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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183445
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】電池パック及び電気機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/24 20210101AFI20221206BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20221206BHJP
   H01M 50/284 20210101ALI20221206BHJP
   H01M 50/559 20210101ALI20221206BHJP
   H01M 50/503 20210101ALI20221206BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20221206BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20221206BHJP
   H01M 50/247 20210101ALN20221206BHJP
   H01M 50/213 20210101ALN20221206BHJP
【FI】
H01M50/24
H01M50/505
H01M50/284
H01M50/559
H01M50/503
H01M50/204 201
B25F5/00 H
H01M50/247
H01M50/213
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090758
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005094
【氏名又は名称】工機ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001689
【氏名又は名称】青稜弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 敏之
(72)【発明者】
【氏名】塙 浩之
【テーマコード(参考)】
3C064
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
3C064AC02
3C064BA03
3C064BA11
3C064BB10
3C064BB13
3C064CA60
3C064CA61
3C064CA62
3C064CB22
3C064CB24
3C064CB92
5H040AA32
5H040AS19
5H040AT01
5H040AY04
5H040AY08
5H040CC05
5H040CC20
5H040CC38
5H040DD03
5H040DD04
5H040DD08
5H040DD10
5H040DD13
5H040JJ02
5H040NN01
5H040NN03
5H043AA12
5H043AA17
5H043BA11
5H043BA15
5H043BA16
5H043BA19
5H043BA20
5H043CA03
5H043CA21
5H043CA22
5H043DA01
5H043FA04
5H043FA22
5H043FA26
5H043FA37
5H043HA06D
5H043HA11F
5H043JA01D
5H043JA10F
5H043JA13F
5H043LA01F
5H043LA21D
5H043LA21F
5H043LA22D
5H043LA22F
(57)【要約】
【課題】電池パックのケース内部に浸入した水によって、最下段の電池セルに固定される接続板の劣化を抑制できるようにした。
【解決手段】電池パック1は、一面に開口面を有する上ケース20と、一面に開口面を有する下ケース2の開口部同士を接合することにより形成され、上ケース20と下ケース2の開口面のうち、後方の角部付近に、ケース内に入り込んだ水を外部に排出するための水抜き穴41、44を設けた。さらに、下ケース2の底面角部付近に、4つの排水穴10a~10dを設けた。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面を有するケースと、
前記ケースに収容され、正極及び負極を有する複数の電池セルと、
前記複数の電池セルの上方に設けられ、前記複数の電池セルに電気的に接続される端子部と、
隣接する前記電池セルの正極と負極を接続する接続板と、を備えた電池パックであって、
前記ケースの底面を下側にした状態において、前記接続板の上端位置と下端位置の中心が、前記電池セルの上下中心位置よりも上側に位置するように前記接続板が配置され、
前記接続板の下端位置が、前記電池セルの中心と下端位置の中間位置よりも上側に位置することを特徴とする電池パック。
【請求項2】
底面を有するケースと、
前記ケースに収容され、正極及び負極を有する複数の電池セルと、
前記複数の電池セルの上方に設けられ、前記複数の電池セルに電気的に接続される端子部と、
隣接する前記電池セルの正極と負極を接続する接続板と、を備えた電池パックであって、
前記正極は、前記電池セルの径方向中心で長手方向に突出する凸状部分と、前記凸状部分を囲み、前記凸状部分の先端よりも凹んだ凹部と、を有し、
前記ケースの底面を下側にした状態において、前記接続板は、前記接続板の上端位置と下端位置の中心に対して下側の部分よりも上側の部分の方が前記凹部と広い範囲で対向するよう前記正極に接続されることを特徴とする電池パック。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の電池パックであって、
前記端子部は、前記複数の電池セルの上側に配置される回路基板に固定され、
前記接続板と前記回路基板は配線部により結線され、
前記接続板と前記配線部は金属板により一体的に形成され、
前後方向に隣接する前記接続板の前記電池セルの上下方向における中心に対して下方側を小さくした上下非対称に構成されていることを特徴とする電池パック。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電池パックであって、
前記複数の電池セルは上下に1層に配置され、前記接続板は、前後に隣接する2本の前記電池セルを接続するものであって、電池セルの中心位置よりも上側の大きさと、下側の大きさは非対称であって、下側領域の接続板の大きさが上側領域の接続板より小さいことを特徴とする請求項2に記載の電池パック。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか一項に記載の電池パックであって、
前記複数の電池セルは上下に2層に配置され、前記接続板は、前後及び上下に隣接する4本の前記電池セルを接続するものであって、
上下方向に並ぶ電池セルの中心位置よりも上側の大きさと、下側の大きさは非対称であって、下側領域の接続板の大きさが上側領域の接続板より小さいことを特徴とする電池パック。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の電池パックであって、
前記接続板の下側端部は、前記正極の下側端部と同じ位置又は前記正極の下側端部よりも上方に位置することを特徴とする電池パック。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の電池パックであって、
前記ケースは一面に開口面を有する略直方体の上ケースと下ケースにより構成され、上ケースと下ケースの開口面のうちの角部に、前記ケース内に入り込んだ水を排出できる排出部を設けたことを特徴とする電池パック。
【請求項8】
請求項7に記載の電池パックであって、
