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特開2022-183899掃除機と、掃除機から塵埃を回収する回収装置と、を備えた清掃具セット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183899
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】掃除機と、掃除機から塵埃を回収する回収装置と、を備えた清掃具セット
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/00 20060101AFI20221206BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
A47L9/00 Z
A47L9/00 104
A47L9/28 A
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091421
(22)【出願日】2021-05-31
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-07
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100157808
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 耕平
(72)【発明者】
【氏名】藤田 孝一
(72)【発明者】
【氏名】藤原 祐児
(72)【発明者】
【氏名】水野 陽章
(72)【発明者】
【氏名】赤瀬 美樹
【テーマコード(参考)】
3B006
3B057
【Fターム(参考)】
3B006GA02
3B006GA03
3B006MA03
3B057DA01
(57)【要約】
【課題】塵埃に起因する動作不良を抑制するように構成された回収装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本出願の回収装置は、貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、掃除機を接続可能に形成された接続壁と、接続壁に掃除機本体が接続されたときに掃除機本体の外面に接触するように接続壁に設けられた接触部と、接触部に掃除機が接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、接触検出部が掃除機と接続壁との接続を検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成された制御部と、を備えている。接続壁には、掃除機が接続壁に接続された状態において、吸引源の吸引力により貯塵室から吸い出された塵埃が流入するように掃除機の貯塵室に連通する回収口が形成されている。接触部は、回収口から離れた位置に設けられている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塵埃を貯留する貯塵室を備えた掃除機本体を有する掃除機から前記貯塵室内の塵埃を回収する回収装置であって、
前記貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、
前記掃除機本体を接続可能に形成された接続壁と、
前記接続壁に前記掃除機本体が接続されたときに前記掃除機本体の外面に接触するように前記接続壁に設けられた接触部と、
前記接触部が前記掃除機本体の前記外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、
前記接触検出部が前記掃除機本体と前記接触部との接触を検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成された制御部と、を備え、
前記接続壁には、前記掃除機本体が前記接続壁に接続された状態において、前記吸引源の吸引力により前記貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成されており、
前記接触部は、前記接続壁において、前記回収口から離れた位置に設けられている、回収装置。
【請求項2】
前記接触部は、前記回収口の上側に配置されている、請求項1に記載の回収装置。
【請求項3】
前記接続壁は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う姿勢で前記接続壁に接続されたときに、前記回収口の周囲において前記掃除機本体に隣接するように構成されており、
前記接触検出部は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う姿勢になっているか否かを検出可能に構成されており、
前記制御部は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う姿勢になっていることを前記接触検出部が検出することを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項4】
前記接続壁は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う姿勢で前記接続壁に接続されたときに、前記回収口の周囲において前記掃除機本体に隣接するように構成されており、
前記接触部は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う姿勢で前記接続壁に接続されたときに、互いに離間した2つの検出位置で前記掃除機本体の前記外面に接触するように構成されており、
前記接触検出部は、前記接触部が前記掃除機本体の前記外面に前記2つの検出位置で接触したか否かを検出するように構成されており、
前記接触部が前記2つの検出位置で前記掃除機本体の前記外面と接触したことを前記接触検出部が検出したことを条件として、前記制御部は、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項5】
前記掃除機本体は、前記回収装置に接触可能に前記掃除機本体の前記外面に設けられた一対の電気接点と、前記一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有しており、
前記接触部は、前記2つの検出位置のうち一方において、前記一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、前記一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片と、前記2つの検出位置のうち他方において前記接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されているとともに前記穴部から突出する方向に付勢された突出片と、を含み、
前記回収装置は、前記一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備え、
前記接触検出部は、前記一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさ及び前記突出片が前記穴部に没入したか否かを検出するように構成されており、
前記制御部は、前記一対の導電性の接触片間の前記電気抵抗が所定の値を下回ったこと及び前記穴部へ前記突出片が没入したことの両方を前記接触検出部が検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項4に記載の回収装置。
【請求項6】
前記接触部は、前記接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されており、
前記回収装置は、前記接触部を前記穴部から突出させる方向に付勢する付勢部を更に備え、
前記接触検出部は、前記接触部が前記掃除機本体によって押圧されて前記穴部に没入することによって、前記接続壁に前記掃除機本体の前記外面が接触したことを検出するように構成され、
前記制御部は、前記接続壁に前記掃除機本体の前記外面が接触したことを前記接触検出部が検出したことを条件として前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項7】
前記掃除機本体は、前記回収装置に接触可能に設けられた一対の電気接点と、前記一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有しており、
前記接触部は、前記一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、前記一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片を含んでおり、
前記回収装置は、前記一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備え、
前記接触検出部は、前記一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさを検出するように構成されており、
前記制御部は、前記一対の導電性の接触片間の前記電気抵抗が所定の値を下回ったことを前記接触検出部が検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項8】
前記接続壁には、前記接触部が設けられているとともに前記掃除機本体が挿入される凹溝部が設けられており、
前記凹溝部は、前記掃除機本体を位置決めするように形成されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の回収装置。
【請求項9】
前記掃除機本体が前記接続壁に接続された接続状態において、当該接続状態を保持する保持力を生じさせるように構成された保持部を更に備えている、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の回収装置。
【請求項10】
