(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182202
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G07B 15/00 20110101AFI20221201BHJP
【FI】
G07B15/00 P
G07B15/00 510
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089640
(22)【出願日】2021-05-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】弓倉 陽介
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA16
3E127BA11
3E127BA34
3E127BA50
3E127CA13
3E127CA37
3E127CA38
3E127DA11
3E127DA21
3E127EA03
3E127EA15
3E127EA33
3E127EA34
(57)【要約】
【課題】システム全体のデータ保有量及び通信料を低減し、且つ通行料金を迅速かつ柔軟に変更すること。
【解決手段】実施形態に係る情報処理システムであって、統括連携サーバと、統括連携サーバに接続された第1の料金テーブル管理サーバと、統括連携サーバに接続されたサーバを備える情報処理システムであって、統括連携サーバは、サーバからクエリを受信し、第1の料金テーブル管理サーバにクエリを送信する第1の通信部を備え、第1の料金テーブル管理サーバは、拡張料金テーブルを記憶する記憶部と、クエリに基づいて拡張料金テーブルのうちのサーバが管轄する料金所に関連する部分拡張料金テーブルを取得する第2のプロセッサと、部分拡張料金テーブルを統括連携サーバに送信する第2の通信部と、を備え、第1の通信部は、部分拡張料金テーブルをサーバに送信する。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統括連携サーバと、前記統括連携サーバに接続された第1の料金テーブル管理サーバと、前記統括連携サーバに接続されたサーバを備える情報処理システムであって、
前記統括連携サーバは、前記サーバからクエリを受信し、前記第1の料金テーブル管理サーバに前記クエリを送信する第1の通信部を備え、
前記第1の料金テーブル管理サーバは、
車両が有料道路を通行した走行経路から通行料金が計算可能であり、且つ所定の区間に料金調整が設定された拡張料金テーブルを記憶する記憶部と、
前記クエリに基づいて前記拡張料金テーブルのうちの前記サーバが管轄する料金所に関連する部分拡張料金テーブルを取得する第2のプロセッサと、
前記部分拡張料金テーブルを前記統括連携サーバに送信する第2の通信部と、
を備え、
前記第1の通信部は、前記部分拡張料金テーブルを前記サーバに送信する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記統括連携サーバに接続された第1の地域管理サーバであり、
前記サーバは、前記サーバが管轄する前記料金所それぞれに関連する拡張料金テーブルを備える料金所拡張料金テーブルを作成する第3のプロセッサと、
前記サーバが管轄する前記料金所それぞれに対応した前記料金所拡張料金テーブルを送信する第3の通信部と、
を備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記クエリは、前記拡張料金テーブルを作成したことを示す変更通知を前記第1の料金テーブル管理サーバから受信したことにより作成される、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記情報処理システムは、前記第1の料金テーブル管理サーバに接続された第1の広域管理サーバをさらに備え、前記第1の広域管理サーバは、
前記拡張料金テーブルを適用するための適用条件と前記拡張料金テーブルを識別するための拡張料金テーブル番号を含む拡張料金テーブル適用条件情報及び前記拡張料金テーブルを作成する指示を含む変動料金設定情報を生成する第4のプロセッサと、
前記変動料金設定情報を前記第1の料金テーブル管理サーバに送信する第4の通信部と、
を備え、前記第2のプロセッサは、前記変動料金設定情報に基づいて前記拡張料金テーブルを作成し、前記拡張料金テーブルを作成したことを示す変更通知を生成する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理システムは、前記統括連携サーバに接続された第2の広域管理サーバをさらに備え、前記第2の通信部は、前記変更通知を前記統括連携サーバを介して前記第2の広域管理サーバに送信し、
前記第2の広域管理サーバは、前記変更通知に応答して、拡張料金テーブル適用条件情報を要求する条件情報要求を生成する第5のプロセッサと、前記統括連携サーバを介して第1の広域管理サーバに前記条件情報要求を送信し、前記第1の広域管理サーバから前記条件情報要求に応じて前記拡張料金テーブル適用条件情報を受信する第5の通信部と、を備える、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理システムは、前記統括連携サーバに接続された第2の広域管理サーバと、前記第2の広域管理サーバに接続された第2の地域管理サーバと、をさらに備え、前記第2の通信部は、前記変更通知を前記統括連携サーバを介して前記第2の地域管理サーバに送信し、
前記第2の地域管理サーバは、前記変更通知に応答して、拡張料金テーブル適用条件情報を要求する条件情報要求を生成する第6のプロセッサと、前記統括連携サーバを介して第1の広域管理サーバに前記条件情報要求を送信し、前記第1の広域管理サーバから前記条件情報要求に応じて前記拡張料金テーブル適用条件情報を受信する第6の通信部と、を備える、請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記サーバは、前記統括連携サーバに接続された第2の料金テーブル管理サーバであり、前記情報処理システムは、前記第2の料金テーブル管理サーバに接続された第2の地域管理サーバと、を備え、
前記サーバは、前記サーバが管轄する料金所のうちの前記第2の地域管理サーバが管轄する料金所のための自地域拡張料金テーブルを作成する第7のプロセッサと、前記第2の地域管理サーバに前記自地域拡張料金テーブルを送信する第7の通信部と、を備え、
前記第2の地域管理サーバは、前記第2の地域管理サーバが管轄する料金所それぞれに関連する拡張料金テーブルを備える料金所拡張料金テーブルを作成する第8のプロセッサと、前記第2の地域管理サーバが管轄する料金所それぞれに対応した前記料金所拡張料金テーブルを送信する第8の通信部と、を備える、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記サーバは、前記統括連携サーバに接続された第1の料金所サーバである、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
統括連携サーバが実行する情報処理方法であって、
サーバから第1のクエリを受信することと、
前記第1のクエリを第1の料金テーブル管理サーバに送信することと、
前記第1の料金テーブル管理サーバから、車両が有料道路を通行した走行経路から通行料金が計算可能であり、且つ所定の区間に料金調整が設定された拡張料金テーブルのうちの前記サーバが管轄する料金所に関連する部分拡張料金テーブルを受信することと、
前記部分拡張料金テーブルを前記サーバに送信することと、
を備える、情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法を前記統括連携サーバのプロセッサによって実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
有料道路の運営を司る高速道路会社は、それぞれが独立した事業者である。一方で、各高速道路会社は、ユーザである運転者の利便性のために完全に独立していない。すなわち、各高速道路会社は、異なる高速道路会社が管理する有料道路を車両が走行しても運転者がそのことを意識せずに走ることができ、且つ通行料金も各社毎に支払う必要はないようにシステムを構築している。具体的には、1つの大元となる料金テーブルを各高速道路会社で共有し、車両が入出場した料金所で決まる通行料金を特定の割合で各社に分配している。ここで、同じ情報を共有する方式としては、データベースの同期を用いるのが一般的である。
【0003】
また、有料道路で広く普及しているETC(Electronic Toll Collection)(登録商標)システムでは、料金所の車線を通行する車両の車載器と料金所に設けられた路側機器とが無線通信することにより、料金所で車両を停止させずにノンストップでの料金収受を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
データベースの同期では、各高速道路会社が同じ情報(同一の料金テーブル)を有する必要があり、システム全体として見たときに保有するデータ量及び通信に使われるデータ量が増大する問題がある。
【0006】
また、現在、国策的ニーズにより、通行料金を柔軟且つ迅速に変更することが求められている。しかしながら、現在のシステムでは、このニーズに応えることができない。そこで、各高速道路会社は、独自に行った通行料金の変動施策を速やかに他の高速道路会社に共有すると共に、末端の料金所までの変更を早急に適用することにより、通行料金を柔軟且つ迅速に変更するシステムを構築する必要がある。
【0007】
本発明の目的は、システム全体のデータ保有量及び通信料を低減し、且つ通行料金を迅速かつ柔軟に変更することが実現可能な情報処理システム、情報処理方法、情報処理プログラムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る、情報処理システムは、統括連携サーバと、前記統括連携サーバに接続された第1の料金テーブル管理サーバと、前記統括連携サーバに接続されたサーバを備え、前記統括連携サーバは、前記サーバからクエリを受信し、前記第1の料金テーブル管理サーバに前記クエリを送信する第1の通信部を備え、前記第1の料金テーブル管理サーバは、車両が有料道路を通行した走行経路から通行料金が計算可能であり、且つ所定の区間に料金調整が設定された拡張料金テーブルを記憶する記憶部と、前記クエリに基づいて前記拡張料金テーブルのうちの前記サーバが管轄する料金所に関連する部分拡張料金テーブルを取得する第2のプロセッサと、前記部分拡張料金テーブルを前記統括連携サーバに送信する第2の通信部と、を備え、前記第1の通信部は、前記部分拡張料金テーブルを前記サーバに送信するようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1a】
図1aは、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図1b】
図1bは、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る情報処理システムを構成する統括連携サーバの一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る第1の料金テーブル管理サーバの一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る第1の広域管理サーバの一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態に係る第1の地域管理サーバの一例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態に係る第1の料金所サーバの一例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態に係る第1の管理IF装置の概略構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、第1の実施形態に係る第1の車線サーバの一例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、第1の実施形態に係る第1の路側機器の概略構成の一例を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、第1の実施形態に係る拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図11】
図11は、拡張料金テーブルから自地域拡張料金テーブルを作成する一例を示した図である。
【
図12】
図12は、自地域拡張料金テーブルから各料金所サーバに対応した料金所拡張料金テーブルを作成する一例を示す図である。
【
図13】
図13は、自地域拡張料金テーブルから各料金所サーバに対応した料金所拡張料金テーブルを作成する一例を示す図である。
【
図14】
図14は、第1の実施形態に係る拡張料金テーブル適用条件を各広域管理サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図15】
図15は、第1の実施形態に係る拡張料金テーブル適用条件を各広域管理サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図16】
図16は、第2の実施形態に係る拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図17は、第2の実施形態に係る拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図18】
図18は、第4の実施形態に係る随時処理の一例を示すシーケンス図である。
【
図19】
図19は、第5の実施形態に係る随時処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら情報処理システム、情報処理装置、情報処理プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0011】
[第1の実施形態]
(構成)
図1a及び
図1bは、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図1aに示すように、第1の実施形態に係る情報処理システムは、統括連携サーバ1と、第1の高速道路会社2と、第2の高速道路会社3と、第3の高速道路会社4と、車両5と、を備える。
図1aの例では、3つの高速道路会社を示しているが、4つ以上の高速道路会社があっても良いし、1つ又は2つの高速道路会社のみがあっても良い。すなわち、高速道路会社は、任意の数であって良い。
