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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022182849
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090598
(22)【出願日】2021-05-28
(71)【出願人】
【識別番号】395018239
【氏名又は名称】株式会社高尾
(74)【代理人】
【識別番号】100101410
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 武司
(72)【発明者】
【氏名】中谷 竜二
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088AA06
2C088AA12
2C088CA19
2C088EB22
(57)【要約】
【課題】遊技興趣を高めることができる遊技機を提供する。
【解決手段】第1始動口及び開閉式の第2始動口を備え、始動口に入球することに基づき当否判定を行う。特定領域を備える大入賞口と特定領域を備えない大入賞口を備え、当否判定の結果が小当りになると大入賞口を開放させる小当り遊技を実行する。また、当否判定の結果が小当りとなると、発生させる小当りの種類を選択する小当り種類選択手段を備え、発生させる小当りとして第1小当りが選択されると、特定領域を備える大入賞口を開放する小当り遊技を実行し、発生させる小当りの種類として第2小当りが選択されると、特定領域を備えない大入賞口を開放する小当り遊技を実行する。第2小当りが選択されると時短状態の終了条件が成立する。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
常時、遊技球が入球可能な第1始動口と、
遊技球が入球不能若しくは入球困難な閉鎖状態から、該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な第2始動口と、
前記第1始動口若しくは前記第2始動口に遊技球が入球することに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果が小当りとなると、発生させる小当りの種類を選択する小当り種類選択手段と、
前記発生させる小当りとして第1小当りが選択されると、特定領域を備える大入賞口を開放する第1小当り遊技を実行する第1小当り遊技実行手段と、
前記発生させる小当りとして第2小当りが選択されると、特定領域を備えない大入賞口を開放する第2小当り遊技を実行する第2小当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が大当りとなることに基づき、図柄大当りに係る大当り遊技を実行する第1大当り遊技実行手段と、
前記第1小当り遊技において前記特定領域を備える大入賞口に入球した遊技球が、前記特定領域に誘導されることに基づき、役物大当りに係る大当り遊技を実行する第2大当り遊技実行手段と、
前記図柄大当りに係る大当り遊技及び前記役物大当りに係る大当り遊技を実行した後に、遊技状態を前記第2始動口への入球頻度が高められる入球可能性向上制御を少なくとも含む制御を行う時短状態に、所定の終了条件が成立するまで移行させる時短状態移行手段と、
を備え、
前記第1始動口及び前記第2始動口のうち、前記第2始動口に入球することに基づく当否判定のみで結果が小当りとなるか、前記第2始動口に入球することに基づく当否判定の方が前記第1始動口に入球することに基づく当否判定よりも結果が小当りとなる可能性が高くされるとともに、
前記第2小当りが選択されることに基づいて、前記時短状態の終了条件が成立することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関し、特に、本発明を「弾球遊技機」に対して好適に適用することができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、弾球遊技機(以下、遊技機という)では、始動口と大入賞口(大入賞装置)とを具備し、始動口への入球(入賞)に基づいて当否判定を実行する。そして、かかる遊技機として、所謂「1種2種混合機(以下、混合機という)」と称されるものが存在する。
【0003】
この混合機では、当否判定の結果が小当りになると、特定領域(Vゾーン)を備える大入賞口を開放制御する小当り遊技を実行する。そして、小当り遊技の際に開閉制御される大入賞口に入球した遊技球が、当該大入賞口に設けられた特定領域に誘導されることに基づき、小当り遊技よりも遊技者にとって有利な大当り遊技を実行可能としている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-206308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この種の遊技機は、もはや「在り来り」であり、遊技興趣を高めることが困難になりつつある。
【0006】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、遊技興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の遊技機は、
常時、遊技球が入球可能な第1始動口と、
遊技球が入球不能若しくは入球困難な閉鎖状態から、該閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な第2始動口と、
前記第1始動口若しくは前記第2始動口に遊技球が入球することに基づいて当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果が小当りとなると、発生させる小当りの種類を選択する小当り種類選択手段と、
前記発生させる小当りとして第1小当りが選択されると、特定領域を備える大入賞口を開放する第1小当り遊技を実行する第1小当り遊技実行手段と、
前記発生させる小当りとして第2小当りが選択されると、特定領域を備えない大入賞口を開放する第2小当り遊技を実行する第2小当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が大当りとなることに基づき、図柄大当りに係る大当り遊技を実行する第1大当り遊技実行手段と、
前記第1小当り遊技において前記特定領域を備える大入賞口に入球した遊技球が、前記特定領域に誘導されることに基づき、役物大当りに係る大当り遊技を実行する第2大当り遊技実行手段と、
前記図柄大当りに係る大当り遊技及び前記役物大当りに係る大当り遊技を実行した後に、遊技状態を前記第2始動口への入球頻度が高められる入球可能性向上制御を少なくとも含む制御を行う時短状態に、所定の終了条件が成立するまで移行させる時短状態移行手段と、
を備え、
前記第1始動口及び前記第2始動口のうち、前記第2始動口に入球することに基づく当否判定のみで結果が小当りとなるか、前記第2始動口に入球することに基づく当否判定の方が前記第1始動口に入球することに基づく当否判定よりも結果が小当りとなる可能性が高くされるとともに、
前記第2小当りが選択されることに基づいて、前記時短状態の終了条件が成立することを特徴とする。
【0008】
本発明によると、時短状態で当否判定の結果が小当りとなり、この小当りの種類(停止表示する小当り図柄)として第1小当り(第1小当り図柄)が選択されると、特定領域を備える大入賞口を開放する小当り遊技(第1小当り遊技)を実行するため、役物大当りに係わる大当り遊技を実行するチャンスが得られるとともに、時短状態を更に継続できることになる。
一方、時短状態で小当りの種類(停止表示する小当り図柄)として第2小当り(第2小当り図柄)が選択されると、特定領域を備えない大入賞口を開放する小当り遊技(第2小当り遊技)を実行するため、役物大当りに係わる大当り遊技を実行するチャンスが得られないとともに、時短状態が終了することになる。
【0009】
つまり、本発明によると、時短状態で当否判定の結果が小当りとなると、役物大当りに係わる大当り遊技を実行できる状態と、実行できない状態とが択一的に発生するという、スリリングな遊技(つまり、一か八かの遊技)を行う。しかも、時短状態で第2小当り(第2小当り図柄)が選択されるまで、第1小当りを何回選択でき、何回役物大当りに関する大当り遊技を実行できるか、ということを楽しむ遊技を行うことができる。また、時短状態に移行した後、選択された第1小当りの回数が少ない場合(例えば、0回若しくは1回の場合)には、当該時短状態で第2小当りが選択された時点に、当該時短状態があっけなく終了するという、ショッキングな遊技を経験することができる。
このように、本発明によると、起伏に富んだ遊技を経験することができるため、遊技興趣を向上させることができる。
【0010】
本発明において、当否判定の結果が大当り(以下、図柄大当りという)となると、図柄大当りに係わる大当り遊技(以下、「図柄大当り遊技」という。)を実行する。
また、当否判定の結果が小当りとなり、小当りの種類として第1小当りが選択されると、特定領域が設けられた大入賞口を開放制御する第1小当り遊技を実行し、第1小当り遊技によって、大入賞口に入賞した遊技球が特定領域に誘導されることに基づき、大当り(以下、「役物大当り」という)を発生し、役物大当りに係わる大当り遊技(以下、「役物大当り遊技」という)を実行する。ここで、以下の説明において、小当り遊技によって開放制御された大入賞口に入賞(入球)した遊技球が特定領域に誘導されることを、「特定入賞する」ということがある。
【0011】
なお、本発明によると時短状態(特典状態)を終了させたいケースにおいて、当該時短状態を確実に終了させるという効果を得ることもできる。
つまり、従来の一般的な混合機では、特定領域を備える大入賞口を用いて、(1)特定領域に遊技球が入球する可能性がある小当り遊技(以下、小当り遊技Aという)と、(2)特定領域に遊技球が入球する可能性が無いか、入球する可能性が低い小当り遊技(以下、小当り遊技Bという)と、を実行する。しかし、現実には、小当り遊技Bにおいて特定領域に入球する可能性がある。
【0012】
これに対して、本発明によると、第2小当りに基づく小当り遊技が特定領域を備えない大入賞口で行われることで、当該大入賞口に入球した遊技球が特定領域に入球する事態を生ずることを確実に防止できる。このため、イレギュラーな役物大当りを発生することや、この役物大当りに基づく役物大当り遊技の実行後に予定外の時短状態(特典遊技)が実行されることを確実に防止できる。
【0013】
このように、本発明によると、イレギュラーな役物大当りを発生させる虞がなくなるため、時短状態(特典状態)を終了させたいケースにおいて、時短状態を確実に終了させることができる。従って、予定外の役物大当りを発生させ、遊技者の射幸心を徒に煽り、健全な遊技性を損なうことを防止できる。
【0014】
更に具体的に説明すると、特定領域を備える大入賞口を用いて小当り遊技Bを実行する場合には、(a)当該大入賞口を、遊技球が入球(入賞)しないように極めて短い作動時間に亘って作動させたり、(b)大入賞口内に設けられた可動物(当該大入賞口に入球した遊技球を特定領域に誘導可能な状態若しくは誘導不可能な状態に変化可能な可動物)を、遊技球が特定領域への入球が不可になるように作動(誘導不可能な状態に作動)させたりすること、等が一般的である。
【0015】
但し、この場合において、当該大入賞口に入球する遊技球の挙動(球勢等)によっては、当該大入賞口に入球した遊技球が誤って特定領域に誘導されてしまい、イレギュラーな役物大当りが発生したり、発生予定にない時短状態(特典状態)を開始させたり、終了する筈の時短状態(特典状態)が、役物大当り遊技を介して継続してしまうという、不具合を生ずる虞がある。
【0016】
対して上記仕様(本発明に示す「第2小当りに基づく第2小当り遊技を、特定領域を備えない大入賞口で行うという構成」)とすることで、時短終了条件が成立する場合(時短状態を終了させたい場合)には、イレギュラーな役物大当りを発生させる虞がなくなるため、時短状態(特典状態)を確実に終了させることができる。
【0017】
ここで、本発明において「発生させる小当りの種類が第2小当りに決定されることに基づいて」とは、例えば、小当りの種類が第2小当りに決定される(一回決定される)と時短状態の終了条件が成立することを指してもよいし、第2小当りが所定の複数回、選択されると、時短状態の終了条件が成立することを指してもよい。
【0018】
また、本発明において、時短制御の態様を(A)入球可能性向上制御(始動口の開放状態となる時間(開放時間)を延長する開放延長制御)以外の制御によっても特定することができる。例えば、(B)遊技状態が通常状態(非時短状態)であるときよりも、特別図柄(後述する)の変動時間や特別図柄の停止時間の少なくとも一方を短縮化する停止時間制御、(C)遊技状態が通常状態(非時短状態)であるときよりも、普通図柄(後述する)の変動時間及び停止時間の少なくとも一方を短縮化する短縮化制御、(D)遊技状態が通常状態(非時短状態)であるときよりも、普通図柄に関する当否判定の当り確率を向上させる当り確率向上制御によって特定したり、或いは、(A)~(D)に示す制御を2種以上組み合わせたもの(但し、(A)を少なくとも含む組み合わせであるもの)によって特定したりするものを例示することもできる。つまり、当否判定の実行頻度を高くする制御が時短制御である。
【発明の効果】
【0019】
以上のように、本発明によると、遊技興趣を高めることができる遊技機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】パチンコ機50の正面図。
図2】遊技盤1の正面図。
図3】(a)及び(b)は特定役物100の説明図。
図4】パチンコ機50の背面図。
図5】パチンコ機50の電気的構成を示すブロック図。
図6】パチンコ機50の作動内容を示す図表。
図7】(a)は第1小当り遊技の内容と、第1小当り遊技の際のシャッターの駆動態様を示すタイムチャート、(b)は第2小当り遊技の内容と、第2小当り遊技の際のシャッターの駆動態様を示すタイムチャート。
図8】パチンコ機50の主制御装置80で実行されるメインルーチンの概要を示すフローチャート。
図9】始動入賞確認処理のフローチャート。
図10】特別図柄に関する当否判定処理の第1のフローチャート。
図11】特別図柄に関する当否判定処理の第2のフローチャート。
図12】小当り発生時処理のフローチャート。
図13】特別図柄に関する当否判定処理の第3のフローチャート。
図14】特別遊技処理の内容を示す第1のフローチャート。
図15】特別遊技処理の内容を示す第2のフローチャート。
図16】特別遊技処理の内容を示す第3のフローチャート。
図17】特別遊技処理の内容を示す第4のフローチャート。
図18】特別遊技処理の内容を示す第5のフローチャート。
図19】特別遊技処理の内容を示す第6のフローチャート。
図20】特別遊技処理の内容を示す第7のフローチャート。
図21】特別遊技処理の内容を示す第8のフローチャート。
図22】特別遊技処理の内容を示す第9のフローチャート。
図23】図柄大当りを説明するための説明図。
図24】第1小当り変動演出及び第1小当り遊技等を説明するための説明図。
図25】第2小当り変動演出等を説明するための説明図。
図26】(a)はサブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を示すフローチャート、(b)は図26(a)のS1110で設定する演出パターンの内容を説明するための説明図。
図27】サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理を示すフローチャート。
図28】(a)は実施例1の特徴を示す図表、(b)は実施例2の特徴を示す図表、(c)は実施例3の特徴を示す図表。
図29】実施例2の小当り発生時処理のフローチャート。
図30】(a)は実施例3の大当り遊技処理の特徴を示す説明図、(b)は変形例1の小当り図柄決定用テーブル等を示す説明図。
図31】実施例3の大当り遊技処理のフローチャート。
図32】(a)は実施例3の大当り遊技処理のフローチャート、(b)は変形例1のフローチャート
図33】変形例2を示す図表。
図34】(a)及び(b)は変形例3を示す図表、(c)及び(d)は変形例4を示す図表。
図35】変形例5の遊技盤1の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。尚、本発明にかかる実施の形態は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0022】
