(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182259
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】補助電力供給装置、電源装置、及び医療システム
(51)【国際特許分類】
H02M 3/28 20060101AFI20221201BHJP
H02J 9/06 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
H02M3/28 C
H02M3/28 W
H02J9/06 110
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089726
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100163496
【弁理士】
【氏名又は名称】荒 則彦
(74)【代理人】
【識別番号】100169694
【弁理士】
【氏名又は名称】荻野 彰広
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】稲川 拓実
(72)【発明者】
【氏名】高野 優太
【テーマコード(参考)】
5G015
5H730
【Fターム(参考)】
5G015GB03
5G015HA12
5G015JA60
5H730AA15
5H730AA18
5H730AS01
5H730AS13
5H730AS17
5H730AS21
5H730BB26
5H730BB27
5H730BB82
5H730CC01
5H730DD02
5H730DD04
5H730DD16
5H730EE01
5H730EE07
5H730FD21
5H730XX14
5H730XX22
5H730XX41
(57)【要約】
【課題】補助電力供給回路部と副電源回路部との両方を備えるシステム全体の大型化を抑制することができる補助電力供給装置を提供する。
【解決手段】電源装置に接続される補助電力供給装置であって、前記電源装置への電力の供給が遮断された場合、前記電源装置へ電力を供給する補助電力供給回路部と、入力側が前記電源装置に接続され、出力側が負荷に接続され、前記電源装置から供給される電力に応じて、出力電圧を他の回路部に供給する副電源回路部と、を備える補助電力供給装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源装置に接続される補助電力供給装置であって、
前記電源装置への電力の供給が遮断された場合、前記電源装置へ電力を供給する補助電力供給回路部と、
入力側が前記電源装置に接続され、出力側が負荷に接続され、前記電源装置から供給される電力に応じて、出力電圧を他の回路部に供給する副電源回路部と、
を備える補助電力供給装置。
【請求項2】
前記電源装置には、外部の電源から交流電圧が供給され、
前記電源装置は、前記電源から供給される電圧を直流電圧に変換するコンバータを備え、
前記副電源回路部は、トランスを有する絶縁型のDC/DCコンバータを備え、
前記DC/DCコンバータには、前記コンバータにより変換された後の直流電圧が前記電源装置から供給され、
前記DC/DCコンバータは、供給された直流電圧を、予め決められた大きさの直流電圧に変換し、変換した後の直流電圧を前記出力電圧として前記他の回路部に出力する、
請求項1に記載の補助電力供給装置。
【請求項3】
前記電源装置は、
前記コンバータにより変換された後の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング回路部と、
前記スイッチング回路部により変換された後の交流電圧を1次側の巻線から2次側の巻線に伝送する第1トランスと、
前記第1トランスの2次側の巻線から供給された交流電圧を直流電圧に変換し、変換した後の直流電圧を出力する整流平滑化回路部と、
前記スイッチング回路部を制御する制御回路部と、
供給される電圧に応じて、前記スイッチング回路部のイネーブルとディザブルとを前記制御回路部に切り替えさせる切替回路部と、
を更に備え、
前記副電源回路部は、出力側が前記切替回路部と接続され、前記切替回路部を前記他の回路部のうちの1つとして、前記切替回路部に前記出力電圧を供給する、
請求項2に記載の補助電力供給装置。
【請求項4】
前記副電源回路部は、前記電源装置に対して前記補助電力供給回路部と並列に接続される、
請求項1から3のうちいずれか一項に記載の補助電力供給装置。
【請求項5】
前記電源装置は、1次側の平滑用コンデンサを備え、
前記補助電力供給装置は、
前記平滑用コンデンサの両端子のうちの第1平滑用コンデンサ端子と接続される第1電源端子と、
前記平滑用コンデンサの両端子のうちの第2平滑用コンデンサ端子と接続される第2電源端子と、
を備え、
前記補助電力供給回路部と前記副電源回路部は、前記第1電源端子と前記第2電源端子との間に並列に接続され、
前記補助電力供給回路部は、前記電源装置に電力が供給されることによって充電され、前記平滑用コンデンサの放電に応じて放電電流を放電する第1コンデンサを備える、
請求項4に記載の補助電力供給装置。
【請求項6】
前記補助電力供給回路部は、
前記第1電源端子と前記第2電源端子とのいずれか一方の電源端子と前記第1コンデンサとの間に接続される抵抗素子と、
前記電源端子と前記第1コンデンサとの間に前記抵抗素子と並列に接続されるダイオードと、
を更に備え、
前記ダイオードが電流を通す方向は、前記第1コンデンサの高電位側から前記電源端子に向かう方向である、
請求項5に記載の補助電力供給装置。
【請求項7】
前記第1コンデンサは、前記第1平滑用コンデンサ端子と前記第1電源端子とが接続され、前記第2平滑用コンデンサ端子と前記第2電源端子とが接続されている場合、前記平滑用コンデンサの放電に応じて、放電電流を放電する、
請求項5又は6に記載の補助電力供給装置。
【請求項8】
前記補助電力供給回路部は、
前記第1コンデンサを備える充放電回路部と、
前記平滑用コンデンサ又は前記第1コンデンサから印加される電圧に基づいて、予め決められた大きさの電流を出力する定電流回路部と、
前記定電流回路部から出力される電流に基づいて、予め決められた大きさの電圧を出力する定電圧回路部と、
前記第1コンデンサの検出電圧、又は、前記平滑用コンデンサの検出電圧が、前記定電圧回路部から出力される電圧に基づいて生成された参照電圧よりも低いか否かを判定する電圧判定回路部と、
前記電圧判定回路部の判定結果を示す情報を報知する報知回路部と、
を備え、
前記他の回路部には、前記報知回路部が含まれる、
請求項5から7のうちいずれか一項に記載の補助電力供給装置。
【請求項9】
請求項1から8のうちいずれか一項に記載の補助電力供給装置を備える前記電源装置である、
電源装置。
【請求項10】
請求項1から8のうちいずれか一項に記載の補助電力供給装置と、
前記電源装置と、
前記電源装置に負荷として接続された医療機器と、
を備える医療システム。
【請求項11】
前記電源装置は、前記電源装置の1次側の2つの入力伝送路のうちの少なくとも一方に設けられるヒューズ又はブレーカを備える、
請求項10に記載の医療システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補助電力供給装置、電源装置、及び医療システムに関する。
【背景技術】
【0002】
停電等の影響により電源装置への電力の供給が遮断された場合において、電源装置に接続されている負荷を保護する技術についての研究、開発が行われている。
【0003】
これに関し、整流回路部の出力側とスイッチング電源部の入力側との間において整流回路部の出力を平滑してスイッチング電源部に供給する平滑回路部を有し、整流回路部への交流電力の供給が遮断された状態におけるスイッチング電源部に出力保持時間を延長させる第2静電容量を、平滑回路部の第1静電容量に補助電力供給装置として追加可能な電源装置が知られている(特許文献1参照)。なお、出力保持時間は、整流回路部への交流電力の供給が遮断された状態においてスイッチング電源部が出力を保持することが可能な時間のことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、電源装置には、特許文献1に記載されたような補助電力供給装置に加えて、副電源装置が追加されることも少なくない。しかしながら、補助電力供給装置と副電源装置との2つの装置を電源装置に追加することは、電源装置の大型化に繋がることがある。電源装置の大型化は、汎用性の低下に繋がることがあり、望ましくない。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、補助電力供給回路部と副電源回路部との両方を備えるシステム全体の大型化を抑制することができる補助電力供給装置、電源装置、及び医療システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、電源装置に接続される補助電力供給装置であって、前記電源装置への電力の供給が遮断された場合、前記電源装置へ電力を供給する補助電力供給回路部と、入力側が前記電源装置に接続され、出力側が負荷に接続され、前記電源装置から供給される電力に応じて、出力電圧を他の回路部に供給する副電源回路部と、を備える補助電力供給装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、補助電力供給回路部と副電源回路部との両方を備えるシステム全体の大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態に係る電力供給システム1の構成の一例を示す図である。
