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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182369
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】トイレ用設備
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/08 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
E03D9/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089887
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島▲崎▼ 浩和
(72)【発明者】
【氏名】小池 英也
【テーマコード(参考)】
2D038
【Fターム(参考)】
2D038JC03
2D038KA01
2D038KA27
(57)【要約】
【課題】意匠性を向上させる。
【解決手段】トイレ用設備Aは、トイレ室10の右壁面12に配置され、便器装置15の使用者が利用するためのトイレ付帯設備である手摺り30と、空中に結像された空中操作部25を有し、空中操作部25が操作されることによって便器装置15を制御し、右壁面12において手摺り30と並ぶように配置された非接触式リモコン20と、を備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ室の壁面に配置され、便器装置の使用者が利用するためのトイレ付帯設備と、
空中に結像された空中操作部を有し、前記空中操作部が操作されることによって前記便器装置を制御し、前記壁面において前記トイレ付帯設備と並ぶように配置された非接触式リモコンと、を備えているトイレ用設備。
【請求項2】
前記非接触式リモコンの上方に前記トイレ付帯設備が配置されている請求項1記載のトイレ用設備。
【請求項3】
前記トイレ付帯設備が、前記非接触式リモコンの側方に並ぶように配置されている請求項1及び請求項2のいずれか1項に記載のトイレ用設備。
【請求項4】
前記トイレ付帯設備が棚板である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のトイレ用設備。
【請求項5】
前記トイレ付帯設備が前記棚板と紙巻き器とを含み、
前記紙巻き器が前記非接触式リモコンの側方に並ぶよう配置され、
前記棚板が、前記非接触式リモコンと前記紙巻き器を上から覆うように配置されている請求項4に記載のトイレ用設備。
【請求項6】
前記トイレ付帯設備が手摺りである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のトイレ用設備。
【請求項7】
前記トイレ付帯設備が収納部材である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のトイレ用設備。
【請求項8】
前記非接触式リモコンが前記収納部材と一体化されている請求項7に記載のトイレ用設備。
【請求項9】
前記壁面から前記空中操作部の前端までの奥行寸法が、前記トイレ付帯設備の少なくとも一つの奥行寸法よりも大きく設定されている請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のトイレ用設備。
【請求項10】
前記非接触式リモコンを下から支える支持部材を備えている請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のトイレ用設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、トイレ用設備に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、トイレ装置の弁座電動開閉ユニットを、リモコン装置の非接触スイッチに操作によって制御する発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-168719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非接触スイッチを有するリモコン装置としては、装置本体内の液晶から発せられた画像が、装置本体の正面の特殊なミラーを通過することによって、装置本体の前方に操作パネルとして結像されるようにしたものがある。このリモコン装置では、トイレ室に取り付けたときに、装置本体が壁面から大きく突出し、意匠性が低下するという問題がある。
