(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181717
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】光色プラン提示方法及び提示システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/165 20200101AFI20221201BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20221201BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20221201BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20221201BHJP
【FI】
H05B47/165
H05B47/155
H05B47/175
H05B47/105
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088819
(22)【出願日】2021-05-26
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】酒井 大貴
(72)【発明者】
【氏名】清水 正則
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA07
3K273QA15
3K273QA29
3K273RA02
3K273RA07
3K273RA08
3K273SA04
3K273SA06
3K273SA31
3K273SA45
3K273TA03
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA28
3K273TA52
3K273TA57
3K273TA62
(57)【要約】
【課題】光色態様の設定のバラツキを抑制するとともに、設定の長時間化を抑制することができる光色プラン提示方法及び提示システムを提供する。
【解決手段】光色プラン提示方法は、第1照明設置空間に設置された照明装置3aを制御することによって光色のプランを提示する光色プラン提示方法であって、第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得するステップと、第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算するステップと、演算した第1イメージ光色を出力するステップとを含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1照明設置空間に設置された照明装置を制御することによって光色のプランを提示する光色プラン提示方法であって、
前記第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得するステップと、
前記第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算するステップと、
演算した前記第1イメージ光色を出力するステップとを含む
光色プラン提示方法。
【請求項2】
前記第1情報は、前記第1照明設置空間で実現したいイメージを示す情報である第1画像情報を含み、
前記第1イメージ光色を演算するステップでは、
前記第1画像情報に基づいて、前記第1画像情報の代表的な色であるイメージ色を演算し、
前記イメージ色から推定される光色である前記第1イメージ光色を演算することを含む
請求項1に記載の光色プラン提示方法。
【請求項3】
前記第1情報は、前記第1照明設置空間に関する情報を含み、
前記第1照明設置空間に関する情報には、前記第1照明設置空間で実現したいイメージに応じた光色に関する情報が含まれ、
前記第1イメージ光色を演算するステップでは、
前記光色に関する情報に基づいて、前記光色に関する情報の代表的な色であるイメージ色を演算し、
前記イメージ色から推定される光色である前記第1イメージ光色を演算することを含む
請求項1に記載の光色プラン提示方法。
【請求項4】
前記第1イメージ光色のプランを前記第1照明設置空間で実現したときの光色態様を示す第2画像情報に基づいて、前記第2画像情報の代表的な色である第1色を演算するステップと、
当該演算した前記第1色と、前記第1イメージ光色の実測値との差分を算出するステップとを含む
請求項2又は3に記載の光色プラン提示方法。
【請求項5】
前記第1照明設置空間とは異なる照明設置空間である第2照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第2情報を取得するステップを含む
請求項1~4のいずれか1項に記載の光色プラン提示方法。
【請求項6】
前記第2情報は、
前記第2照明設置空間で実現した光色態様を画像化した情報である第3画像情報と、
前記第2照明設置空間に関する情報とを含み、
前記第3画像情報に基づいて、前記第3画像情報の代表的な色である第2色を演算するステップと、
前記第2色と、前記第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を算出するステップとを含む
請求項5に記載の光色プラン提示方法。
【請求項7】
前記差分を記憶部に記憶するステップを含む
請求項4又は6に記載の光色プラン提示方法。
【請求項8】
前記第1イメージ光色を演算するステップにおいて、前記記憶部から前記差分を取得し、前記差分を再帰的に利用することで、少なくとも前記第1情報から推定される尤もらしい光色である前記第1イメージ光色を演算する
請求項7に記載の光色プラン提示方法。
【請求項9】