前記保持部は、前記掃除機本体を磁気的に吸着するように構成されている、請求項9に記載の回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掃除機から塵埃を回収する回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、図11に示すスティック型の掃除機300が開示されている。この掃除機300は、掃除機本体310と、掃除機本体310から下方に延設された吸引管320と、吸引管320の下端に接続された吸込ノズル330と、を備えている。また、棒状の把持部340が掃除機本体310から上方に延設されている。把持部340は、使用者により握持可能に構成されており、使用者が把持部340を握持して掃除機300を前方に移動すると、吸込ノズル330は、床面上で移動するように構成されている。吸込ノズル330の内部には、塵埃を吸い込むための吸込空間が形成されている。掃除機本体310は、吸込ノズル330を通じて塵埃を吸い込むとともに、吸い込んだ塵埃を貯留するように構成されている。
【0003】
掃除機本体310は、矩形箱状の筐体311を備えている。筐体311は、塵埃を吸引するための吸引力を発生する吸塵源312を収容したファン室315と、フィルタ313によりファン室315から区画されて、フィルタ313により捕捉された塵埃を貯留する貯塵室317と、を有している。筐体311の後壁には、貯塵室317に貯まった塵埃を排出するための開口を形成している排塵筒部319が設けられている。排塵筒部319は、後壁から後方に突出している。
【0004】
特許文献1では、掃除機300の貯塵室317に貯まった塵埃を回収するために、図12に示す回収装置400が用いられる。回収装置400は、矩形箱状の筐体410を有しており、この筐体410の前壁411で掃除機300を保持する。筐体410の内部には、掃除機300の貯塵室317内の塵埃を吸い出す吸引力を発生する吸引源420と、吸引源420の吸引力により掃除機300から回収された塵埃が溜められる回収室440と、回収室440から延設された塵埃流路430と、が配置されている。
【0005】
塵埃流路430の先端は、筐体410の前壁411において開口した回収筒部431によって構成されている。回収筒部431は、図13に示すように、回収装置400に取り付けられた掃除機300の排塵筒部319と嵌合するように構成されている。回収筒部431と排塵筒部319とが嵌合されることにより、塵埃を掃除機300から回収装置400の塵埃流路430へ移送するための移送流路401が形成される。
【0006】
排塵筒部319及び回収筒部431には、電気接点402,403が設けられている。排塵筒部319及び回収筒部431が嵌合されることによって、電気接点402,403が接触状態になると、回収装置400の吸引源420が作動する。吸引源420の吸引力は、貯塵室317内の塵埃に作用する。貯塵室317内の塵埃は、この吸引力により、移送流路401及び塵埃流路430を順次通過して回収室440内に流入する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平3-267032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
掃除機300から回収装置400への塵埃の回収作業の後において、移送流路401中に塵埃が残っていることが生じうる。この状態で、掃除機300が回収装置400から取り外されれば、排塵筒部319及び回収筒部431の嵌合状態が解消されるため、移送流路401に残存している塵埃が、電気接点402,403に付着する虞がある。この場合、接点不良などの動作不良が引き起こされ得る。
【0009】
本発明は、塵埃に起因する動作不良を抑制するように構成された回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示における回収装置は、塵埃を貯留する貯塵室を備えた掃除機本体を有する掃除機から貯塵室内の塵埃を回収するように構成されている。回収装置は、貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、掃除機本体を接続可能に形成された接続壁と、接続壁に掃除機本体が接続されたときに掃除機本体の外面に接触するように接続壁に設けられた接触部と、接触部が掃除機本体の外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、接触検出部が掃除機本体と接触部との接触を検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成された制御部と、を備えている。接続壁には、掃除機本体が接続壁に接続された状態において、吸引源の吸引力により貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成されている。接触部は、接続壁において、回収口から離れた位置に設けられている。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、塵埃に起因する動作不良を抑制することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】掃除機の概略的な断面図
図2】掃除機の正面図
図3】貯塵室の周囲の掃除機の断面図
図4】掃除機及び回収装置の断面図
図5】掃除機及び回収装置を上から見た断面図
図6】回収装置の正面図
図7】貯塵室の周囲の掃除機の断面図
図8】回収装置に設けられた検出回路の概略的な機能構成図
図9】回収装置に設けられた検出回路の概略的な機能構成図
図10】貯塵室の周囲の掃除機の断面図
図11】従来の掃除機の概略的な断面図
図12】従来の回収装置の概略的な斜視図
図13】従来の掃除機と回収装置との接続部分の概略的な斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明するが、当業者の理解を容易にするために、例えば、既によく知られた事項の詳細説明、又は、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0014】
(掃除機の全体的な構造)
図1は、スティック型の掃除機100の概略的な断面図である。図2は、掃除機100の正面図である。図1及び図2を参照して、掃除機100を説明する。
【0015】
掃除機100は、床面上の塵埃を吸い込む吸込ノズル130と、吸込ノズル130に対して前後方向に傾動可能に吸込ノズル130に取り付けられた掃除機本体110と、掃除機本体110の上端112から上方に延設された把持部140と、を備えている。図1及び図2に示す掃除機本体110及び把持部140は、吸込ノズル130に対して直立した姿勢をとっており、この直立姿勢より前方には傾動しない。掃除機100の使用時においては、掃除機本体110及び把持部140は、吸込ノズル130に対して後方に傾動した姿勢で使用者によって保持される。
【0016】
吸込ノズル130は、塵埃を吸い込むための幅広の吸込空間131を形成するように、掃除機本体110よりも幅広のノズルケース132を備えている。吸込空間131は、ノズルケース132の前側部分において、床面に向けて開口している。この開口部分の後側では、吸込空間131は、ノズルケース132の底部134により閉じられている。吸込空間131には、回転式の掻取ブラシ133が配置されており、掻取ブラシ133は、吸込空間131の開口を通じて床面に接触可能にノズルケース132から露出している。
【0017】
掃除機本体110は、上下方向に細長い円筒状の筐体111を有している。筐体111の下端は、掃除機本体110の前後方向の傾動を許容するように、ノズルケース132の後部に取り付けられている。筐体111の上部は、筐体111の上端112に向けて細くなっており、上端112から把持部140が上方に延設されている。把持部140は、使用者により握持される太さを有している棒状の部分である。把持部140には、図2に示すように、使用者によって操作される操作部141(操作ボタン)が設けられている。
【0018】
筐体111は、床面上の塵埃を吸い上げるとともに吸い上げた塵埃を貯留するための様々な部品を内蔵するように構成されている。詳細には、筐体111の下部の内部には、図1に示すように、上下方向に延設された吸引管113が配置されている。また、吸引管113の上側には、貯塵室152が設けられており、貯塵室152には、塵埃を捕捉する一方で空気の通過を許容するフィルタ部115が配置されている。貯塵室152の上側には、貯塵室152と連通したファン室153が設けられており、ファン室153には、床面上の塵埃を吸い上げる吸引力を発生させて上向きの吸引気流を生じさせる吸引ファン116が配置されている。また、吸引ファン116に電力を供給するバッテリ117及びバッテリ117を充電する充電回路として構成された回路部170もファン室153に配置されている。吸引ファン116は、操作部141に対する操作に応じて、作動したり、停止したりする。
【0019】
吸引ファン116が生成した吸引気流を排気するために、ファン室153には、図2に示すように、筐体111の前壁において開口した排気口151が設けられている。排気口151の上側には、給電用の一対の電気接点171,172及び磁性板173が設けられている。電気接点171,172及び磁性板173は、筐体111の前壁において同じ高さ位置に配置されている。
【0020】
電気接点171,172は、互いに離間した位置において左右対称に設けられており、ファン室153内に設けられた回路部170に電気的に接続されている。回路部170は、電気接点171,172間で電流が流れる電流経路を形成している。
【0021】
磁性板173は、電気接点171,172の間に配置されており、磁性板173及び電気接点171,172は、筐体111の周方向において等間隔に配置されている。
【0022】
ファン室153の下側の貯塵室152には、図3に示すように、筐体111の前壁において開口した排塵口124が形成されている。排塵口124は、貯塵室152内のフィルタ部115によって捕捉された塵埃を排出するために設けられている。
【0023】
