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特開2022-183158無人搬送車および無人搬送車の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183158
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】無人搬送車および無人搬送車の制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 19/48 20060101AFI20221201BHJP
   B60R 19/38 20060101ALI20221201BHJP
   B62B 3/00 20060101ALI20221201BHJP
   B62B 5/00 20060101ALI20221201BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20221201BHJP
   B66F 9/24 20060101ALI20221201BHJP
【FI】
B60R19/48 C
B60R19/38 D
B62B3/00 B
B62B5/00 H
G05D1/02 R
B66F9/24 A
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148025
(22)【出願日】2022-09-16
(62)【分割の表示】P 2019158299の分割
【原出願日】2019-08-30
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成29年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「ロボット活用型市場化適用技術開発プロジェクト/ロボットのプラットフォーム化技術開発(ハードウェア)/汎用自律走行ロボットプラットフォームの研究開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 大介
(72)【発明者】
【氏名】園浦 隆史
(57)【要約】
【課題】物体との接触時における搬送対象物の保護を含めた搬送時の安全性能を向上させることができる無人搬送車および無人搬送車の制御方法を提供することである。
【解決手段】実施形態の無人搬送車は、車両と、バンパと、バンパ制御部と、を持つ。車両は、少なくとも第1方向に移動可能である。バンパは、車両に設けられ、第1方向に伸縮可能である。バンパ制御部は、車両による搬送対象物の搬送状態に応じて、バンパの状態を制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1方向に移動可能な車両と、
前記車両に設けられ、前記第1方向に伸縮可能なバンパと、
前記車両による搬送対象物の搬送状態に応じて、前記バンパの状態を制御するバンパ制御部と、を有する、
無人搬送車。
【請求項2】
前記車両に設けられ、前記搬送対象物の下方から前記搬送対象物を持上げるリフトユニットをさらに有する、
請求項1に記載の無人搬送車。
【請求項3】
前記バンパが前記搬送対象物の前記第1方向の外側に伸長したことを検出する伸長検出部をさらに有する、
請求項1または2に記載の無人搬送車。
【請求項4】
前記バンパ制御部は、前記搬送対象物の重量または搬送速度に応じて、前記搬送対象物からの前記バンパの伸長を設定する伸長設定部を有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項5】
前記バンパ制御部は、前記搬送対象物の重量または搬送速度に応じて、前記バンパの位置決め制御のサーボ剛性の大きさを設定するサーボ剛性設定部を有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項6】
前記車両の移動を制御する移動制御部を有し、
前記バンパ制御部は、前記バンパと物体との接触を検知する接触検知部を有し、
前記接触検知部は、前記バンパと物体との接触を検知した場合に、前記車両の移動停止指令を前記移動制御部に出力する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項7】
前記接触検知部は、前記第1方向における前記バンパの目標位置と現在位置との位置偏差の変化率が第1所定値を超えた場合に、前記バンパと物体との接触を検知する、
請求項6に記載の無人搬送車。
【請求項8】
前記バンパを前記第1方向に伸縮させるアクチュエータを有し、
前記接触検知部は、前記アクチュエータの電流値の変化率が第2所定値を超えた場合に、前記バンパと物体との接触を検知する、
請求項6または7に記載の無人搬送車。
【請求項9】
前記伸長検出部は、前記バンパに装着され、
前記伸長検出部は、上方に前記搬送対象物が存在しないことを検知したとき、前記バンパが前記搬送対象物の前記第1方向の外側に伸長したことを検出する、
請求項3に記載の無人搬送車。
