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特開2022-182284情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182284
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 13/16 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
H04L13/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089754
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】千葉 友樹
【テーマコード(参考)】
5K034
【Fターム(参考)】
5K034DD01
5K034FF02
5K034HH01
(57)【要約】
【課題】遠隔地等の装置を適切に制御できるようにすること。
【解決手段】情報処理装置(10)が、第1情報処理端末(20A)に実行させる処理内容を示す情報を取得する取得部(11)と、前記取得部により取得された情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末(20B)とへ送信させる送信部(12)と、を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる送信部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記第1情報処理端末は前記情報処理装置に対してリモートの情報処理端末であり、
前記第2情報処理端末は前記情報処理装置に対してローカルの情報処理端末、または、前記情報処理装置への通信が可能な情報処理端末である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、
前記コマンドを前記第2情報処理端末へ送信させたのち、前記第2情報処理端末での前記コマンドに対する処理結果が成功である場合は前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させ、前記第2情報処理端末での前記コマンドに対する処理結果が成功でない場合は前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させない、
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記送信部は、
第1コマンドを前記第2情報処理端末へ送信させたのち、取り消し操作を受け付けた場合は前記第1コマンドを取り消す第2コマンドを前記第2情報処理端末へ送信させ、承認操作を受け付けた場合は前記第1コマンドを前記第1情報処理端末へ送信させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信部は、
前記第2情報処理端末での前記コマンドに対する処理結果に応じた回数、前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記送信部は、
前記情報処理装置から前記第1情報処理端末への通信品質に応じた回数、前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第1情報処理端末は、複数の情報処理端末を含み、
前記送信部は、
前記複数の情報処理端末に含まれる特定の情報処理端末から、前記コマンドに含まれる少なくとも一部のデータの再送要求を受信した場合、当該データを前記特定の情報処理端末へ再送する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記送信部は、
前記複数の情報処理端末の数が閾値以上である場合、前記複数の情報処理端末間での通信を接続させるコマンドを送信させる、
請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得し、
取得した情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる、
情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置に、
第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する処理と、
取得した情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
遠隔地等の装置を通信により制御するシステムが知られている。特許文献1、2には、単方向の通信で制御を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平04-022292号公報
【特許文献2】特表2013-522942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、2記載の技術では、例えば、遠隔地等の装置を適切に制御できない場合があるという問題点がある。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、遠隔地等の装置を適切に制御できる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る第1の態様では、情報処理装置が、第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる送信部と、を有する。
【0007】
また、本開示に係る第2の態様では、第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得し、取得した情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる、情報処理方法が提供される。
【0008】
また、本開示に係る第3の態様では、情報処理装置に、第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する処理と、取得した情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる処理と、を実行させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
