(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183314
(43)【公開日】2022-12-08
(54)【発明の名称】通行誘導サーバ、その方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221201BHJP
【FI】
G06Q30/02 350
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167911
(22)【出願日】2022-10-19
(62)【分割の表示】P 2018019552の分割
【原出願日】2018-02-06
(71)【出願人】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 顕也
(57)【要約】
【課題】所定地域に賑わいをもたらすことを可能とする。
【解決手段】通行誘導サーバ10は、ユーザの通行を誘導し、所定地域のルート上に複数
のスポットを設定するスポット設定手段11と、ユーザにより操作されるユーザ端末20
から位置情報を受信する受信手段12と、位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特
定する経路特定手段14と、経路において、ルート上に設定されていた複数のスポットの
うち、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザ
に付与するポイント付与手段15と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバであって、
所定地域のルート上に複数のスポットを設定するスポット設定手段と、
前記スポット設定手段で設定されたスポット情報をユーザ端末に送信する送信手段と、
前記ユーザ端末から位置情報を受信する受信手段と、
前記位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特定する経路特定手段と、
前記経路において、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段と、を備えることを特徴とする通行誘導サーバ。
【請求項2】
前記ユーザ端末の移動速度を取得する移動速度取得手段を、更に備え、
前記ポイント付与手段は、前記ルート上における移動中の前記ユーザ端末の前記移動速度が、所定速度以下である場合に、前記ポイントを付与することを特徴とする請求項1に記載の通行誘導サーバ。
【請求項3】
前記受信手段は、前記ユーザ端末から、前記スポットに関する画像情報を、他の前記ユーザ端末と共有したことを示す画像共有情報を受信し、
前記ポイント付与手段は、前記画像共有情報に応じた前記ポイントを、ユーザに付与する請求項1又は2に記載の通行誘導サーバ。
【請求項4】
所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバが実行する方法であって、
所定地域のルート上に複数のスポットを設定するステップと、
前記設定されたスポット情報をユーザ端末に送信するステップと、
前記ユーザ端末から位置情報を受信するステップと、
前記位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特定するステップと、
前記経路において、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するステップと、を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバを、
所定地域のルート上に複数のスポットを設定するスポット設定手段、
前記スポット設定手段で設定されたスポット情報をユーザ端末に送信する送信手段、
前記ユーザ端末から位置情報を受信する受信手段、
前記位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特定する経路特定手段、
前記経路において、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項6】
所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバを、
所定地域のルート上に複数のスポットを設定するスポット設定手段、
前記スポット設定手段で設定されたスポット情報をユーザ端末に送信する送信手段、
前記スポットの通過を示すスポット通過情報を取得するスポット通過情報取得手段、
前記スポット通過情報取得手段によって取得された前記スポット通過情報に基づいて、
前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項7】
ユーザに所持され、ユーザの通行を誘導するユーザ端末を、
所定地域の人の賑わいをもたらすための通行誘導サーバから、前記所定地域のルート上に複数のスポットが設定されたスポット設定情報を取得するスポット設定情報取得手段、
