(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183709
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20221206BHJP
【FI】
G06Q30/02 470
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091153
(22)【出願日】2021-05-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-23
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】新川 麻里
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザがサービスを利用できなくなる事態の発生を低減させる。
【解決手段】情報処理装置2は、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部231と、所定の期間において、要求取得部231が取得したユーザ識別情報によって特定されるユーザが店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部232と、店舗サービスの利用実績に基づいて、ユーザに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部233と、許可条件を示す情報を、要求取得部231が利用要求を取得したユーザ端末に通知する通知部234と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部と、
前記所定の期間において、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部と、
前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部と、
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記契約は、1度の対価の支払いにより、前記所定の期間において、前記ユーザが複数回にわたる前記店舗サービスの利用を許可する契約である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記店舗サービスの利用実績は、前記店舗サービスを利用した種類、前記ユーザに前記店舗サービスを提供したサービス提供者、前記店舗サービスを最後に利用した日、及び前記店舗サービスの利用に要した所要時間のうちの少なくともいずれかを含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記店舗サービスの利用実績は、予約した前記店舗サービスの種類、予約した前記店舗サービスを提供するサービス提供者、最後に予約した前記店舗サービスを利用する日、及び予約した前記店舗サービスの利用に要する所要時間のうちの少なくともいずれかを含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記店舗サービスの利用実績は、前記ユーザが前記店舗サービスを利用したことに応じて前記店舗の管理者が入力した情報であって、前記ユーザに前記店舗サービスを提供した提供内容に基づく情報である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定部は、前記所定の店舗において前記店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、前記ユーザに前記店舗サービスの提供を許可する前記サービス提供者と、前記店舗サービスの利用を許可する種類と、前記店舗サービスの利用を許可する日時と、前記店舗サービスの利用を許可する時間とのうちの少なくともいずれかを含む前記許可条件を設定する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記要求取得部は、前記店舗サービスの利用を希望する希望日時をさらに取得し、
前記設定部は、前記ユーザが前記店舗サービスを最後に利用した利用日時から前記希望日時までの期間が所定の閾値より短い場合、前記店舗サービスの利用を許可する時間を制限すること、及び前記店舗サービスにおいて提供可能な種類の一部の利用を禁止することのうちの少なくともいずれかを、前記許可条件として設定する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記要求取得部は、前記店舗サービスを提供するサービス提供者をさらに取得し、
前記設定部は、前記ユーザが直前に前記店舗サービスを利用した前記サービス提供者が、前記要求取得部が取得した前記サービス提供者と同一であって、当該サービス提供者が所定の条件を満たす場合、当該サービス提供者の指名を禁止することを、前記許可条件として設定する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記店舗サービスの利用実績は、最後に前記店舗サービスの利用に要した所要時間を含み、
前記設定部は、前記所要時間が所定の閾値より長い場合、前記店舗サービスの利用を許可する時間を制限することを、前記許可条件として設定する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記要求取得部は、前記店舗サービスの利用を希望する希望時間帯をさらに取得し、
前記設定部は、前記ユーザが前記希望時間帯に前記店舗サービスの利用を許可する日を含む前記許可条件を設定する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得するステップと、
前記所定の期間において、取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得するステップと、
前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定するステップと、
