(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183708
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221206BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091152
(22)【出願日】2021-05-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-17
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】新川 麻里
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】関連サービスの利用を促進させる。
【解決手段】情報処理装置3は、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部331と、ユーザ識別情報に基づいて、店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、ユーザによる他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部332と、他のサービスの利用実績に基づいて、ユーザに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部333と、許可条件を示す情報を、要求取得部331が利用要求を取得したユーザ端末に通知する通知部334と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部と、
前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部と、
前記他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部と、
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記契約は、1度の対価の支払いにより、前記所定の期間において、前記ユーザが複数回にわたる前記店舗サービスの利用を許可する契約である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記所定の店舗において前記店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、前記ユーザに前記店舗サービスの提供を許可する前記サービス提供者と、前記店舗サービスの利用を許可する日時とのうちの少なくともいずれかを含む前記許可条件を設定する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記他のサービスの利用実績は、前記他のサービスで支払われた金額、前記他のサービスの利用頻度、前記他のサービスの種類、前記他のサービスの提供場所、及び前記他のサービスが最後に利用された日時のうちの少なくともいずれかを含む、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザ識別情報は、前記契約と前記他のサービスとにおいて共通して前記ユーザを識別可能な情報であり、
前記実績取得部は、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報を前記管理装置に送信することに応じて前記管理装置から送信された前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記契約において前記ユーザを識別するための前記ユーザ識別情報である第1ユーザ識別情報と、前記第1ユーザ識別情報とは異なる情報であって、前記他のサービスにおいて前記ユーザを識別するための第2ユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記実績取得部は、前記要求取得部が取得した前記第1ユーザ識別情報に関連付けられている前記第2ユーザ識別情報を前記管理装置に送信することに応じて前記管理装置が送信した前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記契約を管理する事業者と、前記他のサービスを管理する事業者とは、同一の事業者である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記契約を管理する事業者と、前記他のサービスを管理する事業者とは、異なる事業者である、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記契約に伴う対価の支払先は、前記契約を管理する事業者であり、
前記他のサービスの利用に伴う対価の支払先は、前記他のサービスを管理する事業者である、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記設定部は、前記他のサービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇した前記許可条件を設定する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記利用要求には、前記店舗サービスの利用を希望する希望時間帯が含まれ、
前記設定部は、前記ユーザが前記希望時間帯に前記店舗サービスの利用を許可する日を含む前記許可条件を設定する、
請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得するステップと、
前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得するステップと、
前記他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定するステップと、
前記許可条件を示す情報を、前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部、
