(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183248
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】手術器具のための作動ロックアウト
(51)【国際特許分類】
A61B 17/03 20060101AFI20221201BHJP
【FI】
A61B17/03
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022166227
(22)【出願日】2022-10-17
(62)【分割の表示】P 2021007976の分割
【原出願日】2016-04-21
(31)【優先権主張番号】14/711,324
(32)【優先日】2015-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591018693
【氏名又は名称】シー・アール・バード・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】1 Becton Drive Franklin Lakes NEW JERSEY 07417 UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ラヌッチ,ケヴィン,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】コールドウェル,ネイサン スチュワート
(72)【発明者】
【氏名】ジンティ,ドナルド,イー.
(57)【要約】
【課題】閾値力が作動トリガに加えられるまで、手術器具の作動を抑制する作動ロックアウトシステムを提供する。
【解決手段】作動ロックアウトシステムを含む手術器具及びその使用方法の実施形態が開示される。一実施形態において、手術器具は、トリガと、トリガに連結された駆動軸と、を含むため、トリガの作動が、駆動軸を第1位置から第2位置へ移動させ、それにより手術用留め具の留置が得られる。閾値力以上の力が、トリガに加えられるまで、作動ロックアウトシステムが、駆動軸の遠位移動を抑制する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリガと、前記トリガに動作的に連結された駆動軸と、を含み、前記トリガの作動が前記駆動軸を少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させる、動力伝達装置と、
前記動力伝達装置に動作的に結合されて、閾値力以上の力が前記トリガに加えられるまで、前記第1位置から前記第2位置への駆動軸の移動を防止する、作動ロックアウトシステムと、を備える手術器具。
【請求項2】
前記第1位置が近位位置であり、前記第2位置が遠位位置である、請求項1に記載の手術器具。
【請求項3】
前記第1位置が第1回転位置であり、前記第2位置が第2回転位置である、請求項1に記載の手術器具。
【請求項4】
前記作動ロックアウトシステムが、前記駆動軸に結合された第1カム面と、前記第1カム面の移動を選択的に遮断するように配列された第2カム面と、を備える、請求項1に記載の手術器具。
【請求項5】
前記第1カム面及び第2カム面のうちの少なくとも一方に動作的に連結された付勢部材をさらに備える、請求項4に記載の手術器具。
【請求項6】
前記付勢部材が、ねじりばね、巻きばね、板ばね、弾倉ばね、ガススプリング及び弾性棒のうちの少なくとも1つである、請求項5に記載の手術器具。
【請求項7】
前記第1及び第2カム面が相補的形状を有する、請求項4に記載の手術器具。
【請求項8】
前記第1カム面及び第2カム面のうちの少なくとも一方が曲線形状を有する、請求項4に記載の手術器具。
【請求項9】
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの少なくとも一方がローラである、請求項4に記載の手術器具。
【請求項10】
トリガと、前記トリガに動作的に連結された駆動軸と、を含み、前記トリガの作動が前記駆動軸を少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させる、動力伝達装置と、
前記動力伝達装置の一部と結合された第1カム面と、
ロック構成において前記第1カム面の移動を遮断して、アンロック構成において前記第1カム面の移動を可能にするように配列された第2カム面と、
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの少なくとも一方に動作的に連結されていて、前記カム面を前記ロック構成に推進する、付勢部材であって、前記トリガに加えられた閾値力以上の作動力が、前記第1カム面及び前記第2カム面を前記アンロック構成に移動させる、付勢部材と、を備える手術器具。
【請求項11】
ハンドルをさらに備え、前記第2カム面が前記ハンドルに結合される、請求項10に記載の手術器具。
【請求項12】