前記許可条件を示す情報を、前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部、
前記所定の期間において、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部、
前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部、及び
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザがサービスを利用するための情報を提供する情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品またはサービスを申し込むための画面をユーザの端末に表示するシステムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のシステムによれば、ユーザが自身の端末を用いて容易にサービスを申し込むことができる。サービスの利用頻度はユーザごとに異なるため、サービスの利用頻度が高いユーザが当該サービスを繰り返して利用すると、サービスの利用頻度が低いユーザがサービスを利用することができない事態が生じ得る。そのため、サービスの利用頻度が低いユーザが、サービスを利用することができるようにすることが求められている。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザがサービスを利用できなくなる事態の発生を低減させるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかる情報処理装置は、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部と、前記所定の期間において、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部と、前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部と、前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部と、を有する。
【0007】
前記契約は、1度の対価の支払いにより、前記所定の期間において、前記ユーザが複数回にわたる前記店舗サービスの利用を許可する契約であってもよい。
前記店舗サービスの利用実績は、前記店舗サービスを利用した種類、前記ユーザに前記店舗サービスを提供したサービス提供者、前記店舗サービスを最後に利用した日、及び前記店舗サービスの利用に要した所要時間のうちの少なくともいずれかを含んでもよい。
【0008】
前記店舗サービスの利用実績は、予約した前記店舗サービスの種類、予約した前記店舗サービスを提供するサービス提供者、最後に予約した前記店舗サービスを利用する日、及び予約した前記店舗サービスの利用に要する所要時間のうちの少なくともいずれかを含んでもよい。
【0009】
前記店舗サービスの利用実績は、前記ユーザが前記店舗サービスを利用したことに応じて前記店舗の管理者が入力した情報であって、前記ユーザに前記店舗サービスを提供した提供内容に基づく情報であってもよい。
【0010】
前記設定部は、前記所定の店舗において前記店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、前記ユーザに前記店舗サービスの提供を許可する前記サービス提供者と、前記店舗サービスの利用を許可する種類と、前記店舗サービスの利用を許可する日時と、前記店舗サービスの利用を許可する時間とのうちの少なくともいずれかを含む前記許可条件を設定してもよい。
【0011】
前記要求取得部は、前記店舗サービスの利用を希望する希望日時をさらに取得してもよいし、前記設定部は、前記ユーザが前記店舗サービスを最後に利用した利用日時から前記希望日時までの期間が所定の閾値より短い場合、前記店舗サービスの利用を許可する時間を制限すること、及び前記店舗サービスにおいて提供可能な種類の一部の利用を禁止することのうちの少なくともいずれかを、前記許可条件として設定してもよい。
【0012】
前記要求取得部は、前記店舗サービスを提供するサービス提供者をさらに取得してもよいし、前記設定部は、前記ユーザが直前に前記店舗サービスを利用した前記サービス提供者が、前記要求取得部が取得した前記サービス提供者と同一であって、当該サービス提供者が所定の条件を満たす場合、当該サービス提供者の指名を禁止することを、前記許可条件として設定してもよい。
【0013】
前記店舗サービスの利用実績は、最後に前記店舗サービスの利用に要した所要時間を含んでもよいし、前記設定部は、前記所要時間が所定の閾値より長い場合、前記店舗サービスの利用を許可する時間を制限することを、前記許可条件として設定してもよい。
【0014】
前記要求取得部は、前記店舗サービスの利用を希望する希望時間帯をさらに取得してもよいし、前記設定部は、前記ユーザが前記希望時間帯に前記店舗サービスの利用を許可する日を含む前記許可条件を設定してもよい。
【0015】
本発明の第2の態様にかかる情報処理方法は、コンピュータが実行する、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得するステップと、前記所定の期間において、取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得するステップと、前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定するステップと、前記許可条件を示す情報を、前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知するステップと、を有する。
【0016】