【0012】
統括連携サーバ1は、第1の高速道路会社2、第2の高速道路会社3、及び第3の高速道路会社4と互いに接続される。そして、統括連携サーバ1は、第1の高速道路会社2、第2の高速道路会社3、及び第3の高速道路会社の間で交換すべき各種情報を中継する。
【0013】
第1の高速道路会社2は、第1の料金テーブル管理サーバ20と、第1の広域管理サーバ21と、第1の地域管理サーバ22と、第1の料金所サーバ23と、第1の管理インタフェース(IF)装置24と、第1の車線サーバ25と、第1の路側機器26と、第1の交通管制中央局28と、を備える。同様に第2の高速道路会社3は、第2の料金テーブル管理サーバ30と、第2の広域管理サーバ31と、第2の地域管理サーバ32と、第2の料金所サーバ33と、第2の管理IF装置34と、第2の車線サーバ35と、第2の路側機器36と、第2の交通管制中央局38と、を備える。さらに、第3の高速道路会社4は、第3の料金テーブル管理サーバ40と、第3の広域管理サーバ41と、第3の地域管理サーバ42と、第3の料金所サーバ43と、第3の管理IF装置44と、第3の車線サーバ45と、第3の路側機器46と、第3の交通管制中央局48と、を備える。
【0014】
ここで、第1の料金所サーバ23、第1の管理IF装置24、第1の車線サーバ25、及び第1の路側機器26は、第1の料金所29内に配置される。同様に、第2の料金所サーバ33、第2の管理IF装置34、第2の車線サーバ35、及び第2の路側機器36は、第2の料金所39内に配置され、第3の料金所サーバ43、第3の管理IF装置44、第3の車線サーバ45、及び第3の路側機器46は、第3の料金所49内に配置される。ここで、第1の料金所29、第2の料金所39、及び第3の料金所49は、入口料金所及び出口料金所だけではなく、経路フリーフロー又はエリア境フリーフローである場合も含まれる。
【0015】
第1の料金テーブル管理サーバ20は、第1の広域管理サーバ21と接続される。第1の料金テーブル管理サーバ20は、統括連携サーバ1、第1の広域管理サーバ21との間で各種情報を交換する。また、第2の料金テーブル管理サーバ30及び第3の料金テーブル管理サーバ40は、第1の料金テーブル管理サーバ20と同様の構成であるため、これらの説明を省略する。
【0016】
第1の広域管理サーバ21は、第1の地域管理サーバ22及び第1の交通管制中央局28と接続される。第1の広域管理サーバ21は、統括連携サーバ1、第1の地域管理サーバ22との間で各種情報を交換する。さらに、第1の広域管理サーバ21は、第1の交通管制中央局28から交通渋滞情報を含む各種情報を受信する。また、第2の広域管理サーバ31及び第3の広域管理サーバ41は、第1の広域管理サーバ21と同様の構成であるため、これらの説明を省略する。
【0017】
第1の地域管理サーバ22は、第1の料金所サーバ23及び第1の管理IF装置24と接続される。第1の地域管理サーバ22は、第1の料金所サーバ23及び第1の管理IF装置24との間で各種情報を交換する。また、第1の地域管理サーバ22は、統括連携サーバ1と接続される。そして、第1の地域管理サーバ22は、統括連携サーバ1との間で各種情報を交換する。
図1aでは簡単化のため、地域管理サーバとして第1の地域管理サーバ22のみを示しているが、第1の料金テーブル管理サーバ20及び第1の広域管理サーバ21に接続される地域管理サーバは、複数であって良い。また、第2の地域管理サーバ32及び第3の地域管理サーバ42は、第1の地域管理サーバ22と同様の構成であるため、これらの説明を省略する。
【0018】
第1の料金所サーバ23は、第1の管理IF装置24及び第1の車線サーバ25と接続される。第1の料金所サーバ23は、第1の管理IF装置24と第1の車線サーバ25との間で各種情報を交換する。また、第1の料金所サーバ23は、統括連携サーバ1と接続される。そして、第1の料金所サーバ23は、統括連携サーバ1との間で各種情報を交換する。
図1aでは簡単化のため、地域管理サーバとして第1の地域管理サーバ22のみを示しているが、第1の地域管理サーバ22(すなわち各地域管理サーバ)に接続される料金所サーバは、複数であって良い。さらに、各地域管理サーバに接続される料金所サーバの数は、異なっていても良いし同じであっても良い。また、第2の料金所サーバ33及び第3の料金所サーバ43は、第1の料金所サーバ23と同様の構成であるため、これらの説明を省略する。
【0019】
第1の車線サーバ25は、第1の路側機器26と接続される。第1の車線サーバ25は、第1の路側機器26との間で各種情報を交換する。また、
図1aでは簡単化のため、車線サーバとして第1の車線サーバ25のみを示しているが、第1の料金所サーバ23(すなわち各料金所サーバ)に接続される車線サーバは、複数であって良い。さらに、各料金所サーバに接続される車線サーバの数は、異なっていても良いし同じであっても良い。また、第2の車線サーバ35及び第3の車線サーバ45は、第1の車線サーバ25と同様の構成であるため、これらの説明を省略する。
【0020】
第1の路側機器26は、入口料金所、出口料金所、有料道路上の所定の場所に設置された経路フリーフロー(FF)、又は第1の高速道路会社が区分したエリアの境に設置されたエリア境FFに配置される。そして、第1の路側機器26は、料金所、経路FF、又はエリア境FFを通過するETC料金収受システムを利用する車両5を検知して車両5に搭載した車載器50と接続する。そして、第1の路側機器26は、車載器50との間で各種情報を交換する。
図1aでは簡単化のため、料金所サーバとして第1の料金所サーバ23のみを示しているが、第1の料金所サーバ23(すなわち各料金所サーバ)に接続される車線サーバは、複数であって良い。さらに、各地域管理サーバに接続される料金所サーバの数は、異なっていても良いし同じであっても良い。
【0021】
車両5は、ETC料金収受システムを利用するための車載器50を備える。車載器50は、例えば、第1の車線サーバ25との通信により、車載器の識別子(ID:Identification)、車載器に50に挿入されたETCカードのカード情報、入場又は出場情報等を含む車両情報を第1の車線サーバ25に送信し、第1の車線サーバ25から各種情報を受信する。
【0022】
ここで、第1の料金所サーバ23は、複数の車線サーバを管轄している。そのため、第1の車線サーバ25を管轄する第1の料金所サーバ23は、第1の車線サーバ25より多くの車線サーバを管轄する。そして、第1の料金所サーバ23を管轄する第1の地域管理サーバ22は、第1の車線サーバ25より多くの車線サーバを管轄する。そして、第1の広域管理サーバ21は、第1の地域管理サーバ22よりも多くの車線サーバを管轄する。
【0023】
図1bは、第1の実施形態に係る情報処理システムの概略構成の一例を示す図である。
図1bでは、
図1aでは簡単化のため1つのみ示していた第1の地域管理サーバ22がn個あり、その各第1の地域管理サーバ22にそれぞれにm個の第1の料金所29が接続されている例を示している。
図1aで示すように、第1の地域管理サーバ22及び第1の料金所サーバ23は、統括連携サーバと接続可能であるが、ここでは簡単化のため、省略している。また、
図1bは、単なる例であり、それぞれの第1の地域管理サーバ22に接続される第1の料金所29の数は、同じである必要はなく、異なっていても良いのは勿論である。
【0024】
図1bを参照すれば明らかなように、例えば、第1の料金テーブル管理サーバ20は、n*m個の料金所を管轄し、第1の地域管理サーバ22aは、m個の料金所を管轄する。なお、第2の高速道路会社3及び第3の高速道路会社4も同様の構成であるが、簡単化のため、省略する。また、第1の料金テーブル管理サーバ20及び第1の広域管理サーバ21は、第1の高速道路会社2に1つのみ配置される。そして、第1の地域管理サーバ22は、第1の高速道路会社2の管理事務所毎に配置され、第1の料金所29は、各料金所毎に配置される。
【0025】
図2は、第1の実施形態に係る情報処理システムを構成する統括連携サーバ1の一例を示すブロック図である。
統括連携サーバ1は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ101、記憶部102、インタフェース103、表示部104、及び操作部105等を備える。
【0026】
第1のプロセッサである、プロセッサ101は、記憶部102が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ101は、記憶部102が記憶するプログラムを実行することにより各種情報を広域管理サーバ、料金テーブル管理サーバ等に転送する中継部として機能する。
【0027】
記憶部102は、プロセッサ101が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。記憶部102は、データ仮想化技術を用いて基本料金テーブル、拡張料金テーブル、拡張料金テーブル適用条件、走行履歴情報等を記憶しているように見える。しかしながら、実際にこれらの情報が記憶されているのは、例えば、第1の料金テーブル管理サーバ20又は第1の広域管理サーバ21等の記憶部であり、プロセッサ101は、これらの情報を必要とする際、第1の料金テーブル管理サーバ20又は第1の広域管理サーバ21にクエリを送信し、そのクエリに対応するデータを受信することで利用可能である。
【0028】
ここで、基本料金テーブルは、通常時の車両5の走行経路に応じた通行料金を計算するための料金テーブルである。さらに、拡張料金テーブルは、料金調整区間が設定された際に車両5の通行料金を計算するための料金テーブルである。拡張料金テーブル適用条件情報は、拡張料金テーブルが設定された際、どのような場合に拡張料金テーブルを適用するかを示す適用条件と、適用際の拡張料金テーブルに対応した拡張料金テーブル番号を含む情報である。なお、適用条件は、例えば、何時から何時までにどこの料金所、経路FF、エリア境FFを通過したか等、車両5が満たすべき条件を示す。さらに、拡張料金テーブル番号は、拡張料金テーブルを識別するための識別番号である。走行履歴情報は、車両5が入口料金所、経路FF、及びエリア境FFを通過した際の走行経路を示す情報である。なお、記憶部102は、実際に基本料金テーブル、拡張料金テーブル等の各種情報を記憶しても良いのは勿論である。
【0029】
インタフェース103は、例えば、第1の料金テーブル管理サーバ20、第1の広域管理サーバ21、第2の料金テーブル管理サーバ30、第2の広域管理サーバ31、第3の料金テーブル管理サーバ40、及び第3の広域管理サーバ41に接続するための通信インタフェースである。例えば、インタフェース103は、クエリを送信する通信部として機能する。
【0030】
表示部104は、プロセッサ101からの表示制御に応じた表示内容を表示し、料金テーブル処理に関する情報を表示する。操作部105は、キーボードなどで構成される。操作部105は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ101へ供給する。
【0031】
図3は、第1の実施形態に係る第1の料金テーブル管理サーバ20の一例を示すブロック図である。
第1の料金テーブル管理サーバ20は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ201、記憶部202、インタフェース203、表示部204、及び操作部205等を備える。
【0032】
プロセッサ201は、記憶部202が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ201は、記憶部202が記憶するプログラムを実行することにより第1の料金テーブル管理サーバ20の制御部として機能する。
【0033】
記憶部202は、プロセッサ201が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。例えば、記憶部202は、基本料金テーブル及び拡張料金テーブル等の各種情報を記憶することができる。なお、拡張料金テーブルは、後述する。
【0034】
インタフェース203は、第1の広域管理サーバ21及び第1の地域管理サーバ22に接続するための通信インタフェースであり、統括連携サーバ1に対してクエリである各種要求を送信し、統括連携サーバ1から各種情報を受信する通信部として機能する。
【0035】
表示部204は、プロセッサ201からの表示制御に応じた表示内容を表示する。操作部205は、キーボードなどで構成される。操作部205は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ201へ供給する。
なお、第2の料金テーブル管理サーバ30もプロセッサ301、記憶部302、インタフェース303、表示部204、及び操作部305等を備え、第3の料金テーブル管理サーバ40も、プロセッサ401、記憶部402、インタフェース403、表示部404、及び操作部405等を備えるが、これらは、第1の料金テーブル管理サーバ20の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0036】
図4は、第1の実施形態に係る第1の広域管理サーバ21の一例を示すブロック図である。
第1の広域管理サーバ21は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ211、記憶部212、インタフェース213、表示部214、及び操作部215等を備える。
【0037】
プロセッサ211は、記憶部212が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ211は、記憶部212が記憶するプログラムを実行することにより第1の広域管理サーバ21の制御部として機能する。例えば、プロセッサ211は、クエリである各種要求を出力することができる。
【0038】
記憶部212は、プロセッサ211が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。例えば、記憶部212は、基本料金テーブル、拡張料金テーブル適用条件情報、拡張料金テーブル番号リスト、及び走行履歴情報等の各種情報を記憶することができる。ここで、拡張料金テーブル適用条件情報及び拡張料金テーブル番号リストは、後述する。
【0039】
インタフェース213は、第1の料金テーブル管理サーバ20、第1の地域管理サーバ22及び第1の交通管制中央局28に接続するための通信インタフェースであり、統括連携サーバ1に対してクエリである各種要求を送信し、統括連携サーバ1から各種情報を受信する通信部として機能する。また、通信部として機能するインタフェース213は、第1の交通管制中央局28から渋滞情報等の各種情報を受信する機能を有する。
【0040】
