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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018211
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】被検体観察装置および接続装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20220120BHJP
   A61B 1/04 20060101ALI20220120BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20220120BHJP
   G02B 23/24 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
A61B8/12
A61B1/04 520
A61B1/00 530
G02B23/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121148
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小室 雅彦
【テーマコード(参考)】
2H040
4C161
4C601
【Fターム(参考)】
2H040DA22
2H040DA51
2H040DA56
4C161CC06
4C161DD03
4C161LL02
4C601EE17
4C601EE21
4C601FE02
4C601GD18
(57)【要約】
【課題】超音波プローブとレセプタクルとの接続部分において、付着した汚れを容易に除去することができる被検体観察装置および接続装置を提供する。
【解決手段】被検体観察装置は、超音波用コネクタ32と、第1の電気端子321と電気的に接触可能な第2の電気端子305と、超音波用コネクタ32が接続可能なレセプタクル302と、を有する超音波観察装置3と、を備え、超音波観察装置3は、レセプタクル302に設けられ、金属部322との間で第1の吸着力を発生させて、第1の電気端子321と第2の電気端子305とを所定の位置関係に調整する第1の電磁石306と、レセプタクル302に設けられ、金属部322との間で第2の吸着力を発生させて、レセプタクル302に超音波用コネクタ32を保持させる第2の電磁石307と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の像を一端側から取得し、取得した前記像を信号に変換するプローブと、
前記プローブの他端側に設けられ、前記信号を伝達可能な第1の電気端子と、磁性体金属を含む金属部と、を有するコネクタと、
前記第1の電気端子と電気的に接触可能な第2の電気端子と、前記コネクタが接続可能なレセプタクルと、を有するプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第1の吸着力を発生させて、前記第1の電気端子と前記第2の電気端子とを所定の位置関係に調整する第1の電磁石と、
前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第2の吸着力を発生させて、前記レセプタクルに前記コネクタを保持させる第2の電磁石と、
を有する、
被検体観察装置。
【請求項2】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
前記金属部は、
前記コネクタに設けられており、前記コネクタの周囲に平滑面を有し、
前記第1の電磁石および前記第2の電磁石は、
前記第2の電気端子の周囲に設けられている、
被検体観察装置。
【請求項3】
請求項2に記載の被検体観察装置であって、
前記平滑面は、
前記コネクタの外周面に対して略平滑に形成されており、
前記第1の電磁石および前記第2の電磁石は、
前記レセプタクルの内部に設けられている、
被検体観察装置。
【請求項4】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
前記第1の電磁石が発生する磁力および前記第2の電磁石が発生する磁力は、互いに異なる大きさである、
被検体観察装置。
【請求項5】
請求項4に記載の被検体観察装置であって、
前記第1の電磁石は、前記第2の電磁石より強い磁力を発生させる、
被検体観察装置。
【請求項6】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
前記第1の電気端子および前記第2の電気端子の各々は、
電極が所定の面に複数設けられており、
前記第1の電磁石は、
前記所定の面に対して平行な方向に前記第1の電気端子と前記第2の電気端子との間の位置決めを行い、
前記第2の電磁石は、
前記所定の面に対して垂直な方向に前記第1の電気端子と前記第2の電気端子とを接触させる、
被検体観察装置。
【請求項7】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
前記第1の電磁石が第1の磁力を発生させるタイミングおよび前記第2の電磁石が第2の磁力を発生させるタイミングの各々を制御する制御部をさらに備える、
被検体観察装置。
【請求項8】
請求項7に記載の被検体観察装置であって、
操作者の操作の入力を受け付ける操作入力部をさらに備え、
前記制御部は、
前記操作入力部が受け付けた操作に基づいて、前記第1の磁力を発生させるタイミングおよび前記第2の磁力を発生させるタイミングの各々を制御する、
被検体観察装置。
【請求項9】
請求項7に記載の被検体観察装置であって、