排塵口124は、蓋体121により開閉される。図1及び図2に示す蓋体121は、直立しており、排塵口124を閉じる閉姿勢になっている。一方、図3に示す蓋体121は、閉姿勢の状態から所定の角度(90°以下の回動角度)だけ下方に回動して、排塵口124を開く開姿勢になっている。
【0024】
筐体111の下部に内蔵された吸引管113は、筐体111内で固定されており、掃除機本体110が直立姿勢(図1に示す姿勢)から後方に傾動すると、筐体111とともに後方に傾動する。掃除機本体110が直立姿勢にあるときには、吸引管113の下端は、ノズルケース132の底部134に当接した状態になっている。すなわち、掃除機本体110が直立姿勢にあるときにおいて、吸引管113の下端は、ノズルケース132の底部134によって閉じられている。掃除機本体110が直立姿勢から後方に傾動すると、吸引管113の下端は、図1の矢印Aで示す方向に移動する。この結果、吸引管113の内部空間は、ノズルケース132の吸込空間131に連通した状態になる。
【0025】
吸引管113の上端には、吸引ファン116が作動していないときにおいて吸引管113の上端を塞ぐ逆止弁114が取り付けられている。逆止弁114は、吸引ファン116の上向きの吸引力により、吸引管113の上端の開口を開放するように構成されている。
【0026】
(回収装置の全体的な構造)
貯塵室152に貯留された塵埃は、図4に示す回収装置200により回収され得る。回収装置200は、掃除機100を取り付け可能に構成されている。詳細には、回収装置200は、筐体210と、前部において筐体210が据え付けられているとともに、後部において掃除機100が載置される台座板220と、を備えている。回収装置200の筐体210内には、掃除機100の貯塵室152内の塵埃が流入するように一端部が筐体210の外側に開口した塵埃流路230が設けられている。塵埃流路230の他端部は、掃除機100から回収された塵埃が貯留される回収室240に接続されており、回収室240の下側には、吸引源250が配置されている。吸引源250は、筐体210内において制御部260に電気的に接続されており、制御部260の制御下で動作する。詳細には、吸引源250は、制御部260の制御下で、吸引力を発生させて、掃除機100の貯塵室152内の塵埃を回収するための回収気流が生ずるように構成されている。
【0027】
筐体210は、塵埃流路230及び回収室240が収容されているとともに掃除機本体110と当接可能に構成された上部212と、上部212を所定の高さ位置で支持する下部211と、を有している。掃除機本体110が上部212に接続されたとき、塵埃流路230は、掃除機100の貯塵室152に連通する。掃除機本体110から前方に突出した吸込ノズル130との干渉を避けるために、筐体210の下部211は、上部212よりも前後方向において小さくなっており、下部211の後方には、吸込ノズル130を収容するための収容空間213が形成されている。
【0028】
上部212は、周壁部271と、上壁部272と、を含んでいる。周壁部271は、図5に示すように、平面視において略矩形状の内部空間を形成するように立設された接続壁214、前壁231、右壁232及び左壁233を含んでいる。上壁部272は、図4に示すように、接続壁214、前壁231、右壁232及び左壁233により囲まれた略矩形状の内部空間を上側から閉じるように構成されている。
【0029】
接続壁214は、図5に示すように、上部212の後面を形成しており、掃除機本体110を接続可能に構成されている。前壁231は、接続壁214の前側で立設されている。右壁232は、接続壁214及び前壁231の右縁を繋ぐように立設されている。左壁233は、接続壁214及び前壁231の左縁を繋ぐように立設されている。前壁231と右壁232とにより形成された角隅部及び前壁231と左壁233とにより形成された角隅部には、上部212への外気の流入を許容する吸気口234が形成されている。また、吸気口234の下側には、図4に示すように、排気口235が形成されている。排気口235は、上述の回収気流を排気するために設けられている。吸気口234及び排気口235は、多数の小孔から構成されている。
【0030】
接続壁214には、図5に示すように、掃除機本体110の前側部分と相補的な凹溝部215が設けられている。凹溝部215は、図6に示すように、上下方向に延設されている。凹溝部215には、直立姿勢の掃除機本体110の前側部分が嵌め込まれる。掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれることにより、掃除機本体110は、凹溝部215の幅方向(左右方向)において位置決めされる。
【0031】
凹溝部215内において、接続壁214には、図6に示すように、矩形状の開口部236が形成されている。開口部236は、上述の吸気口234から流入した外気を筐体210から流出させるために設けられている。
【0032】
開口部236は、掃除機本体110が直立姿勢になった状態で掃除機100が台座板220上に載置されて、掃除機本体110の前側部分が凹溝部215に嵌め込まれたときに、図2に示す排気口151と前後方向に重なり合う位置に形成されている。すなわち、開口部236は、図4に示すように、掃除機100が回収装置200に取り付けられたときに、掃除機100の排気口151に対向する。開口部236は、排気口151よりも広い開口領域を有しており、掃除機100が回収装置200に取り付けられたとき、排気口151全体は、開口部236に重なる。
【0033】
開口部236の下側には、矩形状の回収口216が形成されている。すなわち、回収口216及び開口部236は、接続壁214の凹溝部215内において上下方向に並んで形成されている。回収口216は、掃除機本体110が直立姿勢になった状態で掃除機100が台座板220上に載置されて、掃除機本体110の前側部分が凹溝部215に嵌め込まれたときに、図3及び図7に示す排塵口124と前後方向に重なり合う位置に形成されている。すなわち、回収口216は、図7に示すように、掃除機100が回収装置200に取り付けられたときに、掃除機100の排塵口124に対向する。回収口216は、掃除機100の蓋体121が開姿勢になったときにおいて回収口216内に入り込む大きさを有している。
【0034】
開口部236に対して上側に離間した位置において掃除機本体110の外面に接触する接触部280が設けられている。接触部280は、接続壁214に対する掃除機本体110の接続状態を検出するために利用され、上下方向において互いに離間した2つの検出位置で掃除機本体110と接触するように構成されている。詳細には、接触部280は、2つの検出位置のうち一方において掃除機本体110と接触する導電性の接触片283,284と、他方の検出位置において掃除機本体110と接触する突出片299と、を含んでいる。
【0035】
接触片283,284は、掃除機本体110が凹溝部215に挿入されたときに掃除機本体110の電気接点171,172に対向する位置に設けられた一対の穴部に対して出没可能に構成されている。接触片283,284は、穴部から突出する方向に付勢されており、掃除機本体110が凹溝部215に挿入されると、電気接点171,172にそれぞれ接触する。この状態では、接触片283,284は、電気接点171,172及び回路部170により電気的に互いに接続されている。一方、掃除機本体110が凹溝部215に挿入されていない状態では、接触片283,284は、互いに絶縁された状態になっている。
【0036】
突出片299は、接触片283,284よりも高い位置において、凹溝部215の幅方向における中心位置に形成された穴部に対して出没可能に設けられている。突出片299は、掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれていないときには穴部から突出した状態になっている。
【0037】
掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態を検出するための検出回路290が回収装置200の筐体210内に配置されている。検出回路290は、制御部260に電気的に接続されており、掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態の検出結果を制御部260に出力するように構成されている。検出回路290については、別途詳述する。
【0038】
塵埃流路230は、図4に示すように、筐体210の上部212内に配置されて、上下方向に延設されている。塵埃流路230の下端は、上述の回収口216を構成しており、塵埃流路230の上端は、回収室240に接続されている。回収口216は、上述の如く、回収装置200に取り付けられた掃除機100の排塵口124と対向するので、掃除機100の蓋体121が排塵口124を開くと、塵埃流路230は、排塵口124及び貯塵室152に繋がる。
【0039】
回収室240は、図5に示すように、平面視において矩形状の空間を形成するように構成されている。回収室240は、矩形状の空間を周方向に囲んでいる周壁241と、矩形状の空間を下側から塞ぐ底壁245と、矩形状の空間を上側から塞ぐ上壁248と、を含んでいる。周壁241には、塵埃流路230の上端が接続されている。
【0040】
回収室240の周壁241は、筐体210の周壁部271から内方に離間した位置で立設されており、筐体210の接続壁214と周壁241との間の空間において、塵埃流路230が延設されている。また、回収室240の上壁248は、筐体210の上壁部272から下方に離間した位置に設けられている。したがって、回収室240の周囲には空間が形成されている。当該空間には、図4及び図5において矢印で示すように、吸気口234を通じて外気が流入する。また、この空間に流入した外気は、開口部236から流出する。すなわち、回収室240及び筐体210により、吸気口234を上流端とするとともに開口部236を下流端とする吸気流路246が形成される。
【0041】
