(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018178
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】医師とユーザのマッチングシステム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/00 20180101AFI20220120BHJP
【FI】
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121095
(22)【出願日】2020-07-15
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年7月1日にウェブサイト「https://lecinq.medicalnote.jp/」に掲載。
(71)【出願人】
【識別番号】517171336
【氏名又は名称】株式会社メディカルノート
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 富美
(72)【発明者】
【氏名】三枝 由幸
(72)【発明者】
【氏名】横尾 雅博
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザが受診したい時期に医師から受診ができるよう、ユーザビリティに優れたオンライン診療のための医師とユーザとのマッチング方法を提供する。
【解決手段】ネットワークで接続される、医師端末と、ユーザ端末と、を仲介するサーバ端末により提供される医師とユーザとのマッチング方法であって、サーバ端末は、一または複数のユーザ端末に、オンライン診療の申込を受け付けるためのウェブページを提供し、ウェブページを介して、一または複数のユーザ端末のいずれかのユーザ端末から、オンライン診療を受診する申込要求を受付け、複数の医師端末のうち、いずれかの医師端末から、申込要求したユーザ端末について、診療を受け付ける通知を受付け、申込要求を行ったユーザのうち、診療を受けていないユーザ数を更新し、ユーザ数を、待ち状況に関する情報として、オンライン診療の申込を受け付けるためのウェブページに送信する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークで接続される、医師に関連する医師端末と、ユーザに関連するユーザ端末と、を仲介するサーバ端末により提供される、医師とユーザとのマッチング方法であって、
前記サーバ端末は、
一または複数のユーザ端末に、オンライン診療の申込を受け付けるためのウェブページを提供し、
前記ウェブページを介して、前記一または複数のユーザ端末のいずれかのユーザ端末から、オンライン診療を受診する申込要求を受付け、
複数の医師端末のうち、いずれかの医師端末から、前記申込要求したユーザ端末について、診療を受け付ける通知を受付け、
前記申込要求を行ったユーザのうち、診療を受けていないユーザ数を更新し、
前記ユーザ数を、待ち状況に関する情報として、
前記オンライン診療の申込を受け付けるためのウェブページに送信する、
マッチング方法。
【請求項2】
前記申込要求を受け付け後、保険証の提出手続または事前問診入力を行うためウェブページを提供し、
前記保険証の提出手続または事前問診入力を行うためウェブページに、前記待ち状況に関する情報を表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載のマッチング方法。
【請求項3】
前記待ち状況に応じて、前記保険証の提出手続または事前問診入力を行うためウェブページを表示させない、ことを特徴とする請求項2に記載のマッチング方法
【請求項4】
前記医師端末から診療を受け付ける要求は、先着順にユーザの診療を受け付けることを含む、請求項1に記載のマッチング方法。
【請求項5】
前記医師端末から診療を受け付ける要求は、前記医師端末に関連する医師データに基づいて、診療するユーザを選択することを含む、請求項1に記載のマッチング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医師に関連する医師端末と、ユーザに関連するユーザ端末と、を仲介するサーバ端末により提供される、医師とユーザとのマッチング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オンライン診療に関する規制が緩和され、院内感染リスク軽減や集患対策などの目的からも、オンライン診療を取り入れる医療機関が増加している。
【0003】
例えば、特許文献1において、医師の診療可能時間帯を参照して予約を受付け、オンライン診療ののち、電子カルテ情報に基づき、受診者の負担額を算出し、決済を実行するシステムについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のオンライン診療システムをはじめ、他のオンライン診療システムは、受診者がオンライン診療を申し込むに際して、医師の診療可能な時間帯を指定して予約をしなければならず、受診可能な時期が一定程度先となってしまう可能性が残る。
【0006】
オンライン診療という性質上、受診者は、医師による診療をすぐに受診したいというニーズがある、
【0007】
