(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183493
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】添削システム、添削方法、および添削プログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20221206BHJP
G06T 7/70 20170101ALI20221206BHJP
G06V 30/00 20220101ALI20221206BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20221206BHJP
【FI】
G09B19/00 H
G06T7/70 A
G06K9/00 S
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090842
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川村 裕一
【テーマコード(参考)】
5B064
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
5B064AA01
5B064AA07
5B064BA01
5B064CA08
5B064EA18
5B064EA26
5L049CC34
5L096AA06
5L096BA08
5L096BA18
5L096CA16
5L096DA02
5L096FA69
5L096GA08
(57)【要約】
【課題】添削画像が見えづらくなることを抑制可能な添削システム、添削方法、および添削プログラムを提供する。
【解決手段】添削システム1は、記述式の解答用紙ASの画像を読み取る読取部と、解答用紙ASの画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出する抽出部と、抽出された解答の文字列を正解の文字列と照合することにより、解答の文字列の正誤を評価する評価部と、評価部の評価結果に基づいて添削画像Gを生成する第1生成部と、添削画像Gを解答用紙ASの画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づき用紙に配置する印刷データを生成する第2生成部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置と情報処理装置とを備える、添削システムであって、
前記画像形成装置は、
記述式の解答用紙を走査して画像を読み取る読取部と、
前記読取部により読み取られた前記解答用紙の画像を前記情報処理装置に送信する第1通信部とを備え、
前記情報処理装置は、
前記画像形成装置から受信した前記解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出する抽出部と、
抽出された前記解答の文字列を正解の文字列と照合することにより、前記解答の文字列の正誤を評価する評価部と、
前記評価部の評価結果に基づいて添削画像を生成する第1生成部と、
前記添削画像を前記画像形成装置に送信する第2通信部とを備え、
前記画像形成装置は、前記情報処理装置から受信した前記添削画像を前記解答用紙の画像のうち前記解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づき用紙に配置する印刷データを生成する第2生成部をさらに備える、添削システム。
【請求項2】
前記用紙は、前記解答用紙を含む、請求項1に記載の添削システム。
【請求項3】
前記画像形成装置は、前記読取部により読み取られた前記解答用紙の画像のうち前記解答の文字列に相当する部分の画像の位置を特定する特定部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の添削システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記読取部により読み取られた前記解答用紙の画像のうち前記解答の文字列に相当する部分の画像の位置を特定する特定部をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の添削システム。
【請求項5】
前記添削画像は、前記正解の文字列と前記解答の文字列とが一致することを示す第1の添削画像を含む、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の添削システム。
【請求項6】
前記添削画像は、前記正解の文字列と前記解答の文字列との差分を示す第2の添削画像を含む、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の添削システム。
【請求項7】
前記添削画像は、前記差分に基づいた解説を示す第3の添削画像を含む、請求項6に記載の添削システム。
【請求項8】
前記添削画像は、前記評価結果に基づいた点数を示す第4の添削画像を含む、請求項6または請求項7に記載の添削システム。
【請求項9】
前記第4の添削画像は、前記差分に応じた点数を示す画像を含む、請求項8に記載の添削システム。
【請求項10】
前記第1生成部は、前記解答用紙の画像のうち前記解答の文字列に相当する部分の画像のサイズに基づいて前記添削画像のサイズを決定する、請求項1~請求項9のいずれか1項に記載の添削システム。
【請求項11】
コンピュータが実行する添削方法であって、
スキャナーに、記述式の解答用紙を走査させて画像を読み取らせることと、
前記解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出することと、
抽出された前記解答の文字列を正解の文字列と照合することにより、前記解答の文字列の正誤を評価することと、
前記解答の文字列の正誤に関する評価結果に基づいて添削画像を生成することと、
前記添削画像を前記解答用紙の画像のうち前記解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づき用紙に配置する印刷データを生成することとを備える添削方法。
【請求項12】
請求項11に記載の添削方法をコンピュータに実行させるための添削プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、添削システム、添削方法、および添削プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2016-225732号公報(特許文献1)は、解答の正誤および解説を、解答欄の近傍など特定の箇所に配置した復習用紙を印刷する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術によれば、問題毎に予め定められた解説が解答欄の近傍など特定の箇所に配置されて印刷される。そのため、解答の文字列が解答欄からはみ出ている場合には、添削画像が解答の文字列と重なって見えづらくなる虞がある。
