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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183401
(43)【公開日】2022-12-09
(54)【発明の名称】給水車用配管制御装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 7/02 20100101AFI20221202BHJP
   B60P 3/22 20060101ALI20221202BHJP
【FI】
B67D7/02 Z
B60P3/22 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021113165
(22)【出願日】2021-05-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】301008442
【氏名又は名称】川▲崎▼機工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084076
【弁理士】
【氏名又は名称】首藤 俊一
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 信明
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083AA13
3E083AC02
3E083AE01
(57)【要約】
【課題】 操作作業を自動化した給水車用配管制御装置の提供。
【解決手段】給水車に搭載されたタンクと、前記タンクから水を給水する出水口と前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる複数の水口と、前記タンクと前記複数の水口とを連通する配管流路と、前記配管流路途中に配設されて出水流路と入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と、複数の水口に各々配設されて水口を開閉する開閉切替弁と、作業プログラムに従って前記流路切替弁や複数の開閉切替弁を制御する中央制御装置と、前記中央制御装置に接続された入出力装置とを備え、前記入出装置に画面表示される作業メニューの選択により、選択された作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化したことを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる水口と、
前記タンクと前記水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記水口に設けられて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化したことを特徴とする給水車用配管制御装置。
【請求項2】
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる複数の水口と、
前記タンクと前記複数の水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記複数の水口に各々配設されて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や複数の開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化したことを特徴とする給水車用配管制御装置。
【請求項3】
ポンプ入水作業又はポンプ出水作業において、流路切替弁を起点終点としてポンプを経由するループ状に設けられたループ状配管流路のポンプの吸入側流路に設けられた呼び水口と流路内の水不足を検出する水位レベルセンサと、
前記水位レベルセンサからの検出信号に応じた中央制御装置によって、エンジン動力とポンプとを接続したり遮断したりする電磁クラッチとを備え、
前記水位レベルセンサからの水不足信号を受けた中央制御装置が、ポンプ入水やポンプ出水の作業プログラムに従って、ポンプを停止させたり、入出力装置を通じてポンプ駆動の呼び水投入を促す旨を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給水車用配管制御装置。
【請求項4】
圧送入水作業又はポンプ入水作業において、タンク内に配設された満水水位を検出する水位レベルセンサスイッチからの満水信号を受けた中央制御装置が、
圧送入水作業の場合には、
入出力装置に満水表示させると共に入水口の開閉切替弁を閉じる旨の指示画面を表示させて、指示画面の停止ボタンがタッチされると、
中央制御装置が流路切替弁を停止状態にさせると共に、入水口の開閉切替弁を閉めさせて水口を閉じさせて、圧送入水作業を終了させ、
ポンプ入水作業の場合には、
電磁クラッチリレーに遮断信号を送ってポンプを停止させる共に、流路切替弁に停止信号を送って入水口の弁を閉めてポンプ注入作業を終了することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の給水車用配管制御装置。
【請求項5】
ポンプ出水作業において、出水量設定が可能な入出力装置と、ポンプの排出側の配管流路の瞬時流量値を中央制御装置に送る水量検出器とを設け、
中央制御装置が、前記瞬時流量値を積算した積算値が設定された前記出水量に達すると、電磁クラッチリレーに離脱信号を送ってポンプを停止させ、流路切替弁に対しては流路を閉じる停止信号を送って弁を閉じさせ、出水口として選択された開閉切替弁に対しては閉信号を送って弁を閉じさせて、ポンプ出水作業を終了することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の給水車用配管制御装置。
【請求項6】
ポンプ出水作業において、入出力装置で設定された出水量と、中央制御装置に予めプログラミングされたポンプの最大流量値と、水量検出器からの瞬時流量値を受けた中央制御装置が、
前記瞬時流量値とポンプの最大流量値とを比較して、
初めは徐々にポンプ回転数を上げ、最大流量値に近づくと徐々にポンプ回転数を下げ、最大流量値に達するとポンプ回転数を一定に保ち、
前記積算流量値と設定された出水量値とを比較して、値が近づくと、ポンプ回転数を下げて、緩やかにポンプ出水を終了させるよう制御することを特徴とする請求項5に記載の給水車用配管制御装置。
【請求項7】
入出力装置に遠隔操作装置を接続させたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の給水車用配管制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給水車のタンクに水を注入する入水管路やタンクの水を給水する出水管路等の配管流路を制御する給水車用の配管制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給水車のタンクへ水を注水する入水作業やタンクの水を給水する出水作業等の給水作業では、配管流路の各所に配設された各種弁の切り替え作業や、タンクに水をポンプ入水する際の入水量の調整作業等、一連の各種作業が手動で行われていた。
【0003】
配管流路の制御の先行文献としては、下記の公開特許文献「タンクローリー用配管制御装置」があるが、その用途はタンクローリー用であって、本発明とは用途や制御対象が異なっており、当然その制御内容も異なる。
