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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183136
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
H01L21/304 651Z
H01L21/304 648G
H01L21/304 648L
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022086921
(22)【出願日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0069039
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ジェ,ジン モ
(72)【発明者】
【氏名】オ,スン フン
【テーマコード(参考)】
5F157
【Fターム(参考)】
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB49
5F157AB51
5F157AB64
5F157AB90
5F157BH18
5F157CE56
5F157CF14
5F157CF34
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF60
5F157CF99
5F157DB32
(57)【要約】
【課題】本発明は、基板を処理する装置を提供する。
【解決手段】このために内部空間を提供するチャンバと、前記内部空間に乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットを含み、前記流体排気ユニットは、前記チャンバと連結される排気ラインと、前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で維持させる圧力調節部材と、前記圧力調節部材に設置されるか、または、前記圧力調節部材の後端に設置される加熱部材と、を含むことができる。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する装置において、
内部空間を提供するチャンバと、
前記内部空間に乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットを含み、
前記流体排気ユニットは、
前記チャンバと連結される排気ラインと、
前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で維持させる圧力調節部材と、
前記圧力調節部材に設置されるか、または、前記圧力調節部材の後端に設置される加熱部材を含む基板処理装置。
【請求項2】
前記装置は、
制御機をさらに含み、
前記制御機は、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力を前記設定圧力に昇圧させる昇圧段階を遂行するように前記流体供給ユニットを制御し、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する間前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階を遂行するように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記制御機は、
前記流動段階で前記内部空間に供給される前記乾燥用流体の単位時間当り供給流量と前記内部空間で排気される前記乾燥用流体の単位時間当り排気流量の差が0であるか、または、臨界値以内の範囲になるように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記制御機は、
前記流動段階で前記内部空間の圧力が前記設定圧力で維持されるように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記設定圧力は、
前記内部空間で前記乾燥用流体が超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力と同じであるか、または、前記臨界圧力より高い圧力であることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記流体排気ユニットは、
前記圧力調節部材の前端に設置される排気バルブをさらに含み、
前記制御機は、
前記流動段階が遂行されるうちに前記排気バルブが開放されるように前記流体排気ユニットを制御することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記加熱部材は、
前記乾燥用流体が前記圧力調節部材を通しながら発生する温度低下を補償することができる温度で調節されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記加熱部材は、
熱を発生させる発熱体と、
前記排気ラインに流れる乾燥用流体の温度または前記発熱体の温度を測定する温度センサーを含み、
前記発熱体は、
前記温度センサーの測定結果に根拠して熱を発生させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記発熱体は、
前記温度センサーの測定結果があらかじめ設定された温度範囲の下限より低い場合、熱を発生させるようにオン(On)になって、
前記温度センサーの測定結果が前記あらかじめ設定された温度範囲の上限より高い場合、熱の発生を中断させるようにオフ(off)になることを特徴とする請求項8に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記流体供給ユニットは、
前記乾燥用流体を保存及び供給する流体供給源と、
前記流体供給源と前記内部空間を流体連通させる供給ラインと、
前記供給ラインに設置される流量調節バルブと、
前記流量調節バルブに設置されるか、または、前記流量調節バルブの後端に設置されるヒーターを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちで何れか一つに記載の基板処理装置。
【請求項11】
超臨界状態の乾燥用流体を利用して基板上に残留する処理液を除去する基板処理装置において、
内部空間を提供するチャンバと、
前記内部空間に乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、
前記流体供給ユニットと前記流体排気ユニットを制御する制御機を含み、
前記制御機は、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力を設定圧力で昇圧させる昇圧段階を遂行するように前記流体供給ユニットを制御し、
前記内部空間の圧力を前記設定圧力で維持するが、前記内部空間への前記乾燥用流体の供給と、前記内部空間から前記乾燥用流体の排気が共になされる流動段階を遂行するように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御し、
前記流体排気ユニットは、
前記チャンバと連結される排気ラインと、
前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で維持させる圧力調節部材と、
前記圧力調節部材に設置されるか、または前記圧力調節部材の後端に設置される加熱部材を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項12】
前記流体排気ユニットは、
前記圧力調節部材の前端に設置される排気バルブをさらに含み、
前記制御機は、
前記流動段階が遂行されるうちに前記排気バルブが開放されるように前記流体排気ユニットを制御することを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記加熱部材は、
前記乾燥用流体が前記圧力調節部材を通しながら発生する温度低下を補償することができる温度で調節されることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記加熱部材は、
熱を発生させる発熱体と、
前記排気ラインに流れる乾燥用流体の温度または前記発熱体の温度を測定する温度センサーを含み、
前記発熱体は、
前記温度センサーの測定結果に根拠して熱を発生させることを特徴とする請求項11または請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記発熱体は、
前記温度センサーの測定結果があらかじめ設定された温度範囲の下限より低い場合、熱を発生させるようにオン(On)になって、
前記温度センサーの測定結果が前記あらかじめ設定された温度範囲の上限より高い場合、熱の発生を中断させるようにオフ(off)になることを特徴とする請求項14に記載の基板処理装置。
【請求項16】
前記流体供給ユニットは、
前記乾燥用流体を保存及び供給する流体供給源と、
前記流体供給源と前記内部空間を流体連通させる供給ラインと、
前記供給ラインに設置される流量調節バルブと、