表示部214は、プロセッサ211からの表示制御に応じた表示内容を表示する。操作部215は、キーボードなどで構成される。操作部215は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ211へ供給する。
なお、第2の広域管理サーバ31もプロセッサ311、記憶部312、インタフェース313、表示部314、及び操作部315等を備え、第3の広域管理サーバ41もプロセッサ411、記憶部412、インタフェース413、表示部414、及び操作部415等を備える。しかしながら、これらは、第1の広域管理サーバ21の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0041】
図5は、第1の実施形態に係る第1の地域管理サーバ22の一例を示すブロック図である。
第1の地域管理サーバ22は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ221、記憶部222、インタフェース223、表示部224、及び操作部225等を備える。
【0042】
プロセッサ221は、記憶部222が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ221は、記憶部222が記憶するプログラムを実行することにより第1の地域管理サーバ22の制御部として機能する。例えば、プロセッサ221は、クエリである各種要求を出力することができる。
【0043】
記憶部222は、プロセッサ221が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。例えば、記憶部212は、自地域基本料金テーブル及び自地域拡張料金テーブル、第1の地域管理サーバ22に関連する走行履歴である自地域走行履歴情報、及び拡張料金テーブル番号リスト等の各種情報を記憶することができる。ここで、自地域基本料金テーブルは、例えば、第1の地域管理サーバ22が管轄する料金所に関連する基本料金テーブルのみで構成された料金テーブルである。なお、自地域拡張料金テーブルは、後述する。
【0044】
インタフェース223は、統括連携サーバ1、第1の管理IF装置24、第1の料金所サーバ23、及び第1の管理IF装置24に接続するための通信インタフェースであり、統括連携サーバ1に対してクエリである各種要求を送信し、統括連携サーバ1から各種情報を受信する通信部として機能する。また、通信部として機能するインタフェース223は、第1の管理IF装置24及び第1の車線サーバ25から各種情報を受信する機能を有する。
【0045】
表示部224は、プロセッサ221からの表示制御に応じた表示内容を表示する。操作部225は、キーボードなどで構成される。操作部225は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ221へ供給する。
なお、第2の地域管理サーバ32もプロセッサ321、記憶部322、インタフェース323、表示部324、及び操作部325等を備え、第3の地域管理サーバ42も、プロセッサ421、記憶部422、インタフェース423、表示部424、及び操作部425等を備える。しかしながら、これらは、第1の地域管理サーバ22の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0046】
図6は、第1の実施形態に係る第1の料金所サーバ23の一例を示すブロック図である。
第1の料金所サーバ23は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ231、記憶部232、インタフェース233、表示部234、及び操作部235等を備える。
【0047】
プロセッサ231は、記憶部232が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ231は、記憶部232が記憶するプログラムを実行することにより第1の地域管理サーバ22の制御部として機能する。例えば、プロセッサ221は、クエリである各種要求を出力することができる。
【0048】
記憶部232は、プロセッサ231が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。例えば、記憶部232は、料金所基本料金テーブル及び料金所拡張料金テーブル、及び第1の料金所サーバ23に関連する走行履歴情報である料金所走行履歴情報等の各種情報を記憶することができる。ここで、料金所基本料金テーブルは、例えば、第1の料金所サーバ23が管轄する料金所に関連する基本料金テーブルのみで構成された料金テーブルである。なお、料金所拡張料金テーブルは、後述する。
【0049】
インタフェース233は、統括連携サーバ1、第1の管理IF装置24及び第1の車線サーバ25に接続するための通信インタフェースであり、統括連携サーバ1に対してクエリである各種要求を送信し、統括連携サーバ1から各種情報を受信する通信部として機能する。また、通信部として機能するインタフェース233は、第1の管理IF装置24及び第1の車線サーバ25から各種情報を受信する機能を有する。
【0050】
表示部234は、プロセッサ231からの表示制御に応じた表示内容を表示する。操作部235は、キーボードなどで構成される。操作部235は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ231へ供給する。
なお、第2の料金所サーバ33もプロセッサ331、記憶部332、インタフェース333、表示部334、及び操作部335等を備え、第3の料金所サーバ43もプロセッサ431、記憶部432、インタフェース433、表示部434、及び操作部435等を備える。しかしながら、これらは、第1の料金所サーバ23の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0051】
図7は、第1の実施形態に係る第1の管理IF装置24の概略構成の一例を示すブロック図である。
第1の管理IF装置24は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ241、記憶部242、インタフェース243、表示部244、及び操作部245等を備える。
【0052】
プロセッサ241は、記憶部242が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ241は、記憶部242が記憶するプログラムを実行することにより第1の管理IF装置24の制御部として機能する。
【0053】
記憶部242は、プロセッサ241が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。
【0054】
インタフェース243は、第1の地域管理サーバ22及び第1の料金所サーバ23に接続するための通信インタフェースであり、第1の地域管理サーバ22から受信した各種情報を第1の料金所サーバ23に転送する中継部として機能する。
【0055】
表示部244は、プロセッサ241からの表示制御に応じた表示内容を表示する。操作部245は、キーボードなどで構成される。操作部245は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ241へ供給する。
なお、第2の管理IF装置34もプロセッサ341、記憶部342、インタフェース343、表示部344、及び操作部345等を備え、第3の管理IF装置44もプロセッサ441、記憶部442、インタフェース443、表示部444、及び操作部445等を備える。しかしながら、これらは管理IF装置24の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0056】
図8は、第1の実施形態に係る第1の車線サーバ25の一例を示すブロック図である。
第1の車線サーバ25は、汎用のコンピュータ等により構成することができ、プロセッサ251、記憶部252、インタフェース253、表示部254、及び操作部255等を備える。
【0057】
プロセッサ251は、記憶部252が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。例えば、プロセッサ251は、記憶部252が記憶するプログラムを実行することにより第1の車線サーバ25の制御部として機能する。
【0058】
記憶部252は、プロセッサ251が実行するプログラムを記憶するプログラムメモリ、作業用のデータを記憶するワーキングメモリ、データファイルなどを記憶するデータメモリを有する。例えば、記憶部252は、車線基本料金テーブル及び車線拡張料金テーブル、及び拡張料金テーブル番号リスト等の各種情報を記憶することができる。ここで、車線基本料金テーブルは、例えば、第1の車線料金所が管轄する料金所に関連する基本料金テーブルのみで構成された料金テーブルである。なお、車線拡張料金テーブルは、後述する。
【0059】
インタフェース253は、統括連携サーバ1、及び第1の路側機器26に接続するための通信インタフェースであり、第1の料金所サーバ23との間で各種情報を送受信する通信部として機能する。また、通信部として機能するインタフェース253は、第1の路側機器26から各種情報を受信する機能を有する。
【0060】
表示部254は、プロセッサ251からの表示制御に応じた表示内容を表示する。操作部255は、キーボードなどで構成される。操作部255は、オペレータから入力される情報を受け付けその情報をプロセッサ251へ供給する。
なお、第2の車線サーバ35もプロセッサ351、記憶部352、インタフェース353、表示部354、及び操作部355等を備え、第3の車線サーバ45もプロセッサ451、記憶部452、インタフェース453、表示部454、及び操作部455等を備える。しかしながら、これらは第1の車線サーバ25の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0061】
図9は、第1の実施形態に係る第1の路側機器26の概略構成の一例を示すブロック図である。
図9に示すように、第1の路側機器26は、インタフェース集約部261、車両検知器262、カメラ263、アンテナ264、路側表示器265、及び発進制御器266を備える。
【0062】
インタフェース集約部261は、各部からの情報を集約して第1の車線サーバ25へ出力する。また、インタフェース集約部261は、第1の路側機器26からの情報を各部へ出力する。例えば、インタフェース集約部261は、車両検知器262等からの車両検知信号ON又はOFFを第1の車線サーバ25へ出力する。第1の車線サーバ25は、車両検知器262等からの車両検知信号ON又はOFFに基づき、車両の位置(動き)を検出し、第1の路側機器26の動作を制御する。
【0063】
カメラ263は、第1の車線サーバ25に進入した車両5を撮影する。撮影された画像は、インタフェース集約部261を介して第1の車線サーバ25に送信される。第1の車線サーバ25は、プロセッサ251の制御の下、撮影画像から車両5のナンバープレートを識別して車両ナンバーを取得する。また、第1の車線サーバ25は、撮影画像から車両5の車種等の車両5に関連する他の情報を取得しても良い。
【0064】
アンテナ264は、車両5の車載器50と通信し、車載器50から送信される各種情報を受信し、また、車載器50に対して各種情報を送信する。例えば、第1の車線サーバ25が設置された有料道路を通行する車両5の車載器50は、アンテナ264との無線通信により、アンテナ264に対して車載器ID、ETCカードのカード番号情報、入場又は出場記録、経路FF及び/又はエリア境FFを通過した記録等を含む車両情報を送信する。さらに、車両5の車載器50は、アンテナ264との無線通信により、アンテナ264から入場又は出場記録、経路FF及び/又はエリア境FFを通過した記録、及び通行料金を受信する。
【0065】
路側表示器265は、車両5の運転者に対して、インタフェース集約部261から出力される情報を表示する。例えば、路側表示器265は、第1の車線サーバ25で計算された通行料金を表示する。発進制御器266は、インタフェース集約部261からの発進制御情報(通行許可又は一時停止)に基づき発進制御バーの開閉を制御する。なお、路側表示器265及び発進制御器266は、第1の路側機器26が経路FF又はエリア境FFに設置される場合、省略することが可能である。
なお、第2の路側機器36もインタフェース集約部361、車両検知器362、カメラ363、アンテナ364、路側表示器365、及び発進制御器366を備え、第3の路側機器46もインタフェース集約部461、車両検知器462、カメラ463、アンテナ464、路側表示器465、及び発進制御器466を備える。しかしながら、これらは第1の車線サーバ25の構成と実質的に同様であり、その説明を省略する。
【0066】
[事前準備処理]
次に第1の実施形態に係る事前準備処理について説明する。有料道路等で渋滞が発生し、通行料金を調整する必要が発生した場合、当該調整された料金テーブルである拡張料金テーブルを各高速道路会社の車線サーバで共有する必要がある。車線サーバに拡張料金テーブルがないと車両5が通過した際、拡張料金テーブルを適用できないからである。また、拡張料金テーブル適用条件を含む拡張料金テーブル適用条件情報を各高速道路会社の広域管理サーバ又は地域管理サーバで共有する必要がある。
【0067】
(拡張料金テーブルの共有)
最初に、拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための動作を説明する。
図10は、第1の実施形態に係る拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
第1の実施形態では、変更通知を受信した各地域管理サーバがクエリ(テーブル要求)を統括連携サーバ1に送信して拡張料金テーブルを取得する。
【0068】
最初に第1の高速道路会社2が管轄する有料道路で交通渋滞が発生したとする。
【0069】
第1の広域管理サーバ21のプロセッサ211は、所定の有料道路上で渋滞が発生したことを示す交通渋滞情報を第1の交通管制中央局28から受信する(ステップST101)。第1の交通管制中央局28は、有料道路の状況についてカメラ等を用いて観察しており、交通渋滞が発生したら速やかに第1の広域管理サーバ21に交通渋滞情報を送信する。交通渋滞情報は、渋滞が発生しているポイントから何キロ渋滞しているか、現在の日時等の情報を含む。
【0070】
プロセッサ211は、拡張料金テーブル適用条件情報を作成する(ステップST102)。プロセッサ211は、通信部であるインタフェース213を通じて、交通渋滞情報を受信する。第1の実施形態では、プロセッサ211は、交通渋滞情報が記憶部212に記憶された拡張料金テーブル運用条件に合致するか判定する。ここで、拡張料金テーブル運用条件は、拡張料金テーブルを作成し始める条件であり、例えば、所定の有料道路が何キロ以上渋滞している、特定の日時である等である。この拡張料金テーブル運用条件は、第1の広域管理サーバ21の記憶部212に記憶されていても良い。