【0005】
本開示は、係る実情に鑑みてなされたものであり、添削画像が見えづらくなることを抑制可能な添削システム、添削方法、および添削プログラムを提供することを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のある局面に従う添削システムは、画像形成装置と情報処理装置とを備える。画像形成装置は、記述式の解答用紙を走査して画像を読み取る読取部と、読取部により読み取られた解答用紙の画像を情報処理装置に送信する第1通信部とを備える。情報処理装置は、画像形成装置から受信した解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出する抽出部と、抽出された解答の文字列を正解の文字列と照合することにより、解答の文字列の正誤を評価する評価部と、評価部の評価結果に基づいて添削画像を生成する第1生成部と、添削画像を画像形成装置に送信する第2通信部とを備える。画像形成装置は、情報処理装置から受信した添削画像を解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づき用紙に配置する印刷データを生成する第2生成部をさらに備える。
【0007】
上記用紙は、解答用紙を含む。
【0008】
画像形成装置は、読取部により読み取られた解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置を特定する特定部をさらに備える。
【0009】
情報処理装置は、読取部により読み取られた解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置を特定する特定部をさらに備える。
【0010】
添削画像は、正解の文字列と解答の文字列とが一致することを示す第1の添削画像を含む。
【0011】
添削画像は、正解の文字列と解答の文字列との差分を示す第2の添削画像を含む。
【0012】
添削画像は、差分に基づいた解説を示す第3の添削画像を含む。
【0013】
添削画像は、評価結果に基づいた点数を示す第4の添削画像を含む。
【0014】
第4の添削画像は、差分に応じた点数を示す画像を含む。
【0015】
第1生成部は、解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像のサイズに基づいて添削画像のサイズを決定する。
【0016】
本開示のさらに他の局面に従う添削方法は、コンピュータにより実行される。当該添削方法は、スキャナーに、記述式の解答用紙を走査させて画像を読み取らせることと、解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出することと、抽出された解答の文字列を正解の文字列と照合することにより、解答の文字列の正誤を評価することと、解答の文字列の正誤に関する評価結果に基づいて添削画像を生成することと、添削画像を解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づき用紙に配置する印刷データを生成することとを備える。
【0017】
本開示のさらに他の局面に従う添削プログラムは、上述の添削方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本開示によれば、添削画像が見えづらくなることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】実施の形態における添削システムの概略を示す図である。
【
図2】画像形成装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】情報処理装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】添削システムの機能ブロックの一例を示す図である。
【
図5】解答用紙のサンプル画像の一例を示す図である。
【
図6】読取部により読み取られた解答用紙の画像の一例を示す図である。
【
図11】添削画像が印刷された解答用紙の一例を示す図である。
【
図12】添削処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明に従う実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される実施の形態および変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
【0021】
(1.添削システムの構成)
図1は、実施の形態における添削システムの概略を示す図である。添削システム1は、画像形成装置100と、情報処理装置300とを備える。
【0022】
画像形成装置100と情報処理装置300とは、ネットワークを介して、それぞれが互いに通信を行なう。ネットワークは、例えば、インターネット、公衆回線、公衆無線LAN(Local Area Network)等のパブリックネットワークであってもよいし、LAN、VPN(Virtual Private Network)等のプライベートネットワークであってもよい。
【0023】
画像形成装置100は、たとえば、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)である。画像形成装置100は、少なくともスキャン機能、プリンター機能、および、通信機能を有する。画像形成装置100は、スキャン対象の原稿が載置される第1トレイ107を備える。画像形成装置100は、第1トレイ107に載置された解答用紙ASを走査して画像を読み取る。
【0024】
第1トレイ107に載置される記述式の解答用紙ASには、受験者により解答が書き込まれている。記述式の解答用紙ASは、少なくとも1つの記述式の解答を含み、さらに選択式の解答を含んでもよい。記述式の解答とは、選択式の解答以外を指す。選択式の解答とは、予め用意されている解答の選択肢の中から選択される解答のことである。記述式の解答用紙ASには、少なくとも1つの解答欄Cが予め印字されている。
【0025】
画像形成装置100は、画像を読み取った解答用紙に情報処理装置300により生成された添削画像Gを印刷し、添削画像Gが印刷された解答用紙ASを第2トレイ108に排出する。添削画像Gは、解答用紙ASの画像から抽出される解答の文字列の正誤に関する評価結果に基づいて情報処理装置300により生成される。生成された添削画像Gは、情報処理装置300の記憶装置320に保存される。添削画像Gの配置位置は、解答用紙ASの画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づいて決定される。
【0026】
これにより、添削画像が見えづらくなることが抑制される。また、解答の文字列の正誤に応じた添削画像の印刷が可能となる。