回収室240の底壁245には、円形の開口部が形成されており、図5に示すように、この開口部に除塵フィルタ247が取り付けられている。除塵フィルタ247は、塵埃を捕捉する一方で、空気の通過を許容するように構成されている。除塵フィルタ247の下側に、図4に示す吸引源250が配置されており、吸引源250は、除塵フィルタ247を通じて、回収室240内の空気を吸い込むように構成されている。吸引源250の吸引力は、掃除機100が回収装置200に取り付けられているとき、回収室240及び塵埃流路230を通じて掃除機100の蓋体121に作用する。吸引源250は、蓋体121を閉姿勢から開姿勢へ傾動させるとともに、貯塵室152内の塵埃を吸引する大きさの吸引力が得られるように構成されている。たとえば、吸引源250は、ファンと、モータと、から構成されていてもよい。
【0042】
(検出回路の構成)
検出回路290は、図8に示す第1検出回路201と、図9に示す第2検出回路202と、を含んでいる。第1検出回路201は、接触片283,284に対応して構成されている。第2検出回路202は、突出片299に対応して構成されている。第1検出回路201及び第2検出回路202には、掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態を検出する接触検出部286が設けられている。接触検出部286は、制御部260に電気的に接続されている。
【0043】
第1検出回路201には、接触検出部286に加えて、給電部285が設けられている。給電部285は、接触片283,284に電気的に接続されており、接触片283,284間に所定の電位差を生じさせるように構成されている。たとえば、給電部285は、外部電源287に電気的に接続されて、外部電源287の交流電圧を直流電圧に変換するコンバータにより構成されていてもよい。
【0044】
接触片283,284が、掃除機本体110の電気接点171,172に接触した状態では、電流が、給電部285から、接触片283、回路部170、電気接点172及び接触片284を順次流れ、給電部285に戻る通電経路288が形成される。接触検出部286は、通電経路288を流れる電流を検出して、検出された電流に基づいて接触片283,284間の電気抵抗を検出するように設けられている。
【0045】
第2検出回路202は、図9に示すように、突出片299とともに変位するように突出片299に取り付けられた導電性のスイッチ片294と、電池295と、を含んでいる。スイッチ片294は、付勢部292(たとえば、スプリング)により弾性的に支持されており、付勢部292は、突出片299を穴部から突出させる方向にスイッチ片294及び突出片299を付勢する。掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれていないときには、スイッチ片294は、付勢部292により第2検出回路202を開状態にする。一方、突出片299が、凹溝部215に嵌め込まれた掃除機本体110により押されて穴部に没入したときには、スイッチ片294は、第2検出回路202を閉じる。スイッチ片294が第2検出回路202を閉じることにより、第2検出回路202には、電池295から電流が流れる。
【0046】
接触検出部286は、図8に示す通電経路288を流れる電流だけでなく、第2検出回路202を流れる電流をも検出するように構成されている。すなわち、接触検出部286は、通電経路288及び第2検出回路202を流れる電流を検出することにより、接触片283,284及び突出片299が掃除機本体110の外面に接触したことを検出する。
【0047】
接触検出部286は、第2検出回路202側では、第2検出回路202を流れる電流を検出する電流計と、電流計によって検出された電流が所定の値(電流閾値)を上回っている場合に検出信号を出力する信号出力回路と、により構成されてもよい。なお、上述の電流閾値は、突出片299が穴部に没入して、スイッチ片294が第2検出回路202を閉じていることを保証できる大きさに設定されている。また、接触検出部286は、第1検出回路201側では、通電経路288を流れる電流を検出する電流計と、検出された電流に基づいて接触片283,284間の電気抵抗を演算する演算回路と、によって構成されていてもよい。演算回路は、得られた電気抵抗が所定の値(抵抗閾値)を下回っている場合に、接触片283,284が掃除機本体110の電気接点171,172に接触した状態であることを表す検出信号を出力するように構成されていてもよい。なお、上述の抵抗閾値は、接触片283,284が掃除機本体110の電気接点171,172に接触した状態を保証できる大きさに設定される。第1検出回路201側の演算回路及び第2検出回路202側の信号出力回路の両方から検出信号が出力されていれば、掃除機本体110が接続壁214に沿う姿勢で、掃除機100が回収装置200に接続された状態になっている。
【0048】
制御部260は、第1検出回路201側の演算回路及び第2検出回路202側の信号出力回路の両方から検出信号を受信することを条件として、吸引源250を作動させるように構成されている。したがって、接触検出部286が、第1検出回路201側の演算回路及び第2検出回路202側の信号出力回路のうち少なくとも一方から検出信号を受信しなければ、制御部260は、吸引源250を起動しない。また、吸引源250の作動中において、接触検出部286が、第1検出回路201側の演算回路及び第2検出回路202側の信号出力回路のうち少なくとも一方が検出信号の出力を停止すれば、制御部260は、吸引源250を停止させる。
【0049】
掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態を保持するために、図6に示すように保持部297が設けられている。保持部297は、掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれたときに、図2に示す磁性板173に対向する位置に設けられて、磁性板173を磁気的に吸着する磁石板によって構成されていてもよい。保持部297と磁性板173との間で作用する磁力は、掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態を保持する保持力になる。
【0050】
保持部297と接触片283,284との間の位置関係は、掃除機本体110の磁性板173と電気接点171,172との間の位置関係に対応している。すなわち、保持部297は、接触片283,284と同じ高さ位置に設けられているとともに、凹溝部215の周方向において接触片283,284と等間隔に配置されている。言い換えると、保持部297は、接触片283,284と同じ高さ位置であって、凹溝部215の幅方向において中心位置に配置されている。
【0051】
保持部297及び突出片299はともに、凹溝部215の幅方向において中心位置に配置されており、保持部297は、突出片299の下側に設けられている。言い換えると、保持部297及び突出片299は、凹溝部215の幅方向における中心位置において上下に並んでいる。保持部297と磁性板173との間で生じた吸引力を突出片299及び接触片283,284に略均等に作用させるために、突出片299と保持部297との間の距離は、接触片283,284それぞれと保持部297との間の距離と略等しい長さに設定されている。
【0052】
保持部297は、接触片283,284及び突出片299に作用している付勢力(穴部からこれらを突出させる方向に作用している力)よりも大きな力で磁性板173を吸着するように構成されている。
【0053】
(清掃作業時における掃除機の動作の説明)
掃除機100は、清掃作業時において、吸込ノズル130に対して掃除機本体110及び把持部140が後方に傾斜した姿勢で、使用者に保持される。吸込ノズル130に対して掃除機本体110及び把持部140が後方に傾斜した姿勢にすることで、吸込ノズル130を押しながら前方に移動させやすくなる。この状態において、吸引管113の内部空間は、吸込ノズル130の吸込空間131と連通している。
【0054】
使用者が、その後、操作部141を操作して、吸引ファン116を作動させると、吸引ファン116は、上向きの吸引力を発生させる。この吸引力により、逆止弁114は、吸引管113の上端を開く。
【0055】
吸引管113の上端が開かれると、吸引ファン116の吸引力は、吸込ノズル130の吸込空間131を通じて塵埃を吸引する吸引気流を生じさせる。吸引気流は、吸込ノズル130及び吸引管113を通過し、貯塵室152に流入する。床面上の塵埃は、吸引気流に乗って貯塵室152に流入し、貯塵室152に配置されたフィルタ部115により捕捉される。フィルタ部115により捕捉された塵埃は、貯塵室152内で貯留される。
【0056】
清掃作業が終了すると、使用者は、操作部141を操作して、吸引ファン116を停止させる。この結果、吸引ファン116の吸引力はなくなるので、逆止弁114は、吸引管113の上端を閉じる。したがって、フィルタ部115により捕捉された塵埃は、吸引管113内に落下することなく、貯塵室152内に留められる。
【0057】
(塵埃の回収時における回収装置の動作の説明)
使用者は、貯塵室152に貯まった塵埃を回収するために、回収装置200に掃除機100を取り付ける。詳細には、使用者は、回収装置200の台座板220上に掃除機100を設置し、掃除機本体110及び把持部140を直立姿勢にする。直立姿勢になった掃除機本体110が、回収装置200の凹溝部215に嵌め込まれると、掃除機100の蓋体121は、回収装置200の回収口216に前後方向に対向する。また、掃除機100のファン室153は、排気口151を通じて、回収装置200の吸気流路246に連通する。この状態において、回収装置200の接触片283,284及び突出片299は、掃除機本体110によって前方に押されており、接触片283,284及び突出片299は、接続壁214の穴部内に没入している。
【0058】
このとき、接触片283,284は、掃除機本体110の電気接点171,172にそれぞれ接触しており、図8に示す通電経路288が形成される。この結果、給電部285が接触片283,284の間で生じさせた電位差により、電流が通電経路288を流れる。この場合、第1検出回路201側で構成された接触検出部286は、接触片283,284間において、上述の抵抗閾値を下回る大きさの電気抵抗を検出する。また、突出片299が穴部内に没入することにより、図9に示す第2検出回路202が閉じられる。この結果、第2検出回路202側で構成された接触検出部286は、第2検出回路202において、上述の電流閾値を上回る大きさの電流を検出する。この結果、第1検出回路201側で構成された接触検出部286の演算回路及び第2検出回路202側で構成された接触検出部286の信号出力回路の両方から検出信号が出力される。これらの検出信号を制御部260が受信すると、制御部260は、吸引源250を所定期間作動させる。