【請求項10】
前記バンパを前記第1方向に伸縮させるアクチュエータを有し、
前記アクチュエータは、タイミングベルトを介して前記バンパに接続される、
請求項1から9のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項11】
前記バンパに装着され、周囲に存在する物体を検知する物体検知センサを有する、
請求項1から10のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項12】
前記バンパは、前記車両の前記第1方向の一方側に配置された第1バンパと、前記車両の前記第1方向の他方側に配置された第2バンパと、を有する、
請求項1から11のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項13】
前記車両は、前記第1方向に加えて、前記第1方向と交差する第2方向にも移動可能である、
請求項1から12のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【請求項14】
少なくとも第1方向に移動可能な車両と、
前記車両に設けられ、前記第1方向に伸縮可能なバンパと、を有する無人搬送車において、
前記車両による搬送対象物の搬送状態に応じて、前記バンパの状態を制御する、
無人搬送車の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、無人搬送車および無人搬送車の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物流分野では人手不足やコスト削減のため、省人化の要望がある。例えば、かご台車のような搬送対象物の搬送を自動化する手法の一つとして、搬送対象物を無人搬送車により搬送させる手法が提案されている。このような無人搬送車は、搬送時の安全性能や搬送対象物を保護する性能のさらなる向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8-156717号公報
【特許文献2】特開2003-2190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、搬送対象物の保護を含めた搬送時の安全性能を向上させることができる無人搬送車および無人搬送車の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の無人搬送車は、車両と、バンパと、バンパ制御部と、を持つ。車両は、少なくとも第1方向に移動可能である。バンパは、車両に設けられ、第1方向に伸縮可能である。バンパ制御部は、車両による搬送対象物の搬送状態に応じて、バンパの状態を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】搬送物および無人搬送車の斜視図。
図2】第1の実施形態の無人搬送車の斜視図。
図3】バンパ伸縮機構の斜視図。
図4】バンパ伸縮駆動部の斜視図。
図5】バンパの収縮状態の側面図。
図6】バンパの伸長状態の側面図。
図7】バンパ制御部の周辺のブロック図。
図8】バンパ伸縮制御部の周辺のブロック図。
図9】第1の実施形態の第1変形例の無人搬送車の説明図。
図10】第2の実施形態の無人搬送車の斜視図。
図11】台車への進入方向および台車の搬送方向の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の無人搬送車および無人搬送車の制御方法を、図面を参照して説明する。
本願において、X方向、Y方向およびZ方向が以下のように定義される。Z方向は鉛直方向であって、+Z方向は鉛直上方である。X方向は水平方向であって、+X方向は搬送対象物の搬送方向である。Y方向は水平方向であって、X方向に直交する方向である。
以下の実施形態では、荷物を積載する台車が搬送対象物である場合を例にして説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、台車および無人搬送車の斜視図である。台車1は、ロールボックスパレット(RBP)のようなかご台車である。台車1は、底板2と、枠体4と、キャスタ5と、を有する。
底板2は、+Z方向から見て矩形状に形成される。底板2は、アルミニウム等の金属材料または樹脂材料などで形成される。
枠体4は、棒材を格子状に組み合わせて形成される。枠体4は、底板2の上面の縁辺から、+Z方向に立設される。枠体4の内側には、荷物Gが積載可能である。
キャスタ5は、Z軸の周りを回転自在である。複数のキャスタ5が、底板2の下面の四隅に配置される。
【0009】
無人搬送車10は、目的地まで台車1を搬送する。無人搬送車10は、床面に沿って移動し、台車1の底板2と床面との間に進入する。無人搬送車10は、台車1の下方から台車1の持上げが可能である。無人搬送車10は、台車1を持上げた状態で、少なくとも+X方向に移動可能である。
【0010】
