(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018366
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】殺菌済空気供給システム及び対面空気遮蔽テーブル
(51)【国際特許分類】
A62B 18/02 20060101AFI20220120BHJP
A62B 29/00 20060101ALI20220120BHJP
A61M 16/10 20060101ALI20220120BHJP
C01B 13/02 20060101ALI20220120BHJP
C01B 13/10 20060101ALI20220120BHJP
A47B 13/08 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
A62B18/02 A
A62B29/00
A61M16/10 Z
C01B13/02 B
C01B13/10 D
A47B13/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121429
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】303002055
【氏名又は名称】白川 利久
(72)【発明者】
【氏名】白川利久
【テーマコード(参考)】
2E185
3B053
4G042
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185CB04
2E185CC06
2E185CC16
3B053PC07
4G042BA01
4G042BA02
4G042BA11
4G042BB01
4G042BB06
4G042CA03
4G042CE02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】病原菌で汚染された空気の中を個人が活動できることを特徴とする殺菌済空気供給システムを提供する。
【解決手段】殺菌済空気充填ボンベと、気密マスクと、前記殺菌済空気充填ボンベと前記気密マスクに開口端を持つ接続管からなる個人が携行可能な殺菌済空気供給システムであって、殺菌済空気充填ボンベに多重殺菌済空気を装荷することにより十分に殺菌された空気を供給する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌済空気供給システムは、殺菌済空気充填ボンベ(1)と、気密マスク(2)と、前記ボンベ側と前記マスク側に開口端を持つ接続管(3)からなり、
殺菌済空気充填ボンベ(1)は、気密容器(11)と、前記気密容器(11)に敷設した自転車タイヤ用バルブ(12)と、前記気密容器(11)に充填した殺菌済空気からなり、
気密マスク(2)は、ゴム紐で口鼻の周りに密着された不織布(21)と、前記不織布(21)鼻腔出口部分を覆う逆止フィルム(22)と、接続管挿し込み部(4)からなり、
開閉コック(31)を敷設した接続管(3)端を殺菌済空気充填ボンベ(1)側出口に挿し込み、接続管(3)他端を接続管挿し込み部(4)に固着してなり、
病原菌で汚染された空気の中を個人が活動できることを特徴とする殺菌済空気供給システム。
【請求項2】
請求項1における殺菌済空気は、細菌で汚染された外気を多重に殺菌したことを特徴とする多重殺菌済空気。
【請求項3】
殺菌済空気充填ボンベ(1)と、気密マスク(2)と、接続管(3)からなる請求項1の殺菌済空気供給システムにおいて、
酸化マグネシウム格子(50)を装荷した殺菌済空気充填ボンベ(1)に過酸化水素を充填し、
自転車タイヤ用バルブ(12)内部に窒素吸着済ゼオライト円筒(40)を装着し。
酸素と窒素からなる人工空気を放出させ、
病原菌で汚染された空気の中を個人が活動できることを特徴とする人工空気供給システム。
【請求項4】
対面空気遮蔽テーブルは、テーブルの対面者との間に具備した上昇気流吹出口(51)と、テーブル下に具備した請求項1の殺菌済空気充填ボンベ(1)からなり、
対面者の吐息を遮蔽できることを特徴とする対面空気遮蔽テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
酸素吸入器ボンベをキャリアに載せて移動する人はいる。