前記コネクタが前記レセプタクルにおける所定の位置に到達したことを検出する検出部をさらに備え、
前記制御部は、
前記検出部によって前記コネクタが前記所定の位置に到達したことを検出された場合、前記第2の電磁石に前記第2の磁力を発生させる、
被検体観察装置。
【請求項10】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
前記第1の電気端子および前記第2の電気端子は、
非磁性体または該非磁性体より磁気を帯びにくい弱磁性体金属を用いて形成されてなる、
被検体観察装置。
【請求項11】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
前記第2の電磁石は、前記第1の電磁石の動作後に、前記コネクタの前記金属部との間で第2の吸着力を発生させる、
被検体観察装置。
【請求項12】
請求項1に記載の被検体観察装置であって、
当該被検体観察装置は、
超音波診断装置または内視鏡装置であり、
前記超音波診断装置の場合、前記プローブが超音波内視鏡であり、前記プロセッサが超音波画像を生成し、
前記内視鏡装置の場合、前記プローブが内視鏡であり、前記プロセッサが内視鏡画像を生成する、
被検体観察装置。
【請求項13】
被検体の像を一端側から取得し、取得した前記像を信号に変換するプローブの他端側に設けられ、前記信号を伝達可能な第1の電気端子と、磁性体金属を含む金属部と、を有するコネクタと、
前記プローブと電気的に接続することにより、前記プローブとの間で前記信号が入力されるプロセッサに設けられ、前記第1の電気端子と電気的に接触可能な第2の電気端子と、
前記コネクタが接続可能なレセプタクルと、
を有し、
前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第1の吸着力を発生させて、前記第1の電気端子と前記第2の電気端子とを所定の位置関係に調整する第1の電磁石と、
前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第2の吸着力を発生させて、前記レセプタクルに前記コネクタを保持させる第2の電磁石と、
を有する、
接続装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、被検体観察装置および接続装置に関する。
【背景技術】
【0002】
内視鏡装置や超音波診断装置等の医療用装置において、光源装置からの光を照射する観察面に誘導するライドガイドが配設されたスコープと、ライトガイド挿入部が形成されたプロセッサと、を備え、スコープのライトガイドがプロセッサのライトガイド挿入部に挿入されることによって接続される技術が知られている(例えば特許文献1参照)。この技術では、スコープに第1磁石が埋設された第1コネクタ部を設けるとともに、ライトガイドが第1コネクタ部の端部から突出させ、プロセッサに第1磁石との間に吸着力を生じさせる第2磁石が埋設された第2コネクタ部を設けることによって、ライトガイドの挿入と第1磁石との吸着力によって第1コネクタ部と第2コネクタ部とを嵌合させることで、スコープをプロセッサに接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-192753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、医療用装置のコネクタ接続部は、使用者の感染防止のため、スコープ(超音波プローブ)およびプロセッサ(レセプタクル)の各々において、付着した患者由来の汚れを除去しやすい構造が求められている。
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1では、ライトガイドがライトガイド挿入部に挿入されることによって嵌合されるため、ライトガイド挿入部や隙間に除去しにくい汚れが残る可能性があるという問題点がある。
【0006】
また、従来技術のように、超音波プローブとレセプタクルにロック機構等の可動部分を設けた場合であっても、同様に可動部分の隙間に除去しにくい汚れが残る可能性があるという問題点がある。
【0007】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、超音波プローブとレセプタクルとの接続部分において、付着した汚れを容易に除去することができる被検体観察装置および接続装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る被検体観察装置は、被検体の像を一端側から取得し、取得した前記像を信号に変換するプローブと、前記プローブの他端側に設けられ、前記信号を伝達可能な第1の電気端子と、磁性体金属を含む金属部と、を有するコネクタと、前記第1の電気端子と電気的に接触可能な第2の電気端子と、前記コネクタが接続可能なレセプタクルと、を有するプロセッサと、を備え、前記プロセッサは、前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第1の吸着力を発生させて、前記第1の電気端子と前記第2の電気端子とを所定の位置関係に調整する第1の電磁石と、前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第2の吸着力を発生させて、前記レセプタクルに前記コネクタを保持させる第2の電磁石と、を有する。
【0009】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記金属部は、前記コネクタに設けられており、前記コネクタの周囲に平滑面を有し、前記第1の電磁石および前記第2の電磁石は、前記第2の電気端子の周囲に設けられている。