前記排出部は、前記下ケースと前記上ケースとの合わせ面に設けられる切り欠き部同士を接続することによって貫通穴を形成したことを特徴とする電池パック。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の電池パックであって、
前記上ケースと前記下ケースの一方を前記上ケースと前記下ケースの他方に固定するためネジが挿入されるネジ穴が形成されたネジボスを有し、
前記排出部は、前記ネジボスと前記ケースの側面との間に設けられることを特徴とする電池パック。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の電池パックであって、
前記下ケースの底面に、上下方向に貫通する複数の第2排水部を形成したことを特徴とする電池パック。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか一項に記載の電池パックと、
前記電池パックを装着する電池装着部を有し、前記電池パックから供給される電力により稼働する負荷部を有する電気機器本体と、
を備えたことを特徴とする電気機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は耐水性、排水性を向上させた電池パック、及び、それを用いた電気機器に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な電気機器が二次電池を用いた電池パックにて駆動されるようになり、電気機器のコードレス化が進んでいる。例えば、モータにより先端工具を駆動する手持ち式の電動工具においては、複数の二次電池セルを収容した電池パックが用いられ、電池パックに蓄電された電気エネルギーにてモータを駆動する。電池パックは電気機器本体に着脱可能に構成され、放電によって電圧が低下したら電池パックを電気機器本体から取り外して、外部充電器を用いて充電される。コードレスタイプの電気機器の一例として、特許文献1の技術が知られている。
【0003】
特許文献1の電池パックは、合成樹脂製の上ケースと下ケース内に複数本の電池セルを並べて収容し、隣接する電池セル同士を接続板(タブ)によって電気的に接続することにより複数本の電池セルを直列接続して所定の電圧が出力されるように構成する。このような電気パックを使用する電動工具を、雨中で作業したり、水がかかったりして端子用の開口部等から雨水等が電池パックのケース内部に浸入すると、電池パックのケース内に水が溜まることがある。ケース内に水が溜まることは、金属製の部位、特に接続板や、電池セルの正極の劣化に繋がり、耐久性が低下する虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2020/241329号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような電池パックのケース内に水が残留する状態を模式的に示すのが図11である。図11は従来の電気機器、ここでは電動工具301に従来の電池パック401を装着した状態の外観図である。電動工具301は、合成樹脂製のハウジング302の胴体部302aの内部に、図では見えないモータ、遊星歯車減速機構、ハンマとアンビルを含む打撃機構が収容される。作業者が片手で把持するハンドル部302bの上端付近には、トリガスイッチ306が設けられる。ハンドル部302bの下端付近には電池パック装着部302cが形成され、電池パック装着部302cに電池パック401が装着される。電池パック401の装着方向は、電動工具301の前方側から後方側である。 電池パック401は、電動工具301に対して装着及び取外しが可能であり、左右両側に設けられるラッチボタン428を押し込んでから、電池パック401を装着方向とは逆向きに移動させると電動工具301から取り外すことができる。
【0006】
電池パック401は、箱状であって、図11(A)のように電動工具301が正立させた状態に位置づけられた場合には、電池パック401の内部に溜まった水は、ハッチング330で示す底面付近に溜まる。図11(A)では、電池パック401の底面のうち左側端部付近のみをハッチング330を付しているが、水が溜まる領域は、電池パック401の底面が平面の場合には左側端部から右側端部に至る全面領域に至る。
【0007】
図11(B)は、(A)の状態から作業者が電動工具301のハンドル部302bを片手で把持して、ビット等の先端工具310の回転軸A1が鉛直方向に向くようにして作業した状態を示す。この場合、電池パック401の内部に溜まった水は、ハッチング340で示す位置、即ち、電池パック401の一方側の壁面(電池パック401単体の方向基準で後方壁付近)の内側に移動する。このように雨中の作業等において、電池パック401内部に水が多量に浸入した場合には、従来の電池パック401ではうまく排水ができず、内部に滞留して電池セルの寿命を短くする虞があった。また、内部に水が溜まったとしても電流がリークしないように対策をして故障が起きないように工夫する必要があり、製造コストの上昇要因になっていた。
【0008】
図12図11の電池パック401を示す図であり、(A)は上面図である。電池パック401は、下側に開口面421を有する上ケース420と、上側に開口面403を有する下ケース402の開口面403、421を合わせるようにして組み立てられる。電池パック401の両側にはレール溝427a、427bが形成され、ラッチ機構にて電気機器本体側から脱落しないようにロックされる。レール溝427a、427bに挟まれる部分には、複数のスロット群430が形成される。スロット群430の後方側には、複数のスリット425が形成される。また、下ケース402に前側壁部402aの左右中央付近には、複数のスリット402f(後述の図14参照)が形成される。スリット425とスリット402fは、外部充電器を接続した際に冷却用の風路を形成するための風窓である。
【0009】
図12(B)は右側面図であり、(C)は背面図である。従来の電池パックにおいて、開口面403、421の接合面は水平となるように形成され、双方の接合部がインロー形状となるようにして、上ケース420と下ケース402の接合部の密着性を向上させていた。
【0010】
本発明の目的は、耐水性又は排水性を向上させることにより耐久性及び信頼性を向上させた電池パック、及び、それを用いた電気機器を提供することである。
本発明の他の目的は、電池パックのケース内部に浸入した水によって、最下段の電池セルに固定される接続板の劣化を抑制できるようにした電池パック、及び、それを用いた電気機器を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、電池ケースの最適な位置に排水口を形成することにより内部に浸入した水を効率よく排水できるようにした電池パック、及び、それを用いた電気機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願において開示される発明のうち代表的な特徴を説明すれば次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、底面を有するケースと、ケースに収容され、正極及び負極を有する複数の電池セルと、複数の電池セルの上方に設けられ、複数の電池セルに電気的に接続される端子部と、隣接する電池セルの正極と負極を接続する接続板と、を備えた電池パックであって、ケースの底面を下側にした状態において、接続板の上端位置と下端位置の中心が、電池セルの上下中心位置よりも上側に位置するように接続板が配置され、接続板の下端位置が、電池セルの中心と下端位置の中間位置よりも上側に位置するように構成した。電池セルの正極は、電池セルの径方向中心で長手方向に突出する凸状部分と、凸状部分を囲み、凸状部分の先端よりも凹んだ凹部を有し、電池パックのケースの底面を下側にした状態において、接続板は、接続板の上端位置と下端位置の中心に対して下側の部分よりも上側の部分の方が凹部と広い範囲で対向するよう正極に接続される。
【0012】
