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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022181801
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】車両用クラッチ操作装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 23/12 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
F16D23/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021088968
(22)【出願日】2021-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉本 尚輝
(72)【発明者】
【氏名】窪松 大河
【テーマコード(参考)】
3J056
【Fターム(参考)】
3J056AA58
3J056AA62
3J056BA04
3J056CC02
3J056CC42
3J056DA03
3J056DA23
3J056GA02
3J056GA12
(57)【要約】
【課題】クラッチレリーズアームと接続部材の接触部分が被水することを防止できる車両用クラッチ操作装置を提供すること。
【解決手段】車両用クラッチ操作装置22は、調整用ナット16の緩み止めを行うキャップ部材21を備えており、キャップ部材21は、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15とを前方から覆い隠す前壁部21Aと、調整用ナット16よりも前側に位置して前壁部21Aに設けられ、接続用ボルト部14が挿通される筒状部21Fと、筒状部21Fから内方に突出し、接続用ボルト部14のねじ部に係合される係合爪21dと、筒状部21Fに設けられ、調整用ナット16に押し付けることにより、調整用ナット16の緩み止めを行う後端部21rとを含んで構成されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラッチのクラッチレリーズアームの端部に回動自在に設けられ、その軸方向と直交する方向に貫通する貫通孔を有する円柱形状の接続部材と、
後端部がクラッチペダルに接続されるとともに、前端部に接続用ボルト部を有し、前記接続用ボルト部が後側から前記貫通孔を通して前記接続部材よりも前側に突出するクラッチケーブルと、
前記接続部材に当接する当接部を有し、前記接続用ボルト部に螺合される調整用ナットと、
前記調整用ナットの緩み止めを行うキャップ部材とを備えた車両用クラッチ操作装置であって、
前記キャップ部材は、
前記クラッチレリーズアームの端部と前記接続部材とを前方から覆い隠す前壁部と、
前記調整用ナットよりも前側に位置して前記前壁部に設けられ、前記接続用ボルト部が挿通される筒状部と、
前記筒状部から内方に突出し、前記接続用ボルト部のねじ部に係合される係合部とを含んで構成されることを特徴とする車両用クラッチ操作装置。
【請求項2】
前記キャップ部材は、前記前壁部の上端部から後側に延び、前記クラッチレリーズアームの他端部と前記接続部材とを上方から覆い隠す上壁部と、前記前壁部の下端部から後側に延び、前記クラッチレリーズアームの他端部と前記接続部材とを下方から覆い隠す下壁部とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両用クラッチ操作装置。
【請求項3】
前記キャップ部材は、前記前壁部の車両幅方向の一端部、前記上壁部の車両幅方向の一端部および前記下壁部の車両幅方向の一端部に連絡され、前記クラッチレリーズアームの端部と前記接続部材とを車両幅方向の側方から覆い隠す第1の側壁部を有することを特徴とする請求項2に記載の車両用クラッチ操作装置。
【請求項4】
前記キャップ部材は、前記前壁部の車両幅方向の他端部、前記上壁部の車両幅方向の他端部および前記下壁部の車両幅方向の他端部に連絡される第2の側壁部と、
前記上壁部の車両幅方向の他端部、前記下壁部の車両幅方向の他端部および前記第2の側壁部の外縁によって形成され、前記クラッチレリーズアームが挿通される開口部とを有し、
前記第2の側壁部の前記外縁は、前記上壁部の車両幅方向の他端部および前記下壁部の車両幅方向の他端部から前記第2の側壁部の上下方向の中央部に向かうに従って前記前壁部側に湾曲することを特徴とする請求項3に記載の車両用クラッチ操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用クラッチ操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、エンジンルームに搭載したエンジンに手動変速機を連結して設け、手動変速機にエンジンの駆動力を断接するクラッチを設けているものがある。