前記第1照明設置空間に関する情報には、前記第1照明設置空間の素材情報が含まれ、
前記第1イメージ光色を演算するステップでは、前記素材情報に基づいてクラスタリングされた光色のプランを出力する
請求項1~8のいずれか1項に記載の光色プラン提示方法。
【請求項10】
前記第1イメージ光色を演算するステップでは、使用する前記第1情報を複数取得する
請求項1~9のいずれか1項に記載の光色プラン提示方法。
【請求項11】
複数の前記第1情報から所定の第1情報を抽出し、抽出した前記所定の第1情報から推定される尤もらしい光色である前記第1イメージ光色を演算する
請求項10に記載の光色プラン提示方法。
【請求項12】
第1照明設置空間に設置された照明装置を制御することによって光色のプランを提示する提示システムであって、
前記第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する演算部と、
前記演算部が演算した前記第1イメージ光色を出力する出力部とを備える
提示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光色プラン提示方法及び提示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の特許文献1には、各特定使用用途に対して異なる色の照明光を予め割り当てておき、その時々の使用用途に合わせて割り当てられた色の照明光によって建物の外壁をライトアップするカラーライトアップ方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のカラーライトアップ方法では、照明設定者が施主の意図を汲み取り、現場における個々の光色の調整を繰り返すことで、現場における光色態様を設定している。この場合、照明設定者の設定による光色態様にバラつきがあったり、設定に長時間を要したりしてしまう。
【0005】
そこで、本開示は、光色態様の設定のバラツキを抑制するとともに、設定の長時間化を抑制することができる光色プラン提示方法及び提示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る光色プラン提示方法は、第1照明設置空間に設置された照明装置を制御することによって光色のプランを提示する光色プラン提示方法であって、前記第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得するステップと、前記第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算するステップと、演算した前記第1イメージ光色を出力するステップとを含む。
【0007】
また、本開示の一態様に係る提示システムは、第1照明設置空間に設置された照明装置を制御することによって光色のプランを提示する提示システムであって、前記第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する演算部と、前記演算部が演算した前記第1イメージ光色を出力する出力部とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の光色プラン提示方法及び提示システムによれば、光色態様の設定のバラツキを抑制するとともに、設定の長時間化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】
図1Aは、実施の形態に係る提示システムを示すブロック図である。
【
図1B】
図1Bは、第1イメージ光色のプランに基づく第1イメージ光色の実測値と第1色との比較を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る提示システムの第1情報処理装置が第1イメージ光色を提案するときの処理動作を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る提示システムの第1情報処理装置が差分を学習する処理動作を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る提示システムの第1情報処理装置が差分に基づいて第1イメージ光色を提案するときの処理動作を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施の形態に係る提示システムの第2情報処理装置が差分を学習する処理動作を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施の形態に係る提示システムの第2情報処理装置が差分を学習する別の処理動作を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、第1イメージ光色のプランを第1照明設置空間で実現したときの光色態様と、第1イメージ光色の実測値との乖離を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0012】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
(実施の形態)
<構成:提示システム1>
図1Aは、実施の形態に係る提示システム1を示すブロック図である。
【0014】
図1Aに示すように、提示システム1では、第1照明設置空間に存在している建造物等の照明対象物をシンボルカラー及びアウェアネスカラーにライトアップしたり、第1照明設置空間内を所望の態様で照明したりするための光色態様の提案をすることができる。例えば、提示システム1では、第1照明設置空間に設置された照明装置3aを制御することによって、照明態様としての光色のプラン(光色態様)を提示する。
【0015】