【0071】
交通渋滞情報が拡張料金テーブル運用条件に合致すると判定した場合、プロセッサ211は、車両5が渋滞している箇所を迂回した場合等に割引(拡張料金)が受けられるように、或いは渋滞している箇所を進んだ場合に割増(拡張料金)になるように拡張料金テーブル適用条件を決定する。当該拡張料金テーブル適用条件は、拡張料金テーブルが有効となる開始時刻、終了時刻、適用される経路パターン、車種、障害者割引の有無等である。プロセッサ211は、これらの通行料金が変更された場合の拡張料金テーブルに対応する拡張料金テーブル番号(識別子)を作成する。そして、プロセッサ211は、当該拡張料金テーブル適用条件及び拡張料金テーブル番号を含む拡張料金テーブル適用条件情報を作成する。
【0072】
また、交通渋滞情報が拡張料金テーブル適用条件に合致しない場合、第1の車線サーバ25は、第1の交通管制中央局28から再度交通渋滞情報が送信されてくるまで通常の料金テーブルである基本料金テーブルを使用し続ける。
【0073】
なお、プロセッサ211が表示部214を通じて、交通渋滞情報を第1の広域管理サーバ21を管理する管理者に表示し、交通渋滞情報が運用規定に合致するか管理者が判断しても良い。合致する場合、管理者が拡張料金適用条件を作成する旨の指示を第1の広域管理サーバ21に入力する。そして、当該入力に従って、プロセッサ211は、拡張料金適用条件情報を作成しても良い。
【0074】
また、プロセッサ211は、表示部214を通じて、交通渋滞情報が拡張料金テーブル運用条件に合致した旨を提示する、交通渋滞情報に基づいて適用可能な拡張料金テーブル適用条件候補群を提示する、又は管理者が適用することが可能な運用規定等を管理者に提示することも可能である。管理者は、提示された情報から適宜選択するといった半自動的な運用も可能である。
【0075】
プロセッサ211は、拡張料金テーブルを作成する指示を含む変動料金設定情報を第1の料金テーブル管理サーバ20に送信する(ステップST103)。交通渋滞情報が拡張料金テーブル運用条件に合致すると判定した場合、プロセッサ211は、インタフェース213を通じて、変動料金設定情報を第1の料金テーブル管理サーバ20に送信する。ここで、変動料金設定情報は、基本料金テーブルをどのように加工するか、すなわち、拡張料金がどの区間で適用になるか等の指示を含む。
【0076】
第1の料金テーブル管理サーバ20のプロセッサ201は、拡張料金テーブルを作成する(ステップST104)。プロセッサ201は、インタフェース203を通じて、変動料金設定情報を受信する。プロセッサ201は、変動料金設定情報に含まれる指示に従って基本料金テーブルからの変更箇所を適用した拡張料金テーブルを作成し、作成した拡張料金テーブルを記憶部202に記憶する。
【0077】
プロセッサ201は、統括連携サーバ1及び第1の地域管理サーバ22に変更通知を送信する(ステップST105)。拡張料金テーブルを用いて通行料金の徴収を行うためには、拡張料金テーブルを第1の高速道路会社2、第2の高速道路会社3、及び第3の高速道路会社4それぞれが管轄する各車線サーバで保持する必要がある。そこで、プロセッサ201は、インタフェース203を通じて、拡張料金テーブルを各料金所サーバに配布するために、新しい拡張料金テーブルが作成されたこと示す変更通知を第1の地域管理サーバ22及び統括連携サーバ1に送信する。
【0078】
統括連携サーバ1のプロセッサ101は、第2の高速道路会社3の第2の料金テーブル管理サーバ30に受信した変更通知を転送する(ステップST106)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ101は、インタフェース213を通じて、変更通知を第2の料金テーブル管理サーバ30に送信する。なお、
図10では簡単化のため、第2の高速道路会社3の第2の料金テーブル管理サーバ30に変更通知を送信しているが、第3の高速道路会社4の第3の料金テーブル管理サーバ40にも変更通知を送信する。また、変更通知を受信した後の第3の高速道路会社4の処理は、第2の高速道路会社3の処理と同様であるため、ここでの説明を省略する。なお、第3の高速道路会社4以外の高速道路会社がある場合、それらの高速道路会社の処理は、第2の高速道路会社3の処理と同様であることは勿論である。
【0079】
第2の料金テーブル管理サーバ30のプロセッサ301は、第2の地域管理サーバ32に変更通知を送信する(ステップST107)。プロセッサ301は、インタフェース303を通じて、変更通知を第2の地域管理サーバ32に送信する。ここで、プロセッサ301は、変更通知を送信する対象を拡張料金テーブルによって影響の有る車線サーバを管轄する地域管理サーバに絞って送信しても良い。また、ステップST107及びステップST108では、統括連携サーバ1が変更通知を第2の料金テーブル管理サーバ30を経由して第2の地域管理サーバ32に送信する例を説明している。しかしながら、統括連携サーバ1が直接第2の地域管理サーバ32に変更通知を送信しても良い。
【0080】
第1の地域管理サーバ22のプロセッサ221及び第2の地域管理サーバ32のプロセッサ321は、統括連携サーバ1にテーブル要求を送信する(ステップST108)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ221は、受信した変更通知により、新たな拡張料金テーブルが作成されたことを知る。そこで、プロセッサ221は、インタフェース223を通じて、新たな拡張料金テーブルを取得するためにクエリであるテーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。
【0081】
ここで、第1の地域管理サーバ22は、自身が管轄する第1の料金所サーバ23、すなわち、第1の地域管理サーバ22が管轄する料金所についての拡張料金テーブルがあれば充分である。そこで、プロセッサ221は、例えば、第1の地域管理サーバ22が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみを要求するテーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。同様に、第2の高速道路会社3の管轄下にある第2の地域管理サーバ32のプロセッサ321は、第2の料金テーブル管理サーバ30から変更通知を受信する。そして、プロセッサ321は、受信した変更通知により、新たな拡張料金テーブルが作成されたことを知る。そこで、プロセッサ321は、第2の地域管理サーバ32が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみを要求するクエリである、テーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。
【0082】
なお、プロセッサ221とプロセッサ321が送信するテーブル要求は、同時に送信する必要はない。例えば、プロセッサ221又はプロセッサ321はそれぞれ、変更通知を受信後すぐにテーブル要求を送信して良い。
【0083】
プロセッサ101は、第1の料金テーブル管理サーバ20にテーブル要求を送信する(ステップST109)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、各地域管理サーバからテーブル要求を受信する。統括連携サーバ1のプロセッサ101は、データ仮想化技術により、拡張料金テーブルが記憶部102に記憶されているように見える。しかしながら、実際には、第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に記憶されている。そこで、プロセッサ101は、拡張料金テーブルを取得するために、外部データラッパ(Foreign Data Wrapper)機能を使用して、受信したテーブル要求を第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に適合したテーブル要求に変換して送信する。
【0084】
プロセッサ201は、拡張料金テーブル情報を統括連携サーバ1に送信する(ステップST110)。プロセッサ201は、インタフェース203を通じて、テーブル要求を受信する。そして、プロセッサ201は、受信したテーブル要求に従って、記憶部202に記憶された拡張料金テーブルから第1の地域管理サーバ22又は第2の地域管理サーバ32が管轄する料金所に関連する部分拡張料金テーブルである自地域拡張料金テーブルを取得する。そしてプロセッサ201は、インタフェース203を通じて、当該自地域拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む拡張料金テーブル情報を統括連携サーバ1に送信する。ここで、第1の地域管理サーバ22によって送信されたテーブル要求に基づいて生成された自地域拡張料金テーブルは、第1の地域管理サーバ22が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみを含む。そして、第2の地域管理サーバ32によって送信されたテーブル要求に基づいて生成された自地域拡張料金テーブルは、第2の地域管理が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみを含む。
【0085】
プロセッサ101は、自地域拡張料金テーブル情報を第1の地域管理サーバ22及び第2の地域管理サーバ32に送信する(ステップST111)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、自地域拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ101は、外部データラッパ機能を用いて受信した拡張料金テーブルをプロセッサ101が取り扱い可能なデータに変換する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、取得した自地域拡張料金テーブルから第1の地域管理サーバ22及び第2の地域管理サーバ32に対応した自地域拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む自地域拡張料金テーブル情報を第1の地域管理サーバ22及び第2の地域管理サーバ32に送信する。
【0086】
図11は、拡張料金テーブルから自地域料金所拡張料金テーブルを作成する一例を示した図である。
図11(a)は、第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に記憶された拡張料金テーブルの一部の一例を示したものである。例えば、第1の地域管理サーバは、A地域管理サーバ、B地域管理サーバ、及びC地域管理サーバで構成されるとする。そしてA地域管理サーバは、A自動車道にある第1の料金所~第3の料金所を管轄し、B地域管理サーバは、がB自動車道にある第4の料金所~第6の料金所を管轄し、C地域管理サーバは、C自動車道にある第7の料金所~第8の料金所を管轄するとする。
図11(a)の拡張料金テーブルは、各料金所間の通行料金を示している。料金テーブルの上段、中段、下段は、それぞれ、軽自動車、普通車、中型車等の通行料金である。
【0087】
図11(b)及び(c)それぞれは、A地域管理サーバの自地域拡張料金テーブル及びB地域管理サーバの自地域拡張料金テーブルの例を示す。A地域管理サーバがテーブル要求を統括連携サーバ1に送信すると、A地域管理サーバは、例えば、
図11(b)に示すような自地域拡張料金テーブルを受信することになる。同様に、B地域管理サーバがテーブル要求を統括連携サーバ1に送信すると、B地域管理サーバは、例えば、
図11(c)に示すような自地域拡張料金テーブルを受信することになる。なお、
図11では簡単化のため示していないが、C自地域管理サーバも第7の料金所~第8の料金所に関連する自地域拡張料金テーブルを統括連携サーバ1から受信するのは勿論である。
【0088】
プロセッサ221及びプロセッサ321はそれぞれ、自地域拡張料金テーブル情報に含まれる自地域拡張料金テーブルから料金所拡張料金テーブルを作成する(ステップST112)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて、自地域拡張料金テーブルを受信する。そして、プロセッサ221は、自地域拡張料金テーブル情報に含まれる自地域拡張料金テーブルから第1の料金所サーバ23が備える各料金所サーバに関連する料金テーブルのみにした料金所拡張料金テーブルを作成する。同様に、プロセッサ321は、インタフェース323を通じて、自地域拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ321は、自地域拡張料金テーブル情報に含まれる自地域拡張料金テーブルから第2の料金所サーバ33が備える各料金所サーバ各々に関連する料金テーブルのみにした料金所拡張料金テーブルを作成する。
【0089】
図12は、プロセッサ221が自地域拡張料金テーブルから各料金所サーバに対応した料金所拡張料金テーブルを作成する一例を示す図である。
【0090】
図12(a)は、
図11(b)で示したA地域管理サーバの自地域拡張料金テーブルである。ここで、例えば、第1の料金所サーバ23は、A料金所サーバ、B料金所サーバ、C料金所サーバ等を備えるとする。そして、A料金所サーバは、第1の料金所を管轄し、B料金所サーバは、第2の料金所を管轄し、C料金所サーバは、第3の料金所サーバを管轄するとする。
【0091】
図12(b)は、第1の料金所を管轄するA料金所サーバのための料金所拡張料金テーブルであり、
図12(c)は、第2の料金所を管轄するB料金所サーバのための料金所拡張料金テーブルであり、
図12(d)は、第3の料金所を管轄するC料金所サーバのための料金所拡張料金テーブルである。
図12(a)~(d)に示すように、プロセッサ221は、自地域拡張料金テーブルから各料金所サーバに関連する料金テーブルのみを有する料金所拡張料金テーブルを作成する。
【0092】
図13は、プロセッサ221が自地域拡張料金テーブルから各料金所サーバに対応した料金所拡張料金テーブルを作成する一例を示す図である。
図13(a)は、
図11(c)で示したB地域管理サーバの自地域拡張料金テーブルである。ここで、例えば、第1の料金所サーバ23は、
図12で説明した料金所サーバに加えて、第4の料金所を管轄するD料金所サーバ、第5の料金所を管轄するE料金所サーバ、及び第6の料金所を管轄するF料金所サーバを備えるとする。