【
図2】電力供給システム1の構成の他の例を示す図である。
【
図3】補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置PSの構成の一例を示す図である。
【
図4】補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置PSの構成の他の例を示す図である。
【
図5】補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置PSの構成の更に他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、実施形態では、直流電力に応じた電気信号、又は交流電力に応じた電気信号を伝送する導体のことを、伝送路と称して説明する。伝送路は、例えば、基板上にプリントされた導体であってもよく、導体が線状に形成された導線であってもよく、他の導体であってもよい。また、実施形態では、電圧と称した場合、所定の基準となる電位からの電位差を意味し、基準となる電位についての図示及び説明を省略する。ここで、基準となる電位は、如何なる電位であってもよい。実施形態では、一例として、基準となる電位がグラウンド電位である場合について説明する。また、実施形態では、説明の便宜上、あるフォトトランジスタの状態のうちコレクタ端子とエミッタ端子との間が通電している状態のことを、オン状態と称して説明する。また、実施形態では、説明の便宜上、あるフォトトランジスタの状態のうちコレクタ端子とエミッタ端子との間が通電していない状態のことを、オフ状態と称して説明する。
【0011】
<電力供給システムの構成>
以下、
図1を参照し、実施形態に係る電力供給システム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る電力供給システム1の構成の一例を示す図である。
【0012】
電力供給システム1は、外部の電源Pから供給される電圧に基づいて、予め決められた大きさの電圧を負荷LDに供給する。なお、
図1において、図を簡略化するため、電源Pについては、省略されている。
【0013】
以下では、一例として、電源Pが、交流電圧を電源装置10に供給する商用電源である場合について説明する。また、以下では、一例として、電力供給システム1が、負荷LDに直流電圧を供給する場合について説明する。なお、電源Pは、当該商用電源に代えて、交流電圧を電源装置10に供給する他の電源であってもよい。また、電源Pは、交流電圧を電源装置10に供給する電源に代えて、直流電圧を電源装置10に供給する他の電源であってもよい。また、電力供給システム1は、負荷LDに直流電圧を供給する構成に代えて、負荷LDに交流電圧を供給する構成であってもよい。
【0014】
負荷LDは、電力供給システム1から直流電力が供給される装置であれば、如何なる装置であってもよい。例えば、負荷LDは、モーター、蓄電池等である。
【0015】
電力供給システム1は、電源装置10と、補助電力供給装置20と、抵抗素子R1と、ダイオードD1と、ダイオードD2を備える。なお、電力供給システム1は、これらに加えて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等を備える構成であってもよい。また、電力供給システム1は、抵抗素子R1と、ダイオードD1と、ダイオードD2とのうちの一部又は全部を備えない構成であってもよい。また、
図1に示した例では、電力供給システム1では、電源装置10と、補助電力供給装置20と、抵抗素子R1と、ダイオードD1と、ダイオードD2とは、別体に構成されている。しかしながら、電力供給システム1では、電源装置10と、補助電力供給装置20と、抵抗素子R1と、ダイオードD1と、ダイオードD2とのうちの一部又は全部は、一体に構成されてもよい。また、電力供給システム1は、電源装置10と、補助電力供給装置20と、抵抗素子R1と、ダイオードD1と、ダイオードD2とに加えて、負荷LDを備える構成であってもよい。この場合、負荷LDは、電源装置10と、補助電力供給装置20と、抵抗素子R1と、ダイオードD1と、ダイオードD2とのうちの一部又は全部と一体に構成されてもよい。
【0016】
まず、電力供給システム1における電源装置10、補助電力供給装置20、負荷LD、抵抗素子R1、ダイオードD1、ダイオードD2の接続態様の一例について説明する。
【0017】
電源装置10は、電源端子10I11と、電源端子10I12と、入力端子10I21と、入力端子10I22と、出力端子10O11と、出力端子10O12と、出力端子10O21と、出力端子10O22との8つの端子を有する。なお、電源装置10は、当該8つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0018】
補助電力供給装置20は、電源端子20I11と、電源端子20I12と、入力端子20I21と、入力端子20I22と、出力端子20O11と、出力端子20O12との6つの端子を有する。なお、補助電力供給装置20は、当該6つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0019】
負荷LDは、電源端子LDI1と、電源端子LDI2との2つの端子を有する。なお、負荷LDは、当該2つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0020】
電源装置10の電源端子10I11は、伝送路を介して、電源Pが有する2つの出力端子のうちの一方と接続される端子である。なお、電源端子10I11と、電源Pとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0021】
電源装置10の電源端子10I12は、伝送路を介して、電源Pが有する2つの出力端子のうちの他方と接続される端子である。なお、電源端子10I12と、電源Pとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0022】
電源装置10の出力端子10O11は、伝送路を介して、負荷LDの電源端子LDI1と接続される。なお、出力端子10O11と電源端子LDI1との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0023】
電源装置10の出力端子10O11と負荷LDの電源端子LDI1とを接続する伝送路は、他の伝送路を介して、ダイオードD1のアノードと接続される。なお、出力端子10O11と電源端子LDI1とを接続する伝送路と、ダイオードD1との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0024】
ダイオードD1のカソードは、伝送路を介して、電源装置10の入力端子10I21と、ダイオードD2のカソードとのそれぞれと接続される。なお、ダイオードD1と入力端子10I21との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、ダイオードD1とダイオードD2との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0025】
ダイオードD2のアノードは、伝送路を介して、抵抗素子R1が有する2つの端子のうちの一方と、補助電力供給装置20の出力端子20O11とのそれぞれと接続される。なお、ダイオードD2と抵抗素子R1との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、ダイオードD2と出力端子20O11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0026】
抵抗素子R1が有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の入力端子20I21と接続される。なお、抵抗素子R1と入力端子20I21との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0027】
電源装置10の出力端子10O12は、伝送路を介して、負荷LDの電源端子LDI2と接続される。なお、出力端子10O12と電源端子LDI2との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0028】
電源装置10の出力端子11O12と負荷LDの電源端子LDI2とを接続する伝送路は、他の伝送路を介して、電源装置10の入力端子10I22と、補助電力供給装置20の入力端子20I22と、補助電力供給装置20の出力端子20O12とのそれぞれと接続される。なお、出力端子11O12と電源端子LDI2とを接続する伝送路と、入力端子10I22との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、出力端子11O12と電源端子LDI2とを接続する伝送路と、入力端子20I22との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、出力端子11O12と電源端子LDI2とを接続する伝送路と、出力端子20O12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0029】
電源装置10の出力端子10O21は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の電源端子20I11と接続される。なお、出力端子10O21と電源端子20I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0030】