【特許文献1】特開2008-13232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タンクへの入水作業やタンクからの出水作業等の所謂給水作業を安全且つ適切に行うには、作業者が予め給水作業に伴う各種の弁の開閉や切り替え操作を含む複雑な一連の作業に習熟しておく必要がある。
仮に、作業者が操作を誤ると、効率的な給水作業が困難になったり、給水設備の故障を引き起こしたりする虞がある。殊に、大規模な災害等が発生した緊急事態においては、習熟した作業者の必要員数の確保が困難となり、安全で迅速且つ適切な給水作業に支障が生じる虞がある。そこで、習熟者でなくても、安全で迅速且つ適切に給水作業を行うことができる給水車用の配管制御装置が求められていた。
【0005】
本発明は、上記の課題に応えるべく、習熟者でなくても、安全で迅速且つ適切に給水作業を行うことができる給水車用の配管制御装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の給水車用配管制御装置は、
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる水口と、
前記タンクと前記水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記水口に設けられて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化したことを特徴とする。
【0007】
請求項2の給水車用配管制御装置は、
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる複数の水口と、
前記タンクと前記複数の水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記複数の水口に各々配設されて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や複数の開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化したことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の給水車用配管制御装置において、
ポンプ入水作業又はポンプ出水作業において、流路切替弁を起点終点としてポンプを経由するループ状に設けられたループ状配管流路のポンプの吸入側流路に設けられた呼び水口と流路内の水不足を検出する水位レベルセンサと、
前記水位レベルセンサからの検出信号に応じた中央制御装置によって、エンジン動力とポンプとを接続したり遮断したりする電磁クラッチとを備え、
前記水位レベルセンサからの水不足信号を受けた中央制御装置が、ポンプ入水やポンプ出水の作業プログラムに従って、ポンプを停止させたり、入出力装置を通じてポンプ駆動の呼び水投入を促す旨を表示することを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の給水車用配管制御装置において、
圧送入水作業又はポンプ入水作業において、タンク内に配設された満水水位を検出する水位レベルセンサスイッチからの満水信号を受けた中央制御装置が、
圧送入水作業の場合には、
入出力装置に満水表示させると共に入水口の開閉切替弁を閉じる旨の指示画面を表示させて、指示画面の停止ボタンがタッチされると、
中央制御装置が流路切替弁を停止状態にさせると共に、入水口の開閉切替弁を閉めさせて水口を閉じさせて、圧送入水作業を終了させ、
ポンプ入水作業の場合には、
電磁クラッチリレーに遮断信号を送ってポンプを停止させる共に、流路切替弁に停止信号を送って入水口の弁を閉めてポンプ注入作業を終了することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4に記載の給水車用配管制御装置において、
ポンプ出水作業において、出水量設定が可能な入出力装置と、ポンプの排出側の配管流路の瞬時流量値を中央制御装置に送る水量検出器とを設け、
中央制御装置が、前記瞬時流量値を積算した積算値が設定された前記出水量に達すると、電磁クラッチリレーに離脱信号を送ってポンプを停止させ、流路切替弁に対しては流路を閉じる停止信号を送って弁を閉じさせ、出水口として選択された開閉切替弁に対しては閉信号を送って弁を閉じさせて、ポンプ出水作業を終了することを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項5に記載の給水車用配管制御装置において、
ポンプ出水作業において、入出力装置で設定された出水量と、中央制御装置に予めプログラミングされたポンプの最大流量値と、水量検出器からの瞬時流量値を受けた中央制御装置が、
前記瞬時流量値とポンプの最大流量値とを比較して、
初めは徐々にポンプ回転数を上げ、最大流量値に近づくと徐々にポンプ回転数を下げ、最大流量値に達するとポンプ回転数を一定に保ち、
前記積算流量値と設定された出水量値とを比較して、値が近づくと、ポンプ回転数を下げて、緩やかにポンプ出水を終了させるよう制御することを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の給水車用配管制御装置において、入出力装置に遠隔操作装置を接続させたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1乃至請求項6の各発明によれば、何れも、習熟者でなくても比較的容易に操作でき、安全で迅速且つ適切に給水作業における一連の入水作業や出水作業を行うことができる。
又、給水作業における一連の入水作業や出水作業の手順について習熟時間を短縮できる。又、給水作業に携わる作業員数も従来に較べて大幅に削減でき、操作ミスによる作業停滞や設備故障を低減させることもできる。
【0014】
請求項7の発明によれば、遠隔操作装置を接続することによって、離れた場所のパソコンやタブレットやスマートフォン等の情報機器との通信が可能となり、遠隔地から給水作業の操作や進捗状況の確認をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は給水車の配管状態を示す平面図である。
図2図2は給水車の配管状態を示す側面図である。
図3図3は配管制御装置の全体構成図である。
図4図4は開閉切替弁としての自動式二方弁の一部断面図である
図5図5は流路切替弁としての自動式四方弁の一部断面図である
図6図6は作業メニュー選択画面である。
図7図7は圧送入水設定画面である。
図8図8は動力出水設定画面である。
図9図9はポンプ入水設定画面である。
図10図10はポンプ出水設定画面である。
図11図11は圧送入水作業フロー図である。
図12図12は重力出水作業フロー図である。
図13図13はポンプ入水作業フロー図である。
図14図14はポンプ出水作業フロー図である。
図15図15は中央盛業装置の構成図である。
図16図16は呼び水指示画面である。
図17図17は満水指示画面である。
図18図18は電磁クラッチの断面図である。
図19図19はポンプ出水における流量制御図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態として、図1乃至図19に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例0017】