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの少なくとも一方が、回転可能なアームの少なくとも一部を含む、請求項10に記載の手術器具。
【請求項13】
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの少なくとも一方がローラを含む、請求項10に記載の手術器具。
【請求項14】
前記第1及び第2カム面が相補的形状を有する、請求項10に記載の手術器具。
【請求項15】
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの少なくとも一方が曲線形状を有する、請求項10に記載の手術器具。
【請求項16】
前記第1位置が近位位置であり、前記第2位置が遠位位置である、請求項10に記載の手術器具。
【請求項17】
前記第1位置が第1回転位置であり、前記第2位置が第2回転位置である、請求項10に記載の手術器具。
【請求項18】
前記付勢部材が、ねじりばね、巻きばね、板ばね、弾倉ばね、ガススプリング及び弾性棒のうちの少なくとも1つである、請求項10に記載の手術器具。
【請求項19】
手術器具を操作する方法であって、
最初に、作動ロックアウトシステムを用いてトリガに動作的に結合された駆動軸の移動を抑制することと、
閾値力以上の力を前記手術器具の前記トリガに加えて、前記作動ロックアウトシステムをロック構成からアンロック構成へ移動させることと、
前記作動ロックアウトシステムがアンロック構成にある時、前記駆動軸を第1位置から第2位置へ変位させることと、を含む方法。
【請求項20】
前記第1位置が近位位置であり、前記第2位置が遠位位置である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1位置が第1回転位置であり、前記第2位置が第2回転位置である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記作動ロックアウトシステムを前記アンロック構成に移動させることが、前記駆動軸に動作的に結合された第1カム面の移動路の外側で第2カム面をカム動作させることを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 開示された実施形態は、手術器具のための作動ロックアウトに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 多くの場合、手術用メッシュ布、又は他の補てい修復布が、ヘルニア又は他の組織欠損の外科的修復の際に用いられる。補てい修復布は、観血的処置又は腹腔鏡下で配置され得る。修復布を適所に固定するために、1つ又は複数の留め具を、補てい修復布を通して下部組織に留置し得る。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 一実施形態において、手術器具は、トリガと、トリガに動作的に連結された駆動軸と、を含む動力伝達装置を含む。トリガの作動が、駆動軸を少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させる。手術器具は、動力伝達装置に動作的に結合された作動ロックアウトシステムをさらに含む。作動ロックアウトシステムは、閾値力以上の力がトリガに加えられるまで、第1位置から第2位置への駆動軸の移動を実質的に防止する。
【0004】
[0004] 別の実施形態において、手術器具は、トリガを含む動力伝達装置と、トリガに動作的に連結された駆動軸と、を含む。トリガの作動が、駆動軸を少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させる。手術器具は、動力伝達装置の一部と結合した第1カム面と、ロック構成では第1カム面の移動を遮断し、アンロック構成では第1カム面の移動を可能にするように配列された第2カム面と、をさらに含む。付勢部材が、第1カム面及び第2カム面のうちの少なくとも一方に動作的に連結されている。付勢部材は、カム面をロック構成へ推進する。トリガに加えられた閾値力以上の作動力が、第1カム面及び第2カム面をアンロック構成へ移動させる。
【0005】
[0005] さらに別の実施形態において、手術器具を操作する方法は、最初に作動ロックアウトシステムを用いてトリガに動作的に結合された駆動軸の移動を抑制することを含む。方法は、閾値力以上の力を手術器具のトリガに加えて、作動ロックアウトシステムをロック構成からアンロック構成へ移動させること、及び作動ロックアウトシステムがアンロック構成にある時に、駆動軸を第1位置から第2位置へ変位させること、をさらに含む。
【0006】
[0006] 前述の概念及び以下に議論される追加の概念が任意の適切な組み合わせで配列され得、本開示がこの点において限定されないことが、理解されなければならない。さらに、本開示の他の利点及び新規な特色が、添付の図面と併せた以下の説明からより完全に理解され得る。
【0007】