電源装置10の出力端子10O22は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の電源端子20I12と接続される。なお、出力端子10O22と電源端子20I12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0031】
次に、電源装置10の構成について説明する。
【0032】
電源装置10は、電源回路部11と、制御回路部12と、切替回路部13を備える。なお、電源装置10は、これら3つの回路部に加えて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等を備える構成であってもよい。
【0033】
電源回路部11は、電源端子11I11と、電源端子11I12と、入力端子11I2と、出力端子11O11と、出力端子11O12と、出力端子11O21と、出力端子11O22との7つの端子を有する。なお、電源回路部11は、当該7つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0034】
制御回路部12は、入力端子12Iと、出力端子12Oとの2つの端子を有する。なお、制御回路部12は、当該2つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0035】
切替回路部13は、入力端子13I11と、入力端子13I12と、出力端子13Oとの3つの端子を有する。なお、切替回路部13は、当該3つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0036】
電源回路部11の電源端子11I11は、伝送路を介して、電源装置10の電源端子10I11と接続される。なお、電源端子11I11と電源端子10I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0037】
電源回路部11の電源端子11I12は、伝送路を介して、電源装置10の電源端子10I12と接続される。なお、電源端子11I12と電源端子10I12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0038】
電源回路部11の出力端子11O11は、伝送路を介して、電源装置10の出力端子10O11と接続される。なお、出力端子11O11と出力端子10O11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0039】
電源回路部11の出力端子11O12は、伝送路を介して、電源装置10の出力端子10O12と接続される。なお、出力端子11O12と出力端子10O12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0040】
電源回路部11の出力端子11O21は、伝送路を介して、電源装置10の出力端子10O21と接続される。なお、出力端子11O21と出力端子10O21との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0041】
電源回路部11の出力端子11O22は、伝送路を介して、電源装置10の出力端子10O22と接続される。なお、出力端子11O22と出力端子10O22との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0042】
電源回路部11の入力端子11I2は、伝送路を介して、制御回路部12の出力端子12Oと接続される。なお、入力端子11I2と出力端子12Oとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0043】
制御回路部12の入力端子12Iは、伝送路を介して、切替回路部13の出力端子13Oと接続される。なお、入力端子12Iと出力端子13Oとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0044】
切替回路部13の入力端子13I11は、伝送路を介して、電源装置10の入力端子10I21と接続される。なお、入力端子13I11と入力端子10I21との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0045】
切替回路部13の入力端子13I12は、伝送路を介して、電源装置10の入力端子10I22と接続される。なお、入力端子13I12と入力端子10I22との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0046】
次に、電源回路部11の構成について説明する。
【0047】
電源回路部11は、電源Pから供給される交流電圧を直流電圧に変換し、変換した後の直流電圧を出力可能な構成であれば、如何なる構成であってもよい。以下では、一例として、
図1に示したように、電源回路部11が、AC(Alternating Current)/DC(Direct Current)コンバータ111と、スイッチング回路部112と、トランス113と、整流平滑化回路部114を備える場合について説明する。なお、電源回路部11は、電源Pから直流電圧を供給される場合、AC/DCコンバータ111に代えて、DC/DCコンバータを備える。すなわち、電源回路部11は、電源Pから供給される電圧を直流電圧に変換するコンバータを備える。このコンバータの一例が、AC/DCコンバータ111である。
【0048】
AC/DCコンバータ111が有する2つの電源端子のうちの一方は、伝送路を介して、電源回路部11の電源端子11I11と接続される。なお、AC/DCコンバータ111と電源端子11I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0049】
また、AC/DCコンバータ111が有する2つの電源端子のうちの他方は、伝送路を介して、電源回路部11の電源端子11I12と接続される。なお、AC/DCコンバータ111と電源端子11I12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0050】
また、AC/DCコンバータ111が有する2つの出力端子のうち高電位側の出力端子は、伝送路を介して、スイッチング回路部112が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子と、電源回路部11の出力端子11O21とのそれぞれと接続される。なお、当該出力端子と当該電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、AC/DCコンバータ111と出力端子11O21との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0051】
また、AC/DCコンバータ111が有する2つの出力端子のうち低電位側の出力端子は、伝送路を介して、スイッチング回路部112が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子と、電源回路部11の出力端子11O22とのそれぞれと接続される。なお、当該出力端子と当該電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、AC/DCコンバータ111と出力端子11O22との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0052】
すなわち、AC/DCコンバータ111の入力側は、これらの電源端子を介して、電源Pと接続される。その結果、AC/DCコンバータ111には、電源Pから交流電圧が供給される。AC/DCコンバータ111は、電源Pから供給された交流電圧を、直流電圧に変換する。AC/DCコンバータ111は、変換した後の直流電圧を、スイッチング回路部112に供給するとともに、出力端子10O21-出力端子10O22間に印加する。換言すると、AC/DCコンバータ111は、変換した後の直流電圧を、スイッチング回路部112と、補助電力供給装置20とのそれぞれに供給する。
【0053】
AC/DCコンバータ111は、例えば、PFC(Power Factor Correction)回路(力率改善回路)とDC/DCコンバータとの組み合わせから構成されていてもよく、整流回路とDC/DCコンバータとの組み合わせから構成されていてもよく、他の回路によって構成されてもよい。以下では、一例として、AC/DCコンバータ111は、整流回路とともに平滑用コンデンサを備えている場合について説明する。以下では、説明の便宜上、この平滑用コンデンサを、第1平滑用コンデンサと称して説明する。
【0054】
スイッチング回路部112が有する2つの出力端子のうちの一方は、伝送路を介して、トランス113の1次側の巻線が有する2つの端子のうちの一方と接続される。また、スイッチング回路部112が有する2つの出力端子のうちの他方は、伝送路を介して、トランス113の1次側の巻線が有する2つの端子のうちの他方と接続される。なお、スイッチング回路部112と、トランス113の1次側の巻線との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0055】
スイッチング回路部112は、AC/DCコンバータ111によって生成された直流電圧を、制御回路部12による制御に応じた交流電圧に変換する。スイッチング回路部112は、変換した後の交流電圧を、トランス113の1次側の巻線に供給する。
