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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182190
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】スイッチ
(51)【国際特許分類】
   H01H 13/10 20060101AFI20221201BHJP
   H01H 36/00 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
H01H13/10
H01H36/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089593
(22)【出願日】2021-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000131430
【氏名又は名称】シチズン電子株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001960
【氏名又は名称】シチズン時計株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100160716
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 力
(72)【発明者】
【氏名】磯田 寛人
【テーマコード(参考)】
5G046
5G206
【Fターム(参考)】
5G046AA01
5G046AA07
5G046AB02
5G046AD03
5G206AS10Z
5G206AS12N
5G206CS01J
5G206CS01N
5G206CS11K
5G206ES04K
5G206ES04N
5G206FS12N
5G206FS32K
5G206FU03
5G206HS11
5G206HS24
5G206KS15
5G206NS02
5G206NS07
(57)【要約】
【課題】過剰な押下力が印加されたときに接点バネが破損するおそれが低いスイッチを提供する。
【解決手段】スイッチ1は、ベースと、ベースの表面に配置されるダンパーバネと、ダンパーバネに支持された基台、基台の表面の中央に配置された第1固定接点、及び基台の表面において第1固定接点の外側に配置された第2固定接点を有する支持台と、第2固定接点に接触する接触部、及び基台の表面と反対の方向に膨らむ膨出部を有し、第1固定接点に接触するように配置された接点バネと、接点バネの上方に配置された押下板、及び押下板の下面に配置され、接点バネを押下する突起部を有するプランジャと、を有し、ダンパーバネは、プランジャが押下されることに応じて変形して、支持台をベースの方向に移動する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
前記ベースの表面に配置されるダンパーバネと、
前記ダンパーバネに支持された基台、前記基台の表面の中央に配置された第1固定接点、及び前記基台の表面において前記第1固定接点の外側に配置された第2固定接点を有する支持台と、
前記第2固定接点に接触する接触部、及び前記基台の表面と反対の方向に膨らむ膨出部を有し、前記第1固定接点に接触するように配置された接点バネと、

前記接点バネの上方に配置された押下板、及び前記押下板の下面に配置され、前記接点バネを押下する突起部を有するプランジャと、を有し、
前記ダンパーバネは、前記プランジャが押下されることに応じて変形して、前記支持台を前記ベースの方向に移動する、
ことを特徴とするスイッチ。
【請求項2】
前記ベースは、短手方向の両端から前記支持台の側面に沿って起立する一対の起立部を更に有し、
前記押下板は、前記一対の起立部を覆うように配置され、
前記プランジャの上面が押下されて前記第1固定接点に前記接点バネが接触するまでの間、前記押下板は、前記一対の起立部から離隔し、
前記第1固定接点に前記接点バネが接触した後に、前記押下板は、前記一対の起立部に接触する、請求項1に記載のスイッチ。
【請求項3】
前記ベース及び前記ダンパーバネは、導電性材料により形成され、
前記支持台は、
前記ダンパーバネの外側に配置された絶縁性の第1脚部及び第2脚部と、
前記第1脚部の下端に配置され、前記第1固定接点に電気的に接続された第1電極と、
前記第2脚部の下端に配置され、前記第2固定接点に電気的に接続された第2電極と、
前記第1脚部の内部に配置され、前記第1固定接点と第1電極とを接続する第1接続部と、
前記第2脚部の内部に配置され、前記第2固定接点と第2電極とを接続する第2接続部と、
を更に有する、請求項1又は2に記載のスイッチ。
【請求項4】
押し子によって押下される押下部と、
押し子により前記押下部が押下される押下力に応じて、前記押下部を前記プランジャの方向に移動可能に保持する弾性部と、
前記押下部に電気的に接続された第3電極と、
前記押下部に電気的に接続された第4電極と、を有し、
前記支持台によって支持される導電性の入力バネを更に有する、請求項3に記載のスイッチ。