本発明の他の特徴によれば、電池パックの端子部は、複数の電池セルの上側に配置される回路基板に固定され、接続板と回路基板は配線部により結線され、接続板と配線部は金属板により一体的に形成される。接続板は、前後方向に隣接する接続板の電池セルの上下方向における中心に対して下方側を小さくした上下非対称に構成される。複数の電池セルを上下に1層に配置した場合、接続板は、前後に隣接する2本の電池セルを接続するものであって、電池セルの中心位置よりも上側の大きさと、下側の大きさは非対称であって、下側領域の接続板の大きさが上側領域の接続板より小さくなるように構成される。また、複数の電池セルを上下に2層に配置した場合、接続板は、前後及び上下に隣接する4本の電池セルを接続するものであって、上下方向に並ぶ電池セルの中心位置よりも上側の大きさと、下側の大きさは非対称であって、下側領域の接続板の大きさが上側領域の接続板より小さくなるように構成される。また、接続板の下側端部は、正極の下側端部と同じ位置又は正極の下側端部よりも上方に位置するように接続板が配置される。
【0013】
本発明のさらに他の特徴によれば、電池パックのケースは、一面に開口面を有する略直方体の上ケースと下ケースのそれぞれの開口面を合わせるようにして構成され、上ケースと下ケースの開口面のうちの角部に、ケース内に入り込んだ水を排出できる第1排出部を設けた。この第1排出部は、下ケースと上ケースとの合わせ面に設けられる切り欠き部同士を接続することによって貫通穴となるように形成される。また、上ケースと下ケースの一方を、上ケースと下ケースの他方に固定するためネジボスが形成され、ネジボスにはネジが挿入されるネジ穴が形成される。排出部は、ネジボスとケースの側面との間に設けると良い。さらに、下ケースの底面に、上下方向に貫通する複数の第2排水部を形成した。
【0014】
本発明のさらに他の特徴によれば、前記特徴を有する電池パックと、電池パックを装着する電池装着部及び電池パックから供給される電力により稼働する負荷部を有する電気機器本体と、を備えた電気機器が構成される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、耐水性又は排水性を向上させることにより耐久性及び信頼性を向上させた電池パック、及び、それを用いた電気機器を提供することができる。また、電池パックのケース内部に浸入した水によって、最下段の電池セルに固定される接続板の劣化を抑制することができる。さらに、ケースの底面を下側にした状態において、前記接続板の上端位置と下端位置の中心が、前記電池セルの上下中心よりも上側にオフセットするように配置されるので、従来の電池パックに比べて、最下段の電池セルに固定される接続板が内部に溜まった水に晒される虞が抑制され、電池パックの信頼性及び耐久性を大きく向上できる。さらに、電池ケースの最適な位置に排水口を形成することにより内部に浸入した水を効率良く排水できる。さらに、電池ケースの後側角部に水抜き穴を形成したので、作業時の排水性を大きく向上させた電池パック及び電気機器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例に係る電池パック1の斜視図である。
図2】本発明の実施例に係る電池パック1の別の角度から見た斜視図である。
図3】(A)は図1のA部の拡大図であり、(B)は図2のB部の拡大図である。
図4】(A)は図1の下ケース2の斜視図であり、(B)は(A)のC部の拡大図である。
図5】(A)は電池セル80単体の斜視図であり、(B)は電池セル組立体50の斜視図である。
図6図5の電池セル組立体50の(A)上面図と(B)側面図であり、(C)は接続板83と配線板88の形状を示す展開図である。
図7】第1の実施例の変形例に係る電池パック1Aの斜視図であり、(B)は(A)のD部の拡大図である。
図8】本発明の第2の実施例に係る電池パック101の斜視図であり、(B)は(A)のE部の拡大図である。
図9図8の電池パック101に収容される電池セル組立体150の斜視図である。
図10図9の電池セル組立体150の(A)上面図と、(B)側面図であり、(C)は接続板183と配線板188の形状を示す展開図である。
図11】従来の電動工具301の外観図で有り、(A)は正立した状態において浸入した水が溜まる位置を示し、(B)は作業時において水が溜まる位置を示す。
図12図11の電池パック401を示す図であり、(A)は上面図、(B)は右側面図、(C)は背面図である。
図13】(A)は従来の電池セル組立体450の右側面図であり、(B)は接続板483と配線板487の形状を示す図である。
図14図11の電池パック401の下ケース402単体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0017】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、電池パック単体の前後左右、上下の方向は図中に示す方向であるとして説明する。
【0018】
図1は本発明の実施例に係る電池パック1の斜視図である。電池パック1の筐体は、上下方向に分割可能な下ケース2と上ケース20により形成される。上ケース20は下向きに開口する開口面21を有する容器であり、下ケース2は下向きに開口する開口面3を有する容器であり、それらの開口面3と21を接合させることによって、電池セルや回路基板等を収容する空間を画定する。上ケース20と下ケース2は、不導体たる合成樹脂の一体成形にて構成され、図示しない4本のネジによって固定される。上ケース20の右側及び左側の側面には、電気機器本体(図示せず)の電池パック装着部に取り付けるために2本のレール溝27a、27bが形成される。レール溝27a、27bは、電池パック1の装着方向と平行な方向に延びるように、且つ、上ケース20の左右側面から内側に窪むように形成される。
【0019】
レール溝27a、27bは、電気機器本体の電池パック装着部に形成されたレール(図示せず)と対応した形状に形成され、レール溝27a、27bが電気機器本体側のレールと嵌合した状態で、ラッチ28a、29aの係止部となるラッチ爪28b、29b(29bは図1では見えない)にて係止することにより電池パック1が電気機器本体に固定される。電池パック1を電気機器本体から取り外すときは、左右両側にあるラッチ28a、29aを押すことにより、ラッチ爪28b、29b(29bは図1では見えない)が内側に移動して電気機器本体の本体側との係止状態が解除されるので、その状態で電池パック1を装着方向と反対側に移動させる。
【0020】
上ケース20の下段面22と上段面24は階段状に高さが異なるように形成され、それらの接続部分たる段差部23から後方の上段面24にかけて切り欠かれたスロット群30が設けられる。スロット群30には8つのスロット31~38が含まれる。スロット31~38は電池パック装着方向に所定の長さを有するように切り欠かれた部分であって、この切り欠かれた部分の内部には、電気機器本体又は外部の充電装置(図示せず)の機器側端子と嵌合可能な複数の接続端子51~58(後述の図5参照)が配設される。
【0021】
スロット31~38は、電池パック1の右側のレール溝27aに近い側のスロット31が充電用正極端子(C+端子)の挿入口となり、スロット32が放電用正極端子(+端子)の挿入口となる。また、左側のレール溝27bに2番目に近い側のスロット37が負極端子(-端子)の挿入口となる。正極端子と負極端子の間には、電池パック1と電気機器本体や外部の充電装置(図示せず)への信号伝達用の複数の信号端子が配置され、ここでは信号端子用の4つのスロット34~36が電力端子群の間に設けられる。スロット33は予備の端子挿入口であり、本実施例では端子は設けられない。スロット34は電池パック1の識別情報となる信号を電動工具本体又は充電装置に出力するためのT端子用の挿入口である。スロット35は外部の充電装置(図示せず)からの制御信号が入力されるためのV端子用の挿入口である。スロット36はセルに接触して設けられた図示しないサーミスタ(感温素子)による電池の温度情報を出力するためのLS端子用の挿入口である。負極端子(-端子)の挿入口となるスロット37の左側には、さらに電池パック1内に含まれる電池保護回路(図示せず)による異常停止信号を出力するLD端子用のスロット38が設けられる。
