(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183413
(43)【公開日】2022-12-12
(54)【発明の名称】核被災耐性石炭火力発電所及び炭酸ガス排出抑制型核被災耐性石炭火力発電所
(51)【国際特許分類】
E04H 5/02 20060101AFI20221205BHJP
G21J 5/00 20060101ALI20221205BHJP
G01T 1/16 20060101ALI20221205BHJP
F23J 15/00 20060101ALI20221205BHJP
【FI】
E04H5/02 E
G21J5/00
G01T1/16 A
F23J15/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090727
(22)【出願日】2021-05-30
(71)【出願人】
【識別番号】303002055
【氏名又は名称】白川 利久
(72)【発明者】
【氏名】白川利久
【テーマコード(参考)】
2G188
3K070
【Fターム(参考)】
2G188BB04
3K070DA16
3K070DA38
3K070DA50
(57)【要約】 (修正有)
【課題】石炭火力発電所を強固な壁で覆い、壁の上にガンマ線検出器を張り巡らして機器のスクラムができるようにした。爆撃から数日も経てば復旧・復興ができる手段を提供する。
【解決手段】石炭燃焼火力発電所敷地境界を衝撃防護壁で囲い、上記衝撃防護壁外側地表または頂部に多数のガンマ線検出器1を設置する。ガンマ線検出器1は地中電線により、石炭コンベヤーの電動機、送風機に接続され、近隣が核攻撃に遭った時当該発電所をスクラムする。排出炭酸ガスは炭酸ガス除去予熱器で除去する。炭酸ガス削減が行き渡った時点で、水蒸気は炭酸ガスよりも温室効果が高いと言い出す。その時まで石炭燃焼発電技術を維持確保する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
石炭燃焼火力発電所において、
石炭燃焼火力発電所敷地境界を衝撃防護壁(2)で囲い、
上記衝撃防護壁(2)外側地表または頂部に多数のガンマ線検出器(1)を設置し、
ガンマ線検出器(1)は地中電線により、石炭コンベヤー(91)の電動機(92)、送風機(50)に接続され、
近隣が核攻撃に遭った時当該発電所をスクラムできることを特徴とする核被災耐性石炭燃焼火力発電所。
【請求項2】
請求項1の核被災耐性石炭火力発電設備所において、
炭酸ガス除去空気予熱器(120)を設置し、
炭酸ガス除去空気予熱器(120)は、従来の空気予熱器(70)に炭酸ガス除去格子(130)を搭載してなり、
炭酸ガス除去格子(130)はアルカリ土類酸化物製の格子表面にアルカリ土類金属を塗布してなり、
排出炭酸ガスを削減することを特徴とする炭酸ガス排出抑制型核被災耐性石炭火力発電所。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石炭燃焼火力発電所に係る。
図1は、従来の石炭燃焼火力発電所の例である。
石炭燃焼火力発電所は、石炭燃焼設備と、貯炭設備と、揚運炭設備と、蒸気発生設備と、発電設備からなる。
石炭燃焼設備は、石炭燃焼ボイラー(10)と、予熱器(20)と、集塵装置(30)と、煙突(40)からなる。その他、特許文献1の
図1に示す通りに脱硫装置や脱硝装置か敷設されているが、本図では省略した。
石炭燃焼ボイラー(10)は、石炭を燃焼させる容器である。石炭殻などは、当該ボイラーの底部から外に排出される。
予熱器(20)は、当該ボイラーからの高温排気ガスにより、当該ボイラーに送風機(50)から送風される空気を暖めて、燃焼効率を上げる。
集塵装置(30)は、排気ガス中に含まれる粉塵を除去する装置である。
煙突(40)は、排ガスである炭酸ガスや窒素ガスや水蒸気を外気中に放出する。炭酸ガスは地球温暖化に著しく寄与するとして削減に努力している。なお、水蒸気は、炭酸ガス以上に地球温暖化に著しく寄与する筈であるが、大きくは騒がれていない(いずれ騒がれる?)。
貯炭設備は貯炭場(90)であって、船で揚陸さあれた石炭の置き場である。
