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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183429
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】建物ユニット
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/348 20060101AFI20221206BHJP
   E04B 5/43 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
E04B1/348 L
E04B5/43 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090740
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉沢 篤志
(72)【発明者】
【氏名】木村 新一
(57)【要約】
【課題】安価に遮音性能向上を図ることが可能な建物ユニットを提供する。
【解決手段】建物ユニットは、対向して配置された溝形鋼製の床大梁20,20の間に、床小梁40が架け渡され、床小梁40の長手方向端部は、取付金具50、250を介して床大梁20に固定されている。そして、取付金具50、250は、床小梁40が固定された小梁接合板51と、小梁接合板51の上下に設けられ、床大梁20に固定された上フランジ52および下フランジ53とによりコの字断面形状に形成されている。さらに、取付金具50、250の小梁接合板51は、凹状に形成されたビード部54を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向して配置された溝形鋼製の床大梁の間に、床小梁が架け渡され、
前記床小梁の長手方向端部は、取付金具を介して前記床大梁に固定され、
前記取付金具は、前記床小梁が固定された小梁接合板と、前記小梁接合板の上下に設けられ、前記床大梁に固定された上フランジおよび下フランジとによりコの字断面形状に形成されている建物ユニットであって、
前記取付金具の前記小梁接合板は、凹状に形成されたビード部を備える建物ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の建物ユニットにおいて、
前記取付金具は、前記小梁接合板と両フランジの少なくとも一方との端縁部から立ち上げられて、前記小梁接合板と前記一方のフランジとに跨って連続して設けられた立上片を備える建物ユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の建物ユニットにおいて、
前記立上片は、前記小梁接合板の端縁部および前記両フランジのうち前記立上片が設けられているフランジの端縁部を折曲して形成されている建物ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、建物ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ユニット建物を構成する建物ユニットは、四隅に配置される柱と、これら柱の下端部同士を連結して架け渡される床大梁と、柱の上端部同士を連結して架け渡される天井大梁とからなる直方体状の骨組構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、この従来の骨組構造の建物ユニットは、床大梁や天井大梁に断面コ字状の溝形鋼が用いられ、床部分では、一対の対向する床大梁の間に、床小梁が架け渡されている。そして、床小梁の両端は、取付金具を介して床大梁に溶接されている。
【0004】
また、取付金具は、床小梁の端面が溶接された小梁接合板と、この小梁接合板の上下端縁から略直角に折曲された上フランジおよび下フランジとにより、コの字断面形状に形成されている。そして、上フランジおよび下フランジが、床大梁の上下に結合されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-31220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、建物ユニットにより構築するユニット建物の品質向上を図るにあたり遮音性の向上が求められている。しかしながら、遮音材や補強材などを追加すると、部品点数の増加や製造の手間の増加によりコストアップを招く。
【0007】
本開示は、上述の従来の課題に着目して成されたもので、安価に遮音性能向上を図ることが可能な建物ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の建物ユニットは、対向して配置された溝形鋼製の床大梁の間に、床小梁が架け渡され、前記床小梁の長手方向端部は、取付金具を介して前記床大梁に固定されている。そして、前記取付金具は、前記床小梁が固定された小梁接合板と、前記小梁接合板の上下に設けられ、前記床大梁に固定された上フランジおよび下フランジとによりコの字断面形状に形成されている。さらに、前記取付金具の前記小梁接合板は、凹状に形成されたビード部を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の建物ユニットでは、取付金具の小梁接合板にビード部を設けたことにより、取付金具による床小梁の支持剛性を向上させ、これにより床小梁への荷重入力時の床小梁の撓み量を抑え、床小梁の振動を抑制できる。よって、床への荷重入力時の騒音の発生を抑え、遮音性を向上できる。
