗側端末300の数は、特に限定されず、1以上であってよい。
【0028】
XRモール生成システム1は、複数のXR店舗を含むXRモールを生成し、ユーザに提供するシステムであってよい。XR店舗とは、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な店舗を指す。XRモールとは、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能なショッピングモールを指す。XR技術とは、実空間の少なくとも一部に対し、仮想空間などの別空間の入れ替え、重畳、融合、混同などを行うことにより、ユーザに臨場感のある体験を提供する技術を指す。XRモールを生成するとは、XRモールをユーザに体験させるために必要なデータ(XRモールに関する情報)を生成することを指す。XRモールを提供するとは、XRモールに関する情報を、ユーザが使用する機器に提供することを指す。
【0029】
XRモール生成システム1では、店舗側端末300からXR店舗に関する情報がXRモール生成装置200に提供され、XRモール生成装置200において当該XR店舗に関する情報に基づいてXRモールが生成され、当該XRモールが顧客側端末100に提供されてよい。これにより、顧客側端末100を使用するユーザは、XR技術を用いた臨場感のあるショッピング体験をすることができる。
【0030】
顧客側端末100は、XRモールを体験するユーザが使用する端末である。ユーザは、顧客側端末100を使用することにより、XR技術を用いてショッピング体験をすることができる。顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばヘッドマウントディスプレイ、スマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等の表示装置を用いてよい。
【0031】
なお、本明細書において、XRは、バーチャルリアリティ(VR)、オーグメンテッドリアリティ(AR)、ミックスドリアリティ(MR)、およびサブスティテューショナルリアリティ(SR)のうちの少なくとも1つを含んでよく、これらの複数を含んでよい。
【0032】
例えば、VR技術は、仮想現実という現実空間(実空間)とは別の仮想空間を体験できるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばヘッドマウントディスプレイ等を用いてよい。
【0033】
また、AR技術は、実空間に情報を重ね合わせるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等を用いてよい。
【0034】
また、MR技術は、実空間と仮想空間とを融合させ、相互に影響を与えるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばスマートフォン、タブレット端末、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等を用いてよい。
【0035】
また、SR技術は、現在の実空間の映像(実映像)と、過去の空間および虚構の空間などの別空間の映像とを混同させ、本来実在しない人物および事象などが現在の実空間に存在しているかのように錯覚させるものであり、顧客側端末100としては、特に限定されないが、例えばヘッドマウントディスプレイ等を用いてよい。
【0036】
例えば、SR技術は、現在の実映像と、同じ場所で撮影した過去の映像とを織り交ぜ、差し替えて、ヘッドマウントディスプレイなどの表示部に表示するものであってよい。また、SR技術は、現在の実空間のユーザ本人の足と、ユーザに気付かれないよく似た場所で撮影した別の人の足の映像とを混同させ、ヘッドマウントディスプレイなどの表示部に表示するものであってよい。SR技術によれば、ユーザに現在の実映像と過去の映像との区別できなくさせ、結果的に現在の実空間と別空間との間を行き来させることができる。
【0037】
店舗側端末300は、当該店舗側端末300に対応するXR店舗に関する情報をXRモール生成装置200に提供する端末であってよい。XRモール生成装置200が生成するXRモールには、各店舗側端末300に対応するXR店舗群から選択された複数のXR店舗が含まれてよい。換言すれば、各店舗側端末300が提供するXR店舗に関する情報は、XRモールに含まれるXR店舗の候補に関する情報であってよい。店舗側端末300としては、特に限定されず、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータ装置を用いてよい。
【0038】
XRモール生成装置200は、XRモールを生成し、当該XRモールをユーザに提供する。XRモール生成装置200としては、特に限定されず、サーバ等のコンピュータ装置を用いてよい。以下、各装置の詳細について説明する。
【0039】
〔顧客側端末100〕
顧客側端末100は、通信部110と、入力部120と、メモリ130と、記憶部140と、主制御部150と、表示部160とを備えてよい。
【0040】
通信部110は、ネットワークを介して、XRモール生成装置200の通信部210と通信を行ってよい。
【0041】
入力部120は、例えば、コントローラ、タッチパネル、マウス、キーボード等、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスであってもよいし、モーションセンサ、モーションカメラ等、ユーザの動作を検知する検知デバイスであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0042】
メモリ130には、主制御部150が実行する、各種プログラムおよびそれらのプログラムによって参照される各種データが一時的に格納されてよい。
【0043】
記憶部140には、主制御部150によって、読み出し、書き込み、参照などされる各種情報が格納されてよい。
【0044】
主制御部150は、通信部110と、入力部120と、メモリ130と、記憶部140と、表示部160とを制御してよい。例えば、主制御部150は、通信部110が受信したXRモールに関する情報を参照し、表示部160にXRモールを表示させてよい。
【0045】
表示部160は、XRモールを表示してよい。表示部160は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ、スマートフォン、タブレット端末等のディスプレイであってもよいし、スマートグラス、スマートコンタクトレンズ等の投影部であってもよい。
【0046】
〔店舗側端末300〕
店舗側端末300は、通信部310と、入力部320と、メモリ330と、記憶部340と、主制御部350と、表示部360とを備えてよい。
【0047】
通信部310は、ネットワークを介して、XRモール生成装置200の通信部210と通信を行ってよい。
【0048】
入力部320は、例えば、タッチパネル、マウス、キーボード等、ユーザからの入力を受け付ける入力デバイスであってよい。
【0049】
メモリ330には、主制御部350が実行する、各種プログラムおよびそれらのプログラムによって参照される各種データが一時的に格納されてよい。
【0050】
記憶部340には、主制御部350によって、読み出し、書き込み、参照などされる各種情報が格納されてよい。
【0051】
主制御部350は、通信部310と、入力部320と、メモリ330と、記憶部340と、表示部360とを制御してよい。例えば、主制御部350は、入力部320に入力された店舗に関する情報を、通信部110を介してXRモール生成装置200に提供してもよい。
【0052】
表示部360は、例えば、ディスプレイであってよい。
【0053】
〔XRモール生成装置200〕
XRモール生成装置200は、通信部210と、メモリ220と、記憶部230と、主制御部240とを備えてよい。
【0054】
