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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182814
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】工具箱
(51)【国際特許分類】
   B25H 3/02 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
B25H3/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090553
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005821
【氏名又は名称】パナソニックホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】特許業務法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 雅道
(72)【発明者】
【氏名】豊田 雄大
【テーマコード(参考)】
3C012
【Fターム(参考)】
3C012BG05
3C012BH01
3C012BH06
(57)【要約】
【課題】中蓋及び外蓋を一体に開く操作性が向上する工具箱を提供すること。
【解決手段】工具箱1は、ベース部2と、中蓋3と、外蓋4と、第1ロック部5Aと、第2ロック部6Aと、開蓋操作部7と、を備える。ベース部2は、第1工具を収納するベース収納部23を有する。中蓋3は、ベース部2に回動可能に連結され、ベース部2に対して回動することにより開閉し、かつ、第2工具を収納する中蓋収納部33を有する。外蓋4は、中蓋3に回動可能に連結され、中蓋3に対して回動することにより開閉する。第1ロック部5Aは、外蓋4を中蓋3に着脱可能に固定する。第2ロック部6Aは、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方をベース部2に着脱可能に固定する。開蓋操作部7は、外蓋4が第1ロック部5Aによって中蓋3に固定されている状態で、中蓋3をベース部2に対して外蓋4と共に回動させることにより、中蓋3及び外蓋4を一体に開く操作が行われる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1工具を収納するベース収納部を有するベース部と、
前記ベース部に回動可能に連結され、前記ベース部に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のとき前記ベース収納部の少なくとも一部を覆い、かつ、第2工具を収納する中蓋収納部を有する中蓋と、
前記中蓋に回動可能に連結され、前記中蓋に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のとき前記中蓋収納部の少なくとも一部を覆う外蓋と、
前記外蓋を前記中蓋に着脱可能に固定する第1ロック部と、
前記中蓋及び前記外蓋の少なくとも一方を前記ベース部に着脱可能に固定する第2ロック部と、
前記外蓋が第1ロック部によって前記中蓋に固定されている状態で、前記中蓋を前記ベース部に対して前記外蓋と共に回動させることにより、前記中蓋及び前記外蓋を一体に開く操作が行われる開蓋操作部と、を備える
ことを特徴とする工具箱。
【請求項2】
前記ベース部は、前記中蓋に接する縁部に設けられた切り欠き部を有し、
前記開蓋操作部は、前記切り欠き部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の工具箱。
【請求項3】
前記切り欠き部は、少なくとも2つ存在し、
前記少なくとも2つの切り欠き部は、前記ベース部において、前記中蓋が回動する軸方向に沿って、互いに対向する位置に設けられる2つの切り欠き部を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の工具箱。
【請求項4】
前記中蓋及び前記外蓋の少なくとも一方に設けられた凹部を更に備え、
前記開蓋操作部は、前記凹部を含む
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の工具箱。
【請求項5】
前記凹部は、少なくとも2つ存在し、
前記少なくとも2つの凹部は、前記中蓋及び前記外蓋の少なくとも一方において、前記中蓋が回動する軸方向に沿って互いに対向する位置に設けられる2つの凹部を含む
ことを特徴とする請求項4に記載の工具箱。
【請求項6】
前記中蓋及び前記外蓋の少なくとも一方に設けられたハンドルを更に備え、
前記開蓋操作部は、前記ハンドルを含む
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の工具箱。
【請求項7】
前記外蓋及び前記第1ロック部の少なくとも一方と、前記ベース部と、のそれぞれを貫通する貫通孔を更に備える