一側面によれば、遠隔地等の装置を適切に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示す図である。
図2】実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3】実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4】実施形態に係る情報処理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の原理は、いくつかの例示的な実施形態を参照して説明される。これらの実施形態は、例示のみを目的として記載されており、本開示の範囲に関する制限を示唆することなく、当業者が本開示を理解および実施するのを助けることを理解されたい。本明細書で説明される開示は、以下で説明されるもの以外の様々な方法で実装される。
【0012】
以下の説明および特許請求の範囲において、他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0013】
以下、図面を参照して、本開示の実施形態を説明する。
(実施の形態1)
<構成>
図1を参照し、実施形態に係る情報処理装置10の構成について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理装置10の構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、取得部11、及び送信部12を有する。これら各部は、情報処理装置10にインストールされた1以上のプログラムと、情報処理装置10のプロセッサ101、及びメモリ102等のハードウェアとの協働により実現されてもよい。
【0014】
取得部11は、キーボード等の入力装置、情報処理装置10内部の記憶部、及び外部装置から各種の情報を取得する。取得部11は、例えば、情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する。
【0015】
送信部12は、各種の情報を送信(出力)させる。送信部12は、例えば、取得部11により取得された情報に応じたコマンドを、遠隔地等(以下で、適宜「リモート」とも称する。)の情報処理端末と、当該情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する情報処理端末とへ送信させる。これにより、遠隔地等の情報処理端末を適切に制御できる。
【0016】
(実施の形態2)
次に、図2を参照し、実施形態に係る情報処理システム1の構成について説明する。
<システム構成>
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図2の例では、情報処理システム1は、情報処理装置10を有する。また、情報処理システム1は、情報処理端末20A-1、情報処理端末20A-2、情報処理端末20A-3、・・・(以下で、区別する必要がない場合は、単に「情報処理端末20A」とも称する。)、及び情報処理端末20Bを有する。以下で、情報処理端末20Aと情報処理端末20Bとを区別する必要がない場合は、単に「情報処理端末20」とも称する。
【0017】
図2の例では、情報処理装置10、及び情報処理端末20は、ネットワークNにより通信できるように接続されている。なお、情報処理装置10、及び情報処理端末20の数は図2の例に限定されない。
【0018】
ネットワークNの例には、例えば、衛星通信、移動通信システム、無線LAN(Local Area Network)、インターネット、LAN、及びバス等が含まれる。移動通信システムの例には、例えば、第5世代移動通信システム(5G)、第4世代移動通信システム(4G)、第3世代移動通信システム(3G)等が含まれる。
【0019】
情報処理装置10は、例えば、サーバ、クラウド、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の装置である。情報処理装置10は、例えば、ユーザ(オペレータ)からの指示に応答して、情報処理端末20Aを制御する。
【0020】
また、情報処理装置10は、ローカルの情報処理端末20Bに対し、リモートの情報処理端末20Aに対する制御と同一の制御を行う。なお、情報処理装置10は、ローカルの情報処理端末20Bから、制御結果を示す情報を取得して、情報処理装置10の表示画面に表示させてもよい。これにより、例えば、情報処理端末20Bが表示画面を有しない場合でも、制御結果をユーザに把握させることができる。
【0021】
情報処理端末20は、情報処理装置10のユーザからの指示に従って各種の処理を行う。情報処理端末20は、例えば、ドローン(無人航空機)、無人艇、車両、船舶、パーソナルコンピュータ等の情報処理端末でもよい。
【0022】
情報処理端末20Aは、情報処理装置10に対してリモートに位置する情報処理端末20である。情報処理端末20Aと情報処理装置10とは、例えば、通信料金、ネットワークNの通信帯域、及び情報処理装置10の性能等に基づく制約により、通常の全二重での通信を行うことができなくてもよい。
【0023】
一方、情報処理端末20Bは、情報処理装置10に対してローカルに位置する情報処理端末20、または、情報処理装置10への通信が可能な情報処理端末20である。情報処理端末20Bは、情報処理端末20Aと少なくとも一部が同一のデータを記憶している。そして、情報処理端末20Bは、情報処理装置10からコマンドを受信した場合、情報処理端末20Aが当該コマンドを受信した場合と同一の処理を行う。そのため、情報処理装置10のユーザは、情報処理端末20Aからのデータの受信に制約がある場合でも、情報処理端末20Bでの処理結果を参照することにより、情報処理端末20Aにおける処理結果を把握することができる。なお、情報処理装置10のユーザは、情報処理端末20が情報処理装置10に対してローカルに位置する場合は、情報処理端末20の動作(例えば、表示、及び移動等)から、情報処理端末20Bでの処理結果を把握できる。
【0024】
