IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社デンソーの特許一覧

<>
  • 特開-軸流ファン 図1
  • 特開-軸流ファン 図2
  • 特開-軸流ファン 図3
  • 特開-軸流ファン 図4
  • 特開-軸流ファン 図5
  • 特開-軸流ファン 図6
  • 特開-軸流ファン 図7
  • 特開-軸流ファン 図8
  • 特開-軸流ファン 図9
  • 特開-軸流ファン 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182395
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】軸流ファン
(51)【国際特許分類】
   F04D 29/38 20060101AFI20221201BHJP
   F04D 29/66 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
F04D29/38 A
F04D29/38 D
F04D29/66 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021089922
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100140486
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100170058
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 拓真
(74)【代理人】
【識別番号】100142918
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 貴志
(72)【発明者】
【氏名】日沖 哲也
【テーマコード(参考)】
3H130
【Fターム(参考)】
3H130AA13
3H130AB26
3H130AB52
3H130AC30
3H130BA13C
3H130BA22C
3H130CB01
3H130CB17
3H130EA07C
3H130EB00C
3H130EB04C
(57)【要約】
【課題】静音性を確保しつつ、リング部のうねり変形を抑制することが可能な軸流ファンを提供する。
【解決手段】軸流ファン10は、ハブ20と、複数のブレード30と、円環状のリング部40と、を備える。リング部40には、複数のブレード30のそれぞれの先端部32が均一なピッチ間隔で連結されている。ファン回転軸m10に直交し、且つブレードの中心線m30上の所定位置を通る線が基準線m20に対してなす角度を、ブレードの所定位置におけるスキュー角とするとき、ブレード30の基端部31から先端部32までのスキュー角の変化態様が、複数のブレードのそれぞれで異なる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のファン回転軸を中心に回転する軸流ファン(10)であって、
前記ファン回転軸上に配置されるハブ(20)と、
前記ハブの外周から外側に延びるように形成される複数のブレード(30)と、
複数の前記ブレードのそれぞれの先端部(32)を連結するように設けられる円環状のリング部(40)と、を備え、
前記ファン回転軸を中心とする周方向をファン周方向とし、
前記ブレードにおいて前記ハブの外周に連結されている端部を基端部(31)とし、
前記ファン回転軸に直交し、且つ前記ファン周方向における前記ブレードの基端部の中心点を通る線を基準線とし、
前記ファン周方向における前記ブレードの幅の中心点を前記ブレードの基端部から先端部まで結んだ線を前記ブレードの中心線とし、
前記ファン回転軸に直交し、且つ前記ブレードの中心線上の所定位置を通る線が前記基準線に対してなす角度を、前記ブレードの所定位置におけるスキュー角とするとき、
前記リング部には、複数の前記ブレードのそれぞれの先端部が均一なピッチ間隔で連結されており、
前記ブレードの基端部から先端部までのスキュー角の変化態様が、複数の前記ブレードのそれぞれで異なる
軸流ファン。
【請求項2】
前記ハブの外周には、複数の前記ブレードのそれぞれの基端部が不均一なピッチ間隔で配置されている
請求項1に記載の軸流ファン。
【請求項3】
前記ハブの外周には、複数の前記ブレードのそれぞれの基端部が均一なピッチ間隔で配置されている
請求項1に記載の軸流ファン。
【請求項4】
前記ファン周方向における前記ブレードの幅は、前記ブレードの基端部から先端部まで同一の幅に設定されている
請求項1~3のいずれか一項に記載の軸流ファン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、軸流ファンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下記の特許文献1に記載の軸流ファンがある。この軸流ファンは、ハブと、ハブの周縁から延びる複数のブレードとを備えている。複数のブレードのそれぞれは、前縁から後縁まで及び根元から先端まで変化する厚さを有している。複数のブレードは、バランスがとられていないパターンで、ハブの周縁の周りに不等角度間隔で配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2020-518757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