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の工具箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、工具箱に関する。より詳細には、本開示は、電動工具を収納する工具箱に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動工具を収納可能な収納部を有する本体ケースと、収納部を開閉可能で、外面に副収納部を有する蓋体と、副収納部を開閉可能な外蓋と、を備える電動工具用収納ケースが開示されている。外蓋は、副収納部の閉塞に伴い蓋体に設けた被係止部に係止する係止位置へ移動し、係止位置から当該係止を解除する係止解除位置へ任意に移動操作可能なロック部が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開第2012-45655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の電動工具用収納ケース(工具箱)は、副収納部(中蓋収納部)に収容されているものが重い場合、蓋体(中蓋)及び外蓋を一体に開く操作が難しいという問題があった。
【0005】
本開示の目的とするところは、中蓋及び外蓋を一体に開く操作性が向上する工具箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る工具箱は、ベース部と、中蓋と、外蓋と、第1ロック部と、第2ロック部と、開蓋操作部と、を備える。前記ベース部は、第1工具を収納するベース収納部を有する。前記中蓋は、前記ベース部に回動可能に連結され、前記ベース部に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のとき前記ベース収納部の少なくとも一部を覆い、かつ、第2工具を収納する中蓋収納部を有する。前記外蓋は、前記中蓋に回動可能に連結され、前記中蓋に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のとき前記中蓋収納部の少なくとも一部を覆う。前記第1ロック部は、前記外蓋を前記中蓋に着脱可能に固定する。前記第2ロック部は、前記中蓋及び前記外蓋の少なくとも一方を前記ベース部に着脱可能に固定する。前記開蓋操作部は、前記外蓋が前記第1ロック部によって前記中蓋に固定されている状態で、前記中蓋を前記ベース部に対して前記外蓋と共に回動させることにより、前記中蓋及び前記外蓋を一体に開く操作が行われる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、中蓋及び外蓋を一体に開く操作性が向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態1における工具箱を前側から見た外観斜視図である。
図2図2は、同上の工具箱を後側から見た外観斜視図である。
図3図3は、同上の工具箱における分解斜視図である。
図4図4は、同上の工具箱における図1の要部を拡大した外観斜視図である。
図5図5は、実施形態2における工具箱を前側から見た外観斜視図である。
図6図6は、同上の工具箱を後側から見た工具箱の外観斜視図である。
図7図7は、同上の変形例における工具箱を前側から見た外観斜視図である。
図8図8は、同上の変形例における工具箱を後側から見た外観斜視図である。
図9図9は、実施形態3における工具箱を前側から見た外観斜視図である。
図10図10は、同上の工具箱における図9の要部を拡大した外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態1)
(1-1)概要
以下、実施形態1に係る工具箱1の概要について、図1を参照して説明する。
【0010】
実施形態1に関わる工具箱1は、図1に示すように、ベース部2と、中蓋3と、外蓋4と、第1ロック部5Aと、第2ロック部6Aと、開蓋操作部7と、を備える。
【0011】
ベース部2は、第1工具を収納するベース収納部23を有する。第1工具は、例えば、作業対象(電化製品、家具等)に締付部品(ネジ、ボルト、ナット等)を締め付ける作業に用いられる電動工具である。なお、第1工具は、作業対象に穴をあける作業、又は作業対象を切断する作業に用いられる電動工具であってもよく、電動工具の使用用途は限定されない。
【0012】
中蓋3は、ベース部2に回動可能に連結され、ベース部2に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のときベース収納部23の少なくとも一部を覆い、かつ、第2工具を収納する中蓋収納部33を有する。第2工具は、例えば、電動工具に装着されるビット、締付部品、又は電池パックである。第1工具及び第2工具の少なくとも一方の使用者(以下、ユーザとする)は、工具箱1から第1工具及び第2工具の少なくとも一方を取り出して使用し、使用後に第1工具及び第2工具の少なくとも一方を再び工具箱1に収納する。
【0013】
外蓋4は、中蓋3に回動可能に連結され、中蓋3に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のとき中蓋収納部33の少なくとも一部を覆う。
【0014】
第1ロック部5Aは、外蓋4を中蓋3に着脱可能に固定する。外蓋4が第1ロック部5Aによって中蓋3に固定された場合、外蓋4は、中蓋収納部33の少なくとも一部を覆った状態で中蓋3に対して回動不能になる。
【0015】
同様に、第2ロック部6Aは、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方をベース部2に着脱可能に固定する。中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方が第1ロック部5Aによってベース部2に固定された場合、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方は、ベース収納部23の少なくとも一部を覆った状態でベース部2に対して回動不能になる。
【0016】
