(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182092
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】商品管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221201BHJP
G06Q 10/08 20120101ALI20221201BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q10/08 330
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089425
(22)【出願日】2021-05-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】秋田 洸平
(72)【発明者】
【氏名】稲嶺 亮
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
5L049BB08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】広告に対応する商品の在庫を適切に調整する商品管理装置を提供する。
【解決手段】商品管理装置1は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末を特定する端末特定部132と、特定したユーザ端末を使用するユーザの属性に基づいて、所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する広告特定部134と、所定の店舗に対応するエリアに位置し、特定した広告情報を配信する対象であるユーザ端末である対象端末を特定し、特定した対象端末に広告情報を配信する広告配信部135と、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、所定の店舗及び所定の店舗と異なる他の店舗における商品の在庫見込又は商品の販売見込に関する見込情報を取得する見込情報取得部136と、取得した見込情報に基づいて、他の店舗に所在する商品の他の店舗から所定の店舗への配送を要求する配送要求部137と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末を特定する端末特定部と、
前記端末特定部が特定した前記ユーザ端末を使用するユーザの属性を特定する属性特定部と、
前記属性特定部が特定した前記ユーザの属性に基づいて、前記所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する広告特定部と、
前記エリアに位置し、前記広告特定部が特定した前記広告情報を配信する対象であるユーザ端末である対象端末を特定し、特定した前記対象端末に前記広告情報を配信する広告配信部と、
前記広告配信部が前記広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、前記所定の店舗及び前記所定の店舗と異なる他の店舗における前記商品の在庫見込又は前記商品の販売見込に関する見込情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記見込情報に基づいて、前記他の店舗に所在する前記商品の前記他の店舗から前記所定の店舗への配送を要求する配送要求部と、
を有する商品管理装置。
【請求項2】
所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末を特定する端末特定部と、
前記所定の店舗において販売される商品の在庫を特定する在庫特定部と、
前記在庫特定部が特定した前記商品の在庫に基づいて、前記所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する広告特定部と、
前記エリアに位置し、前記広告特定部が特定した前記広告情報を配信する対象であるユーザ端末である対象端末を特定し、特定した前記対象端末に前記広告を配信する広告配信部と、
前記広告配信部が前記広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、前記所定の店舗及び前記所定の店舗と異なる他の店舗における前記商品の在庫見込又は前記商品の販売見込に関する見込情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記見込情報に基づいて、前記他の店舗に所在する前記商品の前記他の店舗から前記所定の店舗への配送を要求する配送要求部と、
を有する商品管理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記広告配信部が前記広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、前記所定の店舗及び前記所定の店舗と異なる他の店舗における前記商品の在庫数若しくは販売数、又は前記商品の在庫数若しくは販売数の変化量に基づく前記見込情報を取得する、
請求項1又は2に記載の商品管理装置。
【請求項4】
前記配送要求部は、前記見込情報に基づいて、前記所定の店舗における広告情報を配信した後の前記商品の単位時間当たりの販売数が、前記広告情報を配信する前の前記商品の単位時間当たりの販売数に比べて増加していると判定すると、前記他の店舗に所在する前記商品の前記他の店舗から前記所定の店舗への配送を要求する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項5】
前記取得部は、複数の前記他の店舗における前記見込情報を取得し、
