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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183785
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】ミスト発生システム、及び電解装置
(51)【国際特許分類】
   C25B 11/02 20210101AFI20221206BHJP
   C25B 1/044 20210101ALI20221206BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20221206BHJP
   C01B 3/02 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
C25B11/02 302
C25B1/044
C25B9/00 A
C01B3/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091270
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】307032423
【氏名又は名称】株式会社サイエンス
(74)【代理人】
【識別番号】100085316
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 三雄
(74)【代理人】
【識別番号】100171572
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100213425
【弁理士】
【氏名又は名称】福島 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100221707
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100221718
【弁理士】
【氏名又は名称】藤原 誠悟
(72)【発明者】
【氏名】水上 康洋
(72)【発明者】
【氏名】平江 真輝
(72)【発明者】
【氏名】奥村 隆宏
【テーマコード(参考)】
4K011
4K021
【Fターム(参考)】
4K011CA05
4K011DA01
4K021AA01
4K021BA02
4K021BB03
4K021DA01
4K021DA10
4K021DA11
(57)【要約】
【課題】 本発明は、水の電気分解で発生した気体を、安定してミスト発生装置に供給できるミスト発生システムを提供することにある。
【解決手段】 ミスト発生システムSYは、ミスト発生装置Y、及びミスト発生装置Yに接続される電解装置Xを備える。電解装置Xは、筒状体に形成されるタンク本体15、及びタンク本体15の各筒端15a,15bを閉塞してタンク本体15の内部に密閉空間Sを形成する各筒端部16,17を有し、密閉空間Sに水が充満される電解タンク15と、電解タンク15の密閉空間Sに配置され、密閉空間の水を電気分解する複数の電極2,3,4を備える。電解タンク1は、密閉空間Sに開口され、密閉空間Sに水を流入する流入口19と、ミスト発生装置Yに接続され、密閉空間Sから水及び気体をミスト発生装置に流出する流出口20を有する。
【選択図】 図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水及び気体から気泡の混入及び溶け込んだミスト状の水滴にして、ミスト状の水滴を噴射するミスト発生装置、及び前記ミスト発生装置に接続される電解装置を備えるミスト発生システムであって、
前記電解装置は、
筒状体に形成されるタンク本体、及び前記タンク本体の各筒端を閉塞して前記タンク本体の内部に密閉空間を形成する一方及び他方の筒端部を有し、前記密閉空間に水が充満される電解タンクと、
前記電解タンクの前記密閉空間に配置され、前記密閉空間の水を電気分解する複数の電極と、
を備え、
前記電解タンクは、
前記密閉空間に開口され、前記密閉空間に水を流入する流入口と、
前記ミスト発生装置に接続され、前記密閉空間から水を前記ミスト発生装置に流出する流出口と、を有する
ことを特徴とするミスト発生システム。
【請求項2】
前記電解装置は、
前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、
を備え、
前記第2電極軸は、
前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、
前記第2電極線材は、
前記密閉空間に配置されて、前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、
前記第3電極軸は、
前記第1及び第2電極軸の各軸中心線の間に位置して、前記第1及び第2電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、
前記第3電極線材は、
前記密閉空間に配置されて、前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のミスト発生システム。
【請求項3】
前記電解装置は、
前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、
を備え、
前記電解タンクは、
前記タンク本体の筒中心線と直交して、一方の前記筒端部に形成され、前記密閉空間の水に晒される電極基準平面を有し、
前記第1電極軸は、
前記第1電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、
前記第1電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、
前記電極基準平面から第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、
前記第1電極線材は、
前記密閉空間に配置され、
前記第1電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、第1巻き付け長さ及び第1巻き付けピッチを有して前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられ、
前記第2電極軸は、
前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設され、
前記第2電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、
前記第2電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、
前記電極基準平面から前記第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、
前記第2電極線材は、
前記密閉空間に配置され、
前記第2電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材と同一の第2巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第2巻き付けピッチを有して前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、
前記第3電極軸は、
前記第3電極軸の軸中心線を前記第1及び第2電極軸の軸中心線の間の中心に配置して、前記第1及び第2電極軸と並設され、
前記第3電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、
前記第3電極軸の軸中心線を前記電極基準平面と直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、
前記電極基準平面から前記第1軸長さより短い第2軸長さを有して前記密閉空間に延在され、
前記第3電極線材は、
前記密閉空間に配置され、
前記第3電極線材の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材より短い第3巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第3巻き取りピッチを有して前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のミスト発生システム。
【請求項4】
前記第1電極軸、前記第2電極軸及び前記第3電極軸に印加する直流電圧の極性を切り替える極性切替装置を備え、
前記極性切替装置は、
前記第1及び第2電極軸に正電圧を印加し、前記第3電極軸に負電圧を印加し、
又は、
前記第1及び第2電極軸に負電圧を印加し、前記第3電極軸に正電圧を印加し、
又は、
前記第1電極軸に正電圧を印加し、前記第2電極軸に負電圧を印加する
ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のミスト発生システム。
【請求項5】
筒状体に形成されるタンク本体、及び前記タンク本体の各筒端を閉塞して前記タンク本体の内部に密閉空間を形成する一方及び他方の筒端部を有し、前記密閉空間に水が充填される電解タンクと、
前記密閉空間に配置され、前記密閉空間の水を電気分解する複数の電極と、
を備え、
前記電解タンクは、
前記密閉空間に開口され、前記密閉空間に水を流入する流入口と、
前記密閉空間に開口され、前記密閉空間から水を流出する流出口と、を有する
ことを特徴とする電解装置。
【請求項6】
前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、
を備え、
前記第2電極軸は、
前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、
前記第2電極線材は、
前記密閉空間に配置されて、前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、
前記第3電極軸は、
前記第1及び第2電極軸の各軸中心線の間に位置して、前記第1及び第2電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、
前記第3電極線材は、
前記密閉空間に配置されて、前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の電解装置。