ペットボトルを携行している人はいる。
高級料理店ではテーブルチャージ料金を取る所がある。 電車運賃に殺菌空気ボトル料金を含める。
酸素ガス発生装置は、空気を圧縮して吸着剤(合成ゼオライト)により空気中の窒素を吸着除去して、酸素を得る。合成ゼオライトは、ある一定の窒素を吸着すると、それ以上窒素を吸着できなくなるから、窒素を十分吸着した合成ゼオライトを減圧して合成ゼオライトから窒素を脱着させる。そうすると合成ゼオライトは再び窒素を吸着する。脱着した窒素は空気中に放出するか、別途ボンベに充填する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルスで大騒ぎしている。重症または死亡に至るのは、持病のある高齢者のようである。持病を持った高齢者はインフルエンザやノロウイルスやその他伝染病で重症または死亡した。エクモの様な多数の医療従事者がいないと稼働できないような機器を、持病のある高齢者に適用するのは問題である。
新型コロナウイルスが怖くて、これまで通院していた病院に行かなくなったようである。それなら、今まで通院していたのは何のためだったのか。恐らく、心配事がなさ過ぎて不安のあまり、通院でもするしかなくなったのだろう。新型コロナウイルスと言う心配事が明白になったため漠然とした不安から解放された。通院する必要がない人々が何らかの病気を見つけて1週間に6~7回通院していた節がある。
新型コロナウイルス騒動が沈静化しても通院しなくなり、健康保険赤字が解消するかというと、そうはならない。新型コロナウイルス込みで通院する。厚生省が通院自粛の広報活動をすると医師会が黙ってはいない。
コロナ感染者の2/3は、20代~30代で、無症状者であるようだ。それも長時間濃厚接触を前提としたホストクラブとかキャバクラで重点的に検査しての話である。多くの人はホストクラブとかキャバクラとかには行かないし、通勤も満員電車でなければ長時間濃厚接触はしない(電車は換気を心がけている。車内壁に除菌コート)。
1日当たり感染者数が千人規模で、100日程度経過してもインフルエンザ並みの街である。人々の意識が慣れっこになることが望ましい。ただし、免疫期間は長くて4か月程度だろう。インフルエンザワクチンは、毎年射つが効果は3か月程度である。
問題は、長時間濃厚接触をした人が街中を移動することである。すると、街中の歩行者道路や街中の店の空気中にはコロナウイルスが漂い続けていることを前提に街中の生活を楽しまねばならない。持病持ちの高齢者も街中の生活を楽しむことが街の活性化に寄与する。
今後、毎年新型ウイルスが出てくるだろうから、積極的に発祥地に人(戦争カメラマン等紛争地に行く1発家。彼等をマスコミで持ち上げる)を派遣して周辺空気・下水を採取させて高価買取し培養しワクチン製造までをシステム化する必要がある。時間が掛かるから、それまでの即効的技術が待たれる。
在宅働き、人口の地方分散もあるだろうが難しい。コロナ以前から仙台や博多や札幌や八王子からデパートは撤退している(過疎地の小学校は廃校になっている)。分散は非効率で稠密は効率がよい。空襲に遭った都市部から千万が鄙に逃れたが、戦後すぐに都市部に戻った。広島では、1年も経たないうちに闇市が立ち利権をめぐってヤクザ戦争が起きた。
昔は、革新進歩的とされる人が「労働者の生き血を吸う経営者は悪」と言っていたのをマスコミ業者が囃したが、今回のコロナ禍で経営者こそ大事で救済しなければならないということが分かった。英国は、役者・俳優・タレント救済のために文化部門支援を表明し、VAT減税も表明している。革新進歩的とされる人やマスコミ業者の言うことと反対の事を心がけておくことが大事である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
酸素ガス発生装置で発生させた酸素の中に新型コロナウイルスが混じっていることである。
新型コロナウイルスを殺菌するには、「オゾンの中に長時間晒す」、「320ナノメートルの紫外線を発光するLEDランプ中に長時間晒す」、「高温の中に長時間晒す」ことが考えられる。
問題は、酸素だけだと火災が大規模になる恐れが有ることである。
