(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018305
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】宿泊施設向けシステム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20220120BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121331
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】319000436
【氏名又は名称】ラトナ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100185878
【弁理士】
【氏名又は名称】植田 晋一
(74)【代理人】
【識別番号】100098899
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 信市
(74)【代理人】
【識別番号】100163865
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 健
(72)【発明者】
【氏名】高橋 智
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】宿泊施設内のシステム間の情報連携を図ることにより、宿泊施設全体として業務効率化を図り、ひいては顧客体験の向上を図るシステム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置1を含む受付用システムと、受付用システムとネットワークを介して接続された1又は複数のスタッフ用端末5から成る、宿泊施設向けシステム100であって、情報処理装置は、チェックインを行う顧客の識別処理を行う顧客識別処理部と、識別された顧客のチェックイン処理を行うチェックイン処理部と、を備える。スタッフ用端末は、チェックイン処理に応じて、スタッフ用端末に客室毎のチェックイン状況を表示するチェックイン状況表示部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を含む受付用システムと、前記受付用システムとローカルエリアネットワークを介して接続された1又は複数のスタッフ用端末とから成る、宿泊施設向けシステムであって、
前記情報処理装置は、
チェックインを行う顧客の識別処理を行う、顧客識別処理部と、
識別された顧客のチェックイン処理を行う、チェックイン処理部と、を備え、
前記スタッフ用端末は、
前記チェックイン処理に応じて、前記スタッフ用端末へと客室毎のチェックイン状況を表示する、チェックイン状況表示部を備える、宿泊施設向けシステム。
【請求項2】
前記受付用システムは、さらに、カメラを備え、
前記情報処理装置は、さらに、
前記カメラにより撮影された顧客画像を取得する、画像取得部を備え、
前記顧客識別処理部は、さらに、
前記顧客画像に基づいて顧客の識別処理を行う、画像識別処理部を備える、請求項1に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項3】
前記画像識別処理部は、さらに、
画像から所定の学習済モデルを利用して前記画像に含まれる顧客を分類する推論処理部を備えた画像処理サーバへと、前記顧客画像を送信する画像送信部と、
前記画像処理サーバから、前記顧客画像に対応する分類記号を受信して前記顧客の識別処理を行う、分類記号受信部と、を備える、請求項2に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項4】
前記分類記号受信部は、
前記画像処理サーバにおいて前記顧客画像に対応する分類記号が検出できない場合には、前記顧客画像に対応する前記分類記号に代えて前記画像処理サーバにより新規に発行された新規分類記号を受信し、
前記チェックイン処理部は、
前記新規分類記号を受信した場合には、宿泊予定者情報を読み出して前記新規分類記号との同期処理を行う、同期処理部を備え、前記同期処理が行われた顧客のチェックイン処理を行う、請求項3に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、さらに、受付用スタッフの使用を想定した処理を行うモードと、前記顧客の使用を想定したモードのいずれかのモードを実行する、選択的モード実行部を備える、請求項1~4に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項6】
前記受付用システムは、さらに、マイクを含み、
前記情報処理装置は、
前記マイクを介して取得されたチェックインを行う顧客の音声を音声信号として取得する、音声信号取得部と、
前記音声信号に基づいて、前記顧客の音声からキーワード抽出を行う、キーワード抽出部と、
抽出された前記キーワードの一部又は全部を識別された前記顧客の顧客情報と紐付けて記憶する、記憶処理部と、を備える、請求項1~5に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項7】
前記キーワード抽出部は、さらに、
音声信号から所定の学習済モデルを利用して前記音声信号に含まれるキーワードを生成する推論処理部を備えた音声信号処理サーバへと、前記音声信号を送信する音声信号送信部と、
前記音声信号処理サーバから、前記音声信号に対応するキーワードを受信して前記キーワード抽出を行う、キーワード受信部を備える、請求項6に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項8】
前記キーワード抽出部は、さらに、
前記音声信号のうち、前記顧客と前記受付用システムを利用する受付スタッフとの会話のうちで前記受付スタッフが復唱した部分に基づいて前記キーワードを抽出する、復唱区間利用抽出部を備える、請求項6に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項9】
前記情報処理装置及び前記スタッフ用端末はクラスタを構成し、前記情報処理装置及び前記スタッフ用端末において実行される各処理は、所定の単位でマイクロサービスとして実装される、請求項1~8に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項10】
各前記マイクロサービスは、それぞれコンテナ化されており、コンテナ化された各前記マイクロサービスはオーケストレーションツールによりオーケストレーション制御されている、請求項9に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項11】
前記マイクロサービスは、サービス仲介サービスと、複数の処理サービスを含み、
複数の前記処理サービスのうち、一の処理サービスは、後続の処理サービスを特定する情報を含む出力データファイルを所定の記憶領域に出力し、かつ、処理済データを後続の処理サービスへと送信し、
前記サービス仲介サービスは、前記一の処理サービスによる前記出力データファイルに基づいて後続の処理サービスを特定して、当該後続の処理サービスへと実行指令を行う、請求項10に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項12】
前記情報処理装置は、さらに、
チェックアウトを行う顧客の識別処理を行う、顧客識別処理部と、
識別された前記顧客のチェックアウト処理を行う、チェックアウト処理部と、を備える、請求項1~11に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項13】
前記情報処理装置は、さらに、
前記チェックアウト処理の際に、前記チェックイン処理以後に前記顧客情報に加えられた修正を選択的に登録する、選択的登録部を備える、請求項12に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項14】
