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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183705
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】取付装置および照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21V 19/00 20060101AFI20221206BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20221206BHJP
   H01R 33/74 20060101ALI20221206BHJP
   F21Y 101/00 20160101ALN20221206BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20221206BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20221206BHJP
【FI】
F21V19/00 413
F21V19/00 510
F21V23/06
H01R33/74
F21Y101:00 300
F21Y115:10
F21Y115:15
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091149
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(72)【発明者】
【氏名】長田 武
(72)【発明者】
【氏名】貴家 学
【テーマコード(参考)】
3K013
3K014
5E024
【Fターム(参考)】
3K013BA01
3K013EA04
3K014AA01
3K014HA03
5E024BA06
5E024CB04
(57)【要約】
【課題】電気的な接続を確実にできる取付装置を提供する。
【解決手段】取付装置13は、電極31を有する機器に設けられる取付部40と、取付部40がスライドされて所定の取付位置に取り付けられるソケット41と、取付部40をソケット41の取付位置にロックする第1ロック部94と、電極31が電気的に接続される端子61と、を備える。第1ロック部94は、取付部40がソケット41の取付位置に向けてスライドされる際、爪部57と爪受部77との接触によって生じるスライド荷重に抗してスライドされることで爪部57と爪受部77とが係合される。端子61は、取付部40がソケット41の取付位置に向けてスライドされる際、爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重がピークとなる取付部40のスライド位置から、爪部57と爪受部77とが係合する取付部40のスライド位置までの間に、電極31が電気的に接続される。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極を有する機器に設けられる取付部と;
前記取付部がスライドされて所定の取付位置に取り付けられるソケットと;
前記取付部に設けられた係止部と、前記ソケットに設けられた被係止部と、を有し、前記取付部が前記ソケットの前記取付位置に向けてスライドされる際、前記係止部と前記被係止部との接触によって生じるスライド荷重に抗してスライドされることで前記係止部と前記被係止部とが係合され、前記取付部を前記ソケットの前記取付位置にロックするロック部と;
前記取付部が前記ソケットの前記取付位置に向けてスライドされる際、前記ロック部の前記係止部と前記被係止部との接触による前記スライド荷重がピークとなる前記取付部のスライド位置から、前記係止部と前記被係止部とが係合する前記取付部のスライド位置までの間に、前記電極が電気的に接続される端子と;
を備えることを特徴とする取付装置。
【請求項2】
前記端子は、前記取付部が前記ソケットの前記取付位置に向けてスライドされる際、前記ロック部の前記係止部と前記被係止部との接触による前記スライド荷重がピークとなる前記取付部のスライド位置よりも手前において、前記電極が非接続状態にある
ことを特徴とする請求項1記載の取付装置。
【請求項3】
前記ロック部の前記係止部と前記被係止部とが係合される際の前記スライド荷重のピークの値は、前記端子に前記電極が電気的に接続される際のスライド荷重のピークの値よりも大きい
ことを特徴とする請求項1または2記載の取付装置。
【請求項4】
前記電極の近傍位置で前記取付部に設けられた係合部と、前記端子の近傍位置で前記ソケットに設けられた被係合部と、を有し、前記ソケットの前記取付位置に向けてスライドされる前記取付部の前記係合部が前記被係合部に係合することで、前記電極と前記端子とを位置決めする位置決め部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の取付装置。
【請求項5】
機器である光源ユニットと;
前記光源ユニットを取り付ける請求項1ないし4いずれか一記載の取付装置と;
を備えることを特徴とする照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、機器を取り付ける取付装置、およびこの取付装置を備えた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば光源モジュールを交換可能な照明装置がある。この照明装置では、光源モジュールがソケットに対してスライドされて着脱されるように構成されており、ソケットに取り付けられる光源モジュールをスライド方向に対して交差する方向から弾性的に挟み込んで保持している。
【0003】