【請求項5】
前記支持台は、前記ダンパーバネの外側に配置され、且つ、前記第3電極及び前記第4電極がそれぞれの下端に配置された絶縁性の第3脚部及び第4脚部を更に有し、
前記入力バネは、
前記第3脚部を貫通して配置され、前記押下部及び前記弾性部と前記第3電極とを接続する第3接続部と、
前記第4脚部を貫通して配置され、前記押下部及び前記弾性部と前記第4電極とを接続する第4接続部と、
を更に有する、請求項4に記載のスイッチ。
【請求項6】
前記入力バネは、前記第1脚部の上面に配置された第1支持部、及び前記第2脚部の上面に配置された第2支持部を更に有する、請求項5に記載のスイッチ。
【請求項7】
前記ダンパーバネは、
前記ベースの表面に接するように配置された一対の基部と、
前記一対の基部の間に前記ベースの表面から離隔して配置された頂部と、
前記一対の基部と前記頂部とを接続する一対の傾斜部と、を有し、
前記ダンパーバネは、前記頂部に支持される、請求項1~6の何れか一項に記載のスイッチ。
【請求項8】
前記ベースの両端の近傍には、締結部材が挿入可能な一対の締結孔が形成され、
前記一対の基部の一方は、前記一対の締結孔の一方に対応する位置に締結部材が挿入可能な締結孔が形成され、
前記一対の基部の他方は、前記一対の締結孔の他方に対応する位置に切欠きが形成される、請求項7に記載のスイッチ。
【請求項9】
前記第1固定接点、前記第2固定接点及び前記接点バネを覆うカバーシートを更に有する、請求項1~8の何れか一項に記載のスイッチ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチにおいて、操作者の押下操作に応じて印加される押下力による破損を防止する種々の技術が知られている。例えば、特許文献1には、カバー部材に形成される可とう性の押圧突起部、及びケースに回転可能に接続された駆動部材を介してラバードームを含むスイッチ機構を押下するスイッチが記載される。特許文献1に記載されるスイッチでは、押圧突起部及び駆動部材の2つの部材を介してスイッチ機構を押下することで、スイッチ機構が、過剰な押下力により破損することを防止できる。また、特許文献1に記載されるスイッチでは、押圧突起部の鉛直方向の押下位置と、駆動部材の鉛直方向の押下位置とが相違するため、スイッチ機構に印加される押下力を抑制して、スイッチ機構に過剰な押下力が印加されることを防止できる。
【0003】
また、特許文献2には、ケースの後方側を覆う基部及び基部の両端から前方に延出する腕部を有する金属製の後方カバー部材と、ケースに前方を覆う金属製の前方カバー部材によってケースを囲むスイッチが記載される。特許文献2に記載されるスイッチは、金属製のカバー部材でケースを囲むことで、前方からの押込み強度が向上される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-130277号公報
【特許文献2】特開2015-88448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されるスイッチでは、押圧突起部及び駆動部材の2つの部材を介してスイッチ機構が押下されるので、押下時のストローク長が長くなると共に、押圧突起部及び駆動部材の荷重によりクリック感が低下するおそれがある。また、特許文献1に記載されるスイッチは、押下方向に延伸する押圧突起部を有すると共に、スイッチ機構を押下する押圧突起部及び駆動部材の2つの部材を有するので、小型化が容易ではない。
【0006】
また、特許文献2に記載されるスイッチでは、ケースがカバー部材で囲れているのでカバーの破損は防止できるが、接点バネである可動接点は操作部材を介して押下力が直接印加されるので、過剰な押下力が操作部材に印加されたとき、破損するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するものであり、過剰な押下力が印加されたときに、接点バネが破損するおそれが低いスイッチを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るスイッチは、ベースと、ベースの表面に配置されるダンパーバネと、ダンパーバネに支持された基台、基台の表面の中央に配置された第1固定接点、及び基台の表面において第1固定接点の外側に配置された第2固定接点を有する支持台と、第2固定接点に接触する接触部、及び基台の表面と反対の方向に膨らむ膨出部を有し、第1固定接点に接触するように配置された接点バネと、接点バネの上方に配置された押下板、及び押下板の下面に配置され、接点バネをカバーシートを介して押下する突起部を有するプランジャと、を有し、ダンパーバネは、プランジャが押下されることに応じて変形して、支持台をベースの方向に移動する。
【0009】
さらに、本発明に係るスイッチでは、ベースは、短手方向の両端から支持台の側面に沿って起立する一対の起立部を更に有し、押下板は、一対の起立部を覆うように配置され、プランジャの上面が押下されて第1固定接点に接点バネが接触するまでの間、押下板は、一対の起立部から離隔し、第1固定接点に接点バネが接触した後に、押下板は、一対の起立部に接触することが好ましい。