揚運炭設備は、石炭投入機(50)と、石炭コンベヤ(91)からなる。石炭コンベヤ(91)は、電動機(92)によって、貯炭場(90)の石炭を石炭投入機(50)に運ぶ。石炭投入機(50)は、運ばれた石炭を粉砕して石炭燃焼ボイラー(10)に投入する。
蒸気発生設備は、蒸気タービン(60)と、主蒸気管(61)と、復水器(80)と、復水冷却管(62)と給水管からなる。蒸気ボイラーに配管された水管が、当該ボイラーの熱を吸収して高温蒸気が主蒸気管(61)を通って、蒸気タービン(60)に向かいタービンを回転させる。仕事を終えた蒸気は、復水冷却管(62)が配管されている復水器(80)で冷やされて液体の水となり、給水管を通って当該ボイラーの中を通る主蒸気管(61)に戻る。
発電設備(70)は、蒸気タービン(60)の駆動軸に接続されていて、回転することにより電気を発生する。
【特許文献1】特開2017-155970
【背景技術】
【0002】
直接核戦争に巻き込まれたり、近隣国の核戦争に巻き込まれたりする恐れはあるが、日本が壊滅するような事態にはならないと想定できる。他の国々も、日本が壊滅するような事態にはならないと想定するだろう。
福島東北沖地震エネルギーは、原爆数万発相当ともいわれていた。10年後の東北地方の太平洋岸は人の活動がある。福島第一サイト周辺も人の活動がある。原爆数万発でも日本が壊滅するような事態にはならないと想定できそうである。福島東北沖地震の時のカラ騒ぎ程度を見込んでおけば十分であろう。
日本の最重要地点は、建前上、国会議事堂と衆議院議員だから、数百発程度の核兵器しか持たない国が核爆撃する地点は衆参同時会期中の国会議事堂だと想定しておけば十分だろう。日本の国土の半分近くは所有者不明地である。
衆参同時会期中の国会議事堂が核爆弾で直撃されても、日本が壊滅するような事態にはならないことを、核保有国に知らせておくことが核攻撃を思いとどませることになる。日本国民特に、国会議事堂から離れた地域に住む人々に知らせておけば安心して、今まで通りに淡々として暮らしていける。先の広島原爆でも、東京都の人々は、原爆投下にほとんど気が付かなかった。
山の手線外側は大被害を受けるが壊滅的とはいえないだろう。東京周辺の外環状線の外側は、大きな被害にはならないだろう。鉄筋コンクリート建物は存在できそうであるし、地下鉄や、郊外への私鉄や地上道路や道路下の上下水道や地中電線は、比較的早く復興できるだろう。日当たりの悪い建物は核爆発直後の中性子・ベータ線・ガンマ線の影響が抑制される。
電源さえあれば東京の復興・日本の復興は急速に進む。
東京以外の関東地方への死の灰などの影響は特許文献2で対応できる。
日本を核兵器で脅しても効果がないと、外国人に思わせることが大切である。たとえ、誤って日本が核直撃を食らっても、日本が壊滅するような事態にはならないことを、日本人に納得させ、不安を和らげることになる。
日本人の不安を和らげるには、核爆弾耐性を粛々と付けていくことである。国会議事堂は周辺県の県施設で対応できるだろう。国会議員は大臣経験者などによる、緊急内閣・議員を予め決めておけばよい。あるいは、参議院(議員宿舎含む)は箱根、丹沢反対側に設置しておけば対応可能である。民間企業の副社長や副学長や研究データサテライトは考えておいたほうが良い。亡命(潜水艦)政府・企業・学校組織まで準備しておけば万全である。当然、報復兵器・人員を各国に秘匿しておく。
【特許文献2】特開2021-079408
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
石油やLNGは、貯蔵庫を防御するのはむずかしい。石油やLNGは、戦略物資であり他国の思惑に左右されるから将来計画に組み込むのは危険である。強国が弱小国・民族を抑え込むには石油が不可欠である。
地球温暖化抑制を旗印にして、世界は再生可能エネルギー利用により炭酸ガス増加ゼロを目標としているように報道されている。炭酸ガス増加ゼロが達成されたとしても、現状維持である。炭酸ガスは植物や穀物生育に不可欠である。人間や動物や微生物(腐敗植物を分解する過程で炭酸ガス放出)が生きている限り炭酸ガスを生成する。
地球温暖化には水蒸気も大きな役割をなす。水素エネルギー利用が進めば、発生する水蒸気により地球温暖化が進むかもしれない。