図2は、第1の実施形態の無人搬送車の斜視図である。無人搬送車10は、例えば、オペレータによる操縦が不要な自律移動台車であり、床面に描かれたラインなども不要なラインレスタイプの自律移動台車である。無人搬送車10は、例えば、低床型のAGV(Automatic Guided Vehicle)であり、台車1の下方に潜り込んで台車1に結合され、台車1を搬送する。ただし、無人搬送車10は、上記例に限定されず、別のタイプの無人搬送車でもよい。例えば、無人搬送車10は、オペレータにより操縦されるものでもよい。
【0011】
無人搬送車10は、車両11と、バッテリ19と、を有する。車両(車両本体)11は、例えば直方体状に形成される。バッテリ19は、車両11の内部に配置される。バッテリ19は、無人搬送車10の各部に電力を供給する。
無人搬送車10は、移動ユニットと、リフトユニット15と、バンパユニットと、を有する。
【0012】
移動ユニットは、少なくともX方向に車両11を移動させる。移動ユニットは、複数の車輪12と、駆動モータ13と、移動制御部14と、を有する。
複数の車輪12は、例えば4個の車輪12であり、車両11の四隅の近傍に配置される。駆動モータ13は、車輪12を回転駆動する。移動制御部14は、駆動モータ13の動作を制御することにより、車輪12の回転方向および回転速度を制御する。これにより、移動制御部14は、無人搬送車10の移動方向および移動速度を制御する。
【0013】
リフトユニット15は、台車1の下方から台車1を持上げる。リフトユニット15は、持上げ板16と、持上げ機構17と、持上げ制御部18と、を有する。
持上げ板16は、平板状に形成され、車両11の+Z方向に配置される。持上げ機構17は、持上げ板16の下方に配置される。持上げ機構17は、モータやアクチュエータなどの動力源(不図示)と、リンク機構と、を含む。動力源は、リンク機構をZ方向に伸縮させる。これにより、リンク機構に接続された持上げ板16がZ方向に昇降する。持上げ板16が上昇して台車1の底板2に当接すると、台車1の重量の少なくとも一部が持上げ機構17によって支持される。持上げ機構17に設置されたロードセル(不図示)は、持上げ機構17が支持する台車1の重量を検知して、持上げ制御部18に出力する。持上げ制御部18は、動力源の動作を制御することにより、持上げ板16の昇降動作を制御する。これにより、持上げ制御部18は、持上げ機構17による台車1の持上げ状態(台車1の重量の支持状態)を制御する。
【0014】
バンパユニットは、バンパ25を伸縮させて台車1を保護する。バンパユニットは、バンパ25と、バンパ伸縮機構20と、バンパ伸縮駆動部30と、バンパ制御部40と、を有する。
バンパ25は、樹脂材料または金属材料などにより形成される。バンパ25は、Y方向を長手方向とする。バンパ25の長さは、車両11のY方向の幅と同等か、またはそれ以上である。バンパ25は、車両11の+X方向の表面の、-Z方向の端辺に沿って配置される。
【0015】
図3は、バンパ伸縮機構の斜視図である。バンパ伸縮機構20は、バンパ25を伸縮可能な状態にする。バンパ伸縮機構20は、ガイドレール23と、ガイドブロック22と、を有する。
ガイドレール23は、X方向に沿って伸びる。ガイドレール23の+X方向の端部が、バンパ25に固定される。一対のガイドレール23が、Y方向に離間して配置される。ガイドブロック(スライダ)22は、ガイドレール23の-Z方向に配置される。ガイドブロック22は、ベース板21を介して、車両11の底面に固定される。ガイドブロック22は、車両11の+X方向の端部に配置される。
【0016】
ガイドレール23およびガイドブロック22は、リニアガイドの構成部材であり、相互に摺動可能である。ガイドレール23に接続されたバンパ25は、ガイドブロック22が固定された車両11に対して、X方向に移動可能である。すなわち、バンパ25は車両11に対してX方向に伸縮可能である。
【0017】
図4は、バンパ伸縮駆動部の斜視図である。バンパ伸縮駆動部30は、バンパ25をX方向に伸縮させる。バンパ伸縮駆動部30は、一対のガイドレール23のうち、+Y方向、あるいは-Y方向の一方のガイドレール23の近傍に配置される。バンパ伸縮駆動部30は、ラックギア32およびピニオンギア33と、アクチュエータ35と、を有する。
【0018】
ラックギア32は、X方向に沿って伸びる。ラックギア32は、+Y方向のガイドレール23の+Z方向の面に固定される。ピニオンギア33は、ラックギア32の+Z方向に配置され、ラックギア32と噛合う。ピニオンギア33に対して、ピニオンプーリ33pが同軸状に接続される。アクチュエータ(モータ)35は、ピニオンギア33とX方向に並んで配置される。アクチュエータ35に対して、アクチュエータプーリ35pが同軸状に接続される。ピニオンプーリ33pとアクチュエータプーリ35pとの間に、タイミングベルト34が掛け渡される。アクチュエータ35が回転すると、タイミングベルト34を介してピニオンギア33が回転し、ラックギア32がX方向に移動する。これにより、バンパ25がX方向に伸縮する。
【0019】