図1乃至図3において、図示の給水車は、車台上に水を蓄えるタンク1と、車台の後側及び左右側の三方に配設された給水用の出水口3、4、5と、前記タンク1の水を本管を通して重力落下で前記三方の出水口3(車台の後側)、4(車台の右側)、5(車台の左側)へと途中で分岐させた管路即ち分岐管路を経て導く、タンク1からの出水管路(1→3、1→4、1→5)を備えており、出水管路の分岐部には、三方の分岐管路の何れか一つの出水口、出水口3か、出水口4か、出水口5かに流路を切り替えたり前記出水管路を閉じたりする流路切替弁2が設けられている。
【0018】
タンク1から流路切替弁2を経て出水口3、4、5に至る出水管路(1→2→3)、(1→2→4)、(1→2→5)は、タンク1の水を重力で給水する作業の際(以下、重力出水作業という)や、タンク1の水を後述するポンプ6を用いて給水する作業の際(以下、ポンプ出水作業という)等の出水作業における出水管路として機能するだけでなく、車台に搭載したポンプ6を用いてタンク1へ水を注入する作業の際(以下、ポンプ入水作業という)や圧送機能を備えた水源(図示せず)からタンク1に水を注水する作業の際(以下、圧送入水作業という)等の入水作業における入水管路としても機能させるため、ポンプ入水作業においての前記の出水口3、4、5は入水口3、4、5ともなる。
【0019】
上記のように、タンク1からの出水口とタンク1への入水口とを兼ねる水口3、4、5は兼用水口であり、上記のタンク1と3つの水口3、4、5とに相互に通じる配管流路は、上記の出水作業の際にはタンク1からの出水管路となり、タンク1への入水作業の際にはタンク1への入水管路(3→2→1)、(4→2→1)、(5→2→1)となる。
【0020】
出水管路と入水管路とを兼ねる配管流路において、出水口と入水口とを兼ねる上記の水口3、4、5には、その水口を開閉する開閉切替弁を設けており、各水口3、4、5に配設された各開閉切替弁を各々開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の符号で示す。図示の例ではこれ等の開閉切替弁として自動式二方弁を用いている。
【0021】
図4において、開閉切替弁(3)、(4)、(5)としての自動二方弁は、二方弁本体3aとモータ(図示せず)で弁の開閉動作を行う電動アクチュエータ3bとが出力軸3cで連結されており、電動アクチュエータ3bが電気配線口3dを接続口として、後述の中央制御装置13と電源変換装置15(図1乃至図3)とに接続している。
自動式二方弁の電動アクチュエータ3bはこの中央制御装置13から送られた信号に従ってモータ(図示せず)を駆動して、出力軸3cを回転させて流路を切り替えたり、源口を閉じたりする。
【0022】
再び、図1乃至図3において、出水管路と入水管路とを兼ねる配管流路の分岐部にて設けられた流路切替弁2は、タンク1から出水口3、4、5への出水流路とタンク1への入水流路とを切り替える流路切替機能を備えており、本装置の給水作業における4つの作業メニューである前述の圧送入水作業、重力出水作業、ポンプ入水作業、ポンプ出水作業等を行う際の流路切り替えと、これ等の流路を停止状態に切り替えて閉じる機能とを備えている。図示の例ではこの流路切替弁2として自動式四方弁を用いている。
【0023】
図5において、流路切替弁2しての図示の自動式四方弁は、四方弁本体2aとモータ(図示せず)で流路切替動作を行う電動アクチュエータ2bが出力軸2cで連結されており、電動アクチュエータ2bが電気配線口2dを接続口として後述の中央制御装置13と電源変換装置15(図1乃至図3)とに接続している。
自動式四方弁の電動アクチュエータ2bはこの中央制御装置13から送られた信号に従ってモータ(図示せず)を駆動し、出力軸2cを回転させて流路を切り替える。
【0024】
図6において、作業者が、中央制御装置13の入出力装置としての液晶操作タッチパネル14の作業メニュー選択画面で、表示されている4つの選択肢である、圧送入水か、重力出水か、ポンプ入水か、ポンプ出水か、の何れか一つを選択すると、選択により表示された設定画面上、例えば、図7の圧送入水作業設定画面か、図8の重力出水作業設定画面か、図9のポンプ入水作業設定画面か、図10のポンプ出水作業の設定画面か、の何れかで、作業内容を設定し、確認し、表示された開始ボタンにタッチ、或いは、任意の判断で作業を中止するための停止ボタンにタッチすると、その作業内容設定情報或いは作業停止信号が中央制御装置13に送られる。
【0025】
中央制御装置13は、液晶操作タッチパネル14から送られた作業内容指示情報或いは作業停止信号に応じて、予めプログラミングされた制御プログラム、例えば、図11に示す圧送入水作業フロー、図12に示す重力出水詐作業フロー、図13のポンプ入水作業フロー、図14のポンプ出水作業フローの何れかのプログラムに従って演算し、結果を、制御対象装置である流路切替弁2(自動式四方弁)や開閉切替弁(3)、(4)、(5)や後述の電磁クラッチ8、ガバナ用アクチュエータ12等の駆動装置に対して、制御プログラムに沿った順序での駆動信号を出力する。
このように、中央制御装置13は、作業者による液晶タッチ操作パネル14の操作による入力情報や配管流路の各所に配設された種々の機器からの情報や信号等を受けて、前記の流路切替弁2や開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)をはじめとして所要の機器等を作動させる。
【0026】
図3及び図15において、中央制御装置13は、上記の出水作業や入水作業等の一連の作業を統括的に制御するため、制御部、記憶部、入力部、出力部等により構成されている。
制御部は、予めプログラミングされた制御プログラムに従って、外部接続された入出力装置としての液晶タッチ操作パネル14や、後述の水位検出器としての水位レベルセンサ7や水位レベルセンサスイッチ11や水量検出器としての超音波式流量計10等(図1乃至図3)等の各種検出装置や各種機器からの検出信号を入力部を経由して読み込んで演算し、結果を出力部を経由して電磁クラッチ8やガバナ用アクチュエータ12等の各種の駆動機器等をさせるための信号を外部出力する。
【0027】
記憶部は、制御プログラムや、入出力の信号や数値、演算状態、制御の途中経過などの様々な状態・データを一時的に格納する。制御プログラムは、パソコン上で専用ソフトウェアを用いて作成し、通信ケーブルで中央制御装置13に転送して取り込む。
入力部は、液晶タッチ操作パネル14や水位レベルセンサ7、水位レベルスイッチ11、超音波式流量計10等の各種の検出装置や機器からの検出等の種々の信号を入力端子から制御部に取り込む。
尚、入力端子には、それぞれ固有の入力リレー番号が割り当てられ、この番号が制御部で使用するリレー番号となる。入力部は外部接続された装置からの信号を制御部で扱う内部信号に変換する機能を持つ。
【0028】
出力部は、制御部で処理された信号を、外部接続された制御対象装置である流路切替弁2や開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)や、電磁クラッチ8、カバナ用アクチュエータ12等を駆動させる駆動信号に変換する機能を持ち、制御部で演算されて出力端子から出力される出力信号に従って個別に動作させて、上記の外部接続装置等の機器を制御する。出力端子にはそれぞれ固有の出力リレー番号が割り当てられる。
【0029】
液晶タッチ操作パネル14は、作業者の指示を上記の中央制御装置13に伝える入力装置であり、各種機器からの信号を受けた中央制御装置13から作業者への情報を表示する出力装置でもある。
