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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182490
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】洗車装置
(51)【国際特許分類】
   B60S 3/04 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
B60S3/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090076
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000103138
【氏名又は名称】エムケー精工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】境澤 孝宣
【テーマコード(参考)】
3D026
【Fターム(参考)】
3D026AA02
3D026AA25
(57)【要約】
【課題】洗車機利用者の自動車を左右方向について適正な停車位置へ効率よく案内可能な車両案内システムを備えた洗車装置を提供する。
【解決手段】洗車機本体と、洗車機走行用レールと、左右一対の距離測定センサと、発光素子と、発光制御部を備える。洗車機走行用レール間を自動車が進む際、各距離測定センサが車体との間の距離を測定する。各センサが一定以上異なる値を検出した場合、発光制御部が制御する発光素子の発光により、自動車が洗車に好適な位置に向かっていないことを発報する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
門型状に形成された洗車機本体を備え、
前記洗車機本体と洗浄される自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車装置であって、
前記洗車装置は、
前記洗車機本体の移動用に設けられ、自動車が間を走行可能な左右一対のレールと、
前記レールの間側に向けて設けられた第一距離測定センサと、
前記レールの間側に向けられ、かつ前記第一距離測定センサとは前記左右一対のレールを挟んで対向した位置に設けられた第二距離測定センサと、
複数の発光素子からなる発光部と、
前記発光部による発報を制御する発光制御部を備え、
前記第一距離測定センサは、
前記レールの間側において自動車が通過または停止した際、該自動車の車体左もしくは右側面と前記第一距離測定センサの間の距離を測定可能であり、
前記第二距離測定センサは、
前記レール間側において自動車が通過または停止した際、該自動車の車体左右側面のうち、前記第一距離測定センサが測定していない方の側面と前記第二距離測定センサとの間の距離を測定可能であり、
前記発光制御部は、前記第一距離測定センサの測定結果と前記第二距離測定センサの測定結果の数値の差が予め設定された数値範囲内でない場合に、発光部を発報させることを特徴とする洗車装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗車装置に関する。
【背景技術】
【0002】
洗車を行うに際し、洗車機利用者に適切な位置で停車させるための手段として、特許文献1や特許文献2が知られている。例えば特許文献1の停車補助装置は、洗車機内の適正停車位置にタイヤ検出用のビームセンサを設け、このビームセンサの透光・遮光状況をもとに車両の位置を検知する。この装置はさらに「前進」「停止」「後進」などの文字表示からなる表示灯を備えており、ビームセンサの検知状態に応じて車両に案内をすることができる。すなわち、ビームセンサが透光状態のままであれば、車両は適正な停車位置に到達していないものとして「前進」の表示を行い、運転手に前進するよう促す。透光状態から遮光状態に変わった場合は、車両のタイヤが適正な位置に配置されたとして、「停止」の表示を行う。遮光状態から再度透光状態に変わった場合には、停車位置を行き過ぎているとして「後進」の表示を行う、といった案内が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6742762号