【0022】
上段面24の後方側には、隆起するように形成された隆起部25が形成される。隆起部25の中央付近に窪み状のストッパ部25aが形成される。ストッパ部25aは、電池パック1を、電気機器本体側の電池パック装着部に装着した際に突き当て面となると共に、そこに上ケース20の内部と連通差せるスリット状の風窓が形成される。電池パック1が電気機器本体の所定の位置に装着されると電気機器本体に配設された複数の端子(機器側端子)と電池パック1に配設された複数の接続端子が接触して導通状態となる。
【0023】
電池パック1の後方斜面26には、表示部40が設けられる。表示部40には4つの表示窓39a~39dが設けられ、表示窓39dの右側には押しボタン式の操作部39eが設けられる。操作部39eは、作業者によって操作されるもので、ボタン形式の操作部39eが後述するスイッチ65(図5参照)のプランジャを押圧する。表示窓39a~39dの内側には図5で後述するLED61~64(発光ダイオード)が配置される。作業者によって操作部39eが押されたら、電池パック1の電池残量に対応する数のLED61~64が所定の色にて点灯し、表示窓39a~39dが発光する。表示部40の全体はラミネートフイルムによって覆われ、表示窓39a~39dは印刷されたラミネートフイルムの一部を透明又は半透明にして光が透過されるように形成される。尚、表示窓39a~39dの形態は任意で有り、後方斜面26に4つの切り抜き穴を設けて、その内側にプリズムや透明樹脂が嵌め合わされるようにして照明装置の光が透過するように構成しても良い。
【0024】
電池パック1の接合面の後方角部、即ち、後方右角部3c、後方左角部3dには水抜き用の水抜き穴41、44が形成される。水抜き穴41、44は、電動工具301を作動時において前方角部付近に溜まる水を排水するための第1排水部である
【0025】
図2は本発明の実施例に係る電池パック1の斜め下側から見た斜視図である。下ケース2と上ケース20は、互いの開口面3、21を合わせるようにして接合するが、それらは4本の図示しないネジによって固定される。図示しないネジは、底面から上向きに向けてネジボス5a~5dに形成された貫通穴を貫通させるようにして螺合する。下ケース2は、上側に開口面3を有する合成樹脂の一体成形の略直方体状の容器であって、ネジ穴を有するネジボス5a、5bが前方壁2aに沿って形成され、ネジ穴を有するネジボス5c、5dが後方壁2bに沿って形成される。下ケース2の底面2eの下側は平坦に形成され、中央に製品名や製造番号等を表示するラベルを貼る又は直接記入するために、わずかに上側に窪むラベル貼付部11aと製番書き込み部11bが形成される。
【0026】
下ケース2の底面は、略長方形で有り、それらの4隅近くには、排水穴10a~10dがそれぞれ設けられる。排水穴10a~10dは、上ケース20と下ケース2によって画定される内部空間と外部との間を連通させてケース20、2の内側部分、即ち、底面2eの上側に溜まる水を廃棄するために形成されたものであって、本発明の第2排水部に相当する。排水穴10a~10dをどのように形成するかは任意であるが、樹脂の成形によって形成しても良いし、下ケース2の成形後にドリルによって穿孔しても良い。本実施例では、底面2e部分には接合面などがないため、排水穴10a~10dとして底面2eを上から下方向に貫通させたような、断面形状が円形の穴にて形成した。
【0027】
図3(A)は図1のA部の拡大図であり、(B)は図2のB部の拡大図であって、同じ部位の水抜き穴41を違う方向から見た図である。水抜き穴41は上ケース20の後方右角部21cと、下ケース2の後方右角部3cの接合面に形成されるもので、上ケース20の後方右角部21cに上方向に切り欠いた上側切欠部42を形成し、下ケース2の後方右角部3cに下方向に切り欠いた下側切欠部43を形成し、上側切欠部42と下側切欠部43が上下に対向するように合わされることで高さHの貫通穴(水抜き穴41)が形成される。高さHは、例えば0.5mm程度とすれば良い。ここで水抜き穴41は、下ケース2の後方壁2bから右側壁2cに至るように形成される。このように上ケース20と下ケース2の接合面の一部に水抜き穴41を形成することで、図11(B)に示したような作業時に、電池パック1の内部に溜まって後方角部付近に移動した水を効率良く外部に排水することが可能となる。また、水抜き穴41を後方壁2b部分だけでなく右側壁2cに至るように開口面3、21の外縁に沿って延ばして形成したので、図11(B)に示した姿勢から電動工具301右側にやや傾けた状態、又は、左側にやや傾けた状態のいずれにおいても良好な排水効果を達成できる。尚、図3では、電池パック1の後方右角部に配置される水抜き穴41の拡大図を示したが、後方左角部にも同様の形状(左右対称の形状)の水抜き穴44もが形成される。
【0028】
図3(B)において、上側切欠部42は上ケース20の開口面21を上側に切り欠いたもので、平坦な窪み面42aと、それの両側端部に形成される段差面42b、42cにより形成される。同様に、下側切欠部43は下ケース2の開口面3を下側に切り欠いたもので、平坦な窪み面43aと、それの両側端部に形成される段差面43b、43cにより形成される。これらの上側切欠部42と下側切欠部43は、射出成形の金型の形状を変更することにより、成形時に形成されるようにすれば良い。ここで、段差面42c、43cの接合状態を見るとわかるように、上ケース20と下ケース2はインロー形状となっており、開口面3の外縁の内側に、段差状に窪む段差部4(後述の図4参照)が形成される。水抜き穴41は、効果的に排水させることを目的とするため、上側切欠部42と下側切欠部43の部分は、インロー嵌合用の段差を無くすまで切り欠いて、平坦な窪み面42a、43aとして形成される。
【0029】
本実施例では、水抜き穴41を上側切欠部42と下側切欠部43によって形成したが、上ケース20には上側切欠部42を形成せずに、下ケース2にだけ下側切欠部43を形成するようにしても同様の効果を得ることができる。また、上ケース20にだけ上側切欠部42を形成して、下ケース2には下側切欠部43を形成しないようにしても同様の効果を得ることができる。それらの場合は下ケース2だけ、又は、上ケース20だけで水抜き穴41に必要な高さHを確保すれば良い。ケース2又は20の片方だけで水抜き穴41を形成すれば、少なくとも片方のケースは従来と同じものを流用することができるので、製造コストを低減させるのに有利である。
【0030】
図4は(A)は、電池パック1の下ケース2単体の斜視図であり、(B)は(A)のC部の拡大図である。下ケース2は、内部に収容する電池セル76~80(図5で後述)の少なくとも中心軸線の下側部分を収容する程度の大きさの容器であり、本実施例では開口面3の位置は電池セル76~80(図5で後述)の中心位置よりも若干上に位置し、底面2eの上面は平坦に形成される。下ケース2の開口面3の外縁となる接合面部分は、平坦ではなく、防水性をあげるために上ケース20の開口面21と接合がインロー状となるように構成される。つまり、下ケース2の開口面3の内側に凹部を構成する段差部4が形成され、上ケース20の開口面21の内側に凸部(図示せず)が形成され、段差部(凹部)4と凸部が噛み合う様にして上ケース20と下ケース2が接合される。このように上ケース20と下ケース2の接合面をインロー形状とすることで、密閉性の向上が可能となる。下ケース2の凹部は、ネジボス5a~5d付近を除いて開口面3の内側の縁部の全周に形成されるが、水抜き穴41、44の部分には形成されない。水抜き穴44は、図4(B)の拡大図からわかるように、開口面3の後方右角部3cから後方壁2bに沿って幅W1だけ形成され、後方右角部3cから右側壁2cに沿って幅W2だけ形成される。