即ち、液晶タッチ操作パネル14はタンク1への入水作業やタンク1からの出水作業等、一連の作業内容の設定、開始、終了の指示を、作業者が表示された液晶画面にタッチ操作での入力をすることによって、中央制御装置13に指示信号を伝えたり、作業開始後の各種機器や装置等の稼働状態や作業指示を作業者が視認可能に表示したりする。
【0030】
例えば、入力装置としての指示画面は次の通りである。
図6は、上述した作業メニューの選択画面であり、圧送入水、重力出水、ポンプ入水、ポンプ出水の4つの選択ボタンが表示され、ボタンタッチで作業選択される。
図7は、選択された圧送入水作業についての作業開始前の設定画面であり、圧送入水ボタンと、入水口として車台の後側の水口3を示す「後」ボタンと車台の右側の水口4を示す「右」ボタンと車台の左側の水口5を示す「左」ボタンとの何れを選択するかの3つの水口選択ボタンと、入水作業を開始させる開始ボタンと、開始した入水作業を任意で停止させる停止ボタンとが表示される。
【0031】
図8は、選択された重力出水作業についての作業開始前の設定画面であり、上記設定画面と同様に、重力出水ボタンと、出水口として車台の後側の水口3を示す「後」ボタン、車台の右側の水口4を示す「右」ボタン、車台の左側の水口5を示す「左」ボタンの何れを選択するかの3つの水口選択ボタンと、出水作業を開始させる開始ボタンと、開始した出水作業を任意で停止させる停止させる停止ボタンとが表示される。
【0032】
図9は、選択されたポンプ入水作業についての作業開始前の設定画面であり、上記設定画面と同様に、ポンプ入水ボタン、入水口として車台の後側の水口3を示す「後」ボタン、車台の右側の水口4を示す「右」ボタン、車台の左側の水口5を示す「左」ボタンの何れを選択するかの3つの水口選択ボタンと、入水作業を開始させる開始ボタンと、開始した入水作業を任意で停止させる停止ボタンとが表示される。
【0033】
図10は、選択されたポンプ出水作業についての開始前の設定画面であり、上記設定画面と同様に、ポンプ出水ボタンと、出水口として車台の後側の水口3を示す「後」ボタン、車台の右側の水口4を示す「右」ボタン、車台の左側の水口5を示す「左」ボタンの何れを選択するかの3つの水口選択ボタンと、出水作業を開始させる開始ボタンと、開始した出水作業を任意で停止させる停止ボタンとが表示されており、更にこの画面では、作業者が任意の給水量を設定する出水量表示欄が表示される。
尚、表示された出水量表示欄にタッチして画面上に表れたキーパッドで所望の数値を入力すると、その欄に入力された数値が確認のため表示される。
【0034】
出力装置としての指示画面としては例えば次の2つの画面が表示される。
図16に示す画面は、ポンプ入水作業において、作業開始後に中央制御装置13から作業者に対しての作業指示画面の例であり、現在稼働中の作業がポンプ入水作業であることを示すポンプ入水の表示と、注水口として車台右側の水口4が選択されていることを示す「右」表示と、詳しくは後述する、呼び水不足であることを示す不足表示と、呼び水を投入することを促す呼び水投入表示の画面表示と案内音声が流れる。
又、この画面には、これ等の表示を視認した作業者が入水作業停止を任意で停止させるための停止指示ボタンも合わせて画面表示される。
【0035】
図17に示す画面は、圧送入水作業において、作業開始後に中央制御装置13から作業者に対しての作業指示画面の例であり、現在稼働中の作業が圧送入水作業であることを示す圧送入水の表示と、注水口として車台左側の水口5が選択されていることを示す「左」表示と、タンク1が満水に達したことを示す満水表示と、例えば消火栓等の圧送元の弁を閉じる旨の作業者への作業指示画面等が表示される。
又、この画面にも上記と同様に、これ等の表示を視認した作業者が入水作業停止を任意で停止させるための停止指示ボタンも合わせて画面表示されている。
【0036】
図3における符号16に示すように、本実施例においては、入力装置としての液晶操作タッチパネル14に遠隔操作装置の例として無線LAN通信装置を接続している。
この無線LAN通信装置をアクセスポイントとして使用することにより、遠隔地のパソコンやタブレットやスマートフォン等の情報機器との通信が可能となるため、離れた場所から、本発明の制御装置の操作や給水活動の進捗状況の確認をすることができる。
【0037】
図3及び図18において、電磁クラッチ8は、PTOシャフト81を入力軸、ポンプ6の動力シャフト82を出力軸として取り付けられ、コイル83に供給する電力の断続により電磁力を制御して、給水車のエンジン動力をポンプ6の動力として接続したり遮断したりする機能を備えている。
この電磁クラッチ8が接続されるのは、ポンプ入水、ポンプ出水が開始され、水位レベルセンサ7がポンプ6に送り込まれる配管内の水を検出することで、電磁クラッチリレー(図示せず)が働き、電磁クラッチ8に電流が流れた時である。
【0038】
一方、この電磁クラッチ8が遮断されるのは、タンク1内の水位を検出する水位レベルセンサスイッチ11がポンプ入水作業の場合であれば満水水位を検出した時、ポンプ出水作業の場合であれば最低水位を検出した時、又は、ポンプ出水作業の場合であれば、水量検出器としての超音波式流流量計10から送られて来た瞬時流量値を中央制御装置が積算し、その積算値が、作業者によって液晶操作タッチパネル14に設定(入力)された出水量値に達した時、或いは、作業者が図16図17に示す液晶操作タッチパネル14の指示画面で作業停止ボタンにタッチした時等、ポンプ入水やポンプ出水の作業の終了、又は停止を意図する信号が中央制御装置13に流れ、これの信号を受けた中央制御装置13から電磁クラッチリレー(図示せず)に対して、遮断信号が流れた時である。
【0039】
図3において、ガバナ用アクチュエータ12は、エンジンの回転数を調整する車両搭載のガバナ19と接続し、図示されていないステッピングモータ、タイミングベルト、ハイポイトギア等(図示せず)によって駆動するサーボ機構に適した位置決め動作を行う装置である。
図19に示すように、このガバナ用アクチュエータ12は、中央制御装置13から送られるポンプ出水作業の開始から終了までの作業進捗に応じて変化する制御信号に従って、ガバナ19(図3)を制御し、エンジン回転数を制御し、ポンプ回転数を制御し、流量を制御するための位置決め動作を行う。
【0040】
図1乃至図3に示す水位レベルセンサ7は、ポンプ6の吸入側の配管に設置された検出装置であって、ポンプ入水又はポンプ出水が開始されると、ポンプ6に送り込まれる配管内の水の有無を検出する。
この水位レベルセンサ7が配管内の水を検出すると、電磁クラッチ8に電流が流れてエンジン動力とポンプ6とを接続する。
一方、水位レベルセンサ7が配管内の水を検出できなければ、電磁クラッチ8に電流が流れず、中央制御装置13に対して水が無い旨の「無」信号を送り、図16に示すように、呼び水が不足している場合にはその旨の呼び水不足表示及び呼び水投入指示表示を液晶操作タッチパネル14に画面表示させて、図1乃至図3に示す呼び水口17から必要量の呼び水の投入を要する旨を作業者に視認させて、投入を促す。
【0041】
同じく、図1乃至図3に示す水位レベルセンサスイッチ11は、タンク1内に設置さてれ、タンク1内の水位を電気的に検出する電極式の検出装置あり、中央制御装置13と信号線で接続され、電源変換装置15(図1乃至図3)と動力線接続されている。
タンク1内の水が電極に接触すると、水を通して閉回路ができ、その回路に流れる電流量によって水位レベルを検出し、検出の際、水の電極間抵抗を直接検出して、設定した水の抵抗値より大きいか小さいかによって、設定された満水水位や最低水位の液面の有無を調べる装置である。
【0042】