ここで、第1照明設置空間は、照明装置3aを設置している空間であって、照明装置3aによってライトアップされる照明対象物を含めた空間である。
【0016】
また、光色態様は、単色又は複数色によってライトアップしたり、単色又は複数色によって第1照明設置空間内を照明したり、時間の経過に応じて光色及び明るさを変化させたりする態様である。
【0017】
提示システム1は、第1情報処理装置10と、照明システム3と、記憶部30と、第2情報処理装置20とを備えている。
【0018】
第1情報処理装置10は、第1照明設置空間内を所望の態様で照明したりするための光色態様の提案をすることができる。第1情報処理装置10は、第1取得部11aと、第1演算部11bと、第1出力部11cとを有している。
【0019】
第1取得部11aは、第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得する。第1取得部11aは、例えば、インターネット、ローカルネットワーク、記憶装置等を介して第1情報を取得する。第1取得部11aは、取得した第1情報を第1演算部11bに出力する。また、第1取得部11aは、第1イメージ光色を演算する際に使用する第1情報を、複数取得することもある。第1取得部11aは、取得部の一例である。
【0020】
ここで、第1情報は、第1照明設置空間で実現したいイメージを示す情報である第1画像情報、及び、第1照明設置空間に関する情報を含む。第1画像情報は、ユーザが第1照明設置空間で実現したいイメージが写し出されている画像を示す情報であり、静止画像であるが、動画像であってもよい。第1照明設置空間に関する情報は、ユーザが第1照明設置空間で実現したいイメージに応じた光色に関する情報、第1照明設置空間における照明対象物の素材情報等を含む情報である。イメージに応じた光色に関する情報は、例えば、計測器等によって測定された色度値等である。素材情報は、照明対象物の色、反射率及び形状等である。本実施の形態では、照明対象物に光を照射した場合、照明対象物の色、反射率及び形状等によって所望の光色態様を実現できない場合があるため、素材情報を考慮する。
【0021】
第1演算部11bは、第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算(カラー推定値を算出)する。具体的には、第1演算部11bは、第1画像情報に基づいて、第1画像情報の代表的な色(代表色)であるイメージ色を演算し、演算したイメージ色から推定される光色である第1イメージ光色を演算する。第1イメージ光色の演算では、機械学習、統計的処理及び数理的処理が選択的に実行される。また、第1演算部11bは、光色に関する情報に基づいて、光色に関する情報の代表的な色であるイメージ色を演算し、演算したイメージ色から推定される光色である第1イメージ光色を演算することもできる。演算した第1イメージ光色は、照明装置3aが照明によって実現するための情報である。第1演算部11bは、演算部の一例である。
【0022】
また、第1演算部11bは、複数の第1情報から所定の第1情報を抽出し、抽出した所定の第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算することもできる。
【0023】
ここで、尤もらしい光色は、第1画像情報の代表的な色であるイメージ色から導き出された光色(第1イメージ光色)である。代表的な色とは、第1画像情報に示される画像を構成する色を、所定の基準で順位付けしたうちの上位の色である。上位の色は、例えば、画像において支配的な色、最も鮮やかな色、最も明るい色、最も温かみのある色等のような、予め定められた基準で順位付けした色のうち、所定の順位以上の色である。また、所定の順位は、予め定められた順位である。
【0024】
ここで、イメージ色は、第1画像情報の代表的な色であり、ユーザが第1照明設置空間で実現したい、つまりユーザが所望している色である。イメージ色は、単色であってもよく、複数色であってもよい。
【0025】
ここで、イメージ光色は、イメージ色から推定される光色であるが、ユーザが第1照明設置空間で実現したい、つまりユーザが所望している光色である。イメージ光色は、CIE色度図等で表現される。イメージ光色は、1つの光色であってもよく、複数の光色であってもよい。
【0026】
図1Bは、第1イメージ光色のプランに基づく第1イメージ光色の実測値と第1色との比較を模式的に示す図である。
【0027】
また、第1演算部11bは、
図1Bに示すように、第1イメージ光色のプランを第1照明設置空間で実現したときの光色態様を示す第2画像情報に基づいて、第2画像情報の代表的な色である第1色を演算(カラー推定値を算出)する。つまり、第1演算部11bは、実際に第1照明設置空間で実現された第1イメージ光色が撮像されて画像化されることで、画像化された第2画像情報を第1取得部11aから取得し、取得した第2画像情報に基づいて、代表的な色である第1色を演算する。また、第1イメージ光色はCIE色度図等で表現できるため、第1演算部11bは、第1イメージ光色の実測値と第1色とを比較する。第1イメージ光色の実測値は、計測器等によって測定された色度値、DMX(Digital Multiplex)値、想定色度、照明装置情報(照明装置3aが表現可能な色)、実際に第1照明設置空間で実現された第1イメージ光色を目視によって判断した色度等を含む。第1演算部11bは、第1色と第1イメージ光色の実測値とを比較することで、当該演算した第1色と第1イメージ光色の実測値との差分を算出する。第1演算部11bは、算出した差分を、第1出力部11cを介して記憶部30に記憶させる。
【0028】
記憶部30には、データベース30aとして差分が記憶されている。記憶部30には、第1演算部11bが演算した差分をデータベース化して蓄積することで、第1色と第1イメージ光色の実測値との差分を学習する。