そこで、本発明は、ユーザが受診したい時期に医師から受診ができるよう、ユーザビリティに優れた、オンライン診療のための、医師とユーザとのマッチング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様におけるマッチング方法は、ネットワークで接続される、医師に関連する医師端末と、ユーザに関連するユーザ端末と、を仲介するサーバ端末により提供される、医師とユーザとのマッチング方法であって、前記サーバ端末は、一または複数のユーザ端末に、オンライン診療の申込を受け付けるためのウェブページを提供し、前記ウェブページを介して、前記一または複数のユーザ端末のいずれかのユーザ端末から、オンライン診療を受診する申込要求を受付け、複数の医師端末のうち、いずれかの医師端末から、前記申込要求したユーザ端末について、診療を受け付ける通知を受付け、前記申込要求を行ったユーザのうち、診療を受けていないユーザ数を更新し、前記ユーザ数を、待ち状況に関する情報として、前記オンライン診療の申込を受け付けるためのウェブページに送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが受診したい時期に医師から受診ができるよう、ユーザビリティに優れた、オンライン診療のための、医師とユーザとのマッチング方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る、マッチングシステムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
【
図4】
図1の医師端末300を示す機能ブロック構成図である。
【
図5】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図6】サーバ100に格納される医師データの一例を示す図である。
【
図7】サーバ100に格納される診療データの一例を示す図である。
【
図8】本発明の第1実施形態に係る、マッチング方法に係るフローチャートの一例である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係る、マッチング方法に係るフローチャートの他の例である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、オンライン診療のランディングページの画面例である。
【
図11】本発明の第1実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、オンライン診療の診療メニュー選択の画面例である。
【
図12】本発明の第1実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、オンライン診療の診療申込の画面例である。
【
図13】本発明の第1実施形態に係る、ユーザ端末に表示される、オンライン診療の診療申込完了の画面例である。
【
図14】本発明の第1実施形態に係る、医師端末に表示される、オンライン診療の状況を示す画面例である。
【
図15】本発明の第1実施形態に係る、医師端末に表示される、オンライン診療を行うための画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。
【0012】
(第1実施形態) <構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るマッチングシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、医師による診療を希望するユーザに関連するユーザ端末200と、医師に関連する医師端末300と、を仲介するサーバ端末100と、により構成される。
【0013】
サーバ端末100と、ユーザ端末200及び医師端末300とは、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0014】
サーバ端末100は、ユーザから、ユーザ端末200を通じてユーザの基本情報(例えば、ユーザの氏名やEメールアドレスなど)やユーザの受診に関連する情報(例えば、希望する診療内容など)などを受け付け、医師端末300を通じて受け付けられる、医師に関連する情報(例えば、医師名、医療機関名、診療科など)に基づいて、ユーザと医療機関とのマッチング処理を行う装置であり、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0015】
ユーザ端末200は、サーバ端末100により提供されるサービスを利用するユーザが所有する、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0016】
医師端末300は、サーバ端末100により提供されるサービスを利用する医師が所有する、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0017】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100と、ユーザ端末200及び医師端末300とを備え、医師による診療を希望するユーザまたは医師が各々、ユーザ端末200、医師端末300を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、ユーザまたは医療機関が操作を行う機能を備えても良い。