【0059】
吸引源250が作動すると、吸引源250の吸引力は、回収室240及び塵埃流路230を通じて、回収口216に対向している蓋体121に作用する。蓋体121は、吸引源250の吸引力を受けて、図7に示すように、排塵口124を閉じる閉姿勢から下方に傾動して、排塵口124を開く開姿勢になる。
【0060】
蓋体121が下方に回動すると、排塵口124が開放され、塵埃流路230は、貯塵室152、ファン室153及び吸気流路246と連通した状態になる。したがって、吸引源250の吸引力は、回収室240、塵埃流路230、貯塵室152、ファン室153及び吸気流路246を通じて、吸気流路246の吸気口234に作用する。この結果、外気は、図4及び図5の矢印で示すように、吸気口234を通じて吸気流路246に流入し、吸気流路246内では、吸気口234から開口部236に向かう回収気流が生ずる。回収気流は、開口部236及び排気口151を順次通過し、掃除機100のファン室153及び貯塵室152に順次流入する。回収気流は、貯塵室152を通過するとき、貯塵室152内の塵埃を排塵口124から流出させる。
【0061】
排塵口124から流出した塵埃は、回収気流に乗って、回収口216及び塵埃流路230を通じて、回収室240内に流入する。回収室240内において、塵埃は、除塵フィルタ247により捕捉されて回収室240に貯留される一方で、回収気流は、除塵フィルタ247を通過する。回収気流は、その後、排気口235を通じて排気される。
【0062】
上述の実施形態では、接触部280は、図6に示すように、接続壁214において、回収口216から上側に離れた位置に設けられている。したがって、掃除機100から回収装置200への塵埃の回収の後に掃除機100が回収装置200から取り外されたときに、回収口216から塵埃が零れ落ちたとしても、塵埃は、接触部280に付着しない。このため、塵埃が、回収装置200の接触片283,284と掃除機100の電気接点171,172との間の電気的接続を妨げたり、穴部への突出片299の没入を妨げたりすることは生じにくい。すなわち、接触検出部286は、塵埃に妨げられることなく、掃除機100が回収装置200に接続されたか否かを検出することができる。
【0063】
上述の実施形態では、掃除機本体110は、回収装置200の凹溝部215に嵌め込まれる。掃除機本体110が凹溝部215に嵌め込まれることにより、掃除機本体110は、凹溝部215の幅方向において位置決めされた状態になる。このとき、掃除機本体110は、保持部297の磁力により接続壁214に吸着された状態になっており、凹溝部215の深さ方向(前後方向)においても位置決めされた状態になっている。したがって、凹溝部215内における掃除機本体110の位置は、変動しにくくなっている。仮に、吸引源250の作動により振動が生じたとしても、掃除機本体110と凹溝部215内に設けられた接触片283,284及び突出片299との接触状態は変動しにくくなっている。このため、接触検出部286は、吸引源250の作動による振動といった外乱因子の影響を受けることなく、掃除機100が回収装置200に接続されたか否かを検出することができる。
【0064】
掃除機本体110が凹溝部215内において接続壁214に沿う姿勢なっていれば、凹溝部215は、掃除機本体110の前側部分と相補的な形状を有しているので、掃除機本体110に全体的に接触した状態になる。この状態では、接続壁214は、図7に示すように、回収口216の周囲において掃除機本体110に隣接しており、接続壁214と掃除機本体110との間には、塵埃の飛散を許容するような空間は形成されない。しかしながら、掃除機本体110が接続壁214に対して傾斜した姿勢で掃除機100が回収装置200に取り付けられることも想定される。たとえば、図10に示すように、掃除機本体110が接続壁214に対して前傾した姿勢で取り付けられることも生じうる。逆に、掃除機本体110が接続壁214に対して後傾した姿勢で取り付けられることも生じうる。これらの場合には、掃除機100から回収装置200へ流れる飛散が落下し得る空間が接続壁214と掃除機本体110との間に生じ得る。
【0065】
接続壁214と掃除機本体110との間に空間が形成された状態で吸引源250が作動することを防止するために、接触片283,284及び突出片299は、高さ方向に互いに異なる位置に設けられている。すなわち、接触片283,284及び突出片299が互いに異なる高さ位置に設けられることにより、掃除機本体110が凹溝部215内において接続壁214に沿う姿勢になっているか、接続壁214に対して傾斜した姿勢になっているか、が検出可能になる。
【0066】
掃除機本体110が凹溝部215内において接続壁214に沿う姿勢になっていれば、掃除機本体110は、接触片283,284及び突出片299に接触した状態になっており、この場合、制御部260は、上述の如く、吸引源250を作動させる。一方、図10に示すように、掃除機本体110が接続壁214に対して前傾姿勢をとっていれば、突出片299が穴部に没入している一方で、接触片283,284が掃除機本体110の電気接点171,172に接触していない状態が生じうる。逆に、掃除機本体110が接続壁214に対して後傾姿勢をとっていれば、接触片283,284が掃除機本体110の電気接点171,172に接触している一方で、突出片299が穴部に没入していない状態が生じうる。このような状態が生じた場合には、第1検出回路201側で構成された接触検出部286の演算回路及び第2検出回路202側で構成された接触検出部286の信号出力回路のうち一方は、検出信号を出力しない。このため、制御部260は、吸引源250を作動させない。
【0067】
なお、掃除機本体110が吸込ノズル130に対して後方に傾いた状態で凹溝部215に嵌め込まれている場合には、保持部297の磁力により、掃除機本体110が吸込ノズル130に対して前方に傾動し得る。この前方への傾動により、掃除機本体110が接続壁214に沿う姿勢になれば、接触検出部286の検出信号は、第1検出回路201及び第2検出回路202の両方において電流が検出されたことを表す。この場合、制御部260は、当該検出信号に応じて吸引源250を作動させる。すなわち、保持部297は、掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態を安定化させるだけでなく、掃除機本体110の後傾姿勢を接続壁214に沿う姿勢に修正する機能を発揮し得る。
【0068】
上述の実施形態では、接触片283,284と掃除機本体110との接触は、突出片299と掃除機本体110との接触に対する検出方法とは異なる方法で検出されている。これにより、掃除機本体110以外の物が接触部280に接触しても、制御部260は、吸引源250を作動させない。たとえば、使用者の身体が突出片299に接触して、突出片299を穴部に没入させても、接触片283,284に対応して設けられた第1検出回路201には電流は流れず、上述の抵抗閾値を上回る電気抵抗が検出される。また、掃除機100以外の導電体が接触片283,284に接触している場合には、第1検出回路201に電流は流れるが、当該導電体が、突出片299を押圧していなければ、突出片299に対応して設けられた第2検出回路202には、電流は流れない。したがって、掃除機100以外の物体が接触部280に接触して吸引源250が誤作動することは生じにくい。
【0069】
上述の実施形態に対して、様々な変更がなされ得る。
【0070】
たとえば、上述の実施形態では、接触検出部286は、第2検出回路202を流れる電流を検出することにより、突出片299が穴部に没入したことを検出している。代替的に、接触検出部286は、突出片299の変位を光学的に検出することにより、突出片299の没入を検出するように構成されていてもよい。
【0071】
また、上述の実施形態では、接触片283,284は、凹溝部215内で接続壁214から突出した状態から穴部に没入した状態になり得る。この場合、接触片283,284と電気接点171,172との接触状態が保たれやすくなる。なお、接続壁214に対する掃除機本体110の接触状態を精度よく検出する必要がある場合には、接触片283,284は、接続壁214から突出した状態にならなくてもよい。たとえば、接触片283,284は、凹溝部215内において接続壁214の外面に貼着された導電板であってもよい。
【0072】
また、上述の実施形態では、接触部280は、接触片283,284と突出片299とを有している。代替的に、接触部280は、接触片283,284だけで構成されてもよいし、突出片299だけで構成されてもよい。これらの場合には、検出回路290は簡素化され得る。
【0073】
また、上述の実施形態では、保持部297は、磁石板から構成されている。代替的に、保持部297は、磁性板から構成されていてもよい。この場合には、掃除機本体110側に磁性板との間で磁気的な引力を生じさせる磁石板が設けられる。あるいは、保持部297は、面ファスナにより構成されてもよい。この場合、掃除機本体110側にも面ファスナが設けられて、これらの面ファスナ間の接着力により、掃除機本体110に対する接触片283,284及び突出片299の接触状態の安定化が図られる。なお、回収装置200の凹溝部215が、回収装置200の接続壁214に対する掃除機本体110の接続状態を保持可能に形成されていれば、保持部297は設けられていなくてもよい。
【0074】
上述の実施形態では、掃除機本体110を回収装置200の接続壁214上で位置決めするために凹溝部215が設けられている。代替的に、回収装置200に対する掃除機100の位置決めは、他の部分において行われてもよい。たとえば、台座板220が掃除機100の吸込ノズル130を位置決めするように構成されていてもよい。この場合、凹溝部215は、回収装置200に設けられなくてもよい。
