IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラドキュメントソリューションズ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-画像処理装置 図1
  • 特開-画像処理装置 図2
  • 特開-画像処理装置 図3
  • 特開-画像処理装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183157
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】画像処理装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 21/00 20060101AFI20221201BHJP
   H04N 1/393 20060101ALI20221201BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20221201BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
H04N1/393
H04N1/00 350
G06F3/12 312
G06F3/12 356
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022147960
(22)【出願日】2022-09-16
(62)【分割の表示】P 2018180572の分割
【原出願日】2018-09-26
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】桂 健一
(57)【要約】
【課題】プレビュー画像を短時間で表示することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置101は、着脱部61とイメージプロセッサー84と表示部30と表示制御部11dと記憶部51、52と記憶制御部11eとを備える。着脱部61は、情報が記憶された記憶媒体62が着脱される。イメージプロセッサー84は、情報に基づいてプレビュー画像を作成する。表示部30は、プレビュー画像を表示する。表示制御部11dは、イメージプロセッサー84及び表示部30を制御する。記憶制御部11eは、プレビュー画像を記憶部51、52に記憶させる。イメージプロセッサー84は、情報をラスター処理する第1イメージプロセッサー83を含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が記憶された記憶媒体が着脱される着脱部と、
前記情報に基づいてプレビュー画像を作成するイメージプロセッサーと、
前記プレビュー画像を表示する表示部と、
前記イメージプロセッサー及び前記表示部を制御する表示制御部と、
記憶部と、
前記プレビュー画像を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と
を備え、
前記イメージプロセッサーは、前記情報をラスター処理する第1イメージプロセッサーを含む、画像処理装置。
【請求項2】
複数の前記情報の内から所定情報が選択される選択部と、
前記所定情報に基づく前記プレビュー画像が前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部と
を備え、
前記プレビュー画像が前記記憶部に記憶されていると前記判定部が判定したときに、前記表示制御部は、前記記憶部に記憶された前記プレビュー画像を前記表示部に表示させる、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記記憶制御部は、前記所定情報に識別記号を付与するとともに、前記所定情報に基づく前記プレビュー画像を前記識別記号と対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記選択された所定情報に前記識別記号が付与されているときに、前記プレビュー画像が前記記憶部に記憶されていると前記判定部は判定し、
前記表示制御部は、前記識別記号に対応付けられた前記プレビュー画像を前記表示部に表示させる、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記記憶媒体は、可搬記憶媒体である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記イメージプロセッサーは、第2イメージプロセッサーを更に含み、
前記第2イメージプロセッサーは、前記第1イメージプロセッサーでラスター処理されたラスターイメージを縮小処理することによって、前記プレビュー画像を作成する、請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記表示部は、表示画面を有し、
前記表示制御部は、前記ラスターイメージの面積と、前記表示画面の面積とを比較し、
前記第2イメージプロセッサーが前記ラスターイメージを縮小処理することを、前記表示制御部は比較結果に基づいて規制する、請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1イメージプロセッサーは、前記情報の一部をラスター処理する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記記憶媒体が前記着脱部から取り外されたか否かを検知する検知部を更に備え、