【0010】
さらに、本発明に係るスイッチでは、ベース及びダンパーバネは、導電性材料により形成され、支持台は、ダンパーバネの外側に配置された絶縁性の第1脚部及び第2脚部と、第1脚部の下端に配置され、第1固定接点に電気的に接続された第1電極と、第2脚部の下端に配置され、第2固定接点に電気的に接続された第2電極と、第1脚部の内部に配置され、第1固定接点と第1電極とを接続する第1接続部と、第2脚部の内部に配置され、第2固定接点と第2電極とを接続する第2接続部とを更に有することが好ましい。
【0011】
さらに、本発明に係るスイッチは、押し子によって押下される押下部と、押し子により押下部が押下される押下力に応じて、押下部をプランジャの方向に移動可能に保持する弾性部と、押下部に電気的に接続された第3電極と、押下部に電気的に接続された第4電極と、を有し、支持台によって支持される導電性の入力バネを更に有することが好ましい。
【0012】
さらに、本発明に係るスイッチでは、支持台は、ダンパーバネの外側に配置され、且つ、第3電極及び第4電極がそれぞれの下端に配置された絶縁性の第3脚部及び第4脚部を更に有し、入力バネは、第3脚部を貫通して配置され、押下部及び弾性部と第3電極とを接続する第3接続部と、第4脚部を貫通して配置され、押下部及び弾性部と第4電極とを接続する第4接続部とを更に有することが好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係るスイッチでは、入力バネは、第1脚部の上面に配置された第1支持部、及び第2脚部の上面に配置された第2支持部を更に有することが好ましい。
【0014】
さらに、本発明に係るスイッチでは、ダンパーバネは、ベースの表面に接するように配置された一対の基部と、一対の基部の間にベースの表面から離隔して配置された頂部と、一対の基部と頂部とを接続する一対の傾斜部と、を有し、ダンパーバネは、頂部に支持されることが好ましい。
【0015】
さらに、本発明に係るスイッチでは、ベースの両端の近傍には、締結部材が挿入可能な一対の締結孔が形成され、一対の基部の一方は、一対の締結孔の一方に対応する位置に締結部材が挿入可能な締結孔が形成され、一対の基部の他方は、一対の締結孔の他方に対応する位置に切欠きが形成されることが好ましい。
【0016】
さらに、本発明に係るスイッチは、第1固定接点、第2固定接点及び接点バネを覆うカバーシートを更に有することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るスイッチは、過剰な押下力が印加されたときに、接点バネが破損するおそれを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】(a)は実施形態に係るスイッチの斜視図(その1)であり、(b)は(a)に示すスイッチの斜視図(その2)である。
図2】(a)は図1(a)に示すスイッチの分解斜視図(その1)であり、(b)は図1(a)に示すスイッチの分解斜視図(その2)である。
図3】(a)は図1(a)に示すA-A線に沿う断面図であり、(b)は図1(a)に示すB-B線に沿う断面図である。
図4】(a)は図1(a)に示すベースの斜視図であり、(b)は図1(a)に示すベースの正面図であり、(c)は図1(a)に示すベースの平面図であり、(d)は図1(a)に示すベースの側面図である。
図5】(a)は図1(a)に示すダンパーバネの斜視図であり、(b)は図1(a)に示すダンパーバネの平面図であり、(c)は図1(a)に示すダンパーバネの側面図である。
図6図1(a)に示すリードフレームの斜視図である。
図7】(a)は図1(a)に示すリードフレームの平面図であり、(b)は図1(a)に示すリードフレームの底面図であり、(c)は図1(a)に示すリードフレームの正面図であり、(d)は図1(a)に示すリードフレームの側面図である。
図8図7(a)に示すリードフレームに含まれる一対のリードの斜視図である。
図9図2(a)に示す第1接点バネの斜視図である。
図10】(a)は図1(a)に示すプランジャの斜視図であり、(b)は図1(a)に示すプランジャの平面図であり、(c)は図1(a)に示すプランジャの底面図であり、(d)は図1(a)に示すプランジャの側面図である。
図11図1(a)に示す入力バネの斜視図である。
図12図1(a)に示す入力バネの押下部が押下されるときのスイッチの動作を示す図であり、(a)は入力バネの押下部が押下される前の状態を示し、(b)は接点バネが反転動作した状態を示し、(c)はプランジャの下面がベースの起立部の上端に接触した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の一側面に係るスイッチについて図を参照しつつ説明する。但し、本開示の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0020】
(実施形態に係るスイッチの構成及び機能)
