(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182526
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、システム、サーバ、端末、及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20221201BHJP
【FI】
G06Q10/00 400
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090127
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】515266223
【氏名又は名称】コベストロ、ドイチュラント、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】COVESTRO DEUTSCHLAND AG
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】浦野 淳司
(72)【発明者】
【氏名】松澤 冴子
(72)【発明者】
【氏名】三條 猛
(72)【発明者】
【氏名】島名 涼
(72)【発明者】
【氏名】北野 敬一
(72)【発明者】
【氏名】中之庄谷 直人
(72)【発明者】
【氏名】川越 香奈
(72)【発明者】
【氏名】西出 将実
(72)【発明者】
【氏名】小松 領平
(72)【発明者】
【氏名】大槻 マルコ 慧
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA20
(57)【要約】
【課題】
より適切にリサイクル及びリユースの両方の管理を行うこと。
【解決手段】
端末装置を、教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得手段、前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納手段、前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得する手段、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、として機能させるためのプログラム。また、前記資源循環に係る情報に基づく情報は、前記履物に係るリサイクル率、及び/又は、前記履物に係るリユース回数を含む、プログラム。また、前記履物に係る情報は、前記履物のサイズ及び/又は仕様を含み、前記格納手段は、前記履物の利用者を特定する情報と、前記履物を特定する情報と、前記履物に係る情報と、を関連付けて、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段を含む、プログラム。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置を、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得手段、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納手段、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得する手段、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項2】
前記資源循環に係る情報は、前記履物に係るリサイクル率、及び/又は、前記履物に係るリユース回数を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記履物に係る情報は、前記履物のサイズ及び/又は仕様を含み、
前記格納手段は、前記履物の利用者を特定する情報と、前記履物を特定する情報と、前記履物に係る情報と、を関連付けて、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段を含む、
請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記ブロックチェーンシステムは、前記履物を特定する情報と関連付けられた、前記履物の利用状況に係る情報を格納する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記利用状況に係る情報は、前記履物の色に係る情報、及び/又は、前記履物の形態に係る情報を含み、
前記利用状況に係る情報は、前記履物を撮像した画像に基づいて画像処理システムによって生成された、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記ブロックチェーンシステムは、
少なくとも、
洗濯業者によって利用される情報処理装置、
素材業者によって利用される情報処理装置、及び/又は、
製造業者によって利用される情報処理装置、
から前記資源循環に係る情報が格納される、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得部、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納部、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得部、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する表示部、
を備える端末装置。
【請求項8】
端末装置が、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得ステップ、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納ステップ、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得するステップ、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示するステップ、
を実行する方法。
【請求項9】
リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者によって利用される端末装置を、
履物に係る情報を取得する取得手段、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
履物に係る情報を取得する取得部、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納部、
を備える、リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者、によって利用される端末装置。
【請求項11】
リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者、によって利用される端末装置が、
履物に係る情報を取得する取得ステップ、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報リサイクルに係る情報を生成するための情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納ステップ、
を実行する方法。
【請求項12】
履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムであって、
前記リサイクラーに係る装置は、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置は、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置は、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記製造業者に係る装置は、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
利用者に係る端末装置は、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する、
システム。
【請求項13】
履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムにおいて実行される方法であって、
前記リサイクラーに係る装置は、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置は、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリサイクルと関連づけられた場合に、
前記素材業者に係る装置は、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記製造業者に係る装置は、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
利用者に係る端末装置は、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する、
処理を実行する方法。
【請求項14】
履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムにおいて利用されるプログラムであって、