【0010】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記平滑面は、前記コネクタの外周面に対して略平滑に形成されており、前記第1の電磁石および前記第2の電磁石は、前記レセプタクルの内部に設けられている。
【0011】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記第1の電磁石が発生する磁力および前記第2の電磁石が発生する磁力は、互いに異なる大きさである。
【0012】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において前記第1の電磁石は、前記第2の電磁石より強い磁力を発生させる。
【0013】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記第1の電気端子および前記第2の電気端子の各々は、電極が所定の面に複数設けられており、前記第1の電磁石は、前記所定の面に対して平行な方向に前記第1の電気端子と前記第2の電気端子との間の位置決めを行い、前記第2の電磁石は、前記所定の面に対して垂直な方向に前記第1の電気端子と前記第2の電気端子とを接触させる。
【0014】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記第1の電磁石が第1の磁力を発生させるタイミングおよび前記第2の電磁石が第2の磁力を発生させるタイミングの各々を制御する制御部をさらに備える。
【0015】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、操作者の操作の入力を受け付ける操作入力部をさらに備え、前記制御部は、前記操作入力部が受け付けた操作に基づいて、前記第1の磁力を発生させるタイミングおよび前記第2の磁力を発生させるタイミングの各々を制御する。
【0016】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記コネクタが前記レセプタクルにおける所定の位置に到達したことを検出する検出部をさらに備え、前記制御部は、前記検出部によって前記コネクタが前記所定の位置に到達したことを検出された場合、前記第2の電磁石に前記第2の磁力を発生させる。
【0017】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記第1の電気端子および前記第2の電気端子は、非磁性体または該非磁性体より磁気を帯びにくい弱磁性体金属を用いて形成されてなる。
【0018】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、前記第2の電磁石は、前記第1の電磁石の動作後に、前記コネクタの前記金属部との間で第2の吸着力を発生させる。
【0019】
また、本開示に係る被検体観察装置は、上記開示において、当該被検体観察装置は、超音波診断装置または内視鏡装置であり、前記超音波診断装置の場合、前記プローブが超音波内視鏡であり、前記プロセッサが超音波画像を生成し、前記内視鏡装置の場合、前記プローブが内視鏡であり、前記プロセッサが内視鏡画像を生成する。
【0020】
また、本開示に係る接続装置は、被検体の像を一端側から取得し、取得した前記像を信号に変換するプローブの他端側に設けられ、前記信号を伝達可能な第1の電気端子と、磁性体金属を含む金属部と、を有するコネクタと、前記プローブと電気的に接続することにより、前記プローブとの間で前記信号が入力されるプロセッサに設けられ、前記第1の電気端子と電気的に接触可能な第2の電気端子と、前記コネクタが接続可能なレセプタクルと、を有し、前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第1の吸着力を発生させて、前記第1の電気端子と前記第2の電気端子とを所定の位置関係に調整する第1の電磁石と、前記レセプタクルに設けられ、前記金属部との間で第2の吸着力を発生させて、前記レセプタクルに前記コネクタを保持させる第2の電磁石と、を有する。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、超音波プローブとレセプタクルとの接続部分において、付着した汚れを容易に除去することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、一実施の形態に係る内視鏡システムの概略構成を示す図である。
図2図2は、一実施の形態に係る超音波用コネクタおよび超音波観察装置の構成を示す模式図である。
図3図3は、一実施の形態に係る超音波用コネクタの挿入方向から見たレセプタクルの正面図である。
図4図4は、一実施の形態に係る超音波観察装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図5図5は、一実施の形態の変形例に係る超音波用コネクタおよび超音波観察装置の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、図面を参照して、本開示を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本開示が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付して説明する。なお、以下においては、人や生物等の被検体を観察する被検体観察装置として、超音波観察を用いた内視鏡システムを例に説明する。
【0024】
〔内視鏡システムの概略構成〕