図1(a)は実施形態に係るスイッチの斜視図(その1)であり、図1(b)は図1(a)に示すスイッチの斜視図(その2)である。図2(a)は図1(a)に示すスイッチの分解斜視図(その1)であり、図2(b)は図1(a)に示すスイッチの分解斜視図(その2)である。図3(a)は図1(a)に示すA-A線に沿う断面図であり、図3(b)は図1(a)に示すB-B線に沿う断面図である。
【0021】
スイッチ1は、ベース10と、ダンパーバネ20と、リードフレーム30と、接点バネ40と、カバーシート50と、プランジャ60と、入力バネ70を有し、入力バネ70が押し子によって押下されることに応じてオンする。また、スイッチ1は、スイッチ1を操作する操作者の心拍数等の生体情報を示す生体情報信号を入力バネ70を介して取得し、取得した生体情報信号を出力する。スイッチ1は、フレキシブルプリント回路基板(Flexible Printed Circuits、FPC)に実装され、オンしたことを示す導通信号、及び生体情報信号をFPCに出力する。
【0022】
図4(a)はベース10の斜視図であり、図4(b)はベース10の正面図であり、図4(c)はベース10の平面図であり、図4(d)はベース10の側面図である。
【0023】
ベース10は、ベース基部11と、第1締結部12と、第2締結部13と、第1起立部14と、第2起立部15とを有する。ベース10は、冷間圧延鋼板(Steel Plate Cold Commercial、SPCC)等の鋼材をプレス金型等で、抜き曲げして形成される。また、硬度を上げるために浸炭焼入れ処理を行っても良い。
【0024】
ベース基部11は、略矩形状の平面形状を有し、長手方向の両端に第1締結部12及び第2締結部13が配置されると共に、短手方向の両端に第1起立部14及び第2起立部15が配置される。第1締結部12及び第2締結部13は、正方形状の平面形状を有し、ベース10の長手方向の両端に配置される。第1締結部12及び第2締結部13は、ネジ等の締結部材が挿入可能な一対の締結孔である第1締結孔16及び第2締結孔17のそれぞれが中央部に形成される。
【0025】
第1起立部14及び第2起立部15のそれぞれは、略矩形の形状を有し、ベース10の短手方向の両端の中央部からリードフレーム30の側面に沿って起立する一対の起立部である。第1起立部14及び第2起立部15の上端は、プランジャ60の下面の下方にプランジャ60の下面から離隔して配置される。第1起立部14及び第2起立部15は、操作者の押下に応じてベース10の方向に移動するプランジャ60の下面に上端が接触することで、ベース10方向、すなわち下方向へのプランジャ60の移動を停止する。
【0026】
図5(a)はダンパーバネ20の斜視図であり、図5(b)はダンパーバネ20の平面図であり、図5(c)はダンパーバネ20の側面図である。
【0027】
ダンパーバネ20は、ステンレス鋼(Steel Use Stainless、SUS)等の導電性の板材により形成され、第1ダンパー基部21と、第2ダンパー基部22と、ダンパー頂部23と、第1傾斜部24と、第2傾斜部25とを有する。ダンパーバネ20は、ベース10の表面に配置されると共にリードフレーム30を支持する。ダンパーバネ20は、50N以上の過剰な押下力が印加されることに応じて変形して、リードフレーム30をベース10の方向に移動する。
【0028】
第1ダンパー基部21及び第2ダンパー基部22は、ベース10の表面に接するように配置された一対の基部である。第1ダンパー基部21は、第1締結部12の表面の面積と同一の面積を有する正方向形状の平面形状を有し、第1締結孔16に挿入される締結部材が挿入可能な第3締結孔26が形成される。第1ダンパー基部21は、第1締結部12の表面に裏面が対向するように第1締結部12に重畳して配置され、レーザー溶接等で第1締結部12に固定される。第2ダンパー基部22は、第2締結部13の表面の面積と略同一の面積を有する正方向形状の平面形状を有する。第2ダンパー基部22は、第2ダンパー基部22の外側の辺から第2ダンパー基部22の内側の辺に向けてU字型の切欠き27が形成される。切欠き27は、第2締結部13に形成される第2締結孔17に対応する位置に配置され、過負荷が掛かった場合には稼働することができる。なお、第1ダンパー基部21は、第1締結部12に固定されるが、ダンパーバネ20の板厚が薄い場合には、第1ダンパー基部21に加えて第2ダンパー基部22がレーザー溶接等で第2締結部13に固定されてもよい。また、第1締結孔16及び第3締結孔26にピン等の締結部材が挿入されて固定される場合は、第1ダンパー基部21は、第1締結部12に固定されなくてもよい。
【0029】
ダンパー頂部23は、矩形状の平面形状を有し、ダンパーバネ20の中央にベース10の表面から離隔して配置される。ダンパー頂部23は、ダンパーバネ20の短手方向に配列される第1係合孔28及び第2係合孔29が形成される。第1係合孔28及び第2係合孔29は、リードフレーム30の底面に係合される。
【0030】
