(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018313
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/854 20110101AFI20220120BHJP
G10L 19/00 20130101ALI20220120BHJP
【FI】
H04N21/854
G10L19/00 330Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121350
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】520262940
【氏名又は名称】小林 徹也
(74)【代理人】
【識別番号】100181250
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 信介
(72)【発明者】
【氏名】小林 徹也
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164MC01P
5C164PA31
5C164PA41
5C164SB02S
5C164SB04S
(57)【要約】
【課題】端末装置で出力される画像や音響のマスキングを所定の条件に基づいて解除することができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】端末装置10間のコミュニケーションを行うために、端末装置10で文字列、画像、動画又は音響の少なくともいずれかを出力させる出力処理部と、出力処理部において、端末装置10で文字列、画像、動画又は音響を出力させる際に、出力する文字列、画像、動画を視認不可能とする視認不可能化処理又は音響を聴取不可能とする聴取不可能化処理を行うマスキング処理部と、マスキング処理部において行われた視認不可能化処理又は聴取不可能化処理を解除するための、所定の解除条件を入力する解除条件入力処理部と、解除条件入力処理部に所定の解除条件が入力された場合に、マスキング処理部において行われた視認不可能化処理又は聴取不可能化処理を解除する解除処理部と、を備えたことを特徴とする情報処理システム1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者間のコミュニケーションサービスを含むソーシャルネットワークサービスを提供する情報処理システムであって、
前記利用者が使用する端末装置と、
前記利用者間のコミュニケーションを行うために、前記端末装置で文字列、画像、動画又は音響のコンテンツのうち少なくともいずれかを出力させる出力処理部と、
前記出力処理部において、前記端末装置で前記コンテンツを出力させる際に、出力する前記文字列、画像又は動画を視認不可能とする視認不可能化処理あるいは前記音響を聴取不可能とする聴取不可能化処理を行うマスキング処理部と、
前記マスキング処理部において行われた前記文字列、画像又は動画の視認不可能化処理あるいは前記音響の聴取不可能化処理を解除するための、所定の解除条件を入力する解除条件入力処理部と、
前記解除条件入力処理部に前記所定の解除条件が入力された場合に、前記マスキング処理部において行われた前記文字列、画像又は動画の視認不可能化処理又は前記音響の聴取不可能化処理を解除する解除処理部と、
を備えたことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記出力処理部において、前記端末装置で出力させた文字列、画像、動画又は音響の何れかに対して利用者が好ましいとして選定したことを入力可能とする選定入力部を備え、
前記出力処理部は、
前記選定入力部に対して、前記端末装置において出力される前記コンテンツの何れかについて選定したことが入力された前記端末装置にのみ前記コンテンツを出力することを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記出力処理部で出力する前記コンテンツの1つとして、宣伝広告に関するコンテンツを他のコンテンツの表示期間とは別の所定期間に表示可能とする宣伝広告設定部を備え、
前記出力処理部は、
前記宣伝広告設定部で表示可能とされた宣伝広告を所定の期間、他のコンテンツとは別に出力することを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の情報処理システムにおいて、
前記解除条件入力処理部は、