前記配送要求部は、複数の前記他の店舗の少なくともいずれかから所定の店舗への前記商品の配送を要求する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項6】
前記配送要求部は、複数の前記他の店舗のうち、前記見込情報が示す前記商品の在庫数が所定数よりも多い他の店舗を特定し、特定した他の店舗から前記所定の店舗への前記商品の配送を要求する、
請求項5に記載の商品管理装置。
【請求項7】
前記所定の店舗の位置を示す位置情報と、複数の前記他の店舗それぞれの位置を示す位置情報とを記憶する記憶部を有し、
前記配送要求部は、前記記憶部を参照し、前記所定の店舗の位置と、複数の前記他の店舗それぞれの位置とに基づいて、前記所定の店舗と複数の前記他の店舗それぞれとの距離、複数の前記他の店舗それぞれから前記所定の店舗への配送見込時間、複数の前記他の店舗それぞれから前記所定の店舗への前記商品の配送コストの少なくともいずれかを特定し、特定した前記所定の店舗と複数の前記他の店舗それぞれとの距離、配送見込時間、配送コストの少なくともいずれかに基づいて、前記商品の配送を要求する前記他の店舗を特定する、
請求項5又は6に記載の商品管理装置。
【請求項8】
前記取得部は、前記他の店舗に対応するエリア内に位置する前記ユーザ端末を特定し、前記他の店舗に関連するエリア内に位置する前記ユーザ端末を使用するユーザの属性に基づく前記見込情報を取得する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項9】
前記配送要求部は、前記広告情報を配信してから所定時間経過する前に、前記商品の前記所定の店舗への配送を要求する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項10】
前記所定の店舗を示す、店舗を識別するための店舗識別情報と、前記他の店舗に対応する前記店舗識別情報とを関連付けて記憶する記憶部を有し、
前記取得部は、前記記憶部を参照し、前記所定の店舗の店舗識別情報に関連付けられている店舗識別情報を特定し、特定した店舗識別情報に対応する前記他の店舗の前記見込情報を特定する、
請求項1から9のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項11】
前記所定の店舗に対応するエリアは、前記他の店舗を含まないエリアである、
請求項1から10のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項12】
前記所定の店舗に対応するエリアは、前記所定の店舗を含むエリアである、
請求項1から11のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項13】
前記端末特定部は、前記所定の店舗に対応するエリアに位置する複数の前記ユーザ端末を特定する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項14】
前記広告配信部は、前記端末特定部が特定した複数の前記ユーザ端末の少なくともいずれかを前記対象端末として特定する、
請求項1から13のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項15】
前記広告配信部は、前記エリアに位置する複数のユーザ端末を前記対象端末として特定する、
請求項1から14のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項16】
前記広告特定部は、前記商品を購入することを条件に購入者に提供される特典を示す前記広告情報を特定する、
請求項1から15のいずれか1項に記載の商品管理装置。
【請求項17】
前記広告特定部は、前記所定の店舗で前記商品の購入することを条件に購入者に提供される前記特典を示す前記広告情報を特定する、
請求項16に記載の商品管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザのニーズ、嗜好等の情報に基づいて、ユーザに適した広告を配信するターゲティング広告が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の商品を購入する可能性が高いユーザに対して、当該商品に関するターゲティング広告を行う場合、当該商品が売り切れとならないように店舗における商品の在庫を調整することが求められる。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、広告に対応する商品の在庫を適切に調整することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る商品管理装置は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末を特定する端末特定部と、前記端末特定部が特定した前記ユーザ端末を使用するユーザの属性を特定する属性特定部と、前記属性特定部が特定した前記ユーザの属性に基づいて、前記所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する広告特定部と、前記エリアに位置し、前記広告特定部が特定した前記広告情報を配信する対象であるユーザ端末である対象端末を特定し、特定した前記対象端末に前記広告情報を配信する広告配信部と、前記広告配信部が前記広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、前記所定の店舗及び前記所定の店舗と異なる他の店舗における前記商品の在庫見込又は前記商品の販売見込に関する見込情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記見込情報に基づいて、前記他の店舗に所在する前記商品の前記他の店舗から前記所定の店舗への配送を要求する配送要求部と、を有する。