本発明の第3の態様にかかるプログラムは、コンピュータを、対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部、前記所定の期間において、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部、前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する設定部、及び前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部、として機能させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザがサービスを利用できなくなる事態の発生を低減させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】情報処理システムSの概要を説明するための図である。
【
図3】記憶部22に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。
【
図4】情報処理システムSの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を説明するための図である。情報処理システムSは、情報処理サービスをユーザUに提供するためのシステムである。情報処理サービスは、所定の店舗で提供される店舗サービスの利用をユーザUに提供するサービスである。
【0020】
ユーザUは、情報処理サービスの会員であって、サービス利用契約を締結した利用者である。サービス利用契約は、対価を支払うことにより所定の期間において店舗サービスの利用を許可する契約であり、具体的には、1度の対価の支払いにより、所定の期間において、ユーザUが複数回にわたる店舗サービスの利用を許可する契約である。サービス利用契約は、例えばサブスクリプション契約である。ユーザUは、このようなサービス利用契約を締結することで、店舗サービスを利用する度に対価を支払う手間を省くことができる。
【0021】
所定の期間は、サービス利用契約によって定められた契約期間であり、例えば、1か月、6か月、1年等である。ユーザUは、サービス利用契約に伴う対価の支払先であるサービス利用契約を管理する事業者、すなわち情報処理サービスを管理する事業者に対価を支払うことにより、当該事業者とサービス利用契約を締結する。
【0022】
所定の店舗は、美容室、理髪店及びマッサージ店等のように、現実世界において営業する店舗である。また、所定の店舗は、サービス利用契約時に、情報処理サービスに加入している複数の店舗の中からユーザUが選択した店舗である。店舗サービスは、ユーザUが所定の店舗に来店することにより提供されるサービスである。本実施の形態においては、所定の店舗が美容室であるとして説明する。
【0023】
情報処理システムSは、ユーザ端末1と、情報処理装置2とを有する。ユーザ端末1は、ユーザUが使用する端末であり、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末1には、ユーザUに情報処理サービスを提供するための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という)がインストールされており、ユーザは、専用アプリを介して、店舗サービスの利用を申し込むことができる。
【0024】
情報処理装置2は、情報処理サービスを管理する装置であり、例えばサーバである。情報処理装置2は、ユーザUが情報処理サービスを介して店舗サービスを利用した利用履歴を記憶している。
【0025】
以下において、情報処理システムSの処理の流れを説明する。まず、ユーザUが、ユーザ端末1の専用アプリを用いて店舗サービスの利用を申し込む操作を行うと、ユーザ端末1は、店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、ユーザUを識別するためのユーザ識別情報(例えばユーザID)とを情報処理装置2に送信する(
図1の(1))。
【0026】
情報処理装置2は、所定の期間において、ユーザ端末1から取得したユーザ識別情報によって特定されるユーザUに対応する実績情報を取得する(
図1の(2))。実績情報は、ユーザUが店舗サービスを利用した利用実績を示す情報であり、具体的には、ユーザUが情報処理サービスを介して店舗サービスを利用した利用実績を示す情報である。所定の期間は、契約期間であってもよいし、契約期間の一部(例えば、直近の1週間、1か月等)であってもよい。実績情報の詳細については後述する。
【0027】
情報処理装置2は、取得したユーザUに対応する実績情報によって示されユーザUによる店舗サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する(
図1の(3))。そして、情報処理装置2は、設定した許可条件を示す条件情報をユーザ端末1に通知する(
図1の(4))。
【0028】
その後、ユーザ端末1が、情報処理装置2から通知された条件情報によって示される許可条件を表示すると、ユーザUは、表示された許可条件に基づいて、店舗サービスの利用を申し込む。このようにすることで、情報処理システムSは、店舗サービスの利用実績に応じた条件でユーザUに店舗サービスを利用させることができる。これにより、情報処理システムSは、例えば、店舗サービスの利用頻度が高いユーザUによる店舗サービスの利用を制限させることができる。その結果、情報処理システムSは、店舗サービスの利用頻度が低いユーザUが店舗サービスを利用できなくなる事態の発生を低減させることができる。
以下、情報処理装置2の構成について説明する。
【0029】
[情報処理装置2の構成]
図2は、情報処理装置2の構成を示す図である。情報処理装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。通信部21は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば通信コントローラを含んで構成されている。
【0030】
記憶部22は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部22は、制御部23が実行するプログラムを記憶している。また、記憶部22は、ユーザUが過去に店舗サービスの利用を予約した予約履歴を管理する予約管理データベースと、ユーザUが店舗サービスを利用した利用履歴を管理する履歴管理データベースとを記憶している。