所定の課金額を前記所定の解除条件とすることを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置の画像出力や音響出力をマスキングするとともに、所定の解除条件下でマスキングを解除する機能を有する情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放送に用いられる映像ファイルを編集する編集装置を備えた編集システムであって、映像ファイルに含まれる出演者の顔画像を取得し、顔画像と各出演者の出演映像のタイムコード情報とを関連付けて記録する顔画像蓄積サーバと、顔画像蓄積サーバに記録されている顔画像と、特定番組の映像ファイルに含まれる検索対象となる顔画像とを比較し、特定番組における出演映像を検出する出演映像検出部と、出演映像検出部が検出した出演映像に基づいて、特定番組において検索対象となる顔画像の人物が出演している他の出演映像を類似顔画像検索により検出し、検出した出演映像のタイムコード情報を検索対象となった出演者情報と関連付けて編集装置に通知する類似顔画像検出装置と、を備え、編集装置は、タイムコード情報を用いて特定番組の映像ファイルを編集する編集システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の編集システムは、放送番組などの映像データ中で検索対象となる人物の顔画像の検出が容易となり、また、その顔に対するモザイク処理を効果的に行うことができる。ところが、SNSなど複数の端末装置が存在するシステムに適用した場合には、端末装置で表示する画像の全部又は一部にぼかしやモザイクなどのマスキング処理を行った信号をサーバから端末装置へ送信して表示するだけである。したがって、端末装置で表示されマスキング処理済みの画像は常にマスキングされたままであり、端末利用者にとって不便であるという問題がある。
【0005】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、端末装置で出力される画像や音響のマスキングを所定の条件に基づいて解除することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0007】
[適用例1]
適用例1に記載の情報処理システム(1)は、
利用者間のコミュニケーションサービスを含むソーシャルネットワークサービスを提供する情報処理システム(1)であって、
前記利用者が使用する端末装置(10)と、
前記利用者間のコミュニケーションを行うために、前記端末装置(10)で文字列、画像、動画又は音響のコンテンツのうち少なくともいずれかを出力させる出力処理部と、
前記出力処理部において、前記端末装置(10)で前記コンテンツを出力させる際に、出力する前記文字列、画像又は動画を視認不可能とする視認不可能化処理あるいは前記音響を聴取不可能とする聴取不可能化処理を行うマスキング処理部と、
前記マスキング処理部において行われた前記文字列、画像又は動画の視認不可能化処理あるいは前記音響の聴取不可能化処理を解除するための、所定の解除条件を入力する解除条件入力処理部と、
前記解除条件入力処理部に前記所定の解除条件が入力された場合に、前記マスキング処理部において行われた前記文字列、画像又は動画の視認不可能化処理又は前記音響の聴取不可能化処理を解除する解除処理部と、
を備えたことを要旨とする。
【0008】
このような情報処理システム(1)では、端末装置(10)に画像出力を行う場合にモザイク処理など文字列、画像あるいは動画が視認できなくなる視認不可能化処理を施したり、音響出力を行う場合には、いわゆる「ピー音」など音響が聴取できなくなる視聴不可能化処理を施したりしている。
【0009】
また、所定の解除条件が入力された場合は、視認不可能化処理や聴取不可能化処理が解除される。つまり、所定の解除条件が入力された場合には、端末装置(10)で出力される文字列、画像、動画あるいは音響などのコンテンツが正常に視認や聴取がされることになる。
【0010】
したがって、本情報処理システム(1)では、端末装置(10)で出力される文字列、画像、動画あるいは音響のマスキングを所定の条件に基づいて解除することができることとなる。
【0011】
つまり、文字列、画像、動画あるいは音響などのコンテンツを投稿する利用者にとっては、マスキングをした文章(文字列)、画像、動画、音響などのコンテンツを投稿することができて安心であるとともに課金額を得ることができる。一方、投稿されたコンテンツを見る利用者にとっては、簡単な操作で解除条件の入力を行って解除処理を行うことができるため、便利である。
【0012】
[適用例2]
適用例2に記載の情報処理システム(1)は、適用例1に記載の情報処理システム(1)において、
前記出力処理部において、前記端末装置(10)で出力させたコンテンツに対して利用者が好ましいとして選定したことを入力可能とする選定入力部を備え、