前記スタッフ用端末は、前記客室の清掃状況を修正登録する清掃情報修正処理部を備える、請求項1~13に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項15】
前記スタッフ用端末は、前記客室の設備状況を修正登録する設備情報修正処理部を備える、請求項1~14に記載の宿泊施設向けシステム。
【請求項16】
情報処理装置を含む受付用システムと、前記受付用システムとローカルエリアネットワークを介して接続された1又は複数のスタッフ用端末とから成る、宿泊施設向けシステムの制御方法であって、
前記情報処理装置は、
チェックインを行う顧客の識別処理を行う、顧客識別処理ステップと、
識別された顧客のチェックイン処理を行う、チェックイン処理ステップと、を実行し、
前記スタッフ用端末は、
前記チェックイン処理に応じて、前記スタッフ用端末へと客室毎のチェックイン状況を表示する、チェックイン状況表示ステップを実行する、宿泊施設向けシステムの制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、旅館等の宿泊施設において利用可能なシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従前より、旅館等の宿泊施設に対してシステムを導入することにより業務の効率化を図ることが検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、フロント業務を行う係員がいない場合でも、宿泊施設にチェックインすることが可能なシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従前のシステムにおいては、特許文献1のようにチェックインやチェックアウト等の個別の業務のシステム化が行われることがあっても、施設内のシステム間の情報連携が不十分であった。そのため、宿泊施設全体として業務効率が最適化されておらず、ひいては顧客体験を十分に向上させることができなかった。
【0006】
本発明は、上述の技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、宿泊施設内のシステム間の情報連携を図ることにより、宿泊施設全体として業務効率化を図り、ひいては顧客体験の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の技術的課題は、以下の構成を有する宿泊施設向けシステム等により解決することができる。
【0008】
すなわち、本発明に係る宿泊施設向けシステムは、情報処理装置を含む受付用システムと、前記受付用システムとローカルエリアネットワークを介して接続された1又は複数のスタッフ用端末とから成る、宿泊施設向けシステムであって、前記情報処理装置は、チェックインを行う顧客の識別処理を行う、顧客識別処理部と、識別された顧客のチェックイン処理を行う、チェックイン処理部と、を備え、前記スタッフ用端末は、前記チェックイン処理に応じて、前記スタッフ用端末へと客室毎のチェックイン状況を表示する、チェックイン状況表示部を備えている。
【0009】
このような構成によれば、受付においてチェックイン処理を行うとチェックイン状況が現場のスタッフ用端末へと共有されるので、スタッフは顧客が客室へと移動する前に客室準備を行うことができる。すなわち、宿泊施設全体として業務の効率化を図ることができると共に顧客体験を向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、宿泊施設全体として業務効率化を図り、ひいては顧客体験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図3】
図3は、宿泊施設向けシステムのソフトウェア構成図である。
【
図4】
図4は、マイクロサービス実行の機能ブロック図である。
【
図5】
図5は、マイクロサービス間の処理データの受け渡しに関するフローチャートである。
【
図6】
図6は、モード提示動作のゼネラルフローチャートである。
【
図7】
図7は、モード選択初期画面の表示例である。
【
図8】
図8は、各種装置の配置に関する説明図である。
【
図9】
図9は、チェックインモード処理の詳細フローチャートである。
【
図10】
図10は、事前処理に関する詳細フローチャートである。
【
図11】
図11は、画像認識処理の詳細フローチャートである。
【
図13】
図13は、音声信号処理の詳細フローチャートである。
【
図14】
図14は、チェックイン処理の際のカメラ起動中の撮影用画面の表示例である。
【
図15】
図15は、チェックイン処理の際のカメラ起動完了後の撮影用画面の表示例である。
【
図19】
図19は、チェックイン完了要求画面の表示例である。
【
図20】
図20は、顧客情報管理モードにおける画面表示例である。
【
図22】
図22は、予約者に関する詳細情報表示画面の表示例である。
【
図23】
図23は、ウェブサイトを介した予約に関する説明図である。
【
図24】
図24は、客室情報管理モード処理の詳細フローチャートである。
【
図26】
図26は、客室に関する詳細情報表示画面の表示例である。
【
図27】
図27は、チェックアウトモード処理の詳細フローチャートである。
【
図28】
図28は、チェックアウト処理の際のカメラ起動中の撮影用画面の表示例である。
【
図29】
図29は、チェックアウト処理の際のカメラ起動完了後の撮影用画面の表示例である。
【
図30】
図30は、チェックアウト完了要求画面の表示例である。
【
図32】
図32は、決済システムと連携させた場合の表示例である。
【
図34】
図34は、マスタ管理モードにおける画面表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施の形態について添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0013】
(1.第1の実施形態)
(1.1 システムの構成)
まず、
図1~
図3を参照しつつ、本実施形態に係るシステムの構成について説明する。
【0014】
図1は、システムの全体構成図である。同図から明かな通り、宿泊施設内に設けられる宿泊施設向けシステム100は、インターネットを介して、画像信号処理サーバ17、音声信号処理サーバ18及びデプロイサーバ19に接続されている。
【0015】
また、宿泊施設向けシステム100は、情報処理装置1と、スタッフ用端末5と、宿泊施設内に配置される情報共有ディスプレイ6とがローカルエリアネットワーク(LAN)(エッジネットワーク)を介して接続されることにより構成されている。情報処理装置1は、さらに、後述するように、受付近傍に配置されるカメラ2と、マイク3と、タッチパネルディスプレイを備えたタブレット端末4と接続されている。
【0016】
図2は、情報処理装置1の構成図である。同図から明かな通り、情報処理装置1においては、制御部11、記憶部12、入出力ポート13、通信部14、表示部15及び入力部16とが互いにバスを介して接続されている。
【0017】
制御部11は、CPU及び/又はGPU等の制御処理装置であり後述の各種のプログラムの実行等を行う。記憶部12は、ROM、RAM、フラッシュメモリ又はハードディスク等からなる記憶装置であり、後述の各種のデータ、例えば、宿泊情報を含む顧客情報、従業員情報又は客室関連情報等や、後述の種々のプログラムを格納している。入出力ポート13は外部装置との接続インタフェースであり、カメラ2、マイク3又はタブレット端末4等と接続される。通信部14は、外部装置との通信処理を行う通信ユニットである。表示部15は、接続されるタブレット端末4等の表示を制御する。入力部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等を介して得られた入力信号を処理する。なお、スタッフ用端末5も情報処理装置1と略同様の構成を有している。
【0018】