【0005】
本開示は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、意匠性を向上させることを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のトイレ用設備は、
トイレ室の壁面に配置され、便器装置の使用者が利用するためのトイレ付帯設備と、空中に結像された空中操作部を有し、前記空中操作部が操作されることによって前記便器装置を制御し、前記壁面において前記トイレ付帯設備と並ぶように配置された非接触式リモコンと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1のトイレ用設備の側面図
図2】実施形態1のトイレ用設備の正面図
図3】非接触式リモコンの斜視図
図4】非接触式リモコンの側面図
図5】実施形態2のトイレ用設備の側面図
図6】実施形態2のトイレ用設備の正面図
図7】実施形態3のトイレ用設備の側面図
図8】実施形態3のトイレ用設備の正面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態1>
以下、本開示を具体化した実施形態1を図1図4を参照して説明する。本実施形態1のトイレ用設備Aは、便器装置15が設置されたトイレ室10内に配置されるものである。トイレ用設備Aは、非接触式リモコン20と、トイレ付帯設備としての手摺り30とを備えている。以下の説明において、トイレ室10及び便器装置15の前後方向については、便器装置15の便座16に着座した使用者(図示省略)の正面側を前側、使用者の背中側を後側と定義する。図1においては左方を前方と定義する。上下の方向については、図1,2にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。トイレ室10及び便器装置15の左右の方向については、便器装置15の便座16に着座した使用者から見た向きを、そのまま左方、右方と定義する。
【0009】
トイレ室10は、後壁面11と右壁面12と左壁面(図示省略)とを有する。便器装置15は、後壁面11に固定されている。便器装置15は、右壁面12との間に所定の間隔を空けて、後壁面11から前方へ突出している。便器装置15は、各種電動装置(図示省略)を備えている。電動装置としては、シャワー洗浄装置、シャワー温度設定装置、シャワー位置設定装置、便座開閉装置、便座温度設定装置、便蓋開閉装置、便器洗浄装置等がある。
【0010】
非接触式リモコン20は、トイレ室10の右壁面12に取り付けられている。右壁部と直角な方向を、非接触式リモコン20の奥行き方向と定義する。便器装置15の前後方向を、非接触式リモコン20の幅方向と定義する。非接触式リモコン20は、箱形のリモコン本体21を有する。非接触式リモコン20は、リモコン本体21の背面22を右壁面12に重ね、リモコン本体21の正面23を右壁面12と平行に露出させた状態で取り付けられている。非接触式リモコン20は、リモコン本体21の背面側部分を右壁面12の内部に埋め込んだ状態で取り付けてもよい。
【0011】
非接触式リモコン20は、箱形のリモコン本体21内に液晶ディスプレイ(図示省略)を収容し、リモコン本体21の正面23に特殊なプレートを配置したものである。リモコン本体21の正面23の下端縁からは、赤外線によって検知を行う横長の操作用センサ24が、水平方向へ板状に突出している。液晶ディスプレイに表示された操作部の画像がプレートを通過すると、リモコン本体21の外部に、二次元平面状の空中操作部25が結像される。
【0012】
非接触式リモコン20をリモコン本体21の正面23と正対するように見たときに、空中操作部25は横長の長方形をなす。非接触式リモコン20を、便器装置15の前方からリモコン本体21の正面23と平行に見たときに、空中操作部25は、水平方向及び鉛直方向に対して斜めをなす。空中操作部25は、斜め左上方から見たときに正対する向きに傾いている。空中操作部25のうち奥行き方向においてリモコン本体21の正面23に最も近い最近端26は、空中操作部25の上端縁である。空中操作部25のうち奥行き方向においてリモコン本体21の正面23から最も遠い最遠端27は、空中操作部25の下端縁である。奥行き方向において、空中操作部25は、操作用センサ24の突出端とリモコン本体21の正面23との間に配置されている。
【0013】
