(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183896
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】回収装置
(51)【国際特許分類】
A47L 9/00 20060101AFI20221206BHJP
A47L 7/04 20060101ALI20221206BHJP
A47L 9/28 20060101ALI20221206BHJP
A47L 9/10 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
A47L9/00 104
A47L7/04 Z
A47L9/28 A
A47L9/10 Z
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091418
(22)【出願日】2021-05-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100157808
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 耕平
(72)【発明者】
【氏名】赤瀬 美樹
(72)【発明者】
【氏名】堀部 勇
(72)【発明者】
【氏名】藤原 祐児
【テーマコード(参考)】
3B006
3B057
3B062
【Fターム(参考)】
3B006MA03
3B057DE06
3B062AB03
(57)【要約】
【課題】消費電力量を抑制しつつ塵埃に対して脱臭処理を行うことを可能にする集塵装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本出願の集塵装置は、塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、イオンを発生させるイオン発生部と、吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、イオン発生部から生じたイオンを貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、
前記吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、
イオンを発生させるイオン発生部と、
前記吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、前記イオン発生部から生じたイオンを前記貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、を備えている、集塵装置。
【請求項2】
前記吸引源、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を制御する制御部を更に備え、
前記制御部は、前記吸引源を停止させた後に、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を作動させるように構成されている、請求項1に記載の集塵装置。
【請求項3】
前記吸引気流が前記貯塵部へ流れるように前記貯塵部に接続されている塵埃流路と、
前記供給気流が流れるように前記イオン供給部から延設されたイオン流路と、を備え、
前記イオン流路は、前記供給気流が前記イオン流路から前記塵埃流路の一部を経由して前記貯塵部に流入するように前記塵埃流路に接続されている、請求項1又は2に記載の集塵装置。
【請求項4】
前記吸引気流が前記貯塵部へ流れるように前記貯塵部に接続されている塵埃流路と、
前記供給気流が流れるように前記イオン供給部から延設されたイオン流路と、
前記イオン流路を開閉する弁と、を更に備え、
前記イオン流路は、前記供給気流が前記イオン流路から前記塵埃流路の一部を経由して前記貯塵部に流入するように前記塵埃流路に接続されており、
前記弁は、前記イオン供給部が作動していないときには、前記イオン流路を閉じる閉位置に保持される一方で、前記イオン供給部が作動しているときには、前記供給気流によって前記イオン流路を開く開位置に変位するように構成されている、請求項2に記載の集塵装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記吸引源を作動させるために設定された時間よりも長い時間に亘って、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を作動させるように構成されている、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の集塵装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塵埃を吸引するとともに吸引された塵埃を貯留する集塵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
吸引式の集塵装置(たとえば、掃除機又は掃除機から塵埃を回収する回収装置)は、塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を発生させる吸引源を有している。集塵装置は、吸引気流により搬送された塵埃を貯塵部に貯留するように構成されている(特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1の集塵装置は、貯塵部において生じた静電気を除去するために、イオン発生部を更に有している。イオン発生部は、吸引気流中にイオンを放出するように構成されており、イオンが吸引気流に乗って貯塵部に流れることにより、貯塵部で生じた静電気に対する除電処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