通信部210は、ネットワークを介して、顧客側端末100の通信部110、および、店舗側端末300の通信部110と、それぞれ通信を行ってよい。
【0055】
メモリ220には、主制御部240が実行するXRモール生成プログラムなどの各種プログラムおよび各種プログラムにより参照される各種データが一時的に格納されてよい。
【0056】
記憶部230には、主制御部240によって、読み出し、書き込み、参照などされる各種情報が格納されてよい。
【0057】
主制御部240は、通信部210とメモリ220と記憶部230とを制御してよい。例えば、主制御部240は、通信部210が受信した各種情報を参照してXRモールを生成し、XRモール生成装置200の通信部210および顧客側端末100の通信部110を介して、XRモールをユーザに提供させてよい。主制御部240は、XRモール生成部242と、XRモール提供部244とを備えてよい。
【0058】
(XRモール生成部242)
XRモール生成部242は、XRモールを生成してよい。換言すれば、XRモール生成部242は、XRモールに関する情報を生成してよい。XRモールに関する情報には、XR技術を用いてXRモールを体験するためのデータ、例えば、店舗や商品、店員等の3Dモデリングデータ等が含まれてよい。XRモール生成部242が、XR技術を用いて体験可能なXRモールを生成し、ユーザに提供することにより、ユーザは、ECサイトと異なり、写真および文字などにより商品を見るのではなく、3Dモデリングデータなどにより構成されるリアルなXR商品を見たり触れたりできる。
【0059】
このように、リアルな見た目のXR商品、XR店舗およびXRモールを、ユーザ自身に提供することにより、ユーザは、実店舗でのショッピング体験のように、ユーザ自身の体験としてリアルなショッピング体験ができる。これにより、ユーザに臨場感のある新しいショッピング体験を提供することができる。
【0060】
また、ユーザは、実店舗に行かずに、所望の実店舗に対応するXR店舗において商品を購入できるため、店舗までのユーザの移動時間を短縮することができる。
【0061】
また、XRモール生成部242は、以下の(1)および(2)の一方または両方の動作を行ってもよい:
(1)XRモール生成部242は、ユーザごとに、ユーザに関する情報を参照して、XRモールを生成してよい、
(2)XRモール生成部242は、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報を参照して、XRモールを生成してよい。
【0062】
XRモール生成部242が、上記(1)の動作を行うことにより、情報が多いにも関わらずユーザが望む情報が不足しているECサイトと異なり、ユーザが欲するXR商品があるXR店舗を含むXRモールなど、パーソナライズ化された情報が参照されたXRモールを生成することができる。その結果、パーソナライズ化された納得感のある自分だけのXRモールをユーザに提供することができる。
【0063】
また、XRモール生成部242が、上記(2)の動作を行うことにより、XRモール生成部242は、より臨場感があり、モール型ECサイトと自社型ECサイトとの両方のメリットを活かし、従来のECサイトのデメリットを克服したXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0064】
以下、本実施形態において用いられる各種の情報について説明する。まず、図2を用いて、ユーザに関する情報を説明する。図2は、ユーザに関する情報の構造の一例を示す図である。
【0065】
〔ユーザに関する情報〕
図2に示すように、ユーザに関する情報は、ユーザの属性情報、ユーザのショッピングに関する履歴情報、および、ユーザのXRモールに関する設定情報(顧客側設定情報)の少なくとも1つを含んでよい。ユーザに関する情報が、これらの情報の少なくとも1つを含むことにより、よりパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供できる。
【0066】
[ユーザの属性情報]
ユーザの属性情報は、ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示す情報を含んでよい。XRモール生成部242は、これらの情報の少なくとも1つを含むユーザの属性情報を参照し、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群からユーザの好みに近い商品が陳列されているXR店舗を決定し、当該XR店舗を含むXRモールを生成してよい。これにより、ユーザの好みが反映され、ユーザが望むXR店舗を含む、さらにパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0067】
なお、図3に示す例では、XRモール生成部242は、ユーザの属性情報を参照してXRモールに含まれるXR店舗を決定している。ただし、本実施形態では、後述のユーザのXRモールに関する設定情報がXRモールに含まれるXR店舗に関する設定情報をさらに含み、XRモール生成部242は、ユーザが入力した当該XR店舗に関する設定情報を参照してXRモールを生成してよい。これにより、XRモール生成部242は、より直接的にユーザが望むXR店舗をXRが含まれるXRモールを生成することができる。
【0068】
[ユーザのシッピングに関する履歴情報]
ユーザのショッピングに関する履歴情報は、実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含んでよい。
【0069】
ユーザのショッピングに関する履歴情報が、実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含むことにより、さらにパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0070】
(実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報)
実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報は、例えば、購入履歴情報、閲覧履歴情報(ウィッシュリストなど)、行動履歴情報、視線履歴情報および検索履歴情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0071】
実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報が、これらの履歴情報の少なくとも1つを含むことにより、特にパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0072】
XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報は、XRモール内の移動履歴情報を含んでよい。XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報が、XRモール内の移動履歴情報を含むことにより、特にパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0073】
[ユーザのXRに関する設定情報]
ユーザのXRモールに関する設定情報は、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報、XR店舗の配置に関する設定情報、XRモールの大きさに関する設定情報、およびXRモールの見た目に関する設定情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0074】
ユーザのXRモールに関する設定情報が、これらの設定情報のうちの少なくとも1つを含むことにより、ユーザの好みが反映され、よりパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0075】
(XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報)