【0007】
本発明の第2の態様に係る商品管理装置は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末を特定する端末特定部と、前記所定の店舗において販売される商品の在庫を特定する在庫特定部と、前記在庫特定部が特定した前記商品の在庫に基づいて、前記所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する広告特定部と、前記エリアに位置し、前記広告特定部が特定した前記広告情報を配信する対象であるユーザ端末である対象端末を特定し、特定した前記対象端末に前記広告を配信する広告配信部と、前記広告配信部が前記広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、前記所定の店舗及び前記所定の店舗と異なる他の店舗における前記商品の在庫見込又は前記商品の販売見込に関する見込情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記見込情報に基づいて、前記他の店舗に所在する前記商品の前記他の店舗から前記所定の店舗への配送を要求する配送要求部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、広告に対応する商品の在庫を適切に調整することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る商品管理装置の概要を説明する図である。
【
図2】本実施形態に係る商品管理装置の構成を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る位置履歴情報の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る広告管理情報の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る商品管理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[商品管理装置1の概要]
図1は、本実施形態に係る商品管理装置1の概要を説明する図である。商品管理装置1は、店舗の商品在庫を管理するための装置である。商品管理装置1は、例えばサーバ等のコンピュータであり、基地局や無線LANを介して複数のユーザ端末2と、複数の店舗それぞれに設置されている店舗端末3とに通信可能に接続されている。ユーザ端末2は、ユーザが使用するタブレット端末やスマートフォン等のコンピュータである。店舗端末3は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータである。
【0011】
商品管理装置1は、所定の店舗に対応するエリアAに位置するユーザ端末2を特定し、特定したユーザ端末2を使用するユーザの属性を特定する(
図1の(1))。商品管理装置1は、特定したユーザの属性に基づいて、所定の店舗で販売される所定の商品に対応する広告を特定し(
図1の(2))、エリアAに位置し、広告を配信する対象であるユーザ端末2に、特定した広告を示す広告情報を配信する(
図1の(3))。
【0012】
商品管理装置1は、広告情報を配信してから所定時間が経過した時刻までの、所定の店舗と、所定の店舗と異なる他の店舗における広告情報に対応する所定の商品の在庫見込又は販売見込に関する見込情報を取得する(
図1の(4))。そして、商品管理装置1は、取得した見込情報に基づいて、他の店舗に所在する所定の商品の他の店舗から所定の店舗への配送を、他の店舗に設置されている店舗端末3Bに要求する(
図1の(5))。このようにすることで、商品管理装置1は、所定の店舗における所定の商品の在庫が不足しないようにすることができるので、広告に対応する所定の商品の在庫を適切に調整することができる。
続いて、商品管理装置1の構成について説明する。
【0013】
[商品管理装置1の構成例]
図2は、本実施形態に係る商品管理装置1の構成を示す図である。商品管理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを備える。制御部13は、位置情報取得部131と、端末特定部132と、属性特定部133と、広告特定部134と、広告配信部135と、見込情報取得部136と、配送要求部137とを有する。
【0014】
通信部11は、携帯電話回線やインターネット回線等の通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
記憶部12は、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等である。記憶部12は、商品管理装置1を機能させるための各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部12は、商品管理装置1の制御部13を、位置情報取得部131、端末特定部132、属性特定部133、広告特定部134、広告配信部135、見込情報取得部136、及び配送要求部137として機能させるプログラムを記憶する。
【0015】
また、記憶部12は、ユーザ端末2のユーザに関する情報であるユーザ情報を記憶する。
図3は、本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。ユーザ情報は、例えば、通信事業者が管理する、当該サービスを利用するユーザとの契約情報に基づいて生成された情報である。
【0016】
