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特開2022-182513測色システム、測色方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182513
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】測色システム、測色方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01J 3/46 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
G01J3/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090110
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(72)【発明者】
【氏名】石原 雅巳
【テーマコード(参考)】
2G020
【Fターム(参考)】
2G020AA08
2G020DA05
2G020DA12
2G020DA14
2G020DA16
2G020DA35
2G020DA36
(57)【要約】
【課題】様々なユースケースに対応できるユーザーインターフェースを有する測色システム等の提供。
【解決手段】測色システム10は、測色部12によって測色された測色値を取得する取得部15と、基準色領域100の基準色図形とサンプル色領域110のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行う表示処理部19と、基準色領域100に設定された基準色CBの色値と、サンプル色領域110に設定されたサンプル色CSの色値と、を比較する比較処理部20と、を含む。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測色部によって測色された測色値を取得する取得部と、
基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行う表示処理部と、
前記基準色領域に設定された基準色の色値と、前記サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較する比較処理部と、を含むことを特徴とする測色システム。
【請求項2】
請求項1に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記基準色領域の前記基準色をロック状態とするかアンロック状態とするかを設定するためのロックボタンアイコンを表示部に表示する処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項3】
請求項1に記載の測色システムにおいて、
前記取得部が新たな測色値を取得したとき、
前記表示処理部は、
前記サンプル色領域に設定された前記サンプル色を、前記基準色として前記基準色領域に設定するとともに、
前記新たな測色値を、前記サンプル色領域に設定するトグル表示処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項4】
請求項3に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記基準色領域の前記基準色をロック状態とするかアンロック状態とするかを設定するためのロックボタンアイコンを表示部に表示する処理を行い、
前記ロック状態において、前記トグル表示処理を行わず、
前記アンロック状態において、前記トグル表示処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記基準色領域に対応する場所に、前記基準色をセットするための第1ボタンアイコンと、前記サンプル色領域に対応する場所に、前記サンプル色をセットするための第2ボタンアイコンを表示する処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項6】
請求項5に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記基準色領域に前記基準色がセットされておらず、かつ、前記サンプル色領域に前記サンプル色がセットされていないときに、前記第2ボタンアイコンが使用不可にする表示処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項7】
請求項6に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記基準色領域に前記基準色がセットされておらず、かつ、前記サンプル色領域に前記サンプル色がセットされていないときに、前記第2ボタンアイコンをグレーアウトにする表示処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか一項に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記第1ボタンアイコンが選択された場合、前記基準色領域に設定される前記基準色を選択するための第1選択メニュー画面を表示する処理を行い、
前記第2ボタンアイコンが選択された場合、前記サンプル色領域に設定される前記サンプル色を選択するための第2選択メニュー画面を表示する処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項9】
請求項8に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記第1選択メニュー画面における色見本、前記測色値、色履歴値及び基準色グループのうち少なくとも1つに基づいて選択された色を前記基準色として表示する処理を行い、
前記第2選択メニュー画面における前記色見本、前記測色値及び前記色履歴値のうち少なくとも1つに基づいて選択された色を前記サンプル色として表示する処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の測色システムにおいて、
前記表示処理部は、
前記測色部によって最後に測色された前記測色値による枠アイコンであって、前記比較図形を囲む前記枠アイコンを表示部に表示する処理を行うことを特徴とする測色システム。
【請求項11】
測色部によって測色された測色値を取得し、
基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行い、
前記基準色領域に設定された基準色の色値と、前記サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較することを特徴とする測色方法。
【請求項12】
測色部によって測色された測色値を取得するステップと、
基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行うステップと、
前記基準色領域に設定された基準色の色値と、前記サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較するステップと、を測色システムに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測色システム、測色方法及びプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、色の測色を行う測色システムが知られている。特許文献1には、ユーザーに対し、予め設定された基準値に基づく基準色と、測色したサンプル色を比較する手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-141253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
測色システムには、特許文献1に記載のユースケース以外にも様々なユースケースが有り、これに対応するための適切なユーザーインターフェースが求められているが、特許文献1に記載の手法にはこのような事情までは考慮されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、測色部によって測色された測色値を取得する取得部と、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行う表示処理部と、前記基準色領域に設定された基準色の色値と、前記サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較する比較処理部と、を含む測色システムに関係する。