イオンは、除電効果だけではなく脱臭効果をも有している。しかしながら、使用者が認識可能な程度の脱臭効果を、貯塵部中の塵埃に対して得ようとすれば、掃除が行われる時間よりも長い時間(たとえば、3時間程度)に亘ってイオンを貯塵部に供給する必要がある。すなわち、特許文献1の掃除機において、貯塵部の塵埃を脱臭処理しようとすれば、イオンを貯塵部に供給するために吸引源を長時間に亘って作動させる必要がある。
【0006】
しかし、吸引源は、塵埃を吸引するための吸引力を発生させるように構成されており、大きな電力を消費する。このため、貯塵部内の塵埃に対する脱臭処理のために、吸引源を長時間に亘って作動させれば、掃除機の消費電力は過大になる。
【0007】
本発明は、消費電力量を抑制しつつ塵埃に対して脱臭処理を行うことを可能にする集塵装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示における集塵装置は、塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、イオンを発生させるイオン発生部と、吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、イオン発生部から生じたイオンを貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、を備えている。
【発明の効果】
【0009】
上述の集塵装置は、消費電力量を抑制しつつ塵埃に対して脱臭処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図7】回収装置内に設けられた脱臭処理部の概略的な断面図
【
図9】回収装置内に設けられた脱臭処理部の概略的な断面図
【
図10】掃除機内に設けられた脱臭処理部の概略的な断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明するが、当業者の理解を容易にするために、例えば、既によく知られた事項の詳細説明、又は、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0012】
集塵装置は、
図1に示すように、掃除機100から塵埃を回収する回収装置200として構成され得る。
【0013】
(掃除機の全体的な構造)
掃除機100は、
図1及び
図2に示すように、塵埃を吸い込む吸込ノズル130と、吸込ノズル130の後部に取り付けられた掃除機本体110と、掃除機本体110の上端112から上方に延設された把持部140と、を備えている。把持部140は、掃除機100の使用時において使用者により握持される部分である。掃除機本体110及び把持部140は、掃除機100が回収装置200に取り付けられた状態では、
図1に示すように、吸込ノズル130に対して直立した直立姿勢とされるが、掃除機100の使用時においては、直立姿勢から後方に傾動した姿勢とされ得る。
【0014】
吸込ノズル130は、塵埃を吸い込むための幅広の吸込空間131を形成するように、掃除機本体110よりも幅広のノズルケース132を備えている。ノズルケース132は、幅方向に広くなっており、直立姿勢にある掃除機本体110及び把持部140が左右方向に傾動しにくい状態で、掃除機本体110及び把持部140を支持することができる。すなわち、直立している掃除機本体110及び把持部140が外力を受けない限り、吸込ノズル130は、掃除機本体110及び把持部140の直立姿勢を保ったまま、掃除機本体110及び把持部140を支持することができる。
【0015】
ノズルケース132の吸込空間131は、ノズルケース132の前側部分において、床面に向けて開口している。この開口部分の後側では、吸込空間131は、ノズルケース132の底部134により閉じられている。吸込空間131には、回転式の掻取ブラシ133が配置されており、掻取ブラシ133は、吸込空間131の開口を通じて床面に接触可能にノズルケース132から露出している。
【0016】
掃除機本体110は、上下方向に細長い筐体111を有している。筐体111の下端は、掃除機本体110の前後方向の傾動が許容されるように、ノズルケース132の後部に取り付けられている。
【0017】
筐体111内には、床面上の塵埃を吸い上げるとともに、吸い上げた塵埃を貯留するための様々な部品が内蔵されている。詳細には、筐体111の下部の内部には、
図1に示すように、上下方向に延設された吸引管113が配置されている。また、吸引管113の上側には、貯塵室152が設けられており、貯塵室152には、塵埃を捕捉する一方で空気の通過を許容する貯塵フィルタ115が配置されている。貯塵フィルタ115の上側には、床面上の塵埃を吸い上げる上向きの吸引力を発生させる吸引ファン116が配置されている。吸引ファン116の上側には、吸引ファン116に電力を供給するバッテリ117が配置されている。
【0018】
貯塵室152には、
図3に示すように、筐体111の前面において開口した排塵口124が設けられている。排塵口124は、蓋体121によって開かれたり(
図3に示す状態)、閉じられたりする(
図1及び
図2に示す状態)。蓋体121は、上下に回動可能に構成されており、
図1及び
図2に示す直立した姿勢(閉姿勢)で排塵口124を閉じる。一方、
図3に示す蓋体121は、閉姿勢から所定の角度(90°以下の回動角度)だけ下方に回動している。蓋体121が
図3に示す姿勢をとっているとき、貯塵室152の開口部分は開放されている。すなわち、蓋体121は、排塵口124を開放する開姿勢になっている。なお、蓋体121には、蓋体121を閉姿勢に向けて付勢する付勢部材150が設けられており、蓋体121が不必要に開姿勢になることが防止されている。たとえば、付勢部材150は、蓋体121を上向きの回動方向に付勢するように蓋体121の回動軸に巻き付けられたトーションばねにより構成されてもよい。