【特許文献2】特許第4621387号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こういった装置は、車両進入口から見て前後方向に対しては車両を適正な位置に案内可能だが、左右方向に対しては何も案内することができない。しかし、洗車機利用者の運転のしかた次第では、左右方向への位置調整の案内が必要になる場合もある。
【0005】
例えば車両が適正停車位置よりも右側に寄りすぎている場合、洗車機は洗車工程を開始できない。万一通常通り洗車工程が開始されてしまった場合は、洗車機が非常停止されない限り、サイドミラーなどの装備品が洗車機とぶつかり破損してしまう虞がある。この場合は左右方向の停車位置を適正にするべく、車両を左にずらすよう運転手に案内する必要がある。
【0006】
また、前後方向において十分な位置まで洗車機に進入してから車両位置を左右にずらすことは容易ではない。洗車機本体が近くにあるため運転手は車両を衝突させてしまう虞もあり、細かく丁寧な運転が求められることから、時間もかかる。
【0007】
したがって本発明の課題とするところは、洗車機利用者の自動車を左右方向について適正な停車位置へ効率よく案内可能な車両案内システムを備えた洗車装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するため、本発明は、門型状に形成された洗車機本体を備え、前記洗車機本体と洗浄される自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車装置であって、前記洗車装置は、前記洗車機本体の移動用に設けられ、自動車が間を走行可能な左右一対のレールと、前記レールの間側に向けて設けられた第一距離測定センサと、前記レールの間側に向けられ、かつ前記第一距離測定センサとは前記左右一対のレールを挟んで対向した位置に設けられた第二距離測定センサと、複数の発光素子からなる発光部と、前記発光部による発報を制御する発光制御部を備え、前記第一距離測定センサは、前記レールの間側において自動車が通過または停止した際、該自動車の車体左もしくは右側面と前記第一距離測定センサの間の距離を測定可能であり、前記第二距離測定センサは、前記レール間側において自動車が通過または停止した際、該自動車の車体左右側面のうち、前記第一距離測定センサが測定していない方の側面と前記第二距離測定センサとの間の距離を測定可能であり、前記発光制御部は、前記第一距離測定センサの測定結果と前記第二距離測定センサの測定結果の数値の差が予め設定された数値範囲内でない場合に、発光部を発報させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、洗車処理工程開始前に、洗車機利用者の自動車を左右方向に対して適正な停車位置へ効率よく案内できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の洗車装置を示す平面図である。
図2】本発明の洗車装置を示す側面図である。
図3】本発明の洗車処理装置を示す正面図である。
図4】本発明の制御系を示すブロック図である。
図5】本発明の発光部を示す正面図である。
図6】本発明の距離測定センサによる距離測定を示す説明図である。
図7】本発明の発光部の一配置例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を基に本発明の実施態様について説明する。
実施例の構成を示すため、図1図7を使用する。
【0012】
本実施例では、ドライブスルー方式の洗車機を用いて説明する。ドライブスルー方式において、自動車はレールで規定される洗車機本体の走行範囲(以下洗車エリアとする)の前方から走行範囲内に進入し、所定の停車位置に停車して洗車を受ける。洗車は洗車機利用者が自動車に乗ったまま行われる。洗車終了後、自動車は洗車機走行範囲の後方へ退出する。
【0013】
1は全体形状が門型状に構成された洗車機本体である。洗車機本体1は本体下方に正転及び逆転可能な走行用モータ2を備えており、走行用モータ2を駆動することで走行車輪3を回転駆動し、床面に敷設されたレール4、5上を走行する。レール4、5上における洗車機本体1の走行位置は走行用エンコーダ6のパルス出力をカウントすることで検出する。洗車機は洗車工程が開始されるまでレール4、5の後端部にて待機する。
【0014】