【0029】
例えば、第1イメージ光色の実測値が教師データとなって差分を学習することで、第1演算部11bは、学習されたデータベース30aに従って第1イメージ光色を演算することができるようになる。つまり、第1演算部11bは、第1イメージ光色を演算する際に、差分を再帰的に利用することで、少なくとも第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算することができるようになる。第1演算部11bは、演算した第1イメージ光色を、第1出力部11cに出力する。
【0030】
また、第1演算部11bは、第1イメージ光色を演算する際に、第1情報の素材情報に基づいてクラスタリングされた光色のプランを第1出力部11cに出力する。つまり、第1演算部11bは、素材情報の種別に応じて光色のプランをグループ分けし、グループ分けした光色のプランを出力する。
【0031】
第1出力部11cは、第1演算部11bから第1イメージ光色を取得し、取得した第1イメージ光色を出力することで、光色のプランとして提示する。例えば、第1出力部11cは、照明装置3aを制御するための照明システム3に第1イメージ光色を出力することで、第1イメージ光色に応じた光色のプランが、第1照明設置空間内で実現される。また、第1出力部11cが表示部である場合、第1イメージ光色を仮想的な画像を用いて表示することができる。第1出力部11cは、出力部の一例である。
【0032】
照明システム3は、第1情報処理装置10の第1出力部11cから第1イメージ光色を取得することで、照明装置3aの光色態様を制御することができる。
【0033】
照明システム3は、照明制御装置3bと、照明装置3aとを有している。
【0034】
照明制御装置3bは、照明装置3aの光色態様を制御する。照明制御装置3bは、第1情報処理装置10の第1出力部11cから第1イメージ光色を取得し、取得した第1イメージ光色に応じた制御情報に基づいて光色、点消灯、照明(照射)方向又は明るさ等といった照明装置3aの光色態様を制御する。
【0035】
照明装置3aは、第1照明設置空間に設置され、照明対象物をライトアップしたり、第1照明設置空間内を所望の光色態様で照明したりする。照明装置3aは、スポットライト等の投光器であるが、スポットライト等の投光器には限定されず、公知の照明装置であればよい。
【0036】
これにより、第1画像情報に基づいて生成された第1イメージ光色のプランが第1照明設置空間で実現されるため、ユーザは、実現された第1イメージ光色を視認することができる。
【0037】
第2情報処理装置20は、第1照明設置空間とは異なる照明設置空間である第2照明設置空間内を所望の態様で照明したりするための光色態様の提案をすることができる。第2情報処理装置20は、第1情報処理装置10とは別の外部装置であり、第1情報処理装置10と同様の機能を有している。第2情報処理装置20は、第1情報処理装置10と同様の構成であるため、適宜説明を省略する。なお、第2情報処理装置20は、提示システム1における必須の構成要素ではない。
【0038】
第2情報処理装置20は、第2取得部21aと、第2演算部21bと、第2出力部21cとを有している。
【0039】
第2取得部21aは、第2照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第2情報を取得する。第2取得部21aは、取得した第2情報を第2演算部21bに出力する。
【0040】
ここで、第2情報は、第2照明設置空間で実現した光色態様を画像化した情報である第3画像情報、及び、第2照明設置空間に関する情報を含む。第3画像情報は、別のユーザが第2照明設置空間で実現した光色態様を示す画像化された情報であり、静止画像であるが、動画像であってもよい。第2照明設置空間に関する情報は、別のユーザが第2照明設置空間で実現した光色に関する情報、第2照明設置空間における照明対象物の素材情報等を含む情報である。
【0041】
第2演算部21bは、第3画像情報に基づいて、第3画像情報の代表的な色である第2色を演算(カラー推定値を算出)する。第2演算部21bは、演算部の一例である。代表的な色とは、第3画像情報に示される画像を構成する色を、所定の基準で順位付けしたうちの上位の色である。
【0042】
ここで、第2色は、第3画像情報の代表的な色であり、別のユーザが第2照明設置空間で実現した色である。
【0043】
また、第2演算部21bは、第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値と第2色とを比較する。第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値は、計測器等によって測定された色度値、DMX(Digital Multiplex)値、想定色度、照明装置情報(照明装置3aが表現可能な色)、実際に第2照明設置空間で実現された光色を目視によって判断した色度を含む。第2演算部21bは、当該比較することで、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を算出し、算出した差分を記憶部30に記憶させる。なお、第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値と第2色との比較も、
図1Bと同様であるため、図示を省略する。
【0044】
記憶部30には、第2情報処理装置20の第2演算部21bが演算した差分もデータベース化して蓄積することで、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分も学習する。
【0045】