【0019】
貯塵室152内の貯塵フィルタ115は、下向きに開口した容器の形状を有している。詳細には、貯塵フィルタ115は、
図4に示すように、貯塵フィルタ115の周面及び上面を形成するメッシュフィルタ118と、メッシュフィルタ118を保持するように構成された保持フレーム119と、を有している。メッシュフィルタ118は、空気の通過を許容する一方で、空気に含まれている塵埃を捕捉する。この結果、メッシュフィルタ118により囲まれた空間内には、吸引ファン116の吸引力により吸い上げられた塵埃が貯留される。
【0020】
貯塵室152の下側で、
図1に示すように、吸引管113は、上下方向に延設されており、掃除機100の使用時において塵埃が流れる流路を形成する。吸引管113は、筐体111内で固定されており、掃除機本体110が直立姿勢(
図1に示す姿勢)から後方に傾動すると、筐体111とともに後方に傾動する。掃除機本体110が直立姿勢にあるときには、吸引管113の下端は、ノズルケース132の底部134に当接した状態になっている。すなわち、掃除機本体110が直立姿勢にあるときにおいて、吸引管113の下端は、ノズルケース132の底部134によって閉じられている。掃除機本体110が直立姿勢から後方に傾動すると、吸引管113の下端は、
図1の矢印Aで示す方向に移動する。この結果、吸引管113の内部空間は、ノズルケース132の吸込空間131に連通した状態になる。
【0021】
吸引管113の上端には、吸引ファン116が作動していないときにおいて吸引管113の上端を塞ぐ逆止弁114が取り付けられている。詳細には、逆止弁114の後端部分のみが吸引管113に固定されており、残りの部分は、吸引ファン116の上向きの吸引力を受けて吸引管113の上端から離れた状態になることを許容されている。逆止弁114は、例えば、薄いゴム板から構成されていてもよい。この場合、吸引ファン116が作動すると、逆止弁114は、吸引ファン116の上向きの吸引力により上向きに湾曲変形し、吸引管113の上端の開口を開放することができる。
【0022】
貯塵室152の上側で、吸引ファン116が固定されている。吸引ファン116は、モータと、モータにより回転されて上向きの気流を生じさせるように形成された羽根部と、を備えている。
【0023】
(回収装置の全体的な構造)
回収装置200は、貯塵フィルタ115により捕捉されて貯塵室152に貯留された塵埃を回収するために利用される。詳細には、回収装置200は、掃除機100の排塵口124を通じて、貯塵室152内の塵埃を回収するように構成されている。
【0024】
回収装置200は、筐体210と、前部において筐体210が据え付けられているとともに、後部において掃除機100が載置される台座板220と、を備えている。回収装置200の筐体210内には、掃除機100の貯塵室152内の塵埃が流入するように一端部が筐体210の外側に開口した塵埃流路230が設けられている。塵埃流路230の他端部には、塵埃流路230を通じて回収された塵埃が貯留される貯塵部240が接続されている。貯塵部240の下側には、貯塵室152内の塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を貯塵部240に搬送する吸引気流を生じさせる吸引源250が配置されている。また、貯塵部240に貯留された塵埃に対して脱臭処理を行う脱臭処理部270が吸引源250の後側に設けられている。脱臭処理部270及び吸引源250を制御するために制御部260が、吸引源250の下側に配置されている。
【0025】
筐体210は、掃除機100が取り付けられたときにおいて、
図5に示すように、掃除機本体110に当接する後壁214を有している上部212と、上部212よりも前後方向において小さく形成された下部211と、を有している。
【0026】
詳細には、上部212は、
図5に示すように、平面視において略矩形状の内部空間を形成するように形成されており、後壁214と、前壁217と、右壁218と、左壁219と、を含んでいる。上部212の内部空間には、塵埃流路230、貯塵部240、吸引源250及び脱臭処理部270が収容されている。上部212が掃除機本体110に当接した状態において、塵埃流路230は、掃除機100の貯塵室152に連通する。下部211は、上部212の後壁214に対して前方に窪んでおり、下部211の後方には、吸込ノズル130を収容するための収容空間213が形成されている。下部211内には、制御部260が配置されている。
【0027】
上部212の後壁214には、掃除機本体110が接続される凹溝部215が設けられている。凹溝部215は、後壁214には、掃除機本体110の前側部分と相補的な断面形状を有しており、
図6に示すように、上下方向に延設されている。凹溝部215には、直立姿勢の掃除機本体110の前側部分が嵌め込まれる。この状態で、掃除機本体110は、凹溝部215に嵌め込まれることにより、凹溝部215の幅方向(左右方向)において位置決めされる。
【0028】
凹溝部215内において、後壁214には、
図6に示すように、矩形状の回収口216が形成されている。回収口216は、掃除機本体110が直立姿勢になった状態で掃除機100が台座板220上に載置されて、掃除機本体110の前側部分が凹溝部215に嵌め込まれたときに、
図3に示す排塵口124と前後方向に重なり合う位置に形成されている。すなわち、回収口216は、掃除機100が回収装置200に取り付けられたときに、掃除機100の排塵口124に対向する。回収口216は、掃除機100の蓋体121が