[0007] 本明細書及び参照により組み入れられる文書が、矛盾及び/又は首尾一貫しない開示を含む場合には、本出願が支配することになる。
【0008】
[0008] 添付の図面は、一定の比率で縮小して描写されていない。図面において、様々な図に示された各同一又はほぼ同一の構成要素は、類似の数値によって表されている。明瞭にする目的で、あらゆる構成要素が、あらゆる図面で標識されているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[0009]作動ロックアウトシステムを組み込んでいる手術器具の断面図である。
【
図2】[0010]作動ロックアウトシステムの一実施形態の斜視図である。
【
図3】[0011]
図2の作動ロックアウトシステムの拡大斜視図である。
【
図4A】[0012]ロック構成の作動ロックアウトシステムを組み込んでいる手術器具の一実施形態の側面図である。
【
図4B】[0013]アンロック構成の
図4Aの作動ロックアウトシステムの側面図である。
【
図4C】[0014]作動の際の
図4Aの作動ロックアウトシステムを含む手術器具の断面図である。
【
図5】[0015]作動ロックアウトシステムと、駆動軸に結合された動力アシストデバイスと、の一実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0016] 本発明者らは、手術器具の緩やかな、部分的な及び/又は非意図的な作動に関連する問題を認識していた。結論として本発明者らは、閾値力が作動トリガに加えられるまで、手術器具の作動を抑制する作動ロックアウトシステムを提供することに関連する利益を実現した。理論に拘束されるのを望むものではないが、幾つかの例において、ユーザが閾値力を超えて手術器具を作動させると、ユーザが緩やかな、部分的な及び/又は非意図的な作動を回避しながら、手術器具の完全な作動を自然に完了し得るが、他の利益もまたそのような器具から得ることができ、本開示はそれに限定されない。
【0011】
[0017] ある実施形態において、手術器具は、駆動軸に動作的に連結されたトリガを含む動力伝達装置を含む。動力伝達装置は、ユーザによってトリガに加えられた力を、手術器具の先端から留め具を留置するように構成及び配列された駆動軸に転送する。手術器具はまた、閾値力がトリガに加えられるまで手術器具の作動を防止するために、トリガ、駆動軸、及び/又は任意の仲介の構成要素をはじめとする動力伝達装置の任意の部分に結合された作動ロックアウトシステムを含み得る。トリガと駆動軸との間で動力伝達装置に含まれ得る構成要素としては、平歯車、はすば歯車、冠歯車、ウォーム歯車、遊星歯車システム、ベルト、クラッチインターフェース、リンク装置、又は動力を1つの構成要素から他の構成要素に伝達することが可能な任意の他の適切な構成要素が挙げられる。しかしながら、トリガが駆動軸に直接連結された実施形態もまた、企図される。さらに、駆動軸が、直線方向又は回転方向の両方で留置される留め具をはじめとする任意の適切なタイプの留め具を留置するように構成され得ることが、理解されなければならない。結論として、トリガが作動すると、動力伝達装置及び駆動軸が直線力又は回転力を結合された留め具に提供し得ることが、理解されなければならない。具体的な作動ロックアウトシステムの様々な実施形態を、以下により詳細に説明する。
【0012】
[0018] 本開示が駆動軸の任意の特定の変位方向に限定されないことが、理解されなければならない。例えばある実施形態において、駆動軸は、軸方向、回転方向、又は任意の他の適切な方式で変位され得る。さらに、閾値力以上の力がトリガに加えられるまで、作動ロックアウトシステムは、任意の適切な方向での駆動軸の変位制限を促すような任意の適切な手法で、構成及び配列され得る。
【0013】
[0019] 特定の実施形態に応じて、手術器具の作動が抑制されるロック構成から、手術器具の作動が抑制されないアンロック構成へ、作動ロックアウトシステムを移行させるのに必要な閾値力は、手術用留め具を留置するため、又は、2、3例を挙げると、切断、縫合及びステープル留置などのトリガの作動を介した別の活動を完遂するために、手術器具を作動させるのに必要な力以上であり得る。それゆえ、トリガに閾値力を加え、次にロック構成からアンロック構成へ作動ロックアウトシステムを移行させることで、それらが既に作動力を超える力を加えているため、ユーザはトリガの完全な作動を自然に完了することができる。これは、手術用締着器具において使用される場合の手術用留め具の緩やかな、及び/又は、不完全な留置を実質的に防止し得る。ある実施形態において、閾値力は作動力以上であり得るが、他の実施形態において、閾値力が作動力以下であり得、本開示がそれに限定されないことが、理解されなければならない。
【0014】