つまり、第1情報処理装置10だけでなく第2情報処理装置20についても、第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値が教師データとなって差分を学習することで、第2演算部21bは、学習されたデータベース30aに従って第2照明設置空間で実現する光色を演算することができるようになる。つまり、第2演算部21bは、第2照明設置空間で実現する光色を演算する際に、差分を再帰的に利用することで、少なくとも第2情報から推定される尤もらしい光色(第2照明設置空間で実現する光色)を演算することができるようになる。第2演算部21bは、演算した第2照明設置空間で実現する光色を、第2出力部21cに出力する。
【0046】
第2出力部21cは、第2演算部21bから第2照明設置空間で実現する光色を取得し、取得した当該光色を出力する。例えば、第2出力部21cは、第2照明設置空間に設置されている別の照明装置を制御するための別の照明システムに出力することで、当該光色が第2照明設置空間内で実現される。
【0047】
<処理動作>
次に、本実施の形態に係る光色プラン提示方法及び提示システム1の処理動作について説明する。
【0048】
図2は、実施の形態に係る提示システム1の第1情報処理装置10が第1イメージ光色を提案するときの処理動作を示すフローチャートである。
【0049】
まず、
図2に示すように、第1情報処理装置10の第1取得部11aは、第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得する(S11:第1情報を取得するステップ)。第1取得部11aは、取得した第1情報を第1演算部11bに出力する。
【0050】
次に、第1演算部11bは、第1取得部11aから第1情報を取得し、取得した第1情報に基づいて、第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する。
【0051】
第1情報が第1画像情報であれば、第1演算部11bは、第1画像情報に基づいて、第1画像情報の代表的な色であるイメージ色を演算する。また、第1情報が光色に関する情報であれば、第1演算部11bは、光色に関する情報に基づいて、光色に関する情報の代表的な色であるイメージ色を演算(カラー推定値を算出)する(S12:イメージ色を演算するステップ)。なお、第1演算部11bは、記憶部30に上述の差分に関するデータベース30aが存在している場合、当該データベース30aを用いて、イメージ色を演算してもよい。
【0052】
次に、第1演算部11bは、演算したイメージ色から推定される光色である第1イメージ光色を演算する(S13:第1イメージ光色を演算するステップ)。
【0053】
次に、第1演算部11bは、演算した第1イメージ光色を第1出力部11cに出力する。つまり、第1情報処理装置10は、照明システム3に第1イメージ光色を出力する(S14:第1イメージ光色を出力するステップ)。そして、第1情報処理装置10は、
図2の処理動作を終了させる。
【0054】
照明システム3は、第1イメージ光色に応じた光色のプランを、第1照明設置空間内で実現する。つまり、照明システム3の照明制御装置3bは、第1情報処理装置10から第1イメージ光色を取得し、取得した第1イメージ光色に応じた制御情報に基づいて光色、点消灯、照明(照射)方向又は明るさ等といった照明装置3aの光色態様を制御する。これにより、照明装置3aは、照明対象物を実際にライトアップしたり、第1照明設置空間内を所望の態様で実際に照明したりする。このように、提示システム1は、第1情報に基づいて第1イメージ光色のプランを提案することができる。
【0055】
また、ユーザは、第1照明設置空間における実際の光色態様を確認し、所望の光色態様であれば、第1イメージ光色を採用する。しかし、第1イメージ光色がユーザの所望の光色態様と異なる場合がある。
【0056】
このため、ユーザの要望を満たすために、提示システム1では、
図3に示すように以下の処理動作を実行する。
【0057】
図3は、実施の形態に係る提示システム1の第1情報処理装置10が差分を学習する処理動作を示すフローチャートである。
【0058】
まず、第1演算部11bは、実際に第1照明設置空間で実現された第1イメージ光色が撮像されることで画像化された第2画像情報を、第1取得部11aを介して取得する(S21)。例えば、第1イメージ光色が実際に第1照明設置空間で実現された光色態様を、ユーザが撮像装置等によって撮像することで画像化し、ユーザが画像化された第2画像情報を第1情報処理装置10に入力することで、第1演算部11bは、第1取得部11aを介して第2画像情報を取得する。
【0059】
また、第1演算部11bは、第1取得部11aを介して第1イメージ光色を演算した際の実測値も取得する(S21)。
【0060】
次に、第1演算部11bは、第2画像情報に基づいて、第2画像情報の代表的な色である第1色を演算(カラー推定値を算出)する(S22:第1色を演算するステップ)。
【0061】
次に、第1演算部11bは、第1色と第1イメージ光色の実測値とを比較することで、当該演算した第1色と第1イメージ光色の実測値との差分を算出する(S23:差分を算出するステップ)。
【0062】
次に、第1演算部11bは、算出した差分を記憶部30に記憶させる(S24:記憶するステップ)。そして、第1情報処理装置10は、
図3の処理動作を終了させる。
【0063】
これにより、記憶部30には第1演算部11bが演算した差分をデータベース化して蓄積し、第1色と第1イメージ光色の実測値との差分を学習することで、提示システム1では、より精度の高い第1イメージ光色のプランを提案できるようになる。
【0064】
また、第1演算部11bが学習した差分のデータベース30aを用いる場合、提示システム1では、