光源モジュールの取付時には、光源モジュールをソケットへの挿入方向にスライドさせると、弾性的な挟み込みによってスライド荷重が加わるため、光源モジュールがソケットに対して電気的に接続される途中位置で、挿入方向へのスライドを停止させてしまい、接続不良が生じる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4041411号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、電気的な接続を確実にできる取付装置および照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の取付装置は、取付部、ソケット、ロック部および端子を備える。取付部は、電極を有する機器に設けられる。ソケットは、取付部がスライドされて所定の取付位置に取り付けられる。ロック部は、取付部に設けられた係止部と、ソケットに設けられた被係止部と、を有する。ロック部は、取付部がソケットの取付位置に向けてスライドされる際、係止部と被係止部との接触によって生じるスライド荷重に抗してスライドされることで係止部と被係止部とが係合され、取付部をソケットの取付位置にロックする。端子は、取付部がソケットの取付位置に向けてスライドされる際、ロック部の係止部と被係止部との接触によるスライド荷重がピークとなる取付部のスライド位置から、係止部と被係止部とが係合する取付部のスライド位置までの間に、電極が電気的に接続される。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の取付装置によれば、電気的な接続を確実にすることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態を示す照明装置の斜視図である。
図2】同上照明装置の前面カバーを開いた斜視図である。
図3】同上照明装置の機器である光源ユニットを外した斜視図である。
図4】同上光源ユニットおよびソケットの背面側から見た斜視図である。
図5】同上光源ユニットおよびソケットの背面側から見た分解斜視図である。
図6】同上光源ユニットに設けられる取付部がソケットに装着されて第1ロック部および第2ロック部でロックされた前面側から見た斜視図である。
図7】同上取付部がソケットに対して第2ロック部でロックされた前面側から見た斜視図である。
図8】同上取付部がソケットから外された前面側から見た斜視図である。
図9】同上取付部がソケットに装着されて第1ロック部および第3ロック部でロックされた背面側から見た斜視図である。
図10】同上取付部がソケットに対して第2ロック部でロックされた背面側から見た斜視図である。
図11】同上取付部がソケットに対して第3ロック部でロックされた断面図である。
図12】同上取付部がソケットに対して第2ロック部でロックされた断面図である。
図13】同上取付部の係止部がソケットの被係止部に接触した状態の断面図である。
図14】同上取付部の係止部がソケットの被係止部に係合した状態の断面図である。
図15】同上取付部のスライド量とスライド荷重との関係を示すグラフである。
図16】同上取付部のスライド量とスライド荷重との他の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
図1ないし図3に照明装置10を示す。照明装置10は、機器を取り付ける取付装置を備えた装置の一例である。照明装置10は、例えば、別途の設置装置を用いて天井面や壁面などに設置され、あるいは所定の設置場所に載置して設置される。なお、照明装置10は、設置状況および使用状況に応じて光照射方向である前面側が向けられる方向が異なるが、以下、図1ないし図3に示すように、光照射方向である前面側が側方に向けられる状態として、光照射方向である前面側から見て上下、左右、および前後として各方向を説明する。
【0011】
照明装置10は、筐体11と、この筐体11内に配置される機器である光源ユニット12、取付装置13、センサ表示ユニット14および駆動回路15と、を備えている。
【0012】
筐体11は、例えばアルミニウムなどの金属材料によって形成されている金属筐体であり、略直方体形状に設けられている。筐体11は、前面側が開口された本体20と、この本体20の前面側に開閉可能あるいは着脱可能に取り付けられる前面カバー21と、を有している。例えば、前面カバー21の上部側が本体20の上部側に対してヒンジ機構で連結され、このヒンジ機構を介して前面カバー21が本体20に対して開閉可能に設けられている。
【0013】
本体20の下面前端部には、光源ユニット12が着脱される際に通過する着脱開口22が形成されている。
【0014】
前面カバー21は、本体20の前面側に閉じられた状態で、本体20の左右両側の側面部から挿通されるねじ23が螺着されて本体20に取り付けられている。前面カバー21の前面側には、中央域に略四角形状の照射開口24が形成され、この照射開口24の側部域にセンサ表示ユニット14が臨む複数の孔部25が設けられている。前面カバー21の下面には、本体20の着脱開口22を閉塞する閉塞部26が設けられている。光源ユニット12は、機器の一例である。
【0015】
また、図2ないし図5に示すように、光源ユニット12は、光源ケース30と、この光源ケース30内に収容された光源と、光源ケース30の背面側に配置された左右に一対の電極31と、一対の電極31を保持した電極カバー32と、を有している。
【0016】
光源ケース30は、例えば樹脂製で、絶縁性を有し、前後方向の厚みが比較的小さい略四角形箱状に形成されている。光源ケース30の前面側の中央域には、光源からの光を放射する略四角形状の窓部33が開口されている。窓部33は、光透過部材であるガラス板34によって覆われている。窓部33は、光源ユニット12が筐体11内に装着された状態で、筐体11の照射開口24に対向する位置に配置される。
【0017】
光源は、例えば、複数の放電管と、これら放電管内で放電を生成させる一対の外部電極とが用いられる。放電管は、光を放射する例えば放電ランプやエキシマランプなどが含まれる。放電管は、円筒状のガラス管の内部に所定の放電ガスや放電物質などが封入されており、一対の外部電極間に印可されるパルス電圧により例えば誘電バリア放電を生じて光を放射する。放電管が放射する光は、封入物の種類に応じて、可視光や紫外線などの所望の光となっている。複数の放電管は、光源ケース30内に、長手方向である軸方向が水平方向となる姿勢で、窓部33に対して平行に対向するとともに上下方向に所定の間隔をあけて並列に配置されている。なお、光源は、LEDや有機ELなどの半導体発光素子を用いてもよい。