【0056】
スイッチング回路部112は、例えば、スイッチング素子(例えば、電界効果トランジスタ、バイポーラトランジスタ等)がブリッジ接続されたスイッチング回路(例えば、フルブリッジ回路、ハーフブリッジ回路等)である。
【0057】
トランス113の2次側の巻線が有する端子のうちの一方は、伝送路を介して、整流平滑化回路部114が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子と接続される。なお、トランス113の2次側の巻線と、当該電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0058】
トランス113の2次側の巻線が有する端子のうちの他方は、伝送路を介して、整流平滑化回路部114が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子と接続される。なお、トランス113の2次側の巻線と、当該電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0059】
トランス113は、スイッチング回路部112から供給された交流電圧を、電磁誘導の法則に基づいて、トランス113の1次側の巻線から、トランス113の2次側の巻線へ伝送する。トランス113の2次側の巻線は、伝送された交流電圧を、整流平滑化回路部114に供給する。
【0060】
整流平滑化回路部114が有する2つの出力端子のうち高電位側の出力端子は、伝送路を介して、電源回路部11の出力端子11O11と接続される。なお、当該出力端子と、出力端子11O11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0061】
整流平滑化回路部114が有する2つの出力端子のうち低電位側の出力端子は、伝送路を介して、電源回路部11の出力端子11O12と接続される。なお、当該出力端子と、出力端子11O12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0062】
整流平滑化回路部114は、トランス113の2次側の巻線から供給された交流電圧を、直流電圧に変換する。整流平滑化回路部114は、変換した直流電圧を、出力端子11O11及び出力端子11O12を介して、電源装置10の出力端子10O11-出力端子10O12間に印加する。換言すると、整流平滑化回路部114は、変換した直流電圧を、負荷LDと、切替回路部13とのそれぞれに供給する。
【0063】
整流平滑化回路部114は、例えば、図示しない整流用ダイオードと、図示しない平滑用コンデンサとから構成される。
【0064】
次に、制御回路部12の構成について説明する。
【0065】
制御回路部12は、電源回路部11を制御する。より具体的には、制御回路部12は、電源回路部11が備えるスイッチング回路部112を制御し、スイッチング回路部112に含まれるスイッチング素子それぞれのスイッチングを行う。
【0066】
制御回路部12は、切替回路部13からイネーブル信号が出力されている場合、イネーブルとなる。制御回路部12がイネーブルである場合、制御回路部12は、電源回路部11の制御を行う。一方、制御回路部12は、切替回路部13からイネーブル信号が出力されていない場合、ディザブルとなる。制御回路部12がディザブルである場合、制御回路部12は、電源回路部11の制御を行わない。
【0067】
次に、切替回路部13の構成について説明する。
【0068】
切替回路部13は、入力端子13I11及び入力端子13I12を介して、電源回路部11と補助電力供給装置20との少なくとも一方から、予め決められた大きさ以上の直流電圧が供給された場合、イネーブル信号を制御回路部12に出力する。すなわち、切替回路部13は、イネーブル信号を出力するか否かによって、制御回路部12のイネーブルとディザブルとを制御回路部12に切り替えさせる。なお、切替回路部13は、リモートコントロール部と称してもよい。また、予め決められた大きさは、例えば、補助電力供給装置20から出力される電圧の大きさであるが、これに限られるわけではない。
【0069】
次に、補助電力供給装置20の構成について説明する。
【0070】
補助電力供給装置20は、補助電力供給回路部21と、副電源回路部22とを備える。なお、補助電力供給装置20は、これら2つの回路部に加えて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等を備える構成であってもよい。
【0071】
補助電力供給回路部21は、電源端子21I11と、電源端子21I12と、入力端子21I21と、入力端子21I22との4つの端子を有する。なお、補助電力供給回路部21は、当該4つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0072】
副電源回路部22は、電源端子22I11と、電源端子22I12と、出力端子22O11と、出力端子22O12との4つの端子を有する。なお、副電源回路部22は、当該4つの端子に加えて、他の端子を有する構成であってもよい。
【0073】
補助電力供給回路部21の電源端子21I11は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の電源端子20I11と、副電源回路部22の電源端子22I11とのそれぞれと接続される。なお、電源端子21I11と、電源端子20I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、電源端子21I11と、電源端子22I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0074】
補助電力供給回路部21の電源端子21I12は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の電源端子20I12と、副電源回路部22の電源端子22I12とのそれぞれと接続される。なお、電源端子21I12と、電源端子20I12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、電源端子21I12と、電源端子22I12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0075】
補助電力供給回路部21の入力端子21I21は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の入力端子20I21と接続される。なお、入力端子21I21と、入力端子20I21との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0076】
補助電力供給回路部21の入力端子21I22は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の入力端子20I22と接続される。なお、入力端子21I22と、入力端子20I22との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0077】
副電源回路部22の出力端子22O11は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の出力端子20O11と接続される。なお、出力端子22O11と、出力端子20O11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0078】
副電源回路部22の出力端子22O12は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の出力端子20O12と接続される。なお、出力端子22O12と、出力端子20O12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0079】
次に、補助電力供給回路部21の構成について説明する。
【0080】
補助電力供給回路部21は、電源装置10への電力の供給が遮断された場合、電源装置10へ電力を供給する。補助電力供給回路部21は、電源装置10への電力の供給が遮断された場合、電源装置10へ電力を供給可能な構成であれば、如何なる構成であってもよい。以下では、一例として、
図1に示したように、補助電力供給回路部21が、ヒューズHと、抵抗素子R2と、ダイオードD3と、充放電回路部211と、定電流回路部212と、定電圧回路部213と、電圧判定回路部214と、報知回路部215を備える場合について説明する。
【0081】
ヒューズHが有する2つの端子のうちの一方は、伝送路を介して、補助電力供給回路部21の電源端子21I11と接続される。なお、ヒューズHと電源端子21I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0082】
ヒューズHが有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、抵抗素子R2が有する2つの端子のうちの一方と、ダイオードD3のカソードとのそれぞれと接続される。なお、ヒューズHと抵抗素子R2との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、ヒューズHとダイオードD3との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、抵抗素子R2とダイオードD3のカソードとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0083】