ユーザのXRモールに関する設定情報が、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を含むことで、XRモール生成部242は、例えば、AR技術を用いた商品に関する情報や広告などがVR商品に重畳されたXR店舗を含むXRモールを生成できる。その結果、XRモール提供部244は、当該XR店舗において、より質の高い接客などのインタラクションをユーザに提供することができる。
【0076】
なお、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、前述のように、どのようにXR店舗におけるインタラクションを行うか否かに関する設定情報でなく、XR店舗におけるインタラクションの有無に関して設定された情報であってよい。
【0077】
例えば、インタラクションに関する設定情報がない場合、XRモール生成部242は、XR商品に関してユーザに不要な範囲まで説明およびサポートがない、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0078】
XR店舗には、XR店員が配置可能である場合、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報は、XR店員に関する設定情報を含んでよい。通常、従来のECサイトには店員などの案内役はいないが、XR店舗にXR店員が配置されていることにより、テキストで伝わらない情報をXR店員によって補足説明可能なため、より質の高い接客をユーザに提供することができる。
【0079】
XR店員に関する設定情報としては、例えば、XR店員の有無に関する設定情報、XR店員の商品の説明(説明の内容、範囲およびコミュニケーションレベルなど)に関する設定情報、ならびにXR店員の見た目に関する設定情報が挙げられる。XR店員の見た目に関する設定情報としては、例えば3Dモデリングデータに基づく設定情報、実物に基づく設定情報およびシルエットに基づく設定情報などが挙げられる。
【0080】
XR店員に関する設定情報がXR店員の有無に関する情報を含み、例えば、XR店員がいない場合、XRモール生成部242はXR商品に関してユーザに不要な範囲まで説明およびサポートがない、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0081】
XR店員に関する設定情報が、XR店員の商品の説明に関する設定情報を含むことによって、例えば、XR店員が丁寧に商品の説明をするように設定されている場合、ユーザの要望が曖昧でも、XR店員はユーザが望む商品を丁寧に説明して勧めることができる。これにより、よりユーザに適した形態によって商品を勧めることができるため、安心感および信頼感のあるXRモールをユーザに提供することができる。
【0082】
例えば、XR技術のうち、VR技術が用いられている場合、XR店員は、実物感および操作感のある商品の機能を紹介し、AR技術が用いられている場合、XR店員は、大きさおよび設置感のある商品を勧めることができる。その結果、ユーザに納得感のあるXRモールを提供することができる。
【0083】
XR店員に関する設定情報が、XR店員の見た目に関する設定情報を含むことにより、ユーザの好みが反映され、よりパーソナライズ化されたXRモールをユーザに提供することができる。
【0084】
(XR店舗の配置に関する設定情報)
XR店舗の配置に関する設定情報は、例えば、ユーザが望むXR店舗の配置に関する設定情報、または、XR店舗をランダムに配置する設定情報を含んでよい。
【0085】
ユーザのXRモールに関する設定情報がXR店舗の配置に関する設定情報を含むことにより、XRモール生成部242は、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0086】
(XRモールの大きさに関する設定情報)
ユーザのXRモールに関する設定情報が、XRモールの大きさに関する設定情報を含むことにより、XRモール生成部242は、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0087】
(XRモールの見た目に関する設定情報)
XRモールの見た目に関する設定情報は、モールの外観に関する情報およびモールの内観に関する情報のうち少なくとも一方を含んでよい。
【0088】
ユーザのXRモールに関する設定情報が、XRモールの見た目に関する設定情報を含むことにより、XRモール生成部242は、よりユーザの好みが反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0089】
次に、図3を用いてXR店舗に関する情報を説明する。図3は、XR店舗に関する情報の構造の一例を示す図である。
【0090】
〔XR店舗に関する情報〕
XR店舗に関する情報は、例えば、XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗に対応する実店舗の商品に関する情報、店内の点群情報、在庫情報、店の外観および内観などの店の見た目に関する情報ならびに当該実店舗の店員に関する情報などであってよい。実店舗の商品に関する情報は、例えば、当該商品の3Dモデリングデータであってよい。
【0091】
XR店舗に関する情報に、XR店舗に対応する実店舗に関する情報が含まれていることにより、XRモール生成部242は、より臨場感のあるXR店舗を生成できる。
【0092】
図3に示すように、XR店舗に関する情報は、店舗側設定情報を含んでよい。
【0093】
[店舗側設定情報]
店舗側設定情報は、XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報、XR店舗の配置に関する店舗側設定情報、XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報、およびXR店員の行動に関する店舗側設定情報の少なくとも1つを含んでよい。
【0094】
これにより、店舗側と顧客であるユーザとの両方からXRモールを設定できる。そのため、XRモール生成部242は、店舗側とユーザとの両方が望む、モール型ECサイトと、自社型ECサイトとの両方のメリットを活かし、従来のECサイトのデメリットを克服したXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0095】
例えば、モール型ECサイトの集客力、信頼感および簡易性というメリット、ならびに、自社型ECサイトの利益、ブランディングおよびリピート率というメリットを活かすことができる。また、モール型ECサイトの手数料、価格競争、ブランディングおよびマーケティングというデメリット、ならびに、集客力、成果および運営というデメリットを克服することができる。
【0096】
(XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報)
XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報は、例えば、ユーザ属性の情報など、ユーザに関する情報に応じて、出店するか否かを設定する情報であってよい。
【0097】
これにより、XRモール生成部242は、ユーザの好みを示す属性情報だけでなく、XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報も参照し、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群から、XRモールに含まれるXR店舗を決定することができる。その結果、XRモール生成部242は、ユーザの要望と、店舗側の要望との両方がマッチングするXR店舗をXRモールに含まれるXR店舗として決定することができる。
【0098】
例えば、XRモール生成部242は、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群のうち、ユーザが商品を購入する可能性のあるXR店舗のみをXRモールに含ませ、出店させることができる。