【0003】
クラッチのクラッチレリーズアームは、車室に設けたクラッチペダルにクラッチケーブルを介して接続されており、クラッチケーブルは、クラッチペダルの踏込みと放し動作とをクラッチレリーズアームに伝達し、クラッチを接続および解放させる。
【0004】
従来、クラッチケーブルをクラッチレリーズアームに接続する接続装置としては、特許文献1に記載されるものが知られている。
【0005】
特許文献1に記載される接続装置は、クラッチレリーズアームの端部に回動自在に設けられた円柱形状の接続部材を有し、接続部材は、その軸方向と直交する方向に貫通孔を有する。
【0006】
貫通孔にはクラッチケーブルの前端部に設けられた接続用ボルト部が挿通されており、クラッチケーブルは、接続用ボルト部に螺着される調整用ナットによってクラッチレリーズアームに対する取付位置の調整がなされている。
【0007】
接続用ボルト部の前端部にはロック部材が取付けられており、ロック部材は、調整ナットの緩み止めを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003-166520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載される接続装置は、クラッチペダルが操作されると、接続部材がクラッチケーブルの引っ張り方向に移動してクラッチレリーズアームを揺動させる。この時、クラッチケーブルの引っ張り方向に対してクラッチレリーズアームが揺動するので、接続部材はクラッチレリーズアームに対して摺動することになる。
【0010】
このため、接続部材とクラッチレリーズアームの摺動部が滑らかに動くように、クラッチレリーズアームと接続部材の接触部分にグリスを塗布することが考えられる。
【0011】
ところが、車両が冠水路、水溜まり、濡れた路面などを走行するときに、接続部材が被水してクラッチレリーズアームと接続部材の接触部分に塗布されているグリスが流れ落ちるおそれがある。
【0012】
このため、クラッチレリーズアームと接続部材の接触部分に適度にグリスを補充あるいは再塗布しないと、クラッチレリーズアームと接続部材の摺動抵抗(摩擦)が大きくなる可能性がある。この結果、運転者によるクラッチペダルの操作力が大きくなるおそれがあり、未だ、改善の余地がある。
【0013】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、クラッチレリーズアームと接続部材の接触部分が被水することを防止できる車両用クラッチ操作装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、クラッチのクラッチレリーズアームの端部に回動自在に設けられ、その軸方向と直交する方向に貫通する貫通孔を有する円柱形状の接続部材と、後端部がクラッチペダルに接続されるとともに、前端部に接続用ボルト部を有し、前記接続用ボルト部が後側から前記貫通孔を通して前記接続部材よりも前側に突出するクラッチケーブルと、前記接続部材に当接する当接部を有し、前記接続用ボルト部に螺合される調整用ナットと、前記調整用ナットの緩み止めを行うキャップ部材とを備えた車両用クラッチ操作装置であって、前記キャップ部材は、前記クラッチレリーズアームの端部と前記接続部材とを前方から覆い隠す前壁部と、前記調整用ナットよりも前側に位置して前記前壁部に設けられ、前記接続用ボルト部が挿通される筒状部と、前記筒状部から内方に突出し、前記接続用ボルト部のねじ部に係合される係合部とを含んで構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
このように上記の本発明によれば、クラッチレリーズアームと接続部材の接触部分が被水することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置を備えた車両の左側面図である。
図2図2は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置を備えた車両の平面図であって、キャップ部材を取り外した状態を示す図である。
図3図3は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置の前端側でキャップ部材を取り外した状態を前斜め上方から見た図である。
図4図4は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置の前端側を前左斜め上方から見た図である。
図5図5は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置の前端側を前右斜め上方から見た図である。
図6図6は、図1のVI-VI方向矢視断面図である。
図7図7は、図6のVII-VII方向矢視断面図である。
図8図8は、図6のVIII-VIII方向矢視断面図である。
図9図9は、図6のIX-IX方向矢視断面図である。
