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  • 特開-マットレス 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183759
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】マットレス
(51)【国際特許分類】
   A47C 27/07 20060101AFI20221206BHJP
【FI】
A47C27/07
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091239
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】507358642
【氏名又は名称】株式会社ルービックJP
(74)【代理人】
【識別番号】100114661
【弁理士】
【氏名又は名称】内野 美洋
(72)【発明者】
【氏名】日野 淳一
【テーマコード(参考)】
3B096
【Fターム(参考)】
3B096AB07
(57)【要約】
【課題】ポケットコイルの使用個数を減らすことができるマットレスを提供すること。
【解決手段】本発明では、複数のポケットコイル(10,17)を間隔をあけて列状に連結した列状ポケットコイル(3,4)を左右に複数列並べたマットレス(1)において、複数のポケットコイル(10)を所定の間隔をあけて列状に連結した第1の列状ポケットコイル(3)と、複数のポケットコイル(17)を第1の列状ポケットコイル(3)よりも広い間隔をあけて列状に連結した第2の列状ポケットコイル(4)とを有することにした。また、本発明では、間隔が狭い第1の列状ポケットコイル(3)の間に間隔が広い第2の列状ポケットコイル(4)を挟んで配置することにした。さらに、本発明では、左右両端部に間隔が狭い第1の列状ポケットコイル(3)を配置することにした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポケットコイルを間隔をあけて列状に連結した列状ポケットコイルを左右に複数列並べたマットレスにおいて、
複数のポケットコイルを所定の間隔をあけて列状に連結した第1の列状ポケットコイルと、複数のポケットコイルを第1の列状ポケットコイルよりも広い間隔をあけて列状に連結した第2の列状ポケットコイルとを有することを特徴とするマットレス。
【請求項2】
間隔が狭い第1の列状ポケットコイルの間に間隔が広い第2の列状ポケットコイルを挟んで配置したことを特徴とする請求項1に記載のマットレス。
【請求項3】
左右両端部に間隔が狭い第1の列状ポケットコイルを配置したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のポケットコイルを間隔をあけて列状に連結した列状ポケットコイルを左右に複数列並べたマットレスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
マットレスのクッション材として袋状のポケット(コイル室)にコイルを収容したポケットコイルを一定の間隔をあけて複数個一列状に並べて連結した列状ポケットコイルが利用されている。
【0003】
従来のマットレスでは、同一の形状の列状ポケットコイルを左右に複数列並べることで、矩形板状のマットレスを形成している(たとえば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017-202025号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記従来のマットレスにおいては、一定の間隔をあけてポケットコイルを列状に並べた同一形状の列状ポケットコイルを左右に複数列並べた構成となっているために、多くのポケットコイルを使用する必要があり、マットレスのコストが増大するおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、請求項1に係る本発明では、複数のポケットコイルを間隔をあけて列状に連結した列状ポケットコイルを左右に複数列並べたマットレスにおいて、複数のポケットコイルを所定の間隔をあけて列状に連結した第1の列状ポケットコイルと、複数のポケットコイルを第1の列状ポケットコイルよりも広い間隔をあけて列状に連結した第2の列状ポケットコイルとを有することにした。
【0007】