前記リサイクラーに係る装置を、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置を、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合に、
前記素材業者に係る装置を、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記製造業者に係る装置を、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
利用者に係る端末装置を、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リユース及びリサイクルに関する情報処理に関する、プログラム、情報処理装置、システム、サーバ、端末、及び/又は、方法である。
【背景技術】
【0002】
近年、サステイナブルな社会のために、使い捨てから、リユース・リサイクルが注目を浴びている。
【0003】
特許文献1には、ライフサイクルを管理する技術が記載されている。特許文献2には、衣類のリサイクルについて記載されている。特許文献3には、学校生活に関連するサービスについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開第2001-307055号公報
【特許文献2】特開第2010-282646号公報
【特許文献3】特開第2003-44600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、教育機関における学びの一つとして、リサイクル及びリユースの両方の管理を扱う技術は開発されていない。
【0006】
そこで、本願に係る技術は、リサイクル及びリユースの両方の管理についての情報処理に関する、プログラム、情報処理装置、システム、サーバ、端末、及び/又は、方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る一実施形態のプログラムは、
端末装置を、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得手段、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納手段、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得する手段、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、
として機能させるためのプログラム、である。
【0008】
本願に係る一実施形態の端末装置は、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得部、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納部、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得部、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する表示部、
を備える端末装置、である。
【0009】
本願に係る一実施形態の方法は、
端末装置が、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得ステップ、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納ステップ、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得するステップ、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示するステップ、
を実行する方法、である。
【0010】
本願に係る一実施形態のプログラムは、
リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者によって利用される端末装置を、
履物に係る情報を取得する取得手段、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納手段、
として機能させるためのプログラム、である。
【0011】
本願に係る一実施形態の端末装置は、
履物に係る情報を取得する取得部、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納部、
を備える、リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者、によって利用される端末装置、である。
【0012】
本願に係る一実施形態の方法は、
リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者、によって利用される端末装置が、
履物に係る情報を取得する取得ステップ、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報リサイクルに係る情報を生成するための情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納ステップ、
を実行する方法、である。
【0013】
本願に係る一実施形態のシステムは、
履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムであって、
前記リサイクラーに係る装置は、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置は、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置は、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記製造業者に係る装置は、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
利用者に係る端末装置は、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する、
システム、である。
【0014】
本願に係る一実施形態の方法は、
履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムにおいて実行される方法であって、
前記リサイクラーに係る装置は、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置は、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置は、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記製造業者に係る装置は、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
利用者に係る端末装置は、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する、
処理を実行する方法、である。
【0015】
本願に係る一実施形態のプログラムは、
履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムにおいて利用されるプログラムであって、
前記リサイクラーに係る装置を、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置を、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置を、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記製造業者に係る装置を、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
利用者に係る端末装置を、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、
として機能させるためのプログラム、である。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一実施形態により、より適切にリサイクル及びリユースを管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、一実施態様に係る情報処理装置の一構成例である。
【
図2】
図2は、一実施態様に係る関係者の一例の概要を模式的に示す一例である。
【
図3】
図3は、一実施態様に係るシステムの一例の概要を模式的に示す一例である。
【
図4】
図4は、一実施態様に係るシステムの一例の機能を示す一例である。
【
図5】
図5は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【
図6】
図6は、一実施態様に係るシステムの一例の処理のフローを示す図である。
【
図7】
図7は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【
図8】
図8は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【
図9】
図9は、一実施態様に係るシステムの一例の処理のフローを示す図である。
