IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ファミリーイナダ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-マッサージ機 図1
  • 特開-マッサージ機 図2
  • 特開-マッサージ機 図3
  • 特開-マッサージ機 図4
  • 特開-マッサージ機 図5
  • 特開-マッサージ機 図6
  • 特開-マッサージ機 図7
  • 特開-マッサージ機 図8
  • 特開-マッサージ機 図9
  • 特開-マッサージ機 図10
  • 特開-マッサージ機 図11
  • 特開-マッサージ機 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181712
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】マッサージ機
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
A61H7/00 323S
A61H7/00 323L
A61H7/00 323K
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088803
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】000112406
【氏名又は名称】ファミリーイナダ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】稲田 二千武
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD11
4C100BA03
4C100BA06
4C100BB04
4C100BB07
4C100CA06
4C100CA07
4C100CA09
4C100DA04
4C100DA06
4C100DA10
(57)【要約】
【課題】使用者がマッサージを受ける姿勢のまま、マッサージコースを変更できるマッサージ機を提供する。
【解決手段】第一操作器と、該第一操作器とは別に設けられたマッサージ部の少なくとも一部機能を操作可能な第二操作器と、を有し、制御部は、あらかじめ設定されたプログラムに沿って少なくとも一つのマッサージ部を動作させる複数の動作ブロックで構成されるマッサージコースと、該マッサージコースを記憶する記憶部を有し、前記マッサージコースの実行中において、使用者が前記第二操作器を用いて、少なくとも一つの前記動作ブロックを変更可能とし、前記制御部は、変更後の前記動作ブロックを前記記憶部に記憶し、前記マッサージコースにおいて、変更前の前記動作ブロックと同一又は類似の他の前記動作ブロックに対し、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することを特徴とするマッサージ機。
【選択図】 図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者を施療するマッサージ部を複数有し、該マッサージ部を制御する制御部と、
前記制御部を介して前記マッサージ部を操作するための第一操作器と、該第一操作器とは別に設けられた前記マッサージ部の少なくとも一部機能を操作可能な第二操作器と、を有し、
前記制御部は、あらかじめ設定されたプログラムに沿って少なくとも一つの前記マッサージ部を動作させる複数の動作ブロックで構成されるマッサージコースと、該マッサージコースを記憶する記憶部を有し、
前記マッサージコースの実行中において、使用者が前記第二操作器を用いて、少なくとも一つの前記動作ブロックを変更可能とし、
前記制御部は、
変更後の前記動作ブロックを前記記憶部に記憶し、
前記マッサージコースにおいて、変更前の前記動作ブロックと同一又は類似の他の前記動作ブロックに対し、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
前記動作ブロックは、前記マッサージ部の施療部位ごとに設けられ、
前記施療部位が同一又は類似の場合に、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】
前記動作ブロックは、前記マッサージ部の手技ごとに設けられ、
前記手技が同一又は類似の場合に、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項4】
前記動作ブロックは、前記マッサージ部を所定の順番に従って動作させる複数のマッサージステップからなることを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項5】
前記第二操作器は、中立位置から変位させることが可能であり、
使用者の操作による前記第二操作器の前記中立位置からの変位に応じて、前記動作ブロックの少なくとも一部を変更可能とすることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項6】
前記マッサージ部を身体の長手方向に昇降可能とする昇降駆動部をさらに有し、
前記第二操作器は、前記昇降駆動部を制御し、前記マッサージ部の昇降位置を操作可能とし、
前記動作ブロックにおいて、前記マッサージ部の昇降位置を変更可能とすることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項7】
前記第二操作器は、前記マッサージ部によるマッサージの強さを変更可能な強弱変更手段を有し、
前記第二操作器は、前記動作ブロックにおいて、前記強弱変更手段により前記マッサージ部の強さを変更可能とすることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項8】
前記第二操作器は、前記動作ブロックにおけるマッサージの手技を変更可能とする手技変更手段を有し、
前記動作ブロックにおいて、マッサージの手技を変更可能とすることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項9】
前記動作ブロックを変更可能な変更ステップを有し、
前記変更ステップは、所定時間内において前記動作ブロックを変更可能であり、
使用者に報知する報知部を有し、該報知部は、前記変更ステップが開始されたこと又は/及び前記所定時間内であることを使用者に報知することを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項10】
新たな前記マッサージコースを作成可能な作成ステップを有し、
前記作成ステップは、前記第二操作器による操作に基づいて、前記動作ブロックの前記マッサージ部による動作を所定の順番で動作させ、新たな前記マッサージコースとして前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項11】
使用者に報知する報知部を有し、該報知部は、前記マッサージコース実行中において、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用した前記他の動作ブロックを開始するとき、前記他の動作ブロックが開始されることを使用者に報知することを特徴とする請求項1~10のいずれかに記載のマッサージ機。
【請求項12】
複数の使用者を登録可能な登録部と、
前記登録部によって登録された使用者から一の使用者を選択可能なユーザ選択部と、をさらに有し、