(1)実施例1
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には内枠70(図4を参照)が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
【0023】
前枠52の上側左右及び外枠51の下側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
【0024】
下皿63の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられており、遊技者が所定期間中に、演出ボタン67を操作することで後述する演出図柄表示装置6に表示される内容が変化したり、スピーカ66より出力される遊技音が変化したりする。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
【0025】
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。
図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
この遊技領域3を、便宜上、ほぼ中央部に配置されたセンターケース5を境に第1遊技領域(左打ち領域3L)と第2遊技領域(右打ち領域3R)とに分けることができる。
【0026】
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する)の画面を臨ませる窓等を備えている。
センターケース5の直下には、常時遊技球が入球可能な第1始動口11が配設されている。そして、第1始動口11の下方には特定役物100が配置されているが、その詳細に関しては後述する。
【0027】
また、センターケース5の右方には、普通図柄作動ゲート17と第2始動口12とがユニット化された複合入賞装置が配置されている。第2始動口12は開閉可能な一対の翼片12tを備えた普通電動役物12Aを備えており、一対の翼片12tが開放しないと、普通電動役物12Aの近傍に到達した遊技球が規制部材12vに阻害され、第2始動口12に入球できない構成となっている。なお、本実施例において、第2始動口12は翼片12tが駆動し、第2始動口12が開放状態でなければ遊技球が入球不可能となっているが、入球が困難なだけで入球可能な構成としてもよい。
つまり、第2始動口12は、遊技球が入球不能な閉鎖状態から、この閉鎖状態よりも遊技球が入球容易な開放状態に変化可能な可変式の始動口である。そして、普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過すると、普通図柄の当否抽選用の複数種類の乱数が抽出され、抽出された乱数に基づいて普通図柄の当否判定(普通図柄抽選)が行なわれる。
【0028】
また、普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄の当否判定(普通図柄抽選)での当選時に、所定時間、開放状態となる。なお、本実施例と異なり、閉鎖状態においても遊技球の入球が可能とされ、開放状態であるときは、閉鎖状態であるときよりも遊技球の入球容易とされてもよい。
【0029】
複合入賞装置の下方にはアタッカー式の第1大入賞口14および第2大入賞口15(第2大入賞口15が上側)が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、及び第3左入賞口33が設けられ、第2大入賞口15の右側には右入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34が、常時、入球率が変化しない一般入賞口である。
【0030】
第1大入賞口14の右下には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄表示装置9と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄表示装置10と、第2特別図柄保留数表示装置19と、が配置されている。
【0031】
そして、遊技領域3において、センターケース5の右側の右打ち領域3Rには、第1大入賞口14、第2大入賞口15、普図作動ゲート17、第2始動口12が設けられている。そして、これらには、遊技盤1に植設された遊技釘4及びセンターケース5の成型形状により、右打ち領域3Rを流下した遊技球のみが入球可能となっている。
【0032】
つまり、遊技球の発射強度が所定未満であると遊技球は左打ち領域3Lを流下し、遊技球の発射強度が所定以上であると、遊技球は右打ち領域3Rを流下する可能性が高くなっている。
【0033】
また、第1始動口11はセンターケース5の直下に設けられ、遊技釘4の配置態様によって、センターケース5の左側の左打ち領域3Lを流下する遊技球が入球する可能性が高くなっている。更に、第1始動口11の下方には、前述の特定役物100が配置されている。
【0034】
次に、前述の特定役物100に関し、図3を用いて説明する。
この特定役物100の内側上部にはワープ出口101が設けられており、第2大入賞口15に入球した遊技球は全てワープ出口101から特定役物100内に流れ込む。つまり、第2大入賞口15の内部に設けられたワープ入口から、遊技盤1の裏側に向かった後、ワープ出口101で遊技盤1の表側に至る管状若しくは樋状のワープ経路15Kが設けられている(図2を参照)。
【0035】
そして、ワープ出口101から流出した遊技球は擂鉢状のクルーン102に到達し、何度かクルーン102上を周回して図示しない孔から落下し、振分け口103から流出する。振分け口103の下方には一対の振分け羽根105が設けられている。振分け羽根105が開放されているとき(図3(b)の状態)に振分け口103から流出した遊技球は、特定領域106に入球し、これが特定入球口スイッチ(特定領域スイッチ)106a(図5も参照)に検出されると、大当り(役物大当り)が発生する。振分け羽根105が閉鎖されているとき(図3(a)の状態)に振分け口103から流出した遊技球は、ハズレ口104に到達して大当りは発生しない。
【0036】
ここで、小当り遊技中に第2大入賞口15に入球した遊技球は、振分け羽根105(シャッター)が閉鎖した状態であるとき、この閉鎖した状態の振分け羽根105(シャッター)により、はずれ口104に誘導される(図3(a)参照)。つまり、振分け羽根105(シャッター)が閉鎖した状態であるとき、第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域106に向かって進入することが阻止され、はずれ口104に誘導される。そして、はずれ口104に誘導された遊技球は、非特定領域に誘導され、パチンコ機50の機外に排出される。
一方、小当り遊技中に第2大入賞口15に入球した遊技球は、振分け羽根105(シャッター)が開放した状態(特定領域106を、第2大入賞口15に入球した遊技球の進入を許容するように開放した状態)であるとき、特定領域106に誘導する。
【0037】
但し、本実施例のパチンコ機50においては、後述するように、第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域106に誘導される確率(V入賞率(特定領域入球率))は、ほぼ100%とされている。
【0038】
この入球した遊技球は、特定領域検出スイッチ106a(遊技球が特定領域に誘導されることを検出する検出手段)で検出されることに基づき、大当り(役物大当り)を発生し、大当り遊技(役物大当り)を実行可能である。
【0039】
但し、本実施例では、発生する小当りの内容(確定表示される小当り図柄)によって、振分け羽根105が開放状態に制御される場合と、振分け羽根105が終始閉鎖状態とされる場合がある。具体的には、確定表示される小当り図柄が第1小当り図柄である場合には、第2大入賞口15が開放制御されるとともに、振分け羽根105が開放状態に制御される。一方、確定表示される小当り図柄が第2小当り図柄である場合には、第2大入賞口15が閉鎖状態に制御され、第1大入賞口14が開放制御されるとともに、振分け羽根105が終始閉鎖状態に制御される。
【0040】
本実施例のパチンコ機50は、特別図柄として第1始動口11への入球に基づいて変動する第1特別図柄(以下、第1特図ともいう)と、第2始動口12への入球に基づいて変動する第2特別図柄(以下、第2特図ともいう)とを備える。そして、第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶(抽出情報)として記憶され、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特図に対応する複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶(抽出情報)として記憶される。
【0041】
第1大入賞口(第1大入賞装置)14は、大当り遊技を実行していないときと、第2小当り遊技(後述する)を実行しないときには、閉鎖状態とされ、遊技球の入球を許容しない状態とされている。また、大当り遊技時(役物大当り生起後の大当り遊技も含む)には第1大入賞口14が、大当り用の開放パターンで開放され、遊技球の入球を許容する状態とされる。また、第2小当り遊技時には第1大入賞口14が、小当り用の開放パターンで開放され、遊技球の入球を許容する状態とされる。
更に、前述の第2大入賞口15は第1小当り遊技(後述する)時に小当り用の開放パターンで開放される。
上記のように遊技盤1を構成することによって、第1始動口11に遊技球が入球(第1始動口スイッチ11a(図5参照)が遊技球を検出)すると、第1特別図柄表示装置9において第1特別図柄(第1特柄)が変動を開始し、所定時間後に停止する。
【0042】
また、遊技球を右打ち領域3Rに遊技球を流下させ(所謂、右打ちを行い)、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球(普通図柄作動スイッチ17a(図5参照)が遊技球を検出)すると、普通図柄表示装置7で普通図柄(以下、普図とも記載)が変動表示を開始し、所定時間後に停止した普図の態様に応じて、後述する普通電役ソレノイド12b(図5参照)を駆動させる。
【0043】
普通電役ソレノイド12bが駆動すると、ほぼ同期して普通電動役物12Aに設けられた一対の翼片12tが開放状態となり、第2始動口12への入球(第2始動口スイッチ12a(図5参照)の検出)が可能となるように構成されている。そして、第2始動口12に遊技球が入球すると、第2特別図柄表示装置10において第2特別図柄が変動表示を開始し、所定時間後に停止する。
【0044】
第1特別図柄(第1特図)及び第2特別図柄(第2特図)の変動中は、演出図柄表示装置6において各々の特別図柄(以降、特図ともいう)の変動に連動した演出態様(変動演出)を表示する。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、同時に変動することはなく、第1始動口と第2始動口への入球順に関係なく、第2特別図柄の変動(当否判定)を優先して実施する。具体的には、第1特別図柄の保留記憶がある場合、第2特別図柄の変動が停止し、且つ、第2特別図柄保留記憶が無い状態となって、第1特別図柄保留記憶分の変動を開始する。
【0045】
第1特別図柄及び第2特別図柄の確定表示した態様に応じて、後述する第1大入賞口ソレノイド14b(図5参照)、又は第2大入賞口ソレノイド15b(図5参照)が駆動する。第1大入賞口ソレノイド14bが駆動(大当り遊技時や第2小当り遊技時)すると、ほぼ同期して第1大入賞口14の扉部材が開放し、第1大入賞口14への遊技球の入球(第1カウントスイッチ14a(図5参照)が遊技球を検出)が可能となる。また、第2大入賞口ソレノイド15bが駆動(第1小当り遊技時)すると、ほぼ同期して第2大入賞口15の扉部材が開放し、第2大入賞口15への遊技球の入球(第2カウントスイッチ15a(図5参照)が遊技球を検出)が可能となるように構成されている。
【0046】
第2始動口12、第1大入賞口14、第2大入賞口15は、右打ち領域3R(センターケース5の右側)に配置されているため、遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行した場合、大当り遊技に移行した場合、小当り遊技に移行した場合は、発射した遊技球の全てが右打ち領域3Rに到達するように発射ハンドル6Eの回動操作量を調整することになる。
【0047】
パチンコ機50の裏面は図4に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(図5も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。
【0048】
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図4では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
【0049】
このパチンコ機50の電気的構成は、図5のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
【0050】
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、第1大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第2大入賞口15に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ15a、第1左入賞口31に入球した遊技球を検出する第1左入賞口スイッチ31a、第2左入賞口32に入球した遊技球を検出する第2左入賞口スイッチ32a、第3左入賞口33に入球した遊技球を検出する第3左入賞口スイッチ33a、右入賞口34に入球した遊技球を検出する右入賞口スイッチ34a、特定領域106に入球した遊技球を検出する特定領域検出スイッチ106aの検出信号が入力される。
【0051】
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10、普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19及び普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
【0052】
更に、主制御装置80は、第1大入賞口ソレノイド14bを制御することで第1大入賞口14の開閉を制御し、第2大入賞口ソレノイド15bを制御することで第2大入賞口15の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図5では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。また、振分け羽根ソレノイド105aを制御することで、振分け羽根105を一定時間開放する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
【0053】
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
【0054】
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ16a、内枠開放スイッチ16b、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
【0055】
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してCRユニット56と交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払い出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
【0056】
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
【0057】
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドルからの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。回動量信号は、遊技者が発射ハンドルを操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドルを触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドルを触っていても遊技球は発射できないようになっている。