そのため、例えば、情報処理端末20Aから情報処理装置10への通信について、従量課金制の場合の通信料金の低減ができる。また、例えば、情報処理端末20Aから情報処理装置10への通信で使用されるネットワーク帯域を低減できる。また、1台の情報処理装置10で、より多数の情報処理端末20Aを制御できる。また、リモートの情報処理端末20Aから情報処理装置10への通信を低減するため、情報処理端末20Aでの消費電力を低減できる。
【0025】
また、例えば、軍事防衛において情報処理端末20Aから電波を出せない状況の場合、情報処理端末20Aの送信機が故障した場合等であっても、リモートの情報処理端末20Aを適切に制御できる。また、サイバー攻撃等への対応のため、情報処理端末20A等の外部装置から情報処理装置10への通信を制限している場合であっても、リモートの情報処理端末20Aを適切に制御できる。
【0026】
<情報処理装置10のハードウェア構成>
図3は、実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す図である。図3の例では、情報処理装置10(コンピュータ100)は、プロセッサ101、メモリ102、通信インターフェイス103を含む。これら各部は、バス等により接続されてもよい。メモリ102は、プログラム104の少なくとも一部を格納する。通信インターフェイス103は、他のネットワーク要素との通信に必要なインターフェイスを含む。
【0027】
プログラム104が、プロセッサ101及びメモリ102等の協働により実行されると、コンピュータ100により本開示の実施形態の少なくとも一部の処理が行われる。メモリ102は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプのものであってもよい。メモリ102は、非限定的な例として、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体でもよい。また、メモリ102は、半導体ベースのメモリデバイス、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータストレージ技術を使用して実装されてもよい。コンピュータ100には1つのメモリ102のみが示されているが、コンピュータ100にはいくつかの物理的に異なるメモリモジュールが存在してもよい。プロセッサ101は、任意のタイプのものであってよい。プロセッサ101は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、および非限定的な例としてマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサの1つ以上を含んでよい。コンピュータ100は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有してもよい。
【0028】
本開示の実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジックまたはそれらの任意の組み合わせで実装され得る。いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよく、一方、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよい。
【0029】
本開示はまた、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、プログラムモジュールに含まれる命令などのコンピュータ実行可能命令を含み、対象の実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスで実行され、本開示のプロセスまたは方法を実行する。プログラムモジュールには、特定のタスクを実行したり、特定の抽象データ型を実装したりするルーチン、プログラム、ライブラリ、オブジェクト、クラス、コンポーネント、データ構造などが含まれる。プログラムモジュールの機能は、様々な実施形態で望まれるようにプログラムモジュール間で結合または分割されてもよい。プログラムモジュールのマシン実行可能命令は、ローカルまたは分散デバイス内で実行できる。分散デバイスでは、プログラムモジュールはローカルとリモートの両方のストレージメディアに配置できる。
【0030】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、またはその他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供される。プログラムコードがプロセッサまたはコントローラによって実行されると、フローチャートおよび/または実装するブロック図内の機能/動作が実行される。プログラムコードは、完全にマシン上で実行され、一部はマシン上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部はマシン上で、一部はリモートマシン上で、または完全にリモートマシンまたはサーバ上で実行される。
【0031】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例には、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、光ディスク媒体、半導体メモリ等が含まれる。磁気記録媒体には、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ等が含まれる。光磁気記録媒体には、例えば、光磁気ディスク等が含まれる。光ディスク媒体には、例えば、ブルーレイディスク、CD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、CD-R(Recordable)、CD-RW(ReWritable)等が含まれる。半導体メモリには、例えば、ソリッドステートドライブ、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))等が含まれる。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0032】
<処理>
次に、図4を参照し、実施形態に係る情報処理装置10の処理の一例について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置10の処理の一例を示すフローチャートである。