第1傾斜部24及び第2傾斜部25は、第1ダンパー基部21及び第2ダンパー基部22のそれぞれとダンパー頂部23とを接続する一対の傾斜部である。第1傾斜部24の一端は第1ダンパー基部21に接続され、第1傾斜部24の他端はダンパー頂部23に接続され、第1傾斜部24は第1ダンパー基部21からダンパー頂部23に向けて上方に傾斜しながら延伸する。第2傾斜部25の一端は第2ダンパー基部22に接続され、第2傾斜部25の他端はダンパー頂部23に接続され、第2傾斜部25は第2ダンパー基部22からダンパー頂部23に向けて上方に傾斜しながら延伸する。
【0031】
図6はリードフレーム30の斜視図であり、図7(a)はリードフレーム30の平面図であり、図7(b)はリードフレーム30の底面図であり、図7(c)はリードフレーム30の正面図であり、図7(d)はリードフレーム30の側面図である。図8はリードフレーム30に含まれる一対のリードの斜視図である。
【0032】
リードフレーム30は、第1固定接点31と、第2固定接点32と、基台33と、第1脚部34aと、第2脚部34bと、第3脚部34cと、第4脚部34dと、第1保持部35aと、第2保持部35bと、第1電極36と、第2電極37とを有する。リードフレーム30は、第1リード38及び第2リード39を高耐熱ポリアミド等のエンジニアプラスチックにインサート成形によって一体成形することによって形成される。
【0033】
第1固定接点31及び第2固定接点32は、基台33の表面の中央に形成される円筒状の収容部33aの内部に配置される。第1固定接点31は収容部33aの中央に配置され、第2固定接点32は収容部33aの外縁に沿って配置される。
【0034】
基台33は、略矩形の平面形状を有し、接点バネ40を収容する収容部33aが表面に形成されると共に、第1突起部33b及び第2突起部33cが裏面に形成される。また、基台33の四隅には、第1脚部34a、第2脚部34b、第3脚部34c及び第4脚部34dが配置される。第1突起部33b及び第2突起部33cのそれぞれは、円柱状の形状を有し、基台33の短手方向に配列される。第1突起部33b及び第2突起部33cがダンパーバネ20のダンパー頂部23に形成される第1係合孔28及び第2係合孔29と係合することで、リードフレーム30は、ダンパーバネ20に結合され、支持される。
【0035】
第1脚部34a、第2脚部34b、第3脚部34c及び第4脚部34dのそれぞれは、基台33の四隅に配置され、鉛直方向に延伸する。第1脚部34aの内部には、第1固定接点31と第1電極36との間を接続する第1接続部85が配置され、第2脚部34bの内部には、第2固定接点32と第2電極37との間を接続する第2接続部87が配置される。第3脚部34cは第1貫通孔34eが形成され、第4脚部34dは第2貫通孔34fが形成される。第1貫通孔34eには、入力バネ70が有する第3接続部が貫通して配置され、第2貫通孔34fには、入力バネ70が有する第4接続部が貫通して配置される。
【0036】
第1保持部35a及び第2保持部35bは、基台33の表面の長手方向の端部に対向して配置される。第1保持部35a及び第2保持部35bの内側には、第1凹部35c及び第2凹部35dが形成される。第1保持部35a及び第2保持部35bの上面には、入力バネ70が配置され、第1保持部35a及び第2保持部35bの間には、プランジャ60が配置される。第1凹部35c及び第2凹部35dは、プランジャ60の側面に形成される凸部と係合することで、プランジャ60がスイッチ1の短手方向に移動して、リードフレーム30から脱落することを防止する。
【0037】
第1電極36は、第1脚部34aの下面に配置され、第1固定接点31に電気的に接続される。第2電極37は、第2脚部34bの下面に配置され、第2固定接点32に電気的に接続される。
【0038】
第1リード38は、第1固定接点31と、第1電極36と、第1検査電極81と、第1腕部82と、第2腕部83と、第1リード基部84と、第1接続部85とを有し、リードフレーム30の内部に封入される。第1リード38は、リン青銅等の導電性部材を切削加工すると共に曲げ加工することで形成される。
【0039】
第1検査電極81は、リードフレーム30の長手方向の一方の側壁から突出するよう配置され、スイッチ1の製造時に検査工程等において、第1電極36との間で導通試験が行われる。第1腕部82は第1固定接点31と第1リード基部84との間を接続し、第2腕部83は第1検査電極81と第1リード基部84との間を接続する。第1リード基部84は、略矩形状の平面形状を有し、第1腕部82及び第2腕部83と共にリードフレーム30の基台33に封入される。第1接続部85は、一端が第1リード基部84に接続され、他端に第1電極36が配置され、鉛直方向に延伸する。第1接続部85は、第1脚部34aに封入される。第1接続部85及び第2接続部87は、入力バネ70の押下部を挟んで配置される。
【0040】
第2リード39は、第2固定接点32と、第2電極37と、第2検査電極86と、第2接続部87とを有し、第1リード38と共にリードフレーム30の内部に封入される。第2リード39は、第1リードと同様に、リン青銅等の導電性部材を切削加工すると共に曲げ加工することで形成される。
【0041】