前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部、
前記他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部、及び
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザがサービスを利用するための情報を提供する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会員登録したことを条件として、会員に会員サービスを利用させるシステムが知られている。特許文献1には、会員に対して、会員サービスを提供する事業者と加盟契約している関連事業者が提供する関連サービスを利用可能にさせる技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、関連サービスが利用可能になっても、必ずしも会員が関連サービスを利用するとは限らない。そのため、会員に対して、関連サービスの利用を促進させるための施策を講じることが求められている。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、関連サービスの利用を促進させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかる情報処理装置は、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部と、前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部と、前記他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部と、前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部と、を有する。
【0007】
前記契約は、1度の対価の支払いにより、前記所定の期間において、前記ユーザが複数回にわたる前記店舗サービスの利用を許可する契約であってもよい。
【0008】
前記設定部は、前記所定の店舗において前記店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、前記ユーザに前記店舗サービスの提供を許可する前記サービス提供者と、前記店舗サービスの利用を許可する日時とのうちの少なくともいずれかを含む前記許可条件を設定してもよい。
【0009】
前記他のサービスの利用実績は、前記他のサービスで支払われた金額、前記他のサービスの利用頻度、前記他のサービスの種類、前記他のサービスの提供場所、及び前記他のサービスが最後に利用された日時のうちの少なくともいずれかを含んでもよい。
【0010】
前記ユーザ識別情報は、前記契約と前記他のサービスとにおいて共通して前記ユーザを識別可能な情報であってもよいし、前記実績取得部は、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報を前記管理装置に送信することに応じて前記管理装置から送信された前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得してもよい。
【0011】
前記情報処理装置は、前記契約において前記ユーザを識別するための前記ユーザ識別情報である第1ユーザ識別情報と、前記第1ユーザ識別情報とは異なる情報であって、前記他のサービスにおいて前記ユーザを識別するための第2ユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有してもよいし、前記実績取得部は、前記要求取得部が取得した前記第1ユーザ識別情報に関連付けられている前記第2ユーザ識別情報を前記管理装置に送信することに応じて前記管理装置が送信した前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得してもよい。
【0012】
前記契約を管理する事業者と、前記他のサービスを管理する事業者とは、同一の事業者であってもよい。
前記契約を管理する事業者と、前記他のサービスを管理する事業者とは、異なる事業者であってもよい。
【0013】
前記契約に伴う対価の支払先は、前記契約を管理する事業者であってもよいし、前記他のサービスの利用に伴う対価の支払先は、前記他のサービスを管理する事業者であってもよい。
【0014】
前記設定部は、前記他のサービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇した前記許可条件を設定してもよい。
前記利用要求には、前記店舗サービスの利用を希望する希望時間帯が含まれてもよいし、前記設定部は、前記ユーザが前記希望時間帯に前記店舗サービスの利用を許可する日を含む前記許可条件を設定してもよい。
【0015】
本発明の第2の態様にかかる情報処理方法は、コンピュータが実行する、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得するステップと、前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得するステップと、前記他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定するステップと、前記許可条件を示す情報を、前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知するステップと、を有する。
【0016】
本発明の第3の態様にかかるプログラムは、コンピュータを、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部、前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なる他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部、前記他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部、及び前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部、として機能させるためのプログラム。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、関連サービスの利用を促進させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】情報処理システムの概要を説明するための図である。