空気は、酸素の他に炭酸ガス、水蒸気、窒素、アルゴン、その他微量気体成分を含有する。炭酸ガス、水蒸気、窒素は自分の呼気から供給して長時間長期間酸素を吸い続けるとアルゴン、その他微量気体成分が不足する。場合によっては無害な細菌やカビも不足するかもしれない。人の健康や遺伝に何らかの不都合が生じるかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
手段1は殺菌済空気供給システムである。
殺菌済空気供給システムは、殺菌済空気充填ボンベ(1)と、気密マスク(2)と、前記ボンベ側と前記マスク側に開口端を持つ接続管(3)からなる。
殺菌済空気充填ボンベ(1)は、気密容器(11)と、前記気密容器(11)に敷設した自転車タイヤ用バルブ(12)と、前記気密容器(11)に充填した殺菌済空気からなる。
気密マスク(2)は、ゴム紐で口鼻の周りに密着された不織布(21)と、前記不織布(21)鼻腔出口部分を覆う逆止フィルム(22)と、接続管挿し込み部(4)からなる。
開閉コック(31)を敷設した接続管(3)端を殺菌済空気充填ボンベ(1)側出口に挿し込み、接続管(3)他端を接続管挿し込み部(4)に固着してなる。
病原菌で汚染された空気の中を個人が活動できることを特徴とする殺菌済空気供給システム。
自転車タイヤ用バルブ(12)は通常の自転車タイヤのチューブ空気入口器具である。JISD9422には主に、英米仏の3種類が規定されている。
【0005】
手段2は多重殺菌済空気である。
手段1における殺菌済空気は、細菌で汚染された外気を多重に殺菌したことを特徴とする多重殺菌済空気。
高温と、オゾンと、活性酸素と、260nm(ナノメートル)紫外線で殺菌すれば四重殺菌済空気になる。
知見が乏しい、珍しいウイルスや珍しいバクテリアや珍しいカビや珍しい細菌を殺菌するには、1種類の殺菌では心もとない。
300℃にもなる噴煙を上げる深海熱鉱床の近傍にも貝やエビやカニの類が生息する。噴煙の吹出口にはバクテリアが付着しているかも知れない。地上の温泉湧き出し口周辺にも色々な細菌の類がいそうである。何かの拍子に人体に有害になるかもしれない。
高温殺菌の他にオゾンや活性酸素や紫外線でも殺菌すれば、大抵の細菌の類は死滅する。細胞が無くなればウイルシは自己複製できなくなる。
手段1における殺菌済空気充填ボンベ(1)での殺菌済空気を充填する例の一つは次の様にする。
細菌で汚染された外気をオゾンと、活性酸素と、260nm(ナノメートル)紫外線で三重殺菌済殺菌した空気を殺菌済空気充填ボンベ(1)に密閉してから、大きな密封タンクの中に装荷して当該密封タンクを高温にし、十分時間が経ってから徐々に室温に戻し、四重殺菌済空気にする。
もう1つの例は次の様にする。
細菌で汚染された外気を高温殺菌した後、オゾンと、活性酸素と、260nm(ナノメートル)紫外線にさらして、高温から室温に至るまでの間に殺菌効果を高めた四重殺菌済空気を、殺菌済空気充填ボンベ(1)に加圧充填する。
【0006】
手段3は人工空気供給システムである。
殺菌済空気充填ボンベ(1)と、気密マスク(2)と、接続管(3)からなる手段1の殺菌済空気供給システムに手を加える。
酸化マグネシウム格子(50)を装荷した殺菌済空気充填ボンベ(1)に過酸化水素を充填する。
自転車タイヤ用バルブ(12)内部に窒素吸着済ゼオライト円筒(40)を装着する。
酸素と窒素からなる人工空気を放出させる。
病原菌で汚染された空気の中を個人が活動できることを特徴とする人工空気供給システムである。
酸化マグネシウムは過酸化水素から酸素を放出させるための触媒である。
酸素が窒素吸着済ゼオライト円筒(40)を通過する時圧力が下がるから、窒素吸着済ゼオライトから窒素が離れる。酸素と窒素からなる人工空気が接続管(3)を通って気密マスク(2)に流入する。
酸素も窒素も汚染されていないと思われるから人工空気は無菌である。
【0007】
手段4は対面空気遮蔽テーブルである。
対面空気遮蔽テーブルは、テーブルの対面者との間に具備した上昇気流吹出口(51)と、テーブル下に具備した手段1の殺菌済空気充填ボンベ(1)からなり、
対面者の吐息を遮蔽できることを特徴とする対面空気遮蔽テーブルである。
【発明の効果】
【0008】
“いざなぎ時代”以来、不要不急のものでGDPが上昇してきた。餌からグルメレストランで生活に潤いが持てた。コロナ禍で今は不要不急なものは控えているが長くは続けられない。“いざなぎ時代”に戻る過程で楢山の様な事が起きる。老人・弱者は捨てられる。