【0058】
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67が接続されており、遊技者がボタン67を操作した際には、その信号がサブ統合制御装置83に入力される。
【0059】
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。
【0060】
次に、図6の図表を用いて、実施例1のパチンコ機50の作動内容について説明する。実施例1のパチンコ機50において、遊技状態として、非時短状態と時短状態を備える。
開放延長機能未作動時(非開放延長状態(非時短状態))において、普通図柄の1回の当りに対して普通電動役物(第2始動口12)12Aは、0.2秒の開放動作を1回行うよう設定されている。一方、開放延長機能作動時(開放延長状態(時短状態))において、普通図柄の1回の当りに対して、普通電動役物(第2始動口12)12Aは2秒の開放動作を1回行うよう設定されている。
【0061】
本実施例のパチンコ機50では、特別図柄として、第1始動口11への入賞に基づいて当否判定(以下、第1当否判定という)が実行されると変動表示する第1特別図柄と、第2始動口12への入賞に基づいて当否判定(以下、第2当否判定という)が実行されると変動表示する第2特別図柄を備える。
また、開放延長機能が作動する開放延長状態(時短状態)においては、開放延長機能が未作動の非開放延長状態(非時短状態)に比べて、特別図柄の平均変動時間が短くなる傾向がある。
【0062】
また、本実施例のパチンコ機50の大当り確率は1/100で、特別図柄の当否判定に係る確率変動機能は備えない。
そして、第1始動口11若しくは第2始動口12への入賞に基づいて当否判定を実行し、当該当否判定の結果が大当り(図柄大当り)となると、「図柄大当り遊技」を実行する。
【0063】
但し、第1特別図柄に関する当否判定(第1当否判定)の結果が大当りとなると、第1大入賞口14が26.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、計6回行うことを内容とする大当り遊技(つまり、図柄大当り遊技)を実行する。また、第2特別図柄に関する当否判定(第2当否判定)の結果が大当りとなると、第1大入賞口14が26.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、計10回行うことを内容とする大当り遊技(図柄大当り遊技)を実行する。
つまり、第2当否判定を行うことに基づいて実行される図柄大当り遊技の方が、第1当否判定を行うことに基づいて実行される図柄大当り遊技よりも遊技者にとって有利な大当り遊技となっている。
【0064】
本パチンコ機50では、第1始動口11に遊技球が入賞(入球)しても小当りを発生することはない。また、第2始動口12に遊技球が入賞(入球)すると、「1/2」の確率で小当りを発生する。
【0065】
なお、本発明においては、第1始動口11に遊技球が入賞(入球)することに基づいて、小当りを発生してもよい。この場合、第1始動口11に遊技球が入賞(入球)することに基づいて小当りを発生する確率(例えば、「1/150」)は、第2始動口12に遊技球が入賞することに基づいて小当りを発生する確率(例えば、「1/2」)よりも低くされる。
【0066】
そして、第2始動口12に遊技球が入賞(入球)することに基づいて、当否判定の結果が小当りとなると、乱数抽選によって発生する小当りの種類(第2特別図柄表示装置10で停止表示する小当り図柄の種類)が決定される。
すなわち、小当りの種類として、第1小当り(第1小当り図柄)若しくは第2小当り(第2小当り図柄)が選択される(小当りの種類として、第1小当り若しくは第2小当りに決定される)。この場合、第1小当りに決定される確率と、第2小当りに決定される確率はそれぞれ「50%」とされている。
【0067】
第1小当りを発生すること(第2特別図柄表示装置10に第1小当り図柄が停止表示されること)に基づいて、第1小当り遊技を実行する。
この第1小当り遊技は、第2大入賞口15が約6秒、開放する動作を1回行うことを内容とする。但し、第1小当り遊技を開始し、第2大入賞口15が約6秒、開放状態となるよりも前に、第2大入賞口15に1個(1球)の遊技球が入賞(入球)すると、第2大入賞口15は開放動作を終了し、第1小当り遊技を終了する。
【0068】
また、第2小当りを発生すること(第2特別図柄表示装置10に第2小当り図柄が停止表示されること)に基づいて、第2小当り遊技を実行する。
この第2小当り遊技は、第1大入賞口14が約6秒、開放する動作を1回行うことを内容とする。この第2小当り遊技においても、開始後、第1大入賞口14が約6秒、開放状態となるよりも前に、第1大入賞口14に1個(1球)の遊技球が入賞(入球)すると、第1大入賞口14は開放動作を終了し、第2小当り遊技を終了する。
【0069】
ここで、第2大入賞口15は、入球した遊技球を特定領域106に誘導可能な大入賞口(特定領域106を備える大入賞口105)であり、第1大入賞口14は、入球した遊技球を特定領域106に誘導不可能な大入賞口(そもそも特定領域を備えない大入賞口)である。
【0070】
第2大入賞口15は、自身の一部を構成する特定役物100に連絡されており、特定役物100に設けられた振分羽根(シャッター)105の開閉態様によって、第2大入賞口15に入球した遊技球が特定領域106を誘導可能な状態を構成したり、誘導不可能な状態を構成したりすることができる。なお、本実施例では、特定役物100を遊技盤の前面に一部が露出する状態に構成するが、特定領域106、及び、第2大入賞口15に入球した遊技球を特定領域106に誘導するか否かを振り分ける部材(可動部)を第2大入賞口15の内部構造として構成することも備えることもできる。
本実施例においては、第1小当りの発生(第1小当り図柄の停止表示)に基づく、小当り遊技(第1小当り遊技)において、第2大入賞口15が開放状態に変化するとともに、振分羽根(シャッター)105が、第2大入賞口15に入球した遊技球を特定領域106に誘導可能な状態に作動する(振分羽根(シャッター105が開放状態となる)。
【0071】
より具体的に説明すると、本実施例のパチンコ機50においては、図7(a)に示すように、当否判定の結果が第1小当りになると振分羽根(シャッター)105が、所定の開閉態様に従い開放状態となる。この開閉態様は、第2大入賞口15が開放を開始した後、第1所定時間(0.2秒)を経過すると、シャッター105が第2所定時間(7秒)開放状態となり、その後、閉鎖状態となる開閉態様である。この場合、第2大入賞口15に遊技球が入球すると、略「100%」の確率で、当該入球した遊技球が特定領域106に誘導される。つまり、振分羽根(シャッター)105は、第2大入賞口15が特定領域106に到達する上で、十二分な時間に亘って開放状態を継続する。
【0072】
なお、以下の説明において、「第2大入賞口15に入球した遊技球が有効期間内に特定領域106に誘導されること(遊技球が特定領域検出SWで検出されること)」を「特定入賞(或いは、V入賞)」と称する。
【0073】
また、図7(b)に示すように、第2大当り遊技においても、第1大入賞口14が約6秒、開放する動作を1回行うが、振分羽根(シャッター)105は、終始の閉鎖状態を維持し、開放状態となることはない。すなわち、振分羽根(シャッター)105の挙動は、第1大入賞口14に入球する遊技球の挙動とはそもそも無関係である。
【0074】
このように、第2小当り遊技を実行中には役物大当りとは無縁であるため、その代わりに第1小当り遊技中と比べ、多くの賞球上の益が得られるようにして、小当り遊技として第2小当り遊技(もたらす利益が少ない小当り遊技)しか実行できないことによる遊技者の落胆を緩和することとしてもよい。例えば、第2小当り遊技を実行中に、第1大入賞口14に入球可能な遊技球の個数を複数(例えば、3個)とし、遊技者の落胆を和らげ、遊技興趣を維持することとしてもよい。
【0075】
図6に戻り更に説明すると、遊技状態が非開放延長状態(非時短状態)であると、普通電動役物12Aの開放時間が通常時間とされ(0.2秒で1回開放とされ)、第2始動口12に入賞し難いため、特別図柄の当否判定として第1当否判定がメインに実行される。一方、遊技状態が開放延長状態(時短状態)になると、普通電動役物12Aの開放時間が延長され(2秒で1回開放とされ)、第2始動口12に入賞し易くなり、特別図柄の当否判定として第2当否判定がメインに実行される。
【0076】
また、「役物大当り遊技」は、第1大入賞口14が26.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、複数回(計10回)行うことを内容とする大当り遊技である。
なお、本実施例では、「図柄大当り遊技」と「役物大当り遊技」とを同一の大入賞口(第1大入賞口14)を用いて行うが、「図柄大当り遊技」を行う大入賞口と「役物大当り遊技」を行う大入賞口が異なっていてもよい。
【0077】
また、本実施例のパチンコ機50では、「図柄大当り遊技」を実行した後には、所定の割合で(例えば、「100%」の割合)で開放延長機能(時短機能)が作動する。
但し、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなると、大当り図柄(大当りの種類)を決定するための乱数抽選が実行され、特別図柄表示手段9で確定表示する大当り図柄(大当りの種類)が決定し、大当り図柄が特定大当り図柄に決定されると、「図柄大当り遊技」を実行した後、遊技状態が開放延長状態となる。また、大当り図柄が非特定大当り図柄に決定されると、「図柄大当り遊技」を実行した後、遊技状態が非開放延長状態となってもよい。ここで、「特定大当り図柄」とは確定表示されることが、図柄大当り遊技実行後に、遊技状態を開放延長状態に移行する契機となる大当り図柄であり、「非特定大当り図柄」とは確定表示されることが、図柄大当り遊技実行後に、遊技状態を開放延長状態に移行する契機とならない大当り図柄である。
【0078】
また、「役物大当り遊技」を実行した後も、一律に開放延長機能が作動し、遊技状態が開放延長状態(時短状態)となる。そして、時短状態が維持している限りにおいては、遊技者は第2始動口12を狙って遊技球を発射し、高い確率(「1/2」の確率)で小当りを発生させる。つまり、小当りの種類が「1/2」の確率で第1小当りとなり、「1/2」の確率で第2小当りとなるが、第1小当りの発生が繰り返される限りは、役物大当りを連続的に狙い、多数回の「役物大当り遊技」を実行し、多量の賞球を狙う遊技スタイルを実行することができる。
【0079】
「図柄大当り遊技」若しくは「役物大当り遊技」を実行した後に、遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行すると、(1)大当り(図柄大当り、役物大当り)を発生するか、(2)当否判定の実行回数が10000回になるか(実質的に次回の大当りを発生するか)、(3)第2小当り図柄が停止表示され、第2小当りを発生すると、開放延長状態(時短状態)が終了する。但し、パチンコ機50の「一営業日当り(一日当り)」の「当否判定の実行回数」が、通常、10000回未満と考えられるため、「第2小当りが発生すること」が時短状態を終了させることが実質的な終了条件(メインの終了条件)と言える。蓋し、本実施例のパチンコ機50においては、大当り(図柄大当り、役物大当り)を発生した場合、大当り遊技を実行した後に再度、時短状態に制御されるからである。
【0080】
次に、図8を用いて、主制御装置80が実行するメインルーチンを説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10~S75までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS80の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
【0081】
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、ほとんどが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
【0082】
S10が否定判定、即ち、正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(初期乱数更新処理(S80))に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理(S20)、大当り決定用乱数更新処理(S25)、大当り図柄決定用乱数1更新処理(S30)、大当り図柄決定用乱数2更新処理(S35)、小当り図柄決定用乱数更新処理(S40)、当り決定用乱数更新処理(S45)、リーチ判定用乱数更新処理(S50)、変動パターン決定用乱数更新処理(S55)が行われる。
【0083】
続く入賞確認処理(S60)では、第1始動口11、第2始動口12への入賞、第1大入賞口14、第2大入賞口15への入賞、一般入賞口31~34への入賞及び普通図柄作動ゲート17、特定領域106への誘導(入球)の確認、及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
【0084】
各始動口11、12への入賞(入球)確認処理(始動入賞処理)については、図9を用いて後述する。なお、普通図柄作動ゲート17への入賞(入球)確認処理については、図示を省略する
【0085】
続いて、当否判定処理(S65)、画像出力処理等の各出力処理(S70)、不正監視処理(S75)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S80)をループ処理する。
【0086】
次に、図9を用いて、主制御装置80が実行する「特別図柄の始動入賞確認処理」を説明する。本処理は、図8に示した入賞確認処理(S60)のサブルーチンの一つとなる(保留記憶手段、先読判定手段、保留記憶数送信手段、入賞信号送信手段を含む)。
以後、第1始動口11に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第1保留記憶、第2始動口12に遊技球が入球したときに格納される保留記憶を第2保留記憶、普通図柄始動ゲート17を遊技球が通過したときに格納される保留記憶を普図保留記憶として説明する。なお、本実施例では第1保留記憶の上限数を4個、第2保留記憶の上限数を4個、普図保留記憶の上限数を4個とする。
【0087】
本処理を開始すると、第1始動口スイッチ11aが遊技球を検出したか否かを判定する(S100)。肯定判定であれば(S100:yes)、主制御装置80に既に格納されている第1保留記憶数が上限数(本実施例では4個)未満であるか否か判定する(S105)。肯定判定であれば(S105:yes)、当否乱数等の各種乱数値(大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1,2、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を抽出し、第1保留記憶として主制御装置80の保留記憶数に応じた記憶領域に格納し、第1保留記憶の数を示す第1保留記憶カウンタに1を加算する(S110)。
【0088】
S110に続いては、記憶した第1保留記憶の先読判定を行う(S115)。具体的には、大当り決定用乱数の値が大当りを生起させる値か否かを確認し、大当り値なら大当り図柄の種類を確認する。大当り判定がハズレなら、小当りを生起する値か否かを確認し、小当り値なら小当り図柄の種類を確認する。大当りでも小当りでもないハズレなら、ハズレ図柄の種類を確認する(先読判定手段)。
【0089】
続いて、S115の先読判定結果に基づいて第1先読判定コマンドを生成してサブ統合制御装置83に送信し(S120)、S110で加算した第1保留記憶カウンタの値を示す第1保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S125)。本実施例では、第1先読判定コマンドと第1保留数指示コマンドとを個別のコマンドとしてサブ統合制御装置83に送信しているが、この二つのコマンド内容を一つのコマンドに生成してサブ統合制御装置83に送信する構成も考えられる。
【0090】