前記出力処理部は、
前記選定入力部に対して、前記端末装置(10)において出力される前記コンテンツについて選定したことが入力された前記端末装置(10)にのみ前記コンテンツを出力することを要旨とする。
【0013】
このような情報処理システム(1)では、端末装置(10)に出力されるコンテンツに対して、端末装置(10)の利用者が好ましいとして選定したことを選定入力部に入力すると、その選定入力がなされた端末装置(10)に対してのみコンテンツが出力され、選定入力がなされなかった端末装置(10)に対してはコンテンツが出力されない。
【0014】
したがって、利用者が好ましいとして選定する内容のコンテンツを投稿した者に対してのみコンテンツが出力されるので、利用者は、好ましいコンテンツを選定する機会が多くなり、利用者がコンテンツを見ることが多くなる。
【0015】
[適用例3]
適用例3に記載の情報処理システム(1)は、適用例1又は適用例2に記載の情報処理システム(1)において、
前記出力処理部で出力する前記コンテンツの1つとして、宣伝広告に関するコンテンツを他のコンテンツの表示期間とは別の所定期間に表示可能とする宣伝広告設定部を備え、
前記出力処理部は、
前記宣伝広告設定部で表示可能とされた宣伝広告を所定の期間、他のコンテンツとは別に出力することを要旨とする。
【0016】
このような情報処理システム(1)では、宣伝広告設定部で表示可能とされた宣伝広告に関するコンテンツが所定の期間、他のコンテンツとは別に出力される。したがって、端末装置(10)では、あるコンテンツが出力されているときに、そのコンテンツとは別に、宣伝広告に関するコンテンツが所定の期間出力されることになる。
【0017】
つまり、コンテンツの出力中に宣伝広告に関するコンテンツが重畳される形態で出力されることがないため、利用者は宣伝広告を見やすく、宣伝広告を出す側にとっては、より宣伝広告の効果が向上することとなる。
【0018】
[適用例4]
適用例4に記載の情報処理システム(1)は、適用例1~適用例3の何れか1項に記載の情報処理システム(1)において、
前記解除条件入力処理部は、
所定の課金額を前記所定の解除条件とすることを要旨とする。
【0019】
このような情報処理システムでは、課金額を解除条件とすることにより端末装置(10)で提供するコンテンツに対する利用者数の向上を図ることができるとともに、システム提供者の収益を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】情報処理システムの概略の構成を示すブロック図である。
【
図2】マスキング処理部として行われる聴取不可能化処理の説明図である。
【
図3】マスキング処理として行われる画像の視認不可能化処理の説明図である。
【
図4】マスキング処理として行われる文章の視認不可能化処理の説明図である。
【
図5】解除条件入力処理及び解除処理などの処理の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明が適用された実施形態について適宜図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
【0022】
[第1実施形態]
(情報処理システムの構成)
図1に基づき情報処理システム1の構成について説明する。
図1は、情報処理システム1の概略の構成を示すブロック図である。
【0023】
情報処理システム1は、利用者間のコミュニケーションサービスを含むソーシャルネットワークサービスを提供する情報処理システムであって、
図1に示すように、情報処理システム1は、複数の端末装置10及びサーバ20を備えている。また、複数の端末装置10とサーバ20は通信ネットワーク30を介して接続されている。
【0024】
端末装置10は、利用者が使用する装置であり、図示しないCPU、ROM、RAM、I/O、通信ネットワーク30と通信を行うための通信装置、表示や操作のためのタッチスクリーンなどを備えた、いわゆるスマートフォンやタブレット端末あるいはパーソナルコンピュータなどである。
【0025】
サーバ20は、図示しないCPU、ROM、RAM、I/O、外部記憶装置、通信ネットワーク30と通信を行う通信装置、表示装置、キーボード及びマウスなどを備えており、下記(ア)~(ク)に示す機能を備えている。
【0026】
(ア)端末装置10で音響や画像を出力させる(出力処理部)。
(イ)出力処理部において、端末装置10で音響を出力させる際に、音響を聴取不可能とする聴取不可能化処理を行う(マスキング処理部)。