図3は、宿泊施設向けシステム100のソフトウェア構成図である。本実施形態においては、後述の処理が所定単位に分割され各処理がコンテナ化されると共にオーケストレーションツールにより制御されている。これにより、ハードウェアリソースの管理がされている。なお、この所定単位の処理のそれぞれを本実施形態においてはマイクロサービスと称する。
【0019】
各装置には、オペレーションシステム(OS)41がインストールされている。OS41には、コンテナ環境の構築及びコンテナ環境におけるアプリケーションの実行を行うコンテナエンジン42、及び、コンテナ環境のハードウェアリソースを管理するオーケストレーションツール43が設けられている。
【0020】
コンテナエンジン42は、ハードウェアリソース等を仮想化することで論理的なコンテナ領域を形成する。そして、アプリケーションは、コンテナ環境での動作に用いるライブラリと一体的に構成されている。その結果、コンテナ化されたアプリケーションは、コンテナ領域で動作する。
【0021】
なお、このようなアプリケーションとライブラリとを一体的に構成することは、コンテナ化と称されることがある。また、コンテナ化されたアプリケーションは、単にコンテナと称されることもある。このように、コンテナエンジン42を導入することでコンテナ環境が構築され、アプリケーションをコンテナ化することで、コンテナ環境においてコンテナの実行が可能となる。
【0022】
オーケストレーションツール43は、コンテナエンジン42によって仮想化されたハードウェアリソースを管理(オーケストレーション)する。
【0023】
詳細には、オーケストレーションツール43は、コンテナ化されたアプリケーションが実行される環境として、クラスタ44と称される論理領域を構築する。クラスタ44には、クラスタ44の全体を管理するマスタ45と、アプリケーションの実行環境であるノード46とが設けられる。マスタ45は、コンテナ47の実行環境であるノード46のハードウェアリソースの管理を行う。
【0024】
ノード46においては、アプリケーションがライブラリと一体となって構成されるコンテナ47が設けられ、1以上のコンテナ47(
図3においては2つのコンテナ47)が、ポッド48という単位で管理されている。なお、コンテナ47は、1または2以上のコンテナ47により構成されうる。ポッド48は、ノード46内においてポッド管理ブロック49によって管理される。なお、ポッド管理ブロック49は、マスタ45からの指示に従って、ノード46におけるリソース管理を行う。
【0025】
このように、コンテナエンジン42及びオーケストレーションツール43が導入された環境においては、コンテナ化されたアプリケーションはポッド48の単位で管理される。そして、ポッド48は、クラスタ44内のノード46において実行される。なお、コンテナ化されていないアプリケーション(
図3において不図示)は、クラスタ44のリソースを用いずに動作させてもよい。このようなコンテナ化されていないアプリケーションは、クラスタ44内のポッド48と双方向に通信することができる。
【0026】
なお、本実施形態においては、コンテナイメージ等はシステムの初期設定時にインターネットを介してデプロイサーバ19からダウンロードされる。しかしながら、本発明はこのような構成に限定されず、各装置に予めソフトウェアをデプロイしてから導入する等してもよい。
【0027】
また、本実施形態においては、クラスタ44内に1つのノード46が設けられる例について説明したが、これに限らない。クラスタ44内に複数のノード46が設けられてもよい。また、本実施形態においては、1つの情報処理装置1のハードウェアリソースを用いてクラスタ44が構成される例について示したが、これに限らない。2以上の異なるデバイスのハードウェアリソースを用いてクラスタ44が構成されてもよい。オーケストレーションツール43は、1以上のハードウェアのリソースを用いて1以上のクラスタ44を構成することができる。
【0028】
(1.2 システムの動作)
(マイクロサービス処理)
図4及び
図5を参照しつつ、本実施形態に係る各処理の基本的な動作について説明する。
【0029】
図4は、本実施形態に係るマイクロサービス実行の機能ブロック図である。同図から明かな通り、後述の様々な連続的処理の一部を構成する3つの処理(第1マイクロサービス52、第2マイクロサービス53、第3マイクロサービス54)と、それらのマイクロサービス間の動作管理を行うサービスブローカ51は、ノード46においてそれぞれマイクロサービスとしてコンテナ化されている。
【0030】
各マイクロサービス(52~54)は、それぞれ受信データ領域(521、531、541)と送信データ領域(522、532、542)を備えており、サービスブローカ51は、各マイクロサービス(52~54)の送信データ領域(522、532、542)を所定の周期で監視している。
【0031】
図5は、各マイクロサービス間の処理データの受け渡しに関するフローチャートである。同図において、左側のフローチャートは、サービスブローカ51の動作に関するフローチャートであり、中央のフローチャートは、第1マイクロサービス52の動作に関するフローチャートであり、さらに、右側のフローチャートは、第2マイクロサービス53の動作に関するフローチャートである。
【0032】
処理が開始すると、サービスブローカ51は、各マイクロサービスの送信データ領域に新たに書き込まれたデータファイルが存在するかを確認する(S101)。このデータファイルには、マイクロサービスにおける処理の結果データと、後続のマイクロサービスを特定する情報が含まれている。サービスブローカ51はこの確認処理をデータファイルの存在が確認されるまで継続する(S102NO)。
【0033】
サービスブローカ51は、この確認処理により送信データ領域にデータファイルが存在すると判定した場合には(S102YES)、当該データファイルを取得する処理を行い(S103)、その内容を読み込み、後続のマイクロサービスを特定する処理を行う(S103)。
【0034】
後続のマイクロサービスを特定した後、サービスブローカ51は、コンテナ化された当該後続マイクロサービスに対して通信の確立を行う(S105)。その後、当該後続マイクロサービスに対して処理の実行指令を送信する(S106)。この処理の実行指令の後、データファイルを所定のデータベースへと書き込み(S107)、再び、一連の処理(S101~S107)が行われる。
【0035】
一方、第1マイクロサービスにおいては、実行指令を受信するまで待機状態(S111NO)にあった第1マイクロサービス52は、サービスブローカ51により実行指令を受信すると(S111YES)、対応する受信データ領域に、先のマイクロサービスにより送信された処理対象となるデータが存在するか否かを判定する処理を行う(S112)。
【0036】
受信データ領域にデータが存在しない場合には待機処理を行う(S112NO)。一方、受信データ領域にデータが存在する場合には(S112YES)、当該データに対して第1マイクロサービスに対応する第1の処理を行う(S113)。この第1の処理の処理結果となるデータファイルは対応する送信データ領域に記憶される(S114)。なお、このデータファイルの記憶処理は上述したようにサービスブローカ51により検出される(S102YES)。
【0037】
データファイルの送信データ領域への記憶処理の後(S114)、後続のマイクロサービス、同図の例にあっては第2のマイクロサービス(S115)への通信確立処理が行われる(S115)。その後、第1マイクロサービスから第2マイクロサービスへと第1の処理による処理済データ部分を送信する処理が行われる(S116)。この処理の後
再び、一連の処理(S111~S116)が行われる。
【0038】
第2マイクロサービス53の動作は、第1の処理(S113)に代えて第2の処理(S123)を行う点を除き、第1マイクロサービス52と略同一であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0039】