図1は、一実施の形態に係る内視鏡システムの概略構成を示す図である。図1に示す内視鏡システム1は、超音波内視鏡(プローブ)を用いて人等の被検体内の超音波診断を行うシステムである。この内視鏡システム1は、図1に示すように、超音波内視鏡2(プローブ)と、超音波観察装置3と、内視鏡観察装置4と、表示装置5と、を備える。
【0025】
超音波内視鏡2は、一部を被検体内に挿入可能であり、被検体内の体壁に向けて超音波パルス(音響パルス)を送信し、かつ、被検体で反射された超音波エコーを受信することによってエコー信号を出力する機能、および被検体内を撮像して画像信号を出力する機能を有する。なお、超音波内視鏡2の詳細な構成については、後述する。
【0026】
超音波観察装置3は、超音波ケーブル31および超音波用コネクタ32(図1参照)を経由して超音波内視鏡2に電気的に接続する。超音波観察装置3は、超音波用コネクタ32および超音波ケーブル31を経由して超音波内視鏡2にパルス信号を出力し、かつ、超音波内視鏡2からエコー信号を入力する。そして、超音波観察装置3は、超音波内視鏡2から入力したエコー信号に所定の処理を施して超音波画像を生成する。超音波観察装置3は、メモリと、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアを有するプロセッサ等を用いて実現される。なお、超音波用コネクタ32および超音波観察装置3の詳細な構成については、後述する。
【0027】
内視鏡観察装置4は、後述する超音波内視鏡2の内視鏡用コネクタ9および超音波コネクタが着脱自在に接続される。この内視鏡観察装置4は、図1に示すように、ビデオプロセッサ41と、光源装置42と、を備える。
【0028】
ビデオプロセッサ41は、超音波内視鏡2から入力された画像信号に対して、所定の画像処理を行って内視鏡画像を生成し、この内視鏡画像を表示装置5へ出力する。ビデオプロセッサ41は、メモリと、FPGAやCPU等のハードウェアを有するプロセッサ等を用いて実現される。
【0029】
光源装置42は、被検体内を照明する照明光を超音波内視鏡2に供給する。光源装置42は、白色のLED(Light Emitting Diode)ランプ等を用いて実現される。
【0030】
表示装置5は、内視鏡観察装置4から入力された内視鏡画像、超音波画像および内視鏡システム1に関する各種の情報を表示する。表示装置5は、液晶、有機EL(Electro Luminescence)等の表示パネルを用いて実現される。
【0031】
〔超音波内視鏡の構成〕
次に、超音波内視鏡2の構成について説明する。
超音波内視鏡2は、図1に示すように、挿入部6と、操作部7と、ユニバーサルコード8と、内視鏡用コネクタ9と、を備える。なお、以下では、挿入部6の構成を説明するにあたって、挿入部6の先端側(被検体内への挿入方向の先端側)を「先端あるいは先端側」とのみ記載し、挿入部6の基端側(操作部7側)を「基端あるいは基端側」とのみ記載する。
【0032】
まず、挿入部6について説明する。
挿入部6は、被検体内に挿入される部分である。この挿入部6は、図1に示すように、先端に設けられた超音波プローブ61と、超音波プローブ61の基端側に連結された先端構成部(硬性部材)62(以下、「先端構成部62」という)と、先端構成部62の基端側に連結された湾曲可能な湾曲部63と、湾曲部63の基端側に連結された可撓性を有する可撓管64と、を有する。なお、挿入部6、操作部7、ユニバーサルコード8および内視鏡用コネクタ9の内部には、光源装置42から供給された照明光を伝送するライドガイド(図示略)、上述したパルス信号またはエコー信号を伝送する振動子ケーブル(図示略)および画像信号を伝送する信号ケーブル(図示略)が引き回されているとともに、流体や気体を流通させるための管路(図示略)が設けられている。
【0033】
次に、超音波プローブ61について説明する。
超音波プローブ61は、コンベックス型の超音波プローブであり、複数の圧電素子(図示略)を有する。この複数の圧電素子は、規則的に配列されることによって、凸型の円弧を形成する。ここで、超音波プローブ61は、圧電素子の他、音響レンズおよび整合層を有し、被検体内の体壁よりも内部の超音波断層画像に寄与する超音波エコーを取得する。超音波観察装置3から出力されたパルス信号は、超音波用コネクタ32、超音波ケーブル31および上述した振動子ケーブルを経由した後、超音波プローブ61に入力する。そして、超音波プローブ61は、パルス信号を超音波パルスに変換して被検体内に送信する。また、超音波プローブ61は、被検体内の観察対象となる部位で反射された超音波エコーを受信し、受信した超音波エコーを電気的なエコー信号に変換する。その後、超音波プローブ61で変換されたエコー信号は、上述した振動子ケーブルおよび超音波ケーブル31および超音波用コネクタ32を経由した後、超音波観察装置3に入力する。なお、超音波プローブ61としては、コンベックス型の超音波プローブに限定されることなく、例えばラジアル型の超音波プローブを採用することができる。また、超音波ケーブル31は、後述する内視鏡用コネクタ9から分岐されて形成されて、一端側が超音波プローブ61の内視鏡用コネクタ9に接続され、他端側に超音波用コネクタ32が設けられている。
【0034】
次に、先端構成部62について説明する。
先端構成部62は、樹脂材料等を用いて構成された硬質部材であり、略円柱形状をなす。ここで、先端構成部62には、図示を省略するが、取付用孔、撮像用孔、照明用孔、処置具チャンネルおよび送気送水孔等が形成されてなる。
【0035】
これらの取付用孔、撮像用孔、照明用孔、処置具チャンネルおよび送気送水孔等は、先端構成部62の基端から先端に向けて貫通した孔であり、具体的には以下の機能を有する。