【0075】
(効果等)
上述の実施形態に係る回収装置200は、以下の特徴を有しているとともに、以下の効果を奏する。
【0076】
上述の実施形態に係る一の局面に係る回収装置は、塵埃を貯留する貯塵室を備えた掃除機本体を有する掃除機から貯塵室内の塵埃を回収するように構成されている。回収装置は、貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、掃除機本体を接続可能に形成された接続壁と、接続壁に掃除機本体が接続されたときに掃除機本体の外面に接触するように接続壁に設けられた接触部と、接触部が掃除機本体の外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、接触検出部が掃除機本体と接触部との接触を検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成された制御部と、を備えている。接続壁には、掃除機本体が接続壁に接続された状態において、吸引源の吸引力により貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成されている。接触部は、接続壁において、回収口から離れた位置に設けられている。
【0077】
上述の構成では、回収装置の吸引源が作動すると、吸引源の吸引力により、塵埃は、掃除機本体の貯塵室から回収口に流入し回収装置に回収される。回収装置への塵埃の回収後において掃除機本体が回収装置から取り外されたとしても、接触部は、回収口から離れた位置に設けられているので、接触部への塵埃の付着は生じ難い。したがって、接触検出部は、塵埃に影響されることなく、接触部が掃除機本体に接触したか否かを検出することができ、塵埃に起因する回収装置の動作不良が抑制される。
【0078】
上述の構成において、接触部は、回収口の上側に配置されていてもよい。
【0079】
上述の構成では、塵埃が回収口から零れ落ちた場合、塵埃は、接続壁において回収口の下側の部分に付着し得る。一方、接触部は、回収口の上側に設けられているので、接触部への塵埃の付着は生じ難い。
【0080】
上述の構成において、接続壁は、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢で接続壁に接続されたときに、回収口の周囲において掃除機本体に隣接するように構成されていてもよい。接触検出部は、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢になっているか否かを検出可能に構成されていてもよい。制御部は、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢になっていることを接触検出部が検出することを条件として、吸引源を作動させるように構成されていてもよい。
【0081】
上述の構成では、掃除機本体が接続壁に接続されたときに、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢になっていなければ、回収口の周囲において、接続壁が掃除機本体から離れている状態になっている可能性がある。一方、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢であれば、接続壁は、回収口の周囲において掃除機本体に隣接している。このため、接触検出部は、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢になっているか否かを検出可能に構成されている。掃除機本体が接続壁に沿う姿勢になっていることを接触検出部が検出すれば、制御部は、吸引源を作動させる。この結果、掃除機本体が回収口の周囲において接続壁に隣接した状態で、塵埃は、掃除機本体の貯塵室から回収口へ流れて回収装置に回収され得る。逆に、掃除機本体が接続壁に対して沿う姿勢になっていることを接触検出部が検出しなければ、制御部は、吸引源を作動させない。したがって、回収口の周囲において掃除機本体と接続壁との間に空間が生じた状態での塵埃の回収は防止される。
【0082】
上述の構成において、接続壁は、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢で接続壁に接続されたときに、回収口の周囲において掃除機本体に隣接するように構成されていてもよい。接触部は、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢で接続壁に接続されたときに、互いに離間した2つの検出位置で掃除機本体の外面に接触するように構成されていてもよい。接触検出部は、接触部が掃除機本体の外面に2つの検出位置で接触したか否かを検出するように構成されていてもよい。接触部が2つの検出位置で掃除機本体の外面と接触したことを接触検出部が検出したことを条件として、制御部は、吸引源を作動させるように構成されていてもよい。
【0083】
上述の構成では、2つの検出位置のうち少なくとも一方において、接触部が掃除機本体の外面との接触していなければ、掃除機本体が接続壁に沿う姿勢になっていない。たとえば、2つの検出位置のうち一方のみにおいて、接触部が掃除機本体の外面と接触している場合、掃除機本体が接続壁に対して傾斜した姿勢になっていることが想定される。掃除機本体が接続壁に対して傾斜した姿勢になっている場合、掃除機本体が回収装置の回収口から離れた状態も生じうる。このような状態の下では、制御部は、吸引源を作動させないので、塵埃が掃除機本体と回収装置との間の空間に零れ落ちることが防止される。
【0084】
上述の構成において、掃除機本体は、回収装置に接触可能に掃除機本体の外面に設けられた一対の電気接点と、一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有していてもよい。接触部は、2つの検出位置のうち一方において、一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片と、2つの検出位置のうち他方において接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されているとともに穴部から突出する方向に付勢された突出片と、を含んでいてもよい。回収装置は、一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備えていてもよい。接触検出部は、一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさ及び突出片が穴部に没入したか否かを検出するように構成されていてもよい。制御部は、一対の導電性の接触片間の電気抵抗が所定の値を下回ったこと及び穴部へ突出片が没入したことの両方を接触検出部が検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成されていてもよい。
【0085】
上述の構成では、回収装置の接触部が2つの検出位置のうち一方において掃除機本体の外面に接触して、一対の接触片が一対の電気接点に接触すれば、回路部によって形成された電流経路を通じて一対の接触片間において電流が流れる。この場合、接触検出部は、所定の値を下回る電気抵抗を検出することができる。これに対して、一対の接触片及び一対の電気接点が接触していなければ、一対の接触片間における電気抵抗は、所定の値を上回る。このため、接触検出部は、一対の接触片間の電気抵抗を検出することにより、一方の検出位置において、回収装置に掃除機本体が接触しているか否かを検出することができる。一方、2つの検出位置のうち他方に設けられた突出片が掃除機本体の外面に接触したことは、接続壁に形成された穴部に突出片が没入したことを接触検出部が検出することにより検出される。このように、互いに異なる方法で、回収装置と掃除機本体との接触状態が検出されることにより、吸引源の誤作動が以下のように抑制される。
【0086】
たとえば、掃除機以外の導電体が一対の接触片に接触していれば、一対の接触片間における電気抵抗は所定の値を下回り得る。このとき、導電体が突出片を穴部に没入させていなければ、接触検出部は、穴部への突出片の没入を検出せず、制御部は、吸引源を作動させない。また、掃除機以外の物体が、突出片を穴部に没入させていたとしても、当該物体が導電性であり且つ一対の接触片の両方に接触していない限り、制御部は、吸引源を作動させない。したがって、掃除機以外の物体が回収装置に接触した状態になっていても、吸引源が誤って作動することが抑制される。
【0087】
上述の構成において、接触部は、接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されていてもよい。回収装置は、接触部を穴部から突出させる方向に付勢する付勢部を更に備えていてもよい。接触検出部は、接触部が掃除機本体によって押圧されて穴部に没入することによって、接続壁に掃除機本体の外面が接触したことを検出するように構成されていてもよい。制御部は、接続壁に掃除機本体の外面が接触したことを接触検出部が検出したことを条件として吸引源を作動させるように構成されていてもよい。
【0088】
上述の構成では、付勢部に抗して接触部を穴部に没入させる程度の力で掃除機本体が接続壁に接続されなければ、制御部は、吸引源を作動させない。したがって、たとえば、使用者の身体が接触部に意図せずにかすったとしても、接触部が穴部へ没入しなければ、制御部は、吸引源を作動させない。一方、使用者が掃除機本体を接触部に押し付けて、接触部を穴部に没入させれば、接触検出部は、穴部への接触部の没入を検出し、制御部は、吸引源を作動させる。したがって、使用者が、掃除機本体を回収装置に意図的に接続すれば、掃除機から回収装置への塵埃の回収が実行される。
【0089】