このように、第1の処理により処理済データと後続マイクロサービス情報とが含まれるデータファイルが生成され、このデータファイルに基づいて後続の第2のマイクロサービスに第1の処理済データが提供されることにより、プロセス間の処理結果の送信を柔軟に行えるようになる。従って、各プロセスの処理の順序の変更、追加や削除等がある場合のように、プロセスの処理順が動的に変更される場合などであっても、システムに大きな変更を加える必要がない。このようにして、処理装置内のシステム構成の変更等にも柔軟に対応することができる。
【0040】
なお、各マイクロサービスは、後述の処理を構成するあらゆる処理を含む。例えば、後述する撮影用画面表示処理(S401)、カメラの起動処理(S402)、動画像の取得処理(S403)等の各処理が、それぞれコンテナ化されたマイクロサービスとなり得る。また、上述の構成によれば、例えば、識別子の照合処理(S407)の結果に応じて次の処理が変わるような、選択的に後続のマイクロサービスが決定される場合であっても(
図9参照)、データファイルに基づき動的かつ柔軟に後続のマイクロサービスを特定して実行させることができる。
【0041】
このようなシステムを互いに独立な小単位のコンポーネントの集合として設計するマイクロサービスアーキテクチャによれば、システム開発の負担が軽減されてシステムの設計コストが下がるため、導入コストも低下し、ひいては宿泊施設におけるシステムの導入拡大にも寄与することができる。また、処理速度の向上や各コンポーネント単位での変更の容易化等のメリットが得られる。
【0042】
(モード提示動作)
図6~
図7を参照しつつ、情報処理装置1において行われるモード提示動作について説明する。
【0043】
図6は、モード提示動作のゼネラルフローチャートである。同図から明かな通り、処理が開始すると、タブレット端末4へとモード選択初期画面の表示処理が行われる(S1)。このモード選択初期画面が表示された後、所定の入力を検出するまで待機状態となる(S2NO)。
【0044】
図7は、タブレット端末4に表示されるモード選択初期画面の表示例である。同図から明かな通り、同図において左上には「旅館向けシステム」というシステム名称が表示され、画面右上には「Powered by X」といった提供主体の表示がなされている。
【0045】
同図左側には、縦一列に上から、チェックインモード選択領域61、チェックアウトモード選択領域62、予約情報管理モード選択領域64、客室情報管理モード選択領域65、顧客情報管理モード選択領域66、及び、マスタ管理モード選択領域67が配置されている。後述するように、各領域を選択すると、対応する処理内容が画面中央の内容表示領域600に表示される。
【0046】
図6に戻り、この状態において、タブレット端末4において入力が検出されると(S2YES)、モード検出処理(S3)が行われる。この検出処理の結果、チェックインモード選択領域61が選択されたと判定されるとチェックインモード処理が行われる(S4)。チェックアウトモード選択領域62が選択されたと判定されるとチェックアウトモード処理が行われる(S5)。予約情報管理モード選択領域64が選択されたと判定されると予約情報管理モード処理が行われる(S9)。客室情報管理モード選択領域65が選択されたと判定されると客室情報管理モード処理が行われる(S6)。顧客情報管理モード選択領域66が選択されたと判定されると顧客情報管理モード処理が行われる(S7)。マスタ管理モード選択領域67が選択されたと判定されるとマスタ管理モード処理が行われる(S10)。以下、各モードの動作について説明する。
【0047】
(チェックインモード)
図8~
図19を参照しつつ、チェックインモード処理(S4)の詳細について説明する。
【0048】
図8は、受付付近の受付担当スタッフ81と顧客82及び各種装置の配置に関する説明図である。同図において、チェックインを行おうとする顧客82は、カウンタ80を挟んで受付担当スタッフ81と対面している。
【0049】
カウンタ80上には、高さを調整する台8の上にカメラ2とマイク3が配置されている。カメラ2は顧客82の顔を画角内に捉えるよう配置され、また、マイク3は受付担当スタッフ81と顧客82の声を拾うことができるよう配置されている。なお、カウンタ80の受付担当スタッフ81側には図示しないタブレット端末4が配置されている。また、これらの装置(2~4)は、宿泊施設内に配置された図示しない情報処理装置1と接続されている。
【0050】
図9は、チェックインモード処理の詳細フローチャートである。同図から明かな通り、処理が開始すると、カメラ2から得られる画像信号に関する処理(S401等)と、マイク3から得られる音声信号に関する処理(S418等)が開始される。まず、画像信号に関する処理から説明する。
【0051】
画像信号に関する処理が開始すると、情報処理装置1は、撮影用画面を表示する処理を行うと共に(S401)、カメラ2の起動処理(S402)を行う。カメラの起動処理(S402)が完了した後は、カメラ2からは動画像情報が提供され、この動画像情報の取得・表示処理(S403)は後述の撮影ボタン601が選択されるまで行われる(S404NO)。
【0052】
図14は、カメラ2起動中のタブレット端末4における撮影用画面の表示例である。同図から明かな通り、画面中央の内容表示領域600の左上にはカメラ2を起動中(S402)であることを示すメッセージが表示され、右上にはチェックイン手続のうち撮影ステップを行っていることを示す情報が示されている。また、内容表示領域600の中央には撮影ボタン601が表示され、撮影ボタン601の直上には、「お客さまをチェックインします。現在のモードは、"非対面"モードです。お客さまにカメラの前に立ってもらい、良いタイミングで"撮影"ボタンを押してください。」とのメッセージが表示されている。同表示は顧客へと直接タブレット端末4を対面させない非対面モードにおける表示であり、同メッセージは受付担当スタッフ81に向けたメッセージである。なお、非対面モードであるか対面モードであるか否かを表す表示は、内容表示領域600の右下に、顧客82に誤って同画面を提示しないよう配置されている。また、同じく内容表示領域600の右下には「顧客リスト連携」との表示が配置されており、これは、顧客情報が読み出し可能な状態となっていることを示している。
【0053】
このように非対面モードと対面モードのいずれかを選択可能に構成されていることで、タブレット端末4を、本実施形態のように顧客82との対面接客を行う受け付けスタッフ81に利用させることもでき、又、顧客82が自身で無人チェックイン/チェックアウトする端末としても利用することができる。すなわち、機器を共用することができ費用削減等が可能となる。
【0054】
図15は、情報処理装置1によるカメラ2の起動が完了した後の撮影用画面の表示例である。
図14と同様の表示については説明を省略する。同図から明かな通り、内容表示領域600の左上にはカメラの起動(S402)を完了したことを示すメッセージが表示されている。また、内容表示領域600には、カメラ2を介して得られた動画像がその上に撮影ボタン601等を重畳するような態様で表示されている(S403)。同図の例にあっては、顧客82の上半身が画角内に入っている。
【0055】
図9に戻り、撮影ボタン601が選択されると(S404YES)、動画像に関する事前処理が行われる(S405)。
【0056】
図10は、事前処理(S405)に関する詳細フローチャートである。同図から明かな通り、処理が開始すると、撮影ボタン601が選択される前後の所定枚数の画像を特定する処理が行われる(S431)。その後、特定された画像から後述の画像認識処理に好適な画像を検出する処理が行われる(S432)。例えば、画像のエッジ検出等からボケ等を検出し、最適画像を検出してもよい。
【0057】
最適画像の検出処理が完了すると、次に、画像内から人を検出する処理が行われる(S433)。この後、検出結果を記憶して(S435)、事前処理は終了する。
【0058】
図9に戻り、事前処理(S405)が完了すると、事前処理された画像に基づいて顧客画像の分類処理が行われる(S406)。
【0059】