【0027】
(2.ハードウェア構成)
図2および
図3を参照して、画像形成装置100および情報処理装置300のハードウェア構成について説明する。
図2は、画像形成装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
図3は、情報処理装置の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0028】
図2を参照して、画像形成装置100は、プロセッサー101と、主メモリー102と、通信インターフェイス103と、スキャナー104と、プリンター105と、操作パネル106と、記憶装置120とを含む。これらのコンポーネントは、内部バス119を介して互いに通信可能に接続されている。
【0029】
プロセッサー101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成される。
【0030】
プロセッサー101は、記憶装置120に格納されているプログラム122を主メモリー102に展開して実行することで、本実施の形態に従う各種処理を実現する。主メモリー102は、揮発性メモリーにより構成され、プロセッサー101によるプログラムの実行に必要なワークメモリとして機能する。
【0031】
通信インターフェイス103は、外部機器との間でネットワークを介してデータを遣り取りする。当該外部機器は、たとえば、情報処理装置300などを含む。画像形成装置100は、後述するスキャナー104により読み取られた解答用紙の画像を、通信インターフェイス103を介して情報処理装置300に送信する。また、画像形成装置100は、添削画像を通信インターフェイス103を介して情報処理装置300から受信する。
【0032】
スキャナー104は、「読取部」の一例である。スキャナー104は、原稿を走査して画像を読み取る。一例として、スキャナー104は、受験者により解答が書き込まれた記述式の解答用紙を走査して画像を読み取る。
【0033】
プリンター105は、「印刷部」の一例である。プリンター105は、電子写真方式を採用したレーザービームプリンターでもよいし、インクジェット方式を採用したインクジェットプリンターでもよいし、熱転写方式を採用したプリンターでもよい。プリンター105は、画像を用紙に印刷する。用紙は、スキャナー104による読み取りが行われた原稿でもよいし、給紙トレイに格納されている用紙でもよい。一例として、プリンター105は、受験者により解答が書き込まれた記述式の解答用紙に情報処理装置300により生成された添削画像を印刷する。
【0034】
操作パネル106は、画像形成装置100に関する各種の設定操作のためのオブジェクトや各種情報を表示する。
【0035】
記憶装置120は、たとえば、ハードディスクである。一例として、記憶装置120は、本実施の形態に従う各種の処理を実現するためのプログラム122と、後述する解答用紙のサンプル画像SGとを格納する。
【0036】
プログラム122は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う画像形成装置100の趣旨を逸脱するものではない。また、プログラム122によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
【0037】
画像形成装置100は、用紙の搬送経路として、スキャナー104による読み取りが行われた原稿がプリンター105へ搬送される経路を備えている。なお、画像形成装置100は、用紙の搬送経路として、給紙トレイから給紙された用紙がプリンター105へ搬送される経路をさらに備えていてもよい。
【0038】
図3を参照して、情報処理装置300は、プロセッサー301と、主メモリー302と、通信インターフェイス303と、操作インターフェイス305と、表示インターフェイス306と、光学ドライブ307と、記憶装置320とを含む。これらのコンポーネントは、内部バス319を介して互いに通信可能に接続されている。
【0039】
プロセッサー301は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成される。
【0040】
プロセッサー301は、記憶装置320に格納されているプログラム322を主メモリー302に展開して実行することで、本実施の形態に従う各種処理を実現する。主メモリー302は、揮発性メモリーにより構成され、プロセッサー301によるプログラムの実行に必要なワークメモリとして機能する。
【0041】
通信インターフェイス303は、外部機器との間でネットワークを介してデータを遣り取りする。当該外部機器は、たとえば、画像形成装置100などを含む。情報処理装置300は、スキャナー104により読み取られた解答用紙の画像を、通信インターフェイス303を介して画像形成装置100から受信する。また、情報処理装置300は、添削画像を通信インターフェイス303を介して画像形成装置100に送信する。
【0042】
操作インターフェイス305は、入力装置310に接続され、入力装置310からのユーザー操作を示す信号を取り込む。入力装置310は、典型的には、キーボード、マウス、タッチパネル、タッチパッドなどからなり、ユーザーからの操作を受け付ける。
【0043】
表示インターフェイス306は、ディスプレイ311と接続され、プロセッサー301などからの指令に従って、ディスプレイ311に対して、画像を表示するための画像信号を送出する。ディスプレイ311は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、またはその他の表示機器である。
【0044】
光学ドライブ307は、光学ディスク307Aなどから、その中に格納されている各種プログラム(たとえば、プログラム322)を読み出して、記憶装置320にインストールする。なお、必要なプログラムを光学ドライブ307を介して情報処理装置300にインストールすることに替えて、ネットワーク上の他の装置などからダウンロードするようにしてもよい。あるいは、情報処理装置300上のプログラムは、USB(Universal Serial Bus)メモリー、SD(Secure Digital)カード、CF(Compact Flash)などの記憶媒体に書き込まれているプログラムによって書き換えられるように構成されてもよい。
【0045】
記憶装置320は、たとえば、ハードディスクである。一例として、記憶装置320は、本実施の形態に従う各種の処理を実現するためのプログラム322と、後述するテーブル(第1テーブル324、第2テーブル326、および第3テーブル328)とを格納する。
【0046】
プログラム322は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う情報処理装置300の趣旨を逸脱するものではない。また、プログラム322によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