【請求項7】
前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、
前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、
を備え、
前記電解タンクは、
前記タンク本体の筒中心線と直交して、一方の前記筒端部に形成され、前記密閉空間の水に晒される電極基準平面を有し、
前記第1電極軸は、
前記第1電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、
前記第1電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、
前記電極基準平面から第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、
前記第1電極線材は、
前記密閉空間に配置され、
前記第1電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、第1巻き付け長さ及び第1巻き付けピッチを有して前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられ、
前記第2電極軸は、
前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設され、
前記第2電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、
前記第2電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、
前記電極基準平面から前記第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、
前記第2電極線材は、
前記密閉空間に配置され、
前記第2電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材と同一の第2巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第2巻き付けピッチを有して前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、
前記第3電極軸は、
前記第3電極軸の軸中心線を前記第1及び第2電極軸の軸中心線の間の中心に配置して、前記第1及び第2電極軸と並設され、
前記第3電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、
前記第3電極軸の軸中心線を前記電極基準平面と直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、
前記電極基準平面から前記第1軸長さより短い第2軸長さを有して前記密閉空間に延在され、
前記第3電極線材は、
前記密閉空間に配置され、
前記第3電極線材の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材より短い第3巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第3巻き取りピッチを有して前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられる
ことを特徴とする請求項5に記載の電解装置。
【請求項8】
前記第1電極軸、前記第2電極軸及び前記第3電極軸に印加する直流電圧の極性を切り替える極性切替装置を備え、
前記極性切替装置は、
前記第1及び第2電極軸に正電圧を印加し、前記第3電極軸に負電圧を印加し、
又は、
前記第1及び第2電極軸に負電圧を印加し、前記第3電極軸に正電圧を印加し、
又は、
前記第1電極軸に正電圧を印加し、前記第2電極軸に負電圧を印加する
ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の電解装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミスト発生システム、及び電解装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水を電気分解する技術として、特許文献1は、電解装置を開示する。電解装置は、上端が開口する電解槽と、電解槽に配置される第1電極、第2電極及び第3電極と、を備える。第1電極、第2電極及び第3電極は、電解槽の開口から電解槽内に充填された水に浸漬される。電解装置は、第1及び第2電極に交流電圧を印加し、及び第3電極に直流電圧を印加することで、電解槽内の水を電気分解して水素及び酸素の気体を発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-35053号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から、水の電気分解により発生した気体(水素、酸素)を、ミスト発生装置に供給することで、ミスト発生装置にて気泡(マイクロバブル及びウルトラファインバル)の混入及び溶け込んだミスト状の水滴を噴射させることが行われている。ミスト発生装置にて気泡の混入及び溶け込んだミスト状の水滴を安定して噴射させるには、気体を安定してミスト発生装置に供給する必要がある。
特許文献で1は、上端が開口する電解槽に充填された水を第1乃至第3電極によって電気分解しているので、水の電気分解で発生した気体(水素、酸素)は、電解槽の上端の開口から外気(大気)に放出され、気体(水素、酸素)を安定してミスト発生装置に供給できない。
【0005】
本達明は、水の電気分解で発生した気体(水素、空気)を、安定してミスト発生装置に供給できるミスト発生システムを提供することにある。
本発明は、水の電気分解で発生した気体(水素、空気)を、安定して流出できる電解装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る請求項1は、水及び気体から気泡の混入及び溶け込んだミスト状の水滴にして、ミスト状の水滴を噴射するミスト発生装置、及び前記ミスト発生装置に接続される電解装置を備えるミスト発生システムであって、前記電解装置は、筒状体に形成されるタンク本体、及び前記タンク本体の各筒端を閉塞して前記タンク本体の内部に密閉空間を形成する一方及び他方の筒端部を有し、前記密閉空間に水が充満される電解タンクと、前記電解タンクの前記密閉空間に配置され、前記密閉空間の水を電気分解する複数の電極と、を備え、前記電解タンクは、前記密閉空間に開口され、前記密閉空間に水を流入する流入口と、前記ミスト発生装置に接続され、前記密閉空間から水及び気体を前記ミスト発生装置に流出する流出口と、を有することを特徴とするミスト発生システムである。
請求項1では、気泡の混入及び溶け込んだミスト状の水滴を噴射するミスト発生装置とする構成も採用できる。
請求項1では、水及び気体からマクロバブル(マイクロ単位の気泡)及びウルトラファインバブル(ナノ単位の気泡)の混入及び溶け込んだミスト状の水滴にして、ミスト状の水滴(マイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入及び溶け込んだミスト状の水滴)を噴射するミスト発生装置とする構成も採用できる。
【0007】
本発明に係る請求項1によれば、電解タンクの密閉空間に水を充填し、及び複数の電極を密閉空間に配置して水を電気分解する。水の電気分解で発生した気体(水素、酸素)は、電解タンクから外気(大気)に放出されることなく、密閉空間に留まって、密閉空間の水と共に流出口からミスト発生装置に供給される。
これにより、水の電気分解で発生した全ての気体(水素、酸素)を、水と共にミスト発生装置に供給でき、安定して気体(水素、酸素)をミスト発生装置に供給できる。
ミスト発生装置では、水及び安定して供給される気体(水素、酸素)により、気泡(マクロバブル及びウルトラファインバブル)の混入及び溶け込んだミスト状の液水滴を安定して噴射することが可能となる。
【0008】
本発明に係る請求項2は、前記電解装置は、前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、を備え、前記第2電極軸は、前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、前記第2電極線材は、前記密閉空間に配置されて、前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、前記第3電極軸は、前記第1及び第2電極軸の各軸中心線の間に位置して、前記第1及び第2電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、前記第3電極線材は、前記密閉空間に配置されて、前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられることを特徴とする請求項1に記載のミスト発生システムである。
【0009】
本発明に係る請求項2によれば、第1電解軸に第1電極線材を螺旋状に巻き付けることで第1電極の表面積を増加でき、第2電極軸に第2電極線材を螺旋状に螺旋状に巻き付けることで第2電極の表面積を増加でき、第3電極軸に第3電極線材を螺旋状に巻き付けることで第3電極の表面積を増加できる。
これにより、第1乃至第3電極軸の表面積を増加することで、密閉空間に充満された水の電気分解を促進して、多量の気体(水素、酸素)を発生でき、多量の気体(水素、酸素)を水と共に安定して流出口からミスト発生装置に供給することができる。
ミスト発生装置は、水、及び安定して多量に供給される気体(水素、酸素)により、多量の気泡(マイクロバブル及びウルトラファインバブル)の混入及び溶け込んだミスト状の水滴を安定して噴射することが可能となる。
【0010】