【0033】
ステップS101において、情報処理装置10の取得部11は、情報処理端末20に実行させる処理内容を示す情報を取得する。ここで、情報処理装置10は、例えば、ユーザからのキーボート、マウス等を用いた入力操作を受け付けて、当該情報を取得してもよい。
【0034】
続いて、情報処理装置10の送信部12は、取得部11により取得された情報に応じたコマンドを生成する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10の送信部12は、生成したコマンドを、ローカルの情報処理端末20Bへ送信させる(ステップS103)。続いて、情報処理装置10の送信部12は、当該コマンドを、リモートの情報処理端末20Aへ送信させる(ステップS104)。
【0035】
情報処理装置10は、まず、ローカルの情報処理端末20Bへコマンドを送信し、当該コマンドに対する情報処理端末20Bでの処理結果を示す情報を取得してもよい。そして、情報処理装置10は、当該処理結果が成功であるか否かを判定し、成功であった場合には当該コマンドをリモートの情報処理端末20Aへも送信してもよい。一方、情報処理装置10は、当該処理結果が成功でなかった場合には当該コマンドをリモートの情報処理端末20Aへは送信しないようにしてもよい。これにより、例えば、リモートの情報処理端末20Aにてエラーが発生するようなコマンドが、情報処理端末20Aで実行されることを低減できる。
【0036】
また、情報処理装置10は、特定のコマンドを各情報処理端末20で実行させるか否かを、ローカルの情報処理端末20Bでの当該コマンドの処理結果に基づいてユーザが判断できるようにしてもよい。この場合、情報処理装置10は、まず、ローカルの情報処理端末20Bへ第1コマンドを送信する。そして、ユーザは、ローカルの情報処理端末20Bの処理結果を、ユーザの付近に位置する情報処理端末20Bの動作、または情報処理端末20Bから情報処理装置10が受信した応答(レスポンス)により確認する。そして、情報処理装置10は、ローカルの情報処理端末20Bの処理結果を確認したユーザから所定の取り消し操作を受け付けた場合は、第1コマンドを取り消す取消コマンドを情報処理端末20Bへ送信する。一方、ローカルの情報処理端末20Bの処理結果を確認したユーザから所定の承認操作を受け付けた場合は第1コマンドを情報処理端末20Aにも送信する。これにより、ユーザは、例えば、簡単な操作により、コマンドの実行及び取り消しを行わせることができる。
【0037】
(コマンドを再送する例)
情報処理装置10は、コマンドを複数のパケットに分割して情報処理端末20Aに送信してもよい。そして、情報処理端末20Aは、受信した各パートに含まれるシーケンス番号等に基づいて、パケットの順番、及び欠落を検知してもよい。そして、情報処理装置10は、当該複数のパケットを特定の回数だけ繰り返して送信してもよい。これにより、例えば、リモートの情報処理端末20Aから情報処理装置10への通信に制約があり、コマンドまたはパケットに対する受信応答(ACK)の送受信に制約がある場合であっても、コマンドがパケットロス等により到達しないことを低減できる。
【0038】
この場合、情報処理端末20Aは、パケットの欠落(抜け)を検知した場合、当該コマンドに対する処理を停止してもよい。そして、情報処理端末20Aは、欠落したパケットを受信した場合、当該コマンドに対する処理を再開してもよい。なお、情報処理端末20Aは、正常に受信されていたパケットを再度受信した場合は、再度受信したパケットに対する処理は行わないようにしてもよい。
【0039】
また、情報処理装置10は、特定のコマンドを、ローカルの情報処理端末20Bへは第1の回数(例えば、1回)だけ送信し、リモートの情報処理端末20Aへは第1の回数よりも多い第2の回数(例えば、5回)だけ送信(再送)してもよい。これにより、例えば、リモートの情報処理端末20Aから情報処理装置10への通信に制約があり、コマンドに対する受信応答(ACK)の送受信に制約がある場合であっても、コマンドがパケットロス等により到達しないことを低減できる。
【0040】
また、情報処理装置10は、ローカルの情報処理端末20Bでのコマンドに対する処理結果に応じた回数、当該コマンドをリモートの情報処理端末20Aへ送信させてもよい。これにより、例えば、コマンドに対する受信応答(ACK)の送受信に制約がある場合であっても、比較的重要な処理結果をもたらすコマンドがパケットロス等により到達しないことを低減できる。この場合、情報処理装置10は、まず、ローカルの情報処理端末20Bへコマンドを送信し、当該コマンドに対する情報処理端末20Bでの処理結果を示す情報を取得してもよい。そして、情報処理装置10は、当該処理結果の重要度を判定し、重要度が高いほど多い回数、当該コマンドをリモートの情報処理端末20Aへ送信してもよい。なお、コマンドに対する処理結果の重要度は、ローカルの情報処理端末20Bにおいて当該コマンドに対する処理を行うアプリケーションにより判定されてもよい。この場合、ローカルの情報処理端末20Bは、当該コマンドにより所定の処理(例えば、ドローンにて特定の物体の撮影)を行う場合は、コマンドに対する処理結果の重要度が高いと判定してもよい。
【0041】
また、情報処理装置10は、情報処理装置10からリモートの情報処理端末20Aへの通信品質に応じた回数、コマンドを情報処理端末20Aへ送信してもよい。これにより、例えば、コマンドに対する受信応答(ACK)の送受信に制約がある場合であっても、コマンドがパケットロス等により到達しないことを低減できる。この場合、情報処理装置10は、情報処理端末20Aへの通信手段を検知し、検知した通信手段の信頼度が低いほど多い回数、当該コマンドをリモートの情報処理端末20Aへ送信してもよい。この場合、情報処理装置10は、例えば、衛星通信回線を介して情報処理端末20Aへの通信が接続された場合、通信手段の信頼度が低いと判定してもよい。
【0042】