図10図10は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置のキャップ部材を後右斜め方向から見た図である。
図11図11は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置のキャップ部材の正面図である。
図12図12は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置のキャップ部材の後面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施の形態に係る車両用クラッチ操作装置は、クラッチのクラッチレリーズアームの端部に回動自在に設けられ、その軸方向と直交する方向に貫通する貫通孔を有する円柱形状の接続部材と、後端部がクラッチペダルに接続されるとともに、前端部に接続用ボルト部を有し、接続用ボルト部が後側から貫通孔を通して接続部材よりも前側に突出するクラッチケーブルと、接続部材に当接する当接部を有し、接続用ボルト部に螺合される調整用ナットと、調整用ナットの緩み止めを行うキャップ部材とを備えた車両用クラッチ操作装置であって、キャップ部材は、クラッチレリーズアームの端部と接続部材とを前方から覆い隠す前壁部と、調整用ナットよりも前側に位置して前壁部に設けられ、接続用ボルト部が挿通される筒状部と、筒状部から内方に突出し、接続用ボルト部のねじ部に係合される係合部とを含んで構成される。
【0018】
これにより、本発明の一実施の形態に係る車両用クラッチ操作装置は、クラッチレリーズアームと接続部材の接触部分が被水することを防止できる。
【実施例0019】
以下、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置について、図面を用いて説明する。図1から図12は、本発明の一実施例に係る車両用クラッチ操作装置を示す図である。
【0020】
図1から図12において、上下前後左右方向は、車両用クラッチ操作装置が搭載された車両を基準とし、車両の前後方向(進行方向)を前後方向、車両の左右方向(車両幅方向)を左右方向、車両の上下方向(車両の高さ方向)を上下方向とする。
【0021】
まず、構成を説明する。
図1において、車両1は、ダッシュパネル2を有する。車両1は、ダッシュパネル2の前側にエンジンルーム2Aを有し、ダッシュパネル2の後側に乗員が搭乗する車室2Bを有する。
【0022】
図1図2に示すように、エンジンルーム2Aには図示しない内燃機関が設けられており、内燃機関には手動変速機3が連結されている。手動変速機3は、内燃機関の図示しないシリンダブロックに連結される変速機ケース3Aを有する。
【0023】
変速機ケース3Aの内部には図示しないクラッチが設けられており、クラッチは、内燃機関の駆動力を断接する。具体的には、変速機ケース3Aの内部にはいずれも図示しない複数の回転軸と、複数の回転軸にそれぞれ設けられ、互いに噛み合う複数の変速用のギヤと、変速段を切替える変速機構とが設けられている。
【0024】
クラッチは、複数の回転軸のうちで動力伝達経路上で最も上流側に位置する回転軸と内燃機関の図示しないクランクシャフトとを機械的に接続し、内燃機関の動力を手動変速機に伝達する。また、クラッチは、複数の回転軸のうちで動力伝達経路上で最も上流側に位置する回転軸と内燃機関とを機械的に分離し、内燃機関から手動変速機に伝達される動力を遮断する。
【0025】
図1に示すように、変速機ケース3Aにはクラッチレリーズシャフト4が回転自在に設けられており、クラッチレリーズシャフト4の下端部は変速機ケース3Aから下方に突出している。クラッチレリーズシャフト4は、その軸を中心に回動することで変速機ケース3Aの内部に設けられた図示しないレリーズベアリングを操作し、クラッチを断接する。
【0026】
クラッチレリーズシャフト4は、図示しないクラッチのダイアフラムスプリングやクラッチレリーズシャフト4に係合する図示しないリターンスプリングによって、クラッチが接続する回転方向に付勢されている。つまり、クラッチレリーズシャフト4は、後述するクラッチレリーズアーム5がインナケーブル9を前方に引き出す方向に付勢されている。
【0027】
図2に示すように、クラッチレリーズシャフト4の下端部には板金製のクラッチレリーズアーム5の一端部5aが取付けられている。
【0028】
クラッチレリーズアーム5は、水平面に対してやや傾斜した傾斜面上で一端部5aが取付けられたクラッチレリーズシャフト4の軸を中心に揺動自在となるように変速機ケース3Aの下方に設置されている。クラッチレリーズアーム5は、揺動することでクラッチレリーズシャフト4を回動させてクラッチを断接する。
【0029】
図1図2に示すように、クラッチレリーズアーム5の他端部5bにはクラッチケーブル6の前端部が接続されている。クラッチレリーズアーム5の他端部5bはクラッチレリーズアームの端部を構成する。
【0030】