(ウ)出力処理部において、端末装置10で画像を表示させる際に、表示する画像を視認不可能とする視認不可能化処理を行う(マスキング処理部)。
【0027】
(エ)マスキング処理部において行われた音響の聴取不可能化処理を解除するための所定の解除条件を入力する(解除条件入力処理部)。なお、「所定」とは、解除条件を規定する値のことであり、例えば、課金額や利用者が獲得したポイントの下限値などを意味している。
【0028】
(オ)マスキング処理部において行われた画像の視認不可能化処理又は音響の聴取不可能化処理を解除するための、所定の解除条件を入力する(解除条件入力処理部)。
【0029】
(カ)解除条件入力処理部に所定の解除条件が入力された場合に、マスキング処理部において行われた画像の視認不可能化処理又は音響の聴取不可能化処理を解除する(解除処理部)。
【0030】
(キ)端末装置10にて、利用者が好ましいとして選定したコンテンツを入力(選定入力部)すると、選定入力された端末装置10のみでコンテンツが表示されるようにする(サポータ処理部)。
【0031】
(ク)端末装置10でコンテンツの表示中に重畳表示されることがないように、宣伝広告に関するコンテンツを所定時間表示する(宣伝広告設定部)。
【0032】
(各処理部における処理の内容)
次に、
図2~
図5に基づき、各サーバ20の処理部における処理の内容について説明する。
図2はマスキング処理部として行われる聴取不可能化処理の説明図である。
図3はマスキング処理として行われる画像の視認不可能化処理の説明図である。
図4はマスキング処理として行われる文章の視認不可能化処理の説明図である。
図5は解除条件入力処理及び解除処理などの処理の説明図である。
【0033】
(聴取不可能化処理)
図2に基づき、マスキング処理部として行われる聴取不可能化処理について説明する。サーバ20のCPUは、表示装置に
図2(a)に示す音響付き動画201を表示する。マスキング作業を行う利用者は音響付き動画201を選択する。この音響付き動画は、利用者が本情報処理システム1を利用して投稿などをしたものである。
【0034】
CPUは、
図2(b)に示すように動画のコマ画像202とコマ画像202に対応する音声グラフ203を表示するので、利用者は、音声グラフ203のうち聴取不可能化処理をしたい部分を切り取り枠204で選択する。
【0035】
また、CPUは、
図2(c)に示す効果音リスト205を表示するので、利用者は、切取り枠204で切り取った箇所に差し込む効果音を選択する。利用者の選択により、CPUは、切取り枠204で選択した部分を効果音に入れ替える。ここで、効果音としては、いわゆる「ピー音」や音楽などが用いられる。
【0036】
このとき、切取り枠204で選択した音響データは、外部記憶装置に、格納用IDに紐付けして格納しておく。
【0037】
(画像の視認不可能化処理)
図3に基づき、マスキング処理として行われる画像の視認不可能化処理について説明する。
【0038】
サーバ20のCPUは、
図3(a)に示すように、視認不可能化処理を施したい元画像301を表示装置に表示させる。利用者は、元画像301において視認不可能化処理を施す領域302を指定する。この元画像301は、利用者が本情報処理システム1を利用して投稿したものである。
【0039】
また、CPUは、
図3(b)に示すように、視認不可能化処理を施す領域302に差し込むモザイクパターン303を表示するので、利用者は、モザイクパターン303の何れかを選択する。
【0040】
CPUは、領域302を利用者が選択したモザイクパターン303に入れ替える。このとき、領域302の画像は、外部記憶装置に、画像データとして格納用IDに紐付けして格納しておく。
【0041】
(文章の視認不可能化処理)
図4に基づき、マスキング処理として行われる文章の視認不可能化処理について説明する。
【0042】
サーバ20のCPUは、
図4(a)に示すように、視認不可能化処理を施したい元文章401を表示装置に表示させるので、利用者は、元文章401において視認不可能化処理を施す領域402を指定する。この元文章401は、利用者が本情報処理システム1を利用して投稿したものである。
【0043】
また、CPUは、
図4(b)に示すように、視認不可能化処理を施す領域402に差し込むモザイクパターン403を表示するので、利用者は、モザイクパターン403の何れかを選択する。
【0044】
CPUは、領域402を利用者が選択したモザイクパターン403に入れ替える。モザイクパターンの代わりに「●」や「×」などの簡易マスキング文字を用いてもよい。このとき、領域402の文章は、外部記憶装置に、文章データとして格納用IDに紐付けして格納しておく。
【0045】
(解除条件入力処理)