前記記憶媒体が前記着脱部から取り外されたと前記検知部が検知したときに、前記記憶制御部は、前記記憶部から前記プレビュー画像を削除する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記情報を示す画像を記録媒体に形成する画像形成部を更に備える、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、着脱部と、ラスターイメージプロセッサー(RIP、Raster Image Processor)と、縮小処理プロセッサーと、表示部と、表示制御部とを備える(例えば、特許文献1参照)。記憶媒体は着脱部に着脱される。記憶媒体は、例えば、USBメモリーである。記憶媒体は、情報を記憶する。情報は、例えば、ページ記述言語データである。RIPは、情報をラスター処理することによって、ラスターイメージを生成する。縮小処理プロセッサーは、ラスターイメージを縮小処理することによって、縮小ラスターイメージを生成する。表示制御部は、プレビュー画像として縮小ラスターイメージを表示部に表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-272495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、プレビュー画像を表示部に表示させるために、情報がラスター処理される必要があった。そのため、プレビュー画像が表示部に表示されるまでに要する時間が長かった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、プレビュー画像を短時間で表示することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像処理装置は、着脱部と入力部とイメージプロセッサーと表示部と表示制御部と記憶部と記憶制御部とを備える。着脱部は、情報が記憶された記憶媒体が着脱される。イメージプロセッサーは、情報に基づいてプレビュー画像を作成する。表示部は、プレビュー画像を表示する。表示制御部は、イメージプロセッサー及び表示部を制御する。記憶制御部は、プレビュー画像を記憶部に記憶させる。イメージプロセッサーは、情報をラスター処理する第1イメージプロセッサーを含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像処理装置によれば、プレビュー画像を短時間で表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。
図2】本実施形態に係るファイル一覧画像を示す図である。
図3】本実施形態に係る画像形成装置を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る制御装置の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置100の構成の一例を示す図である。画像形成装置100は、例えば、複写機、プリンター又は複合機である。以下では、一例として、画像形成装置100がプリンター機能と複写機能とを有するモノクロ複合機である場合について説明する。
【0011】
図1に示すように、画像形成装置100は、画像処理装置101と、プリンター部81とを備える。プリンター部81は、画像形成部の一例である。画像処理装置101は、制御装置10と、表示部30と、着脱部61とを備える。
【0012】
プリンター部81は、原稿読取部70、画像形成ユニット80、給送部90、搬送部91及び排出部92を備える。
【0013】
原稿読取部70は、原稿Gの画像を読み取る。給送部90は、複数のシートSを収容し、搬送部91へシートSを給送する。シートSは、記録媒体であり、例えば、紙製又は合成樹脂製のシートである。搬送部91は、複数の搬送ローラー対を含み、画像形成ユニット80にシートSを搬送する。
【0014】
例えば、画像形成ユニット80は、シートSに印刷画像を形成し、印刷画像を加熱及び加圧してシートSに印刷画像を定着させる。画像形成ユニット80は、感光体ドラムと、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、転写装置と、クリーニング装置と、除電装置と、定着装置とを含む。
【0015】
搬送部91は、印刷画像の定着されたシートSを排出部92に搬送する。排出部92は画像形成装置100の外部にシートSを排出する。
【0016】
着脱部61は、記憶媒体62が着脱可能である。記憶媒体62は、例えば、可搬記憶媒体を含み、USB(Universal Serial Bus)メモリー、又は、SD(Secure Digital)カードである。記憶媒体62には、複数のファイルA~Eが記憶されている。複数のファイルA~Eの各々には、ファイル名がユーザーによって付与されている。
【0017】