クラッチケーブル6の後端部はクラッチペダル7に接続されている。クラッチペダル7は車室2Bに設置されており、運転者によって操作されることにより、揺動軸7Aを回動中心にして前後方向に揺動する。
【0031】
具体的には、運転者によりクラッチペダル7が踏み込まれると、クラッチペダル7は揺動軸7Aを中心に回動して前側に揺動し、運転者によりクラッチペダル7の踏み込みが解除されると、クラッチペダル7を戻し方向に付勢する図示しないリターンスプリングによってクラッチペダル7は揺動軸7Aを回動中心にして後側に移動し、図示しないストッパに当接するまで揺動する。
【0032】
つまり、クラッチペダル7は、インナケーブル9をアウタチューブ8から後方に引き出す方向に付勢されている。なお、クラッチペダル7およびクラッチレリーズアーム5からインナケーブル9に作用する付勢力に関し、クラッチペダル7側のインナケーブル9に作用する付勢力の方がクラッチレリーズアーム5からインナケーブル9に作用する付勢力よりも大きく設定されており、インナケーブル9の位置はクラッチペダル7側で調整される。
【0033】
クラッチケーブル6は、クラッチペダル7の踏込み動作と踏み込み解除動作とをクラッチレリーズアーム5に伝達し、クラッチレリーズシャフト4を回動させてクラッチを断接する。
【0034】
クラッチケーブル6は、アウタチューブ8と、アウタチューブ8の内部に挿通され、アウタチューブ8に対して長手方向(前後方向)に摺動するインナケーブル9とを有する。
【0035】
車室2Bには車室用ブラケット11が設けられており、アウタチューブ8の後端部は車室用ブラケット11に取付けられている。
【0036】
アウタチューブ8にはダッシュパネル2を貫通する部位にパネル用ホルダ12が設けられている。パネル用ホルダ12は、ダッシュパネル2の孔に取付けられ、アウタチューブ8をインナケーブル9と共にダッシュパネル2に支持させる。
【0037】
そして、パネル用ホルダ12は、クラッチケーブル6がダッシュパネル2の孔を貫通してエンジンルーム2A側に延びることを許容しつつ、エンジンルーム2A側の音やホコリが車室2Bに侵入することを抑制している。
【0038】
エンジンルーム2Aには変速機用ブラケット13が設置されており、アウタチューブ8の前端部は変速機用ブラケット13に取付けられている(図3図4参照)。車室用ブラケット11は、クラッチペダルのブラケットに固定されている。パネル用ホルダ12は、ダッシュパネル2に固定されている。変速機用ブラケット13は、変速機ケース3Aに固定されている。
【0039】
図1に示すように、インナケーブル9の後端部は、車室2B内のアウタチューブ8から突出しており、クラッチペダル7のペダル用接続部7Bに接続されている。
【0040】
図1図2に示すように、インナケーブル9の前端部には接続用ボルト部14が設けられている。接続用ボルト部14は、アウタチューブ8の前端から前側に突出しており、クラッチレリーズアーム5の他端部5bに後述する接続部材15を介して接続されている。
【0041】
図3図9に示すように、クラッチレリーズアーム5の他端部5bは、一端部5aから直線状に延びる板状部5mと、板状部から一端部5a側に折り返されて板状部5mと間隔を開けて平行に延びる折り返し部5nからなるU字形状に形成されている。
【0042】
図3図6図8に示すように、クラッチレリーズアーム5の他端部5bにはスリット5c、5dが形成されている。
【0043】
詳細には、折り返し部5nにスリット5cが形成されており、板状部5mにスリット5dが形成されている。スリット5c、5dには円柱形状の接続部材15が回動自在に設けられている。スリット5c、5dの内周面は接続部材15の外周面に沿って湾曲している。つまり、スリット5c、5dの内周面は、接続部材15の軸を中心にする円弧状に形成されている。
【0044】
図8に示すように、接続部材15には貫通孔15aが形成されており、貫通孔15aは接続部材15の軸方向15cと直交するように貫通している。接続部材15の軸方向15cとは接続部材15の回動中心軸の方向であり、接続部材15の軸方向15cと直交する方向は、接続用ボルト部14の延びる方向である。
【0045】
貫通孔15aには接続用ボルト部14が貫通配置されている。具体的には、接続用ボルト部14は、後側から板状部5mと折り返し部5nの間に挿通された後、貫通孔15aを通して接続部材15よりも前側に突出している。
【0046】
接続用ボルト部14には調整用ナット16が螺合されている。具体的には、調整用ナット16は、前方から接続用ボルト部14に螺合されており、回転して接続用ボルト部14に対して前後方向に移動自在となっている。
【0047】
調整用ナット16を回転させて接続用ボルト部14に対して調整用ナット16を前後方向に進退させることにより、クラッチレリーズアーム5に対するインナケーブル9の接続位置が調整される。
【0048】
つまり、付勢力のバランスにより設定されているインナケーブル9の位置に対して、クラッチレリーズアーム5の位置(揺動角度位置)は調整用ナット16で調整される。