7は車形検出装置で、洗車工程において本体の走行に伴い自動車の側方から見た形状を検出する。
【0015】
8、9は洗車機本体に設けられる洗車処理装置としての回転ブラシで、8は車体面に沿って昇降動作し主に車体上面を洗浄する上面ブラシ、9は車体面に沿って開閉動作し車体の側面および前後面を洗浄する左右一対の側面ブラシである。
【0016】
10、11は洗車機本体に設けられ洗浄後の車体乾燥をはかる洗車処理装置としてのブロワノズルで、10は車体面に沿って昇降動作する上面ブロワノズル、11は車体面に沿って出没動作する左右一対の側面ブロワノズルである。
【0017】
12は洗浄水散布ノズルで、上面ブラシ8周辺に形成され、自動車車体に水と洗剤を散布する。
【0018】
13は洗車受付装置であり、洗車機の利用を希望する運転手は前面の操作パネル14で洗車コースの選択、洗車開始指令などの操作を行う。洗車受付装置は洗車エリアの手前で、かつ運転手が運転席から操作できる高さに配置される。
【0019】
15、16は左右一対の距離測定センサであり、互いに取り付け高さが同じで、測定部が向かい合った状態で洗車エリアの入口付近に設けられる。センサ15とセンサ16はそれらを結んだ線がレール4、5と垂直に交わる位置で、かつレール4、センサ15間とレール5、センサ16間の距離が等しくなる位置に配置される。さらに、レール4、5間を走行する自動車との衝突を避けるよう、センサはレールから多少離れた位置に配置される。
【0020】
なお、距離測定センサとしては、例えば光を発信し、反射波を受信するまでにかかった時間に基づいて距離を測定する反射式光電センサなどを採用することができる。
【0021】
17は赤外線ビームセンサの投光部で、対応する受光部18とともに奥行方向の適正停車位置の床面に敷設される。
【0022】
このセンサは洗車エリア内を進行する自動車の奥行方向の停車位置を検知し、後述する洗車制御部24に信号を送るために設置されるものであり、この目的を果たすことができる構成である限り他のセンサ類や検出装置を用いても良い。例えばレール4、5間にスイッチや重量センサを敷設し、自動車がそれらを踏んだことを適正停車完了として検知するという方法を用いても良い。前述した距離測定センサをレール沿いに4機、6機と設け、奥行き方向の停車位置検知装置としても良い。
【0023】
洗車機前面に設けられた発光素子19はRGB3色の発光チップを有し複数の発光色で点灯可能なLEDからなり、発光制御部20からの信号によって点灯操作される。LEDは洗車機の正面上部および正面扉22に複数埋設されており、さらにガラス等の透光性材料からなるカバー23で覆われている。これらのLEDは洗車機本体1の内側で発光制御部20と接続されている。
【0024】
LEDによる発報、つまり、LEDの点灯パターンの変化や発光色の変化により、運転手は、自動車を進入させる際に位置や角度が適切かどうかなどを知ることができる。
【0025】
図4は実施例の制御系を示すブロック図である。
20はマイクロコンピュータやメモリ等を含む発光制御部である。発光制御部20は距離測定センサ15、16と接続されており、これらのセンサから送られてくる信号に基づきLEDの発光を制御する。
【0026】
また、本実施例において発光制御部20は後述する洗車制御部24とも接続されており、洗車処理工程の進行に伴いLEDを点灯・点滅させることを可能としている。LED取り付け位置の都合上、洗車機本体の走行位置によっては洗車されている自動車内にいる者はこの光を見ることができないが、光により周囲に洗車機の存在を強くアピールすることができ、洗車機周辺への立ち入り防止や洗車機利用者の増加といった効果が見込まれる。
【0027】
24は発光制御部同様マイクロコンピュータやメモリ等を含む洗車制御部で、25は洗車制御部からの信号により走行用モータ2、ブラシ8および9、ブロワノズル10および11等の洗車処理装置を駆動する洗車駆動部である。
【0028】
洗車制御部24は洗車受付装置13、走行用エンコーダ6、車形検出装置7、赤外線ビームセンサ受光部18、洗車駆動部25、発光制御部20と接続されており、洗車受付装置13から洗車開始指令を受けると記憶した洗車プログラムに従い洗車駆動部25を介して洗車処理を実行する。洗車処理中、洗車制御部20は走行用モータ2の駆動に伴い走行用エンコーダ6から出力されるパルス信号をカウントし洗車機本体1の走行位置を検出する。