前記ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得手段、
前記位置情報と取得した前記スポット設定情報に基づき、前記ユーザ端末が前記スポットの所定距離範囲内を通過したことを判定するスポット通過判定手段、
前記スポット通過判定手段が、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行したことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通行誘導サーバ、その方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定地域(例えば、ある町の商店街等)に人を集めるために、所定地域を訪れた人に特典を付与することが知られている。
また、近年は、スマートフォン等の携帯端末の普及により、携帯端末を利用して、このような所定地域を訪れた人に特典を付与することが行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数地点のうちの携帯電話機が配置される通過地点を示す通過地点IDを携帯電話機から公衆回線網を介して収集する通行情報収集部と、通過地点IDを記録する通行情報データベースと、通行情報データベースに記録される複数通過地点IDが通行条件を満足するかどうかを判別する通行情報処理部と、複数通過地点が通行条件を満足するときに、複数通過地点IDが通行条件を満足することで、携帯電話機のユーザに特典を提供する地域振興システムが提案されている。
このような地域振興システムによれば、携帯電話機のユーザを、所定地域の通過地点に誘導することが可能となり、所定地域に人を集めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の地域振興システムは、所定地域に人を集めることができたとしても、集まった人が所定地域に、滞留せずに通過してしまう場合もあり、所定地域に賑わいをもたらすことはできなかった。
【0006】
そこで本発明では、上記のような課題に鑑み、所定地域に賑わいをもたらすことが可能な通行誘導サーバ、その方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の通行誘導サーバは、以下のような解決手段を提供する。
【0008】
(1)本発明の第1の態様は、所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバであって、所定地域のルート上に複数のスポットを設定するスポット設定手段と、前記スポット設定手段で設定されたスポット情報をユーザ端末に送信する送信手段と、前記ユーザ端末から位置情報を受信する受信手段と、前記位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特定する経路特定手段と、前記経路において、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段と、を備えることを特徴とする通行誘導サーバである。
【0009】
(2)本発明は、(1)の通行誘導サーバにおいて、前記ユーザ端末の移動速度を取得する移動速度取得手段を、更に備え、前記ポイント付与手段は、前記ルート上における移動中の前記ユーザ端末の前記移動速度が、所定速度以下である場合に、前記ポイントを付与する。
【0010】
(3)本発明は、(1)又は(2)の通行誘導サーバにおいて、前記受信手段は、前記ユーザ端末から、前記スポットに関する画像情報を、他の前記ユーザ端末と共有したことを示す画像共有情報を受信し、前記ポイント付与手段は、前記画像共有情報に応じた前記ポイントを、ユーザに付与する。
【0011】
(4)本発明の第2の態様は、所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバが実行する方法であって、所定地域のルート上に複数のスポットを設定するステップと、前記設定されたスポット情報をユーザ端末に送信するステップと、前記ユーザ端末から位置情報を受信するステップと、前記位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特定するステップと、前記経路において、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するステップと、を含むことを特徴とする方法である。
【0012】
(5)本発明の第3の態様は、所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバを、所定地域のルート上に複数のスポットを設定するスポット設定手段、前記スポット設定手段で設定されたスポット情報をユーザ端末に送信する送信手段、前記ユーザ端末から位置情報を受信する受信手段、前記位置情報に基づき、ユーザが通行した経路を特定する経路特定手段、前記経路において、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【0013】