図5に基づき、解除条件入力処理について説明する。なお、解除条件入力処理は端末装置10において実行される。
【0046】
端末装置10のCPUは、
図5に示すように、解除条件入力画像100を表示装置に表示する。解除条件入力画像100には、画像を投稿した投稿者の顔写真101などを表示するとともに、投稿者の名前やニックネーム102を表示する。
【0047】
また、表示装置には、マスキング領域104が設定された画像103を表示する。顔写真101、名前やニックネーム102及び画像103は、サーバ20でマスキング処理が施されて出力されたものを、通信ネットワーク30を介して読み込んだ画像である。
【0048】
また、画像103の下には、第1評価領域105及び第2評価領域106を表示する。第1評価領域105及び第2評価領域106は押しボタン機能を有しており、画像103を見た利用者がその内容をよいと思えば、よい評価をするための第1評価領域を押下し、内容を悪いと思えば、悪い評価をするための第2評価領域を押下する。
【0049】
CPUは、第1評価領域105と第2評価領域106が押下されたことを検出し、検出した数を、それぞれの領域に表示する。
CPUは、マスキング解除条件表示領域108を表示する。マスキング解除条件表示領域108は、マスキングを解除するための(画像の視認不可能化処理及び音響の聴取不可能化処理の解除処理を行う)条件(所定の解除条件)を表示する領域である。本実施形態では、解除条件としては、解除に必要な金額(課金額)を表示する。
【0050】
(解除処理)
図5に基づき解除処理について説明する。CPUは、
図5に示すように、解除条件入力画像100においてマスキング解除条件表示領域108の右隣に、マスキング解除ボタン109を表示する。利用者がマスキングを解除したい場合には、マスキング解除ボタン109を押下する。
【0051】
なお、マスキング解除ボタン109が押下された場合には、課金など利用者の費用負担が発生する場合がある。したがって、マスキング解除ボタン109が押下された場合は、マスキング解除ボタン109の表示が、本当にマスキングを解除してよいかを確認するための確認表示に切り替わり、利用者が再度その領域(確認表示されて領域)を押下することにより、マスキングが解除される。
【0052】
利用者によりマスキング解除ボタン109が押された場合、端末装置10のCPUは、マスキング解除条件表示領域108に表示されている解除条件を満たしているかを判定し、解除条件を満たしている判定した場合は、マスキングの解除処理を行い、解除条件を満たしていないと判定した場合には、解除処理を実行しない。
【0053】
解除処理が実行されると、解除条件に設定したポイントの数をサーバ20経由で、画像103を投稿した利用者の端末装置10に送信する。他の端末装置10では、このポイントを解除条件として使用することができる。
【0054】
また、サーバ20から出力されるコンテンツによっては、マスキング解除を禁止とすることも可能である。この場合、サーバ20から画像などのコンテンツとともにマスキング解除禁止のコートが出力される。
【0055】
端末装置10では、マスキング解除禁止のコードとともに送られてきたコンテンツの場合には、マスキング解除ボタン109の表示を、マスキング解除禁止を示す表示、例えば「OFF表示」を行って、その領域が押下されてもマスキング解除を行わないようにする。
【0056】
解除処理では、マスキング処理部として行われた各マスキング処理において格納用IDで紐付けした画像データ、文章データあるいは音響データを、格納用IDに基づいて外部記憶装置から読み出し、マスキングした画像データ、文章データあるいは音響データと入れ替えることによって行う。
【0057】
(サポータ処理)
図5に基づき、サポータ処理について説明する。サポータ処理とは、SNSにおいて、いわゆるライブ配信の投げ銭やギフト機能に相当する処理である。
【0058】
CPUは、
図5に示すように、解除条件入力画像100においてマスキング解除条件表示領域野下にサポータ領域114を表示する。
サポータ領域114には、利用者が画像103を見て、その画像103を気に入った度合いを入力するためのポイントを複数(本実施形態では、「10」、「100」、「1000」、「10000」の4つ)表示し、そのポイント表示の領域を利用者が押下できるようになっている。
【0059】
そして、利用者が各ポイントに対応した領域を押下すると、CPUは、押下を検出し、検出したポイントの数をサーバ20経由で、画像103を投稿した利用者の端末装置10に送信する。他の利用者の端末装置では、このポイントを解除条件として使用することができる。
【0060】