バンパユニットは、バンパ25の動作を制御するため、図3に示されるように、エンコーダ38と、リミットスイッチ24(24a,24b,24c)と、伸長センサ28と、バンパ制御部40(図2参照)と、を有する。
エンコーダ38は、アクチュエータ35に接続される。エンコーダ38は、アクチュエータ35の単位時間の回転角度に応じたパルスを、バンパ制御部40に出力する。バンパ制御部40は、エンコーダ38から受信したパルスに基づいて、バンパ25の位置を制御する。
【0020】
リミットスイッチ24は、バンパ25のX方向の移動限界を規制する。リミットスイッチ24は、例えば光電スイッチである。リミットスイッチ24は、ガイドレール23に取り付けたセンサドグ26を検知して、後述されるバンパ制御部40に検知信号を出力する。バンパ制御部40は、リミットスイッチ24a、24bから検知信号を受信したとき、アクチュエータ35を停止させる。リミットスイッチ24は、第1スイッチ24aと、第2スイッチ24bと、第3スイッチ24c(ただし、24cは原点位置検知スイッチ)とを有する。第1スイッチ24aは、車両11の+X方向の端部に配置される。第1スイッチ24aは、バンパ25の-X方向への移動限界を規制する。第2スイッチ24bは、ガイドブロック22の-X方向に近接して配置される。第2スイッチ24bは、バンパ25の+X方向への移動限界を規制する。
【0021】
伸長センサ28は、台車1の外側にバンパ25が伸長したことを検出する。伸長センサ28は、例えば光電センサである。伸長センサ28は、バンパ25の-X方向に近接して配置される。伸長センサ28は、投光部および受光部を+Z方向に向けて配置される。一対の伸長センサ28が、Y方向に離間して配置される。
【0022】
図5は、バンパの収縮状態の側面図である。バンパ25の収縮状態において、バンパ25は車両11の+X方向に近接して配置される。このとき、伸長センサ28の+Z方向には台車1が存在する。この場合に、伸長センサ28の投光部から+Z方向に出射した光は、台車1で反射して、受光部に入射する。
【0023】
図6は、バンパの伸長状態の側面図である。バンパ25が+X方向に伸長すると、バンパ25は台車1の+X方向の端部から外側に飛出す。このとき、伸長センサ28の+Z方向には台車1が存在しない。伸長センサ28の投光部から+Z方向に出射した光は、台車1で反射しないので、受光部に入射しない。この場合に、伸長センサ28は、後述されるバンパ制御部40に対して伸長検出信号を出力する。バンパ制御部40は、伸長センサ28から伸長検出信号を受信したとき、アクチュエータ35を停止させる。バンパ制御部40は、一対の伸長センサ28の両方から伸長検出信号を受信したとき、アクチュエータ35を停止させてもよい。以上により、バンパ25が台車1の外側に伸長した状態で、バンパ25の伸長が停止する。
【0024】
これにより、車両11に対する台車1のはみ出し量が未知な場合でも、台車1の+X方向にバンパ25を配置することができる。また、はみ出し量は既知であるが、台車1に対する無人搬送車10の進入位置に誤差がある場合でも、台車1の+X方向にバンパ25を配置することができる。
【0025】
図7は、バンパ制御部の周辺のブロック図である。バンパ制御部40は、バンパ25の状態を制御する。バンパ制御部40は、目標位置設定部44と、バンパ伸縮制御部42と、接触検知部48と、を有する。
バンパ制御部40の各機能部は、例えば、少なくとも一部が、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェアプロセッサが記憶部に格納されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。また、バンパ制御部40の各機能部の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)などのハードウェア(回路部;circuitry)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0026】
目標位置設定部44は、バンパ25の目標位置を設定する。目標位置設定部44は、伸長センサ28から伸長検出信号を受信する。目標位置設定部44は、伸長センサ28がバンパ25の伸長を検出した位置から、+X方向に所定距離だけ離れた位置をバンパ25の目標位置に設定する。目標位置設定部44は、目標位置に対応するエンコーダ38のパルス数を、バンパ伸縮制御部42に出力する。
【0027】
図8は、バンパ伸縮制御部の周辺のブロック図である。バンパ伸縮制御部42は、バンパ25の位置をPD制御する。バンパ伸縮制御部42は、目標位置設定部44からバンパ25の目標位置Xrを受信する。バンパ伸縮制御部42は、エンコーダ38から、アクチュエータ35の単位時間の回転角度に応じたパルスを受信する。エンコーダ38のパルスは、バンパ25の伸縮速度Vに対応する。バンパ伸縮制御部42は、エンコーダ38のパルスを積分器43で積分して、バンパ25の現在位置Xを算出する。バンパ伸縮制御部42は、バンパ25の目標位置と現在位置との位置偏差に、比例ゲインKpを乗算して、比例(P)制御を行う。バンパ伸縮制御部42は、バンパ25の伸縮速度Vに微分ゲインKdを乗算して、微分(D)制御を行う。バンパ伸縮制御部42は、アクチュエータドライバ45に対して、アクチュエータ35の回転速度の指令値uを出力する。指令値uは、以下の式で表される。