【
図10】
図10は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【
図11】
図11は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【
図12】
図12は、一実施態様に係るシステムの一例の処理のフローを示す図である。
【
図13】
図13は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【
図14】
図14は、一実施態様に係るシステムの一例の処理のフローを示す図である。
【
図15】
図15は、一実施態様に係るシステムが表示する画面の一例である。
【
図16】
図16は、一実施態様に係るシステムの一例の処理のフローを示す図である。
【
図17】
図17は、一実施態様に係るシステムが利用するデータの一例である。
【0018】
1.情報処理装置の機能
本願に係る情報処理装置は、種々の態様のものであってよい。一例の情報処理装置を、
図1を参照して説明する。情報処理装置10は、演算装置11、記憶装置12、入力装置13、出力装置14、通信IF15、及びこれらを接続する回線16を含んでよい。
【0019】
演算装置は、プログラムの命令を実行できる装置である。演算装置は、例えばプロセッサ、CPU、MPU、などであってもよい。演算装置は、逐次演算が可能であってもよいし、並列演算が可能であってもよい。演算装置は、グラフィックスプロセッシングユニット、デジタルシグナルプロセッサなどを有してもよい。
【0020】
記憶装置は、情報を記録する装置である。記憶は、一時的な記憶であってもよいし、長期的な記憶であってもよい。記憶装置は、内部メモリ若しくは外部メモリのいずれか又はこれら両方であってもよい。また、記憶装置13は、磁気ディスク(ハードディスク)、光ディスク、磁気テープ、半導体メモリなどでもよい。また、記憶装置は、図示されていないが、ネットワークを介した記憶装置又は、ネットワークを介したクラウド上の記憶装置であってよい。記憶装置は、本願に係る技術を実行するプログラムを備えることができ、また、本願に係る技術の処理実行に必要なデータを、適宜記録することもできる。また、記憶装置は、データベースを含んでよい。
【0021】
回線は、装置間において情報を伝達可能なものであればよい。回線は、例えばバスであってよい。バスは、演算装置、記憶装置、入力装置、表示装置及び通信IFの間の情報を伝達する機能を有する。
【0022】
入力装置は、情報を入力するものである。入力装置としては、キーボード、マウス、タッチパネル、又はペン型の指示装置などの入力装置が挙げられる。なお、タッチパネルが表示機能を有するように、入力装置は、他の機能を有していてもよい。
【0023】
表示装置は、情報を表示する機能を有する。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなどが挙げられるが、要するに、情報を表示できる装置であればよい。また、タッチパネルのように入力装置を一部に備えてもよい。
【0024】
通信IFは、外部のネットワークに対して情報を通信可能な機能を有する。通信IFは、どのような接続形式を備えてもよい。例えば、USB、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、PCI、SCSIなどでよい。なお、ネットワークは、有線と無線のいずれでもよく、有線の場合は、光ファイバ、又は同軸ケーブルなどを用いてよい。
【0025】
また、上記は、演算装置が、記憶装置に備えられたプログラムに基づいて実行される場合を一例として説明したが、上記のバス、演算装置と記憶装置が組み合わされた形式の一つとして、本願システムに係る情報処理を、ハードウェア回路自体を変更することができるプログラマブルロジックデバイス又は実行する情報処理が決まっている専用回路で実現されてもよい。プログラマブルロジックデバイスまたは専用回路で実現された場合、より高速に本願に係る技術を高速に処理できる利点がある。
【0026】
情報処理装置は、本願に係る技術の一部又は全部の専用の情報処理装置であってもよいし、本願に係る技術以外の技術を実行できる情報処理装置であってもよい。情報処理装置は、サーバ、ワークステーション、デスクトップパソコン、ラップトップパソコン、ノートパソコン、PDA、携帯電話、スマートフォンなどでもよい。
【0027】
図1では、一台の情報処理装置として説明したが、本願に係る情報を処理可能な情報処理装置は、複数の情報処理装置から構成されてもよい。当該複数の情報処理装置は、内部的に接続されていてもよいし、ネットワークを介して外部的に接続されていてもよい。また、情報処理装置が複数の情報処理装置で構成される場合、その所有者または管理者が異なっていても、本処理に記載の技術を実行する際に、アクセス権があるなどによって情報処理装置を利用できる状態であればよい。また、情報処理装置は、物理的な存在であってもよいし、仮想的なものであってもよい。例えば、クラウドコンピューティングを用いて、情報処理装置が仮想的に実現されてもよい。また、本図は、本願に係る情報処理装置の基本的構成を説明したものであるが、他の情報処理装置と連携する場合などには、入力装置や表示装置を有しない形態であってもよい。なお、本願において、システムという用語は、一又は複数の情報処理装置から構成されたものについて利用されてよい。また、システムという用語は、本願に係る技術の一部また全部の技術を含むものであってよい。
【0028】
2.一実施形態のシステムの概要
本願に係る一実施形態は、履物のリサイクルとリユースによって、循環社会の実現を支援するシステムに係る。このリサイクルとリユースの両方を実現する一手法として、リサイクラー、洗濯業者、素材業者、履物製造業者、利用者、が関与する。
【0029】
図2は、これらの者がどのように履物に対して関与するのか、履物の流れを示しつつ関係性の一例を示したものである。本例においては、教育機関にある履物を、リサイクラーが回収し、リサイクラーが、リユースかリサイクルかを決定する。履物がリユースされる場合には、履物は洗濯業者に運搬され、洗濯業者は履物を洗濯・消毒する。洗濯・消毒された履物は、教育機関に納入される。他方、履物がリサイクルされる場合には、履物は不純物を除去した上で素材業者に運搬され、素材業者は履物を素材化する。この時、素材業者は、納入のための不足分をバイオ由来の資源や化石由来の資源を利用して、履物の素材を製造する。履物の素材は、履物製造業者に運搬され、履物製造業者は素材から履物を製造する。製造された履物は、教育機関に納入される。教育機関においては、利用者が、履物を利用し、利用が終了したら、教育機関に返却され、再び上述の通り、リサイクラーによって回収される。以上のとおり、本例においては、履物が、リユースの場合のルート(教育機関、リサイクラー、洗濯業者、教育機関)と、リサイクルの場合のルート(教育機関、リサイクラー、素材業者、履物製造業者、教育機関)、の2ルートによって運搬される。なお、このように履物が運搬されることから、特に地域的に近接した地域におけるリサイクル・リユースが想定される。他方で、近年の発展した物流機構を利用できる場合には、必ずしも近接した地域でなくてもよい。なお、教育機関は複数あってよく、教育機関毎に、これらの2ルートが設定されてよい。
【0030】
なお、本願書類において、リサイクラー、洗濯業者、素材業者、履物製造業者、及び/又は、利用者、を総称して、「履物関係者」ということがある。また、リサイクラーが利用する情報処理装置を「リサイクラー利用装置」と称することもあり、洗濯業者が利用する情報処理装置を「洗濯業者利用装置」と称することもあり、素材業者が利用する情報処理装置を、「素材業者利用装置」と称することもあり、履物製造業者が利用する情報処理装置を、「履物製造業者利用装置」と称することもあり、利用者が利用する情報処理装置を、「利用者装置」と称することもある。リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、利用者装置は、各々、サーバ、ワークステーション、デスクトップパソコン、ラップトップパソコン、ノートパソコン、PDA、携帯電話、又は、スマートフォンなどであってよい。また、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、利用者装置は、携帯端末装置であって、ラップトップパソコン、ノートパソコン、PDA、携帯電話、又は、スマートフォンなどであってよい。なお、履物関係者の一部が同一の団体である場合、例えば、リサイクラーの役割と洗濯業者の役割が同一の団体によって行われる場合にリサイクラー利用装置と洗濯業者利用装置とが同一である場合など、物理的に同一の情報処理装置に対して、上述の呼称に応じて、複数の名称が付与されてもよい。
【0031】
図3は、履物関係者が各々利用する情報処理装置の一関係を図示した一例である。リサイクラー利用装置301、洗濯業者利用装置302、素材業者利用装置303、履物製造業者利用装置304、利用者装置305A、利用者装置305B、ブロックチェーンシステム306、がネットワーク310などを介して、互いに、情報の伝達が可能なように直接的又は間接的に接続されていてよい。本図では、利用者装置を2つ示したが、1つでもよいし、複数であってもよい。特に特定の教育機関内の構成員の各々が、利用者装置を一台利用する場合、かかる特定の構成員の数の利用者装置があってよい。また、教育機関は、一又は複数あってよく、利用者装置は、利用者が所属などにより関連する教育機関と関連付けられてよい。また、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、ブロックチェーンシステム、についても、本図では各々1台のみが描かれているが、各々、複数あってもよい。