【0093】
図13(b)は、第4の料金所を管轄するD料金所サーバのための料金所拡張料金テーブルであり、
図13(c)は、第5の料金所を管轄するE料金所サーバのための車線拡張料金テーブルである。なお、
図13では、簡単化のため、第6の料金所を管轄するF料金所サーバのための料金所拡張料金テーブルを省略している。
図13(a)~(c)に示すように、プロセッサ221は、自地域拡張料金テーブルから各料金所に関連する料金テーブルのみを有する料金所拡張料金テーブルを作成する。
【0094】
また、プロセッサ321も
図12及び
図13を参照して説明したのと同様に料金所拡張料金テーブルを作成する。
【0095】
プロセッサ221及びプロセッサ321はそれぞれ、料金所拡張料金テーブルを含む料金所拡張料金テーブル情報を第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33に送信する(ステップST113)。第1の料金所サーバ23のプロセッサ231は、インタフェース233を通じて、料金所拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む料金所拡張料金テーブル情報を送信する。同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて、料金所拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む料金所拡張料金テーブル情報を送信する。
【0096】
第1の料金所サーバ23のプロセッサ231及び第2の料金所サーバ33のプロセッサ331は、車線拡張料金テーブルを作成する(ステップST114)。プロセッサ231は、インタフェース233を通じて料金所拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ231は、料金所拡張料金テーブル情報に含まれる料金所拡張料金テーブルを車線拡張料金テーブルとして作成する。同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて料金所拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ331は、料金所拡張料金テーブル情報に含まれる料金所拡張料金テーブルを車線拡張料金テーブルとして作成する。
【0097】
プロセッサ231及びプロセッサ331は、車線拡張料金テーブルを含む車線拡張料金テーブル情報を第1の車線サーバ25及び第2の車線サーバ35に送信する(ステップST115)。プロセッサ231は、インタフェース233を通じて、車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む車線拡張料金テーブル情報を第1の車線サーバ25のうちの対応する車線サーバに送信する。同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて、車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む車線拡張料金テーブル情報を第2の車線サーバ35のうちの対応する車線サーバに送信する。
【0098】
第1の車線サーバ25のプロセッサ351及び第2の車線サーバ35のプロセッサ351はそれぞれ、送達通知を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST116)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて、車線拡張料金テーブル情報を受信する。そして受信した車線拡張料金テーブル情報に含まれる車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を記憶部252に記憶する。車線拡張料金テーブルを記憶部252に記憶すると、プロセッサ251は、記憶部252に車線拡張料金テーブルを記憶したことを示す送達通知を出力する。そして、プロセッサ251は、通信部であるインタフェース253を通じて、送達通知を第1の広域管理サーバ21に送信する。
【0099】
ここで、当該送達通知は、第1の広域管理サーバ21に直接送信しても良いし、第1の料金所サーバ23及び/又は第1の地域管理サーバ22を中継して送信しても良い。同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて、車線拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ351は、受信した車線拡張料金テーブル情報に含まれる車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を記憶部352に記憶する。車線拡張料金テーブルを記憶部252に記憶すると、プロセッサ351は、記憶部252に車線拡張料金テーブルを記憶したことを示す送達通知を出力する。そして、プロセッサ251は、通信部であるインタフェース353を通じて、送達通知を第2の広域管理サーバ31に送信する。ここで、当該送達通知は、第2の広域管理サーバ31に直接送信しても良いし、第2の料金所サーバ33及び/又は第2の地域管理サーバ32を中継して送信しても良い。
【0100】
プロセッサ211及びプロセッサ311はそれぞれ、送達通知を統括連携サーバ1に送信する(ステップST117)。プロセッサ211は、インタフェース213を介して送達通知を受信する。プロセッサ211は、インタフェース213を通じて、受信した送達通知を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ211は、受信した送達通知を記憶部212に記憶しても良い。プロセッサ311は、インタフェース313を介して送達通知を受信する。プロセッサ311は、インタフェース313を通じて、受信した送達通知を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ311は、受信した送達通知を、記憶部312に記憶しても良い。
【0101】
プロセッサ101は、運用開始情報を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST117)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、各広域管理サーバから送達通知を受信する。そして、すべての広域管理サーバから送達通知を受信すると、プロセッサ101は、拡張料金テーブルがすべての車線サーバで共有されたと判定し、運用開始情報を各広域管理サーバに送信する。各車線サーバは、拡張料金テーブル適用条件に含まれる開始時刻に従って拡張料金テーブルを使用することになる。ここで、各車線サーバは、操作部を介して、車線サーバを管理する管理人によって拡張料金テーブルを使用するようにしても良い。この場合、拡張料金テーブル適用条件を車線サーバまで送信しなくても良い。また、各車線サーバは、任意のサーバ(広域管理サーバ、料金テーブル管理サーバ、地域管理サーバ等)又は他の任意の装置から指示を受けて拡張料金テーブルを使用するようにしても良い。
【0102】
なお、ステップST117及びステップST118は、省略可能である。すなわち、送達通知を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31が受信した段階で第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31は、拡張料金テーブルが全ての車線サーバで共有されたと判定し、運用を開始しても良い。
【0103】
(拡張料金テーブル適用条件共有)
次に拡張料金テーブル適用条件を各広域管理サーバで共有するための動作を説明する。
【0104】
図14は、第1の実施形態に係る拡張料金テーブル適用条件を各広域管理サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
ステップST101~ステップST105までは、
図10を参照して説明した動作と同様であるため、説明を省略する。
【0105】
プロセッサ101は、第2の広域管理サーバ31に変更通知を送信する(ステップST121)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて変更通知を第2の広域管理サーバ31に送信する。
【0106】
プロセッサ311は、条件情報要求を統括連携サーバ1に送信する(ステップST122)。プロセッサ311は、インタフェース313を通じて、変更通知を受信する。プロセッサ311は、受信した変更通知から拡張料金テーブル適用条件が作成されたことを知る。そして、プロセッサ311は、当該拡張料金テーブル適用条件を要求する条件情報要求を出力し、インタフェース313を通じて当該条件情報要求を統括連携サーバ1に送信する。
【0107】
プロセッサ101は、第1の広域管理サーバ21に条件情報要求を送信する(ステップST123)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、条件情報要求を受信する。統括連携サーバ1のプロセッサ101は、データ仮想化技術により、拡張料金テーブル適用条件が記憶部102に記憶されているように見える。しかしながら、実際には、第1の広域管理サーバ21の記憶部212に記憶されている。そこで、プロセッサ101は、拡張料金テーブル適用条件を取得するために、外部データラッパ機能を使用して、受信した条件情報要求を第1の広域管理サーバ21の記憶部212に適合した条件情報要求に変換して送信する。
【0108】
プロセッサ211は、拡張料金テーブル適用条件情報を統括連携サーバ1に送信する(ステップST124)。プロセッサ211は、インタフェース213を通じて、テーブル要求を受信する。そして、プロセッサ211は、受信したテーブル要求に従って、記憶部202に記憶された拡張料金テーブル適用条件を取得する。そしてプロセッサ211は、インタフェース213を通じて、当該拡張料金テーブル適用条件を含む拡張料金テーブル適用条件情報を統括連携サーバ1に送信する。
【0109】
プロセッサ101は、拡張料金テーブル適用条件情報を第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST125)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて拡張料金テーブル適用条件情報を受信する。プロセッサ101は、外部データラッパ機能を用いて、受信した拡張料金テーブル適用条件情報をプロセッサ101が取り扱い可能なデータに変換する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、拡張料金テーブル適用条件情報を第2の広域管理サーバ31に送信する。拡張料金テーブル適用条件情報を受信した第2の広域管理サーバ31のプロセッサ311は、受信した拡張料金テーブル適用条件情報のうちの拡張料金テーブル適用条件を記憶部312に記憶する。
【0110】
これにより、拡張料金テーブル適用条件は、各広域管理サーバで共有されることになる。
【0111】
(拡張料金テーブル適用条件の共有の変形例)
図15は、第1の実施形態に係る拡張料金テーブル適用条件を各地域管理サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
拡張料金テーブル適用条件は、各地域管理サーバ、すなわち、第1の地域管理サーバ22、第2の地域管理サーバ32、及び第3の地域管理サーバ42で共有しても良い。そこで、
図15に各地域管理サーバで拡張料金テーブル適用条件を共有するための処理の一例を示す。
【0112】
ステップST101~ステップST105までは、
図10を参照して説明した動作と同様であるため、説明を省略する。
【0113】
プロセッサ101は、第2の広域管理サーバ31に変更通知を送信する(ステップST131)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて変更通知を第2の広域管理サーバ31に送信する。
【0114】
プロセッサ311は、第2の地域管理サーバ32に変更通知を送信する(ステップST132)。プロセッサ311は、インタフェース313を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ311は、インタフェース313を通じて変更通知を第2の地域管理サーバ32に送信する。
【0115】
プロセッサ221及びプロセッサ321はそれぞれ、条件情報要求を統括連携サーバ1に送信する(ステップST133)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて、変更通知を受信する。プロセッサ221は、受信した変更通知から拡張料金テーブル適用条件が作成されたことを知る。そして、プロセッサ221は、当該拡張料金テーブル適用条件を要求する条件情報要求を出力し、インタフェース223を通じて当該条件情報要求を統括連携サーバ1に送信する。同様に、プロセッサ221は、インタフェース323を通じて、変更通知を受信する。プロセッサ321は、受信した変更通知から拡張料金テーブル適用条件が作成されたことを知る。そして、プロセッサ321は、当該拡張料金テーブル適用条件を要求する条件情報要求を出力し、インタフェース323を通じて当該条件情報要求を統括連携サーバ1に送信する。
【0116】
プロセッサ101は、第1の広域管理サーバ21に条件情報要求を送信する(ステップST134)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、条件情報要求を受信する。統括連携サーバ1のプロセッサ101は、データ仮想化技術により、拡張料金テーブル適用条件が記憶部102に記憶されているように見える。しかしながら、実際には、第1の広域管理サーバ21の記憶部212に記憶されている。そこで、プロセッサ101は、拡張料金テーブル適用条件を取得するために、外部データラッパ機能を使用して、受信した条件情報要求を第1の広域管理サーバ21の記憶部212に適合したSQL(Structured Query Language)に変換して送信する。
【0117】
プロセッサ211は、拡張料金テーブル適用条件情報を統括連携サーバ1に送信する(ステップST135)。プロセッサ211は、インタフェース203を通じて、テーブル要求を受信する。そして、プロセッサ211は、受信したテーブル要求に従って、記憶部212に記憶された拡張料金テーブル適用条件を取得する。そしてプロセッサ211は、インタフェース213を通じて、当該拡張料金テーブル適用条件を含む拡張料金テーブル適用条件情報を統括連携サーバ1に送信する。