【0006】
また、本開示の一態様は、測色部によって測色された測色値を取得し、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行い、前記基準色領域に設定された基準色の色値と、前記サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較する測色方法に関係する。
【0007】
また、本開示の一態様は、測色部によって測色された測色値を取得するステップと、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行うステップと、前記基準色領域に設定された基準色の色値と、前記サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較するステップと、を測色システムに実行させるプログラムに関係する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】測色システムの構成例を説明するブロック図。
図2】比較図形を説明する画面例。
図3】測色システムを実現する測色器、端末装置の外観図の例。
図4】測色器の外観図の例。
図5】測色器、端末装置の構成例。
図6】第1選択メニュー画面を説明する画面例。
図7】第2選択メニュー画面を説明する画面例。
図8】アンロック状態とロック状態の違いを説明する図。
図9】第1ユースケースを説明する図。
図10】ロック状態で測色を行う場合の画面遷移例を説明する図。
図11】ロック状態で測色を行う場合の画面遷移例を説明する別の図。
図12】第2ユースケースを説明する図。
図13】アンロック状態で測色を行う場合の画面遷移例を説明する図。
図14】アンロック状態で測色を行う場合の画面遷移例を説明する別の図。
図15】アンロック状態で測色を行う場合の画面遷移例を説明する別の図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本開示の必須構成要件であるとは限らない。
【0010】
図1は、本実施形態の測色システム10の構成例を説明するブロック図である。本実施形態の測色システム10は、測色部12と取得部15と処理部18を含む。処理部18は表示処理部19と比較処理部20を含む。また、測色システム10は表示部22を含むことができる。測色システム10は、例えば後述する測色器30により実現してもよいし、当該測色器30と後述する端末装置60によって実現してもよい。また、当該測色器30をクラウドコンピューティングに通信接続するなど、様々な形態で実現できる。
【0011】
測色部12は測色を行う。例えば測色部12は印刷媒体に印刷等されたターゲット色の測色を行い、測色結果である測色値を出力する。測色部12は測色センサー等により実現できる。測色センサーは例えば分光センサーを用いることができる。例えば測色センサーは、ウェハーレベルのプロセスで一括生産が可能なMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等による分光センサーを用いることができる。分光センサーは例えば反射分光スペクトルを測定するセンサーである。具体的には分光センサーは、例えばLED等により実現される光源と、光源からの光の測定面での反射光が入力されて波長の選択、切り替えを行う光学フィルターと、光学フィルターを通過した反射光の光量を測定する受光デバイスなどにより実現できる。光学フィルターは、二つの対向する反射面の多重干渉を利用した波長フィルターであるエタロンなどを用いることができる。分光センサーにより、反射光の各波長における反射光の光量を測定する反射分光スペクトルの測定を行うことで、ターゲット色の測色が実現される。なお測色部12を実現する測色センサーは、このような分光センサーには限定されず、例えばイメージセンサーなどにより測色センサーを実現してもよい。また測色部12は、反射光を測色するだけではなく、透過光を測色するものを採用してもよい。
【0012】
取得部15は、測色部12によって測色された測色値を取得する通信インターフェースである。取得部15は、通信用の回路装置などのハードウェアーや通信用のプログラムなどにより実現できる。例えば取得部15は、取得部15を含む装置と異なる装置に含まれる測色部12から無線ネットワーク又は有線ネットワークを介して測色値のデータを受信することができる。取得部15を含む装置とは例えば後述する端末装置60であり、取得部15を含む装置と異なる装置とは例えば後述する測色器30である。また、例えば取得部15は、取得部15を含む装置と同一の装置に存在する測色部12から測色値のデータを受信してもよく、ここでの装置とは例えば測色器30である。
【0013】
処理部18は、測色システム10の各部の制御を行う。処理部18は、後述する端末装置60の処理部62のプロセッサー等で実現できるが、後述する測色器30の処理部32のプロセッサー等によって実現してもよく、あるいは両方で実現してもよく、詳細は後述する。処理部18は、本実施形態のプログラムに基づいて本実施形態の各処理を行う。このプログラムは、本実施形態の各部としてコンピューターを機能させるプログラムである。コンピューターは、例えば操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置である。例えば本実施形態のプログラムは、表示処理部19、比較処理部20として、コンピューターを機能させるプログラムである。このプログラムは例えば情報記憶媒体に記憶される。即ち本実施形態の測色システム10は、情報記憶媒体に格納されるプログラムに基づいて本実施形態の各処理を行うことができる。コンピューターにより読み取り可能な媒体である情報記憶媒体は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、ハードディスク装置(HDD)、半導体メモリーなどにより実現できる。
【0014】
表示処理部19は、本実施形態のプログラムに基づいて処理部18の行う処理に対応して表示処理を行う。例えば処理部18が測色値のデータを、取得部15を介して取得したタイミングで、表示処理部19は、取得した測色値のデータに基づいた色データを、表示部22の所定の領域に表示する。表示部22は、具体的には、例えば端末装置60の表示部68であるが、測色器30の表示部38でもよいし、他の表示装置であってもよい。なお、以降の説明において、測色値のデータを単に測色値と呼ぶことがあり、色データを単に色と呼ぶことがある。
【0015】
表示処理部19は、基準色領域100の基準色図形とサンプル色領域110のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行う。表示処理部19は、例えば図2のEに示すように正方形状の図形画像アイコンが、比較図形の画像アイコンとして表示する処理を行う。なお、以降の説明において、比較図形の画像アイコンを単に比較図形と呼ぶ。また、比較図形は1本の対角線によって二等分され、一方は基準色領域100からなる基準色図形の画像アイコンであり、他方はサンプル色領域110からなるサンプル色図形の画像アイコンである。なお、以降の説明において、基準色図形の画像アイコンを単に基準色図形と呼び、サンプル色図形の画像アイコンを単にサンプル色図形と呼ぶ。例えば測色の対象物であるサンプルにおける所望の色を測色部12が測色し、取得部15が当該色の測色値を取得すると、表示処理部19は、当該測色値に基づく色であるサンプル色CSによって、サンプル色領域110を塗りつぶすように表示する処理を行う。同様に、表示処理部19は、基準色領域100を基準色CBによって塗りつぶすように表示する処理を行う。なお、本実施形態における基準色CBは、測色システム10における不図示の記憶部に予め記憶された色とは限らず、例えば測色部12が測色した測色値に基づく色を基準色CBとすることもできる。また、図2は、測色システム10の表示部22が後述の端末装置60の表示部68に対応する場合の図であるが、表示処理部19は、同様の画面を測色器30の表示部38に表示する処理を行ってもよい。
【0016】
