(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183538
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】四角ボトル
(51)【国際特許分類】
B65D 1/46 20060101AFI20221206BHJP
B65D 1/02 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
B65D1/46
B65D1/02 221
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021090902
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】田中 敏正
【テーマコード(参考)】
3E033
【Fターム(参考)】
3E033AA01
3E033BA16
3E033BA18
3E033CA02
3E033CA05
3E033DA03
3E033DB01
3E033DC03
3E033EA05
3E033EA06
3E033EA07
3E033FA03
3E033GA02
(57)【要約】
【課題】横凹リブの端部周辺における塑性変形を抑制する。
【解決手段】四角ボトル1は、パネル面部15、16とコーナー面部17とが交互に配置される四角ボトル1であって、4つのパネル面部15、16は、周方向に延びる横凹リブ24が設けられた第1パネル面部15を備え、第1パネル面部15に隣り合うコーナー面部17には、コーナー面部17の正面視において、3つの角部を有する三角形状を呈する補強部33が設けられ、3つの角部のうちの1つの角部は、横凹リブ24における周方向の端部24aに対して、周方向に対向している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル面部とコーナー面部とが交互に配置される四角ボトルであって、
4つの前記パネル面部は、周方向に延びる横凹リブが設けられた第1パネル面部を備え、
前記第1パネル面部に隣り合う前記コーナー面部には、前記コーナー面部の正面視において、3つの角部を有する三角形状を呈する補強部が設けられ、
前記3つの角部のうちの1つの角部は、前記横凹リブにおける周方向の端部に対して、周方向に対向している、四角ボトル。
【請求項2】
前記補強部は、前記コーナー面部と、前記コーナー面部を挟んで前記第1パネル面部の反対側に位置するパネル面部である第2パネル面部と、にわたって設けられている、請求項1に記載の四角ボトル。
【請求項3】
前記コーナー面部の正面視において、前記補強部は、前記1つの角部を頂角としてボトル軸方向に対称な二等辺三角形状である、請求項1または2に記載の四角ボトル。
【請求項4】
前記補強部の外周部は、前記外周部の全周にわたって延びるとともにボトル径方向の内側に窪む環状溝である、請求項1から3のいずれか1項に記載の四角ボトル。
【請求項5】
前記補強部は、前記第1パネル面部を周方向に挟む一対の前記コーナー面部のそれぞれに設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の四角ボトル。
【請求項6】
前記横凹リブにおける周方向の端部は、周方向に開口している、請求項1から5のいずれか1項に記載の四角ボトル。
【請求項7】
4つの前記パネル面部のうち、ボトル軸を挟んで対向する2つの前記第1パネル面部にそれぞれ、前記横凹リブが設けられている、請求項1から6のいずれか1項に記載の四角ボトル。
【請求項8】
前記パネル面部および前記コーナー面部は、胴部に備えられ、
前記胴部におけるボトル軸方向の中央部には、ウエスト部が設けられ、
前記横凹リブおよび前記補強部は、前記ウエスト部よりも口部側に配置されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の四角ボトル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四角ボトルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パネル面部とコーナー面部とが交互に配置される四角ボトルが知られている(例えば、下記特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-7166号公報
