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特開2022-182052消込処理装置、消込処理方法、および、消込処理プログラム
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  • 特開-消込処理装置、消込処理方法、および、消込処理プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182052
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】消込処理装置、消込処理方法、および、消込処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221201BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089358
(22)【出願日】2021-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三井 海地
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】費目毎に入金充当順位が設定するだけでなく、口座振替・銀行振込入金それぞれで充当順位を区別して設定し、自動入金消込をすることができる消込処理装置、消込処理方法、および、消込処理プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得し、各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタ、および、入金データに基づいて、請求データに設定された各請求費目の請求金額に対する入金消込処理を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた消込処理装置であって、
前記記憶部は、
各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタを記憶する項目記憶手段と、
前記各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶する取引記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得する入金取得手段と、
前記項目マスタ、および、前記入金データに基づいて、前記請求データに設定された前記各請求費目の前記請求金額に対する入金消込処理を実行する入金消込手段と、
を備えたことを特徴とする消込処理装置。
【請求項2】
前記項目マスタは、
前記入金方法が口座振替の場合、賃貸人への支払に係る前記請求費目を事務手数料に係る前記請求費目よりも上位とする前記消込順位が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の消込処理装置。
【請求項3】
前記項目マスタは、
前記入金方法が振込入金の場合、事務手数料に係る前記請求費目を賃貸人への支払に係る前記請求費目よりも上位とする前記消込順位が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の消込処理装置。
【請求項4】
前記項目マスタは、
前記入金方法が前記振込入金の場合、前記事務手数料に係る前記請求費目を前記賃貸人への支払に係る前記請求費目よりも上位とし、且つ、前記事務手数料に係る前記請求費目において代位弁済事務手数料を更新保証料よりも上位とする前記消込順位が設定されていることを特徴とする請求項3に記載の消込処理装置。
【請求項5】
前記入金消込手段は、
更に、前記入金消込処理を実行した場合、前記請求データに入金消込済金額を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の消込処理装置。
【請求項6】
前記請求データは、
更に、前記入金消込処理の完了または未了を示す入金消込完了フラグが設定され、
前記入金消込手段は、
更に、前記入金消込処理が完了した場合、前記請求データに設定された前記入金消込完了フラグを前記未了から前記完了に更新することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の消込処理装置。
【請求項7】
前記取引記憶手段は、
更に、前記入金データを記憶し、
前記入金消込手段は、
更に、前記入金消込処理を実行した場合、前記入金データに入金消込済金額を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の消込処理装置。
【請求項8】
前記事務手数料は、
家賃保証会社による督促行為に掛かる費用であることを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに記載の消込処理装置。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた消込処理装置に実行させるための消込処理方法であって、
前記記憶部は、
各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタを記憶する項目記憶手段と、
前記各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶する取引記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得する入金取得ステップと、
前記項目マスタ、および、前記入金データに基づいて、前記請求データに設定された前記各請求費目の前記請求金額に対する入金消込処理を実行する入金消込ステップと、
を含むことを特徴とする消込処理方法。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた消込処理装置に実行させるための消込処理プログラムであって、
前記記憶部は、
各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタを記憶する項目記憶手段と、
前記各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶する取引記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
前記賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得する入金取得ステップと、
前記項目マスタ、および、前記入金データに基づいて、前記請求データに設定された前記各請求費目の前記請求金額に対する入金消込処理を実行する入金消込ステップと、