第2検査電極86は、基台33に一部が封入される第2固定接点32の一辺に、リードフレーム30の長手方向の他方の側壁から突出するよう配置され、スイッチ1の製造時に検査工程等において、第2電極37との間で導通試験が行われる。第2接続部87は、一端が第2固定接点32に接続され、他端に第2電極37が配置され、鉛直方向に延伸する。第2接続部87は、第2脚部34bに封入される。
【0042】
接点バネ40は、第1接点バネ41と、第2接点バネ42と、第3接点バネ43とを有する。第1接点バネ41、第2接点バネ42及び第3接点バネ43は、バネ性を有する薄板金属板に形成され、同一形状を有する。第1接点バネ41、第2接点バネ42及び第3接点バネ43は、リードフレーム30の収容部33aに重畳して配置される。
【0043】
図9は、第1接点バネ41の斜視図である。
【0044】
第1接点バネ41は、SUS等の導電性の板材により形成され、外縁部44と、膨出部45とを有する。外縁部44は、リング状の平面形状を有し、第2固定接点32に接触する接触部である。膨出部45は、ドーム状の形状を有する。第1接点バネ41は、膨出部45の膨らむ方向が基台33の表面と反対の方向となり、膨出部45が反転動作したときに膨出部45の頂部46が第1固定接点31を押下するように配置される。なお、外縁部44は、膨出部45の外縁の全体に亘って配置されるが、外縁部44は、1又は複数の切欠きが形成されてもよい。
【0045】
膨出部45は、プランジャ60を介して頂部46が押下して3N程度の押下力が印加されることに応じて、反転動作して頂部46が第1固定接点31に接触する。頂部46が第1固定接点31に接触することに応じて、第1固定接点31、第2固定接点32及び接点バネ40を介して、第1電極36と第2電極37との間が導通状態となり、スイッチ1はオンする。
【0046】
膨出部45は、プランジャ60を介する頂部46の押下が終了することに応じて、復元動作して頂部46が第1固定接点31から離隔する。頂部46が第1固定接点31から離隔することに応じて、第1電極36と第2電極37との間が非導通状態となり、スイッチ1はオフする。
【0047】
第2接点バネ42及び第3接点バネ43の構成及び機能は、第1接点バネ41の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。第1接点バネ41に加えて第2接点バネ42及び第3接点バネ43を第1接点バネ41に重畳して配置することで、スイッチ1は、クリック感が向上する。
【0048】
カバーシート50は、ポリイミド等の可とう性を有する合成樹脂で形成されたシート材であり、収容部33aを含む基台33の表面の全面に亘って接着される。カバーシート50が基台33の表面に接着されることで、収容部33aに収容される第1固定接点31、第2固定接点32及び接点バネ40は、カバーシート50に覆われて、外部からの水分及び異物の侵入から保護される。カバーシート50は、例えばレーザー溶着によって固定されてもよい。また、カバーシート50は、過負荷時に、プランジャ60とベース10の起立部14、起立部15との電気的絶縁を行い、入力バネ70から入力される生体信号の電気的回路が正常に保たれる機能も有する。
【0049】
図10(a)はプランジャ60の斜視図であり、図10(b)はプランジャ60の平面図であり、図10(c)はプランジャ60の底面図であり、図10(d)はプランジャ60の側面図である。
【0050】
プランジャ60は、押下板61と、第1凸部62と、第2凸部63と、第1壁部64と、第2壁部65と、突起部66とを有する。プランジャ60は、SPCC等の鋼材をコイニング加工した後に、浸炭焼入処理を施すことで硬化して形成した部材を切削加工して形成される。
【0051】
押下板61は、略矩形状の平面形状を有し、長手方向の中央部において短手方向の両端に第1凸部62及び第2凸部63が配置され、長手方向の両端の上方に第1壁部64及び第2壁部65が配置される。
【0052】
第1凸部62及び第2凸部63は、プランジャ60がリードフレーム30の基台33に配置されるときに、リードフレーム30の第1保持部35a及び第2保持部35bの内側に形成される第1凹部35c及び第2凹部35dに係合する。プランジャ60は、第1凸部62及び第2凸部63が第1凹部35c及び第2凹部35dに係合することで、リードフレーム30から脱落することが防止される。
【0053】
第1壁部64及び第2壁部65の内側には、第1受け部67及び第2受け部68が形成される。第1受け部67及び第2受け部68のそれぞれは、円弧状の平面形状を有し、入力バネ70の外縁に対向するように配置される。
【0054】
突起部66は、半円状の形状を有し、押下板61の下面に配置される。突起部66は、入力バネ70を介して押下板61が押下されたときに、接点バネ40がカバーシート50を介して押下する。なお、突起部66は、半円状の形状を有するが、突起部66は、先端が平坦な形状であってもよい。
【0055】
プランジャ60は、押下板61がベース10の第1起立部14及び第2起立部15を覆うように配置される。具体的には、プランジャ60は、押下板61の長手方向の端部が第1起立部14及び第2起立部15の上方に位置するように配置される。