[0020] 一実施形態において、手術用留め具を留置するための駆動軸の作動は、駆動軸を第1位置から第2位置へ移動させることを含む。直線方向に留置される留め具又は回転方向に留置される留め具のどちらが用いられるかに応じて、駆動軸の変位は、第1及び第2回転位置、又は、第1近位長手方向位置及び第2遠位長手方向位置のいずれかを含み得る。いずれの場合でも、閾値力が駆動軸に動作的に連結されたトリガに加えられるまで、駆動軸を含む動力伝達装置に結合する作動ロックアウトシステムが、第1位置から第2位置への駆動軸の移動を抑制するように構成されている。作動の際、作動ロックアウトシステムは、駆動軸の運動が抑制されるロック構成と、駆動軸が移動し得るアンロック構成との間で移行され得る。閾値力以上の力がトリガに加えられた場合に、作動ロックアウトシステムが、ロック構成からアンロック構成へ移行する。
【0015】
[0021] 実施形態に応じて、作動ロックアウトシステムは、任意の数の方法で、ロック構成とアンロック構成との間を移動させられ得る。一実施形態において、作動ロックアウトシステムは、動力伝達装置及び/又は手術器具の様々な部分に配設された2つ以上の対応する表面の適切な配列を利用して、ロック構成とアンロック構成との間を移動可能である。例えば一実施形態において、作動ロックアウトシステムは、駆動軸に直接的又は間接的に連結された第1表面と、第1表面の移動を選択的に遮断するように配列された手術器具のハンドル又は他の部分に直接的又は間接的に連結された第2表面と、を含む。作動ロックアウトシステムが、ロック構成にある時、第2表面は第1表面に係合されているため、第1表面と、それにより第1表面に動作的に連結された駆動軸との変位が、制限される。それに対応して、作動ロックアウトシステムが、アンロック構成にある時、第1表面と第2表面は、解放されている、分離されている、又は他の方法で第1表面とそれに結合された駆動軸を第2表面に対して自由運動させるように構成されている。第1及び第2表面の配列の具体的な実施形態を、以下にさらに詳述する。
【0016】
[0022] 特定の実施形態において、手術器具の作動を選択的に防止するように配列された係合表面は、カム配列を形成するため、表面は、駆動軸を作動させるの十分な力が加えられると、ロック構成からアンロック構成へ推進される。そのようなカム配列は、第1位置から第2位置への駆動軸の作動の際にロック構成からアンロック構成へ自動的に移動する簡単な作動ロックアウトシステムを提供するのに望ましくなり得る。例えば、作動ロックアウトシステムがロック構成にある時、駆動軸に結合された第1カム面が、手術器具の取っ手に結合された第2カム面と係合され得る。駆動軸を作動させるために加えられる力によって、第1カム面が第2カム面に力を加えて、第2カム面をアンロック構成に変位させ、それにより第1表面及び第2表面の相対的移動、つまり駆動軸の作動が可能になるように、カム面が構成され得る。
【0017】
[0023] 本明細書に開示された作動ロックアウトシステムの様々な実施形態は、留め具又は手術器具の任意の特定のタイプに限定されない。例えば作動ロックアウトシステムは、留め具の不完全な及び/又は非意図的な留置を回避するために、鋲、クリップ、ステープル、ピン、組織アンカー、骨アンカー、コイルファスナー、差し込み錠、及び作動ロックアウトシステムの使用により利益を受け得る任意の他のタイプの留め具と共に用いられ得る。同様に、作動ロックアウトシステムは、非限定的に下部組織への修復布又はメッシュの接着、組織の隣接層の接着、家畜への識別デバイス及び/又はタグの取り付け、ならびに留め具の留置を含む他の適切な適用例をはじめとする任意の数の医療処置において用いられ得る。
【0018】
[0024] 明瞭にするために、本明細書に開示された実施形態は、腹腔鏡締着デバイスに向けられている。しかしながら、本開示は、それに限定されない。代わりに作動ロックアウトシステムは、任意の作動される手術器具に組み込まれ得る。例えば作動ロックアウトシステムは、内視鏡デバイス、ボアスコープデバイス、カテーテル、「観血的」処置において用いられる手術器具、作動された作業道具を含む手術器具、又は任意の他の適切な手術器具において用いられ得る。手術器具が留め具を留置する実施形態において、手術器具は、ユーザによって、器具に1つ又は複数の留め具を装填させるように、1つ又は複数の留め具をあらかじめ装填させるように、1つ又は複数のあらかじめ装填された留め具を含む配設可能な装填ユニットと選択的に接続させるように、又は、任意の他の適切な手法で構成させるように、構成され得る。
【0019】
[0025] ここで図に注目して、作動ロックアウトシステム及び手術器具の具体的な非限定的実施形態を記載する。
【0020】
[0026]