前記流量調節バルブに設置されるか、または前記流量調節バルブの後端に設置されるヒーターを含むことを特徴とする請求項11または請求項12に記載の基板処理装置。
【請求項17】
基板を処理する装置において、
内部空間を提供するチャンバと、
前記内部空間に処理液が残留する基板を返送する返送ロボットと、
前記内部空間に二酸化炭素を含む乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、
前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、
前記流体供給ユニットと前記流体排気ユニットを制御する制御機を含み、
前記流体排気ユニットは、
前記チャンバと連結される排気ラインと、
前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で調節する圧力調節部材と、
前記乾燥用流体が前記圧力調節部材を通しながら発生する温度低下を補償する加熱部材を含むことを特徴とする基板処理装置。
【請求項18】
前記装置は、
制御機をさらに含み、
前記制御機は、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力を前記設定圧力で昇圧させる昇圧段階を遂行するように前記流体供給ユニットを制御し、
前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する間前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階を遂行するように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項19】
前記加熱部材は、
前記圧力調節部材を囲むように設置されるジャケットヒーターであることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。
【請求項20】
前記加熱部材は、
前記排気ラインに設置されるが、前記圧力調節部材より後端に設置されるブロックヒーターであることを特徴とする請求項17に記載の基板処理装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するために、基板に写真、蝕刻、アッシング、イオン注入、そして、薄膜蒸着など多様な工程らを通じて所望のパターンをウェハーなどの基板上に形成する。それぞれの工程には多様な処理液、処理ガスらが使用され、工程進行中にはパーティクル、そして、工程副産物が発生する。このようなパーティクル、そして、工程副産物を基板から除去するためにそれぞれの工程前後には洗浄工程が遂行される。
【0003】
一般な洗浄工程は、基板をケミカル及びリンス液で液処理する。また、基板上に残留するケミカル及びリンス液を除去するために乾燥処理する。乾燥処理の一例で、基板を高速で回転させて基板上に残留するリンス液を除去する回転乾燥工程を有することができる。しかし、このような回転乾燥方式は基板上に形成されたパターンを崩した恐れがある。
【0004】
最近には基板上にイソプロピルアルコール(IPA)のような有機溶剤を供給して基板上に残留するリンス液を表面張力が低い有機溶剤で切り替えて、以後基板上に超臨界状態の乾燥用ガス(例えば、二酸化炭素)を供給して基板に残留する有機溶剤を除去する超臨界乾燥工程が利用されている。超臨界乾燥工程では内部が密閉された工程チャンバで乾燥用ガスを供給し、乾燥用ガスを加熱及び加圧する。乾燥用ガスの温度及び圧力はすべて臨界点以上に上昇して乾燥用ガスは超臨界状態で相変化する。
【0005】
超臨界状態の乾燥用ガスは高い溶解力と浸透性を有する。すなわち、基板上に超臨界状態の乾燥用ガスが供給されれば、乾燥用ガスは基板上のパターンで易しく浸透し、基板上に残留する有機溶剤も乾燥用ガスに易しく溶解される。これに、基板に形成されたパターンとパターンとの間に残留する有機溶剤を容易に除去することができるようになる。
【0006】
但し、工程チャンバ内の超臨界状態の乾燥用ガスは流動が少ない。これに、超臨界状態の乾燥用ガスは基板で適切に伝達することができないことがある。この場合、基板上に残留される有機溶剤が適切に除去されることができないか、または有機溶剤が溶解された超臨界状態の乾燥用ガスが工程チャンバの外部に適切に排気されることができないことがある。
【0007】
このような問題を解決するために、一般に図1に示されたように工程チャンバ内の圧力を変化させる方法を利用している。図1を参照すれば、昇圧段階(S100)で工程チャンバ内の圧力を第1圧力(CP1)に上昇させ、工程段階(S200)で工程チャンバ内の圧力を第1圧力(CP1)と第1圧力(CP1)より低い圧力である第2圧力(CP2)の間で繰り返して変化させる(いわゆる、圧力パルシング)。以後、ベント段階(S300)で工程チャンバ内の圧力を常圧に変化させる。工程段階(S200)で工程チャンバ内の圧力を繰り返して変化させることで、工程チャンバ内の超臨界状態の乾燥用ガスの流動を起こし、基板上に超臨界状態の乾燥用ガスが伝達されることができるようにする。
【0008】
前述した工程チャンバ内の圧力を第1圧力(CP1)と第2圧力(CP2)の間で繰り返して変化させる方式は、一般に工程チャンバ内に乾燥用ガスを供給する供給ラインに設置されるバルブと、工程チャンバの内部空間を排気する排気ラインに設置されるバルブのオン/オフを繰り返して変更することで遂行される。このようにバルブらのオン/オフが繰り返して遂行される場合、バルブらではパーティクル(Particle)が発生されることがあるし、このようなパーティクルは供給ラインまたは排気ラインを通じて工程チャンバ内に伝達することができる。また、工程チャンバ内の圧力を第1圧力(CP1)と第2圧力(CP2)の間で繰り返して変化させる方式は工程段階(S200)を遂行することに所要される時間を増加させる。これは、工程段階(S200)で昇圧に所要される時間と減圧に所要される時間を減らすことは物理的な限界があるためである。また、昇圧に所要される時間または減圧に所要される時間を減らそうとしてそれぞれの前記バルブらを速くオン/オフさせるようになれば、昇圧と減圧が適切になされないで、むしろ超臨界状態の乾燥用ガスの流動を妨害する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本国特許公開第2018-82099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、基板を効率的に処理することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0011】
また、本発明は基板に対する乾燥処理効率を高めることができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0012】
また、本発明は基板を乾燥する乾燥工程を遂行することに所要される時間を短縮することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0013】
また、本発明は基板を乾燥する乾燥工程を遂行しながらパーティクルなどの不純物が発生することを最小化することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0014】
また、本発明は乾燥用流体が圧力調節部材を経って流れながら発生されることがある温度低下を補償することができる基板処理装置を提供することを一目的とする。
【0015】
また、本発明は排気ラインに処理液が付着される問題点を最小化することができる基板処理装置を提供することを一目的をする。
【0016】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から通常の技術者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は基板を処理する装置において、内部空間を提供するチャンバと、前記内部空間に乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットを含み、前記流体排気ユニットは、前記チャンバと連結される排気ラインと、前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で維持させる圧力調節部材と、前記圧力調節部材に設置されるか、または前記圧力調節部材の後端に設置される加熱部材を含むことができる。
【0018】
一実施例によれば、前記装置は、制御機をさらに含み、前記制御機は、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力を前記設定圧力で昇圧させる昇圧段階を遂行するように前記流体供給ユニットを制御し、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する間に前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階を遂行するように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0019】