図3に示すように、ユーザ情報は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報としてのユーザIDと、当該ユーザが所持するユーザ端末2を識別するための端末IDと、ユーザ名と、複数の属性の種類のそれぞれに対応するユーザの属性を示す属性情報とを関連付けた情報である。なお、
図3に示す例では、属性の種類として、年代、性別、嗜好を示しているが、これに限らず、趣味、店舗における過去の購買情報等の他の属性の種類が含まれていてもよい。また、記憶部12は、通信事業者が管理するユーザとの契約情報に基づいて生成されたユーザ情報を記憶することとしたが、これに限らず、通信事業者が管理する契約情報を記憶することとしてもよい。
【0017】
記憶部12は、ユーザのユーザIDと、当該ユーザの位置を示すユーザ位置情報と、当該ユーザが当該位置に存在した時刻を示す時刻情報とを関連付けた位置履歴情報を記憶する。
図4は、本実施形態に係る位置履歴情報の一例を示す図である。
図4に示すように、位置履歴情報は、ユーザIDと、時刻と、ユーザ位置情報とを関連付けた情報である。ユーザ位置情報は、例えばユーザ端末2においてGPSを用いた位置測位機能により測定されることにより生成される、ユーザ端末2の位置を示す端末位置情報である。時刻は、端末位置情報が示す位置にユーザ端末2が存在した時刻である。
【0018】
記憶部12は、店舗が配信する広告情報を管理する広告管理情報を記憶する。
図5は、本実施形態に係る広告管理情報の一例を示す図である。
図5に示すように、広告管理情報は、店舗を識別するための店舗IDと、広告に対応する商品を識別するための商品IDと、当該商品に対応するユーザの属性と、広告を識別するための広告IDと、広告を示す広告情報と、利用可能時間帯(利用可能な日時、曜日、期間の少なくともいずれかを含む時間帯)とを関連付けた情報である。
【0019】
ここで、商品IDが示す商品は、店舗IDが示す店舗において販売されているものとする。また、広告情報は、例えば、商品の宣伝情報、又は所定の商品をユーザが購入することを条件として当該ユーザに特典が付与されることを示す特典情報である。なお、特典情報は、所定の商品を所定の店舗でユーザが購入することを条件として当該ユーザに特典が付与されるものであってもよい。このようにすることで、所定の店舗においてユーザが広告情報に対応する商品を購入する確率を増加させ、当該商品の売上を向上させることができる。また、利用可能時間帯は、全ての広告情報に設定されるものではなく、広告情報が特典情報である場合に限定して設定されたり、店舗の店員が任意で設定できたりしてもよい。
図5に示す例では、広告ID「C001」、「C003」の広告情報が特典情報であり、広告ID「C003」の広告情報に対して利用可能時間帯が設定されていることが確認できる。
【0020】
制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されている各種プログラムを実行することにより、商品管理装置1に係る機能を制御する。制御部13は、記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより、位置情報取得部131、端末特定部132、属性特定部133、広告特定部134、広告配信部135、見込情報取得部136、及び配送要求部137として機能する。
【0021】
位置情報取得部131は、複数のユーザのそれぞれが使用するユーザ端末2から、ユーザIDと、ユーザ端末2の位置を示すユーザ位置情報と、ユーザ端末2が当該位置に存在した時刻を示す時刻情報とを取得する。例えば、位置情報取得部131は、ユーザ端末2が特定した、ユーザ端末2の位置を示す端末位置情報をユーザ位置情報として取得する。位置情報取得部131は、取得したユーザIDと、ユーザ位置情報と、当該位置情報に対応する時刻情報とを関連付けて、
図4に示すように位置履歴情報として記憶部12に記憶させる。
【0022】
端末特定部132は、所定の店舗に対応するエリアに位置する一以上のユーザ端末2を特定する。店舗に対応するエリアは、例えば、当該店舗を含むとともに他の店舗を含まないエリアである。記憶部12には、複数の店舗それぞれの店舗IDと、当該店舗の位置を示す店舗位置情報と、当該店舗に対応するエリアを示すエリア情報とを関連付けた店舗別エリア情報が記憶されている。エリア情報は、例えば店舗の位置を中心とした円形の範囲を示す情報であり、店舗位置情報と、円形の範囲を規定する、半径を示す長さ情報とを含む情報である。ここで、店舗の位置を中心とした円形の範囲内に、他の店舗が含まれないように半径が設定されるものとする。店舗に対応するエリアを、当該店舗を含むとともに他の店舗を含まないエリアとすることにより、エリアにおけるユーザの購買行動が、所定の店舗と他の店舗の双方に影響しないようにし、所定の店舗におけるユーザの購買予測の精度を高めることができる。
【0023】
なお、店舗に対応するエリアの形状は円形に限らない。例えば、エリア情報は、4つの位置情報を含んでおり、エリア情報が示すエリアは、当該4つの位置情報が示す4つの位置により囲まれる矩形形状であってもよい。また、店舗に対応するエリアは、店舗を含むとともに他の店舗を含まないエリアであることとしたが、これに限らない。店舗に対応するエリアは、当該店舗を含んでいなくてもよいし、他の店舗を含んでいてもよい。また、所定の店舗に対応するエリアは、他の店舗から所定の範囲内に存在する駅を含まないものであってもよいし、他の店舗から所定の範囲内に存在する駅を含むものであってもよい。
【0024】
端末特定部132は、例えば広告の配信を管理する管理端末(不図示)から、店舗IDの指定を受け付けることにより、所定の店舗の指定を受け付ける。端末特定部132は、所定の店舗の指定を受け付けると、店舗別エリア情報を参照し、店舗IDに関連付けられているエリア情報に基づいて、所定の店舗に対応するエリアの範囲を特定する。端末特定部132は、記憶部12に記憶されている位置履歴情報を参照し、例えば、最新の時刻においてエリアの範囲に含まれる位置に存在するユーザ端末2のユーザIDを特定することにより、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2を特定する。