開蓋操作部7は、外蓋4が第1ロック部5Aによって中蓋3に固定されている状態で、中蓋3をベース部2に対して外蓋4と共に回動させることにより、中蓋3及び外蓋4を一体に開く操作が行われる。実施形態1では、ベース部2は、中蓋3に接する縁部に設けられた切り欠き部71を有する。ユーザは、外蓋4が第1ロック部5Aによって中蓋3に固定されている状態で、切り欠き部71に指を挿入し後述する中蓋底面31を押し上げることにより、中蓋3をベース部2に対して外蓋4と共に回動させ、中蓋3及び外蓋4を同時に開くことが可能になる。すなわち、切り欠き部71は、開蓋操作部7として機能する。言い換えれば、開蓋操作部7は、切り欠き部71を含む。
【0017】
以上から、実施形態1の工具箱1は、中蓋3及び外蓋4を一体に開く操作が行われる開蓋操作部7を備えるため、中蓋3及び外蓋4を一体に開く操作性が向上するという利点がある。
【0018】
(1-2)詳細な構成
以下、実施形態1に係る工具箱1の詳細な構成について、図1図4を参照して説明する。
【0019】
また、以下の説明では、ベース部2と外蓋4とが並んでいる方向を上下方向(図1参照)と規定し、ベース部2から見て外蓋4側を上と規定する。そして、外蓋4から見てベース部2側を下と規定する。また、後述する第2ロック部6Aa及び後述する第2ロック部6Abが並んで設けられている方向を左右方向(図1参照)と規定する。そして、第2ロック部6Abから見て第2ロック部6Aa側を左と規定し、第2ロック部6Aaから見て第2ロック部6Ab側を右と規定する。また、上下方向及び左右方向のそれぞれに直交する方向を前後方向(図1参照)と規定する。そして、工具箱1の前後方向に対向する面おいて、後述するハンドル8Aが設けられていない面から見てハンドル8Aが設けられている面側を前と規定する。一方、工具箱1の前後方向に対向する面において、ハンドル8Aが設けられている面から見てハンドル8Aが設けられていない面側を後と規定する。
【0020】
(ベース部)
ベース部2は、図3に示すように、ベース底面21、ベース前面221、ベース後面222、ベース右面223、及びベース左面224を有する。ベース底面21の形状は、長方形である。ベース底面21の厚さ方向は、上下方向に沿っている。ベース底面21は、ベース仕切り部24を有している。ベース仕切り部24は、上方向に突出した壁体状に形成されている。
【0021】
ベース前面221、ベース後面222、ベース右面223、及びベース左面224のそれぞれは、ベース底面21の周縁から上方向に突出するように配置されている。ベース前面221及びベース後面222は前後方向に対向しており、ベース右面223及びベース左面224は左右方向に対向している。前後方向に対向しているベース前面221及びベース後面222のうち、ベース前面221はベース底面21の前辺に沿って形成され、ベース後面222はベース底面21の後辺に沿って形成されている。左右方向に対向しているベース右面223及びベース左面224のうち、ベース右面223はベース底面21の右辺に沿って形成され、ベース左面224はベース底面21の左辺に沿って形成されている。
【0022】
ベース収納部23は、ベース底面21、ベース前面221、ベース後面222、ベース右面223、及びベース左面224に囲まれた空間である。ベース収納部23は、ベース底面21に対向するベース開口を有する。ユーザは、ベース収納部23に収納された第1電動工具をベース開口から取り出す。ベース収納部23は、ベース仕切り部24によって、仕切られている。より詳細には、実施形態1のベース収納部23は、図3に示すように、ベース仕切り部24によって、4つの空間に仕切られている。
【0023】
ベース部2は、図2に示すように、中蓋3と連結するベース連結部26a、26bを有する。実施形態1のベース連結部26a、26bのそれぞれは、ベース後面222に設けられる。より詳細には、実施形態1のベース連結部26aは、ベース後面222において、中蓋3に接する上縁部の左側に設けられる。そして、実施形態1のベース連結部26bは、ベース後面222において、中蓋3に接する上縁部の右側に設けられる。
【0024】
工具箱1は、図1に示すように、ユーザが工具箱1を持ち運びする際に把持可能な構造を持つハンドル8Aを備える。例えば、ハンドル8Aの形状は、略C状である。ハンドル8Aは、ベース部2に設けられる。より詳細には、ベース部2がベース前面221において前方向に突出したハンドル取付部81Aを有し、ハンドル8Aはハンドル取付部81Aに設けられる。実施形態1のベース部2は、2つのハンドル取付部81Aを有し、ハンドル8Aの両端が、2つのハンドル取付部81Aに回動可能に取り付けられる。
【0025】
(中蓋)
中蓋3は、図3に示すように、中蓋底面31、中蓋前面321、中蓋後面322、中蓋右面323、及び中蓋左面324を有する。中蓋底面31の形状は、長方形である。中蓋底面31の厚さ方向は、上下方向に沿っている。中蓋底面31は、中蓋仕切り部34を有している。中蓋仕切り部34は、上方向に突出した壁体状に形成されている。
【0026】
中蓋前面321、中蓋後面322、中蓋右面323、及び中蓋左面324は、中蓋底面31の周縁から上方向に突出するように配置されている。中蓋前面321及び中蓋後面322は前後方向に対向しており、中蓋右面323及び中蓋左面324は左右方向に対向している。前後方向に対向している中蓋前面321及び中蓋後面322のうち、中蓋前面321は中蓋底面31の前辺に沿って形成され、中蓋後面322は中蓋底面31の後辺に沿って形成されている。左右方向に対向している中蓋右面323及び中蓋左面324のうち、中蓋右面323は中蓋底面31の右辺に沿って形成され、中蓋左面324は中蓋底面31の左辺に沿って形成されている。