【0018】
左右に一対の電極31は、導電性を有し、板状で上下方向に長尺なバスバーにて形成されている。一対の電極31は、電極カバー32に保持されて、光源ケース30の背面側の左右方向に離間した位置でかつ光源ケース30の背面側に対して離反した位置に配置され、複数のねじ35で光源ケース30内の一対の外部電極にそれぞれ電気的に接続されるとともに取り付けられている。各電極31の上側と下側とには、上側の電極部36と下側の電極部36とがそれぞれ設けられている。各電極31の電極部36は、それぞれ左右方向の外側に向けて突出されているとともに突出方向の先端側が円弧状に形成されている。各電極部36の中央には、例えばバーニング加工された孔部37が設けられている。
【0019】
電極カバー32は、例えば樹脂製で、絶縁性を有している。電源カバー32は、例えばインサート成形によって一対の電極31と一体に形成されている。電極カバー32は、一対の電極31を保持する一対の保持部38と、これら保持部38の中央部を連結する連結部39とを有している。連結部39は光源ケース30の背面側から離反した位置に配置されている。
【0020】
また、図2ないし図14に取付装置13を示す。取付装置13は、光源ユニット12を、筐体11内に対して着脱可能に取り付けるとともに駆動回路15に対して電気的に接続する。
【0021】
取付装置13は、光源ユニット12の背面側に取り付けられた取付部40と、本体20内に取り付けられたソケット41とを備えている。取付部40はソケット41に対して上下方向にスライドされて着脱可能とし、取付部40がソケット41の所定の取付位置にスライドされて取り付けられた状態で光源ユニット12の一対の電極31がソケット41に電気的に接続される。
【0022】
取付部40は、例えば樹脂製で、絶縁性を有している。取付部40の上部側つまりソケット41への挿入方向aの先端側は、下部側よりも左右方向の幅が小さく形成されている。取付部40は、光源ユニット12の背面側に一対の電極31を覆うように配置される覆い部44と、この覆い部44の下部側に設けられた把手部45と、覆い部44の左右両側から前方へ向けて突出された側面部46とを有している。覆い部44を挿通する一対のねじ47が一対の電極31の下側の電極部36の孔部37に螺着され、取付部40が一対の電極31を介して光源ユニット12に取り付けられている。取付部40は、覆い部44、取手部45および左右両側の側面部46で一対の電極31および電極カバー32の背面側、下面側および左右両側をそれぞれ覆い、かつ一対の電極31および電極カバー32を介して光源ケース30の背面側に対して離反された位置に取り付けられている。取付部40は、一対の電極31の下側の電極部36は覆うが、上側の電極部36は覆わずに露出させ、ソケット41に電気的に接続可能としている。
【0023】
覆い部44の上部側つまりソケット41への挿入方向aの先端側の中央に突出部48が突出され、この突出部48の中央にスライド方向である上下方向に沿って係合部である位置決め溝49が設けられている。
【0024】
覆い部44の上下方向つまりスライド方向の、中間位置と下部位置とには、それぞれ被係合部50,51が設けられている。これら被係合部50,51は、覆い部44の左右方向に離間した位置に一対ずつ設けられている。中間位置の被係合部50は、覆い部44に設けられた係合孔52の上部側に位置され、係合孔52内に窪むようにスライド方向に対して傾斜する傾斜面に設けられている。被係合部50の一部は覆い部44の背面側から突出されていてもよいし、覆い部44の背面側から突出されていなくてもよい。覆い部44の背面側から突出する場合は、被係合部50は、上下方向に異なる2つの傾斜面(挿入方向aに沿って低くなる傾斜面と、抜き外し方向bに沿って低くなる傾斜面の両方)に設けられていてもよいし、上下方向に一方の傾斜面(上述した2つの傾斜面のどちらか一方)に設けられていてもよい。被係合部50が、上下方向に異なる2つの傾斜面に設けられる場合は、2つの傾斜面の最も高くなる箇所が繋がるような傾斜面に設けられることが望ましい。下部位置の被係合部51は、覆い部44の背面側から窪むようにスライド方向に対して傾斜する傾斜面(抜き外し方向bに沿って低くなる傾斜面)に形成されている。また、覆い部44の背面側には、中間位置の被係合部50と下部位置の被係合部51との間にガイド溝53が設けられている。
【0025】
把手部45は、指先を差し込んで手で握ることが可能な横長の枠状に設けられている。把手部45は、少なくとも下部側が光源ユニット12の下面側よりも下方に突出した位置に配置され、光源ユニット12の下方を通じて手で握ることが可能となっている。把手部45は、取付部40がソケット41の所定の取付位置にスライドされることにより本体20内に配置される。
【0026】
左右両側の側面部46の上部側つまりソケット41への挿入方向aの先端側には、覆い部44に対して分離され、先端側が幅方向である左右方向に揺動可能に構成されたガイド部54が設けられている。ガイド部54の先端側には、ガイド部54の外面側(図における左右方向)に突出する爪状の当接部55が設けられている。
【0027】
側面部46の下部側つまりソケット41からの抜き外し方向bの先端側には、覆い部44および把手部45に対して分離され、先端側が左右方向に揺動可能に構成されたロックレバー部56が設けられている。
【0028】
ロックレバー部56の外側面には、ソケット41に対して着脱可能に係止する係止部である爪部57が突設されている。この爪部57は、挿入方向aの面が外面側(図における左右方向)に突出する傾斜面57aに形成され、抜き外し方向bの面がロックレバー部56に対して略垂直面の係止面57bに形成されている。ロックレバー56の先端側(図における下方向)には、爪部57をソケット41から外すようにロックレバー56を揺動操作する操作部58が設けられている。ロックレバー56の操作部58は、把手部45や側面部66よりも前後方向に長く形成されており、光源ユニット12の下面側よりも下方に突出した位置で、把手部45の左右両側位置に配置され、光源ユニット12の下方を通じて操作可能とする。
