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  • 特開-太陽光発電装置 図1
  • 特開-太陽光発電装置 図2
  • 特開-太陽光発電装置 図3
  • 特開-太陽光発電装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182265
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】太陽光発電装置
(51)【国際特許分類】
   H02S 10/40 20140101AFI20221201BHJP
   H02S 30/00 20140101ALI20221201BHJP
   H02S 20/30 20140101ALI20221201BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20221201BHJP
【FI】
H02S10/40
H02S30/00
H02S20/30 A
H02S20/10 P
H02S20/30 D
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089733
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】520038552
【氏名又は名称】株式会社アルック
(74)【代理人】
【識別番号】100136331
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 陽一
(72)【発明者】
【氏名】宮田 純
(72)【発明者】
【氏名】宮田 就弘
(72)【発明者】
【氏名】大浦 信夫
【テーマコード(参考)】
5F151
【Fターム(参考)】
5F151BA17
5F151JA13
5F151JA14
5F151JA28
5F151JA30
5F151KA04
(57)【要約】
【課題】 移動可能で且つ季節や時間帯によらず効率よく発電できる太陽光発電装置の提供。
【解決手段】 キャスター3付きの台車1と、台車1に支持したソーラーパネルユニット2とを備え、台車1は、ソーラーパネルユニット2で発電した電力を蓄えるバッテリーと、バッテリーに蓄えた電力を交流に変換して出力するインバーターを有し、ソーラーパネルユニット2は、上下に重ねて設置した上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5と下ソーラーパネル6を有し、下ソーラーパネル6を上下方向の中間位置で台車1に回動自在に軸支してあり、上ソーラーパネル4は、左右方向の一方側に引き出すことで下ソーラーパネル6と重ならない位置まで移動可能であり、中間ソーラーパネル5は、左右方向の他方側に引き出すことで下ソーラーパネル6と重ならない位置まで移動可能である。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャスター付きの台車と、台車に支持したソーラーパネルユニットとを備え、台車は、ソーラーパネルユニットで発電した電力を蓄えるバッテリーと、バッテリーに蓄えた電力を交流に変換して出力するインバーターを有し、ソーラーパネルユニットは、上下に重ねて設置した上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルと下ソーラーパネルを有し、下ソーラーパネルを上下方向の中間位置で台車に回動自在に軸支してあり、上ソーラーパネルは、左右方向の一方側に引き出すことで下ソーラーパネルと重ならない位置まで移動可能であり、中間ソーラーパネルは、左右方向の他方側に引き出すことで下ソーラーパネルと重ならない位置まで移動可能であることを特徴とする太陽光発電装置。
【請求項2】
ソーラーパネルユニットは、下ソーラーパネルの上端部と下端部に取付けた一対のパネルブラケットを有し、上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルは、上面及び下面を一対のパネルブラケットの対向する面にスライドレールを介して取付けてあることを特徴とする請求項1記載の太陽光発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化防止のため、太陽光発電等の再生可能エネルギーへの期待が高まっている。従来の太陽光発電装置は、空き地や住宅の屋根などにソーラーパネルを固定して取付けたものであった。
ソーラーパネルは、太陽光が直角に当たったときに最も発電効率が高くなるが、従来の太陽光発電装置はソーラーパネルが固定して設置されているため、季節や時間帯によりソーラーパネルに当たる太陽光の角度が変化し、効率よく発電することができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、移動可能で且つ季節や時間帯によらず効率よく発電できる太陽光発電装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による太陽光発電装置は、キャスター付きの台車と、台車に支持したソーラーパネルユニットとを備え、台車は、ソーラーパネルユニットで発電した電力を蓄えるバッテリーと、バッテリーに蓄えた電力を交流に変換して出力するインバーターを有し、ソーラーパネルユニットは、上下に重ねて設置した上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルと下ソーラーパネルを有し、下ソーラーパネルを上下方向の中間位置で台車に回動自在に軸支してあり、上ソーラーパネルは、左右方向の一方側に引き出すことで下ソーラーパネルと重ならない位置まで移動可能であり、中間ソーラーパネルは、左右方向の他方側に引き出すことで下ソーラーパネルと重ならない位置まで移動可能であることを特徴とする。
【0005】
請求項2記載の発明による太陽光発電装置は、請求項1記載の発明の構成に加え、ソーラーパネルユニットは、下ソーラーパネルの上端部と下端部に取付けた一対のパネルブラケットを有し、上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルは、上面及び下面を一対のパネルブラケットの対向する面にスライドレールを介して取付けてあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明による太陽光発電装置は、キャスター付きの台車にソーラーパネルユニットを角度調整可能に取付けたことで、太陽の位置に応じて向きを変えられるとともに、太陽の高さに応じてソーラーパネルユニットの傾き角度を変えることができ、しかもソーラーパネルユニットは、上下に重ねて設置した上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルと下ソーラーパネルを有し、上ソーラーパネルは左右方向の一方側に引き出すことで下ソーラーパネルと重ならない位置まで移動可能であり、中間ソーラーパネルは左右方向の他方側に引き出すことで下ソーラーパネルと重ならない位置まで移動可能であるため、太陽光を最大限利用して効率よく発電することができる。さらに、台車にはソーラーパネルユニットで発電した電力を蓄えるバッテリーと、バッテリーに蓄えた電力を交流に変換して出力するインバーターを設置してあるので、本装置だけで様々な電化製品を運転させたり電子機器を充電したりすることができ、イベント時の電源や停電時の非常用電源等として大いに活躍する。