を実行させるための消込処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消込処理装置、消込処理方法、および、消込処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、債権の入金消込において、回収予定日順に従って債権の入金消込を実行するが、信用保証協会保証付融資がある場合、信用保証協会保証付融資を優先して入金消込を実行する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-85675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、入金方法毎の消込順位に従って、自動入金消込をすることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、費目毎に入金充当順位が設定するだけでなく、口座振替・銀行振込入金それぞれで充当順位を区別して設定し、自動入金消込をすることができる消込処理装置、消込処理方法、および、消込処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る消込処理装置は、記憶部と制御部とを備えた消込処理装置であって、前記記憶部は、各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタを記憶する項目記憶手段と、前記各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶する取引記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得する入金取得手段と、前記項目マスタ、および、前記入金データに基づいて、前記請求データに設定された前記各請求費目の前記請求金額に対する入金消込処理を実行する入金消込手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記項目マスタは、前記入金方法が口座振替の場合、賃貸人への支払に係る前記請求費目を事務手数料に係る前記請求費目よりも上位とする前記消込順位が設定されていることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記項目マスタは、前記入金方法が振込入金の場合、事務手数料に係る前記請求費目を賃貸人への支払に係る前記請求費目よりも上位とする前記消込順位が設定されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記項目マスタは、前記入金方法が前記振込入金の場合、前記事務手数料に係る前記請求費目を前記賃貸人への支払に係る前記請求費目よりも上位とし、且つ、前記事務手数料に係る前記請求費目において代位弁済事務手数料を更新保証料よりも上位とする前記消込順位が設定されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記入金消込手段は、更に、前記入金消込処理を実行した場合、前記請求データに入金消込済金額を設定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記請求データは、更に、前記入金消込処理の完了または未了を示す入金消込完了フラグが設定され、前記入金消込手段は、更に、前記入金消込処理が完了した場合、前記請求データに設定された前記入金消込完了フラグを前記未了から前記完了に更新することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記取引記憶手段は、更に、前記入金データを記憶し、前記入金消込手段は、更に、前記入金消込処理を実行した場合、前記入金データに入金消込済金額を設定することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る消込処理装置において、前記事務手数料は、家賃保証会社による督促行為に掛かる費用であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る消込処理方法は、記憶部と制御部とを備えた消込処理装置に実行させるための消込処理方法であって、前記記憶部は、各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタを記憶する項目記憶手段と、前記各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶する取引記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得する入金取得ステップと、前記項目マスタ、および、前記入金データに基づいて、前記請求データに設定された前記各請求費目の前記請求金額に対する入金消込処理を実行する入金消込ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る消込処理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた消込処理装置に実行させるための消込処理プログラムであって、前記記憶部は、各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定した項目マスタを記憶する項目記憶手段と、前記各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶する取引記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得する入金取得ステップと、前記項目マスタ、および、前記入金データに基づいて、前記請求データに設定された前記各請求費目の前記請求金額に対する入金消込処理を実行する入金消込ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、家賃保証システムにおいて、入居者からの入金を入金方法毎の消込順位設定に従って、請求費目に自動入金消込することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、入金方法毎に充当順位を変更したいという業務上の課題を充足することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、従来実施していた入金充当業務の手間が省けるという効果を奏する。また、本発明によれば、売上費目を優先的に入金充当することで収益化のスピードを向上させるという効果を奏する。また、本発明によれば、手作業減少に繋がるため、ヒューマンエラーのよるリスクを減少することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、管理する請求費目が多い家賃保証において、保証範囲の拡大や請求・決済方法の多様化にも対応できるという効果を奏する。また、本発明によれば、入金方法よって優先的に消込したい費目が異なる場合でも、自動消込を実行できるという効果を奏する。また、本発明によれば、請求費目別・回収方法別の消込優先度設定に基づき、消込を行う際に消込原資(入金)の回収方法および消込候補の回収予定の請求費目を基に消込順序を取得し、取得した消込順序に応じた回収予定の消込処理と、消込データの生成をすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、請求チャネルで請求方法毎に充当順位を変更したいという業務上の課題を充足することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、入居者からの入金を自動充当することだけでなく、請求チャネル、費目毎に充当順位を設定することができるという効果を奏する。また、家賃保証業務では、請求チャネルの口座振替と振込入金とで入金充当順位を変えたい場合があり、口座振替の場合、賃貸住宅管理会社へ送金するための賃料を入居者から請求するため、送金対象の費目を先に入金充当し、振込入金の場合、口座振替で引き落としできず、保証会社から入居者へ督促行為をした際に、家賃保証会社が督促行為に掛かる事務手数料を請求し、その売上に直結する費目である事務手数料を優先的に入金充当するが、本発明によれば、請求チャネルで充当順位を変更したいという要望を充足することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態における消込処理の一例を示す図である。
図2図2は、本実施形態における消込処理の一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態におけるシステム内ロジックの一例を示す図である。