【
図4】会員情報管理データベースの構成の一例を示す図である。
【
図5】情報処理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を説明するための図である。情報処理システムSは、情報処理サービスをユーザUに提供するためのシステムである。情報処理サービスは、所定の店舗で提供される店舗サービスの利用をユーザUに提供するサービスである。
【0020】
ユーザUは、情報処理サービスの会員であって、サービス利用契約を締結した利用者である。サービス利用契約は、対価を支払うことにより所定の期間において店舗サービスの利用を許可する契約であり、具体的には、1度の対価の支払いにより、所定の期間において、ユーザUが複数回にわたる店舗サービスの利用を許可する契約である。サービス利用契約は、例えばサブスクリプション契約である。ユーザUは、このようなサービス利用契約を締結することで、店舗サービスを利用する度に対価を支払う手間を省くことができる。
【0021】
所定の期間は、サービス利用契約によって定められた期間であり、例えば、1か月、6か月、1年等である。ユーザUは、サービス利用契約に伴う対価の支払先であるサービス利用契約を管理する事業者、すなわち情報処理サービスを管理する事業者に対価を支払うことにより、当該事業者とサービス利用契約を締結する。
【0022】
所定の店舗は、美容室、理髪店及びマッサージ店等のように、現実世界において営業する店舗である。また、所定の店舗は、サービス利用契約時に、情報処理サービスに加入している複数の店舗の中からユーザUが選択した店舗である。店舗サービスは、ユーザUが所定の店舗に来店することにより提供されるサービスである。
【0023】
情報処理システムSは、ユーザ端末1と、管理装置2と、情報処理装置3とを有する。ユーザ端末1は、ユーザUが使用する端末であり、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末1には、ユーザUに情報処理サービスを提供するための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という)がインストールされており、ユーザは、専用アプリを介して、店舗サービスの利用を申し込むことができる。
【0024】
管理装置2は、関連サービスを管理する装置であり、例えばサーバである。関連サービスは、情報処理サービス及び店舗サービスとは異なる他のサービスである。関連サービスは、例えば、商品を販売するショッピングサービス、飲食を提供する飲食サービス、車両を提供するレンタカーサービス、通信回線を提供する通信サービス等である。情報処理サービスを管理する第1事業者と関連サービスを管理する第2事業者とは、同一の事業者であってもよいし、異なる事業者であってもよい。第1事業者と第2事業者とが異なる事業者である場合、ユーザUは、関連サービスの利用に伴う対価の支払先である第2事業者に対価を支払うことにより、関連サービスを利用する。
【0025】
管理装置2は、ユーザUが関連サービスを利用した利用履歴を記憶している。管理装置2が記憶する利用履歴には、少なくとも、ユーザUが関連サービスを利用した日時と、ユーザUが支払った金額とが含まれる。関連サービスを提供可能な店舗が複数存在する場合、管理装置2が記憶する利用履歴には、ユーザUが関連サービスを利用した店舗(場所)がさらに含まれてもよい。
【0026】
第1事業者は、1つの第2事業者と提携していてもよいし、複数の第2事業者と提携していてもよい。第2事業者が複数の第2事業者と提携関係を有する場合、情報処理システムSが有する管理装置2は、複数の第2事業者が管理する関連サービスを一元管理する1つの管理装置2であてもよいし、複数の第2事業者が管理する関連サービスをそれぞれ管理する複数の管理装置2であってもよい。
【0027】
情報処理装置3は、情報処理サービスを管理する装置であり、例えばサーバである。情報処理装置3は、ユーザUが情報処理サービスを介して店舗サービスを利用した利用履歴を記憶している。
【0028】
以下において、情報処理システムSの処理の流れを説明する。まず、ユーザUが、ユーザ端末1の専用アプリを用いて店舗サービスの利用を申し込む操作を行うと、ユーザ端末1は、店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、ユーザUを識別するためのユーザ識別情報(例えばユーザID)とを情報処理装置3に送信する(
図1の(1))。
【0029】
情報処理装置3は、ユーザ端末1から取得したユーザ識別情報に基づいて、ユーザUに対応する実績情報を管理装置2から取得する(
図1の(2))。実績情報は、ユーザUが関連サービスを利用した利用実績を示す情報である。実績情報の詳細については後述する。
【0030】
情報処理装置3は、管理装置2から取得した実績情報によって示されるユーザUによる関連サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する(
図1の(3))。そして、情報処理装置3は、設定した許可条件を示す条件情報をユーザ端末1に通知する(
図1の(4))。
【0031】
その後、ユーザ端末1が、情報処理装置3から通知された条件情報によって示される許可条件を表示すると、ユーザUは、表示された許可条件に基づいて、店舗サービスの利用を申し込む。このようにすることで、情報処理システムSは、関連サービスの利用実績に応じた条件でユーザUに店舗サービスを利用させることができる。これにより、情報処理システムSは、ユーザUに関連サービスを利用させる動機付けを提供することができる。その結果、情報処理システムSは、関連サービスの利用を促進させることができる。