【0029】
また、ソケット41は、取付部40が着脱可能に装着されるソケット本体60と、光源ユニット12の一対の電極31がそれぞれ電気的に接続される一対の端子61と、一対の端子61を覆う一対の端子カバー62とを備えている(図5などを参照)。
【0030】
ソケット本体60は、例えば樹脂製で、絶縁性を有している。ソケット本体60は、前面部63と、背面部64と、上面部65と、左右の側面部66と、を有し、下面側に取付部40が上下方向にスライドして着脱される着脱口67が開口され、内側に取付部40が挿入される空間部68が形成されている。
【0031】
前面部63は、着脱口67に対応する下部側が開口され、この開口に一対の溝部69が連通されている。一対の溝部69は、光源ユニット12の電極カバー32の一対の保持部38の位置に対応し、これら保持部38が、ソケット本体60に対して、上下方向にスライドして挿通可能なように上下方向に沿って設けられている。また、一対の溝部69間には、一対の保持部38の間でかつ光源ケース30と連結部39との間に相対的に挿入されるガイド部70が設けられている(実使用形態では、固定されたソケット41に対して、取付部40が取り付けられるため、ガイド部70に対して、一対の保持部38の間でかつ光源ケース30と連結部39との間が挿入される形となるため相対的と表現する)。ガイド部70の背面側には、ソケット41の所定の取付位置にスライドされた光源ユニット12の連結部39を上下方向から着脱可能に嵌合する嵌合部71が突設され、さらに、嵌合部71の上側にスライド方向である上下方向に沿って被係合部である位置決め突部72が突設されている。位置決め突部72は、取付部40の位置決め溝49が相対的に上下方向に沿って係合し、取付部40とソケット41との左右方向の位置を位置決めする。
【0032】
背面部64は、上部側が開口され、着脱口67に対応する下部側にのみ設けられている。背面部64の前面側には、ソケット41に対してスライドされる取付部40の被係合部50および被係合部51の位置に対応して、被係合部50または被係合部51に係合可能とする一対の係合部73が設けられている(図8などを参照)。係合部73は、背面部64に上部側を支点として前後方向に揺動可能に設けられた支持部74の先端側に設けられている。係合部73は、挿入方向aおよび抜き外し方向bにそれぞれ臨む面が傾斜面である断面略三角形状の爪状に形成されている。背面部64には、一対の係合部73間に、抜き外し方向bを示す矢印75が設けられている。
【0033】
左右両側の側面部66の下部側には、着脱口67に対応して側壁部76が設けられている。この側壁部76には、ソケット41に対して所定の取付位置にスライドされた取付部40の爪部57を着脱可能に係止する被係止部である爪受部77が設けられている。爪受部77は、取付部40の挿入方向aに対向する下側の面が傾斜面77aに形成され、取付部40の抜き外し方向bに対向する上側の面が略垂直面である係止面77bに形成されている。爪受部77の上側には、係止面77bに係止される爪部57が進入する爪受溝78が形成されている。
【0034】
左右両側の側面部66の上部側には、内壁部79と、この内壁部79の外面側に離間して配置される外壁部80とが設けられている。左右両側の内壁部79間の間隔は、左右両側の側壁部76の間隔よりも狭く、左右両側の側壁部76に対して傾斜面81を介して接続されている。左右両側の内壁部79間の間隔は、取付部40の左右両側のガイド部54の外側面間の間隔よりも広く、左右両側の当接部55の外側面間の間隔よりも狭い関係にある。
【0035】
左右両側の側面部66には、本体20内に配設されている内枠82に取り付けられる複数の取付爪部83が設けられている。
【0036】
ソケット本体60の左右両側には、一対の端子61を収納する一対の端子収納部84が形成されている。端子収納部84は、ソケット本体60の上部側から側部の範囲に亘って設けられ、ソケット本体60の背面側に開口されている。端子収納部84は、ソケット本体60の側部において、内壁部79と外壁部80との間に形成され、下部側が側面部66から外部に開口されている。端子収納部84内には、端子61を保持する複数の端子保持部85が設けられている。
【0037】
また、一対の端子61は、導電性を有する板ばねで形成されており、ソケット本体60一対の端子収納部84に配置されている。一対の端子61は、端子板部86と、この端子板部86の上端側に設けられた接続部87と、端子板部86の下端側に設けられた配線部88と、を有している。
【0038】
接続部87は、ソケット41の所定の取付位置に取付部40が取り付けられることで、光源ユニット12の一対の電極31が電気的に接続される。接続部87は、端子板部86の上端から折曲された折曲部89と、この折曲部89の前後方向両側から互いに対向するように折曲された一対の対向部90と、これら一対の対向部90の左右方向両側から互いに対向するように折曲された4つの接触部91と、を有している。互いに対向する接触部91は、頂点が互いに対向するように略三角形状に形成されている。左右両側の2つの接触部91間の距離は電極31の左右方向の幅よりも狭く、4つの接触部91に電極31が接触される。互いに対向する接触部91間の間隔は電極31の板厚よりも狭く、互いに対向する接触部91間に電極31が差し込まれることで、互いに対向する接触部91が電極31の両側面に接触し、つまり端子61は電極31と4点接触して電気的に接続される。このように4点接触であることにより、一対の対向部90の平行度が確保され、電極31との4点での接触圧が均等化され、安定した電気的な接続ができる。
【0039】