前記記憶部は、前記ユーザ選択部で選択された使用者ごとに前記マッサージコースを記憶可能であることを特徴とする請求項1~11のいずれかに記載のマッサージ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予め記憶されているマッサージコースの施療位置、施療強さ、施療時間等を被施療者の好みに応じて変更できるマッサージ機が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-263269号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示されたマッサージ機は、リモコン型の操作部で施療強さなどを変更するため、使用者は変更する際に背凭れから起き上がり、リモコンを見て操作する必要があるため、マッサージを受ける姿勢ではマッサージコースを変更できないという問題がある。そこで、本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、使用者がマッサージを受ける姿勢のまま、マッサージコースを変更できるマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、使用者を施療するマッサージ部を複数有し、該マッサージ部を制御する制御部と、前記制御部を介して前記マッサージ部を操作するための第一操作器と、該第一操作器とは別に設けられた前記マッサージ部の少なくとも一部機能を操作可能な第二操作器と、を有し、前記制御部は、あらかじめ設定されたプログラムに沿って少なくとも一つの前記マッサージ部を動作させる複数の動作ブロックで構成されるマッサージコースと、該マッサージコースを記憶する記憶部を有し、前記マッサージコースの実行中において、使用者が前記第二操作器を用いて、少なくとも一つの前記動作ブロックを変更可能とし、前記制御部は、変更後の前記動作ブロックを前記記憶部に記憶し、前記マッサージコースにおいて、変更前の前記動作ブロックと同一又は類似の他の前記動作ブロックに対し、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することを特徴とする。
このように構成することで、第二操作器によるマッサージコースの変更を行うことができる。
【0006】
また、前記動作ブロックは、前記マッサージ部の施療部位ごとに設けられ、前記施療部位が同一又は類似の場合に、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することが好ましい。
このように構成することで、施療部位ごとにマッサージ部の変更を適用することができる。
【0007】
また、前記動作ブロックは、前記マッサージ部の手技ごとに設けられ、前記手技が同一又は類似の場合に、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用することが好ましい。
このように構成することで、マッサージ部の手技ごとにマッサージ部の変更を適用することができる。
【0008】
また、前記動作ブロックは、前記マッサージ部を所定の順番に従って動作させる複数のマッサージステップからなることが好ましい。
このように構成することで、マッサージステップ単位での変更を行うことができる。
【0009】
また、前記第二操作器は、中立位置から変位させることが可能であり、使用者の操作による前記第二操作器の前記中立位置からの変位に応じて、前記動作ブロックの少なくとも一部を変更可能とすることが好ましい。
このように構成することで、第二操作器を中立位置から変位させることによる直感的操作でマッサージコースを変更できる。
【0010】
また、前記マッサージ部を身体の長手方向に昇降可能とする昇降駆動部を有し、前記第二操作器は、前記昇降駆動部を制御し、前記マッサージ部の昇降位置を操作可能とし、前記動作ブロックにおいて、前記マッサージ部の昇降位置を変更可能とすることが好ましい。
このように構成することで、マッサージコースの動作ブロックにおけるマッサージ部の昇降位置を調整することができる。
【0011】
また、前記第二操作器は、前記マッサージ部によるマッサージの強さを変更可能な強弱変更手段を有し、前記第二操作器は、前記動作ブロックにおいて、前記強弱変更手段により前記マッサージ部の強さを変更可能とすることが好ましい。
このように構成することで、マッサージコースの動作ブロックにおけるマッサージ部の強さを調整することができる。
【0012】
また、前記第二操作器は、前記動作ブロックにおけるマッサージの手技を変更可能とする手技変更手段を有し、前記動作ブロックにおいて、マッサージの手技を変更可能とすることが好ましい。
このように構成することで、マッサージの手技を切り替えることができる。
【0013】
また、前記動作ブロックを変更可能な変更ステップを有し、前記変更ステップは、所定時間内において前記動作ブロックを変更可能であり、使用者に報知する報知部を有し、該報知部は、前記変更ステップが開始されたこと又は/及び前記所定時間内であることを使用者に報知することが好ましい。
このように構成することで、動作ブロックがどのタイミングで変更可能かを使用者に報知することができる。
【0014】
また、新たな前記マッサージコースを作成可能な作成ステップを有し、前記作成ステップは、前記第二操作器による操作に基づいて、前記動作ブロックの前記マッサージ部による動作を所定の順番で動作させ、新たな前記マッサージコースとして前記記憶部に記憶することが好ましい。
このように構成することで、新しいマッサージコースを作成できる。
【0015】
また、使用者に報知する報知部を有し、該報知部は、前記マッサージコース実行中において、変更後の前記動作ブロックの変更内容を適用した前記他の動作ブロックを開始するとき、前記他の動作ブロックが開始されることを使用者に報知することが好ましい。
このように構成することで、変更内容を適用した他の動作ブロックが実行されることを使用者が知ることができるので、動作ブロックで行った変更を他の動作ブロックで容易に再確認することができる。
【0016】
また、複数の使用者を登録可能な登録部と、前記登録部によって登録された使用者から一の使用者を選択可能なユーザ選択部と、をさらに有し、前記記憶部は、前記ユーザ選択部で選択された使用者ごとに前記マッサージコースを記憶可能であることが好ましい。
このように構成することで、使用者ごとにマッサージコースの変更を記憶できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、使用者がマッサージを受ける姿勢のまま、マッサージコースを変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係るマッサージ機の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るマッサージ機のブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係るマッサージ機の姿勢を説明する側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るマッサージ機のマッサージユニットの正面図である。
図5】本発明の一実施形態に係るジョイスティックの断面図であり、(a)は左側面から見た時の図であり、(b)は後方から見た時の図である。
図6】本発明の一実施形態に係るジョイスティックを左側面から見た時の断面図であり、(a)は中立位置から後方位置へ変位させたときを示す図であり、(b)は中立位置から前方位置へ変位させたときを示す図であり、(c)は中立位置から上方位置へ変位させたときを示す図であり、(d)は中立位置から下方位置へ変位させたときを示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係るジョイスティックを前後方向及び上下方向に変位させたときの方向検出スイッチの状態を示す断面図であり、(a)は中立位置から後方位置へ変位させたときの平面図であり、(b)は、中立位置での平面図であり、(c)は中立位置から前方位置へ変位させたときの平面図であり、(d)は中立位置から上方位置へ変位させたときの正面図であり、(e)は中立位置での正面図であり、(f)は中立位置から下方位置へ変位させたときの正面図である。
図8】本発明の一実施形態に係るマッサージ機の制御を示すフロー図である。
図9】本発明の一実施形態に係るマッサージ機の制御を示すフロー図である。