インフルエンザでも毎年ワクチンは射っているし、それも内容が少しずつ違っている。そのことには馴れている。新型コロナも毎年コロナになる。それまでの繋ぎとして本発明はある。
本発明を使えば、通勤やイベント会場で一時的にコロナ感染を緩和できる。
地球からコロナウイルスを撲滅するのではなく、自分のみをコロナウイルスから守れれば、それでよしとする。一つ事を一生懸命やっていれば褒められ・自己満足もできる完璧主義は楽な生き方ではあるが効率が悪い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
都市空間がウイルスや細菌に汚染されたとしても個人が活動ができる殺菌処理済空気システムが提供できた。
【実施例0010】
実施例1は殺菌済空気供給システムである。
図1は本発明の殺菌済空気供給システムの概観図である。
殺菌済空気充填ボンベ(1)は、アルミニウム製の気密容器(11)と、前記気密容器(11)に敷設した自転車タイヤ用バルブ(12)と、前記気密容器(11)に充填した殺菌済空気からなる。
自転車用タイヤと同様に、自転車タイヤ用バルブ(12)から殺菌済空気を充填する。
気密マスク(2)は、ゴム紐で口鼻の周りに密着された不織布(21)と、前記不織布(21)鼻腔出口部分に貼り付けた逆止フィルム(22)と、接続管挿し込み部(4)からなる。鼻腔出口部分の不織布(21)に穴を設け、そこを逆止フィルム(22)で覆う。
開閉コック(31)を敷設した接続管(3)端を殺菌済空気充填ボンベ(1)側出口に挿し込み、接続管(3)他端をマスクの接続管挿し込み部(4)に挿し込む。開閉コック(31)で殺菌済空気放出流量を調節する。
逆止フィルム(22)は、フィルム接続ゴム紐(221)で不織布(21)に接続されている。
殺菌済空気充填ボンベ(1)からの殺菌済空気流出が少ない場合は、息を吸うと気密マスク(2)の内側は外気よりも圧力が低下するため、逆止フィルム(22)は鼻腔出口部分の不織布(21)の穴を塞ぐ。息を吐きだすと、気密マスク(2)の内側は外気よりも圧力が高くなるため、逆止フィルム(22)は鼻腔出口部分の不織布(21)の穴から離れ、吐息は前記穴から外気に放出される。
殺菌済空気充填ボンベ(1)からの殺菌済空気流出が多い場合は、逆止フィルム(22)が鼻から常時離れているため、吐息は放出され易い。殺菌済空気は吸いたいときに吸い込める。すなわち、気密マスク(2)の内側は常時殺菌済空気で満たされている。
気密マスク(2)は、首から上を透明フィルムで覆うヘルメットでもよい。逆止フィルム(22)と接続管挿し込み部(4)は具備している。
【0011】
清涼飲料水自動販売機から買った殺菌済空気充填ボンベ(1)は、開閉コック(31)部で随時交換できる。使用済殺菌済空気充填ボンベ(1)は、清涼飲料水自動販売機横の空き缶収集箱に投函する。
実施例2は本発明2の多重殺菌済空気である。
オゾンと、活性酸素と、260nm(ナノメートル)紫外線と高温で殺菌すれば四重殺菌済空気になる。
手段1における殺菌済空気充填ボンベ(1)での殺菌済空気を充填する例の一つは次の様にする。
図2は殺菌済空気充填ボンベ(1)に四重殺菌済空気を充填する概観図を示す。
細菌で汚染された外気をオゾン・活性酸素・260nm(ナノメートル)紫外線で殺菌済空気を充填した殺菌済空気充填ボンベ(1)に密閉してから、過熱水蒸気タンク(41)に装荷して高温にし、十分時間が経ってから徐々に室温に戻し、殺菌済空気充填ボンベ(1)を取り出す。殺菌済空気充填ボンベ(1)の中は四重殺菌済空気になる。
殺菌済空気充填ボンベ(1)内の圧力と過熱水蒸気タンク(41)の圧力がほぼ等しいようにすれば、殺菌済空気充填ボンベ(1)内の初期圧力を大気圧力よりも高めても昇温中に当該ボンベが破損することはない。
酸素雰囲気中で放電(交流)させると酸素はオゾンに変換する。オゾンは殺菌作用が高い。
LED 等から放射される254nm(ナノメートル)紫外線は、オゾンを活性酸素にする。活性酸素は殺菌力が高い。活性酸素は時間が経てば酸素に戻る。
LED 等から放射される260nm(ナノメートル)紫外線は、病原菌のDNAを破壊して殺菌する。周囲にDNAを持った生物がいなくなればウイルスは自己複製が出来なくなる。
LED 等から放射される320nm(ナノメートル)以下の紫外線は、残留オゾンを酸素に還元する。オゾンが残留しないようにする。