【0032】
本願書類において、システムという用語は、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、一又は複数の利用者装置、及び、ブロックチェーンシステム、の全てを含む用語であってもよい。これに代えて、システムという用語は、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、一又は複数の利用者装置、又は、ブロックチェーンシステムの、一又は複数の情報処理装置を示すものであってもよい。特に、システムという用語は、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、一又は複数の利用者装置、又は、ブロックチェーンシステムの、いずれか1つのみを示すものであってもよい。
【0033】
また、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、一又は複数の利用者装置、及び/又は、ブロックチェーンシステムは、本願に係る技術以外の他の機能を有してもよく、また、各々、他の装置と情報の伝達が可能であって、かかる他の装置と直接的又は間接的に接続可能であってよい。
【0034】
後述のとおり、リサイクラー利用装置、洗濯業者利用装置、素材業者利用装置、履物製造業者利用装置、及び/又は、一又は複数の利用者装置は、ブロックチェーンシステムに対して、直接または間接的に、アクセス可能であり、ブロックチェーンシステム内の情報にアクセスして情報を取得し、及び/又は、ブロックチェーンシステム内に情報を格納できてよい。
【0035】
また、本図には図示されていないが、履物の回収に係る情報処理装置が、ブロックチェーンシステムに対して、直接または間接的に、アクセス可能であり、ブロックチェーンシステム内の情報にアクセスして情報を取得し、及び/又は、ブロックチェーンシステム内に情報を格納できてよい。
【0036】
3.一実施形態のシステムに係る機能
次に、一実施形態のシステムに係る機能を説明する。一実施形態のシステムは、以下で説明する機能の一部または全部を備えてよい。
図4は、一実施形態のシステムに係る機能を図示する。
【0037】
3.1.リサイクル関連部
リサイクル関連部は、履物のリユース又はリサイクルを判定するリサイクラーによって利用される機能である。
【0038】
リサイクル関連部は、ブロックチェーンシステムにアクセスして情報を取得してよい。また、かかる情報を、リサイクル関連部は、リサイクラー利用装置において、表示させてよい。また、リサイクル関連部は、ブロックチェーンシステムに、後述する種々の情報を格納してよい。
【0039】
リサイクル関連部は、リサイクラーが利用する情報処理装置内に実装されてよい。リサイクラー利用装置は、リサイクラーが所有する情報処理装置であってもよいし、リサイクラーが借りている情報処理装置であってもよい。
【0040】
また、リサイクラー利用装置は、リサイクラーが利用するリユース又はリサイクルの判定のための情報を収集する機能を有する装置と情報の伝達が可能であってよい。例えば、リサイクラー利用装置は、かかる判定のための情報を収集する機能を有する装置とネットワークを介して接続されていてもよいし、かかる判定機能を有する装置の一部に含まれてもよい。かかる装置は、例えば、撮像装置、画像処理装置、重量測定装置、などであってよい。
【0041】
3.2.洗濯関連部
洗濯関連部は、履物を洗濯する洗濯業者によって利用される機能である。
【0042】
洗濯関連部は、ブロックチェーンシステムにアクセスして情報を取得してよい。また、かかる情報を、洗濯関連部は、洗濯業者利用装置において、表示させてよい。また、洗濯関連部は、ブロックチェーンシステムに、後述する種々の情報を格納してよい。
【0043】
洗濯関連部は、洗濯業者が利用する情報処理装置内に実装されてよい。洗濯業者利用装置は、洗濯業者が所有する情報処理装置であってもよいし、洗濯業者が借りている情報処理装置であってもよい。
【0044】
また、洗濯業者利用装置は、洗濯業者が利用する洗濯機能を有する装置と情報の伝達が可能であってよい。例えば、洗濯業者利用装置は、洗濯機能を有する装置とネットワークを介して接続されていてもよいし、洗濯機能を有する装置の一部に含まれてもよい。
【0045】
3.3.素材関連部
素材関連部は、履物を素材化する素材業者によって利用される機能である。
【0046】
素材関連部は、ブロックチェーンシステムにアクセスして情報を取得してよい。また、かかる情報を、素材関連部は、素材業者利用装置において、表示させてよい。また、素材関連部は、ブロックチェーンシステムに、後述する種々の情報を格納してよい。
【0047】
素材関連部は、素材業者が利用する情報処理装置内に実装されてよい。素材業者利用装置は、素材業者が所有する情報処理装置であってもよいし、素材業者が借りている情報処理装置であってもよい。
【0048】
また、素材業者利用装置は、素材業者が利用する素材化機能を有する装置と情報の伝達が可能であってよい。例えば、素材業者利用装置は、素材化機能を有する装置とネットワークを介して接続されていてもよいし、素材化機能を有する装置の一部に含まれてもよい。
【0049】
3.4.製造関連部
履物製造関連部は、履物の素材を用いて履物を製造する製造業者によって利用される機能である。
【0050】
履物製造関連部は、ブロックチェーンシステムにアクセスして情報を取得してよい。また、かかる情報を、履物製造関連部は、履物製造業者利用装置において、表示させてよい。また、履物製造関連部は、ブロックチェーンシステムに、後述する種々の情報を格納してよい。
【0051】
履物製造関連部は、履物製造業者が利用する情報処理装置内に実装されてよい。履物製造業者利用装置は、履物製造業者が所有する情報処理装置であってもよいし、履物製造業者が借りている情報処理装置であってもよい。
【0052】
また、履物製造業者利用装置は、履物製造業者が利用する履物製造機能を有する装置と情報の伝達が可能であってよい。例えば、履物製造業者利用装置は、履物製造機能を有する装置とネットワークを介して接続されていてもよいし、履物製造機能を有する装置の一部に含まれてもよい。
【0053】
3.5.利用者関連部
利用者関連部は、利用者によって利用される機能を含む。
【0054】
利用者関連部は、ブロックチェーンシステムにアクセスして情報を取得してよい。また、かかる情報を、利用者関連部は、利用者装置において、表示させてよい。また、利用者関連部は、ブロックチェーンシステムに、後述する種々の情報を格納してよい。
【0055】
利用者関連部は、利用者が利用する情報処理装置内に実装されてよい。利用者装置は、利用者が所有する情報処理装置であってもよいし、利用者が借りている情報処理装置であってもよい。
【0056】
3.6.ブロックチェーン管理部
ブロックチェーン管理部は、ブロックチェーンシステムを管理する機能を有する。
【0057】
ブロックチェーン管理部は、履物のリサイクルやリユースを支援するために、上述のリサイクル関連部、洗濯関連部、素材関連部、履物製造関連部、及び/又は、利用者関連部から種々の情報を取得して格納し、また、ブロックチェーンシステム内に格納されている情報の一部または全部を、述のリサイクル関連部、洗濯関連部、素材関連部、履物製造関連部、及び/又は、利用者関連部に提供する機能を有する。
【0058】
ブロックチェーン管理部は、ブロックチェーンシステムを公知のブロックチェーン技術によって管理してよい。ブロックチェーン管理部は、ブロックチェーンシステムとして、例えば、イーサリウム、Circularise(サーキュラライズ)、などを利用してよいが、これらに限られない。ブロックチェーン管理部が、ブロックチェーンシステムを、ブロックチェーン技術によって管理することにより、コストをかけず、効率的に、情報の安全性を確保して、管理できる利点がある。
【0059】
4.実施形態
本願に係るシステムを利用した一実施形態を、以下で説明する。
【0060】
以下では、説明の観点から、一の履物の物理的な流れに対応して説明するが、必ずしも以下の一連の流れが必須であることではなく、本願書類には以下の各説明の機能や構成に応じた発明が開示されていることは当業者であれば理解できるものである。また、複数の履物が、反復的に、リサイクラーから、洗濯業者や素材業者に流通していくことに応じて、各装置は情報処理がされてよい。
【0061】
4.1.リサイクラーとリサイクル関連部
リサイクラーは、教育機関に設置された履物の回収箱から、履物を取得する。取得手段は種々のものであってよく、リサイクラー自身が履物を回収してもよいし、運搬業者などの第三者や代理人によって回収された履物を取得してもよい。
【0062】
リサイクラーは、予め、履物の取得時期及び/又は取得する履物の個数を取得できる場合、後述の処理を計画的に可能な利点がある。例えば、リサイクルラー装置に係るリサイクル関連部は、ブロックチェーンシステムから、運搬予定に係る情報を取得し、履物の取得時期及び/又は履物の個数を表示してよい。