本発明に係る請求項3は、前記電解装置は、前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、を備え、前記電解タンクは、前記タンク本体の筒中心線と直交して、一方の前記筒端部に形成され、前記密閉空間の水に晒される電極基準平面を有し、前記第1電極軸は、前記第1電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、前記第1電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、前記電極基準平面から第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、前記第1電極線材は、前記密閉空間に配置され、前記第1電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、第1巻き付け長さ及び第1巻き付けピッチを有して前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられ、前記第2電極軸は、前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設され、前記第2電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、前記第2電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、前記電極基準平面から前記第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、前記第2電極線材は、前記密閉空間に配置され、前記第2電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材と同一の第2巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第2巻き付けピッチを有して前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、前記第3電極軸は、前記第3電極軸の軸中心線を前記第1及び第2電極軸の軸中心線の間の中心に配置して、前記第1及び第2電極軸と並設され、前記第3電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、前記第3電極軸の軸中心線を前記電極基準平面と直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、前記電極基準平面から前記第1軸長さより短い第2軸長さを有して前記密閉空間に延在され、前記第3電極線材は、前記密閉空間に配置され、前記第3電極線材の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材より短い第3巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第3巻き取りピッチを有して前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられることを特徴とする請求項1に記載のミスト発生システムである。
【0011】
本発明に係る請求項3によれば、第1電解軸に第1電極線材を螺旋状に巻き付けることで第1電極の表面積を増加でき、第2電極軸に第2電極線材を螺旋状に螺旋状に巻き付けることで第2電極の表面積を増加でき、第3電極軸に第3電極線材を螺旋状に巻き付けることで第3電極の表面積を増加できる。第1電極の表面積と、第2電極の表面積を略同一にでき、第3電極の表面積を第1及び第2電極より小さい表面積にできる。
これにより、第1乃至第3電極軸の表面積を増加することで、密閉空間に充満された水の電気分解を促進して、多量の気体(水素、酸素)を発生でき、多量の気体(水素、酸素)を水と共に安定して流出口からミスト発生装置に供給することができる。
ミスト発生装置は、水、及び安定して多量に供給される気体(水素、酸素)により、多量の気泡(マイクロバブル及びウルトラファインバブル)の混入及び溶け込んだミスト状の水滴を安定して噴射することが可能となる。
【0012】
本発明に係る請求項4は、前記第1電極軸、前記第2電極軸及び前記第3電極軸に印加する直流電圧の極性を切り替える極性切替装置を備え、前記極性切替装置は、前記第1及び第2電極軸に正電圧を印加し、前記第3電極軸に負電圧を印加し、又は、前記第1及び第2電極軸に負電圧を印加し、前記第3電極軸に正電圧を印加し、又は、前記第1電極軸に正電圧を印加し、前記第2電極軸に負電圧を印加することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のミスト発生システムである。
【0013】
本発明に係る請求項4によれば、第1電極軸、第2電極軸及び第3電極軸に印加する直流電圧の極性を切替えて、水を電気分解することで、気体(水素、酸素)及び弱酸性水、又は気体(水素、酸素)及び中性水、又は気体(水素、酸素)及び弱アルカリ性水を流出口からミスト発生装置に流出できる。
第1電極、第2電極、及び第3電極は、第1乃至第3電極軸の夫々に第1乃至第3電極線材の夫々を螺旋状に巻き付けて、電極の表面積を増加しているので、水の電気分解を促進して、電解タンクの密閉空間に多量の大気(水素、酸素)を発生することができる。
これにより、密閉空間に充満された水の電気分解を促進して、多量の気体(水素、酸素)を発生でき、多量の気体(水素、酸素)を弱酸性水又は中性水又は弱アルカリ性水と共に安定して流出口からミスト発生装置に供給することができる。
ミスト発生装置は、弱酸性水、中性水又は弱アルカリ性水及び安定して多量に供給される気体(水素、酸素)により、多量の気泡(マイクロバブル及びウルトラファインバブル)の混入及び溶け込んだミスト状の弱酸性の水滴、又はミスト状の中性の水滴、又はミスト状の弱アルカリ性の水滴を安定して噴射することが可能となる。
【0014】
本発明に係る請求項5は、筒状体に形成されるタンク本体、及び前記タンク本体の各筒端を閉塞して前記タンク本体の内部に密閉空間を形成する一方及び他方の筒端部を有し、前記密閉空間に水が充填される電解タンクと、前記密閉空間に配置され、前記密閉空間の水を電気分解する複数の電極と、を備え、前記電解タンクは、前記密閉空間に開口され、前記密閉空間に水を流入する流入口と、前記密閉空間に開口され、前記密閉空間から水を流出する流出口と、を有することを特徴とする電解装置である。
【0015】
本発明に係る請求項5によれば、電解タンクの密閉空間に水を充填し、及び複数の電極を密閉空間に配置して水を電気分解する。水の電気分解で発生した気体(水素、空気)は、電解タンクから外気(大気)に放出されることなく、密閉空間に留まって、密閉空間の水と共に流出口から流出できる。
これにより、水の電気分解で発生した全ての気体(水素、酸素)を、水と共に安定して気体(水素、空気)を流出口から流出できる。
【0016】
本発明に係る請求項6は、前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、を備え、前記第2電極軸は、前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、前記第2電極線材は、前記密閉空間に配置されて、前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、前記第3電極軸は、前記第1及び第2電極軸の各軸中心線の間に位置して、前記第1及び第2電極軸に並設されて、前記密閉空間に配置され、前記第3電極線材は、前記密閉空間に配置されて、前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられることを特徴とする請求項5に記載の電解装置である。
【0017】
本発明に係る請求項6によれば、第1電解軸に第1電極線材を螺旋状に巻き付けることで第1電極の表面積を増加でき、第2電極軸に第2電極線材を螺旋状に螺旋状に巻き付けることで第2電極の表面積を増加でき、第3電極軸に第3電極線材を螺旋状に巻き付けることで第3電極の表面積を増加できる。
これにより、第1乃至第3電極軸の表面積を増加することで、密閉空間に充満された水の電気分解を促進して、多量の気体(水素、酸素)を発生でき、多量の気体(水素、酸素)を水と共に安定して流出口から流出できる。
【0018】
本発明に係る請求項7は、前記密閉空間に配置される第1電極軸、及び前記第1電極軸に巻き付けられる第1電極線材を有する第1電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第2電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第2電極軸に巻き付けられる第2電極線材を有する第2電極と、前記第1電極軸と同一断面形状に形成される第3電極軸、及び前記第1電極線材と同一線径に形成され、前記第3電極軸に巻き付けられる第3電極線材を有する第3電極と、を備え、前記電解タンクは、前記タンク本体の筒中心線と直交して、一方の前記筒端部に形成され、前記密閉空間の水に晒される電極基準平面を有し、前記第1電極軸は、前記第1電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、前記第1電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、前記電極基準平面から第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、前記第1電極線材は、前記密閉空間に配置され、前記第1電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、第1巻き付け長さ及び第1巻き付けピッチを有して前記第1電極軸に螺旋状に巻き付けられ、前記第2電極軸は、前記第2電極軸の軸中心線及び前記第1電極軸の軸中心線の間に電極間隔を隔てて、前記第1電極軸に並設され、前記第2電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、前記第2電極軸の軸中心線を前記電極基準平面に直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、前記電極基準平面から前記第1軸長さを有して前記密閉空間に延在され、前記第2電極線材は、前記密閉空間に配置され、前記第2電極軸の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材と同一の第2巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第2巻き付けピッチを有して前記第2電極軸に螺旋状に巻き付けられ、前記第3電極軸は、前記第3電極軸の軸中心線を前記第1及び第2電極軸の軸中心線の間の中心に配置して、前記第1及び第2電極軸と並設され、前記第3電極軸の一方の軸端側を一方の前記筒端部に固定して配置され、前記第3電極軸の軸中心線を前記電極基準平面と直交して、前記タンク本体の筒中心線と平行にして配置され、前記電極基準平面から前記第1軸長さより短い第2軸長さを有して前記密閉空間に延在され、前記第3電極線材は、前記密閉空間に配置され、前記第3電極線材の他方の軸端及び前記電極基準平面の間において、前記第1電極線材より短い第3巻き付け長さ及び前記第1電極線材と同一の第3巻き付けピッチを有して前記第3電極軸に螺旋状に巻き付けられることを特徴とする請求項5に記載の電解装置である。