【0056】
図11は、入力バネ70の斜視図である。
【0057】
入力バネ70は、押下部71と、第1弾性部72aと、第2弾性部72bと、第1分岐部73aと、第2分岐部73bと、第1支持部74aと、第2支持部74bと、第3接続部75と、第4接続部76と、第3電極77と、第4電極78とを有する。入力バネ70は、例えばりん青銅等の低荷重の導電性材料に打抜き加工及び曲げ加工等を施すことで形成される。
【0058】
押下部71は、円形状の平面形状を有し、入力バネ70の中心に配置され、押し子により押下される。第1弾性部72aは、押下部71の外縁から押下部71の外縁に沿って湾曲しながら第1分岐部73aまで延伸する。第2弾性部72bは、第1弾性部72aが接続される押下部71の外縁の反対の位置から押下部71の外縁に沿って湾曲しながら第1分岐部73aまで延伸する。第1弾性部72a及び第2弾性部72bは、押し子により押下部71が押下される押下力に応じて、押下部71をプランジャ60の押下板61の方向に移動可能に保持する。
【0059】
第1分岐部73aは、矩形状の平面形状を有し、長手方向の内側の辺の中央部に第1弾性部72aが接続される。第2分岐部73bは、第1分岐部73aと同様に、矩形状の平面形状を有し、長手方向の内側の辺の中央部に第2弾性部72bが接続される。第1支持部74aは、一端が第1分岐部73aの長手方向の一端に接続され、他端がリードフレーム30の第1脚部34aの上面に接触するように配置される。第2支持部74bは、一端が第2分岐部73bの長手方向の一端に接続され、他端がリードフレーム30の第2脚部34bの上面に接触するように配置される。
【0060】
第3接続部75は、鉛直方向に延伸する細板状の形状を有し、一端が第1支持部74aの他端に接続され、他端に第3電極77が配置される。第4接続部76は、鉛直方向に延伸する細板状の形状を有し、一端が第2支持部74bの他端に接続され、他端に第4電極78が配置される。第3接続部75及び第4接続部76は、押下部71を挟んで配置される。
【0061】
第1弾性部72a、第1分岐部73a、第1支持部74a及び第3接続部75は、平面視したときに第2弾性部72b、第2分岐部73b、第2支持部74b及び第4接続部76と、押下部71の中心点を対称の中心とする点対称になるように配置される。
【0062】
入力バネ70は、スイッチ1を操作する操作者の指先等の身体が導電性の押し子に接触したときに、操作者の心拍数等の生体情報を示す電気信号を第3電極77及び第4電極78から出力する。
【0063】
図12は、入力バネ70の押下部71が押下されるときのスイッチ1の動作を示す図である。図12(a)は入力バネ70の押下部71が押下される前の状態を示し、図12(b)は接点バネ40が反転動作した状態を示し、図12(c)はプランジャ60の下面がベース10の第1起立部14及び第2起立部15の上端に接触した状態を示す。図12(a)~12(c)のそれぞれは、図1(a)のA-A線に沿う断面図である。
【0064】
スイッチ1の上方には、入力バネ70の押下部71を押下する導電性の押し子100が配置される。操作者が指等により押し子100を押下することに応じて、押し子100の下面は、入力バネ70の押下部71に接触する。入力バネ70の押下部71に接触すると、第3電極77及び第4電極78から、操作者の生体情報を示す生体情報信号から出力される。
【0065】
押し子100が更に押下されると、入力バネ70の押下部71は、第1弾性部72a及び第2弾性部72bに支持されながら、矢印Cで示される押下方向に移動して、プランジャ60の押下板61に接触する。プランジャ60の押下板61に接触した後に押し子100が更に押下されると、プランジャ60は、入力バネ70の押下部71と共に初期位置から押下方向に移動する。
【0066】
プランジャ60が押下方向に移動するとき、プランジャ60の突起部66は、カバーシート50を介して接点バネ40の頂部46を押下する。プランジャ60の突起部66が接点バネ40の頂部を押下することに応じて、接点バネ40の膨出部45は、反転動作して第1接点バネ41の頂部46は、第1固定接点31に接触する。第1接点バネ41の頂部46が第1固定接点31に接触することで、第1電極36と第2電極37との間が導通して、スイッチ1はオンする。
【0067】
また、プランジャ60の突起部66が接点バネ40の頂部を押下することに応じて、接点バネ40を収容する収容部33aを有するリードフレーム30を支持するダンパーバネ20のダンパー頂部23が押下方向に移動する。リードフレーム30を支持するダンパーバネ20のダンパー頂部23が押下方向に移動することで、リードフレーム30は、押下方向に移動する。例えば3N等の通常の荷重によりスイッチ1がオンするときに、ダンパーバネ20が撓むことによりリードフレーム30の移動距離は、例えば9μmである。
【0068】