(6)本発明の第4の態様は、所定地域の人の賑わいをもたらすためにユーザの通行を誘導する通行誘導サーバを、所定地域のルート上に複数のスポットを設定するスポット設定手段、前記スポット設定手段で設定されたスポット情報をユーザ端末に送信する送信手段、前記スポットの通過を示すスポット通過情報を取得するスポット通過情報取得手段、前記スポット通過情報取得手段によって取得された前記スポット通過情報に基づいて、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【0014】
(7)本発明の第5の態様は、ユーザに所持され、ユーザの通行を誘導するユーザ端末を、所定地域の人の賑わいをもたらすための通行誘導サーバから、前記所定地域のルート上に複数のスポットが設定されたスポット設定情報を取得するスポット設定情報取得手段、前記ユーザ端末の位置情報を取得する位置情報取得手段、前記位置情報と取得した前記スポット設定情報に基づき、前記ユーザ端末が前記スポットの所定距離範囲内を通過したことを判定するスポット通過判定手段、前記スポット通過判定手段が、前記ルート上に設定されていた複数の前記スポットのうち、少なくとも1つの前記スポットを複数回通行したことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、所定地域に賑わいをもたらすことが可能な通行誘導サーバ、その方法及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態に係る通行誘導サーバが適用される通行誘導システムにおける通行誘導サービスの概念を説明する図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る通行誘導システムの機能構成を示す図である。
【
図3】ポイントDBに格納されるデータを表形式で模式的に示す図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る通行誘導サーバが実行する通行誘導処理フローを示す図である。
【
図5】ポイント付与手段におけるポイントの算出方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。また、機能構成の図において、機能ブロック間の矢印は、データの流れ方向、又は処理の流れ方向を表す。
【0018】
(基本概念/基本構成)
図1は、本発明の実施形態に係る通行誘導サーバが適用される通行誘導システムにおける通行誘導サービスの概念を説明する図である。通行誘導システム1は、所定地域(例えば、商店街等)に人を滞留させるためのシステムである。
【0019】
通行誘導システム1は、ユーザの通行を誘導する通行誘導サーバと、通行誘導サーバとネットワークを介して接続され、所定地域を訪れたユーザに操作されるユーザ端末と、を備える。
【0020】
通行誘導サーバは、所定地域のルート上に複数のスポット(
図1に示す例では、A,B,C,D,E)を設定し、ユーザ端末から受信した位置情報を受信し、この位置情報に基づき、ユーザが通行した経路(
図1に示す例では、点線の矢印)を特定し、この経路において、ルート上に設定されていた複数のスポットのうち、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与する。
【0021】
具体的には、
図1に示す例において、点線の矢印は、ユーザが通行した(ユーザ端末の移動)経路を示しており、円はスポットを示している。この経路が、スポットと重なっている場合、ユーザはこのスポットを通行している。すなわち、
図1に示す例では、ユーザは、複数のスポットA,B,C,D,Eのうち、スポットA,B,Cを2回通行している。
通行誘導サーバは、ユーザがスポットA,B,Cを2回通行していることに応じてポイントを付与する。すなわち、通行誘導サーバは、あるスポットを1回通行しただけではポイントを付与しない。このため、通行誘導サーバは、ユーザがスポットD,Eを1回だけ通行していることに対しては、ポイントを付与しない。また、通行誘導サーバは、仮に、ユーザがスポットA,B,Cを1回通行しただけではポイントを付与しない。
【0022】
このように付与されるポイントは、例えば、所定地域の店舗や、クレジットカードや、所定のグループのメンバーズカード等において利用可能なポイントである。
【0023】
このため、ユーザは、所定地域のルートを通行しただけの場合はポイントを得ることができないので、ポイントを得るために、所定地域のルート上を行ったり来たりし、所定地域に滞留することとなる。これにより、例えば、一般的なカードにおけるポイントのように、店舗等での購買までを求めることなく、例えば、所定地域(商店街等)において、ユーザを誘致したい店舗の周囲にユーザの動線が来るように誘導し、その行動に対してポイントを付与することが可能となる。
したがって、所定地域に賑わいをもたらすことが可能となる。
【0024】
(機能構成)
図2は、本発明の実施形態に係る通行誘導システムの機能構成を示す図である。通行誘導システム1は、ユーザの通行を誘導する通行誘導サーバ10と、通行誘導サーバ10とネットワークを介して接続され、ユーザにより操作されるユーザ端末20と、を備える。