空中操作部25は、リモコン本体21に触れずに操作するために空中に結像させたものである。空中操作部25の最近端26の位置は、奥行き方向においてリモコン本体21の正面23から所定間隔を空けて離隔した位置に設定される。リモコン本体21の正面23と空中操作部25の最近端26との間の所定間隔は、空中操作部25を操作しようとしたときに指がリモコン本体21に触れる虞のない間隔である。
【0014】
空中操作部25には、便器装置15に設けた各種電動装置を制御するための複数のスイッチ28が表示されている。空中操作部25を操作するときには、操作したいスイッチ28へ指を移動させる。操作用センサ24が指の位置を検出することによって、操作対象のスイッチ28が特定され、便器装置15の電動装置が制御される。
【0015】
非接触式リモコン20は、閉じた状態の便蓋17よりも高い位置に配置されている。前後方向において、非接触式リモコン20は、便器装置15の前端を含む領域に配置されている。非接触式リモコン20の下面には、前後方向に間隔を空けた一対の支持部材29が取り付けられている。一対の支持部材29は、右壁面12に固定れている。非接触式リモコン20は、支持部材29によって下から支えられている。非接触式リモコン20に対して下向きの外力が作用したときには、その下向きの外力を支持部材29が受け止める。
【0016】
手摺り30は、非接触式リモコン20と同じく、トイレ室10の右壁面12に取り付けられている。右壁部と直角な方向を、手摺り30の奥行き方向と定義する。便器装置15の前後方向を、手摺り30の幅方向と定義する。手摺り30は、前後方向に細長い横バー31と、上下方向に細長い縦バー32とを備えている。縦バー32は、横バー31の前端部から上方へ立ち上がるように延びている。横バー31と縦バー32は、ブラケット33によって右壁面12に支持されている。ブラケット33を介すことによって、右壁面12と横バー31及び縦バー32との間には、奥行き方向の間隔が確保されている。奥行き方向において、横バー31の右壁面12からの突出寸法は、非接触式リモコン20の右壁面12からの突出寸法と同じ寸法である。
【0017】
横バー31は、非接触式リモコン20上面に沿うように配置されている。横バー31の幅寸法は、非接触式リモコン20の幅寸法よりも大きい寸法に設定されている。横バー31の幅方向両端部は、非接触式リモコン20の幅方向両端よりも外方に位置している。手摺り30を奥行き方向に見たときに、横バー31は、非接触式リモコン20の上面と平行をなし、非接触式リモコン20と上下に並ぶように配置されている。非接触式リモコン20の上面と横バー31と間には、横バー31を手で掴むことが出来る程度の間隔が空けられている。
【0018】
リモコン本体21の正面23と空中操作部25との奥行き方向の間隔は、リモコン本体21内の液晶ディスプレイからプレートまでの距離、即ち液晶ディスプレイからリモコン本体21の正面23までの距離と同じ寸法である。したがって、リモコン本体21の奥行き寸法は、リモコン本体21の正面23から空中操作部25の最遠端27までの距離よりも大きい寸法である。そのため、非接触式リモコン20をトイレ室10の右壁面12に取り付けた状態では、非接触式リモコン20が右壁面12から大きく突出した状態となり、意匠性が低下することが懸念される。
【0019】
便器装置15の使用者が、非接触式リモコン20と手摺り30を奥行き方向に見たときに、非接触式リモコン20の上方近傍に横バー31が平行に並ぶように配置されている。しかも、奥行き方向において、右壁面12からの横バー31の突出寸法と非接触式リモコン20の突出寸法は、同じ寸法である。したがって、非接触式リモコン20が右壁面12から突き出している状態が、横バー31の存在によって目立たなくなっている。
【0020】
非接触式リモコン20の上方では、非接触式リモコン20の前端部近傍から上方へ長く延びた縦バー32の存在感が大きいので、縦バー32の存在によっても、非接触式リモコン20の突き出し状態が目立ち難くなっている。さらに、非接触式リモコン20の上方には、手摺り30だけでなく、トイレ付帯設備としての接触式リモコン35と非常用ボタン36が、前後に並ぶように配置されている。接触式リモコン35と非常用ボタン36の存在によっても、非接触式リモコン20の突き出し状態が目立ち難くなっている。
【0021】
横バー31は、非接触式リモコン20の上方に配置されているため、便器装置15の使用者が横バー31に掴まろうとしたときに、誤って手を非接触式リモコン20の上面に掛けることが懸念される。非接触式リモコン20は、一対の支持部材29によって下から支えられているので、非接触式リモコン20の上面に手を突いても、非接触式リモコン20が右壁面12から外れることはない。