抵抗素子R2が有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、ダイオードD3のアノードと、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子とのそれぞれと接続される。なお、抵抗素子R2とダイオードD3のアノードとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、抵抗素子R2と充放電回路部211との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、ダイオードD3と充放電回路部211との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0084】
このように、抵抗素子R2は、補助電力供給装置20の電源端子20I11と充放電回路部211との間にダイオードD3と並列に接続される。そして、ダイオードD3が電流を通す方向は、充放電回路部211から電源端子20I11へ向かう方向である。
なお、抵抗素子R2は、補助電力供給装置20の電源端子20I12と充放電回路部211との間にダイオードD3と並列に接続される構成であってもよい。この場合、ヒューズHが有する2つの端子のうちの一方は、伝送路を介して、補助電力供給回路部21の電源端子21I11と接続される。また、ヒューズHが有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子とのそれぞれと接続される。また、抵抗素子R2が有する2つの端子のうちの一方は、伝送路を介して、補助電力供給回路部21の電源端子21I12と、ダイオードD3のアノードとのそれぞれと接続される。また、抵抗素子R2が有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、ダイオードD3のカソードと、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子とのそれぞれと接続される。そして、ダイオードD3が電流を通す方向は、充放電回路部211から電源端子20I11へ向かう方向である。ここで、ヒューズHと電源端子21I11との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、ヒューズHと、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、電源端子21I12と抵抗素子R2との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、抵抗素子R2とダイオードD3のカソードとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、電源端子21I12とダイオードD3のアノードとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、抵抗素子R2とダイオードD3のカソードとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。また、抵抗素子R2と、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。ダイオードD3のカソードと、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0085】
充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子は、伝送路を介して、補助電力供給回路部21の電源端子21I12と接続される。なお、充放電回路部211と、電源端子21I12との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0086】
充放電回路部211が有する2つの出力端子のうち高電位側の出力端子は、伝送路を介して、定電流回路部212が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子と接続される。なお、当該出力端子と、当該電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0087】
充放電回路部211が有する2つの出力端子のうち低電位側の出力端子は、伝送路を介して、定電流回路部212が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子と接続される。なお、当該出力端子と、当該電源端子との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0088】
充放電回路部211は、
図1に示したように、電源装置10に電源Pから交流電力が供給されることによって充電され、AC/DCコンバータ111の第1平滑用コンデンサの放電に応じて放電電流を放電するコンデンサを備える。以下では、説明の便宜上、当該コンデンサを、第1コンデンサと称して説明する。第1コンデンサが有する2つの端子のうちの一方は、伝送路を介して、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子と、充放電回路部211が有する2つの出力端子のうち高電位側の出力端子とのそれぞれと接続される。また、第1コンデンサが有する2つの端子のうちの他方は、伝送路を介して、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子と、充放電回路部211が有する2つの出力端子のうち低電位側の出力端子とのそれぞれと接続される。このため、前述のダイオードD3が電流を通す方向は、第1コンデンサの高電位側から電源端子20I11に向かう方向であると換言することができる。なお、抵抗素子R2とダイオードD3とのそれぞれが、補助電力供給回路部21の電源端子21I12と、充放電回路部211が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子との間に並列に接続される場合、ダイオードD3が電流を通す方向は、第1コンデンサの高電位側から電源端子20I11に向かう方向であると換言することができる。ここで、第1コンデンサと、充放電回路部211が有する4つの端子それぞれとの間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0089】
ここで、第1平滑用コンデンサは、停電等が起きた場合、電源Pから電源装置10への電力の供給が遮断されるため、放電を開始する。すなわち、充放電回路部211の第1コンデンサは、当該場合、放電電流を放電する。更に換言すると、第1コンデンサは、
図1に示したように、第1平滑用コンデンサが有する2つの端子のうちの一方と電源端子20I11とが接続され、第1平滑用コンデンサが有する2つの端子のうちの他方と電源端子20I12とが接続されている場合、第1平滑用コンデンサの放電に応じて、放電電流を放電する。この放電電流は、当該場合において電源Pからの電力供給が遮断された電源装置10と、定電流回路部212とのそれぞれへ流れる。これにより、当該場合において電源Pからの電力供給が遮断された電源装置10は、第1コンデンサの充電電圧が所定の電圧よりも低くなるまで、第1コンデンサから放電される放電電流に基づいて駆動し、負荷LDへの直流電圧の供給を継続することができる。換言すると、補助電力供給回路部21は、電源Pから電源装置10への電力の供給が遮断された場合において、第1コンデンサによる放電電流の放電により、電源装置10による負荷LDへの直流電圧の供給を、第1コンデンサの充電電圧が所定の電圧よりも低くなるまでの間、継続させることができる。また、当該場合、第1コンデンサの充電電圧は、定電流回路部212に供給される。
【0090】
一方、電源Pから電源装置10へ電力が供給されている場合、充放電回路部211の第1コンデンサは、充電される。換言すると、電源Pから電源装置10への電力の供給が遮断されていない場合において、第1コンデンサは、AC/DCコンバータ111から供給される直流電圧により、充電される。また、当該場合、AC/DCコンバータ111から供給される直流電圧は、定電流回路部212にも供給される。
【0091】
定電流回路部212は、第1平滑用コンデンサ、又は、充放電回路部211の第1コンデンサから供給される直流電圧に基づいて、予め決められた大きさの電流を定電圧回路部213に出力する。定電流回路部212は、当該直流電圧に基づいて、予め決められた大きさの電流を定電圧回路部213に出力可能な構成であれば、如何なる構成であってもよい。なお、定電流回路部212と定電圧回路部213との間の接続態様は、如何なる接続態様であってもよい。また、定電流回路部212と定電圧回路部213との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0092】
定電圧回路部213は、定電流回路部212から出力される電流に基づいて、予め決められた大きさの電圧を、電圧判定回路部214に出力する。定電圧回路部213は、当該電流に基づいて、当該電圧を参照電圧として電圧判定回路部214に出力可能な構成であれば、如何なる構成であってもよい。なお、定電圧回路部213と電圧判定回路部214との間の接続態様は、如何なる接続態様であってもよい。また、定電圧回路部213と電圧判定回路部214との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0093】