【0049】
図6に示すように、調整用ナット16の後端部には当接部16aが形成されており、当接部16aは、接続部材15の外周面に沿って湾曲している。当接部16aは、接続部材15の外周形状に合致するように接続部材15に当接することにより接続部材15に係合する。接続部材15に係合することで、調整用ナット16は回り止めされる。
【0050】
このようにクラッチケーブル6は、調整用ナット16を接続用ボルト部14に螺合して接続部材15と連結されることにより、クラッチペダル7の踏込み動作と踏み込み解除動作を、接続部材15を介してクラッチレリーズアーム5に伝達する。
【0051】
具体的には、クラッチペダル7の踏込み動作が行われると、クラッチケーブル6のインナケーブル9がクラッチペダル7側に引かれて移動し、クラッチレリーズアーム5はクラッチレリーズシャフト4の軸を中心にして後側に揺動する。
【0052】
一方、クラッチペダル7の踏込み動作が解除されると、クラッチケーブル6のインナケーブル9が手動変速機3側に移動し、クラッチレリーズアーム5はクラッチレリーズシャフト4の軸を中心にして前側に揺動する。
【0053】
クラッチレリーズアーム5がクラッチレリーズシャフトを支点にして前側と後側に揺動する際に、接続部材15は、クラッチレリーズアーム5の他端部5bのスリット5c、5dに対して摺動する。
【0054】
このため、クラッチレリーズアーム5と接続部材15の接触部分、すなわち、クラッチレリーズアーム5の他端部5bのスリット5c、5dと接続部材15の接触部分(以下、接触部20という)には図示しないグリスが塗布されて潤滑がなされている。
【0055】
これにより、クラッチレリーズアーム5と接続部材15の接触部20の摺動抵抗(摩擦)が大きくなることを防止でき、運転者によるクラッチペダル7の操作力が大きくなることを抑制できる。
【0056】
図7図8に示すように、クラッチケーブル6の接続用ボルト部14と接続部材15と調整用ナット16はキャップ部材21によって覆われている(図4図5参照)。
【0057】
図10から図12に示すように、キャップ部材21は、前壁部21A、上壁部21B、下壁部21C、左側壁部21Dおよび右側壁部21Eを有する。
【0058】
図7図8に示すように、前壁部21Aは、クラッチレリーズアーム5の他端部5b、接続部材15および調整用ナット16よりも前側に位置しており、車両の前方から見て(図4図5図7図8のA方向から見て)、クラッチレリーズアーム5の他端部5b、接続部材15および調整用ナット16を前方から覆い隠している。
【0059】
なお、接続部材15回りの説明の便宜上「前側」「後側」を用いるが、車両の走行による被水に対する効果の説明を除きここで「前側」とはインナケーブル9の先端側であり、「後側」とは「前側」の反対側であってアウタチューブ8が配置されている側のことである。
【0060】
前壁部21Aには筒状部21Fが設けられている。筒状部21Fは、調整用ナット16よりも前側に位置している。図6図8に示すように、筒状部21Fの後端部21rは、前壁部21Aよりも後側に位置しており、筒状部21Fの前端部21fは、前壁部21Aよりも前側に位置している。すなわち、筒状部21Fは、前壁部21Aを貫通して前後方向に延びている。
【0061】
図8に示すように、筒状部21Fには接続用ボルト部14が挿通されており、接続用ボルト部14の先端部は、筒状部21Fの前端部21fよりも前側に突出している。
【0062】
上壁部21Bは、前壁部21Aの上端部から接続用ボルト部14の軸方向に沿って後側に延びており、クラッチレリーズアーム5の他端部5b、接続部材15および調整用ナット16を上方から覆い隠している。上壁部21Bは、折り返し部5nよりも大きく形成されていて、折り返し部5nを上方から覆い隠している。
【0063】
下壁部21Cは、上壁部21Bと上下方向に対向するようにして前壁部21Aの下端部から接続用ボルト部14の軸方向に沿って後側に延びており、クラッチレリーズアーム5の他端部5b、接続部材15および調整用ナット16の下方を覆い隠している。
【0064】
左側壁部21Dは、前壁部21Aの左端部(車両幅方向の一端部)、上壁部21Bの左端部(車両幅方向の一端部)および下壁部21Cの左端部(車両幅方向の一端部)に連絡されており、クラッチレリーズアーム5の他端部5b、接続部材15および調整用ナット16を左方(車両幅方向の側方)から覆い隠している。
【0065】
右側壁部21Eは、左側壁部21Dと車両幅方向で対向するように設けられている。右側壁部21Eは、前壁部21Aの右端部(車両幅方向の他端部)、上壁部21Bの右端部(車両幅方向の他端部)および下壁部21Cの右端部(車両幅方向の他端部)に連絡されており、調整用ナット16を車両幅方向の右方から覆い隠している。
【0066】
なお、キャップ部材21は、前壁部21Aが車両幅方向に延在するように設置されているが、キャップ部材21は、前壁部21Aが車両前後方向に対して傾くように設置されてもよい。