【0031】
下ケース2には、ネジ穴を形成するための略円筒状のネジボス5a~5dが形成される。ネジボス5a、5bは、前方壁2aの内側部分に接するように2カ所形成され、ぞれぞれの貫通穴が鉛直方向になるよう配置される。ネジボス5aと右側壁2cの内壁部の間は、剛性を高めるためのリブ6aが形成される。同様にして、ネジボス5bと左側壁2dの内壁部の間は、剛性を高めるためのリブ6bが形成される。リブ6a、6bの壁面と、前方壁2aとは距離を隔てるように形成され、間に空間を有する。このように、リブ6a、6bを形成することによって下ケース2の剛性を高めることができる。尚、後方壁2bに沿って形成されるネジボス5c、5d付近には、リブ6a、6bに相当する部位は形成されない。これは下ケース2の外観形状が内側に窪むというデザイン上の理由からで有り、前方壁2a側と同じ形状にして前方壁2a側と同様にリブを形成しても良い。
【0032】
左右方向に見てネジボス5aと5bの間には、複数のスリット2fが形成される。スリット2fは前方壁2aに形成された風窓である。下ケース2の底面2eは平坦に形成され、底面2eの四隅近傍に排水穴10a~10dが形成される。排水穴10a~10dは、水が流れる程度の直径を有し、底面2eの上面と下面を貫通させた穴である。また、排水穴10a~10dの上側にセパレータ70が位置するので、底面2eとセパレータ70の接触部位が、排水穴10a~10dと重複しないようにして、十分な排水効果が得られるように排水穴10a~10dの位置を決定する。
【0033】
図5(A)は電池セル80単体の斜視図である。電池セル80は、いわゆる18650サイズであって、直径18mm、軸方向長さ65mmの円筒形の二次電池である。電池セル80は、鉄製の円筒容器内に収容され、軸線方向の一方側に正極801が配置され、他方側に負極802が形成される。鉄製の円筒容器の外周面の全体は絶縁材料からなる絶縁チューブ803にて覆われる。鉄製の円筒容器の後端面は負極802になっており、絶縁チューブ803は被されない。絶縁チューブ803の一端側(正極801側)は、外周面から内側に正極801の外縁を覆うように絶縁チューブ803を延在させて、径方向内側に折り曲げられたような円環状の円環部804を形成する。円環部804と絶縁チューブ803は一体に形成される。円環部804は絶縁チューブ803と同様に絶縁体であるので、電気を流さない。
【0034】
正極801は、円板状の板材の中心軸付近を凸状にプレスして凸状部分801aを形成したものであり、軸方向外側に突出する凸状部分801aが、後述する接続板83(図5(B)参照)に接続される接触領域となり、スポット溶接による固定領域となる。正極801の径方向において、凸状部分801aの外周部と円環部804の内縁の間は、凸状部分801aよりも軸方向に窪む凹部801bとなっていることによって、接続板83(図5(B)参照)や引出板81(図5(B)参照)等を固定した際に、凹部801bの部分が、接続板83や引出板81等とは接触しない。また、図ではわからないが、負極を形成する鉄製の円筒容器と正極801の間には絶縁材(図では見えない)が配置されるので、正極801と円筒容器は非接触な状態を維持する。尚、これらの電池セル80の構成は公知であり、電池セル80は市販されているので、接続板83や引出板81等を取り付けられる形状であれば、電池セル80の詳細構造は重要ではない。ここで、電池セル80の直径をRとすると、正極801の凸状部分の直径(外径)はR、円環部804の内径(凹部801bの露出部分の外形)はRとなり、R>Rの関係となる。
【0035】
図5(B)はセパレータ70に電池セル76~80を装着し、回路基板60を取り付けた状態(電池セル組立体50)の斜視図であって、右後上方より見た状態を示す。セパレータ70は不導体たる合成樹脂製であって、5本の電池セル76~80を積層させた状態で保持し、その上に回路基板60がネジ66a、66bにて固定される。電池セル76~80は同一のものを用いるが、その種類は任意であり、前述したリチウムイオン二次電池だけに限られずに、ニッケル水素電池セル、リチウムイオンポリマー電池セル、ニッケルカドミウム電池セル等の他の二次電池を用いても良い。電池セル76~80は、隣接する電池セルの正極801の位置と、負極802の位置が逆向きになるように交互に向きを変えて並べて配置される。ここでは、5本の電池セルを複数の接続板82~86を用いて直列接続状態とすることにより、直流18V(公称値)の電力を取り出すようにした。
【0036】
回路基板60には複数の接続端子51、52、54~58が固定される。また、回路基板60には図示しない回路パターン(配線パターン)が形成され、マイコン(マイクロコンピュータ)、電池保護IC、PTCサーミスタ、抵抗、コンデンサ、ヒューズ等の電子素子が搭載される。さらに、回路基板60に無線通信装置を形成する通信モジュールとアンテナを搭載しても良い。回路基板60の後方端部付近には、図1で示した表示窓39a~39d内で点灯する複数のLED(発光ダイオード)61~64と、プッシュ式のスイッチ65が設けられる。
【0037】
左右方向に並べて配置される接続端子51、52、54~58は、金属の薄板をプレス加工で切り抜いたものを上面視で前方側に開口を有するU字状に曲げた部品で構成され、その部品の下側部分を回路基板60に形成されたスリット状の穴部を貫通させて、回路基板60の裏側(下側)にて半田付けすることにより回路基板60に固定される。正極端子51、52と、負極端子57は、他の接続端子54~56、58に比べて板厚を厚くして、耐久性を高めて大電流に耐えられるように形成される。正極端子52と負極端子57の間には、3つの信号端子たるT端子54、V端子55、LS端子56が設けられ、負極端子57の左側にLD端子58が設けられる。
【0038】
図5(B)において、電池セル76の正極端子が、引出板81の一部を構成する配線板81dにより回路基板60に接続され、回路基板60の配線パターンを介して正極端子51、52に接続される。また、電池セル80の負極端子が引出板86を介して回路基板60に接続され、回路基板60の配線パターンを介して負極端子57に接続される。隣接する複数の電池セル76~80の端子間は、金属の薄い接続板82~85により導通される。接続板82は、電池セル77の負極と電池セル78の正極を接続するための金属板である。接続板82と電池セル77、接続板82と電池セル78は、それぞれスポット溶接にて固定される。引出板81と電池セル76も同様にスポット溶接にて固定される。接続板82の電位は、回路基板60に搭載される電池充放電保護IC(図示せず)によって監視するために、配線板87によって回路基板60に接続される。
【0039】
接続板83は、電池セル79の負極と電池セル80の正極を接続するための金属板である。接続板83と電池セル79、接続板83と電池セル80は、それぞれスポット溶接にて固定される。接続板83の電位は、回路基板60に搭載される電池充放電保護IC(図示せず)によって監視するために、配線板88によって回路基板60に接続される。電池セル76と77の左側端部には接続板84によって接続され、電池セル78と79の左側端部は接続板85によって接続される。接続板84の電位は配線板89(符号は後述の図6参照)によって回路基板60に接続され、接続板85の電位は配線板90によって回路基板60に接続される。電池セル80の負極端子が、引出板86と一体に形成される配線板86dにより回路基板60に接続される。
【0040】
図5(B)からわかるように電池セル77~80に固定される接続板82、83は、電池セル77~80の上下中心位置に対して、上側にオフセットされて取り付けられている。例えば、接続板83の下端位置から電池セル80の円環部804の内径(内縁)との鉛直方向下向きの距離はH7となる。図5(B)では見えないが、電池セル組立体50の左側側面に設けられる接続板84、85も同様に電池セル77~80の上下中心位置に対して、上側にオフセットされて取り付けられる。