軸流ファンは、その強度を高めるために、複数のブレードのそれぞれの先端部を連結する円環状のリング部を有するものがある。特許文献1に記載の軸流ファンにリング部を設けた場合、複数のブレードが不等角度間隔で配置されているため、リング部において複数のブレードのそれぞれの間に配置されている部分を円弧部とすると、複数の円弧部のそれぞれの長さが不均一になる。これがリング部に、うねり変形を生じさせる要因となる。
【0005】
詳しくは、軸流ファンを樹脂等で成形する場合、その成形時に収縮変形が生じる。複数の円弧部のそれぞれの長さが均一であれば、各円弧部の成形収縮量が略同一となるため、リング部全体で大きな変形は生じ難い。これに対し、複数の円弧部のそれぞれの長さが不均一である場合、複数の円弧部のそれぞれの成形収縮量が異なる。具体的には、短い円弧部に発生する成形収縮量よりも、長い円弧部に発生する成形収縮量の方が大きくなり易い。このような各円弧部に発生する成形収縮量の差異により、リング部がうねるように変形する。リング部にうねり変形が発生すると、軸流ファンが回転した際に振動等が発生するおそれがある。
【0006】
本開示は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、静音性を確保しつつ、リング部のうねり変形を抑制することが可能な軸流ファンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する軸流ファンは、所定のファン回転軸を中心に回転する軸流ファン(10)であって、ファン回転軸上に配置されるハブ(20)と、ハブの外周から外側に延びるように形成される複数のブレード(30)と、複数のブレードのそれぞれの先端部(32)を連結するように設けられる円環状のリング部(40)と、を備える。ファン回転軸を中心とする周方向をファン周方向とし、ブレードにおいてハブの外周に連結されている端部を基端部(31)とし、ファン回転軸に直交し、且つファン周方向におけるブレードの基端部の中心点を通る線を基準線とし、ファン周方向におけるブレードの幅の中心点をブレードの基端部から先端部まで結んだ線をブレードの中心線とし、ファン回転軸に直交し、且つブレードの中心線上の所定位置を通る線が基準線に対してなす角度を、ブレードの所定位置におけるスキュー角とするとき、リング部には、複数のブレードのそれぞれの先端部が均一なピッチ間隔で連結されており、ブレードの基端部から先端部までのスキュー角の変化態様が、複数のブレードのそれぞれで異なる。
【0008】
この構成によれば、スキュー角の変化態様が複数のブレードのそれぞれで異なるため、ファン周方向において複数のブレードのそれぞれの配置間隔を異ならせることができる。結果的に、軸流ファンが回転した際に特定の周波数の音が強くなることを回避できるため、静音性を確保することが可能となる。また、リング部には、複数のブレードのそれぞれの先端部が均一なピッチ間隔で連結されているため、軸流ファンの製造の際にリング部に収縮変形が生じた場合であっても、リング部のうねり変形を抑制することが可能となる。
【0009】
なお、上記手段、特許請求の範囲に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明の効果】
【0010】
本開示の軸流ファンによれば、静音性を確保しつつ、リング部のうねり変形を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
図2図2は、実施形態の軸流ファンのブレードの拡大構造を示す拡大図である。
図3図3は、実施形態の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
図4図4は、実施形態の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
図5図5は、実施形態の軸流ファンのうねり変形量と比較例の軸流ファンのうねり変形量とを比較して示すグラフである。
図6図6は、実施形態の軸流ファンの静音性と比較例の軸流ファンの静音性とを比較して示すグラフである。
図7図7は、第1変形例の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
図8図8は、第2変形例の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
図9図9は、第3変形例の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
図10図10は、第4変形例の軸流ファンの正面構造の一部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、軸流ファンの一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1に示される本実施形態の軸流ファン10は、ファン回転軸m10を中心に矢印Fで示される方向に回転することにより、ファン回転軸m10に沿った方向の空気流を形成する。なお、図1では、軸流ファン10の右半分のみが図示されている。軸流ファン10は樹脂等により形成されている。軸流ファン10は、ハブ20と、複数のブレード30と、リング部40とを備えている。以下では、矢印Fで示される方向を「ファン回転方向F」と称し、ファン回転軸m10を中心とする周方向を「ファン周方向A」と称し、ファン回転軸m10を中心とする径方向を「ファン径方向」と称する。
【0013】
ハブ20は、ファン回転軸m10上に設けられており、ファン回転軸m10を中心に有底円筒状に形成されている。
複数のブレード30は、ハブ20の外周からファン径方向の外側に延びるように形成されている。ブレード30は、その中央部がファン回転方向Fに突出するように湾曲した形状を有している。以下では、ブレード30においてハブ20に連結されている端部を基端部31と称し、その反対側の端部を先端部32と称する。