検出するタンク1内の水の水位は、入水作業完了となる満水水位であり、水位レベルセンサスイッチ11が満水水位を検出すると、その旨の満水水位信号が中央制御装置13に送られ、引いては、液晶操作タッチパネル14の例えば図17の画面では満水水位に達した旨が画面表示される。
【0043】
以上のように、作業者が前記液晶タッチ操作パネル14を操作して入力すると、入力情報に基づく中央制御装置13からの指示信号を受けて、前記の流路切替弁2や開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)をはじめとする各種所要の機器や装置が後述のように作動する。
【0044】
給水車による給水作業としては、上述したようにタンク1へ水を注入する入水作業とタンク1の水を給水する出水作業とがあり、更に前者の入水作業には、水源元の圧力を利用しての圧送入水作業(図)11)と給水車に搭載のポンプ6を用いてのポンプ入水作業(図13)があり、後者の出水作業には、タンク1からの重力落下を利用しての重力出水作業(図12)と、タンクの水を給水車に搭載のポンプ6を用いてのポンプ出水作業(図14)とがある。
【0045】
給水作業を始めるに当たっては、先ず、中央制御装置13の入出力装置としての液晶操作タッチパネル14の図6に示す給水作業開始の作業メニュー選択画面おいて、4つの作業、即ち、圧送入水、重力出水、ポンプ入水、ポンプ出水の何れの作業を開始するのかを選択をするためのボタンが表示される。
【0046】
作業者が、図6の作業選択画面で上記の4つの作業メニューを示す作業ボタンの何れかを選択してタッチすると、選択された作業メニュー(圧送入水、重力出水、ポンプ入水、ポンプ出水)の何れか、の作業設定画面、即ち、図7の圧送入水作業設定画面か、図8の重力出水作業設定画面か、図9のポンプ入水作業設定画面か、図10のポンプ出水作業設定画面か、の何れかの画面が表示される。
【0047】
上記の各作業設定画面には、当該画面が選択された設定画面であることを確認するための表示、即ち、圧送入水作業設定画面であれば圧送入水の文字(図7)が、重力出水作業画面であれば重力出水の文字(図8)が、ポンプ入水作業設定画面であればポンプ入水の文字(図9)が、ポンプ出水作業設定画面であればポンプ出水入水の文字(図10)が表示される共に、作業開始を指示する作業の開始ボタンが表示され、併せて、作業開始の後に任意で作業を停止させるための停止ボタンが表示される。
【0048】
更に、上記の作業設定画面のうちの図7の圧送入水作業設定画面や図9のポンプ入水作業設定画面では、入水作業の際の入水口となる3つの出水口3(後)、4(右)、5(左)即ち、車台後側の開閉切替弁(3)、車台右側の開閉切替弁(4)、車台左側の開閉切替弁(5)の何れかを選択するための左右後選択ボタンが表示される。
又、図8の重力出水作業設定画面や図10のポンプ出水作業設定画面では、出水作業の際の出水口となる3つの出水口3(後)、4(右)、5(左)即ち、車台後側の開閉切替弁(3)、車台右側の開閉切替弁(4)、車台左側の開閉切替弁(5)の何れかを選択するための左右後選択ボタンが表示される。
【0049】
例えば、作業者が、図6の作業選択画面で、圧送入水作業を選択すると、図7の圧送入水作業設定画面が表示される。作業者がその画面表示を確認した上で開始ボタンにタッチすると、選択された作業内容指示情報が中央制御装置13に送られて、図11の圧送入水作業フローに従った作業プログラムでの作業が開始される。
又、開始ボタンにタッチした後の作業中に、作業者の任意の判断で停止ボタンにタッチすると、選択された作業内容指示情報が中央制御装置13に送られて作業が停止する。
【0050】
中央制御装置13は、送られた作業内容設定情報に応じて予めプログラミングされた制御プログラム、即ち、図11の圧送入水作業フローか、図12の重力出水作業フローか、図13のポンプ入水作業フローか、図14のポンプ出水作業フローか、の何れかに従って演算し、結果を制御対象装置である流路切替弁2や3つの水口3、4、5に配設された開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかに対し、上記の制御プログラムに従った順序で駆動させるための駆動等の制御信号を出力する。
【0051】
中央制御装置13からの作業開始の旨の制御信号を受けた流路切替弁2や開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかは、制御信号に従った順序で、流路の切り替え作業や弁の開閉動作を行う。
以上の順序で、本装置の作業メニューである圧送入水、重力出水、ポンプ入水、ポンプ出水の何れかの作業の開始と、作業途中の任意停止に必要な流路切替弁2の流路切替と、開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかの弁の開閉作業とが、作業者による液晶タッチ操作パネル14への入力操作のみで可能となる。
【0052】
次に、図13に示すポンプ入水作業や図14に示すポンプ出水作業におけるエンジン動力ポンプ配管流路の制御に就いて説明する。
この制御は、作業者が、作業選択メニュー(図6)で、図13のポンプ入水作業又は図14のポンプ出水作業の開始ボタンにタッチしてから、給水車のエンジン動力を利用して駆動させるポンプ6が駆動するまでの間の配管流路の制御である。
図3において、エンジン動力ポンプの配管流路は、流路切替弁2を起点終点として、図3に示す、流路切替弁2→呼び水口17→水位レベルセンサ7→ポンプ6→超音波流量計10→流路切替弁2とするループ状の配管流路である。
【0053】
即ち、このループ状のエンジン動力ポンプ配管流路は、起点の流路切替弁2の次にポンプ6を駆動させるために必要な呼び水の投入口である呼び水投入口17、次に、ポンプ6に送り込まれる配管流路の吸入側の配管内、即ち流路切替弁2→ポンプ6の流路を流れる水の有無を検出する水位レベルセンサ7、次に、ポンプ6の排出側の配管内即ちポンプ6→流路切替弁2を流れる水の水量を測定するポンプ排出側の水量検出器としての超音波式流量形10が配置されて、終点となる流路切替弁2に至る。
このエンジン動力ポンプ配管流路を制御する際には、ポンプ6に給水車のエンジン動力と接続又は遮断させる電磁クラッチ8を連結状態としておく。
【0054】
尚、流路切替弁2内の流路は、起点と終点とが交わることはない。
即ち、ポンプ入水作業であれば、起点は入水口となる水口3、4、5(開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5))の何れかからポンプ6に吸入される流路であり、終点はポンプ6から排出される水をタンク1へ送り込む流路となる。
又、ポンプ出水であれば、起点はタンク1内の水がポンプ6に吸入される流路であり、終点はポンプ6から排出される水を出水口となる水口3、4、5(開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5))の何れかに送り出す流路となる。
【0055】
更に、このポンプ出水作業においては、ポンプ出水による配管内の圧力を一定に保つため、一定以上に圧力が高まった水を、ポンプ出水の際の流路切替弁2の起点側即ちタンク1側の流路へと逃がして循環させるリリーフ弁9を、ポンプ6の排出側に設けたタンク1と流路切替弁2との間を結ぶ配管と接続する配管上に設けてある。
【0056】