取付用孔は、先端側から超音波プローブ61が取り付けられる孔である。そして、上述した振動子ケーブルは、取付用孔に挿通され、超音波プローブ61に対して電気的に接続する。
撮像用孔は、被検体内の被写体像を取得するための孔である。この撮像用孔の内部には、被写体像を集光する対物レンズ群と、この対物レンズによって集光された被写体像を撮像するCCDやCMOS等の撮像素子と、が配設されてなる。そして、撮像素子は、上述した信号ケーブルと電気的に接続し、画像信号を出力する。
照明用孔は、被検体内に照明光を照射するための孔である。この照明用孔の内部には、照明レンズ等が配設されてなる。そして、照明レンズは、上述したライドガイドから伝送された照明光を被写体内に向けて出射する。
処置具チャンネルは、各種の処置具を外部に突出させるための孔である。
送気送水用孔は、上述した管路に連通し、この管路を流通した液体または気体を上述した対物レンズの外面または所定の領域に吹き付けるための孔である。
【0036】
操作部7は、挿入部6の基端側に連結され、医師等から各種操作を受け付ける部分である。この操作部7は、図1に示すように、湾曲部63を湾曲操作するための湾曲ノブ71と、各種操作を行うための複数の操作部材72と、を備える。また、可撓管64および湾曲部63の内部には、上述した処理具チャンネルに連通する処置具チューブ(図示略)が配設されてなる。そして、操作部7には、処置具チューブに処置具を挿通するための処置具挿入口73が設けられている。
【0037】
ユニバーサルコード8は、操作部7から延在し、上述したライトガイド、振動子ケーブル、信号ケーブルおよび管路等が配設されてなるコードである。
【0038】
内視鏡用コネクタ9は、超音波ケーブル31と、ユニバーサルコード8と、を接続するためのコネクタであるとともに、内視鏡観察装置4に挿し込まれることによって内視鏡観察装置4とユニバーサルコード8とを接続するためのコネクタである。
【0039】
〔超音波用コネクタおよび超音波観察装置の構成〕
次に、超音波用コネクタ32および超音波観察装置3の詳細な構成について説明する。図2は、超音波用コネクタ32および超音波観察装置3の構成を示す模式図である。図3は、超音波用コネクタ32の挿入方向から見たレセプタクルの正面図である。以下において、まず、超音波用コネクタ32の構成を説明後、超音波観察装置3について説明する。
【0040】
まず、超音波用コネクタ32について説明する。
図2に示すように、超音波用コネクタ32は、厚みの有する平板状をなし、後述する超音波観察装置3に設けられたレセプタクル302に挿入されることによって超音波観察装置3に電気的に接続される。超音波用コネクタ32は、第1の電気端子321と、金属部322と、を有する。なお、一実施の形態では、超音波用コネクタ32がコネクタとして機能する。
【0041】
第1の電気端子321は、超音波プローブ61(超音波ケーブル31)の他端側に設けられ、超音波プローブ61において取得されたエコー信号を超音波観察装置3に伝達する。第1の電気端子321は、所定の面において2次元マトリクス状に複数の電極321aが配置されてなる。具体的には、第1の電気端子321は、超音波用コネクタ32の挿入方向(矢印A)と直交する面において、2次元マトリクス状に複数の電極321aが配置されてなる。第1の電気端子321は、非磁性体または、この非磁性体より磁気を帯びにくい弱磁性体金属を用いて形成されてなる。具体的には、第1の電気端子321は、銅および銅合金等を用いて形成されてなる。
【0042】
金属部322は、磁性体金属、例えば鉄等によって形成され、超音波用コネクタ32の周囲に設けられる。例えば、金属部322は、超音波用コネクタ32が挿入される挿入方向と平行な面な外周側に設けられている。金属部322は、超音波用コネクタ32の周囲に平滑面を有する。この平滑面は、超音波用コネクタ32の外周面に対して略平滑に形成されてなる。なお、図2では、金属部322が超音波用コネクタ32の一部にしか設けられていないが、超音波用コネクタ32の全周にわたって設けてもよい。さらに、図2では、金属部322が超音波用コネクタ32の外周側の表面に設けられているが、これに限定されることなく、超音波用コネクタ32の内部に設けてもよい。
【0043】
次に、超音波観察装置3について説明する。
図2および図3に示すように、超音波観察装置3は、少なくとも、本体部301と、レセプタクル302と、検出部303と、操作入力部304と、第2の電気端子305と、第1の電磁石306と、第2の電磁石307と、電源部308と、制御部309と、を備える。なお、一実施の形態では、超音波観察装置3がプロセッサとして機能する。
【0044】
本体部301は、箱状をなし、超音波観察装置3を構成する各機能を発揮するための各種のデバイスを収容する。
【0045】
レセプタクル302は、本体部301の外装側に設けられ、C字状をなす。レセプタクル302は、超音波用コネクタ32と接続可能であり、超音波用コネクタ32が挿入される。なお、一実施の形態では、レセプタクル302と超音波用コネクタ32とが接続装置(接続機構)として機能する。
【0046】
検出部303は、レセプタクル302に挿入される超音波用コネクタ32を検出(レセプタクル302への超音波用コネクタ32の挿入の有無を検出)し、この検出結果を制御部309へ出力する。検出部303は、例えば光カプラやフォトインタラプタ等を用いて実現される。
【0047】
操作入力部304は、操作者の各種操作の入力を受け付け、受け付けた操作に応じた信号を制御部309へ出力する。操作入力部304は、ボタン、スイッチ、タッチパネル等を用いて実現される。