【0014】
リング部40は、ファン回転軸m10を中心に円環状に形成されており、複数のブレード30のそれぞれの先端部32を連結するように設けられている。
この軸流ファン10では、図示しないモータの動力がハブ20に伝達されることにより、ハブ20がファン回転軸m10を中心にファン回転方向Fに回転する。これにより複数のブレード30及びリング部40がハブ20と一体となってファン回転方向Fに回転する。
【0015】
次に、本実施形態のブレード30の形状について具体的に説明する。
図2に示されるように、ブレード30のファン径方向の各位置における中心点は、例えば「C10」,「C11」,「C12」のように定義できる。「C10」は、ブレード30の基端部31におけるファン周方向Aの幅H10の中心点である。「C11」は、ファン回転軸m10を中心とする半径R11の仮想円VC11上に位置するブレード30の部位の幅H11の中心点である。「C12」は、ファン回転軸m10を中心とする半径R12の仮想円VC12上に位置するブレード30の部位の幅H12の中心点である。
【0016】
これらの中心点C10~C12を用いることにより、ブレード30の基準線m20を図2に一点鎖線で示されるように定義し、ブレード30の中心線m30を図2に二点鎖線で示されるように定義する。すなわち、基準線m20は、ファン回転軸m10に直交し、且つブレード30の基端部31の中心点C10を通る線である。中心線m30は、ブレード30の中心点C10~C12をブレード30の基端部31から先端部32まで結んだ線である。
【0017】
また、ファン回転軸m10に直交し、且つブレード30の中心線m30上の所定位置を通る線、例えば図2に示される線L11,L12が基準線m20に対してなす角度を、ブレード30の所定位置におけるスキュー角θと定義する。線L11は、ファン回転軸m10に直交し、且つ位置C11を通る線である。ブレード30の中心線m30上の位置C11におけるスキュー角は、この線L11が基準線m20に対してなす角度θ11で定義できる。また、線L12は、ファン回転軸m10に直交し、且つ位置C12を通る線である。ブレード30の中心線m30の位置C12におけるスキュー角は、この線L12が基準線m20に対してなす角度θ12で定義できる。
【0018】
なお、本実施形態のスキュー角θに関しては、基準線m20を基準として、すなわち基準線m20を「0[°]」として、ファン回転方向Fにずれている角度を正の値で表し、ファン回転方向Fとは逆方向にずれている角度を負の値で表す。したがって、ブレード30の位置C11におけるスキュー角θ11は正の値であり、ブレード30の位置C12におけるスキュー角θ12は負の値である。
【0019】
図3に示されるように、ハブ20において複数のブレード30のそれぞれの基端部31の間に配置されている部分を円弧部21とするとき、各円弧部21のファン周方向Aの長さは、図4に示される長さH21~H24,・・・となる。ハブ20の各円弧部21の長さH21~H24,・・・は異なる値に設定されている。
【0020】
図3に示されるように、リング部40において複数のブレード30のそれぞれの先端部32の間に配置されている部分を円弧部41とするとき、各円弧部41のファン周方向Aの長さは、図4に示される長さH41~H44,・・・となる。リング部40の各円弧部41の長さH41~H44,・・・は同一の値αに設定されている。
【0021】
一方、各ブレード30のスキュー角θは、基端部31から先端部32に向かって、「0[°]」から徐々に増加して正の極大値を取った後に減少して負の値まで変化している。これにより、各ブレード30は、その中央部付近がファン回転方向Fに突出するように湾曲した形状を有している。スキュー角θの変化態様は複数のブレード30のそれぞれで異なっている。例えば、図3に示されるように、ファン回転軸m10を中心とする半径R13の仮想円VC13上に位置する各ブレード30の部位のスキュー角θを「θ21」、「θ22」、及び「θ23」とすると、それらのスキュー角θ21~θ23は全て異なる値である。また、半径R13の仮想円VC13上だけでなく、ファン回転軸m10を中心とする任意の半径の仮想円上において各ブレード30の部位のスキュー角θは異なる値に設定されている。
【0022】
以上説明した本実施形態の軸流ファン10によれば、以下の(1)~(3)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)本実施形態の軸流ファン10では、図3に示されるように、リング部40に、複数のブレード30のそれぞれの先端部32が均一なピッチ間隔αで連結されている。これにより、軸流ファン10の製造の際にリング部40に収縮変形が生じた場合であっても、リング部40の各円弧部41~45の収縮変形量が略同一となるため、リング部40のうねり変形を抑制することが可能となる。具体的には、図5に示されるように、複数のブレード30のそれぞれの先端部32が不均一なピッチ間隔で配置されている比較例の軸流ファンにおけるリング部のうねり変形量を「100[%]」とすると、本実施形態の軸流ファン10ではリング部40のうねり変形量を「40[%]」程度まで低減することが可能である。
【0023】
(2)本実施形態の軸流ファン10では、図3に示されるように、スキュー角θの変化態様が複数のブレード30のそれぞれで異なっている。これにより、ファン周方向Aにおいて複数のブレード30のそれぞれの配置間隔を異ならせることができるため、軸流ファン10が回転した際に特定の周波数の音が強くなることを回避できる。よって、静音性を確保することができる。具体的には、図6に示されるように、複数のブレード30が不等角度間隔で配置されている比較例の軸流ファンの静音レベルを「100[%]」とすると、本実施形態の軸流ファン10でも略同一の静音性を確保することが可能である。