一実施例によれば、前記制御機は、前記流動段階で前記内部空間に供給される前記乾燥用流体の単位時間当り供給流量と前記内部空間で排気される前記乾燥用流体の単位時間当り排気流量の差が0であるか、または、臨界値以内の範囲になるように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0020】
一実施例によれば、前記制御機は、前記流動段階で前記内部空間の圧力が前記設定圧力で維持されるように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0021】
一実施例によれば、前記設定圧力は、前記内部空間で前記乾燥用流体が超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力と同じであるか、または、前記臨界圧力より高い圧力であることがある。
【0022】
一実施例によれば、前記流体排気ユニットは、前記圧力調節部材の前端に設置される排気バルブをさらに含み、前記制御機は、前記流動段階が遂行されるうちに前記排気バルブが開放されるように前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0023】
一実施例によれば、前記加熱部材は、前記乾燥用流体が前記圧力調節部材を通しながら発生する温度低下を補償することができる温度で調節されることができる。
【0024】
一実施例によれば、前記加熱部材は、熱を発生させる発熱体と、前記排気ラインに流れる乾燥用流体の温度または前記発熱体の温度を測定する温度センサーを含み、前記発熱体は、前記温度センサーの測定結果に根拠して熱を発生させることができる。
【0025】
一実施例によれば、前記発熱体は、前記温度センサーの測定結果があらかじめ設定された温度範囲の下限より低い場合、熱を発生させるようにオン(On)され、前記温度センサーの測定結果が前記あらかじめ設定された温度範囲の上限より高い場合、熱の発生を中断させるようにオフ(off)されることがある。
【0026】
一実施例によれば、前記流体供給ユニットは、前記乾燥用流体を保存及び供給する流体供給源と、前記流体供給源と前記内部空間を流体連通させる供給ラインと、前記供給ラインに設置される流量調節バルブと、前記流量調節バルブに設置されるか、または、前記流量調節バルブの後端に設置されるヒーターを含むことがある。
【0027】
また、本発明は超臨界状態の乾燥用流体を利用して基板上に残留する処理液を除去する基板処理装置を提供する。基板処理装置は、内部空間を提供するチャンバと、前記内部空間で乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、前記流体供給ユニットと前記流体排気ユニットを制御する制御機を含み、前記制御機は、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力を前記設定圧力で昇圧させる昇圧段階を遂行するように前記流体供給ユニットを制御し、前記内部空間の圧力を前記設定圧力で維持するが、前記内部空間への前記乾燥用流体の供給と、前記内部空間から前記乾燥用流体の排気が共になされる流動段階を遂行するように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御し、前記流体排気ユニットは、前記チャンバと連結される排気ラインと、前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で維持させる圧力調節部材と、前記圧力調節部材に設置されるか、または前記圧力調節部材の後端に設置される加熱部材を含むことができる。
【0028】
一実施例によれば、前記流体排気ユニットは、前記圧力調節部材の前端に設置される排気バルブをさらに含み、前記制御機は、前記流動段階が遂行されるうちに前記排気バルブが開放されるように前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0029】
一実施例によれば、前記加熱部材は、前記乾燥用流体が前記圧力調節部材を通しながら発生する温度低下を補償することができる温度で調節されることができる。
【0030】
一実施例によれば、前記加熱部材は、熱を発生させる発熱体と、前記排気ラインに流れる乾燥用流体の温度または前記発熱体の温度を測定する温度センサーを含み、前記発熱体は、前記温度センサーの測定結果に根拠して熱を発生させることができる。
【0031】
一実施例によれば、前記発熱体は、前記温度センサーの測定結果があらかじめ設定された温度範囲の下限より低い場合、熱を発生させるようにオン(On)され、前記温度センサーの測定結果が前記あらかじめ設定された温度範囲の上限より高い場合、熱の発生を中断させるようにオフ(off)されることがある。
【0032】
一実施例によれば、前記流体供給ユニットは、前記乾燥用流体を保存及び供給する流体供給源と、前記流体供給源と前記内部空間を流体連通させる供給ラインと、前記供給ラインに設置される流量調節バルブと、前記流量調節バルブに設置されるか、または前記流量調節バルブの後端に設置されるヒーターを含むことができる。
【0033】
また、本発明は基板を処理する装置を提供する。基板処理装置は、内部空間を提供するチャンバと、前記内部空間に処理液が残留する基板を返送する返送ロボットと、前記内部空間に二酸化炭素を含む乾燥用流体を供給する流体供給ユニットと、前記内部空間から前記乾燥用流体を排気する流体排気ユニットと、前記流体供給ユニットと前記流体排気ユニットを制御する制御機を含み、前記流体排気ユニットは、前記チャンバと連結される排気ラインと、前記排気ラインに設置され、前記内部空間の圧力を設定圧力で調節する圧力調節部材と、前記乾燥用流体が前記圧力調節部材を通しながら発生する温度低下を補償する加熱部材を含むことができる。
【0034】
一実施例によれば、前記装置は、制御機をさらに含み、前記制御機は、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給して前記内部空間の圧力を前記設定圧力で昇圧させる昇圧段階を遂行するように前記流体供給ユニットを制御し、前記内部空間に前記乾燥用流体を供給する間に前記流体排気ユニットが前記内部空間から前記乾燥用流体を排気して前記内部空間で前記乾燥用流体の流動を発生させる流動段階を遂行するように前記流体供給ユニット、そして、前記流体排気ユニットを制御することができる。
【0035】
一実施例によれば、前記加熱部材は、前記圧力調節部材を囲むように設置されるジャケットヒーターであることがある。
【0036】
一実施例によれば、前記加熱部材は、前記排気ラインに設置されるが、前記圧力調節部材より後端に設置されるブロックヒーターであることがある。
【発明の効果】
【0037】
本発明の一実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0038】
また、本発明の一実施例によれば、基板に対する乾燥処理効率を高めることができる。
【0039】
また、本発明の一実施例によれば、基板を乾燥する乾燥工程を遂行することに所要される時間を短縮することができる。
【0040】
また、本発明の一実施例によれば、基板を乾燥する乾燥工程を遂行しながらパーティクルなどの不純物が発生することを最小化することができる。
【0041】
また、本発明の一実施例によれば、乾燥用流体が圧力調節部材を経って流れながら発生されることがある温度低下を補償することができる。
【0042】
また、本発明の一実施例によれば、排気ラインに処理液が付着される問題点を最小化することができる。
【0043】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1】一般な超臨界乾燥工程を遂行する工程チャンバ内の圧力変化を見せてくれる図面である。
図2】本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
図3図1の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図4図1の乾燥チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。
図5】本発明の一実施例による基板処理方法を見せてくれるフローチャートである。
図6図5の液処理段階を遂行する液処理チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図7図5の第1昇圧段階を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図8図5の第2昇圧段階を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図9図5の流動段階を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図10図5の第1ベント段階を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図11図5の第2ベント段階を遂行する乾燥チャンバの姿を見せてくれる図面である。