【0027】
中蓋前面321、中蓋後面322、中蓋右面323、及び中蓋左面324のそれぞれは、ベース部2と外蓋4とに挟持される凸部325(図1図2参照)を有する。凸部325は、中蓋前面321、中蓋後面322、中蓋右面323、及び中蓋左面324のそれぞれに対して垂直方向に突出している。
【0028】
中蓋前面321は、図3に示すように、2つの中蓋突出部326を有する。2つの中蓋突出部326のそれぞれは、前方向に突出している。中蓋突出部326は、第2ロック部6Aa、6Abに係止される。
【0029】
中蓋収納部33は、図3に示すように、中蓋底面31、中蓋前面321、中蓋後面322、中蓋右面323、及び中蓋左面324に囲まれた空間である。中蓋収納部33は、中蓋底面31に対向するベース開口を有する。ユーザは、中蓋収納部33に収納された第2電動工具をベース開口から取り出す。中蓋収納部33は、中蓋仕切り部34によって、仕切られている。より詳細には、実施形態1の中蓋収納部33は、図3に示すように、中蓋仕切り部34によって、4つの空間に仕切られている。
【0030】
中蓋3は、ベース部2のベース連結部26a、26bのそれぞれと回動可能に連結する第1中蓋連結部35a、35bを有する。実施形態1では、第1中蓋連結部35a及びベース連結部26aは、左右方向を軸方向とし回動するようにヒンジ結合される。同様に、第1中蓋連結部35b及びベース連結部26bは、左右方向を軸方向とし回動するようにヒンジ結合される。実施形態1の第1中蓋連結部35a、35bのそれぞれは、図2に示すように、中蓋後面322が有する凸部325に設けられる。より詳細には、実施形態1の第1中蓋連結部35aは、中蓋後面322が有する凸部325の左側に設けられる。そして、実施形態1の第1中蓋連結部35bは、中蓋後面322が有する凸部325の右側に設けられる。
【0031】
中蓋3は、ベース部2に対して回動することにより開閉する。実施形態1の中蓋3は、閉じた状態のときベース収納部23の全面を覆う。より詳細には、実施形態1の中蓋底面31は、中蓋3が閉じた状態のとき、ベース開口の全面を覆う。実施形態1の中蓋3は、閉じた状態のときベース開口に中蓋底面31が嵌るように設けられる。
【0032】
中蓋3は、外蓋4と連結する第2中蓋連結部36a、36bを有する。実施形態1の第2中蓋連結部36a、36bのそれぞれは、図2に示すように、中蓋後面322が有する凸部325に設けられる。より詳細には、実施形態1の第2中蓋連結部36aは、中蓋後面322が有する凸部325において、第1中蓋連結部35aの左側に設けられる。そして、実施形態1の第2中蓋連結部36bは、中蓋後面322が有する凸部325において、第1中蓋連結部35bの右側に設けられる。
【0033】
(外蓋)
外蓋4は、図3に示すように、外蓋上面41、外蓋前面421、外蓋後面422、外蓋右面423、及び外蓋左面424を有する。外蓋上面41の形状は、長方形である。外蓋上面41の厚さ方向は、上下方向に沿っている。
【0034】
外蓋前面421、外蓋後面422、外蓋右面423、及び外蓋左面424は、外蓋上面41の周縁から下方向に突出するように配置されている。外蓋前面421及び外蓋後面422は前後方向において対向しており、外蓋右面423及び外蓋左面424は左右方向に対向している。前後方向に対向している外蓋前面421及び外蓋後面422のうち、外蓋前面421は外蓋上面41の前辺に沿って形成され、外蓋後面422は外蓋上面41の後辺に沿って形成されている。左右方向に対向している外蓋右面423及び外蓋左面424のうち、外蓋右面423は外蓋上面41の右辺に沿って形成され、外蓋左面424は外蓋上面41の左辺に沿って形成されている。
【0035】
外蓋4は、中蓋3の第2中蓋連結部36a、36bのそれぞれと回動可能に連結する外蓋連結部43a、43bを有する。実施形態1では、外蓋連結部43a及び第2中蓋連結部36aは、左右方向を軸方向とし回動するようにヒンジ結合される。同様に、外蓋連結部43b及び第2中蓋連結部36bは、左右方向を軸方向とし回動するようにヒンジ結合される。実施形態1の外蓋連結部43a、43bは、図2に示すように、外蓋4の後端部に設けられる。より詳細には、実施形態1の外蓋連結部43aは、外蓋4の後端部の左側に設けられる。そして、実施形態1の外蓋連結部43bは、外蓋4の後端部の右側に設けられる。
【0036】
外蓋4は、中蓋3に対して回動することにより開閉する。外蓋4は、閉じた状態のとき中蓋収納部33の少なくとも一部を覆う。より詳細には、外蓋4は、閉じた状態のとき中蓋開口の少なくとも一部を覆う。実施形態1の外蓋4は、閉じた状態のとき中蓋開口に外蓋4が嵌るように設けられる。
【0037】
(第1ロック部)
第1ロック部5Aは、外蓋4を中蓋3に着脱可能に固定する。実施形態1の第1ロック部5Aは、中蓋3に設けられる。より詳細には、実施形態1の第1ロック部5Aは、図1に示すように、中蓋3の前端部に設けられる。
【0038】
実施形態1の第1ロック部5Aは、図3に示すように、留め部51、及び係止部52で構成されている。留め部51の形状は、矩形型の開口を中央に有し、下端部が四分円の円弧状に湾曲している板部材である。留め部51は、軸(図示なし)を有し、軸を中心に回動可能に中蓋3が前端部に有する設置部38(図3参照)に軸を介して設置される。係止部52は四分円の円弧状に湾曲した板部材である。係止部52は、四分円の形状をした左面及び右面を有する。係止部52は、下端に軸(図示なし)を有し、軸を中心に回動可能に留め部51に設けられる。