【0041】
図6(A)は図5(B)で示した電池セル組立体50の上面図である。電池セル78と79の左側端部を接続する接続板84の電位は、配線板89によって回路基板60に伝達される。接続板85の電位は配線板90によって回路基板60に伝達される。図6(A)では、金属の薄板からなる配線板81d、87~90、86dの形状がわかるようにハッチングを付している。配線板88、90、86dの端部88a、90a、86eは、水平方向から直角に折り曲げられ、その折り曲げ部分が回路基板60の貫通穴を下側から上側に貫通され、回路基板60の上面にて半田付けにより回路パターン(図示せず)に固定される。配線板87、89の先端部も、図では見えないが同様にして回路基板60の配線パターンに半田付けされる。
【0042】
図6(B)は図5(B)で示した電池セル組立体50の側面図である。電池セル組立体50の右側側面には、2つの接続板82、83が設けられる。接続板82、83は、共に複数の電池セル77と78、79と80を接続するためであり、本明細書ではその目的の部位を「接続板」と呼ぶ(以下、接続板84、85も同様)。金属製の薄板でできた引出板81は、複数の電池セルの異極間を接続するものではないので、本明細書では“接続板”と呼ばずに、“引出板”と称する(以下、引出板86も同様)。2つの接続板82、83の下端位置82b、83bは、電池セル76~80の上下中心位置(=電池セルの中心軸線の位置)に近い位置になるように上側にオフセット配置される。即ち、接続板83の高さはH1であり、電池セルの上下中心位置からの距離は、上側にH2、下側にH3であって、H2>H3の関係とした(但し、H1=H2+H3)。
【0043】
図6(C)は接続板83と配線板88の形状(接続板82もほぼ同形状)を示す展開図であって、一体で形成される配線板88部分を折り曲げる前の展開図にて示す。接続板83の高さはH1、前後方向長さはL1である。接続板83から上側に延びる細長い部分は、接続板83から回路基板60への電気的な接続部分であって、リード線にて結線しても良い部位であるが、本実施例では接続板83と同じ金属の薄板(配線板88)にて一体に形成されている。図6(B)の状態における接続板83の上下方向の中心位置83fは、図中の位置である。一方、セパレータ70にて保持される電池セル76~80、即ち下ケース2の底面2eに沿って水平方向に並べられる各電池セルの中心軸線を含む仮想線(電池セル中心位置74)は、接続板83の上下方向の中心位置83fよりも下側に位置する。従来例の電池パック401では、図13にて示すように接続板483の上下方向の中心位置と、電池セル中心位置74が一致するように形成されていた。これに対して本実施例では、電池セル79、80同士を接続する接続板83の下端位置83bを、電池セル79、80の正極の凸状部分801aの下端位置と同じ位置か、又は、下端位置83bが正極凸部の下端位置よりもわずかに上側になるような位置関係としたので、下ケース2の内側底面2eに水が溜まっても、接続板83等が水に溜まった水につかる虞が大幅に低減される。このような接続板83の形状と、電池セル80に対する接続板83の上下方向の位置関係は、他の接続板82、84、85でも同様に成り立つものである。
【0044】
接続板82、83のうち、電池セル中心位置74に重なる部分には、水平方向に切り欠かれたスリット部82c、82d、83c、83dが形成される。各スリット部82c、82d、83c、83dの上側にて2箇所、下側にて2箇所の合計4箇所でスポット溶接され(図6(C)中の小さい黒点)、接続板82、83が電池セル77~80と強固に固定される。スリット部82c、82d、83c、83dを形成するのは、スポット溶接の強度を上げるためである。スリット部82c、82d、83c、83dを跨ぐようにしてスポット溶接(電気抵抗溶接)を打ち込む。スリット部を設けることで、溶接部(接続板と電池セルの接触部)の発熱が大きくなり、溶接強度を上げることができる。他の接続板84、85も同様にスリット部が形成される。
【0045】
引出板81は、従来の電池パックにおける引出板481(図13(B)参照)の下端位置481b付近の丸みをカットして直線状にしたような形状とし、接続板82、83の下端位置82b、83bと同様の形状とし、下端位置81bの上下位置が、下端位置82b、83bに同一になるようにした。図6では見えないが、引出板86の下端位置も引出板81と同様とし、下側の丸みをカットしたような形状とした。
【0046】
ここで比較のために、図13を用いて従来の電池パック401の電池セル組立体450の形状を説明する。図13(A)は、図12に示した従来の電池パック401に収容される電池セル組立体450の右側面図であり、(B)は接続板483単体の展開図である。従来の電池セル組立体450の基本的な構成は、図5図6で示した本実施例の電池セル組立体50の構成と同様であり、接続板482、483や引出板481の形状が異なる点が大きな違いである。接続板482は、電池セル77の負極と電池セル78の正極を接続する金属の薄板であり、接続板483は、電池セル79の負極と電池セル80の正極を接続する金属の薄板である。接続板483の上部から配線板487が延在する。配線板487の先端は回路基板60を貫通させる先端部487aとなる。接続板482、483は上下方向に上下対称形状であって、接続板482、483の中心位置が、電池セル76~80の上下中心位置に一致し、さらに上下対称となるような形状となる。電池セル76~80の直径Rに対して、接続板の高さH4は小さく(R>H4)、電池セル76~80の上下中心位置から上側の接続板482、483の高さがH5であり、下側の接続板482、483の高さがH6であり、H5=H6の関係となる。接続板483の形状は、図13(B)に示すように、電池セル80に対してスポット溶接483fを4箇所行うことにより接続板483と電池セル80が固定される。他の電池セルと接続板についても同様である。スポット溶接箇所の周辺には、切り抜き部483c~483eが形成される。
【0047】
図14は、従来の電池パック401の下ケース402単体の斜視図である。下ケース402の形状は、図4で示した下ケース2とほぼ同じであり、底面部分402eが平坦で有り、電池パック1と同じ位置にネジボス405a~405dが形成される。つまり、図4で示した下ケース2と比べて、水抜き穴41、44(図4参照)と、排水穴10a~10d(図4参照)が形成されない点を除くと同一サイズ、同一形状である。開口面403の内側には段差部404が形成される。下ケース402では、ネジボス405c、405dの下側近傍の矢印407の示す位置がわずかな窪みになっているため、そこに水が溜まり易くなっていた。特に、電気機器の使用時に本体部を傾けた際にその窪みに水がたまり易くなっていた。また、底面402eも平坦であるため、水が溜まると電池パックを傾けないと外部に水が排出されないことが起こり得た。従来例の下ケース402に対して、本実施例の下ケース2では、第1排水部となる2つの水抜き穴41、44(図4参照)と、第2排水部となる4つの排水穴10a~10d(図4参照)を設けたので、排水の問題をほぼ解消させることができた。
【0048】
以上説明したように、本実施例では、電池パック1の下ケース2の底面2eに沿って並べて配置される電池セル76~80に固定される接続板82~85の上下中心位置を、電池セル76~80の上下中心位置よりも上方向にずらすように配置し、下ケース2の底面2e上側と、接続板82~85の下端位置の距離を従来よりも大きくしたので、電池パック1のケース内部に水が溜まった場合であっても、接続板82~85が内部に溜まった水に晒される虞を低減することができる。同様に、引出板81、86の下端位置(81b等)を従来よりも上側に位置するようにしたので、引出板81、86が内部に溜まった水に晒される虞を低減することができる。本実施例では、さらに、分割ケースの合わせ面(分割面)の角部付近に水抜き用の水抜き穴41、44を設け、底面2eの四隅付近に排水穴10a~10dを設けたので、電気機器の使用時や、正立させた状態に保った際に、内部の水を効率よく外部に排水できる。