また、請求項2に係る本発明では、前記請求項1に係る本発明において、間隔が狭い第1の列状ポケットコイルの間に間隔が広い第2の列状ポケットコイルを挟んで配置することにした。
【0008】
また、請求項3に係る本発明では、前記請求項1又は請求項2に係る本発明において、左右両端部に間隔が狭い第1の列状ポケットコイルを配置することにした。
【発明の効果】
【0009】
そして、本発明では、以下に記載する効果を奏する。
【0010】
すなわち、本発明では、複数のポケットコイルを間隔をあけて列状に連結した列状ポケットコイルを左右に複数列並べたマットレスにおいて、複数のポケットコイルを所定の間隔をあけて列状に連結した第1の列状ポケットコイルと、複数のポケットコイルを第1の列状ポケットコイルよりも広い間隔をあけて列状に連結した第2の列状ポケットコイルとを有することにしているために、第1の列状ポケットコイルだけを用いた場合に比べてポケットコイルの使用個数を減らすことができ、マットレスのコストを低減させることができる。
【0011】
特に、間隔が狭い第1の列状ポケットコイルの間に間隔が広い第2の列状ポケットコイルを挟んで配置することにした場合には、間隔が広い第2の列状ポケットコイルを用いることによる反発力の低減を抑制することができる。
【0012】
また、左右両端部に間隔が狭い第1の列状ポケットコイルを配置することにした場合には、マットレスの両端部の形状を良好に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】マットレスを示す平面断面図(a)、同側面断面図(b)、同側面断面図(c)。
図2】第1の列状ポケットコイルを示す一部切欠平面図(a)、同一部切欠側面図(b)、第2の列状ポケットコイルを示す一部切欠平面図(c)同一部切欠側面図(d)。
図3】マットレスを示す平面断面図(a)、同側面断面図(b)、同側面断面図(c)。
図4】マットレスを示す平面断面図(a)、同側面断面図(b)、同側面断面図(c)。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係るマットレスの具体的な構成について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、マットレスの長手方向(横臥者の身長方向)を前後方向(図中では、左右方向になる。)とし、マットレスの短手方向(横臥者の幅方向)を左右方向(図中では、上下方向になる。)として説明する。
【0015】
図1に示すように、マットレス1は、中空状の収容袋2の内部に前後方向へ向けて一列に伸延する第1及び第2の列状ポケットコイル3,4を左右方向に複数列並べて収容している。
【0016】
第1の列状ポケットコイル3は、図1(a)、(b)及び図2(a)、(b)に示すように、前後方向に伸延する中空状のカバー5の内部に複数個のコイル6を前後左右に所定の間隔(等しい間隔)をあけて並べて収容している。
【0017】
カバー5は、不織布等の可撓性を有する2枚の左右側シート7,8からなり、左右側シート7,8を重ねた状態で前後及び上下の縁部を連結するとともに、前後方向に所定の間隔(等しい間隔)をあけて上端から下端までを上下一直線状に連結している。なお、左右側シート7,8の連結は、縫合や接着などでもよく溶剤や熱による溶着などでもよい。
【0018】
そして、第1の列状ポケットコイル3では、左右側シート7,8を連結していない部分にコイル6を収容するコイル室9を前後方向に所定の間隔をあけて形成し、各コイル室9にコイル6を収容することでポケットコイル10を形成している。
【0019】
また、第1の列状ポケットコイル3では、左右側シート7,8を連結した部分に前後に並ぶポケットコイル10を所定の間隔をあけて連結するための連結部11を形成している。
【0020】
このようにして、第1の列状ポケットコイル3は、複数のポケットコイル10を連結部11を介して所定の間隔をあけて列状に連結して形成されている。
【0021】
同様に、第2の列状ポケットコイル4は、図1(a)、(c)及び図2(c)、(d)に示すように、前後方向に伸延する中空状のカバー12の内部に複数個のコイル13を前後左右に所定の間隔(等しい間隔)をあけて並べて収容している。
【0022】
カバー12は、不織布等の可撓性を有する2枚の左右側シート14,15からなり、左右側シート14,15を重ねた状態で前後及び上下の縁部を連結するとともに、前後方向に所定の間隔(等しい間隔)をあけて上端から下端までを上下一直線状に連結している。なお、左右側シート14,15の連結は、縫合や接着などでもよく溶剤や熱による溶着などでもよい。