【0025】
属性特定部133は、端末特定部132が特定したユーザ端末2を使用するユーザの属性を特定する。例えば、属性特定部133は、記憶部12に記憶されているユーザ情報を参照し、端末特定部132が特定したユーザIDに関連付けられている属性情報を特定することにより、当該ユーザIDに対応するユーザの属性を特定する。
【0026】
広告特定部134は、属性特定部133が特定したユーザの属性に基づいて、所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する。例えば、広告特定部134は、属性特定部133が特定した複数のユーザの属性としての嗜好を、嗜好別に集計し、集計結果が相対的に多い嗜好(属性)を特定する。広告特定部134は、記憶部12に記憶されている広告管理情報を参照し、所定の店舗の店舗IDと、特定した嗜好(属性)に関連付けられている広告情報を、所定の店舗で販売される商品に対応する広告情報として特定する。以下の説明において、特定した広告情報に対応する商品を広告対象商品という。
【0027】
広告配信部135は、所定の店舗に対応するエリアに位置し、広告特定部134が特定した広告情報を配信する対象であるユーザ端末2である対象端末を特定する。そして、広告配信部135は、特定した対象端末に広告情報を配信する。例えば、広告配信部135は、端末特定部132が特定した複数のユーザ端末2の少なくともいずれかを対象端末として特定し、特定した対象端末に広告情報を配信する。
【0028】
なお、広告配信部135は、端末特定部132が所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2を特定するタイミングと異なるタイミングで広告情報を配信する対象端末を特定してもよい。この場合、広告配信部135は、端末特定部132がユーザ端末2を特定するタイミングとは異なるタイミングで、端末特定部132が行う処理と同様の処理を行うことにより、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2を特定してもよい。
【0029】
また、広告配信部135は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2の一部を対象端末として特定してもよい。例えば、広告配信部135は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2のうち、広告情報に対応する属性を有しているユーザのユーザ端末2を、対象端末として特定してもよい。
【0030】
広告配信部135は、対象端末を特定すると、当該対象端末に広告情報を配信する。例えば、記憶部12には、ユーザIDと、当該ユーザIDに対応するユーザ端末2の電話番号、SNSのID、電話番号等の連絡先とが関連付けられて記憶されている。広告配信部135は、特定した対象端末のユーザIDに関連付けられている連絡先に広告情報を配信する。
【0031】
見込情報取得部136は、広告配信部135が広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、所定の店舗及び所定の店舗と異なる他の店舗における、広告対象商品の在庫見込、又は広告対象商品の販売見込に関する見込情報を取得する。見込情報取得部136は、広告配信部135が広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、所定の店舗及び所定の店舗と異なる他の店舗における広告対象商品の在庫数若しくは販売数、又は広告対象商品の在庫数若しくは販売数の変化量を示す見込情報を取得する。
【0032】
具体的には、まず、見込情報取得部136は、見込情報を取得する対象となる一以上の他の店舗を取得対象店舗として特定する。例えば、記憶部12に記憶されている所定の店舗の位置を示す位置情報と、複数の他の店舗それぞれの位置を示す位置情報とを含む店舗別エリア情報を参照し、所定の店舗の位置と、複数の他の店舗それぞれの位置とに基づいて、所定の店舗との距離が所定距離よりも短い一以上の他の店舗を、取得対象店舗として特定する。ここで、見込情報取得部136は、所定の店舗と同一の事業者により運営される他の店舗を取得対象店舗として特定するものとする。
【0033】
また、見込情報取得部136は、所定の店舗と同一の事業者が運営する他の店舗の中から取得対象店舗を特定する。例えば、記憶部12に、店舗を運営する事業者を識別するための事業者IDと、当該店舗の店舗IDとを関連付けた事業者別店舗情報を記憶させておく。見込情報取得部136は、事業者別店舗情報を参照して、所定の店舗との距離が所定距離よりも短い一以上の他の店舗のうち、所定の店舗と同一の事業者が運営する他の店舗を取得対象店舗として特定する。
【0034】
なお、見込情報取得部136は、所定の店舗との距離が所定距離よりも短い一以上の他の店舗を、取得対象店舗として特定したが、これに限らない。例えば、店舗の店舗IDと、当該店舗とともに見込情報を取得する他の店舗の店舗IDとを関連付けて記憶部12に記憶させておいてもよい。そして、見込情報取得部136は、所定の店舗の店舗IDに関連付けられている他の店舗の店舗IDを特定することにより、取得対象店舗を特定してもよい。このようにすることで、店舗間の距離に基づいて取得対象店舗を特定する場合に比べて、取得対象店舗の特定時における商品管理装置1の負荷を軽減することができる。
【0035】