比較処理部20は、基準色領域100に設定された基準色CBの色値と、サンプル色領域110に設定されたサンプル色CSの色値と、を比較する。例えば比較処理部20は、基準色領域100に設定された基準色CBとサンプル色領域110に設定されたサンプル色CSが一致しているか否かを判断する。基準色CBとサンプル色CSの色が一致しているとは、色の一致の許容条件を満足することであり、許容条件はユーザーが適宜設定することができる。例えば比較処理部20は、基準色CBとサンプル色CSの色差ΔEが、所与の値よりも小さい場合に、基準色CBとサンプル色CSが一致したと判断する。なお許容条件は、色差ΔEについての他の条件や環境光源についての条件であってもよいし、色成分ごとの条件であってもよく、反射分光スペクトルの条件であってもよい。また、これらの条件の組み合わせが許容条件であってもよい。
【0017】
以上のように、本実施形態の測色システム10は、測色部12によって測色された測色値を取得する取得部15と、基準色領域100の基準色図形とサンプル色領域110のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行う表示処理部19と、基準色領域100に設定された基準色CBの色値と、サンプル色領域110に設定されたサンプル色CSの色値と、を比較する比較処理部20と、を含む。このように、本実施形態の測色システム10は、取得部15と表示処理部19と比較処理部20を含むことにより、基準色領域100の基準色図形とサンプル色領域110を組み合わせた比較図形を用いた測色を行うことができる。これにより、ユーザーは、測色によって、基準色CBとサンプル色CSの変化を目視によって明確に把握するとともに、基準色CBの色値とサンプル色CSの色値との色差ΔEに基づく測色結果を得ることができる。これにより、ユーザーは、様々なユースケースに対応した測色を行うことができる。これにより、測色システム10は、測色における様々なユースケースに対応するユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。例えば測色が行われることによって、取得部15はサンプル色CSの色値を取得する場合もあれば、前述のように基準色CBの色値を取得する場合もある。そのため、適切なユーザーインターフェースが無いと、ユーザーは測色によって何を取得しているかの判断を誤る可能性がある。その点、本実施形態の手法を適用することで、ユーザーは、比較図形を見ることにより、基準色CBとサンプル色CSのどちらが変化しているのか、あるいは両方変化しているのかを容易に把握することができる。
【0018】
また、本実施形態の手法は、測色方法として実現してもよい。つまり、本実施形態の測色方法は、測色部12によって測色された測色値を取得し、基準色領域100の基準色図形とサンプル色領域110のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行い、基準色領域100に設定された基準色CBの色値と、サンプル色領域110に設定されたサンプル色CSの色値と、を比較する。このようにすることで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0019】
また、本実施形態の手法は、プログラムとして実現してもよい。つまり、本実施形態のプログラムは、測色部12によって測色された測色値を取得するステップと、基準色領域100の基準色図形とサンプル色領域110のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行うステップと、基準色領域100に設定されたCBの色値と、サンプル色領域110に設定されたサンプル色CSの色値と、を比較するステップと、を測色システム10に実行させる。このようにすることで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0020】
なお、本実施形態のユーザーインターフェースは、前述した比較図形に限られず、比較図形に他の画像アイコンを組み合わせたユーザーインターフェースとしてもよい。例えば、図2に示すように、比較図形にロックボタンアイコン200を組み合わせたユーザーインターフェースとしてもよい。ロックボタンアイコン200は、基準色CBの状態をロック状態とアンロック状態に切り替えるボタンアイコンである。ロック状態とアンロック状態の詳細は図8以降で後述するが、ユーザーはロック状態とアンロック状態を使い分けることで、各々のユースケースに応じて適した測色を行うことができる。例えば、ロックボタンアイコン200はロック状態を示す態様であるときに、ユーザーがロックボタンアイコン200を1回選択すると、ロックボタンアイコン200はロック状態を示す態様からアンロック状態を示す態様に変化する。そしてユーザーがロックボタンアイコン200をもう1回選択すると、ロックボタンアイコン200はアンロック状態を示す態様からロック状態を示す態様に変化する。ロック状態を示す態様とアンロック状態を示す態様とは、例えば図2のように鍵の画像を用いて実現できるが、他の画像を用いてもよく、ユーザーがロック状態とアンロック状態を直感的に理解できる画像が望ましい。以上のように、表示処理部19は、基準色領域100の基準色CBをロック状態とするかアンロック状態とするかを設定するためのロックボタンアイコン200を表示部22に表示する処理を行う。このようにすることで、ユーザーは表示部22の画面上で基準色CBの状態をロック状態とアンロック状態とのいずれかに任意に切り替えることができる。これにより、測色システム10は、ユースケースの変化に対して適切に対応するユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。
【0021】
また、例えば、図2に示すように、比較図形に第1ボタンアイコン300と第2ボタンアイコン310を組み合わせたユーザーインターフェースとしてもよい。第1ボタンアイコン300は、基準色CBをセットするためのボタンアイコンであり、基準色領域100に対応する場所に表示される。基準色CBをセットするためのボタンアイコンとは、既存の色に基づいて基準色CBをセットする設定と、新規の測色に基づいて基準色CBをセットする設定を、ユースケースに応じてユーザーが切り替えるボタンアイコンである。第1ボタンアイコン300が基準色領域100に対応する場所に表示されることとは、第1ボタンアイコン300が、サンプル色領域110よりも基準色領域100に関係性が有ることを、ユーザーが認識できる場所に表示されていることである。第2ボタンアイコン310は、サンプル色CSをセットするためのボタンアイコンであり、サンプル色領域110に対応する場所に表示される。サンプル色CSをセットするためのボタンアイコンとは、既存の色に基づいてサンプル色CSをセットする設定と、新規の測色に基づいてサンプル色CSをセットする設定を、ユースケースに応じてユーザーが切り替えるボタンアイコンである。第2ボタンアイコン310がサンプル色領域110に対応する場所に表示されることとは、第2ボタンアイコン310が、基準色領域100よりもサンプル色領域110に関係性が有ることを、ユーザーが認識できる場所に表示されていることである。このように、表示処理部19は、基準色領域100に対応する場所に、基準色CBをセットするための第1ボタンアイコン300と、サンプル色領域110に対応する場所に、サンプル色CSをセットするための第2ボタンアイコン310を表示する処理を行う。このようにすることで、ユーザーは、基準色CB及びサンプル色CSをセットする設定を容易に切り替えることができる。これにより、測色システム10は、ユースケースに応じて適切に対処できるユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。なお、第1ボタンアイコン300や第2ボタンアイコン310をユーザーが選択した後についての詳細は、図6図7で後述する。
【0022】