以下、情報処理装置3の構成について説明する。
【0032】
[情報処理装置3の構成]
図2は、情報処理装置3の構成を示す図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有する。通信部31は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば通信コントローラを含んで構成されている。
【0033】
記憶部32は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部32は、制御部33が実行するプログラムを記憶している。
【0034】
制御部33は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部33は、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することにより、要求取得部331、実績取得部332、設定部333及び通知部334として機能する。
【0035】
要求取得部331は、ユーザ端末1から、店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、店舗サービスを利用するユーザUを識別するためのユーザ識別情報とを取得する。例えば、ユーザUが、ユーザ端末1において専用アプリを起動させる操作を行うと、ユーザ端末1は、情報処理サービスのログイン画面を表示する。ユーザUが、ログイン画面においてユーザ識別情報としてユーザIDを入力すると、ユーザ端末1は、ログイン画面に入力されたユーザIDを情報処理装置3に送信する。
【0036】
ユーザ端末1は、ログインに成功すると、店舗サービスの利用を申し込むための申込画面を表示する。ユーザUが、申込画面において店舗サービスの利用を希望する希望内容を入力すると、希望内容を含む利用要求を情報処理装置3に送信する。希望内容には、店舗サービスの利用を希望する希望時間帯と、店舗サービスの利用を希望する希望日付と、店舗サービスを提供してもらうことを希望する希望サービス提供者(例えば、美容室におけるスタイリスト等)と、利用を希望する店舗サービスの希望メニューとのうちの少なくともいずれかが含まれる。ユーザ端末1は、ユーザUが1つの希望内容(希望時間帯、希望日付、希望サービス提供者、希望メニューのいずれか1つ)を入力するごとに、入力した1つの希望内容を含む利用要求を情報処理装置3に送信してもよい。なお、ユーザ端末1は、ログインに成功したタイミング又は申込画面を表示するタイミングで、利用要求を情報処理装置3に送信してもよい。
【0037】
実績取得部332は、ユーザ識別情報に基づいて、管理装置2から、ユーザUによる関連サービスの利用実績を示す実績情報を取得する。関連サービスの利用実績は、関連サービスで支払われた金額、関連サービスの利用頻度、関連サービスの種類、関連サービスの提供場所、及び関連サービスが最後に利用された最終利用日時のうちの少なくともいずれかを含む。
【0038】
図3は、実績情報を模式的に表した図である。
図3に示すように、実績情報には、ユーザ識別情報と、金額と、利用頻度と、種類と、提供場所と、最終利用日時とが含まれる。金額は、例えば、所定の期間(例えば直近の1か月、6か月、ユーザUが関連サービスを利用した全期間等)において関連サービスで支払われた合計金額、月ごとの合計金額の平均等である。利用頻度は、例えば、所定の期間(例えば直近の1か月、6か月、ユーザUが関連サービスを利用した全期間等)において関連サービスを利用した利用回数、又は月ごとの利用回数の平均等である。種類は、例えば、飲食、レジャー、通信等である。提供場所は、例えば、関連サービスの種類が飲食である場合、店舗の場所である。なお、実績取得部332は、ユーザ識別情報に基づいて、管理装置2が管理する所定の期間における利用履歴を取得し、取得した利用履歴に基づいて、
図3に示すような実績情報を生成してもよい。
【0039】
図2に戻り、実績取得部332は、まず、要求取得部331が取得したユーザ識別情報に基づく情報を、管理装置2に送信する。そして、管理装置2が、ユーザ識別情報に基づく情報によって特定されるユーザUに対応する実績情報を情報処理装置3に送信すると、実績取得部332は、管理装置2が送信した実績情報を取得する。
【0040】
第1事業者と、第2事業者とが、同一の事業者である場合、実績取得部332は、要求取得部331が取得したユーザ識別情報をユーザ識別情報に基づく情報として、管理装置2から実績情報を取得してもよい。この場合におけるユーザ識別情報は、サービス利用契約と関連サービスとにおいて共通してユーザUを識別可能な情報であり、実績取得部332は、要求取得部331が取得したユーザ識別情報を管理装置2に送信することに応じて管理装置2から送信された実績情報を取得する。このように、第1事業者と第2事業者とが同一の事業者である場合、情報処理装置3は、ユーザUによる関連サービスの利用実績を、情報処理サービスにおいて管理するユーザ識別情報を用いて取得することができる。これにより、情報処理装置3は、ユーザUによる関連サービスの利用実績を容易に取得することができる。
【0041】
第1事業者と、第2事業者とが、異なる事業者である場合、実績取得部332は、要求取得部331が取得した第1ユーザ識別情報に対応する第2ユーザ識別情報をユーザ識別情報に基づく情報として、管理装置2から実績情報を取得してもよい。第1ユーザ識別情報は、サービス利用契約においてユーザUを識別するためのユーザ識別情報である。第2ユーザ識別情報は、第1ユーザ識別情報とは異なる情報であって、関連サービスにおいてユーザUを識別するためのユーザ識別情報である。
【0042】
例えば、記憶部32には、情報処理サービスの会員に関する情報を管理するユーザ管理データベースが記憶されている。
図4は、会員情報管理データベースの構成の一例を示す図である。
図4に示すように、会員情報管理データベースには、第1ユーザ識別情報と、第2ユーザ識別情報と、名前と、電話番号とが関連付けて記憶されている。
【0043】