【0118】
プロセッサ101は、拡張料金テーブル適用条件情報を第2の地域管理サーバ32に送信する(ステップST136)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて拡張料金テーブル適用条件情報を受信する。プロセッサ101は、外部データラッパ機能を用いて受信した拡張料金テーブル適用条件情報をプロセッサ101が取り扱い可能なデータに変換する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、拡張料金テーブル適用条件情報を第1の地域管理サーバ22及び第2の地域管理サーバ32に送信する。拡張料金テーブル適用条件情報を受信した第1の地域管理サーバ22のプロセッサ221及び第2の地域管理サーバ32のプロセッサ321はそれぞれ、受信した拡張料金テーブル適用条件情報のうちの拡張料金テーブル適用条件を記憶部222及び記憶部322に記憶する。
【0119】
これにより、拡張料金テーブル適用条件は、各地域管理サーバで共有されることになる。
【0120】
(第1の実施形態の作用効果)
以上説明した第1の実施形態によれば、データ仮想化技術を用いることにより、各料金テーブル管理サーバが拡張料金テーブルをリアルタイムに同期するための動作が不要になる。これにより、システムの簡素化が可能になり、システム全体で見た際にコストの低減につながる。さらに、他社が作成したデータを自社の記憶部でも共有する必要が低減されるため、データマネジメントが簡素化される。
【0121】
[第2の実施形態]
(構成)
第2の実施形態に係る構成は、第1の実施形態に係る構成と同様であるため、構成についての説明を省略する。
【0122】
(拡張料金テーブルの共有)
図16は、第2の実施形態に係る拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
第2の実施形態では、各料金テーブル管理サーバがクエリ(テーブル要求)を統括連携サーバ1に送信して拡張料金テーブルを取得する。
【0123】
最初に第1の高速道路会社2が管轄する有料道路で交通渋滞が発生したとする。
【0124】
ステップST201~ステップST204は、
図10を参照して説明したステップST101~ステップST104と同一であるため、これらのステップの説明を省略する。
【0125】
プロセッサ201は、統括連携サーバ1に変更通知を送信する(ステップST205)。拡張料金テーブルを用いて通行料金の徴収を行うためには、拡張料金テーブルを第1の高速道路会社2、第2の高速道路会社3、及び第3の高速道路会社4それぞれが管轄する各料金所サーバで保持する必要がある。そこで、プロセッサ201は、インタフェース203を通じて、拡張料金テーブルを各料金所サーバに配布するために、新しい拡張料金テーブルが作成されたこと示す変更通知を統括連携サーバ1に送信する。
【0126】
統括連携サーバ1のプロセッサ101は、第2の高速道路会社3の第2の料金テーブル管理サーバ30に受信した変更通知を転送する(ステップST206)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ101は、インタフェース213を通じて、変更通知を第2の料金テーブル管理サーバ30に送信する。なお、
図16では簡単化のため、第2の高速道路会社3の第2の料金テーブル管理サーバ30に変更通知を送信しているが、第3の高速道路会社4の第3の料金テーブル管理サーバ40にも変更通知を送信する。また、変更通知を受信した後の第3の高速道路会社4の処理は、第2の高速道路会社3の処理と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0127】
第2の料金テーブル管理サーバ30のプロセッサ301は、統括連携サーバ1にテーブル要求を送信する(ステップST207)。プロセッサ301は、インタフェース303を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ301は、受信した変更通知により、新たな拡張料金テーブルが作成されたことを知る。そこで、プロセッサ301は、インタフェース303を通じて、新たな拡張料金テーブルを取得するためにクエリであるテーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。ここで、第2の料金テーブル管理サーバ30は、自身が管轄する第2の地域管理サーバ32についての拡張料金テーブルがあれば充分である。そこで、プロセッサ301は、例えば、第2の料金テーブル管理サーバ30が管轄する第2の地域管理サーバ32(すなわち、第2の料金テーブル管理サーバ30が管轄する料金所)に関連する拡張料金テーブルのみを要求するクエリである、テーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。
【0128】
プロセッサ101は、第1の料金テーブル管理サーバ20にテーブル要求を送信する(ステップST208)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、第2の料金テーブル管理サーバ30からテーブル要求を受信する。プロセッサ101は、データ仮想化技術により、拡張料金テーブルが記憶部102に記憶されているように見える。しかしながら、実際には、第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に記憶されている。そこで、プロセッサ101は、拡張料金テーブルを取得するために、外部データラッパ機能を使用して、受信したテーブル要求を第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に適合したSQLに変換して送信する。
【0129】
プロセッサ201は、拡張料金テーブル情報を統括連携サーバ1に送信する(ステップST209)。プロセッサ201は、インタフェース203を通じて、テーブル要求を受信する。そして、プロセッサ201は、受信したテーブル要求に従って、記憶部202に記憶された拡張料金テーブルを取得する。なお、取得する拡張料金テーブルは、第2の料金テーブル管理サーバ30が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブル(部分拡張料金テーブル)である。しかしながら、プロセッサ201は、記憶部202に記憶された拡張料金テーブルを取得しても良い。そしてプロセッサ201は、インタフェース203を通じて、当該拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む拡張料金テーブル情報を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ201は、記憶部202に記憶された拡張料金テーブルから第2の料金テーブル管理サーバ30が管轄する第2の地域管理サーバ32に関連する拡張料金テーブルのみを取得して第2の料金テーブル管理サーバ30に送信しても良い。
【0130】
プロセッサ101は、拡張料金テーブル情報を第2の料金テーブル管理サーバ30に送信する(ステップST210)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ101は、外部データラッパ機能を用いて受信した拡張料金テーブルをプロセッサ101が取り扱い可能なデータに変換する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、取得した拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む拡張料金テーブル情報を第2の料金テーブル管理サーバ30に送信する。
【0131】
プロセッサ201及びプロセッサ301はそれぞれ、域拡張料金テーブル情報に含まれる拡張料金テーブルから自地域拡張料金テーブルを作成する(ステップST211)。プロセッサ201は、記憶部202に記憶された拡張料金テーブルから第1の料金テーブル管理サーバ20の各地域管理サーバが管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみにした自地域拡張料金テーブルを作成する。同様に、プロセッサ301は、インタフェース303を通じて、拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ301は、拡張料金テーブル情報に含まれる拡張料金テーブルから第2の料金テーブル管理サーバ30の各地域管理サーバが管轄する料金所に関連する料金テーブルのみにした自地域拡張料金テーブルを作成する。
【0132】
プロセッサ201及びプロセッサ301はそれぞれ、自地域拡張料金テーブル情報を第1の地域管理サーバ22及び第2の地域管理サーバ32に送信する(ステップST212)。プロセッサ201は、作成した自地域拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む自地域拡張料金テーブル情報を第1の地域管理サーバ22に送信する。同様に、プロセッサ301は、作成した自地域拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む自地域拡張料金テーブル情報を第2の地域管理サーバ32に送信する。
【0133】
プロセッサ221及びプロセッサ321はそれぞれ、料金所拡張料金テーブル情報を第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33に送信する(ステップST213)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて、自地域拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ221は、自地域拡張料金テーブル情報に含まれる自地域拡張料金テーブルから第1の地域管理サーバ22が管轄する料金所それぞれに関連する料金所拡張料金テーブルを作成する。そして、プロセッサ221は、作成した料金所拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む料金所拡張料金テーブル情報を第1の料金所サーバ23に送信する。同様に、プロセッサ321は、インタフェース323を通じて、自地域拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ321は、自地域拡張料金テーブル情報に含まれる自地域拡張料金テーブルから第2の地域管理サーバ32が管轄する料金所それぞれに関連する料金所拡張料金テーブルを作成する。そして、プロセッサ321は、作成した料金所拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む料金所拡張料金テーブル情報を第2の料金所サーバ33に送信する。
【0134】
プロセッサ231及びプロセッサ331はそれぞれ、車線拡張料金テーブル情報を第1の車線サーバ25及び第2の車線サーバ35に送信する(ステップST214)。プロセッサ231は、インタフェース233を通じて、料金所拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ231は、料金所拡張料金テーブル情報に含まれる料金所拡張料金テーブルを車線拡張料金テーブルとして作成する。そして、プロセッサ231は、作成した車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む車線拡張料金テーブル情報を第1の車線サーバ25に送信する。
【0135】
同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて、料金所拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ331は、料金所拡張料金テーブル情報に含まれる料金所拡張料金テーブルを車線拡張料金テーブルとして作成する。そして、プロセッサ331は、作成した車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む車線拡張料金テーブル情報を第2の車線サーバ35に送信する。
【0136】
第1の車線サーバ25のプロセッサ351及び第2の車線サーバ35のプロセッサ351はそれぞれ、送達通知を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST215)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて、車線拡張料金テーブル情報を受信する。そして受信した車線拡張料金テーブル情報に含まれる車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を記憶部252に記憶する。車線拡張料金テーブルを記憶部252に記憶すると、プロセッサ251は、記憶部252に車線拡張料金テーブルを記憶したことを示す送達通知を出力する。そして、プロセッサ251は、通信部であるインタフェース253を通じて、送達通知を第1の広域管理サーバ21に送信する。
【0137】
ここで、当該送達通知は、第1の広域管理サーバ21に直接送信しても良いし、第1の料金所サーバ23及び/又は第1の地域管理サーバ22を中継して送信しても良い。同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて、車線拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ351は、受信した車線拡張料金テーブル情報に含まれる車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を記憶部352に記憶する。車線拡張料金テーブルを記憶部252に記憶すると、プロセッサ351は、記憶部252に車線拡張料金テーブルを記憶したことを示す送達通知を出力する。そして、プロセッサ251は、通信部であるインタフェース353を通じて、送達通知を第2の広域管理サーバ31に送信する。ここで、当該送達通知は、第2の広域管理サーバ31に直接送信しても良いし、第2の料金所サーバ33及び/又は第2の地域管理サーバ32を中継して送信しても良い。
【0138】
プロセッサ211及びプロセッサ311はそれぞれ、送達通知を統括連携サーバ1に送信する(ステップST216)。プロセッサ211は、インタフェース213を介して送達通知を受信する。プロセッサ211は、インタフェース213を通じて、受信した送達通知を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ211は、受信した送達通知を記憶部212に記憶しても良い。プロセッサ311は、インタフェース313を介して送達通知を受信する。プロセッサ311は、インタフェース213を介して、受信した送達通知を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ311は、受信した送達通知を、記憶部312に記憶しても良い。