【0019】
本発明に係る請求項7によれば、第1電解軸に第1電極線材を螺旋状に巻き付けることで第1電極の表面積を増加でき、第2電極軸に第2電極線材を螺旋状に螺旋状に巻き付けることで第2電極の表面積を増加でき、第3電極軸に第3電極線材を螺旋状に巻き付けることで第3電極の表面積を増加できる。第1電極の表面積と、第2電極の表面積を略同一にでき、第3電極の表面積を第1及び第2電極より小さい表面積にできる。
これにより、第1乃至第3電極軸の表面積を増加することで、密閉空間に充満された水の電気分解を促進して、多量の気体(水素、酸素)を発生でき、多量の気体(水素、酸素)を水と共に安定して流出口から流出できる。
【0020】
本発明に係る請求項8は、前記第1電極軸、前記第2電極軸及び前記第3電極軸に印加する直流電圧の極性を切り替える極性切替装置を備え、前記極性切替装置は、前記第1及び第2電極軸に正電圧を印加し、前記第3電極軸に負電圧を印加し、又は、前記第1及び第2電極軸に負電圧を印加し、前記第3電極軸に正電圧を印加し、又は、前記第1電極軸に正電圧を印加し、前記第2電極軸に負電圧を印加することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の電解装置である。
【0021】
本発明に係る請求項8によれば、第1電極軸、第2電極軸及び第3電極軸に印加する直流電圧の極性を切替えて、水を電気分解することで、大気(水素、酸素)及び弱酸性水、又は大気(水素、酸素)及び中性水、又は気体(水素、酸素)及び弱アルカリ性水を流出口からミスト発生装置に流出できる。
第1電極、第2電極、及び第3電極は、第1乃至第3電極軸の夫々に第1乃至第3電極線材の夫々を螺旋状に巻き付けて、電極の表面積を増加しているので、水の電気分解を促進して、電解タンクの密閉空間に多量の大気(水素、酸素)を発生することができる。
これにより、密閉空間に充満された水の電気分解を促進して、多量の気体(水素、酸素)を発生でき、多量の気体(水素、酸素)を弱酸性水又は中性水又は弱アルカリ性水と共に安定して流出口から流出することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明では、水の電気分解によって、気体(水素、酸素)及び水を安定して流出できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】ミスト発生システムを示す正面図である。
図2】ミスト発生装置を示す側面図である。
図3】ミスト発生装置、及び流路管を示す正面図である。
図4図2のA-A断面図である。
図5図4の一部拡大図であって、噴霧ノズル器、ミスト発生器及び流路管を示す図である。
図6図4の一部拡大図であって、噴霧ノズル器、ミスト発生器(第1及び第2ミスト流路)及び流路管を示す図である。
図7】ガイド体(ガイド円板、ミストガイド)を示す平面図(上面図)である
図8】ガイド体(ガイド円板、ミストガイド)を示す正面図である。
図9図7のB-B断面図である。
図10】電解装置を示す斜視図である。
図11】電解装置を示す正面図である。
図12】電解装置を示す右側面図である。
図13】電解装置を示す平面図(上面図)である。
図14】電解装置を示す底面図(下面図)である。
図15図11のC-C断面図である。
図16図15の部分拡大図である。
図17図12のD-D断面図である。
図18図12のE-E断面図であって、第1電極軸に巻き付けた第1電極線材の第1巻き付け長さ(巻き付け長さ)、及び第1巻き付けピッチ(巻き付けピッチ)を示す図である。
図19図18のF部分拡大図である。
図20図12のE-E断面図である。
図21図12のE-E断面図であって、第2電極軸に巻き付けた第2電極線材の第2巻き付け長さ(巻き付け長さ)、及び第2巻き付けピッチ(巻き付けピッチ)と第3電極軸に巻き付けた第3電極線材の第3巻き付け長さ(巻き付け長さ)及び第3巻き付けピッチ(巻き付けピッチ)を示す図である。
図22図21のG部分拡大図である。
図23図21のH部分拡大図である。
図24】第1乃至第3電極、直流電源、極性切替装置及び切替操作装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明に係るミスト発生システム、及び電解装置について、図1乃至図24を参照して説明する。
【0025】
図1乃至図24において、ミスト発生システムSYは、ミスト発生装置Y、及び電解装置X、及び給水ポンプ71(流体ポンプ)を備える。
【0026】
ミスト発生装置Yは、図1に示すように、電解装置Xに接続される。ミスト発生装置Yは、水(液体)及び気体(水素、酸素、空気)から気泡の混入及び溶け込んだミスト状の水滴(液滴)にして、気泡の混入及び溶け込んだミスト状(霧状)の水滴を噴射する。
ミスト状の水滴は、水素、酸素、空気(気体)のマイクロバブル(マイクロ単位の気泡)又はウルトラファインバブル(ナノ単位の気泡)を混入及び溶け込ませたミスト状の水滴である。
【0027】
ミスト発生装置Yは、図1乃至図9に示すように、噴霧ノズル器45(噴霧ノズルユニット)、及びミスト発生器46(ミスト発生手段/ミスト発生ユニット)を備える。
【0028】
噴霧ノズル器45は、図1乃至図6に示すように、ノズル本体47(ノズルキャップ)、噴霧ノズル48を有する。
【0029】
ノズル本体47は、図3乃至図6に示すように、一方の筒端47Aを閉塞した筒状(円筒状)に形成され、ノズル穴49及びノズル雌ネジ部50を有する。ノズル穴49は、ノズル本体47の筒中心線qと同心に配置されて、ノズル本体47に形成される。ノズル穴49は、ノズル本体47の筒中心線qの方向に延在されて、ノズル本体47の他方の筒端47Bに開口する。ノズル雌ネジ部50は、ノズル本体47の他方の筒端47B側に配置されて、ノズル穴49の内周面に形成される。ノズル穴49は、図5に示すように、穴直径:dGを有する。
【0030】
噴霧ノズル48は、図1乃至図6に示すように、ノズル本体47の一方の筒端47Aに一体に形成される。噴霧ノズル48は、ノズル絞り穴51、及びミスト絞り穴52を有する。ノズル絞り穴51は、噴霧ノズル48に形成されて、ノズル穴49と同心に配置される。ノズル絞り穴51は、穴直径:dFを有して噴霧ノズル48の中心線q(ノズル本体47の筒中心線q)の方向に延在されて、噴霧ノズル48の一方のノズル端48Aに開口する。
【0031】
ミスト発生器46は、電解装置Xから流出される水及び気体をミスト状の水滴(液滴)にする。ミスト発生器46は、水及び気体(水素、酸素、空気)から気泡を混入及び溶け込ませたミスト状の水滴にする。
ミスト発生器46は、図4乃至図6に示すように、噴霧ノズル器45(噴霧ノズル48)に配置され、ミスト絞り穴52及びガイド体53を備える。
【0032】
ミスト絞り穴52は、図4乃至図6に示すように、噴霧ノズル48に形成される。ミスト絞り穴52は、ノズル絞り穴51(噴霧ノズル48)及びノズル穴49(ノズル本体47)の間に配置される。ミスト絞り穴52は、ノズル絞り穴51及びノズル穴49と同心に配置される。ミスト絞り穴52は、噴霧ノズル48の中心線qの方向において、他方のノズル端48Bに開口されて、ノズル穴49(ノズル本体47)に連通される。ミスト絞り穴52は、ノズル穴49からノズル絞り穴51に向けて段々に縮径して、噴霧ノズル48の中心線qの方向に延在される。
ミスト絞り穴52は、図4乃至図6に示すように、噴霧ノズル48の中心線qの方向において、ノズル穴49(他方のノズル端48B)からノズル絞り穴51に向けて段々に縮径する円錐穴(円錐台形穴)に形成される。ミスト絞り穴52は、ノズル絞り穴51に連通されて、噴霧ノズル48を貫通する。
ミスト絞り穴52は、図5に示すように、噴霧ノズル48の中心線qの方向に穴長さ:MLを有する。ミスト絞り穴52は、図5に示すように、噴霧ノズル48の他方のノズル端48Bに穴直径:dMを有し、及び一方のノズル端48A側に穴直径:dF(穴直径dM<穴直径dF)を有して、ノズル絞り穴51に連通される。
【0033】
ガイド体53は、図4乃至図9に示すように、ガイド円板54、及びミストガイド55を備える。
【0034】
ガイド円板54(ガイド板)は、図7及び図9に示すように、複数(4つ)の液体流れ穴56を有する。各液体流れ穴56は、ガイド円板54に形成される。各液体流れ穴56は、ガイド円板54の周方向に等間隔を隔てて配置される。各液体流れ穴56は、ガイド円板54の板中心線tの方向において、ガイド円板54を貫通する。ガイド円板54は、ミスト絞り穴52の穴直径:dMより大きく、及びノズル穴49の穴直径:dGより小さい円板直径DBに形成される。
【0035】
ミストガイド55は、図4乃至図9に示すように、円錐渦巻き状(円錐螺旋状、又は円錐台の渦巻き状)に形成される。ミストガイド55は、図7乃至図9に示すように、円錐上面55A、円錐底平面55B(円錐底面)、円錐側面55C及び複数の渦巻き面であって、例えば、第1及び第2渦巻き面57,58(螺旋状面)を備える。
【0036】
第1及び第2渦巻き面57,58は、同一渦巻き状に形成される。第1及び第2渦巻き面57,58は、円錐側面55Cに交差して円錐底平面55B及び円錐上面55Aの間に配置される。第1及び第2渦巻き面57,58は、円錐側面55Cに交差する面幅Hpを有して、円錐底平面55B及び円錐上面55Aの間に渦巻き状に延在される。第1及び第2渦巻き面57,58の面幅Hpは、ミストガイド55の円錐中心線uの方向において、円錐底平面55Bから円錐上面55Aに向けて段々に狭く(小さく)して渦巻き状に延在される。