図12】本発明の乾燥工程を遂行する間にボディーの内部空間の圧力変化を見せてくれる図面である。
図13図4の流動ラインに設置される圧力調節部材及び加熱部材を概略的に見せてくれる図面である。
図14図4の流動ラインに加熱部材が設置されない場合、圧力調節部材より後端に乾燥用流体の温度変化を見せてくれるグラフである。
図15】本発明の他の実施例による基板処理装置を見せてくれる図面である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0046】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0047】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0048】
第1、第2などの用語は多様な構成要素らを説明するのに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語によって限定されてはいけない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用されることができる。例えば、本発明の権利範囲から離脱されないまま第1構成要素は第2構成要素で命名されることができるし、類似第2構成要素も第1構成要素に命名されることができる。
【0049】
ある構成要素が異なる構成要素に“連結されて”いるか、または“接続されて”いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもあると理解されなければならないであろう。反面に、ある構成要素が異なる構成要素に“直接連結されて”いるか、または“直接接続されて”いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないことで理解されなければならないであろう。構成要素らとの関係を説明する他の表現ら、すなわち“~間に”と“すぐ~間に”または“~に隣合う”と“~に直接隣合う”なども同じく解釈されなければならない。
【0050】
異なるように定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含んでここで使用されるすべての用語らは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者によって一般的に理解されることと等しい意味である。一般に使用される前もって定義されているもののような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であることで解釈されなければならないし、本出願で明白に定義しない限り、理想的や過度に形式的な意味で解釈されない。
【0051】
図2は、本発明の一実施例による基板処理装置を概略的に見せてくれる平面図である。
【0052】
図2を参照すれば、基板処理装置はインデックスモジュール10、処理モジュール20、そして、制御機30を含む。上部から眺める時、インデックスモジュール10と処理モジュール20は一方向に沿って配置される。以下、インデックスモジュール10と処理モジュール20が配置された方向を第1方向(X)といって、上部から眺める時第1方向(X)と垂直な方向を第2方向(Y)といって、第1方向(X)及び第2方向(Y)にすべて垂直な方向を第3方向(Z)という。
【0053】
インデックスモジュール10は基板(W)が収納された容器(C)から基板(W)を処理モジュール20に返送し、処理モジュール20で処理が完了された基板(W)を容器(C)に収納する。インデックスモジュール10の長さ方向は第2方向(Y)に提供される。インデックスモジュール10はロードポート12とインデックスフレーム14を有する。インデックスフレーム14を基準でロードポート12は処理モジュール20の反対側に位置される。基板(W)らが収納された容器(C)はロードポート12に置かれる。ロードポート12は複数個が提供されることができるし、複数のロードポート12は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。
【0054】
容器(C)としては、前面開放一体式ポッド(Front Open Unified Pod:FOUP)のような密閉用容器が使用されることができる。容器(C)はオーバーヘッドトランスファー(Overhead Transfer)、オーバーヘッドコンベヤー(Overhead Conveyor)、または自動案内車両(Automatic Guided Vehicle)のような移送手段(図示せず)や作業者によってロードポート12に置かれることができる。
【0055】
インデックスフレーム14にはインデックスロボット120が提供される。インデックスフレーム14内には長さ方向が第2方向(Y)に提供されたガイドレール124が提供され、インデックスロボット120はガイドレール124上で移動可能に提供されることができる。インデックスロボット120は基板(W)が置かれるハンド122を含んで、ハンド122は前進及び後進移動、第3方向(Z)を軸にした回転、そして、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド122は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド122らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0056】
制御機30は基板処理装置を制御することができる。制御機30は基板処理装置の制御を行うマイクロプロセッサー(コンピューター)でなされるプロセスコントローラーと、オペレーターが基板処理装置を管理するためにコマンド入力操作などを行うキーボードや、基板処理装置の稼働状況を可視化して表示するディスプレイなどでなされるユーザーインターフェースと、基板処理装置で実行される処理をプロセスコントローラーの制御で行うための制御プログラムや、各種データ及び処理条件によって各構成部に処理を実行させるためのプログラム、すなわち、処理レシピが保存された保存部を具備することができる。また、ユーザーインターフェース及び保存部はプロセスコントローラーに接続されてあり得る。処理レシピは保存部のうちで保存媒体に保存されてあり得て、保存媒体は、ハードディスクでも良く、CD-ROM、DVDなどの可搬性ディスクや、フラッシュメモリーなどの半導体メモリーであることもある。
【0057】
制御機30は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように基板処理装置を制御することができる。例えば、制御機30は以下で説明する基板処理方法を遂行できるように流体供給ユニット530、流体排気ユニット500を制御することができる。
【0058】
処理モジュール20はバッファーユニット200、返送チャンバ300、液処理チャンバ400、そして、乾燥チャンバ500を含む。バッファーユニット200は処理モジュール20に搬入される基板(W)と処理モジュール20から搬出される基板(W)が一時的にとどまる空間を提供する。液処理チャンバ400は基板(W)上に液を供給して基板(W)を液処理する液処理工程を遂行する。乾燥チャンバ500は基板(W)上に残留する液を除去する乾燥工程を遂行する。返送チャンバ300はバッファーユニット200、液処理チャンバ400、そして、乾燥チャンバ500の間に基板(W)を返送する。
【0059】
返送チャンバ300はその長さ方向が第1方向(X)に提供されることができる。バッファーユニット200はインデックスモジュール10と返送チャンバ300の間に配置されることができる。液処理チャンバ400と乾燥チャンバ500は返送チャンバ300の側部に配置されることができる。液処理チャンバ400と返送チャンバ300は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。乾燥チャンバ500と返送チャンバ300は第2方向(Y)に沿って配置されることができる。バッファーユニット200は返送チャンバ300の一端に位置されることができる。
【0060】
一例によれば、液処理チャンバ400らは返送チャンバ300の両側に配置され、乾燥チャンバ500らは返送チャンバ300の両側に配置され、液処理チャンバ400らは乾燥チャンバ500らよりバッファーユニット200にさらに近い位置に配置されることができる。返送チャンバ300の一側で液処理チャンバ400らは第1方向(X)及び第3方向(Z)に沿ってそれぞれAXB(A、Bはそれぞれ1または、1より大きい自然数)配列で提供されることができる。また、返送チャンバ300の一側で乾燥チャンバ500らは第1方向(X)及び第3方向(Z)に沿ってそれぞれCXD(C、Dはそれぞれ1または、1より大きい自然数)個が提供されることができる。前述したところと異なり、返送チャンバ300の一側には液処理チャンバ400らだけ提供され、その他側には乾燥チャンバ500らだけ提供されることができる。
【0061】