【0047】
(3.機能ブロック)
図2~
図4を参照して、添削システムの機能ブロックについて説明する。
図4は、添削システムの機能ブロックの一例を示す図である。画像形成装置100は、読取部131、特定部132、および第1通信部133を含む。情報処理装置300は、第2通信部331、抽出部332、評価部333、および第1生成部334を含む。画像形成装置100は、第2生成部134と、印刷部135とをさらに含む。
【0048】
読取部131はスキャナー104により実現される。特定部132、第1通信部133、および第2生成部134は、プロセッサー101がプログラム122を実行することにより実現される。印刷部135は、プリンター105により実現される。
【0049】
第2通信部331、抽出部332、評価部333、および第1生成部334は、プロセッサー301がプログラム322を実行することにより実現される。
【0050】
読取部131は、記述式の解答用紙を走査して画像を読み取る。
【0051】
特定部132は、読取部131により読み取られた解答用紙の画像を、記憶装置120に記憶されている解答用紙のサンプル画像SGと比較することにより、読取部131により読み取られた解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置を特定する。以下では、読取部131により読み取られた解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像を「部分画像」とも称する。
【0052】
ここで、
図5および
図6を参照して、特定部132による部分画像の位置の特定方法について説明する。
図5は、解答用紙のサンプル画像の一例を示す図である。
図6は、読取部により読み取られた解答用紙の画像の一例を示す図である。
【0053】
図5を参照して、解答用紙のサンプル画像SGは、記述式の解答用紙のサンプル画像である。サンプル画像SGは、問題毎の解答欄Cを含む。
図5に示す例では、解答欄Cは、問題1の解答欄C1と、問題2の解答欄C2と、問題3の解答欄C3とを含む。解答欄C1および解答欄C2は記述式の解答欄であり、解答欄C3は選択式の解答欄である。
【0054】
さらに、サンプル画像SGは、問題毎の比較対象領域Rを含む。比較対象領域Rとは、特定部132がサンプル画像SGと読取部131により読み取られた解答用紙の画像とを比較する際に比較の対象となる領域のことである。
図5に示す例では、比較対象領域Rは、問題1の比較対象領域R1と、問題2の比較対象領域R2と、問題3の比較対象領域R3とを含む。なお、サンプル画像SGは、少なくとも1つの記述式の解答欄Cと、当該解答欄Cに対応する比較対象領域Rとを含んでいればよい。
【0055】
特定部132は、読取部131により読み取られた解答用紙の画像を、比較対象領域R毎にサンプル画像SGと比較する。そして、特定部132は、読取部131により読み取られた解答用紙の画像のうちサンプル画像SGと差分が生じている部分を部分画像の位置と特定する。
【0056】
一例として、読取部131により読み取られた解答用紙の画像が
図6に示す画像RGである場合には、特定部132は、以下のようにして部分画像の位置を特定する。
図5および
図6を参照して、まず、特定部132は、画像RGのうち比較対象領域R1に相当する領域をサンプル画像SGの比較対象領域R1と比較し、画像RGのうちサンプル画像SGと差分が生じている部分P1を問題1の部分画像の位置と特定する。
【0057】
次いで、特定部132は、画像RGのうち比較対象領域R2に相当する領域をサンプル画像SGの比較対象領域R2と比較し、画像RGのうちサンプル画像SGと差分が生じている部分P2を問題2の部分画像の位置と特定する。
【0058】
次いで、特定部132は、画像RGのうち比較対象領域R3に相当する領域をサンプル画像SGの比較対象領域R3と比較し、画像RGのうちサンプル画像SGと差分が生じている部分P3を問題3の部分画像の位置と特定する。
【0059】
再び
図4を参照して、第1通信部133は、解答情報を通信インターフェイス103(
図2参照)を介して情報処理装置300に送信する。解答情報は、読取部131により読み取られた解答用紙の画像と、特定部132により問題毎に特定された部分画像の位置を示す位置情報とを含む。
【0060】
第2通信部331は、解答情報を通信インターフェイス303(
図3参照)を介して画像形成装置100から受信する。
【0061】
抽出部332は、解答情報に含まれる解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出する。詳細には、抽出部332は、解答用紙の画像のうち、解答情報に含まれる位置情報から特定される画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を問題毎に抽出する。
【0062】
一例として、第2通信部331が受信した解答用紙の画像が
図6に示す画像RGである場合には、抽出部332は、以下のようにして解答の文字列を抽出する。
図6を参照して、まず、抽出部332は、解答情報に含まれる位置情報を基に画像RGのうち部分P1の画像を特定し、部分P1の画像を文字認識することにより当該画像から文字列(この例では、「The show was not being far a failure.」)を抽出する。抽出部332は、当該文字列を問題1の解答の文字列とする。
【0063】
次いで、抽出部332は、解答情報に含まれる位置情報を基に画像RGのうち部分P2の画像を特定し、部分P2の画像を文字認識することにより当該画像から文字列(この例では、「Your idea is truly great, but it is an impractical.」)を抽出する。抽出部332は、当該文字列を問題2の解答の文字列とする。
【0064】
次いで、抽出部332は、解答情報に含まれる位置情報を基に画像RGのうち部分P3の画像を特定し、部分P3の画像を文字認識することにより当該画像から文字列(この例では、「D」)を抽出する。抽出部332は、当該文字列を問題3の解答の文字列とする。
【0065】
抽出部332により抽出された問題別の解答の文字列には、少なくとも1つの要素が含まれる。要素とは、文字(たとえば、アルファベット、漢字、ひらがな、カタカナ等)、数字、または記号である。抽出部332は、抽出した問題別の解答の文字列に2つ以上の要素が含まれる場合には(たとえば、
図6に示す画像RGにおける問題1の解答の文字列や問題2の解答の文字列など)、当該問題の解答の文字列に相当する部分の画像のうち各要素に相当する部分の画像の位置をさらに特定する。
【0066】
なお、抽出部332により抽出された問題別の解答の文字列に含まれる要素の数が1の場合には(たとえば、