S125の処理、又はS100、S105の否定判定(S100:no、S105:no)に続いては、第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出したか否か判定する(S130)。否定判定なら(S130:no)リターンし、肯定判定なら(S130:yes)、主制御装置80に格納されている第2保留記憶の数が上限数(本実施例では4個)未満か否かを判定する(S135)。否定判定なら(S135:no)リターンし、肯定判定であれば(S135:yes)、当否乱数等の各種乱数値(大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数1,2、小当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等)を抽出し、第2保留記憶として主制御装置80の保留記憶数に応じた記憶領域に格納し、第2保留記憶の数を示す第2保留記憶カウンタに1を加算し(S140)、S115と同様に記憶した第2保留記憶の先読判定を行う(S145)。
【0091】
続いて、S145の判定結果に基づいて第2先読判定コマンドを生成しサブ統合制御装置83に送信し(S150)、S140で加算した第2保留記憶カウンタの値を示す第2保留数指示コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S155)、リターンする。
【0092】
サブ統合制御装置83は第1保留記憶数指示コマンド若しくは第2保留記憶数指示コマンドを受信すると、受信したコマンドが示す保留記憶数に応じて演出図柄表示装置6上で表示する各保留記憶数を変化させる指示信号を演出図柄制御装置82に送信する。また、本実施例では、演出図柄表示装置6上では普通図柄の保留記憶数表示は行わないが、普図保留記憶数指示コマンドの受信に応じて表示する構成としてもよい。
【0093】
なお、図9に示すように、本実施例では、抽出乱数記憶処理(S110、S140)を先読判定処理(S115、S145)よりも前に行う。つまり、第1始動口スイッチ11a若しくは第2始動口スイッチ12aが遊技球を検出し、保留記憶を行う場合において、保留記憶した乱数(記憶済みの乱数)を先読判定する構成を採用するが、本実施例と異なり、先読判定処理(S115、S145)を行ってから、保留記憶処理(S110、S140)を行うこととしてもよい。その場合、例えば、図9に示すS115の処理の肯定判定の後、抽出した乱数を一時的に記憶して先読判定を行い、その後、一時記憶していた乱数を第1保留記憶として保留記憶する。同様に、図9に示すS135の処理の肯定判定の後、抽出した乱数を一時的に記憶して先読判定を行い、その後、一時記憶していた乱数を第2保留記憶として保留記憶することとしてもよい。
【0094】
次に、図10図13に示したフローチャートを用いて、主制御装置80が実行する当否判定処理(特別図柄の当否判定処理)を説明する。本処理は、第1保留記憶と第2保留記憶の当否判定及び該当否判定の結果に応じた第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示時間選択、確定図柄選択、大当り遊技の内容設定、大当り遊技終了後の遊技状態設定を行う処理となり、当否判定の結果が小当りであるか否かを判定する小当り判定手段を含む。
【0095】
本処理を開始すると、条件装置が作動中、即ち大入賞口が作動中か否かを判定し(S200)、肯定判定なら(S200:yes)、リターンし、否定判定なら(S200:no)、第1又は第2特図が変動中か否かを判定する(S205)。そして、変動中でなければ(S205:no)、第1又は第2特図の確定図柄表示中であるか否かを判定し(S210)、確定表示中でなければ(S210:no)、第2保留記憶が有るか否かを判定する(S215)。
【0096】
そして、S215の処理で否定判定されると(S215:no)、第1保留記憶が有るか否かを判定し(S220)、否定判定なら(S220:no)リターンする。
S215又はS220の処理で肯定判定されると、S230の処理に移行する。この「S215とS220の判定順序」は、本パチンコ機50において第1保留記憶と第2保留記憶が記憶されている場合、第2保留記憶を優先的に処理(当否判定)することを示している。
【0097】
S230の処理では保留記憶のシフト処理を行う(S230)。これにより最も古い(保留記憶されてから最も時間が経過している)第1又は第2保留記憶を当否判定の対象とするとともに、該当する保留記憶を示す保留記憶カウンタから1を減算する。
S230の処理に続いて、S245の処理で大当り判定用乱数比較処理を実行する。この大当り判定用乱数比較処理では、特図当否判定の対象とした保留記憶の大当り判定用乱数と予め設定された当否判定テーブルとを比較して、大当り判定用乱数の値が当否判定テーブル内の判定値と一致するかを比較する(S245)。
【0098】
S245の処理に続くS250の処理では、S245の結果が大当り(大当り判定値と同一)であるか否かを判定する。S250の処理で肯定判定なら(S250:yes)、図柄モード設定処理を行う(S255)。このS255の図柄モード設定処理では、判定対象となる第1又は第2保留記憶の大当り図柄決定用乱数1に基づいて、大当り遊技の内容と大当り遊技終了後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する。つまり、図柄大当り遊技の内容(大当りラウンド数)と図柄大当り遊技後の遊技状態を決定する図柄モードを設定する。
【0099】
S255の処理に続くS260の処理では、設定した図柄モードの種類と大当り図柄決定用乱数2に基づいて大当り図柄選択処理を行う(S260)。これは、図柄モードの設定によって決定した大当り遊技の種類を大当り図柄によって報知するために、図柄モードの種類毎に設定された図柄郡の中から確定表示する大当り図柄を決定する処理となる。
【0100】
本実施例のパチンコ機50では、当否判定の結果が大当りとなると(S250:yes)、乱数抽選によって大当り図柄が決定される。
なお、本実施例の「S255の処理及びS260の処理」を統合してもよい。つまり、S250の処理で肯定判定される場合には、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選で、確定表示させる大当り図柄を決定する。そして、決定された大当り図柄に応じて、実行する図柄大当り遊技の内容と、図柄大当り遊技後の遊技状態を決定(設定)してもよい。
【0101】
次にS255で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理を行う(S265)。モードバッファは当否判定時に確定した大当り遊技終了後の遊技状態の内容を、該遊技状態を設定する大当り遊技終了時まで記憶する装置である(大当り遊技中は遊技状態を設定する時短フラグをクリアする必要があるため)。モードバッファとしては、具体的な遊技内容は記憶せず、具体的な遊技内容に対応した値を記憶する構成となっている。
【0102】
次に、S265の処理を経て移行するS280の処理では、S255の処理で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技(図柄大当り遊技)の内容となる第1大入賞口14の開放パターン設定処理を行う。このS280の処理では、第1大入賞口14を26秒間、開放させる開放動作を、所定のインターバルを挟み、計6回(第1当否判定の結果が大当りの場合)、若しくは、計10回(第2当否判定の結果が大当りの場合)行う開放パターンが設定される。
【0103】
S250の処理の肯定判定、S255~S265、S280の処理を経ると、S290の処理に移行し、当否判定の対象とした第1又は第2保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間を特定する変動パターンを選択する変動パターン選択処理を行う(S290)。
【0104】
S250の処理の肯定判定、S255~S265、S280、S290の処理を行うと、S292の処理に移行し、当否判定後の保留記憶の情報(例えば当否判定実行後の保留記憶の減少を示す情報など)をサブ統合制御装置83に送信する処理を行う(S292)。
そして、S292の処理を実行するとS296の処理に移行する。このS250の処理の肯定判定を経たS296の処理では、選択した大当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S296)。
【0105】
この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づいて、演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、第1又は第2特別図柄の大当り図柄及び変動パターンの情報に基づいた演出図柄の演出変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
【0106】
S250の処理で否定判定される場合には(S250:no)、S245の比較処理の結果が小当りであるか否かを判定する(S270)。つまり、特別図柄に関する当否判定の結果が、小当りであるか否かを判定する(S270)。
【0107】
ここで、本実施例では、第1特別図柄に係わる当否判定(第1当否判定)において小当りを発生することはなく、第2特別図柄に係わる当否判定(第2当否判定)において小当りを発生する確率は「1/2」と高確率に設定されている(図6を参照)。なお、第2当否判定の結果が小当りとなる確率を更に高く(例えば、198/199)、つまり、第2当否判定の結果は略小当りとなるようにしてもよい。
【0108】
S270の処理で肯定判定されると(S270:yes)、S275の処理に移行する。このS275の処理では、図9のS110若しくはS140の処理で取得(記憶)した小当り図柄決定用乱数に基づいて小当り図柄を選択する処理を行う(S275)。
【0109】
つまり、S275の処理では、小当り図柄として第1小当り図柄若しくは第2小当り図柄を選択(第1小当り図柄若しくは第2小当り図柄に決定)し、S280に移行する。ここで、第1小当り図柄は停止表示されることに基づき、第1小当りを発生させる小当り図柄である。この第1小当り図柄は停止表示されることに基づいて実行される小当り遊技(第1小当り遊技)において、第2大入賞口15に入球した遊技球は特定入賞を発生する確率は略「100%」とされている。
【0110】
また、第2小当り図柄は停止表示されることに基づき、第2小当りを発生させる小当り図柄である。この第2小当り図柄は停止表示されることに基づいて実行される小当り遊技(第2小当り遊技)において特定入賞を生ずることはない。
【0111】
つまり、第2小当り遊技においては、特定領域11を備えない第1大入賞口14が開放状態となるため、第1大入賞口14に入球した遊技球が特定領域106に誘導される可能性はない。
このS275の処理を経ると、S280の処理に移行し、S275の処理で選択された小当り図柄の種類(第1小当り図柄、第2小当り図柄)に基づいて、小当り遊技において対象となる大入賞口の開放パターンを設定する処理を行う(S280)。
ここで、本実施例では、S275の処理で選択された小当り図柄が第1小当り図柄である場合、第1小当り遊技の開放パターンとして第2大入賞口15を6秒に亘って、1回開放するパターンが設定される(図6を参照)。また、S275の処理で選択された小当り図柄が第2小当り図柄である場合、第2小当り遊技の開放パターンとして第1大入賞口14を6秒に亘って、1回開放するパターンが設定される(図6を参照)。
【0112】
S270の処理の肯定判定、S275及びS280の処理を経ると、S290の処理に移行し、当否判定の対象とした第1又は第2保留記憶のリーチ決定用乱数および変動パターン決定用乱数に基づいて、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10、及び演出図柄表示装置6に表示する図柄の変動時間を特定する変動パターンを選択する変動パターン選択処理を行う(S290)。
そして、S270の処理の肯定判定、S275、S280、S290の処理を経ると、S292の処理に移行し、当否判定後の保留記憶の情報をサブ統合制御装置83に送信する処理を行った後(S292)、S296の処理に移行する。 このS270の処理の肯定判定を経たS296の処理の処理では、選択した小当り図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S296)。
【0113】
この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、小当り図柄および変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は、第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
【0114】
S270の処理で否定判定される場合(S270:no)、ハズレ図柄を選択し(S285)、続いてS290の処理に移行し、ハズレ図柄に対応する変動パターン設定処理を行う(S290)。この後、S292の処理に移行し、当否判定後の保留記憶の情報をサブ統合制御装置83に送信する処理を行った後(S292)、S296の処理に移行する。このS270の処理の否定判定を経たS296の処理の処理では、外れ図柄および変動パターンの情報を、変動指示コマンドとしてサブ統合制御装置83へ送信する(S296)。
【0115】
この情報を受信したサブ統合制御装置83からの指示に基づき演出図柄制御装置82は演出図柄表示装置6を制御し、ハズレ図柄および変動パターンの情報に基づいた第1又は第2特図に対応した演出図柄の変動表示を開始する。サブ統合制御装置83への送信とほぼ同時に、主制御装置80は、第1特別図柄表示装置9又は、第2特別図柄表示装置10を直接制御して特別図柄の変動を開始する。
なお、本実施例では、S250若しくはS270の処理の肯定判定を行う場合には、演出図柄の変動演出(演出変動表示)において、一律にリ-チ表示及びその後のリーチ演出を実行する。
【0116】
一方、当否判定の結果が、大当りでなく、小当りでもない場合には、(1)リ-チ表示及びその後のリーチ演出を実行しないケース(以下、単純ハズレのケースという)と、(2)リ-チ表示及びその後のリーチ演出を実行するケース(以下、リーチハズレのケースという)がある。このため、S270の否定判定を経て移行するS290においては、先ず、S110若しくはS140で取得したリーチ判定用乱数に基づく乱数抽選でリーチの実行判定を行い、「リ-チ表示及びリーチ演出」の可否を決定する。そして、リーチの実行判定で否定判定されると、単純外れ(非リーチ用、つまり、リ-チ表示及びリーチ演出を行わないとき)の変動パターンテーブルと、S110若しくはS140で取得した変動パターン決定用乱数を用いて、単純外れ(非リーチ用)の変動パターンを決定する。これに対して、リーチの実行判定で肯定判定されると、リーチ用(リ-チ表示及びリーチ演出を行うとき)の変動パターンテーブルと、S110若しくはS140を取得した変動パターン決定用乱数を用いて、リーチ用の変動パターンを決定する。
【0117】
このため、サブ統合制御装置83は、当否判定の結果が大当りでなく、小当りでもない場合には、変動指示コマンド(変動パターンを指定するコマンドを含む)を受信することに基づき(単純ハズレ用の変動パターンを受信したか、リーチハズレ用の変動パターンを受信したかによって)、単純ハズレのケースの演出パターンを設定するか、リーチハズレ用の演出パターンを設定するかを判定することができる。
【0118】
次に、S205が肯定判定、即ち、特別図柄の変動中であれば(S205:yes)、図11のフローチャートに進み、特別図柄の変動時間(S290処理で選択された変動パターンに基づく)が経過したか否か判定する(S300)。
このS300の処理で否定判定されると(S300:no)リターンし、肯定判断されると(S300:yes)、確定コマンドをサブ統合制御装置83に送信し、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を制御して、S260、S275若しくはS285で選択した図柄(当否判定の結果を示す結果図柄)を確定表示させる(S305)。
【0119】
そして、確定コマンドを受信したサブ統合制御装置83は演出図柄制御装置82に予め選択されていた演出図柄を確定表示させる指示信号を送信し、演出図柄制御装置82は、その信号に応じて演出図柄表示装置6を制御して演出図柄を確定表示させる。これにより、第1又は第2特別図柄と擬似図柄の変動の開始と終了とが同じタイミングになる(同期する)。
【0120】