図4に示すように、以下の処理動作を実行する。
【0065】
図4は、実施の形態に係る提示システム1の第1情報処理装置10が差分に基づいて第1イメージ光色を提案するときの処理動作を示すフローチャートである。
【0066】
まず、第1取得部11aは、第1情報を取得し(S11)、取得した第1情報を第1演算部11bに出力する。
【0067】
次に、第1演算部11bは、第1取得部11aから第1情報を取得し、取得した第1情報に基づいて、第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する。
【0068】
第1情報が第1画像情報であれば、第1演算部11bは、第1画像情報と記憶部30のデータベース30aとに基づいて、差分を再帰的に利用することで、第1画像情報の代表的な色であるイメージ色を演算する。また、第1情報が光色に関する情報であれば、第1演算部11bは、光色に関する情報と記憶部30のデータベース30aとに基づいて、差分を再帰的に利用することで、光色に関する情報の代表的な色であるイメージ色を演算(カラー推定値を算出)する(S32:イメージ光を演算するステップ)。
【0069】
次に、第1演算部11bは、演算したイメージ色から推定される光色であり、差分を再帰的に利用した第1イメージ光色を演算する(S33:第1イメージ光色を演算するステップ)。
【0070】
次に、第1演算部11bは、差分を再帰的に利用した第1イメージ光色を第1出力部11cに出力する。これにより、第1情報処理装置10は、照明システム3に差分を再帰的に利用した第1イメージ光色を出力する(S34:第1イメージ光色を出力するステップ)。そして、第1情報処理装置10は、
図4の処理動作を終了させる。
【0071】
照明システム3は、差分を再帰的に利用した第1イメージ光色に応じた光色のプランを、第1照明設置空間内で実現する。具体的には、照明装置3aは、照明対象物を実際にライトアップしたり、第1照明設置空間内を所望の態様で実際に照明したりする。これにより、提示システム1は、第1情報と記憶部30のデータベース30aとに基づいて、差分を再帰的に利用した第1イメージ光色のプランを提案することができる。
【0072】
また、第2情報処理装置20における処理動作について、
図5を用いて説明する。
【0073】
図5は、実施の形態に係る提示システム1の第2情報処理装置20が差分を学習する処理動作を示すフローチャートである。
【0074】
まず、
図5に示すように、第2情報処理装置20の第2演算部21bは、実際に第2照明設置空間で実現した光色態様を画像化した情報である第3画像情報を、第2取得部21aを介して取得する(S41:第2情報を取得するステップ)。例えば、実際に第2照明設置空間で実現された光色態様を、別のユーザが撮像装置等によって撮像することで画像化し、別のユーザが画像化された第3画像情報を第2情報処理装置20に入力することで、第2演算部21bは第2取得部21aを介して第3画像情報を取得する。
【0075】
また、第2演算部21bは、第2取得部21aを介して第2照明設置空間で実現した光色態様を演算した際の実測値も取得する(S41)。
【0076】
次に、第2演算部21bは、第3画像情報に基づいて、第3画像情報の代表的な色である第2色を演算(カラー推定値を算出)する(S42:第2色を演算するステップ)。
【0077】
次に、第2演算部21bは、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値とを比較することで、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を算出する(S43:差分を算出するステップ)。
【0078】
次に、第2演算部21bは、算出した差分を記憶部30に記憶させる(S44:記憶するステップ)。そして、第2情報処理装置20は、
図5の処理動作を終了させる。
【0079】
これにより、記憶部30は、第2演算部21bが演算した差分をデータベース化して蓄積して、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を学習することで、提示システム1では、より精度の高いカラー推定ができるとともに、第1情報処理装置10におけるより精度の高い第1イメージ光色のプランを提案できるようになる。
【0080】
また、第2演算部21bが学習した差分のデータベース30aを用いる場合、提示システム1では、
図6に示すように、以下の処理動作を実行する。
【0081】
図6は、実施の形態に係る提示システム1の第2情報処理装置20が差分を学習する別の処理動作を示すフローチャートである。
【0082】
まず、第1演算部11bは、第3画像情報と第2照明設置空間で実現した光色態様を演算した際の実測値とを、第2取得部21aを介して取得する(S41)。
【0083】
次に、第2演算部21bは、第3画像情報と記憶部30のデータベース30aとに基づいて、差分を再帰的に利用することで、第3画像情報の代表的な色であり、差分を再帰的に利用した第2色を演算(カラー推定値を算出)する(S52:第2色を演算するステップ)。
【0084】
次に、第2演算部21bは、差分を再帰的に利用した第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値とを比較することで、差分を再帰的に利用した第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を算出する(S53:差分を算出するステップ)。
【0085】
次に、第2演算部21bは、算出した差分を記憶部30に記憶させる(S54:記憶するステップ)。そして、第2情報処理装置20は、
図6の処理動作を終了させる。
【0086】