u=Kp(Xr-X)-Kd・V
【0028】
接触検知部48は、バンパ25と物体との接触・衝突を検知する。バンパ25が物体に衝突したとき、バンパ25の目標位置と現在位置との位置偏差が急激に変化する。接触検知部48は、バンパ伸縮制御部42から、バンパ25の位置偏差を受信する。接触検知部48は、バンパ25の位置偏差の変化率が第1所定値を超えた場合に、バンパ25と物体との接触・衝突を検知する。一方、バンパ25の位置偏差が急激に変化すると、アクチュエータドライバ45が取り扱うアクチュエータ35の電流値が急激に変化する。接触検知部48は、アクチュエータドライバ45からアクチュエータ35の電流値を受信する。接触検知部48は、アクチュエータ35の電流値の変化率が第2所定値を超えた場合に、バンパ25と物体との接触・衝突を検知する。
これにより、バンパ25は、無人搬送車10と物体との物理的な接触検知手段として機能する。第1の実施形態では、物体検知センサが不要である。
【0029】
図7に示されるように、接触検知部48は、バンパ25と物体との接触・衝突を検知した場合に、移動制御部14に対して移動停止指令を出力する。これにより、移動制御部14は、駆動モータ13による車輪12の回転を停止させ、無人搬送車10の移動を停止させる。
【0030】
バンパ制御部40は、台車1の搬送状態に応じて、バンパ25の状態を制御する。バンパ制御部40は、搬送状態検出部50と、伸長設定部52と、サーボ剛性設定部54と、を有する。
搬送状態検出部50は、移動制御部14から無人搬送車10の移動速度を受信して、搬送速度を検出する。搬送状態検出部50は、持上げ制御部18から持上げ機構17が支持する台車1の重量を受信して、搬送重量を検出する。搬送状態検出部50は、台車1の全重量が既知の場合に、台車1の全重量を受信および検出してもよい。搬送状態検出部50は、検出した搬送速度および搬送重量を、伸長設定部52およびサーボ剛性設定部54に出力する。
【0031】
伸長設定部52は、搬送速度および搬送重量に応じて、バンパ25の伸長(飛出し量)を設定する。サーボ剛性設定部54は、搬送速度および搬送重量に応じて、バンパ25の位置制御のサーボ剛性(比例ゲインKpおよび微分ゲインKd)を設定する。サーボ剛性が大きいほど、バンパ25を目標位置に制御する力が強くなる。すなわち、バンパ25と物体との衝突時に、バンパ25は目標位置で踏ん張り、バンパ25の収縮量が小さくなる。バンパ25の伸長およびサーボ剛性は、搬送速度および搬送重量に応じて、表1のように設定される。
【0032】
【表1】
【0033】
搬送速度が小さい場合および搬送重量が小さい場合には、バンパ25と物体との衝突に伴って、台車1が受ける衝撃力も相対的に小さく、台車1が物体に衝突する可能性も小さい。この場合には、バンパ25の伸長が必要最低限に小さく設定され、サーボ剛性が小さく設定される。サーボ剛性が小さく設定されるので、バンパ25と物体との衝突に伴って、物体が受ける衝撃力が弱くなる。したがって、物体との接触時における物体の保護性能を向上させることができる。
【0034】
逆に、搬送速度が大きい場合および搬送重量が大きい場合には、バンパ25と物体との衝突に伴って、台車1が受ける衝撃力も相対的に大きくなり、台車1が物体に衝突する可能性が大きい。この場合には、バンパ25の伸長が大きく設定され、サーボ剛性が大きく設定される。バンパ25の伸長が大きく設定されるので、バンパ25と物体との衝突時に、台車1と物体との距離が大きくなる。これにより、台車1が物体に衝突する可能性が小さくなる。したがって、物体との接触時における台車1の保護性能を向上させることができる。
【0035】
また、無人搬送車10の周囲に人物が存在する場合には、バンパ25と人物との衝突時に人物を保護する必要がある。この場合には、バンパ25の伸長が大きく設定され、サーボ剛性が小さく設定される。バンパ25の伸長が大きく設定されるので、バンパ25と人物との衝突時に、台車1と人物との距離が大きくなる。これにより、台車1が人物に衝突する可能性が小さくなる。サーボ剛性が小さく設定されるので、バンパ25に柔軟性が付与される。これにより、バンパ25と人物との衝突時に、人物が受ける衝撃力が弱くなる。以上により、無人搬送車10と人物との衝突時に、台車1および人物を保護することができる。
【0036】
伸長設定部52は、設定したバンパ25の伸長を、目標位置設定部44に出力する。目標位置設定部44は、伸長設定部52から受信したバンパ25の伸長を、バンパ25の目標位置に設定する。
サーボ剛性設定部54は、設定した比例ゲインKpおよび微分ゲインKdを、バンパ伸縮制御部42に出力する。バンパ伸縮制御部42は、サーボ剛性設定部54から受信した比例ゲインKpおよび微分ゲインKdを使用して、バンパ25の位置制御を行う。