図6に示す画像RGにおける問題3の解答の文字列など)、当該問題に含まれる1つの要素に相当する部分の画像は当該問題の解答の文字列に相当する部分の画像と一致する。
【0067】
再び
図4を参照して、評価部333は、抽出部332により抽出された解答の文字列を正解の文字列と照合することにより、解答の文字列の正誤を問題毎に評価する。正解の文字列は、記憶装置320に記憶されている第1テーブル324に対応付けられている。
【0068】
ここで、
図6および
図7を参照して、評価部333による評価方法について説明する。
図7は、第1テーブルの一例を示す図である。第1テーブル324には、問題毎に正解の文字列が対応付けられている。詳細には、第1テーブル324には、問題番号と、問題番号に対応する問題の正解の文字列とが対応付けられている。
【0069】
正解の文字列は、少なくとも1つの文字列のグループを含む。
図7に示す例では、問題1の正解の文字列は4つの文字列のグループを含み、問題2の正解の文字列は3つの文字列のグループを含み、問題3の正解の文字列は1つの文字列のグループを含む。
【0070】
1つの問題番号に対応付けられている全てのグループにおいて正解の文字列と解答の文字列とが一致する場合には、評価部333は当該問題番号に対応する問題の解答の文字列は正しいと評価する。一方、1つの問題番号に対応付けられているグループのうち少なくとも1つのグループにおいて正解の文字列と解答の文字列とが一致しない場合には、評価部333は正解の文字列と解答の文字列とが一致しないグループにおいて当該問題番号に対応する問題の解答の文字列は誤っていると評価する。
【0071】
一例として、第2通信部331が受信した解答用紙の画像が
図6に示す画像RGである場合には、評価部333は、以下のようにして解答の文字列の正誤を評価する。
図6および
図7を参照して、まず、評価部333は、抽出部332により抽出された問題1の解答の文字列を、第1テーブル324において問題番号「1」に対応付けられている正解の文字列と比較することにより、差分が生じているグループ(この例では、第3グループ)を特定する。評価部333は、問題1の解答の文字列は特定したグループ(この例では、第3グループ)において誤っていると評価する。
【0072】
次いで、評価部333は、抽出部332により抽出された問題2の解答の文字列を、第1テーブル324において問題番号「2」に対応付けられている正解の文字列と比較することにより、差分が生じているグループ(この例では、第1グループおよび第3グループ)を特定する。評価部333は、問題2の解答の文字列は特定したグループ(この例では、第1グループおよび第3グループ)において誤っていると評価する。
【0073】
次いで、評価部333は、抽出部332により抽出された問題3の解答の文字列を、第1テーブル324において問題番号「3」に対応付けられている正解の文字列と比較することにより、差分が生じているグループを特定する。この例では、差分が生じているグループはない。評価部333は、問題3の解答の文字列は正しいと評価する。
【0074】
再び
図4を参照して、第1生成部334は、評価部333の評価結果に基づいて少なくとも1つの添削画像を生成する。添削画像は、第1の添削画像、第2の添削画像、第3の添削画像、および第4の添削画像のうち少なくとも1つを含む。第1生成部334は、生成した少なくとも1つの添削画像の配置位置を読取部131により読み取られた解答用紙の画像における解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づいて決定する。その際、第1生成部334は、生成した少なくとも1つの添削画像が互いに重ならないように当該添削画像の配置位置を決定する。
【0075】
第1の添削画像は、正解の文字列と解答の文字列とが一致することを示す。第2の添削画像は、正解の文字列と解答の文字列との差分を示す。第3の添削画像は、正解の文字列と解答の文字列との差分に基づいた解説を示す。第4の添削画像は、評価結果に基づいた点数を示す。第4の添削画像は、正解の文字列と解答の文字列との差分に応じた点数を示す画像をさらに含んでもよい。第1生成部334は、第3の添削画像を生成する際に第2テーブル326を参照する。また、第1生成部334は、第4の添削画像を生成する際に第3テーブル328を参照する。
【0076】
ここで、
図8および
図9を参照して、第2テーブル326および第3テーブル328について説明する。
【0077】
図8は、第2テーブルの一例を示す図である。第2テーブル326には、正解の文字列のうちあらかじめ定められた文字列に対応する解説が対応付けられている。詳細には、第2テーブル326には、問題番号と、文字列のグループと、解説番号と、解説内容とが対応付けられている。
【0078】
図9は、第3テーブルの一例を示す図である。第3テーブル328には、正解の文字列のグループ別の点数と、問題別の点数とが対応付けられている。詳細には、第3テーブル328には、問題番号と、文字列のグループと、点数とが対応付けられている。
【0079】
ここで、
図4および
図6~
図10を参照して、第2通信部331が受信した解答用紙の画像が
図6に示す画像RGである場合を例に、第1生成部334による添削画像の生成方法と、生成した添削画像の配置位置の決定方法とについて説明する。
【0080】
図10は、添削画像の一例を示す図である。
図10に示す画像G1~画像G13は、読取部131により読み取られた解答用紙の画像が
図6に示す画像RGである場合に、第1生成部334により生成される添削画像の一例である。
【0081】
まず、第1生成部334は、問題1の解答に対応する添削画像(画像G1~G5)を生成する。画像G1、画像G2、および画像G3は、第2の添削画像の一例である。
【0082】
画像G1は、不要な文字列(この例では、「not」)を示す。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G1の配置位置を画像RGに含まれる不要な文字列(この例では、「not」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0083】
画像G2は、不足している文字列(この例では、「from」)を示す。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G2の配置位置を画像RGに含まれる差分が生じている文字列(この例では、「not being far」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0084】