【0025】
(通行誘導サーバ10の構成)
通行誘導サーバ10は、スポット設定手段11と、受信手段12と、移動速度取得手段13と、経路特定手段14と、ポイント付与手段15と、ポイント記憶手段の一例であるポイントデータベース(以下、ポイントDB)110と、を備える。
【0026】
スポット設定手段11は、所定地域のルート上に複数のスポットを設定し、設定したスポットの位置を示すスポット情報に、ポイントを対応付けて、ポイントDB110に記憶する。
通行誘導サーバ10は、外部の装置(例えば、ある商店街の店舗等で管理されている端末等)から、スポットとしての設定を要望する位置の位置情報を受信し、スポット設定手段11は、この位置情報に基づく位置にスポットを設定する。なお、スポット設定手段11は、任意に位置にスポットを設定することができる。例えば、スポット設定手段11は、所定地域において、車両が通行できない道にのみ、スポットを設定することができる。
また、1つのスポットにより設定される位置は、所定範囲(例えば、半径5mの円)で設定することができる。
【0027】
また、スポット設定手段11は、複数のスポットを設定したルートを示すルート情報や、設定したスポットの位置情報を、ユーザ端末20に送信してもよい。このルート情報やスポットの位置情報には、複数のスポットに加え、各スポットに設定された通行回数と得ることができるポイント数を表示するための詳細情報を含んでもよい。
【0028】
図3は、ポイントDBに格納されるデータを表形式で模式的に示す図である。
ポイントDB110は、各スポット情報に、当該スポットを複数回通行していたことに応じて、ユーザに付与される加点ポイント(点)が対応付けられている。
【0029】
図3に示す例では、ポイントDB110は、複数のポイント(スポット情報)間で互いに異なる点のポイントが対応付けられている。
具体的には、例えば、スポット情報Aは、2回目の通行で1点加点され、3回目の通行で2点加点され、4回目の通行で3点加点され、5回目の通行で4点加点される。一方、スポット情報Bは、2回目の通行で2点加点され、3回目の通行で3点加点され、4回目の通行で4点加点され、5回目の通行で5点加点される。
【0030】
また、ポイントDB110は、複数のポイント間で、ポイントが付与される通行回数が異なってもよい。
具体的には、例えば、スポット情報A,B,Cは、2回目の通行からポイントが付与される。一方、スポット情報D,Eは、2回目の通行ではポイントが付与されず、3回目の通行からポイントが付与される。
【0031】
このように、複数のスポットにおいて、付与するポイントの軽重を付けることで、所定地域内において、より賑わいをもたらしたい所をコントロールすることが可能となる。
【0032】
また、加点ポイント(点)は、各スポットに関する画像を、他のユーザ端末20と共有した場合(例えば、画像共有サイト等のSNS(Social Networking Service)にスポットに関する情報を上げた場合等)に、受信手段12が受信する画像共有情報に応じたポイントも含まれる。
【0033】
また、スポット設定手段11は、それぞれのスポットに対して、ポイントが付与される有効時間を設定してもよいし、時間帯や、日付、曜日等に応じて、加点ポイントを変化させてもよい。
【0034】
図2に戻って、受信手段12は、ユーザ端末20から、所定間隔(例えば、1秒間隔や、ユーザ端末20が位置情報を更新するごとに等)で位置情報、ユーザ端末20の移動速度を示す移動速度情報、ある位置の画像情報を、他のユーザ端末20と共有したことを示す画像共有情報を含むユーザ情報を、ユーザを識別するユーザ識別情報とともに受信する。本実施形態において、位置情報は、ユーザ端末20の位置を特定できれば、住所を示す情報でもよいし、緯度・経度で示される情報であってもよい。
【0035】
また、受信手段12は、ユーザ端末20から、スポットの通過を示すスポット通過情報を取得する。このような受信手段12は、スポットの通過を示すスポット通過情報を取得するスポット通過情報取得手段として機能する。
【0036】
移動速度取得手段13は、ユーザ端末20の移動速度を取得する。移動速度取得手段13は、受信手段12が受信したユーザ情報に移動速度情報が含まれていた場合には、この移動速度情報に基づき、ユーザ端末20の移動速度として取得する。
また、移動速度取得手段13は、ある時点で受信手段12が受信した位置情報と、次の時点で受信手段12が受信した位置情報と、からユーザ端末20の移動距離を、ある時点と次の時点の時間差で、除算することで、ユーザ端末20の移動速度を取得してもよい。
【0037】
経路特定手段14は、受信手段12が受信した位置情報に基づき、ユーザが通行した(ユーザ端末20の移動)経路を特定する。経路特定手段14は、受信手段12がユーザ端末20から受信した位置情報を時系列でつなげることで、経路を特定する。
【0038】