【0039】
係止部52は、外蓋上面41に対して下方向に押し込むことによって、外蓋上面41に設けられた被係止部53A(図3参照)に係止し、外蓋4が閉じた状態で、外蓋4を中蓋3に固定する。留め部51は、係止部52が下方向に力を加えられた状態で、係止部52を留める。
【0040】
ユーザが留め部51を中蓋前面321に沿って上方向に引くことによって、係止部52に加えられた下方向の力がなくなり、係止部52と被係止部53Aとの係止が解除される。すなわち、外蓋4は、中蓋3に対して回動可能になる。
【0041】
(第2ロック部)
第2ロック部6Aは、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方をベース部2に着脱可能に固定する。実施形態1の第2ロック部6Aは、中蓋3を閉じた状態でベース部2に着脱可能に固定する。実施形態1の工具箱1は、第2ロック部6Aとして、2つの第2ロック部6Aa、6Abをそれぞれ有している。2つの第2ロック部6Aa、6Abは、2つの第2ロック部6Aa、6Abの間にハンドル8Aが位置するように、ベース前面221において左右方向に並んで設けられる(図1参照)。第2ロック部6Aaはハンドル8Aの左側に設けられ、第2ロック部6Abはハンドル8Aの右側に設けられる。
【0042】
第2ロック部6Aaは、フック板61aと、レバー板62aと、で構成されている。同様に、第2ロック部6Abは、フック板61bと、レバー板62bと、で構成されている。フック板61a、61bの矩形状の開口を、中蓋前面321に設けられた中蓋突出部326と、ベース前面221に設けられたベース突出部225とに係止させる(図3参照)。フック板61a、61bを係止させた状態で、レバー板62a、62bをベース前面221に沿うように下向きに倒すと、フック板61a、61bは、中蓋3が閉じた状態で、中蓋3をベース部2に固定する。
【0043】
レバー板62a、62bをベース前面221に対して垂直になるように起こすと、フック板61a、61bと、中蓋突出部326及びベース突出部225と、の係止が解除される。すなわち、中蓋3は、ベース部2に対して回動可能になる。
【0044】
(開蓋操作部)
開蓋操作部7は、第2ロック部6Aa、6Abの両方が解除され、かつ、外蓋4が第1ロック部5Aによって中蓋3に固定されている状態で、中蓋3をベース部2に対して外蓋4と共に回動させることにより、中蓋3及び外蓋4を一体に開く操作が行われる。実施形態1の開蓋操作部7は、切り欠き部71を含む。以下、切り欠き部71に関して説明する。
【0045】
切り欠き部71は、図1に示すように、ベース部2において、中蓋3が閉じた状態のとき中蓋3に接する縁部に設けられる。より詳細には、ベース部2は2つの切り欠き部71を有し、2つの切り欠き部71は、ベース右面223及びベース左面224のそれぞれにおいて、中蓋3が閉じた状態のとき中蓋3に接する縁部に1つずつ設けられる。すなわち、2つの切り欠き部71は、ベース右面223及びベース左面224のそれぞれにおいて、ベース開口に隣接する位置に1つずつ設けられる。2つの切り欠き部71は、ベース右面223及びベース左面224において、2つの切り欠き部71同士が左右方向に対向する位置に設けられる。切り欠き部71は、図1及び図2に示すように、ベース右面223、及びベース左面224の上辺の前側に設けられる。
【0046】
実施形態1の切り欠き部71の形状は、直方体である。切り欠き部71の上面は開放しており、中蓋底面31の一部が露出している。切り欠き部71の形状は、ユーザが指を挿入して中蓋底面31を押し上げることができる形状であればよい。例えば、切り欠き部71の上面は開放しており、中蓋底面31の一部が露出していれば、切り欠き部71の形状は、上下方向に平行な底面が半円である半円柱や,上下方向に平行な底面が台形である角柱であってもよい。
【0047】
(貫通孔)
工具箱1は、外蓋4及び第1ロック部5Aの少なくとも一方と、ベース部2と、のそれぞれを貫通する貫通孔9Aを更に備える。ユーザは、貫通孔9Aに結束バンド等を通すことで、外蓋4及び第1ロック部5Aの少なくとも一方と、ベース部2と、を着脱不能に固定することができる。貫通孔9Aは、外蓋4及び第1ロック部5Aの少なくとも一方に設けられる第1貫通孔91Aと、ベース部2に設けられる第2貫通孔92Aを有する。
【0048】
実施形態1の貫通孔9Aは、第1ロック部5Aと、ベース部2と、を貫通する。より詳細に説明する。実施形態1の貫通孔9Aは、図4に示すように、第1ロック部5Aに設けられる第1貫通孔91Aと、ベース部2に設けられる第2貫通孔92Aを有する。第1貫通孔91Aは、図4に示すように、留め部51において、四分円の円弧状に湾曲している板部材の下端部の右側に設けられる。一方、第2貫通孔92Aは、ベース部2が有するハンドル取付部81Aに設けられる。
【0049】
(1-3)変形例
上述の実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されていてもよい。
【0050】
実施形態1の2つの切り欠き部71は、ベース右面223及びベース左面224において、2つの切り欠き部71同士が左右方向に対向する位置に設けられる。しかし、切り欠き部71は、少なくとも2つ存在し、少なくとも2つの切り欠き部71は、ベース部2において、中蓋3が回動する軸方向に沿って、互いに対向する位置に設けられる2つの切り欠き部71を含んでいればよい。
【0051】