図4図4は、本実施形態における消込処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、本実施形態における項目マスタの一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における消込処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、本実施形態における消込処理の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における消込処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0019】
[1.概要]
まず、図1から図3を参照して、本発明の概要を説明する。図1および図2は、本実施形態における消込処理の一例を示す図である。図3は、本実施形態におけるシステム内ロジックの一例を示す図である。
【0020】
家賃債務保証業務においては、賃貸住宅管理会社に委託される形で入居者から毎月の賃料が収納代行されるため、入居者へ賃料・保証料等が、口座振替・銀行振込入金といった複数の方法で請求され、入金が行われている。
【0021】
従来の家賃債務保証業務においては、入金があった際に、システム上で自動消込されず、事務担当者により費目毎に入金充当処理が手作業で実施されていた。また、従来の家賃債務保証業務においては、自動入金消込がされても、口座振替・銀行振込入金で同一の入金充当順位に基づいて、充当処理が実行できるだけであった。そのため、従来の家賃債務保証業務においては、口座振替の場合、賃貸住宅管理会社へ送金する賃料等の費目を先に入金消込し、振込入金の場合、口座振替で引き落としできず、保証会社から入居者へ督促行為をした際に発生する売上費目である事務手数料を先に入金消込することができないという課題を有していた。
【0022】
そこで、図1に示すように、本実施形態においては、入居者からの入金が口座振替の場合、管理会社やオーナーへの送金目的の仮受金に相当する、送金原資とするために家賃・駐車場代等を優先して消込処理を実行する仕組みを提供している。
【0023】
また、図2に示すように、本実施形態においては、入居者からの入金が(口座振替できなかった場合等の)振込入金の場合、家賃等の送金を後回しとして収益計上を優先したいので、家賃債務保証会社の収益要素である事務手数料等の未収金を優先して消込処理を実行する仕組みを提供している。
【0024】
また、図3に示すように、本実施形態においては、事前準備として、賃借人からの振込入金時または口座振替時の自動消込順が項目マスタに設定され、契約締結時から請求計上時において、請求データが作成され、賃借人から入金があった場合、項目マスタに設定された消込順に従って、請求データに対する入金消込データが作成され、入金消込データが請求データにも反映される。
【0025】
[2.構成]
本実施形態に係る消込処理装置100の構成の一例について、図4および図5を参照して説明する。図4は、本実施形態における消込処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図4に示すように、消込処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、消込処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0027】
消込処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。消込処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0028】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、消込処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、消込処理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0029】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0030】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、項目マスタ106aと取引データベース106bとを備えている。
【0031】
項目マスタ106aは、各請求費目に対する賃借人からの入金方法毎の消込順位を設定したマスタである。ここで、項目マスタ106aは、入金方法が口座振替の場合、賃貸人への支払に係る請求費目を事務手数料に係る請求費目よりも上位とする消込順位が設定されていてもよい。また、項目マスタ106aは、入金方法が振込入金の場合、事務手数料に係る請求費目を賃貸人への支払に係る請求費目よりも上位とする消込順位が設定されていてもよい。また、項目マスタ106aは、入金方法が振込入金の場合、事務手数料に係る請求費目を賃貸人への支払に係る請求費目よりも上位とし、且つ、事務手数料に係る請求費目において代位弁済事務手数料を更新保証料よりも上位とする消込順位が設定されていてもよい。また、事務手数料は、家賃保証会社による督促行為に掛かる費用であってもよい。また、項目マスタ106aは、請求費目識別子(例えば、項目キー、および/または、項目名等)、入金方法(例えば、回収方法等)、および/または、消込順位(例えば、入金消込順等)が設定されていてもよい。
【0032】
ここで、図5を参照して、本実施形態における項目マスタ106aの一例について説明する。図5は、本実施形態における項目マスタ106aの一例を示す図である。
【0033】
図5に示すように、本実施形態における項目マスタ106aにおいては、項目キー、家賃、駐車場代、代位弁済事務手数料もしくは更新保証料である項目名、口座振替もしくは振込入金である回収方法、ならびに、入金消込順が設定されており、回収方法毎に各項目の入金消込順が設定されている。
【0034】
図4に戻り、取引データベース106bは、取引データを記憶する。ここで、取引データベース106bは、各賃借人に対する請求費目毎の請求金額を設定した請求データを記憶していてもよい。ここで、請求データは、入金消込処理の完了または未了を示す入金消込完了フラグが設定されていてもよい。また、取引データベース106bは、入金データを記憶していてもよい。取引データは、回収予定データ、および/または、入金消込データ等を含んでいてもよい。
【0035】
制御部102は、消込処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、請求作成部102aと入金取得部102bと入金消込部102cとを備えている。
【0036】
請求作成部102aは、請求データ(回収予定データ)を作成する。ここで、請求作成部102aは、請求データ(回収予定データ)を取引データベース106bに登録してもよい。
【0037】
入金取得部102bは、入金データを取得する。ここで、入金取得部102bは、賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得してもよい。また、入金取得部102bは、入金データを取引データベース106bに登録してもよい。
【0038】
入金消込部102cは、入金消込処理を実行する。ここで、入金消込部102cは、項目マスタ106a、および、入金データに基づいて、請求データに設定された各請求費目の請求金額に対する入金消込処理を実行してもよい。また、入金消込部102cは、入金消込処理を実行した場合、請求データに入金消込済金額を設定してもよい。また、入金消込部102cは、入金消込処理が完了した場合、請求データに設定された入金消込完了フラグを未了から完了に更新してもよい。また、入金消込部102cは、入金消込処理を実行した場合、入金データに入金消込済金額を設定してもよい。