例えば、情報処理装置3は、サービス利用契約を締結するときに第1ユーザ識別情報を生成し、生成した第1ユーザ識別情報と、サービス利用契約時にユーザUが提示した第2ユーザ識別情報と、名前と、電話番号とを関連付けて会員情報管理データベースに記憶させる。管理装置2が第2ユーザ識別情報と電話番号とを関連付けて記憶している場合において、情報処理装置3は、サービス利用契約時にユーザUが提示した電話番号に関連付けて記憶している第2ユーザ識別情報を管理装置2から取得し、生成した第1ユーザ識別情報と、取得した第2ユーザ識別情報とを関連付けて会員情報管理データベースに記憶させてもよい。
【0044】
この場合において、実績取得部332は、記憶部32において要求取得部331が取得した第1ユーザ識別情報に関連付けられている第2ユーザ識別情報を管理装置2に送信することに応じて管理装置2が送信した実績情報を取得する。このように、第1事業者と第2事業者とが異なる事業者である場合であっても、情報処理装置3は、第2事業者が管理する第2ユーザ識別情報を連携することにより、ユーザUによる関連サービスの利用実績を取得することができる。これにより、情報処理装置3は、情報処理サービスにおいてユーザUを識別するための情報と、関連サービスにおいてユーザUを識別するための情報とが異なる場合であっても、ユーザUによる関連サービスの利用実績を取得することができる。
【0045】
設定部333は、関連サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する。許可条件は、例えば、店舗サービスの利用を許可する許可日時(店舗サービスの利用を許可する許可日付、及び店舗サービスの利用を許可する許可時間帯のうちの少なくともいずれか)、店舗サービスの提供を許可する許可サービス提供者、提供を許可する店舗サービスの許可メニュー等である。
【0046】
具体的には、設定部333は、関連サービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇した許可条件を設定する。より具体的には、設定部333は、関連サービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇の程度が大きい許可条件を設定し、関連サービスの利用実績の度合いが低いほど、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。
【0047】
設定部333は、例えば、関連サービスの利用実績の度合いの高さとして、関連サービスで支払われた金額が高いほど、関連サービスの利用頻度が高いほど、利用した関連サービスの種類が多いほど、関連サービスが最後に利用された日時が近いほど、優遇の程度が大きい許可条件を設定する。一方、設定部333は、関連サービスの利用実績の度合いの低さとして、関連サービスで支払われた金額が低いほど、関連サービスの利用頻度が低いほど、利用した関連サービスの種類が少ないほど、関連サービスが最後に利用された日時が遠いほど、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。
【0048】
また、設定部333は、例えば、関連サービスで支払われた金額の高さ、関連サービスの利用頻度の高さ、利用した関連サービスの種類の多さ、関連サービスが最後に利用された最終利用日時の近さを、それぞれに対応する基準に基づいて数値化し、各数値の合計値が高いほど、優遇の程度が大きい許可条件に設定し、合計値が低いほど、優遇の程度が小さい許可条件に設定してもよい。例えば、金額に対応する基準は、範囲(例えば、0円~1,000円、1,001円~10,000円等)ごとに数値が定められており、設定部333は、関連サービスで支払われた金額に対応する範囲に定められている数値を特定することにより、関連サービスで支払われた金額を数値化する。設定部333は、同様の手法を用いて、利用頻度、種類、最終利用日時それぞれの数値をさらに特定し、各数値を合計した合計値に基づいて許可条件を設定する。
【0049】
設定部333は、所定の閾値を用いて関連サービスの利用実績の度合いが高いか否かを判定し、判定した結果に応じて許可条件を設定してもよい。設定部333は、例えば、関連サービスで支払われた金額が金額に対応する閾値以上であるか否か、関連サービスの利用頻度が利用頻度に対応する閾値以上であるか否か、関連サービスが最後に利用された日時が閾値以内であるか否かの少なくともいずれかに基づいて、関連サービスの利用実績の度合いが高いか否かを判定する。設定部333は、例えば、関連サービスの利用実績の度合いが高いと判定した場合、優遇の程度が大きい許可条件を設定し、関連サービスの利用実績の度合いが高くないと判定した場合、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。
【0050】
また、設定部333は、例えば、ユーザUが利用した関連サービスの種類が予め定められている種類である場合、又は、ユーザUが関連サービスを利用した場所が予め定められている場所である場合に、優遇の程度が大きい許可条件を設定する。一方、設定部333は、ユーザUが利用した関連サービスの種類が予め定められている種類ではない場合、又は、ユーザUが関連サービスを利用した場所が予め定められている場所ではない場合、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。
【0051】
設定部333は、所定の店舗において店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、ユーザUに店舗サービスの提供を許可するサービス提供者と、店舗サービスの利用を許可する許可日時とのうちの少なくともいずれかを含む許可条件を設定する。設定部333は、店舗サービスのメニューをさらに含む許可条件を設定してもよい。
【0052】
設定部333は、例えば、優遇の程度が大きい許可条件として、優良なサービス提供者、繁忙時期(例えば、土日祝日、夕方以降の時間帯等)を含む許可日時、現在日時から近い許可日時、店舗サービスの提供に長い時間がかかるメニュー(例えば、美容室におけるパーマ、カラーリング、カット等)等を設定する。優良なサービス提供者は、例えば、店舗サービスを提供する技術が高いサービス提供者、又は人気度が高いサービス提供者である。