【0018】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0019】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200及び医師端末300と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0020】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、医師に関連する各種データを格納する、医師データ格納部122、及びオンライン診療を仲介するうえで必要な診療データ等を有する。さらに、記憶部120は、ユーザ端末200、医師端末300と通信を行ったデータを一時的に記憶することもできる。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120外に構築されていてもよい。
【0021】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、ユーザ端末200または医師端末300からの指示を受け付ける指示受付部131、ユーザに関連する各種データを参照し、処理するユーザデータ管理部132、医師に関連する各種データを参照し、処理する、医師データ管理部133、及びオンライン診療を仲介するうえで必要な処理を行う、診療処理部134等を有する。この指示受付部131、ユーザデータ管理部132、医師データ管理部133は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0022】
指示受付部131は、サーバ端末100が提供し、ユーザ端末200または医師端末300において表示されるウェブ画面等のユーザインターフェースを介して、ユーザまたは医療機関が、(キーワードを入力したり、アイコンを押下する等して)所定の要求を行ったとき、ユーザ端末200または医師端末300から通信部110を介して指示を受付ける。
【0023】
ユーザデータ管理部132は、後述するユーザデータ格納部121に格納される各種データを管理し、処理を行う。
【0024】
医師データ管理部133は、後述する医師データ格納部122に格納される各種データを管理し、処理を行う。
【0025】
診療処理部134は、ユーザ端末と医師端末との間でオンライン診療を仲介するための処理を行う。
【0026】
図3は、
図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0027】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0028】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0029】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0030】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0031】
なお、サーバ端末100に表示操作部の機能を備える構成としても良く、この場合、ユーザ端末200を備えない構成としても良い。
【0032】
図4は、
図1の医師端末300を示す機能ブロック構成図である。医師端末300は、通信部310と、表示操作部320と、記憶部330と、制御部340とを備える。なお、医師端末300の機能構成は、ユーザ端末200と実質的に同一であるので、詳細な説明を省略する。
【0033】
図5は、サーバ100のユーザデータ格納部121に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0034】
図5に示すユーザデータ1000は、ユーザに関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一ユーザ(ユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、ユーザの基本情報(例えば、ユーザの氏名、在住エリア、Eメールアドレス、SNSアカウント情報、保険証など)、支払情報(例えば、ユーザが登録したクレジットカード情報など)、及びユーザのオンライン診療に係る受診情報(事前問診情報、医師による診療内容、医師による薬の処方内容、対応した医師の情報等)などを格納する。なお、上述の各種データは例示であるので、すべてのデータが格納されている必要はなく、また、他の情報が格納されてもよい。例えば、ユーザの医師への支払処理を第三者が代行する場合は、支払情報をサーバ端末100で管理しなくてもよいし、保険証に関する情報や受診情報についても医師または医療機関端末で管理することもできる。
【0035】
図6は、サーバ100の医師データ格納部122に格納される医師データの一例を示す図である。
【0036】
図6に示す医師データ2000は、医師に関連する各種データを格納する。
図6において、説明の便宜上、一医師(医師ID「20001」で識別される医師)の例を示すが、複数の医師の情報を格納することができる。医師に関連する各種データとして、例えば、医師の基本情報(例えば、医師名、住所、電話番号、Eメールアドレス、診療科など)、支払情報(例えば、医療機関が登録した口座情報など)、及びオンライン診療に係る診療履歴情報(診療したユーザ情報、診療内容、処方内容など)を格納する。なお、上述の各種データは例示であるので、すべてのデータが格納されている必要はなく、また、他の情報が格納されてもよい。例えば、ユーザの医師への支払を第三者が代行する場合は、支払情報を管理しなくてもよいし、診療履歴に係る情報のような電子カルテに相当する情報は、サーバ端末100において管理せず、医師または医療機関端末において管理してもよい。また、医師データとしてではなく、医療機関毎にデータを管理し、医療機関単位でオンライン診療を受付可能にしたり、医療機関に所属する医師に関するデータを医療機関データに紐づけて管理し、医師が医療機関を介してオンライン診療を受付可能としてもよい。