図13に示すポンプ入水作業や図14に示すポンプ出水作業を行う際には、作業者は、先ず、呼び水口17から所要量の呼び水を投入し、次に、図6の液晶タッチ操作パネル14の作業メニューで、ポンプ入水又ポンプ出水を選択し、図9又は図10で示すそれぞれの作業内容設定画面で、作業内容を設定し、確認した上で開始ボタンをタッチする。これにより作業内容設定情報が中央制御装置13に送られる。
【0057】
作業内容設定情報を受けた中央制御装置13は、流路切替弁2と、開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の内の選択された何れかとに対し、予めプログラミングされた図13に示すポンプ入水作業フローや図14に示すポンプ出水作業フローのプログラムに従った順序で駆動させるための駆動信号を出力する。
【0058】
中央制御装置13からの駆動信号を受けた流路切替弁2は、ポンプ入水又はポンプ出水に流路を切り替え、同じく、中央制御装置13からの駆動信号を受けた開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかはその弁を開かせて入水口又は出水口とし、ポンプ6に送り込まれる配管内の水の有無や不足を水位レベルセンサ7が検出する。
【0059】
水位レベルセンサ7が水を検出すると、電磁クラッチ8に電流が流れて、電磁クラッチ8がエンジン動力とポンプ6とを接続させ、ポンプ6による図13のポンプ入水又は図14のポンプ出水が開始される。
【0060】
一方、水位レベルセンサ7が水を検出できないと、即ち水不足を検出すると、電磁クラッチ8には電流が流れず、中央制御装置13に対して水位レベルセンサ7から水無し或いは水不足の旨の水不足信号が送られる。
この水不足信号を受けた中央制御装置13は、液晶タッチパネル14に、ポンプ6を駆動させるために、呼び水口17からの呼び水の投入を促す呼び水投入情報画面(図14)を画面表示すると共に、その旨の音声案内を流す。
これにより、作業者に空運転によるポンプ故障の危険を知らせて、空運転によるポンプの故障を防止することができる。
【0061】
次に、図11に示す圧送入水作業や図13に示すポンプ入水作業において、タンク1内に設置した水位レベルセンサスイッチ11(図3)が満水水位を検出した際の入水作業の終了制御について説明する。
【0062】
圧送入水又はポンプ入水の作業開始後、タンク1内の水位が上がって、水位レベルセンサスイッチ11が満水水位を検出すると、満水信号を中央制御装置13に送る。
圧送入水作業の場合には、満水信号を受けた中央制御装置13は、液晶操作タッチパネル14に対して満水信号を送る。
【0063】
満水信号を受けた液晶操作タッチパネル14は、図17に示すように、タンク1が満水状態である旨と、例えば消火栓等の水源としての圧送元の弁を閉じる旨の作業指示画面と、その旨の音声案内を流す。
この指示画面を視認し音声案内に接した作業者が、液晶タッチ操作パネル14に表示されている停止ボタンにタッチする。
【0064】
停止ボタンにタッチされた液晶操作タッチパネル14からの停止信号を受けた中央制御装置13は、流路切替弁2に対して流路を閉じる停止信号を送ると共に、入水口とされている開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかに対してはその弁を閉める閉信号を送る。
停止信号を受けた流路切替弁2の流路は停止状態に切り替わると共に、閉信号を受けた入水口の開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかはその弁を閉じて、圧送入水作業が終了する。
【0065】
他方、図13に示すポンプ入水作業の場合には、満水信号を受けた中央制御装置13は、電磁クラッチ8(より具体的には図示されていない電磁クラッチリレー)に対してポンプ6と接続されたエンジン動力を遮断する遮断信号を送ると共に、流路切替弁2に対して流路を閉じる停止信号を送り、入水口とされた水口の弁が開いている開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかに対してはその弁を閉める閉信号を送る。
【0066】
遮断信号を受けた電磁クラッチ8(上記電磁クラッチリレー)はポンプ6とエンジン動力とを遮断すると共に、
停止信号を受けた流路切替弁2の流路は停止状態に切り替わり、閉信号を受けた開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかはその弁を閉じて、ポンプ注入作業が終了する。
【0067】
次に、ポンプ出水作業において作業者がする液晶操作タッチパネル14への出水量(値)の設定と、ポンプの排出側の配管流路を流れる瞬時流量を測定する水量検出器としての超音波式流量計10と中央制御装置13での瞬時流量の積算によるポンプ出水作業の終了制御を説明する。
【0068】
作業者が、図13に示す液晶操作タッチパネル14のポンプ出水作業設定画面で、出水口となる開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかを左・右・後のボタンタッチで任意に選択し、必要とする出水量を図10に示す出水量欄に入力し、これ等の設定を確認した上で開始ボタンをタッチすると、選択されたポンプ出水作業内容設定情報が中央制御装置13に送られる。
【0069】
ポンプ出水作業内容設定情報を受けた中央制御装置13は、ポンプ出水が開始すると、超音波式流量計10としての水量検出器がポンプ6の排出側の配管流路内の瞬時流量を測定して、その測定値の情報を中央制御装置13に送る。
中央制御装置13は、送られて来た瞬時流量知を積算して、その積算値(積算流量値)が予め設定された出水量(図10)に達すると、電磁クラッチ8、より具体的には電磁クラッチリレーに対してはポンプ6と接続されたエンジン動力を遮断する遮断信号を送ってポンプ6を停止させ、流路切替弁2に対しては流路を閉じる停止信号を送って弁を閉じ、出水口として弁が開かれている開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかに対してはその弁を閉じる閉信号を送って出水口を閉じさせる。
【0070】
即ち、遮断信号を受けた電磁クラッチ8(電磁クラッチリレー)はポンプ6とエンジン動力とを遮断し、流路切替弁2の流路は停止状態に切り替わり、弁が開かれている開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかにはその弁を閉じて、ポンプ出水作業は終了する。
【0071】
次に、図13に示すポンプ出水作業におけるポンプ入水の開始から終了するまでの流量制御について説明する。
この制御は、液晶タッチ操作パネル14による出水量(図10)の設定と、中央制御装置13に予めプログラミングされたポンプ6の最大流量(目標値)と、水量検出器としての超音波流量計10による瞬時流量の検出と、中央制御装置13による瞬時流量の積算と、ガバナ用アクチュエータ12によるサーボ機構(図示せず)を利用したポンプ入水の開始から終了するまでの作業の進捗に応じた流量制御である。
【0072】
前記の圧送入水作業やポンプ入水作業と同様の手順で、ポンプ出水が開始すると、超音波式流量計10はポンプ6から排出される配管内の瞬時流量を測定し、その情報(瞬時流量値)を中央制御装置13に送る。
中央制御装置13は、超音波式流量計10から送られた瞬時流量と予めプログラミングされたポンプ6の最大流量(目標値)との値を比較し、最初は徐々にポンプ6の回転数を上げながら最大流量に近付けて行く旨の制御信号をガバナ用アクチュエータ12に送る。
【0073】