返送チャンバ300は返送ロボット320を有する。返送チャンバ300内には長さ方向が第1方向(X)に提供されたガイドレール324が提供され、返送ロボット320はガイドレール324上で移動可能に提供されることができる。返送ロボット320は基板(W)が置かれるハンド322を含んで、ハンド322は前進及び後進移動、第3方向(Z)を軸にした回転、そして、第3方向(Z)に沿って移動可能に提供されることができる。ハンド322は複数個が上下方向に離隔されるように提供され、ハンド322らはお互いに独立的に前進及び後進移動することができる。
【0062】
バッファーユニット200は基板(W)が置かれるバッファー220を複数個具備する。バッファー220らは第3方向(Z)に沿ってお互いの間に離隔されるように配置されることができる。バッファーユニット200は前面(front face)と後面(rear face)が開放される。前面はインデックスモジュール10と見合わせる面であり、後面は返送チャンバ300と見合わせる面である。インデックスロボット120は前面を通じてバッファーユニット200に近付いて、返送ロボット320は後面を通じてバッファーユニット200に近付くことができる。
【0063】
図3は、図1の液処理チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。図3を参照すれば、液処理チャンバ400はハウジング410、コップ420、支持ユニット440、液供給ユニット460、そして、昇降ユニット480を有する。
【0064】
ハウジング410は基板(W)が処理される内部空間を有することができる。ハウジング410は概して六面体の形状を有することができる。例えば、ハウジング410は直方体の形状を有することができる。また、ハウジング410には基板(W)が搬入されるか、または搬出される開口(図示せず)が形成されることができる。また、ハウジング410には開口を選択的に開閉するドア(図示せず)が設置されることができる。
【0065】
コップ420は上部が開放された桶形状を有することができる。コップ420は処理空間を有し、基板(W)は処理空間内で液処理されることができる。支持ユニット440は処理空間で基板(W)を支持する。液供給ユニット460は支持ユニット440に支持された基板(W)上に処理液を供給する。処理液は複数種類で提供され、基板(W)上に順次に供給されることができる。昇降ユニット480はコップ420と支持ユニット440との間の相対高さを調節する。
【0066】
一例によれば、コップ420は複数の回収桶422、424、426を有する。回収桶ら422、424、426はそれぞれ基板処理に使用された液を回収する回収空間を有する。それぞれの回収桶422、424、426は支持ユニット440を囲むリング形状で提供される。液処理工程が進行時基板(W)の回転によって飛散される処理液は各回収桶422、424、426の流入口422a、424a、426aを通じて回収空間に流入される。一例によれば、コップ420は第1回収桶422、第2回収桶424、そして、第3回収桶426を有する。第1回収桶422は支持ユニット440を囲むように配置され、第2回収桶424は第1回収桶422を囲むように配置され、第3回収桶426は第2回収桶424を囲むように配置される。第2回収桶424に液を流入する第2流入口424aは第1回収桶422に液を流入する第1流入口422aより上部に位置され、第3回収桶426に液を流入する第3流入口426aは第2流入口424aより上部に位置されることができる。
【0067】
支持ユニット440は支持板442と駆動軸444を有する。支持板442の上面は概して円形で提供されて基板(W)より大きい直径を有することができる。支持板442の中央部には基板(W)の後面を支持する支持ピン442aが提供され、支持ピン442aは基板(W)が支持板442から一定距離離隔されるようにその上端が支持板442から突き出されるように提供される。支持板442の縁部にはチャックピン442bが提供される。チャックピン442bは支持板442から上部に突き出されるように提供され、基板(W)が回転される時基板(W)が支持ユニット440から離脱されないように基板(W)の側部を支持する。駆動軸444は駆動機446によって駆動され、基板(W)の底面中央と連結され、支持板442をその中心軸を基準で回転させる。
【0068】
一例によれば、液供給ユニット460はノズル462を含むことができる。ノズル462は基板(W)に処理液を供給することができる。処理液はケミカル、リンス液または有機溶剤であることができる。ケミカルは強酸または強塩基の性質を有するケミカルであることができる。また、リンス液は純水であることがある。また、有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)であることがある。また、液供給ユニット460は複数のノズル462らを含むことができるし、それぞれのノズル462らではお互いに相異な種類の処理液を供給することができる。例えば、ノズル462らのうちで何れか一つではケミカルを供給し、ノズル462らのうちで他の一つではリンス液を供給し、ノズル462らのうちでまた他の一つでは有機溶剤を供給することができる。また、制御機30はノズル462らのうちで他の一つで基板(W)でリンス液を供給した以後、ノズル462らのうちでまた他の一つで有機溶剤を供給するように液供給ユニット460を制御することができる。これに、基板(W)上に供給されたリンス液は表面張力が小さな有機溶剤に置き換えされることができる。
【0069】
昇降ユニット480はコップ420を上下方向に移動させる。コップ420の上下移動によってコップ420と基板(W)との間の相対高さが変更される。これによって基板(W)に供給される液の種類によって処理液を回収する回収桶422、424、426が変更されるので、液らを分離回収することができる。前述したところと異なり、コップ420は固定設置され、昇降ユニット480は支持ユニット440を上下方向に移動させることができる。
【0070】
図4は、図1の乾燥チャンバの一実施例を概略的に見せてくれる図面である。図4を参照すれば、本発明の一実施例による乾燥チャンバ500は超臨界状態の乾燥用流体(G)を利用して基板(W)上に残留する処理液を除去することができる。例えば、乾燥チャンバ500は超臨界状態の二酸化炭素(CO2)を利用して基板(W)上に残留する有機溶剤を除去する乾燥工程を遂行することができる。
【0071】
乾燥チャンバ500はボディー510、加熱部材520、流体供給ユニット530、流体排気ユニット550、そして、昇降部材560を含むことができる。ボディー510は基板(W)が処理される内部空間518を有することができる。ボディー510は基板(W)が処理される内部空間518を提供することができる。ボディー510は超臨界状態の乾燥用流体(G)によって基板(W)が乾燥処理される内部空間518を提供することができる。ボディー510はチャンバ(Chamber)や、ベッセル (Vessel)などで指称されることもある。
【0072】
ボディー510は上部ボディー512、そして、下部ボディー514を含むことができる。上部ボディー512、そして、下部ボディー514はお互いに組合されて前記内部空間518を形成することができる。基板(W)は内部空間518で支持されることができる。例えば、基板(W)は内部空間518で支持部材(図示せず)によって支持されることができる。支持部材は基板(W)の縁領域の下面を支持するように構成されることができる。上部ボディー512、そして、下部ボディー514のうちで何れか一つは昇降部材560と結合されて上下方向に移動されることができる。例えば、下部ボディー514は昇降部材560と結合され、昇降部材560によって上下方向に移動されることができる。これに、ボディー510の内部空間518は選択的に密閉されることができる。前述した例では、下部ボディー514が昇降部材560と結合されて上下方向に移動することを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上部ボディー512が昇降部材560と結合されて上下方向に移動することもできる。
【0073】
温度調節部材520は内部空間518に供給される乾燥用流体(G)を加熱することができる。温度調節部材520はボディー510の内部空間518温度を昇温させて内部空間518に供給される乾燥用流体(G)を超臨界状態に相変化させることができる。また、温度調節部材520はボディー510の内部空間518温度を昇温させて内部空間518に供給される超臨界状態の乾燥用流体(G)が超臨界状態を維持するようにできる。
【0074】
また、温度調節部材520はボディー510内に埋設されることができる。例えば、温度調節部材520は上部ボディー512、そして、下部ボディー514のうちで何れか一つに埋設されることができる。例えば、温度調節部材520は下部ボディー514内に提供されることができる。しかし、これに限定されるものではなくて、温度調節部材520は内部空間518の温度を昇温させることができる多様な位置に提供されることができる。また、温度調節部材520はヒーターであることがある。しかし、これに限定されるものではなくて、温度調節部材520は内部空間518の温度を昇温させることができる公知された装置で多様に変形されることができる。