S305に続いては、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10で確定表示させた第1又は第2特別図柄が大当り図柄か否かを判定し(S310)、肯定判定なら(S310:yes)、確定図柄の表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行う(S315)。そして、時短フラグが1か否かを判定し(S320)、肯定判定なら(S320:yes)、時短フラグに0をセットする(S325)。つまり、時短フラグを解除する。
【0121】
そして、S325の処理を行うか、S320の処理で否定判定されると(S320:no)、条件装置作動開始処理(S330)と、役物連続作動装置作動開始処理(S335)と、大当りフラグに1をセットする処理(S340)を行うことで大当り遊技を開始する。そして、大当り開始演出処理を実行し(S345)、S390に移行する。
【0122】
ここで、大当り開始演出処理(S345)では、大当り遊技の開始を示すコマンド(大当り開始演出指示コマンド)及び開始する大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、S250で肯定判定された大当りの種類等)をサブ統合制御装置83に送信する。
【0123】
一方、S310が否定判定、即ち、確定図柄が大当りでなければ(S310:no)、確定図柄の表示設定処理(確定図柄で表示させておく時間の設定)を行い(S350)、時短フラグが1か否かを判定する(S355)。
そして、S355の処理で肯定判定されると(S355:yes)、時短カウンタの値を「1」デクリメントし(S360)、カウンタが「0」になったか否かを判定する(S365)。
【0124】
S365で肯定判定される場合には(S365:yes)、S370にて時短フラグを「0」にして、S375に進む。
また、S355で否定判定される場合(S355:no)と、S365で否定判定される場合には(S365:no)には、そのままS375に進む。
【0125】
S375では確定表示された特別図柄が小当り図柄か否かを判定する(S375)。そして、S375の処理で否定判定される場合には(S375:no)、S390の処理を経てリターンする。
一方、S375の処理で肯定判定される場合には(S375:yes)、小当り発生時処理(S380)を行った後、S390の処理を経てリターンする。
【0126】
ここで、図12を用い、小当り発生時処理について説明する。
この小当り発生時処理を開始すると、先ず、特別電動役物の作動を開始する処理(S380a)を行う。
【0127】
S380aに続いて、S380bで停止表示された小当り図柄が「第2小当り図柄」であるか否かを判定する(S380b)。そして、S380bで否定判定される場合(S380b:no)には、S380cで第1小当りフラグを「1」にセットした後(S380c)、S380lに移行する。そして、S380lにおいて小当り開始演出処理を行い、小当り発生時処理をリターンする。
【0128】
これに対して、S380bで肯定判定される場合(S380b:yes)には、S380dに移行し、時短フラグの値が「1」であるか否かを判定する(S380d)。そして、S380dで否定判定される場合(S380d:no)には、そのまま、S380kに移行する。
一方、時短フラグの値が「1」である場合(S380d:yes)には、S380jで、時短フラグの値を「0」とした後(S380j)、S380kに移行する。
【0129】
S380kに移行した後は、第2小当りフラグを「1」にセットした後(S380k)、S380lにおいて小当り開始演出処理(S380n)を行い、小当り発生時処理をリターンする。
【0130】
小当り開始演出処理(S380l)では、小当り遊技の開始を示すコマンド及び開始する小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間、S375で肯定判定された小当りの種類等)をサブ統合制御装置83に送信する。
【0131】
図10に戻り、S210が肯定判定、即ち、確定図柄の表示中なら(S210:yes)、図13のフローチャートに進み、確定図柄表示時間が経過したか否か判定する(S392)。
【0132】
そして、否定判定なら(S392:no)リターンし、肯定判定なら(S392:yes)、確定図柄表示終了処理(S396)を行い、第1特別図柄表示装置9又は第2特別図柄表示装置10を制御して特別図柄の確定表示を終了させ、サブ統合制御装置83に演出図柄(擬似図柄)の確定表示を終了させる指示を行う。
【0133】
次に、図14から図22を用いて、本実施例において主制御装置80が実行する特別遊技処理を説明する。
図14に示すように、特別遊技処理を開始すると、大当りフラグの値が0か否かを判定する(S500)。
【0134】
ここで、大当りフラグの値が1であるケースとして、(1)大当り図柄が停止表示されたケース(図11のS340を参照)、つまり、図柄大当りを発生したケースと、(2)第1小当り遊技中に特定入賞を生じたケース(図17のS655を参照)がある。
このように、本実施例では、第2小当り遊技中に特定入賞を生ずるケースは存在しない。
【0135】
このS500で肯定判定されると(S500:yes)、S505で第1小当りフラグの値が「0」か否か判定する(S505)。
【0136】
そして、S505の処理で肯定判定されると(S505:yes)、S507で第2小当りフラグの値が「0」か否か判定し(S507)、S507で肯定判定される場合には、特別遊技処理をリターンする。
【0137】
S505の処理で否定判定されると(S505:no)、即ち第1小当り遊技中である場合には(S505:no)、図15のS510の処理に進む。
S510の処理では、小当り開始インターバル中であるか否かを判定する(S510)。そして、S510の処理で否定判定されると(S510:no)、第2大入賞口15が開放中か否かを判定する(S515)。
そして、S515の処理で否定判定されると(S515:no)、S525の処理に移行し、特定領域106が有効か(遊技球を検出すると役物連続作動装置が作動する期間か)否かを判定する(S525)。
【0138】
S525の処理で否定判定される場合には(S525:no)、小当り終了演出中か否か判定する(S530)。そして、肯定判定されると(S530:yes)、小当り終了演出終了時間が経過したか否かを判定する(S535)。
このS535の処理で肯定判定されると(S535:yes)、条件装置の作動終了処理を行い、第1小当りフラグに0をセットする処理(S540)を行いリターンする。また、S535の処理で否定判定される場合(S535:no)も、同様にリターンする。
【0139】
S530の処理で否定判定されると(S530:no)、小当り開始インターバル開始処理を行い(S580)、サブ統合制御装置83へ小当り開始コマンドを送信し、リターンする。なお、S525の処理で肯定判定される場合には(S525:yes)、そのまま図17のS600の処理に移行する。
S510の処理で肯定判定される場合(S510:yes)、S560の処理に移行し、小当り開始インターバル時間が終了した否かを判定する(S560)。そして、S560の処理で肯定判定されると(S560:yes)、第2大入賞口15を開放する処理(第2大入賞口開放処理)を行い(S565)、続いて特定領域106を有効化する処理(有効化処理)を行う(S570)。S570の処理を行うか、S560の処理で否定判定されると(S560:no)、リターンする。
なお、本実施例のパチンコ機50では、第2大入賞口15を開放するタイミングで、特定領域106を有効化するが、特定領域106を有効化する時期はこれに限定されない。
【0140】
S515の処理で肯定判定される場合、即ち第2大入賞口15が開放中であると(S515:yes)、図16のS585に進み、第2大入賞口15への入賞数(入球数)が上限数(規定入球数の1個)未満か否かを判定する(S585)。そして、肯定判定されると(S585:yes)、第1小当り遊技における第2大入賞口15の開放限度時間(本実施例では、6.0秒)が終了したか否かを判定する(S590)。
【0141】
S590の処理で肯定判定される場合(S590:yes)と、S585の処理で否定判定される場合は(S585:no)、第2大入賞口15の閉鎖処理を行い(S595)、リターンする。
【0142】
S590の処理で否定判定される場合には(S590:no)、図17のS600に進み、特定領域スイッチ106aが遊技球を検出したか否か判定する(S600)。
S600の処理で否定判定されると(S600:no)、一旦、特別遊技実行処理をリターンする。
【0143】
S600の処理で肯定判定される場合(S600:yes)、即ち、遊技球が特定領域106に入球すると(S600:yes)、役物連続作動装置の作動開始処理を行う(S610)。そして、第2大入賞口15が開放中か否か判定し(S615)、肯定判定されると(S615:yes)、第2大入賞口15を閉鎖する処理(第2大入賞口閉鎖処理)を行う(S620)。
【0144】
S620の処理を実行するか、S615の処理で否定判定されると(S615:no)、図10のS275の処理で設定した小当り図柄を参照し、参照した小当り図柄の種類(この場合、第1小当り図柄のみである)に基づいて、大当り遊技(役物大当り遊技)の内容と、大当り遊技終了後の遊技状態(開放延長状態)を決定する図柄モードを設定する(S630)。そして、S630の処理で設定した図柄モードに基づいてモードバッファ設定処理(図10のS265と同様の内容)を行い(S635)、S630の処理で設定した図柄モードに基づいて大当り遊技(役物大当り遊技)の内容となる第1大入賞口14の開放パターンを設定する処理を行う(S640)。
S640の処理に続いて、特定領域無効化処理を行った後(S645)、大当り開始演出指示コマンド(大当り遊技の開始を示すコマンド)をサブ統合制御装置83に送信する(S650)。そして、大当りフラグに1をセットし(S655)、役物大当り遊技に移行する。
【0145】
ここで、S650で送信される大当り開始演出指示コマンド(大当り遊技の開始を示すコマンド)には、S625で参照した小当りに関する情報に基づき、第1小当りに基づき実行する役物大当り遊技であることを特定する情報が含まれる。これにより、大当り開始演出指示コマンド(大当り遊技の開始を示すコマンド)を受信したサブ統合制御装置83は、第1小当りに基づき実行する役物大当り遊技が開始されることを検出することができる。
S655の処理を実行すると、第1小当りフラグに0をセットし(S670)、リターンする。
【0146】
また、S595の第2大入賞口閉鎖処理を実行した後も、特定領域SWの有効化期間中は図17の処理を継続し、有効化期間を終了すると小当り終了演出を実行した後、第1小当りに「0」をセットし(S670)、リターンする。
以上が第1小当り遊技に係る処理構成となる。
ここで、小当り終了演出処理では、サブ統合制御装置83へ小当り終了コマンドを送信する。小当り終了コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置6に演出が表示される。
なお、特定領域有効化期間の終了時期として、小当り遊技における第2大入賞口15の開放限度時間を終了した後、所定時間(本実施例では、第2大入賞口15が閉鎖した後の時間)経過時としている。例えば、所定時間経過時としては、振分け羽根105が閉鎖状態とされた後、一定時間経過後(例えば、振分け羽根105が閉鎖状態となり、1.5秒を経過後)を例示することができる。
【0147】
図14のフローチャートに戻り、S500の処理で否定判定、即ち、大当りフラグの値が「1」であると(S500:no)、図18のフローチャートに進み、第1大入賞口14が開放中か否かを判定する(S700)。そして、否定判定されると(S700:no)、開放間インターバル中か否か判定する(S705)。
S705の処理で否定判定されると(S705:no)、大当り終了演出中か否かを判定し(S710)、否定判定されると(S710:no)、大当り開始演出中か否かを判定する(S715)。
【0148】
S715の処理で肯定判定されると(S715:yes)、大当り開始演出時間が経過したか否かを判定し(S720)、否定判定されると(S720:no)リターンし、肯定判定されると(S720:yes)、第1大入賞口14の開放処理を行い(S725)、リターンする。
S705の処理で肯定判定されると(S705:yes)、インターバル時間が終了したか否かを判定する(S730)。そして、S730の処理で否定判定されると(S730:no)リターンし、肯定判定されると(S730:yes)、第1大入賞口14の開放処理を行い(S735)、リターンする。
S715の処理で否定判定されると(S715:no)、大当り開始演出処理を行ない(S740)、リターンする。大当り開始演出処理(S740)ではサブ統合制御装置83へ大当り開始コマンドを送信する。
【0149】
S700の処理で肯定判定されると(S700:yes)、図19のフローチャートに進み、第1大入賞口14への入賞が規定数である10個を満たしたか否かを判定する(S750)。そして、否定判定されると(S750:no)、第1大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する(S755)。
S755の処理で否定判定されると(S755:no)、リターンする。また、肯定判定されるか(S755:yes)、S750の処理で肯定判定されると(S750:yes)、第1大入賞口14の閉鎖処理を行う(S760)。
【0150】
そして、S760の処理を実行すると、S765の処理に移行し、大当り遊技の最終ラウンドが終了したか否か判定する(S765)。
S765の処理で肯定判定されると(S765:yes)、大当り終了演出処理を行い(S770)、リターンする。一方、否定判定されると(S765:no)、開放間インターバル処理を行い(S775)、リターンする。
【0151】
大当り終了演出処理(S770)ではサブ統合制御装置83へ大当り終了演出指示コマンドを送信し、開放間インターバル処理(S775)では、同様にインターバルコマンドをサブ統合制御装置83に送信する。大当り終了演出指示コマンド又はインターバルコマンドを受信したサブ統合制御装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置6に演出が表示される。
【0152】
図18に戻り、S710の処理で肯定判定されると(S710:yes)、即ち大当り終了演出中であれば(S710:yes)、図20のフローチャートに進み、大当り終了演出の終了時間を経過したか否かを判定し(S800)、否定判定されると(S800:no)、リターンする。
一方、S800の処理で肯定判定されると(S800:yes)、役物連続作動装置停止処理(S805)と、条件装置作動停止処理(S810)を行い、設定されているモードバッファを参照する(S815)。
【0153】
そして、参照したモードバッファの内容に基づいて、大当り遊技(図柄大当り遊技、役物大当り遊技)を実行した後に時短状態(開放延長状態)に移行するか否かを判定する(S818)。つまり、(1)「特定図柄大当り」に基づく図柄大当り遊技を実行した後と、(2)第1小当り遊技で、特定入賞(V入賞)して実行される役物大当り遊技を実行した後においては、遊技状態が時短状態(開放延長状態)に移行するため、S818の処理で肯定判定される。
【0154】
ここで、本実施例では、(1)「図柄大当り」に基づく図柄大当り遊技を実行した後と、(2)第1小当り遊技で、特定入賞(V入賞)して実行される役物大当り遊技を実行した後においては、S825において時短カウンタに「10000」がセットされる。
S825の処理を行うか、S818で否定判定されると、S830に移行する。なお、本実施例ではS818で一律に肯定判定される。
S830では、モードバッファをクリアする。この後、終了コマンドと、大当り遊技終了後の遊技状態を指示する状態指定コマンドとをサブ統合制御装置83に送信する(S835、S840)。更に、大当りフラグに0をセットして(S845)、リターンする。
【0155】
図14に戻って更に説明すると、S507の処理で否定判定されると(S507:no)、即ち第2小当り遊技中である場合には(S507:no)、図21のS510bの処理に移行する。
S510bの処理では、小当り開始インターバル中であるか否かを判定し(S510b)、S510bの処理で否定判定されると(S510b:no)、第1大入賞口14が開放中か否かを判定する(S515b)。
【0156】
そして、S515bの処理で否定判定されると(S515b:no)、S530bに移行し、小当り終了演出中か否か判定する(S530b)。そして、肯定判定されると(S530b:yes)、小当り終了演出終了時間が経過したか否かを判定する(S535b)。