エンジンの回転数を調整する車両搭載のガバナ19(図3)と接続されたガバナ用アクチュエータ12は、送られて来た制御信号に従ってガバナ19を制御することで、エンジン回数を制御し、ポンプ回転数を制御し、最大流量に近付けて行く。
超音波式流量計10が最大流量に近づいた流量を検出し、中央制御装置13にその流量情報を送ると、中央制御装置13は目標の最大流量に達する前に徐々に回転数を下げ、最大流量に達すると回転数を一定に保つ制御信号をガバナ用アクチュエータ12に送る。
【0074】
ガバナ用アクチュエータ12は、送られて来た制御信号に従ってガバナ19を制御することで、エンジン回転数を制御したり、ポンプ回転数を制御したりして、最大流量に達する前に回転数を下げ、最大流量に達すると、回転数を一定に維持させる。
【0075】
中央制御装置13は、超音波式流量計10から送られて来た瞬時流量値を積算し、その値、即ち積算流量値が予め設定された出水量値(図10)に近づくと、終了間近に回転数を減少させ、緩やかにポンプ出水を終了させる制御信号をガバナ用アクチュエータ12に送る。
ガバナ用アクチュエータ12は、送られて来た制御信号に従ってガバナ19を制御することで、エンジン回転数を制御し、ポンプ回転数を減速し、ポンプ出水終了に向けた緩やかな流量調整を行う。
【0076】
中央制御装置13は、超音波式流量計10から送られて来た瞬時流量値を積算し、その値(積算流量値)が予め設定された出水量に達した時、電磁クラッチ8に対してはポンプ6と接続されたエンジン動力を遮断する遮断信号を送り、出水口とされている何れかの水口3、4、5の弁、即ち、開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかに対してはその弁を閉じる閉信号を送る。
遮断信号を受けた電磁クラッチ8はポンプ6とエンジン動力とを遮断し、流路切替弁2の流路は停止状態に切り替わり、開閉切替弁(3)、開閉切替弁(4)、開閉切替弁(5)の何れかはその弁を閉じて、ポンプ出水作業は終了する。
【0077】
尚、本実施例では、水口を車台の左右と後方との3方即ち複数個(水口3、4、5)設けているが、本発明では、水口は必要に応じて何個でも用意できるし、1個でも実施できる。水口が1個の場合は、図11図14に示す各々の作業フローにおいける水口選択のステップや、図16図17に示す作業者への指示画面における水口表示を省略すればよい。
【0078】
又、上記実施例では、配管制御に必要な入出力装置や各種検出機器や駆動装置等の機器を具体的に記載しているが、本発明では、これ等実施例に示した装置や機器等に限らず、同様の機能を備えた他の装置や機器を用いても実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、給水車用の配管制御装置であるが、飲料水等の水に限らず、液体を配給する配管制御に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0080】
1 タンク
2 流路切替弁(自動式四方弁)
3 開閉切替弁(自動式二方弁)
4 開閉切替弁(自動式二方弁)
5 開閉切替弁(自動式二方弁)
6 ポンプ
7 水位レベルセンサ
8 電磁クラッチ(電磁クラッチリレー)
9 リリーフ弁
10 水量検出器(超音波式流量計)
11 水位レベルセンサスイッチ
12 ガバナ用アクチュエータ
13 中央制御装置
14 入出力装置(液晶操作タッチパネル)
16 遠隔操作装置(無線LAN通信装置)
17 呼び水口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2021-12-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる水口と、
前記タンクと前記水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記水口に設けられて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出力装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化し
ポンプ入水作業又はポンプ出水作業において、流路切替弁を起点終点としてポンプを経由するループ状に設けられたループ状配管流路のポンプの吸入側流路に設けられた呼び水口と流路内の水不足を検出する水位レベルセンサと、
前記水位レベルセンサからの検出信号に応じた中央制御装置によって、エンジン動力とポンプとを接続したり遮断したりする電磁クラッチとを備え、
前記水位レベルセンサからの水不足信号を受けた中央制御装置が、ポンプ入水やポンプ出水の作業プログラムに従って、ポンプを停止させたり、入出力装置を通じてポンプ駆動の呼び水投入を促す旨を表示することを特徴とする給水車用配管制御装置。
【請求項2】
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる複数の水口と、
前記タンクと前記複数の水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記複数の水口に各々配設されて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や複数の開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出力装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化し
ポンプ入水作業又はポンプ出水作業において、流路切替弁を起点終点としてポンプを経由するループ状に設けられたループ状配管流路のポンプの吸入側流路に設けられた呼び水口と流路内の水不足を検出する水位レベルセンサと、
前記水位レベルセンサからの検出信号に応じた中央制御装置によって、エンジン動力とポンプとを接続したり遮断したりする電磁クラッチとを備え、
前記水位レベルセンサからの水不足信号を受けた中央制御装置が、ポンプ入水やポンプ出水の作業プログラムに従って、ポンプを停止させたり、入出力装置を通じてポンプ駆動の呼び水投入を促す旨を表示することを特徴とする給水車用配管制御装置。
【請求項3】
圧送入水作業又はポンプ入水作業において、タンク内に配設された満水水位を検出する水位レベルセンサスイッチからの満水信号を受けた中央制御装置が、
圧送入水作業の場合には、
入出力装置に満水表示させると共に入水口の開閉切替弁を閉じる旨の指示画面を表示させて、指示画面の停止ボタンがタッチされると、
中央制御装置が流路切替弁を停止状態にさせると共に、入水口の開閉切替弁を閉めさせて水口を閉じさせて、圧送入水作業を終了させ、
ポンプ入水作業の場合には、
電磁クラッチリレーに遮断信号を送ってポンプを停止させる共に、流路切替弁に停止信号を送って入水口の弁を閉めてポンプ注入作業を終了することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給水車用配管制御装置。
【請求項4】
ポンプ出水作業において、出水量設定が可能な入出力装置と、ポンプの排出側の配管流路の瞬時流量値を中央制御装置に送る水量検出器とを設け、
中央制御装置が、前記瞬時流量値を積算した積算値が設定された前記出水量に達すると、電磁クラッチリレーに離脱信号を送ってポンプを停止させ、流路切替弁に対しては流路を閉じる停止信号を送って弁を閉じさせ、出水口として選択された開閉切替弁に対しては閉信号を送って弁を閉じさせて、ポンプ出水作業を終了することを特徴とする請求項1乃至新請求項3の何れかに記載の給水車用配管制御装置。