図1は、留め具を留置するデバイスのハンドル12と、ハンドルから先端に向かって延在する中空の細長い軸14と、を含む手術器具10を描写している。手術器具は、トリガ16と、トランスミッションリンケージ18と、シャトル20と、駆動軸24と、を含む動力伝達装置を有する。トリガは、トランスミッションリンケージに連結され、トランスミッションリンケージは、シャトルに動作的に連結され、シャトルもまた駆動軸に連結されている。従って、トリガが作動されると、トランスミッションリンケージは、シャトルと、それに結合した駆動軸を遠位方向へ変位させる。駆動軸は、留め具を手術器具から留置するために、力を遠位側にある留め具へ直接的又は間接的のいずれかで加えるように構成及び配列されている。トリガは、解放されると、戻しばね22によって最初の位置に戻される。これにより、シャトル及び駆動軸もまた最初の位置に戻る。従って、トリガの作動は、シャトル及び駆動軸を遠位位置と近位位置の間で往復移動させる。具体的なリンケージ及びトリガ機構が図に描写されているが、異なるトリガ及びトランスミッションリンケージが想像される。例えばトランスミッションリンケージは、歯車、マルチバーリンケージ、又は任意の他の適切なトランスミッション機構を組み込み得る。同じくある実施形態において、トランスミッションリンケージ又は他の動力伝達構成要素は、シャトルを変位させるための機械的利点を提供するように構成される。
【0021】
[0027]
図1~
図4はまた、手術機器に含まれ得る作動ロックアウトシステム50の実施形態を示している。描写された実施形態において、作動ロックアウトシステムは、シャトル20上に配設された第1カム面52と、アーム56上に配設された第2カム面54と、を含む。アームは、ハンドル12と結合された車軸60の周りを回転可能である。付勢部材58が、アームに動作的に連結されている。描写された実施形態において、付勢部材は、ねじりばねである。しかしながら、他のタイプの付勢部材が、以下に記載される通り適切になり得る。付勢部材がアームを付勢すると、第2カム面が第1カム面に向かって推進される。シャトルがトリガ16によって作動された時に、この配列が、第1カム面によって第2カム面に加えられた力に抵抗する。移動へのこの抵抗は、作動ロックアウトシステムをロック構成からアンロック構成へ移動させるために超えられなければならない閾値力を提供する。トリガに加えられた力が増加すると、第1カム面により第2カム面に加えられた力もまた、付勢部材によって提供された抵抗力に適合する、又はそれを超えるまで増加する。閾値力が、適合される、又は超えられると、第1カム面が、第2カム面を変位させて、シャトル及び駆動軸の遠位運動を可能にする。
【0022】
[0028] 上記の事柄を考慮して、作動ロックアウトシステムは、ロック構成(
図4A)とアンロック構成(
図4B)との間を移動可能である。ロック構成では、第1カム面と第2カム面とが、互いに接触しており、これによりシャトルの遠位移動を制限する。アンロック構成では、第2カム面が、加えられた作動力によって第1カム面の走行路の外側でカム動作され(cammed)、これによりシャトルからの抑制力を除去し、先に記載される通りシャトルと、それに結合された駆動軸を遠位方向へ移動させて、留め具を留置する。描写された実施形態においては、第1及び第2面が、それぞれシャトル及びアーム上に配設されているが、他の配列が想像される。例えば第1及び第2カム面は、ハンドルなどの手術器具の任意の適切な部品上に、又は駆動軸、トランスミッションリンケージ若しくはトリガをはじめとする動力伝達装置の任意の部品上に、配設され得る。
【0023】
[0029]
図4Cに描写された実施形態により最良に例示される通り、シャトル20の遠位移動によって第1カム面がカム力Cを第2カム面に、駆動軸の長手方向軸に対して横方向及びシャトルの移動方向の両方に加えるように、カム面52及び54が構成され得る。この力が、第2カム面を、第1カム面の移動路から変位させて、作動ロックアウトシステムをアンロック構成に配置させる。描写された実施形態において、この変位は、車軸60の周りのアーム56の回転によって具象化される。アームが回転してアンロック位置へ移動する場合の実施形態を説明したが、アーム又は他の適切なロック部材が、手術器具の作動を選択的にロックするためのカム面の相互作用に関して直線上をはじめとする任意の適切な手法でも移動され得ることが、理解されなければならない。例えば、カム面が特異な回転をする代わりに、カム面が巻きばねなどの直線延伸ばねに連結されて、対応するカム面の移動路に対して横方向に変位し得る。
【0024】
[0030] 作動ロックアウトシステムにおいて用いられるカム面が、任意の適切な形状及び/又は構成を有し得ることが、理解されなければならない。例えば描写された実施形態において、第1カム面は、シャトル20上に形成された凹面曲線面である。曲線は、任意の適切な半径を有し得、所望の作動力プロファイルを提供するために、半径は一定であり得、又は曲線の異なる点に沿って異なり得る。それに対応して、ある実施形態において、転がりカム面(rolling camming surface)の使用が、カムインターフェースのより容易な、そして/又はより滑らかな動作を提供するのに望ましくなり得る。そのような一実施形態が、図に描写された通り円筒ローラ62である。描写された実施形態において、ローラの半径は一般に、第1カム面の湾曲を補足する。しかしながら、カム面の湾曲又は他の形状が互いを補足しない実施形態もまた、企図される。ローラは、抜き穴を含み、ローラ車軸64が、アーム56から延在するタブ56aの中に形成された抜き穴66の中で受けとめられる。ある実施形態において、ローラ62は、ローラ車軸上でのローラの回転をさらに促すために玉軸受け又はころ軸受けなどの軸受けを含み得る。また、ローラは、軸受けを含まない場合があり、代わりに回転を促すために車軸の周りの適切な洗浄を特色とする場合がある。他の実施形態において、第2カム面54は、回転しない場合があり、代わりに第1カム面52に対して単に摺動する場合がある。さらに、第1及び/又は第2カム面が、任意の湾曲を含み得ず、例えば平角のカム面が、ある実施形態において適切になり得ることが、理解されなければならない。