図11は、顧客画像の分類処理の詳細フローチャートである。同図左側のフローチャートは、情報処理装置1の動作を表し、同図右側のフローチャートは、画像信号処理サーバ17の動作を表している。
【0060】
処理が開始すると、情報処理装置1は、事前処理により人検出が行われた画像を送信する処理を行う(S441)。画像を受信するまで所定の待機状態(S444NO)にあった画像信号処理サーバ17は、画像を受信すると(S444YES)、画像に基づき学習済モデルを利用して出力パターンを推論する処理を行う(S445)。
【0061】
学習済モデルは、顧客画像を分類するよう機械学習することにより得られたものであり、画像情報を入力として後述の分類記号と対応する所定の出力パターンを推論する。
【0062】
画像信号処理サーバ17は、推論処理の後、得られた出力パターンが過去に登録された分類記号のいずれかと一致するか否かの照合処理を行う(S447)。この照合処理の結果、一致する分類記号が存在しないと判定される場合、すなわち、新規の顧客であると判定される場合、新たな分類記号を発行する処理が行われる(S452)。
【0063】
一方、一致する分類記号が存在する場合、後述の送信処理へと進む。
【0064】
画像信号処理サーバ17は、出力パターンが過去の分類記号と一致しない場合には発行された新たな分類記号を、また、出力パターンが既存の分類記号と一致する場合には当該既存の分類記号を、情報処理装置1へと送信する処理を行う(S450)。
【0065】
分類記号を受信するまで待機状態(S442NO)にあった情報処理装置1は、分類記号を受信すると(S442YES)、当該分類記号を記憶して処理は終了する。
【0066】
図9に戻り、顧客画像分類処理(S406)が終了すると、取得した分類記号を宿泊予約を行っている顧客の顧客情報の識別子と照合する処理を行う(S407)。
【0067】
照合処理の結果、分類記号と対応する予約客の顧客情報が存在する場合(S408YES)、チェックインフラグをオンにする等のチェックイン完了処理が行われると共に、後述の完了画面の表示処理が行われる(S410)。同時に、顧客情報管理モード選択ボタン602が選択されるまで待機状態(S412NO)とされる。
【0068】
この状態において顧客情報管理モード選択ボタンが選択されると(S412YES)、チェックインモード終了信号の音声信号処理プロセスへの送信処理が行われると共に(S413)、顧客情報管理モードを起動する処理が行われ(S414)、処理は終了する。
【0069】
図16は、チェックイン完了処理(S410)により表示されるチェックイン完了画面の表示例である。同図から明かな通り、内容表示領域600の中心には「お客さまのチェックインが完了しました。このお客様は既にFace情報が登録されているお客さまです。Customer Info.に進んでください。」との文章が表示されており、その直下には、顧客情報管理モード選択ボタン602が表示されている。この顧客情報管理モード選択ボタン602を選択することで顧客情報管理モード(S7)へと移行することができる。
【0070】
一方、
図9に戻り、照合処理(S407)の結果、分類記号と対応する予約客の顧客情報が存在しない場合(S408NO)、新規分類記号と宿泊予約している顧客の顧客情報に関して同期処理が行われる(S416)。
【0071】
図12は、同期処理(S416)の詳細フローチャートである。同図から明らかな通り、処理が開始すると、分類記号を宿泊予約している顧客の顧客リストと同期することを要求する画面を表示するための処理が行われる(S461)。この画面は、画面遷移を行うための顧客リストボタン603が選択されるまで表示される(S462NO)。
【0072】
図17は、同期要求画面の表示例である。同図から明らかな通り、内容表示領域600の中央には「お客さまのチェックイン登録を行っています。Face情報がなく、初めてのお客さまです。顧客リストと同期してください。」との文章が表示され、その直下には顧客リストボタン603が配置されている。すなわち、受付担当スタッフ81に対して、顧客リストへの同期を要求する表示がなされている。
【0073】
図12に戻り、次に、顧客リストボタン603が選択されると(S462YES)、顧客リストを読み出すと共に当該顧客リスト情報を種々の情報と共に所定の同期用画面として表示する処理が行われる(S463)。その後、特定の顧客が選択されるまで(S465NO)、待機状態が継続される。
【0074】
この待機状態において、特定の顧客が選択されたことを検出すると(S465YES)、当該特定された顧客を新規分類記号と同期させる処理が行われる(S467)。その後、チェックインの完了要求を行う画面を表示し(S468)、再び待機状態となる(S469NO)。この待機状態においてさらに表示されているチェックイン完了ボタン609が選択されると(S469YES)、同期処理(S416)は終了する。
【0075】
図18は、顧客リストボタン603を選択することにより表示される同期画面の表示例である。同図から明らかな通り、内容表示領域600の左側には、顧客画像表示領域605が設けられ、右側には、顧客名、宿泊日、泊数、人数、及び部屋数を含む表である顧客リストを表示する顧客リスト表示領域606が配置されている。
【0076】
例えば、顧客リスト表示領域606には、顧客名として山田太郎(やまだ たろう)、宿泊日として5月16日、宿泊数として1泊、人数として1人、部屋数として1人が表示されている。なお、顧客リストの表示数は表示数追加ボタン607を選択することにより変更することができる。
【0077】
この状態において、顧客リスト表示領域606中の特定の顧客に対応する領域、例えば、「山田太郎」が選択されると(S465YES)、新規分類記号と顧客情報を紐付ける同期処理(S467)が行われ、その後、完了要求画面を表示する処理が行われる(S468)。
【0078】
図19は、チェックインの完了要求画面の表示例である。同図から明らかな通り、内容表示領域600の左側には顧客画像表示領域605が設けられ、右側には「新規登録のお客さまに関する情報です」との文章と共に同期を行った顧客の情報を表示する同期済顧客情報表示領域608が設けられている。また、同期済顧客情報表示領域608の直下には、チェックイン完了ボタン609が表示されている。この状態において、チェックイン完了ボタン609が選択されると、同期処理(S416)は終了する。
【0079】
図9に戻り、同期処理(S416)が終了すると、上述の処理(S413~S414)を行い、処理は終了する。
【0080】
このような構成によれば、画像信号処理サーバ17は、単に画像の分類処理のみを行い、顧客情報を有しないことから、情報セキュリティを向上させることができる。
【0081】
次に、
図9において処理が開始した後に行われる、マイク3から得られる音声信号に関する処理(S418~S419)について説明する。
【0082】
図13は、音声信号処理(S418)の詳細フローチャートである。同図左側のフローチャートは、情報処理装置1の動作を示し、同図右側のフローチャートは、音声信号処理サーバ18の動作を示している。
【0083】
同図から明らかな通り、処理が開始すると、情報処理装置1は、マイク3を起動する処理を行う(S471)。この起動処理の後、マイク3を用いて音声情報を取得する処理が行われる(S472)。
【0084】
情報処理装置1は、所定量音声信号を蓄積するまで待機状態となり(S473NO)、所定量蓄積したと判定された場合には(S473YES)、得られた音声情報に対して前処理を行う(S474)。この所定量は予め決められた時間区間等であってもよいし、音声信号が所定区間途切れるまでの区間等であってもよい。前処理は、後述のテキスト化等を高精度化するための処理であり、例えば、ノイズ除去処理等を含む。前処理が行われた後、情報処理装置1は、音声情報を音声信号処理サーバ18へと送信し(S476)、所定の待機状態へと至る(S477NO)。
【0085】