互いに対向する接触部91のうち、ソケット41の左右方向の内側寄りに位置する内側の接触部91は、電極31の電極部36の孔部37よりも左右方向の内側寄り位置に接触され、ソケット41の左右方向の外側寄りに位置する外側の接触部91は、電極部36の孔部37よりも左右方向の外側寄り位置に接触される。
【0040】
配線部88は、鎖錠端子構造が用いられ、挿入された配線を機械的に係止するとともに電気的に接続する。端子61に接続される配線は、駆動回路15に電気的に接続される。
【0041】
また、端子カバー62は、端子61が収納された端子収納部84の背面側を覆って取り付けられ、端子収納部84内に端子61を保持する。端子カバー62の下部には、端子61の配線部88に接続される配線が挿通される配線孔92が設けられている。
【0042】
また、取付装置13は、取付部40をソケット41に対して所定の位置にてロックするために、第1ロック部94と、第2ロック部95と、第3ロック部96と、を備えている。
【0043】
第1ロック部94は、取付部40のロックレバー部56および爪部57と、ソケット41の爪受部77と、が含まれる。第1ロック部94は、ソケット41の所定の取付位置にスライドされた取付部40をロックして抜け止めし、所定のロック解除操作によってロック解除可能とする。第1ロック部94のロックは、爪部57と爪受部77とが係合することによる。第1ロック部94のロック解除操作は、ロックレバー部56を揺動させて爪部57を爪受部77から外すことによる。
【0044】
第2ロック部95は、取付部40の被係合部50と、ソケット41の係合部73と、が含まれる。第2ロック部95は、ソケット41の所定の取付位置から抜き外し方向bに向けてスライドされた取付部40をソケット41から抜き外される手前、例えば直前のタイミングでロックして抜き外し規制し、所定のロック解除操作によってロック解除可能とする。第2ロック部95のロックは、被係合部50と係合部73とが係合することによる。第2ロック部95のロック解除操作は、被係合部50と係合部73との係合によるスライド抵抗に抗して、取付部40を抜き外し方向bにスライドされることによる。
【0045】
第3ロック部96は、取付部40の被係合部51と、ソケット41の係合部73と、が含まれる。第3ロック部96は、ソケット41の所定の取付位置にスライドされた取付部40を第1ロック部94がロックするタイミングで、被係合部51と係合部73とが係合し、抜き外し方向bに向けたスライドに対して取付部40をロックして抜き外し規制し、このロックに抗して取付部40を抜き外し方向bにスライドされることでロック解除可能とする。
【0046】
さらに、光源ユニット12とソケット41とには、光源ユニット41をソケット41に対して所定の取付位置にてロックするために、第4ロック部97を備えている。第4ロック部97は、光源ユニット12の電極カバー32の連結部39と、ソケット41の嵌合部71と、が含まれる。第4ロック部97は、第3ロック部96と同様に、ソケット41の所定の取付位置にスライドされた取付部40を第1ロック部94がロックするタイミングで、抜き外し方向bに向けたスライドに対して光源ユニット12をロックして抜き外し規制し、このロックに抗して取付部40とともに光源ユニット12を抜き外し方向bにスライドされることでロック解除可能とする。
【0047】
つまり、本実施形態においては、取付部40を、ソケット41に挿入方向aに最も押し込んだ際に、第1ロック部94、第3ロック部96、第4ロック部97のロックが機能するように構成される。そして、取付部40を、ソケット41に挿入方向aに最も押し込んだ状態から、抜き外し方向bに引き出した際に、第2ロック部95のロックが機能するように構成される。取付部40をソケット41に取り付けるにあたって、第1ロック部94、第3ロック部96、第4ロック部97が機能するタイミングと、第2ロック部95が機能するタイミングと、は重ならないことが望ましい。
【0048】
さらに、取付部40とソケット41とには、電極31と端子61とを位置決めする位置決め部98を備えている。位置決め部98は、電極31の近傍位置で取付部40に設けられた係合部である位置決め溝49と、端子61の接続部87の近傍位置でソケット41に設けられた被係合部である位置決め突部72と、が含まれる。位置決め部98は、位置決め溝49と位置決め突部72が係合することにより、取付部40がソケット41に挿入される際の左右方向の位置を位置決めするとともに、端子61と電極31との左右方向の位置を位置決めする。
【0049】
また、図2に示すように、センサ表示ユニット14は、人感センサなどのセンサ部、および動作状況を表示する表示部などを有し、前面カバー21の背面側に取り付けられ、孔部25を通じて検知や表示をする。上述した、第1ロック部94、第2ロック部95、第3ロック部96、第4ロック部97、のロックが動作しているかどうかを、例えばセンサを用いて検出し、どのロックが現在動作しているか表示部で表示してもよい。また、動作しているロックの表示においては、動作しているロックごとに細かく表示してもよいし、第1ロック部94~第4ロック部97の4つのロックの少なくとも1つが動作しているか、第1ロック部94~第4ロック部97の4つのロックが全て動作していないかのどちらかを表示してもよい。表示部は、液晶などの表示装置であってもよいし、LEDなどをインジケータとして用いてもよい。
【0050】
また、駆動回路15は、内枠82に取り付けられ、本体20内に配置されている。駆動回路15は、ソケット41の一対の端子61に電気的に接続された配線が電気的に接続されている。駆動回路15は、例えば交流電力または直流電力などの外部電力を所定の点灯電力に変換し、この点灯電力をソケット41から光源ユニット12の光源に供給し、光源を点灯させる。光源が放電管の場合、駆動回路15は、外部電力を所定の周波数のパルス電圧に変換し、このパルス電圧をソケット41から光源ユニット12の一対の外部電極に印可し、放電管内で放電を発生させて光を放射させる。
【0051】