【0099】
(XR店舗の配置に関する店舗側設定情報)
XR店舗の配置に関する店舗側設定情報は、例えば、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報を含んでよい。店舗側設定情報がXR店舗の配置に関する店舗側設定情報を含むことにより、店舗側も望むXR店舗を含むXRモールを生成することができる。
【0100】
例えば、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報は、同業他社である他のXR店舗の近くにXR店舗を配置させるか否かを設定する情報であってよい。これにより、例えば有名な同業他社の他のXR店舗の近くにXR店舗を配置させ、他のXR店舗のついでに近くのXR店舗でもユーザに商品を買わせたり、他のXR店舗の近くにXR店舗を配置させずに同業他社との競争を避けたりできる。
【0101】
(XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報)
XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報は、例えば、ユーザのショッピングに関する履歴情報など、ユーザに関する情報に応じて、XR店舗において陳列する商品を設定する情報であってよい。
【0102】
店舗側設定情報がXR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報を含むことにより、ユーザが望むXR商品が陳列されたXR店舗を含むXRモールを生成することができる。その結果、店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを生成することができる。
【0103】
(XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報)
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報は、例えば、顧客の購買傾向に応じたXR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報を含んでよい。
【0104】
例えば、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報は、顧客の購買傾向と、XR店舗におけるインタラクションとが関連付けられた情報であってよい。
【0105】
より具体的には、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、商品集中型の顧客の購買傾向と、XR店舗における別商品の提案をせずに、顧客が欲する情報のみを正確に素早く伝えるインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが速さであり、顧客の購買意欲が強く、店舗側が目指すことは顧客に購入者になってもらうことだからである。
【0106】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、閲覧者型の顧客の購買傾向と、他の商品と比較しながら商品の世界観およびこだわりなどを説明するインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが新しい発見であり、顧客の購買意欲が弱く、店舗側が目指すことが顧客に購入者およびインフルエンサーの少なくとも一方になってもらうことだからである。
【0107】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、新着情報へのアクセスを容易にするために、リサーチャー型の顧客の購買傾向と、関連情報および商品の紹介などのインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが情報収集であり、顧客の購買意欲が弱く、店舗側が目指すことが顧客に購入者になってもらうことだからである。
【0108】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、バーゲンハンター型の顧客の購買傾向と、割引率および価格を明確化し、バーゲンコーナへ商品を集中させるインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものがロイヤルティであり、顧客の購買意欲が強く、店舗側が目指すことが顧客にリピーターになってもらうことだからである。
【0109】
XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報では、1回限りの買い物客型の顧客の購買傾向と、XR店舗のメンバーサイト登録不要の購買処理を行い、手軽なショッピング体験を顧客に提供するインタラクションとが関連付けられてよい。これは、顧客が求めるものが明確さおよびスリム化であり、顧客の購買意欲が状況により変化し、店舗側が目指すことが顧客に安心感を与えることだからである。
【0110】
このように、店舗側設定情報がXR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報を含むことにより、より店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを生成し、ユーザに提供することができる。例えば、ユーザに関する情報にXR店舗におけるインタラクションに関する設定情報が含まれている場合、店舗側とユーザとのそれぞれが望むインタラクションをマッチングしながら、より両方が望むインタラクションをユーザに提供できる。
【0111】
(XR店員の行動に関する店舗側設定情報)
XR店員の行動に関する店舗側設定情報は、例えば、XR店員が、AI(Artificial Intelligence:人工知能)および演者の行動のいずれに基づいて行動するのかが設定された情報であってよい。
【0112】
この場合、店舗側は、XR店員の行動に関する店舗側設定情報を入力部320に入力してよい。これにより、XRモール生成部242は、XR店員を、XR店員の行動に関する店舗側設定情報に応じて、AIに基づいて自動的に接客するAI店員、または、店舗側の演者の行動に基づいて手動により接客するアバター店員として行動させることができる。なお、演者は、店舗側端末300の操作者自身であっても、そうでなくてもよい。
【0113】
この場合、記憶部230には、AIに基づくXR店員の行動を予測する予測装置が格納されてよい。また、予測装置は、実店舗およびXR店舗の少なくとも一方における顧客の行動と、店員の行動とが関連付けられた教師データを入力データとするニューラルネットワークなどの学習モデルを参照し、XR店員の行動を予測してよい。
【0114】
これにより、予測装置は、顧客であるユーザが新たに行動した場合、学習モデルを参照してXR店員の行動を予測し、主制御部240におけるXRモール生成部242Xは、記憶部230の予測装置が予測した行動をXR店員に取らせることができる。
【0115】
店舗側は、ユーザに応じて、XR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定してよい。例えば、ユーザが常連客である場合、店舗側は、XR店員がAIに基づいて行動するようにXR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定し、演者の負担を軽減することができる。また、店舗側は、ユーザが常連客でない場合、演者の行動に基づいて行動するようにXR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定し、より安心感および信頼感のある接客を行うことができる。
【0116】