見込情報取得部136は、取得対象店舗を特定すると、取得対象店舗に対応するエリア内に位置する一以上のユーザ端末2を特定する。具体的には、見込情報取得部136は、端末特定部132が、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2を特定するのと同様に、店舗別エリア情報を参照し、取得対象店舗の店舗IDに関連付けられているエリア情報に基づいて、取得対象店舗に対応するエリアの範囲を特定する。端末特定部132は、記憶部12に記憶されている位置履歴情報を参照し、最新の時刻において取得対象店舗に対応するエリアの範囲に含まれる位置に存在するユーザ端末2のユーザIDを特定することにより、取得対象店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2を特定する。
【0036】
見込情報取得部136は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザの属性に基づいて、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻における、当該エリア内での広告対象商品の販売数を予測する。例えば、記憶部12に、商品の商品IDと、当該商品に対応する属性と、当該属性のユーザの商品の購入率とを関連付けて記憶させておく。見込情報取得部136は、広告対象商品の商品IDに関連付けられている属性を有するユーザの数を特定する。見込情報取得部136は、特定したユーザの数に、当該属性に関連付けられている広告対象商品の購入率を乗算することにより、広告対象商品の販売数を予測し、当該販売数を、所定の店舗における販売数に係る見込情報として取得する。このように、所定の店舗のエリアに存在するユーザの属性を用いて販売数を予測することにより、過去の販売実績に基づいて販売数を予測する場合に比べて、広告対象商品の販売数の予測精度を高めることができる。
【0037】
ここで、見込情報取得部136は、エリアに対応する気象を示す気象情報を取得し、当該気象情報が示す気象にさらに基づいて広告対象商品の販売数を予測してもよい。例えば、商品IDと、天候と、天候に対する商品の売上を増減させる係数とを関連付けて記憶させておく。見込情報取得部136は、広告対象商品の商品IDと、取得した気象情報が示す天候とに関連付けられている係数を特定し、予測した販売数に特定した係数を乗算することにより、広告対象商品の販売数を予測する。また、見込情報取得部136は、エリアの広さと、当該エリアに存在するユーザ端末2の数とに基づいてエリア内のユーザの密度を特定し、ユーザの密度にさらに基づいて広告対象商品の販売数を予測してもよい。
【0038】
同様に、見込情報取得部136は、取得対象店舗に対応するエリアに位置するユーザの属性に基づいて、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻における、当該エリア内での広告対象商品の販売数を予測し、当該販売数を、取得対象店舗における販売数に係る見込情報として取得する。
【0039】
また、見込情報取得部136は、所定の店舗及び取得対象店舗の店舗端末3のそれぞれから、それぞれの店舗における広告対象商品の在庫を示す在庫情報を取得する。そして、見込情報取得部136は、在庫情報が示す広告対象商品の在庫から、予測した販売数を減算することにより、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻におけるそれぞれの店舗の広告対象商品の在庫数を予測し、当該在庫数を、所定の店舗及び取得対象店舗における在庫数に係る見込情報として取得する。
【0040】
なお、見込情報取得部136は、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻における商品の販売数を予測したが、これに限らない。例えば、見込情報取得部136は、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの間の複数の時刻それぞれにおける、所定の店舗及び所定の店舗と異なる他の店舗に対応する見込情報を取得してもよい。
【0041】
この場合、見込情報取得部136は、所定の店舗に対応するエリア、及び取得対象店舗に対応するエリアに、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの間の複数の時刻に対応する過去の時刻に位置したユーザの数に基づいて、当該複数の時刻それぞれにおけるユーザの数を、ユーザの属性別に予測する。そして、見込情報取得部136は、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの間の複数の時刻それぞれに対して予測した、商品対象商品に対応する属性を有するユーザの数に基づいて、当該複数の時刻それぞれにおける商品の販売数を予測する。
【0042】
配送要求部137は、見込情報取得部136が取得した見込情報に基づいて、他の店舗である取得対象店舗に所在する広告対象商品の取得対象店舗から所定の店舗への配送を要求する。例えば、配送要求部137は、所定の店舗の店舗端末3から、所定の店舗における広告情報を配信する前の、広告対象商品の単位時間当たりの販売数を示す情報を取得する。広告情報を配信する前の広告対象商品の時間当たりの販売数は、例えば、広告情報を配信した日における、広告情報を配信した時刻よりも前の単位時間当たりの販売数の平均値である。
【0043】
配送要求部137は、見込情報に基づいて、所定の店舗における広告情報を配信した後の広告対象商品の単位時間当たりの販売数が、広告情報を配信する前の広告対象商品の単位時間当たりの販売数に比べて増加していると判定した場合に、取得対象店舗に所在する広告対象商品の取得対象店舗から所定の店舗への配送を要求する。また、配送要求部137は、見込情報に基づいて、広告情報を配信してから所定時間経過時の広告対象商品の在庫が予め定められた在庫数よりも少ないと判定した場合に、取得対象店舗に所在する広告対象商品の取得対象店舗から所定の店舗への配送を要求する。