【0053】
一方、設定部333は、例えば、優遇の程度が低い許可条件として、優良なサービス提供者以外のサービス提供者、繁忙時期を除く許可日時、現在日時から遠い許可日時、店舗サービスの提供に短い時間がかかるメニュー(例えば、美容室における前髪のみのカット、トリートメント、ヘッドスパ等)等を設定する。優良ではないサービス提供者は、例えば、店舗サービスを提供する技術が低いサービス提供者、又は人気度が低いサービス提供者である。このように、情報処理装置3は、ユーザUに店舗サービスの提供を許可するサービス提供者を含む許可条件を設定することにより、ユーザUによるサービス提供者の指名を制限することができる。また、情報処理装置3は、店舗サービスの利用を許可する許可日時を含む許可条件を設定することにより、ユーザUによる店舗サービスの利用を制限することができる。
【0054】
上記において、実績情報には、関連サービスでユーザUが支払った金額等を含む例を説明したが、これに限らない。例えば、実績情報には、関連サービスにおいて定められたランクが含まれてもよい。関連サービスにおいて定められたランクは、例えば、関連サービスにおいてユーザUが支払った金額が高いほど、関連サービスの利用頻度が高いほど、そのユーザUに割り当てられるランクが高くなる。この場合において、設定部333は、ユーザUに対応する関連サービスのランクに応じて許可条件を設定してもよい。
【0055】
例えば、情報処理装置3には、ランクごとに、サービス提供者と許可日時とメニューとが設定されており、ランクが高いほど、優良なサービス提供者、現在日時から近い許可日時、店舗サービスの提供に長い時間がかかるメニューが設定されている。例えば、ユーザUのランクには、「A」、「B」、「C」の3つのランクがある場合において、設定部333は、実績情報によって示されるランクが「A」である場合、ランク「A」に関連付けられているサービス提供者と許可日時とメニューとを含む許可条件を設定する
【0056】
設定部333は、要求取得部331が取得した利用要求にユーザUの希望内容が含まれる場合、当該希望内容に応じて許可条件を設定してもよい。例えば、ユーザUの希望内容に希望時間帯が含まれる場合、設定部333は、希望時間帯に店舗サービスの利用を許可する許可日付、許可サービス提供者及び許可メニューのうちの少なくともいずれかを含む許可条件を設定する。また、例えば、ユーザUの希望内容にサービス提供者が含まれる場合、設定部333は、ユーザUに対してサービス提供者による店舗サービスの提供を許可する許可日付、許可時間帯及び許可メニューのうちの少なくともいずれかを含む許可条件を設定する。設定部333は、例えば、要求取得部331が1つ以上の希望内容を含む利用要求を取得するごとに、当該希望内容に応じて許可条件を設定する処理を実行する。このようにすることで、情報処理装置3は、ユーザUの希望に沿った許可条件を設定することができる。
【0057】
設定部333は、ユーザUの希望内容で店舗サービスを利用するための許可条件を設定してもよい。例えば、ユーザUの希望内容に、店舗サービスの利用を希望する希望日付と店舗サービスの利用を希望する希望時間帯とが含まれている場合において、まず、設定部333は、関連サービスの利用実績に基づいて、店舗サービスの利用を許可する許可日付と、店舗サービスの利用を許可する許可時間帯とを設定する。そして、設定部333は、許可日付及び許可時間帯のうちの少なくともいずれかが、希望日付、希望時間帯を満たさない場合、希望日付及び希望時間帯で店舗サービスの利用を許可するための追加料金の支払いを許可条件として設定する。許可日付が希望日付を満たさない場合とは、例えば、許可日付が希望日付より後の日付である場合である。許可時間帯が希望時間帯を満たさない場合とは、例えば、許可時間帯の中に希望時間帯が含まれない場合である。
【0058】
通知部334は、通信部31を介して、許可条件を示す条件情報を、要求取得部331が利用要求を取得したユーザ端末1に通知することにより、許可条件をユーザ端末1に表示させる。具体的には、まず、通知部334は、通信部31を介して、条件情報をユーザ端末1に送信する。そして、ユーザ端末1は、情報処理装置3から取得した条件情報によって示される許可条件を申込画面に表示させる。
【0059】
通知部334は、要求取得部331が取得した利用要求にユーザUの希望内容が含まれる場合、ユーザUの希望内容と許可条件との関係に基づく条件情報をユーザ端末1に通知してもよい。例えば、ユーザUの希望内容には、店舗サービスの利用を希望する希望日付と、店舗サービスの利用を希望する希望時間帯と、店舗サービスを提供してもらうことを希望する希望サービス提供者と、利用を希望する店舗サービスの希望メニューとが含まれている。また、許可条件には、店舗サービスの利用を許可する許可日付と、店舗サービスの利用を許可する許可時間帯と、店舗サービスを提供することを許可する許可サービス提供者と、利用を許可する店舗サービスの許可メニューとが含まれている。
【0060】
この場合において、通知部334は、許可日付、許可時間帯、許可サービス提供者及び許可メニューが、それぞれ希望日付、希望時間帯、希望サービス提供者及び希望メニューを満たす場合、ユーザUの希望内容で店舗サービスの利用を許可することを示す情報を条件情報としてユーザ端末1に通知する。許可日付が希望日付を満たす場合とは、例えば、許可日付が希望日付以前の日付である場合である。許可時間帯が希望時間帯を満たす場合とは、例えば、許可時間帯の中に希望時間帯が含まれる場合である。許可サービス提供者が希望サービス提供者を満たす場合とは、例えば、許可サービス提供者の中に希望サービス提供者が含まれる場合である。許可メニューが希望メニューを満たす場合とは、例えば、許可メニューの中に希望メニューが含まれる場合である。
【0061】
一方、通知部334は、許可日付、許可時間帯、許可サービス提供者及び許可メニューのうちの少なくともいずれかが、希望日付、希望時間帯、希望サービス提供者及び希望メニューを満たさない場合、ユーザUの希望内容で店舗サービスの利用を許可することができないことを示す情報を条件情報として通知する。