図3の開姿勢になったときにおいて、蓋体121が回収口216内に入り込むことを許容する大きさを有している。
【0029】
回収口216の上側には、一対の小孔が形成されており、これら小孔を通じて後壁214の外面からそれぞれ突出した一対の検出片261が設けられている。これらの検出片261は、掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれたことを検出するために利用される。
【0030】
検出片261は、後壁214から突出する方向に付勢されており、掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれると、掃除機本体110によって小孔内に押し込まれて小孔内に没入した状態になる。検出片261が小孔内に没入した状態であるか否かを検出するとともに、小孔内への検出片261の没入が検出されたときに起動信号を生成するように構成された信号生成部262が筐体210内に配置されている。信号生成部262は、
図1に示す制御部260に電気的に接続されている。
【0031】
塵埃流路230は、
図1に示すように、筐体210の上部212内に配置されている。塵埃流路230は、上述の回収口216を有している下部流路231と、下部流路231よりも高い位置に配置されて貯塵部240に接続された上部流路232と、を有している。上部流路232と下部流路231との間では、上下方向に延設された中間流路233が設けられており、中間流路233により、上部流路232と下部流路231とが繋がれる。中間流路233には、貯塵部240内の塵埃の脱臭処理に用いられるイオンが流入するイオン流入口271が形成されている。
【0032】
貯塵部240は、掃除機100の貯塵室152よりも大きな容積を有している。貯塵部240は、
図5に示すように、平面視において矩形状の空間を形成するように構成されており、後壁241と、前壁242と、右壁243と、左壁244と、底壁245と、を含んでいる。後壁241には、塵埃流路230の上部流路232が接続される開口が設けられている。底壁245には、円形の開口部が形成されており、この開口部に除塵フィルタ247が取り付けられている。除塵フィルタ247は、塵埃を捕捉する一方で、空気の通過を許容するように構成されている。
【0033】
除塵フィルタ247の下側に、吸引源250が配置されており、吸引源250は、除塵フィルタ247を通じて、貯塵部240内の空気を吸い込むように構成されている。吸引源250の吸引力は、掃除機100が回収装置200に取り付けられているとき、貯塵部240及び塵埃流路230を通じて掃除機100の蓋体121に作用する。吸引源250は、付勢部材150の付勢力に打ち勝ち、蓋体121を閉姿勢から開姿勢へ傾動させるとともに、貯塵室152内の塵埃を吸引する大きさの吸引力が得られるように構成されている。たとえば、吸引源250は、ファンと、ファンを回転駆動するモータと、から構成されていてもよい。
【0034】
(回収装置の脱臭処理部)
貯塵部240内の塵埃に対して脱臭処理を行う脱臭処理部270は、塵埃流路230の下部流路231の近くに設けられている。脱臭処理部270は、
図7に示すように、塵埃を脱臭するイオンが流れるイオン流路272を有している。イオン流路272は、塵埃流路230の下部流路231の下側に設けられた上流端部273と、塵埃流路230のイオン流入口271に接続された下流端部275と、上流端部273と下流端部275とを繋ぐ中間部277と、を含んでいる。
【0035】
上流端部273は、左右方向に延びる流路を形成しており、上流端部273には、イオンを貯塵部240に供給するための供給気流を発生させるイオン供給部274が配置されている。イオンは、塵埃よりも軽量であるので、イオン供給部274は、塵埃を吸引するために用いられる吸引源250よりも小さな消費電力で作動するように構成されている。たとえば、イオン供給部274は、ファンと、吸引源250のモータよりも低い消費電力でファンを回転駆動するモータと、から構成されていてもよい。
【0036】
中間部277は、塵埃流路230の下部流路231の左側で上流端部273から上方に延設され、中間部277の上端は、下流端部275に接続されている。中間部277と下流端部275との接続部分における流路断面は、イオン流路272における他の位置の流路断面よりも狭くなっている。
【0037】
下流端部275は、中間部277の上端からイオン流入口271へ斜め上方に延びる流路を形成している。イオン流路272の下流端部275には、イオン流路272を開閉する弁276が収容されている。本実施形態では、弁276として、ボール弁が用いられている。なお、
図7に示す弁276は、中間部277の上端を塞ぐ位置にあり、以下の説明では、
図7に示す弁276の位置を、「閉位置」と称する。なお、弁276は、イオン供給部274が発生させた供給気流により浮き上がることができる程度に軽量に形成されている。
【0038】
イオン流路272の上流端部273には、
図8に示すように、上流端部273の側壁からイオン流路272の内部に突出したイオン放出筒280が設けられている。イオン流路272の外側面には、イオン発生箱281が固定されている。イオン発生箱281内には、イオン放出筒280を通じて、イオン流路272内にイオンを放出するように構成されたイオン発生部282が配置されている。
【0039】
イオン発生部282は、イオン放出筒280と略同軸に配置された棒状の放電電極283と、放電電極283と対向するように放電電極283とイオン放出筒280との間に配置された環状の対向電極284と、を備えている。放電電極283には、電圧印加部285が接続されており、電圧印加部285により放電電極283に電圧が印加される。対向電極284は、接地された状態でイオン発生箱281内に固定されており、電圧印加部285が放電電極283に電圧を印加すると、放電電極283と対向電極284との間で電位差が生じ、これらの間で放電が生ずる。この放電により、イオンが生成される。