例えば、切り欠き部71が3つ存在する場合、3つの切り欠き部71のうち2つの切り欠き部71は、ベース部2において、中蓋3が回動する軸方向に沿って、互いに対向する位置に設けられる。すなわち、切り欠き部71が3つ存在する場合、3つの切り欠き部71は、ベース部2において、中蓋3が回動する軸方向に沿って、互いに対向する位置に設けられる2つの切り欠き部71を含む。
【0052】
実施形態1の切り欠き部71は、1つだけでもよい。この場合、1つの切り欠き部71は、ベース前面221、ベース後面222、ベース右面223、及びベース左面224のいずれかにおいて、中蓋3が閉じた状態のとき中蓋3に接する縁部に設けられる。すなわち、切り欠き部71は、ベース前面221、ベース後面222、ベース右面223、及びベース左面224のいずれかにおいて、ベース開口に隣接する位置に設けられる。
【0053】
実施形態1では、外蓋4が中蓋3に対して回動する方向が、中蓋3がベース部2に対して回動する方向と同じである。しかし、外蓋4が中蓋3に対して回動する方向が、中蓋3がベース部2に対して回動する方向と異なっていてもよい。例えば、第2中蓋連結部36a、36bは中蓋左面324に設けられ、外蓋連結部43a、43bは外蓋4の左端部に設けられており、外蓋4が中蓋3に対して前後方向を軸方向とし回動してもよい。また、第1中蓋連結部35a、35bは中蓋左面324に設けられ、ベース連結部26a、26bはベース左面224の中蓋3に接する縁部に設けられており、中蓋3がベース部2に対して前後方向を軸方向とし回動してもよい。
【0054】
実施形態1のベース底面21はベース仕切り部24を有しているが、ベース底面21はベース仕切り部24を有していなくてもよい。その場合、ベース収納部23は、ベース仕切り部24によって、仕切られない。
【0055】
同様に、実施形態1の中蓋底面31は中蓋仕切り部34を有しているが、中蓋底面31は中蓋仕切り部34を有していなくてもよい。その場合、中蓋収納部33は、中蓋仕切り部34によって、仕切られない。
【0056】
実施形態1の第2貫通孔92Aは、ベース前面221が有するハンドル取付部81Aに設けられるが、ベース部2に直接設けられていてもよい。
【0057】
実施形態1では、ベース収納部23が第1工具を収納し、中蓋収納部33が第2工具を収納する。しかし、ベース収納部23が第2工具を収納し、中蓋収納部33が第1工具を収納してもよい。
【0058】
(実施形態2)
実施形態2に係る工具箱1は、ベース部2が切り欠き部71を有する代わりに、外蓋4が凹部72を有するという点で、実施形態1に係る工具箱1と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0059】
(2-1)詳細な説明
以下、実施形態2に係る工具箱1の詳細な構成について、図5図6を参照して説明する。
【0060】
(開蓋操作部)
実施形態2の工具箱1は、外蓋4に設けられた凹部72を備える。言い換えれば、外蓋4が凹部72を有する。ユーザは、外蓋4が第1ロック部5Aによって中蓋3に固定されている状態で、凹部72に指を挿入し中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方を押し上げることが可能になる。よって、ユーザは、中蓋3をベース部2に対して外蓋4と共に回動させ、中蓋3及び外蓋4を一体に開くことが可能になる。すなわち、実施形態2の凹部72は、開蓋操作部7として機能する。言い換えれば、実施形態2の開蓋操作部7は、凹部72を含む。
【0061】
実施形態2の工具箱1は、図5及び図6に示すように、2つの凹部72を備える。中蓋3が左右方向を軸方向とし回動するため、2つの凹部72は、外蓋左面424及び外蓋右面423において2つの凹部72同士が左右方向に対向する位置に設けられる。
【0062】
実施形態2の凹部72の形状は、直方体である。しかし、凹部72の形状は、ユーザが指を挿入して中蓋3の下面を押し上げることができる形状であればよい。例えば、凹部72の形状は、上下方向に平行な底面が円形である円柱、又は、上下方向に平行な底面が三角形や台形である角柱であってもよい。
【0063】
(2-2)変形例
上述の実施形態2は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態2は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されていてもよい。
【0064】
実施形態2では、ベース部2が切り欠き部71を有する代わりに、外蓋4が凹部72を有する。しかし、ベース部2が切り欠き部71を有し、かつ、外蓋4が凹部72を備えていてもよい。
【0065】
実施形態2の凹部72は、外蓋4に設けられるが、中蓋3に設けられてもよい。すなわち、工具箱1は、中蓋及び外蓋の少なくとも一方に設けられた凹部を備えていればよい。
【0066】
実施形態2の2つの凹部72は、外蓋左面424及び外蓋右面423において2つの凹部72が左右方向に互いに対向する位置に設けられる。しかし、図7及び図8に示すように、中蓋右面323及び中蓋左面324が有する凸部325において、2つの凹部72が左右方向に対向する位置に設けられていてもよい。
【0067】
実施形態2の凹部72は、少なくとも2つ存在すればよい。少なくとも2つの凹部72は、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方において、中蓋3が回動する軸方向に沿って互いに対向する位置に設けられる2つの凹部72を含む。
【0068】