音声情報を受信するまで待機状態(S484NO)にあった音声信号処理サーバ18は、音声情報を受信すると(S484YES)、音声情報を入力として学習済モデルを利用し音声情報のテキスト化処理を行う(S486)。学習済モデルは予め音声情報とテキストとの間の関係を機械学習により学習したものであり、音声情報を入力としてテキストを出力とするものである。
【0086】
その後、得られたテキスト情報からキーワードを抽出する処理が行われる(S489)。抽出対象としては、出願頻度の高いワードや予め決められたワード等であってもよい。例えば、顧客82が受付担当スタッフ81との間でタクシーを呼ぶことを依頼する会話を行っていた場合には、その会話の中から「タクシー」というキーワードを抽出する。抽出されたキーワードは、情報処理装置1へと送信される(S491)。その後、音声信号処理サーバ18は、再び、一連の処理(S484~S491)を行う。
【0087】
なお、キーワードの抽出処理は上述の構成に限定されず様々な手法を採用することができる。例えば、音声信号に収録された顧客82と受付スタッフ81との会話のうちで前記受付スタッフが復唱した区間に基づいて前記キーワードを抽出する等してもよい。例えば、上述の例にあっては、顧客82による「タクシーを呼んでいただけますか」との文章の後に「タクシーでございますね」といった復唱がなされた場合に、共通するキーワード「タクシー」を抽出するような構成としてもよい。
【0088】
待機状態(S479NO)にあった情報処理装置1は、キーワードを受信すると(S479YES)、キーワードに基づいて顧客情報へのタグ情報を生成する処理を行う(S481)。タグ情報は文章で構成された所定単位の情報である。
【0089】
その後、画像処理プロセス(S413)からのチェックインモード終了信号を受信しているか否かを判定し、受領していない場合には(S482NO)、再び音声情報の処理(S472~S482)が繰り返される、一方、チェックインモード終了信号を受信している場合には(S482YES)、処理は終了する。
【0090】
図9に戻り、音声信号処理(S418)が終了すると、生成されたタグ情報を情報処理装置1へと記憶する処理を行い(S419)、音声信号処理は終了する。
【0091】
このような構成によれば、顧客82の発した言葉や受付用スタッフ81との会話から顧客の好みや特徴等に関する情報を自動抽出して顧客情報へとタグ付けすることができるので、顧客情報を充実化させることができ、例えば、次回宿泊時の顧客体験を向上させることができる。
【0092】
なお、本実施形態においては、顧客画像に基づいて顧客の識別・認識処理を行う構成を例示したが本発明はそのような構成に限定されない。従って、例えば、網膜、虹彩、指紋又は静脈等の生体情報に基づいて顧客の識別・認証等を行ってもよい。なお、その際、認証情報について適宜に暗号化処理を行ってもよい。
【0093】
(顧客情報表示モード)
図20を参照しつつ、顧客情報管理モード選択領域66を選択することにより又は所定の起動処理(S414)によりタブレット端末4へと表示される顧客情報管理モード(S7)の表示例について説明する。
【0094】
同図から明らかな通り、内容表示領域600の左側にはチェックインが完了した顧客82の撮影画像を表示する画像表示領域611が配置され、右側には顧客82に関連する情報を表示する関連情報表示領域612が配置されている。
【0095】
関連情報表示領域612には、顧客情報と対応する宿泊情報、すなわち、上から順に、名前、前回宿泊日(宿泊回数)、今回の宿泊関連情報(部屋、人数、泊数)、宿泊プラン、顧客の特徴(特徴的な情報や好み等)、及び年齢タグが表示されている。
【0096】
このような表示により、受付担当スタッフ81はチェックインを行った顧客に関連するあらゆる情報を確認することができる。そのため、顧客82の好み等に応じて様々な対応を行うことができ、その結果、顧客体験を向上させることができる。
【0097】
また、同画面を操作することにより、顧客に関連する各情報を修正等可能に構成されている。そのため、受付担当スタッフ81等は編集した情報を各スタッフ間で共有することができる。
【0098】
(予約情報管理モード)
図21~
図23を参照しつつ、予約情報管理モード処理(S9)について説明する。なお、以下では、予約情報管理モード処理(S6)は、情報処理装置1にて実行されるものとして説明するものの、情報処理装置1のみならず、スタッフ用端末5においても実行可能に構成されている。
【0099】
図21は、
図7等の画面において予約情報管理モード選択領域64を選択することにより表示される予約情報表示画面の一例である。同図から明らかな通り、内容表示領域600の中央上部には、予約顧客情報を読み出すことにより、予約情報リスト660が表示されている。
【0100】
予約情報リスト660は、項目として、顧客名、宿泊日、泊数/人数、部屋数、予約経路及び予約日を含んでいる。例えば、リストの最上段からは、「鈴木一郎」氏が5月16日に1名で部屋数1にて1泊するという予約が5月1日に自社HP、すなわち、宿泊施設のウェブサイトを介して行われたということが把握される。
【0101】
また、同図から明らかな通り、各顧客名の右側には、既に顔画像の登録がなされている場合には、「Face」の文字を中央に有する顔情報登録表示661が配置されている。顧客の名前は選択可能に構成されており、選択によりさらなる詳細情報が表示されるよう構成されている。
【0102】
図22は、
図21において、「鈴木一郎」氏を選択した場合に表示される詳細情報表示画面の一例である。同図から明らかな通り、内容表示領域600の左上部には、鈴木一郎氏について登録されている顔画像を表示する顧客画像表示領域605が配置されている。また、顧客画像表示領域605の右側には、「鈴木一郎」氏の予約詳細情報を表示する予約詳細情報表示領域665が配置されている。
【0103】
予約詳細情報表示領域665には、予約者名、前回宿泊日(通算宿泊回数)、今回の宿泊情報(宿泊予定部屋、人数、泊数)、今回の宿泊プラン、宿泊日、予約経路、予約日、クーポンの有無、決済の有無、支払方法、連絡先及び住所に関する情報が含まれる。
【0104】
顧客画像表示領域605の直下には、顧客に対して客室割当が完了しているか否かを示す客室割当表示領域666、その直下にさらに、顧客に対して顔画像が登録されているか否かを示す顔画像登録表示領域667が配置されている。
【0105】
このような表示によれば、受付担当スタッフ81を初めとするスタッフは、予約した顧客に関する情報を確認することができる。また、詳細画面を確認することで当該顧客の過去の宿泊情報を含む種々の関連情報も確認できることから、顧客体験のさらなる向上をもたらすことができる。
【0106】
図23は、ウェブサイトを介した予約について説明するための機能ブロック図である。同図左側には、宿泊施設の自社ウェブサイト111と、当該宿泊施設以外が運営する宿泊施設の予約専用の予約ウェブサイト112が配置されている。また、同図右側には情報処理装置1が配置されている。なお、同図の例にあっては、予約ウェブサイト112は、1つのみ記載されているものの、その数は複数であってもよい。
【0107】
情報処理装置1には、各種のマスタとマスタに対応する各種の情報が記憶されている。同図の例にあっては、マスタには、宿泊のプラン等の情報を含む商品マスタ120、顧客情報等の情報を含む顧客マスタ121、宿泊価格の条件テーブル等の情報を含む価格マスタ123、客室の収容最大人数等の情報を含む客室マスタ124が含まれる。なお、客室割当処理部118により、顧客の客室への割当処理が行われる。
【0108】
情報処理装置1は、前述のチェックイン処理を行うチェックイン処理部113、館内取引処理を行う館内取引処理部114及び後述のチェックアウト処理を行うチェックアウト処理部115を備えている。また、情報処理装置1は、予約処理や予約の変更、解約処理を行う予約処理部117を備えている。さらに、情報処理装置1は、請求や会計処理を行う会計処理部119を備えている。なお、チェックイン処理部113、館内取引処理部114及びチェックアウト処理部115は会計処理部119と連携して後述の会計処理機能を提供する。
【0109】