また、例えば、図2に示すように、比較図形に枠アイコン400を組み合わせたユーザーインターフェースとしてもよい。枠アイコン400は、比較図形を囲む枠状の画像からなるアイコンである。枠アイコン400は、最後の測色により変化した基準色領域100またはサンプル色領域110の色と同じ色で表示されるが、具体的な画面例については図10以降で後述する。つまり、本実施形態の測色システム10において、表示処理部19は、測色部12によって最後に測色された測色値による枠アイコン400であって、比較図形を囲む枠アイコン400を表示部22に表示する処理を行う。このようにすることで、ユーザーは最後に測色した色を認識することができる。これにより、ユーザーは最後の測色によってセットされた色が、基準色領域100にセットされた基準色CBとサンプル色領域110にセットされたサンプル色CSのどちらであるかを確実に把握できる。これにより、測色システム10は、ユーザーフレンドリーなユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。
【0023】
本実施形態の測色システム10は、以上に説明したものに限らず、他の構成要素を追加する等、種々の変形実施が可能である。図3図4は本実施形態の測色システム10を構成する測色器30や端末装置60の外観図の例である。なお、図3図4は例示であって、前述の通り、本実施形態の測色システム10は測色器30のみで構成してもよく、種々の変形実施が可能である。また、測色器30の外観は図3図4に示す例に限られないし、端末装置60の外観は図3に示す例に限られない。
【0024】
図3に示す測色器30は、例えば略立方体の形状を有しており、その上面に表示部38、測色ボタン40、十字キー42が設けられている。また測色器30の上面には戻るボタン44や電源ボタン46も設けられている。一方、図4に示すように測色器30の下面には、測色部12と、シャッター48が設けられている。表示部38は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにより実現され、各種の情報をユーザーに表示する。測色ボタン40は、測色器30に測色を行わせることをユーザーが指示するための操作デバイスである。例えばユーザーが測色ボタン40を押下することで、測色器30が測色部12を用いた測色を行う。十字キー42は、例えば上下左右の方向等を指示するための操作デバイスである。戻るボタン44は、バック操作とも言われる戻る操作を行うためのボタンであり、電源ボタン46は測色器30の電源のオン、オフを行うためのボタンである。測色部12は前述したように測色センサーにより実現されるものであり、例えば平面視での形状が略円形状になっている。シャッター48は、測色器30の不使用時に測色部12を保護する。例えばユーザーは、測色器30を使用しないときに、シャッター48を測色部12の方に移動させてシャッター48を閉める操作を行って、外部からの衝撃等が測色部12に加わらないようにする。
【0025】
図3図4に示す測色器30は、ユーザーが一方の手で把持して測色の作業を行える形状となっている。例えばユーザーは、親指と中指、薬指、小指等とで、測色器30の側面を把持し、人差し指で測色ボタン40を押す操作や十字キー42により方向を指示する操作などを行う。ただし、図3図4に示す測色器30は例示であって、他の形状からなる測色器30であってもよい。
【0026】
端末装置60は、測色器30と通信接続が可能な通信端末であり、例えばスマートフォン又はタブレット型PC(Personal Computer)などにより実現される。端末装置60は、例えばブルートゥース(Bluetoothは登録商標)又はWi-Fi(登録商標)などの無線通信により測色器30と通信接続される。端末装置60は、表示部68を有しており、操作ボタン等の操作デバイスも設けられている。また表示部68は例えばタッチパネルとなっており、ユーザーはタッチパネルである表示部68にタッチすることで各種の操作を行う。
【0027】
図5は、測色器30と端末装置60を含む測色システム10の構成例を示すブロック図である。なお測色器30と端末装置60を含む測色システム10は図5の構成には限定されず、その一部の構成要素を省略し、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0028】
測色器30は、測色部12、処理部32、操作部34、記憶部36、表示部38、通信部39を含む。測色部12は前述したように測色センサー等により実現される。
【0029】
処理部32は、測色器30の各部の制御処理や本実施形態の各処理を行う。例えば処理部32は、測色部12の制御処理や、測色部12からの測色データの取得処理を行う。また処理部32は、操作部34により入力されたユーザーの操作情報の入力処理や、記憶部36からの情報の読み出し処理や、記憶部36への情報の書き込み処理を行う。また処理部32は、表示部38への情報の表示処理や、通信部39の通信の制御処理などを行う。処理部32はプロセッサーにより実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサーと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。メモリーは記憶部36である。プロセッサーは、例えば各部の機能が個別のハードウェアーで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアーで実現されてもよい。例えば、プロセッサーはハードウェアーを含み、そのハードウェアーは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサーは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置や、1又は複数の回路素子により構成することもできる。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサーはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。またプロセッサーはASIC(Application Specific Integrated Circuit)によるハードウェアー回路であってもよい。またプロセッサーは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルター回路等を含んでもよい。
【0030】
操作部34はユーザーの操作情報を入力する操作インターフェースである。操作部34は操作デバイスにより実現できる。図3を例にとれば、操作部34は、測色ボタン40、十字キー42、戻るボタン44、電源ボタン46などの操作デバイスにより実現できる。但し操作部34を実現する操作デバイスはこれらの操作デバイスに限定されるものではない。
【0031】
記憶部36は各種の情報を記憶する。例えば記憶部36は、プログラムやデータを記憶する。記憶部36は、例えば処理部32や通信部39のワーク領域として機能する。例えばメモリーである記憶部36は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、或いはハードディスク装置等であってもよい。例えばメモリーである記憶部36はコンピューターにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサーである処理部32により実行されることで、処理部32の各部の処理が実現される。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサーのハードウェアー回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
【0032】
表示部38は、各種情報をユーザーに表示する。表示部38は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの各種のディスプレイにより実現できる。表示部38は、例えばユーザーが測色器30を操作するために必要な情報や、測色器30の各種のステータス情報などを表示する。
【0033】
通信部39は、外部装置との間で無線や有線の通信を行う通信インターフェースである。通信部39は、例えば通信用ASIC又は通信用プロセッサーなどのハードウェアーや、通信用ファームウェアーなどにより実現できる。例えば通信部39は、ブルートゥースなどの近距離無線通信により、端末装置60等の外部装置と通信を行う。具体的には通信部39は、BLE(Bluetooth Low Energy)規格の無線通信により外部装置と通信を行う。或いは通信部39は、Wi-Fiなどの他の規格の無線通信により外部装置と通信を行ってもよい。また通信部39は、USB等の規格による有線の通信を行ってもよい。