第1及び第2渦巻き面57,58は、ミストガイド55の円錐中心線uを対称点として点対称に配置される。第2渦巻き面58は、円錐中心線uを中心として、第1渦巻き面57の位置から角度:180度だけ回転して配置される。
第1及び第2渦巻き面57,58は、円錐底平面55Bから円錐上面55Aに向けて縮径しつつ渦巻き状に形成されて、円錐上面55Aまで延在される。
第1及び第2渦巻き面57,58は、円錐上面55Aにおいて、相互に対向して配置される。
【0037】
ミストガイド55は、図9に示すように、円錐中心線uの方向にガイド高さ:GLを有する。ガイド高さ:GLは、ミスト絞り穴52の穴長さ:MLと略同一又は低い高さにされる。
ミストガイド55は、図7に示すように、円錐底平面55Bの最大底幅:JHを有する。最大底幅:JHは、ミスト絞り穴52の穴直径dM、及びガイド円板54の円直径:DBより幅狭である。
【0038】
ガイド体53において、ミストガイド55は、図7乃至図9に示すように、円錐中心線uをガイド円板54の板中心線tに一致(位置)して、ガイド円板54と同心に配置される。ミストガイド55は、円錐底平面55Bをガイド円板54の板表面54A(一方の板面)に当接して、ガイド円板54上(板表面54A上)に載置される。ミストガイド55及びガイド円板54は、一体に形成される。
これにより、ミストガイド55は、ガイド円板54の板中心線t(円錐中心線u)の方向において、ガイド円板54の板表面54A(一方の板面)から突出して配置される。ミストガイド55は、各液体流れ穴56を塞ぐことなく、ガイド円板54の板表面54A上に載置される。
各液体流れ穴56は、図7及び図9に示すように、ミストガイド55の外周りに配置されて、ガイド円板54を貫通する。
【0039】
ミスト発生装置Yにおいて、ガイド体53(ガイド円板54及びミストガイド55)は、図4乃至図6に示すように、噴霧ノズル48内及びノズル本体47内に組込まれる。ガイド体53は、ミストガイド55の円錐上面55Aからノズル本体47のノズル穴49内に挿入される。
ガイド体53は、図6に示すように、ミストガイド55の円錐中心線uを噴霧ノズル48の中心線qに一致(位置)して、ミスト絞り穴52と同心に配置される。ガイド体53は、ガイド円板54をノズル本体47のノズル穴49内に挿入し、及びノズル穴49内において、板表面54Aを噴霧ノズル48の他方のノズル端48Bに当接して配置される。
ガイド体53は、図6に示すように、ミストガイド55をミスト絞り穴52に挿入して配置される。
【0040】
ミストガイド55は、図6に示すように、円錐上面55Aからノズル穴49を通してミスト絞り穴52内に挿入される。ミストガイド55は、円錐中心線uをミスト絞り穴52の穴中心線q(噴霧ノズル48の中心線q)に一致(位置)して、ミスト絞り穴52内に配置される。ミストガイド55は、円錐側面55C及びミスト絞り穴52の円錐内周面52Aの間に隙間を隔てて、円錐上面55Aからミスト絞り穴52内に挿入される。ミストガイド55は、ミスト絞り穴52の穴中心線qの方向において、円錐上面55A及びノズル絞り穴51の間に混合隙間MXを隔ててミスト絞り穴52内に挿入されて、噴霧ノズル48に装着される。
これにより、ミストガイド55は、第1及び第2渦巻き面57,58、ミスト絞り穴52の円錐内周面52A、及びミストガイド55の円錐側面55Cの間に、渦巻き状の第1及び第2ミスト流路δ1,δ2を形成して、ミスト絞り穴52内に装着される。ミストガイド55及びミスト絞り穴52は、第1及び第2渦巻き面57,58に沿って渦巻き状(螺旋状)の第1及び第2ミスト流路δ1,δ2を形成する。第1及び第2ミスト流路δ1,δ2は、図6に示すように、第1及び第2渦巻き面57,58、ミスト絞り穴52の円錐内周面52A及びミストガイド55の円錐側面55Cの間に渦巻き状に形成される。第1及び第2ミスト流路δ1,δ2は、噴霧ノズル48の中心線qの方向において、ミストガイド55の円錐底平面55B(ガイド円板54の板表面54A)から円錐上面55Aに渦巻き状に延在されて、ミスト絞り穴52内、及び各液体流れ穴56内に開口される。第1及び第2ミスト流路δ1,δ2は、図6に示すように、円錐中心線uの方向において、ミストガイド55の円錐底平面55Bから円錐上面55Aに向けて段々に流路幅を狭めて形成される。第1及び第2ミスト流路δ1,δ2の流路幅は、ミスト絞り穴52の円錐内周面52A、第1及び第2渦流れ面57,58、及びミストガイド55の円錐側面55Cで区画される断面幅である。
第1及び第2ミスト流路δ1,δ2は、各液体流れ穴56を通して、ノズル穴49に連通される。第1及び第2ミスト流路δ1,δ2は、噴霧ノズル48のミスト絞り穴52を通してノズル絞り穴51に連通される。
【0041】
ミスト発生装置Yは、図4乃至図6に示すように、流路管65(流路)に接続される。流路管65は、流路穴66を有する。流路管65は、流路管65の一方の管端65A側をノズル穴49に気密に挿入して、ノズル本体47(ミスト発生装置Y)に接続される。流路管65は、流路穴66の穴中心線wをノズル穴49の穴中心線q(噴霧ノズル48の中心線q)に一致(位置)して、ノズル穴49と同心に配置される。
流路管65は、一方の管端65Aをガイド円板54の板裏面54B(他方の板面)に当接して、ノズル穴49に挿入される。
これにより、ガイド円板54(ガイド体53)は、図6に示すように、噴霧ノズル48の他方のノズル端48A(噴霧ノズル48)、及び流路管65の一方の管端65A(流路管65)とで挟持されて、ノズル本体47(噴霧ノズル48)に固定される。
ミストガイド55は、ガイド円板54のノズル本体47への固定によって、ミスト絞り穴52対する回転、及び移動が規制されて、ノズル本体47(噴霧ノズル48)に固定される。
流路管65は、図6に示すように、一方の管端65A側をガイド円板54(ガイド板)の板裏面54Bに当接し、及び流路穴66を各液体流れ穴56に連通して、ノズル穴49内に配置される。
これにより、流路管65(流路穴66)は、各液体流れ穴56を通して、ミスト絞り穴52、第1及び第2ミスト流路δ1,δ2に連通される。
【0042】
電解装置Xは、水を電気分解して水素、酸素の気体(ガス)を発生する。電解装置Xは、図1に示すように、ミスト発生装置Yに接続され、及び給水ポンプ71に接続される。
電解装置Xは、図10乃至図24に示すように、電解タンク1、複数の電極、直流電源5、極性切替装置6(極性切替手段/極性切替器)、及び切替操作装置7(切替操作手段/切替操作器)を備える。
【0043】
電解タンク1は、図10乃至図18図20及び図21に示すように、タンク本体15、複数(一対)の筒端部16,17(一方の筒端部16、他方の筒端部17)、流入口19、流出口20、流入ボス21、流出ボス22、及び電極基準平面23を有する。
【0044】
タンク本体15は、図10乃至図18図20及び図21に示すように、両筒端15a,15bが開口される筒状体に形成される。タンク本体15は、例えば、両筒端15a,15bが開口される円筒体に形成される。タンク本体15は、図16に示すように、筒内径d(筒内周直径)、タンク筒長さLを有する円筒体に形成される。タンク本体15は、両筒端15a,15bが閉塞される。
【0045】
一方及び他方の筒端部16,17は、図10乃至図18図20及び図21に示すように、タンク本体15の各筒端15a,15bを閉塞して、タンク本体15の内部に密閉空間Sを形成する。
一方の筒端部16は、図10乃至12、図14乃至図18図20及び図21に示すように、円柱体に形成される。一方の筒端部16は、図15乃至図17に示すように、一方の円柱端16Aからタンク本体15の一方の筒端15a側に螺着されて、タンク本体15の一方の筒端15aを閉塞する。他方の筒端部17は、タンク本体15の他方の筒端15bを閉塞する。他方の筒端部17は、タンク本体15と一体に形成されて、タンク本体15の他方の筒端15bを閉塞する。
【0046】
流入口19(流入穴)は、図12図15及び図17に示すように、例えば、タンク本体15に形成される。流入口19は、円形状に形成された円形穴である。流入口19は、タンク本体15の他方の筒端15b側(他方の筒端部17側)に配置される。流入口19は、タンク本体15の筒中心線aの方向AL(以下、「筒中心線方向AL」という)において、他方の筒端15b(他方の筒端部17)に穴間隔BHを隔てて配置される。
流入口19は、開口中心線b(穴中心線)を、タンク本体15の筒中心線aに直交して配置される。流入口19は、タンク本体15の筒中心線aと直交する方向CL(以下、「直交方向CL」という)において、タンク本体15を貫通して、密閉空間Sに開口される。流入口19は、給水ポンプ71に接続され、密閉空間Sに給水ポンプ71からの水(圧力水)を流入して、密閉空間Sに水を充満(充填)する。
これにより、電解タンク1は、両筒端15a,15bが閉塞されて、密閉空間Sに水が充満(充填)される。
【0047】
流出口20(流出穴)は、図15及び図17に示すように、例えば、タンク本体15に形成される。流出口20は、円形状に形成され、流入口19と同一穴直径を有する円形穴である。流出口20は、タンク本体15の他方の筒端15b側(他方の筒端部17側)に配置される。流出口20は、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、他方の筒端15b(他方の筒端部17)に穴間隔BHを隔てて配置される。
流出口20は、図15に示すように、タンク本体15の周方向DL(円周方向)において、流入口19に180度の間隔を隔てて、流入口19に対峙(対向)して配置される。
流出口20は、開口中心線c(穴中心線)を、タンク本体15の筒中心線aに直交し、及び流入口19の開口中心線bに一致(位置)して配置される。流出口20は、タンク本体15の直交方向CLにおいて、タンク本体15を貫通して、密閉空間Sに開口される。流出口20は、ミスト発生装置Yに接続され、密閉空間Sから水(液体)及び気体(空気、水の電気分解で発生した水素、酸素の気体)をミスト発生装置Yに流出する。
【0048】
流入ボス21(流入筒部)は、図10乃至図15図17及び図20に示すように、円筒状に形成される。流入ボス21は、タンク本体15と一体に形成されて、流入口19に連通される。流入ボス21は、流入口19を通して給水ポンプ71からの水(圧力水)を密閉空間Sに流入する。
【0049】