図10】本発明の一実施形態に係る操作パネルの平面図である。
図11】本発明の一実施形態に係る動作ブロックの構成図である。
図12】本発明の一実施形態に係る動作ブロックの変更の様子を示す図であり、(a)は動作ブロックbの初期状態であり、(b)は動作ブロックb1に変更を加えた状態であり、(c)は動作ブロックb1に加えた変更を動作ブロックb3に適用した状態である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[一実施形態に係るマッサージ機の構成]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の正面斜視図である。なお、縫製品などの外観部分は省略している。図2は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1のブロック図である。図3は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の姿勢を説明する側面図である。図4は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1のマッサージユニット8の正面図である。図5は本発明の一実施形態に係るジョイスティック102の断面図であり、(a)は左側面から見た時の図であり、(b)は後方から見た時の図である。図6は本発明の一実施形態に係るジョイスティック102を左側面から見た時の断面図であり、(a)は中立位置から後方位置へ変位させたときを示す図であり、(b)は中立位置から前方位置へ変位させたときを示す図であり、(c)は中立位置から上方位置へ変位させたときを示す図であり、(d)は中立位置から下方位置へ変位させたときを示す図である。図7は発明の一実施形態に係るジョイスティック102を前後方向及び上下方向に変位させたときの方向検出スイッチ117の状態を示す断面図であり、(a)は中立位置から後方位置へ変位させたときの平面図であり、(b)は、中立位置での平面図であり、(c)は中立位置から前方位置へ変位させたときの平面図であり、(d)は中立位置から上方位置へ変位させたときの正面図であり、(e)は中立位置での正面図であり、(f)は中立位置から下方位置へ変位させたときの正面図である。図10は本発明の一実施形態に係る操作パネル103の平面図である。
なお、方向の概念は、マッサージ機1に着座した使用者から見て、身長方向における頭部側を「上」、身長方向における腰側を「下」、身体の表側(例えば、顔、胸、腹又はすね側)を向く方向を「表」、身体の裏側(例えば、後頭部、背中、腰又はふくらはぎ側)を向く方向を「裏」、左手側を「左」、右手側を「右」と規定し、その他の場合は適宜説明するものとする。
【0020】
[マッサージ機の全体構成]
図1図4に示すとおり、本発明の第1実施形態に係るマッサージ機1は、主として、使用者が着座する座部2と、座部2の後部にリクライニング可能に設けられた使用者が凭れる背凭れ部3と、座部2の前部に上下揺動可能に設けられた使用者の下肢を支持するフットレスト4と、座部2の左右両側には肘掛け部6と、を有している。座部2、背凭れ部3、フットレスト4、肘掛け部6は、使用者の身体を支持する身体支持部として機能する。身体支持部2~4、6の各所には、使用者の身体に対してマッサージを行う後述するエアセル20や後述するバイブレータ21によるマッサージ部15が設けられている。また、マッサージ機1は、背凭れ部3に揉みマッサージ及び/又は叩きマッサージを行うマッサージ部15としてのマッサージユニット8と、マッサージ機1の各動作を制御する制御部9と、後述する使用者に各種操作を行わせる第一操作器であるコントローラ10と、を有している。また、背凭れ部3の上部前面に使用者の頭及び/又は首を支持する枕部(図示せず)を設けてもよい。
【0021】
図2、3に示すとおり、背凭れ部3は、座部2の下方に設けられた第一アクチュエータ31により、座部2に対して前後にリクライニング可能に構成されており、図1に示す起立姿勢から背凭れ面が略水平となるリクライニング姿勢まで変更可能となっている。なお、肘掛け部6は背凭れ部3のリクライニングに連動して移動するように構成してもよい。フットレスト4は、座部2の下方に設けられた第二アクチュエータ41により、座部2に対して上下に揺動可能に構成されており、フットレスト4を垂下させた状態の垂下姿勢から膝を伸ばした状態で下腿及び足部が支持される上昇姿勢まで変更可能となっている。なお、背凭れ部3とフットレスト4を連動させて、一つのアクチュエータで背凭れ部3のリクライニングとフットレスト4の揺動を実現しても良い。
【0022】
図1図2に示すとおり、座部2の左右両側には、使用者の臀部及び/又は大腿部の外側面に対向して設けられた壁部22が設けられている。この壁部22は、座部の側方において上方へ立設されている。そして、壁部22の内側面には、臀部及び/又は大腿部の外側面をマッサージする臀部マッサージ部a4が設けられている。座部2の左右両側の肘掛け部6の内側壁を壁部22として利用してもよく、その場合は臀部マッサージ部a4を肘掛け部6の内側壁に設ければよい。また、座部2には、使用者の臀部及び/又は大腿部を下方(裏面)からマッサージする臀部マッサージ部a5が設けられている。臀部マッサージ部a4、a5は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。このように、臀部マッサージ部a4、臀部マッサージ部a5はそれぞれ左右で対をなしている。なお、制御部9により左右独立して制御することができる。
【0023】
図2図3に示すとおり、座部2の下方には、エアセル20よりなる各マッサージ部a1~a5に対してエアを給排気するポンプ13a及びバルブ13bを有する給排気装置13と、前述した制御部9と、が設けられている。各マッサージ部a1~a5と同じ場所にモータにより駆動されるバイブレータ21を設けてもよい。エアセル20は、エアを給排気することで使用者を押圧することができる。バイブレータ21は、偏心分銅が回転することで使用者に振動を与えることができる。制御部9は、プログラマブルなマイコン等を有しており、各アクチュエータ31,41、マッサージユニット8、及び給排気装置13を駆動制御する。制御部9には、コントローラ10や記憶部50が電気的に接続されている。マッサージ機1は、記憶部50に記憶された予め設定されたプログラム(マッサージコースC)に従って動作する他、使用者によるコントローラ10、第二操作器101からの指示に従って動作する。なお、制御部9には、複数種類のマッサージコースが記憶されていることが好ましい。図1、2に示すように、コントローラ10には、マッサージコースCを選択又は実行するボタン等よりなる操作部が設けられている。
【0024】
[背凭れ部の構成]
図1、4に示すとおり、背凭れ部3は、硬質の背フレーム3aと、背フレーム3aに組み付けられたマッサージ部15であるマッサージユニット8の昇降をガイドするガイドレール18と、背フレーム3aを被覆するカバー部材(図示せず)と、により構成されている。背フレーム3aは、金属部材及び/又は樹脂部材により構成されている。また、背フレーム3aは、左右中央に形成された前後方向に開口する開口部3bを有し、正面視で略門型をなしている。また、カバー部材(図示せず)は、開口部3bを前方から覆っている。マッサージユニット8の施療子62が開口部3bより前方へ突出しており、カバー部材(図示せず)を介して使用者の胴体を後方からマッサージできるようになっている。
【0025】
[マッサージユニットの構成]
以下、マッサージユニット8の構成について説明する。