【特許文献2】特開2009-57082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、環境問題から、この種の四角ボトルの軽量化が強く求められている。軽量化により四角ボトルの肉厚が小さくなると、四角ボトルの剛性が低くなる。この問題を解決するため、パネル面部に、周方向に延びる横凹リブを設けることが考えられる。
しかしながらこの場合、内容物が充填されたボトルのライン搬送時において、隣り合うボトル同士の衝突や押し合いによりボトルに衝撃力(ラインプレッシャー)が生じたり、ボトルの熱充填時及び内容物の冷却による減圧変形時における変形が生じたりするときに、横凹リブの端部に隣接する箇所に折れ変形(塑性変形)が生じる場合がある。
【0005】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、横凹リブの端部周辺における塑性変形を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
<1>本発明の一態様に係る四角ボトルは、パネル面部とコーナー面部とが交互に配置される四角ボトルであって、4つの前記パネル面部は、周方向に延びる横凹リブが設けられた第1パネル面部を備え、前記第1パネル面部に隣り合う前記コーナー面部には、前記コーナー面部の正面視において、3つの角部を有する三角形状を呈する補強部が設けられ、前記3つの角部のうちの1つの角部は、前記横凹リブにおける周方向の端部に対して、周方向に対向している。
【0007】
補強部の3つの角部のうちの1つの角部が、横凹リブにおける周方向の端部に対して、周方向に対向している。したがって、横凹リブの端部に生じた応力が周方向に伝播するときに、まず、この応力を補強部の1つの角部に伝播させ、その後、この応力を、補強部の形状に倣ってボトル軸方向に分散させることができる。よって、横凹リブの端部に生じた応力を分散させ易くすることが可能になり、横凹リブの端部周辺における塑性変形を抑制することができる。
【0008】
<2>上記<1>に係る四角ボトルでは、前記補強部は、前記コーナー面部と、前記コーナー面部を挟んで前記第1パネル面部の反対側に位置するパネル面部である第2パネル面部と、にわたって設けられている構成を採用してもよい。
【0009】
補強部が、コーナー面部と第2パネル面部とにわたって設けられている。したがって、ボトル成型時における賦形性を高めるとともに、補強部自身が窪むことを抑制することができる。
【0010】
<3>上記<1>または<2>に係る四角ボトルでは、前記コーナー面部の正面視において、前記補強部は、前記1つの角部を頂角としてボトル軸方向に対称な二等辺三角形状である構成を採用してもよい。
【0011】
コーナー面部の正面視において、補強部は、前記1つの角部を頂角としてボトル軸方向に対称な二等辺三角形状である。したがって、この補強部に伝播された応力を、ボトル軸方向に効果的に分散させることができる。
【0012】
<4>上記<1>から<3>のいずれか1項に係る四角ボトルでは、前記補強部の外周部は、前記外周部の全周にわたって延びるとともにボトル径方向の内側に窪む環状溝である構成を採用してもよい。
【0013】
補強部の外周部が、環状溝である。したがって、例えば、補強部自身が窪むことを効果的に抑制すること等ができる。
【0014】
<5>上記<1>から<4>のいずれか1項に係る四角ボトルでは、前記補強部は、前記第1パネル面部を周方向に挟む一対の前記コーナー面部のそれぞれに設けられている構成を採用してもよい。
【0015】
補強部が、第1パネル面部を周方向に挟む一対のコーナー面部のそれぞれに設けられている。したがって、横凹リブの周方向の両端部を補強することができる。
【0016】
<6>上記<1>から<5>のいずれか1項に係る四角ボトルでは、前記横凹リブにおける周方向の端部は、周方向に開口している構成を採用してもよい。
【0017】
横凹リブにおける周方向の端部が、周方向に開口している。したがって、例えば、横凹リブにおける周方向の端部が、横凹リブの側壁によって周方向の外側から閉塞されている場合に比べて、横凹リブにおける周方向の端部周辺が塑性変形し易くなっている。そのため、補強部によって横凹リブの端部周辺における塑性変形を抑制することができるという作用効果が、顕著に奏功される。
【0018】