【0063】
リサイクル関連部は、ブロックチェーンシステムから、履物と関連付けられた、履物の製造時に係る情報、リユース回数、及び/又は、履物のサイズ変更の情報、などを取得してよい。履物の製造時に係る情報は、履物の製造時の重さ、履物の製造時の形態情報、及び/又は、履物の製造時の色情報、を含んでよい。
【0064】
リサイクル関連部は、回収した各履物について、所定の判定基準に基づいて、リユース(再使用)するか、又は、リサイクル(材料に変換の上履物を製造する)するか、を判定してよい(本願書類において、対象とする履物について、リユース、又は、リサイクル、とした情報を、判定結果ということもある。)。所定の基準が履物の耐久性が考慮されて設定されている場合、可能な範囲でリユースが可能となり、環境負荷を減少できる利点がある。特に、リサイクルよりリユースを重視する場合、より環境負荷を削減できる利点がある。
【0065】
リサイクル関連部は、1)履物の汚れ程度、2)リユース回数、3)特定の時期、及び/又は、4)履物のサイズ変更、など(本願発明において、「判定要素」ということがある)を利用して、リユース又はリサイクルを判定してよい。例えば、リサイクル関連部は、判定要素に対して、所定の重み付けの上、算出し、所定の閾値と比較して、リユース又はリサイクルを判定してよい。このように判定要素に基づいて、リユース又はリサイクルが判定される場合、客観的な基準で判定できる利点がある。また、各判定要素は、履物の原料、及び/又は、履物の加工方法と関連付けられたものが選択され、利用されてもよい。この場合、履物の原料、及び/又は、履物の加工方法、により適した判定基準によって、判定できる利点がある。また、判定要素が複数ある場合、多様な観点で判定できる利点がある。また、判定が、履物の重さ想定装置や履物の撮像装置などの装置によって自動的に得られた情報に基づく場合、効率よく判定できる利点がある。
【0066】
履物の汚れ程度は、履物の重さの変化情報、及び/又は、履物を撮像した画像情報に基づいて、判定されてよい。
【0067】
履物の重さの変化情報は、履物の製造時の重さと、対象となる履物の重さと、を比較して、履物の製造時の重さが対象となる履物の重さよりも増加している場合、汚れが付着して重くなったと判定されてよい。対象となる履物の重さの情報は、重さを測定可能な装置によって生成されてよい。
【0068】
履物の汚れ程度は、履物を撮像する装置によって得られた履物を撮像した画像情報に基づく、例えば、履物の形態情報、及び/又は、履物の色情報、が用いられて、判定されてよい。履物の形態情報は、履物の全体の形態情報であってもよいし、履物の所定の部分の形態情報であってもよい。形態情報及び/又は履物の色情報は、各履物における通常の形態及び又は色情報との比較の情報であってもよい。また、形態情報は、履物の全体部分または所定の部分における形態の変化率などであってもよい。
【0069】
特定の時期は、例えば、冬用の履物に変更される時期、夏用の履物に変更される時期、などの変更の時期であってよく、予め定められていてよい。リサイクル関連部は、リサイクル関連部が実装されている情報処理装置内などから、判定を行うタイミングにおける時期の情報を取得し、特定の時期と比較してよい。例えば、現在の時期が、夏用の履物から冬用の履物への変更の時期や、冬用の履物から夏用の履物への変更の時期であれば、その時期の情報を利用して、対象となる履物について、利用者装置の入力情報と合わせリサイクルと判定してよい。
【0070】
また、対象となる履物の利用者から履物のサイズ変更の連絡がある場合、リサイクルにしてもよい。ただし、本願に係る技術において、対象となる履物が常に同じ利用者によって利用されない場合や同じ利用者によって利用される場合においても、履物のサイズ変更に対応して、リサイクルにしなくてもよい。
【0071】
リサイクル関連部は、各履物について、次の処理を行ってよい。履物がリユースと判定されれば、リサイクル関連部は、かかる履物と関連付けて、各判定要素に係る情報、及び/又は、リユースを、ブロックチェーンシステムに格納してよい。このとき、リサイクル関連部は、かかる履物と関連付けて、リユース回数を1増加させて、ブロックチェーンシステムに格納してよい。他方、履物がリサイクルと判定されれば、リサイクル関連部は、かかる履物と関連付けて、各判定要素に係る情報、及び/又は、リサイクルを、ブロックチェーンシステムに格納してよい。
図5は、リサイクル関連部が格納するデータの一例である。
【0072】
リサイクラーは、リサイクルする履物を素材業者に移転する前に、リサイクルする履物から不純物を除去してよい。
【0073】
リサイクル関連部は、各履物と関連付けて、リユース又はリサイクルの情報を、ブロックチェーンシステムに格納してよい。なお、リサイクル関連部は、リサイクラーからリユース又はリサイクル予定の履物について、運搬予定に係る情報を、各履物と関連付けて、ブロックチェーンシステムに格納してよい。運搬予定に係る情報は、リサイクラーから履物を発送する時期に関する情報、洗濯業者の管理下に入る予定の時期、及び/又は、素材業者の管理下に入る予定の時期、などを含んでよい。この場合、直近の予定の情報が格納されるため、洗濯業者及び/又は素材業者が、履物の受領予定を、より正確に取得できる可能性が高まる利点がある。
【0074】
以上のとおり、リサイクル関連部は、リサイクラーによる処理を支援する機能を有する。
図6は、リサイクル関連部による処理の一例である。
【0075】
4.2.洗濯業者と洗濯関連部
【0076】
洗濯業者は、リサイクラーから、リユースされる履物を取得する。取得手段は種々のものであってよく、洗濯業者自身が履物をリサイクラーから運搬してもよいし、運搬業者などの第三者や代理人によって運搬された履物を取得してもよい。
【0077】
洗濯業者は、予め、履物の取得時期及び/又は取得する履物の個数を取得できる場合、対応する洗濯計画が可能な利点がある。例えば、洗濯業者装置に係る洗濯関連部は、ブロックチェーンシステムから、運搬予定に係る情報を取得し、履物の取得時期及び/又は履物の個数を表示してよい。
【0078】
洗濯関連部は、ブロックチェーンシステムから、各履物と関連付けられた、履物のリユース回数、履物の汚れの情報、履物の原料、及び/又は、履物の加工方法、などの情報を、ブロックチェーンシステムから取得し、洗濯業者に係る情報処理装置に提供してよい。
図7は、洗濯関連部が、ブロックチェーンシステムから取得したデータの一例である。
【0079】
この場合、洗濯業者に係る情報処理装置は、各履物に合わせた、履物のリユースの回数、履物の汚れの情報、履物の原料、及び/又は、履物の加工情報、などを用いて、各履物に合わせた洗濯に係る情報を選択し、洗濯してよい。洗濯に係る情報は、洗濯手法、洗濯に係る薬剤、乾燥手法、乾燥に係る薬剤、消毒手法、及び/又は、消毒に係る薬剤、を含んでよい。このように、履物のリユースの回数、履物の汚れの情報、履物の原料、及び/又は、履物の加工情報、を用いて、洗濯に係る情報が選択されることで、リユースの回数、汚れの情報、原料、加工情報、に合わせて、より適切に、具体的な洗濯に係る情報を選択できる利点がある。この場合、洗濯業者に係る情報処理装置は、各履物を、同一又又は所定の基準に基づいた同一の洗濯に係る情報を利用可能なグループに分類した上で、各グループについて、同一の洗濯に係る情報を利用して洗濯してよい。洗濯は、洗濯業者に係る情報処理装置自体又はかかる情報処理装置と情報の伝達が可能な他の装置によって実施されてよい。
【0080】
洗濯関連部は、洗濯に係る情報を、ブロックチェーンシステム内に格納してよい。
図8は、洗濯関連部が、ブロックチェーンシステム内に格納するデータの一例である。
【0081】
洗濯関連部は、洗濯業者に係る情報処理装置から、各履物と関連付けて、適用された洗濯に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納してよい。なお、洗濯関連部は、洗濯後の履物について、運搬予定に係る情報を、各履物と関連付けて、ブロックチェーンシステムに格納してよい。運搬予定に係る情報は、洗濯業者から履物を発送する時期に関する情報、及び/又は、教育機関の管理下に入る予定の時期、などを含んでよい。この場合、各履物を利用者が、履物の受領予定を、より正確に把握できる可能性が高まる利点がある。
【0082】
このように、一実施形態のシステムが、洗濯業者による洗濯を支援できる場合、従来、教育機関の構成員が各々履物を個々人で洗濯していた負担が減少し、かつ、専門的技術を用いた洗濯によって清潔な履物を利用者が利用できる可能性が向上する利点がある。また、洗濯業者による効率的かつまとめた洗濯により、利用する水の削減や環境への負荷も減少できる利点がある。
【0083】
なお、洗濯業者に係る情報処理装置は、上述のリサイクル関連部に代えて、洗濯した履物と関連付けて、リユース回数を1増加させて、ブロックチェーンシステムに格納してよい。
【0084】
以上のとおり、洗濯関連部は、洗濯業者による処理を支援する機能を有する。
図9は、洗濯関連部による処理の一例である。
【0085】
4.3.素材業者と素材関連部
次に、素材業者は、リサイクラーから、リサイクルされる履物を取得する。取得手段は種々のものであってよく、素材業者自身が履物をリサイクラーから運搬してもよいし、運搬業者などの第三者や代理人によって運搬された履物を取得してもよい。