【0029】
洗車駆動部25は洗車処理装置、すなわち走行用モータ2、上面ブラシ駆動系26、側面ブラシ駆動系27、上面ブロワノズル駆動系28、側面ブロワノズル駆動系29、洗浄水散布ノズル駆動系36と接続されており、洗車制御部24からの信号によりこれら洗車処理装置を駆動する。この際、上面ブラシ8、側面ブラシ9、側面ブロワノズル10、上面ブロワノズル11は、走行用エンコーダ6からのパルス信号をトリガとして駆動する車形検出装置7から得られる車形データに基づき車形に沿うよう駆動される。
【0030】
続いて、このように構成される実施例の動作について説明する。
洗車機本体1は通常レール4、5の後端位置で待機している。洗車機利用者はまず洗車受付装置13を操作可能な位置まで自動車30を運転し、操作パネル14の画面表示に従い希望の洗車コースを選択する。
【0031】
洗車機利用者の洗車受付操作は、希望のコースを選択したうえで洗車開始ボタンを押すことで終了する。この洗車開始ボタン操作が洗車開始指令として洗車制御部24及び発光制御部20に伝わることで、洗車機は停車位置確認状態となる。
【0032】
停車位置確認状態では、自動車30から見て左側の距離測定センサ15(以下、第一距離測定センサとする)、自動車30から見て右側の距離測定センサ16(以下、第二距離測定センサとする)、および停車位置検知用の赤外線センサ17、18が自動車30を検知可能な状態となる。また、洗車機が停車位置確認状態である間、センサ15、16、17、18は洗車制御部24及び発光制御部20に自身の検知状態を信号として送信する。
【0033】
洗車機が停車位置確認状態となった段階において、まだ自動車30は洗車受付装置の前に位置するため、距離測定センサ15、16は自動車30を検知していない。自動車30を検知していないとはつまり、センサ15、16が予め設定された範囲内(本実施例においては検出距離50cmの範囲)で物体を検知していないことを意味する。
【0034】
各距離測定センサが発光制御部21に車体無検知信号を送っている間、発光制御部20は洗車機本体前面に備えられた発光素子19(LED)に青く点灯するよう信号を送る。よって、洗車受付完了直後は必ずLEDが青く点灯し、それが運転手に対する自動車進入可能の合図となる。
【0035】
合図を受けた運転手は洗車エリア内にゆっくりと自動車30を進行させる。自動車30が第一距離測定センサ15と第二距離測定センサ16の間に到達すると、図6に示す通りセンサ15、16は車体側面とセンサ15、16自身の間の距離を測定する。
【0036】
この時第一距離測定センサ15が測定した車体左側面、センサ15間距離は発光制御部において第一距離31として記憶される。さらに、この時第二距離測定センサ16が測定した車体右側面、センサ16間距離は発光制御部において第二距離32として記憶される。
【0037】
距離測定センサ15、16はレール4、センサ15間とレール5、センサ16間の距離が等しくなる位置に配置されているため、自動車30の中心線33がレール4、5間の中央線34上にある場合、第一距離31と第二距離32は等しい値を示すこととなる。自動車30の中心線33がレール4、5間の中央線34上にある状態とは、本洗車機における好適な停車位置の条件の一つである。よって、発光制御部20の計算により、第一距離31と第二距離32の差が0、またはそれに近い数値である場合には、自動車30にそのまま直進するよう促すため、発光制御部20がLEDの点灯状態を青色点灯で維持する。
【0038】
直進可能とする第一距離31と第二距離32の差の範囲については、発光制御部20においてあらかじめ設定可能である。センサの精度の劣化や、自動車の片側にだけ装備品が取り付けられている場合等を勘案し、この範囲にはある程度の余裕を持たせておくと良い。また、設置場所の都合等によってセンサ15、レール4間の距離とセンサ16、レール5間の距離を均等にできない場合は、片側のセンサの値にオフセットを設定すれば良い。
【0039】
もし第一距離31と第二距離32の差が予め設定した範囲外である場合、自動車30の中心線33がレール4、5間の中央線34上にないことがわかる。この場合、そのまま自動車30が洗車機本体1に進入しても洗車処理を開始できない恐れがあるため、発光制御部20は洗車機本体前面のLEDを黄色に点滅させて注意を促す。
【0040】