例えば、工具箱1が3つの凹部72を備える場合、3つの凹部72のうち2つの凹部72は、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方において、中蓋3が回動する軸方向に沿って互いに対向する位置に設けられる。すなわち、工具箱1が3つの凹部72を備える場合、3つの凹部72は、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方において、中蓋3が回動する軸方向に沿って互いに対向する位置に設けられる2つの凹部72を含む。
【0069】
実施形態2の凹部72は、1つだけでもよい。この場合、1つの凹部72は、中蓋3及び外蓋4のいずれかに設けられる。より詳細には、1つの凹部72は、中蓋前面321、中蓋後面322、中蓋右面323、及び中蓋左面324が有する凸部325と、外蓋前面421と、外蓋後面422と、外蓋右面423と、外蓋左面424と、のいずれかに設けられる。
【0070】
(実施形態3)
実施形態3に係る工具箱1は、以下の3点で、実施形態1に係る工具箱1と相違する。1点目は、第1ロック部5Bが外蓋4と一体になっているという点である。2点目は、ハンドル8Bが中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方に設けられるという点である。そして、3点目は、貫通孔9Bが外蓋4とベース部2とを貫通するという点である。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
【0071】
(3-1)詳細な説明
以下、実施形態3に係る工具箱1の詳細な構成について、図9図10を参照して説明する。
【0072】
(第1ロック部)
第1ロック部5Bは、外蓋4を中蓋3に着脱可能に固定する。実施形態3では、第1ロック部5Bと外蓋4とは、一体になっている。より詳細に、説明する。第1ロック部5Bは、図9に示すように、左右方向に長細い孔54を中央に有し、下端部が前方向に折れている板部材である。第1ロック部5Bの上端部が、外蓋前面421の下端部と接続している。実施形態3の被係止部53Bは、中蓋3に設けられる。被係止部53Bは、左右方向に長辺を有する直方体である。被係止部53Bは、孔54の開口縁を引っ掛けて保持する突起(図示なし)を前端部に有する。
【0073】
第1ロック部5Bは、中蓋3に対して後ろ方向に第1ロック部5Bを押し込むことによって、中蓋3に設けられた被係止部53Bに係止する。より詳細には、中蓋3に対して後方向に第1ロック部5Bを押し込むことによって、被係止部53Bが孔54に挿入し、第1ロック部5Bは被係止部53Bにたわみながら係止する。第1ロック部5Bが中蓋前面321に対して前方向に移動することによって、被係止部53Bとの係止が解除される。
【0074】
(第2ロック部)
実施形態3の第2ロック部6Ba、6Bbは、フック板61a、61bの上端を外蓋前面421に設けられた外蓋突出部425と、ベース前面221に設けられたベース突出部225に係止させるという点で実施形態1の第2ロック部6Aa、6Abと異なる。
【0075】
フック板61a、61bを係止させた状態で、レバー板62a、62bをベース前面221に沿うように下向きに倒すと、フック板61a、61bは、外蓋4が閉じた状態で、外蓋4をベース部2に固定する。
【0076】
レバー板62a、62bをベース前面221に対して垂直になるように起こすと、フック板61a、61bと、中蓋突出部326及びベース突出部225と、の係止が解除される。すなわち、外蓋4は、ベース部2に対して回動可能になる。
【0077】
(ハンドル)
工具箱1は、図9に示すように、中蓋3に設けられたハンドル8Bを備える。より詳細に説明する。中蓋3は、前方向に突出したハンドル取付部81Bを有し、ハンドル8Bはハンドル取付部81Bに設けられる。ハンドル8Bは、ユーザが工具箱1を持ち運びする際に把持可能な構造を持つ。例えば、ハンドル8Bの形状は、略C状である。実施形態3では、ベース部2は2つのハンドル取付部81Bを有し、ハンドル8Bは、2つハンドル取付部81Bのうち一方のハンドル取付部81Bから他方のハンドル取付部81Bへとつなぐように設けられる。
【0078】
ユーザは、第2ロック部6Ba、6Bbの両方が解除され、外蓋4が第1ロック部5Bによって中蓋3に固定されている状態で、ハンドル8Bを持ち上げることが可能になる。よって、ユーザは、中蓋3をベース部2に対して外蓋4と共に回動させ、中蓋3及び外蓋4を一体に開くことが可能になる。すなわち、ハンドル8Bは、開蓋操作部7として機能する。言い換えれば、開蓋操作部7は、ハンドル8Bを含む。そのため、実施形態3の工具箱1は、切り欠き部71又は凹部72を備えていない。
【0079】
(貫通孔)
工具箱1は、外蓋4と、ベース部2と、を貫通する貫通孔9Bを更に備える。実施形態3の貫通孔9Bは、外蓋4と一体になっている第1ロック部5Bに設けられる第1貫通孔91Bと、ベース部2に設けられる第2貫通孔92Bを有する。第1貫通孔91Bは、図10に示すように、第1ロック部5Bにおいて、前方向に折れている下端部の右側に設けられる。一方、ベース部2は前方向に突出している孔設置部27を有し、第2貫通孔92Bは孔設置部27に設けられる。孔設置部27は、ベース前面221の上端部に配置される。
【0080】
(3-2)変形例
上述の実施形態3は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態3は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下の変形例は、適宜組み合わせて実現されていてもよい。
【0081】