【0086】
素材業者は、予め、履物の取得時期及び/又は取得する履物の個数を取得できる場合、対応する素材化計画が可能な利点がある。例えば、素材業者装置に係る素材関連部は、ブロックチェーンシステムから、運搬予定に係る情報を取得し、履物の取得時期及び/又は履物の個数を表示してよい。
【0087】
素材業者は、リサイクラーでリサイクルに選別されたものについて、品質を確認後、ペレット化し、履物製造業者に履物の原料を供給する。また、履物製造業者に対し、履物の製造に足りない分をバイオ材料で補充してよい。
【0088】
素材関連部は、各履物と関連付けられた、履物の原料、履物の加工情報、及び/又は、履物の汚れ情報、などを取得する。また、素材関連部は、これらの情報を、素材業者利用装置に提供してよい。
図10は、素材関連部が入手するデータの一例である。素材業者に係る情報処理装置は、これらの情報を用いて、各履物について所定の品質以上であるか未満であるか、を判定してよい。
【0089】
素材業者に係る情報処理装置が、各履物をペレット化した場合、素材関連部は、各履物と、その履物がペレット化されて付与されたペレットIDと、を関連付けてブロックチェーンシステムに格納してよい。これにより、ペレット化される前の各履物がどのようなペレットと関連するかの情報を利用できる可能性が出てくる。この場合、複数の履物ID(例えば、100個の履物ID)に対して、一のペレットIDが関連付けられていてよい。なお、素材業者に係る情報処理装置は、リサイクラーにおいて不純物が除去されていない場合又はリサイクラーによる不純物の除去が不十分な場合、履物から不純物を除去してもよい。
【0090】
ここで、素材業者は、履物製造業者にペレットを提供するにあたり、履物の原料が足りない場合には、資源を供給してよい。資源は、バイオ資源、又は、化石資源であってよい。
【0091】
素材関連部は、履物製造装置に対して提供するペレットIDに対して、履物のリサイクルに基づく原料と、バイオ資源に基づく原料と、化石資源に基づく原料と、の関係を、関連付けてよい。例えば、一のペレットが、リサイクルされる履物の重さα(αは、履物から不純物を除去した後の重みでよい)、バイオ資源に基づく原料の重さβと、化石資源に基づく原料の重さγ、から構成されて製造されている場合、素材関連部は、かかる一のペレットIDと、(α+β)/(α+β+γ)を関連付けてよい。本願書類において、リサイクル率の一例は、かかる(α+β)/(α+β+γ)に基づく率であってよいが、リサイクル率という用語が示す対象はこれに限られない。リサイクル率は、化石資源を母数に含めた場合における、バイオ資源の率を示す用語であってリサイクルの程度を示す率であればよい。ここで、リサイクルされる各履物についてのリサイクル率が設定済みである場合、かかるリサイクルされる履物についてのリサイクル率が、全体の履物に対する各履物の重さに応じた割合において、更に乗算されてもよい。例えば、履物の全体の重さをA、履物がN個、各履物の重さをα1、α2、・・・αNとして、各履物のリサイクル率をR1、R2、…RNとすると、(α1×R1+α2×R2+・・・αN×RN)/Aをαとし、バイオ資源に基づく原料の重さβとし、化石資源に基づく原料の重さγとして、(α+β)/(α+β+γ)を算出し、かかる材料から製造されたペレットIDと関連づけて、(α+β)/(α+β+γ)を記憶してよい。
【0092】
リサイクル率は、他の計算手法によって算出されるものであってもよい。例えば、上述では一のペレットを構成する原料の比率であるが、一のペレットに代えて、教育機関から同時期に回収された履物に対するリサイクル率を計算する場合についても同様に計算可能であってよい。すなわち、一のペレットが、同時期に回収された履物の重さα(αは、履物から不純物を除去した後の重みでよい)、バイオ資源に基づく原料の重さβと、化石資源に基づく原料の重さγ、から構成されて製造されている場合、素材関連部は、かかる一のペレットIDと、(α+β)/(α+β+γ)を関連付けてよい。また、リサイクルされる各履物についてのリサイクル率が設定済みである場合については、上記と同様に、例えば、かかる履物の全体の重さをA、かかる履物がN個、各履物の重さをα1、α2、・・・αNとして、各履物のリサイクル率をR1、R2、…RNとすると、(α1×R1+α2×R2+・・・αN×RN)/Aをαとし、バイオ資源に基づく原料の重さβと、化石資源に基づく原料の重さγに基づいて、(α+β)/(α+β+γ)を算出し、かかる材料から製造されたペレットIDと関連づけて、(α+β)/(α+β+γ)を記憶してよい。
【0093】
また、上述では、重さを利用したが、重さに代えて、体積が利用されてもよい。
【0094】
素材関連部は、素材化されたペレットのIDと、かかるペレットの原料と、かかるペレットに係るリサイクル率、を関連付けて、ブロックチェーンシステム内に格納してよい。ここで、ペレットの原料は、次のように生成されてよい。すなわち、素材関連部は、ペレットの生成の原料である、バイオ資源、化石資源、及び/又はリサイクルされた履物の原料、を用いて、各ペレットに対応する原料の情報を生成してよい。
図11は、素材関連部が、ブロックチェーンシステム内に格納するデータの一例である。また、素材関連部は、ペレットを生成する元になった各履物IDと、生成されたペレットのIDと、を関連付けてブロックチェーンシステム内に格納してよい。
【0095】
素材関連部は、ペレットについて、運搬予定に係る情報を、各ペレットIDと関連付けて、ブロックチェーンシステムに格納してよい。運搬予定に係る情報は、素材業者からペレットを発送する時期に関する情報、及び/又は、履物製造業者の管理下に入る予定の時期、などを含んでよい。この場合、直近の予定の情報が格納されるため、履物製造業者が、履物の受領予定を、より正確に取得できる可能性が高まる利点がある。
【0096】
以上のとおり、素材関連部は、素材業者による処理を支援する機能を有する。
図12は、素材関連部による処理の一例である。
【0097】
4.4.履物製造業者と履物製造関連部
次に、履物製造業者は、素材業者から、ペレットを取得する。取得手段は種々のものであってよく、履物製造業者自身がペレットを素材業者から運搬してもよいし、運搬業者などの第三者や代理人によって運搬されたペレットを取得してもよい。
【0098】
素材業者は、予め、ペレットの取得時期及び/又は取得するペレットの量を取得できる場合、対応する履物製造をより計画的に作成可能な利点がある。例えば、履物製造業者装置に係る履物製造関連部は、ブロックチェーンシステムから、運搬予定に係る情報を取得し、ペレットの取得時期及び/又はペレットの量を表示してよい。
【0099】
履物製造業者は、素材業者から入手したペレットを用いて、履物を製造し、教育機関に納品する。
【0100】
履物製造関連部は、製造された各履物に対し、新たな履物IDを付与してよい。履物製造関連部は、かかる各履物IDについて、かかる履物が製造された元となるペレットID、新たに作られた履物であること(リユース回数が0であること)、リサイクル率、履物の製造時に係る情報、履物の原料、履物の加工方法、及び/又は、履物の製造日、などの情報を、関連付けて記憶させてよい。なお、履物の原料は、ペレットIDと関連付けて記憶されたペレットの原料であってよい。
図13は、履物製造関連部が、ブロックチェーンシステム内に格納するデータの一例である。
【0101】
以上のとおり、履物製造関連部は、履物製造業者による処理を支援する機能を有する。
図14は、履物製造関連部による処理の一例である。
【0102】
4.5.利用者と利用者関連部
利用者は、教育機関において、履物を入手する。利用者は、例えば、教育機関が用意する履物の設置箱などから入手してよい。この場合、利用者は、利用者装置を用いて、利用者用の履物を入手し、利用者を示す利用者IDと履物IDとが関連付けられて、ブロックチェーンシステムに格納されてよい。具体的には、利用者は、予め与えられた利用者IDを、かかる履物の設置箱に入力することで、条件に合致する履物を入手出来てよい。また、利用者が履物を入手する際、利用者が履物を返却した場合の回収の情報が利用されることによって、かかる条件が判定されてよい。例えば、利用者IDと関連付けられた履物のサイズ、履物の仕様、などの情報が利用されて、条件が合致した履物が特定されることによって、利用者は履物を入手出来てよい。また、利用者関連部は、このような回収情報や利用者IDを利用者に表示可能であってよい。この場合、利用者がどの履物を利用しているかの情報が、ブロックチェーンシステムに格納できる利点がある。
【0103】
利用者は、履物の利用の終了後、教育機関に設置された履物の回収箱に、履物を返却する。
【0104】
利用者は、履物を回収箱にいれる場合、回収箱に履物を認識させてよい。例えば、回収箱は、バーコード読み取り装置を備え、利用者が履物を回収箱に返却する場合、バーコード読み取り装置に履物に付されたバーコードを読み取らせたうえで、回収箱に返却してよい。
【0105】
回収箱に係る情報処理装置は、返却された履物について、返却処理を行う。例えば、回収箱に係る情報処理装置は、バーコードの読み取りによって特定された返却される履物のIDと関連付けて、履物が返却された情報を、ブロックチェーンシステムに格納してよい。この場合、回収箱に係る情報処理装置は、履物のIDと関連付けて、履物が返却された時間的情報を、ブロックチェーンシステムに格納してよい。かかる処理により、どの履物がいつ返却されたかの情報が、ブロックチェーンシステムに格納できる利点がある。この場合、回収はある程度の量が確保した段階で運搬することが効率的であるため、一の教育機関に係る回収箱内の履物の回収した量を用いて、例えば、所定の量以上の数の履物が回収されたことを条件とするなどにより、上述のリサイクル関連部やリサイクラーに係る情報処理装置が履物の回収タイミングを決定できる利点がある。