さらに、サーバ20から端末装置10に対して出力したコンテンツについて、端末装置10のポイント表示の何れかが押下された場合、サーバ20のCPUは、その端末装置10の識別子をコンテンツに紐づけてサーバ20に入力する(選定入力部)。
そして、サーバ20のCPUは、次回からは、ポイント表示が押下された端末装置10にだけコンテンツが表示されるように、コンテンツの出力を行う。
【0061】
(宣伝広告処理)
次に宣伝広告処理について説明する。宣伝広告処理では、利用者により投稿されたコンテンツの1つとして宣伝広告に関するコンテンツが設定される。
【0062】
具体的には、利用者が宣伝広告に関するコンテンツの場合、サーバ20に対して、コンテンツの内容とともに、宣伝広告である旨の識別子及びコンテンツの表示時間がコンテンツに紐づけされて格納される。
【0063】
そして、サーバ20から宣伝広告に関するコンテンツを出力する場合、当該コンテンツと、紐づけられた識別子及びコンテンツの表示時間(例えば30秒)が出力される。
端末装置10では、表示中のコンテンツの表示が終了したのち、サーバ20から出力された宣伝広告に関するコンテンツを所定の表示時間だけ表示する。
【0064】
通信ネットワーク30は、端末装置10とサーバ20の間あるいは各端末装置10の間の通信を行うためのネットワーク回線であり、インターネットなどである。
【0065】
(情報処理システムの特徴)
以上のような情報処理システムでは、端末装置10に、モザイク処理などの画像の視認不可能化処理を施したり、「ピー音」などの視聴不可能化処理を施したりしたコンテンツが出力される。
【0066】
そして、一定の課金額などの解除条件が入力された場合は、視認不可能化処理や聴取不可能化処理が解除される。つまり、所定の解除条件が入力された場合には、端末装置10で出力される画像や音響が正常に視認や聴取がされることになる。
【0067】
つまり、本情報処理システム1では、端末装置10で出力される画像や音響のマスキングを所定の条件に基づいて解除することができることとなる。
したがって、画像、文章あるいは音響を投稿する利用者にとっては、マスキングをした画像、文章、音響などを投稿することができて安心であるとともに課金額やポイントを得ることができる。一方、投稿された画像、文章、音響などを見る利用者にとっては、簡単な操作で課金などを行ってマスキングを解除することができるため、便利である。
【0068】
また、端末装置10に出力されるコンテンツに対して、端末装置10の利用者が好ましいとして選定したことを選定入力部に入力すると、その選定入力がなされた端末装置10に対してのみコンテンツが出力されるので、利用者は、好ましいコンテンツを選定する機会が多くなり、利用者がコンテンツを見ることが多くなる。
【0069】
さらに、コンテンツの出力中に宣伝広告に関するコンテンツが重畳される形態で出力されることがないため、利用者は宣伝広告を見やすく、宣伝広告を出す側にとっては、より宣伝広告の効果が向上することとなる。
【0070】
[サポータ処理(その2)]
前述のサポータ処理以外に下記(a)~(e)に示す処理をサポータ処理(その2)として行うようにしてもよい。
【0071】
(a)画像などのコンテンツを投稿者が投稿した場合(サーバ20にアップロードした場合)、投稿されたコンテンツを端末装置10の利用者が見て気に入った場合、そのコンテンツの評価に値する金額を端末装置10から入力する。
【0072】
(b)投稿者が、動画などのコンテンツを投稿する(サーバ20にアップロードする)旨の告知を投稿する(サーバ20にアップロードする)。すると、この告知が端末装置10に表示される。この告知表示に対して、端末装置10の利用者が所定の金額(参加料)を入力すると、入力した端末装置10に対してだけコンテンツの出力がなされる。この場合、コンテンツとしては、ライブ動画などが特に有効である。
【0073】
(c)投稿者が、動画などのコンテンツを投稿する(サーバ20にアップロードする)旨の告知と、そのコンテンツを見ることができる端末装置10の台数(視聴可能数)を投稿する(サーバ20にアップロードする)。すると、この告知とが端末装置10に表示される。この告知表示に対して、端末装置10の利用者が金額を入力すると、入力された金額が使用可能数分、金額の多い順に端末装置10に出力され、表示される。
【0074】
端末装置10では、他の端末装置10で入力された金額が金額の多い順に表示されるため、その金額よりも多い金額(少なくとも最低金額よりも多い金額)を入力することにより、いわゆるオークションが行われることとなる。
【0075】