【0025】
[0031] 手術器具に含まれる動力伝達装置及び作動ロックアウトシステムの様々な構成要素を説明したが、
図4A~
図4Cを参照して操作方法をより詳細に記載する。
図4A及び
図4Cは、ロック構成における作動ロックアウトシステムを描写している。カム面52及び54は、シャトル20と、それに結合された駆動軸24の遠位運動を抑制するように係合されている。付勢部材58は、先に記載された通り、アーム56を方向Aに付勢してカム表面を一緒に推進する。力がトリガ16に加えられると、方向Tへのトリガの回転が、遠位に向けられた方向Sでリンク装置18を介してシャトル20に力を加える。方向Sへの力は、その後、面52及び54のカム配列によりシャトルの移動路から離れる方向Cで、アーム56上のカム力を生じる。別の力成分もまた、カム配列によって遠位方向に加えられるが、加えられる力のこの成分は、明瞭にするために図には示されていない。
図4Cに描写された通り、方向Cで第2カム面に加えられたカム力は、付勢部材によって回転方向Aで加えられた力の少なくとも一部と対抗する。トリガに加えられた力が、閾値力を超えると、方向Cに沿った力が、付勢部材によって加えられる対抗する力以上になる。これが生じると、第2カム面が、シャトル及び第1カム面の行路から変位して、
図4Bに示される通り作動ロックアウトシステムをアンロック構成で配置する。アンロック構成では、先に記載された通り、手術用留め具を留置するために、シャトル20及び駆動軸24が方向Sに沿って遠位に変位される。
【0026】
[0032] 描写された実施形態において、シャトル20は表面66をさらに含み、作動ロックアウトシステム50がアンロック構成にある時に、第2カム面54が表面66上を軌道する。具体的には表面66は勾配を含み、それによりシャトルが遠位へ移動すると、付勢部材58における力が減少する。手術用留め具が留置されて、ユーザによりトリガ16に加えられた力が除去された後、戻りばね22によって提供される力が作動ロックアウトシステムをロック構成に戻すよう推進するのに十分になるように、表面の勾配が選択され得る。ある実施形態において、表面は、付勢部材によって加えられた力により遠位に向けられた方向Sでシャトル又は駆動軸に追加の力を提供するために、第2カム面と相互作用する第三のカム面として作用し得る。そのような構成は、作動ロックアウトシステムがロック構成からアンロック構成へ移動すると、手術器具の完全な作動をさらに促進し得る。しかし、表面66が、単に平坦であり得ること、カム面として作用し得ないこと、曲線であり得ること、若しくは、シャトルが変位されると第2カム面を収容するための任意の他の適切な形状及び/又は構成を有し得、本開示がそのように限定されないことが、理解されなければならない。
【0027】
[0033] 第1カム面は、シャトル上に描写されているが、作動ロックアウトシステムの本開示は、それに限定されない。それゆえ、閾値力がトリガに加えられると、トリガの作動がカム面を互いに変位させて、駆動軸の作動を選択的に可能にするように、第1カム面が駆動軸、駆動軸に連結された構成要素、トリガ、又は動力伝達装置システムの任意の他の適切な部分に配設され得ることが、理解されなければならない。例えば一実施形態において、カム面は、駆動軸と同軸上に配列され得る。さらに、描写された実施形態では、作動ロックアウトシステムは、シャトルの一方の側に配設されるが、他の実施形態において、作動ロックアウトシステムの一部が、シャトルの片側若しくは両側に提供され得るか、又はそれがシャトルと全く結合し得ない。
【0028】
[0034] 作動ロックアウトシステムをロック構成からアンロック構成へ移動させるための相補的カム面の使用が、図に描写されているが、他の配列及び機構もまた企図される。例えば作動ロックアウトシステムは、トリガに連結されたピニオンギア及び作動を限定するように配列された表面の上に形成されたラックなど、ラック及びピニオンの配列を含み得る。トリガの作動が、ピニオンを回転させ得、続いてラックと、それに結合する面の変位をアンロック構成に向かって駆動し得る。あるいは、トリガに連結されたリンク装置が、ロック機構を変位させるように配列され得る。別の例において、カム面は、作動ロックアウトシステムを選択的にロックするつめ車及びつめの配列の上に配設され得る。つめ車及びつめをアンロック構成へ移動させるために閾値力がカム面に加えられると、カム面は、歯、又はつめ車上の類似の造作の上でつめを移動させ得る。