上述の構成において、掃除機本体は、回収装置に接触可能に設けられた一対の電気接点と、一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有していてもよい。接触部は、一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片を含んでいてもよい。回収装置は、一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備えていてもよい。接触検出部は、一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさを検出するように構成されていてもよい。制御部は、一対の導電性の接触片間の電気抵抗が所定の値を下回ったことを接触検出部が検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成されていてもよい。
【0090】
上述の構成では、一対の接触片は、掃除機本体の一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている。このため、給電部が一対の接触片間に電位差を生じさせても、接触検出部は、電流を検出せず、制御部は、吸引源を作動させない。一方、掃除機本体が回収装置に接続されて、一対の接触片が掃除機本体の一対の電気的接点に接触した状態になれば、給電部が生じさせた電位差により、掃除機の回路部を通じて一対の接触片間において電流が流れる。この状態では、一対の接触片間において検出される電気抵抗は所定の値を下回り得る。所定の値よりも小さな電気抵抗を接触検出部が検出すると、制御部は、吸引源を作動させる。
【0091】
上述の構成において、接続壁には、接触部が設けられているとともに掃除機本体が挿入される凹溝部が設けられていてもよい。凹溝部は、掃除機本体を位置決めするように形成されていてもよい。
【0092】
上述の構成では、接触部は、凹溝部に設けられているので、掃除機本体が凹溝部に挿入されれば、掃除機本体は、接触部に接触する。凹溝部は、掃除機本体を位置決めするように形成されているので、接触検出部は、掃除機本体が位置決めされた状態で接触部と掃除機本体との接触を検出することができる。このため、接触部と掃除機本体との接触に対する接触検出部の検出精度が高くなり得る。
【0093】
上述の構成において、回収装置は、掃除機本体が接続壁に接続された接続状態において、当該接続状態を保持する保持力を生じさせるように構成された保持部を更に備えていてもよい。
【0094】
上述の構成では、保持部の保持力によって、掃除機本体と接続壁との接続状態が保持される。したがって、吸引源の作動によって振動が生じても、当該振動に起因して、掃除機本体が接続壁から離間することは生じ難くなっている。このため、接触検出部は、接触部と掃除機本体との接触状態を継続的に検出することができる。また、接触検出部が接触部と掃除機本体との接触状態を検出している間、制御部を、吸引源を継続的に作動させることができる。
【0095】
上述の構成において、保持部は、掃除機本体を磁気的に吸着するように構成されていてもよい。
【0096】
上述の構成では、保持部は、掃除機本体を磁気的に吸着するように構成されているので、掃除機本体は、接続壁から離れた状態で回収装置に取り付けられたとしても、保持部に磁気的に吸着され接続壁に接触した状態になり得る。
【産業上の利用可能性】
【0097】
上述の実施形態の回収装置は、清掃作業に用いられる装置に好適に利用される。
【符号の説明】
【0098】
100 掃除機
110 掃除機本体
152 貯塵室
170 回路部
171 電気接点
172 電気接点
200 回収装置
214 接続壁
215 凹溝部
216 回収口
250 吸引源
260 制御部
280 接触部
283 接触片
284 接触片
285 給電部
286 接触検出部
292 付勢部
297 保持部
299 突出片
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2022-08-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上の塵埃が吸い込まれる吸込ノズルと、前記吸込ノズルを通じて吸い込まれた塵埃を貯留する貯塵室を備えているとともに前記吸込ノズルに対して直立した直立姿勢から後方に傾動可能な掃除機本体と、を有する掃除機から前記貯塵室内の塵埃を回収する回収装置であって、
前記貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、
前記掃除機本体を接続可能に形成されているとともに、前記掃除機本体が接続された状態において、前記吸引源の吸引力により前記貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成された接続壁と、
前記接続壁に前記掃除機本体が接続されたときに前記掃除機本体の外面に接触するように前記接続壁において前記回収口から離れた位置に設けられた接触部と、
前記接触部が前記掃除機本体の前記外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、
前記接触検出部が前記掃除機本体と前記接触部との接触を検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成された制御部と、を備え、
前記接続壁は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う前記直立姿勢で前記接続壁に接続されたときに、前記回収口の周囲において前記掃除機本体に隣接するように構成されており、
前記接触検出部は、前記掃除機本体が前記接触部に接触したときに前記直立姿勢になっているか前記直立姿勢から後方に傾動した姿勢になっているかを検出可能に構成されており、
前記制御部は、前記掃除機本体が前記直立姿勢になっていることを前記接触検出部が検出することを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、回収装置。
【請求項2】
前記接触部は、前記回収口の上側に配置されている、請求項1に記載の回収装置。
【請求項3】
前記接触部は、前記掃除機本体が前記直立姿勢で前記接続壁に接続されたときに、互いに離間した2つの検出位置で前記掃除機本体の前記外面に接触するように構成されており、
前記接触検出部は、前記接触部が前記掃除機本体の前記外面に前記2つの検出位置で接触したときに前記掃除機本体が前記直立姿勢になっていることを検出するように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項4】
前記掃除機本体は、前記回収装置に接触可能に前記掃除機本体の前記外面に設けられた一対の電気接点と、前記一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有しており、
前記接触部は、前記2つの検出位置のうち一方において、前記一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、前記一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片と、前記2つの検出位置のうち他方において前記接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されているとともに前記穴部から突出する方向に付勢された突出片と、を含み、
前記回収装置は、前記一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備え、
前記接触検出部は、前記一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさ及び前記突出片が前記穴部に没入したか否かを検出するように構成されており、
前記制御部は、前記一対の導電性の接触片間の前記電気抵抗が所定の値を下回ったこと及び前記穴部へ前記突出片が没入したことの両方を前記接触検出部が検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項に記載の回収装置。
【請求項5】
前記接触部は、前記接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されており、
前記回収装置は、前記接触部を前記穴部から突出させる方向に付勢する付勢部を更に備え、
前記接触検出部は、前記接触部が前記掃除機本体によって押圧されて前記穴部に没入することによって、前記接続壁に前記掃除機本体の前記外面が接触したことを検出するように構成され、
前記制御部は、前記接続壁に前記掃除機本体の前記外面が接触したことを前記接触検出部が検出したことを条件として前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項6】
前記掃除機本体は、前記回収装置に接触可能に設けられた一対の電気接点と、前記一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有しており、
前記接触部は、前記一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、前記一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片を含んでおり、
前記回収装置は、前記一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備え、
前記接触検出部は、前記一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさを検出するように構成されており、
前記制御部は、前記一対の導電性の接触片間の前記電気抵抗が所定の値を下回ったことを前記接触検出部が検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の回収装置。
【請求項7】
前記接続壁には、前記接触部が設けられているとともに前記掃除機本体が挿入される凹溝部が設けられており、
前記凹溝部は、前記掃除機本体を位置決めするように形成されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の回収装置。
【請求項8】