【0044】
ここで、配送要求部137は、取得対象店舗が複数存在する場合、複数の取得対象店舗の少なくともいずれかを、所定の店舗に広告対象商品を配送する配送依頼店舗として特定してもよい。例えば、配送要求部137は、複数の取得対象店舗のうち、取得対象店舗に対応する見込情報が示す広告対象商品の在庫数が予め定められている所定数よりも多い取得対象店舗を、配送依頼店舗として特定してもよい。このようにすることで、商品管理装置1は、複数の取得対象店舗の中から、広告対象商品の配送に適した店舗を配送依頼店舗として特定することができる。
【0045】
また、配送要求部137は、広告対象商品の在庫数が予め定められている所定数よりも多い取得対象店舗が複数存在する場合、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻に業務を行っている店員の人数に基づいて、複数の取得対象店舗の中から配送依頼店舗を選択してもよい。この場合、配送要求部137は、複数の取得対象店舗のそれぞれにおける勤務シフトを示すシフト情報を取得し、複数の取得対象店舗のうち、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻に業務を行っている店員の人数が相対的に多い取得対象店舗をら配送依頼店舗として特定してもよい。このようにすることで、商品管理装置1は、複数の取得対象店舗の中から、店員に余裕があり、広告対象商品を配送できる可能性が高い店舗を配送依頼店舗として特定することができる。
【0046】
また、配送要求部137は、複数の取得対象店舗のうち、取得対象店舗に対応する見込情報に基づく広告対象商品の在庫の変化量、又は広告対象商品の販売数が相対的に少ない取得対象店舗を配送依頼店舗として特定してもよい。このようにすることで、商品管理装置1は、複数の取得対象店舗のうち、広告対象商品の在庫変動が少なく、光国際てょう商品の在庫の移動を行ったとしても、その後の販売に影響がない店舗を配送依頼店舗として特定することができる。
【0047】
また、配送要求部137は、記憶部12を参照し、所定の店舗の位置と、複数の取得対象店舗それぞれの位置とに基づいて、所定の店舗と複数の取得対象店舗それぞれとの距離、複数の取得対象店舗それぞれから所定の店舗への広告対象商品の配送見込時間、複数の取得対象店舗それぞれから所定の店舗への広告対象商品の配送コストの少なくともいずれかを特定してもよい。そして、配送要求部137は、特定した所定の店舗と複数の取得対象店舗それぞれとの距離、配送見込時間、配送コストの少なくともいずれかに基づいて、広告対象商品の配送を要求する配送依頼店舗を特定してもよい。
【0048】
この場合、配送要求部137は、特定した所定の店舗と複数の取得対象店舗それぞれとの距離、配送見込時間、配送コストをそれぞれスコア化する。例えば、配送要求部137は、配送見込時間が短ければ短いほど配送見込時間に関するスコアが小さくなるようにスコアを算出する。また、配送要求部137は、配送コストが少なければ少ないほど配送コストに関するスコアが小さくなるようにスコアを算出する。配送要求部137は、特定した所定の店舗と複数の取得対象店舗それぞれとの距離、配送見込時間、配送コストのスコアの合計値が最も小さい取得対象店舗を配送依頼店舗として特定する。このようにすることで、商品管理装置1は、複数の取得対象店舗の中から、広告対象商品の配送に適した店舗を配送依頼店舗として特定することができる。
【0049】
配送要求部137は、取得対象店舗から所定の店舗への広告対象商品の配送を、取得対象店舗に設置されている店舗端末3に要求する。例えば、配送要求部137は、所定の店舗における広告情報を配信した後の広告対象商品の単位時間当たりの販売数に基づく、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻における広告対象商品の在庫数を算出し、当該在庫数に基づいて、広告対象商品の配送数を特定する。配送要求部137は、所定の店舗への配達希望時刻と、配送数とを含む、所定の店舗への広告対象商品の配送要求情報を、配達対象店舗の店舗端末3に送信することにより、広告対象商品の所定の店舗への配送を要求する。
【0050】
なお、配送要求部137は、広告対象商品の配送の要求先を取得対象店舗に設置されている店舗端末3としたが、これに限らない。例えば、配送要求部137は、各店舗に対して商品等を輸送する輸送車両に対して、取得対象店舗から所定の店舗への広告対象商品の配送を要求してもよい。また、配送要求部137は、取得対象店舗に設置されている店舗端末3とは異なる、当該店舗の店員が所持する店員端末に、取得対象店舗から所定の店舗への広告対象商品の配送を要求してもよい。また、配送要求部137は、取得対象店舗に設置されている店舗端末3と、当該店舗の店員が所持する店員端末と、商品等を輸送する輸送車両とに対して、広告対象商品の配送を要求してもよい。このように、輸送車両や店員端末に広告対象商品の配送を要求することにより、広告対象商品の配送がスムーズに行われるようにすることができる。
【0051】
また、配送要求部137は、広告情報を配信してから所定時間経過する前に、広告対象商品の所定の店舗への配送を要求する。例えば、配送要求部137は、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻における広告対象商品の在庫数が所定の閾値よりも低い場合、広告情報を配信してから所定時間経過する前に、広告対象商品の所定の店舗への配送を要求する。なお、配送要求部137は、広告対象商品の在庫数が所定の閾値以上である場合、広告情報を配信してから所定時間経過した後に、広告対象商品の所定の店舗への配送を要求してもよい。このようにすることで、商品管理装置1は、所定の店舗における広告対象商品の在庫が不足しないように、所定の店舗に広告対象商品を補充することができる。
