(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182096
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】シート切断具及びシート切断方法
(51)【国際特許分類】
B26B 3/08 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
B26B3/08
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089429
(22)【出願日】2021-05-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-02-17
(71)【出願人】
【識別番号】521230562
【氏名又は名称】小田 広之
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小田 広之
【テーマコード(参考)】
3C061
【Fターム(参考)】
3C061AA02
3C061AA26
3C061BA03
3C061BA28
3C061EE25
(57)【要約】
【課題】板の上に貼られたシートのうち、ユーザの所望する領域を部分的に容易に引き剥がすことができる。
【解決手段】
第1方向に延びる略直線状の板端部12を有する板13の表面に張られたシート14を切断するシート切断具1であって、使用時においてユーザMが把持する基部2と、板端部12に当接するように配置され、前記第1方向と略直交する第2方向に沿って基部2に対し相対移動可能な当接部3とを有し、当接部3は板端部12に対し前記第2方向から当接する当接面5を備え、基部2はシート14を当該第1方向に切断する第1切断刃6を設けた切断面7を備え、当接面5を板端部13に対し当接させるとともに切断面7を当接面5から離間させた状態にて第1切断刃6でシート14を切断することにより、離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を板13の表面から剥離させるシート切断具1。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に延びる略直線状の板端部を有する板の表面に張られたシートを切断する、シート切断具であって、
前記シート切断具の使用時において前記シート上に配置され、ユーザが把持する把持領域を備えた基部と、
前記使用時において前記板端部に当接するように配置され、当該使用時において前記第1方向と略直交する第2方向に沿って前記基部に対し相対移動可能な当接部と、
を有し、
前記当接部は、
前記使用時において前記第1方向に延設され、前記板端部に対し前記第2方向から当接する当接面を備え、
前記基部は、
前記使用時において前記第1方向に延設され、前記シートを当該第1方向に延びる所望の切断線にて切断する第1切断刃を設けた切断面を備え、
前記当接面を前記板端部に対し当接させるとともに前記切断面を前記当接面から離間させた状態にて前記第1切断刃で前記シートを切断することにより、当該離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を前記板の表面から剥離させる
ことを特徴とするシート切断具。
【請求項2】
請求項1記載のシート切断具において、
前記離間距離を所望の値に設定可能とするとともにその設定した状態で前記基部と前記当接部との前記相対移動を禁止する、距離調整用保持具をさらに有する
ことを特徴とするシート切断具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のシート切断具において、
前記第1切断刃は、
前記切断面に着脱可能に設けられる
ことを特徴とするシート切断具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のシート切断具において、
前記当接部は、
当該当接部と前記基部とが離間したその離間空間に臨むように前記第2方向に延設され、前記細長のシート部分における所望の長さ方向位置を当該第2方向に切断する第2切断刃を有する
ことを特徴とするシート切断具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート切断具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、透明アクリル板にシートを被覆する技術について知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、アートミラーパネルを製造する際に、腐食可能な鏡面仕上げを施した透明アクリル板に、耐食シートを被覆し、その上から所定の形状に沿ってカッターナイフ等で耐食シートを切り取る工程について記載されている。例えば特許文献1の段落[0014]及び
図1(d)にはカッター7で所定のモチーフの輪郭に沿って耐食シート4に切り込みを入れ、耐食シートを除去することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術では、ユーザの手によりカッターナイフで所定形状に切り込みを入れることについて記載されているのみであり、耐食シートを引きはがすときにユーザの所望する領域を部分的に簡単に引き剥がす技術について考慮されていない。