【0040】
イオン発生部282の電圧印加部285、イオン供給部274及び吸引源250は、制御部260に電気的に接続されており、制御部260によって制御される。
【0041】
(動作の説明)
清掃作業時において、掃除機100の吸引ファン116が作動すると、吸引ファン116によって発生した吸引力により、逆止弁114が開かれ、床面上の塵埃は、吸込ノズル130及び吸引管113を通じて貯塵室152に吸い上げられる。貯塵室152に流入した塵埃は、貯塵フィルタ115により捕捉される。清掃作業が終わると、掃除機100の吸引ファン116が停止され、逆止弁114は、吸引管113の上端を閉じる。このため、貯塵フィルタ115によって捕捉された塵埃は、吸引管113に落下することなく、貯塵室152に留まる。
【0042】
掃除機100の貯塵室152に貯まった塵埃を回収するために、掃除機100は、回収装置200に取り付けられる。詳細には、掃除機100は、掃除機本体110及び把持部140が直立姿勢になった状態で、回収装置200の台座板220上に設置される。直立姿勢になった掃除機本体110が、回収装置200の凹溝部215に嵌め込まれると、掃除機100の蓋体121は、回収装置200の回収口216に前後方向に対向する。この状態において、回収装置200の検出片261は、掃除機本体110によって前方に押されており、検出片261は、後壁214の小孔内に没入する。
【0043】
検出片261が小孔内に没入したことは、信号生成部262により検出される。信号生成部262は、小孔内への検出片261の没入の検出に応じて、起動信号を生成する。起動信号は、信号生成部262から制御部260へ伝達され、制御部260は、起動信号の受信に応じて、吸引源250を所定時間作動させる。
【0044】
吸引源250が作動すると、吸引源250の吸引力は、貯塵部240及び塵埃流路230を通じて、回収口216に対向している蓋体121に作用する。蓋体121は、吸引源250の吸引力を受けて、
図3に示すように、排塵口124を閉じる閉姿勢から下方に傾動して、排塵口124を開く開姿勢になり、排塵口124が開放された状態になる。この結果、掃除機100の貯塵室152は、塵埃流路230を通じて、貯塵部240の内部空間に連通する。この状態において、掃除機100の貯塵室152内の塵埃を塵埃流路230に流入させる吸引気流が生じ、貯塵室152内の塵埃は、吸引気流に乗って塵埃流路230を流れて、回収装置200の貯塵部240内に流入する。貯塵部240において、塵埃は、除塵フィルタ247により捕捉されて、貯塵部240に貯留される。
【0045】
なお、吸引源250が作動している間、塵埃流路230に接続されたイオン流路272の下流端部275に配置された弁276は、重力の作用により、閉位置に保持されている。このため、吸引気流は、イオン流路272に流れることなく、貯塵部240に向けて流れる。
【0046】
吸引源250の作動時間が終わると、制御部260は、吸引源250を停止させる。吸引源250が停止する結果、掃除機100の蓋体121に作用する吸引力がなくなり、蓋体121は、付勢部材150により閉位置に戻される。蓋体121が閉位置に戻されると、掃除機100の排塵口124が閉じられる。このとき、回収装置200の回収口216も、
図1に示すように、蓋体121により閉じられた状態になる。
【0047】
貯塵部240は、掃除機100の貯塵室152よりも大きな容積を有しており、多量の塵埃を貯留することができる。貯塵部240に多量の塵埃が溜められた場合、塵埃から発生する匂いが問題になることがある。塵埃から発生する匂いを抑制するために、制御部260は、吸引源250の停止の後に、イオン発生部282及びイオン供給部274を作動させる。制御部260は、貯塵部240内の塵埃に対して十分な消臭効果が得られると考えられる時間長(たとえば、3時間程度)において、イオン発生部282及びイオン供給部274を作動させる。イオン発生部282及びイオン供給部274の作動時間は、吸引源250により掃除機100から塵埃を回収するのに必要とされる時間長(すなわち、吸引源250の作動時間)よりも長くなっている。
【0048】
イオン発生部282が作動すると、電圧印加部285は、放電電極283に電圧を印加する。この結果、放電電極283と対向電極284との間に電位差が生じる。この電位差により、放電電極283と対向電極284との間で放電が生ずる。この放電により、イオンが発生する。イオンは、放電電極283と対向電極284との間の放電の勢いにより、イオン放出筒280を通じて、イオン流路272内に放出される。
【0049】
このとき、イオン供給部274は、供給気流を発生させている。供給気流は、
図9に示すように、弁276を浮き上がらせる。すなわち、弁276は、イオン流路272を開く開位置に移動する。この結果、イオン流路272の中間部277の上端が開かれ、イオン流路272内に放出されたイオンを塵埃流路230に供給するための流路が開かれる。イオンは、イオン流路272を流れる供給気流(
図9において矢印を参照)とともに、イオン流入口271を通じて塵埃流路230に流入する。このとき、塵埃流路230の回収口216は、掃除機100の蓋体121によって閉じられた状態になっているので、塵埃流路230に流入した供給気流は、貯塵部240に向けて流れる。貯塵部240に向けて流れる供給気流により、イオンは、貯塵部240に到達し、貯塵部240内の塵埃を消臭する。
【0050】