画像G3は、挿入位置が誤っている文字列(この例では、「far」)と、当該文字列の正しい挿入位置とを示す。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G3の配置位置を画像RGに含まれる差分が生じている文字列(この例では、「not being far」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0085】
画像G4は、第3の添削画像の一例である。画像G4は、画像G41と画像G42とを含む。画像G41は、参照すべき解説の番号を示す。画像G42は、正解の文字列と差分が生じている文字列(この例では、「not being far」)、すなわち、評価部333により解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第3グループ)に対応する解説を示す。
【0086】
第1生成部334は、評価部333により解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第3グループ)に対応する解説番号を第2テーブル326から抽出し、抽出した解説番号を基に画像G41を生成する。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G41の配置位置を画像RGに含まれる正解の文字列と差分が生じており、解説対象である文字列(この例では、「not being far」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0087】
第1生成部334は、評価部333により解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第3グループ)に対応する解説内容を第2テーブル326から抽出し、抽出した解説内容を基に画像G42を生成する。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G42の配置位置を画像RGに含まれる対応する解答(この例では、問題1の解答)の文字列に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置(この例では、問題1の解答の文字列と問題2の解答の文字列との間)に決定する。
【0088】
画像G5は、第4の添削画像の一例である。画像G5は、画像G51と画像G52とを含む。画像G51は、解答の文字列と正解の文字列との差分に応じた減点数を示す。画像G52は、評価部333による評価結果に基づいて算出される得点数を示す。
【0089】
第1生成部334は、第3テーブル328を参照し、解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第3グループ)に対応付けられている点数を減点数として、画像G51を生成する。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G51の配置位置を画像RGに含まれる差分が生じている文字列(この例では、「not being far」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0090】
また、第1生成部334は、第3テーブル328を参照し、問題1に対応付けられている点数(この例では、8点)から、解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第3グループ)に対応付けられている点数(この例では、4点)を減算した点数を得点数として、画像G52を生成する。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G52の配置位置を画像RGに含まれる対応する解答(この例では、問題1の解答)の文字列に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置(この例では、問題1の解答の文字列の左側)に決定する。
【0091】
次いで、第1生成部334は、問題2の解答に対応する添削画像(画像G6~G11)を生成する。画像G6、画像G7、および画像G8は、第2の添削画像の一例である。
【0092】
画像G6は、挿入位置が誤っている文字列(この例では、「Truly」)と、当該文字列の正しい挿入位置とを示す。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G6の配置位置を画像RGに含まれる差分が生じている文字列(この例では、「Your idea is truly great,」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0093】
画像G7は、誤っている文字列(この例では、「Y」)と、当該文字をどのように修正すべきかを示す。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G7の配置位置を画像RGに含まれる誤っている文字列(この例では、「Y」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0094】
画像G8は、不要な文字列(この例では、「an」)を示す。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G8の配置位置を画像RGに含まれる不要な文字列(この例では、「an」)に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。
【0095】
画像G9および画像G10は、第3の添削画像の一例である。画像G9は、画像G91と画像G92とを含む。画像G10は、画像G101と画像G102とを含む。
【0096】
画像G91および画像G101は、参照すべき解説の番号を示す。画像G92は、正解の文字列と差分が生じている文字列(この例では、「Your idea is truly great,」)、すなわち、評価部333により解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第1グループ)に対応する解説を示す。画像G102は、正解の文字列と差分が生じている文字列(この例では、「it is an impractical.」)、すなわち、評価部333により解答の文字列が誤っていると評価されたグループ(この例では、第3グループ)に対応する解説を示す。
【0097】
第1生成部334は、画像G41と同様の方法で画像G91および画像G101を生成し、画像G41と同様の方法で画像G91および画像G101の配置位置を決定する。また、第1生成部334は、画像G42と同様の方法で画像G92および画像G102を生成し、画像G42と同様の方法で画像G92および画像G102の配置位置を決定する。
【0098】
画像G11は、第4の添削画像の一例である。画像G11は、画像G111と、画像G112と、画像G113とを含む。画像G111および画像G112は、解答の文字列と正解の文字列との差分に応じた減点数を示す。画像G113は、評価部333による評価結果に基づいて算出される得点数を示す。