このS535bの処理で肯定判定されると(S535b:yes)、条件装置の作動終了処理を行い、第2小当りフラグに0をセットする処理(S540b)を行いリターンする。また、S535bの処理で否定判定される場合(S535:no)も、同様にリターンする。
【0157】
S530bの処理で否定判定されると(S530b:no)、小当り開始インターバル開始処理を行い(S580b)、サブ統合制御装置83へ小当り開始コマンドを送信し、リターンする。
S510bの処理で肯定判定される場合(S510b:yes)、S560bの処理に移行し、小当り開始インターバル時間が終了した否かを判定する(S560b)。そして、S560bの処理で肯定判定されると(S560b:yes)、第1大入賞口14を開放する処理(第1大入賞口開放処理)を行い(S565b)、リターンする。
【0158】
S515bの処理で肯定判定される場合、即ち第1大入賞口14が開放中であると(S515b:yes)、図22のS585bに進み、第1大入賞口14への入賞数(入球数)が上限数(規定入球数の1個)未満か否かを判定する(S585b)。そして、肯定判定されると(S585b:yes)、第2小当り遊技における第1大入賞口14の開放限度時間(本実施例では、6.0秒)が終了したか否かを判定する(S590b)。
【0159】
S590bの処理で肯定判定される場合(S590b:yes)と、S585bの処理で否定判定される場合は(S585b:no)、第1大入賞口14の閉鎖処理を行い(S595b)、S597bで小当り終了演出処理を行った後(S597b)、リターンする。
このS597bの小当り終了演出処理では、サブ統合制御装置83へ小当り終了コマンドを送信する。小当り終了コマンドを受信したサブ統合制御装置83側では演出図柄制御装置82の制御により演出図柄表示装置6に演出(例えば、役物大当りが生起せずに小当り遊技が終了したことを報知する内容)が表示される。
【0160】
また、S590bの処理で否定判定される場合には(S590b:no)、リターンする。
以上が第2小当り遊技に係る処理構成であるが、第2小当り遊技の対象が、特定領域106を備えない第1大入賞口14であるため、特定領域106への誘導伴う処理が、当該処理構成に含まれていない。
【0161】
次に、図23図25を用いて本実施例のパチンコ機50で実行される演出制御等について説明する。
本実施例のパチンコ機50においてサブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される各コマンドに基づいて、演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の画面6aで行う表示演出を行ったり、スピーカ66から発生される効果音を制御したり、電飾用のLED・ランプ26の発光態様を制御する。
【0162】
また、図23に示すように、演出図柄表示装置6の画面6aには、演出図柄の変動及び停止表示を行う主表示領域6Hと、関連演出を表示するための関連事項表示部6Fと、第1保留記憶数表示部6Aと、第2保留記憶数表示部6Bが出現する。また、関連事項表示部6Fでは、例えば、キャラクタ、動画、実写画像等を用いて、演出図柄の変動及び停止表示を盛り上げるための関連演出を実行したり、遊技者に発するコメント、警告等を表示したりする。例えば、「特別図柄に関する当否判定の結果」を示唆する演出(味方キャラクタと、敵キャラクタが戦うバトル演出であって、バトルの勝敗等が「当否判定の結果」に呼応する演出)を実行する。
【0163】
なお、第1保留記憶数表示部6Aでは、第1保留記憶の記憶数を表示される保留図柄a1の個数で表示し、第2保留記憶数表示部6Bでは、第2保留記憶の記憶数を表示される保留図柄b1の個数で表示する。また、図23(a)では、保留記憶数表示部6A、6Bに保留図柄が表示されていることを「黒塗り表示」で示し、表示されていないことを「白抜きの表示」で示している。そして、図23(a)では、パチンコ機50の遊技状態が時短状態であり、第2保留記憶の記憶数が多い場合を示している。
【0164】
特別図柄の当否判定が実行されることに基づき、第1特別図柄表示装置9若しくは第2特別図柄表示装置10において特別図柄の変動が開始される。また、特別図柄の変動開始に呼応して、演出図柄表示装置6の主表示領域6Hにおいて左右中の演出図柄が縦方向に変動(スクロール変動)を開始する。そして、主表示領域6Hでは、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。なお、本実施例では、演出図柄の変動を主表示領域6Hにおいて3桁の構成図柄を表示して行うが、構成図柄の数は特に問わず、1個であってもよいし、3以外の複数であってもよいし、スクロール方向が横方向であってもよい。ここで、主表示領域6Hにおいて、左側に表示され構成図柄を左演出図柄6L、右側に表示される構成図柄を右演出図柄6R、中央に表示される構成図柄を中演出図柄6Cという。
【0165】
特別図柄に関する当否判定の結果が大当りである場合には、主表示領域6Hにおいて、演出図柄の大当り図柄を確定表示することとなる変動(以下、大当り変動演出という)が実行される。
大当り変動演出においては、サブ統合制御装置83が変動開始コマンドを受信すると、図23(a)に示すように、左演出図柄6Lと、中演出図柄6Cと、右演出図柄6Rの変動を開始する。
【0166】
そして、リーチ表示の実行時期になると、図23(b)に示すように、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rを同一数字で停止表示してリーチ表示を実行する。このとき、画面6aに「リーチ」という文字情報が表示され、リーチ演出を開始する。
また、大当り変動演出の実行時間を経過すると、図23(c)に示すように、変動中の中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと同一数字で停止表示して大当り図柄の確定表示が実行される。この大当り図柄の確定表示によって図柄大当りが発生する。ここで、大当り変動演出を開始する際の遊技状態が時短状態であると、図柄大当りが発生すると時短状態を終了する(時短フラグの値を「0」とする)。
【0167】
更に、図23(d)に示すように、大当り遊技(図柄大当り遊技)が実行される。そして、図23(e)に示すように、この大当り遊技(図柄大当り遊技)を実行した後、時短状態(開放延長状態)に移行する。
【0168】
次に、図24を用いて、遊技状態が時短状態(開放延長状態)である場合に、第1小当りを発生したケースについて説明する。
つまり、図24(a)~(d)は、遊技状態が時短状態(開放延長状態)である場合に、主表示領域6Hにおいて第1小当り図柄(演出図柄)を確定表示することとなる変動(以下、第1小当り変動演出という)の様子を示している。
【0169】
なお、この第1小当り変動演出を開始する際に、図24(a)に示すように、変動を盛り上げるために「一発勝負!」という文字情報1が表示される。つまり、第1小当りが発生するか、第2小当りが発生するかを期待感を持って見守る演出が開始されることを報知する演出が開始される。
【0170】
この第1小当り変動演出においても、サブ統合制御装置83が変動開始コマンド(変動指示コマンド)を受信すると、図24(a)に示すように、左演出図柄6Lと、中演出図柄6Cと、右演出図柄6Rの変動を開始させる。そして、図24(b)に示すように、リーチ表示の実行時期になると、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rを同一の小当り図柄(演出図柄)を停止表示してリーチ表示を実行する。ここで、リーチ表示を「アルファベットAの文字」を用いて構成するが、図23(b)に示すように、算用数字等を用いて構成してもよい。
【0171】
リーチ表示を行った後、所定時間を経過すると、図24(c)に示すように、リーチ演出としてバトル演出を開始する。このバトル演出とは、例えば、遊技者の味方である味方キャラクタMと、敵である敵キャラクタNとが、バトルを行い、その勝敗で当否判定の結果を示唆したり、報知したりすることを内容とする演出である。
【0172】
そして、第1小当り変動の実行時間を経過すると、図24(d)に示すように、変動中の中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと同一図柄(同一の小当り図柄)で停止表示して第1小当り図柄の確定表示が実行される。この第1小当り図柄の確定表示によって第1小当りを発生したことが報知される。
その際、小当りのうち、遊技者にとって有利な第1小当りが発生したこと(「役物大当りの発生が容易な第1小当り」が発生したこと)を示す文字情報(ヤッタ!)J2と、味方キャラクタMが勝利する様子が表示される。
【0173】
第1小当りが発生すると、図24(e)に示すように、第1小当り遊技が開始される。この第1小当り遊技は、第2大入賞口15に6.0秒に亘って開放する開放動作を1回行うことを内容とする遊技である。
第1小当り遊技を行っている際に、第2大入賞口15に入球した遊技球が誘導有効期間内に特定領域106を通過すると「V入賞」を発生し(図24(f))、時短状態(開放延長状態)を終了する。
なお、第2大入賞口15に入球した遊技球が誘導有効期間内に特定領域106に誘導されない場合には「特定入賞(V入賞)」を生ずることはないが、本実施例では、第2大入賞口15に入球した遊技球は誘導有効期間内に特定領域106に、ほぼ「100%」誘導されるため、略「100%」の確率で「特定入賞(V入賞)」を生ずる。
【0174】
但し、第2大入賞口15に入球した遊技球が誘導有効期間内に特定領域106に誘導されないケース(特定入賞(V入賞)を発生しないケース)を生じた場合、役物大当りが実行されず、そのまま時短状態を継続する。
【0175】
この後、図24(g)に示すように、第1大入賞口14を作動させて、「役物大当り遊技」を実行する。
そして、図24(h)に示すように、大当り遊技(役物大当り遊技)を実行した後、時短状態(開放延長状態)に移行する。この場合、時短状態(開放延長状態)に移行する確率は100%とされている。この後、図24(i)に示すように、特別図柄の変動可能な状態となる。
【0176】
次に、図25を用いて、遊技状態が時短状態(開放延長状態)である場合に、第2小当りを発生したケースについて説明する。
つまり、図25(a)~(d)は、遊技状態が時短状態(開放延長状態)である場合に、主表示領域6Hにおいて第2小当り図柄(演出図柄)を確定表示することとなる変動(以下、第2小当り変動演出という)の様子を示している。
また、この第2小当り変動演出を開始する際にも、変動を盛り上げるために「一発勝負!」という文字情報1が表示される。
【0177】
この第2小当り変動演出においても、サブ統合制御装置83が変動開始コマンド(変動指示コマンド)を受信すると、図25(a)に示すように、左演出図柄6Lと、中演出図柄6Cと、右演出図柄6Rの変動を開始し、リーチ表示の実行時期になると、図25(b)に示すように、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rを同一の小当り図柄を停止表示してリーチ表示を実行する。ここで、図25(b)に示すように、このリーチ表示を「アルファベットBの文字」で構成している。
【0178】
リーチ表示を行った後、所定時間を経過すると、図25(c)に示すように、リーチ演出としてバトル演出を開始する。そして、小当り変動の実行時間を経過すると、図25(d)に示すように、変動中の中演出図柄6Cを、左演出図柄6L及び右演出図柄6Rと同一図柄(同一の小当り図柄)で停止表示して第2小当り図柄の確定表示が実行される。この第2小当り図柄の確定表示によって第2小当りを発生したことが報知される。
その際、小当りのうち、遊技者とって不利な第2小当りが発生したこと(役物大当りが発生しないこと)を示す文字情報(残念!)J3と、敵キャラクタNが勝利する様子が表示される。
【0179】
なお、実施例1では、第1小当りの発生と第2小当りの発生を停止表示される演出図柄(小当りの発生を示す組み合わせ図柄の構成図柄)の相違によって(構成図柄「A」、「B」等の違いによって)、識別可能な態様を例示したが、実施例1と異なる態様で何れの小当りを発生したかを報知してもよい。具体的には、バトル演出の勝ち(第1小当りの発生時)と、負け(第2小当りの発生時)で判別可能としてもよい。例えば、第1小当り及び第2小当りの何れの小当りが発生する場合にも、共通の小当り図柄(共通の組み合わせ図柄)が表示されることになるため、演出図柄の組み合わせ図柄が小当り図柄で揃っても、バトル演出の結果が出るまでは、どちらの小当り(第1小当り、第2小当り)が発生したのかが判らないこととしてもよい。或いは、演出図柄で構成される小当り図柄で揃う前に、バトル演出の結果が表示され、どちらの小当りかが判ってもよいし、演出図柄で構成される小当り図柄で揃うのと同時にバトル演出の結果が表示され、どちらの小当りかが判ってもよい。
【0180】
第2小当りが発生すると、時短状態(開放延長状態)が終了する。
そして、図25(e)に示すように、第2小当り遊技が開始される。この第2小当り遊技は、第1大入賞口14を6.0秒に亘って開放する開放動作を1回行うことを内容とする遊技である。ここで、第1大入賞口14は特定領域106を備えないため、図25(f)に示すように、「特定入賞(V入賞)」を生ずることはない。
この後、図25(g)に示すように、特別図柄の変動実行可能な状態となる。
【0181】
なお、第2小当り遊技では特定入賞を生じないため(図25(f))、当該第2小当り遊技終了後(第1大入賞口14の開放作動終了後)、演出図柄表示装置6の画面6aで、「遊技球の発射態様を右打ちから左打ちに戻すことを促す表示」を行ってもよい。つまり、遊技球の発射強度を弱くし、小当り遊技時の右打ち(右打ち領域3Rに向かって遊技球を到達させる発射態様)から、通常遊技時(非時短状態)の左打ち(左打ち領域3Lに向かって遊技球を到達させる発射態様)に戻すことを促す表示を行ってもよい。例えば、演出図柄表示装置6の画面6aに、「電サポは終わりました!」、「左打ちに戻して下さい!」等の文字情報を表示してもよい。
このようにすると、第2小当り図柄の確定表示を契機に、時短状態を終了した後に、第1始動口の入賞を狙う遊技(図25(g))にスムーズに移行することができる。
【0182】
なお、特別図柄に関する当否判定の結果が外れである場合(大当り及び小当り以外である場合)には、主表示領域6Hにおいて、演出図柄の外れ図柄を確定表示することとなる変動(以下、外れ変動演出)が実行される。この場合、本パチンコ機50において特別遊技(大当り遊技若しくは小当り遊技)が開始されることはない。
【0183】
次に、図26(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
サブ統合制御装置83は演出開始処理を起動すると、変動開始コマンド(変動指示コマンド)を受信したか否かを判定する(S1100)。そして、否定判定されると(S1100:no)、そのまま演出開処理を終了し、肯定判定されると(S1100:yes)、S1105の処理に移行し、演出パターンを振り分ける際等に使用する振分乱数を取得した後、S1110に移行し、演出パターンを選択する処理を行う。以下、S1110の処理について簡単に説明する。
【0184】
S1100で受信する変動開始コマンド(変動指示コマンド)は、特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信されるコマンドであり(図10のS296を参照)、当該変動開始コマンド(変動指示コマンド)には変動パターンを示すデータであって、特別図柄の当否判定の際の遊技状態と、当該当否判定の結果(大当り、小当り、外れ)を特定(対応)するものが含まれる。そして、S1110の処理では、当否判定の結果(変動開始コマンドの内容)と、その時点の遊技状態(開放延長状態、非開放延長状態)とを考慮した演出パターン選択テーブルを参照しつつ、S1105の処理で取得した振分乱数を用いて、演出パターン(演出表示のパターン)を選択する。
【0185】
ここで、当該当否判定の結果が大当りである場合の変動開始コマンド(変動指示コマンド)には、大当り図柄を指定する図柄指定コマンドを特定するデータが含まれる。また、当該当否判定の結果が小当りである場合の変動開始コマンドには、小当り図柄を指定する図柄指定コマンド(第1小当り図柄、第2小当り図柄を特定するデータ、つまり、小当りの種類を示すデータ)が含まれる。また、特別図柄の当否判定の結果が外れである場合の変動パターンとしては、対応する演出表示においてリーチ演出を行うリーチ外れ用の変動パターンと、対応する演出表示においてリーチ演出を行わない単純外れ用の変動パターンとが区別される。