駆動回路15は、前面カバー21が本体20に閉じている場合に光源ユニット12に点灯電力を供給可能とし、前面カバー21が本体20に閉じていない場合に光源ユニット12に点灯電力を供給しない。この場合、前面カバー21の開閉を検知する検知部からの検知信号を駆動回路15に入力して制御してもよいし、前面カバー21の開閉に応じて駆動回路15への外部電力の供給を切り換えてもよい。
【0052】
そして、このように構成された照明装置10において、まず、筐体11内への光源ユニット12の取り付けについて説明する。
【0053】
図3に示すように、前面カバー21を開放し、本体20のソケット41を露出させる。
【0054】
図3図4図8に示すように、光源ユニット12に取り付けてある取付部40の覆い部44の先端側(突出部48)をソケット41の背面部64に前方から押し付けながら、取付部40の先端側がソケット41の着脱口67を通じて空間部68内に挿入されるように、つまり取付部40の先端側がソケット41の前面部63と背面部64と左右両側の側面部66との間に挿入されるように、光源ユニット12とともに取付部40を挿入方向aに向けてスライドさせる。このとき、取付部40の覆い部44がソケット41の背面部64から前方に突出する係合部73に当接し、支持部74の弾性変形によって係合部73が後方に押動される。
【0055】
取付部40を挿入方向aに向けてスライドさせると、図10に示すように、取付部40の左右両側のガイド部54の当接部55がソケット41の左右両側の傾斜面81に当接し、左右両側のガイド部54の先端側の間隔が狭くなるように弾性変形しながら、左右両側の当接部55が左右両側の内壁部79の内面側に当接するようにスライドされる。この左右両側のガイド部54により、ソケット41に対する取付部40の先端側の左右方向の位置が位置決めされる。そのため、取付部40の位置決め溝49とソケット41の位置決め突部72とが係合可能に位置決めされる。
【0056】
さらに、左右両側のガイド部54の当接部55が左右両側の内壁部79の内面側に当接するスライド位置で、図7および図12に示すように、取付部40の係合孔52にソケット41の係合部73が弾性的に進入する。この状態では、第2ロック部95を構成する取付部40の被係合部50とソケット41の係合部73とが係合可能となるため、光源ユニット12の取付途中で、一旦スライドを止めても取付部40が抜き外し方向bにスライドせず、取付部40がソケット41から外れることはない。また、この取付部40のスライド位置では、取付部40の少なくとも把手部45が本体20の外に位置するため、光源ユニット12の取り付けが完了していない状態で前面カバー21が本体20に閉じられるのを防止できる。
【0057】
さらに、取付部40を挿入方向aに向けてスライドさせると、取付部40の係合孔52からソケット41の係合部73が外れ、取付部40のガイド溝53にソケット41の係合部73が弾性的に接触した状態でスライドする。
【0058】
この取付部40のスライド途中で、取付部40の位置決め溝49がソケット41の位置決め突部72に係合され、取付部40がソケット41に挿入される際の左右方向の位置を位置決めされるとともに、光源ユニット12の電極31とソケット41の端子61との左右方向の位置が位置決めされる。
【0059】
さらに、取付部40を挿入方向aに向けてスライドさせると、図13に示すように、第1ロック部94を構成する取付部40の爪部57の傾斜面57aがソケット41の爪受部77の傾斜面77aに接触する。このとき、光源ユニット12の電極31はソケット41の端子61にはまだ接触されていない。
【0060】
その状態からさらに取付部40を挿入方向aに向けてスライドさせると、取付部40の左右両側のロックレバー56が互いの間隔が狭まるように弾性変形しながら、取付部40の爪部57がソケット41の爪受部77を乗り越えるようにスライドする。
【0061】
取付部40の爪部57がソケット41の爪受部77を乗り越えると、図14に示すように、取付部40の左右両側のロックレバー56の弾性力により、取付部40の爪部57が左右外側に移動してソケット41の爪受溝78に進入し、爪部57の係止面57bが爪受部77の係止面77bに係合され、取付部40がソケット41に対して抜け止めされる。つまり、取付部40がソケット41の所定の取付位置に取り付けられた状態で、第1ロック部94によりロックされる。取付部40がソケット41の所定の取付位置に取り付けられることにより、光源ユニット12の電極31がソケット41の端子61に接触し、電気的に接続される。
【0062】
このときの取付部40のスライド量と取付部40をスライドさせる操作力であるスライド荷重との関係を図15に示す。図15には、第1ロック部94がロックする際のスライド量とスライド荷重との関係との関係を示す曲線c1と、端子61の内側の接触部91間に電極31が接続される際のスライド量とスライド荷重との関係を示す曲線c2と、端子61の外側の接触部91間に電極31が接続される際のスライド量とスライド荷重との関係を示す曲線c3と、をそれぞれ個別に示す。
【0063】
第1ロック部94を構成する取付部40の爪部57の傾斜面57aがソケット41の爪受部77の傾斜面77aに接触してから、取付部40をスライドさせるスライド荷重が増加し始め、爪部57の頂点近くと爪受部77の頂点近くとの接触域でスライド荷重の増加量が減少し、爪部57の頂点と爪受部77の頂点との接触位置でスライド荷重のピークp1となる。
【0064】
爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重のピークp1を過ぎ、爪部57が爪受部77を乗り越えて爪溝部78に対向する位置にスライドすると、左右両側のロックレバー部56の弾性力により、爪部57が爪受溝78に進入していくとともに、取付部40に挿入方向aへのスライド力が作用し、これに伴ってピークp1を過ぎたスライド荷重が減少する。
【0065】
爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重がピークp1となるスライド位置から、爪部57の係止面57bと爪受部77の係止面77bとが互いに係合するスライド位置までの間に、光源ユニット12の電極31とソケット41の端子61とが接触し、電気的に接続される。