【0067】
この場合、前壁部21Aは、クラッチレリーズアーム5の他端部5b、接続部材15および調整用ナット16を右斜め前方または左斜め前方から覆い隠す。ここで、前方とは、車両前後方向に対して真正面、右斜め前方、左斜め前方を含む。
【0068】
キャップ部材21には開口部21Gが設けられている。開口部21Gは、左側壁部21Dと車両幅方向で対向するように設けられており、上壁部21Bの右端部、下壁部21Cの右端部および右側壁部21Eの外縁21aとによって形成されている。
【0069】
開口部21Gにはクラッチレリーズアーム5が挿通されており、クラッチレリーズアーム5は、開口部21Gを通して他端部5bから一端部5aまで延びている。本実施例の左側壁部21Dは第1の側壁部を構成し、右側壁部21Eは第2の側壁部を構成する。
【0070】
つまり、クラッチレリーズアーム5は、開口部21Gからキャップ部材21の内部に挿入され、右側壁部21Eの後方を通過するように配置されている。
【0071】
図7に示すように、右側壁部21Eの外縁21aは、上壁部21Bの右端部および下壁部21Cの右端部から右側壁部21Eの上下方向の中央部Cに向かうに従って前壁部21A側に接近するように湾曲している。
【0072】
具体的には、右側壁部21Eは、右側壁部21Eの上下方向の中央部Cよりも上側に位置する上側右側壁部21bを有し、上側右側壁部21bは、前壁部21Aから外縁21aに向かうに従って上下方向の幅が狭くなる。
【0073】
つまり、上側右側壁部21bは、前壁部21Aから外縁21aまでの長さが中央部Cよりも上壁部21B側が長く形成されている。
【0074】
右側壁部21Eは、右側壁部21Eの上下方向の中央部Cよりも下側に位置する下側右側壁部21cを有し、下側右側壁部21cは、前壁部21Aから外縁21aに向かうに従って上下方向の幅が狭くなる。
【0075】
つまり、下側右側壁部21cは、前壁部21Aから外縁21aまでの長さが中央部Cよりも下壁部21C側が長く形成されている。
【0076】
図11図12に示すように、筒状部21Fには3つの係合爪21dが設けられている。係合爪21dは、筒状部21Fの内面から内方に突出しており、筒状部21Fの中心に行くほど前端部21fに近づくように斜めに形成されている。
【0077】
3つの係合爪21dは、弾性を有し、接続用ボルト部14を取り囲んで締付け、その先端は接続用ボルト部14のねじ部14aに係合されている(図8参照)。これにより、係合爪21dとねじ部14aはラチェットとして働き、キャップ部材21は、接続用ボルト部14に対して後側への移動は許容されるが前側へは移動不能となる。
【0078】
図8に示すように、係合爪21dが接続用ボルト部14のねじ部14aに係合された状態において、筒状部21Fの後端部21rは、調整用ナット16に当接し、調整用ナット16が接続用ボルト部14に対して前側に移動することを抑制している。
【0079】
これにより、調整用ナット16の当接部16aを接続部材15に当接させることによる調整用ナット16の回り止めを行うことに加えて、調整用ナット16が接続用ボルト部14に対して前側に移動しようとする回動を抑制することができ、調整用ナット16の緩み止めを行うことができる。本実施例の係合爪21dは係合部を構成し、筒状部21Fの後端部21rは押し付け部を構成する。
【0080】
図7図8に示すように、上壁部21Bと下壁部21Cの内周面にはガイド部21m、21nが設けられており、ガイド部21m、21nは、接続用ボルト部14の軸方向(前後方向)に沿って直線状に延びている。
【0081】
図7に示すように、ガイド部21mは、上壁部21Bの下面(内面)から下壁部21C側に突出している。ガイド部21mは、前壁部21Aから接続部材15の位置まで延びており、接続部材15の上面に当接している。
【0082】
ガイド部21nは、下壁部21Cの上面(内面)から上壁部21B側に突出している。ガイド部21nは、前壁部21Aから接続部材15の位置まで延びており、接続部材15の下面に当接している。
【0083】
図8に示すように、接続部材15は、スリット5cよりも上方に突出するとともに、スリット5dよりも下方に突出しており、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと調整用ナット16の上下方向の寸法よりも上下方向の寸法が大きく形成されている。
【0084】
このため、ガイド部21m、21nがそれぞれ接続部材15の上面と下面とに当接することにより、キャップ部材21が接続用ボルト部14に対して回動することを防止でき、クラッチレリーズアーム5の他端部5bにキャップ部材21を安定して取付けることができる。
【0085】
接続部材15とキャップ部材21とは、接続用ボルト部14を介して連係されており、ほぼ同様の動きをする部材であって、樹脂で形成されているキャップ部材21の摩耗を抑制している。
【0086】