【0106】
利用者は、利用したい履物のサイズ及び/又は利用したい履物の仕様などの履物に係る情報を、利用者装置に入力してよい。仕様は、季節と関連付けられたものであってよい。仕様は、例えば、夏用、冬用、などがあってよい。利用者装置は、履物のサイズ及び/又は仕様を含む履物に係る情報を取得し、かかる履物に係る情報と、利用者IDと、を関連付けて記憶してよい。また、利用者装置は、これらの情報を、ブロックチェーンシステムに格納してよい。
【0107】
また、一実施形態のシステムが、利用者の入力した履物のサイズに合わせた履物の提供を支援できる場合、利用者の希望した履物を簡易に利用者に提供する支援ができる利点がある。特に利用者が学生であるなど成長の著しい場合において、体の成長に合わせた履物のサイズを手軽に準備できる利点があり、経済的な理由や面倒さによって合っていない履物のサイズの利用を継続してしまう問題を回避できる利点がある。
【0108】
また、一実施形態のシステムが、利用者の入力した、夏用又は冬用などの仕様の情報に対応する履物の提供を支援できる場合、利用者の希望した履物を簡易に利用者に提供する支援ができる利点がある。一実施形態のシステムが、素材や加工によって夏用や冬用などの季節に合わせた履物の提供を支援できる場合、利用者の履き心地を考えた快適なものが提供でき、利用者の満足感を向上できる利点がある。すなわち、従来、履物の仕様によっては、夏には蒸れる、冬は足元が冷えるなどの課題があったものに対して、夏用の通気性の高い履物、冬用の保温性の高い厚手の履物、などのように季節に合致した仕様が提供できる場合には、利用者の快適性が向上する利点がある。
【0109】
利用者装置は、ブロックチェーンシステムから、履物と関連付けられた、資源循環に係る情報を取得してよい。資源循環に係る情報は、リサイクル率、及び/又は、リユース回数、を含んでよい。利用者装置は、取得した資源循環に係る情報を、表示してよい。かかる表示により、利用者は、循環型社会への貢献を学ぶことができる利点がある。
【0110】
図15は、利用者装置が、資源循環に係る情報として、利用する履物についての、リサイクル率、及び、リユース回数、を表示する一例である。このように、利用者装置において、リサイクル率、及び/又は、リユース回数が表示される場合、利用者は、利用している履物のリサイクル率、及び/又は、リユース回数を理解でき、エコシステムに対する具体的な貢献を理解でき、学生などであれば教育も可能となる利点がある。
【0111】
また、一実施形態のシステムにおいて、利用者装置がブロックチェーンシステムにアクセスする前提として、利用者IDを取得することが前提とされてよい。また、利用者は、かかる利用者IDの取得及び履物のリサイクルやリユースのシステムの利用費用として、一定の料金の支払いが必要であってよい。利用者装置は、かかる利用費用の支払いを支援する機能を有してよい。例えば、クレジットカード、デビットカード、引き落とし銀行口座番号、プリペイドカード等の支払い手段を支援する機能を備え、所定の費用の支払いを条件として、利用者ID及び上述の利用者装置の機能が利用可能になってよい。また、支払い方法は、サブスクリプション形式によって、利用者の希望する期間の利用が可能であってよい。例えば、利用者装置は、利用者に対して、1カ月、3カ月、6カ月、1年、2年、3年などのように、サブスクリプションを行う期間の選択肢を表示画面に表示してよく、利用者のこれらのうちの一の選択に対応して、かかる期間のみ利用者IDを利用者に付与され、かかる期間のみ利用者IDが有効になり、本実施形態のシステムが利用可能とされてよい。すなわち、利用者IDが有効である期間に限り、本実施形態のシステムを利用して、履物について利用者はリサイクル又はリユースが可能であってよい。ここで、サブスクリプションの期間と関連付けられて、システムを利用する金額がかかる表示画面に表示されてよい。この場合、各期間を利用した場合の金額を利用者は容易に理解できる利点がある。また、これらの金額は、サブスクリプションの期間が長くなるのに対応して、所定のディスカウントが適用された金額であってもよい。この場合、利用者に長期的な利用を促進できる利点がある。このように、サブスクリプション形式が利用された場合、利用者は希望に応じて気軽に資源循環環境社会の体験を受けることができる利点がある。
【0112】
また、利用者装置は、現在利用している履物の利用期間(履物利用経過期間)を表示してよい。また、利用者装置は、利用期間が所定の期間を経過した場合又は所定の時期に至った場合、履物の交換する時期に至っていることを示す情報を表示してもよい。かかる表示により、利用者は、履物の交換の時期が来たことを理解できる利点がある。また、所定の期間は、1年の時期に応じて異なってよい。例えば、6月から9月等気温や湿度の高い時期における所定の期間は、12月から3月等の気温や湿度の低い時期における所定の期間より、短くてよい。これは、気温や湿度の高い時期の交換の頻度は、気温や湿度の低い時期の交換の頻度より、雑菌の繁殖などを理由として、高いことが健康的であるためである。
【0113】
利用者関連部は、利用者による履物の利用を支援する機能を有する。
図16は、利用者関連部による処理の一例である。
【0114】
また、利用者関連部は、上述における、利用者を特定する利用者ID、支払い手段、利用者が利用中のサブスクリプション期間に係る情報、履物ID、履物利用期間に係る情報、履物に係る所定期間、サイズ、仕様、及び/又は、資源循環に係る情報、などを、互いに関連付けてデータとして管理してよく、ブロックチェーンシステムに対して、互いに関連付けて格納、及び/又は、アクセスして取得、してよい。そして、これらのデータは、ブロックチェーンシステム内に記憶されてよく、及び/又は、利用者関連部内に記憶されてよい。サブスクリプション期間に係る情報は、サブスクリプション期間の情報、サブスクリプション期間の始期の情報、及び/又は、サブスクリプション期間の終期の情報、を含んでよい。また、履物利用期間に係る情報は、履物利用期間の情報、履物利用期間の始期の情報、及び/又は、履物利用期間の終期の情報、を含んでよい。これらのデータにおいて、利用者を特定する情報は、システム内において利用者IDなどの利用者を一意的に特定可能な情報であってよい。また、利用者を特定する情報は、利用者の氏名、住所、電話番号などの利用者の情報と関連付けられて記憶されてよい。また、利用者IDなどの利用者を一意的に特定可能な情報は、利用者の氏名、住所、電話番号などの情報は関連付けられずに記憶されずこれらの情報は匿名とされてもよい。システムは、利用者IDなどの利用者を一意的に特定可能な情報と、支払い手段とが関連付けられて記憶されていれば、利用者の氏名、住所、電話番号などは不要の場合もあり、この場合、よりプライバシーの保護を向上できる利点がある。
図17は、利用者関連部が、ブロックチェーンシステムに対して格納するデータ、及び/又は、アクセスして取得するデータの一例である。
【0115】
4.6.その他の関連技術
一実施形態のシステムにおいて、履物関係者への運搬予定のスケジュールの情報は、種々の手法により設定され、ブロックチェーンシステム内に格納されてもよい。例えば、教育機関に設置された履物回収箱に係る情報処理装置が、履物を回収した段階で、回収した履物と関連付けて、所定のルールに基づいて、履物関係者への運搬予定のスケジュールの情報を、ブロックチェーンシステム内に格納してよい。また、運搬業者に係る情報処理装置が、履物を回収した段階で、回収した履物と関連付けて、所定のルールに基づいて、履物関係者への運搬予定のスケジュールの情報を、ブロックチェーンシステム内に格納してよい。また、リサイクラーが、履物を受領した段階で、受領した履物と関連付けて、所定のルールに基づいて、履物関係者への運搬予定のスケジュールの情報を、ブロックチェーンシステム内に格納してよい。ここで所定のルールは、例えば、履物関係者による各処理に必要な時間が考慮されて設定された情報であってよい。
【0116】
このように、回収箱による履物の回収時点、運搬業者による履物の回収時点、リサイクラーの履物の受領時点、などの時点で、靴の運搬における下流の履物関係者が履物を受領するスケジュールが設定される場合、下流の履物関係者は、各処理を計画立てて、効率よく処理できる可能性がある利点がある。特に、複数の教育機関から履物を回収する場合、各処理を計画的に行う必要がある場合に有益である。
【0117】
5.本願に係る態様例
第1の態様によるコンピュータプログラムは、
「端末装置を、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得手段、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納手段、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得する手段、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、