【0039】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図5から図8を参照して説明する。
【0040】
[消込処理]
ここで、図6を参照して、本実施形態における消込処理の一例について説明する。図6は、本実施形態における消込処理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0041】
図6に示すように、請求作成部102aは、ユーザにより入力装置112を介して請求金額を含む入力項目が入力された場合、入力項目に基づいて、請求データを取得し、請求データを取引データベース106bに登録する(ステップSA-1)。
【0042】
そして、入金取得部102bは、賃借人による入金処理があった場合、賃借人からの入金金額、および、入金方法が紐付けて設定された入金データを取得し、入金データを取引データベース106bに登録する(ステップSA-2)。
【0043】
そして、入金消込部102cは、入金データに設定された入金方法が口座振替であるか否かを判定する(ステップSA-3)。
【0044】
そして、入金消込部102cは、入金方法が口座振替であると判定した場合(ステップSA-3:Yes)、処理をステップSA-4に移行させる。
【0045】
そして、入金消込部102cは、項目マスタ106a、および、入金データに基づいて、請求データに設定された各請求費目の請求金額に対する入金消込処理を実行し、入金データに入金消込済金額を設定し、請求データに入金消込済金額を設定し(ステップSA-4)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0046】
一方、入金消込部102cは、入金方法が口座振替ではない(振込入金である)と判定した場合(ステップSA-3:No)、処理をステップSA-5に移行させる。
【0047】
そして、入金消込部102cは、項目マスタ106a、および、入金データに基づいて、請求データに設定された各請求費目の請求金額に対する入金消込処理を実行し、入金データに入金消込済金額を設定し、請求データに入金消込済金額を設定し(ステップSA-5)、処理をステップSA-6に移行させる。
【0048】
そして、入金消込部102cは、入金消込処理が完了したか否かを判定する(ステップSA-6)。
【0049】
そして、入金消込部102cは、入金消込処理が完了していないと判定した場合(ステップSA-6:No)、処理をステップSA-2に移行させる。
【0050】
一方、入金消込部102cは、入金消込処理が完了したと判定した場合(ステップSA-6:Yes)、処理をステップSA-7に移行させる。
【0051】
そして、入金消込部102cは、請求データに設定された入金消込完了フラグを未了から完了に更新し(ステップSA-7)、処理を終了する。
【0052】
ここで、図5図7および図8を参照して、本実施形態における消込処理の一例について説明する。図7および図8は、本実施形態における消込処理の一例を示す図である。
【0053】
図7に示すように、本実施形態においては、契約者Aに対する2021年4月分の家賃および駐車場代の請求金額を設定した回収予定データが作成された後に(ステップSB-1)、契約者Aの口座から口座振替により引落しされた入金金額および入金日が設定された入金データが取得された場合(ステップSB-2)、図5に示す項目マスタ106aおよび当該入金データに基づいて、入金消込日および入金消込金額が設定された入金消込データが作成され、入金消込データに基づいて、入金データに入金消込済金額が設定され、請求データに入金消込済金額が設定され、更に、入金消込処理が完了した場合、入金消込完了フラグが更新される(ステップSB-3)。
【0054】
また、図8に示すように、本実施形態においては、請求キー:000003の家賃が滞納となり、保証会社による督促後に、¥10,000の家賃が入金されて消込済である状態において、売上費目である代位弁済事務手数料および更新保証料も未収で、未収合計金額が¥31,000である際に、¥31,000を請求金額として設定した回収予定データが作成され(ステップSC-1)、契約者Aの口座から口座振替により引落しされた入金金額および入金日が設定された入金データが取得された場合(ステップSC-2)、図5に示す項目マスタ106aおよび当該入金データに基づいて、入金消込日および入金消込金額が設定された入金消込データが作成され、入金消込データに基づいて、入金データに入金消込済金額が設定され、請求データに入金消込済金額が設定され、更に、入金消込処理が完了した場合、入金消込完了フラグが更新される(ステップSC-3)。ここで、図8に示すように、本実施形態においては、まず入金額の¥20,000にて代位弁済事務手数料、更新保証料の順に入金消込がされ、その後、消込残金の¥9,000にて家賃の入金消込処理がされる。このように、本実施形態においては、賃借人が請求金額の満額を払えず、一部だけ振込入金されるケースを想定した入金消込処理を実装している。
【0055】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0056】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0057】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0058】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0059】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0060】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0061】
また、消込処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0062】
例えば、消込処理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて消込処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0063】
また、このコンピュータプログラムは、消込処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0064】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0065】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0066】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0067】
また、消込処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、消込処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0068】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明は、家賃保証業界等を含む不動産業界において有用である。
【符号の説明】
【0070】
100 消込処理装置
102 制御部
102a 請求作成部
102b 入金取得部
102c 入金消込部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 項目マスタ
106b 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8