【0022】
本実施形態1のトイレ用設備Aは、便器装置15の使用者が利用するためのトイレ付帯設備として、手摺り30、接触式リモコン35及び非常用ボタン36を備えている。手摺り30、接触式リモコン35及び非常用ボタン36は、トイレ室10の右壁面12に配置されている。トイレ用設備Aは、非接触式リモコン20を備えている。非接触式リモコン20は、手摺り30、接触式リモコン35及び非常用ボタン36と同じく、右壁面12に取り付けられている。非接触式リモコン20は、空中に結像させた空中操作部25を有し、空中操作部25を操作することによって便器装置15を電気制御するものである。
【0023】
非接触式リモコン20は、右壁面12において手摺り30、接触式リモコン35及び非常用ボタン36と並ぶように配置されている。非接触式リモコン20を、手摺り30、接触式リモコン35及び非常用ボタン36と並ぶように配置することによって、非接触式リモコン20の奥行き寸法の大きさが目立たなくなる。非接触式リモコン20を単独で配置する場合に比べると、意匠性が向上する。
【0024】
トイレ付帯設備である手摺り30、接触式リモコン35及び非常用ボタン36は、非接触式リモコン20の上方に配置されている。トイレ室10で使用者が立ったときに、非接触式リモコン20の少なくとも一部が横バー31の陰に隠れるので、非接触式リモコン20の奥行き寸法の大きさが目立たなくなる。
【0025】
トイレ用設備Aは、非接触式リモコン20を下から支える支持部材29を備えている。便器装置15の使用者が非接触式リモコン20の上面に手を載せて体重を掛けたときに、支持部材29によって使用者の体重を支えることができる。
【0026】
<実施形態2>
本開示を具体化した実施形態2を図5図6を参照して説明する。本実施形態2のトイレ用設備Bでは、トイレ付帯設備40,42の構成が上記実施形態1とは異なり、トイレ付帯設備40,42と非接触式リモコン20の配置が上記実施形態1とは異なっている。トイレ室10、便器装置15、非接触式リモコン20の構成は、上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。トイレ室10と便器装置15の方向についても、実施形態1と同様に定義する。
【0027】
トイレ室10の右壁面12には、非接触式リモコン20と、トイレ付帯設備としての一対の紙巻き器40と、トイレ付帯設備としての棚板42とが設置されている。非接触式リモコン20、紙巻き器40及び棚板42の奥行き方向と幅方向については、実施形態1と同様に定義する。非接触式リモコン20は、便器装置15の前後方向において、便器装置15の前端よりも前方に配置されている。非接触式リモコン20は、上下方向においては、閉じた状態の便蓋17よりも上方に配置されている。
【0028】
一対の紙巻き器40は、同じ高さで幅方向に隣り合うように並んで配置されている。一対の紙巻き器40は、非接触式リモコン20と同じ高さ、即ち閉じた状態の便蓋17よりも高い位置に配置されている。一対の紙巻き器40は、トイレ室10の前後方向において、非接触式リモコン20の後方に隣り合うように並んで配置されている。即ち、非接触式リモコン20と一対の紙巻き器40は、双方の上端を同じ高さに揃えた状態で、幅方向に並んでいる。紙巻き器40の奥行き寸法は、右壁面12から非接触式リモコン20の空中操作部25の最遠端27までの距離(奥行寸法D1)と同じか、それよりも小さい寸法に設定されている。
【0029】
棚板42は、水平な平板材からなる。棚板42は、棚板42を上から見た平面視において、長辺を幅方向に向け、短辺を奥行き方向に向けた長方形をなす。棚板42は、非接触式リモコン20の上面と一対の紙巻き器40の上面に載置され、非接触式リモコン20と一対の紙巻き器40を上から覆うように配置されている。棚板42の幅寸法は、非接触式リモコン20の幅方向全体と一対の紙巻き器40の幅方向全体を覆う寸法を有している。棚板42の奥行き寸法は、右壁面12から空中操作部25の最遠端27までの距離よりも大きく、紙巻き器40の奥行き寸法よりも大きい寸法に設定されている。棚板42を斜め左上方から見下ろすと、非接触式リモコン20の大部分と紙巻き器40の大部分が棚板42によって隠れる。
【0030】