【0048】
第2の電気端子305は、第1の電気端子321と電気的に接続可能である。第2の電気端子305は、所定の面において2次元マトリクス状に複数の電極305aが配置されてなる。具体的には、第2の電気端子305は、超音波用コネクタ32の挿入方向(矢印A)と直交するレセプタクル302の面において、2次元マトリクス状に複数の電極305aが配置されてなる(図3を参照)。第2の電気端子305は、例えば非磁性体または、この非磁性体より磁気を帯びにくい弱磁性体金属を用いて形成されてなる。具体的には、第2の電気端子305は、銅および銅合金等を用いて形成されてなる。
【0049】
第1の電磁石306は、レセプタクル302内に設けられる。具体的には、第1の電磁石306、第2の電気端子305の上側および右側に設けられる(図3を参照)。第1の電磁石306は、上側電磁石306aと、右側電磁石306bと、を有する。第1の電磁石306は、制御部309の制御のもと、超音波用コネクタ32の金属部322との間で第1の吸着力を発生させて、第1の電気端子321と第2の電気端子305とを所定の位置関係に調整する。具体的には、第1の電磁石306は、所定の面に対して平行な方向に第1の電気端子321と第2の電気端子305との間の位置決めを行う。より具体的には、第1の電磁石306は、制御部309の制御のもと、超音波用コネクタ32の金属部322との間で第1の吸着力を発生させて、第1の電気端子321の各電極321aと第2の電気端子305の各電極305aとが当接する位置に超音波用コネクタ32をガイドすることによって、第1の電気端子321と第2の電気端子305との間の位置決めを行う。
【0050】
第2の電磁石307は、レセプタクル302内に設けられる。具体的には、第2の電磁石307は、第2の電気端子305の下側および左側に設けられる(図3を参照)。第2の電磁石307は、下側電磁石307aと、左側電磁石307b、を有する。第2の電磁石307は、制御部309の制御のもと、超音波用コネクタ32の金属部322との間で第2の吸着力を発生させて、レセプタクル302に超音波用コネクタ32を保持させる。具体的には、第2の電磁石307は、所定の面に対して垂直な方向に第1の電気端子321と第2の電気端子305とを接触(当接)させる。より具体的には、第2の電磁石307は、制御部309の制御のもと、超音波用コネクタ32の金属部322との間で第2の吸着力を発生させて、レセプタクル302に超音波用コネクタ32を挿入方向(矢印Aを参照)に引き込むように保持することによって、所定の面に対して垂直な方向に第1の電気端子321と第2の電気端子305とを接触(当接)させる。なお、第1の電磁石306および第2の電磁石307の各々が発生する磁力は、互いに異なる大きさである。具体的には、第1の電磁石306は、第2の電磁石307より強い磁力を発生させる。
【0051】
電源部308は、制御部309の制御のもと、外部電源から入力された電流を所定の電圧に調整して第1の電磁石306および第2の電磁石307へ供給する。電源部308は、レギュレータ等を用いて実現される。
【0052】
制御部309は、メモリと、CPU等のハードウェアを有するプロセッサを用いて実現される。制御部309は、超音波観察装置3を構成する各部を制御する。また、制御部309は、検出部303の検出結果または操作入力部304に対する操作内容に基づいて、第1の電磁石306および第2の電磁石307を制御する。具体的には、制御部309は、電源部308に第1の電磁石306へ電力を供給させて第1の電磁石306に第1の磁力を発生させる。その後、制御部309は、検出部303がレセプタクル302内に超音波用コネクタ32の挿入を検出した場合、電源部308に第2の電磁石307へ電力を供給させて第2の電磁石307に第2の磁力を発生させつつ、第1の電磁石306への電力を停止させる。
【0053】
〔超音波観察装置の処理〕
次に、超音波観察装置3が実行する処理について説明する。図4は、超音波観察装置3が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0054】
図4に示すように、制御部309は、超音波観察装置3の電源が投入されると、電源部308を駆動して、第1の電磁石306に電力を供給させる(ステップS1)。これにより、第1の電磁石306は、第1の磁力を発生する。
【0055】
続いて、制御部309は、検出部303がレセプタクル302に挿入される超音波用コネクタ32を検出したか否かを判断する(ステップS2)。制御部309によって検出部303がレセプタクル302に挿入される超音波用コネクタ32を検出したと判断された場合(ステップS2:Yes)、超音波観察装置3は、後述するステップS3へ移行する。これに対して、制御部309によって検出部303がレセプタクル302に挿入される超音波用コネクタ32を検出していないと判断された場合(ステップS2:No)、超音波観察装置3は、この判断を続ける。
【0056】
ステップS3において、制御部309は、電源部308を駆動して、第2の電磁石307に電力を供給させる。これにより、第2の電磁石307は、超音波用コネクタ32の金属部322との間で第2の吸着力を発生させて、レセプタクル302に超音波用コネクタ32を挿入方向(矢印Aを参照)に引き込むように保持することによって、所定の面に対して垂直な方向に第1の電気端子321と第2の電気端子305とを接触(当接)させる。この結果、超音波プローブ61からの信号を超音波観察装置3へ伝送することができる。
【0057】