【0031】
図3は、記憶部22に記憶されているデータベースの構成の一例を示す図である。
図3(a)に示す予約管理データベースは、ユーザ識別情報と、予定種類と、予定サービス提供者と、予定金額と、利用予定日時とを関連付けて記憶している。予定種類は、ユーザUが予約時に選択したメニューである。予定サービス提供者は、ユーザUが予約時に指名したサービス提供者である。予定金額は、選択したメニューに応じて定まる金額である。利用予定日時は、ユーザUが予約時に指定した店舗サービスの利用を希望する日時である。利用予定日時は、ユーザUが予約時に指定した店舗サービスの利用を希望する日付と、ユーザUが予約時に指定した店舗サービスの利用を希望する希望時間帯とを含む日時であってもよい。
【0032】
図3(b)に示す履歴管理データベースは、ユーザ識別情報と、利用種類と、利用サービス提供者と、利用金額と、利用日時とを関連付けて記憶している。利用種類は、ユーザUに提供した店舗サービスのメニューである。利用サービス提供者は、ユーザUに店舗サービスを提供したサービス提供者である。利用金額は、店舗サービスの利用に伴ってユーザUが支払った金額である。利用日時は、ユーザUが店舗サービスを利用した日時である。利用日時は、ユーザUが店舗サービスを利用した日付と、ユーザUが店舗サービスを利用した時間帯とを含む日時であってもよい。
【0033】
例えば、履歴管理データベースに記憶されている利用履歴は、ユーザが店舗サービスを利用したことに応じて店舗の管理者が入力した入力情報であって、ユーザに店舗サービスを提供した提供内容を示す入力情報である。例えば、店舗の管理者が、当該管理者が使用する店舗端末において、管理者がユーザUに提供した提供内容を入力すると、店舗端末は、入力された入力情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、店舗端末から送信された入力情報を取得すると、当該入力情報を履歴管理データベースに登録する。このようにすることで、情報処理装置2は、実際にユーザUに提供された店舗サービスの提供内容を管理することができる。
【0034】
図2に戻り、制御部23は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部23は、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、要求取得部231、実績取得部232、設定部233及び通知部234として機能する。
【0035】
要求取得部231は、ユーザ端末1から、店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、店舗サービスを利用するユーザUを識別するためのユーザ識別情報とを取得する。例えば、ユーザUが、ユーザ端末1において専用アプリを起動させる操作を行うと、ユーザ端末1は、情報処理サービスのログイン画面を表示する。ユーザUが、ログイン画面においてユーザ識別情報としてユーザIDを入力すると、ユーザ端末1は、ログイン画面に入力されたユーザIDを情報処理装置2に送信する。
【0036】
ユーザ端末1は、ログインに成功すると、店舗サービスの利用を申し込むための申込画面を表示する。ユーザUが、申込画面において店舗サービスの利用を希望する希望内容を入力すると、希望内容を含む利用要求を情報処理装置2に送信する。希望内容には、店舗サービスの利用を希望する希望時間帯と、店舗サービスの利用を希望する希望日付と、店舗サービスを提供してもらうことを希望する希望サービス提供者(例えば、美容室におけるスタイリスト等)と、利用を希望する店舗サービスの希望種類とのうちの少なくともいずれかが含まれる。ユーザ端末1は、ユーザUが1つの希望内容(希望時間帯、希望日付、希望サービス提供者、希望種類のいずれか1つ)を入力するごとに、入力した1つの希望内容を含む利用要求を情報処理装置2に送信してもよい。なお、ユーザ端末1は、ログインに成功したタイミング又は申込画面を表示するタイミングで、利用要求を情報処理装置2に送信してもよい。
【0037】
実績取得部232は、所定の期間(例えば、契約期間、又は契約期間の一部)において、要求取得部231が取得したユーザ識別情報によって特定されるユーザUが店舗サービスを利用した利用実績を示す実績情報を取得する。店舗サービスの利用実績は、店舗サービスを利用した種類、ユーザUに店舗サービスを提供したサービス提供者、店舗サービスを最後に利用した最終利用日、及び店舗サービスの利用に要した所要時間のうちの少なくともいずれかを含む。
【0038】
実績取得部232は、例えば、履歴管理データベースにおいて、要求取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けて履歴管理データベースに記憶されている利用履歴であって、利用日が所定の期間に含まれる利用履歴を抽出することにより、実績情報を取得する。このようにすることで、情報処理装置2は、ユーザUが実際に店舗サービスを利用した情報を取得することができる。なお、実績情報は、直前にユーザUが店舗サービスを利用した利用履歴であってもよい。
【0039】
上記において、実績取得部232が、履歴管理データベースに記憶されている利用履歴に基づいて実績情報を取得する例を説明したが、これに限らない。例えば、実績取得部232は、予約管理データベースに記憶されている予約履歴に基づいて実績情報を取得してもよい。この場合における店舗サービスの利用実績は、予約した店舗サービスの種類、予約した店舗サービスを提供するサービス提供者、予約した店舗サービスを利用する日、及び予約した店舗サービスの利用に要する所要時間のうちの少なくともいずれかを含む。
【0040】
実績取得部232は、例えば、予約管理データベースにおいて、要求取得部231が取得したユーザ識別情報に関連付けて予約管理データベースに記憶されている予約履歴であって、利用予定日時が所定の期間に含まれる利用履歴を抽出することにより、実績情報を取得する。このようにすることで、情報処理装置2は、利用履歴を用いずに実績情報を取得することができる。