実施形態3の工具箱1は、切り欠き部71及び凹部72を備えていないが、工具箱1は、ハンドル8Bが中蓋3に設けられ、かつ、切り欠き部71及び凹部72の少なくとも一方を備えていてもよい。
【0082】
実施形態3のハンドル8Bは、中蓋3に設けられるが、外蓋4に設けられていてもよい。すなわち、工具箱1は、中蓋3及び外蓋4の少なくとも一方に設けられたハンドル8Bを備えていればよい。
【0083】
実施形態3の第2貫通孔92は、ベース前面221が有する孔設置部27に設けられるが、ベース部2に直接設けられていてもよい。
【0084】
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る工具箱(1)は、ベース部(2)と、中蓋(3)と、外蓋(4)と、第1ロック部(5A、5B)と、第2ロック部(6Aa、6Ab、6Ba、6Bb)と、開蓋操作部(7)と、を備える。ベース部(2)は、第1工具を収納するベース収納部(23)を有する。中蓋(3)は、ベース部(2)に回動可能に連結され、ベース部(2)に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のときベース収納部(23)の少なくとも一部を覆い、かつ、第2工具を収納する中蓋収納部(33)を有する。外蓋(4)は、中蓋(3)に回動可能に連結され、中蓋(3)に対して回動することにより開閉し、閉じた状態のとき中蓋収納部(33)の少なくとも一部を覆う。第1ロック部(5A、5B)は、外蓋(4)を中蓋(3)に着脱可能に固定する。第2ロック部(6Aa、6Ab、6Ba、6Bb)は、中蓋(3)及び外蓋(4)の少なくとも一方をベース部(2)に着脱可能に固定する。開蓋操作部(7)は、外蓋(4)が第1ロック部(5A、5B)によって中蓋(3)に固定されている状態で、中蓋(3)をベース部(2)に対して外蓋(4)と共に回動させることにより、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作が行われる。
【0085】
この態様によれば、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作性が向上するという利点がある。
【0086】
第2の態様に係る工具箱(1)では、第1の態様において、ベース部(2)は、中蓋(3)に接する縁部に設けられた切り欠き部(71)を有する。開蓋操作部(7)は、切り欠き部(71)を含む。
【0087】
この態様によれば、ユーザが、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作を切り欠き部(71)で行うことができるという利点がある。
【0088】
第3の態様に係る工具箱(1)では、第2の態様において、切り欠き部(71)は、少なくとも2つ存在する。少なくとも2つの切り欠き部(71)は、ベース部(2)において、中蓋(3)が回動する軸方向に沿って、互いに対向する位置に設けられる2つの切り欠き部(71)を含む。
【0089】
この態様によれば、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作性がより向上するという利点がある。
【0090】
第4の態様に係る工具箱(1)は、第1~第3のいずれかの態様において、中蓋(3)及び外蓋(4)の少なくとも一方に設けられた凹部(72)を更に備える。開蓋操作部(7)は、凹部(72)を含む。
【0091】
この態様によれば、ユーザが、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作を凹部(72)で行うことができるという利点がある。
【0092】
第5の態様に係る工具箱(1)では、第4の態様において、凹部(72)は、少なくとも2つ存在する。少なくとも2つの凹部(72)は、中蓋(3)及び外蓋(4)の少なくとも一方において、中蓋(3)が回動する軸方向に沿って互いに対向する位置に設けられる2つの凹部(72)を含む。
【0093】
この態様によれば、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作性がより向上するという利点がある。
【0094】
第6の態様に係る工具箱(1)は、第1~第5のいずれかの態様において、中蓋(3)及び外蓋(4)の少なくとも一方に設けられたハンドル(8A、8B)を更に備える。開蓋操作部(7)は、ハンドル(8A、8B)を含む。
【0095】
この態様によれば、ユーザが、中蓋(3)及び外蓋(4)を一体に開く操作をハンドル(8A、8B)で行うことができるという利点がある。
【0096】
第7の態様に係る工具箱(1)は、第1~第6のいずれかの態様において、外蓋(4)及び第1ロック部(5A、5B)の少なくとも一方と、ベース部(2)と、のそれぞれを貫通する貫通孔(9A、9B)を更に備える。
【0097】
この態様によれば、ユーザが、貫通孔(9A、9B)に結束バンド等を通すことで、外蓋(4)及び第1ロック部(5A、5B)の少なくとも一方と、ベース部(2)と、を着脱不能に固定することができるという利点がある。
【0098】
第2~第7の態様に係る構成については、工具箱(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 工具箱
2 ベース部
23 ベース収納部
3 中蓋
33 中蓋収納部
4 外蓋
5A、5B 第1ロック部
6Aa、6Ab、6Ba、6Bb 第2ロック部
7 開蓋操作部
71 切り欠き部
72 凹部
8A、8B ハンドル
9A、9B 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10