続いて、制御部309は、電源部308を駆動して、第1の電磁石306への電力の供給を停止させる(ステップS4)。これにより、超音波プローブ61の超音波用コネクタ32とレセプタクル302との位置決めを確実に行うことができうえ、超音波画像に第1の電磁石306によるノイズが重畳されることを最小限に納めることができる。
【0058】
その後、制御部309は、操作入力部304から超音波観察を終了する指示信号が入力されたか否かを判断する(ステップS5)。制御部309によって操作入力部304から超音波観察を終了する指示信号が入力されたと判断された場合(ステップS5:Yes)、超音波観察装置3は、後述するステップS6へ移行する。これに対して、制御部309によって操作入力部304から超音波観察を終了する指示信号が入力されていないと判断された場合(ステップS5:No)、超音波観察装置3は、ステップS5の判断を続ける。
【0059】
ステップS6において、制御部309は、電源部308に第2の電磁石307への電力の供給を停止させる。ステップS6の後、超音波観察装置3は、本処理を終了する。
【0060】
以上説明した一実施の形態によれば、レセプタクル302内に設けられた第1の電磁石306が超音波用コネクタ32の金属部322との間で第1の吸着力を発生させて、第1の電気端子321と第2の電気端子305とを所定の位置関係に調整し、レセプタクル302内に設けられた第2の電磁石307が超音波用コネクタ32の金属部322との間で第2の吸着力を発生させて、レセプタクル302に超音波用コネクタ32を保持させるため、超音波プローブ61とレセプタクル302との接続部分において、付着した汚れを容易に除去することができる。
【0061】
また、一実施の形態によれば、第1の電磁石306および第2の電磁石307が第2の電気端子305の周囲に設けられているため、レセプタクル302から超音波用コネクタ32が外れることを防止することができる。
【0062】
また、一実施の形態によれば、超音波用コネクタ32の金属部322が超音波用コネクタ32の外周面に対して略平滑に形成されており、第1の電磁石306および第2の電磁石307の各々がレセプタクル302の内部に設けられているため、レセプタクル302および超音波用コネクタ32に凹凸がなく、超音波プローブ61とレセプタクル302との接続部分において、付着した汚れを容易に除去することができる。
【0063】
また、一実施の形態によれば、第1の電磁石306が第2の電磁石307より強い磁力を発生させるため、第1の電気端子321と第2の電気端子305とを所定の位置関係に容易に調整することができる。
【0064】
また、一実施の形態によれば、第1の電気端子321および第2の電気端子305の各々が電極321aおよび電極305aが所定の面に複数設けられており、第1の電磁石306が所定の面に対して平行な方向に第1の電気端子321と第2の電気端子305との間の位置決めを行い、第2の電磁石307が所定の面に対して垂直な方向に第1の電気端子321と第2の電気端子305とを接触させることができるため、超音波プローブ61の超音波用コネクタ32とレセプタクル302との位置決めを確実に行うことができうえ、比較的不意な外力によって超音波プローブ61の超音波用コネクタ32がレセプタクル302から脱落することを防止することができる。
【0065】
また、一実施の形態によれば、制御部309が第1の電磁石306によって発生させる第1の磁力のタイミングおよび第2の電磁石307によって発生させる第2の磁力のタイミングを制御するため、超音波プローブ61の超音波用コネクタ32とレセプタクル302との位置決めを確実に行うことができうえ、超音波画像に第1の電磁石306によるノイズが重畳されることを最小限に納めることができる。
【0066】
また、一実施の形態によれば、制御部309が検出部303によって超音波用コネクタ32がレセプタクル302に挿入されたことを検出された場合、第1の電磁石306に供給される電力を停止させるため、超音波画像に第1の電磁石306によるノイズが重畳されることを最小限に納めることができる。
【0067】
なお、一実施の形態では、制御部309が検出部303によって超音波用コネクタ32がレセプタクル302に挿入されたことを検出された場合、第1の電磁石306に供給される電力を停止させていたが、これに限定されることなく、検出部303によって超音波用コネクタ32がレセプタクル302に挿入されたことを検出された場合であっても、第1の電磁石306への電力を継続してもよい。この場合、制御部309は、電源部308に供給させる電流を小さくするようにしてもよい。これにより、超音波プローブ61の超音波用コネクタ32とレセプタクル302との位置決めを確実に行うことができうえ、比較的不意な外力によって超音波プローブ61の超音波用コネクタ32がレセプタクル302から脱落することを防止することができる。
【0068】
また、一実施の形態では、第1の電磁石306が発生させる第1の磁力が第2の電磁石307が発生させる第2の磁力より強かったが、第1の電磁石306が発生させる第1の磁力を第2の電磁石307が発生させる第2の磁力より弱くしてもよい。この場合、制御部309は、検出部303によって超音波用コネクタ32がレセプタクル302に挿入されたことを検出された場合、第1の電磁石306に供給される電力を停止させる。これにより、第1の電気端子321および第2の電気端子305の各々が電極321aおよび電極305aを傷つける可能性をより低下させ、超音波画像に第1の電磁石306によるノイズが重畳されることを最小限に納めることができる。もちろん、制御部309は、検出部303によって超音波用コネクタ32がレセプタクル302に挿入されたことを検出された場合、第1の電磁石306に供給される電力を継続してもよい。この場合、第1の電気端子321および第2の電気端子305の各々が電極321aおよび電極305aを傷づけることなく、比較的不意な外力によって超音波プローブ61の超音波用コネクタ32がレセプタクル302から脱落することを防止することができる。