これにより、記憶部30には第2演算部21bが演算した差分をデータベース化して蓄積して、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分をさらに学習することで、提示システム1では、より精度の高いカラー推定ができるとともに、第1情報処理装置10におけるより精度の高い第1イメージ光色のプランを提案できるようになる。
【0087】
<作用効果>
次に、本実施の形態における光色プラン提示方法及び提示システム1の作用効果について説明する。
【0088】
上述したように、本実施の形態の光色プラン提示方法は、第1照明設置空間に設置された照明装置3aを制御することによって光色のプランを提示する光色プラン提示方法であって、第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得するステップと、第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算するステップと、演算した第1イメージ光色を出力するステップとを含む。
【0089】
これによれば、第1情報に基づいて、第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算することができる。
【0090】
また、第1情報がユーザのイメージする所望の情報であれば、ユーザが所望する光色態様で第1照明設置空間を照明することができるプランを提案することができる。つまり、従来の光色プラン提示方法のように、照明設定者がユーザの意図を汲み取りながら、現場における個々の光色の調整を繰り返すことで、設定に長時間を要しなくても、ユーザのイメージする所望の光色態様を簡易に提案することができる。
【0091】
また、第1情報に基づいて第1イメージ光色を演算するため、従来のように、第1イメージ光色のプラン提案にばらつきが生じ難い。
【0092】
したがって、光色プラン提示方法によれば、光色態様の設定のバラツキを抑制するとともに、設定の長時間化を抑制することができる。また、照明設定者等による設定に要する提示システム1の使用時間の長時間化を抑制することができるため、提示システム1におけるエネルギーコストの高騰化を抑制することもできる。
【0093】
また、本実施の形態の提示システム1は、第1照明設置空間に設置された照明装置3aを制御することによって光色のプランを提示する提示システム1であって、第1照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第1情報を取得する取得部と、取得部が取得した第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する演算部と、演算部が演算した第1イメージ光色を出力する出力部とを備える。
【0094】
この提示システム1においても、上述と同様の作用効果を奏する。
【0095】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法において、第1情報は、第1照明設置空間で実現したいイメージを示す情報である第1画像情報を含む。そして、第1イメージ光色を演算するステップでは、第1画像情報に基づいて、第1画像情報の代表的な色であるイメージ色を演算し、イメージ色から推定される光色である第1イメージ光色を演算することを含む。
【0096】
これによれば、ユーザが所望する第1画像情報を用いることで、第1画像情報に応じた第1イメージ光色を演算することができる。このため、ユーザが所望する光色態様に近しい光色態様で第1照明設置空間を照明することができるプランを提案することができるようになる。
【0097】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法において、第1情報は、第1照明設置空間に関する情報を含む。また、第1照明設置空間に関する情報には、第1照明設置空間で実現したいイメージに応じた光色に関する情報が含まれる。そして、第1イメージ光色を演算するステップでは、光色に関する情報に基づいて、光色に関する情報の代表的な色であるイメージ色を演算し、イメージ色から推定される光色である第1イメージ光色を演算することを含む。
【0098】
これによれば、ユーザが所望する第1照明設置空間に関する情報を用いることで、第1照明設置空間に関する情報に応じた第1イメージ光色を演算することができる。このため、ユーザが所望する光色態様に近しい光色態様で第1照明設置空間を照明することができるプランを提案することができるようになる。
【0099】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法は、第1イメージ光色のプランを第1照明設置空間で実現したときの光色態様を示す第2画像情報に基づいて、第2画像情報の代表的な色である第1色を演算するステップと、当該演算した第1色と、第1イメージ光色の実測値との差分を算出するステップとを含む。
【0100】
これによれば、
図7に示すように、第1イメージ光色は破線の三角形で示される範囲で表現されるものであるが、初期値(四角で示す)に対する第1イメージ光色のプランを第1照明設置空間で実現したときのカラー推定値(ばつ印で示す)と、初期値(四角で示す)に対する第1イメージ光色の実測値(黒丸印で示す)とに乖離が生じている場合がある。このため、第1色と第1イメージ光色の実測値との差分を算出することで、ユーザに第1イメージ光色のプランを提示する際に、ユーザの所望に近しい第1イメージ光色のプランが提示できるようになる。
【0101】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法は、第1照明設置空間とは異なる照明設置空間である第2照明設置空間で実現したい光色態様のイメージを示す情報である第2情報を取得するステップを含む。