【0099】
第1生成部334は、画像G51と同様の方法で画像G111および画像G112を生成し、画像G51と同様の方法で画像G111および画像G112の配置位置を決定する。また、第1生成部334は、画像G52と同様の方法で画像G113を生成し、画像G52と同様の方法で画像G113の配置位置を決定する。
【0100】
次いで、第1生成部334は、問題3の解答に対応する添削画像(画像G12および画像G13)を生成する。画像G12は、第1の添削画像の一例である。第1生成部334は、評価部333により問題3の解答の文字列が正しいと評価されたことに基づいて画像G12を生成する。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G12の配置位置を画像RGに含まれる対応する解答(この例では、問題3の解答)の文字列に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置に決定する。なお、画像G12の配置位置は、画像RGに含まれる対応する解答(この例では、問題3の解答)の文字列に相当する部分の画像の一部と重畳する位置であってもよい。
【0101】
画像G13は、第4の添削画像の一例である。第1生成部334は、第3テーブル328を参照し、問題3に対応付けられている点数(この例では、2点)を得点数として、画像G13を生成する。第1生成部334は、画像RGを参照して、画像G13の配置位置を画像RGに含まれる対応する解答(この例では、問題3の解答)の文字列に相当する部分の画像の近傍、かつ、画像RGに含まれる解答の文字列に相当する部分の全ての画像と重ならない位置(この例では、問題3の解答の文字列の左側)に決定する。
【0102】
なお、第1生成部334は、生成した添削画像のサイズを解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像のサイズに基づいて決定してもよい。
【0103】
再び
図4を参照して、第2通信部331は、添削情報を通信インターフェイス303(
図3参照)を介して画像形成装置100に送信する。添削情報は、第1生成部334により生成された少なくとも1つの添削画像(たとえば、
図10における画像G1~G13)と、当該画像の配置位置を示す位置情報とを含む。各添削画像の配置位置は、第2通信部331が受信した解答用紙の画像のうち各問題の解答の文字列に相当する部分の画像の位置との相対的な位置である。
【0104】
第2通信部331は、第1生成部334により生成された少なくとも1つの添削画像と当該画像の配置位置を示す位置情報とを添削画像毎に1つのパケットにして送信する。これにより、添削情報の送信中に通信が途絶えた場合であっても、情報処理装置300は画像形成装置100に未着のパケットのみを再送すればよいので、通信の負荷を抑えることができる。
【0105】
なお、第2通信部331は、第1生成部334により生成された添削画像を問題毎に合成し、合成した画像(以下、「合成画像」とも称する)と、当該合成画像の配置位置を示す位置情報とを画像形成装置100に送信してもよい。その場合には、合成画像の配置位置は、第2通信部331が受信した解答用紙の画像のうち各問題の解答の文字列に相当する部分の画像の位置との相対的な位置である。
【0106】
第1通信部133は、添削情報を通信インターフェイス103(
図2参照)を介して情報処理装置300から受信する。
【0107】
第2生成部134は、情報処理装置300から受信した少なくとも1つの添削画像を解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づいて用紙に配置するための印刷データを生成する。当該印刷データは、印刷対象領域における添削画像の配置位置を示す。第2生成部134は、読取部131により読み取られた解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置と、添削情報に含まれる位置情報とに基づいて当該印刷データを生成する。
【0108】
印刷部135は、第2生成部134により生成された印刷データに基づいて添削画像を読取部131による読み取りが行われた解答用紙に印刷する。これにより、受験者により解答が書き込まれた解答用紙に添削画像が印刷される。添削画像が印刷された解答用紙は、第2トレイ108(
図1参照)に排出される。一例として、
図11に示すような解答用紙ASが第2トレイ108に排出される。
【0109】
図11は、添削画像が印刷された解答用紙の一例を示す図である。
図11に示す解答用紙ASは、読取部131により読み取られた解答用紙の画像が
図6に示す画像RGであり、第1生成部334により生成された添削画像が
図10に示す画像G1~G13である場合に排出される解答用紙の一例を示す。
【0110】
図11に示すように、解答用紙ASは受験者により解答が書き込まれた解答用紙であり、解答用紙ASには、情報処理装置300により生成された添削画像(画像G1~G13)が印刷されている。解答用紙ASにおいて、添削画像(画像G1~G13)は受験者により書き込まれた解答の文字列の位置に応じて配置されている。
【0111】
(4.処理)
図4および
図12を参照して、添削システム1で実行される処理の一例について説明する。
図12は、添削処理の一例を示すフローチャートである。
【0112】
ステップS1において、画像形成装置100は、解答用紙を走査して画像を読み取る。
【0113】
ステップS2において、画像形成装置100は、ステップS1で読み取った解答用紙の画像を、記憶装置120に記憶されている解答用紙のサンプル画像SGと比較することにより、ステップS1で読み取った解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像(部分画像)の位置を特定する。
【0114】
ステップS3において、画像形成装置100は、解答情報を送信する。解答情報は、ステップS1で読み取った画像と、ステップS2で特定した部分画像の位置を示す位置情報とを含む。
【0115】
ステップS4において、情報処理装置300は、解答情報を受信する。
【0116】
ステップS5において、情報処理装置300は、解答情報に含まれる解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出する。
【0117】
ステップS6において、情報処理装置300は、ステップS5で抽出した解答の文字列を、記憶装置320に記憶されている正解の文字列と照合することにより、解答の文字列の正誤を問題毎に評価する。
【0118】
ステップS7において、情報処理装置300は、ステップS6の評価結果に基づいて少なくとも1つの添削画像を生成する。
【0119】
ステップS8において、情報処理装置300は、ステップS7で生成した添削画像の配置位置を決定する。