電圧判定回路部214は、定電圧回路部213から出力される電圧に基づいて生成された参照電圧と、充放電回路部211の第1コンデンサの充電電圧に基づいて生成された検出電圧とを比較する。より具体的には、電圧判定回路部214は、当該検出電圧が当該参照電圧よりも低いか否かを判定する。このため、電圧判定回路部214は、伝送路を介して、充放電回路部211の高電位側の出力端子と接続される。これにより、電圧判定回路部214は、第1コンデンサの充電電圧に基づいて生成された検出電圧を検出することができる。なお、第1コンデンサの充電電圧に基づいてこの検出電圧を生成する方法は、如何なる方法であってもよい。例えば、第1コンデンサの充電電圧は、充放電回路部211の高電位側の出力端子と、電圧判定回路部214との間を接続する伝送路上に接続される抵抗素子によって分圧されることにより、検出電圧へと変換される。また、定電圧回路部213から出力される電圧に基づいて参照電圧を生成する方法は、如何なる方法であってもよい。例えば、定電圧回路部213から出力される電圧は、定電圧回路部213と、電圧判定回路部214との間を接続する伝送路上に接続される抵抗素子によって分圧されることにより、参照電圧へと変換される。ここで、当該参照電圧は、例えば、電源Pからの電力の供給が遮断されている場合の電源装置10を駆動させることが可能な電圧のうち最も低い電圧である。なお、当該参照電圧は、電源Pからの電力の供給が遮断されている場合の電源装置10を駆動させることが可能な電圧のうち、最も低い電圧よりも高い電圧であってもよい。
なお、電圧判定回路部214は、定電圧回路部213から出力される電圧に基づいて生成された参照電圧と、電源回路部11の第1平滑用コンデンサの充電電圧に基づいて生成された検出電圧とを比較する構成であってもよい。より具体的には、電圧判定回路部214は、当該検出電圧が当該参照電圧よりも低いか否かを判定する構成であってもよい。この場合、電圧判定回路部214は、伝送路を介して、充放電回路部211の高電位側の電源端子にアノードが接続されたダイオードのカソードと電源端子21I11との間を電気的に接続する伝送路と接続される。これにより、電圧判定回路部214は、第1平滑用コンデンサの充電電圧に基づいて生成された検出電圧を検出することができる。なお、第1平滑用コンデンサの充電電圧に基づいてこの検出電圧を生成する方法は、如何なる方法であってもよい。例えば、第1平滑用コンデンサの充電電圧は、当該伝送路と、電圧判定回路部214との間を接続する伝送路上に接続される抵抗素子によって分圧されることにより、検出電圧へと変換される。
【0094】
電圧判定回路部214は、充放電回路部211の第1コンデンサの充電電圧が、定電圧回路部213から出力された参照電圧以上であると判定した場合、信号レベルがLレベルの信号を報知回路部215に出力する。一方、電圧判定回路部214は、第1コンデンサの充電電圧が、定電圧回路部213から出力された参照電圧より低いと判定した場合、信号レベルがHレベルの信号を報知回路部215に出力する。すなわち、電圧判定回路部214がLレベルの信号を出力することは、電源装置10からの直流電圧の出力が停止していることを示す。また、電圧判定回路部214がHレベルの信号を出力することは、電源装置10からの直流電圧の出力が停止していないことを示す。なお、電圧判定回路部214と報知回路部215との間の接続態様は、如何なる接続態様であってもよい。また、電圧判定回路部214と報知回路部215との間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0095】
報知回路部215は、電圧判定回路部214の判定結果を示す情報を報知する。以下では、一例として、報知回路部215が、発光ダイオードと、発光ダイオードの発光に応じて、オン状態とオフ状態とが切り替わるフォトトランジスタとを備える場合について説明する。この場合、発光ダイオードは、電圧判定回路部214からLレベルの信号が出力されると発光し、電圧判定回路部214からHレベルの信号が出力されると消灯する。すなわち、発光ダイオードの発光は、電源Pから電源装置10への電力の供給が停止していないことを示す。一方、発光ダイオードの消灯は、電源Pから電源装置10への電力の供給が停止していることを示す。ここで、フォトトランジスタのベース端子は、発光ダイオードから放射される光を受光する。フォトトランジスタのコレクタ端子は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の入力端子21I21と接続される。フォトトランジスタのエミッタ端子は、伝送路を介して、補助電力供給装置20の入力端子21I22と接続される。すなわち、このフォトトランジスタは、電源装置10又は副電源回路部22から直流電圧が供給され、発光ダイオードの発光の有無に応じて、オープンコレクタ方式により信号を出力する。このため、電力供給システム1が備える抵抗素子R1は、フォトトランジスタへの過剰な電力供給を制限するための抵抗素子である。なお、この信号の出力先は、補助電力供給装置20が備える他の回路であってもよく、外部の回路、外部の装置等であってもよい。
図1では、この信号の出力先については、省略している。
【0096】
次に、副電源回路部22の構成について説明する。
【0097】
副電源回路部22は、入力側が電源装置10に接続され、出力側が負荷LDに接続され、電源装置10から供給される電力に応じて、出力電圧を他の回路部に供給可能な構成であれば、如何なる構成であってもよい。以下では、一例として、副電源回路部22が、トランスを有する絶縁型のDC/DCコンバータ221を備える場合について説明する。なお、副電源回路部22は、DC/DCコンバータ221に加えて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等を備える構成であってもよい。
【0098】
DC/DCコンバータ221が有する2つの電源端子のうち高電位側の電源端子は、伝送路を介して、副電源回路部22の電源端子22I11と接続される。なお、これら2つの電源端子の間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0099】
DC/DCコンバータ221が有する2つの電源端子のうち低電位側の電源端子は、伝送路を介して、副電源回路部22の電源端子22I12と接続される。なお、これら2つの電源端子の間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0100】
DC/DCコンバータ221が有する2つの出力端子のうち高電位側の出力端子は、伝送路を介して、副電源回路部22の出力端子22O11と接続される。なお、これら2つの出力端子の間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0101】
DC/DCコンバータ221が有する2つの出力端子のうち低電位側の出力端子は、伝送路を介して、副電源回路部22の出力端子22O12と接続される。なお、これら2つの出力端子の間には、電力供給システム1の機能を損なわない限りにおいて、他の回路素子、他の回路、他の装置、他の部材等が設けられる構成であってもよい。
【0102】
すなわち、DC/DCコンバータ221には、電源装置10のAC/DCコンバータ111により変換された後の直流電圧が電源装置10から供給される。そして、DC/DCコンバータ221は、供給された直流電圧を、予め決められた大きさの直流電圧に変換し、変換した後の直流電圧を出力電圧として他の回路部に出力する。
図1に示した例では、DC/DCコンバータ221は、出力電圧を、補助電力供給回路部21の報知回路部215と、電源装置10の切替回路部13とのそれぞれに出力する。すなわち、報知回路部215と切替回路部13とのそれぞれは、当該他の回路部の一例である。
【0103】
なお、切替回路部13とDC/DCコンバータ221との間には、スイッチ素子が接続される構成であってもよい。この場合、電力供給システム1のユーザは、電源装置10の制御回路部12をイネーブルにするか否かの操作を、このスイッチ素子を介して行うことができる。これにより、電力供給システム1は、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0104】
以上のような構成により、電力供給システム1では、補助電力供給回路部21と、副電源回路部22とが一体に構成されている。このため、電力供給システム1では、補助電力供給回路部21と、副電源回路部22とがそれぞれ異なる装置として電源装置10に接続される場合と比較して、設置面積を小さくすることができる。換言すると、電力供給システム1は、電力供給システム1全体の大型化を抑制することができる。これは、補助電力供給回路部21と副電源回路部22とが別体である場合と比較して、補助電力供給回路部21と副電源回路部22との両方を備える電力供給システム1全体の大型化を補助電力供給装置20が抑制することができることを意味する。また、これは、補助電力供給装置20が電源装置10と一体に構成された場合において、電源装置10の大型化を抑制することができることも意味する。そして、電源装置10、電力供給システム1それぞれの大型化の抑制は、補助電力供給装置20、電源装置10、電力供給システム1それぞれの汎用性の向上にも繋がる。
【0105】
また、本実施形態のように補助電力供給回路部21と副電源回路部22とが一体に構成される場合、補助電力供給回路部21と副電源回路部22とのそれぞれの電源端子周辺の部材を共通化することができる。特に、