ポイント付与手段15は、経路特定手段14が特定した経路において、ルート上に設定されていた複数のスポット(ポイントDB110に記憶されている複数のスポット)のうち、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与する。詳細には、ポイント付与手段15は、ポイントDB110(
図3参照)に記憶されているスポット情報が示す位置情報に、経路特定手段14が特定した経路が重なった回数を、スポット情報ごとにカウントし、ポイントDB110を参照し、カウントした回数に応じた加算ポイントを累積して、ユーザに付与するポイントを算出する。そして、ポイント付与手段15は、算出したポイントを、ユーザを識別するユーザ識別情報に対応付けて記憶部に記憶する。また、ポイント付与手段15は、ルート上に設定されていた複数のスポットの全てを通行していたことを条件として、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与してもよい。これにより、1つスポットのみを繰り返し通行してもポイントが付与されないので、ユーザは所定地域全体を通行することになるので、所定地域全体をにぎわせることが可能となる。
【0039】
また、変形例として、スポット間の距離を所定以下(例えば、10m、5m、1m)にすることによってユーザを誘導したいルート上にスポットを所定区間において(例えば、隣り合う交差点間の距離に対して)細かく配置し、ポイント付与手段15は、全てのスポットでなく所定割合(例えば、8割)以上のスポットを通行したことによってポイント付与の条件を満たしたと判断してもよい。このようにスポットをルート上の所定区間に細かく配置し、所定区間のスポットの所定割合以上の通行で条件を満たすと判断する場合は、所定区間(例えば、隣り合う交差点間)ごとにスポット通過割合を判定するようにしてもよい。これにより、全てのスポットを通行しなくても、ポイントを付与することが可能となり、全てのスポットを通行しなければならないというユーザの義務感を低減できるので、より気軽に所定地域に誘導することが可能となる。また、スポットの設定の仕方によっては、ユーザが通行して欲しいルートを通らずに、指定スポットを通行することができて
しまうことも考えられるが、ポイント付与の条件であるスポット通過割合を、所定割合以上の通行とすることで、期待通りにルートを通るように誘導することが可能となる。また、所定地域のルートにおいて、特に、にぎわいをもたらせたい区間におけるポイント付与の条件であるスポット通過割合を、他の区間に比べ高く設定することで、所定地域の特定の区間をよりにぎわせることが可能となる。
【0040】
なお、ポイント付与手段15は、受信手段12がユーザ端末20から位置情報を受信したことを契機に、随時ポイントを算出し、算出したポイント数を示すポイント情報を、当該ユーザ端末20に送信してもよい。これにより、ユーザは、ユーザ端末20において、付与されたポイントを随時確認できるので、より所定地域を巡回するモチベーションを向上することが可能となる。
【0041】
また、ポイント付与手段15は、移動速度取得手段13が取得した、ルート上における移動中のユーザ端末20の移動速度が、所定速度以下(例えば、移動している状態であって、時速10km以下)である場合に、ポイントを付与する。本実施形態において、移動速度は、所定地域のルートにおける、ユーザ端末20の平均移動速度でもよいし、所定地域のルートのある地点における移動速度でもよい。すなわち、ポイント付与手段15は、ユーザ端末20の移動速度が、所定速度を超えていた場合には、ポイントを付与しない。
【0042】
また、ポイント付与手段15は、スポット通過情報取得手段としての受信手段12によって取得されたスポット通過情報に基づいて、ルート上に設定されていた複数のスポットのうち、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたことに応じたポイントを、ユーザに付与する。詳細には、ポイント付与手段15は、スポット通過情報に基づいて、ポイントDB110(
図3参照)に記憶されているスポットを通過した回数を、スポットごとにカウントし、ポイントDB110を参照し、カウントした回数に応じた加算ポイントを累積して、ユーザに付与するポイントを算出する。そして、ポイント付与手段15は、算出したポイントを、ユーザを識別するユーザ識別情報に対応付けて記憶部に記憶する。
【0043】
また、受信手段12は、ユーザ端末20から、スポットの通過時刻を示す通過時刻情報を受信してもよい。この場合、ポイント付与手段15は、設定されたあるスポットの通過時刻と、時間的に直接前後する他のスポットの通過時刻との差が、所定以下の時間差である場合にはポイント加算しないようにしてもよい。
【0044】
例えば、スポットが3つ(A、B、C)あり、スポット通過の時間的経過を追うと「A→B→C→C(Cを2回通過)」だった場合を例に説明する。1つ目のスポット(A)の通過時刻をT1、2つ目のスポット(B)の通過時刻をT2、3つ目のスポット(C)の通過時刻をT3、4つ目のスポット(C)の通過時刻をT4と考える。T2-T1、T3-T2、T4-T3のいずれかが所定時間差以下ならポイント加算しないとしてもよい。特にT4-T3は同じスポット(C)の2回通過を意味するもので、この時間差があまりに小さい場合、うろうろ感が無く、所定地域の賑わいに寄与していないと考えられるので、ポイントを付与する対象から排除する意味がある。