流出ボス22(流出筒部)は、図10図11図13乃至図15図17及び図20に示すように、円筒状に形成される。流出ボス22は、タンク本体15と一体に形成されて、流入口19に連通される。流出ボス22は、流路管65を通してミスト発生装置Yに接続される。流出ボス22は、流出口20を通して水(液体)及び気体(空気、水素、酸素)を密閉空間Sからミスト発生装置Yに流出する。
【0050】
電極基準平面23は、図15乃至図17図20に示すように、タンク本体15の筒中心線aと直交して、一方の筒端部16に形成される。電極基準平面23は、一方の筒端部16(円柱体)の一方の円柱端16Aに形成され、密閉空間Sに開放(密閉空間Sに対峙又は密閉空間Sに連通)される。
これにより、電極基準平面23は、密閉空間Sに充満(充填)された水(液体)に晒され、密閉空間Sの水(液体)に晒されるように一方の筒端部16に形成される。
【0051】
複数の電極は、図10乃至図12図14乃至図24に示すように、例えば、第1電極2、第2電極3、及び第3電極4でなる。
【0052】
第1電極2は、図10図12図14乃至図17に示すように、第1電極軸25、及び第1電極線材26(第1電極線)を有する。第1電極2(第1電極軸25、第1電極線材26)は、タンク本体15及び他方の筒端部17に接触することなく密閉空間Sに配置されて、密閉空間Sに充満(充填)された水(液体)に浸漬される。
【0053】
第1電極軸25は、図15及び図17に示すように、例えば、断面円形状の円柱(丸棒)に形成される。第1電極軸25は、図16及び図17に示すように、軸全長L1、及び軸直径D1を有する円柱(丸棒)に形成される。第1電極軸25の軸直径D1は、タンク本体15の筒内径dより小径である。
第1電極軸25は、鉄、銅、ステンレス、チタン、白金、金、イリジウム、パラジウム等の金属で形成される。第1電極軸25は、例えば、チタンにて円柱に(丸棒)に形成される。
【0054】
第1電極軸25は、図16に示すように、第1電極軸25の軸中心線eを、タンク本体15の筒中心線aを中心とする半径r5[r5<(d/2)]の円cr上に位置して配置される。
第1電極軸25は、図17に示すように、第1電極軸25の一方の軸端25A側を一方の筒端部16に固定して配置される。第1電極軸25は、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、一方の軸端25A側を一方の筒端部16に貫通して、一方の筒端部16から一方の軸端25Aを突出する。
【0055】
第1電極軸25は、図15乃至図17に示すように、第1電極軸25の軸中心線eを、電極基準平面23に直交して、及び第1電極軸25の軸中心線eをタンク本体15の筒中心線aと平行にして配置される。第1電極軸25は、図17に示すように、電極基準平面23からタンク本体15の筒中心線方向ALに第1軸長さL2を有して密閉空間Sに延在(突出)される。
第1電極軸25は、タンク本体15のタンク筒長さLより短い第1軸長さL2を有して電極基準平面23から密閉空間Sに延在される。
【0056】
第1電極軸25は、図17に示すように、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、タンク本体15の他方の筒端15b(他方の筒端部17)に軸端間隔CHを隔てる軸端位置P1まで延在(突出)される。第1電極軸25は、第1電極軸25の他方の軸端25Bを軸端位置P1に位置(配置)して、密閉空間Sに延在される。第1電極軸25は、タンク本体15及び他方の筒端部17に接触することなく、第1軸長さL2を有して密閉空間Sに配置される。
これにより、流入口19及び流出口20は、図17に示すように、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、他方の筒端部17(他方の筒端15b)及び第1電極軸25の他方の軸端25Bの間に配置されて、密閉空間Sに開口される。
【0057】
第1電極線材26は、図15乃至図17に示すように、密閉空間Sに配置されて、第1電極軸25に螺旋状に巻き付けられる。第1電極線材26は、線径D3の断面円形状に形成される。第1電極線材26は、鉄、銅、ステンレス、白金、金、イリジウム、パラジウム等の金属で形成される。第1電極線材26は、第1電極軸25と同一金属であって、例えば、チタンで形成される。
【0058】
第1電極線材26は、図17に示すように、第1電極軸25の軸中心線eの方向において、第1電極軸25に螺旋状に巻き付けられる。
第1電極線材26は、図18及び図19に示すように、第1巻き付け長さLa(巻き付け長さ)及び第1巻き付けピッチPa(巻き付けピッチ)を有して第1電極軸25(第1電極軸25の外周面25a)に螺旋状に巻き付けられる。第1電極線材26は、第1電極軸25の他方の軸端25B及び電極基準平面23の間において、第1巻き付け長さLa及び第1巻き付けピッチPaを有して第1電極軸25(第1電極軸25の外周面25a)に螺旋状に巻き付けられる。第1巻き付けピッチPaは、例えば、線径D3以上、線径D3の1.5倍の範囲である。第1電極線材26は、タンク本体15に接触することなく、第1電極軸25に螺旋状に巻き付けられる。
これにより、第1電極2は、第1電極軸25に螺旋状に巻き付けられた第1電極線材26の線外周面によって電極の表面積が増加されて、密閉空間Sの水(液体)に浸漬される。
【0059】
第2電極3は、図10乃至図12図14乃至図17、及び図20に示すように、第2電極軸28、及び第2電極線材29(第2電極線)を有する。
第2電極3(第2電極軸28、第2電極線材29)は、タンク本体15、他方の筒端部17及び第1電極2(第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26)に接触することなく密閉空間Sに配置されて、密閉空間Sに充満(充填)された水(液体)に浸漬される。
【0060】
第2電極軸28は、図15乃至図17、及び図20に示すように、第1電極軸25と同一断面形状に形成される。第2電極軸28は、例えば、断面円形状の円柱(丸棒)に形成される。第2電極軸28は、第1電極軸25と同一の軸全長L1及び軸直径D1を有する円柱(丸棒)に形成される。
第2電極軸28は、鉄、銅、ステンレス、チタン、白金、金、イリジウム、パラジウム等の金属で形成される。第2電極軸28は、例えば、第1電極軸25と同一金属であって、チタンにて円柱(丸棒)に形成される。
【0061】
第2電極軸28は、図16に示すように、第2電極軸28の軸中心線fを円cr上に位置して配置される。
第2電極軸28は、図16に示すように、第2電極軸28の軸中心線f及び第1電極軸25の軸中心線eの間に電極間隔EHを隔てて、第1電極軸25に並設される。
第2電極軸28は、図17及び図20に示すように、第2電極軸28の一方の軸端28A側を一方の筒端部16に固定して配置される。第2電極軸28は、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、一方の軸端28A側を一方の筒端部16に貫通して、一方の筒端部16から一方の軸端28Aを突出する。
【0062】
第2電極軸28は、図15乃至図17、及び図20に示すように、第2電極軸28の軸中心線fを電極基準平面23に直交して、及び第2電極軸28の軸中心線fをタンク本体15の筒中心線aと平行にして配置される。第2電極軸28は、図20に示すように、電極基準平面23からタンク本体15の筒中心線方向ALに第1軸長さL2を有して密閉空間Sに延在(突出)される。第2電極軸28は、第1電極軸25と同一の第1軸長さL2を有して、電極基準平面23から密閉空間Sに延在される。
【0063】
第2電極軸28は、図20に示すように、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、第1電極軸25と同様に、軸端位置P1まで延在(突出)される。第2電極軸28は、第2電極軸28の他方の軸端28Bを軸端位置P1に位置(配置)して、密閉空間Sに延在される。第2電極軸28は、タンク本体15、他方の筒端部17及び第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26に接触することなく、第1軸長さL2を有して密閉空間Sに配置される。第2電極軸28は、タンク本体15、他方の筒端部17、及び第1電極軸25に巻き付けられた第1電極線材26に接触することなく、第1軸長さL2を有して密閉空間Sに配置される。
これにより、流入口19及び流出口20は、図17及び図20に示すように、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、他方の筒端部17(他方の筒端15b)及び第2電極軸28の他方の軸端28Bの間に配置されて、密閉空間Sに開口される。
【0064】
第2電極線材29は、図17及び図20に示すように、密閉空間Sに配置されて、第2電極軸28に螺旋状に巻き付けられる。第2電極線材29は、例えば、第1電極線材26と同一線径D1の断面円形状に形成される。
第2電極線材29は、鉄、銅、ステンレス、チタン、白金、金、イリジウム、パラジウム等の金属で形成される。第2電極線材29は、第2電極軸28(第1電極線材26)と同一金属であって、例えば、チタンで形成される。
【0065】
第2電極線材29は、図17図20及び図21に示すように、第2電極軸28の軸中心線fの方向において、第2電極軸28に螺旋状に巻き付けられる。第2電極線材29は、図21及び図22に示すように、第2巻き付け長さLb及び第2巻き付けピッチPbを有して第2電極軸28(第2電極軸28の外周面28a)に螺旋状に巻き付けられうる。第2電極線材29は、図21及び図22に示すように、第2電極軸28の他方の軸端28A、及び電極基準平面23の間において、第2巻き付け長さLb及び第2巻き付けピッチPbを有して第2電極軸28(第2電極軸28の外周面28a)に螺旋状に巻き付けられる。
第2電極線材29の第2巻き付け長さLb(巻き付け長さ)は、第1電極線材26の第1巻き付け長さLaと同一長さ(同一巻き付け長さ)である。第2電極線材29の第2巻き付けピッチPbは、第1電極線材26の第1巻き付けピッチPaと同一ピッチ(同一巻き付けピッチ)である。第2電極線材29は、タンク本体15、他方の筒端部17、及び第1電極軸25に巻き付けられた第1電極線材26(第1電極2)に接触することなく、第3電極軸35に螺旋状に巻き付けられる。