【0037】
図7は、サーバ100の診療データ格納部123に格納される診療データの一例を示す図である。
【0038】
図7に示す診療データ3000は、オンライン診療に関連する各種データを格納する。診療データとして、ユーザによるオンライン診療の申込毎に申込IDが付与され、申込毎に、ステータス(診療済、診療中、申込済(診療待ち))、ユーザID、申込日、診察日、及び担当した医師IDなどの情報を格納する。サーバ端末100は、診療データを参照し、オンライン診療のためのユーザの待ち人数を決定し、また、医師端末200に対して、オンライン診療の申込状況に関する情報を提供し、医師端末200による診療受付及び診療状況に基づいて、診療データを更新する処理を行う。
【0039】
<処理の流れ>
図8を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行するユーザと医師とのマッチング方法の処理の流れについて説明する。
図8は、本発明の第1実施形態に係る、マッチング方法に係るフローチャートの一例である。
【0040】
まず、本システム1を利用するために、ユーザ及び/または医師は、ユーザ端末200、医師端末300各々によりウェブブラウザやアプリケーション等を利用してサーバ端末100にアクセスすることができる。本例において、ユーザは、特にログイン用のIDやパスワードを含むサービス利用のためのアカウントを取得しなくても、サーバ端末100により提供されるサービスを利用することができ、繰り返しサービスを利用するに際して、サービスの利便性を高める目的で、アカウントを取得し、IDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サーバ端末100に格納されたユーザデータに基づいてサービスを利用できるようにしてもよい。ユーザは、まず、ユーザ端末200にインストールされたウェブブラウザやアプリケーション等を介して所定のウェブサイト(URL)にアクセスすることで、オンライン診療を受診するためのウェブサイトのランディングページ(LP)を閲覧する要求を送信する(S101)。
【0041】
なお、LPへの導線として、様々な形態が考えられるが、例えば、特定の医療機関のホームページ上に表示されるリンク、ユーザと医師とのマッチングサイト上に表示されるリンクを通じて、ユーザはLPにアクセスすることができる。これらの場合、LPに到達する手前のウェブサイト上に、後述する、オンライン診療を受診するための待ち状況に係る情報を予め表示させることもできる。これにより、ユーザは、予めオンライン診療の待ち状況を把握することができる。また、後者の場合、ユーザは、マッチングサイト上で、自身の病状を診断してもらうためにいくつかの設問に回答するケースが考えられるが、そのような場合、病状の診断結果に応じて、その病状の診断に適した医師に、直ちに受信してもらうことが可能か、サーバ端末100は、医師の接続状況を確認し、受診可能であれば、その旨の表示をさせることもできる。
【0042】
サーバ端末100の指示受付部131は、ユーザ端末200によるLPの閲覧要求を受付け、診療処理部134は、診療データ3000を参照し、オンライン診療の診療状況を確認する(S102)。例えば、
図7に示すように、診療データ3000の「ステータス」において、「申込済」(診療待ち)の人数が5名であれば、診療処理部134は、待ち人数に関する情報を生成し、ユーザ端末200に待ち人数とともにLPを表示させるための情報を送信する(S103)。
【0043】
図10に、ユーザ端末100に表示される、オンライン診療を受診するためのウェブサイトのランディングページ(LP)の一例を示す。
図10に示すように、LPには、現在の待ち状況として「5人」である旨表示され、また、オンライン診療を申し込むためのリンクが表示される。
【0044】
次に、ユーザは、ユーザ端末200に表示されるウェブサイトを介して、オンライン診療を受診するための手続を行う(S104)。例えば、ユーザは、LPに表示される、オンライン診療を受診するためのリンクを選択し、
図11及び
図12に示すような、オンライン診療の申込画面を通じて申込手続を行う。
図11に示すように、ユーザは、まず、診療メニューの選択を行う。
図11には、例示として、「内科 アレルギー科 皮膚科」、「低容量ピルの相談 処方」、「AGA治療の相談 処方」、「ED治療の相談 処方」、及び「禁煙外来の相談 処方」といった診療メニューの選択肢が提供される。
図11に示すように、診療メニューには、自由診療と保険診療が含まれても良い。
【0045】
また、ユーザは、受診の申込に際して、ユーザの基本情報を入力する。例えば、
図12に示すように、ユーザは、患者氏名、生年月日、性別、住所、連絡先(電話番号、メールアドレス)等の情報を入力し、プライバシーポリシー等の規約に同意を行うことで、申込を完了させる。ここで、ユーザが、サービスアカウントを取得し、2回目以降サービスにログインする場合は、