【0139】
プロセッサ101は、運用開始情報を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST217)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、各広域管理サーバから送達通知を受信する。そして、すべての広域管理サーバから送達通知を受信すると、プロセッサ101は、拡張料金テーブルがすべての車線サーバで共有されたと判定し、運用開始情報を各広域管理サーバに送信する。各車線サーバは、拡張料金テーブル適用条件に含まれる開始時刻に従って拡張料金テーブルを使用することになる。ここで、各車線サーバは、操作部を介して、車線サーバを管理する管理人によって拡張料金テーブルを使用するようにしても良い。この場合、拡張料金テーブル適用条件を車線サーバまで送信しなくても良い。また、各車線サーバは、任意のサーバ(広域管理サーバ、料金テーブル管理サーバ、地域管理サーバ等)又は他の任意の装置から指示を受けて拡張料金テーブルを使用するようにしても良い。
【0140】
なお、ステップST216及びステップST217は、省略可能である。すなわち、送達通知を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31が受信した段階で第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31は、拡張料金テーブルが全ての車線サーバで共有されたと判定し、運用を開始しても良い。
【0141】
(拡張料金テーブル適用条件共有)
拡張料金テーブル適用情報を各広域管理サーバで共有するための動作は、第1の実施形態と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0142】
(第2の実施形態の作用効果)
以上説明した第2の実施形態によれば、データ仮想化技術を用いることにより、各料金テーブル管理サーバが拡張料金テーブルを同期するための動作が不要になる。これにより、システムの簡素化が可能になり、システム全体で見た際にコストの低減につながる。
【0143】
[第3の実施形態]
(構成)
第3の実施形態に係る構成は、第1の実施形態に係る構成と同様であるため、構成についての説明を省略する。
【0144】
(拡張料金テーブルの共有)
図17は、第2の実施形態に係る拡張料金テーブルを各車線サーバで共有するための処理の一例を示すシーケンス図である。
第3の実施形態では、各料金所サーバがクエリ(テーブル要求)を統括連携サーバ1に送信して拡張料金テーブルを取得する。
【0145】
最初に第1の高速道路会社2が管轄する有料道路で交通渋滞が発生したとする。
【0146】
ステップST301~ステップST307は、
図10を参照して説明したステップST101~ステップST107と同一であるため、これらのステップの説明を省略する。なお、ステップST306~ステップST308では、変更通知を第2の料金テーブル管理サーバ30及び第2の地域管理サーバ32が中継する例を示しているが、これらのステップは、省略可能である。すなわち、統括連携サーバ1が第2の料金所サーバ33に直接変更通知を送信しても良い。
【0147】
プロセッサ221及びプロセッサ321はそれぞれ、第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33に変更通知を送信する(ステップST308)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて変更通知を受信する。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて変更通知を第1の料金所サーバ23に送信する。同様に、プロセッサ321は、インタフェース323を通じて変更通知を受信する。プロセッサ321は、インタフェース323を通じて変更通知を第2の料金所サーバ33に送信する。
【0148】
プロセッサ231及びプロセッサ331は、統括連携サーバ1にテーブル要求を送信する(ステップST309)。プロセッサ231は、インタフェース233を通じて、変更通知を受信する。そして、プロセッサ231は、受信した変更通知により、新たな拡張料金テーブルが作成されたことを知る。そこで、プロセッサ231は、インタフェース233を通じて、新たな拡張料金テーブルを取得するためにクエリであるテーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。ここで、第1の料金所サーバ23は、自身が料金所についての拡張料金テーブルがあれば充分である。そこで、プロセッサ231は、例えば、第1の料金所サーバ23に関連する拡張料金テーブルのみを要求するテーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。
【0149】
同様に、第2の高速道路会社3の管轄下にある第2の料金所サーバ33のプロセッサ331は、第2の地域管理サーバ32から変更通知を受信する。そして、プロセッサ331は、受信した変更通知により、新たな拡張料金テーブルが作成されたことを知る。そこで、プロセッサ331は、第2の料金所サーバ33に関連する拡張料金テーブルのみを要求するクエリである、テーブル要求を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ231とプロセッサ331が送信するテーブル要求は、同時に送信する必要はない。例えば、プロセッサ231又はプロセッサ331はそれぞれ、変更通知を受信後すぐにテーブル要求を送信して良い。
【0150】
プロセッサ101は、第1の料金テーブル管理サーバ20にテーブル要求を送信する(ステップST310)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、各料金所サーバからテーブル要求を受信する。統括連携サーバ1のプロセッサ101は、データ仮想化技術により、拡張料金テーブルが記憶部102に記憶されているように見える。しかしながら、実際には、第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に記憶されている。そこで、プロセッサ101は、拡張料金テーブルを取得するために、外部データラッパ機能を使用して、受信したテーブル要求を第1の料金テーブル管理サーバ20の記憶部202に適合したテーブル要求に変換して送信する。
【0151】
プロセッサ201は、料金所拡張料金テーブル情報を統括連携サーバ1に送信する(ステップST311)。プロセッサ201は、インタフェース203を通じて、テーブル要求を受信する。そして、プロセッサ201は、受信したテーブル要求に従って、記憶部202に記憶された拡張料金テーブルから第1の料金所サーバ23又は第2の料金所サーバ33に関連する部分拡張料金テーブルである料金所拡張料金テーブルを取得する。そしてプロセッサ201は、インタフェース203を通じて、当該料金所拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む料金所拡張料金テーブル情報を統括連携サーバ1に送信する。
【0152】
ここで、第1の料金所サーバ23によって送信されたテーブル要求に基づいて生成された料金所拡張料金テーブルは、第1の料金所サーバ23が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみを含む。そして、第2の料金所サーバ33によって送信されたテーブル要求に基づいて生成された料金所拡張料金テーブルは、第2の料金所サーバ33が管轄する料金所に関連する拡張料金テーブルのみを含む。
【0153】
プロセッサ101は、料金所拡張料金テーブル情報を第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33に送信する(ステップST312)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、料金所拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ101は、外部データラッパ機能を用いて受信した料金所拡張料金テーブルをプロセッサ101が取り扱い可能なデータに変換する。そして、プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33それぞれに対応した料金所拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む料金所拡張料金テーブル情報を第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33それぞれに送信する。
【0154】
プロセッサ231及びプロセッサ331はそれぞれ、車線拡張料金テーブルを含む車線拡張料金テーブル情報を第1の車線サーバ25及び第2の車線サーバ35に送信する(ステップST313)。プロセッサ231は、インタフェース233を通じて料金所拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ231は、料金所拡張料金テーブル情報に含まれる料金所拡張料金テーブルを車線拡張料金テーブルとして作成する。そして、プロセッサ231は、車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む車線拡張料金テーブル情報を第1の車線サーバ25のうちの対応する車線サーバに送信する。
【0155】
同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて料金所拡張料金テーブル情報を受信する。プロセッサ331は、料金所拡張料金テーブル情報に含まれる料金所拡張料金テーブルを車線拡張料金テーブルとして作成する。そして、プロセッサ331は、車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を含む車線拡張料金テーブル情報を第2の車線サーバ35のうちの対応する車線サーバに送信する。
【0156】
第1の車線サーバ25のプロセッサ351及び第2の車線サーバ35のプロセッサ351はそれぞれ、送達通知を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST314)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて、車線拡張料金テーブル情報を受信する。そして受信した車線拡張料金テーブル情報に含まれる車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を記憶部252に記憶する。車線拡張料金テーブルを記憶部252に記憶すると、プロセッサ251は、記憶部252に車線拡張料金テーブルを記憶したことを示す送達通知を出力する。そして、プロセッサ251は、通信部であるインタフェース253を通じて、送達通知を第1の広域管理サーバ21に送信する。ここで、当該送達通知は、第1の広域管理サーバ21に直接送信しても良いし、第1の料金所サーバ23及び/又は第1の地域管理サーバ22を中継して送信しても良い。
【0157】
同様に、プロセッサ331は、インタフェース333を通じて、車線拡張料金テーブル情報を受信する。そして、プロセッサ351は、受信した車線拡張料金テーブル情報に含まれる車線拡張料金テーブル及び拡張料金テーブル適用条件を記憶部352に記憶する。車線拡張料金テーブルを記憶部252に記憶すると、プロセッサ351は、記憶部252に車線拡張料金テーブルを記憶したことを示す送達通知を出力する。そして、プロセッサ251は、通信部であるインタフェース353を通じて、送達通知を第2の広域管理サーバ31に送信する。ここで、当該送達通知は、第2の広域管理サーバ31に直接送信しても良いし、第2の料金所サーバ33及び/又は第2の地域管理サーバ32を中継して送信しても良い。
【0158】
プロセッサ211及びプロセッサ311はそれぞれ、送達通知を統括連携サーバ1に送信する(ステップST315)。プロセッサ211は、インタフェース213を介して送達通知を受信する。プロセッサ211は、インタフェース213を通じて、受信した送達通知を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ211は、受信した送達通知を記憶部212に記憶しても良い。プロセッサ311は、インタフェース313を介して送達通知を受信する。プロセッサ311は、インタフェース213を通じて、受信した送達通知を統括連携サーバ1に送信する。なお、プロセッサ311は、受信した送達通知を、記憶部312に記憶しても良い。
【0159】
プロセッサ101は、運用開始情報を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31に送信する(ステップST316)。プロセッサ101は、インタフェース103を通じて、各広域管理サーバから送達通知を受信する。そして、すべての広域管理サーバから送達通知を受信すると、プロセッサ101は、拡張料金テーブルがすべての車線サーバで共有されたと判定し、運用開始情報を各広域管理サーバに送信する。各車線サーバは、拡張料金テーブル適用条件に含まれる開始時刻に従って拡張料金テーブルを使用することになる。
【0160】
ここで、各車線サーバは、操作部を介して、車線サーバを管理する管理人によって拡張料金テーブルを使用するようにしても良い。この場合、拡張料金テーブル適用条件を車線サーバまで送信しなくても良い。また、各車線サーバは、任意のサーバ(広域管理サーバ、料金テーブル管理サーバ、地域管理サーバ等)又は他の任意の装置から指示を受けて拡張料金テーブルを使用するようにしても良い。
【0161】
なお、ステップST315及びステップST316は、省略可能である。すなわち、送達通知を第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31が受信した段階で第1の広域管理サーバ21及び第2の広域管理サーバ31は、拡張料金テーブルが全ての車線サーバで共有されたと判定し、運用を開始しても良い。
【0162】
(拡張料金テーブル適用条件共有)
拡張料金テーブル適用情報を各広域管理サーバで共有するための動作は、第1の実施形態と同じであるため、ここでの説明を省略する。