【0066】
電極31の電極部36は、端子61の互いに対向する内側の接触部91間と互いに対向する外側の接触部91間に挿入される。電極31の電極部36は、左右方向の外側に向けて円弧状に設けられているため、まずは電極部36の孔部37よりも内側位置に内側の接触部91が接触し、その後、電極部36の孔部37よりも外側位置に外側の接触部91が接触する。そのため、内側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp2と、外側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp3とが生じる。
【0067】
これら内側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp2と、外側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp3とは、爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重がピークp1となるスライド位置から、爪部57の係止面57bと爪受部77の係止面77bとが互いに係合するスライド位置までの間に存在する。
【0068】
したがって、爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重のピークp1を過ぎて、左右両側のロックレバー部56の弾性力により、爪部57が爪受溝78に進入するように爪受部77に係合する過程で、光源ユニット12の電極31とソケット41の端子61とが接触し、電極31と端子61との接続途中でスライドが止まることなく、確実に電気的に接続される。
【0069】
また、内側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp2と、外側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp3とは、重ならないことが望ましい。先に電極部36と接触する接続部91は、後に接触する接続部91より金属消耗が激しくなる。そのため、2つの接続部91が接触する(スライド荷重がピークになる)タイミングをずらすことで、一方の接触部91だけ金属消耗が大きくなるが、一方の接触部91で金属消耗が起きた場合にも、金属消耗が生じにくい他方の接触部91で確実に電気的な接続を確保することが可能となる。
【0070】
また、さらに内側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp2の方が、外側の接触部91と電極部36との接触によるスライド荷重のピークp3より先に到達するように構成されることが望ましい。電極部36は、保持部38に保持されており、電極部36の保持部38から離れた箇所に力をかけると電極部36は変形しやすい。そのため、外側の接触部91と電極部36との接触が先に発生した場合、電極部36が変形してしまい、内側の接触部91と電極部36との接触箇所で適切に2点での接触を確保できない虞がある。そのため、内側の接触部91と電極部36との接触が先に発生するように構成されることが好ましい。
【0071】
なお、図16に示すように、光源ユニット12の電極31とソケット41の端子61とが接触し、電気的に接続されるタイミングは、爪部57と爪受部77とが接触したスライド位置から、爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重のピークp1までの間であってもよい。この場合、爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重のピークp1に達するまでに、電極31と端子61との接触するスライド荷重が加わるため、スライド途中でスライド完了したと勘違いされる可能性があるが、電極31と端子61とが接触してからの電極31のスライド量を大きくできるため、電極31と端子61との位置にばらつきがあっても、電極31が端子61に確実に電気的に接続できる。
【0072】
そして、図6図9図11に示すように、取付部40がソケット41の所定の取付位置にスライドされると、取付部40の爪部57がソケット41の爪受部77に係合され、第1ロック部94により取付部40がソケット41に対して抜け止めされるようにロックされる。さらに、ソケット41の所定の取付位置にスライドされた取付部40がソケット41に対して第1ロック部94によりロックされるタイミングで、取付部40の被係合部51に係合部73が係合され、第3ロック部96により取付部40がソケット41に対して抜き外し規制するようにロックされる。
【0073】
さらに、光源ユニット12の取付部40をソケット41の取付位置に向けてスライドさせる際、ソケット41のガイド部70が光源ユニット12の光源ケース30の背面側と電極カバー32の連結部39との間に相対的に挿入され、ガイド部70の嵌合部71が連結部39に嵌合され、第4ロック部97により光源ユニット12がソケット41に対して抜き外し規制するようにロックされる。
【0074】
また、取付部40がソケット41の所定の取付位置に取り付けられることで、前面カバー21を本体20に閉じて固定することができる。
【0075】
そして、組み立てられた照明装置10においては、駆動回路15に外部電源が供給されることにより、駆動回路15が外部電源を所定の点灯電力に変換してソケット41から光源ユニット12の光源に供給し、光源を点灯させる。光源が放電管の場合、駆動回路15は、外部電力を所定の周波数のパルス電圧に変換し、このパルス電圧をソケット41から光源ユニット12の一対の外部電極に印可し、放電管内で放電を発生させて光を放射させる。放電管から放射される光は筐体11の照射開口24を通じて外部に照射される。
【0076】
また、光源ユニット12の光源の点灯時間が所定の交換時間に達した場合、光源ユニット12を交換する。
【0077】