【0005】
本発明の目的は、板の上に貼られたシートのうち、ユーザの所望する領域を部分的に容易に引き剥がすことができるシート切断具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、第1方向に延びる略直線状の板端部を有する板の表面に張られたシートを切断する、シート切断具であって、前記シート切断具の使用時において前記シート上に配置され、ユーザが把持する把持領域を備えた基部と、前記使用時において前記板端部に当接するように配置され、当該使用時において前記第1方向と略直交する第2方向に沿って前記基部に対し相対移動可能な当接部とを有し、前記当接部は、前記使用時において前記第1方向に延設され、前記板端部に対し前記第2方向から当接する当接面を備え、前記基部は、前記使用時において前記第1方向に延設され、前記シートを当該第1方向に延びる所望の切断線にて切断する第1切断刃を設けた切断面を備え、前記当接面を前記板端部に対し当接させるとともに前記切断面を前記当接面から離間させた状態にて前記第1切断刃で前記シートを切断することにより、当該離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を前記板の表面から剥離させることを特徴としている。
【0007】
本願発明のシート切断具によれば、基部と当接部とを適宜に離間させた後、その離間した空間におけるシートを板の表面から手で引き剥がして剥離させることで、第1切断刃によってシートが切断線において切断される。これにより、当該離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を簡単にシートの他の部位から分離して引きはがすことができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明のシート切断具によれば、板の上に貼られたシートのうち、ユーザの所望する領域を部分的に容易に引き剥がすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係るシート切断具の斜視図及び側面図である。
【
図2】本実施形態に係るシート切断具の斜視図及び側面図である。
【
図3】シート切断具の使用時の状態を示す斜視図である。
【
図6】本実施形態に係るシート切断具の斜視図である。
【
図7】第2切断刃を備える変形例のシート切断具の斜視図である。
【
図8】第2切断刃を備える変形例のシート切断具の使用時の状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0011】
図1(a)に本実施形態に係るシート切断具1の斜視図を示す。
図1に示す方角は、シート切断具1が設置される接地面(図示なし)に対して垂直に延在する上下方向と、上下方向にそれぞれ直交する左右方向及び前後方向である。同様の方角が
図2~8にも適宜適用される。
図1(a)は、シート切断具1を上後向から見た図である
【0012】
シート切断具1は把持領域4を備えた基部2と、当接面5を備えた当接部3とを有する。基部2は、さらに第1切断刃6を設けた切断面7を備える。当接面5と切断面7との間の距離(この図の左右方向における距離)は離間距離Rである。
【0013】
基部2は、図の左右方向に延在する長孔8を有する。長孔8には距離調整用保持具9がはめこまれている。基部2は当接部3の上方向から重ねて置かれ、当接部3は、基部2に対し相対移動可能となっている。
【0014】
距離調整用保持具9は、シート切断具1の離間距離Rを所望の値に設定可能とするとともに、その設定した状態で基部2と当接部3との相対移動を禁止できるようになっている。すなわち、距離調整用保持具9をゆるめた状態では、当接部3は固定したまま、基部2を長孔8の距離の分だけ左右方向にスライドさせることができるようになっている。基部2をスライドさせて所望の離間距離Rの位置に設定したのちに、距離調整用保持具9を手でしめつけて基部2と当接部を係止させることで、離間距離Rが設定される。距離調整用保持具9としては特に限定されるものではないが、この図では、例えばローレットねじなどの、手で締結可能なねじを用いている。
【0015】
この図では、使用時に把持が行いやすいように、基部2が上下方向に凸形状となった把持部10を備えているが、把持部10は特に設けられていなくてもよい。また、この図では図示しないが、必要に応じて、第1切断刃6の周辺(例えば基部2の上方向の面等)に、刃から手などを保護する凸状構造等を設けてもよい。
【0016】
この図では基部2の把持領域4が配置された側を後方向、基部2の第1切断刃6が配置された側を前方向とし、長孔8及び離間距離Rに平行な方向を左右方向としている。
【0017】
図1(b)に本実施形態に係るシート切断具1の側面図を示す。