【0041】
設定部233は、店舗サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する。許可条件は、例えば、店舗サービスの利用を許可する許可日時(店舗サービスの利用を許可する許可日付、及び店舗サービスの利用を許可する許可時間帯のうちの少なくともいずれか)、店舗サービスの提供を許可する許可サービス提供者、提供を許可する店舗サービスの許可種類等である。
【0042】
設定部233は、例えば、店舗サービスの利用実績の度合いが低いほど、優遇した許可条件を設定する。具体的には、設定部233は、店舗サービスの利用実績の度合いが低いほど、優遇の程度が大きい許可条件を設定し、店舗サービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。
【0043】
設定部233は、例えば、店舗サービスの利用実績の度合いの低さとして、店舗サービスの利用頻度が低いほど、店舗サービスが最後に利用された日時が遠いほど、優良なサービス提供者から店舗サービスの提供を受けた提供頻度が低いほど、優遇の程度が大きい許可条件を設定する。優良なサービス提供者は、例えば、店舗サービスを提供する技術が高いサービス提供者、又は人気度が高いサービス提供者である。また、設定部233は、例えば、店舗サービスの複数の種類のうち、所要時間が長い店舗サービスの種類(例えば、カット、パーマ、カラーリング等)の利用頻度が低いほど、優遇の程度が大きい許可条件を設定する。
【0044】
一方、設定部233は、店舗サービスの利用実績の度合いの高さとして、店舗サービスの利用頻度が高いほど、店舗サービスが最後に利用された日時が近いほど、優良なサービス提供者から店舗サービスの提供を受けた提供頻度が高いほど、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。また、設定部233は、例えば、店舗サービスの複数の種類のうち、所要時間が長い店舗サービスの種類(例えば、パーマ、カラーリング、カット等)の利用頻度が高いほど、優遇の程度が小さい許可条件を設定する。
【0045】
設定部233は、所定の店舗において店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、ユーザUに店舗サービスの提供を許可するサービス提供者と、店舗サービスの利用を許可する種類と、店舗サービスの利用を許可する日時と、店舗サービスの利用を許可する時間とのうちの少なくともいずれかを含む許可条件を設定する。
【0046】
設定部233は、例えば、優遇の程度が大きい許可条件として、優良なサービス提供者、繁忙時期(例えば、土日祝日、夕方以降の時間帯等)を含む許可日時、現在日時から近い許可日時、所要時間が長い店舗サービスの種類(例えば、パーマ、カラーリング、カット等)等を設定する。一方、設定部233は、例えば、優遇の程度が低い許可条件として、優良なサービス提供者以外のサービス提供者、繁忙時期を除く許可日時、現在日時から遠い許可日時、所要時間が短い店舗サービスの種類(例えば、前髪のみのカット、トリートメント、ヘッドスパ等)等を設定する。
【0047】
このように、情報処理装置2は、ユーザUに店舗サービスの提供を許可するサービス提供者を含む許可条件を設定することにより、ユーザUによるサービス提供者の指名を制限することができる。また、情報処理装置2は、店舗サービスの利用を許可する許可日時を含む許可条件を設定することにより、ユーザUによる店舗サービスの利用を制限することができる。
【0048】
設定部233は、利用要求に含まれるユーザUの希望内容に応じて許可条件を設定してもよい。例えば、要求取得部231が、店舗サービスの利用を希望する希望日時をさらに取得した場合、設定部233は、ユーザUの希望日時に基づいて許可条件を設定する。希望日時は、ユーザUの希望内容に含まれる。
【0049】
具体的には、設定部233は、ユーザUが店舗サービスを最後に利用した利用日時から希望日時までの期間が所定の閾値より短い場合、店舗サービスの利用を許可する時間を制限すること、及び店舗サービスにおいて提供可能な種類の一部の利用を禁止することのうちの少なくともいずれかを、許可条件として設定する。所定の閾値は、予め情報処理装置2に設定されており、例えば、3日、7日等である。例えば、上記期間が「1日」であり、所定の閾値として「3日」が設定されている場合、設定部233は、上記期間が所定の閾値より短いと判定する。
【0050】
設定部233は、例えば、上記期間が所定の閾値より短いと判定した場合、希望日において店舗サービスの利用を許可する時間を、ユーザUが直前に店舗サービスを利用した時の所要時間より短く(例えば半分の時間)する。また、設定部233は、例えば、上記期間が所定の閾値より短い場合、所要時間が長い店舗サービスの種類の利用を禁止する。このようにすることで、情報処理装置2は、一部のユーザUが短い間隔で繰り返し店舗サービスを利用することによって、他のユーザUが店舗サービスを利用することができなくなる事態を低減させることができる。
【0051】
例えば、要求取得部231が、店舗サービスを提供するサービス提供者をさらに取得した場合、設定部233は、ユーザUが希望するサービス提供者に基づいて許可条件を設定する。具体的には、設定部233は、ユーザUが直前に店舗サービスを利用したサービス提供者が、要求取得部231が取得したサービス提供者と同一であって、当該サービス提供者が所定の条件を満たす場合、当該サービス提供者の指名を禁止することを、許可条件として設定する。所定の条件を満たすサービス提供者は、複数のサービス提供者のうち、相対的に人気度が高いサービス提供者であり、例えば、最も人気度が高いサービス提供者(例えばトップスタイリスト)である。
【0052】