光源ユニット12を交換するには、図2に示すように、前面カバー21を開放し、光源ユニット12の下側に配置されている左右両側のロックレバー部56の操作部58を互いに接近するように摘まみ、第1ロック部94を構成する爪部57を爪受部77から外し、第1ロック部94のロックを解除する。
【0078】
このとき、第1ロック部94のロックを解除しても、第3ロック部96により取付部40をソケット41に対してロックしている状態が維持されている。仮に、第3ロック部96がない場合、光源ユニット12の抜き外し方向bが下方であると、第1ロック部94のロックを解除した際、意図せずに、光源ユニット12の自重で下降し、落としてしまう可能性がある。第3ロック部96があることで、光源ユニット12の落下を防止できる。なお、第4ロック部97においてもロックしているため、光源ユニット12の落下を防止できる。
【0079】
第1ロック部94のロック解除を維持しながら取付部40の把手部45を握り、第3ロック部96のロックおよび第4ロック部97のロックに抗して、取付部40を抜き外し方向bに向けてソケット41から抜き外し操作する。これにより、第3ロック部96のロックおよび第4ロック部97のロックが解除され、光源ユニット12とともに取付部40を抜き外し方向bにスライドさせることができる。
【0080】
ソケット41の取付位置から抜き外し方向bにスライドされた取付部40がソケット41から抜き外される手前のタイミング、例えば直前のタイミングで、取付部40の係合孔52に係合部73が弾性的に進入し、取付部40の被係合部50に係合部73が係合し、第2ロック部95で取付部40の抜き外しを規制するようにロックする。
【0081】
第2ロック部95のロックに抗して、取付部40を抜き外し方向bに向けてスライドさせることにより、取付部40の被係合部50が係合部73から外れて第2ロック部95のロックが解除され、取付部40がソケット41から取り外される。
【0082】
仮に、第2ロック部95がない場合、例えば、取付部40がソケット41から抜き外れるスライドの勢いで、光源ユニット12を手から落としてしまう可能性がある。第2ロック部95があることで、取付部40がソケット41から抜き外される直前に一旦抜き外し規制がかかるため、意図して第2ロック部95をロック解除して取付部40をソケット41から取り外すことができる。
【0083】
また、交換する新しい光源ユニット12を上述したようにソケット41の所定の取付位置に取り付け、前面カバー21を本体20に閉じることにより、光源ユニット12の交換を完了する。
【0084】
そして、本実施形態の取付装置13では、第1ロック部94のロック解除により、ソケット41の所定の取付位置から抜き外し方向bに向けてスライドされる取付部40がソケット41から抜き外される手前のタイミングで、第2ロック部95により取付部40をソケット41にロックするため、取付部40が意図せずにソケット41から外れ、光源ユニット12が落下するのを防止できる。
【0085】
また、第3ロック部96により、ソケット41の所定の取付位置にスライドされた取付部40を第1ロック部94がロックするタイミングで、抜き外し方向bに向けたスライドに対して取付部40をロックして抜き外し規制するため、第1ロック部94のロック解除の際に、取付部40が意図せずにソケット41から外れ、光源ユニット12が落下するのを防止できる。また、第3ロック部96は、ロックに抗して取付部40を抜き外し方向bにスライドされることでロック解除するため、取付部の抜き外し操作に伴って容易にロック解除できる。
【0086】
また、取付部40を取り付けるためにソケット41の取付位置に向けてスライドされる際、取付部40の爪部57とソケット41の爪受部77との接触によるスライド荷重のピークp1となるスライド位置から、取付部40の爪部57とソケット41の爪受部77とが係合するスライド位置までの間に、光源ユニット12の電極31とソケット41の端子61とが接触し、電気的に接続されるため、電極31と端子61との接続途中でスライドが止まることなく、電極31と端子61とが確実に電気的に接続され、接続不良の発生を防止できる。
【0087】
また、取付部40がソケット41の取付位置に向けてスライドされる際、第1ロック部94の爪部57と爪受部77との接触によるスライド荷重がピークp1となる取付部40のスライド位置よりも手前において、電極31と端子61とが非接続状態にあるため、スライド荷重に抗して光源ユニット12を挿入方向aに向けてスライドさせている途中に光源ユニット12に通電されるのを防止できる。
【0088】
また、第1ロック部94の爪部57と爪受部77とが係合される際のスライド荷重のピークp1の値は、電極31と端子61とが電気的に接続される際のスライド荷重のピークp1およびp2の値よりも大きいため、電極31と端子61との接続途中でスライドが止まることなく、電極31と端子61とが確実に電気的に接続され、接続不良の発生を防止できる。
【0089】
また、ソケット41の取付位置に向けてスライドされる取付部40の位置決め部49が阻血と41の位置決め突部72に係合することで、電極31と端子61とを位置決めして確実に電気的に接続できる。
【0090】
なお、取付装置13による取り付けに適用する機器としては、照明装置10の光源ユニット12に限らす、例えば、モータなどを備えた駆動ユニット、バッテリユニットなどの電気機器にも適用できる。機器が駆動ユニットやバッテリユニットの場合は、機器が取り付けられるのは照明装置10に限られず、任意の装置に取り付けられる。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0092】
10 照明装置
12 機器である光源ユニット
13 取付装置
31 電極
40 取付部
41 ソケット
49 係合部である位置決め溝
57 係止部である爪部
61 端子
72 被係合部である位置決め突部
77 被係止部である爪受部
94 ロック部である第1ロック部
98 位置決め部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16