【0045】
このように、あるスポットと他のスポット間の滞在時間に応じてポイントを付与することで、所定速度でただ急いでスポットを回るユーザよりも、よりゆっくり所定地域に滞在するユーザにより多くのポイントを付与することが可能となり、より所定地域に賑わいをもたらすことが可能となる。
【0046】
また、所定速度をランク分け(例えば、平均移動速度が時速1km未満のランクA、平均移動速度が時速1km以上5km未満のランクB、平均移動速度が5km以上時速10km以下のランクC等)してもよい。この場合、ポイント付与手段15は、所定速度のランクに応じたポイントを付与してもよい。ポイント付与手段15は、平均移動速度が遅いランクほど平均移動速度が速いランクより付与するポイントを高くすることが望ましい。
具体的には、ポイント付与手段15は、例えば、ランクAの場合にはポイントDB110に記憶されたポイントの2倍、ランクBの場合にはポイントDB110に記憶されたポイントの1倍、ランクBの場合にはポイントDB110に記憶されたポイントの0.5倍にしたポイントを付与してもよい。これにより、所定地域をよりゆっくり移動してもらうように誘導することが可能となり、より所定地域に賑わいをもたらすことが可能となる。
【0047】
また、ポイント付与手段15は、ユーザ情報に画像共有情報が含まれていた場合には、ポイントDB110(
図3参照)を参照し、画像共有情報が示す画像の位置が、スポット設定手段11により設定された何れかのスポット周辺か否かを判定し、判定したスポットに応じたポイントを、ユーザに付与する。
【0048】
(ユーザ端末20の構成)
ユーザ端末20は、各ユーザに適した機器(例えば、携帯端末、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器等)で構成されている。ユーザ端末20は、上記のような機器そのものであってもよいし、上記の複数の機器とローカルネットワークを介して、情報交信可能な制御機器であってもよい。
【0049】
ユーザ端末20は、ユーザ端末制御手段21と、位置情報取得手段の一例であるユーザ端末位置情報取得手段22と、ユーザ端末受信手段及びユーザ端末送信手段の一例であるユーザ端末送受信手段23と、ユーザ端末入出力手段24と、を備える。
【0050】
ユーザ端末制御手段21は、他の各種手段を含むユーザ端末20全体を制御し、下記に示す各処理を実行する。
【0051】
また、ユーザ端末制御手段21は、ユーザ端末20の移動速度を計測する機能を備える場合には、計測した移動速度を示す移動速度情報を記憶部に記憶する。
【0052】
また、ユーザ端末制御手段21は、ユーザの操作により、あるスポットに関する画像を、他のユーザ端末20と共有した場合(例えば、画像共有サイト等のSNS(Social Networking Service)にスポットに関する情報を上げた場合等)、画像を撮像した位置を示す情報を含む画像共有情報を記憶部に記憶する。
【0053】
また、ユーザ端末制御手段21は、通行誘導サーバ10から、スポットの位置情報を受信していた場合に、当該スポットを通過したか否かを判定し(スポットの位置情報が示す位置の所定距離範囲内を通過したか否かを判定し)、当該スポットを通過したと判定した場合、当該スポットの通過を示すスポット通過情報を、通行誘導サーバ10に送信する。
【0054】
ユーザ端末位置情報取得手段22は、ユーザ端末20が有するGPS(Global Positioning System)機能により、ユーザ端末20の位置を示す位置情報を取得する。なお、ユーザ端末位置情報取得手段22は、GPSのみならず、電話会社のアンテナの電波強度から算出された位置を位置情報として取得してもよいし、ワイヤレスLAN(Local Area Network)等の近距離無線通信により算出された位置を位置情報として取得してもよい。
【0055】
ユーザ端末送受信手段23は、ユーザ端末制御手段21による制御により、ユーザ端末位置情報取得手段22が取得した位置情報、ユーザ端末制御手段21により記憶部に記憶された移動速度情報及び画像共有情報を、ユーザを識別するユーザ識別情報と対応付けて、通行誘導サーバ10に送信する。
また、ユーザ端末送受信手段23は、通行誘導サーバ10から、ルート情報や、スポットの位置情報や、ポイント情報を受信する。
また、ユーザ端末送受信手段23は、ユーザ端末制御手段21の制御により、スポット通過情報を通行誘導サーバ10に送信する。
【0056】
ユーザ端末入出力手段24は、例えば、タッチパネルで構成され、ユーザ端末制御手段21の制御により、通行誘導サーバ10から受信したルート情報やポイント情報を表示する。
【0057】
(変形例)
変形例では、ユーザ端末20が、ユーザにポイントを付与する。