【0049】
次に、図7を用いて本実施例の変形例を説明する。図7(A)は上述した実施例の変形例に係る電池パック1Aの斜視図であり、(B)は(A)のD部の拡大図である。電池パック1Aの構成は、水抜き穴94、97の形成される点では、図1から図6で示した電池パック1の形状と同様である。また、水抜き穴94、97以外の構成は、第1の実施例の電池パック1と全く同じである。水抜き穴94、97は、それらの形状と配置が異なるが、上ケース20Aと下ケース2Aの分割面を跨ぐように形成される点は第1の実施例の電池パック1と同じである。水抜き穴94、97は、電池パック1Aの後方右角部と後方左角部の2カ所設けられる。水抜き穴94、97は、電池パック1Aの前方右角部と前方左角部には形成されない。電池パック1Aの前方壁2aには、外部充電装置を装着した際に利用される風窓用のスリット(図では見えない)が形成されるので、そのスリットが排水部として機能するからである。しかしながら、インパクト工具のような電気機器の場合ならば、図11(B)に示すような作業時に、電池パック1Aの後側が鉛直方向下側に向くことがあるが、装着される電気機器の種類によっては電池パック1Aの前方右角部と前方左角部側にも設けた方が良い場合もあるので、用途に合わせて電池パック1Aの前方右角部と前方左角部側の接合面を跨ぐように、又は、接合面に接するように排水部、即ち水抜き穴を形成することも可能である。
【0050】
水抜き穴94、97は、電池パック1Aの後方壁に主に形成され、電池セルの両端面を覆う鉛直な側壁面2g、20fの一部(図7にてハッチング98を付した壁面部分)には至らないように形成される。ハッチング98部分に水抜き穴94が干渉しないように形成しても、電池パック1Aのケース内部からの排水性は良好に維持される。尚、本変形例では分割形状のケース(上ケース20A、下ケース2A)の合わせ面(接合面)を利用して水抜き用の水抜き穴94、95を形成したが、下ケース2Aの接合面よりもやや下側位置において、下ケース2Aの後方壁2bを貫通させるような貫通穴を複数形成しても同様の効果を得ることができる。
【0051】
図7(B)において、水抜き穴94は、上ケース20Aの後方右角部21cと下ケース102の後方右角部3cを跨ぐように形成されたもので、上側切欠部95(95a~95c)は上ケース20Aの開口面21を上側に切り欠いたもので、平坦な窪み面95aと、それの両側端部に形成される段差面95b、95cにより形成される。段差面95cの位置は、鉛直な側壁面2g、20fとは離れた位置にある。同様に、下側切欠部96は下ケース2Aの開口面3を下側に切り欠いたもので、平坦な窪み面96aと、それの両側端部に形成される段差面96b、96cにより形成される。
【実施例0052】
図8は本発明の第2の実施例に係る電池パック101の斜視図であり、(B)は(A)のE部の拡大図である。電池パック101は、内部に5本の直列接続の電池セル80を2組、即ち合計10本収容し、電池パック1と同一電圧でありながら電源容量を2倍にしたものである。上ケース120の形状は、後方斜面126に図1で示した表示部40が設けられない点を除いて、レール溝27a、27bの形状、ラッチ機構の形状、スロット群30の配置等は電池パック1と全く同一である。一方、下ケース102は内部に10本の電池セル80を収容する関係から、高さ方向が倍以上の大きさとなっている。しかしながら、上ケース120の開口面121、下ケース102の開口面103の形状は第1の電池パック1と同形状である。電池パック101の開口面103、121の接合部であって、後方右角部には水抜き穴141が形成され、後方左角部には水抜き穴144が形成される。水抜き穴141、147の形状やサイズは、第1の実施例の水抜き穴44、47とほぼ同サイズである。
【0053】
図8(B)は(A)のE部の拡大図である。水抜き穴141は水平方向に細長いスリット状の穴であって、電池パック101のケースの内外を連通させるための開口である。その大きさは、内部に溜まった水を排出させるのに必要十分な程度の大きさとする。ここでは、上ケース120側に上向きに凹状に窪む上側切欠部142(142a~142c)を形成し、下ケース102側に下向きに凹状に窪む下側切欠部143(143a~143c)を形成し、それらの凹部を向かい合わせに接合することによって、水抜き穴141を形成した。水抜き穴141の上側の窪み面142aは平坦に形成され、下側の窪み面143aは平坦に形成される。下ケース102の開口面103の外縁上側にはインロー形状を構成する上向き凸状のリブ104が形成され、上ケース120の開口面121の外縁下側にはインロー形状を構成する上向きに窪む凹部129が形成されるが、水抜き穴141の部分は、リブ104と凹部129が削られることになる。図8(B)では水抜き穴141を示したが、電池パック101の後方左角部にも対称形状の水抜き穴144が形成される。
【0054】
図9図8の電池パック101に収容される電池セル組立体150の斜視図である。電池セル組立体150は、合計10本の電池セル76~80、176~180と、それらを収容する合成樹脂製のセパレータ170と、セパレータ170の上部に固定される回路基板160を含んで構成される。回路基板160の形状や、回路基板160に固定される接続端子51~58は、第1の実施例の電池パック1と同じである。セパレータ170は電池セルを上下に2段に分けて、下側に5本の電池セル76~80、上側に5本の電池セル176~180を積層する。下段の電池セル76~80の配置は、第1の実施例の電池パック1と同じであって、電池セルの中心軸線が電池パック1の左右方向に向き、隣接する電池セルの極性が異なるようにし交互に向きを変えて配置する。上段の電池セル176~180の向きも同様で、下段の電池セル76~80と、それぞれの正極及び負極の向きが同じとなるように配置される。この結果、電池セル77、79、177、179の正極が電池パック1の右側に向くように配置され、それ以外の電池セル76、78、80、176、178、180の負極が右側に向くように配置される。定格3.6Vの電池セル10本を用いて定格18Vを取り出すために、2つの引出板181、186と、4つの接続板182~185(184と184は図9では見えない)が用いられる。
【0055】
電池セル76、176の負極端子が、引出板181により回路基板160に接続され、回路基板160の配線パターンを介して負極端子57に接続される。引出板181は複数の電池セル76、176を接続するものではあるが、同極間の接続であるので、本明細書では“接続板”ではなく“引出板181”と称する。電池セル80、180の正極端子が引出板186を介して回路基板160に接続され、回路基板160の配線パターンを介して正極端子51、52に接続される。隣接する複数の電池セルの端子間は、金属の薄い接続板182~185(184、185は後述の図10参照)により導通される。接続板182は、電池セル77、177の正極と電池セル78、178の負極を接続するための金属板である。接続板182は複数の電池セル77、177の接続を含むものではあるが、異極間の接続を含むので、本明細書では“引出板”ではなく“接続板182”と称する。接続板182と各電池セル77、78、177、178は、それぞれスポット溶接(図示せず)にて固定される。接続板182は配線板187によって回路基板160に接続され、回路基板160に搭載される電池充放電保護IC(図示せず)によって電位が監視される。
【0056】
接続板183は、電池セル79、179の正極と電池セル80、180の負極を接続するための金属板である。接続板183と電池セル79、80、179、180は、それぞれスポット溶接にて固定される。接続板183は配線板188によって回路基板160に接続され、回路基板160に搭載される電池充放電保護IC(図示せず)によって電位が監視される。電池セル77~80に固定される接続板182、183の下端位置182b、183b付近は、従来例で用いられる接続板に比べてカットされたような形状とされる。引出板181の下端位置181b付近もカットされた様な状態の形状とされる。