上述の実施形態では、イオンは、掃除機100からの塵埃の回収のために吸引源250が発生させる吸引気流ではなく、吸引源250とは別途設けられたイオン供給部274が発生させる供給気流により貯塵部240に搬送される。イオン供給部274は、吸引源250より小さな消費電力で供給気流を発生させるので、イオン供給部274が長時間作動しても、消費電力量は過度に大きくならない。
【0051】
供給気流は、小さな消費電力で生成されるので、比較的大きな消費電力で生成される吸引気流よりも弱くなり得る。しかしながら、供給気流によって搬送されるイオンは、吸引気流によって搬送される塵埃よりも軽いので、弱い供給気流によっても貯塵部240に搬送され得る。
【0052】
供給気流によって搬送されるイオンは、吸引気流によって貯塵部240に搬送された塵埃を消臭するために用いられるので、供給気流の生成タイミングは、吸引気流の生成タイミングの後に設定されている。すなわち、イオン供給部274の作動時間は、吸引源250の作動時間の後に設定されており、これらの作動時間は、時間的に重なっていない。イオン供給部274及び吸引源250が同時に作動しないので、回収装置200の消費電力量のピークは抑制される。
【0053】
イオン供給部274及び吸引源250の作動時間がずらされることにより、イオン搬送用の供給気流及び塵埃搬送用の吸引気流が互いの流れを邪魔することはない。このため、イオン流路272が塵埃流路230に接続された配管構造を採用することが許容される。このような配管構造が採用されることにより、塵埃流路230の一部(すなわち、イオン流入口271から貯塵部240までの塵埃流路230の流路区間)は、イオン搬送及び塵埃搬送の両方に利用可能になる。この場合、イオン流路272をイオン供給部274から貯塵部240まで延設させた構造が採用された回収装置と比べて、回収装置200は小型化される。
【0054】
上述の実施形態では、吸引気流が、塵埃流路230からイオン流入口271を通じてイオン流路272に流入することを防止するために、弁276がイオン流路272の下流端部275に配置されている。弁276は、吸引気流が塵埃流路230を流れている間、重力の作用により、イオン流路272の中間部277の上端を塞ぐ閉位置に保持される。したがって、吸引気流は、イオン流路272に流入しない。一方、イオン搬送用の供給気流がイオン供給部274により生成されると、弁276は、供給気流により浮き上がり、イオン流路272の中間部277の上端を開く。この結果、イオンは、イオン流路272及び塵埃流路230を順次通過して貯塵部240に到達する。このように、弁276の開閉動作において、電気的な制御は必要とされない。
【0055】
上述の実施形態では、弁276としてボール弁が用いられている。代替的に、弁276は、薄板状の弁部品を用いて構成されてもよい。あるいは、電気的な制御が必要になるが、弁276として、電磁弁が用いられてもよい。
【0056】
上述の実施形態では、弁276は、イオン流路272の下流端部275に配置されている。代替的に、弁276は、イオン流路272の中間部277又は上流端部273に設けられていてもよい。
【0057】
上述の実施形態では、イオン流路272は、塵埃流路230に接続されている。代替的に、イオン流路272は、貯塵部240に接続されていてもよい。
【0058】
上述の実施形態では、制御部260は、吸引源250の停止後に、イオン供給部274及びイオン発生部282を作動させている。これに限らず、制御部260は、制御部260は、イオン供給部274及びイオン発生部282を定期的に作動させてもよい。
【0059】
上述の実施形態では、集塵装置は、掃除機100から塵埃を回収する回収装置200として構成されている。代替的に、集塵装置は、掃除機100として構成されてもよい。この場合、脱臭処理部270は、
図10に示すように、掃除機100の吸引管113の周囲に構成され得る。
【0060】
たとえば、イオン流入口271は、吸引管113に設けられてもよい。イオン流路272は、イオン流入口271において吸引管113に接続されて下方に延設されていてもよい。イオン流路272の下端には、上向きの供給気流を生じさせるようにイオン供給部274が設けられ、イオン流路272の下流端部275には、弁276が設けられ得る。また、イオン発生部282は、イオン供給部274の上側でイオンをイオン流路272内に放出するように設けられ得る。イオン供給部274及びイオン発生部282の電圧印加部285は、制御部263に接続され得る。
【0061】
制御部263は、掃除機100の掃除機本体110が直立姿勢になっているか直立姿勢から傾動した傾動姿勢になっているかを検出可能な姿勢センサ264に接続されていてもよい。この場合、制御部263は、掃除機本体110が直立姿勢になっていることを姿勢センサ264が検出すると、所定の時間長において、イオン供給部274及び電圧印加部285を作動させるように構成される。
【0062】
掃除機本体110が直立姿勢になっているとき、吸引管113の下端は、吸込ノズル130のノズルケース132の底部134によって閉じられている。この状態で、イオン供給部274が供給気流を発生すると、供給気流は、イオン流入口271を通じて吸引管113に流入して上向きに流れる。吸引管113を上向きに流れる供給気流は、吸引管113の逆止弁114を上向きに開き、貯塵室152(貯塵部)に流入する。この間、イオン発生部282がイオンをイオン流路272に放出すれば、イオンは、供給気流に乗って貯塵室152(貯塵部)に流入して、貯塵室152(貯塵部)内の塵埃を脱臭する。
【0063】
図10に示す脱臭処理部270は、スティック型の掃除機100に設けられている。代替的に、脱臭処理部270は、キャニスター型の掃除機に内蔵されていてもよい。
【0064】
(効果等)