このように、店舗側設定情報がXR店員の行動に関する店舗側設定情報を含むことにより、より店舗側が望むインタラクションを行うXR店舗を含むXRモールを生成できる。また、ユーザに応じてXR店員の行動に関する店舗側設定情報を設定することにより、よりユーザが望むインタラクションを行うXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0117】
なお、店舗側による入力部320へのXR店員の行動に関する店舗側設定情報の入力は、店舗側が自発的に行ってよい。また、所定のタイミングで、主制御部240Xが、通信部210に、XR店員の行動に関する店舗側設定情報の入力を店舗側に促す接客対応依頼の情報を、店舗側端末300の通信部110へと送信させてよい。
【0118】
XR店員の行動に関する店舗側設定情報の入力を店舗側に促す接客対応依頼の情報を、店舗側端末300の通信部110に送信することにより、店舗側は、自発的に管理しなくても、所定のタイミング好適にXR店員の行動に関する店舗側情報を設定できる。
【0119】
なお、図3の例では、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報と、XR店員の行動に関する店舗側設定情報とは別の情報だが、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報はXR店員の行動に関する店舗側設定情報を含んでよい。
【0120】
XR店舗に関する情報は、さらに、XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報、およびXRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗のライブコマースに関する設定情報をさらに含んでよい。
【0121】
XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報は、例えば、センサなどによって当該実店舗の商品、在庫状況、店の外観および内観などの店の見た目ならびに店員などをリアルタイムで測定した情報であってよい。
【0122】
XR店舗のライブコマースに関する店舗側設定情報は、例えば、店舗側から、ユーザに対し、XR店舗においてライブ形式の商品説の説明および販売などを行うライブコマースの招待通知または広告通知に関して設定された情報であってよい。
【0123】
〔XRモールに関する情報〕
XRモール生成部242が生成するXRモールに関する情報は、XRモールをユーザに体験させるために必要なデータであってよく、例えば、以下の情報を含んでよい:
・XRモールに含まれるXR店舗を示すデータ
・XRモールの3Dモデリングデータ
・XRモールにおける環境音声データ
・XRモール内の各XR店舗の配置データ
・各XR店舗の3Dモデリングデータ
・各XR店舗における環境音声データ
・各XR店舗にXR店員が配置されているか否かを示すデータ
・各XR店員の3Dモデリングデータ
・各XR店員の音声データ
・各XR店舗に配置される商品を示すデータ
・各商品の3Dモデリングデータ
・各商品の説明データ
など。
【0124】
(XRモール提供部244)
XRモール提供部244はXRモールをユーザに提供してよい。これにより、ユーザに臨場感のあるショッピング体験を提供し、実店舗までのユーザの移動時間を短縮できる。
【0125】
XRモール生成後、顧客側端末100および店舗側端末300からユーザに関する情報およびXR店舗に関する情報などの各種情報を受信した場合、XRモール提供部244は、各種情報を参照し、XRモールを更新してユーザに提供してよい。
【0126】
(XRモールの提供例1)
XRモール提供部244は、実店舗のリアルタイム測定情報を参照し、XR店舗を更新し、更新したXR店舗をユーザに提供してよい。
【0127】
この場合、XRモール生成後、店舗側端末300の入力部320が店舗側から当該実店舗のリアルタイム測定情報の入力を受け付けてよい。XRモール生成装置200の主制御部240は、通信部210を介して、店舗側端末300の通信部110から当該実店舗のリアルタイム測定情報を受信してよい。
【0128】
主制御部240におけるXRモール提供部244は、当該実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、XRモールにおけるXR店舗を更新してよい。XRモール提供部244は、通信部210に、実店舗のリアルタイム測定情報が参照されたXR店舗を含むXRモールに関する情報を顧客側端末100の通信部110へと送信させ、XR店舗を含むXRモールをユーザに提供してよい。
【0129】
このように、XRモール提供部244が、実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、当該XR店舗をユーザに提供することにより、リアルタイムの実店舗の状況が反映されたより臨場感のあるXR店舗を含むXRモールをユーザに提供することができる。
【0130】
(XRモールの提供例2)
XRモール提供部244は、XRモールに含まれる少なくとも1つのXR店舗のライブコマースに関する設定情報を参照し、当該XR店舗のライブコマースをユーザに提供してよい。
【0131】
これにより、店舗側はXR店舗の商品の説明および販売など、XR店舗を宣伝することができ、ユーザは、XR店舗の商品の情報を得たり、その場で商品を購入したりすることができる。その結果、より店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを提供することができる。
【0132】
この場合、XRモールを生成後、店舗側端末300の入力部320は、店舗側からXR店舗のライブコマースに関する設定情報の入力を受け付けてよい。XRモール生成装置200の主制御部240は、通信部210を介して、店舗側端末300の通信部110からXR店舗のライブコマースに関する設定情報を受信してよい。
【0133】
主制御部240におけるXRモール提供部244は、通信部210に対し、顧客側端末100の通信部110へと、XR店舗のライブコマースに関する設定情報を送信させてよい。
【0134】
なお、XRモール提供部244は、店舗側が顧客であるユーザに直接ライブコマースの広告通知または招待通知できる場合、顧客側端末100にライブコマースに関する設定情報を送信しなくてよい。店舗側がユーザに直接ライブコマースの広告通知または招待通知できる場合とは、例えば、ユーザが過去にXR店舗または当該XR店舗に対応する実店舗に来店し、メールおよびSNSの少なくとも一方を登録している場合などが挙げられる。
【0135】
XRモール提供部244は、ライブコマースの広告通知または招待通知をした顧客のうち、ライブコマース開催日にXR店舗に来店した顧客にライブ形式の商品の招待および販売であるライブコマースを行ってよい。
【0136】
XRモールに来場した参加者以外の他のユーザがXR店舗に接近した場合、XRモール提供部244は、XR店舗のライブコマースに関する設定情報に応じて、他のユーザにもライブコマースを提供してよい。
【0137】
例えば、XR店舗のライブコマースに関する設定情報が、参加者以外の他のユーザがXR店舗に接近した場合に他のユーザにもライブコマースを提供するように設定されている場合、XRモール提供部244は他のユーザにライブコマースを提供してよい。これにより、より好適に顧客にXR店舗の商品を宣伝できる。
【0138】
(XRモールの提供例3)
店舗側端末300の入力部120が店舗側から新たなマーケティングに関する情報の入力を受け付けた場合、XRモール提供部244は、当該情報を参照して、XRモールを更新し、ユーザに提供してよい。これにより、XRモール提供部244は、新たなマーケティングに関する情報が反映されたXRモールをユーザに提供できる。
【0139】
〔XRモール生成システム1の制御処理〕