図1に示したように、補助電力供給回路部21と副電源回路部22とが電源装置10に対して並列に接続される場合、当該電源端子周辺の部材の共通化によって、部品点数を削減することができる。これは、製造コストの増大を抑制することにも繋がるため、望ましいことである。
【0106】
また、本実施形態のように補助電力供給回路部21と副電源回路部22とが一体に構成される場合、電源装置10への電力の供給が遮断された場合であっても、副電源回路部22は、充放電回路部211の第1コンデンサの充電電圧が所定の電圧よりも低くなるまでの間、補助電力供給回路部21の充放電回路部211から供給される直流電圧によって駆動することができる。従来のように、補助電力供給回路部21と副電源回路部22とがそれぞれ異なる装置として電源装置10に接続される場合、副電源回路部22は、電源装置10への電力の供給が遮断されることに応じて、駆動できなくなる。これは、副電源回路部22からの電力の供給によって駆動している他の回路、他の装置の保護にとって望ましくない。すなわち、本実施形態のように補助電力供給回路部21と副電源回路部22とが一体に構成されることは、副電源回路部22からの電力の供給によって駆動している他の回路、他の装置の保護にとって望ましいと言える。
【0107】
なお、
図1に示した電力供給システム1の接続態様は、
図2に示した接続態様であってもよい。
図2は、電力供給システム1の構成の他の例を示す図である。
【0108】
図2に示した例では、切替回路部13は、電源回路部11から直流電圧が供給されず、報知回路部215と切替回路部13とのそれぞれは、副電源回路部22から直流電圧が供給される。すなわち、当該例では、電源装置10の出力端子10O11は、伝送路によって、負荷LDの電源端子LDI1と接続される。そして、当該例では、出力端子10O11は、電源装置10の入力端子10I21と、抵抗素子R1と、補助電力供給装置20の出力端子20O11とのそれぞれと接続されない。また、当該例では、電源装置10の出力端子10O12は、伝送路によって、負荷LDの電源端子LDI2と接続される。そして、当該例では、出力端子10O12は、電源装置10の入力端子10I22と、補助電力供給装置20の入力端子20I22と、出力端子20O12とのそれぞれと接続されない。これらのため、当該例では、電力供給システム1は、ダイオードD1及びダイオードD2を備えない。
【0109】
ここで、
図1及び
図2に示した例のように、電源装置10の電源回路部11が絶縁型である場合(すなわち、電源装置10がトランスを有する場合)、副電源回路部22には、電源回路部11の1次側から電力が供給される。このため、当該場合、副電源回路部22は、電源回路部11の1次側と2次側とのそれぞれと繋がるので、当該例のように、絶縁型であること(すなわち、トランスを有すること)が望ましい。なお、電源回路部11が非絶縁型である場合、副電源回路部22は、非絶縁型であってもよく、絶縁型であってもよい。
【0110】
<補助電力供給装置が接続される対象となる電源装置の他の例>
以下、前述した補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置の他の例について説明する。
【0111】
図3は、補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置PSの構成の一例を示す図である。
図3に示した電源装置PSは、負荷として医療機器MDが接続される電源装置である。医療機器MDは、電源装置PSが出力する直流電圧Voに基づいて動作する医療機器であり、例えば、治療機器、診断機器、分析機器等であるが、これらに限られるわけではない。なお、治療機器は、例えば、低周波治療器、電気治療器等のことである。また、診断機器は、例えば、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)等のことである。分析機器は、例えば、電気滴定装置、X線回折装置等のことである。
【0112】
電源装置PSは、電源端子PS1と、電源端子PS2と、フレームグランド端子PS3と、出力端子PS4と、出力端子PS5と、接続端子PS6と、接続端子PS7との7つの端子を有する。例えば、電源端子PS1及び電源端子PS2には、商用電源(例えば、前述の電源P)が接続され、商用電源から交流電圧Vxが供給される。また、例えば、フレームグランド端子PS3は、グランドに接地される。また、例えば、出力端子PS4及び出力端子PS5には、前述の医療機器MDの電源端子が接続される。すなわち、電源装置PSは、出力端子PS4及び出力端子PS5から医療機器MDの電源端子に直流電圧Voを供給する。また、例えば、接続端子PS6及び接続端子PS7には、補助電力供給装置20が接続される。より具体的には、接続端子PS6には、補助電力供給装置20の電源端子20I11が接続される。一方、接続端子PS7には、補助電力供給装置20の電源端子20I12が接続される。
【0113】
ここで、
図3に示した電源装置PSは、例えば、ヒューズ部HSと、整流平滑回路部RSと、スイッチング回路部SWと、トランスTRと、整流回路部RFと、平滑回路部SMを備える。また、電源装置PSは、電源端子PS1と接続される入力伝送路Lと、電源端子PS2と接続される入力伝送路Nを備える。
【0114】
ヒューズ部HSは、電源装置PSが医療機器MDに接続される電源装置として満たすべき医療用規格を満たすために電源装置PSに備えられる。ヒューズ部HSは、電源端子PS1と整流平滑回路部RSとの間を接続する入力伝送路L上に設けられるヒューズと、電源端子PS2と整流平滑回路部RSとの間を接続する入力伝送路N上に設けられるヒューズとを有する。なお、電源装置PSは、これら2つのヒューズのうちのいずれか一方又は両方に代えて、ブレーカを備える構成であってもよい。
【0115】
整流平滑回路部RSは、ヒューズ部HSを介して電源端子PS1と接続された入力伝送路Lと、ヒューズ部HSを介して電源端子PS2と接続された入力伝送路Nとの2つの伝送路から供給される交流電圧Vxを整流した脈流電圧を生成し、生成した脈流電圧を平滑化して直流電圧Vinを出力する。このため、整流平滑回路部RSは、整流した後の脈流電圧を平滑化するための電圧を供給する平滑用コンデンサSCを備える。ここで、平滑用コンデンサSCが有する2つの端子のうちの一方は、入力伝送路Lと接続されている。また、平滑用コンデンサSCが有する2つの端子のうちの他方は、入力伝送路Nと接続されている。ただし、
図3では、図が煩雑になるのを防ぐため、平滑用コンデンサSCと、入力伝送路L及び入力伝送路Nのそれぞれとを接続する伝送路については、省略している。このように、整流平滑回路部RSは、入力伝送路L及び入力伝送路Nを介して、整流平滑回路部RSの前段に備えられたヒューズ部HSと接続される。また、整流平滑回路部RSは、入力伝送路Lを介して、整流平滑回路部RSの後段に備えられた接続端子PS6と接続される。整流平滑回路部RSは、入力伝送路Nを介して、整流平滑回路部RSの後段に備えられた接続端子PS7と接続される。このため、整流平滑回路部RSは、平滑化した後の直流電圧Vinを、接続端子PS6と接続端子PS7との間に印加する。なお、整流平滑回路部RSは、力率改善回路(PFC(Power Factor Correction)回路)を更に備える構成であってもよい。
【0116】
また、接続端子PS6は、入力伝送路Lを介して、スイッチング回路部SWが有する2つの入力端子のうちの一方と接続される。接続端子PS7は、入力伝送路Lを介して、スイッチング回路部SWが有する2つの入力端子のうちの他方と接続される。このため、整流平滑回路部RSから出力された直流電圧Vinは、スイッチング回路部SWに供給される。スイッチング回路部SWは、例えば、ブリッジ接続された複数のスイッチ素子を備え、整流平滑回路部RSから供給される直流電圧に基づいて、制御部CTRにより制御されるこれら複数のスイッチ素子の動作によって生成される交流電圧をトランスTRの1次側の巻線に出力する。このため、スイッチング回路部SWは、当該巻線が有する2つの端子のうちの一方と入力伝送路Lを介して接続されるとともに、当該巻線が有する2つの端子のうちの他方と入力伝送路Nを介して接続される。
【0117】
トランスTRは、強化絶縁されたトランスである。トランスTRが強化絶縁されている理由も、前述の医療用規格を電源装置PSが満たすためである。そして、トランスTRの2次側の巻線は、伝送路を介して整流回路部RFと接続され、交流電圧を整流回路部RFに供給する。
【0118】
整流回路部RFは、トランスTRから供給された交流電圧を整流して脈流電圧を生成し、生成した脈流電圧を、伝送路を介して平滑回路部SMに供給する。
【0119】
平滑回路部SMは、整流回路部RFから供給された脈流電圧を平滑化して直流電圧を生成し、生成した直流電圧Voを、出力端子PS4と出力端子PS5との間に印加する。
【0120】
電流検出回路部DCは、接続端子PS7とスイッチング回路部SWとの間を接続する入力伝送路Nに流れる電流を検出する。そして、電流検出回路部DCは、検出した電流の大きさに応じた信号を、制御部CTRに出力する。
【0121】
制御部CTRは、例えば、マイコンである。制御部CTRは、電流検出回路部DCから取得した信号に応じて、スイッチング回路部SWの駆動周波数におけるDutyを制御(例えば、PWM制御:Pulse Width Modulation Control)し、スイッチ素子をスイッチングする。なお、
図3では、図が煩雑になるのを防ぐため、制御部CTRとスイッチング回路部SWとを接続する伝送路については、省略している。
【0122】