【0010】
このように、遮音材や補強材を増加させることなく建物ユニットの剛性を向上して、安価に遮音性能を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施の形態1の建物ユニットの骨組構造を示す斜視図である。
図2図2は、実施の形態1の建物ユニットの要部を示す断面図であって、図1のS2-S2線の位置の断面を示す。
図3図3は実施の形態1の建物ユニットに用いた取付金具の斜視図である。
図4図4は実施の形態1の建物ユニットに用いた取付金具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は図4(b)のSc-Sc線の位置の断面図、(d)は底面図である。
図5図5は実施の形態2の建物ユニットに用いた取付金具の斜視図である。
図6図6は実施の形態1、2および比較例における床小梁の耐集中荷重性能試験の説明図である。
図7図7は実施の形態1、2および比較例における床小梁の耐集中荷重性能試験の結果である荷重に対する変位量を示す図である。
図8図8は実施の形態1、2および比較例における床小梁の耐集中荷重性能試験の結果に基づく上下方向の剛性を示す図である。
図9図9は実施の形態1、2および比較例における床小梁の水平構面剛性試験の説明図である。
図10図10は実施の形態1、2および比較例における床小梁の水平構面剛性試験の結果である荷重に対する変位量を示す図である。
図11図11は実施の形態1、2および比較例における床小梁の水平構面剛性試験の結果に基づく水平方向の剛性を示す図である。
図12図12は実施の形態3の建物ユニットに用いる取付金具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図13図13は実施の形態4の建物ユニットに用いる取付金具の側面図である。
図14図14は実施の形態5の建物ユニットに用いる取付金具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1の建物ユニットは、図1に示すように、四隅に配置される柱10と、柱10の下端どうしを連結する床大梁20と、柱10の上端どうしを連結する天井大梁30とを備えたボックス形のラーメン構造に形成されている。
【0013】
なお、柱10は角形鋼管により形成され、床大梁20および天井大梁30は、断面がコ字形の溝形鋼材によって形成されている。詳細には、床大梁20は、図2に示すように、ウェブ21と、ウェブ21の上下を略直角に折曲されて上下に略平行に配置された上フランジ22および下フランジ23とを備える。また、天井大梁30も同様の形状に形成されている。
【0014】
そして、図1に示すように、一対の対向する桁側の床大梁20,20の間に、角型鋼板製の床小梁40が架け渡されている。各床小梁40は、長手方向の両端が鋼材により形成された取付金具50を介して床大梁20に固定されている。なお、床大梁20は、図2に示すように床材60を支持する。また、床材60としては、パーティクルボードと硬質木片セメント材とを重ねたものを用いることができるが、これに限定されるものではなく合板などを用いることができる。
【0015】
取付金具50は、厚さ4mm程度の鋼材により、図3図4に示すように、小梁接合板51と上フランジ52および下フランジ53とにより略コの字断面形状に形成されている。なお、上フランジ52および下フランジ53は、小梁接合板51の上下端部を曲げ加工により折曲して形成されており、その折り曲げ部分は、半径4mm程度で湾曲されている。
【0016】
さらに、取付金具50は、ビード部54と、立上片55、55とを備える。なお、取付金具50の水平方向の幅寸法L1は、90mm程度に形成され、高さ寸法L2は、150mm程度に形成されている。また、上フランジの幅寸法L3は40mm程度に形成され、下フランジ53の幅寸法L4は、70mm程度に形成されている。
【0017】
そして、図2に示すように、小梁接合板51には、床小梁40の長手方向の端部が突き当てられた状態で、溶接により結合されている。また、上フランジ52は、床大梁20の上フランジ22の上面に重ね合わされた状態で、溶接により結合されている。下フランジ53は、床大梁20の下フランジ23の上面に重ね合わされた状態で、溶接により結合されている。
【0018】
ビード部54は、絞り加工により、図4(c)に示すように、小梁接合板51に内側方向(床大梁20のウェブ21に近付く方向)へ8mm程度あるいはそれ以上の深さで凹ませて形成されている。また、ビード部54は、水平方向の幅L11が床小梁40の水平方向の内寸よりも小さな幅であって62mm程度の寸法で、高さ方向の寸法L12(図4(a)参照)が、100mm程度の寸法の正面から見て略長方形状に形成されている。
【0019】