図1図2図4に示すとおり、背凭れ部3には、使用者の上半身を後方(背面)からマッサージするマッサージユニット8が設けられている。このマッサージユニット8は、身長方向に沿って複数(本実施形態では1つ)設けられていてもよい。このマッサージユニット8は、左右で対をなすアーム61と、アーム61の上下両端部に設けられた施療子62と、により構成されており、マッサージモータM1,M2の駆動により左右の施療子62が近接離反する揉み動作、及び左右の施療子62が交互に使用者側へ進退する叩き動作を行わせることができる。また、マッサージユニット8は、昇降モータM3の駆動により身長方向に沿って上方又は下方へ移動して、身体に対する位置を変更したり、ローリングマッサージを行わせたりすることができる。背フレーム3aには、身長方向に延設された左右で対をなすガイドレール18が設けられており、マッサージユニット8はガイドレール18に沿って移動する。マッサージユニット8が身長方向に移動可能であるため、使用者の首から腰の間を施療子62でマッサージすることができる。
【0026】
図4に示すとおり、マッサージユニット8は、ベースフレーム60aと、ベースフレーム60aに支持された可動フレーム60bと、を有している。ベースフレーム60aは、その左右両側においてガイドレール18に嵌合するガイドローラ63を有している。そして、ラックピニオン等よりなる昇降機構(図示せず)によって、身長方向に沿って移動することができる。可動フレーム60bは、左右方向の揺動軸64を介してベースフレーム60aに支持されている。ベースフレーム60aと可動フレーム60bの間には、エアセル等よりなる進退駆動部65が設けられている。進退駆動部65の駆動により、可動フレーム60bは揺動軸64を中心として前後方向に進退することができる。なお、可動フレーム60bを進退させる構造でなくてもよく、アーム61に進退駆動部65を設けてアーム61のみを進退させる構造であってもよい。
【0027】
アーム61は、左右方向に延設された揉み軸66及び叩き軸67に連結されている。揉み軸66の左右両側には、傾斜軸部66bを有する傾斜カム66aが設けられており、この傾斜カム66aにアーム61が取り付けられている。左右の傾斜軸部66bは、正面視で略ハの字型となるように揉み軸66の軸心に対して傾斜している。叩き軸67の左右両側には、叩き軸67の軸心に対して偏心した偏心軸部67bを有する偏心カム67aが設けられており、この偏心カム67aにアーム61がコンロッド68を介して取り付けられている。左右の偏心軸部67bは、叩き軸67の軸心に対する位相が互いに異なっており、具体的には180度だけ異なっている。揉み軸66及び叩き軸67は、それぞれマッサージモータM1,M2の駆動により回転する。施療子62は揉み軸66の回転により揉み動作を行い、使用者に対して揉みマッサージを行うことができる。また、施療子62は叩き軸67の回転により叩き動作を行い、使用者に対して叩きマッサージを行うことができる。その他に、施療子62は揉み軸66と叩き軸67の回転により揉み叩き動作を行い、使用者に対して揉み叩きマッサージを行うことができ、揉み動作と進退駆動部65の駆動を組合せることで指圧動作を行い、使用者に対して指圧マッサージを行うこともできる。なお、施療子62が設けられたアーム61、揉み軸66、及び叩き軸67は、可動フレーム60bに支持されている。従って、施療子62は、可動フレーム60bの前後方向への進退を介して使用者に対して進退可能である。
【0028】
アーム61は、前後方向に揺動自在であり、上側の施療子62が前方へ突出するようにばね等よりなる付勢手段(図示せず)により付勢されている。また、マッサージユニット8は、使用者の身体情報を検出するセンサ69を有している。このセンサ69は、アーム61が所定の揺動位置となったことを検出することで身体情報を得ることができる。具体的に説明すると、マッサージユニット8を身長方向に沿って上昇させる過程で、上側の施療子62が肩の上方に到達すると、施療子62に作用する負荷が解除されて、アーム61が前方へ揺動して所定の揺動位置となる。アーム61が所定の揺動位置となったことをセンサ69が検出し、その際のマッサージユニット8の上下位置に基づいて肩の位置を検出する。肩の位置を基準として、その他の部位(首、背中、腰等)の位置を計算により求める。検出された身体情報は後述する記憶部50に記憶される。
【0029】
また、マッサージユニット8には使用者の各身体部位に対する身体の硬さを直接的又は間接的に検出するセンサ70が設けられている。センサ70は、マッサージモータM1,M2の回転速度を検出することで身体の硬さを間接的に検出する。使用者の身体の硬さが、マッサージモータM1,M2の回転速度の変化となって現れる。すなわち、揉み軸66及び叩き軸67の回転により使用者の身体部位に対してもみ動作やたたき動作を行う時に、マッサージモータM1,M2の回転速度が目標回転速度と一致するように制御するが、身体の硬さが硬い部位においてはマッサージモータM1,M2の回転速度は目標回転速度とならず、目標回転速度より遅くなる。マッサージモータM1,M2の回転速度が目標回転速度と一致すれば、身体の硬さにおいて所定値の硬さとみなすが、マッサージモータM1,M2の回転速度が目標回転速度以下になれば、身体の硬さにおいて所定値以上の身体の硬さとなる。従って、回転速度の変化から身体の硬さを検出することができる。
【0030】
[肘掛け部の構成]
図1に示すとおり、座部2の左右両側には、使用者の手先と前腕を支持する肘掛け部6が設けられている。右側の肘掛け部6の手先側には、後述するコントローラ10とは別体の第二操作器101の1つであるジョイスティック102が設けられている。
【0031】
[フットレストの構成]
図1図3に示すとおり、フットレスト4は、使用者の下腿を支持する左右一対の脚支持部40と、使用者の足部を支持する左右一対の足支持部41と、を有している。脚支持部40は、使用者の下腿の背面に対向して設けられた底壁40aと、底壁40aの左右両端から前方に向かって立設された側壁40bと、底壁40aの左右中央から前方に向かって立設された中央壁40cと、を有している。
【0032】
側壁40bの内側面には、下腿の外側面をマッサージする脚マッサージ部a1が設けられている。中央壁40cの両外側面には、下腿の内側面をマッサージする脚マッサージ部a1が設けられている。また、底壁40aには、使用者の下腿の背面からマッサージする脚マッサージ部a2が設けられている。脚マッサージ部a1,a2は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。脚マッサージ部a1は、下腿の内側面に対向する脚マッサージ部a1と、下腿の外側面に対向する脚マッサージ部a1、により左右で対をなしている。脚マッサージ部a2は、中央壁40cを挟んで左側の下腿の背面に対向する脚マッサージ部a2と、中央壁40cを挟んで右側の下腿の背面に対向する脚マッサージ部a2と、により左右で対をなしている。脚マッサージ部a1及び脚マッサージ部a2は、制御部9により、それぞれ左右独立して制御することができる。
【0033】
足支持部41は、使用者の足をマッサージする足マッサージ部a3が設けられ、左右で対をなしている。足マッサージ部a3は、制御部9により左右独立して制御することができる。足マッサージ部a3は、エアの給排気により膨張収縮するエアセル20により構成されている。
【0034】
[第一操作器(コントローラ)の構成]
図1図2に示すとおり、肘掛け部6には有線で接続されたコントローラ10が備えられており、使用者が着座した状態で操作することができる。このコントローラ10は、使用者が目視で確認できる画面10aと、使用者が画面10a上を指先操作するタッチパネル10b、使用者が押すことで操作する物理ボタン31、マイク(図示せず)を使った使用者の音声を認識して操作する音声認識部32を有している。コントローラ10を操作することにより、背凭れ部3をリクライニングさせて姿勢を変更することができ、フットレスト4を上下に揺動させて姿勢を変更することができる。また、動作させるマッサージユニット8、各マッサージ部a1~a5を選択したり、マッサージユニット8、各マッサージ部a1~a5の動作(手技又は強さ等)を変更したりすることもできる。コントローラ10の画面10a上に選択部(図示せず)を表示させて、タッチパネル10bによる操作によって、使用者は予め設定されたプログラムに基づくマッサージコースCを選択することができる。なお、コントローラ10は無線で接続されていても良い。