図1(b)はシート切断具1を後方向から見た側面図である。当接部3の上に基部2が上方向から重ねられている。長孔8は基部2を上下方向に貫通し、距離調整用保持具9は、基部2の上方向から基部2を貫通して当接部3まで到達して差し込まれている。すなわち、当接部3に対する距離調整用保持具9の位置は変わらず、基部2だけを長孔8の距離の分だけ左右方向にスライドさせて離間距離Rを変更可能となっている。
【0018】
当接部3の当接面5は、基部2の切断面7よりも下方向の位置まで配置されている。すなわち、対象物に当接させるために、当接面が下方向にオフセットされて(ずらされて)配置されるようになっている。
【0019】
図2は、シート切断具1の別の角度から見た斜視図及び側面図である。
図1(a)はシート切断具1を前下向、すなわち
図1のシート切断具1の裏側から見た斜視図であり、
図2(b)はシート切断具1を左方向から見た側面図である。
【0020】
当接部3は、当接面5が配置される領域が、対象物に当接するように、基部2の切断面7が配置される領域よりも、上下方向の下方向にずらして配置されるようになっている。
【0021】
シート切断具1の第1切断刃6は切断面7に着脱可能に設けられている。この図では、基部2の切断面7には、マグネット11が取り付けられており、第1切断刃6は、マグネット11に貼り付けられて着脱可能に設けられている。第1切断刃6の取り付け方法は、上述の方法に限定されるものではなく、どのような方法で取り付けてもかまわない。
【0022】
図3はシート切断具1の使用時の状態を示す斜視図である。シート切断具1は、第1方向(
図3の前後方向)に延びる略直線状の板端部12を有する板13の表面に張られたシート14を切断する。板13は例えばアクリル板である。シート14は例えば透光性の保護シートである。
【0023】
シート切断具1の使用時において基部2はシート14上に配置され、ユーザMは基部2の把持領域4を把持する。使用時において当接部3は板端部12に当接するように配置され、第1方向(前後方向)と略直交する第2方向(
図3の左右方向)に沿って基部2に対し相対移動可能となっている。
【0024】
当接部3は、使用時において第1方向(前後方向)に延設され、板端部12に対し第2方向(この図の右方向)から当接する当接面5を備える。基部2は、使用時において第1方向(前後方向)に延設され、シート14を第1方向(前後方向)に延びる所望の切断線15にて切断する第1切断刃6を設けた切断面7を備える。
【0025】
シート切断具1は、当接面5を板端部12に対し当接させるとともに切断面7を当接面5から離間させた状態にて第1切断刃6でシート14を切断することにより、離間距離Rを幅寸法とする細長のシート部分を板13の表面から剥離させる。
【0026】
図1(b)に示したように当接面5は切断面7よりも下方向にオフセットされて配置されているため当接部3は板端部12に第2方向(この図の右方向)から当接できるようになっている。
【0027】
なお、この図では板13を作業面が略水平な作業台16の上に乗せて作業を行っている。
【0028】
図4はシート切断具1の分解図である。
図4は、シート切断具1を基部2と当接部3と距離調整用保持具9とに分解して接地面(図示なし)に平置きし、上方向から見たときの正面図である。
【0029】
基部2、当接部3の素材は、特に限定されるものではないが、例えば透光性のアクリル板等により構成することができる。当接部3は、図の左右方向に延在し、当接面5を備えた板状部品17と、図の前後方向に延在する板状部品18とをねじで固定させて構成されている。
【0030】
板状部品18には、距離調整用保持具9をはめこむためのねじ穴19が開けられている。ねじ穴19は、例えば上下方向の厚さが5ミリメートルの板状部品18に、4ミリメートルのタップでねじを切る、すなわち上方向から4ミリメートルの深さでねじ穴19が開けられて形成されている。ねじ穴19は長孔8のように長い形状ではなく、距離調整用保持具9はねじ穴19の位置で固定されるようになっている。
【0031】
基部2は当接部3の上方向から被せた時に、板状部品18をはめこんで図の前後方向にスライドさせることができるようになっている。第1切断刃6と把持領域4とは互いに略直交する方向に延在して配置されるようになっている。
【0032】
図5は基部2の斜視図である。この図では、基部2を当接部3に重ねる面を上方向にして接地面(図示なし)に平置きされている。また、第1切断刃6は切断面7のマグネット11から外された状態となっている。第1切断刃6としては例えば市販のカッターナイフの刃などを用いることができる。長孔8はこの図の前後方向において所定の範囲に延在し、図の上下方向において基部2を構成するアクリル板を貫通している。基部2の右方向の、当接部3の板状部品18に重ねられる部分は、上方向において溝状の構造になっており板状部品18をはめこんでスライドできるようになっている。
【0033】
図6はシート切断具1を
図1の下前向から見た斜視図である。接地面の下方向から見て、基部2は当接部3の板状部材18の上に重ねられ、溝状の構造により板状部材18をはめこんで、長孔8の距離だけ図の左右方向にスライド可能なようになっている。
【0034】
<実施形態の効果>
本実施形態のシート切断具1によれば、基部2と当接部3とを適宜に離間させた後、その離間した空間におけるシートを板13の表面から手で引き剥がして剥離させることで、第1切断刃6によってシート14が切断線15において切断される。これにより、離間距離Rを幅寸法とする細長のシート部分を簡単にシートの他の部位から分離して引きはがすことができる。