【0120】
ステップS9において、情報処理装置300は、添削情報を画像形成装置100に送信する。添削情報は、ステップS7で生成した添削画像と、ステップS8で決定した配置位置を示す位置情報とを含む。
【0121】
ステップS10において、画像形成装置100は、添削情報を受信する。
【0122】
ステップS11において、画像形成装置100は、情報処理装置300から受信した少なくとも1つの添削画像を解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づいて用紙に配置するための印刷データを生成する。詳細には、画像形成装置100は、ステップS1において読み取った解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置と、添削情報に含まれる位置情報とに基づいて当該印刷データを生成する。
【0123】
ステップS12において、画像形成装置100は、ステップS11において生成した印刷データに基づいて添削画像をステップS1で画像を読み取った解答用紙、すなわち、受験者により解答が書き込まれた解答用紙に印刷する。
【0124】
ステップS12の後、画像形成装置100は、
図12に示す一連の処理を終了する。
【0125】
このように、実施の形態によれば、添削画像が解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づいて用紙に配置される。これにより、添削画像が見えづらくなることが抑制される。
【0126】
また、実施の形態によれば、添削画像は、受験者が解答を書き込んだ解答用紙に印刷される。ゆえに、受験者は、自身が解答を書き込んだ解答用紙を用いて復習することができる。
【0127】
また、実施の形態によれば、読取部131により読み取られた解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置が画像形成装置100により特定されることから、情報処理装置300における処理の負荷が軽減される。
【0128】
また、実施の形態によれば、解答の文字列が正しい場合には、正解の文字列と解答の文字列とが一致することを示す第1の添削画像が印刷される。これにより、受験者は、解答の文字列が正しいことを把握することができる。
【0129】
また、実施の形態によれば、解答の文字列が誤っている場合には、正解の文字列と解答の文字列との差分を示す第2の添削画像が印刷される。これにより、受験者は、誤り箇所を把握することができる。
【0130】
また、実施の形態によれば、解答の文字列が誤っている場合には、正解の文字列と解答の文字列との差分に基づいた解説を示す第3の添削画像が印刷される。これにより、誤り箇所に応じた解説を受験者に提示することができる。ゆえに、受験者は効率よく復習することができる。
【0131】
また、実施の形態によれば、解答の文字列の正誤に関する評価結果に基づいた点数を示す第4の添削画像が印刷される。これにより、受験者は点数を把握することができる。
【0132】
また、実施の形態によれば、解答の文字列が誤っている場合には、正解の文字列と解答の文字列との差分に応じた点数を示す画像が印刷される。これにより、受験者は誤り箇所における点数を把握することができる。
【0133】
また、実施の形態によれば、添削画像のサイズは解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像のサイズに基づいて決定される。これにより、添削画像が見えづらくなることが抑制される。
【0134】
なお、解答の文字列には、少なくとも1つの文字、少なくとも1つの数字、および/または少なくとも1つの記号が含まれていればよい。上記では、英語のテストを例に添削画像の生成について説明したが、上述の実施の形態によれば、正解の文字列に数式が含まれる場合や、正解の文字列に化学式が含まれる場合等においても、添削画像を解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づいて用紙に配置することができる。また、解答の文字列の正誤に応じた添削画像の印刷が可能となる。
【0135】
また、
図3に示すプログラム322は、以下に示す添削方法をコンピュータに実行させるための添削プログラムであってもよい。当該添削方法は、スキャナー104に記述式の解答用紙を走査させて画像を読み取らせることと、解答用紙の画像を文字認識することにより当該画像から解答の文字列を抽出することと、抽出された解答の文字列を正解の文字列と照合することにより解答の文字列の正誤を評価することと、解答の文字列の正誤に関する評価結果に基づいて添削画像を生成することと、添削画像を解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置に基づき用紙に配置する印刷データを生成することとを備える。
【0136】
また、特定部132は、情報処理装置300に設けられてもよい。その場合には、解答用紙のサンプル画像SGは記憶装置320に記憶されているものとする。また、その場合には、第2通信部331は添削情報に加え、特定部132により特定された位置、すなわち、第2通信部331が受信した解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置を示す位置情報を画像形成装置100に送信する。また、第2生成部134は、情報処理装置300から受信した情報、すなわち、解答用紙の画像のうち解答の文字列に相当する部分の画像の位置を示す位置情報と、添削情報に含まれる位置情報とに基づいて印刷データを生成する。そして、印刷部135は、当該印刷データに基づいて添削画像を読取部131による読み取りが行われた解答用紙に印刷する。
【0137】
また、上記では、添削画像は解答が書き込まれた解答用紙そのものに印刷されたが、解答が書き込まれた解答用紙がコピーされた用紙に印刷されてもよい。
【0138】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0139】
1 添削システム、100 画像形成装置、101,301 プロセッサー、102,302 主メモリー、103,303 通信インターフェイス、104 スキャナー、105 プリンター、106 操作パネル、107 第1トレイ、108 第2トレイ、119,319 内部バス、120,320 記憶装置、122,322 プログラム、131 読取部、132 特定部、133 第1通信部、134 第2生成部、135 印刷部、300 情報処理装置、305 操作インターフェイス、306 表示インターフェイス、307 光学ドライブ、307A 光学ディスク、310 入力装置、311 ディスプレイ、324 第1テーブル、326 第2テーブル、328 第3テーブル、331 第2通信部、332 抽出部、333 評価部、334 第1生成部。