これにより、第2電極3は、第2電極軸28に螺旋状に巻き付けられた第2電極線材29の線外周面によって電極の表面積を増加されて、密閉空間Sの水(液体)に浸漬される。
第2電極3は、第1電極2と同一の電極の表面積を有する。
【0066】
第3電極4は、図10乃至図12図14乃至図16図20及び図21に示すように、第3電極軸35、及び第3電極線材36を有する。第3電極4(第3電極軸35、第3電極線材36)は、図15図16図20及び図21に示すように、タンク本体15、他方の筒端部17、第1電極2(第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26)、及び第2電極3(第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29)に接触することなく、密閉空間Sに配置されて、密閉空間Sに充満(充填)された水(液体)に浸漬される。
【0067】
第3電極軸35は、図15図16及び図20に示すように、第1電極軸25と同一断面形状に形成される。第3電極軸35は、例えば、断面円形状の円柱(丸棒)に形成される。第3電極軸35は、図20に示すように、第1電極軸25より短い軸全長L3及び軸直径D1を有する円柱(丸棒)に形成される。第3電極軸35は、鉄、銅、ステンレス、チタン、白金、金、イリジウム、パラジウム等の金属で形成される。第3電極軸35は、例えば、第1電極軸25と同一金属であって、チタンにて円柱(丸棒)に形成される。
【0068】
第3電極軸35は、図15及び図16に示すように、第1電極軸25の軸中心線e及び第2電極軸28の軸中心線fの間に位置して、第1及び第2電極軸25,28に並設される。第3電極軸35は、例えば、第3電極軸35の軸中心線gを第1及び第2電極軸25,28の各軸中心線e,fの間の中心(中央)に配置される。第3電極軸35は、図16に示すように、第3電極軸35の軸中心線gを円cr上に位置して、第1及び第2電極軸25,28と並設される。
第3電極軸35は、図16に示すように、第3電極軸35の軸中心線g及び第1電極軸25の軸中心線eの間に電極間隔EHを隔てて配置される。第3電極軸35は、第3電極軸35の軸中心線g及び第2電極軸28の軸中心線fの間に電極間隔EHを隔てて配置される。
これにより、第1電極軸25、第2電極軸28及び第3電極軸35は、図16に示すように、タンク本体15の筒中心線aを中心とする円cr上に配置されて、正三角形の各頂点に各軸中心線e,f,gを位置して配置される。
【0069】
第3電極軸35は、図20に示すように、第3電極軸35を一方の軸端35A側を一方の筒端部16に固定して配置される。第3電極軸35は、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、一方の軸端35Aが側を一方の筒端部16に貫通して、一方の筒端部16から一方の軸端35Aを突出する。
【0070】
第3電極軸35は、図15図16及び図20に示すように、第3電極軸35の軸中心線gを電極基準平面23に直交して、及び第3電極軸35の軸中心線gをタンク本体15の筒中心線aと平行にして配置される。第3電極軸35は、図20に示すように、電極基準平面23からタンク本体15の筒中心線方向ALに第2軸長さL4を有して密閉空間Sに延在(突出)される。第3電極軸35は、第1電極軸25の第1軸長さL2より短い第2軸長さL4を有して、電極基準平面23から密閉空間Sに延在される。
第3電極軸35の第2軸長さL3は、例えば、第1及び第2電極軸25,28の第1軸長さL2の半分[L4=(L2)/2]である。
【0071】
第3電極線材36は、図20図21、及び図23に示すように、密閉空間Sに配置されて、第3電極軸35に巻き付けられる。第3電極線材36は、例えば、第1電極線材26と同一線径D1の断面円形状に形成される。
第3電極線材36は、鉄、銅、ステンレス、チタン、白金、金、イリジウム、パラジウム等の金属で形成される。第3電極線材36は、第3電極軸35(第1電極線材26)と同一金属であって、例えば、チタンで形成される。
【0072】
第3電極線材36は、図21及び図23に示すように、第3電極軸35の軸中心線gの方向において、第3電極軸35に巻き付けられる。第3電極線材36は、図21及び図23に示すように、第3巻き付け長さLc及び第3巻き付けピッチPcを有して第3電極軸35(第3電極軸の外周面35a)に螺旋状に巻き付けられる。
第3電極線材36は、図21及び図23に示すように、第3電極軸35の他方の軸端35B及び電極基準平面23の間において、第3巻き付け長さLc及び第3巻き付けピッチPcを有して第3電極軸35に螺旋状に巻き付けられる。
第3電極線材36の第3巻き付け長さLcは、図21に示すように、第1及び第2電極線材26,29の第1及び第2巻き付け長さLa,Lbより短い長さ(巻き付け長さ)である。第3電極線材36の第3巻き付けピッチPcは、第1電極線材26の第1巻き付けピッチPaと同一のピッチ(巻き取りピッチ)である。
【0073】
第1電極2、及び第2電極3は、図16に示すように、密閉空間Sにおいて、第1及び第2電極2,3の間に電極隙間GHを隔てて配置される。第1電極2及び第2電極3は、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26、及び第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29の間に電極間隔GHを隔てて並設される。第2電極線材29は、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26に電極間隔GHを隔てて、第2電極軸28に螺旋状に巻き付けられる。
第1電極2、及び第3電極4は、図16に示すように、密閉空間Sにおいて、第1及び第3電極2,3の間に電極隙間GHを隔てて配置される。第1電極2及び第3電極4は、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26、及び第3電極軸35に巻き付けた第3電極線材36の間に電極間隔GHを隔てて並設される。第3電極線材36は、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26に電極間隔GHを隔てて、第3電極軸35に螺旋状に巻き付けられる。
第2電極3、及び第3電極4は、図16に示すように、密閉空間Sにおいて、第2及び第3電極3,4の間に電極隙間GHを隔てて配置される、第2電極3及び第3電極4は、第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29、及び第3電極軸35に巻き付けた第3電極線材36の間に電極間隔GHを隔てて並設される。第3電極線材36は、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26に電極間隔GHを隔てて、第3電極軸35に螺旋状に巻き付けられる。
【0074】
直流電源5は、図24に示すように、第1電極軸25(第1電極2)、第2電極軸28(第2電極3)及び第3電極軸35(第3電極4)に直流電圧を印加する。
第1電極軸25(第1電極2)、第2電極軸28(第2電極3)及び第3電極軸35(第3電極4)は、直流電源5に接続(電気的に接続)され、直流電源5の直流電圧が第1電極軸25、第2電極軸28及び第3電極軸35に印加される。
【0075】
極性切替装置6は、図24に示すように、第1電極軸25(第1電極2)、第2電極軸28(第2電極3)及び第3電極軸35(第3電極4)に印加される直流電圧の極性を切替える。
極性切替装置6は、直流電源5、第1電極2、第2電極3及び第3電極4に接続(電気的に接続)される。極性切替装置6は、第1電極軸25の一方の軸端25A、第2電極軸28の一方の軸端28A、及び第3電極軸35の一方の軸端35Aに接続される。
極性切替装置6は、第1乃至第3極性態様(第1乃至第3極性パターン)に切替える。第1極性態様(第1極性パターン)は、第1電極軸25(第1電極2)及び第2電極軸28(第2電極3)に正電圧(直流)を印加し、第3電極軸35(第3電極4)に負電圧(直流)を印加する。第2極性態様(第2極性パターン)は、第1電極軸25(第1電極2)及び第2電極軸28(第2電極3)に負電圧を印加し、第3電極軸35(第3電極4)に正電圧(直流)を印加する。第3極性態様(第3極性パターン)は、第3電極軸35(第3電極4)に直流電圧を印加することなく、第1電極軸25(第1電極2)に正電圧(直流)を印加し、第2電極軸28(第2電極3)に負電圧を印加する。
【0076】
切替操作装置7は、図24に示すように、極性切替装置6に接続(電気的に接続)される。切替操作装置7は、複数の切替ボタン81,82,83(切替操作部)を有する。各切替ボタン81,82,83は、極性切替装置6に接続される。
切替操作装置7は、切替ボタン81(弱酸性・切替部)の操作に基づいて、弱酸性信号(弱酸性指令)を極性切替装置6に出力する。
切替操作装置7は、切替ボタン82(中性・切替部)の操作に基づいて、中性信号(中性指令)を極性切替装置6に出力する。
切替操作装置7は、切替ボタン83(弱アルカリ性・切替部)の操作に基づいて、弱アルカリ性信号(弱アルカリ性指令)を極性切替装置6に出力する。
【0077】
極性切替装置6は、弱酸性信号、中性信号及び弱アルカリ性信号の入力に基づいて、第1及び第2電極軸25,28に正電圧(直流)を印加し、第3電極軸35に負電圧を印加し(第1極性態様)、又は第1及び第2電極軸25,28に負電圧を印加し、第3電極軸35に正電圧を印加し(第2極性態様)、又は第1電極軸25に正電圧を印加し、第2電極軸28に負電圧を印加(第3極性態様)する。
【0078】
給水ポンプ71は、図1に示すように、水源(図示しない)及び流入管72に接続される。給水ポンプ71は、水源からの水及び空気を吸引して、流入管72(流入路)に水(圧力水)及び空気を吐出する。給水ポンプ71は、流入管72(流入路)を通して、電解装置X(流入口19)に接続される。
【0079】
電解装置Xは、図17及び図20に示すように、例えば、電解タンク1の他方の筒端部17を上方に向けて配置される。電解装置Xは、流路管65(流路穴66)を通してミスト発生装置Yに接続され、及び流入管72を通して給水ポンプ71に接続される。
電解装置Xは、流路管65の他方の管端65B側(流路穴66)に流出ボス22を気密に挿入して、流路管65に接続される。