【0186】
なお、サブ統合制御装置83には、複数の演出パターン決定用テーブルが遊技状態と当否判定の結果に対応して設けられている。また、演出パターン決定用テーブルは、個々の変動パターンに対応して設けられていると共に、個々の演出パターン決定用テーブルには、乱数に対応づけられた複数の演出パターンが格納されている。
【0187】
演出パターン決定用テーブルは、サブ統合制御装置83に搭載された記憶手段(ROM)に多数格納されており、何れの演出パターンテーブルも各変動パターンに対応して設けられている。また、各演出パターン決定用テーブルには、それぞれ振分乱数に対応づけられた所定数の演出パターンが格納されている。
そして、サブ統合制御装置83は、変動開始コマンド(変動指示コマンド)を受信する度に、パチンコ機50の遊技状態と、当否判定の結果(外れの場合はリーチの有無)を考慮した演出パターンテーブルを参照し、S1105の処理で取得した振分乱数を用いた乱数抽選で演出パターンを選択する。
【0188】
ここで、図26(b)に示すように、当否判定の結果が大当りである場合には、S1110において大当り変動演出を行うための演出パターンが設定される(図23を参照)。また、当否判定の結果が第1小当りである場合には、S1110において第1小当り変動演出を行うための演出パターンが設定される(図24を参照)。更に、当否判定の結果が第2小当りである場合には、S1110において第2小当り変動演出を行うための演出パターンが設定される。また、当否判定の結果が外れである場合には、S1110において外れ変動演出を行うための演出パターンが設定される。
そして、本実施例においては、当否判定の結果が第1小当りと、当否判定の結果が第2小当りである場合に限り、バトル演出を伴う演出表示が実行され、その勝者によって、何れの小当りを生じたかが示唆される。この点からも、本発明によると小当りの発生に伴い遊技者の注意を惹き、遊技興趣を向上させることができる。
【0189】
S1110に続くS1115では、演出図柄の停止図柄を設定する処理を行う。例えば、確定表示されるのが、大当り図柄である場合には「3桁のゾロ目数字で構成される図柄」、小当り図柄である場合には「アルファベット3文字のゾロ目文字で構成される図柄」、外れ図柄である場合には「3桁のバラ目数字で構成される図柄」が設定される。
そして、演出を開始し(S1120)、演出開始処理をリターンする。
【0190】
次に、図27のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
演出停止処理が開始されると、サブ統合制御装置83が変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1200)。ここで、変動停止コマンドとは、特別図柄の変動を停止して確定図柄を表示する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図13のS396の処理を参照)。
【0191】
そして、否定判定される場合には(S1200:no)、演出停止処理をそのまま終了する。一方、肯定判定される場合には(S1200:yes)、演出図柄確定表示信号を演出図柄制御装置82に送信する処理(つまり、演出図柄確定表示させる処理)を行い(S1205)、演出停止処理を終了する。
【0192】
実施例1のパチンコ機50によると、時短状態で当否判定の結果が小当りとなり、この小当りの種類(停止表示する小当り図柄)として第1小当り(第1小当り図柄)が選択されると、特定領域106を備える第2大入賞口15を開放する第1小当り遊技を実行するため、役物大当り遊技を実行するチャンスが得られるばかりか、当該役物大当り遊技を実行後において当該時短状態を更に継続できることになる。
一方、時短状態で小当りの種類(停止表示する小当り図柄)として第2小当り(第2小当り図柄)が選択されると、特定領域106を備えない第1大入賞口14を開放する第2小当り遊技を実行するため、役物大当り遊技を実行するチャンスが得られないばかりか、小当り発生前に実行していた時短状態が終了することになる。
【0193】
つまり、実施例1のパチンコ機50によると、時短状態で当否判定の結果が小当りとなると、役物大当りに係わる大当り遊技を実行できる状態と、実行できない状態とが択一的に発生するという、スリリングな遊技(一か八かの遊技)を行うことができる。
しかも、時短状態で第2小当り(第2小当り図柄)が選択されるまで、第1小当りを何回選択でき、何回役物大当りに関する大当り遊技を実行できるか、ということを楽しむ遊技を行うことができる。特に、時短状態に移行した後、選択される第1小当りの回数が少ない場合(例えば、1回の場合)には、当該時短状態が第2小当りが選択された時点にあっけなく終了するという、ショッキングな遊技を経験することができる。
このように、本発明によると、起伏に富んだ遊技を経験することができるため、遊技興趣を向上させることができる。
【0194】
また、実施例1のパチンコ機50によると、イレギュラーな役物大当りを発生することや、この役物大当りに基づく役物大当り遊技の実行後に予定外の時短状態(特典遊技)が実行されることを確実に防止できる。つまり、イレギュラーな役物大当りを発生させる虞がなくなるため、時短状態(特典状態)を終了させたいケースにおいて、イレギュラーな役物大当りが発生したり、発生予定にない時短状態(特典状態)を開始させたり、終了する筈の時短状態(特典状態)が、役物大当り遊技を介して継続させてしまうという、不具合を生ずることを確実に防止できる。
【0195】
(2)実施例2
次に実施例2のパチンコ機50について説明する。
実施例2は、図28(a)及び(b)に示すように、時短状態の終了条件が、実施例1とは以下のように異なっている。
【0196】
実施例1の時短状態の終了条件は、大当りが発生するか、時短状態移行後、特別図柄の変動が「10000回」行われるか、1回の第2小当りが発生すると成立した。つまり、図28(a)に示すように、時短状態の実質的な終了条件を「第2小当りを1回発生すること」とした。
これに対して、実施例2の時短状態の終了条件を、大当りが発生するか、時短状態移行後、特別図柄の変動が「100回」行われるか、3回の第2小当りが発生することしている。つまり、図29(b)に示すように、時短状態の実質的な終了条件を、時短状態移行後、特別図柄の変動が「100回」行われるか、第2小当りが「3回」発生すると成立することとしている。
また、実施例2では、第1小当りと、第2小当りの発生比率は、「1:4」とされている。つまり、小当りとして第1小当りが選択される確率は「20%」であり、小当りとして第2小当りが選択される確率は「80%」とされている。
【0197】
実施例2のパチンコ機50では、小当り発生時処理を図29に従い実行する点が実施例1と異なっている。以下、図29を用いて、実施例2の小当り発生時処理に関し、説明する。この実施例2の小当り発生時処理に関しては、実施例1の小当り発生時処理(図12)との相違点を中心に説明する。
実施例2の小当り発生時処理では、S380dで肯定判定される場合(S380d:yes)には、つまり、時短フラグの値が「1」である場合(S380d:yes)には、S380eに移行し、カウント状態フラグの値が「1」であるか否かを判定する。
【0198】
ここで、カウント状態フラグは、遊技状態が時短状態に移動した後、第2小当りの発生回数を計数する状態にあることを示すフラグであり、当該発生回数の計数を開始する際にカウント状態フラグの値が「1」とされる。つまり、時短状態で最初の第2小当りを発生するとカウント状態フラグの値が「1」とされる。
【0199】
このため、S380eで否定判定されると(カウント状態フラグの値が「0」であると判定されると)、S380fでカウント状態フラグの値を「1」とする処理と、計数カウンタ「C」の最大値(実施例2では「3」)をセットする処理を行った後、S380k以降の処理に移行する。なお、図示を省略するが、実施例2のパチンコ機50では、大当り遊技(図柄大当り遊技、若しくは、役物大当り遊技)を実行した後において、カウント状態フラグの値が「1」である場合(計数カウンタ「C」の値が「正数」である場合)には、カウント状態フラグの値が「0」とされるとともに、当該計数カウンタ「C」は初期化され、その値が「0」とされる。また、計数カウンタ「C」は、後述するように、時短状態で発生可能な第2小当りの残り回数が増加する度に減算される減算式のカウンタである。この計数カウンタ「C」は、第2小当りの残り回数が増加する度に加算される加算式のカウンタであってもよい(後述する実施例3を参照)。
【0200】
一方、S380eで肯定判定されると(S380e:yes)、S380gで計数カウンタ「C」の値を「1」減算する処理を行った後、S380hに移行し、計数カウンタ「C」の値が「0」になったか否かを判定する(S380h)。
つまり、時短状態で発生する第2小当りの回数が上限回数になったか否かを判定する(S380h)。
そして、S380hで否定判定される場合には(S380h:no)、S380k以降の処理に移行する。
【0201】
これに対して、S380hで肯定判定される場合には(S380h:yes)には、S380iカウント状態フラグの値を「0」とする。次いで、S380jで、時短フラグの値を「0」とした後(S380j)、S380k以降の処理に移行する。
そして、S380kに移行した後は、第2小当りフラグを「1」にセットした後(S380k)、S380lにおいて小当り開始演出処理(S380l)を行い、小当り発生時処理をリターンする。
【0202】
つまり、実施例2では、遊技状態が時短状態に移行した後において、第1小当りの発生を挟むことなく、第2小当りを3回発生するか、特別図柄の変動回数が「100回」になると時短状態を終了する。このため、実施例2のパチンコ機50では、特別図柄の変動回数が「100回」になるか、小当りとして第2小当りを3回発生するまで(小当りとして第2小当りを3回連続発生するまでに)、第1小当りを発生させるか、図柄大当りを発生させることを狙う遊技を行うことになる。
【0203】
実施例2のパチンコ機50によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、遊技状態が時短状態に移行すると、特別図柄の変動回数が「100回」になるか、第2小当りが3回発生するまでの間、特定入賞若しくは図柄大当りを目指すというスリリングな遊技を行うことができるため、更に遊技興趣を高めることができる。
例えば、時短状態で開始される演出表示(演出図柄の変動)が開始される際に「3回勝負!」という文字情報を表示する。そして、第2小当りが1回発生する度に「第2小当りの残り発生回数(時短状態を維持したまま、発生可能な、第2小当りの回数)」をカウントダウン表示することで、わくわく感のある遊技を行うことができる。従って、実施例2のパチンコ機50によると、更に遊技興趣を高めることができる。
【0204】
(3)実施例3
次に実施例3のパチンコ機50について説明する。この実施例3のパチンコ機50は、所謂「時短リミッタ付きの遊技機」である。
実施例3は、図28(a)及び(c)に示すように、時短状態の終了条件が、実施例1とは以下のように異なっている。
【0205】
つまり、実施例3の時短状態の終了条件は、図28(a)及び(c)に示すように、第1小当りが「3回」発生しても成立する点が、実施例1の時短状態の終了条件と異なっている。つまり、実施例3のパチンコ機50では、役物大当りに直結する第1小当りの発生回数に上限回数を設定している。
【0206】
実施例3においては、図17に示すフローチャートに図30(a)に示す修正を行う点と、図20の代わりに図31及び図32(a)を用いる点が実施例1と異なる。
このうち、図30(a)では、S600の処理とS610の処理の間にS605の処理が付加されることを示している。つまり、実施例3のパチンコ機50ででは、遊技球が特定領域106を通過したことを検出すると(つまり、特定入賞を生ずると)、V入賞フラグの値を「1」にした後、S610に移行する。なお、このV入賞フラグは、特定入賞を生じたことを示すフラグであり、特定入賞を生ずるとV入賞フラグの値が「1」にされる。
【0207】
また、実施例3において、時短リミッタは時短状態に制御されつつ第1小当りが所定回数連続して発生すると(役物大当りが所定回数連続して発生すると)、作動する。
そして、時短リミッタが作動した状態で、「特別図柄に関する当否判定」の結果が小当りとなり、停止表示する第1小当り図柄が選択されても(小当りの種類として第2小当りが選択されても)、役物大当り遊技を実行した後の遊技状態は非時短状態に制御される。
【0208】
つまり、図柄大当り遊技実行後の時短状態であるとき、第1小当りを経て役物大当りを生じ、当該役物大当りに基づく大当り遊技(役物大当り遊技)を実行(終了)すると、リミットカウンタが作動を開始する。そして、リミットカウンタのカウント値が制限値(本実施例では「3」)になると時短リミッタが作動し、次回の役物大当り遊技を実行した後の遊技状態が一律に非時短状態(通常遊技状態)となる。
以下、図31及び図32(a)を用い、実施例3のパチンコ機50の大当り遊技処理において特徴的な点について説明する。
【0209】
図31に示すように大当り終了演出時間が経過したと判定すると(S800:yes)、S805以降の処理に移行し、大当り終了演出時間が経過していないと判定すると(S800:no)、大当り遊技処理をリターンする。
【0210】
S800で肯定判定されると(S800:yes)、役物連続作動装置停止処理(S805)と、条件装置作動停止処理(S810)を行い、設定されているモードバッファを参照する(S815)。
【0211】
次いで、S817aに移行し、V入賞フラグの値が「1」であるか否かを判定し、肯定判定される場合にはS817dに移行する。つまり、当該終了する大当り遊技が役物大当り遊技であるか、図柄大当り遊技であるかをV入賞フラグの値によって判定する。そして、当該終了する大当り遊技が役物大当り遊技である場合には、S817dでV入賞フラグの値を「0」とした後、S817eに移行する。
【0212】
このS817eでは、リミットカウントフラグの値が「1」であるか否かを判定する。ここで、リミットカウントフラグは、図柄大当り遊技後の時短状態で第1小当りを発生し、第1小当り遊技で特定入賞を生ずると(役物大当り遊技を終了する際に)、値が「1」とされる。このリミットカウントフラグは、リミットカウンタで計数を実行する状態であることを示すフラグである。このリミットカウンタは時短状態で、図柄大当り遊技を間に挟むことなく発生する役物大当り(役物大当りにほぼ直結する第1小当り)の連続回数を計数する手段であり、リミットカウントフラグはリミットカウンタの計数値が制限値(実施例3では「3」を例示)になると値が「0」とされる。
【0213】
S817eでリミットカウントフラグの値が「1」でないと判定される場合には(S817e:no)、S817fでリミットカウントフラグの値を「1」とした後、S817gに移行し、リミットカウントフラグの値が「1」であると判定される場合には(S817e:yes)には、そのままS817gに移行する。
【0214】
そして、S817gではリミットカウンタを「+1」する処理を行う。つまり、S817gでは、第1小当りの初当りを生じた場合には、リミットカウンタのカウント値が「1」とされ、第1小当りの連チャンを生じた場合(つまり、間に図柄大当りを挟むことなく、第1小当りを連続した発生した場合)には、前回の第1小当り大当りに基づく大当り遊技(役物大当り遊技)を終了する際のカウント値に「+1」する処理を行う。
【0215】
その後、S817hに移行し、リミットカウンタのカウント値が制限回数(リミット回数「3」)に到達したか否かを判定する。
S817hで否定判定される場合(S817h:no)、つまり、リミットカウンタのカウント値が制限回数に到達していない場合(S817h:no)、時短フラグを1に設定する処理(S820)と、時短カウンタ(時短回数)を設定する処理(S825)とを行った後、実施例1と同様なS830~S845を実行した後、リターンする(図32(a)を参照)。
つまり、第2小当りの連続発生回数が2回以下であるには、時短状態への移行に関する設定(S820、S825)を行う。
【0216】
これに対して、S817hで肯定判定される場合(S817h:yes)、図32(a)のS817jに移行し、リミットカウントフラグの値を「0」とする処理(S817j)を行う。更に、S817lでリミットカウンタを初期化する(「0」にする)処理(817l)を行った後、実施例1と同様なS830~S845を実行した後、リターンする。