トイレ付帯設備としての紙巻き器40は、非接触式リモコン20と同じ高さで幅方向に隣り合うように並んで配置されているので、意匠性が高い。トイレットペーパー41を含む一対の紙巻き器40の高さ寸法は、非接触式リモコン20の高さ寸法とほぼ同じ寸法であるから、この点においても意匠性が高い。非接触式リモコン20と紙巻き器40の上面に沿って一枚の棚板42が配置されている。換言すると、一対の紙巻き器40と非接触式リモコン20とが、棚板42に沿って横並びに配置されている。水平に一直線状に延びる棚板42の存在によって、統一感が生まれるので、この点も意匠性の向上に寄与する。
【0031】
非接触式リモコン20の上方にトイレ付帯設備としての棚板42が載置された状態で配置されている。棚板42は、所定の奥行き寸法を有するので、トイレ室10で使用者が立ったときには、非接触式リモコン20の少なくとも一部が棚板42の陰に隠れる。棚板42によって、非接触式リモコン20の奥行き寸法の大きさが目立ち難くなっている。
【0032】
<実施形態3>
本開示を具体化した実施形態3を図7図8を参照して説明する。本実施形態3のトイレ用設備Cでは、トイレ付帯設備45の構成が上記実施形態1とは異なり、トイレ付帯設備45と非接触式リモコン20の配置が上記実施形態1とは異なっている。トイレ室10、便器装置15、非接触式リモコン20の構成は、上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。トイレ室10と便器装置15の方向についても、実施形態1と同様に定義する。
【0033】
トイレ室10の右壁面12には、トイレ付帯設備としての収納部材45と、非接触式リモコン20とが設置されている。収納部材45と非接触式リモコン20の奥行き方向及び幅方向については、実施形態1と同様に定義する。収納部材45は、トイレ室10の床面13に載置されている。収納部材45は、高さ寸法が奥行き寸法及び幅寸法よりも大きい縦長の箱形をなす。収納部材45は、正面44が観音開きの扉43によって開閉される第1収納室41と、正面44が開放された第2収納室42とを有する。第2収納室42は、第1収納室41の上方に配置されている。
【0034】
非接触式リモコン20は、リモコン本体21の正面23と操作用センサ24と空中操作部25を露出させた状態で第2収納部内に収納されている。リモコン本体21のうち正面23側の端部と、操作用センサ24と、空中操作部25は、収納部材45の正面44よりも奥行き方向外方へ僅かに突出している。
【0035】
トイレ付帯設備としての収納部材45は、所定の奥行き寸法と所定の幅寸法を有するので、非接触式リモコン20の奥行き寸法の大きさが目立たない。非接触式リモコン20は、収納部材45の第2収納室42内に収納された状態で、収納部材45と一体化されているので、非接触式リモコン20の存在自体も目立たない。
【0036】
非接触式リモコン20の空中操作部25は、収納部材45の正面44よりも外方、つまり便器装置15側に向かう方向へ突出している。便器装置15に着座して右壁面12に顔を向けた使用者や、便器装置15の前方において右壁面12と対向するように立った使用者から見ると、空中操作部25は収納部材45の正面44よりも手前側へ突き出した位置にある。右壁面12から空中操作部25の前端までの奥行寸法D2は、収納部材45の奥行寸法D3よりも大きく設定されている。したがって、使用者が空中操作部25を操作するときに、収納部材45の存在が邪魔にならずに済む。
【0037】
<他の実施形態>
本開示は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本開示の技術的範囲に含まれる。
【0038】
実施形態1において、トイレ付帯設備としての紙巻き器を、非接触式リモコンと並ぶように配置してもよい。
【0039】
実施形態2において、非接触式リモコンと紙巻き器を、幅方向において逆の位置に配置してもよい。
【0040】
実施形態2において、トイレ付帯設備としての棚板を設けない構成としてもよい。この場合、非接触式リモコンと紙巻き器を上下に並べて配置してもよい。
【0041】
実施形態3において、非接触式リモコンを収納部材の上方に並べて配置してもよい。
【符号の説明】
【0042】
A,B,C…トイレ用設備、D1,D2…壁面から空中操作部の前端までの奥行寸法、D3…トイレ付帯設備の奥行寸法、10…トイレ室、12…右壁面(壁面)、15…便器装置、20…非接触式リモコン、25…空中操作部、29…支持部材、30…手摺り(トイレ付帯設備)、40…紙巻き器(トイレ付帯設備)、42…棚板(トイレ付帯設備)、45…収納部材(トイレ付帯設備)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8