<7>上記<1>から<6>のいずれか1項に係る四角ボトルでは、4つの前記パネル面部のうち、ボトル軸を挟んで対向する2つの前記第1パネル面部にそれぞれ、前記横凹リブが設けられている構成を採用してもよい。
<8>上記<1>から<7>のいずれか1項に係る四角ボトルでは、前記パネル面部および前記コーナー面部は、胴部に備えられ、前記胴部におけるボトル軸方向の中央部には、ウエスト部が設けられ、前記横凹リブおよび前記補強部は、前記ウエスト部よりも口部側に配置されている構成を採用してもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、横凹リブの端部周辺における塑性変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態に係る角形ボトルの斜視図である。
【
図2】
図1に示す角形ボトルにおいて第1パネル面部を正面視した図である。
【
図3】
図1に示す角形ボトルにおいて第2パネル面部を正面視した図である。
【
図4】
図1に示す角形ボトルの要部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、
図1から
図4を参照し、本発明の一実施形態に係る角形ボトル1(四角ボトル)について説明する。
角形ボトル1は、
図1に示されるように、口部11、肩部12、胴部13、および底部14が、ボトル軸O方向(上下方向)に沿って上方から下方に向けてこの順に連設されて構成されている。
以下、上下方向から見て、ボトル軸Oに交差する方向を径方向といい、ボトル軸O回りに周回する方向を周方向という。
【0022】
なお、角形ボトル1は、射出成形により有底筒状に形成されたプリフォームが、ブロー成形されて形成され、例えば、ポリエチレンテレフタレート、若しくはポリプロピレンなどの合成樹脂材料で一体に形成されている。口部11には、図示しないキャップが装着される。
角形ボトル1の内容積は、例えば200ml以上4000ml以下の内容物が充填される大きさとなっている。図示の例では、角形ボトル1は、2000mlの内容物が充填されるのに用いられる大きさとなっている。
【0023】
胴部13は、ボトル軸Oに直交する横断面視が角形状となるように、周方向にコーナー面部17を介して連結された複数のパネル面部15、16を備えている。
各パネル面部15、16における周方向の中央部の外周面はそれぞれ、ボトル軸Oに直交する横断面視でほぼ真直ぐ延びている。各パネル面部15、16における周方向の端部15a、16aの外周面はそれぞれ、前記中央部の外周面に対して傾斜した状態で、前記横断面視でほぼ真直ぐ延びている。
【0024】
ただし、端部15a、16aの外周面は、前記横断面視で径方向の外側に向けて凸となる曲面であってもよい。
また、各パネル面部15、16の外周面が、周方向の全長にわたって前記横断面視でほぼ真直ぐに延びていてもよい。各パネル面部15、16の端部15a、16aが、中央部に対して傾斜していなくてもよく、曲面でなくてもよい。各パネル面部15、16の端部15a、16aが、前記横断面視で、前記中央部と同一直線上に配置されていてもよい。
【0025】
コーナー面部17は、周方向に隣り合うパネル面部15、16における周方向の端部同士を連結する。コーナー面部17は、周方向に幅を有し、上下方向に延びる帯状に形成されている。各コーナー面部17の外周面はそれぞれ、ボトル軸Oに直交する横断面視でほぼ真直ぐ延びていてもよく、径方向の外側に向けて凸となる曲線状に形成されていてもよい。コーナー面部17と、パネル面部15、16と、の間には、ボトル軸O方向に延びる稜線が設けられている。
【0026】
胴部13は、ボトル軸Oに直交する横断面視で長方形状を呈し、長辺を形成する第1パネル面部15と、短辺を形成する第2パネル面部16と、がコーナー面部17を介して連設されて構成されている。図示の例では、第2パネル面部16における周方向の長さは、第1パネル面部15における周方向の長さの半分より長くなっている。肩部12および底部14も、胴部13と同様に、ボトル軸Oに直交する横断面視で長方形状を呈する。
【0027】
胴部13において、パネル面部15、16とコーナー面部17とは、交互に配置される。2つの第1パネル面部15は、ボトル軸Oを挟んで対向している。2つの第1パネル面部15は、同等の形状である。2つの第2パネル面部16は、ボトル軸Oを挟んで対向している。2つの第2パネル面部16は、同等の形状である。なお、第1パネル面部15の形状と第2パネル面部16の形状とは、異なっている。