そして、締切り条件(例えば、日時など)を満たしたときに、オークションが終了し、その結果、視聴可能数ないであれば、コンテンツを見ることができる。この場合もコンテンツとしては、ライブ動画などが特に有効である。
さらに、この場合、オークションの終了時に視聴可能数に入ってなければ、入力された金額を返金する処理を行ってもよい。
【0076】
(d)画像などのコンテンツを投稿する予定の投稿予定者が投稿する予定の内容と必要な資金額をサーバ20にアップロードする。すると、端末装置10に、その投稿予定内容と資金額が出力され、表示される。
【0077】
端末装置10の利用者は、表示された投稿予定内容と資金額を見て、端末装置10から出資額を入力する。サーバ20では、各端末装置10から入力される出資額を合算して、各端末装置10へ出力、表示する。これにより、コンテンツに対する、いわゆるクラウドファンディングを実現することができる。
【0078】
(e)投稿者が募金内容を投稿する(サーバ20にアップロードする)。すると、入力された募金内容が端末装置10に出力され、表示される。端末装置10の利用者は、表示された募金内容を見て、その募金に賛同する場合には、募金額を入力すると、募金額がサーバ20に記録される。これにより、募金をすることができる。
【0079】
ここで、予め、墓金一回あたりの募金額が決まっている場合には、端末装置10に「募金」と表示された領域をクリック可能とし、利用者がその領域をクリックすることにより、予め決まっている募金額がサーバ20に記録されて募金ができるようにしてもよい。
【0080】
[宣伝広告処理(その2)]
前述の宣伝広告処理以外に下記に示す処理を宣伝広告処理(その2)として行うようにしてもよい。
【0081】
サーバ20には、各端末装置10の利用者に関する情報を格納する。端末装置10に宣伝広告を出力させたい広告主が広告のコンテンツ、広告主が希望する条件をサーバ20にアップロードする。
【0082】
サーバ20では、各端末装置10の利用者に関する情報が、広告主が希望する条件を満たす場合に、その端末装置10に広告のコンテンツを出力し、表示させる。この場合、広告を表示した端末装置10の利用者に対して、所定のポイントが付与される。
【0083】
なお、この場合、宣伝広告のコンテンツを表示するのは、端末装置10以外の表示装置とし、その表示装置に表示された宣伝広告のコンテンツに対して、端末装置10からそのコンテンツの識別子をサーバ20に入力することによって、端末層値10でポイントを得るようにしてもよい。
【0084】
[その他の実施形態]
(1)上記実施形態では、課金額を解除条件としていたが、特定のコンテンツにアクセスした回数やゲームなどで得られるポイントあるいは一般的なポイントサービスなどで獲得したポイント(例えば、Tポイント(登録商標)、当サイト内に掲載される広告の閲覧や商品購入によって得られたポイントなどであってもよい。
【0085】
(2)上記実施形態では、聴取不可能化処理、文章の視認不可能化処理及び画像の視認不可能化処理のマスキング処理をサーバ20で実行していたが、利用者が端末装置10で実行できるようにしてもよい。
【0086】
(3)上記実施形態では、音響の聴取不可能化処理、画像と文章の視認不可能化処理を行っていたが、画像や文章がない音響データの場合には音響の聴取不可能化処理のみを行うように、各不能化処理を独立して行うようにしてもよい。
【0087】
(4)上記実施形態では、モザイクパターンを用いて聴取不可能化処理や視認不可能化処理を行っていたが、モザイク以外にロゴや写真などを自由に設定してもよい。
【0088】
(5)上記実施形態では、端末装置10で宣伝広告に関するコンテンツを表示する際に、表示中のコンテンツが終了してから表示していたが、表示中のコンテンツの表示を中断してから宣伝広告に関するコンテンツを表示するようにしてもよい。
【0089】
(6)上記実施形態において、「課金」と「ポイント」とを区別して記載している部分があるが、互いに読み替えるようにしてもよい。つまり、上記実施形態において、「課金」と「ポイント」とは同義語として使用している。
【符号の説明】
【0090】
1… 情報処理システム 10… 端末装置 20… サーバ 30… 通信ネットワーク 100… 解除条件入力画像 101… 顔写真 102… 名前やニックネーム 103… 画像 104… マスキング領域 105… 第1評価領域 106… 第2評価領域 108… マスキング解除条件表示領域 109… マスキング解除ボタン 114… サポータ領域 201… 音響付き動画 202… コマ画像 203… 音声グラフ 204… 切取り枠 301… 元画像 302… 領域 303… モザイクパターン 401… 元文章 402… 領域 403… モザイクパターン。