変形例において、ユーザ端末送受信手段23は、所定地域のルート上に複数のスポットが設定されたスポット設定情報を取得するスポット設定情報取得手段として機能する。ユーザ端末送受信手段23は、スポット設定情報を、通行誘導サーバ10やその他の外部の装置から受信する。スポット設定情報には、予め設定されたスポットの位置情報と、各スポット情報に、当該スポットを複数回通行していたことに応じて、ユーザに付与される加ポイント(点)とを示す情報である。すなわち、スポット設定情報には、
図3に示すポイントDB110が含まれる。
【0058】
また、ユーザ端末位置情報取得手段22は、ユーザ端末20の位置情報を取得する位置情報取得手段として機能する。
【0059】
そして、ユーザ端末制御手段21は、ユーザ端末位置情報取得手段22が取得した位置情報と、ユーザ端末送受信手段23が取得したスポット設定情報に基づき、ユーザ端末20がスポットの所定距離範囲内(例えば、10m以内)を通過したことを判定するスポット通過判定手段として機能する。ユーザ端末制御手段21は、スポット設定情報に含まれるスポットの位置情報が示す位置の所定距離範囲内を通過したと判定した場合には、当該スポットを通過した通過回数を、記憶手段に記憶する。
【0060】
また、ユーザ端末制御手段21は、上述のとおり、ユーザ端末20の移動速度を取得する移動速度取得手段として機能する。
【0061】
また、ユーザ端末制御手段21は、ルート上に設定されていた複数のスポットのうち、少なくとも1つのスポットを複数回通行したことに応じたポイントを、ユーザに付与するポイント付与手段として機能する。ユーザ端末制御手段21は、スポット設定情報に含まれていたポイントDB110を参照し、記憶手段に記憶された少なくとも1つのスポットの通過回数に基づき、上記実施形態におけるポイント付与手段15と同様の処理により、
ポイントを算出しユーザに付与する。
【0062】
このように、上記実施形態における通行誘導サーバ10が備える移動速度取得手段13や、ポイント付与手段15や、ポイントDB110は、ユーザ端末20や、ユーザに所持され、ユーザの通行を誘導するその他のコンピュータが備えてもよい。
【0063】
上記の本システムの機能構成は、あくまで一例であり、1つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて1つの機能ブロック
として構成したりしてもよい。各機能処理部は、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスク等の記憶装置(記憶部)に格納されたコンピュータ・
プログラム(例えば、基幹ソフトや上述の各種処理をCPUに実行させるアプリ等)を読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブル等の必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。また、本発明の実施形態におけるデータベース(DB)は、商用データベースであってよいが、単なるテーブルやファイルの集合体をも意味し、データベースの内部構造自体は問わないものとする。
【0064】
(処理フロー)
図4は、本発明の実施形態に係る通行誘導サーバが実行する通行誘導処理フローを示す図である。
図4の処理フロー図(フローチャート)においては、各ステップの入力と出力の関係を損なわない限り、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。
【0065】
まず、通行誘導サーバ10は、通行誘導処理を実行する前に、スポット設定手段11が、所定地域のルート上に複数のスポットを設定し、設定したスポットの位置を示すスポッ情報に、ポイントを対応付けて、ポイントDB110(
図3参照)に記憶する。その後、通行誘導サーバ10は、以下の通行誘導処理を実行する。
【0066】
ステップS1において、受信手段12は、ユーザ端末20から、所定間隔で位置情報、移動速度情報、ある位置の画像情報を、画像共有情報を含むユーザ情報を、ユーザを識別するユーザ識別情報とともに受信する。
【0067】
ステップS2において、移動速度取得手段13は、ステップS1で受信手段12が受信したユーザ情報に含まれている移動速度情報に基づき、ユーザ端末20の移動速度を取得する。
【0068】
ステップS3において、ポイント付与手段15は、ステップS2で移動速度取得手段13が取得した、ルート上における移動中のユーザ端末20の移動速度が、所定速度以下であるか否かを判定し、所定速度以下であると判定した場合にはステップS4に処理を移し、所定速度以下であると判定しない場合には通行誘導処理を終了する。
【0069】
ステップS4において、経路特定手段14は、ステップS1で受信手段12が受信したユーザ情報に含まれる位置情報に基づき、ユーザが通行した(ユーザ端末20の移動)経路を特定する。
【0070】
ステップS5において、ポイント付与手段15は、ステップS4で経路特定手段14が特定した経路において、ルート上に設定されていた複数のスポット(ポイントDB110に記憶されている複数のスポット)のうち、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたか否かを判定し、複数回通行していたと判定した場合にはステップS6に処理を移し、複数回通行していたと判定しない場合には通行誘導処理を終了する。