【0052】
また、配送要求部137は、配送依頼店舗に広告対象商品の所定の店舗への配送を要求した後、要求先(配送依頼店舗又は輸送車両)から、広告対象商品を配送可能か否かの回答を示す回答情報を取得してもよい。この場合、配送要求部137は、広告対象商品が配送可能であることを示す回答情報を取得すると、所定の店舗の店舗端末3や、所定の店舗の店員が所持する店員端末に通知する。このようにすることで、所定の店舗において、広告対象商品が配送されることを認識し、配送受入時の準備を行うことができる。また、配送要求部137は、広告対象商品が配送不可能であることを示す回答情報を取得すると、複数の取得対象店舗の中から、改めて配送依頼店舗を特定するようにしてもよい。このようにすることで、商品管理装置1は、広告対象商品が所定の店舗に配送される確率を高めることができる。
【0053】
[動作フロー]
図6は、本実施形態に係る商品管理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。なお、本フローチャートの処理の前に、記憶部12は、複数のユーザのそれぞれに対応する位置履歴情報を記憶部12に記憶しているものとする。
【0054】
まず、端末特定部132は、所定の店舗に対応するエリアに位置する一以上のユーザ端末2を特定する(S1)。続いて、属性特定部133は、端末特定部132が特定したユーザ端末2を使用するユーザの属性を特定する(S2)。
【0055】
続いて、広告特定部134は、属性特定部133が特定したユーザの属性に基づいて、所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する(S3)。続いて、広告配信部135は、所定の店舗に対応するエリアに位置し、特定した広告情報を配信する対象であるユーザ端末2である対象端末を特定し、特定した対象端末に広告情報を配信する(S4)。
【0056】
続いて、見込情報取得部136は、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、所定の店舗及び一以上の取得対象店舗における、広告対象商品の在庫見込又は販売見込に関する見込情報を取得する(S5)。
【0057】
続いて、配送要求部137は、見込情報取得部136が取得した所定の店舗に対応する見込情報に基づいて、所定の店舗において広告情報に対応する広告対象商品の在庫が不足するか否かを判定する(S6)。配送要求部137は、広告対象商品の在庫が不足すると判定すると、S7に処理を移し、広告対象商品の在庫が不足しないと判定すると、本フローチャートに係る処理を終了する。
【0058】
続いて、配送要求部137は、見込情報を取得した一以上の取得対象店舗の中から、所定の店舗への広告対象商品の配送を依頼する配送依頼店舗を特定する(S7)。続いて、配送要求部137は、特定した配送依頼店舗から所定の店舗への広告対象商品の配送を依頼する(S8)。
【0059】
[変形例]
上述の実施形態では、広告特定部134は、属性特定部133が特定したユーザの属性に基づいて、所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定したが、これに限らない。例えば、制御部13は、所定の店舗において販売される複数の商品それぞれの在庫を特定する在庫特定部を有していてもよい。そして、広告特定部134は、在庫特定部が特定した複数の商品それぞれの在庫に基づいて、所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定してもよい。例えば、広告特定部134は、複数の商品のうち、在庫が相対的に多い商品に対応する広告を示す広告情報を、配信対象の広告情報として特定してもよい。このようにすることで、商品管理装置1は、在庫が多い商品の調整を行うことができる。
【0060】
[本実施形態における効果]
以上説明したように、本実施形態に係る商品管理装置1は、所定の店舗に対応するエリアに位置するユーザ端末2を特定し、特定したユーザ端末2を使用するユーザの属性に基づいて、所定の店舗で販売される商品に対応する広告を示す広告情報を特定する。商品管理装置1は、所定の店舗に対応するエリアに位置し、特定した広告情報を配信する対象であるユーザ端末2である対象端末を特定し、特定した対象端末に広告情報を配信する。商品管理装置1は、広告情報を配信してから所定時間経過した時刻までの、所定の店舗及び所定の店舗と異なる他の店舗における商品の在庫見込又は商品の販売見込に関する見込情報を取得し、取得した見込情報に基づいて、他の店舗に所在する商品の他の店舗から所定の店舗への配送を要求する。このようにすることで、商品管理装置1は、広告情報の配信に伴う広告対象商品の需要変動に対応して、広告対象商品の在庫を適切に調整することができる。
【0061】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0062】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0063】
1・・・商品管理装置、11・・・通信部、12・・・記憶部、13・・・制御部、131・・・位置情報取得部、132・・・端末特定部、133・・・属性特定部、134・・・広告特定部、135・・・広告配信部、136・・・見込み情報取得部、137・・・配送要求部、2・・・ユーザ端末、3・・・店舗端末