同図の例にあっては、自社ウェブサイト111には、空室状況等を含む客室予約に関する情報がAPI(Application Programming Interface)を介して提供される。すなわち、商品マスタ120から宿泊プラン等、顧客マスタ121から予約状況等、価格マスタ123から価格情報等、客室マスタ124から客室情報等が読み出されて自社ウェブサイト111(すなわち、顧客コンピュータのブラウザ等)へと提供される。これにより、宿泊施設の自社ウェブサイト111を介して、顧客は、宿泊条件等を確認しつつ所望の客室を予約することができる。
【0110】
また、同様に、予約ウェブサイト112に対しても空室状況等を含む客室予約に関する情報がAPIを介して提供される。すなわち、商品マスタ120から宿泊プラン等、顧客マスタ121から予約状況等、価格マスタ123から価格情報等、客室マスタ124から客室情報等が読み出されて予約ウェブサイト112(すなわち、顧客コンピュータのブラウザ等)へと提供される。これにより、予約ウェブサイト112を介して顧客は、宿泊条件等を確認しつつ所望の客室を予約することができる。
【0111】
さらに、同図の例にあっては、顧客は、各ウェブサイト(111、112)を介して予約情報の変更や解約を行うことができる。すなわち、各ウェブサイトからの変更情報は予約処理部117へと提供され、予約処理部117は、各マスタと紐づけて登録された各種の情報を変更する処理を行う。また、必要に応じて会計処理部119とも連携して会計情報についても変更を行う。
【0112】
このような構成によれば、ウェブサイト等を介した予約を可能とすると共に、得られた予約情報を適切に管理し、その結果を適宜に閲覧することができるシステムを提供することができる。
【0113】
(客室情報管理モード)
図24~
図26を参照しつつ、客室情報管理モード処理(S6)について説明する。客室情報管理モード処理(S6)は、情報処理装置1のみならず、スタッフ用端末5においても実行可能に構成されている。また、宿泊施設内に配置される情報共有ディスプレイ6に対して表示を行ってもよい。なお、本実施形態においては、スタッフ用端末5の使用者につき特段制限を設けないものの、本発明はこのような構成に限定されない。従って、スタッフ用端末5の使用者情報やログイン情報等に基づき、閲覧権限及び/又は編集権限を制限して特定のスタッフ用端末5のみに客室情報管理モードを実行可能に構成してもよい。例えば、その客室を担当するスタッフの使用するスタッフ用端末5にのみ、チェックイン情報等を表示したり編集を許可する等してもよい。
【0114】
図24は、客室情報管理モード処理(S6)の詳細フローチャートである。同図から明かな通り、処理が開始すると、客室情報の読出処理(S601)、顧客情報の読出処理(S602)及び従業員情報の読出処理(S603)を行う。客室情報とは、宿泊施設内の客室に関する情報であり、顧客情報は宿泊情報を含む上述の種々の情報であり、従業員情報は従業員の地位や役割、名前等の情報である。これらの情報を読み込むと客室関連情報を表示する処理を行い(S604)、所定の待機状態となる(S606NO)。
【0115】
図25は、客室関連情報表示画面の一例である。同図から明かな通り、内容表示領域600の上部には横一列に階数情報表示領域615が配置されている。階数表示領域615の直下には長方形の部屋情報個別表示領域が6つ並んだ部屋情報簡易表示領域616が配置されている。なお、部屋情報簡易表示領域616には101号室から106号室までの6つの部屋が表示されているが、直下の三角形の送りボタン618を選択することで、他の部屋が表示される。
【0116】
同図から明かな通り、各部屋情報個別表示領域内には部屋番号、部屋の写真、宿泊者名、人数が表示されると共に、チェックインが未完了の場合には、チェックイン予定時刻及び清掃状況、チェックインが完了している場合にはその旨が表示されている。すなわち、スタッフ等はどの部屋のチェックインが完了しているか、完了していない場合には予定時間と清掃状況を一覧で確認することができる。
【0117】
図24に戻り、客室関連情報表示画面が表示された状態で、部屋情報個別表示領域のいずれかの選択をタッチパネルを介して検出すると(S606YES)、選択された項目を検出する処理が行われる(S607)。その後、選択された客室に関する情報の表示処理が行われる(S608)。
【0118】
図26は、客室に関する詳細情報表示画面の一例である。同図から明かな通り、内容表示領域600の上部には横一列に階数情報表示領域615が配置されており、階数表示領域615の直下には客室の詳細情報を示す客室情報詳細表示領域620が配置されている。より詳細には、客室情報詳細表示領域620の左側には、部屋番号、部屋名称、チェックイン状況に関する表示と、部屋の内部写真が表示されている。一方、右側上段には宿泊客情報表示領域621が配置され、右側下段には清掃・設備情報表示領域622が配置されている。
【0119】
宿泊客情報表示領域621には、宿泊客に関する情報、すなわち、宿泊者の写真、名前、前回宿泊日、宿泊階数、宿泊する部屋名称、人数、泊数、宿泊プラン、チェックイン予定時間、及びアメニティ等の好みに関する情報等に関する表示が含まれている。また、宿泊客情報表示領域621の下部には、宿泊客情報を更新するための情報更新ボタン624が設けられている。
【0120】
一方、清掃・設備情報表示領域622には、清掃状況の有無、清掃担当者、及び設備情報に関する表示が含まれている。また、清掃・設備情報表示領域622の各項目の右方には、対応する情報を更新するための清掃情報更新ボタン626及び設備情報更新ボタン627が設けられている。
【0121】
図24に戻り、客室情報の表示処理(S608)の後、情報更新ボタン624が選択されると(S611YES)、所定の待機状態(S611NO)が解除され、更新情報の入力受付処理が行われる(S612)。この更新情報の入力受付処理が完了すると、更新情報を記憶する処理が行われて(S613)、再び、客室に関する情報を表示して(S608)、所定の待機状態へと戻る。
【0122】
このような構成によれば、例えば、宿泊施設のスタッフは、宿泊客との会話の中で判明した宿泊客の好みに関する情報、例えば、アメニティの好み等の情報を更新し他のスタッフと共有することができる。
【0123】
また、客室情報の表示処理(S608)の後、清掃情報更新ボタン626又は設備情報更新ボタン627が選択されると(S631YES)、所定の待機状態(S631NO)が解除され、それぞれ更新情報の入力受付処理が行われる(S632)。この更新情報の入力受付処理が完了すると、更新情報を記憶する処理が行われて(S633)、再び、客室に関する情報を表示して(S608)、所定の待機状態へと戻る。
【0124】
このような構成によれば、宿泊施設のスタッフは、清掃担当者や清掃が完了しているかといった情報を更新することができるので、一目で各部屋の清掃状況や担当者を確認でき、業務の効率化を図ることができる。また、スタッフは、各部屋の最新の設備状況を常に確認できるので、顧客からのリクエストに対して的確な対応を行うことができる。
【0125】
一方、客室情報管理モード選択領域65が選択される等して客室情報管理モードの終了が選択されると(S621)、所定の待機状態(S621NO)が解除され、処理は終了する。
【0126】
(チェックアウトモード)
図27~
図33を参照しつつ、チェックアウトモード処理(S5)の詳細について説明する。なお、チェックアウトモードにおいても
図8と同様に受付付近に各種装置が配置され、チェックアウトを行おうとする顧客82がカウンタ80を挟んで受付担当スタッフ81と対面している。
【0127】
図27は、チェックアウトモード処理(S5)の詳細フローチャートである。同図から明かな通り、チェックアウトモード処理においてもチェックイン処理(S401~S407)と同様に、撮影用画面の表示(S501)から分類記号の照合処理までが行われる(S508)。すなわち、チェックアウトモード処理においてもチェックインモード処理と同様に後述の
図28~
図29の画面図が表示される。
【0128】