押し子100が更に押下されると、プランジャ60の押下方向の移動に応じて、ダンパーバネ20のダンパー頂部23の移動に伴って、リードフレーム30は、押下方向に移動する。プランジャ60が押下方向に更に移動して、プランジャ60の押下板61の下面が、ベース10の第1起立部14及び第2起立部15の上端に接触することで、プランジャ60の押下方向への移動は停止する。例えば50N等の過剰な荷重により押下板61の下面が第1起立部14及び第2起立部15の上端に接触するときに、ダンパーバネ20が撓むことによりリードフレーム30の移動距離は、例えば150μmである。
【0069】
操作者が押し子100の押下を終了すると、押し子100及び入力バネ70の押下部71を介して印加されていた押下力がゼロになり、ダンパーバネ20のダンパー頂部23は、復元動作により押下方向と反対の方向に移動する。ダンパーバネ20のダンパー頂部23の移動に伴ってリードフレーム30は、押下方向と反対の方向に移動して初期位置に戻る。また、押下力がゼロになり、反転動作していた接点バネ40は復元動作して、プランジャ60は、押下方向と反対の方向に移動して初期位置に戻る。
【0070】
(実施形態に係るスイッチの作用効果)
スイッチ1は、過剰な押下力が押下されたときに、接点バネ40を収容するリードフレーム30は、押下方向に移動するので、過剰な押下力が印加されることにより、接点バネ40が破損するおそれが低い。
【0071】
また、スイッチ1では、プランジャ60が押下方向に所定の距離だけ移動したときにプランジャ60の下面がベース10の第1起立部14及び第2起立部15の上端に接触して、プランジャ60の押下方向への移動は停止する。スイッチ1では、プランジャ60の押下方向への移動を第1起立部14及び第2起立部15が規制するので、大きなバネをダンパーバネ20として使用してリードフレーム30の移動距離を長くすることなく、過剰な押下力の接点バネ40への印加を防止できる。
【0072】
また、ダンパーバネ20では、プランジャ60の押下方向への移動を第1起立部14及び第2起立部15が規制するので、例えば100N以上の非常に大きな押下力への耐久性を有するように大きなバネをダンパーバネ20として使用しなくてもよい。スイッチ1は、大きなバネをダンパーバネ20として使用しなくてもよいので小型化が可能になる。
【0073】
また、スイッチ1では、第1接続部85、第2接続部87、第3接続部75及び第4接続部76は、絶縁性の第1脚部34a~第4脚部34dの内部に配置されるので、導電性部材で形成されるベース10及びダンパーバネ20との間の離隔距離を短くできる。スイッチ1は、第1接続部85、第2接続部87、第3接続部75及び第4接続部76と、ベース10及びダンパーバネ20との間の離隔距離を短くすることで、小型化することができる。
【0074】
また、スイッチ1では、入力バネ70の第1支持部74a及び第2支持部74bは、第1接続部85及び第2接続部87が内部に配置される第1脚部34a及び第2脚部34bの上面に配置されるので、水平方向の面積を小さくすることができる。
【0075】
また、スイッチ1では、第3接続部75及び第4接続部76は、押下部71を挟んで、押下部71の中心を対称の中心として点対称となるように配置されるので、第3電極77及び第4電極78のそれぞれから出力される生体情報信号の電気特性は、一致する。
【0076】
(実施形態に係るスイッチの変形例)
スイッチ1は、単一のダンパーバネ20を有するが、実施形態に係るスイッチは、重畳して配置される弾性力の異なる2つ以上のダンパーバネを有してもよい。例えば、実施形態に係るスイッチは、ベースの表面に配置された弾性力が大きいダンパーバネの上方に弾性力が小さい弾性力を重畳して配置することで、押下されることにより発生する振動のFPCへの伝搬を抑制することができる。
【0077】
また、実施形態に係るスイッチは、第1電極36、第2電極37、第3電極77及び第4電極78の下方にバネ等の導電性の弾性部材を有してもよい。実施形態に係るスイッチは、第1電極36、第2電極37、第3電極77及び第4電極78の下方に導電性の弾性部材を有することで、押下されることにより発生する振動のFPCへの伝搬を抑制することができる。
【0078】
また、スイッチ1では、ダンパーバネ20は、傾斜部を介して基部に接続される頂部によってリードフレーム30を支持する板バネであるが、実施形態に係るスイッチでは、ダンパーバネは、コイルバネ及び皿バネ等の他の弾性体であってもよい。
【0079】
また、スイッチ1では、接点バネ40はリードフレーム30に形成される収容部33aに収容されるが、実施形態に係るスイッチでは、接点バネ40を収容する収容部材は、基板及び枠材により形成されてもよい。
【0080】
また、スイッチ1は、操作者の生体情報を取得する入力バネ70を有するが、実施形態に係るスイッチでは、操作者の生体情報を取得しない場合は、入力バネ70は、省略されてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 スイッチ
10 ベース
20 ダンパーバネ
30 リードフレーム(支持台)
40 接点バネ
50 カバーシート
60 プランジャ
70 入力バネ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12