次に、図4を用いて、実施形態1に係るXRモール生成システム1の制御処理(XRモール生成装置200の制御方法)を説明する。図4は、実施形態1に係るXRモール生成システム1の制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0140】
(ステップS10)
XRモール生成システム1における店舗側端末300の入力部320は、店舗側から、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報の入力を受け付ける入力処理を行ってよい(入力工程)。
【0141】
(ステップS20)
店舗側端末300の主制御部150は、通信部110に対し、XRモール生成システム1XにおけるXRモール生成装置200の通信部210へと、XR店舗に関する情報を送信する送信処理を行わせてよい(送信工程)。
【0142】
すなわち、店舗側端末300の通信部110は、XRモール生成装置200の通信部210にXR店舗に関する情報を送信する送信処理を行ってよい。
【0143】
(ステップS30)
XRモール生成装置200の通信部210は、店舗側端末300の通信部110から、XR店舗に関する情報を受信する受信処理を行ってよい(受信工程)。
【0144】
(ステップS40)
XRモール生成システム1における顧客側端末100の入力部120は、ユーザから、ユーザに関する情報の入力を受け付ける入力処理を行ってよい(入力工程)。
【0145】
(ステップS50)
XRモール生成システム1における顧客側端末100の主制御部150は、通信部110に対し、XRモール生成システム1におけるXRモール生成装置200の通信部210へとユーザに関する情報を送信する送信処理を行わせてよい(送信工程)。
【0146】
すなわち、顧客側端末100の通信部110は、XRモール生成装置200の通信部210にユーザに関する情報を送信する送信処理を行ってよい。
【0147】
(ステップS60)
XRモール生成装置200の通信部210は、顧客側端末100の通信部110から、ユーザに関する情報を受信する受信処理を行ってよい(受信工程)。
【0148】
(ステップS70)
XRモール生成装置200の主制御部240におけるXRモール生成部242は、ユーザに関する情報およびXR店舗に関する情報などを参照して、XRモールを生成するXRモール生成処理を行ってよい(XRモール生成工程)。
【0149】
以下、XRモール生成工程について具体的に説明する。一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報における、ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示すユーザの属性情報を参照し、XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報のうち、ユーザ属性の情報に応じて、出店するか否かを設定するXRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報を参照し、XR店舗群からXRモールに含まれるXR店舗を決定してよい。
【0150】
これにより、XRモール生成部242は、ユーザの要望と、店舗側の要望との両方がマッチングするXR店舗をXRモールに含まれるXR店舗として決定することができる。
【0151】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報における、実店舗、ECサイト、およびXRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報(例えば、XRモール内の移動履歴情報)を参照し、XR店舗に陳列する商品の候補を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報における、XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報をさらに参照し、XR店舗において陳列する商品を決定してよい。
【0152】
この場合、XRモール生成部242は、ユーザのショッピングに関する履歴情報と、XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報とをマッチングして、ユーザが望むXR商品が陳列されたXR店舗を含むXRモールを生成することができる。その結果、店舗側と顧客であるユーザとの両方が望むXR店舗を含むXRモールを生成できる。
【0153】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報を参照し、XR店舗におけるインタラクションを決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報のうち、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報をさらに参照し、XR店舗におけるインタラクションを決定してよい。
【0154】
これにより、XRモール生成部242は、ユーザによるXR店舗におけるインタラクションに関する設定情報と、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報とをマッチングし、ユーザおよび店舗側の両方が望むXR店舗におけるインタラクションを決定できる。
【0155】
例えば、XRモール生成部242は、ユーザによるXR店舗におけるインタラクションに関する設定情報におけるXR店員に関する設定情報を参照し、XR店員の有無、XR店員の商品の説明およびXR店員の見た目を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情報におけるXR店員の行動に関する店舗側設定情報をさらに参照して、XR店員がAIおよび演者の行動のいずれに基づいて行動するのかを決定してよい。これにより、XRモール生成部242は、ユーザおよび店舗側の両方が望むXR店員が配置されたXR店舗を生成することができる。
【0156】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XR店舗の配置に関する設定情報、または、XR店舗をランダムに配置するXR店舗の配置に関する設定情報を参照し、XR店舗の配置の候補を決定してよい。また、XRモール生成部242は、XR店舗に関する情報のうち、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報をさらに参照し、XR店舗の配置の候補から、XR店舗の配置を決定してよい。
【0157】
この場合、XRモール生成部242は、XR店舗の配置に関する設定情報と、XRモールに含まれる他のXR店舗に応じたXR店舗の配置に関する設定情報とをマッチングして、ユーザおよび店舗側との両方が望むXR店舗の配置を決定することができる。例えば、ユーザが望むXR店舗の配置の候補のうち、他のXR店舗に近くまたは遠くにXR店舗が配置されるように、XR店舗の配置を決定することができる。
【0158】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XRモールの大きさに関する設定情報を参照して、ユーザが望む大きさのXRモールを生成してよい。
【0159】
一態様において、XRモール生成部242は、ユーザに関する情報のうち、XRモールの見た目に関する設定情報の少なくとも一方を参照して、ユーザの好みが反映された外観および内観などの見た目のXRモールを生成してよい。
【0160】
一態様において、XRモール生成部242は、前述の方法によって決定した情報をXRモールに関する情報として統合することによって、XRモールを生成してよい。
【0161】
(ステップS80)
XRモール生成装置200の主制御部240におけるXRモール提供部244は、XRモールをユーザに提供するXRモール提供処理を行ってよい(XRモール提供工程)。
【0162】