【0037】
以上に詳述されたように、実施形態の無人搬送車10は、車両11と、リフトユニット15と、バンパ25と、伸長センサ28と、バンパ制御部40と、を持つ。車両11は、少なくともX方向に移動可能である。リフトユニット15は、車両11に設けられ、台車1の下方から台車1を持上げる。バンパ25は、車両11に設けられ、X方向に伸縮可能である。伸長センサ28は、バンパ25が台車1のX方向の外側に伸長したことを検出する。バンパ制御部40は、車両11による台車1の搬送状態に応じて、バンパ25の状態を制御する。
【0038】
バンパ25は、X方向に伸縮可能である。伸長センサ28は、バンパ25が台車1のX方向の外側に伸長したことを検出する。これにより、車両11が台車1より小さい場合でも、台車1のX方向の外側にバンパ25が伸長する。したがって、X方向に移動する無人搬送車と物体とが接触したとき、台車1が保護される。一方、無人搬送車10が台車1を伴わずに単独で移動するときは、車両11の近くまでバンパ25を収縮させる。これにより、バンパ25と物体との接触を抑制することができる。
バンパ制御部40は、車両11による台車1の搬送状態に応じて、バンパ25の状態を制御する。これにより、バンパ25と物体との接触時に、台車1の搬送状態に応じて、適切に台車1が保護される。したがって、台車1の保護性能を向上させることができる。
【0039】
バンパ制御部40は、伸長設定部52を有する。伸長設定部52は、台車1の重量または搬送速度に応じて、台車1からのバンパ25の伸長を設定する。
これにより、バンパ25の伸長が、物体との接触時に台車1を保護しうる適切な大きさに設定される。したがって、台車1の保護性能を向上させることができる。
【0040】
バンパ制御部40は、サーボ剛性設定部54を有する。サーボ剛性設定部54は、台車1の重量または搬送速度に応じて、バンパ25の位置決め制御のサーボ剛性の大きさを設定する。
これにより、バンパ25のサーボ剛性が、物体との接触時に台車1を保護しうる適切な大きさに設定される。したがって、台車1の保護性能を向上させることができる。
【0041】
無人搬送車10は、移動制御部14を有する。移動制御部14は、車両11の移動を制御する。バンパ制御部40は、接触検知部48を有する。接触検知部48は、バンパ25と物体との接触を検知する。接触検知部48は、バンパ25と物体との接触を検知した場合に、車両11の移動停止指令を移動制御部14に出力する。
これにより、物体との接触時に無人搬送車10が移動を停止する。したがって、台車1の保護性能を向上させることができる。
【0042】
接触検知部48は、X方向におけるバンパ25の目標位置と現在位置との位置偏差の変化率が第1所定値を超えた場合に、バンパ25と物体との接触を検知する。
これにより、バンパ25と物体との接触が精度よく検知される。
【0043】
無人搬送車10は、アクチュエータ35を有する。アクチュエータ35は、バンパ25をX方向に伸縮させる。接触検知部48は、アクチュエータ35の電流値の変化率が第2所定値を超えた場合に、バンパ25と物体との接触を検知する。
これにより、バンパ25と物体との接触が精度よく検知される。
【0044】
無人搬送車10は、アクチュエータ35を有する。アクチュエータ35は、バンパ25をX方向に伸縮させる。アクチュエータ35は、タイミングベルト34を介してバンパ25に接続される。
バンパ25と物体との接触時の衝撃力により、タイミングベルト34が一時的に伸縮する。これにより、アクチュエータ35に作用する衝撃力が緩和される。したがって、物体との接触時におけるアクチュエータ35の保護性能を向上させることができる。
伸長センサ28は、バンパ25に装着される。伸長センサ28は、+Z方向に台車1が存在しないことを検知したとき、バンパ25が台車1のX方向の外側に伸長したことを検出する。
これにより、簡易な構成で、バンパ25の伸長が精度よく検出される。
【0045】
第1の実施形態の第1変形例について説明する。
図9は、第1の実施形態の第1変形例の無人搬送車の説明図である。第1変形例の無人搬送車110は、物体検知センサ60を有する点で、第1の実施形態とは異なる。第1の実施形態と同様である点についての第1変形例の説明は省略される。
【0046】
物体検知センサ60は、例えば空間中の1平面をレーザ走査するレーザレンジファインダ(LRF)である。LRFは、照射したレーザの反射の有無で物体の存在を検知する。LRFは、照射したレーザの反射の度合いで物体までの距離を検出する。物体検知センサ60は、バンパ25の-X方向に近接して配置される。物体検知センサ60は、バンパ25とともにX方向に移動する。物体検知センサ60は、バンパ25から+Z方向に突出して配置される。物体検知センサ60のレーザ走査面は、床面と平行であって床面から所定高さの平面である。物体検知センサ60のレーザ走査範囲62は、例えば+X方向を中心として270°の範囲である。