【0028】
ここで、2つの第1パネル面部15が同等の形状であることは、2つの第1パネル面部15の外形状などが同等であることのみならず、以下に説明する窪みなども含めた形状が同等であることを意味する。2つの第2パネル面部16が同等の形状であることも同様である。
【0029】
胴部13におけるボトル軸O方向の中央部には、周方向の全長にわたって連続して延びる周溝21が形成されている。周溝21のうち、第1パネル面部15に位置する部分に、周溝21の深さより深い指当て用凹部21aが配設されている。指当て用凹部21aは、第1パネル面部15における中央部に配設されている。周溝21は、胴部13にウエスト部18を形成する。ウエスト部18は、胴部13において局所的に小径となっている部分である。
【0030】
第1パネル面部15における周溝21よりも上方に位置する部分(以下、上部主壁19という)には、横凹リブ24と、補助リブ25と、が設けられている。横凹リブ24と、補助リブ25と、はいずれも径方向の内側に窪んでいる。横凹リブ24は、上部主壁19における上下方向の中央部に配置されている。補助リブ25は、横凹リブ24をボトル軸O方向に挟んで一対設けられている。補助リブ25はなくてもよい。
【0031】
横凹リブ24は、上部主壁19(第1パネル面部15)の周方向の全長にわたって延びている。横凹リブ24は、上部主壁19を周方向に横断している。横凹リブ24における周方向の端部24aは、第1パネル面部15の端部15aに位置している。横凹リブ24における周方向の端部24aは、周方向に開口している。横凹リブ24における周方向の端部24aは、横凹リブ24の側壁によって周方向の外側から閉塞されていない。
【0032】
なお図示の例では、第2パネル面部16における周溝21よりも上方に位置する部分にも、径方向の内側に窪む凹部が複数設けられているが、これらの凹部はなくてもよい。さらに、図示の例では、各パネル面部15、16における周溝21よりも下方に位置する部分には、径方向の内側に窪む凹部が複数設けられているが、これらの凹部はなくてもよい。
【0033】
ところで、角形ボトル1には、4つのコーナー面部17が設けられている。4つのコーナー面部17はいずれも、第1パネル面部15に隣り合っている。各コーナー面部17において、周溝21よりも上方に位置する部分には、3つの補強リブ29が設けられている。複数の補強リブ29は、ボトル軸O方向に間隔をあけて配置されている。本実施形態では、複数の補強リブ29は、いずれも環状溝30を備えている。環状溝30は、各補強リブ29の外周部に設けられている。環状溝30は、各補強リブ29の外周部の全周にわたって延びている。環状溝30は、ボトル径方向の内側に窪む。
【0034】
3つの補強リブ29のうち、ボトル軸O方向の中央に位置する補強リブ29は、補強部33として機能する。補強部33は、横凹リブ24に対応している。補強部33は、横凹リブ24に対して周方向に隣り合っている。補強部33は、ボトル軸O方向に横凹リブ24よりも大きい。
【0035】
図2に示すように、補強部33は、第1パネル面部15を周方向に挟む一対のコーナー面部17のそれぞれに設けられている。補強部33は、横凹リブ24を周方向に挟み込む位置に配置されている。第1パネル面部15の正面視において、補強部33は、横凹リブ24を基準として周方向に対称に配置されている。横凹リブ24および補強部33は、ウエスト部18よりも口部11側に配置されている。
【0036】
図4に示すように、補強部33(補強部33の外周部に設けられた環状溝30)は、コーナー面部17の正面視において、3つの角部34を有する三角形状を呈する。3つの角部34のうちの1つの角部34aは、横凹リブ24における周方向の端部24aに対して、周方向に対向している。前記1つの角部34aと横凹リブ24の端部24aとの周方向の間隔は、例えば、コーナー面部17の周方向の大きさや補強部33の周方向の大きさよりも小さい。前記正面視において、補強部33は、鈍角である1つの角部34aを頂角としてボトル軸O方向に対称な二等辺三角形状である。なお前記正面視において、補強部33は正三角形状であってもよい。前記1つの角部34aが鋭角であってもよい。
【0037】