として機能させるため」のものである。
【0118】
第2の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1の態様において「前記資源循環に係る情報は、前記履物に係るリサイクル率、及び/又は、前記履物に係るリユース回数を含む、」ものである。
【0119】
第3の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1の態様又は上記第2の態様において「前記履物に係る情報は、前記履物のサイズ及び/又は仕様を含み、
前記格納手段は、前記履物の利用者を特定する情報と、前記履物を特定する情報と、前記履物に係る情報と、を関連付けて、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段を含む、」ものである。
【0120】
第4の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第3のいずれか一の態様において「前記ブロックチェーンシステムは、前記履物を特定する情報と関連付けられた、前記履物の利用状況に係る情報を格納する、」ものである。
【0121】
第5の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第4のいずれか一の態様において「前記利用状況に係る情報は、前記履物の色に係る情報、及び/又は、前記履物の形態に係る情報を含み、
前記利用状況に係る情報は、前記履物を撮像した画像に基づいて画像処理システムによって生成された」ものである。
【0122】
第6の態様によるコンピュータプログラムは、上記第1乃至上記第5のいずれか一の態様において「前記ブロックチェーンシステムは、
少なくとも、
洗濯業者によって利用される情報処理装置、
素材業者によって利用される情報処理装置、及び/又は、
製造業者によって利用される情報処理装置、
から前記資源循環に係る情報が格納される、」ものである。
【0123】
第7の態様による端末装置は、
「教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得部、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納部、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得部、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する表示部、
を備える」ものである。
【0124】
第8の態様による方法は、
「端末装置が、
教育現場で利用される履物に係る情報を取得する取得ステップ、
前記履物に係る情報を用いて、ブロックチェーンシステムに情報を格納する格納ステップ、
前記ブロックチェーンシステムを利用して、前記履物の資源循環に係る情報を取得するステップ、
前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示するステップ、
を実行する」ものである。
【0125】
第9の態様によるコンピュータプログラムは、
「リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者によって利用される端末装置を、
履物に係る情報を取得する取得手段、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納手段、
として機能させるため」のものである。
【0126】
第10の態様による端末装置は、
「履物に係る情報を取得する取得部、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納部、
を備える、リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者、によって利用される」ものである。
【0127】
第11の態様による方法は、
「リサイクラー、洗濯業者、素材業者、又は、製造業者、によって利用される端末装置が、
履物に係る情報を取得する取得ステップ、
前記履物に係る情報を用いて、資源循環に係る情報リサイクルに係る情報を生成するための情報を、ブロックチェーンシステムに格納する格納ステップ、
を実行する方法」である。
【0128】
第12の態様によるシステムは、
「履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムであって、
前記リサイクラーに係る装置は、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置は、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置は、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記製造業者に係る装置は、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
利用者に係る端末装置は、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する、」ものである。
【0129】
第13の態様による方法は、
「履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムにおいて実行される方法であって、
前記リサイクラーに係る装置は、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置は、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置は、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
前記製造業者に係る装置は、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納し、
利用者に係る端末装置は、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する、
処理を実行する方法」である。
【0130】
第14の態様によるプログラムは、
「履物を利用する利用者に係る端末装置、履物のリサイクルの可否を判定するリサイクラーに係る装置、履物を洗濯する洗濯業者に係る装置、履物を素材化する素材業者に係る装置、及び、素材化された素材から履物を製造する製造業者に係る装置、を含む履物のリサイクルシステムにおいて利用されるプログラムであって、
前記リサイクラーに係る装置を、利用者に係る履物と関連付けられたリユース又はリサイクルの判定に係る情報を、ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記履物がリユースと関連付けられた場合、
前記洗濯業者に係る装置を、前記利用者に係る履物と関連付けられた洗濯に係る情報及びリユースの回数を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記履物がリサイクルと関連付けられた場合、
前記素材業者に係る装置を、前記履物と関連付けられた、前記履物に基づく素材化に係るID及びリサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
前記製造業者に係る装置を、前記素材化に係るIDが特定する素材に基づいて製造された履物を特定する情報と関連付けられた前記リサイクル率を、前記ブロックチェーンシステムに格納する手段、
利用者に係る端末装置を、前記ブロックチェーンシステムを利用して前記履物の資源循環に係る情報を取得し、前記資源循環に係る情報に基づく情報を表示する手段、
として機能させるための」ものである。
【0131】
本願書類において説明された履物は、上履き、及び/又は、下履き、を含んでよい。また、履物は、教育機関が指定した、上履き、及び/又は、下履き、であってよい。また、一実施形態のシステムにおいて、教育機関など、利用者が所属する又は関連する団体が複数ある場合において、利用者IDは、教育機関IDと関連付けられて、ブロックチェーンシステムに格納され、また各関連部において利用されてよい。また、本願書類において、利用者ID、教育機関ID、履物ID、ペレットID、は、各々、利用者を他の利用者と区別可能な情報、教育機関を他の教育機関と区別可能な情報、履物を他の履物と区別可能な情報、ペレットを他のペレットと区別可能な情報であればよい。
【0132】
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能なものである。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。また、コンピュータプログラムは、一時的ではない記録媒体に記録することが可能である。記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であってよい。
【符号の説明】
【0133】
10 情報処理装置
11 演算装置
12 記憶装置
13 入力装置
14 表示装置
15 通信IF
16 バス
19 ネットワーク
301 リサイクラー利用装置
302 洗濯業者利用装置
303 素材業者利用装置
304 履物製造業者利用装置
305A 305B 利用者装置
306 ブロックチェーンシステム