これにより、流出口20は、流出ボス22、及び流路管65(流路穴66)を通してミスト発生装置Yに接続され、ミスト発生装置Yを密閉空間Sに連通する。
【0080】
電解装置Yは、図1に示すように、流入ボス21を流入管72に接続して、給水ポンプ71に連通される。
これにより、流入口19は、流入ボス21、及び流入管72を通して給水ポンプ71に接続され、給水ポンプ71を密閉空間Sに連通する。
【0081】
ミスト発生システムSYは、図1に示すように、給水ポンプ71を駆動する。給水ポンプ71は、水源から水を吸引して、水(圧力水)及び空気を流入管72に吐出する。流入管72に吐出された水(空気を含む圧力水)は、流入管72を流れて、電解装置Xの流入口19に流入する。
【0082】
電解装置Xにおいて、流入口19に流入した水は、図17及び図20に示すように、電解タンク1の密閉空間Sに流れ込む。水は、電解タンク1の密閉空間Sに充満(充填)される。
電解タンク1の密閉空間Sが水で充満(充填)されると、流入口19から密閉空間Sに流れる水(液体)は、主として、第1及び第2電極軸25,28の他方の軸端25B,28B及び他方の筒端部17の間を流れて、流出口20から流路管65(流路穴66)に流出される。
これにより、電解タンク1は、タンク本体15の筒中心線方向ALにおいて、流出口20及び一方の筒端部16の間の密閉空間S内に水(液体)を一時的に滞留できる。
第1電極2(第1電極軸25、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26)、第2電極3(第2電極軸28、第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29)、及び第3電極4(第3電極軸35、第3電極軸35に巻き付けた第3電極線材36)は、密閉空間Sに充満(充填)された水に浸漬される。
【0083】
切替操作装置7は、図24に示すように、切替ボタン81の操作に基づいて、弱酸性信号を極性切替装置6に出力する。
極性切替装置6は、図24に示すように、弱酸性信号を入力すると、第1電極軸25(第1電極2)及び第2電極軸28(第2電極3)に正電圧(直流)を印加し、第3電極軸35(第3電極4)に負電圧(直流)を印加する。
これにより、第1電極軸25、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26、第2電極軸28及び第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29に酸素が発生し、第3電極軸35及び第3電極軸35に巻き付けた第3電極線材36に水素が発生する。
第1電極2及び第2電極3の電極の表面積は、第3電極4の電極の表面積より広いことから、水素の発生に比して多量の酸素が発生する。
水の電気分解で発生した酸素及び水素は、水に溶け込み、或いは気体(気泡)の状態で、流出口20から水、空気と共に流路管65(流路穴66)に流出される。
電解タンク1において、密閉空間Sの水、及び流出口20から流出される水は、弱酸性水となる。
【0084】
切替操作装置7は、図24に示すように、切替ボタン82の操作に基づいて、中性信号を極性切替装置6に出力する。
極性切替装置6は、図24に示すように、中性信号を入力すると、第1電極軸25(第1電極2)に正電圧(直流)を印加し、第2電極軸28(第2電極3)に負電圧(直流)を印加する。
これにより、第1電極軸25及び第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26に酸素が発生し、第2電極軸28及び第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29に水素が発生する。
第1電極2の電極の表面積、及び第2電極3の電極の表面積は、同一面積であることから、酸素及び水素の発生量は略同一となる。
水の電気分解で発生した酸素及び水素は、水に溶け込み、或いは気体(気泡)の状態で、流出口20から水、空気と共に流路管65(流路穴66)に流出される。
電解タンク1において、密閉空間Sの水、及び流出口20から流出される水は、中性水となる。
【0085】
切替操作装置7は、図24に示すように、切替ボタン83の操作に基づいて、弱アルカリ性信号を極性切替装置6に出力する。
極性切替装置6は、図24に示すように、弱アルカリ性信号を入力すると、第1電極軸25(第1電極2)及び第2電極軸28(第2電極3)に負電圧(直流)を印加し、第3電極軸35(第3電極4)に正電圧(直流)を印加する。
これにより、第1電極軸25、第1電極軸25に巻き付けた第1電極線材26、第2電極軸28及び第2電極軸28に巻き付けた第2電極線材29に水素が発生し、第3電極軸35及び第3電極軸35に巻き付けた第3電極線材36に酸素が発生する。
第1電極2及び第2電極3の電極の表面積は、第3電極4の電極の表面積より広いことから、酸素の発生に比して多量の水素が発生する。
水の電気分解で発生した酸素及び水素は、水に溶け込み、或いは気体(気泡)の状態で、流出口20から水、空気と共に流路管65(流路穴66)に流出される。
電解タンク1において、密閉空間Sの水、及び流出口20から流出される水は、弱アルカリ性水となる。
【0086】
このように、電解装置Xは、第1乃至第3電極軸25,28,35に、第1乃至第3電極線材26,28,36を螺旋状に巻き付けて、電極の表面積を増加しているので、水の電気委分解によって多量の気体(水素、酸素)を安定して発生でき、安定して気体(水素、酸素、空気)を含む水を流路管65(ミスト発生装置Y)流出できる。
電解装置X1は、電解タンク1の密閉空間Sにおいて、水を電気分解するので、水の電気分解で発生する水素、酸素、及び空気を外気に逃がす(放出する)ことなく、水の電気分解で発生した全ての気体(水素、酸素)、及び水、空気を流路管65(ミスト発生装置Y)に流出できる。
【0087】
電解装置Xの流出口20から流出した水及び気体(水素、酸素、空気/水素、酸素、空気の気泡)は、図1及び図4に示すように、流路管65(流路穴66)を流れて、ミスト発生装置Yに流入する、
【0088】
ミスト発生装置Yにおいて、水(液体)及び気体(水素、酸素、空気)は、図6に示すように、流路管65からガイド円板54の各液体流れ穴56を通って、ミスト絞り穴52に流入する。
【0089】
ミスト絞り穴52に流入した水及び気体(水素、酸素、空気)は、図6に示すように、渦巻き状の第1及び第2ミスト流路δ1,δ2を流れて、ミスト絞り穴52に流出(噴射)され、更に、ミスト絞り穴52及びノズル絞り穴51を通って、噴霧ノズル48からミスト状の水滴としてミスト発生装置Y(噴霧ノズル48)の外側に噴射される。
【0090】
水及び気体(水素、酸素、空気)は、図6に示すように、ミストガイド55の円錐底平面55Bから円錐上面55Aに向かって渦巻き状の第1及び第2ミスト流路δ1,δ2を流れるに従って、徐々に流速を高め、及び徐々に減圧されて、混合隙間MXのミスト絞り穴52内(円錐上面55A及びノズル絞り穴51の間のミスト絞り穴52内)に噴射される。
これにより、第1及び第2ミスト流路δ1,δ2から混合隙間MXのミスト絞り穴52に噴射された水及び気体(水素、酸素、空気)は、混合隙間MXのミスト絞り穴52で高圧の乱流(渦流、旋回流)となる。
【0091】
渦巻き状の第1及び第2ミスト流路δ1,δ2は、図6に示すように、水及び気体(水素、酸素、空気)をミストガイド55の円錐上面55Aから混合隙間MXのミスト絞り穴52の円錐内周面52Aに沿って噴射する。
これにより、渦巻き状第1及び第2ミスト流路δ1,δ2、及び混合隙間MXのミスト絞り穴52の円錐内周面52Aは、ミスト絞り穴52の穴中心線q回りの渦流(旋回流)を混合隙間MXのミスト絞り穴52に形成(発生)する。
【0092】
ノズル絞り穴51(ミスト絞り穴52)からミスト発生装置Y(噴霧ノズル48)の外側にミスト状の水滴を噴射すると、ノズル絞り穴51(ミスト絞り穴52)の出口側(ミスト状の水滴を噴射した側)で負圧状態となる。
ノズル絞り穴51の出口側を負圧状態にすることで、第1及び第2ミスト流路δ1,δ2から混合隙間MXのミスト絞り穴52に噴射された高圧及び乱流(渦流、旋回流)の水及び気体(水素、酸素、空気)は、ミスト絞り穴52の出口部分を通過する際、減圧による気泡析出と、噴射の際に巻き込んだ空気と共に気体(水素、酸素、空気)が乱流により粉砕(剪断)され、マイクロ単位の気泡(水素、酸素、空気のマイクロバブル)及びナノ単位の気泡(水素、酸素、空気のウルトラファインバブル)の混入及び溶け込んだミスト状の水滴となる。
マイクロバブル(水素、酸素、空気のマイクロ単位の気泡)及びウルトラファインバブル(水素、酸素、空気のナノ単位の気泡)の混入及び溶け込んだミス状の水滴は、図6に示すように、ミスト絞り穴52を通って、噴霧ノズル48のノズル絞り穴51からミスト発生装置Yの外側に噴射される。
【0093】
ミスト発生システムSYにおいて、ミスト発生装置Yは、水素、酸素及び空気のマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入及び溶け込んだ弱酸性の水滴(液滴)、又は水素、酸素及び空気のマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入及び溶け込んだ中性の水滴(液滴)、又は水素、酸素及び空気のマイクロバブル及びウルトラファインバブルの混入及び溶け込んだ弱アルカリ性の水滴(液滴)を噴射する。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、水及び気体から気泡の混入及び溶け込んだミスト状の水滴を発生するのに最適である。
【符号の説明】
【0095】
SY ミスト発生システム
Y ミスト発生装置
X 電解装置(電解手段)
1 電解タンク
2 第1電極
3 第2電極
4 第3電極
15 タンク本体
16 一方の筒端部
17 他方の筒端部
19 流入口
20 流出口
23 電極基準平面
25 第1電極軸
26 第1電極線材
28 第2電極軸
29 第2電極線材
35 第3電極軸
36 第3電極線材
71 給水ポンプ(流体ポンプ)
S 密閉空間
L2 第1軸長さ
L3 第2軸長さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24