【0024】
(3)図3に示されるように、ハブ20の外周には、複数のブレード30のそれぞれの基端部31が不均一なピッチ間隔で配置されている。この構成によれば、ファン周方向Aにおいて複数のブレード30のそれぞれの基端部31の間隔を異ならせることができるため、複数のブレード30のそれぞれの基端部31において騒音が発生し難くなる。したがって、軸流ファン10の静音性を更に向上させることができる。
【0025】
(第1変形例)
次に、上記実施形態の軸流ファン10の第1変形例について説明する。
図7に示されるように、本変形例の軸流ファン10では、ハブ20の円弧部21のそれぞれの長さH21~H24,・・・が同一の長さに設定されている。すなわち、ハブ20の外周には、複数のブレード30のそれぞれの基端部31が均一なピッチ間隔で配置されている。
【0026】
この構成によれば、軸流ファン10の製造の際にハブ20に収縮変形が生じた場合であっても、ハブ20の各円弧部21の収縮変形量が略同一となるため、ハブ20のうねり変形を抑制することが可能となる。
(第2変形例)
次に、上記実施形態の軸流ファン10の第2変形例について説明する。
【0027】
図8に示されるように、本変形例の軸流ファン10では、各ブレード30のスキュー角θが、基端部31から先端部32に向かって、「0[°]」から徐々に減少して負の極小値を取った後に増加して正の値まで変化している。これにより、各ブレード30は、その中央部付近がファン回転方向Fとは逆方向に突出するように湾曲した形状を有している。スキュー角θの変化態様は複数のブレード30のそれぞれで異なっている。
【0028】
本変形例の軸流ファン10では、リング部40の各円弧部41の長さH41~H44,・・・が同一の値に設定されている。すなわち、リング部40には、複数のブレード30のそれぞれの先端部32が均一なピッチ間隔で連結されている。
本変形例の軸流ファン10では、ハブ20の各円弧部21の長さH21~H24,・・・が同一の値に設定されていてもよいし、互いに異なる値に設定されていてもよい。すなわち、ハブ20の外周には、複数のブレード30のそれぞれの基端部31が均一がピッチ間隔で配置されていてもよいし、不均一がピッチ間隔で配置されていてもよい。
【0029】
(第3変形例)
次に、上記実施形態の軸流ファン10の第3変形例について説明する。
図9に示されるように、本変形例の軸流ファン10では、各ブレード30のスキュー角θが、基端部31から先端部32に向かって、「0[°]」から正の方向に単調増加するように変化している。これにより、各ブレード30は、その先端部32が基端部31に対してファン回転方向Fに位置する、いわゆる前進翼の形状を有している。スキュー角θの変化態様は複数のブレード30のそれぞれで異なっている。各ブレード30の先端部32におけるスキュー角θは必ずしも同一の値である必要はない。各ブレード30のファン回転方向Fの幅は、基端部31から先端部32まで同一の値に設定されている。
【0030】
本変形例の軸流ファン10では、リング部40の各円弧部41の長さH41~H44,・・・が同一の値に設定されている。すなわち、リング部40には、複数のブレード30のそれぞれの先端部32が均一なピッチ間隔で連結されている。
本変形例の軸流ファン10では、ハブ20の各円弧部21の長さH21~H24,・・・が同一の値に設定されていてもよいし、互いに異なる値に設定されていてもよい。すなわち、ハブ20の外周には、複数のブレード30のそれぞれの基端部31が均一がピッチ間隔で配置されていてもよいし、不均一がピッチ間隔で配置されていてもよい。
【0031】
(第4変形例)
次に、上記実施形態の軸流ファン10の第4変形例について説明する。
図10に示されるように、本変形例の軸流ファン10では、各ブレード30のスキュー角θが、基端部31から先端部32に向かって、「0[°]」から負の方向に単調減少するように変化している。これにより、各ブレード30は、その先端部32が基端部31に対してファン回転方向Fとは逆の方向に位置する、いわゆる後進翼の形状を有している。スキュー角θの変化態様は複数のブレード30のそれぞれで異なっている。各ブレード30の先端部32におけるスキュー角θは必ずしも同一の値である必要はない。各ブレード30のファン回転方向Fの幅は、基端部31から先端部32まで同一の値に設定されている。
【0032】
本変形例の軸流ファン10では、リング部40の各円弧部41の長さH41~H44,・・・が同一の値に設定されている。すなわち、リング部40には、複数のブレード30のそれぞれの先端部32が均一なピッチ間隔で連結されている。
本変形例の軸流ファン10では、ハブ20の各円弧部21の長さH21~H24,・・・が同一の値に設定されていてもよいし、互いに異なる値に設定されていてもよい。すなわち、ハブ20の外周には、複数のブレード30のそれぞれの基端部31が均一がピッチ間隔で配置されていてもよいし、不均一がピッチ間隔で配置されていてもよい。
【0033】
(他の実施形態)
本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
【符号の説明】
【0034】
10:軸流ファン
20:ハブ
30:ブレード
31:基端部
32:先端部
40:リング部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10