より具体的には、設定部233は、ユーザUが直前に店舗サービスを利用したサービス提供者が、要求取得部231が取得したサービス提供者と同一であって、所定の条件を満たすサービス提供者であり、かつ、ユーザUが店舗サービスを最後に利用した利用日時から希望日時までの期間が所定の閾値より短い場合に、当該サービス提供者の指名を禁止することを、許可条件として設定する。このようにすることで、情報処理装置2は、一部のユーザUが、複数のユーザUによって指名される割合が高いサービス提供者を独占してしまう事態を低減させることができる。
【0053】
例えば、店舗サービスの利用実績に、最後に店舗サービスの利用に要した所要時間が含まれる場合、設定部233は、当該所要時間に基づいて許可条件を設定してもよい。具体的には、設定部233は、最後に店舗サービスの利用に要した所要時間が所定の閾値より長い場合、店舗サービスの利用を許可する時間を制限することを、許可条件として設定する。所定の閾値は、例えば、所定の店舗においてユーザUに店舗サービスを提供する平均的な時間である。
【0054】
設定部233は、例えば、最後に店舗サービスの利用に要した所要時間が所定の閾値より長い場合、当該所要時間より短い時間、又は所定の閾値によって示される店舗サービスの平均的な時間より短い時間を、許可条件として設定する。このようにすることで、情報処理装置2は、一部のユーザUが長時間にわたって店舗サービスを利用することにより、他のユーザUが店舗サービスを利用できなくなる事態を低減させることができる。なお、設定部233は、ユーザUに対して制限した時間内(店舗サービスの利用を許可する時間内)に提供可能な店舗サービスの種類を、許可条件として設定してもよい。
【0055】
設定部233は、要求取得部231が取得した利用要求にユーザUの希望内容が含まれる場合、当該希望内容に応じて許可条件を設定してもよい。例えば、ユーザUの希望内容に希望時間帯が含まれる場合、設定部233は、希望時間帯に店舗サービスの利用を許可する許可日付、許可サービス提供者及び許可種類のうちの少なくともいずれかを含む許可条件を設定する。
【0056】
設定部233は、例えば、希望時間帯が日中の1時から2時までの時間帯である場合において、許可日付を含む許可条件を設定する場合、所定の店舗において繁忙な日の時間帯(例えば休日の1時から2時まで)と重ならない日(例えば、平日の1時から2時まで)を、許可日付として設定する。また、設定部233は、例えば、希望時間帯が夕方の5時から6時までの時間帯である場合、1週間の中で相対的に繁忙な時間帯ではない日(例えば、月曜日等のような週の始め、又は金曜日等のような週末及び土日祝日以外の日)を、許可日付として設定する。また、設定部233は、例えば、希望時間帯が夕方の5時から6時までの時間帯である場合、所定の期間(例えば7日、14日等)を経過した日を、許可日付として設定してもよい。このようにすることで、情報処理装置2は、一部のユーザUが、所定の店舗において繁忙な時間帯に繰り返し店舗サービスを利用することによって、他のユーザUが利用した時間帯に店舗サービスを利用することができなくなる事態を低減させることができる。
【0057】
また、例えば、ユーザUの希望内容にサービス提供者が含まれる場合、設定部233は、ユーザUに対してサービス提供者による店舗サービスの提供を許可する許可日付、許可時間帯及び許可種類のうちの少なくともいずれかを含む許可条件を設定する。設定部233は、例えば、要求取得部231が1つ以上の希望内容を含む利用要求を取得するごとに、当該希望内容に応じて許可条件を設定する処理を実行する。このようにすることで、情報処理装置2は、ユーザUの希望に沿った許可条件を設定することができる。
【0058】
設定部233は、ユーザUの希望内容で店舗サービスを利用するための許可条件を設定してもよい。例えば、ユーザUの希望内容に、店舗サービスの利用を希望する希望日付と店舗サービスの利用を希望する希望時間帯とが含まれている場合において、まず、設定部233は、店舗サービスの利用実績に基づいて、店舗サービスの利用を許可する許可日付と、店舗サービスの利用を許可する許可時間帯とを設定する。そして、設定部233は、許可日付及び許可時間帯のうちの少なくともいずれかが、希望日付、希望時間帯を満たさない場合、希望日付及び希望時間帯で店舗サービスの利用を許可するための追加料金の支払いを許可条件として設定する。許可日付が希望日付を満たさない場合とは、例えば、許可日付が希望日付より後の日付である場合である。許可時間帯が希望時間帯を満たさない場合とは、例えば、許可時間帯の中に希望時間帯が含まれない場合である。
【0059】
通知部234は、許可条件を示す条件情報を、要求取得部231が利用要求を取得したユーザ端末1に通知することにより、許可条件をユーザ端末1に表示させる。具体的には、まず、通知部234は、通信部21を介して、条件情報をユーザ端末1に送信する。そして、ユーザ端末1は、情報処理装置2から取得した条件情報によって示される許可条件を申込画面に表示させる。
【0060】
通知部234は、要求取得部231が取得した利用要求にユーザUの希望内容が含まれる場合、ユーザUの希望内容と許可条件との関係に基づく条件情報をユーザ端末1に通知してもよい。例えば、ユーザUの希望内容には、店舗サービスの利用を希望する希望日付と、店舗サービスの利用を希望する希望時間帯と、店舗サービスを提供してもらうことを希望する希望サービス提供者と、利用を希望する店舗サービスの希望種類とが含まれている。また、許可条件には、店舗サービスの利用を許可する許可日付と、店舗サービスの利用を許可する許可時間帯と、店舗サービスを提供することを許可する許可サービス提供者と、利用を許可する店舗サービスの許可種類とが含まれている。
【0061】
この場合において、通知部234は、許可日付、許可時間帯、許可サービス提供者及び許可種類が、それぞれ希望日付、希望時間帯、希望サービス提供者及び希望種類を満たす場合、ユーザUの希望内容で店舗サービスの利用を許可することを示す情報を条件情報としてユーザ端末1に通知する。許可日付が希望日付を満たす場合とは、例えば、許可日付が希望日付以前の日付である場合である。許可時間帯が希望時間帯を満たす場合とは、例えば、許可時間帯の中に希望時間帯が含まれる場合である。許可サービス提供者が希望サービス提供者を満たす場合とは、例えば、許可サービス提供者の中に希望サービス提供者が含まれる場合である。許可種類が希望種類を満たす場合とは、例えば、許可種類の中に希望種類が含まれる場合である。