図11、
図12に示すような、診療メニューの選択及び/または基本情報の入力を省略することができる。なお、ユーザは、アカウント登録せずに、都度サービスを利用することが可能とすることもできる。
【0046】
また、ユーザが保険診療を選択した場合、ユーザの申込完了後に、サーバ端末100は、ユーザ端末200に対し、ユーザが保険証の写真データ等をサーバ端末100に送信するためのウェブページを提供する場合がある。また、サーバ端末100は、申込を完了したユーザに対して、事前問診情報を入力するためのウェブページを提供する場合がある。このように、事前問診情報の入力や保険証の提出等を含め、診療の申込に時間を要することが想定される場合、順番が来るまで十分な時間があることを知らせてユーザの気持ちを落ち着かせるために、申込関連の画面上に待ち状況に関する情報を同時に表示させ、待ち人数等の情報を随時更新することもできる。また、待ち人数が少ない場合には、問診情報の入力や保険証の提出等、直接オンライン診療において確認が可能な場合にあっては、これらの手続を省略するため、問診情報入力用のメニューや保険証提出用のメニューを非アクティブにすることができる。
【0047】
図13に、申込完了画面の一例を示す。
図13に示すように、サーバ端末100は、申込完了時点の、現在の診療待ち状況に関する情報を提供することができる。
【0048】
サーバ端末100の指示受付部131は、ユーザ端末200から、オンライン診療への申込情報とともに申込の意思表示に関する情報を受診することで、診療を受け付ける(S106)。
【0049】
サーバ端末100のユーザデータ管理部132は、ユーザ端末200から受信した申込情報を基に、ユーザデータ格納部121に格納されるユーザデータ1000を更新する(S107)。例えば、ユーザデータ管理部132は、申込情報に含まれるユーザの基本情報及び診療メニューに関する情報を、ユーザデータとして、ユーザデータ格納部121に格納する。ここで、診療処理部134は、当該ユーザより診療を受け付けたことで、
図7に例示される診療データにおいて、新規申込IDを生成し、「ステータス」を「申込済」とすることにより、診療データ3000を更新する。これにより、サーバ端末100は、オンライン診療を受診するための待ち人数を確認することができる。
【0050】
並行して、医師は、医師端末300を介して、サーバ端末100によって提供される、オンライン診療を行うためのサービスに会員登録を行い、会員登録に際して、所定の情報を入力する。サーバ端末100は、医師より会員登録を受付け、医師データ管理部133は、医師端末300から受信した情報を基に、医師データ格納部122に格納される医師データ2000を更新する。例えば、医師データ管理部133は、医師による会員登録情報に含まれる基本情報を、医師データとして、医師データ格納部122に格納する。
【0051】
医師は、会員登録を行うことで、サーバ端末100により提供される、オンライン診療を行うためのサービスにアクセスすることが可能となり、所定のユーザID及びパスワード等の認証情報によってログインを行うと、現在の診療状況を確認することができる画面にアクセスすることができる。
【0052】
図14に、オンライン診療の状況を示す画面例を示す。
図14に示すようなステータス情報を通じて、医師は、オンライン診療を待っているユーザ、オンライン診療を受診中のユーザ、オンライン診療を完了したユーザといったステータスを知ることができる。また、医師は、診療を受け付けるにあたって、同画面において、ユーザが希望する診療メニューを確認することができる。ここで、
図14に示されるような、オンライン診療を受け付けるための管理画面において、予め登録された医師データに含まれる、医師の専門性(診療科等)または診療履歴(診療したユーザ、症例等)に基づいて、医師がオンライン診療を行うに適した申込(及び/またはユーザ)を上位に表示させたり、予めソートさせたうえで表示させたり、(ハイライト表示等を通じて)他の申込と区別可能となるように表示させたりすることができる。
【0053】
医師は、診療準備ができ次第、医師端末300に表示される、
図14に示すような画面において、診療待ち順(先着順)で上位にあるユーザに関連する申込を選択し、診療をする意思表示を行うためのボタン等を選択することで、診療の受諾をサーバ端末100に対して通知する(S108)ここで、医師が任意のユーザを選択せずに、オンライン診療要求を受諾可能であるという通知をサーバ端末100に送信することで、サーバ端末100が自動的に先着順で順番待ちのユーザと当該医師とをマッチさせたり、先着順によらず、その医師の専門性等の医師データに基づいて、ユーザと医師をマッチさせることもできる。
【0054】
サーバ端末100の指示受付部131は、医師端末300より診療受諾の要求を受け付けると、診療を開始するための処理を行う(S109)。例えば、サーバ端末100の診療処理部134は、ユーザ端末200に対して、オンライン診療を開始する旨の通知を送信し、通知とともに、または、通知の後に、オンライン診療を実施するためのオンライン会議システムにアクセスするためのURL情報を、ユーザ端末200に送信する。また、サーバ端末100は、医師端末300に対しても、上記と同じ、オンライン会議システムにアクセスするためのURL情報を送信する。ユーザ及び医師の双方において、同じURL情報を介してオンライン会議システムにアクセスすることで、ユーザはオンライン診療を医師から受診することができる(S111)。