【0047】
レーザ走査範囲62に台車1のキャスタ5が存在すると、キャスタ5の反対側に存在する物体が検知できない。そこで、物体検知センサ60は、台車1の+X方向の外側に伸長した状態で使用される。バンパ制御部40の目標位置設定部44(図7参照)は、物体検知センサ60が台車1の+X方向に配置されるように、バンパ25の目標位置を設定する。物体検知センサ60が台車1の+X方向に配置されると、キャスタ5は物体検知センサ60の-X方向に配置される。すなわち、物体検知センサ60の+X方向にはキャスタ5が存在しない。物体検知センサ60は、進行方向である+X方向に存在する物体を、キャスタ5に遮られることなく検知する。
【0048】
物体検知センサ60は、レーザ走査による物体の検知結果を移動制御部14(図7参照)に出力する。移動制御部14は、物体検知センサ60から受信した検知結果に基づいて、物体を回避するように無人搬送車110を移動させる。物体を回避して移動するスペースがなければ、移動制御部14は無人搬送車110の移動を停止させる。
【0049】
このように、第1変形例の無人搬送車110は、物体検知センサ60を有する。物体検知センサ60は、バンパ25に装着され、周囲に存在する物体を検知する。
物体検知センサ60が物体を検知することにより、無人搬送車110と物体との接触が回避される。したがって、台車1の保護性能を向上させることができる。物体検知センサ60は、バンパ25に装着される。これにより、物体検知センサ60はバンパ25とともに台車1の+X方向に配置される。したがって、物体検知センサ60は、進行方向である+X方向に存在する物体を、台車1のキャスタ5に遮られることなく検知できる。
【0050】
(第2の実施形態)
図10は、第2の実施形態の無人搬送車の斜視図である。第2の実施形態の無人搬送車210は、第1バンパ25aおよび第2バンパ25bを有する点で、第1の実施形態とは異なる。第1の実施形態と同様である点についての第2の実施形態の説明は省略される。
【0051】
図11は、台車への進入方向および台車の搬送方向の説明図である。台車201の+X方向の2輪は、Z軸の周りを回動自在な自在輪(キャスタ)6である。台車201の-X方向の2輪は、Z軸の周りに回転しない固定輪7である。台車201のX方向の長さは、Y方向の長さより大きい。この台車201は、長手方向であるX方向を進行方向として搬送される。この台車201に対して、開口幅の広いY方向から無人搬送車が進入する。すなわち、無人搬送車210による台車201の搬送方向と、台車201に対する無人搬送車210の進入方向とが異なる。
【0052】
無人搬送車210の4個の車輪12は、例えばメカナムホイールを形成する。メカナムホイールは、車輪12の円周上に複数の樽を有する。樽は、車輪12の車軸に対して45度傾いた回転軸の周りを自由回転する。メカナムホイールは、4個の車輪12の回転方向の組み合わせや回転速度を変えることにより、車両11をあらゆる方向に移動させる。4個の車輪12は、通常の2輪独立駆動方式(2個の駆動輪および2個の従動輪)でもよく、アクティブキャスターと呼ばれる操舵輪方式でもよい。
【0053】
図10に示されるように、無人搬送車210は、バンパ25として、第1バンパ25aと、第2バンパ25bと、を有する。第1バンパ25aは、車両11の+X方向に配置される。第1バンパ25aは、第1の実施形態のバンパ25と同様である。第2バンパ25bは、車両11の-X方向に配置される。第2バンパ25bは、車両11のX方向の中心を通るYZ面を対称面として、第1バンパ25aと面対称に形成される。無人搬送車210のY方向の両側には、Y方向に伸縮しないバンパ95が装着される。
【0054】
図11に示されるように、無人搬送車210は、台車201の-Y方向から台車201の下方に進入する。無人搬送車210は、台車201の自在輪6と固定輪7との間を通って、台車201の下方に進入する。無人搬送車210は、第1バンパ25aおよび第2バンパ25bを車両11の近傍に収縮させた状態で、台車201の下方に進入する。自在輪6と固定輪7との間隔が広いので、無人搬送車210は台車201の下方に進入しやすい。
【0055】
無人搬送車210は、持上げ板16を上昇させて、台車201の重量の一部を支持する。
無人搬送車210は、第1バンパ25aを+X方向に伸長させ、台車201の+X方向の外側に配置する。無人搬送車210は、第2バンパ25bを-X方向に伸長させ、台車201の-X方向の外側に配置する。この状態で、無人搬送車210は、+X方向または-X方向に移動して台車1を搬送する。第1バンパ25aは、無人搬送車210の+X方向に存在する物体との接触時に、台車201を保護する。第2バンパ25bは、無人搬送車210の-X方向に存在する物体との接触時に、台車201を保護する。
【0056】
このように、第2の実施形態の無人搬送車210は、第1バンパ25aと、第2バンパ25bと、を有する。第1バンパ25aは、車両11のX方向の一方側(+X方向)に配置される。第2バンパ25bは、車両11のX方向の他方側(-X方向)に配置される。