このように、医療機器MDが負荷として接続される電源装置PSは、入力伝送路L及び入力伝送路Nのそれぞれに、ヒューズ部HSが有するヒューズ(又はブレーカ)が設けられている。そして、実施形態に係る補助電力供給装置20は、例えば、このような電源装置PSと接続される。この場合、補助電力供給装置20、電源装置PS、医療機器MDのそれぞれは、1つの医療システムを構成する。この医療システムは、電源装置PSがヒューズ部HSを備えるとともに、トランスTRが強化絶縁されているため、医療用規格を取得可能な構成を実現することができる。そして、この医療システムは、補助電力供給装置20を備えるため、電源装置PSへの電力の供給が遮断された場合において、電源装置PSからの出力を所定の時間保持させることができる。また、補助電力供給装置20の大型化が抑制されることにより、医療システムも、全体の大型化を抑制することができる。
【0123】
なお、医療機器MDは、直流電圧Voを、バックアップ用の二次電池に充電する機能を有するものも少なくない。このため、電源装置PSは、医療機器MDからの逆電流の発生を検出可能であり、医療機器MDからの逆電流の発生を検出した場合、動作を停止する構成であってもよい。
【0124】
ここで、
図3に示した電源装置PSは、内部にヒューズ部HSを備えていた。しかしながら、電源装置PSは、
図4に示すように、外部にヒューズ部HSを備える構成であってもよい。すなわち、ヒューズ部HSは、電源装置PSと別体であり、電源装置PSと図示しない商用電源との間に接続される構成であってもよい。この場合、医療システムは、補助電力供給装置20と、電源装置PSと、医療機器MDと、ヒューズ部HSを備える。
図4は、補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置PSの構成の他の例を示す図である。
【0125】
図4に示したように、電源装置PSの外部にヒューズ部HSが備えられる場合、ヒューズ部HSが有する2つのヒューズのうちの一方は、図示しない商用電源と電源端子PS1との間を接続する伝送路上に設けられる。また、電源装置PSの外部にヒューズ部HSが備えられる場合、ヒューズ部HSが有する2つのヒューズのうちの他方は、図示しない商用電源と電源端子PS2との間を接続する伝送路上に設けられる。
【0126】
また、電源装置PSは、
図6に示すように、ヒューズ部HSが有する2つのヒューズのうちの一方を内部に備え、ヒューズ部HSが有する2つのヒューズのうちの他方を外部に備える構成であってもよい。
図5は、補助電力供給装置20が接続される対象となる電源装置PSの構成の更に他の例を示す図である。
【0127】
図5に示したように、電源装置PSは、図示しない商用電源と電源端子PS1との間を接続する伝送路上に第1ヒューズ部HS1が設けられるとともに、電源端子PS2と整流平滑回路部RSとの間を接続する入力伝送路N上に第2ヒューズ部HS2が設けられる構成であってもよい。
【0128】
ここで、第1ヒューズ部HS1は、図示しない商用電源と電源端子PS1との間を接続する伝送路上に設けられるヒューズを備える。また、第2ヒューズ部HS2は、電源端子PS2と整流平滑回路部RSとの間を接続する入力伝送路N上に設けられるヒューズを備える。
【0129】
以上のように、実施形態に係る補助電力供給装置(上記において説明した例では、補助電力供給装置20)は、電源装置(上記において説明した例では、電源装置10)に接続される補助電力供給装置であって、電源装置への電力の供給が遮断された場合、電源装置へ電力を供給する補助電力供給回路部(上記において説明した例では、補助電力供給回路部21)と、入力側が電源装置に接続され、出力側が負荷(上記において説明した例では、負荷LD)に接続され、電源装置から供給される電力に応じて、出力電圧を他の回路部(上記において説明した例では、報知回路部215、切替回路部13)に供給する副電源回路部(上記において説明した例では、副電源回路部22)と、を備える。これにより、補助電力供給装置は、補助電力供給回路部と副電源回路部との両方を備えるシステム全体の大型化を抑制することができる。
【0130】
また、補助電力供給装置では、電源装置には、外部の電源(上記において説明した例では、電源P)から交流電圧が供給され、電源装置は、電源から供給される電圧を直流電圧に変換するコンバータ(上記において説明した例では、AC/DCコンバータ111)を備え、副電源回路部は、トランスを有する絶縁型のDC/DCコンバータ(上記において説明した例では、DC/DCコンバータ221)を備え、DC/DCコンバータには、コンバータにより変換された後の直流電圧が電源装置から供給され、DC/DCコンバータは、供給された直流電圧を、予め決められた大きさの直流電圧に変換し、変換した後の直流電圧を出力電圧として他の回路部に出力する、構成が用いられてもよい。
【0131】
また、補助電力供給装置では、電源装置は、コンバータにより変換された後の直流電圧を交流電圧に変換するスイッチング回路部(上記において説明した例では、スイッチング回路部112)と、スイッチング回路部により変換された後の交流電圧を1次側の巻線から2次側の巻線に伝送する第1トランス(上記において説明した例では、トランス113)と、第1トランスの2次側の巻線から供給された交流電圧を直流電圧に変換し、変換した後の直流電圧を出力する整流平滑化回路部(上記において説明した例では、整流平滑化回路部114)と、スイッチング回路部を制御する制御回路部(上記において説明した例では、制御回路部12)と、供給される電圧に応じて、スイッチング回路部のイネーブルとディザブルとを制御回路部に切り替えさせる切替回路部(上記において説明した例では、切替回路部13)と、を更に備え、副電源回路部は、出力側が切替回路部と接続され、切替回路部を他の回路部のうちの1つとして、切替回路部に出力電圧を供給する、構成が用いられてもよい。
【0132】
また、補助電力供給装置では、副電源回路部は、電源装置に対して補助電力供給回路部と並列に接続される、構成が用いられてもよい。
【0133】
また、補助電力供給装置では、電源装置は、1次側の平滑用コンデンサ(上記において説明した例では、AC/DCコンバータ111の第1平滑用コンデンサ)を備え、補助電力供給装置は、平滑用コンデンサの両端子のうちの第1平滑用コンデンサ端子と接続される第1電源端子(上記において説明した例では、電源端子20I11)と、平滑用コンデンサの両端子のうちの第2平滑用コンデンサ端子と接続される第2電源端子(上記において説明した例では、電源端子20I12)と、を備え、補助電力供給回路部と副電源回路部は、第1電源端子と第2電源端子との間に並列に接続され、補助電力供給回路部は、電源装置に電力が供給されることによって充電され、平滑用コンデンサの放電に応じて放電電流を放電する第1コンデンサ(上記において説明した例では、充放電回路部211の第1コンデンサ)を備える、構成が用いられてもよい。
【0134】
また、補助電力供給装置では、補助電力供給回路部は、第1電源端子と第2電源端子とのいずれか一方の電源端子と第1コンデンサとの間に接続される抵抗素子(上記において説明した例では、抵抗素子R2)と、電源端子と第1コンデンサとの間に抵抗素子と並列に接続されるダイオード(上記において説明した例では、ダイオードD3)と、を更に備え、ダイオードが電流を通す方向は、第1コンデンサの高電位側から電源端子に向かう方向である、構成が用いられてもよい。
【0135】
また、補助電力供給装置では、第1コンデンサは、第1平滑用コンデンサ端子と第1電源端子とが接続され、第2平滑用コンデンサ端子と第2電源端子とが接続されている場合、平滑用コンデンサの放電に応じて、放電電流を放電する、構成が用いられてもよい。
【0136】
また、補助電力供給装置では、補助電力供給回路部は、第1コンデンサを備える充放電回路部(上記において説明した例では、充放電回路部211)と、平滑用コンデンサ又は第1コンデンサから印加される電圧に基づいて、予め決められた大きさの電流を出力する定電流回路部(上記において説明した例では、定電流回路部212)と、定電流回路部から出力される電流に基づいて、予め決められた大きさの電圧を出力する定電圧回路部(上記において説明した例では、定電圧回路部213)と、第1コンデンサの検出電圧、又は、平滑用コンデンサの検出電圧が、定電圧回路部から出力される電圧に基づいて生成された参照電圧よりも低いか否かを判定する電圧判定回路部(上記において説明した例では、電圧判定回路部214)と、電圧判定回路部の判定結果を示す情報を報知する報知回路部(上記において説明した例では、報知回路部215)と、を備え、他の回路部には、報知回路部が含まれる、構成が用いられてもよい。
【0137】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【符号の説明】
【0138】
1…電力供給システム、10…電源装置、11…電源回路部、12…制御回路部、13…切替回路部、20…補助電力供給装置、21…補助電力供給回路部、22…副電源回路部、111…AC/DCコンバータ、112…スイッチング回路部、113…トランス、114…整流平滑化回路部、211…充放電回路部、212…定電流回路部、213…定電圧回路部、214…電圧判定回路部、215…報知回路部、221…DC/DCコンバータ、CTR…制御部、D1、D2、D3…ダイオード、DC…電流検出回路部、H…ヒューズ、HS…ヒューズ部、HS1…第1ヒューズ部、HS2…第2ヒューズ部、LD…負荷、MD…医療機器、P…電源、PS…電源装置、R1、R2…抵抗素子、RF…整流回路部、RS…整流平滑回路部、SC…平滑用コンデンサ、SM…平滑回路部、SW…スイッチング回路部、TR…トランス