【0034】
端末装置60は、処理部62、操作部64、記憶部66、表示部68、通信部69を含む。
【0035】
処理部62は、端末装置60の各部の制御処理や本実施形態の各処理を行う。例えば処理部62は、操作部64により入力されたユーザーの操作情報の入力処理や、記憶部66からの情報の読み出し処理や、記憶部66への情報の書き込み処理を行う。また処理部62は、表示部68への情報の表示処理や、通信部69の通信の制御処理などを行う。処理部62は、前述したプロセッサーなどにより実現できる。
【0036】
操作部64はユーザーの操作情報を入力する操作インターフェースである。操作部64は操作デバイスにより実現できる。図3を例にとれば、操作部64は、表示部68のタッチパネルや端末装置60に設けられる操作ボタン等の操作デバイスにより実現できる。但し操作部64を実現する操作デバイスはこれらの操作デバイスに限定されるものではない。
【0037】
記憶部66は各種の情報を記憶する。例えば記憶部66は、プログラムやデータを記憶する。記憶部66は、例えば処理部62や通信部69のワーク領域として機能する。例えばメモリーである記憶部66は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、ハードディスク装置や光学ディスク装置であってもよい。例えばメモリーである記憶部66はコンピューターにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサーである処理部62により実行されることで、処理部62の各部の処理が実現される。
【0038】
表示部68は、各種情報をユーザーに表示する。表示部68は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの各種のディスプレイにより実現できる。また表示部68は例えばタッチパネルにより実現され、操作部64としても機能する。表示部68は、例えばユーザーが端末装置60を操作するために必要な情報や、端末装置60や測色器30の各種のステータス情報などを表示する。
【0039】
通信部69は、外部装置との間で無線や有線の通信を行う通信インターフェースである。通信部69は、例えば通信用ASIC又は通信用プロセッサーなどのハードウェアーや、通信用ファームウェアーなどにより実現できる。例えば通信部69は、ブルートゥースなどの近距離無線通信により、測色器30等の外部装置と通信を行う。具体的には通信部69は、BLE規格の無線通信により外部装置と通信を行う。或いは通信部69は、Wi-Fiなどの他の規格の無線通信により外部装置と通信を行ってもよい。また通信部69は、USB等の規格による有線の通信を行ってもよい。
【0040】
そして、前述のように、本実施形態の測色システム10の処理は、例えば端末装置60の処理部62により実現してもよい。この場合には処理部62が、処理部18、表示処理部19、比較処理部20を含み、これらの各部の処理を行うことになる。例えば本実施形態のプログラムは、アプリケーションプログラムとして端末装置60にインストールされて記憶部66に記憶され、このアプリケーションプログラムが、受け付け部14、処理部18、表示処理部19、比較処理部20の各処理を実行する。或いは測色システム10の処理は、測色器30の処理部32により実現してもよい。この場合には処理部32が、処理部18、表示処理部19、比較処理部20を含み、これらの各部の処理を行うことになる。例えば記憶部36に記憶されたプログラムが、受け付け部14、処理部18、表示処理部19、比較処理部20の各処理を実行する。或いは測色システム10の処理を処理部32と処理部62の分散処理により実現してもよい。
【0041】
次に、本実施形態の手法を適用した画面例をより詳細に説明する。なお、以降に示す画面例は、端末装置60の表示部68に表示される画面例であるが、測色器30の表示部38に表示してもよく、あるいは両方に表示してもよく、ユーザーが適宜決めることができる。なお、以降の画面例の表示処理は、処理部62が表示処理部19として行う処理であるが、以降の説明においては、単に表示処理部19が行う処理として記載する。
【0042】
図6図7の画面例を用いて、基準色CBやサンプル色CSを設定する方法について説明する。例えば図2の第1ボタンアイコン300をユーザーが選択すると、第1選択メニュー画面として、図6に示すダイアログボックスが表示部68に表示される。同様に、図2の第2ボタンアイコン310をユーザーが選択すると、第2選択メニュー画面として、図7に示すダイアログボックスが表示部68に表示される。なお、図6において第1選択メニュー画面をダイアログボックスとして表示しているが、例えば表示処理部19は、図2の画面から、別の画面である第1選択メニュー画面に遷移する表示処理を行ってもよい。図7の第2選択メニュー画面についても同様である。つまり、本実施形態の測色システム10において、表示処理部19は、第1ボタンアイコン300が選択された場合、基準色領域100に設定される基準色CBを選択するための第1選択メニュー画面を表示する処理を行い、第2ボタンアイコン310が選択された場合サンプル色領域110に設定されるサンプル色CSを選択するための第2選択メニュー画面を表示する処理を行う。このようにすることで、ユーザーは基準色CBやサンプル色CSを詳細に設定することができる。
【0043】
図6のダイアログボックスには、A1に示す「測色により入力」と明記された選択肢アイコンと、A2に示す「色履歴から選択」と明記された選択肢アイコンと、A3に示す「色見本から選択」と明記された選択肢アイコンと、A4に示す「グループから選択」と明記された選択肢アイコンが表示される。ユーザーはA1の「測色により入力」と明記された選択肢アイコンを選択すると、測色部12によって測色された測色値に基づいた色が基準色領域100に基準色CBとしてセットされる。また、ユーザーはA2の「色履歴から選択」と明記された選択肢アイコンを選択すると、図示は省略するが、過去に測色して記憶部66に記憶されている色が、ユーザーが選択可能なように表示される。そして、ユーザーが選択した色が基準色領域100に基準色CBとしてセットされる。また、ユーザーはA3の「色見本から選択」と明記された選択肢アイコンを選択すると、図示は省略するが、記憶部66に記憶されている所定の色見本帳に基づく色が、ユーザーが選択可能なように表示される。なお所定の色見本帳とは、例えばPANTONE(登録商標)やDICカラー(DICは登録商標)等である。そして、ユーザーが選択した色が基準色領域100に基準色CBとしてセットされる。また、ユーザーが図6のA4の「グループから選択」と明記された選択肢アイコンを選択すると、図示は省略するが、色グループの一覧を示す画面が表示され、ユーザーが選択した色グループの色に基づいて基準色領域100に基準色CBがセットされる。色グループとは、n個(nは2以上の整数)からなる比較対象となる色の集合である。つまり、A4の「グループから選択」と明記された選択肢アイコンは、グループ測色を設定するためのアイコンである。
【0044】
図7のダイアログボックスには、B1に示す「測色により入力」と明記された選択肢アイコンと、B2に示す「色履歴から選択」と明記された選択肢アイコンと、B3に示す「色見本から選択」と明記された選択肢アイコンが表示される。ユーザーはB1の「測色により入力」と明記された選択肢アイコンを選択すると、測色部12によって測色された測色値に基づいた色がサンプル色領域110にサンプル色CSとしてセットされる。また、ユーザーはB2の「色履歴から選択」と明記された選択肢アイコンを選択すると、図示は省略するが、過去に測色して記憶部66に記憶されている色が、ユーザーが選択可能なように表示される。そして、ユーザーが選択した色がサンプル色領域110にサンプル色CSとしてセットされる。また、ユーザーはB3の「色見本から選択」と明記された選択肢アイコンを選択すると、図示は省略するが、記憶部66に記憶されている所定の色見本帳に基づく色が、ユーザーが選択可能なように表示される。なお所定の色見本帳とは、例えばPANTONEやDICカラー等である。そして、ユーザーが選択した色がサンプル色領域110にサンプル色CSとしてセットされる。なお、図7のダイアログボックスには、図6のA4の「グループから選択」と明記された選択肢アイコンは表示されない。このアイコンは前述の通り、色グループによるグループ測色を行う設定をするためのアイコンであり、基準色CBの設定には関係するが、サンプル色CSの設定には関係しないからである。以上のように、本実施形態の測色システム10において、表示処理部19は、第1選択メニュー画面における、色見本、測色値、色履歴値及び基準色グループのうち少なくとも1つに基づいて選択された色を基準色CBとして表示する処理を行い、第2選択メニュー画面における色見本、測色値及び色履歴値のうち少なくとも1つに基づいて選択された色をサンプル色CSとして表示する処理を行う。このようにすることで、ユーザーは、基準色CBやサンプル色CSを多彩な手段によって取得することができる。これにより、ユーザーは様々なユースケースに対応することができる。