【請求項5】
ポンプ出水作業において、入出力装置で設定された出水量と、中央制御装置に予めプログラミングされたポンプの最大流量値と、水量検出器からの瞬時流量値を受けた中央制御装置が、
前記瞬時流量値とポンプの最大流量値とを比較して、
初めは徐々にポンプ回転数を上げ、最大流量値に近づくと徐々にポンプ回転数を下げ、最大流量値に達するとポンプ回転数を一定に保ち、
前記積算流量値と設定された出水量値とを比較して、値が近づくと、ポンプ回転数を下げて、緩やかにポンプ出水を終了させるよう制御することを特徴とする請求項4に記載の給水車用配管制御装置。
【請求項6】
入出力装置に遠隔操作装置を接続させたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の給水車用配管制御装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
請求項1の給水車用配管制御装置は、
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる水口と、
前記タンクと前記水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記水口に設けられて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出力装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化し
ポンプ入水作業又はポンプ出水作業において、流路切替弁を起点終点としてポンプを経由するループ状に設けられたループ状配管流路のポンプの吸入側流路に設けられた呼び水口と流路内の水不足を検出する水位レベルセンサと、
前記水位レベルセンサからの検出信号に応じた中央制御装置によって、エンジン動力とポンプとを接続したり遮断したりする電磁クラッチとを備え、
前記水位レベルセンサからの水不足信号を受けた中央制御装置が、ポンプ入水やポンプ出水の作業プログラムに従って、ポンプを停止させたり、入出力装置を通じてポンプ駆動の呼び水投入を促す旨を表示することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
請求項2の給水車用配管制御装置は、
給水車に搭載されたタンクと、前記タンクの水を給水する際の出水口になると共に前記タンクに水を注入する際の入水口ともなる複数の水口と、
前記タンクと前記複数の水口とを連通する配管流路と、
前記配管流路途中に配設されて水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり流路を開閉したりする流路切替弁と
前記複数の水口に各々配設されて、水を給水する際の出水流路と水を注水する際の入水流路とに流路を切り替えたり水口を開閉したりする開閉切替弁と、
水源元の圧力を用いてタンクに水を注入する圧送作業プログラムと、
ポンプを用いてタンクに水を注入するポンプ入水作業プログラムと、
前記タンクの水を重力落下を用いて給水する重力出水作業プログラムと、
前記タンクの水をポンプを用いて給水するポンプ出水作業プログラムとを備え、
これ等の作業プログラムに従って前記流路切替弁や複数の開閉切替弁を制御する中央制御装置と、
前記中央制御装置に接続された入出力装置と、
前記入出力装置の作業開始における作業メニュー選択画面おいて、上記の圧送入水作業、ポンプ入水作業、重力出水作業、ポンプ出水作業の何れかを選択することにより、
選択された前記何れかの作業プログラムにおける前記流路切替弁や前記開閉切替弁の一連の操作作業を自動化し
ポンプ入水作業又はポンプ出水作業において、流路切替弁を起点終点としてポンプを経由するループ状に設けられたループ状配管流路のポンプの吸入側流路に設けられた呼び水口と流路内の水不足を検出する水位レベルセンサと、
前記水位レベルセンサからの検出信号に応じた中央制御装置によって、エンジン動力とポンプとを接続したり遮断したりする電磁クラッチとを備え、
前記水位レベルセンサからの水不足信号を受けた中央制御装置が、ポンプ入水やポンプ出水の作業プログラムに従って、ポンプを停止させたり、入出力装置を通じてポンプ駆動の呼び水投入を促す旨を表示することを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の給水車用配管制御装置において、
圧送入水作業又はポンプ入水作業において、タンク内に配設された満水水位を検出する水位レベルセンサスイッチからの満水信号を受けた中央制御装置が、
圧送入水作業の場合には、
入出力装置に満水表示させると共に入水口の開閉切替弁を閉じる旨の指示画面を表示させて、指示画面の停止ボタンがタッチされると、
中央制御装置が流路切替弁を停止状態にさせると共に、入水口の開閉切替弁を閉めさせて水口を閉じさせて、圧送入水作業を終了させ、
ポンプ入水作業の場合には、
電磁クラッチリレーに遮断信号を送ってポンプを停止させる共に、流路切替弁に停止信号を送って入水口の弁を閉めてポンプ注入作業を終了することを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の給水車用配管制御装置において、
ポンプ出水作業において、出水量設定が可能な入出力装置と、ポンプの排出側の配管流路の瞬時流量値を中央制御装置に送る水量検出器とを設け、
中央制御装置が、前記瞬時流量値を積算した積算値が設定された前記出水量に達すると、電磁クラッチリレーに離脱信号を送ってポンプを停止させ、流路切替弁に対しては流路を閉じる停止信号を送って弁を閉じさせ、出水口として選択された開閉切替弁に対しては閉信号を送って弁を閉じさせて、ポンプ出水作業を終了することを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
請求項5の発明は、請求項4に記載の給水車用配管制御装置において、
ポンプ出水作業において、入出力装置で設定された出水量と、中央制御装置に予めプログラミングされたポンプの最大流量値と、水量検出器からの瞬時流量値を受けた中央制御装置が、
前記瞬時流量値とポンプの最大流量値とを比較して、
初めは徐々にポンプ回転数を上げ、最大流量値に近づくと徐々にポンプ回転数を下げ、最大流量値に達するとポンプ回転数を一定に保ち、
前記積算流量値と設定された出水量値とを比較して、値が近づくと、ポンプ回転数を下げて、緩やかにポンプ出水を終了させるよう制御することを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の給水車用配管制御装置において、入出力装置に遠隔操作装置を接続させたことを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項1乃至請求項5の各発明によれば、何れも、習熟者でなくても比較的容易に操作でき、安全で迅速且つ適切に給水作業における一連の入水作業や出水作業を行うことができる。
又、給水作業における一連の入水作業や出水作業の手順について習熟時間を短縮できる。又、給水作業に携わる作業員数も従来に較べて大幅に削減でき、操作ミスによる作業停滞や設備故障を低減させることもできる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
請求項6の発明によれば、遠隔操作装置を接続することによって、離れた場所のパソコンやタブレットやスマートフォン等の情報機器との通信が可能となり、遠隔地から給水作業の操作や進捗状況の確認をすることができる。