例えば、XRモール提供部244は、XRモール生成部242によって生成されたXRモールを、ユーザに提供するためのXRモールに関する情報として取得し、当該XRモールに関する情報を通信部210に送信させてよい。
【0163】
(ステップS90)
通信部210は、XRモールに関する情報を顧客側端末100の通信部110に送信してよい。
【0164】
(ステップS100)
顧客側端末100の通信部110は、XRモール生成装置200の通信部210からXRモールに関する情報を受信する受信処理を行ってよい(受信工程)。
【0165】
(ステップS110)
顧客側端末100の主制御部150は、XRモールに関する情報を参照して、顧客側端末100の表示部160にXRモールを表示させる表示処理を行わせてよい(表示工程)。すなわち、表示部160は、XRモールを表示する表示処理を行ってよい。
【0166】
<実施形態2>
本発明に係るXRモール生成システムは、実施形態2に係るXRモール生成システム1Xのように、ユーザの友達など他のユーザにユーザのXRモールをさらに提供してよい。
【0167】
以下、図5を用いて、実施形態2に係るXRモール生成システム1Xを説明する。なお、説明の便宜上、前述の実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
【0168】
〔XRモール生成システム1X〕
図5に示すように、XRモール生成システム1Xは、他のユーザの顧客側端末100Xをさらに備えてよい。また、XRモール生成システム1Xは、実施形態1に係るXRモール生成装置200の代わりにXRモール生成装置200Xを備えてよい。この点以外は、XRモール生成システム1Xは、実施形態1に係るXRモール生成システム1と同様の構成であってよい。
【0169】
〔XRモール生成装置200X〕
図5に示すように、XRモール生成装置200Xは、実施形態1における主制御部240の代わりに、主制御部240Xを備えてよい。この点以外は、XRモール生成装置200Xは、実施形態1に係るXRモール生成装置200と同様の構成であってよい。
【0170】
[主制御部240X]
図5に示すように、主制御部240Xは、実施形態1におけるXRモール提供部244の代わりに、XRモール提供部244Xを備えてよい。この点以外は、主制御部240Xは、実施形態1における主制御部240と同様の構成であってよい。
【0171】
(XRモール提供部244X)
XRモール提供部244Xは、他のユーザにXRモールをさらに提供し、XRモールに他のユーザを招待してよい。この場合、XRモール生成後、XRモール提供部244Xは、通信部210を介して、ユーザのXRモールに関する情報を送信させ、他のユーザにXRモールを提供してよい。
【0172】
これにより、他のユーザがユーザのXRモールに参加でき、ユーザは、他のユーザとXRモールにおいてショッピング体験を共有し、コミュニケーションを取ることができる。
【0173】
なお、ユーザは、例えば、メールまたはSNSなどによって他のユーザにXRモールの招待通知を行い、他のユーザが同意し、XRモール生成後、XRモールの開催通知を行ってよいが、XRモール提供部244Xを介して通知を行ってもよい。
【0174】
例えば、顧客側端末100の入力部120がユーザからXRモールの招待通知および開催通知などの通知に関する情報の入力を受け付けた場合、通信部110および210を介して当該情報をXRモール提供部244Xが取得し、顧客側端末100Xに送信してよい。これによっても、XRモールを他のユーザに好適に通知することができる。
【0175】
XRモール提供部244Xは、他のユーザにXRモールを提供した場合、他のユーザにXRモールを提供し、他のユーザがXRモールに参加したことをユーザに通知してよい。これにより、ユーザは、他のユーザとXRモールにおいて合流しやすくなり、よりショッピング体験を共有し、コミュニケーションを取りやすくなる。
【0176】
なお、前述の例では、XRモール提供部244Xは、一人の他のユーザにXRモールを提供しているが、二人以上の他のユーザにXRモールを提供してよい。
【0177】
〔ハードウェア構成およびソフトウェアによる実現例〕
顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、および、店舗側端末300の制御ブロック(特に主制御部150に含まれる各部、および、主制御部240、240Xに含まれるXRモール生成部242、XRモール提供部244、244Xなど)は、集積回路(ICチップ)などに形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、および、店舗側端末300は、図6に示すようなコンピュータ(電子計算機)を用いて構成されてよい。
【0178】
図6は、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、および、店舗側端末300として利用可能なコンピュータ910の構成を例示したブロック図である。コンピュータ910は、バス911を介して互いに接続された演算装置912と、主記憶装置913と、補助記憶装置914と、入出力インターフェース915とを備えてよい。演算装置912、主記憶装置913、および補助記憶装置914は、それぞれ、例えばCPU、RAM(random access memory)、ソリッドステートドライブまたはハードディスクドライブであってもよい。入出力インターフェース915には、ユーザがコンピュータ910に各種情報を入力するための入力装置920、および、コンピュータ910がユーザに各種情報を出力するための出力装置930が接続される。入力装置920および出力装置930は、コンピュータ910に内蔵されたものであってもよいし、コンピュータ910に接続された(外付けされた)ものであってもよい。例えば、入力装置920は、ボタン、キーボード、マウス、タッチセンサなどであってもよく、出力装置930は、ランプ、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどであってもよい。また、タッチセンサとディスプレイとが一体化されたタッチパネルのような、入力装置920および出力装置930の双方の機能を有する装置を適用してもよい。そして、通信インターフェース916は、コンピュータ910が外部の装置と通信するためのインターフェースである。
【0179】
補助記憶装置914には、コンピュータ910を、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、または、店舗側端末300として動作させるためのXRモール生成プログラムが格納されている。そして、演算装置912は、補助記憶装置914に格納された上記XRモール生成プログラムを主記憶装置913上に展開して当該XRモール生成プログラムに含まれる命令を実行することによって、コンピュータ910を、顧客側端末100、100X、XRモール生成装置200、200X、または、店舗側端末300が備える各部として機能させてよい。なお、補助記憶装置914がXRモール生成プログラムなどの情報の記録に用いる記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な「一時的でない有形の媒体」であればよく、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブル論理回路などであってもよい。
【0180】
また、コンピュータ910の外部の記録媒体に記録されているXRモール生成プログラム、または任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波など)を介してコンピュータ910に供給されたXRモール生成プログラムを用いてコンピュータ910を機能させる構成を採用してもよい。そして、本発明は、上記XRモール生成プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現されうる。