さらなる例において作動ロックアウトシステムは、締りばめを形成するように選択的に係合され得る相補的面、所定の閾値力を超えると解放するように構成された掛け金、又は任意の他の適切な機構若しくは配列を含み得るが、本開示は、それに限定されない。ロック機構は、留め金、掛け金、尾錠金、デッドボルト、フックと小穴、又は任意の他の適切な配列を含み得る。相補的面の間の締りばめが、摩擦抵抗力を提供し得、抵抗力は、作動ロックアウトシステムをアンロック構成へ移動させるために超えられなければならない閾値力を提供し得る。上記の事柄を考慮すると、作動ロックアウトシステムが、ロック構成の際に、少なくとも1つの方向に沿って2つ以上の構成要素の相対的運動を制限する任意の適切な配列の構成成分を含み得ることが、理解されなければならない。さらに、作動ロックアウトシステムは、作動ロックアウトシステムをロック構成とアンロック構成の間で移動させる任意の適切な機構を含み得、そのような機構は、手術器具のトリガに連結され得る、又は連結され得ない。
【0029】
[0035] 上記の通り、ある実施形態において、作動ロックアウトシステムは、ロック力を加え、手術器具の作動を選択的に防止するために少なくとも1つのカム面に連結された付勢部材を含む。しかし、付勢部材を含まない実施形態もまた企図され、本開示はそれに限定されないことが、理解されなければならない。例えば摩擦境界面、表面の特定の形状及び/若しくは構成、又は任意の他の適切な配列を用いて、作動ロックアウトシステムをアンロックするための閾値作動力を提供し得るが、本開示はそれに限定されない。
【0030】
[0036] ねじりばねが、付勢部材のために示されているが、付勢部材は、ねじりばねのみに限定されない。例えば付勢部材としては、巻きばね、板ばね、弾倉ばね(magazine spring)、ガススプリング、弾性棒、又は第2カム面の変位に抵抗して作動ロックアウトシステムを選択的にアンロックするための閾値力を提供するための力を提供することが可能な任意の適切な構造若しくはデバイスを挙げることができるが、これらに限定されない。追加として、分離した付勢部材が、描写されているが、付勢部材はまた、作動ロックアウトシステムの一部と一体形成され得る。例えば可撓性アーム、タブ、又は他の造作などの一体形成された造作が、カム面及び付勢部材の両方として機能し得るが、本開示はそのように限定されない。
【0031】
[0037] 特定の実施形態において、作動ロックアウトは、手術用留め具の留置を支援するように構成された動力アシストデバイスと共に手術器具中に組み込まれた場合に、特に有用になり得る。動力アシストデバイスは、以下により詳細に記載される通り、駆動軸を移動質量体と衝突させることにより駆動軸に短期間のインパルスを提供するように構成され得る。理論に拘束されるのを望むものではないが、短期間のインパルスを提供することで、留置の際により大きな力が留め具に加えられ得、それが補てい布の透過を改善して、ユーザから投入される必要な手動力を減少させ得る。特定の実施形態に応じて、閾値力がトリガに加えられた時、そして作動ロックアウトシステムがロック構成からアンロック構成へ移動された時に、動力アシストデバイスが作動され得る。
【0032】
[0038] 動力アシストデバイスの一実施形態を、
図1及び
図5に描写している。描写された動力アシストデバイスは、エネルギー貯蔵部材28、ストライカ30、及び衝撃面32を含む。描写された実施形態において、衝撃面32は、駆動軸24に連結されたカラーであるが、他の配列もまた企図される。動力アシストデバイスはまた、エネルギー貯蔵部材ハウジング26及びロック機構34を含む。図に描写された通り、エネルギー貯蔵部材は、巻きばねである。しかし、エネルギー貯蔵部材は、巻きばね、空気ばね、ガススプリング、弾性棒若しくはバンド、弾倉ばね、板バネ、ねじり棒、又はねじりばねをはじめとする、エネルギーを貯蔵及び放出することが可能な任意の適切な構成要素であり得る。さらに、エネルギー貯蔵部材ハウジングは、シャトル20と動作的に連結されている。エネルギー貯蔵部材は、駆動軸24上に同軸に配設され、一部がエネルギー貯蔵部材ハウジングの内部容積内に配設されている。しかし、エネルギー貯蔵部材がハウジングの外側に配設されたものをはじめとする他の構成もまた、企図される。遠位方向への駆動軸の変位が、エネルギー貯蔵部材ハウジングと、それに結合されたエネルギー貯蔵部材の基端もまた遠位方向に変位するように、エネルギー貯蔵部材及びエネルギー貯蔵部材ハウジングが構成される。ストライカがロック機構34によって適所にロックされたまま、エネルギー貯蔵部材28が、ストライカとエネルギー貯蔵部材ハウジングの間に置かれているため、この移動は、エネルギー貯蔵部材を圧迫する。
【0033】