石油やLNGの需要がなくなり、弱小国・民族地域が有る石油やLNGが不要になり廃坑になった時期を見て、強国がそれら弱小国・民族地域を支配し、次に再び石油やLNGの需要を喧伝して高価格で売るようになるかもしれない。
現在の高齢者は3千万人以上だから中学生以上による婚外子も認めなければ維持できない。日本円価値は下落するからエネルギーや穀物の輸入は困難になる。健常者の大食いやお洒落傾向は、今のうちから芽を摘んでおく。長寿、延命研究は停止する。与野党間の永遠の取り決め事項が発生するだろう。
高齢者1人介護には健常者3人の手が必要だろう。少子化傾向で日本の人口が8千万人程度なら、高齢者2千万人、健常者6千万人になる。高齢者3千万人の介護は不可能である。高齢者の生存には冷暖房用エネルギーが必須である。したがって、健常者は厚着と団扇で我慢させたとしても、高齢者2千万人に必要な冷暖房エネルギーの確保が重要である。。
【課題を解決するための手段】
【0004】
手段1は核被災耐性石炭燃焼火力発電所である。
石炭燃焼火力発電所において、石炭燃焼火力発電所敷地境界を衝撃防護壁(2)で囲う。
上記衝撃防護壁(2)外側地表または頂部に多数のガンマ線検出器(1)を設置する。
ガンマ線検出器(1)は地中電線により、石炭コンベヤー(91)の電動機(92)、送風機(50)に接続されている。
近隣が核攻撃に遭った時当該発電所をスクラムできる核被災耐性石炭燃焼火力発電所である。
【0005】
ガンマ線検出器(1)は、全方位ガンマ線検出器を使えば問題ない。各ガンマ線検出器(1)は、前方と45度上空からのガンマ線を検出できるようにすればよい。真上で核爆発が起きてもガンマ線を検出できる。しかし、当該発電所全体と周辺家屋も蒸発するから人には関係なくなる。
ガンマ線は、衝撃波よりも早く当該発電所に到達する。衝撃波で破壊される前に機器を遮断し、当該発電所機器の大幅な破損を防ぐ。その結果、早急に電力が確保され、その後の復旧が迅速に進む。運転員死んでも停止できる。
通常時に、誤作動でスクラム(例えば、4台の検出器のうち3台が大量のガンマ線を検出するとスクラム)しても再生可能エネルギー発電や火力発電でやり繰りできる。本発明の石炭火力発電容量は、総発電容量の10%程度を見込み、高齢者用の冷暖房を死守できればよい。
再生可能エネルギー発電所や他の火力発電所でも、ガンマ線検出器を敷設すれば機器の被害は小さくできる。半地下発電所は被害が軽減される。
原子力発電所は頑丈だから被害は小さい。そこら中に放射線検出器が既設されているから、それらの検出器を地中電線で原子炉スクラムスイッチやタービンや発電機やその他多くの機器に接続すれば、被害は小さなものになる。当然、停止中の原子炉は問題ない。
石炭燃焼火力発電所敷地は軟弱地盤であることが多い。そこで、衝撃防護壁(2)の基礎部には使用済み核燃料で補強し、地上部を鉄筋コンクリートにすればよい。
海に近く、崖の陰になる鎌倉のような地形に建設するのが望ましい。
国会議事堂は23区の高台箇所に設置している。この下に官庁建物が連なっているから、官庁建物は衝撃波や熱線からの影響は小さい。地表爆発なら建物頭上を通り抜けていく。上空爆発でも1階部分の被害は小さい可能性がある。
広島では、爆心地から反対側にいた通勤電車内の人は、他人が遮蔽材の代わりになったから放射線被害が軽微だったようだ。南北奉行所があった江戸時代のように、交代可能な行政、司法、立法(衆議院と参議院があるから多少は軽減)があれば影響は軽減される。それぞれ唯一無二だから影響が強すぎる。
【0006】
蒸気タービン(60)への主蒸気管(61)に蒸気逃し管(161)である枝管を敷設する。前記蒸気逃し管(161)に蒸気逃し弁(162)を設けた。スクラムにより、蒸気タービン(60)への主蒸気が減じられるため、蒸気タービン(60)は停止する。発電機(70)も停止する。
貯炭場(90)は水門(180)のある貯炭池(170)とする。水門(180)は水門駆動機(181)で開閉する。
前期水門駆動機(181)と、蒸気逃し弁(162)にガンマ線検出器(1)を接続すれば当該発電所のスクラム機能は強化される。
【0007】
手段2は、炭酸ガス排出抑制型核被災耐性石炭燃焼火力発電所である。
手段1の核被災耐性石炭火力発電設備所において、炭酸ガス除去空気予熱器(120)を設置する。
炭酸ガス除去空気予熱器(120)は、従来の空気予熱器(70)に炭酸ガス除去格子(130)を搭載してなる。