つまり、第1小当りの連続発生回数が制限回数に到達した場合には、時短状態への移行に関する設定(S820、S825)を行うことなく、実施例1と同様なS830~S845を実行した後、リターンする。
【0217】
また、S817aで否定判定される場合(S817a:no)、つまり、図柄大当りに関わる大当り遊技(図柄大当り遊技)を終了する場合(S817a:no)には、S817bに移行する。
このS817bでは、リミットカウントフラグの値が「1」であるか否かを判定する。このS817bで肯定判定される場合(S817b:yes)、S817cでリミットカウントフラグの値を「0」とする処理と、リミットカウンタを初期化する(「0」にする)処理(S817c)とを行い、更に、時短状態への移行に関する設定(S820、S825)を行った後、実施例1と同様なS830~S845を実行した後、リターンする。
【0218】
また、S817bで否定判定される場合は(S817b:no)、S817cをスキップして、時短状態への移行に関する設定(S820、S825)を行った後、実施例1と同様なS830~S845を実行した後、リターンする。
【0219】
実施例3によると、実施例1に加えて以下の効果を得ることができる。
つまり、実施例3のパチンコ機50によれば、図柄大当り遊技実行後の時短状態に第1小当りを発生させると時短リミッタが作動するまで時短遊技(特別図柄に関する当否判定を時短状態で実行する遊技、つまり、小当り確率が高く、役物大当りに結び付き易い遊技)が維持される。このため、第1小当りの初当りを発生した時点で、3回の役物大当りを発生させる可能性を生じ、遊技興趣を更に高めることができる。
その一方において、実施例3のパチンコ機50は、時短リミッタを備えるため、無制限に第1小当りを発生する事態を防止できる。よって、徒に遊技者の射幸心を煽ることを防止できる。
【0220】
すなわち、実施例3のパチンコ機50では、「第1小当り発生=役物大当り」であるので、第1小当り発生(役物大当り発生)が所定回数(実施例3では「3回」を例示)に達する(リミッタ到達)ことで、遊技者にとって有利な時短状態が終了するか、第2小当り発生で当該時短状態が終了するかという興趣ある遊技性を得ることができる。
【0221】
次に、実施例3の変形例(以下、変形例1という)について説明する。
実施例3では、リミットカウンタの値が「制限値(3)」になると、役物大当り遊技を実行した後の遊技状態を一律に非時短状態とする制御を行ったが、変形例1に示すように、リミットカウンタの値が「制限値(3)」になると、小当りとして一律に第2小当りが発生することとされてもよい。
【0222】
変形例1では、図32(a)の代わりに図32(b)を用いる点と、小当り図柄を選択する際(図10のS275を参照)に、図30(b)に示す小当り図柄決定用テーブルを参照する点が実施例3と異なる。
つまり、図31のS817hで、リミットカウンタのカウント値が制限回数(リミット回数「3」)に到達したと判定すると(S817h:yes)、図32(b)に示すように、S817jの処理を経て、S817kでリミット到達フラグの値を「1」とした後、S817lの処理に以降する。ここで、リミット到達フラグは、リミットカウンタが計数する連続回数(時短状態で発生する第1小当りの連続回数)がリッミト回数(制限回数の3回)に到達したことを示すフラグである。
【0223】
変形例1では、図10のS275の処理(小当り図柄選択処理)において、図30(b)の小当り図柄選択用テーブルを参照しつつ乱数抽選により、停止表示される小当り図柄を選択する。但し、小当り図柄選択用テーブルとしては、リミットカウンタがリミット値(「3」)に到達した時に参照するリミット到達時用のテーブル(リミット到達フラグの値が「1」である場合に参照する小当り図柄選択用テーブル)と、リミットカウンタがリミット値(「3」)に未到達であるときに参照するリミット未到達時用のテーブル(リミット到達フラグの値が「0」である場合に参照する小当り図柄選択用テーブル)と、を備える。なお、後者のリミット未到達時用のテーブルは、(1)リミットカウントフラグの値が「1」であるがリミットカウンタがリミット値になる前の場合と、(2)リミットカウントフラグの値が「0」である場合に参照する小当り図柄選択用テーブルである。
【0224】
リミット未到達時用のテーブルを参照すると、第1小当り図柄(第1小当り)と、第2小当り図柄(第2小当り)が、それぞれ50%の割合で選択される。
一方、リミット到達時用のテーブルを参照すると、一律に第2小当り図柄(第2小当り)が選択される。但し、リミットカウンタがリミット値(「3」)に到達した後に実行される当否判定の結果が小当りとなり、このリミット到達時用のテーブルを参照すると、リミット到達フラグの値が「0」とされる。
【0225】
変形例1によると、実施例3の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
第1小当りが発生することに基づいて、役物大当りを発生することが「3回」連続すると、その後の当否判定の結果が小当りとなっても、当該小当りの種類を示す小当り図柄として、第1小当り図柄が選択されることはない。この場合、有利度が高い第1小当り図柄が表示されても、その後、役物大当りを発生しないケースを生じ、遊技者に不満を与える事態を生ずる可能性がある。これに対して、変形例1では、役物大当りの発生(小当り図柄として、第1小当り図柄が選択されること)が「3回」連続した後には、小当りを発生する際に、小当り図柄として第2小当り図柄が一律に選択されるため(小当り図柄として第2小当り図柄が一律に停止表示されるため)、遊技者に不満を与える事態を生ずることを防止できる。
【0226】
以上のように本発明の実施例を説明したが、本発明の範囲は前述の実施例や変形例に示す範囲に限定されず、本発明の範囲内で種々の変形例を例示することができる。
【0227】
すなわち、実施例2では、時短状態において当否判定の結果が小当りとなると、乱数抽選を行い、第1小当り及び第2小当りの何れを発生させるかを選択(決定)し、第2小当りを所定回数発生させると時短状態が終了させる態様を例示した。また、実施例3では、時短状態において当否判定の結果が小当りとなると、乱数抽選を行い、第1小当り及び第2小当りの何れを発生させるかを選択(決定)し、第1小当りを所定回数発生させると時短状態が終了する態様を例示した。
【0228】
但し、図33(a)の変形例2に示すように、図柄大当り遊技実行後の時短状態において、当否判定の結果が小当りである場合、選択可能な第1小当り(役物大当りを生起させる第1小当り)の態様を複数態様備える。そして、図柄大当り遊技実行後の時短状態において、最初に選択された第1小当り(第1小当り図柄)の種類(態様)によって、時短状態を終了させる「第2小当りの選択回数(第2小当り図柄が停止表示される回数)」を決定してもよい。
【0229】
つまり、図10のS275の処理(小当り図柄選択処理)において、図33(a)の小当り図柄選択用テーブルを参照しつつ乱数抽選により、停止表示される小当り図柄を選択(決定)する。具体的には、変形例2においても、図柄大当り遊技実行後の時短状態において当否判定の結果が始めて小当りとなった場合、停止表示される小当り図柄として第1小当り図柄と、第2小当り図柄とがそれぞれ50%の割合で選択される。但し、変形例2においては、図柄大当り遊技実行後の時短状態で最初に選択される第1小当り図柄(以下、設定時第1小当り図柄という)を複数態様備え、何れの態様の設定時第1小当り図柄が選択されるかによって、図柄大当り遊技実行後に移行した時短状態の終了条件が設定される。
【0230】
具体的に説明すると、図33(a)に示すように、設定時第1小当り図柄として、第1小当り図柄A(第1小当りA)、第1小当り図柄B(第1小当りB)、及び、第1小当り図柄C(第1小当りC)のうちの何れかが選択される。そして、設定時第1小当り図柄として、第1小当り図柄A(第1小当りA)が選択される場合には、第2小当りが1回発生すると時短状態を終了する。また、設定時第1小当り図柄として、第1小当り図柄B(第1小当りB)が選択される場合には、第2小当りが2回発生すると時短状態を終了する。更に、設定時第1小当り図柄として、第1小当り図柄C(第1小当りC)が選択される場合には、第2小当りが5回発生すると時短状態を終了する。
【0231】
そして、このように時短状態の終了条件を設定した後においても、設定された第2小当り回数となるまでに(設定された時短状態の終了条件が成立するまでに)、当否判定の結果が小当りとなった場合には、図33(b)に示すように、停止表示される小当り図柄として第1小当り図柄と、第2小当り図柄とがそれぞれ50%の割合で選択される。
なお、このように、時短状態の終了条件を設定した後において、設定された第2小当り回数となるまでに、当否判定の結果が図柄大当りとなった場合には、設定された時短状態の終了条件がクリアされてもよい。この後、図柄大当り遊技実行後の時短状態において、当否判定の結果が小当りとなり、小当り図柄として第1小当り図柄が選択される場合、選択される第1小当り図柄の態様に従い(図33(a)に従い)、時短状態の終了条件が新たに設定されてもよい。
同様に、時短状態の終了条件を設定した後において、設定された第2小当り回数となるまでに、第1小当り図柄が選択される場合には、設定された時短状態の終了条件をクリアしてもよい。かかる場合、役物大当り遊技実行後の時短状態において、当否判定の結果が小当りとなり、小当り図柄として第1小当り図柄が選択される場合、選択される第1小当り図柄の態様に従い(図33(a)に従い)、時短状態の終了条件を新たに設定してもよい。
【0232】
ここで、変形例3では、非時短状態で図柄大当りを発生し、図柄大当り遊技を実行後の時短状態に移行した場合、第1小当り図柄の態様に従い当該時短状態(以下、初回の時短状態という)の終了条件を設定したが、設定された第2小当り回数となるまでに、図柄大当り若しくは役物大当りを生じ、対象となる大当り遊技を実行した後、再び時短状態に移行する場合は以下のようにしてもよい。つまり、この再び時短状態に移行した場合においては、当否判定の結果が小当りとなると、実施例1の時短状態の終了条件(第2小当りが1回数発生する終了)を設定してもよい。
【0233】
また、図34(a)及び(b)の変形例3に示すように、当否判定の結果が大当りである場合、選択可能な大当り図柄によって、図柄大当り遊技実行後の時短状態を終了させる「第2小当りの発生回数」を決定してもよい。
つまり、図10のS260の処理(大当り図柄選択処理)において、図34(a)若しくは(b)の大当り図柄選択用テーブルを参照しつつ乱数抽選により、停止表示される大当り図柄を選択(決定)し、選択される大当り図柄によって、図柄大当り遊技実行後の時短状態終了条件(第2小当りの発生回数)を決定してもよい。
なお、変形例3で時短状態の終了条件を設定した後において、設定された第2小当り回数となるまでに、当否判定の結果が図柄大当りとなった場合には、設定された時短状態の終了条件をクリアしてもよい。この後、図柄大当り遊技実行後の時短状態において、当否判定の結果が大当りとなった場合、選択される大当り図柄の態様に従い(図34(a)及び(b)に従い)、時短状態の終了条件が新たに設定されてもよい。
【0234】
また、図34(c)及び(d)の変形例4に示すように、当否判定の結果が大当りである場合、選択可能な大当り図柄によって、図柄大当り遊技実行後の時短状態を終了させる「第1小当りの発生回数」を決定してもよい。
なお、変形例4において時短状態の終了条件を設定した後において、設定された第1小当り回数となるまでに、当否判定の結果が図柄大当りとなった場合には、設定された時短状態の終了条件はクリアされる。この後、図柄大当り遊技実行後の時短状態において、当否判定の結果が大当りとなった場合、選択される大当り図柄の態様に従い(図34(c)及び(d)に従い)、時短状態の終了条件が新たに設定される。
但し、時短状態の終了条件を設定した後において、設定された第1小当り回数となるまでに、第2小当り図柄が選択される場合には、設定された時短状態の終了条件をクリアしてもよい。
【0235】
以上の変形例2に示すように、図柄大当り遊技実行後の時短状態において、初めて第1小当りを発生させる際に、停止表示される第1小当り図柄の態様によって、当該時短終了条件が選択されてもよい。また、変形例3や4に示すように、図柄大当りを発生させる際に停止表示される大当り図柄の態様によって、図柄大当り遊技実行後の時短状態の時短終了条件が選択されることとしてもよい。そして、これら変形例2~変形例4の何れかの態様を採用することとすれば、より変化に富んだ遊技を行うことができる。従って、遊技興趣を更に一層向上させることができる。
【0236】
また、本発明においては、図35の変形例5に示す第1小当りが発生すると、特定領域106を有する大入賞口A(第2大入賞口15)が作動し、第2小当りが発生すると特定領域を有しない大入賞口B(第3大入賞口15B)が作動し、図柄大当り遊技又は役物大当り遊技を実行すると大当り遊技専用の大入賞口C(第1大入賞口14)が作動してもよい。
【0237】
また、このとき、大当り遊技専用の大入賞口C(第1大入賞口14)と、大入賞口A(第2大入賞口15)と、第2始動口12を右打ち領域3R(右流下経路)に設け、大入賞口B(第3入賞口15B)を左打ち領域3L(左流下経路)に設ける。ここで、大入賞口B(第3大入賞口15B)として、単一の開閉羽根部材Wを、その下端側の支点Xを基準に所定角度、回転させることによって、センターケース5の左側面に設けられた開口(遊技球が入球可能な開口)を開閉するタイプの大入賞口を例示することができる。
【0238】
なお、図35において実線で示すように、開閉羽根部材Wを略起立した姿勢(以下、閉鎖状態という)とすることで、開口が閉鎖され、当該開口への遊技球が入球不可能とされる。また、図35において破線で示すように、閉鎖状態の開閉羽根部材Wが支点Xを基準に所定角度回転すると(例えば、約30度左回転すると)、開閉羽根部材Wは傾動(例えば、閉鎖状態から約30度左回転方向に傾動)し、開放状態となる。つまり、第2小当りを発生すると、大入賞口B(第3入賞口15B)は、遊技球が入球可能な状態となる。
【0239】
このように、遊技球の流下経路として左流下経路(左打ち領域3L)と右流下経路(右打ち領域3R)を備える場合において、大入賞口B(第3大入賞口15B)を、第2始動口12、特定領域を備える大入賞口A(第2大入賞口15)、大当り遊技専用の大入賞口C(第1大入賞口14)とは異なる流下経路に配置してもよい。
【0240】
この場合、遊技球の発射強度を高め、右打ち領域3Rに向かって遊技球を発射すると、特定領域を備える大入賞口A(第2大入賞口15)や大当り遊技専用の大入賞口C(第1大入賞口14)に効率的に遊技球を入球させることができる。
一方、特定入賞を望めない、第2小当りを実行する際には、遊技球の発射強度を控えめとし、大入賞口B(第3入賞口15B)への入球を狙うこととなる。
つまり、変形例5によると、特定入賞を望めない第2小当りと、特定入賞を望める第1小当りをメリハリを持って行うことができできる。
【0241】
また、本発明の遊技機は、所謂「封入式の遊技機」であっても、「非封入式の遊技機」であってもよい。
【0242】
[特許請求の範囲との対応]
次に、上記実施形態(実施例)の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
「パチンコ機50」が、「遊技機」の一例に相当する。
図2及び図5の第1特別図柄表示装置9と第2特別図柄表示装置10が、特別図柄表示手段の一例に相当する。
図10のS215~S250、S270に至る処理が当否判定実行手段の一例に相当する。
図10のS275の処理が選択手段の一例に相当する。
【0243】
図14のS500の否定判定を経て図18~20に至る処理が、第1大当り遊技実行手段の一例に相当する。
図14のS505の否定判定を経て図15~16に至る処理が、第1小当り遊技実行手段の一例に相当する。
図17図18~20に至る処理が、第2大当り遊技実行手段の一例に相当する。
図14のS507の否定判定を経て図21~22に至る処理が、第2小当り遊技実行手段の一例に相当する。
【符号の説明】
【0244】
1;遊技盤、3;遊技領域、3L:左打ち領域、3R:右打ち領域、6;演出図柄表示装置、11;第1始動口、12;第2始動口、14;第1大入賞口、15;第2大入賞口、80;主制御装置、82;演出図柄制御装置、83;サブ統合制御装置。
図1
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