【0075】
流体供給ユニット530はボディー510の内部空間518に乾燥用流体(G)を供給することができる。流体供給ユニット530が供給する乾燥用流体(G)は二酸化炭素(CO2)を含むことができる。流体供給ユニット530は流体供給源531、供給ライン533、供給バルブ535、流量調節バルブ357、バルブヒーター358、そして、ラインヒーター359を含むことができる。
【0076】
流体供給源531はボディー510の内部空間518に供給される乾燥用流体(G)を保存及び/または供給することができる。流体供給源531が保存及び/または供給する乾燥用流体(G)は供給ライン533を通じて内部空間518に供給されることができる。
【0077】
供給ライン533は流体供給源531と内部空間518を流体連通させることができる。供給ライン533はメイン供給ライン533a、第1供給ライン533b、そして、第2供給ライン533cを含むことができる。メイン供給ライン533aの一端は流体供給源531と連結されることができる。メイン供給ライン533aの他端は第1供給ライン533b、そして、第2供給ライン533cに分岐されることができる。
【0078】
また、第1供給ライン533bはボディー510の内部空間518の上部で乾燥用ガスを供給する上部供給ラインであることがある。例えば、第1供給ライン533bはボディー510の内部空間518の上から下に向ける方向に乾燥用ガスを供給することができる。例えば、第1供給ライン533bは上部ボディー512に連結されることができる。また、第2供給ライン533cはボディー510の内部空間518の下部で乾燥用ガスを供給する下部供給ラインであることがある。例えば、第2供給ライン533cはボディー510の内部空間518に下から上に向ける方向に乾燥用ガスを供給することができる。例えば、第2供給ライン533cは下部ボディー514に連結されることができる。
【0079】
供給バルブ535はメイン供給バルブ535a、第1供給バルブ535b、そして、第2供給バルブ535cを含むことができる。
【0080】
メイン供給ライン533aにはオン/オフバルブ(オートバルブ)であるメイン供給バルブ535aが設置されることができる。第1供給ライン533bにはオン/オフバルブ(オートバルブ)である第1供給バルブ535bが設置されることができる。第2供給ライン533cにはオン/オフバルブ(オートバルブ)である第2供給バルブ535cが設置されることができる。
【0081】
また、メイン供給ライン533aにはメーターリングバルブである流量調節バルブ537が設置されることができる。流量調節バルブ537はメイン供給バルブ535aより下流に設置されることができる。流量調節バルブ537を経りながら乾燥用流体(G)は断熱圧縮されることができる。これに、流量調節バルブ537の後端では乾燥用流体(G)が断熱膨張されることがある。例えば、流量調節バルブ537より下流のメイン供給ライン533aには乾燥用流体(G)が断熱膨張されることがある。すなわち、流量調節バルブ537の後端では乾燥用流体(G)の温度が低下されることがある。これに、メイン供給ライン533aには結露または結氷が発生されることがある。このような問題を解消するために、流量調節バルブ537にはバルブヒーター538が設置されることがある。バルブヒーター538は流量調節バルブ537を囲むように設置されるジャケットヒーターであることがある。
【0082】
ヒーター539はメインヒーター539a、第1ヒーター539b、そして、第2ヒーター539cを含むことができる。メイン供給ライン533aにはブロックヒーター(Block heater)であるメインヒーター539aが設置されることができる。メインヒーター539は流量調節バルブ537より下流(流量調節バルブ537の後端)に設置されることができる。第1供給ライン533bにはブロックヒーター(Block heater)である第1ヒーター539bが設置されることができる。第1ヒーター539bはメイン供給ライン533aが分岐される支点より下流、そして、第1供給バルブ535bより上流に設置されることができる。第2供給ライン533cにはブロックヒーター(Block heater)である第2ヒーター539cが設置されることができる。第2ヒーター539cはメイン供給ライン533aが分岐される支点より下流、そして、第2供給バルブ535cより上流に設置されることができる。
【0083】
流体排気ユニット550はボディー510の内部空間518から乾燥用流体(G)を排気することができる。流体排気ユニット550はメイン排気ライン551、流動ライン553、スローベントライン555、そして、クィックベントライン557のような排気ラインを含むことができる。また、流体排気ユニット550は排気ラインに設置される第1排気バルブ533a、第2排気バルブ555a、第3排気バルブ557aのような排気バルブを含むことができる。また、流体排気ユニット550は排気ラインに設置される圧力調節部材553b、そして、スローベントラインオリフィス555b、クィックベントラインオリフィス557bのようなオリフィスを含むことができる。
【0084】
メイン排気ライン551はボディー510と連結されることができる。メイン排気ライン551はボディー510の内部空間518に供給された乾燥用流体(G)をボディー510の外部に排気することができる。例えば、メイン排気ライン551の一端はボディー510と連結されることができる。メイン排気ライン551の一端は上部ボディー512、そして、下部ボディー514のうちで何れか一つと連結されることができる。例えば、メイン排気ライン551の一端は下部ボディー514と連結されることができる。また、メイン排気ライン551の他端は分岐されることができる。例えば、メイン排気ライン551の他端は分岐されることができる。メイン排気ライン551が分岐されたラインは流動ライン553、スローベントライン555、そして、クィックベントライン557を含むことができる。
【0085】
流動ライン553はメイン排気ライン551の他端から分岐されることができる。メイン排気ライン551には第1排気バルブ553a、圧力調節部材553b、そして、加熱部材559が設置されることができる。第1排気バルブ553aは圧力調節部材553bより上流に設置されることができる。第1排気バルブ553aはオン/オフバルブ(オートバルブ)であることがある。第1排気バルブ553aはメイン排気ライン551に乾燥用流体(G)が選択的に流れるようにできる。また、流動ライン553は後述する流動段階(S33)で使用されることができる。
【0086】
また、圧力調節部材553bはボディー510の内部空間518圧力を設定圧力で一定に維持させることができる。また、圧力調節部材553bはボディー510の内部空間518圧力を設定圧力で維持させることができるように、流動ライン553を通じて排気される乾燥用流体(G)の単位時間当り排気流量を調節することができる。例えば、圧力調節部材553bはバックプレッシャーレギュレーター(BPR、Back Pressure Regulator)であることがある。例えば、ボディー510の内部空間518に対する設定圧力が150Barと仮定すれば、圧力調節部材553bはボディー510の内部空間518に対する設定圧力に150Barに至るまでは流動ライン553を通じて乾燥用流体(G)が排気されないようにできる。また、ボディー510の内部空間518の圧力が設定圧力よりさらに高い圧力、例えば、170Barに至った場合には、ボディー510の内部空間518の圧力が150Barで低くなるように、流動ライン553を通じて乾燥用流体(G)を排気させることができる。
【0087】
また、加熱部材559は圧力調節部材553bより後端に設置されることができる。加熱部材559はブロックヒーター(Block heater)であることがある。加熱部材559は流動ライン553に設置されることができる。加熱部材559は熱を発生させる発熱体と、流動ライン553に流れる乾燥用流体の温度または発熱体の温度を測定する温度センサーを含むことができる。発熱体は、後述するように乾燥用流体(G)が圧力調節部材553bを通しながら発生する温度低下を補償することができる温度で調節されることができる。例えば、加熱部材559の発熱体は、略200℃程度の温度で調節されることができる。
【0088】
発熱体は温度センサーの測定結果に根拠して熱を発生させることができる。例えば、温度センサーの測定結果があらかじめ設定された温度範囲の下限より低い場合、発熱体は熱を発生させるようにオン(On)されることがある。これは、後述するように圧力調節部材553bの後端で発生する温度低下を補償するためである。また、温度センサーの測定結果があらかじめ設定された温度範囲の上限より高い場合、熱の発生を中断させるようにオフ(off)されることがある。これは加熱部材559の過熱を防止するためである。
【0089】