複数のファイルA~Eの各々は、情報を含む。情報は、例えば、ページ記述言語データである。複数のファイルA~Eの各々に含まれる情報のファイル形式は、例えば、PDF(Portable Document Format)、TIFF(tag image file format)、XPS(XML Paper Specification)、又は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)である。
【0018】
表示部30は、表示画面を有するLCD(Liquid Crystal Display)を含む。また、表示部30は、タッチパネル機能を組み合わせたタッチパネルユニットを備える。表示部30の表示画面には、制御装置10による制御の下で、種々の操作画像が表示される。表示部30は、ファイル一覧画像40を表示する。
【0019】
図1及び図2を参照してファイル一覧画像40を説明する。図2は、本実施形態に係るファイル一覧画像40を示す図である。図2に示すように、ファイル一覧画像40は、複数のファイル画像41A~41Eを含む。複数のファイル画像41A~41Eの各々は、記憶媒体62に記憶されたファイルA~Eを示す。複数のファイル画像41A~41Eの各々は、ファイル名画像と、ファイル形式画像と、識別記号画像とを含む。
【0020】
例えば、ファイル画像41Aは、ファイルAを示す。ファイル画像41A中のファイル名画像は「aaa」を示し、ファイル形式画像は「PDF」を示し、識別記号画像は「000」を示す。ファイル画像41Bは、ファイルBを示す。ファイル画像41B中のファイル名画像は「bbb」を示し、ファイル形式画像は「PDF」を示し、識別記号画像は「001」を示す。ファイル画像41Cは、ファイルCを示す。ファイル画像41C中のファイル名画像は「ccc」を示し、ファイル形式画像は「TIFF」を示し、識別記号画像は「000」を示す。ファイル画像41Dは、ファイルDを示す。ファイル画像41D中のファイル名画像は「ddd」を示し、ファイル形式画像は「XPS」を示し、識別記号画像は「002」を示す。ファイル画像41Eは、ファイルEを示す。ファイル画像41E中のファイル名画像は「eee」を示し、ファイル形式画像は「JPEG」を示し、識別記号画像は「000」を示す。
【0021】
また、表示部30によれば、ユーザーが操作画像をタッチ(押圧)することで、種々の実行指令が制御装置10に入力される。ユーザーは、複数のファイル画像41A~41Eから1個のファイル画像を第1タッチすることによって、プリンター部81は、ファイル画像で示されるファイルに基づいて印刷画像をシートSに形成する。第1タッチは、印刷処理を実行する入力操作である。第1タッチされたファイル画像は、所定画像を含む。従って、表示部30は、選択部としても機能する。例えば、ユーザーは、1個のファイル画像41Aを第1タッチすることによって、プリンター部81は、ファイルAに基づいて印刷画像をシートSに形成する。
【0022】
更に、ユーザーは、複数のファイル画像41A~41Eから1個のファイル画像を第2タッチすることによって、表示部30は、ファイル画像で示されるファイルに基づいてプレビュー画像を表示する。第2タッチは、プレビュー処理を実行する入力操作である。例えば、ユーザーは、1個のファイル画像41Aを第2タッチすることによって、表示部30は、ファイルAに基づいてプレビュー画像を表示する。第2タッチされたファイル画像は、所定画像を含む。これにより、印刷画像をシートSに形成する前に、希望するファイルが選択されているか否かをユーザーは判断できる。
【0023】
続けて、図3を参照して、制御装置10について説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置100を示すブロック図である。
【0024】
図3に示すように、制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、HDD(Hard Disk Drive、記憶部)51と、RAM(Random Access Memory、記憶部)52と、ROM(Read Only Memory)53と、システムバス23と、イメージプロセッサー84と、画像バス22と、インターフェイス(I/F)21とを備える。イメージプロセッサー84は、RIP83(第1イメージプロセッサー)と、画像処理部82(第2イメージプロセッサー)とを有する。
【0025】
CPU11と、HDD51と、RAM52と、ROM53と、表示部30と、着脱部61とは、システムバス23に接続されている。システムバス23は、例えば、Localバスで構成される。プリンター部81と、RIP83と、画像処理部82とは、画像バス22に接続されている。画像バス22は、例えば、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスで構成される。システムバス23と画像バス22とは、I/F21を介して接続されている。
【0026】
CPU11は、システムバス23及び画像バス22に接続された画像形成装置100の各部の動作を制御する。ROM53は、画像形成装置100の各部の動作を制御するための制御プログラムを記憶する。HDD51及びRAM52は、各種のデータを記憶する。
【0027】
RIP83は、情報が入力されると、情報をラスター処理することによって、ラスターイメージを生成する。ラスターイメージは、例えば、ビットマップイメージデータである。