また、情報処理装置10は、情報処理端末20Aから、コマンドに含まれる少なくとも一部のデータの再送要求を受信した場合、当該データを情報処理端末20Aへ再送してもよい。この場合、各情報処理端末20Aは、複数の情報処理端末20A間でピア・トゥ・ピアネットワークを形成し、情報処理装置10から受信したコマンドに含まれる各データをピア・トゥ・ピアネットワークで共有(送受信)してもよい。そして、ピア・トゥ・ピアネットワークを形成しているいずれの情報処理端末20Aにおいても当該コマンドに含まれる一部のデータを受信していない場合、一の情報処理端末20Aは、情報処理装置10に当該データの再送要求を送信してもよい。この場合、情報処理装置10は、情報処理端末20Aの数が閾値以上である場合、情報処理端末20A間でのピア・トゥ・ピアネットワークを形成させるコマンドを各情報処理端末20Aに送信してもよい。
【0043】
<変形例>
情報処理装置10は、一つの筐体に含まれる装置でもよいが、本開示の情報処理装置10はこれに限定されない。情報処理装置10の各部は、例えば1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。
【0044】
また、情報処理装置10と、情報処理端末20Bとを同一の筐体内に収容し、一体の情報処理装置として構成してもよい。この場合、情報処理装置10の送信部12は、当該筐体内部に設けられた情報処理端末20Bに、内部バスまたは外部バスを介してデータを送信してもよい。また、情報処理装置10の送信部12は、例えば、情報処理装置10内で仮想化されたエンティティである情報処理端末20Bにプロセス間通信等によりデータを送信してもよい。なお、これらの場合、送信部12は「出力部」等と称されてもよい。
【0045】
また、情報処理装置10の各機能部の少なくとも一部の処理を、情報処理端末20Bが実行するようにしてもよい。これらのような情報処理装置10についても、本開示の「情報処理装置」の一例に含まれる。
【0046】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0047】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる送信部と、
を有する情報処理装置。
(付記2)
前記第1情報処理端末は前記情報処理装置に対してリモートの情報処理端末であり、
前記第2情報処理端末は前記情報処理装置に対してローカルの情報処理端末、または、前記情報処理装置への通信が可能な情報処理端末である、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記送信部は、
前記コマンドを前記第2情報処理端末へ送信させたのち、前記第2情報処理端末での前記コマンドに対する処理結果が成功である場合は前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させ、前記第2情報処理端末での前記コマンドに対する処理結果が成功でない場合は前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させない、
付記1または2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記送信部は、
第1コマンドを前記第2情報処理端末へ送信させたのち、取り消し操作を受け付けた場合は前記第1コマンドを取り消す第2コマンドを前記第2情報処理端末へ送信させ、承認操作を受け付けた場合は前記第1コマンドを前記第1情報処理端末へ送信させる、
付記1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記送信部は、
前記第2情報処理端末での前記コマンドに対する処理結果に応じた回数、前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させる、
付記1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記送信部は、
前記情報処理装置から前記第1情報処理端末への通信品質に応じた回数、前記コマンドを第1情報処理端末へ送信させる、
付記1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記7)
前記第1情報処理端末は、複数の情報処理端末を含み、
前記送信部は、
前記複数の情報処理端末に含まれる特定の情報処理端末から、前記コマンドに含まれる少なくとも一部のデータの再送要求を受信した場合、当該データを前記特定の情報処理端末へ再送する、
付記1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
(付記8)
前記送信部は、
前記複数の情報処理端末の数が閾値以上である場合、前記複数の情報処理端末間での通信を接続させるコマンドを送信させる、
付記7に記載の情報処理装置。
(付記9)
第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得し、
取得した情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる、
情報処理方法。
(付記10)
情報処理装置に、
第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する処理と、
取得した情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する第2情報処理端末とへ送信させる処理と、
を実行させるプログラム。
(付記11)
第1情報処理端末、第2情報処理端末、及び情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記第1情報処理端末に実行させる処理内容を示す情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された情報に応じたコマンドを、前記第1情報処理端末と、前記第1情報処理端末と少なくとも一部が同一のデータを有する前記第2情報処理端末とへ送信させる送信部と、
を有する情報処理システム。
(付記12)
前記第1情報処理端末は前記情報処理装置に対してリモートの情報処理端末であり、
前記第2情報処理端末は前記情報処理装置に対してローカルの情報処理端末、または、前記情報処理装置への通信が可能な情報処理端末である、
付記11に記載の情報処理システム。
【符号の説明】
【0048】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 取得部
12 送信部
20A 情報処理端末
20B 情報処理端末
図1
図2
図3
図4