【0057】
図10(A)は図9の電池セル組立体150の上面図である。上面視は、図6(A)で示した電池セル組立体50とほぼ同様となる。図6(A)と同様に、引出板181、186の配線板181d、186d、配線板187~190の部分にハッチングを付して識別しやすいようにしている。電池セルの本数に合わせてセパレータ170の形状が異なり、上下方向に長くなっていることなどの違いはあるものの、基本的な形状の違いはわずかである。電池セル76、176、77、177の左側端部は接続板184によって物理的及び電気的に接続され、電池セル78、79、178、179の左側端部は接続板185によって物理的及び電気的に接続される。接続板184は配線板189によって回路基板160に接続され、接続板185は配線板190によって回路基板160に接続され、接続板184、185の電位が回路基板160に搭載される電池充放電保護IC(図示せず)によって監視される。
【0058】
図10(B)は図9の電池セル組立体150の側面図である。この図からわかるように、電池セル77~80の下端位置から接続板182、183の下端位置182b、183bまでの距離S1が所定量確保されるような接続板182、183の形状とされる。引出板181の下端位置181bから電池セル76の下端位置までの距離も同様にS1の距離を隔てるように、引出板181が形成される。図10(B)では見えないが、電池セル組立体150の左側側面に配置される接続板184、185は、接続板182、183と同形状で構成され、電池セル77~80の下端位置から接続板184、185の下端位置までの距離S1が所定量確保される。また、引出板186の下端位置から電池セル80の下端位置までの距離も同様にS1の距離を隔てる。このように、接続板182~184は、従来のように、下側の電池セル77~80の上下中心位置と、接続板182~184の上下方向を一致させるのではなく、電池セル77~80の上下方向中心位置に対して、接続板182~184を上側にオフセットされたように取り付けられている。引出板181、186も同様に、電池セル76、80の上下方向中心位置に対して、上側にオフセットされたように取り付けられている。すなわち、下側の電池セルの上下方向中心位置と下側の電池セルの上端との距離H5よりも、下側の電池セルの上下方向中心位置と接続板183の下端位置との距離H6が小さくなるようにオフセットされている。
【0059】
図10(C)は接続板183単体の拡大図である。接続板183は、電池セル79、80、179、180の右側端部の極を接続するもので、接続板183と回路基板160が電気的に接続される。この電気的な接続を行うため、接続板183と回路基板160が配線板188によって接続される。配線板188は、鉄系の合金による金属の薄板にて接続板183と一体に製造される。接続板183と配線板188は、プレス加工によって製造でき、接続板183部分には、電池セル79、80、179、180とスポット溶接の強度を上げるための、切り抜き部183c~183fが形成される。下段の切り抜き部183c、183dは、水平部分と円弧部分の合計2つの切り抜きによって形成され、この形状が本発明で採用された新しい形状である。上段の電池セル179、180とのスポット溶接部分には、一つの水平な切り抜きと、上下対称にならべた2つの円弧部分の切り抜きが形成される。すなわち、下段の電池セルに対向する配線板183の部分は、下段の電池セルに対向する配線板183の部分よりも上下方向の寸法を小さくしているため、すなわち、水平な切り抜きよりも下側の部分の寸法(H6)を小さくしているため、接続板183の形成された切り抜きの個数が異なっている。
【0060】
以上、第2の実施例においても電池パック101の内部に収容される電池セルのうち底面2eに沿うようにして下段に配置される電池セル76~80に対応する接続板182~184の下端、及び、引出板181、186の下端と、電池セル76~80の下端との距離S1をある程度確保するようにしたので、内部に水が溜まった際にも接続板182~184、及び、引出板181、186が水につかることを回避できるようになった。
【0061】
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、電池パック1の前方右角部、前方左角部にも、水抜き穴41、44と同様の排水用の穴を形成しても良く、そのように構成すれば、装着時に電池パック1の前方側が下向きになるような電気機器の場合は有用である。
【符号の説明】
【0062】
1、1A、1B 電池パック 2、2A 下ケース 2a 前方壁
2b 後方壁 2c 右側壁 2d 左側壁 2e 底面
2f スリット 2g 側壁面 3 開口面 3a 前方右角部
3b 前方左角部 3c 後方右角部 3d 後方左角部 4 段差部
5a~5d ネジボス 6a、6b リブ 10a~10d 排水穴
11a ラベル貼付部 11b 製番書き込み部 20 上ケース
20f 側壁面 21 開口面 21a 前方右角部
21b 前方左角部 21c 後方右角部 21d 後方左角部
22 下段面 23 段差部 24 上段面 25 隆起部
25a ストッパ部 26 後方斜面 27a、27b レール溝
28a、29a ラッチ 28b、29b ラッチ爪 30 スロット群
31~38 スロット 39a~39d 表示窓 39e 操作部
40 表示部 41 水抜き穴 42 上側切欠部 42a 窪み面
42b、42c 段差面 43 下側切欠部 43a 窪み面
43b、43c 段差面 44 水抜き穴 50 電池セル組立体
51~58 接続端子 60 回路基板 61~64 LED
65 スイッチ 66a、66b ネジ 70 セパレータ
71、72 突当部 74 電池セル中心位置 76~80 電池セル
81、86 引出板 81d、86d 配線板 82~85 接続板
82c、82d、83c、83d スリット部
83f (接続板83の)中心位置 87~90 配線板
88a、90a、86e (配線板の)端部 94 水抜き穴
95 上側切欠部 95a 窪み面 95b、95c 段差面
96 下側切欠部 96a 窪み面 96b、96c 段差面
97 水抜き穴 101 電池パック 102 下ケース 103 開口面
103c 後方右角部 104 リブ 120 上ケース 121 開口面
121c 後方右角部 126 後方斜面 129 凹部
141 水抜き穴 142 上側切欠部 142a 窪み面
143 下側切欠部 143a 窪み面 144 水抜き穴
150 電池セル組立体 160 回路基板 170 セパレータ
176~180 電池セル 181、186 引出板 181b 下端位置
181d、186d 配線板 182~185 接続板
182b、183b 下端位置 183c~183f 切り抜き部
187~190 配線板 301 電動工具 302 ハウジング
302a 胴体部 302b ハンドル部 302c 電池パック装着部
306 トリガスイッチ 310 先端工具 401 電池パック
402 下ケース 402a 前側壁部 402e 底面
402f スリット 403 開口面 404 段差部
405a~405d ネジボス 420 上ケース 421 開口面
425 スリット 427a、427b レール溝 428 ラッチボタン
430 スロット群 450 電池セル組立体 481 引出板
481b 下端位置 482、483 接続板 487 配線板
487a 先端部 483c~483e 切り抜き部 483f スポット溶接
801 正極 801a 凸状部分 802 負極
803 絶縁チューブ 804 円環部
図1
図2
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