【0035】
タッチパネル10bによる操作の代わりに、物理ボタン31のみやコントローラ10内に設置されたマイクを使った音声認識部32による操作のみであってもよい。このようにすることで、使用者は容易にマッサージコースCの選択を行うことができる。
【0036】
また、コントローラ10は、報知部33を有している。報知部33は、上述した画面10aでもいいし、コントローラ10内に設置されたスピーカ(図示せず)やLEDランプ(図示せず)などであってもよい。画面10aに、文字や図形を表示させることで使用者にマッサージ機1やマッサージコースCに関するアナウンスを行うことができる。なお、報知部33は、コントローラ10に設けられている必要はなく、使用者に報知させることができる構成であればよい。例えば、第二操作器101やマッサージ機1の内部に設けられていても良い。
【0037】
[第二操作器(ジョイスティック)の構成]
図1図2図5図7図10に示すとおり、肘掛け部6の上部にはコントローラ10とは別体の第二操作器101が設けられている。第二操作器101は、使用者が把持することができるジョイスティック102と、ジョイスティック102の後方かつ肘掛け部6の上面に設けられた操作パネル103を有し、操作パネル103には物理ボタン104が設けられている。また、ジョイスティック102の上部には、もみスピードコントロール部105及びたたきスピードコントロール部106が設けられている。
【0038】
図6は本発明の一実施形態に係るジョイスティック102を左側面から見た時の断面図であり、(a)は中立位置から後方位置へ変位させたときを示す図であり、(b)は中立位置から前方位置へ変位させたときを示す図であり、(c)は中立位置から上方位置へ変位させたときを示す図であり、(d)は中立位置から下方位置へ変位させたときを示す図である。ジョイスティック102は、初期状態では図5(a)に示す中立位置にあり、中立位置から前後方向への操作、中立位置から上下方向への操作が可能となっている。具体的には、図6に示す通り、ジョイスティック102を中立位置から後方に変位させた後方位置(図6(a)参照)、使用者がジョイスティック102を中立位置から前方に変位させた前方位置(図6(b)参照)、ジョイスティック102を上方に変位させた上方位置(図6(c)参照)、ジョイスティック102を下方に変位させた下方位置(図6(d)参照)を有し、ジョイスティック102を中立位置から各位置に操作できる。ジョイスティック102は、後述するばねなどの付勢手段120、121によって中立位置方向に付勢されており、中立位置から変位している状態で、使用者が手を放すと付勢手段120、121によって自動的に中立位置に戻るように構成されている。
なお、付勢手段120は、上方位置及び下方位置から中立位置へと付勢し、付勢手段121は、前方位置及び後方位置から中立位置へと付勢している。第二操作器101は、ジョイスティック102の位置が中立位置から前後方向、上下方向のいずれかに変位しているかを検出する変位検出部である方向検出スイッチ117を有し、方向検出スイッチ117が、いずれかの方向に変位していることを検出している間、マッサージユニット8に対して変位に対応した制御を実行するよう制御部9に信号を出力する。なお、本実施形態では、前後方向と上下方向としたが、ジョイスティック102の位置が中立位置から左右方向へ変位させる操作や、ジョイスティック102の下部にボールジョイント等を設け、中立位置を中心として回動させるものであっても良い。
【0039】
本実施形態では、ジョイスティック102を中立位置から前後方向へ操作した場合、マッサージユニット8の進退駆動部65を駆動させ、マッサージユニット8を前後方向に進退させることができる。つまり、ジョイスティック102を前方位置に操作した場合、マッサージユニット8は使用者に対して進出し、ジョイスティック102を後方位置に操作した場合、マッサージユニット8は使用者に対して後退する。
ジョイスティック102を中立位置から上下方向へ操作した場合、マッサージユニット8の昇降モータM3を駆動させ、マッサージユニット8を身長方向に沿って上下方向へ移動させることができる。つまり、ジョイスティック102を上方位置に操作した場合、マッサージユニット8は、身長方向に沿って上方に移動し、ジョイスティック102を下方位置に操作した場合、マッサージユニット8は、身長方向に沿って下方に移動する。
マッサージユニット8の前後方向への進退及び上下方向への移動は、ジョイスティック102の操作中において一定速度で行われ、中立位置に戻すことで移動を止めることができる。従って、使用者がマッサージユニット8を前後及び上下へ調整したい場合、略一致する方向にジョイスティック102を動かすことで操作できるため、直感的な操作が可能となり、操作性の向上を図ることができる。
【0040】
なお、本実施形態では、マッサージユニット8の移動は、ジョイスティック102の操作中に一定速度で行われるが、ジョイスティック102の変位量に応じて変化するようにしても良い。例えば、ジョイスティック102の中立位置からの変位が大きいほど、マッサージユニット8の移動速度を大きくし、ジョイスティック102の中立位置からの変位が小さいほど、マッサージユニット8の移動速度を小さくすることで、より直感的な操作による細かい調整を行うことができる。また、ジョイスティック102を操作している時間の長さによらず、ジョイスティック102を一回操作したときの変位量によってマッサージユニット8の移動量が変化するようにしても良い。
【0041】
図10に示すように、操作パネル103に設けられた物理ボタン104は、マッサージコースCの変更を開始する変更開始手段である変更開始ボタン107と、実行中のマッサージ動作を再度行うリピートボタン108と、使用者から見て内側に位置する幅狭ボタン109と、使用者から見て外側に位置する幅広ボタン110と、マッサージコースCの変更を記憶する記憶ボタン111と、マッサージ機1を使用している使用者を選択するユーザ選択部118と、を有している。
【0042】
変更開始ボタン107、記憶ボタン111、ユーザ選択部118については、後述するマッサージコースCの変更において説明する。リピートボタン108は、後述の動作ブロックBごとにおいて、動作中に押すことで再度その動作ブロックBの動作を行うことができる。幅狭ボタン109及び幅広ボタン110は、マッサージユニット8の施療子62の左右の幅を調整することができる。幅狭ボタン109を押すことで、施療子62の左右の幅を狭くした幅狭状態とし、幅広ボタン110を押すことで、施療子62の左右の幅を広くした幅広状態とすることができる。なお、幅狭状態で幅広ボタン110を押す又は、幅広状態で幅狭ボタン109を押すことで、施療子62の左右の幅を初期の幅間隔に戻すことができる。なお、幅狭ボタン109又は幅広ボタン110によって、施療子62の左右の幅を調整している間、マッサージユニット8は施療動作を行わないものとする。また、幅狭ボタン109及び幅広ボタン110を押している時間の長さによって、マッサージユニット8の幅を調整するようにしても良い。
【0043】