【0023】
そして、第2の列状ポケットコイル4では、左右側シート14,15を連結していない部分にコイル13を収容するコイル室16を前後方向に所定の間隔をあけて形成し、各コイル室16にコイル13を収容することでポケットコイル17を形成している。
【0024】
また、第2の列状ポケットコイル4では、左右側シート14,15を連結した部分に前後に並ぶポケットコイル17を所定の間隔をあけて連結するための連結部18を形成している。
【0025】
このようにして、第2の列状ポケットコイル4は、複数のポケットコイル17を連結部18を介して所定の間隔をあけて列状に連結して形成されている。
【0026】
ここで、第2の列状ポケットコイル4では、連結部18の前後方向の長さを第1の列状ポケットコイル3の連結部11の前後方向の長さよりも長くすることによって、複数のポケットコイル17の間隔を第1の列状ポケットコイル3のポケットコイル10の間隔よりも広くなるようにしている。
【0027】
このように、マットレス1では、クッション材として、ポケットコイル10の間隔が比較的(第2の列状ポケットコイル4と比較して)狭い第1の列状ポケットコイル3と、ポケットコイル17の間隔が比較的(第1の列状ポケットコイル3と比較して)広い第2の列状ポケットコイル4とを用いている。
【0028】
そして、マットレス1は、左右両端部に第1の列状ポケットコイル3を2列ずつ配置するとともに、第1の列状ポケットコイル3,3の間に第2の列状ポケットコイル4を挟んで配置している。なお、ここでは、2列の第1の列状ポケットコイル3,3の間に1列の第2の列状ポケットコイル4を挟んで配置しているが、1列又は複数列の第1の列状ポケットコイル3の間に1列又は複数列の第2の列状ポケットコイル4を挟んで配置してもよい。
【0029】
上記マットレス1では、第1の列状ポケットコイル3のコイル6と第2の列状ポケットコイル4のコイル13とを同一のものを用いているが、硬さや外径や線径や高さなどが異なるものを用いてもよい。
【0030】
たとえば、図3に示すマットレス19では、第1の列状ポケットコイル20のコイル21よりも第2の列状ポケットコイル22のコイル23の方が外径が小さいものを用いている。
【0031】
また、図4に示すマットレス24では、第1の列状ポケットコイル25のコイル26よりも第2の列状ポケットコイル27のコイル28の方が外径が大きいものを用いている。
【0032】
以上に説明したように、上記マットレス1は、複数のポケットコイル10を所定の間隔をあけて列状に連結した第1の列状ポケットコイル3と、複数のポケットコイル17を第1の列状ポケットコイル3よりも広い間隔をあけて列状に連結した第2の列状ポケットコイル4とを有する構成となっている。
【0033】
そのため、上記構成のマットレス1では、第1の列状ポケットコイル3だけを用いた場合に比べてポケットコイル10,17の使用個数を減らすことができ、マットレス1のコストを低減させることができる。
【0034】
また、上記構成のマットレス1では、第1及び第2の列状ポケットコイル3,4のコイル6,13として硬さや外径や線径や高さなどが同一又は異なるものを用いることができ、第1及び第2の列状ポケットコイル3,4の配置の仕方(配列)を変えることによって様々な寝心地のマットレス1とすることができる。
【0035】
また、上記マットレス1は、間隔が狭い第1の列状ポケットコイル3の間に間隔が広い第2の列状ポケットコイル4を挟んで配置した構成となっている。
【0036】
そのため、上記構成のマットレス1では、間隔が広い第2の列状ポケットコイル4を用いることによる反発力の低減を抑制することができる。
【0037】
また、上記マットレス1は、左右両端部に間隔が狭い第1の列状ポケットコイル3を配置した構成となっている。
【0038】
そのため、上記構成のマットレス1では、マットレス1への乗降時に荷重がかかるマットレス1の両端部の形状を良好に保持することができる。
【符号の説明】
【0039】
1,19,24 マットレス 2 収容袋
3,20,25 第1の列状ポケットコイル 4,22,27 第2の列状ポケットコイル
5,12 カバー 6,13,21,23,26,28 コイル
7,8,14,15 左右側シート 9,16 コイル室
10,17 ポケットコイル 11,18 連結部
図1
図2
図3
図4