スローベントライン555はメイン排気ライン551の他端から分岐されることができる。スローベントライン555はボディー510の内部空間518の圧力を低めることができる。スローベントライン555は後述する第1ベント段階(S34)で使用されることができる。スローベントライン555には第2排気バルブ555a、そして、スローベントラインオリフィス555bが設置されることができる。第2排気バルブ555aはスローベントラインオリフィス555bより上流に設置されることができる。第2排気バルブ555aはオン/オフバルブ(オートバルブ)であることがある。また、スローベントラインオリフィス555bの流路直径は後述するクィックベントラインオリフィス557bの流路直径より小さいことがある。
【0090】
クィックベントライン557はメイン排気ライン551の他端から分岐されることができる。クィックベントライン557はボディー510の内部空間518の圧力を低めることができる。クィックベントライン557は後述する第2ベント段階(S35)で使用されることができる。クィックベントライン557には第3排気バルブ557a、そして、クィックベントラインオリフィス557bが設置されることができる。第3排気バルブ557aはクィックベントラインオリフィス555bより上流に設置されることができる。第3排気バルブ557aはオン/オフバルブ(オートバルブ)であることがある。また、クィックベントラインオリフィス557bの流路直径は後述するスローベントラインオリフィス555bの流路直径より大きいことがある。
【0091】
以下では本発明の一実施例による基板処理方法に対して説明する。以下で説明する基板処理方法は基板処理装置が遂行することができる。前述したように制御機30は以下で説明する基板処理方法を基板処理装置が遂行できるように、基板処理装置を制御することができる。
【0092】
図5は、本発明の一実施例による基板処理方法を見せてくれるフローチャートである。図5を参照すれば、本発明の一実施例による基板処理方法は液処理段階(S10)、返送段階(S20)、そして、乾燥段階(S30)を含むことができる。
【0093】
液処理段階(S10)は基板(W)に処理液を供給して基板(W)を液処理する段階である。液処理段階(S10)は液処理チャンバ400で遂行されることができる。例えば、液処理段階(S10)には回転する基板(W)に処理液を供給して基板(W)を液処理することができる(図6参照)。液処理段階(S10)で供給される処理液は上述したケミカル、リンス液、そして、有機溶剤のうち少なくとも何れか一つ以上であることがある。例えば、液処理段階(S10)では回転する基板(W)にリンス液を供給して基板(W)をリンス処理することができる。以後、回転する基板(W)に有機溶剤を供給して基板(W)上に残留するリンス液を有機溶剤で切り替えることができる。
【0094】
返送段階(S20)は基板(W)を返送する段階である。返送段階(S20)は液処理が遂行された基板(W)を乾燥チャンバ500に返送する段階であることがある。例えば、返送段階(S20)には返送ロボット320が基板(W)を液処理チャンバ400で乾燥チャンバ500に返送することができる。返送段階(S20)に返送される基板(W)上には処理液が残留することがある。例えば、基板(W)上には有機溶剤が残留することがある。すなわち、基板(W)は有機溶剤に濡れた状態で乾燥チャンバ500に返送されることがある。
【0095】
乾燥段階(S30)は基板(W)を乾燥する段階である。乾燥段階(S30)は乾燥チャンバ500で遂行されることができる。乾燥段階(S30)ではボディー510の内部空間518から基板(W)に乾燥用流体(G)を供給して基板(W)を乾燥することができる。乾燥段階(S30)から基板(W)に伝達される乾燥用流体(G)は超臨界状態であることがある。例えば、乾燥用流体(G)は超臨界状態に転換されて内部空間518に流入されることができるし、また、乾燥用流体(G)は内部空間518で超臨界状態に転換されることもできる。
【0096】
乾燥段階(S30)は昇圧段階(S31、S32)、流動段階(S33)、そして、ベント段階(S34、S35)を含むことができる。昇圧段階(S31、S32)はボディー510の内部空間518の圧力を設定圧力で昇圧させる段階であることができる。
【0097】
流動段階(S33)は昇圧段階(S31、S32)以後に遂行されることができる。流動段階(S33)はボディー510の内部空間518に供給された超臨界状態の乾燥用流体(G)に流動を発生させる段階であることができる。
【0098】
ベント段階(S34、S35)は流動段階(S33)以後に遂行されることができる。ベント段階(S34、S35)にはボディー510の内部空間518の圧力を低めることができる。例えば、ベント段階(S34、S35)にはボディー510の内部空間518の圧力を常圧で低めることができる。
【0099】
以下では、前述した昇圧段階(S31、S32)、流動段階(S33)、そして、ベント段階(S34、S35)に対してより詳しく説明する。
【0100】
昇圧段階(S31、S32)は第1昇圧段階(S31)、そして、第2昇圧段階(S32)を含むことができる。
【0101】
第1昇圧段階(S31)には第2供給ライン533cがボディー510の内部空間518に乾燥用流体(G)を供給することができる(図7参照)。すなわち、第1昇圧段階(S31)にはボディー510内部空間518の下部、具体的には内部空間518で支持された基板(W)の下部に乾燥用流体(G)が供給されることができる。第1昇圧段階(S31)にはボディー510の内部空間518圧力を第2設定圧力(P2)まで昇圧させることができる。第2設定圧力(P2)は120Barであることがある。また、第1昇圧段階(S31)が遂行されるうちに第1排気バルブ553aはオン(On)状態を維持することができる。第1昇圧段階(S31)にはボディー510の内部空間518の圧力が所望の圧力(例えば、後述する第2圧力(P2))に到逹しなかったので、第1排気バルブ553aがオン(On)状態であっても、圧力調節部材553bによって流動ライン553には乾燥用流体(G)が流れないこともある。
【0102】
第2昇圧段階(S32)には第1供給ライン533aがボディー510の内部空間518に乾燥用流体(G)を供給することができる(図8参照)。すなわち、第2昇圧段階(S32)には内部空間518の上部、具体的に内部空間518で支持された基板(W)の上部に乾燥用流体(G)が供給されることができる。第2昇圧段階(S32)にはボディー510の内部空間518圧力を第1設定圧力(P1)まで昇圧させることができる。第1設定圧力(P1)は150Barであることがある。第1設定圧力(P1)は内部空間518で乾燥用流体(G)が超臨界状態を維持することができるようにする臨界圧力と同じであるか、または臨界圧力より高い圧力であることがある。また、第2昇圧段階(S32)が遂行されるうちに第1排気バルブ553aはオン(On)状態を維持することができる。第2昇圧段階(S32)にはボディー510の内部空間518の圧力が所望の圧力(例えば、第2圧力(P2))に到逹しなかったので、第1排気バルブ553aがオン(On)状態であっても、圧力調節部材553bによって流動ライン553には乾燥用流体(G)が流れないこともある。
【0103】
前述した例では、第2昇圧段階(S32)に第1供給ライン533aが乾燥用流体(G)を供給することを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第2昇圧段階(S32)は第2供給ライン533cが乾燥用流体(G)を供給して遂行されることもできて、これと異なり、第1供給ライン533a及び第2供給ライン533cすべてで乾燥用流体(G)を供給して遂行されることもできる。
【0104】
昇圧段階(S31、S32)が遂行されながら、内部空間518の圧力は所望の圧力に到逹することができる。昇圧段階(S31、S32)が遂行されながら、内部空間518は加熱部材520によって加熱されることができる。これに、内部空間518に供給された乾燥用流体(G)は超臨界状態で相変化することがある。しかし、これに限定されるものではなくて、乾燥用流体(G)は超臨界状態で内部空間518に供給されることができる。この場合、昇圧段階(S31、S32)で内部空間518が所望の圧力(例えば、第1設定圧力(P1))に到逹するようになるので、超臨界状態で内部空間518に供給された乾燥用流体(G)は、超臨界状態を続いて維持することができる。
【0105】
流動段階(S33)には内部空間318に供給された超臨界状態の乾燥用流体(G)に対して流動を発生させることができる。流動段階(S33)には第1供給ライン533aが乾燥用流体(G)を続いて供給し、これと同時に流動ライン553が乾燥用流体(G)を続いて排気することができる(図9参照)。すなわち、乾燥用流体(G)の供給と、乾燥用流体(G)の排気が共になされることがある。すなわち、流動段階(S33)は流体供給ユニット530が内部空間518に乾燥用流体(G)を供給する間、流体排気ユニット55が内部空間518から乾燥用流体(G)を続いて排気することができる。また、流動段階(S33)が遂行される間には、圧力調節部材553bの前端に設置される第1排気バルブ553aがオン(On)状態(開放された状態)を維持することができる。また、流動段階(S33)には第2排気バルブ555a、そして、第3排気バルブ557aがオフ(Off)状態を維持することができる。