【0181】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0182】
また、上記各実施形態で説明した各処理は、AIに実行させてよい。この場合、AIは上記主制御部によって動作するものであってもよいし、他の装置(例えばエッジコンピュータまたはクラウドサーバなど)によって動作するものであってもよい。
【0183】
〔付記事項〕
本明細書に記載の発明の一部は以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0184】
(付記1)
ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、
前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備えるXRモール生成装置。
【0185】
(付記2)
XRモール生成装置が、ユーザがXR技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、
前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を備えるXRモール生成装置の制御方法。
【0186】
本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0187】
1、1X XRモール生成システム
100、100X 顧客側端末
200、200X XRモール生成装置
242 XRモール生成部
244、244X XRモール提供部
300 店舗側端末
【手続補正書】
【提出日】2022-07-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成部と、
前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供部と、を備え
前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、
前記XRモール生成部は、前記ユーザが設定したXR店員に関する設定情報と、前記XR店舗の店舗側が設定した前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報とを参照して、前記XR店舗に配置する前記XR店員を生成するXRモール生成装置。
【請求項2】
前記XRモール生成部は、前記ユーザごとに、当該ユーザに関する情報を参照して、前記XRモールを生成する、請求項1に記載のXRモール生成装置。
【請求項3】
前記ユーザに関する情報は、
前記ユーザの属性情報、
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報、および
前記ユーザのXRモールに関する設定情報
の少なくとも1つを含む、請求項2に記載のXRモール生成装置。
【請求項4】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザの属性情報を含み、
前記ユーザの属性情報は、前記ユーザの色、趣味、商品およびブランドの少なくとも1つの好みを示す情報を含む、請求項3に記載のXRモール生成装置。
【請求項5】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのショッピングに関する履歴情報を含み、
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、実店舗、ECサイト、および前記XRモールの少なくとも1つにおけるショッピングに関する履歴情報を含む、請求項3または4に記載のXRモール生成装置。
【請求項6】
前記ユーザのショッピングに関する履歴情報は、前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報を含み、
前記XRモールにおけるショッピングに関する履歴情報は、前記XRモール内の移動履歴情報を含む、請求項5に記載のXRモール生成装置。
【請求項7】
前記ユーザに関する情報は、前記ユーザのXRモールに関する設定情報を含み、
前記ユーザのXRモールに関する設定情報は、
前記XR店舗におけるインタラクションに関する設定情報、
前記XR店舗の配置に関する設定情報、
前記XRモールの大きさに関する設定情報、および
前記XRモールの見た目に関する設定情報
の少なくとも1つを含む、請求項3~6のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項8】
前記XRモール生成部は、前記XRモールに含まれるXR店舗の候補となるXR店舗群の各XR店舗に関する情報をさらに参照して、前記XRモールを生成する、請求項2~のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項9】
記XR店舗に関する情報は、
前記XRモールへの出店条件に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報、
前記XR店舗において陳列する商品に関する店舗側設定情報、および
前記XR店舗におけるインタラクションに関する店舗側設定情
少なくとも1つ含む、請求項に記載のXRモール生成装置。
【請求項10】
記XR店員は、前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報に応じて、AI(Artificial Intelligence:人工知能)または演者の行動に基づいて行動する、請求項に記載のXRモール生成装置。
【請求項11】
前記XR店舗に関する情報は、前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報を含み、
前記XR店舗の配置に関する店舗側設定情報は、前記XRモールに含まれる他のXR店舗に応じた前記XR店舗の配置に関する設定情報を含む、請求項または10に記載のXRモール生成装置。
【請求項12】
前記XRモール提供部は、前記XRモールに含まれる少なくとも1つの前記XR店舗に対応する実店舗のリアルタイム測定情報を参照して、当該XR店舗を前記ユーザに提供する、請求項11のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項13】
前記XRモール提供部は、前記XR店舗のライブコマースに関する設定情報を参照して、当該XR店舗のライブコマースを提供する、請求項12のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項14】
前記XRモール提供部は、前記XRモールを他のユーザにさらに提供する、請求項1~13のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項15】
前記XRは、
バーチャルリアリティ(VR)、
オーグメンテッドリアリティ(AR)、
ミックスドリアリティ(MR)、および
サブスティテューショナルリアリティ(SR)
の少なくとも1つを含む、請求項1~14のいずれか1項に記載のXRモール生成装置。
【請求項16】
XRモール生成装置が、ユーザがエクステンデットリアリティ(XR)技術を用いてショッピング体験可能な複数のXR店舗を含むXRモールを生成するXRモール生成工程と、
前記XRモール生成装置が、前記XRモールを前記ユーザに提供するXRモール提供工程と、を含み、
前記XR店舗には、XR店員が配置可能であり、
前記XRモール生成工程では、前記XRモール生成装置が、前記ユーザが設定したXR店員に関する設定情報と、前記XR店舗の店舗側が設定した前記XR店員の行動に関する店舗側設定情報とを参照して、前記XR店舗に配置する前記XR店員を生成するXRモール生成装置の制御方法。
【請求項17】
請求項1~15のいずれか1項に記載のXRモール生成装置としてコンピュータを機能させるためのXRモール生成プログラムであって、前記XRモール生成部および前記XRモール提供部としてコンピュータを機能させるためのXRモール生成プログラム。