【0045】
既存の色を基準色CBとし、測色した色をサンプル色CSとするユースケースに対応した手法は従来から知られているが、基準色CBが既存の色ではないユースケースや、サンプル色CSが測色した色ではないユースケースも存在し、従来の手法では対応できない。その点、本実施形態の手法を適用することで、ユーザーは様々なユースケースに対応する測色を行うことができる。これにより、測色システム10は、ユーザーフレンドリーなユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。なお、基準色CBが既存の色ではないユースケースとは、例えばユーザーである印刷業者が依頼に基づいた色を含むサンプルを作製した後に、依頼の色に変更が生じた等の理由で、作製済のサンプルが、新たな依頼の色に対して許容範囲であるかを確認する場合等である。この場合は、既存の色が測色システム10に登録されていないので、ユーザーは新たな依頼の色を含むサンプルを先ず測色し、基準色CBとする必要がある。また、サンプル色CSが測色した色ではないユースケースとは、例えば測色したサンプルの測色結果が設計上の結果と大きく乖離した等の理由で、既存の色をサンプル色CSとして測色システム10に不具合が無いかを確認する場合等である。以降、基準色CBの設定について、ユーザーは図6のA1に示す「測色により入力」を選択し、サンプル色CSの設定について、ユーザーは図7のB1に示す「測色により入力」を選択するユースケースについて説明する。このようなユースケースとして、図9で後述する第1ユースケースや、図12で後述する第2ユースケースが挙げられるが、他のユースケースも考えられる。
【0046】
次に、図8を用いて、前述のロック状態とアンロック状態との相違点について詳細に説明する。ここで、取得部15が、1回目の測色において色CM1に基づく測色値を取得し、2回目の測色において色CM2に基づく測色値を取得し、3回目の測色において色CM3に基づく測色値を取得し、4回目の測色において色CM4に基づく測色値を取得したものとする。
【0047】
基準色CBの状態がロック状態の場合、1回目の測色においては、基準色領域100に色CM1がセットされる。2回目の測色においては、基準色領域100に色CM1がセットされたまま、サンプル色領域110に色CM2がセットされる。3回目の測色においては、基準色領域100に色CM1がセットされたまま、サンプル色領域110に色CM3がセットされる。4回目の測色においては、基準色領域100に色CM1がセットされたまま、サンプル色領域110に色CM4がセットされる。このように、基準色CBの状態がロック状態であることは、基準色領域100にセットされる基準色CBは、最初にセットされた色CM1であり、その後の測色においても基準色CBは色CM1で維持されることである。
【0048】
一方、基準色CBの状態がアンロック状態の場合、1回目の測色においては、基準色領域100に色CM1がセットされる。2回目の測色においては、基準色領域100に色CM1がセットされたまま、サンプル色領域110に色CM2がセットされる。そして、3回目の測色において、基準色領域100に色CM2がセットされ、サンプル色領域110に色CM3がセットされる点で、アンロック状態は前述のロック状態と異なる。同様に、4回目の測色においては、基準色領域100に色CM3がセットされ、サンプル色領域110に色CM4がセットされる点で、アンロック状態は前述のロック状態と異なる。このように、基準色CBの状態がアンロック状態であるということは、前回測色したサンプル色CSの色が、今回の測色によって基準色領域100にセットされるということである。なお、詳細は図14図15で後述するが、3回目の測色によりサンプル色CSが基準色領域100に表示され、4回目の測色により基準色CBが基準色領域100に表示され、以降これらの繰り返しとなるので、表示処理部19はトグル表示処理を行っていると考えることもできる。
【0049】
次に、図9図10図11を用いて、基準色CBの状態がロック状態の場合に適した第1ユースケースと、当該第1ユースケースにおける測色の画面例について説明する。第1ユースケースは、図9に示すように、1つの見本の色を基準色CBとして、複数のサンプルをサンプル色CSとするユースケースである。なお、以降の説明において、見本に付された、測色のターゲットとなる色を測色することを、単に見本を測色すると表記するものとする。同様に、サンプルに付された、測色のターゲットとなる色を測色することを、単にサンプルを測色すると表記するものとする。また、例えば図9に示す色CB11は、見本1-1を測色した結果として表示部68に表示される色であるが、以降に説明においては、単に見本1-1の色CB11と表記する。図9の他の色や、図12の色においても同様とする。具体的には、基準色領域100にセットする色は、見本1-1の色CB11のみであるが、サンプル色領域110にセットする色は、サンプル1-1の色CS11と、サンプル1-2の色CS12と、サンプル1-3の色CS13と、サンプル1-4の色CS14の4つの色になる。このような場合は、基準色CBの状態をロック状態にすることで、見本1-1を測色した後にサンプル1-1~1-4を測色することで、色CB11と色CS11を比較し、色CB11と色CS12を比較し、色CB11と色CS13を比較し、色CB11と色CS14を比較することができる。
【0050】
図10図11は、第1ユースケースにおける測色の具体的な画面例とその遷移を示す図である。ユーザーが端末装置60の所定のアプリケーションプログラムを起動すると、表示処理部19は、C0に示す画面を表示部68に表示する。当該アプリケーションプログラムを起動した直後においては、C1に示すように基準色領域100はブランクとして表示され、かつ、C2に示すようにサンプル色領域110もブランクとなっている。この場合、ユーザーは第2ボタンアイコン310が使用できないようになっている。つまり、本実施形態の測色システム10において、表示処理部19は、基準色領域100に基準色CBがセットされておらず、かつ、サンプル色領域110にサンプル色CSがセットされていないときに、第2ボタンアイコン310が使用不可にする表示処理を行う。このようにすることで、ユーザーは、基準色領域100に基準色CBがセットされていない状態でサンプル色領域110にサンプル色CSがセットされることを防止できる。これにより、例えば端末装置60のアプリケーションプログラムに不具合が生じる等の問題の発生を回避することができる。
【0051】
具体的には、C3に示すように、表示処理部19は、第2ボタンアイコン310をグレーアウトにして表示するが、これに限らず、例えば第2ボタンアイコン310を半透明にして表示してもよいし、第2ボタンアイコン310を一時的に消去してもよく、ユーザーが適宜設定することができる。つまり、本実施形態の測色システム10において、表示処理部19は、基準色領域100に基準色CBがセットされておらず、かつ、サンプル色領域110にサンプル色CSがセットされていないときに、第2ボタンアイコン310をグレーアウトにする表示処理を行う。このようにすることで、ユーザーは、第2ボタンアイコン310が使用できないことを認識することができる。これにより、端末装置60のアプリケーションプログラムに不具合が生じる等の問題の発生を回避することができる。
【0052】