【0028】
画像処理部82は、ラスターイメージが入力されると、ラスターイメージを縮小処理することによって、縮小ラスターイメージを生成する。
【0029】
CPU11は、ROM53に記憶された制御プログラムを実行することによって、検知部11a、作成部11b、判定部11c、表示制御部11d及び記憶制御部11eとして機能する。
【0030】
記憶媒体62が着脱部61に装着されたか否かを検知部11aは検知する。例えば、ユーザーが着脱部61に記憶媒体62を挿入したときに、記憶媒体62が着脱部61に装着されたと検知部11aは検知する。また、記憶媒体62が着脱部61から取り外されたか否かを検知部11aは検知する。ユーザーが着脱部61から記憶媒体62を取り外したときに、記憶媒体62が着脱部61から取り外されたと検知部11aは検知する。
【0031】
作成部11bは、記憶媒体62からファイル一覧情報を取得することによって、ファイル一覧画像40を表示部30に表示させる。例えば、記憶媒体62が着脱部61に装着されたと検知部11aが検知すると、作成部11bは、記憶媒体62に記憶されている情報を検索する。検索した結果、作成部11bは、記憶媒体62からファイル一覧情報を取得することによって、ファイル一覧情報をHDD51又はRAM52に記憶させる。ファイル一覧情報は、記憶媒体62に記憶された複数のファイルA~Eの情報を示す。複数のファイルA~Eの情報の各々は、ファイル名と、ファイル形式とを含む。
【0032】
ファイル一覧情報をHDD51又はRAM52に記憶させると、作成部11bは、図2に示すように、ファイル一覧画像40を表示部30に表示させる。
【0033】
ここで、ファイル画像41A~ファイル画像41E中の識別記号画像について説明する。ファイル画像41B中の識別記号画像は、「001」を示す。「001」は、ファイルBに識別記号が付与されていることを示すとともに、「001」が対応付けられたプレビュー画像を示す。「001」が対応付けられたプレビュー画像は、HDD51又はRAM52に記憶されている。また、ファイル画像41D中の識別記号画像は、「002」を示す。「002」は、ファイルDに識別記号が付与されていることを示すとともに、「002」が対応付けられたプレビュー画像を示す。「002」が対応付けられたプレビュー画像は、HDD51又はRAM52に記憶されている。更に、ファイル画像41A中とファイル画像41C中とファイル画像41E中との識別記号画像は、「000」を示す。「000」は、HDD51又はRAM52に記憶されたプレビュー画像が存在せず、ファイルAとファイルCとファイルEとに識別記号が付与されていないことを示す。なお、記憶媒体62が着脱部61に装着されたと検知部11aが検知した時点では、ファイル画像41A~ファイル画像41E中の全ての識別記号画像は、「000」を示し、記憶制御部11eがプレビュー画像を記憶させる処理が実行されると、識別記号画像が変更される。
【0034】
判定部11cは、複数のファイルから1個のファイル(所定情報)が選択されたときに、ファイルに識別記号が付与されているか否かを判定する。例えば、ユーザーは、複数のファイル画像41A~41Eから1個のファイル画像41Aを第2タッチする。ファイル画像41A中の識別記号画像は、「000」を示すので、ファイルAに識別記号が付与されていないと判定する。また、ユーザーは、複数のファイル画像41A~41Eから1個のファイル画像41Bを第2タッチする。ファイル画像41B中の識別記号画像は、「001」を示すので、ファイルBに識別記号が付与されていると判定する。
【0035】
表示部30がプレビュー画像を表示するように、表示制御部11dは表示部30を制御する。ファイルに識別記号が付与されていないと判定部11cが判定したときには、表示制御部11dは、記憶媒体62からファイルを取得する。また、イメージプロセッサー84がプレビュー画像を作成するように、表示制御部11dはイメージプロセッサー84を制御する。具体的には、まず、表示制御部11dは、ファイルに含まれる情報の一部をRIP83にラスター処理させることによって、ラスターイメージを生成させる。ファイルに含まれる情報の一部は、例えば、トップページである。次に、表示制御部11dは、ラスターイメージの面積と表示画面の面積とを比較する。比較結果としてラスターイメージの面積が表示画面の面積の4倍より小さいときには、表示制御部11dは、プレビュー画像としてラスターイメージを表示部30に表示させる。
【0036】
一方、ラスターイメージの面積が表示画面の面積の4倍より大きいときには、表示制御部11dは、画像処理部82にラスターイメージを1/4の大きさに縮小処理させることによって、縮小ラスターイメージを生成させる。表示制御部11dは、プレビュー画像として縮小ラスターイメージを表示部30に表示させる。
【0037】
表示制御部11dがプレビュー画像を表示部30に表示させると、記憶制御部11eは、プレビュー画像を識別記号と対応付けてHDD51又はRAM52に記憶させるとともに、ファイルに識別記号を付与する。例えば、表示制御部11dがファイルBに基づくプレビュー画像を表示部30に表示させる。記憶制御部11eは、プレビュー画像を「001」と対応付けてHDD51又はRAM52に記憶させる。また、記憶制御部11eは、ファイルBに「001」を付与する。