【0069】
また、一実施の形態では、第1の電磁石306として、上側電磁石306aおよび右側電磁石306bを設け、第2の電磁石307として下側電磁石307aおよび左側電磁石307bを設けていたが、例えば第1の電磁石306を右側電磁石306bのみとし、第2の電磁石307を上側電磁石306a、下側電磁石307aおよび左側電磁石307bとしてもよい。即ち、超音波用コネクタ32がレセプタクル302への位置決めの調整用として、少なくとも1つ以上あればよい。
【0070】
また、一実施の形態では、超音波観察装置3と内視鏡観察装置4とが別体であったが、一体的に形成されてもよい。
【0071】
また、一実施の形態では、被検体観察装置として超音波診断装置として超音波観察装置3を例に説明したが、内視鏡装置であっても適用することができる。この場合、超音波プローブ61が内視鏡用プローブであり、被検体観察装置として内視鏡画像を生成する内視鏡観察装置を適用することができる。
【0072】
(変形例)
次に、上述した一実施の形態に係る変形例について説明する。上述した一実施の形態では、第1の電磁石306および第2の電磁石307がレセプタクル302内に設けられていたが、これに限定されることなく、例えば第1の電磁石306および第2の電磁石307の各々を構成する一部が本体部301に設けられていてもよい。
【0073】
図5は、一実施の形態の変形例に係る超音波用コネクタ32および超音波観察装置3の構成を示す模式図である。
【0074】
図5に示すように、変形例では、第1の電磁石306を構成する右側電磁石306bおよび第2の電磁石307を構成する左側電磁石307bの各々を超音波用コネクタ32の挿入方向における本体部301の側面に設けてもよい。もちろん、変形例では、超音波用コネクタ32をレセプタクル302への位置決めの調整用に、第1の電磁石306の右側電磁石306bのみを本体部301の側面に設けてもよい。
【0075】
以上説明した変形例によれば、超音波プローブ61とレセプタクル302との接続部分において、付着した汚れを容易に除去することができる。
【0076】
上述した本開示の一実施の形態に係る内視鏡システムに開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、上述した本開示の実施の形態に係る情報提供システムに記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、上述した本開示の実施の形態に係る情報提供システムで説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0077】
また、本開示の一実施の形態に係る内視鏡システムでは、上述してきた「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0078】
また、本開示の一実施の形態に係る内視鏡システムに実行させるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルデータでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)、USB媒体、フラッシュメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0079】
また、本開示の一実施の形態に係る内視鏡システムに実行させるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。
【0080】
なお、本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」等の表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本発明を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。即ち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。また、こうした、単純な分岐処理からなるプログラムに限らず、より多くの判定項目を総合的に判定して分岐させてもよい。
【0081】
以上、本願の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、本発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0082】
1 内視鏡システム
2 超音波内視鏡
3 超音波観察装置
4 内視鏡観察装置
5 表示装置
6 挿入部
7 操作部
8 ユニバーサルコード
9 内視鏡用コネクタ
31 超音波ケーブル
32 超音波用コネクタ
41 ビデオプロセッサ
42 光源装置
61 超音波プローブ
62 先端構成部
63 湾曲部
64 可撓管
71 湾曲ノブ
72 操作部材
73 処置具挿入口
301 本体部
302 レセプタクル
303 検出部
304 操作入力部
305 第2の電気端子
305a 電極
306 第1の電磁石
306a 上側電磁石
306b 右側電磁石
307 第2の電磁石
307a 下側電磁石
307b 左側電磁石
308 電源部
309 制御部
321 第1の電気端子
321a 電極
322 金属部
図1
図2
図3
図4
図5