[0039] 駆動軸が、遠位方向に変位され続けると、ロック機構34は、エネルギー貯蔵部材ハウジング26上に置かれた第1動力アシストカム面38と、ロック機構上に置かれた第2動力アシストカム面36と、の使用によりアンロック位置へ移動される。エネルギー貯蔵部材ハウジング26が、遠位方向に変位されると、第1動力アシストカム面が、第2動力アシストカム面と接触するようになり、ロック機構を外側に変位して、ストライカ30及びエネルギー貯蔵部材28を解放する。解放されたエネルギー貯蔵部材は、ストライカを衝撃面32に向かって遠位方向に加速させて、駆動軸24にインパルスを付与し、結合された留め具を留置する。衝突されると、駆動軸が遠位方向に加速して、留め具を留置する。
【0034】
[0040] 1つの特別な動力アシストデバイスを本明細書に記載したが、手術器具において使用するための動力アシストデバイスの他の適切な実施形態、配列、及び/又は構成が、米国特許出願公開第2014/0276963号として公開された2013年3月14日出願の米国特許出願第13/804,043号にも記載されており、特許出願の開示は、全体として参照により本明細書に組み入れられる。
【0035】
[0041] 本明細書の教示を、様々な実施形態及び実施例と併せて記載したが、本発明の教示がそのような実施形態又は実施例に限定されることを意図するものではない。反対に、本発明の教示は、当業者に理解される通り、様々な変更、改良、及び均等物を包含する。従って、前述の説明及び図面は、例示に過ぎない。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリガと、前記トリガに動作的に連結された駆動軸と、を含み、前記トリガの作動が前記駆動軸を少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させる動力伝達装置と、
前記駆動軸に結合された第1カム面と、
ロック構成において前記第1カム面の移動を遮断する一方、アンロック構成において前記第1カム面の移動を可能にするように配列された第2カム面と、
前記駆動軸に結合された第3カム面であって、前記第2カム面がアンロック構成にある時に、前記第2カム面が、遠位方向に向けられた力を前記第3カム面に作用させる、第3カム面と、を備え、
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの少なくとも一方が、前記ロック構成に向かって付勢され、
前記駆動軸が前記第1位置から前記第2位置に移動する際、前記第2カム面は、前記第1カム面に接触しないで前記第3カム面に接触してカム動作して前記駆動軸の移動を可能にする、
手術器具。
【請求項2】
前記第2カム面は、回転可能なアームの少なくとも一部を含む、請求項1に記載の手術器具。
【請求項3】
前記第2カム面は、ローラの一部を含む、請求項1又は2に記載の手術器具。
【請求項4】
前記第2カム面は、円筒ローラの一部の面である、請求項3に記載の手術器具。
【請求項5】
前記第1カム面は、曲線形状を有する、請求項1~4の何れか一項に記載の手術器具。
【請求項6】
前記第1カム面は、凹面湾曲形状を有する、請求項5に記載の手術器具。
【請求項7】
前記第1カム面及び前記第2カム面のうちの前記少なくとも一方を前記ロック構成に向かって付勢する付勢部材をさらに備える、請求項1~6の何れか一項に記載の手術器具。
【請求項8】
細長い軸と、
トリガと、前記トリガに動作的に連結された駆動軸と、を含み、前記トリガの作動が前記駆動軸を少なくとも第1位置と第2位置との間で移動させ、前記駆動軸は、前記細長い軸内に少なくとも部分的に配設される、動力伝達装置と、
前記駆動軸に結合された第1カム面と、
ロック構成において前記第1カム面の移動を遮断する一方、アンロック構成において前記第1カム面の移動を可能にするように配列された第2カム面と、
前記駆動軸に結合された第3カム面と、
前記第2カム面に動作的に連結され、前記第1位置から前記第2位置への前記駆動軸の作動の際に、前記第2カム面を前記第1カム面及び前記第3カム面に対して付勢する付勢部材であって、前記第2カム面が前記アンロック構成にある時に前記第2カム面が、遠位方向に向けられた力を前記第3カム面に作用させる、付勢部材と、
を備える、手術器具。
【請求項9】
ハンドルをさらに備え、前記第2カム面が前記ハンドルに結合される、請求項7に記載の手術器具。
【請求項10】
前記第2カム面は、回転可能なアームの少なくとも一部を含む、請求項8に記載の手術器具。
【請求項11】
前記第2カム面は、ローラの一部を含む、請求項8に記載の手術器具。
【請求項12】
前記第1カム面及び前記第2カム面は、相補的形状を有する、請求項8に記載の手術器具。
【請求項13】
前記第1カム面は、曲線形状を有する、請求項8に記載の手術器具。
【請求項14】
前記第1位置が、近位位置であり、
前記第2位置が、遠位位置である、請求項8に記載の手術器具。
【請求項15】
前記第1位置が、第1回転位置であり、
前記第2位置が、第2回転位置である、請求項8に記載の手術器具。
【請求項16】
前記付勢部材が、ねじりばね、巻きばね、板ばね、弾倉ばね、ガススプリング及び弾性棒のうちの少なくとも1つである、請求項8に記載の手術器具。
【外国語明細書】