これに加えて、ガイド部21m、21nによって上壁部21Bおよび下壁部21Cの一部を厚肉に形成でき、キャップ部材21の強度を高くできる。本実施例のクラッチケーブル6、接続用ボルト部14、接続部材15、調整用ナット16およびキャップ部材21は、車両用クラッチ操作装置22を構成する。
【0087】
次に、本実施例の車両用クラッチ操作装置22の効果を説明する。
本実施例の車両用クラッチ操作装置22は、クラッチレリーズアーム5の他端部5bに回動自在に設けられ、軸方向15cと直交する方向に貫通する貫通孔15aを有する円柱形状の接続部材15を有する。
【0088】
また、車両用クラッチ操作装置22は、後端部がクラッチペダル7に接続されるとともに、前端部に接続用ボルト部14を有し、接続用ボルト部14が後側から貫通孔15aを通して接続部材15よりも前側に突出するクラッチケーブル6を備えている。
【0089】
これに加えて、車両用クラッチ操作装置22は、リターンスプリングなどの付勢力によって接続部材15に当接して係合する当接部16aを有し、接続用ボルト部14に螺合される調整用ナット16と、調整用ナット16の緩み止めを行うキャップ部材21とを備えている。
【0090】
キャップ部材21は、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15とを前方から覆い隠す前壁部21Aと、調整用ナット16よりも前側に位置して前壁部21Aに設けられ、接続用ボルト部14が挿通される筒状部21Fとを備えている。
【0091】
これに加えて、キャップ部材21は、筒状部21Fから内方に突出し、接続用ボルト部14のねじ部に係合される係合爪21dと、筒状部21Fに設けられ、調整用ナット16を接続部材15側に押す後端部21rとを備えている。
【0092】
これにより、車両用クラッチ操作装置22は、調整用ナット16の当接部16aを接続部材15に当接させることによる調整用ナット16の回り止めを行うことに加えて、筒状部21Fの後端部21rが当接した状態を維持することで、調整用ナット16の緩み止めを行うことができる。
【0093】
また、車両が冠水路、水溜まり、濡れた路面などを走行するときに、前方から飛散する水をキャップ部材21の前壁部21Aによって遮ることができ、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20が被水することを抑制することができる。
【0094】
このため、接触部20に塗布されたグリスが水によって流れ落ちることを抑制でき、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20の摺動抵抗(摩擦)が大きくなることを防止できる。この結果、運転者によるクラッチペダル7の操作力が大きくなることを抑制できる。
【0095】
また、前方から飛散するごみや塵などの異物をキャップ部材21の前壁部21Aによって遮ることができる。このため、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20に異物が付着することを抑制でき、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20を保護できる。
【0096】
また、本実施例の車両用クラッチ操作装置22によれば、キャップ部材21は、前壁部21Aの上端部から後側に延び、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15とを上方から覆い隠す上壁部21Bと、前壁部21Aの下端部から後側に延び、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15とを下方から覆い隠す下壁部21Cとを有する。
【0097】
これにより、車両が冠水路、水溜まり、濡れた路面などを走行するときに、前方から飛散する水に加えて、上方および下方から飛散する水をキャップ部材21の上壁部21Bと下壁部21Cとによって遮ることができる。また、前壁部21Aによって遮られた水などを接続部材15に接触させずに後方に流すことができる。
【0098】
このため、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20が被水することをより効果的に防止でき、接触部20に塗布されたグリスが水によって流れ落ちることをより効果的に抑制できる。
【0099】
また、前方から飛散するごみや塵などの異物をキャップ部材21の前壁部21Aに加えて、キャップ部材21の上壁部21Bと下壁部21Cとによって遮ることができ、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20に異物が付着することをより効果的に抑制できる。
【0100】
また、本実施例の車両用クラッチ操作装置22によれば、キャップ部材21は、前壁部21Aの左端部、上壁部21Bの左端部および下壁部21Cの左端部に連絡され、クラッチレリーズアーム5の他端部5bおよび接続部材15を左方から覆い隠す左側壁部21Dを有する。