C0に示す画面において、C4に示すように、ロックボタンアイコン200は基準色CBの状態がロック状態であることを示す態様で表示されている。ロック状態においてユーザーは、C5に示すボタンアイコンを選択すると、1回目の測色が行われ、C0に示す画面は、C10に示す画面に遷移する。なお、C10の画面例において、基準色領域100、サンプル色領域110、ロックボタンアイコン200、第1ボタンアイコン300及び第2ボタンアイコン310の符号は省略する。C20の画面例とC30の画面例についても同様である。C10の画面において、C11に示すように、基準色領域100に見本1-1の色CB11がセットされる。また、C12に示すように、色CB11に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、C13に示すように、第2ボタンアイコン310は、第1ボタンアイコン300と同様の表示態様になる。これにより、ユーザーは、第2ボタンアイコン310が使用可能であることを認識できる。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CB11と同じ色で表示される。
【0053】
そしてユーザーは、C14に示すボタンアイコンを選択すると、2回目の測色が行われ、C10に示す画面は、図11のC20に示す画面に遷移する。C20の画面において、C21に示すように、サンプル色領域110にサンプル1-1の色CS11がセットされる。また、C22に示すように、色CS11に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CS11と同じ色で表示される。
【0054】
そしてユーザーは、C23に示すボタンアイコンを選択すると、3回目の測色が行われ、C20に示す画面は、C30に示す画面に遷移する。C30の画面において、C31に示すように、サンプル色領域110にサンプル1-2の色CS12がセットされる。また、C32に示すように、色CS12に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CS12と同じ色で表示される。なお、4回目の測色によってサンプル1-3の色CS13を表示する場合や5回目の測色によってサンプル1-4の色CS14を表示する場合については、図11の説明と同様なので、省略する。
【0055】
次に、図12図13図14図15を用いて、基準色CBの状態がアンロック状態の場合に適した第2ユースケースと、当該第2ユースケースにおける測色の画面例について説明する。第2ユースケースは、図12に示すように、1つの見本と1つのサンプルからなる組み合わせが複数種類あり、組み合わせ毎に異なる基準色CB及び異なるサンプル色CSをセットし直す必要があるユースケースである。具体的には、基準色領域100に見本2-1に付された色CB21をセットし、サンプル色領域110にサンプル2-1に付された色CS21をセットする。その後、基準色領域100に見本2-2に付された色CB22をセットし、サンプル色領域110にサンプル2-2に付された色CS22をセットする。その後、基準色領域100に見本2-3に付された色CB23をセットし、サンプル色領域110にサンプル2-3に付された色CS23をセットする。その後、基準色領域100に見本2-4に付された色CB24をセットし、サンプル色領域110にサンプル2-4に付された色CS24をセットする。このような場合は、ユーザーは、見本2-1を測色することで基準色領域100に色CB21をセットし、基準色CBをアンロック状態にした後、サンプル2-1、見本2-2、サンプル2-2、見本2-3、サンプル2-3、見本2-4、サンプル2-4の順に測色を行うことが便宜である。その理由を図13図15を用いて説明する。
【0056】
ユーザーが端末装置60の所定のアプリケーションプログラムを起動すると、表示処理部19は、図13のD0に示す画面を表示部68に表示する。D0の画面においては、D1に示すように、ロックボタンアイコン200がアンロック状態であることを示す態様で表示され、他は図10におけるC0の画面と同様である。
【0057】
ユーザーは、D2に示すボタンアイコンを選択すると、1回目の測色が行われ、D0に示す画面は、D10に示す画面に遷移する。なお、D10の画面例において、基準色領域100、サンプル色領域110、ロックボタンアイコン200、第1ボタンアイコン300及び第2ボタンアイコン310の符号は省略する。D20の画面例、D30の画面例及びD40の画面例についても同様である。D10の画面において、D11に示すように、基準色領域100に見本2-1の色CB21がセットされる。また、D12に示すように、色CB21に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、D13に示すように、第2ボタンアイコン310は、第1ボタンアイコン300と同様の表示態様になる。これにより、ユーザーは、第2ボタンアイコン310が使用可能であることを認識できる。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CB21と同じ色で表示される。
【0058】
そしてユーザーは、D14に示すボタンアイコンを選択すると、2回目の測色が行われ、D10に示す画面は、図14のD20に示す画面に遷移する。D20の画面において、D21に示すように、サンプル色領域110にサンプル2-1の色CS21がセットされる。また、D22に示すように、色CS21に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CS21と同じ色で表示される。
【0059】
そしてユーザーは、D23に示すボタンアイコンを選択すると、3回目の測色が行われ、D20に示す画面は、D30に示す画面に遷移する。D30の画面において、D31に示すように、サンプル色領域110に見本2-2の色CB22がセットされる。また、D32に示すように、色CB22に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、D33に示すように、前回の測色においてサンプル色領域110にセットされた色CS21が、基準色領域100にセットされる。つまり、本実施形態の測色システム10において、取得部15が新たな測色値を取得したとき、表示処理部19は、サンプル色領域110に設定されたサンプル色CSを、基準色CBとして基準色領域100に設定するとともに、新たな測色値を、サンプル色領域110に設定するトグル表示処理を行う。このようにすることで、ユーザーは、アンロック状態における測色結果の遷移を容易に理解することができる。これにより、測色システム10は、ユーザーフレンドリーなユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。また、D34に示すように、色CB21に関する測色を行った時刻情報の表示は、色CS21に関する測色を行った時刻情報の表示に変更される。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CB22と同じ色で表示される。
【0060】
そしてユーザーは、D35に示すボタンアイコンを選択すると、4回目の測色が行われ、D30に示す画面は、図15のD40に示す画面に遷移する。D40の画面において、D41に示すように、サンプル色領域110にサンプル2-2の色CS22がセットされる。また、D42に示すように、色CS22に関する測色を行った時刻情報が表示される。また、D43に示すように、前回の測色においてサンプル色領域110にセットされた色CB22が、基準色領域100にセットされる。また、D44に示すように、色CS21に関する測色を行った時刻情報の表示は、色CB22に関する測色を行った時刻情報の表示に変更される。また、枠アイコン400は、最後に行った測色に関する色CS22と同じ色で表示される。以降の5回目や7回目の測色の画面は、前述した3回目の測色の場合と同様であり、6回目や8回目の測色の画面は、前述した4回目の測色の場合と同様であるため、説明は省略する。
【0061】
以上のように、図10図11の画面例の遷移と、図13図15の画面例の遷移を比較すると、前述のトグル表示処理は、基準色CBの状態がアンロック状態の場合に行われていることと、当該トグル表示処理は、基準色CBの状態がロック状態の場合には行われていないことが分かる。つまり、本実施形態の測色システム10において、表示処理部19は、基準色領域100の基準色CBをロック状態とするかアンロック状態とするかを設定するためのロックボタンアイコン200を表示部22に表示する処理を行い、ロック状態において、トグル表示処理を行わず、アンロック状態において、トグル表示処理を行う。これにより、ユーザーは基準色CBの状態がアンロック状態であることをより明確に認識することができる。例えばロックボタンアイコン200が所定の原因で視認困難な場合であっても、ユーザーは測色を繰り返し行うことでトグル表示処理が行われていることを確認することで、基準色CBの状態がアンロック状態であることを認識することができる。これにより、測色システム10は、ユーザーフレンドリーなユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。