【0055】
図15は、ユーザ及び医師がオンライン診療を行うためのオンライン会議等の画面例を示す。医師端末300において、
図15に示すような診療用画面が表示され、ユーザがオンライン診療用のURL情報にアクセスすることで、診察待ち状態である旨表示される。医師は、例えば、「オンライン診療を開始する」ボタンを選択することで、ユーザと動画音声チャットによって会話可能な状態となり、同画面に示される、ユーザの基本情報や問診内容等を参照しながらオンライン診療を行うことができる。
【0056】
サーバ端末100のユーザデータ管理部132、医師データ管理部133及び診療処置部134は各々、ユーザがオンライン診療を受診することで変更のある情報を、ユーザデータ1000、医師データ2000及び診療データ3000について更新する処理を行う(S112)。例えば、ユーザデータ管理部132は、ユーザデータ1000の、特定ユーザの受診情報を更新し、医師データ管理部133は、医師データ2000の、特定医師の診療履歴情報を更新し、また、診療処理部134は、診療データ3000において、特定ユーザの診療ステータスを「診療中」に更新し、診察日や担当医師の項目を更新する。
【0057】
図9は、本発明の第1実施形態に係る、マッチング方法に係るフローチャートの他の一例である。
図9においては、特に、オンライン診療完了後の処理について説明する。
【0058】
オンライン会議システムを通じたオンライン診療が完了し、医師がユーザに対して診断及び薬の処方を行うときに、医師は、医師端末300を介して、そのユーザの診断内容及び処方に関する情報を入力し、情報をサーバ端末100に対して送信することができる。医師は、医師端末300を介して、サーバ端末100に情報を送信するとともに、診療が完了した旨の通知を送信する(S201)。
【0059】
サーバ端末100の指示受付部131は、医師端末300より診療完了の旨通知を受け付けると、ユーザデータ管理部132、医師データ管理部133及び診療処理部134は各々、必要なデータの更新を行う(S202)。例えば、ユーザデータ管理部132は、ユーザデータ1000の、特定ユーザの受診情報の診断内容及び薬の処方内容の項目を更新し、医師データ管理部133は、医師データ2000の、特定医師の診療履歴情報のうち、診断内容及び薬の処方内容の項目を更新し、また、診療処理部134は、診療データ3000において、特定ユーザの診療ステータスを「診療完了」に更新する。
【0060】
続いて、サーバ端末100の診療処理部134は、オンライン診療の決済処理を行う(S203)。例えば、診療処理部134は、医師端末300より送信された診断内容及び処方内容に関する情報を、ユーザデータ3000等から参照し、(図示しない)料金テーブル等に基づいて、請求費用を算出する。ここで、保険診療か、自由診療かによって、ユーザの自己負担費用を算出する処理が異なる場合がある。また、ここで、医師端末300側で請求費用の算出や診療明細書を生成し、サーバ端末100は、医師端末300から受領した金額情報に基づいて、ユーザに対する請求手続を行うこともできる。また、サーバ端末100は、自身が提供するサービス利用料を加味して、最終的にユーザに対して請求する費用を決定することもできる。また、本ステップについては、第三者の決済代行業者が運営するサーバ等が処理を実行することもできる。
【0061】
サーバ端末100の診療処理部134は、算出された請求費用に関する情報をユーザ端末200に決済用の画面に関する情報とともに送信する(S204)。ユーザは、ユーザ端末200を介して、例えば、クレジットカード情報等を登録することにより、料金を支払う処理を行う(S205)。
【0062】
サーバ端末100の指示受付部131は、ユーザ端末100より費用の支払に関する情報を受付けると、医師より処方された薬を発送するための処理を行う(S206)。例えば、サーバ端末100は、医師端末300に対して、ユーザの住所に対して処方した薬を発送するよう、指示を送信することができる。ここで、医師端末300は、当該指示を受信し、薬の発送手続を行う。または、医師または医療機関が、自ら発行した処方情報に基づいて、サーバ端末100で管理されるユーザの住所情報等を参照して、薬を発送することもできる。
【0063】
サーバ端末100のユーザデータ管理部132、医師データ管理部133及び診療処理部134は各々、必要なデータの更新を行う(S207)。例えば、ユーザデータ管理部132は、ユーザデータ1000の、特定ユーザの受診情報のうち、決済の完了の旨、また薬を発送した旨更新し、医師データ管理部133は、医師データ2000の、特定医師の診療履歴情報のうち、費用の振込の旨及び薬の発送指示の旨更新し、また、診療処理部134は、診療データ3000において、特定ユーザの診療ステータスを「決済完了」に更新する。
【0064】
以上により、本実施形態のマッチング方法によれば、ユーザは、オンライン診療を受診したいときに、リアルタイムで診療の待ち状況を確認することができ、また、申込から受診までワンストップでオンライン診療のサービスを享受することができる。
【0065】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 マッチングシステム
100 サーバ端末
200 ユーザ端末
300 医師端末
NW ネットワーク