上述の実施形態に係る集塵装置は、以下の特徴を有しているとともに、以下の効果を奏する。
【0065】
上述の実施形態に係る一の局面に係る集塵装置は、塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、イオンを発生させるイオン発生部と、吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、イオン発生部から生じたイオンを貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、を備えている。
【0066】
上述の構成によれば、イオンを貯塵部に送り込むためにイオン供給部が発生させた供給気流は、イオンを貯塵部に送り込めばよく、塵埃を搬送するために吸引源が生じさせる吸引気流ほど強くなくてもよい。したがって、イオン供給部は、吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で供給気流を発生させるように構成され得る。このため、塵埃に対する消臭効果を得るために、イオン供給部が長時間作動しても、集塵装置の消費電力量は、過度に大きくならない。
【0067】
上述の構成において、集塵装置は、吸引源、イオン供給部及びイオン発生部を制御する制御部を更に備えていてもよい。制御部は、吸引源を停止させた後に、イオン供給部及びイオン発生部を作動させるように構成されていてもよい。
【0068】
上述の構成によれば、制御部は、吸引源を停止させた後に、イオン供給部及びイオン発生部を作動させるので、イオン供給部及びイオン発生部は、吸引源とは同時に作動しない。したがって、集塵装置の消費電力量のピークが抑制される。
【0069】
上述の構成において、集塵装置は、吸引気流が貯塵部へ流れるように貯塵部に接続されている塵埃流路と、供給気流が流れるようにイオン供給部から延設されたイオン流路と、を備えていてもよい。イオン流路は、供給気流がイオン流路から塵埃流路の一部を経由して貯塵部に流入するように塵埃流路に接続されていてもよい。
【0070】
上述の構成によれば、イオン流路は、供給気流がイオン流路から塵埃流路の一部を経由して貯塵部に流入するように塵埃流路に接続されているので、イオンを貯塵部へ供給するための流路の一部に塵埃流路を利用することができる。このため、イオン流路を塵埃流路とは別異に貯塵部に接続する構造と比べて、集塵装置を小型化することができる。
【0071】
上述の構成において、集塵装置は、吸引気流が貯塵部へ流れるように貯塵部に接続されている塵埃流路と、供給気流が流れるように前記イオン供給部から延設されたイオン流路と、イオン流路を開閉する弁と、を更に備えていてもよい。イオン流路は、供給気流がイオン流路から塵埃流路の一部を経由して貯塵部に流入するように塵埃流路に接続されていてもよい。弁は、イオン供給部が作動していないときには、イオン流路を閉じる閉位置に保持される一方で、イオン供給部が作動しているときには、供給気流によってイオン流路を開く開位置に変位するように構成されていてもよい。
【0072】
上述の構成によれば、イオン供給部が作動する前には、吸引源が作動しており、吸引気流が塵埃流路を流れている。塵埃流路には、イオン流路が接続されているが、このとき、イオン流路は、弁により閉じられている。したがって、吸引気流は、イオン流路に流入することなく、貯塵部に流入し得る。その後、イオン供給部が作動すれば、閉位置にある弁は、供給気流により開位置に変位し、供給気流は、イオン流路を通過し、貯塵部に到達し得る。
【0073】
上述の構成において、制御部は、吸引源を作動させるために設定された時間よりも長い時間に亘って、イオン供給部及びイオン発生部を作動させるように構成されていてもよい。
【0074】
上述の構成によれば、制御部は、吸引源を作動させるための時間よりも長時間に亘って、イオン供給部及びイオン発生部を作動させるので、比較的長い時間に亘ってイオンを貯塵部に供給することができる。イオンが長い時間に亘って貯塵部に供給されれば、貯塵部内の塵埃は、イオンにより消臭され得る。
【産業上の利用可能性】
【0075】
上述の実施形態の集塵装置は、清掃作業に用いられる装置に好適に利用される。
【符号の説明】
【0076】
100 掃除機
152 貯塵室
230 塵埃流路
240 貯塵部
250 吸引源
260 制御部
263 制御部
272 イオン流路
274 イオン供給部
276 弁
282 イオン発生部
【手続補正書】
【提出日】2022-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機に接続可能に構成された回収装置であって、
前記掃除機に貯留された塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、
前記吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、
イオンを発生させるイオン発生部と、
前記吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、前記イオン発生部から生じたイオンを前記貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、
前記吸引源、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記吸引源を停止させた後に、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を作動させるように構成されている、回収装置。
【請求項2】
前記吸引気流が前記貯塵部へ流れるように前記貯塵部に接続されている塵埃流路と、