【0062】
通知部334は、ユーザUの希望内容に許可条件を満たす希望内容と満たさない希望内容とが含まれる場合、許可条件を満たす希望内容で店舗サービスの利用を許可することを示す情報と、許可条件を満たさない希望内容に代えて許可条件で店舗サービスの利用を許可することを示す情報とを含む条件情報をユーザ端末1に通知してもよい。例えば、許可日付及び許可時間帯がそれぞれ希望日付及び希望時間帯を満たさず、許可サービス提供者及び許可メニューが、それぞれ希望サービス提供者及び希望メニューを満たす場合、通知部334は、ユーザUの希望内容のうち、希望サービス提供者及び希望メニューで店舗サービスの利用を許可することを示す情報と、ユーザUの希望内容のうち、希望日付及び希望時間帯で店舗サービスの利用を許可することができないことを示す情報と、許可条件のうちの許可日付及び許可時間帯を示す情報とを含む条件情報をユーザ端末1に通知する。
【0063】
通知部334は、例えば、設定部333が1つ以上の希望内容に応じて許可条件を設定するごとに、条件情報をユーザ端末1に通知する。例えば、設定部333が希望日付に基づいて許可時間帯を含む許可条件を設定した場合、通知部334は、希望日付で店舗サービスの利用を申し込むことが可能な時間帯(許可時間帯)を含む第1条件情報をユーザ端末1に通知する。通知部334が第1条件情報を通知した後に、設定部333が許可時間帯内においてユーザUが選択した希望時間帯に基づいて許可サービス提供者及び許可メニューを設定した場合、通知部334は、希望日付及び希望時間帯で指名可能なサービス提供者(許可サービス提供者)と、及び希望日付及び希望時間帯で選択可能なメニューとを含む第2条件情報をユーザ端末1に通知する。
【0064】
通知部334は、要求取得部331が取得した利用要求にユーザUの希望内容が含まれていない場合、すなわち、ユーザ端末1がログインに成功したタイミング又は申込画面を表示するタイミングで送信した利用要求を要求取得部331が取得した場合、条件情報によって示される店舗サービスの許可条件(例えば、申込可能なサービス提供者、申込可能な日付、申込可能な時間帯、申込可能なメニュー)を、ユーザ端末1に表示させる。
【0065】
具体的には、まず、通知部334は、条件情報をユーザ端末1に通知する。そして、ユーザ端末1は、申込画面において、複数のサービス提供者のうちの申込可能なサービス提供者、店舗サービスを提供可能な日付のうちの申込可能な日付、店舗サービスを提供可能な時間帯のうちの申込可能な時間帯、及び店舗サービスを提供可能なメニューのうちの申込可能なメニューを、ユーザUが選択可能な態様で表示させる。
【0066】
[情報処理システムSの処理]
続いて、情報処理システムSの処理の流れについて説明する。
図5は、情報処理システムSの処理の流れを示すシーケンス図である。
図5においては、第1事業者と第2事業者とが同一事業者であるとして説明する。本処理は、ユーザ端末1が、ユーザUの利用要求と、当該ユーザUに対応するユーザ識別情報とを情報処理装置3に送信したことを契機として開始する(S1)。
【0067】
要求取得部331が利用要求とユーザ識別情報とを取得すると、実績取得部332は、ユーザ識別情報に基づいて、管理装置2から、ユーザUの実績情報を取得する。具体的には、まず、実績取得部332は、要求取得部331が取得したユーザ識別情報を、管理装置2に送信する(S2)。そして、管理装置2が、ユーザ識別情報によって特定されるユーザUに対応する実績情報を情報処理装置3に送信すると、実績取得部332は、管理装置2が送信した実績情報を取得する(S3)。
【0068】
設定部333は、実績取得部332が取得した実績情報によって示される関連サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する(S4)。そして、通知部334は、許可条件を示す条件情報を、要求取得部331が利用要求を取得したユーザ端末1に通知する(S5)。
【0069】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置3は、店舗サービスの利用を要求したユーザUによる関連サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定し、設定した許可条件を示す条件情報をユーザ端末1に通知する。このようにすることで、情報処理システムSは、所定のサービスの利用実績に応じた条件でユーザUに店舗サービスを利用させることができる。これにより、情報処理システムSは、ユーザUに関連サービスを利用させる動機付けを提供することができる。その結果、情報処理システムSは、関連サービスの利用を促進させることができる。
【0070】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0071】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0072】
1 ユーザ端末
2 管理装置
3 情報処理装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
331 要求取得部
332 実績取得部
333 設定部
334 通知部
S 情報処理システム
U ユーザ
【手続補正書】
【提出日】2022-01-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗に来店することによって提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部と、
前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なるサービスであって、それぞれ業種が異なる複数の他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部と、