【0035】
また、本実施形態では特に、離間距離Rを所望の値に設定することで、細長シート部分の幅を自由に変えることができる。
【0036】
また、本実施形態では特に、第1切断刃6が摩耗したり消費した場合に、容易に新品に交換してシート切断具1を使い続けることができる。
【0037】
また、本実施形態では特に、細長のシート部分を切断線15に沿って略直線状に綺麗に切断することができ、かつ、板13の上からシート14を切断するのではなく、板13からシート14のみを引き剥がしながら切断するので、板13を切断刃6が傷つけることがない。
【0038】
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0039】
(1)第2切断刃20を備える場合
図7に第2切断刃20を備える変形例のシート切断具1の斜視図を示す。シート切断具1において、当接部3は、当接部3と基部2とが離間したその離間空間に臨むように第2方向(この図の左右方向)に延設される第2切断刃20を有する。
【0040】
また、
図8に、変形例に係るシート切断具1の使用時の斜視図を示す。シート切断具1は、使用時において第1切断刃6でシート14を切断することにより、離間距離Rを幅寸法とする細長のシート部分を前記板の表面から剥離させたのち、前記細長のシート部分における所望の長さ方向位置を当該第2方向に切断する第2切断刃20を有する。
【0041】
第2切断刃20としては、例えば当接部3の板状部材18の端部に小さな刃などを配置してもよく、また当接部3の板状部材18の端部を鋭利にするなどして刃物の役割を果たすような構造にしてもよい。
【0042】
この変形例のシート切断具1によれば、板13の表面から引き剥がす細長シート部分の長さを所望に決定することができる。また、変形例のシート切断具1も実施形態と同様の効果を有する。
【0043】
(2)その他
なお、以上においては、環状部材4は、吊架具5で屋内の天井から吊架されていたが、これに限られない。すなわち、屋内上部の適宜の取付物、若しくは、固定式又は移動式スタンド等、他の適宜の箇所から吊架されるように構成してもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0044】
なお、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」という意味である。
【0045】
なお、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」という意味である。
【0046】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0047】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0048】
1 シート切断具
2 基部
3 当接部
4 把持領域
5 当接面
6 第1切断刃
7 切断面
8 長孔
9 距離調整用保持具
10 把持部
11 マグネット
12 板端部
13 板
14 シート
15 切断線
16 作業台
17、18 板状部材
19 ねじ穴
20 第2切断刃
【手続補正書】
【提出日】2021-11-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから見て前後方向に延びる略直線状の板端部をユーザから見て右側の端部に有する板の表面に張られたシートを切断する、シート切断具であって、
前記シート切断具の使用時において前記シート上に配置され、左右方向に延在されユーザが把持する把持領域をユーザから見て左側に備え、透光性のアクリル板により構成された基部と、
前記使用時において前記板端部に当接するように、かつ、前記基部により上方向から重ねて置かれるように配置され、透光性のアクリル板により構成され、当該使用時において前後方向と略直交する左右方向に沿って前記基部に対し相対移動可能な当接部と、
を有し、
前記基部は、
前記当接部に備えられた板状部材の上に重ねられ、溝状の構造により前記板状部材をはめこんで、前記板端部に当接した状態の当該当接部に対し左右方向にスライド可能に構成されており、
前記当接部は、
前記使用時において前後方向に延設され、前記板端部に対し右側から当接する当接面を備え、
前記基部は、
前記使用時において前記把持領域の延在方向と略直交する前後方向に延設され、かつ前記シートを当該前後方向に延びる所望の切断線にて切断する第1切断刃を設けた切断面を、右側の側面に備え、
前記当接部において前記当接面の配置される領域は、前記基部において前記切断面が配置される領域よりも、下方にオフセットされている、前記シート切断具において、
ユーザが、前記当接面を前記板端部に対し当接させるとともに前記切断面を前記当接面から離間させた状態において左手で前記把持領域を把持して当該前記シート切断具を保持し、前記第1切断刃で前記シートを切断し切断後のシート部分を右手で引っ張ることにより、当該離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を前記板の表面から後方へ向けて剥離させるようにした