【0062】
一方、通知部234は、許可日付、許可時間帯、許可サービス提供者及び許可種類のうちの少なくともいずれかが、希望日付、希望時間帯、希望サービス提供者及び希望種類を満たさない場合、ユーザUの希望内容で店舗サービスの利用を許可することができないことを示す情報を条件情報として通知する。
【0063】
通知部234は、ユーザUの希望内容に許可条件を満たす希望内容と満たさない希望内容とが含まれる場合、許可条件を満たす希望内容で店舗サービスの利用を許可することを示す情報と、許可条件を満たさない希望内容に代えて許可条件で店舗サービスの利用を許可することを示す情報とを含む条件情報をユーザ端末1に通知してもよい。例えば、許可日付及び許可時間帯がそれぞれ希望日付及び希望時間帯を満たさず、許可サービス提供者及び許可種類が、それぞれ希望サービス提供者及び希望種類を満たす場合、通知部234は、ユーザUの希望内容のうち、希望サービス提供者及び希望種類で店舗サービスの利用を許可することを示す情報と、ユーザUの希望内容のうち、希望日付及び希望時間帯で店舗サービスの利用を許可することができないことを示す情報と、許可条件のうちの許可日付及び許可時間帯を示す情報とを含む条件情報をユーザ端末1に通知する。
【0064】
通知部234は、例えば、設定部233が1つ以上の希望内容に応じて許可条件を設定するごとに、条件情報をユーザ端末1に通知する。例えば、設定部233が希望日付に基づいて許可時間帯を含む許可条件を設定した場合、通知部234は、希望日付で店舗サービスの利用を申し込むことが可能な時間帯(許可時間帯)を含む第1条件情報をユーザ端末1に通知する。通知部234が第1条件情報を通知した後に、設定部233が許可時間帯内においてユーザUが選択した希望時間帯に基づいて許可サービス提供者及び許可種類を設定した場合、通知部234は、希望日付及び希望時間帯で指名可能なサービス提供者(許可サービス提供者)と、及び希望日付及び希望時間帯で選択可能な種類とを含む第2条件情報をユーザ端末1に通知する。
【0065】
通知部234は、要求取得部231が取得した利用要求にユーザUの希望内容が含まれていない場合、すなわち、ユーザ端末1がログインに成功したタイミング又は申込画面を表示するタイミングで送信した利用要求を要求取得部231が取得した場合、条件情報によって示される店舗サービスの許可条件(例えば、申込可能なサービス提供者、申込可能な日付、申込可能な時間帯、申込可能な種類)を、ユーザ端末1に表示させる。
【0066】
具体的には、まず、通知部234は、条件情報をユーザ端末1に通知する。そして、ユーザ端末1は、申込画面において、複数のサービス提供者のうちの申込可能なサービス提供者、店舗サービスを提供可能な日付のうちの申込可能な日付、店舗サービスを提供可能な時間帯のうちの申込可能な時間帯、及び店舗サービスを提供可能な種類のうちの申込可能な種類を、ユーザUが選択可能な態様で表示させる。
【0067】
[情報処理システムSの処理]
続いて、情報処理システムSの処理の流れについて説明する。
図4は、情報処理システムSの処理の流れを示すシーケンス図である。本処理は、ユーザ端末1が、ユーザUの利用要求と、当該ユーザUに対応するユーザ識別情報とを情報処理装置2に送信したことを契機として開始する(S1)。
【0068】
要求取得部231が利用要求とユーザ識別情報とを取得すると、実績取得部232は、所定の期間において、要求取得部231が取得したユーザ識別情報によって特定されるユーザUが店舗サービスを利用した利用実績を示す実績情報を取得する(S2)。
【0069】
設定部233は、実績取得部232が取得した実績情報によって示される店舗サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する(S3)。そして、通知部234は、許可条件を示す条件情報を、要求取得部231が利用要求を取得したユーザ端末1に通知する(S4)。
【0070】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置2は、店舗サービスの利用を要求したユーザUによる店舗サービスの利用実績に基づいて、ユーザUに店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定し、設定した許可条件を示す条件情報をユーザ端末1に通知する。このようにすることで、情報処理システムSは、店舗サービスの利用実績に応じた条件でユーザUに店舗サービスを利用させることができる。情報処理システムSは、店舗サービスの利用頻度が高いユーザUによる店舗サービスの利用を制限させることができる。その結果、情報処理システムSは、店舗サービスの利用頻度が低いユーザUが店舗サービスを利用できなくなる事態の発生を低減させることができる。
【0071】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0072】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0073】
1 ユーザ端末
2 情報処理装置
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
231 要求取得部
232 実績取得部
233 設定部
234 通知部
S 情報処理システム
U ユーザ
【手続補正書】
【提出日】2022-01-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部と、
前記所定の期間において、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部と、