ジョイスティック102の上部に設けられているもみスピードコントロール部105及びたたきスピードコントロール部106は、押しボタン式のスイッチで構成されている。もみスピードコントロール部105を一度押すことで、マッサージユニット8のもみ動作の速さが一段階上昇する。また、たたきスピードコントロール部106を一度押すことで、マッサージユニット8のたたき動作の速さが一段階上昇する。もみスピードコントロール部105及びたたきスピードコントロール部106は、二度、三度と繰り返し押すことで、速さが上昇していく。これによって、もみ動作とたたき動作の速さを調整することができる。さらに、もみ動作又はたたき動作の速さが最速の段階で、もみスピードコントロール部105又はたたきスピードコントロール部106を押すと、報知部33でもみ動作又はたたき動作が最速になっていることを報知する。また、報知後に再度押すことで、最遅の段階に切り替わるようにしても良い。また、押しボタン式の代わりにダイヤル式にして、ダイヤルを回すことで調整できるようにしても良い。このようにすることで、一つのボタンで、速度を上げる調整だけでなく下げる調整もできるようになる。また、一度の操作で所望のスピードに調整することができる。なお、もみスピードコントロール部105又はたたきスピードコントロール部106を押すごとに速度の上がる構成としたが、反対に速度が遅くなっていく構成としても良い。また、もみスピードコントロール部105及びたたきスピードコントロール部106を一体として、もみ動作とたたき動作の両方の動作のスピードをコントロールするようにしてもよい。この場合は、もみ動作中ならもみ動作の速さを、たたき動作中ならたたき動作の速さをコントロールすることになる。
【0044】
また、もみスピードコントロール部105及びたたきスピードコントロール部106を押すことで、マッサージ部15の手技を変更することができる手技変更手段として用いても良い。例えば、もみ動作を行っているときにたたきスピードコントロール部106を押すことで、もみ動作からたたき動作に変わり、たたき動作を行っているときにもみスピードコントロール部105を押すことで、たたき動作からもみ動作に変わる。このようにすることで、使用者はもみ動作とたたき動作の好きな方を選ぶことができる。
また、ジョイスティック102や操作パネル103に、手技を変更する手技変更手段としてのボタンをさらに設けても良い。これによって、マッサージユニット8の手技を、もみ動作とたたき動作以外の手技(例えば、さすりマッサージなど)に変更することができる。
【0045】
図5図7に示すように、ジョイスティック102は、使用者が把持するジョイスティック102の外側部分であるジョイスティック本体112と、内側部分として、上下方向へ移動可能に設けられた上下可動部113と、上下可動部113と連結した前後方向へ移動可能な前後可動部114とを有する。
上下可動部113には、上下方向への移動を規制する上下規制部115が設けられている。上下規制部115は、規制軸115aと、規制軸115aの移動範囲を規制するよう上下方向に楕円形の開口部として設けられたガイド部115bと、を有している。規制軸115aは、ガイド部115b内を移動可能に構成されている。
前後可動部114は、上下可動部113と連結する相対的に上方に設けられた軸である連結部122と、前後可動部114の相対的に下方に設けられた前後方向に移動自在に設けられた前後可動軸123と、連結部122と前後可動軸123の間に位置し、前後可動軸123の前後方向への移動を規制する前後規制部116が設けられている。前後規制部116は、前後可動部114に固定されて設けられた規制軸116aと、規制軸116aをガイドするように前後方向に楕円形の開口部として設けられたガイド部116bと、を有している。ジョイスティック本体112の左側かつ内側の側面112aには、上下方向及び前後方向への入力が可能な方向検出スイッチ117が、変位検出部として設けられている。方向検出スイッチ117の基部117aは、側面112aに固定して設けられている。方向検出スイッチ117の先端部117bは、右方向に向かって突出しており、上下可動部113は、先端部117bの上下方向及び前後方向を囲うように立設する壁部113aで構成される凹部113bを有している。
【0046】
使用者がジョイスティック本体112を把持し、前方又は後方に変位させると、ジョイスティック本体112及び前後可動部114は、前後規制部116の規制範囲内の変位量で前後移動する。方向検出スイッチ117は、基部117aが前後可動部114の前後移動と連動して、同一方向に移動する。
つまり、前後可動部114と先端部117bは、逆方向に前後移動して壁部113aの前部又は後部とぶつかるため、前後可動部114の前後移動方向と逆方向へ前後方向の入力が行われる。
よって、図7(a)に示すように、ジョイスティック102を図7(b)の中立位置から図7(a)の後方位置に変位させると、方向検出スイッチ117の先端部117bが壁部113aの後部に押し付けられ、先端部117bが前方に変形することで、ジョイスティック102を後方位置に操作したことを検出することができる。
反対に、図7(c)に示すように、ジョイスティック102を図7(b)の中立位置から図7(c)前方位置に変位させると、方向検出スイッチ117の先端部117bが壁部113aの前部に押し付けられ、先端部117bが後方に変形することで、ジョイスティック102を前方位置に操作したことを検出することができる。
【0047】
一方、使用者が、ジョイスティック本体112を把持し、上方又は下方に変位させると、ジョイスティック本体112及び上下可動部113は、上下規制部115の規制範囲内の変位量で上下移動する。方向検出スイッチ117は、先端部117bが上下可動部113の上下移動と連動して、同一方向に移動することで、凹部113b内を上下移動し、壁部113aの上部または下部に押し付けられることで、先端部117bが変形し、上下方向の入力が行われる。
つまり、図7(d)に示すように、ジョイスティック102を図7(e)の中立位置から図7(d)上方位置に操作すると、方向検出スイッチ117の先端部117bが壁部113aの下部に押し付けられ、先端部117bが上方に変形することで、ジョイスティック102を上方位置に操作したことを検出することができる。
反対に、図7(f)に示すように、ジョイスティック102を図7(e)の中立位置から図7(f)下方位置に操作すると、先端部117bが下方に変形することで、ジョイスティック102を下方位置に操作したことを検出することができる。
【0048】
本実施形態では、方向検出スイッチ117の入力は、上下及び前後の各方向への入力がされているか、されていないかのみで判断しているが、上下及び前後の各方向への変位量に応じて入力量を変化するようにしても良い。このようにすることで、ジョイスティック102を各方向へ変位させた変位量に応じた操作が可能となるので、より細かい操作が可能となる。
【0049】
また、図6に示すように連結部122と規制軸115aは、中立位置へと付勢するばねなどの付勢手段120によって連結され、規制軸116aと前後可動軸123は、中立位置へと付勢するばねなどの付勢手段121によって連結されている。これにより、ジョイスティック102を上方又は下方に変位させると、付勢手段120により中立位置に付勢する力が働き、使用者がジョイスティック102から手を放すと中立位置に戻されるようになっている。同様に、ジョイスティック102を前後方向に変位させると付勢手段121により中立位置に付勢する力が働き、ジョイスティック102から使用者が手を放すと中立位置に戻されるようになっている。
【0050】
[ユーザ記憶]
マッサージ機1は、マッサージ機1の使用者を登録することができる登録部119を有している。登録部119には、使用者データU1、使用者データU2、使用者データU3、……という風に、複数の使用者データUを登録することができる。登録部119は、コントローラ10を用いて、使用者の個人データを入力可能に構成され、入力された内容を記憶部50で記憶する。個人データは、自身の名前、性別、身長、体重等の個人情報である。
例えば、使用者が使用者データU1を登録する場合、使用者は、画面10aに表示される指示に従って、自身の名前、性別、身長、体重等の個人データをタッチパネル10b又は物理ボタン31を用いて入力して登録する。
記憶部50には、性別、身長、体重等から推定される複数の体型パターン(例えば、男性及び女性の痩せ、標準、肥満の6パターン)が登録されている。入力された個人データから使用者の体型を当該体型パターンに当てはめることで、マッサージユニット8の位置やマッサージ部15の施療の強さを調整することができる。ここで、施療の強さとは、マッサージ部15の押出量、膨張量、速さ、回数、施療する時間の長さのような使用者のマッサージの体感に関わるパラメータのことである。例えば、肥満の体型パターンの場合は体の奥までマッサージユニット8の施療子62を届かせるために押出量を大きくしたり、圧迫感を与えないためにエアセル20の膨張量を抑えたりすることで、体型に合った施療を行うことができる。