これにより、無人搬送車210が台車201を+X方向および-X方向のどちらに搬送する場合でも、物体との接触時に台車201が保護される。したがって、台車201の保護性能を向上させることができる。
【0057】
車両11は、X方向に加えて、Y方向にも移動可能である。
これにより、無人搬送車210は、台車1の搬送方向であるX方向とは異なるY方向から台車1の下方に進入できる。したがって、台車1の搬送の自由度が向上する。
【0058】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、無人搬送車10は、バンパ制御部40を持つ。バンパ制御部40は、車両11による台車1の搬送状態に応じて、バンパ25の状態を制御する。これにより、台車1の保護を含めた搬送時の安全性能を向上させることができる。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【0060】
以下に、本願原出願の特許出願時の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]少なくとも第1方向に移動可能な車両と、
前記車両に設けられ、搬送対象物の下方から前記搬送対象物を持上げるリフトユニットと、
前記車両に設けられ、前記第1方向に伸縮可能なバンパと、
前記バンパが前記搬送対象物の前記第1方向の外側に伸長したことを検出する伸長検出部と、
前記車両による前記搬送対象物の搬送状態に応じて、前記バンパの状態を制御するバンパ制御部と、を有する、
無人搬送車。
【0061】
[2]前記バンパ制御部は、前記搬送対象物の重量または搬送速度に応じて、前記搬送対象物からの前記バンパの伸長を設定する伸長設定部を有する、
[1]に記載の無人搬送車。
【0062】
[3]前記バンパ制御部は、前記搬送対象物の重量または搬送速度に応じて、前記バンパの位置決め制御のサーボ剛性の大きさを設定するサーボ剛性設定部を有する、
[1]または[2]に記載の無人搬送車。
【0063】
[4]前記車両の移動を制御する移動制御部を有し、
前記バンパ制御部は、前記バンパと物体との接触を検知する接触検知部を有し、
前記接触検知部は、前記バンパと物体との接触を検知した場合に、前記車両の移動停止指令を前記移動制御部に出力する、
[1]から[3]のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【0064】
[5]前記接触検知部は、前記第1方向における前記バンパの目標位置と現在位置との位置偏差の変化率が第1所定値を超えた場合に、前記バンパと物体との接触を検知する、
[4]に記載の無人搬送車。
【0065】
[6]前記バンパを前記第1方向に伸縮させるアクチュエータを有し、
前記接触検知部は、前記アクチュエータの電流値の変化率が第2所定値を超えた場合に、前記バンパと物体との接触を検知する、
[4]または[5]に記載の無人搬送車。
【0066】
[7]前記伸長検出部は、前記バンパに装着され、
前記伸長検出部は、上方に前記搬送対象物が存在しないことを検知したとき、前記バンパが前記搬送対象物の前記第1方向の外側に伸長したことを検出する、
[1]から[6]のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【0067】
[8]前記バンパを前記第1方向に伸縮させるアクチュエータを有し、
前記アクチュエータは、タイミングベルトを介して前記バンパに接続される、
[1]から[7]のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【0068】
[9]前記バンパに装着され、周囲に存在する物体を検知する物体検知センサを有する、
[1]から[8]のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【0069】
[10]前記バンパは、前記車両の前記第1方向の一方側に配置された第1バンパと、前記車両の前記第1方向の他方側に配置された第2バンパと、を有する、
[1]から[9]のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【0070】
[11]前記車両は、前記第1方向に加えて、前記第1方向と交差する第2方向にも移動可能である、
[1]から[10]のいずれか1項に記載の無人搬送車。
【符号の説明】
【0071】
X…第1方向、Y…第2方向、1,201…台車、10,110,210…無人搬送車、11…車両、14…移動制御部、15…リフトユニット、25…バンパ、25a…第1バンパ、25b…第2バンパ、28…伸長センサ(伸長検出部)、34…タイミングベルト、35…アクチュエータ、40…バンパ制御部、48…接触検知部、52…伸長設定部、54…サーボ剛性設定部、60…物体検知センサ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11