前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する場合において、前記店舗サービスの利用実績の度合いが低いほど、優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記店舗サービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇の程度が小さい前記許可条件を設定する設定部と、
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記契約は、1度の対価の支払いにより、前記所定の期間において、前記ユーザが複数回にわたる前記店舗サービスの利用を許可する契約である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記店舗サービスの利用実績は、前記店舗サービスを利用した種類、前記ユーザに前記店舗サービスを提供したサービス提供者、前記店舗サービスを最後に利用した日、及び前記店舗サービスの利用に要した所要時間のうちの少なくともいずれかを含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記店舗サービスの利用実績は、予約した前記店舗サービスの種類、予約した前記店舗サービスを提供するサービス提供者、最後に予約した前記店舗サービスを利用する日、及び予約した前記店舗サービスの利用に要する所要時間のうちの少なくともいずれかを含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記店舗サービスの利用実績は、前記ユーザが前記店舗サービスを利用したことに応じて前記店舗の管理者が入力した情報であって、前記ユーザに前記店舗サービスを提供した提供内容に基づく情報である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記設定部は、前記所定の店舗において前記店舗サービスを提供する複数のサービス提供者のうち、前記ユーザに前記店舗サービスの提供を許可する前記サービス提供者と、前記店舗サービスの利用を許可する種類と、前記店舗サービスの利用を許可する日時と、前記店舗サービスの利用を許可する時間とのうちの少なくともいずれかを含む前記許可条件を設定する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記要求取得部は、前記店舗サービスの利用を希望する希望日時をさらに取得し、
前記設定部は、前記ユーザが前記店舗サービスを最後に利用した利用日時から前記希望日時までの期間が所定の閾値より短い場合、前記店舗サービスの利用を許可する時間を制限すること、及び前記店舗サービスにおいて提供可能な種類の一部の利用を禁止することのうちの少なくともいずれかを、前記許可条件として設定する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記要求取得部は、前記店舗サービスを提供するサービス提供者をさらに取得し、
前記設定部は、前記ユーザが直前に前記店舗サービスを利用した前記サービス提供者が、前記要求取得部が取得した前記サービス提供者と同一であって、当該サービス提供者が所定の条件を満たす場合、当該サービス提供者の指名を禁止することを、前記許可条件として設定する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記店舗サービスの利用実績は、最後に前記店舗サービスの利用に要した所要時間を含み、
前記設定部は、前記所要時間が所定の閾値より長い場合、前記店舗サービスの利用を許可する時間を制限することを、前記許可条件として設定する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記要求取得部は、前記店舗サービスの利用を希望する希望時間帯をさらに取得し、
前記設定部は、前記ユーザが前記希望時間帯に前記店舗サービスの利用を許可する日を含む前記許可条件を設定する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが実行する、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得するステップと、
前記所定の期間において、取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得するステップと、
前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する場合において、前記店舗サービスの利用実績の度合いが低いほど、優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記店舗サービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇の程度が小さい前記許可条件を設定するステップと、
前記許可条件を示す情報を、前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
対価を支払うことにより所定の期間において所定の店舗で提供される店舗サービスの利用を許可する契約を締結したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗サービスを利用することを要求する利用要求と、前記店舗サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報とを取得する要求取得部、
前記所定の期間において、前記要求取得部が取得した前記ユーザ識別情報によって特定される前記ユーザが前記店舗サービスを利用した利用実績を取得する実績取得部、
前記店舗サービスの利用実績に基づいて、前記ユーザに前記店舗サービスの利用を許可する許可条件を設定する場合において、前記店舗サービスの利用実績の度合いが低いほど、優遇の程度が大きい前記許可条件を設定し、前記店舗サービスの利用実績の度合いが高いほど、優遇の程度が小さい前記許可条件を設定する設定部、及び
前記許可条件を示す情報を、前記要求取得部が前記利用要求を取得した前記ユーザ端末に通知する通知部、
として機能させるためのプログラム。