前記複数の他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する場合において、前記他のサービスの利用実績の度合いが高いほど優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記他のサービスの利用実績の度合いが低いほど優遇の程度が小さい前記許可条件を設定する設定部と、
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記設定部は、前記ユーザが利用した前記他のサービスの業種の数が多いほど優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記ユーザが利用した前記他のサービスの業種の数が少ないほど優遇の程度が小さい前記許可条件を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記契約は、1度の対価の支払いにより、前記所定の期間において、前記ユーザが複数回にわたる前記店舗サービスの利用を許可する契約である、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記設定部は、前記所定の店舗において前記店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、前記ユーザに前記店舗サービスの提供を許可する前記サービス提供者と、前記店舗サービスの利用を許可する日時とのうちの少なくともいずれかを含む前記許可条件を設定する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記他のサービスの利用実績は、前記他のサービスで支払われた金額、前記他のサービスの利用頻度、前記他のサービスの業種、前記他のサービスの提供場所、及び前記他のサービスが最後に利用された日時のうちの少なくともいずれかを含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザ識別情報は、前記契約と前記他のサービスとにおいて共通して前記ユーザを識別可能な情報であり、
前記実績取得部は、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報を前記管理装置に送信することに応じて前記管理装置から送信された前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記契約において前記ユーザを識別するための前記ユーザ識別情報である第1ユーザ識別情報と、前記第1ユーザ識別情報とは異なる情報であって、前記他のサービスにおいて前記ユーザを識別するための第2ユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記実績取得部は、前記要求取得部が取得した前記第1ユーザ識別情報に関連付けられている前記第2ユーザ識別情報を前記管理装置に送信することに応じて前記管理装置が送信した前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記契約を管理する事業者と、前記他のサービスを管理する事業者とは、同一の事業者である、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記契約を管理する事業者と、前記他のサービスを管理する事業者とは、異なる事業者である、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記契約に伴う対価の支払先は、前記契約を管理する事業者であり、
前記他のサービスの利用に伴う対価の支払先は、前記他のサービスを管理する事業者である、
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記利用要求には、前記店舗サービスの利用を希望する希望時間帯が含まれ、
前記設定部は、前記ユーザが前記希望時間帯に前記店舗サービスの利用を許可する日を含む前記許可条件を設定する、
請求項1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗に来店することによって提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得するステップと、
前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なるサービスであって、それぞれ業種が異なる複数の他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得するステップと、
前記複数の他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する場合において、前記他のサービスの利用実績の度合いが高いほど優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記他のサービスの利用実績の度合いが低いほど優遇の程度が小さい前記許可条件を設定するステップと、
前記許可条件を示す情報を、前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗に来店することによって提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部、
前記ユーザ識別情報に基づいて、前記店舗サービスとは異なるサービスであって、それぞれ業種が異なる複数の他のサービスを管理する管理装置から、前記ユーザによる前記他のサービスの利用実績を示す情報を取得する実績取得部、
前記複数の他のサービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する場合において、前記他のサービスの利用実績の度合いが高いほど優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記他のサービスの利用実績の度合いが低いほど優遇の程度が小さい前記許可条件を設定する設定部、及び
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部、
として機能させるためのプログラム。