前記供給気流が流れるように前記イオン供給部から延設されたイオン流路と、を備え、
前記イオン流路は、前記供給気流が前記イオン流路から前記塵埃流路の一部を経由して前記貯塵部に流入するように前記塵埃流路に接続されている、請求項1に記載の回収装置。
【請求項3】
前記吸引気流が前記貯塵部へ流れるように前記貯塵部に接続されている塵埃流路と、
前記供給気流が流れるように前記イオン供給部から延設されたイオン流路と、
前記イオン流路を開閉する弁と、を更に備え、
前記イオン流路は、前記供給気流が前記イオン流路から前記塵埃流路の一部を経由して前記貯塵部に流入するように前記塵埃流路に接続されており、
前記弁は、前記イオン供給部が作動していないときには、前記イオン流路を閉じる閉位置に保持される一方で、前記イオン供給部が作動しているときには、前記供給気流によって前記イオン流路を開く開位置に変位するように構成されている、請求項1に記載の回収装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記吸引源を作動させるために設定された時間よりも長い時間に亘って、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を作動させるように構成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回収装置。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、塵埃を吸引するとともに吸引された塵埃を貯留する回収装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示における回収装置は、掃除機に接続可能に構成されている。回収装置は、掃除機に貯留された塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、イオンを発生させるイオン発生部と、吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、イオン発生部から生じたイオンを貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、吸引源、イオン供給部及びイオン発生部を制御する制御部と、を備えている。制御部は、吸引源を停止させた後に、イオン供給部及びイオン発生部を作動させるように構成されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機に接続可能に構成された回収装置であって、
前記掃除機に貯留された塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、
前記吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、
イオンを発生させるイオン発生部と、
前記吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、前記イオン発生部から生じたイオンを前記貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、
前記吸引源、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を制御する制御部と、
前記吸引気流が前記貯塵部へ流れるように前記貯塵部に接続されている塵埃流路と、
前記供給気流が流れるように前記イオン供給部から延設されたイオン流路と、
前記イオン流路を開閉する弁と、を更に備え、
前記制御部は、前記吸引源を停止させた後に、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を作動させるように構成されており、
前記イオン流路は、前記供給気流が前記イオン流路から前記塵埃流路の一部を経由して前記貯塵部に流入するように前記塵埃流路に接続されており、
前記弁は、前記イオン供給部が作動していないときには、前記イオン流路を閉じる閉位置に保持される一方で、前記イオン供給部が作動しているときには、前記供給気流によって前記イオン流路を開く開位置に変位するように構成されている、回収装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記吸引源を作動させるために設定された時間よりも長い時間に亘って、前記イオン供給部及び前記イオン発生部を作動させるように構成されている、請求項1に記載の回収装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示における回収装置は、掃除機に接続可能に構成されている。回収装置は、掃除機に貯留された塵埃を吸引する吸引力を発生させて塵埃を搬送する吸引気流を生じさせる吸引源と、吸引気流によって搬送された塵埃を貯留する貯塵部と、イオンを発生させるイオン発生部と、吸引源の消費電力よりも小さな消費電力で、イオン発生部から生じたイオンを貯塵部へ供給する供給気流を発生させるイオン供給部と、吸引源、イオン供給部及びイオン発生部を制御する制御部と、吸引気流が貯塵部へ流れるように貯塵部に接続されている塵埃流路と、供給気流が流れるようにイオン供給部から延設されたイオン流路と、イオン流路を開閉する弁と、を備えている。制御部は、吸引源を停止させた後に、イオン供給部及びイオン発生部を作動させるように構成されている。イオン流路は、供給気流がイオン流路から塵埃流路の一部を経由して貯塵部に流入するように塵埃流路に接続されている。弁は、イオン供給部が作動していないときには、イオン流路を閉じる閉位置に保持される一方で、イオン供給部が作動しているときには、供給気流によってイオン流路を開く開位置に変位するように構成されている。