【0102】
これによれば、第1照明設置空間以外の第2照明設置空間における第2情報を用いることで、より多くの差分を算出したりすることができるようになる。このため、ユーザの所望に近しい光色態様のプランが提示できるようになる。
【0103】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法において、第2情報は、第2照明設置空間で実現した光色態様を画像化した情報である第3画像情報と、第2照明設置空間に関する情報とを含む。また、光色プラン提示方法は、第3画像情報に基づいて、第3画像情報の代表的な色である第2色を演算するステップと、第2色と、第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を算出するステップとを含む。
【0104】
これによれば、第2色と第2照明設置空間で実現した光色態様の実測値との差分を算出することで、ユーザに光色態様のプランを提示する際に、ユーザの所望により近しい光色態様のプランを提示できるようになる。このため、より光色態様をバラツキなく設定することができるとともに、設定のより長時間化を抑制することができる。
【0105】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法は、差分を記憶部30に記憶するステップを含む。
【0106】
これによれば、差分を記憶して学習することで、ユーザの所望により近しい第1イメージ光色のプランを提案することができるようになる。その結果、照明設定者等による設定に要する提示システム1の使用時間の長時間化を抑制することができるため、提示システム1におけるエネルギーコストの高騰化を抑制することもできる。
【0107】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法では、第1イメージ光色を演算するステップにおいて、記憶部30から差分を取得し、差分を再帰的に利用することで、少なくとも第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する。
【0108】
これによれば、差分を学習することで、差分を再帰的に利用することができるようになる。このため、学習したデータベース30aに基づいて、よりユーザが所望する第1イメージ光色のプランを提案することができるようになる。その結果、照明設定者等による設定に要する提示システム1の使用時間の長時間化を抑制することができるため、提示システム1におけるエネルギーコストの高騰化を抑制することもできる。
【0109】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法において、第1照明設置空間に関する情報には、第1照明設置空間の素材情報が含まれる。そして、第1イメージ光色を演算するステップでは、素材情報に基づいてクラスタリングされた光色のプランを出力する。
【0110】
これによれば、第1照明設置空間の素材情報に応じて予め設定された分類でクラスタリングすることができるようになる。このため、素材情報の種類に応じて分類することで、ユーザが所望する第1イメージ光色を分類に応じて演算することができるようになる。
【0111】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法において、第1イメージ光色を演算するステップでは、使用する第1情報を複数取得する。
【0112】
これによれば、複数の第1情報を取得することで、ユーザの所望する光色態様をより精度よく実現することができるようになる。
【0113】
また、本実施の形態の光色プラン提示方法では、複数の第1情報から所定の第1情報を抽出し、抽出した所定の第1情報から推定される尤もらしい光色である第1イメージ光色を演算する。
【0114】
これによれば、例えばインターネットを介して複数の第1情報を取得し、取得した複数の第1情報からユーザの嗜好に対して好ましい第1情報を抽出することができる。このため、複数の第1情報からユーザの所望する光色態様をより精度よく実現することができるようになる。
【0115】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る光色プラン提示方法及び提示システムについて、上記各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0116】
例えば、上記実施の形態に係る光色プラン提示方法及び提示システムに含まれる各部は典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0117】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0118】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0119】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0120】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0121】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0122】
なお、上記の各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0123】
1 提示システム
3a 照明装置
11a 第1取得部(取得部)
11b 第1演算部(演算部)
11c 第1出力部(出力部)
30 記憶部