【0038】
一方、識別記号が付与されていると判定部11cが判定したときには、表示制御部11dは、「001」が対応付けられたプレビュー画像をHDD51又はRAM52から取得する。表示制御部11dは、プレビュー画像を表示部30に表示させる。つまり、表示制御部11dは、HDD51又はRAM52にプレビュー画像が存在するので、ファイルに含まれる情報をRIP83にラスター処理させない。
【0039】
そして、記憶媒体62が着脱部61から取り外されたと検知部11aが検知すると、記憶制御部11eは、ファイル一覧情報及びプレビュー画像をHDD51又はRAM52から削除する。
【0040】
次に、図4を参照して、本実施形態に係る制御装置10の処理について説明する。図4は、本実施形態に係る制御装置10の処理を示すフローチャートである。制御装置10の処理は、ステップS101~ステップS110を含む。
ステップS101において、記憶媒体62が着脱部61に装着されたか否かを検知部11aは検知する。
【0041】
記憶媒体62が着脱部61に装着されていないと検知部11aが検知した場合(ステップS101でNO)には、処理が待機状態になる。一方、記憶媒体62が着脱部61に着けられたと検知部11aが検知した場合(ステップS101でYES)には、処理がステップS102に進む。
【0042】
ステップS102において、作成部11bは、ファイル一覧情報に基づいてファイル一覧画像40を表示部30に表示させる。ファイル一覧画像40が表示されると、処理がステップS103に進む。
【0043】
ステップS103において、複数のファイルから1個のファイルが選択されたときに、ファイルに識別記号が付与されているか否かを判定部11cは判定する。ファイルに識別記号が付与されていないと判定部11cが判定した場合(ステップS103でNO)には、処理がステップS104に進む。
【0044】
ステップS104において、表示制御部11dは、ファイルに含まれる情報の一部をRIP83にラスター処理させることによって、ラスターイメージを生成させる。ラスターイメージが生成すると、処理がステップS105に進む。
【0045】
ステップS105において、表示制御部11dは、ラスターイメージの面積と表示画面の面積とを比較する。ラスターイメージの面積が表示画面の面積の4倍より小さくないとき(ステップS105でNO)には、処理がステップS106に進む。
【0046】
ステップS106において、表示制御部11dは、画像処理部82にラスターイメージを縮小処理させることによって、縮小ラスターイメージを生成させる。表示制御部11dは、プレビュー画像として縮小ラスターイメージを表示部30に表示させる。また、記憶制御部11eは、縮小ラスターイメージを識別記号と対応付けてHDD51又はRAM52に記憶させるとともに、ファイルに識別記号を付与する。縮小ラスターイメージが表示され記憶されると、処理がステップS107に進む。
【0047】
ステップS107において、記憶媒体62が着脱部61から取り外されたか否かを検知部11aは検知する。記憶媒体62が着脱部61から取り外されていないと検知部11aが検知した場合(ステップS107でNO)には、処理がステップS103に戻る。一方、記憶媒体62が着脱部61から取り外されたと検知部11aが検知した場合(ステップS107でYES)には、処理がステップS108に進む。
【0048】
ステップS108において、記憶制御部11eは、ファイル一覧情報及びプレビュー画像をHDD51又はRAM52から削除する。記憶制御部11eがファイル一覧情報及びプレビュー画像を削除したときには、本実施形態に係る制御装置10の処理が終了する。
【0049】
一方、ラスターイメージの面積が表示画面の面積の4倍より小さいとき(ステップS105でYES)には、処理がステップS109に進む。
ステップS109において、表示制御部11dは、プレビュー画像としてラスターイメージを表示部30に表示させる。つまり、表示制御部11dは、画像処理部82にラスターイメージを縮小処理させない(縮小処理を規制する)。従って、プレビュー画像が短時間で表示される。また、記憶制御部11eは、ラスターイメージを識別記号と対応付けてHDD51又はRAM52に記憶させるとともに、ファイルに識別記号を付与する。
【0050】
一方、ファイルに識別記号が付与されていると判定部11cが判定した場合(ステップS103でYES)には、処理がステップS110に進む。
ステップS110において、表示制御部11dは、識別記号が対応付けられたプレビュー画像をHDD51又はRAM52から取得し、プレビュー画像を表示部30に表示させる。つまり、表示制御部11dは、HDD51又はRAM52にプレビュー画像が存在するので、ファイルに含まれる情報をRIP83にラスター処理させない。従って、プレビュー画像が短時間で表示される。
【0051】
以上、図1図4を参照して説明したように、本実施形態によれば、ステップS106においてプレビュー画像として縮小ラスターイメージがHDD51又はRAM52に記憶される。また、ステップS109においてプレビュー画像としてラスターイメージがHDD51又はRAM52に記憶される。プレビュー画像が記憶されたファイルが選択された場合には、表示制御部11dは、記憶されたプレビュー画像を表示部30に表示させる。その結果、本実施形態によれば、プレビュー画像を短時間で表示できる。