【0062】
ユーザーが、基準色CBの状態をアンロック状態にすることなく、第2ユースケースによる測色を行う場合、ユーザーは、図14の2回目の測色を終えた後、基準色領域100及びサンプル色領域110をブランクにするため、アプリケーションプログラムを初期化する処理を行う必要が有り、ユーザーの作業負担が大きい。その点、ユーザーが基準色CBの状態をアンロック状態にすることで、1回目、3回目、5回目、7回目の測色結果は不要となるが、ユーザーは見本とサンプルを交互に測色する作業を行うだけで所望の測色結果を得ることができる。つまり、ロックボタンアイコン200を表示することにより、ユーザーは第2ユースケースにおいて測色の作業を効率よく行うことができ、ロックボタンアイコン200と比較画面と組み合わせることで、ユーザーはアンロック状態を確認しながら測色を行うことができる。これにより、測色システム10は、ユーザーフレンドリーなユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。
【0063】
以上に説明したように、本実施形態は、測色部によって測色された測色値を取得する取得部と、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行う表示処理部と、基準色領域に設定された基準色の色値と、サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較する比較処理部と、を含む測色システムに関係する。
【0064】
本実施形態によれば、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域を組み合わせた比較図形とすることで、測色によって、基準色領域の基準色とサンプル色領域のサンプル色の変化を目視によって明確に把握するとともに、サンプル色の色値と基準色の色値との色差ΔEに基づく測色結果を得ることができる。これにより、ユーザーは、様々なユースケースに対応した測色を行うことができる。これにより、測色システムは、測色における様々なユースケースに対応するユーザーインターフェースをユーザーに提供することができる。
【0065】
また、表示処理部は、基準色領域の基準色をロック状態とするかアンロック状態とするかを設定するためのロックボタンアイコンを表示部に表示する処理を行ってもよい。
【0066】
このようにすることで、ユーザーは表示部の画面上で基準色の状態をロック状態とアンロック状態のいずれかに任意に切り替えることができる。
【0067】
また、取得部が新たな測色値を取得したとき、表示処理部は、サンプル色領域に設定されたサンプル色を、基準色として基準色領域に設定するとともに、新たな測色値を、サンプル色領域に設定するトグル表示処理を行ってもよい。
【0068】
このようにすることで、ユーザーは、アンロック状態における測色結果の遷移を容易に理解することができる。
【0069】
また、表示処理部は、基準色領域の基準色をロック状態とするかアンロック状態とするかを設定するためのロックボタンアイコンを表示部に表示する処理を行い、ロック状態において、トグル表示処理を行わず、アンロック状態において、トグル表示処理を行ってもよい。
【0070】
このようにすることで、ユーザーは基準色の状態がアンロック状態であることをより明確に認識することができる。
【0071】
また、表示処理部は、基準色領域に対応する場所に基準色をセットするための第1ボタンアイコンと、サンプル色領域に対応する場所にサンプル色をセットするための第2ボタンアイコンを表示する処理を行ってもよい。
【0072】
このようにすることで、ユーザーは、基準色及びサンプル色をセットする設定を容易に切り替えることができる。
【0073】
また、表示処理部は、基準色領域に基準色がセットされておらず、かつ、サンプル色領域にサンプル色がセットされていないときに、第2ボタンアイコンが使用不可にする表示処理を行ってもよい。
【0074】
このようにすることで、ユーザーは、基準色領域に基準色がセットされていない状態でサンプル色領域にサンプル色がセットされることを防止できる。
【0075】
また、表示処理部は、基準色領域に基準色がセットされておらず、かつ、サンプル色領域にサンプル色がセットされていないときに、第2ボタンアイコンをグレーアウトにする表示処理を行ってもよい。
【0076】
このようにすることで、ユーザーは、第2ボタンアイコンが使用できないことを認識することができる。
【0077】
また、表示処理部は、第1ボタンアイコンが選択された場合、基準色領域に設定される基準色を選択するための第1選択メニュー画面を表示する処理を行い、第2ボタンアイコンが選択された場合、サンプル色領域に設定されるサンプル色を選択するための第2選択メニュー画面を表示する処理を行ってもよい。
【0078】
このようにすることで、ユーザーは、基準色やサンプル色を詳細に設定することができる。
【0079】
また、表示処理部は、第1選択メニュー画面における、色見本、測色値、色履歴値及び基準色グループのうち少なくとも1つに基づいて選択された色を基準色として表示する処理を行い、第2選択メニュー画面における色見本、測色値及び色履歴値のうち少なくとも1つに基づいて選択された色をサンプル色として表示する処理を行ってもよい。
【0080】
このようにすることで、ユーザーは、基準色やサンプル色を多彩な手段によって取得することができる。
【0081】
また、表示処理部は、測色部によって最後に測色された測色値による枠アイコンであって、比較図形を囲む枠アイコンを表示部に表示する処理を行ってもよい。
【0082】
このようにすることで、ユーザーは、最後に測色した色を認識することができる。
【0083】
また、本実施形態は、測色部によって測色された測色値を取得し、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行い、基準色領域に設定された基準色の色値と、サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較する測色方法に関係する。
【0084】
また、本実施形態は、測色部によって測色された測色値を取得するステップと、基準色領域の基準色図形とサンプル色領域のサンプル色図形とを組み合わせた比較図形の表示処理を行うステップと、基準色領域に設定された基準色の色値と、サンプル色領域に設定されたサンプル色の色値と、を比較するステップと、を測色システムに実行させるプログラムに関係する。
【0085】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本実施形態の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また測色システム、測色方法及びプログラム等の構成・動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0086】
10…測色システム、12…測色部、15…取得部、18…処理部、19…表示処理部、20…比較処理部、22…表示部、30…測色器、32…処理部、34…操作部、36…記憶部、38…表示部、39…通信部、40…測色ボタン、42…十字キー、44…ボタン、46…電源ボタン、48…シャッター、60…端末装置、62…処理部、64…操作部、66…記憶部、68…表示部、69…通信部、100…基準色領域、110…サンプル色領域、200…ロックボタンアイコン、300…第1ボタンアイコン、310…第2ボタンアイコン、400…枠アイコン、CB…基準色、CS…サンプル色、CB11,CB21,CB22,CB23,CB24,CM1,CM2,CM3,CM4,CS11,CS12,CS13,CS14,CS21,CS22,CS23,CS24…色、ΔE…色差
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