【0051】
使用者は、マッサージ機1を使用する際に、登録部119に登録された使用者データUを、ユーザ選択部118で選択することができる。具体的には、ユーザ選択部118は、使用者データU1、使用者データU2、使用者データU3などの使用者データUごとに設けられた各ボタンで構成されている。このようにすることによって、使用者は毎回自身の個人データを入力する手間を省くことができる。なお、ユーザ選択部118にボタンを一つだけ設け、押した回数でユーザを切り替えるようにし、ユーザ選択部118のボタンを押した後、使用者データUの名前(使用者データU1、使用者データU2など)や個人データを画面10aで表示したり、報知部33で報知したりしても良く、また、画面10a上に表示される使用者データUを、ジョイスティック102を操作してユーザを切り替えて選べるようにしてもよい。
【0052】
また、記憶部50は、登録部119に登録された使用者データUごとにマッサージコースCの変更内容を記憶することができる。このようにすることで、使用者がマッサージ機1を使用する際に、マッサージコースCの内容を毎回自身に合った内容に変更する手間を無くすことができる。なお、機能の簡素化やマッサージ機1を安価にするために、個人データを入力しない構成としても良い。この場合、登録部119への登録は、製造者側で事前に行っておき、使用者はユーザ選択部118で好きな使用者データUを自身のデータとして選択するだけになる。
【0053】
[マッサージコースの変更]
図8は本発明の一実施形態に係るマッサージ機の制御を示すフロー図である。図11は本発明の一実施形態に係る動作ブロックの構成図である。図12は本発明の一実施形態に係る動作ブロックの変更の様子を示す図であり、(a)は動作ブロックbの初期状態であり、(b)は動作ブロックb1に変更を加えた状態であり、(c)は動作ブロックb1に加えた変更を動作ブロックb3に適用した状態である。
使用者は、マッサージコースCの実行中に、操作パネル103に設けられた変更開始ボタン107を押すことで、当該実行中のマッサージコースCの内容を変更する変更モードに切り替えることが可能となる。以下、図8に基づいて、マッサージコースCの変更モードについて説明する。
【0054】
使用者は、ユーザ選択部118で登録部119に登録された使用者データUの中から自身の使用者データUを選択する(ステップS1)。これにより、選択した使用者データUに記憶されている各種マッサージコースCを使用することができるようになる。
ステップS1に続いて、使用者は、ジョイスティック102で任意のマッサージコースCを選択し、選択されたマッサージコースCが開始される(ステップS2)。具体的には、画面10a上に複数のマッサージコースCを表示し、ジョイスティック102を使用して任意のマッサージコースCを選択する。任意のマッサージコースCを選択すると、使用者の肩位置を検出する肩位置検出ステップを行う。なお、肩位置検出ステップを実行する場合は、マッサージ機1を起立姿勢とすることが好ましい。また、使用者データUに個人データを入力している場合は、当該個人データから推定した肩位置に移動するようになっていることが好ましい。その後、マッサージコースCによる一連のマッサージが実行される。
【0055】
ステップS2に続いて、マッサージ部15の変更が可能な変更ステップが開始される(ステップS3)。ここで、マッサージコースCは、図11に示すように、マッサージ部15を動作させる複数の動作ブロックb1、b2、b3、…からなる一連の動作ブロック群Bで構成されている。さらに、動作ブロックbは、所定の順番に従って動作させる複数のマッサージステップで構成されており、動作ブロックbの動作を準備する準備時間と、動作ブロックbに変更を加えることが可能な変更可能時間と、次の動作ブロックbに移るための遷移時間がそれぞれ所定時間設けられている。図11の場合では、動作ブロックb1のマッサージステップが順次実行され、まず、動作ブロックb1でのマッサージ動作を行うための準備時間において、マッサージユニット8を移動させ、肩位置検出を行う。その後、各種マッサージ動作が実行され、動作ブロックb1に変更を加えることが可能な変更可能時間が開始される。続いて、次の動作ブロックb2に移るための遷移時間が開始される。ここでは、変更可能時間が終了し、次の動作ブロックb2に移ることを使用者に報知部33で報知を行う。
動作ブロックbが、変更可能時間にある間、報知部33は、使用者に変更可能時間であることを報知する。使用者は、変更可能時間内において、変更開始ボタン107を使用することで、動作ブロックBを変更する変更モードに切り替わる。変更モードでは、使用者が第二操作器101のジョイスティック102や操作パネル103を使用して、マッサージ部15の動作に変更を加えることができ、再度変更開始ボタン107を押すか、変更可能時間が終了するまで変更モードが維持される。例えば、ジョイスティック102を前後方向に変位させ、マッサージの強さを変更したり、ジョイスティック102を上下方向に変位させ、マッサージユニット8の位置を変更したり、もみスピードコントロール部105及びたたきスピードコントロール部106でもみやたたきの速さを変更することができる。また、操作パネル103のリピートボタン108を押して当該動作ブロックbの動作を次の動作ブロックbでも再度行うようにするもしくは、当該動作ブロックbの施療時間を延長することができる。幅狭ボタン109と幅広ボタン110を使用して、マッサージユニット8の対の施療子62の間隔を幅狭又は幅広に変更することができる。なお、最も幅が狭い状態又は最も幅が広い状態に変更されたとき、報知部33を用いて報知するようにしても良い。変更可能時間は、動作ブロックbごとに事前に設定されていても良いし、変更開始から一定の時間(例えば、5分間)としてもよい。
ステップS3に続いて、変更モードが終了し、記憶部50に記憶されたマッサージコースCの動作ブロックbの動作内容を、変更後の動作ブロックbの動作内容に更新する(ステップS4)。その後、次の動作ブロックbに遷移し、ステップS3に戻る。これを一連の動作ブロックbが終了するまで繰り返す。一連の動作ブロックbが終了すると、背凭れ部3を起こし、フットレスト4を降ろして、マッサージユニット8を所定の位置に移動させてマッサージコースCを終了する(ステップS5)。
【0056】
上記実施形態では、変更モードが終了するたびに、マッサージコースCを更新したが、マッサージコースCの更新を使用者が選択できるようにしても良い。例えば、マッサージコースCの終了後に、記憶ボタン111を押すことで、一連の変更を記録するようにしたり、各動作ブロックbにおける変更モードの終了後、記憶ボタン111を押すことで変更を記憶するようにしてもよい。このようにすることで、使用者が思い通りの変更を行えなかったときに、動作ブロックbの内容をその変更内容のまま更新してしまうことを防ぐことができる。また、上記動作ブロックbごと又はマッサージコースCごとの変更内容を初期の状態に戻すリセットボタン(図示せず)をコントローラ10や第二操作器101に設けても良い。また、記憶ボタン111と変更開始ボタン107を一つのボタンとしても良い。このようにすることで、操作するボタンの数を減らすことができ、操作が簡易になる。
【0057】
また、動作ブロックbを施療部位ごとのまとまりとして設けるようにしても良い。例えば、背中に対してのマッサージ動作の動作ブロックb1、脚部へのマッサージ動作の動作ブロックb2などのように、各動作ブロックbは、当該施療部位へのマッサージを中心に行うようにする。このようにすることで、使用者は、一つの施療部位に対するマッサージの良し悪しのみで調整すればよいので、マッサージコースCの変更が行いやすくなる。
【0058】