【0052】
また、ラスターイメージの面積が表示画面の面積の4倍より小さいときには、表示制御部11dは、プレビュー画像として縮小ラスターイメージでなくラスターイメージを表示部30に表示させている。画像処理部82にラスターイメージを縮小処理させないので、プレビュー画像を短時間で表示できる。
【0053】
以上、図面(図1図4)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、本実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)~(2))。また、本実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0054】
(1)本実施形態では、ラスターイメージの面積が表示画面の面積の4倍より小さいときに、表示制御部11dは、プレビュー画像として縮小ラスターイメージでなくラスターイメージを表示部30に表示させた。ただし、ラスターイメージの面積が表示画面の面積の2倍より小さいときに、表示制御部11dは、縮小ラスターイメージでなくラスターイメージを表示部30に表示させてもよい。つまり、ラスターイメージの面積が表示画面の面積の任意の所定倍より小さいときに、表示制御部11dは、ラスターイメージを用いてプレビュー画像を表示部30に表示させてもよい。
【0055】
(2)図1図4を参照して説明した画像形成装置100は、電子写真方式のモノクロ複合機であったが、本発明はこれに限られない。画像形成装置100は、例えば、インクジェット記録方式であってもよいし、カラー複合機であってもよい。例えば、画像形成装置100がインクジェット記録方式の複合機である実施形態において、画像形成ユニット80は、記録ヘッドを含む。消耗品は、インクである。また、画像処理装置101が画像形成装置100に備えられる場合について説明したが、限定されない。例えば、画像処理装置101が、スマートフォン、コンピューター、又は、各種家電機器のような装置でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、画像処理装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0057】
11a 検知部
11b 作成部
11c 判定部
11d 表示制御部
11e 記憶制御部
30 表示部
51 HDD
52 RAM
61 着脱部
62 記憶媒体
83 第1イメージプロセッサー
84 イメージプロセッサー
100 画像形成装置
101 画像処理装置
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2022-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報が記憶された記憶媒体が着脱される着脱部と、
前記情報に基づいて画像を作成するイメージプロセッサーと、
記画像を表示する表示部と、
前記イメージプロセッサー及び前記表示部を制御する表示制御部と、
記憶部と、
記画像を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と
複数の前記情報の内から所定情報が選択される選択部と、
前記所定情報に基づく前記画像が前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部と
を備え、
前記画像が前記記憶部に記憶されていると前記判定部が判定したときに、前記表示制御部は、前記記憶部に記憶された前記画像を前記表示部に表示させる、画像処理装置。
【請求項2】
前記記憶制御部は、前記所定情報に識別記号を付与するとともに、前記所定情報に基づく前記画像を前記識別記号と対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記選択された所定情報に前記識別記号が付与されているときに、前記画像が前記記憶部に記憶されていると前記判定部は判定し、
前記表示制御部は、前記識別記号に対応付けられた前記画像を前記表示部に表示させる、請求項に記載の画像処理装置。
【請求項3】
情報が記憶された記憶媒体が着脱される着脱部と、
前記情報に基づいて画像を作成するイメージプロセッサーと、
前記画像を表示する表示部と、
前記イメージプロセッサー及び前記表示部を制御する表示制御部と、
記憶部と、
前記画像を前記記憶部に記憶させる記憶制御部と、
前記記憶媒体が前記着脱部から取り外されたか否かを検知する検知部と
を備え、
前記記憶媒体が前記着脱部から取り外されたと前記検知部が検知したときに、前記記憶制御部は、前記記憶部から前記画像を削除する、画像処理装置。
【請求項4】
前記記憶媒体は、可搬記憶媒体である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記情報を示す画像を記録媒体に形成する画像形成部を更に備える、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の画像処理装置。