【0106】
また、圧力調節部材553bが内部空間518の圧力を第1設定圧力(P1)、例えば、150Bar)で一定に維持させることができるように、流動ライン553に流れる乾燥用流体(G)の単位時間当り排気流量を調節する。また、流体供給ユニット530の第1供給ライン533aが供給する乾燥用流体(G)の単位時間当り供給流量と流体排気ユニット550が流動ライン553を通じて排気する単位時間当り排気流量はお互いに等しく維持されることができる(すなわち、供給流量と排気流量の差が0であるか、または、仮に差が発生してもその差は臨界値以内の範囲になる)。すなわち、流動段階(S33)には第1供給ライン533aが乾燥用流体(G)を続いて供給し、流動ライン553が乾燥用流体(G)を続いて排気して内部空間518で乾燥用流体(G)に流動が発生されることができるようにする。
【0107】
第1ベント段階(S34)にはスローベントライン555を通じて乾燥用流体(G)が排気されるが、流体供給ユニット530は乾燥用流体(G)の供給を中断することができる(図10参照)。これに、内部空間518の圧力は低くなることがある。また、第1ベント段階(S34)には第2バルブ555aがオン(On)になって、そのオン(On)状態を維持することができる。また、第1ベント段階(S34)には第1排気バルブ553a、そして、第3排気バルブ557aがオフ(Off)状態を維持することができる。
【0108】
第2ベント段階(S35)にはクィックベントライン557を通じて乾燥用流体(G)が排気されるが、流体供給ユニット530は乾燥用流体(G)の供給を中断することができる(図11参照)。これに、内部空間518の圧力は低くなることがある。また、第2ベント段階(S35)には第3バルブ557aがオン(On)になって、そのオン(On)状態を維持することができる。また、第2ベント段階(S35)には第1排気バルブ553a、そして、第2排気バルブ555aがオフ(Off)状態を維持することができる。
【0109】
また、前述したようにスローベントラインオリフィス555bの流路直径は、クィックベントラインオリフィス557bの流路直径より小さいので、第1ベント段階(S34)での減圧速度は第2ベント段階(S35)での減圧速度より遅いことがある。
【0110】
図12は、本発明の乾燥工程を遂行する間ボディーの内部空間の圧力変化を見せてくれる図面である。図12を参照すれば、第1昇圧段階(S31)には内部空間518の圧力が第2設定圧力(P2)まで昇圧することがある。第2設定圧力(P2)は略120Barであることがある。第2昇圧段階(S32)には内部空間518の圧力が第1設定圧力(P1)まで昇圧することがある。第1設定圧力(P1)は略150Barであることがある。流動段階(S33)には内部空間518の圧力が第1設定圧力(P1)で維持されることができる。第1ベント段階(S34)には内部空間518の減圧がゆっくりなされて、第2ベント段階(S35)には内部空間518の減圧が早くなされることがある。
【0111】
以下では、本発明の効果に対して詳しく説明する。
【0112】
以下の表は、流動段階(S33)を以前に説明した圧力パルシング方式で遂行した場合、そして、流動段階(S33)を流動ライン553を使って本発明のコンティニューアース(Continuous)方式で遂行した場合工程を遂行した時間、そして、基板(W)上に残留するパーティクル数を示した表である。この時、昇圧段階(S31、S32)とベント段階(S34、S35)は等しい時間の間遂行した。また、基板(W)上に残留する有機溶剤の量に対する条件はお互いに等しく遂行した。
【0113】
【表1】
【0114】
前述した表をよく見れば分かるように、本発明のコンティニューアース方式を利用して流動段階(S33)を遂行する場合、従来の圧力パルシング方式と比べる時流動段階(S33)を遂行する設定時間を減らしても、基板(W)上に残留するパーティクルの数は同一であるか、または、それより低い数値を有することを分かる。すなわち、本発明の一実施例によれば、基板(W)を処理することに所要される時間を短縮させながら、基板(W)上に残留するパーティクルの数を以前と同一な水準で維持するか、または、それより低くすることができる。また、前述した実験データを通じて分かるように本発明で維持段階(S33)が遂行される設定時間(t2~t3)は20秒乃至65秒に属する何れか一つの時間の間に遂行され、望ましくは、25秒乃至65秒に属する何れか一つの時間の間遂行された方が良いことがある。例えば、維持段階(S33)は低いパーティクル水準を見せる33秒または40秒間遂行されることができる。また、本発明で維持段階(S33)で内部空間518の圧力は120Bar乃至150Barに属する何れか一つの圧力で維持されることができる。例えば、維持段階(S33)で内部空間518の圧力は略150Barで維持されることができる。
【0115】
図13は、図4の流動ラインに設置される圧力調節部材及び加熱部材を概略的に見せてくれる図面であり、図14図4の流動ラインに加熱部材が設置されない場合、圧力調節部材より後端に乾燥用流体の温度変化を見せてくれるグラフである。図13、そして図14を参照すれば、前述したようなコンティニューアースフロー(Continuous Flow)を具現するために使用される圧力調節部材553bは、内部に流路が形成されたボディー(B)、乾燥用流体(G)が流れることができる流路の幅を調節するプランジャー(PL)、プランジャー(PL)に設置されるバルブ(V)及びスプリング(S)、そして、圧力調節スクリュー(Pressure adjusting screw)を含むことができる。乾燥用流体(G)は圧力調節部材553bを経りながらその温度が下がることができる。乾燥用流体(G)はバルブ(V)端で断熱圧縮され、以後バルブ(V)の後端とボディー(B)の後端を経りながら断熱膨張されることができるためである。この場合、乾燥用流体(G)の温度は図14に示されたように略-50℃水準まで落ちることができる。この場合、圧力調節部材553bの後端には結露/結氷などが発生されることができる。また、内部空間518を経った乾燥用流体(G)にはIPAのような有機溶剤らが溶解されている。圧力調節部材553bを経りながら乾燥用流体(G)の温度が急激に降りれば、乾燥用流体(G)の溶解力は非常に低くなるようになる。この場合、乾燥用流体(G)に溶解されていた有機溶剤らは析出されて流動ライン553に付着することがあるし、これに流動ライン553には詰まり現象が発生されることがある。本発明の一実施例によれば、圧力調節部材553bの後端にブロックヒーター(Block Heater)である加熱部材559を設置することで、乾燥用流体(G)が圧力調節部材553bを通しながら発生する温度低下を補償することができる。これに、前述した結露/結氷の問題、そして、上述した流動ライン553の詰まり現象などの問題を解消することができる。
【0116】
前述した例では、加熱部材559が圧力調節部材553bの後端に設置されるブロックヒーター(Block Heater)であることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図15に示されたように他の実施例による加熱部材559aは圧力調節部材553bに、より詳細には、圧力調節部材553bを囲むように設置されるジャケットヒーター(Jacket Heater)であることがある。この場合、ジャケットヒーターである加熱部材559aが有する発熱体は略150~200℃程度の温度で調節されることができる。
【0117】
以上の詳細な説明は本発明を例示するものである。また、前述した内容は本発明の望ましい実施形態を示して説明するものであり、本発明は多様な他の組合、変更及び環境で使用することができる。すなわち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、著わした開示内容と均等な範囲及び/または当業界の技術または知識の範囲内で変更または修正が可能である。著わした実施例は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明するものであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態で本発明を制限しようとする意図ではない。また、添付された請求範囲は他の実施状態も含むことで解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0118】
500 乾燥チャンバ
510 ボディー
512 上部ボディー
514 下部ボディー
520 加熱部材
530 流体供給ユニット
551 メイン排気ライン
553 流動ライン
553a 第1排気バルブ
553b 圧力調節部材
555 スローベントライン
555a 第2排気バルブ
555b スローベントラインオリフィス
557 クィックベントライン
557a 第3排気バルブ
557b クィックベントラインオリフィス
559 加熱部材

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15