ことを特徴とするシート切断具。
【請求項2】
請求項1記載のシート切断具において、
前記離間距離を所望の値に設定可能とするとともにその設定した状態で前記基部と前記当接部との前記相対移動を禁止する、距離調整用保持具をさらに有する
ことを特徴とするシート切断具。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のシート切断具において、
前記第1切断刃は、
前記切断面に着脱可能に設けられる
ことを特徴とするシート切断具。
【請求項4】
ユーザから見て前後方向に延びる略直線状の板端部をユーザから見て右側の端部に有する板の表面に張られたシートを切断する、シート切断方法であって、
使用時において前記シート上に配置され、左右方向に延在されユーザが把持する把持領域をユーザから見て左側に備え、透光性のアクリル板により構成された基部と、前記使用時において前記板端部に当接するように、かつ、前記基部により上方向から重ねて置かれるように配置され、透光性のアクリル板により構成され、当該使用時において前後方向と略直交する左右方向に沿って前記基部に対し相対移動可能な当接部と、を有し、前記基部は、前記当接部に備えられた板状部材の上に重ねられ、溝状の構造により前記板状部材をはめこんで、前記板端部に当接した状態の当該当接部に対し左右方向にスライド可能に構成されており、前記当接部は、前記使用時において前後方向に延設され、前記板端部に対し右側から当接する当接面を備え、前記基部は、前記使用時において前記把持領域の延在方向と略直交する前後方向に延設され、かつ前記シートを当該前後方向に延びる所望の切断線にて切断する第1切断刃を設けた切断面を、右側の側面に備え、前記当接部において前記当接面の配置される領域は、前記基部において前記切断面が配置される領域よりも、下方にオフセットされている、シート切断具を用いて、
前記当接面を前記板端部に対し当接させるとともに前記切断面を前記当接面から離間させた状態において左手で前記把持領域を把持して当該前記シート切断具を保持し、
前記第1切断刃で前記シートを切断し切断後のシート部分を右手で引っ張ることにより、当該離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を前記板の表面から後方へ向けて剥離させる
ことを特徴とするシート切断方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、シート切断具及びシート切断方法に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
本発明の目的は、板の上に貼られたシートのうち、ユーザの所望する領域を部分的に容易に引き剥がすことができるシート切断具及びシート切断方法を提供することにある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上記目的を達成するために、本願発明は、ユーザから見て前後方向に延びる略直線状の板端部をユーザから見て右側の端部に有する板の表面に張られたシートを切断する、シート切断具であって、前記シート切断具の使用時において前記シート上に配置され、左右方向に延在されユーザが把持する把持領域をユーザから見て左側に備え、透光性のアクリル板により構成された基部と、前記使用時において前記板端部に当接するように、かつ、前記基部により上方向から重ねて置かれるように配置され、透光性のアクリル板により構成され、当該使用時において前後方向と略直交する左右方向に沿って前記基部に対し相対移動可能な当接部と、を有し、前記基部は、前記当接部に備えられた板状部材の上に重ねられ、溝状の構造により前記板状部材をはめこんで、前記板端部に当接した状態の当該当接部に対し左右方向にスライド可能に構成されており、前記当接部は、前記使用時において前後方向に延設され、前記板端部に対し右側から当接する当接面を備え、前記基部は、前記使用時において前記把持領域の延在方向と略直交する前後方向に延設され、かつ前記シートを当該前後方向に延びる所望の切断線にて切断する第1切断刃を設けた切断面を、右側の側面に備え、前記当接部において前記当接面の配置される領域は、前記基部において前記切断面が配置される領域よりも、下方にオフセットされている、前記シート切断具において、ユーザが、前記当接面を前記板端部に対し当接させるとともに前記切断面を前記当接面から離間させた状態において左手で前記把持領域を把持して当該前記シート切断具を保持し、前記第1切断刃で前記シートを切断し切断後のシート部分を右手で引っ張ることにより、当該離間距離を幅寸法とする細長のシート部分を前記板の表面から後方へ向けて剥離させるようにしたことを特徴としている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明によれば、板の上に貼られたシートのうち、ユーザの所望する領域を部分的に容易に引き剥がすことができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】削除
【補正の内容】