【0071】
ステップS6において、ポイント付与手段15は、ルート上に設定されていた複数のスポット(ポイントDB110に記憶されている複数のスポット)のうち、少なくとも1つのスポットを複数回通行していたことや、ステップS1で受信手段12が受信したユーザ情報に含まれていた画像共有情報に応じたポイントを、ユーザに付与する(ユーザを識別するユーザ識別情報に対応付けて記憶部に記憶する)。
【0072】
図5は、ポイント付与手段におけるポイントの算出方法を説明する図である。
図3及び
図5を参照して、ポイント付与手段15におけるポイントの算出方法の具体例について説明する。
図5において、細い点線の矢印は、ステップS4(
図4参照)の処理において、経路特定手段14が特定した、ユーザが通行した(ユーザ端末20の移動)経路を示しており、円は、スポットを示している。この経路が、スポットと重なっている場合、ユーザはこのスポットを通行している。また、
図5において、太い点線の矢印とユーザ端末20は、スポットEに関する画像を、他のユーザ端末20と共有したこと(例えば、画像共有サイト等のSNS(Social Networking Service)にスポットに関する情報を上げたこと)を
示している。
【0073】
図5に示す例では、ユーザは、複数のスポットA,B,C,D,Eのうち、スポットA,B,Dを2回通行し、スポットCを3回通行し、スポットEを1回通行している。また、ユーザは、スポットEに関する画像を、他のユーザ端末20と共有している。
【0074】
この場合、ポイント付与手段15は、ステップS6の処理により、ポイントDB110(
図3参照)を参照し、以下のように、ユーザに付与するポイントを算出する。
ポイント付与手段15は、スポットAを2回通行したことに応じて1点加算し、スポットBを2回通行したことに応じて2点加算する。なお、スポットDも2回通行しているが、
図3に示す例では、スポットDは3回通行しないとポイントは加算されない。また、ポイント付与手段15は、スポットCを3回通行したことに応じて7点(2回目の3点と3回目の4点を累積した値)加算する。なお、スポットEを1回通行しているが、本実施形態では複数回通行しないとポイントは加算されない。
【0075】
また、ポイント付与手段15は、ユーザが、スポットEに関する画像を、他のユーザ端末20と共有していることに応じて、6点加算する。
【0076】
そして、ポイント付与手段15は、以上の加算されたポイントを合算した16(1+2+7+6)点を、ユーザに付与する(ユーザを識別するユーザ識別情報に対応付けて記憶部に記憶する)。
【0077】
(実施形態の効果)
本実施形態によれば、ユーザは、所定地域のルートを通行しただけの場合はポイントを得ることができないので、ポイントを得るために、所定地域のルート上を行ったり来たりし、所定地域に滞留することとなる。これにより、例えば、一般的なカードにおけるポイントのように、店舗等での購買までを求めることなく、例えば、所定地域(商店街等)において、ユーザを誘致したい店舗の周囲にユーザの動線が来るように誘導し、その行動に対してポイントを付与することが可能となる。
したがって、所定地域に賑わいをもたらすことが可能となる。
【0078】
また、本実施形態によれば、移動中のユーザ端末20の移動速度が、所定速度以下である場合に、ポイントを付与する。すなわち、ユーザ端末20の移動速度が、所定速度を超えていた場合には、ポイントを付与しない。これにより、例えば、移動速度が比較的速い自動車や自転車で、ポイントが設定されたルートに入ってもポイントが付与されないので、所定地域を歩いて人で賑わいをもたらすことが可能となる。このため、自動車等で所定地域に訪れた人は、例えば、所定地域の側に自動車等を止め、歩いて所定地域を散策することで、ポイントが付与される。
【0079】
また、本実施形態によれば、スポットに関する画像を、他のユーザ端末20と共有していることに応じて、ポイントを付与する。これにより、所定地域を賑わせているユーザが、積極的に所定地域の様子を画像で周知させるので、より多くの人を所定地域に集めることが可能となる。
【0080】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。なお、上記の実施形態では、本発明を物の発明として、通行誘導サーバについて説明したが、本発明において通行誘導サーバが実行する方法や、通行誘導サーバを各種手段として機能させるプログラムの発明と捉えることもできる。
【符号の説明】
【0081】
1 通行誘導システム
10 通行誘導サーバ
11 スポット設定手段
12 受信手段
13 移動速度取得手段
14 経路特定手段
15 ポイント付与手段
20 ユーザ端末
21 ユーザ端末制御手段
22 ユーザ端末位置情報取得手段
23 ユーザ端末送受信手段
24 ユーザ端末入出力手段
110 ポイントDB(ポイントデータベース)