立上片55は、図4(b)に示すように、小梁接合板51と下フランジ53とに跨って連続して形成されている。すなわち、立上片55は、小梁接合板51の端部および下フランジ53の端部を折り曲げ加工により、小梁接合板51の端部および下フランジ53に対して略直角を成すよう折り曲げて形成されている。なお、この折り曲げ部分は、半径4mm程度で湾曲されている。
【0020】
また、立上片55において、下フランジ53に沿う方向の寸法L21は、35mm程度の寸法であり、小梁接合板51に沿う方向の寸法L22は、115mm程度の寸法に形成されている。また、小梁接合板51に沿って配置されている部分の高さL23は、20mm程度の寸法に形成され、下フランジ53に沿う部分の高さL24も20mm程度の寸法に形成されている。
【0021】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2の建物ユニットについて説明するが、この実施の形態2では実施の形態1との相違点のみ説明する。
【0022】
実施の形態2は、取付金具250の構造が、実施の形態1と異なるもので、他の構成は実施の形態1と同様である。
【0023】
実施の形態2で用いる取付金具250は、図5に示すように、実施の形態1で用いた取付金具50の立上片55を省略したものである。他の構成は、実施の形態1と同様であり実施の形態1と共通する構成には実施の形態1と同じ符号を付けて説明を省略する。
【0024】
(実施の形態1、2の作用)
次に、実施の形態1、2の建物ユニットの作用について説明する。
<耐集中荷重性能についての説明>
図6は、床小梁40を上方から見た説明図である。この耐集中荷重性能は、比較例と実施の形態1と実施の形態2とのそれぞれの床小梁40の長手方向の中央CEに所定の荷重F1を付与し、そのときの床小梁40の上下方向の変位量を検出し剛性を求めた。
【0025】
なお、比較例は、従来技術において説明したように、床小梁40の長手方向の両端部を断面コの字状の取付金具により床大梁20に固定したものであり、実施の形態2の取付金具250においてビード部54を備えない構造のものである。また、比較例、実施の形態1、2のいずれも、小梁接合板51と上フランジ52と下フランジ53とにより構成されるコの字断面形状部分については、材質、寸法が共通のものを用いた。
【0026】
図7および図8は、床小梁40の中央CEに荷重F1を付与して得られた比較例と実施の形態1と実施の形態2との特性を示すもので、図7は荷重F1に対する変位量特性を示し、図8は剛性を表す。
【0027】
図7では実線が比較例の変位量特性を示し、一点鎖線が実施の形態1の変位量特性を示し、二点鎖線が実施の形態2の変位量特性を示している。図7に示すように、比較例の変位量と比較して、実施の形態2の変位量が抑えられ、実施の形態1の変位量がさらに抑えられた。また、図8に示すように、比較例の剛性0.96に対し、実施の形態2は1.06倍の1.01、実施の形態1は1.25倍の1.19と実施の形態1,2は、比較例よりも集中荷重剛性を向上させることができた。
【0028】
<水平構面剛性についての説明>
図9は床小梁40の水平構面剛性試験の説明図である。この水平構面剛性試験では、床小梁40の一端を、取付金具50を介して床大梁20に固定する一方で、もう一方の端部を自由端とし、長手方向の中央CEに、床小梁40に直交する水平方向に荷重Pを加え、床小梁40の水平方向の変位量δを検出した。
【0029】
図10では実線が比較例の変位量特性を示し、一点鎖線が実施の形態1の変位量特性を示し、二点鎖線が実施の形態2の変位量特性を示している。図10に示すように、比較例の変位量と比較して、実施の形態2の変位量が抑えられ、実施の形態1の変位量がさらに抑えられた。また、図11に示すように、比較例の剛性0.031に対し、実施の形態2は1.12倍の0.035、実施の形態1は1.76倍の0.055と実施の形態1,2は、比較例よりも水平構面剛性を向上させることができた。
【0030】
以上のように、実施の形態1,2の建物ユニットでは、取付金具50、250による床小梁40の支持剛性が向上し、荷重入力時の床小梁40の振動を抑えることができる。これにより、部品点数を増加させることなく、安価に建物ユニットの遮音性を向上できる。
【0031】
(実施の形態1、2の効果)
以下に、実施の形態1、2の建物ユニットの効果を列挙する。
(1)実施の形態1、2の建物ユニットは、対向して配置された溝形鋼製の床大梁20,20の間に、床小梁40が架け渡され、床小梁40の長手方向端部は、取付金具50、250を介して床大梁20に固定されている。そして、取付金具50、250は、床小梁40が固定された小梁接合板51と、小梁接合板51の上下に設けられ、床大梁20に固定された上フランジ52および下フランジ53とによりコの字断面形状に形成されている。さらに、取付金具50、250の小梁接合板51は、凹状に形成されたビード部54を備える。なお、実施の形態1、2で示した寸法の取付金具50では、ビード部54の深さは8mm以上であることが望ましい。
【0032】
したがって、取付金具50、250による床小梁40の支持剛性が向上し、荷重入力時の床小梁40の振動を抑えることができる。これにより、部品点数を増加させることなく、安価に建物ユニットの遮音性を向上できる。