補強部33は、コーナー面部17と第2パネル面部16とにわたって設けられている。本実施形態では、前記3つの角部34aのうちの前記1つ角部34aは、コーナー面部17に位置している。前記3つの角部34aのうちの残りの2つの角部34bは、第2パネル面部16の端部16aに位置している。
【0038】
なお図示の例では、各コーナー面部17において、周溝21よりも下方に位置する部分にも、補強リブが設けられているが、これらの補強リブはなくてもよい。補強リブ29のうち、補強部33以外の補強リブ29がなくてもよい。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係る角形ボトル1によれば、補強部33の3つの角部34のうちの1つの角部34aが、横凹リブ24における周方向の端部24aに対して、周方向に対向している。したがって、横凹リブ24の端部24aに生じた応力が周方向に伝播するときに、まず、この応力を補強部33の1つの角部34aに伝播させ、その後、この応力を、補強部33の形状に倣ってボトル軸O方向に分散させることができる。よって、横凹リブ24の端部24aに生じた応力を分散させ易くすることが可能になり、横凹リブ24の端部24a周辺における塑性変形を抑制することができる。
【0040】
コーナー面部17の正面視において、補強部33は、前記1つの角部34aを頂角としてボトル軸O方向に対称な二等辺三角形状である。したがって、この補強部33に伝播された応力を、ボトル軸O方向に効果的に分散させることができる。
補強部33が、第1パネル面部15を周方向に挟む一対のコーナー面部17のそれぞれに設けられている。したがって、横凹リブ24の周方向の両端部24aを補強することができる。
【0041】
横凹リブ24における周方向の端部24aが、周方向に開口している。したがって、例えば、横凹リブ24における周方向の端部24aが、横凹リブ24の側壁によって周方向の外側から閉塞されている場合に比べて、横凹リブ24における周方向の端部24a周辺が塑性変形し易くなっている。そのため、補強部33によって横凹リブ24の端部24a周辺における塑性変形を抑制することができるという作用効果が、顕著に奏功される。
【0042】
補強部33が、コーナー面部17と第2パネル面部16とにわたって設けられている。したがって、ボトル成型時における賦形性を高めるとともに、補強部33自身が窪むことを抑制することができる。
補強部33の外周部が、環状溝30である。したがって、例えば、補強部33自身が窪むことを効果的に抑制すること等ができる。
【0043】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0044】
横凹リブ24および補強部33が、ウエスト部18よりも底部14側に配置されていてもよい。ウエスト部18(周溝21)がなくてもよい。
横凹リブ24における周方向の端部24aが、周方向に開口していなくてもよい。
横凹リブ24が、全てのパネル面部15、16に設けられていてもよい。横凹リブ24が、1つのパネル面部15、16にのみ設けられていてもよい。
胴部13が、ボトル軸Oに直交する横断面視で正方形状を呈していてもよい。
【0045】
補強部33が、横凹リブ24に対する周方向の両側に配置されていなくてもよい。補強部33が、横凹リブ24に対して周方向の片側にのみ配置されていてもよい。
補強部33の外周部が環状溝30でなくてもよい。例えば、補強部33の外周部が、環状の突リブであってもよい。補強部33の全体が凹部であってもよく、つまり、補強部33が三角形状の凹部であってもよい。
コーナー面部17の正面視において、補強部33が、1つの角部34aを頂角としてボトル軸O方向に対称な二等辺三角形状でなくてもよい。例えば、前記正面視において、補強部33が、ボトル軸O方向に非対称な形状であってもよい。
補強部33が、コーナー面部17と、第2パネル面部16と、にわたって設けられていなくてもよい。例えば、補強部33が、コーナー面部17にのみ設けられていてもよい。3つの角部34の全てが、コーナー面部17に配置されていてもよい。
【0046】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0047】
1 角形ボトル(四角ボトル)
11 口部
13 胴部
15、16 パネル面部
17 コーナー面部
18 ウエスト部
24 横凹リブ
24a 端部
30 環状溝
33 補強部
34 3つの角部
34a 1つの角部
O ボトル軸