また、動作ブロックbをマッサージ部15の手技ごとのまとまりとして設けるようにしても良い。例えば、もみマッサージの動作ブロックb1、たたきマッサージの動作ブロックb2、さすりマッサージの動作ブロックb3などのように、使用者を施療する手技ごとに動作ブロックbを設けることで、使用者は、それぞれの手技におけるマッサージを調整することができる。なお、これに限らず、種々のマッサージ機に合わせて動作ブロックbを設けるようにしても良い。
【0059】
また、図12に示すように、マッサージコースC内において、変更した動作ブロックbの元々の動作と同一の他の動作ブロックbがある場合、動作ブロックbの変更以降の他の動作ブロックbに動作ブロックbに行った変更内容を適用することが好ましい。例えば、図12(a)に示すように動作ブロックb1、b2、b3、…があり、ここで動作ブロックb1とb3が同一、b2は異なる動作内容である。また、マッサージユニット8の位置、押出量、速度をそれぞれ1~10で設定できるものとする。図12(b)に示すように、動作ブロックb1のマッサージユニット8の位置、押出量、速度をそれぞれ元の数値の1、1、1から2、3、4に変更した場合、図12(c)に示すように、b3のマッサージユニット8の位置、押出量、速度がそれぞれ元の数値の1、1、1からb1と同じ2、3、4に変更される。なお、b3以降にも動作ブロックb1と同一の動作内容があれば、b3同様に変更される。
このようにすることで、すべての他の動作ブロックbに同じ変更を適用する煩わしさがなくなる。なお、動作ブロックbと他の動作ブロックbは完全に同一でなくても良く、例えば、もみ動作やたたき動作などのマッサージの手技や、肩や背などの施療部位など、動作ブロックbにおける所定の要素が同一である場合、動作ブロックbと他の動作ブロックbは類似すると判断し、動作ブロックbの変更内容を適用するようにしても良い。
例えば、手技で判断する場合は、もみ動作を行う動作ブロックbのもみ動作の強さを変更した際に、他のもみ動作を行う動作ブロックbのもみ動作の強さに同じ変更内容を適用したり、施療部位で判断する場合は、肩を施療する動作ブロックbの肩へのマッサージの強さを変更した際に、肩を施療する他の動作ブロックbの肩へのマッサージに同じ変更内容を適用するなどである。
その他、製造者側で類似する又は併せて変更することが望ましいと考える動作ブロックbの組み合わせを類似の動作ブロックbとして判断するようにしても良い。例えば、首へのマッサージの動作ブロックbと肩へのマッサージの動作ブロックbを類似と判断するようにしたり、肩へのマッサージの動作ブロックbと腰へのマッサージの動作ブロックbを類似と判断するようにするなど施療部位が近傍のマッサージを類似すると判断するようにして、併せて調整できるようにしてもよい。
また、特定の調整に関してのみ類似として扱うようにしても良い。例えば、マッサージユニット8の昇降位置の調整に関しては、首をマッサージする動作ブロックbから腰をマッサージする動作ブロックbまでの各施療部位の動作ブロックbを類似として扱う。この場合、肩の施療位置の変更内容に基づいて、首や腰など、関連する施療部位に関するマッサージユニット8の昇降位置を併せて変更することができる。
【0060】
なお、変更が適用された他の動作ブロックbが開始されるとき、使用者に報知部33で、使用者が変更した動作内容が適用された動作ブロックbが始まることを報知するようにしても良い。このようにすることで、使用者は、次に行われる動作ブロックbは、自身が変更を加えたものであることが分かるので、自身の行った変更結果が良かったかどうかを再確認することができる。
【0061】
[マッサージコースの新規作成]
また、予め記憶されているマッサージコースCとは別に、新たにマッサージコースC1を作成する作成モードを有していてもよい。この場合、新たに作成し、記憶部50に記憶したマッサージコースC1を再生する再生ボタン125と作成モードへの切り替えを行うモード変更ボタン126が第二操作器101の操作パネル103の物理ボタン104として設けられる(図10参照)。このようにすることで、マッサージ機1に予め記憶されているマッサージコースCを変更するだけでなく、使用者が自分好みの新たなマッサージコースC1を作成して記憶させることができるので、次にマッサージ機1を使用するときにもマッサージコースC1を使うことができる。なお、再生ボタン125及びモード変更ボタン126を、第一操作器であるコントローラ10に設けても良い。以下、図9に基づいて、新たなマッサージコースC1を作成する作成モードについて説明する。
【0062】
使用者がモード変更ボタン126を選択する(ステップS1)。これにより、新しいマッサージコースC2を作成する作成モードに切り替わる。
ステップS1に続いて、ユーザ選択部118で登録部119に登録された使用者データUの中から使用者は自身の使用者データUを選択する(ステップS2)。これにより、選択した使用者データUに、マッサージコースC2を登録することができる。
ステップS2に続いて、肩位置検出ステップが開始される(ステップS3)。具体的には、使用者の肩位置を検出する肩位置検出ステップを行う。なお、肩位置検出ステップを実行する場合は、マッサージ機1を起立姿勢とすることが好ましい。なお、個人データを入力している場合は、当該個人データから推定した肩位置に移動するようになっていることが好ましい。
【0063】
ステップS3に続いて、マッサージコースC1を作成する作成ステップが開始される(ステップS4)。当該ステップは、使用者が記憶ボタン111を押すまでの間もしくは一定時間(例えば5分)が経過するまでの間のジョイスティック102や操作パネル103の操作によるマッサージユニット8の動作を逐次、記憶部50に記憶する。なお、逐次記憶するのではなく、前述の変更モード同様、動作ブロックbごとに分けて行うようにしても良い。例えば、背中、腰、腕、脚などの施療部位ごとに所定の動作を行う動作ブロックbを設け、順次実行していき、その動作に加えた動作内容の変更を記憶していく。このようにすることで、使用者は各施療部位の動作を順番に変更するだけで、マッサージコースC1を作成できるので、マッサージコース作成の初心者でも、簡単にマッサージコースC1を作成することができる。
ステップS4に続いて、作成モードを終了し、マッサージコースC1を終了させる(ステップS5)。
【0064】
記憶したマッサージコースC1を使用する場合は、再生ボタン125を押し、その後ユーザ選択部118で登録部119に登録された使用者データUの中から、実行したいマッサージコースC1を記憶させた使用者データUを選択する。選択された使用者データUに記憶されているマッサージコースC1が再生される。なお、この際に、マッサージコースC1を作成した使用者が使用することを前提として、肩位置検出をスキップするようにしても良い。
なお、先にユーザ選択部118で登録部119に登録された使用者データUの中から、自身の使用者データUを選択するようにしてもよい。このようにすることで、使用者が、他の人が作成したマッサージコースC1を選択してしまうことを防ぐことができる。
また、マッサージコースC1による施療を所定時間繰り返すようにしても良い。例えば、マッサージコースC1が5分のコースであり、所定時間が15分間であるなら、マッサージコースC1を3回繰り返して終了するようになる。このようにすることで、短いマッサージコースC1を作成するだけで、長いマッサージコースを作成できる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、使用者がマッサージを受ける姿勢のまま、マッサージコースを変更できるマッサージ機に適用することができる。
【符号の説明】
【0066】
1 マッサージ機
9 制御部
10 第一操作器(コントローラ)
101 第二操作器
15 マッサージ部
50 記憶部
b 動作ブロック
C マッサージコース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12