【0163】
(第3の実施形態の作用効果)
以上説明した第3の実施形態によれば、データ仮想化技術を用いることにより、各料金テーブル管理サーバが拡張料金テーブルを同期するための動作が不要になる。これにより、システムの簡素化が可能になり、システム全体で見た際にコストの低減につながる。
【0164】
また、第1の料金所サーバ23及び第2の料金所サーバ33がテーブル要求を行って料金所拡張料金テーブルを取得することにより、地域管理サーバが自地域拡張料金テーブルを取得する必要が無い。したがって、車線サーバまで拡張料金テーブル配布するまでに介在する装置が少なくなるため、システム全体で見た際に処理の低減につながる。
【0165】
[第4の実施形態]
[構成]
第4の実施形態に係る構成は、第1の実施形態に係る構成と同様であるため、構成についての説明を省略する。
【0166】
(随時処理)
第4の実施形態では、第1~第3の実施形態で説明した事前準備により、車線サーバが拡張料金テーブルを保持し、各広域管理サーバが拡張料金テーブル適用条件を保持することにより、拡張料金テーブルを用いた随時処理が可能になった際(運用段階)の処理について説明する。
【0167】
図18は、第4の実施形態に係る随時処理の一例を示すシーケンス図である。
最初に、渋滞などによって通行料金が調整され、拡張料金テーブルを用いた運用が開始されたものとする。すなわち、第1の実施形態による事前準備処理が終了し、拡張料金テーブルを用いた運用が開始されたものとする。
【0168】
そして、車両5は、第1の高速道路会社2が管轄する有料道路に入る又は有料道路上を走行しており、入口料金、本線FF、又はエリア境FFのいずれかに設置された第1の車線サーバ25を通過する。
【0169】
プロセッサ251は、車載器50から車両情報を受信する(ステップST401)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて車両情報を受信する。第1の車線サーバ25が管理する第1の路側機器26は、車両検知器262、カメラ263などを用いて車両5を検知する。そして、検知に基づいてアンテナ264は、車載器50と通信を開始する。そして、プロセッサ251は、車載器ID、ETCカードのカード番号情報、入場又は出場記録等を含む車両情報を受信する。
【0170】
プロセッサ251は、経路情報を第1の広域管理サーバ21に送信する(ステップST402)。
【0171】
プロセッサ251は、インタフェース253を通じて、車両情報を受信する。プロセッサ251は、自身に割り振られた料金所ID及び車両情報から車両5の通過経路を判定する。そして、プロセッサ251は、車両5の走行経路を示す走行履歴情報及び車両情報を含む経路情報を出力し、インタフェース253を通じて、第1の料金所サーバ23及び第1の地域管理サーバ22を中継して第1の広域管理サーバ21に当該経路情報を送信する。
【0172】
プロセッサ211は、車両5が割引の対象となる経路を通過しているかを判定する(ステップST403)。プロセッサ211は、インタフェース213を通じて、経路情報を受信する。プロセッサ211は、経路情報中の車両情報に含まれる車両IDと走行履歴情報で紐付けを行い、車両5毎の走行経路を示す走行経路情報を出力する。そして、当該走行経路情報及び記憶部212に記憶された拡張料金テーブル適用条件情報を照合し、車両5が拡張料金テーブルを適用するかどうか判定する。例えば、車両の走行経路が拡張料金テーブル適用情報に含まれる適用条件を満たす場合、プロセッサ211は、車両5に拡張料金テーブルを適用すると判定する。
【0173】
プロセッサ211は、車両5に拡張料金テーブルを適用すると判定した場合、拡張料金テーブル番号リストを作成する(ステップST404)。プロセッサ211は、適用する拡張料金テーブルの拡張料金テーブル番号及び車両5の車載器IDを含む拡張料金テーブル番号リストを作成する。
【0174】
プロセッサ211は、拡張料金テーブル番号リストを第1の地域管理サーバ22に送信する(ステップST405)。プロセッサ211は、作成した拡張料金テーブル番号リストを対象となる第1の地域管理サーバ22に送信する。拡張料金テーブル番号リストは、車両5が通過する可能性がある第1の車線サーバ25が有していれば良い。そこで、プロセッサ211は、第1の地域管理サーバ22のうちの対象となる第1の地域管理サーバ22にのみ拡張料金テーブル番号リストを送信する。
【0175】
プロセッサ221は、拡張料金テーブル番号リストを第1の管理IF装置24に送信する(ステップST406)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて拡張料金テーブル番号リストを受信する。そして、プロセッサ221は、対象となる第1の管理IF装置24に拡張料金テーブル番号リストを送信する。
【0176】
プロセッサ241は、拡張料金テーブル番号リストを第1の料金所サーバ23に送信する(ステップST407)。プロセッサ241は、インタフェース243を通じて拡張料金テーブル番号リストを受信する。そして、プロセッサ241は、対象となる第1の料金所サーバ23に拡張料金テーブル番号リストを送信する。なお、プロセッサ241は、拡張料金テーブルリストを第1の車線サーバ25に直接送信しても良い。この場合、以下のステップST408は省略される。
【0177】
プロセッサ231は、拡張料金テーブル番号リストを第1の車線サーバ25に送信する(ステップST408)。プロセッサ231は、インタフェース233を通じて拡張料金テーブル番号リストを受信する。そして、プロセッサ231は、対象となる第1の車線サーバ25に拡張料金テーブル番号リストを送信する。
【0178】
プロセッサ251は、拡張料金テーブル番号リストを記憶部252に登録する(ステップST409)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて拡張料金テーブル番号リストを受信する。そして、プロセッサ251は、記憶部252に拡張料金テーブル番号リストを登録する。
【0179】
その後、車両5が本線FF、エリア境FF、又は出口料金所に設置された第1の車線サーバ25を通過する。
【0180】
プロセッサ251は、車載器50から車両情報を受信する(ステップST410)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて車両情報を受信する。第1の車線サーバ25が管理する第1の路側機器26は、車両検知器262、カメラ263などを用いて車両5を検知する。そして、検知に基づいてアンテナ264は、車載器50と通信を開始する。そして、プロセッサ251は、車両情報を受信する。
【0181】
プロセッサ251は、車両情報に含まれる車載器IDから車両5が拡張料金テーブルリストに登録された車両であるか照合する(ステップST411)。プロセッサ251は、車両情報に含まれる車載器IDが記憶部252に記憶された拡張料金テーブル番号リストにある車載器IDに対応しているか照合する。対応する場合、プロセッサ251は、車両5が拡張料金テーブルを適用する車両5であると判定する。
【0182】
プロセッサ251は、通行料金の引き当て処理を行う(ステップST412)。プロセッサ251は、拡張料金テーブル番号リストに含まれる拡張料金テーブル番号に対応した車線拡張料金テーブルを用いて車両5の通行料金を決定し、決定した通行料金についての情報を車載器50に送信する。また、車載器50は、スピーカ等を通じて、通行料金がいくらだったかを運転者にアナウンスしても良い。
【0183】
また、
図18では、簡単化のため第1の高速道路会社2のみを用いて説明するが、車両5が第2の高速道路会社3及び第3の高速道路会社4に入ったのちに車線サーバ(出口料金所)から退場しても同様の動作になる。なお、車両5が走行した有料道路を管轄する広域管理サーバ同士で経路情報の引き渡しを行うのは勿論である。
【0184】
(第4の実施形態の作用効果)
以上説明した第4の実施形態によれば、広域管理サーバで経路把握を実施するため、車両側で多数の経路情報の経路把握およびその情報を用いての車線サーバ処理が不要となり、車線サーバおよび車載器側の記憶容量や処理負荷が軽減される。
【0185】
[第5の実施形態]
[構成]
第5の実施形態に係る構成は、第1の実施形態に係る構成と同様であるため、構成についての説明を省略する。
【0186】
(随時処理)
第5の実施形態では、第1~第3の実施形態で説明した事前準備により、車線サーバが拡張料金テーブルを保持し、各地域サーバが拡張料金テーブル適用条件を保持することにより、拡張料金テーブルを用いた随時処理が可能になった際(運用段階)の処理について説明する。
【0187】
図19は、第5の実施形態に係る随時処理の一例を示すシーケンス図である。
最初に、渋滞などによって通行料金が調整され、拡張料金テーブルを用いた運用が開始されたものとする。すなわち、第1の実施形態による事前準備処理が終了し、拡張料金テーブルを用いた運用が開始されたものとする。
【0188】
そして、車両5は、第1の高速道路会社2が管轄する有料道路に入る又は有料道路上を走行しており、入口料金、本線FF、又はエリア境FFのいずれかに設置された第1の車線サーバ25を通過する。
【0189】
プロセッサ251は、車載器50から車両情報を受信する(ステップST501)。プロセッサ251は、インタフェース253を通じて車両情報を受信する。第1の車線サーバ25が管理する第1の路側機器26は、車両検知器262、カメラ263などを用いて車両5を検知する。そして、検知に基づいてアンテナ264は、車載器50と通信を開始する。そして、プロセッサ251は、車両情報を受信する。
【0190】
プロセッサ251は、経路情報を第1の地域管理サーバ22に送信する(ステップST502)。
【0191】
プロセッサ251は、自身に割り振られた料金所ID及び車両情報から車両5の通過経路を判定する。そして、プロセッサ251は、車両5の走行経路を示す走行履歴情報及び車両情報を含む経路情報を出力し、インタフェース253を通じて、第1の料金所サーバ23を中継して第1の地域管理サーバ22に当該経路情報を送信する。
【0192】
プロセッサ221は、車両5が割引の対象となる経路を通過しているかを判定する(ステップST503)。プロセッサ221は、インタフェース223を通じて、経路情報を受信する。プロセッサ201は、経路情報中の車両情報に含まれる車両IDと走行履歴情報で紐付けを行い、車両5毎の走行経路を示す走行経路情報を出力する。そして、当該走行経路情報及び記憶部202に記憶された拡張料金テーブル適用条件情報を照合し、車両5が拡張料金テーブルを適用するかどうか判定する。例えば、車両の走行経路が拡張料金テーブル適用情報に含まれる適用条件を満たす場合、プロセッサ201は、車両5に拡張料金テーブルを適用すると判定する。
【0193】
車両5に拡張料金テーブルを適用すると判定した場合、プロセッサ221は、拡張料金テーブルリストを作成する(ステップST504)。プロセッサ201は、適用する拡張料金テーブルの拡張料金テーブル番号及び車両5の車載器IDを含む拡張料金テーブル番号リストを作成する。
【0194】
ステップST505~ステップST513は、第4の実施形態で説明したステップST406~ステップST414と同様であるため、ここでの説明を省略する。
【0195】
また、
図19では、簡単化のため第1の高速道路会社2のみを用いて説明するが、車両5が第2の高速道路会社3及び第3の高速道路会社4に入ったのちに車線サーバ(出口料金所)から退場しても同様の動作になる。なお、車両5が走行した有料道路を管轄する地域管理サーバ同士で経路情報の引き渡しを行うのは勿論である。
【0196】
(第5の実施形態の作用効果)
以上説明した第5実施形態によれば、地域管理サーバで経路把握を実施するため、車両側で多数の経路情報の経路把握およびその情報を用いての車線サーバ処理が不要となり、車線サーバおよび車載器側の記憶容量や処理負荷が軽減される。
【0197】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施形態~第3の実施形態はそれぞれ組み合わせることが可能である。例えば、第2の高速道路会社3は、第1の実施形態のように地域管理サーバがテーブル要求を統括連携サーバ1に送信し、第3の高速道路会社4は、料金テーブル管理サーバがテーブル要求を送信するようにしても良い。
【0198】
さらに、第4の実施形態と第5の実施形態も組み合わせることが可能である。すなわち、拡張料金テーブル適用条件を保持するサーバが高速道路会社毎に異なっていても良い。
【0199】
要するに、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
【符号の説明】
【0200】
1…統括連携サーバ
101、201、301…プロセッサ
102、202、302…記憶部
103、202、302…インタフェース
104、204、304…表示部
105、205、305…操作部
2、3、4…高速道路会社
20、30、40…料金テーブル管理サーバ
201、301、401…プロセッサ
202、302、402…記憶部
203、303、403…インタフェース
204、304、404…表示部
205、305、405…操作部
21、31、41…広域管理サーバ
211、311、411…プロセッサ
212、312、412…記憶部
213、313、413…インタフェース
214、314、414…表示部
215、315、415…操作部
22、32、42…地域管理サーバ
221、321、421…プロセッサ
222、322、422…記憶部
223、323、423…インタフェース
224、324、424…表示部
225、325、425…操作部
23、33、43…料金所サーバ
231、331、431…プロセッサ
232、332、432…記憶部
233、333、433…インタフェース
234、334、434…表示部
235、335、435…操作部
24、34、44…管理IF装置
241、341、441…プロセッサ
242、342、442…記憶部
243、343、443…インタフェース
244、344、444…表示部
245、345、445…操作部
25、35、45…車線サーバ
251、351、451…プロセッサ
252、352、452…記憶部
253、353、453…インタフェース
254、354、454…表示部
255,355、455…操作部
26、36、46…路側機器
261、361、461…インタフェース集約部
262、362、462…車両検知器
263、363、463…カメラ
264、364、464…アンテナ
265、365、465…路側表示器
266、366、466…発進制御器
28、38、48…交通管制中央局
5…車両
50…車載器