【0007】
請求項2記載の発明による太陽光発電装置は、ソーラーパネルユニットは、下ソーラーパネルの上端部と下端部に取付けた一対のパネルブラケットを有し、上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルは、上面及び下面を一対のパネルブラケットの対向する面にスライドレールを介して取付けてあることで、簡易な構成でありながら、上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルの引出しと収納を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の太陽光発電装置の一実施形態を示す側面図である。
図2】同太陽光発電装置の正面図である。
図3】(a)はソーラーパネルユニットの正面図、(b)は同平面図、(c)は同側面図である。
図4】(a)は上ソーラーパネルと中間ソーラーパネルを側方に引き出した状態でのソーラーパネルユニットの正面図、(b)は同平面図、(c)は同側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2は、本発明の太陽光発電装置の一実施形態を示している。本太陽光発電装置は、キャスター3付きの台車1と、台車1に支持したソーラーパネルユニット2とを備えている。
【0010】
台車1は、図1,2に示すように、一対の支柱9,9が左右方向に間隔をおいて立設してあり、台車1上の後部には制御ボックス10が設置してある。制御ボックス10内には、ソーラーパネルユニット2で発電した電力を蓄えるバッテリーと、バッテリーに蓄えた電力を交流に変換して出力するインバーターを有している。また制御ボックス10には、図示しないコンセントを備えており、コンセントより各種電気機器に電力を供給することができる。
【0011】
ソーラーパネルユニット2は、図1,3に示すように、上下に重ねて設置した上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5と下ソーラーパネル6を有している。ソーラーパネルユニット2は、下ソーラーパネル6の両側部の上下方向の中間位置を台車1の支柱9に側方からのボルト11で取付けてあり、当該ボルト11を支点として傾き角度を調節できるようになっている。各ソーラーパネル4,5,6は、出力100Wの市販のソーラーパネルを使用している。
本太陽光発電装置は、ボルト11よりも上側の位置と下側の位置でソーラーパネルユニット2と台車1の支柱9を連結する連結手段12,13を有しており、太陽の高さに応じてソーラーパネルユニット2の傾き角度を調節した後、連結手段12,13によりソーラーパネルユニット2と台車1の支柱9を連結することで、調節した角度でソーラーパネルユニット2を固定することができる。
【0012】
図1,3に示すように、下ソーラーパネル6の上端部と下端部には、一対のパネルブラケット7,7が前方に張り出して設けてある。上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5は、上面及び下面を一対のパネルブラケット7,7の対向する面7a,7aにそれぞれスライドレール8a,8bを介して取付けてある。スライドレール8a,8bは、机の引き出し等に用いられる市販のスライドレールを利用しており、約2倍の長さに伸縮するものとなっている。
そしてソーラーパネルユニット2は、図4に示すように、上ソーラーパネル4を正面から見て左方向に引き出して下ソーラーパネル6と重ならない位置まで移動させることができ、中間ソーラーパネル5を正面から見て右方向に引き出して下ソーラーパネル6と重ならない位置まで移動させることができる。
【0013】
各スライドレール8a,8bは、最も縮んだ状態と最も伸びた状態でロックするロック機構を有している。図中の符合14は、ロックを解除するための操作部である。上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5を引き出す際、及び収納する際には、操作部14を操作してスライドレール8a,8bのロックを解除してから行う。
【0014】
本太陽光発電装置は、キャスター3付きの台車1を備えているので、自由に移動させることができ、太陽の方角に合わせて向きを変えることも容易である。さらに、ソーラーパネルユニット2は、太陽光が直角に当たるように傾き角度を調節することができる上、上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5をそれぞれ側方に引き出すことで、受光面積がソーラーパネル単体の場合の3倍になるため、極めて効率よく発電することができる。
【0015】
以上に述べたように本太陽光発電装置は、キャスター3付きの台車1にソーラーパネルユニット2を角度調整可能に取付けたことで、太陽の位置に応じて向きを変えられるとともに、太陽の高さに応じてソーラーパネルユニット2の傾き角度を変えることができ、しかもソーラーパネルユニット2は、上下に重ねて設置した上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5と下ソーラーパネル6を有し、上ソーラーパネル4は左右方向の一方側に引き出すことで下ソーラーパネル6と重ならない位置まで移動可能であり、中間ソーラーパネル5は左右方向の他方側に引き出すことで下ソーラーパネル6と重ならない位置まで移動可能であるため、太陽光を最大限利用して効率よく発電することができる。さらに、台車1にはソーラーパネルユニット2で発電した電力を蓄えるバッテリーと、バッテリーに蓄えた電力を交流に変換して出力するインバーターを設置してあるので、本装置だけで様々な電化製品を運転させたり電子機器を充電したりすることができ、イベント時の電源や停電時の非常用電源等として大いに活躍する。
また、本太陽光発電装置は、ソーラーパネルユニット2は、下ソーラーパネル6の上端部と下端部に取付けた一対のパネルブラケット7,7を有し、上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5は、上面及び下面を一対のパネルブラケット7,7の対向する面7a,7aにスライドレール8a,8bを介して取付けてあることで、簡易な構成でありながら、上ソーラーパネル4と中間ソーラーパネル5の引出しと収納を簡単に行うことができる。
【0016】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。上ソーラーパネル及び中間ソーラーパネルをスライド可能に取付けるための構造は、スライドレールを用いたものに限らず、適宜変更することができる。ソーラーパネルの形状、大きさ、出力等は、適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0017】
1 台車
2 ソーラーパネルユニット
3 キャスター
4 上ソーラーパネル
5 中間ソーラーパネル
6 下ソーラーパネル
7 パネルブラケット
8a,8b スライドレール
図1
図2
図3
図4