図28は、撮影用画面の表示例である。同図においても、
図14と同様に、内容表示領域600の中央に「お客さまをチェックアウトします。現在のモードは、"非対面"モードです。お客様にカメラの前に立ってもらい、良いタイミングで"撮影"ボタンを押してください。」との指示が表示されると共にその直下には撮影ボタン630が表示されている。また、内容表示領域の左上にはカメラを起動中であることを示すメッセージが表示されている。カメラ2の起動が完了すると、続いて
図29へと遷移する。
【0129】
図29は、カメラ2の起動完了後の撮影用画面の表示例である。同図においても、
図15と同様に、内容表示領域600の左上にはカメラの起動(S502)を完了したことを示すメッセージが表示されている。また、内容表示領域600には、カメラ2を介して得られた動画像が表示されており(S503)、同図の例にあっては、顧客82の上半身が画角内に入っている。
【0130】
この起動完了後の撮影用画面が表示されている状態において、撮影ボタン630が選択されると(S504YES)、チェックイン処理の際と同様に、一連の画像処理・認識処理が行われ、取得した分類記号を宿泊している顧客情報の識別子と照合する処理が行われる(S506~S508)。
【0131】
なお、本実施形態においては、顧客画像に基づいて顧客の識別・認識処理を行う構成を例示したが本発明はそのような構成に限定されない。従って、例えば、網膜、虹彩、指紋又は静脈等の生体情報に基づいて顧客の識別・認証等を行ってもよい。なお、その際、認証情報について適宜に暗号化処理を行ってもよい。
【0132】
取得した分類記号と宿泊している顧客情報の識別子とを照合する処理が完了すると、次に宿泊に関する会計情報を読み出す処理を行い、チェックアウト完了要求画面を表示する処理を行う(S509)。
【0133】
図30は、チェックアウト完了要求画面の表示例である。同図から明かな通り、内容表示領域600の中央部には、「お客さまのチェックアウト処理を行っています。顔認識により、Face情報からお客さま情報が紐づけされました。会計処理が終わったら、チェックアウトを完了させてください。」とのチェックアウトの完了と会計を促すメッセージが表示されている。
【0134】
また、その直下には、左右に顧客情報管理モード起動ボタン632とチェックアウト完了ボタン631が表示されている。さらに、チェックアウト完了ボタン631の右隣りには、読み出された会計情報に基づき、「お会計金額:36,300円(税込み)」という対応する会計情報が表示されている。受付担当スタッフ81は、同画面が表示された状態において現金やカードを受領する等して会計処理を行い、会計終了後にチェックアウト完了ボタン631を選択する。
【0135】
図27に戻り、チェックアウト完了要求画面が表示された状態において、チェックアウト完了ボタン631が選択されると(S521NO)、所定の待機状態(S521NO)が解除され、チェックアウト完了画面の表示処理が行われる(S522)。その後チェックアウト処理は終了する。
【0136】
図31は、チェックアウト完了画面の表示例である。同図から明かな通り、内容表示領域630の中央上部には顧客の顔写真と名前を表示しつつチェックアウトが完了したことを示すメッセージが表示される。また中央下部にはチェックアウトが完了したことを表すチェックマークが表示される。
【0137】
一方、チェックアウト完了要求画面が表示された状態において、顧客情報管理モード起動ボタン632が選択されると(S511YES)、所定の待機状態(S511NO)が解除され、顧客情報管理モード(S7)を起動する処理が行われる。その内容については
図20で示したものと同一であるのでここでは説明を省略する。顧客情報管理モードが終了すると、再び完了要求画面が表示される(S509)。
【0138】
このような構成によれば、チェックアウト時に次回の宿泊に備えて顧客に関する各種の情報を編集することができるので、顧客体験のさらなる向上を図ることができる。
【0139】
なお、チェックアウト処理の後半の顧客情報管理モードにおいて、例えば、チェックアウトまでの間に顧客情報に対して行われた修正や付与されたタグ情報を、顧客情報として情報処理装置1へと記憶するか否かの承認処理を許容する構成としてもよい。このような構成によれば顧客が宿泊中に様々なスタッフが入力した情報を選別して記録させることができるので、顧客情報を充実化させることができ、ひいては次回宿泊の際の顧客体験を向上させることができる。
【0140】
なお、
図30に示した例では請求金額を単に表示するのみであったが、決済システムと連携させることも可能である。
【0141】
図32は、決済システムと連携させた場合の表示例である。同図から明かな通り、内容表示領域600において、
図30においてチェックアウト完了ボタン631が表示されていた領域に決済画面移行ボタン635が選択可能に表示されている。また、内容表示領域600の左上にはNFCリーダーとの接続状況に関する表示、画面左下には決済機能が有効化されている旨の表示がなされている。この状態において決済画面移行ボタン635が選択されると決済画面が表示される。
【0142】
図33は、決済画面の表示例である。同図から明かな通り、内容表示領域には、「会計処理を行います。支払い方法を選択してください」との表示の下に、5つの電子的な決済手段A~Eに対応する決済手段選択ボタン(641~645)が表示されると共に、現金決済選択ボタン646、クレジットカード払い選択ボタン647が表示されている。これらの決済手段から1つを選択し、NFCリーダー等を用いて決済を行うことで、決済を行うことができる。このような構成によれば、本システムにより決済までを一元的に管理することができる。
【0143】
(その他)
図34を参照しつつ、マスタ管理モード処理(S10)の詳細について説明する。
【0144】
図34は、マスタ管理モードにより表示されるマスタ管理画面の表示例である。マスタ管理モード処理が開始すると、内容表示領域600の中央には、左から順に、商品マスタ選択表示651、客室マスタ選択表示652及び施設マスタ選択表示653が配置されている。各表示は選択可能に構成されており、選択することで、それぞれ商品マスタ情報、客室マスタ情報、施設マスタ情報を編集することができる。
【0145】
なお、マスタ情報の内容は、例えば、
図23で示したものである。すなわち、商品マスタ情報は、宿泊のプラン、オプション、特集、他品目、料理等の情報を含む。客室マスタ情報は、最大人数、許容プラン、露天風呂、バス・トイレに関する情報等を含む。施設マスタ情報は、例えば、施設備品等に関する情報である。なお、
図34では図示されないものの、マスタ管理モードにおいて価格マスタ等他のマスタ情報について変更可能に構成してもよい。
【0146】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。また、上記の実施形態は、矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明は、少なくとも宿泊施設向けシステムを製造する産業において利用可能である。
【符号の説明】
【0148】
1 情報処理装置
11 制御部
12 記憶部
13 入出力ポート
14 通信部
15 表示部
16 入力部
2 カメラ
3 マイク
4 タブレット端末
5 スタッフ用端末
6 情報共有ディスプレイ
8 調整台
17 画像信号処理サーバ
18 音声信号処理サーバ
19 デプロイサーバ
41 OS(オペレーションソフト)
42 コンテナエンジン
43 オーケストレーションツール
44 クラスタ
45 マスタ
46 ノード
47 コンテナ
48 ポッド
49 ポッド管理ブロック
51 サービスブローカ
52 第1マイクロサービス
521 受信データ領域
522 送信データ領域
53 第2マイクロサービス
531 受信データ領域
532 送信データ領域
54 第3マイクロサービス
541 受信データ領域
542 送信データ領域
80 カウンタ
81 受付担当スタッフ
82 顧客
100 宿泊施設向けシステム
600 内容表示領域