【0033】
(2)実施の形態1の建物ユニットでは、取付金具50は、さらに立上片55、55を備える。この立上片55は、小梁接合板51と下フランジ53との端縁部から立ち上げられて、小梁接合板51と下フランジ53とに跨って連続して設けられている。
【0034】
したがって、取付金具50による床小梁40の支持剛性をさらに向上させることができ、建物ユニットの遮音性をさらに向上できる。
【0035】
(3)実施の形態1の建物ユニットでは、取付金具50の立上片55は、小梁接合板51および下フランジ53の端縁部を折曲して形成されている。
【0036】
したがって、取付金具50において立上片55を小梁接合板51および下フランジ53とは別体の部材により形成したものと比較して、部品点数を抑え、製造コストを抑えることが可能である。
【0037】
(他の実施の形態)
以下に、本開示の他の実施の形態として取付金具の変形例について説明する。なお、以下の説明において、実施の形態同士で共通する構成には同じ符号を付して説明を省略し相違点のみ説明する。
【0038】
(実施の形態3)
図12に基づいて実施の形態3の建物ユニットに適用する取付金具350について説明する。この取付金具350は、立上片355の形状が実施の形態1の立上片55の形状と異なる。
【0039】
すなわち、立上片355は、実施の形態1で示した立上片55よりも小梁接合板51に沿う方向の長さの寸法L31が長く形成され、かつ、その全長に亘って寸法L32の高さを有する。なお、立上片355は、実施の形態1と同様に、曲げ加工により形成されている。
【0040】
したがって、実施の形態3にあっても、床小梁40では、実施の形態1と同等かそれ以上の剛性が得られ、安価に遮音性能の向上を図ることが可能である。
【0041】
(実施の形態4)
図13に基づいて実施の形態4の建物ユニットに適用する取付金具450について説明する。この取付金具450は、立上片455の形状が実施の形態1の立上片55の形状と異なる。
【0042】
すなわち、立上片455において、下フランジ53に沿って設けられた部分455aは、所望の剛性が得られる高さL41(例えば、8mm)を有する。また、立上片455において、小梁接合板51に沿って設けられた部分455bと、前記部分455aとの間には、切れ込み部455cを備える。そして、部分455bにおいて切れ込み部455cが形成された箇所では、必要な剛性が得られる寸法(例えば、8mm)の高さL42を備える。
【0043】
したがって、実施の形態4にあっても、床小梁40では、実施の形態1と同等の剛性が得られ、安価に遮音性能の向上を図ることが可能である。また、立上片455において部分455aと部分455bとの間に切れ込み部455cを設けたことにより、切れ込み部455cを設けない場合と比較して部分455aと部分455bとの曲げ加工が容易となる。
【0044】
(実施の形態5)
図14に基づいて実施の形態5の建物ユニットに適用する取付金具550について説明する。この取付金具550は、ビード部554の形状が実施の形態1のビード部54と異なる。
【0045】
すなわち、ビード部554は、小梁接合板51と下フランジ53とに跨って連続して形成されている。よって、取付金具550の剛性をさらに高めることができる。
【0046】
したがって、実施の形態5にあっても、床小梁40では、実施の形態1と同等かそれ以上の剛性が得られ、安価に遮音性能の向上を図ることが可能である。
【0047】
以上、図面を参照して、本開示の建物ユニットの実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0048】
実施の形態では、立上片は、小梁接合板と下フランジとを曲げ加工して形成したが、これに限定されない。例えば、小梁接合板および下フランジとは別体のものを溶接などにより一体に設けたり、小梁接合板と下フランジとの一方と一体のもの曲げ加工し、他方に溶接などにより一体設けたりしてもよい。
【0049】
また、実施の形態では、立上片は小梁接合板と下フランジとに跨って設けたが、小梁接合板と上フランジとに跨って設けてもよい。この場合、上フランジは、床大梁の上フランジの下面に重ねて接合する。あるいは、立上片は小梁接合板と下フランジおよび上フランジに跨って設けてもよい。この場合、上フランジは、床大梁の上フランジの下面に重ねて接合し、下フランジは、床大梁の下フランジの上面に重ねて接合する。
【0050】
また、ビード部は、小梁接合板に形成されていれば、上フランジに跨って形成してもよいし、上フランジと下フランジの両方に跨って形成してもよい。また、ビード部は、実施の形態では、長方形状に形成したが、その形状はこれに限定されず、角部の数を増やすことでさらなる剛性向上を図ることもできる。
【符号の説明】
【0051】
10 柱
20 床大梁
30 天井大梁
40 床小梁
50 取付金具
51 小梁接合板
52 上フランジ
53 下フランジ
54 ビード部
55 立上片
250 取付金具
350 取付金具
355 立上片
450 取付金具
455 立上片
550 取付金具
554 ビード部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14