【0101】
これにより、車両が冠水路、水溜まり、濡れた路面などを走行するときに、前方、上方および下方から飛散する水に加えて、左方から飛散する水をキャップ部材21の左側壁部21Dによって遮ることができる。また、前壁部21Aによって遮られた水などを接続部材15に接触させずに後方に流すことができる。
【0102】
このため、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20が被水することをより効果的に防止でき、接触部20に塗布されたグリスが水によって流れ落ちることをより効果的に抑制できる。
【0103】
また、前方から飛散するごみや塵などの異物をキャップ部材21の前壁部21A、上壁部21Bおよび下壁部21Cに加えて、左側壁部21Dによって遮ることができる。
【0104】
このため、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20に異物が付着することをより効果的に抑制でき、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20をより効果的に保護できる。
【0105】
また、本実施例の車両用クラッチ操作装置22によれば、キャップ部材21は、左側壁部21Dと車両幅方向で対向して設けられ、前壁部21Aの右端部、上壁部21Bの右端部および下壁部21Cの右端部に連絡される右側壁部21Eと、上壁部21Bの右端部の下壁部21Cの右端部および右側壁部21Eの外縁21aとによって形成され、クラッチレリーズアーム5が挿通される開口部21Gとを有する。
【0106】
これにより、クラッチレリーズアーム5を開口部21Gに挿通することにより、キャップ部材21によってクラッチレリーズアーム5の他端部5bを覆うことができる。
【0107】
また、車両が冠水路、水溜まり、濡れた路面などを走行するときに、前方、上方、下方および左方から飛散する水に加えて、右方から飛散する水をキャップ部材21の右側壁部21Eによって遮ることができ、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20が被水することをより効果的に防止できる。このため、接触部20に塗布されたグリスが水によって流れ落ちることをより効果的に抑制できる。
【0108】
また、右側壁部21Eの外縁21aは、上壁部21Bの右端部および下壁部21Cの右端部から右側壁部21Eの上下方向の中央部Cに向かうに従って前壁部21A側に湾曲している。
【0109】
これにより、図7に示すように、右側壁部21Eに沿って前方から後方に流れる水W1、W2を、コアンダ効果によって上側右側壁部21bと下側右側壁部21cに分散し、上側右側壁部21bおよびその外縁21aと下側右側壁部21cおよびその外縁21aに沿って上方および下方に指向させることができる。
【0110】
このため、右側壁部21Eに沿って前方から後方に流れる水W1、W2が開口部21Gを通してキャップ部材21の内部に侵入することを抑制でき、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20が被水することをより効果的に抑制することができる。
【0111】
この結果、接触部20に塗布されたグリスが水によって流れ落ちることをより効果的に抑制できる。
【0112】
また、前方から飛散するごみや塵などの異物をキャップ部材21の前壁部21A、上壁部21B、下壁部21Cおよび左側壁部21Dに加えて、右側壁部21Eによって遮ることができる。
【0113】
このため、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20に異物が付着することをより効果的に抑制でき、クラッチレリーズアーム5の他端部5bと接続部材15の接触部20をより効果的に保護できる。
【0114】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0115】
5...クラッチレリーズアーム、5b...他端部(クラッチレリーズアームの端部)、6...クラッチケーブル、14...接続用ボルト部、14a...ねじ部、15...接続部材、15a...貫通孔、15c...軸方向(接続部材の軸方向)、16...調整用ナット、16a...当接部、21...キャップ部材、21A...前壁部、21a...外縁、21B...上壁部、21C...下壁部、21D...左側壁部(第1の側壁部)、21d...係合爪(係合部)、21E...右側壁部(第2の側壁部)、21F...筒状部、21G...開口部、21r...後端部(押し付け部)、22...車両用クラッチ操作装置、C...中央部(第2の側壁部の上下方向の中央部)
図1
図2
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