LEDが黄色く点滅することで、運転手は洗車エリア内に進入しきらない段階で自動車30の位置が好適でないことを自覚でき、後退するなどして手早く自動車30のライン取りを調整することができる。車両位置調整のためにブラッシングなどの洗車処理を途中で止めるよりも時間効率が良く、かつ洗車機本体1が自動車30の近くにないため後退も比較的安全である。
【0041】
運転手が自発的に自動車30の位置を調整する際にもこのLEDは役に立つ。つまり、LEDの黄色点滅が青色点灯に変わるよう運転手は自動車30の位置を調整すれば良い。距離測定センサ15、16は洗車機の停車位置確認状態において、常に検知可能範囲における自動車30との距離を測定しているため、第一距離31と第二距離32の差が設定範囲内になれば黄色点滅は解消される。こうした位置調整作業を洗車機本体1からの音声や別途設けた表示機等によって運転手に直接案内しても良い。
【0042】
このようにして自動車30がレール4、5間の中心線上に配置されたら、次に、自動車30は奥行方向の停車位置に向かって洗車エリア内を進行する。左右方向では既に位置調整を済ませているため、自動車30はただ洗車機本体1に向かってゆっくりと直進すれば良い。本実施例においては適正停車位置に敷設した赤外線センサ17、18を奥行方向の停車位置検出センサとしている。赤外線が進入した自動車のタイヤによって遮光されたことを検知して自動車の位置検出とする公知の手法を採用している。
【0043】
この際、受光部18の検知状態を発光制御部20に信号として送り、LEDの点灯状態を変えても良い。例えば自動車30が適正停車位置を超えて洗車機本体1に進入しすぎている場合、LEDを赤色点滅させながら音声によって後退を指示するといった手法が考えられる。
【0044】
自動車30が左右方向にも奥行方向にも適正な位置に停車した後、洗車受付装置13で選択されたコースに基づいて洗車制御部20により洗車処理が開始される。
【0045】
例えば1.5往復の洗車コースが選択されていた場合、まず洗車機本体1が洗浄水散布ノズル12から散水しながらレール4、5前端に向かって往行し、その間に車形検出装置7が自動車30の形状を読み取る。その後洗車機本体1はレール4、5後端に向かって復行し、その間に上面ブラシ8、側面ブラシ9が前工程で読み取られた車体形状をもとに自動車30をブラッシングする。最後に洗車機本体1は再び往行し、側面ブロワノズル10、上面ブロワノズル11が車体に沿って動きつつ自動車30に空気を吹き付けて洗浄水を飛ばす。以上で洗車処理工程は終了となる。
【0046】
なお、本発明における発光素子の配置箇所は、上記実施例における配置箇所に限定されず、様々な手法が考えられる。
【0047】
例えば図7のようにレール4、5沿いに発光素子としてLED37を複数埋設させる手法が考えられる。この手法は自動車の進行に合わせてLEDを順次点灯させるといった照明演出と相性が良い。このように自動車の進行度をLEDの点灯状態に反映させるには、洗車エリア奥行方向に進行する自動車30の位置を随時検出可能なセンサを設け、発光制御部20と通信可能にすると良い。
【0048】
図7の例では前記奥行方向の自動車位置検出センサとして踏み込みボタン式のスイッチ35をレール4、5間に埋設させた。レール4、5間を進行する自動車30がタイヤによりスイッチ35を踏み込むことで、発光制御部20が自動車30の進行度を検出する。
【0049】
このようにして、洗車受付装置13による洗車受付完了後、まず距離測定センサ15、16と発光制御部20により自動車30の幅方向位置を調整するといった手順を採ることで、レール4、5間を進行する自動車30のタイヤの軌道を予測し、センサ配置に活かすことも可能となる。
【0050】
以上のように本発明によれば、洗車処理工程開始前に、洗車機利用者の自動車を左右方向について適正な停車位置へ効率よく案内可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 洗車機本体
4 レール(左)
5 レール(右)
15 第一距離測定センサ
16 第二距離測定センサ
19 発光素子
20 発光制御部
30 自動車
31 第一距離
32 第二距離
33 自動車中心線
34 洗車エリア中央線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7