前記掃除機本体が前記接続壁に接続された接続状態において、当該接続状態を保持する保持力を生じさせるように構成された保持部を更に備えている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の回収装置。
【請求項9】
前記保持部は、前記掃除機本体を磁気的に吸着するように構成されている、請求項に記載の回収装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本開示における回収装置は、床面上の塵埃が吸い込まれる吸込ノズルと、吸込ノズルを通じて吸い込まれた塵埃を貯留する貯塵室を備えているとともに吸込ノズルに対して直立した直立姿勢から後方に傾動可能な掃除機本体と、を有する掃除機から貯塵室内の塵埃を回収するように構成されている。回収装置は、貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、掃除機本体を接続可能に形成されているとともに、掃除機本体が接続された状態において、吸引源の吸引力により貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成された接続壁と、接続壁に掃除機本体が接続されたときに掃除機本体の外面に接触するように接続壁において回収口から離れた位置に設けられた接触部と、接触部が掃除機本体の外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、接触検出部が掃除機本体と接触部との接触を検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成された制御部と、を備えている。接続壁は、掃除機本体が接続壁に沿う直立姿勢で接続壁に接続されたときに、回収口の周囲において掃除機本体に隣接するように構成されている。接触検出部は、掃除機本体が接触部に接触したときに直立姿勢になっているか直立姿勢から後方に傾動した姿勢になっているかを検出可能に構成されている。制御部は、掃除機本体が直立姿勢になっていることを接触検出部が検出することを条件として、吸引源を作動させるように構成されている。
【手続補正書】
【提出日】2022-09-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上の塵埃が吸い込まれる吸込ノズルと、前記吸込ノズルを通じて吸い込まれた塵埃を貯留する貯塵室を備えているとともに前記吸込ノズルに対して直立した直立姿勢から後方に傾動可能な掃除機本体と、を有する掃除機と、
記貯塵室内の塵埃を回収する回収装置を備え、
前記回収装置は、
前記貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、
前記掃除機本体を接続可能に形成されているとともに、前記掃除機本体が接続された状態において、前記吸引源の吸引力により前記貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成された接続壁と、
前記接続壁に前記掃除機本体が接続されたときに前記掃除機本体の外面に接触するように、前記接続壁において前記回収口から離れた位置に設けられた接触部と、
前記接触部が前記掃除機本体の前記外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、
前記接触検出部が前記掃除機本体と前記接触部との接触を検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成された制御部と、を有しており
前記接続壁は、前記掃除機本体が前記接続壁に沿う前記直立姿勢で前記接続壁に接続されたときに、前記回収口の周囲において前記掃除機本体に隣接するように構成されており、
前記接触検出部は、前記掃除機本体が前記接触部に接触したときに前記直立姿勢になっているか前記直立姿勢から後方に傾動した姿勢になっているかを検出可能に構成されており、
前記制御部は、前記掃除機本体が前記直立姿勢になっていることを前記接触検出部が検出することを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、清掃具セット
【請求項2】
前記接触部は、前記回収口の上側に配置されている、請求項1に記載の清掃具セット
【請求項3】
前記接触部は、前記掃除機本体が前記直立姿勢で前記接続壁に接続されたときに、互いに離間した2つの検出位置で前記掃除機本体の前記外面に接触するように構成されており、
前記接触検出部は、前記接触部が前記掃除機本体の前記外面に前記2つの検出位置で接触したときに前記掃除機本体が前記直立姿勢になっていることを検出するように構成されている、請求項1又は2に記載の清掃具セット
【請求項4】
前記掃除機本体は、前記回収装置に接触可能に前記掃除機本体の前記外面に設けられた一対の電気接点と、前記一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有しており、
前記接触部は、前記2つの検出位置のうち一方において、前記一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、前記一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片と、前記2つの検出位置のうち他方において前記接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されているとともに前記穴部から突出する方向に付勢された突出片と、を含み、
前記回収装置は、前記一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備え、
前記接触検出部は、前記一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさ及び前記突出片が前記穴部に没入したか否かを検出するように構成されており、
前記制御部は、前記一対の導電性の接触片間の前記電気抵抗が所定の値を下回ったこと及び前記穴部へ前記突出片が没入したことの両方を前記接触検出部が検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項3に記載の清掃具セット
【請求項5】
前記接触部は、前記接続壁に設けられた穴部に対して出没可能に構成されており、
前記回収装置は、前記接触部を前記穴部から突出させる方向に付勢する付勢部を更に備え、
前記接触検出部は、前記接触部が前記掃除機本体によって押圧されて前記穴部に没入することによって、前記接続壁に前記掃除機本体の前記外面が接触したことを検出するように構成され、
前記制御部は、前記接続壁に前記掃除機本体の前記外面が接触したことを前記接触検出部が検出したことを条件として前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の清掃具セット
【請求項6】
前記掃除機本体は、前記回収装置に接触可能に設けられた一対の電気接点と、前記一対の電気接点間で電流が流れる電流経路を形成している回路部と、を有しており、
前記接触部は、前記一対の電気接点にそれぞれ接触するように設けられて、前記一対の電気接点に接触していない状態では互いに絶縁された状態になっている一対の導電性の接触片を含んでおり、
前記回収装置は、前記一対の導電性の接触片間に電位差を生じさせる給電部を更に備え、
前記接触検出部は、前記一対の導電性の接触片間の電気抵抗の大きさを検出するように構成されており、
前記制御部は、前記一対の導電性の接触片間の前記電気抵抗が所定の値を下回ったことを前記接触検出部が検出したことを条件として、前記吸引源を作動させるように構成されている、請求項1又は2に記載の清掃具セット
【請求項7】
前記接続壁には、前記接触部が設けられているとともに前記掃除機本体が挿入される凹溝部が設けられており、
前記凹溝部は、前記掃除機本体を位置決めするように形成されている、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の清掃具セット
【請求項8】
前記掃除機本体が前記接続壁に接続された接続状態において、当該接続状態を保持する保持力を生じさせるように構成された保持部を更に備えている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の清掃具セット
【請求項9】
前記保持部は、前記掃除機本体を磁気的に吸着するように構成されている、請求項8に記載の清掃具セット
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0001】
本発明は、掃除機と、掃除機から塵埃を回収する回収装置と、を備えた清掃具セットに関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本開示における清掃具セットは、床面上の塵埃が吸い込まれる吸込ノズルと、吸込ノズルを通じて吸い込まれた塵埃を貯留する貯塵室を備えているとともに吸込ノズルに対して直立した直立姿勢から後方に傾動可能な掃除機本体と、を有する掃除機と、貯塵室内の塵埃を回収する回収装置と、を備えている。回収装置は、貯塵室内の塵埃を吸い出す吸引力を発生させる吸引源と、掃除機本体を接続可能に形成されているとともに、掃除機本体が接続された状態において、吸引源の吸引力により貯塵室の塵埃を流入させる回収口が形成された接続壁と、接続壁に掃除機本体が接続されたときに掃除機本体の外面に接触するように、接続壁において回収口から離れた位置に設けられた接触部と、接触部が掃除機本体の外面に接触したか否かを検出するように構成されている接触検出部と、接触検出部が掃除機本体と接触部との接触を検出したことを条件として、吸引源を作動させるように構成された制御部と、を有している。接続壁は、掃除機本体が接続壁に沿う直立姿勢で接続壁に接続されたときに、回収口の周囲において掃除機本体に隣接するように構成されている。接触検出部は、掃除機本体が接触部に接触したときに直立姿勢になっているか直立姿勢から後方に傾動した姿勢になっているかを検出可能に構成されている。制御部は、掃除機本体が直立姿勢になっていることを接触検出部が検出することを条件として、吸引源を作動させるように構成されている。