炭酸ガス除去格子(130)はアルカリ土類酸化物製の格子表面に同じアルカリ土類金属を塗布してなる。
排出炭酸ガスを削減することを特徴とする炭酸ガス排出抑制型核被災耐性石炭火力発電所。
アルカリ土類金属には、マグネシウム金属やアルミニウム金属がある。マグネシウムは海水中からも回収できる。海外の鉱山から鉱石を輸入し海外の精錬所でマグネシウム金属にしたり、海外での海水中からマグネシウム金属にしたりしてから輸入すれば、精錬時の炭酸ガス排出は日本でカウントしなくてもよい可能性がある。許されないならば、海外での植林で補うこともできる。
マグネシウム金属と炭酸ガスとの反応で熱が発生する。当該熱は、空気予熱器で排出された炭酸ガスの持つ熱に加算されて、空気予熱器の中に送風された空気は高温になる。石炭燃焼ボイラー(10)に、従来よりも高温の空気が送られ、石炭燃焼ボイラー(10)は効率よく石炭を燃焼させる。
石炭が生成する過程のコールバンドによると、無煙炭は水素分が少なく炭酸ガス排出量が多いから温室効果が高いから除外する。
燃焼前に含有する炭酸ガスが少なく、炭酸ガスよりも温室効果が大きいメタンを含有する亜瀝青炭は、メタンガスを燃焼消滅させると共にメタン(化学式CH4に示すように水素が多い)を燃焼させて発電に寄与する。
瀝青炭は亜瀝青炭よりもメタンが少ない。
したがって、亜瀝青炭は、本手段に最適である。発熱量の多くを水素燃焼が寄与している。
泥炭や褐炭は燃焼前に炭酸ガスを含有する。炭田現地で炭酸ガスを排除すればメタンや水素分が多いから低炭酸ガス排出発電になる。EUが認めてくれるなら泥炭や褐炭は、本手段に最適である。
【発明の効果】
【0008】
大きなガンマ線量を検知すれば、当該石炭火力発電所は緊急停止する。燃料となる石炭が貯蔵された池の水が乾けば発電が再開できる。
かなり近接した箇所であって、大量のガンマ線を運転員が浴びて死傷しても自動的に停止するから当該石炭火力発電所のダメジは小さい。衝撃波や熱波は壁で遮蔽される。当該石炭火力発電所が半地下式になっていれば健全性は更に高まる。
原水爆直撃でなければ、ある程度離れている地域の火力発電所は、すぐに発電・送電できる。地域経済は大きく混乱しない。
国会議事堂周辺には民家が殆どなく、議員宿舎程度である。電気があれば急速に復興する。
超新星爆発ガンマ線バーストや太陽フレアーバーストが生じても、最低必要電力は本発明の発電所がれば1週間程度で確保できる。
炭酸ガスはマグネシウム金属と反応してマグネシアと炭素にされる。反応熱は空気予熱器で回収される。地球温暖化喧伝に対処できる。
水蒸気の地球温暖化が顕著になる時点まで石炭燃焼火力発電所の技術を温存できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
国会議事堂が原水爆直撃の直撃を食らっても、本発明による最小限の電力が確保できる。日本は早期に回復できる。
被災した国会議事堂には、1月以内に議員は、数時間程度であれば参集できる。1年も経てば長時間参集できる。放射線ホットスポット地があれば、そこの土を除去すればよい。
ロスアラモスの実験場は観光地になっている。チェルノブイル(ユ)近くには住民がいる。
【実施例0010】
図2は炭酸ガス排出抑制型核被災耐性石炭燃焼火力発電所の概観図である。核被災耐性石炭燃焼火力発電所の空気予熱器(20)を炭酸ガス除去用の炭酸ガス除去空気予熱器(120)に置き換えた。
実施例1は、核被災耐性石炭燃焼火力発電所である。
炭燃焼火力発電所敷地境界を衝撃防護壁(2)で囲う。
上記衝撃防護壁(2)外側地表または頂部に多数のガンマ線検出器(1)を設置する。
蒸気タービン(60)への主蒸気管(61)に蒸気逃し管(161)でる枝管を敷設する。前記蒸気逃し管(161)に蒸気逃し弁(162)を設けた。
ガンマ線検出器(1)は地中電線により、石炭コンベヤー(91)の電動機(92)、送風機(50)に接続されている。
貯炭場(90)は水門(180)のある貯炭池(170)とする。水門(180)は水門駆動機(181)で開閉する。
前期水門駆動機(181)と、蒸気逃し弁(162)にガンマ線検出器(1)を接続すれば当該発電所のスクラム機能は強化される。
国会議事堂のような近隣が核攻撃に遭った時当該発電所をスクラムできる。