(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022183929
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】ベルトモール
(51)【国際特許分類】
B60J 10/75 20160101AFI20221206BHJP
B60R 13/02 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
B60J10/75
B60R13/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091476
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000219705
【氏名又は名称】東海興業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098420
【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
(72)【発明者】
【氏名】増田 雄介
【テーマコード(参考)】
3D023
3D201
【Fターム(参考)】
3D023BA01
3D023BB08
3D023BC01
3D023BD03
3D023BE35
3D201AA26
3D201BA01
3D201CA20
3D201CA23
3D201DA10
3D201DA31
3D201DA73
(57)【要約】
【課題】ベルトモールの長手方向の端部の見栄えを良くする。
【解決手段】ベルトモール16は、モール本体17と、該モール本体17の1箇所又は複数箇所に取り付けられた1個又は複数個の固定具30を有する。モール本体17は、ドアパネル14の上縁のフランジ15を車両の外側から覆う車外側側壁部18と、該車外側側壁部18の上端から車内側へ延びる上壁部19と、該車外側側壁部18と対向する車内側側壁部20とを一体に有する。モール本体17の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部25が車外側側壁部18及び上壁部19から連続して延びるように一体に形成されている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用ドアのドアパネルの上縁に沿って取り付けられるベルトモールであって、
前記ベルトモールは、長尺なモール本体と、該モール本体の1箇所又は複数箇所に取り付けられた1個又は複数個の固定具を有し、
前記モール本体は、前記ドアパネルの上縁のフランジを車両の外側から覆う車外側側壁部と、前記車外側側壁部の上端から車内側へ延びる上壁部を有し、
前記モール本体の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部が前記車外側側壁部及び前記上壁部から連続して延びるように一体に形成され、
前記モール本体のうちの前記固定具を取り付ける位置には、前記上壁部から下側に向けて張り出す1つ又は複数の張出部が一体に形成され、
少なくとも1つの前記張出部は、車両前側を向く前向き面、車両後側を向く後向き面及び車両上側を向く上向き面を有し、
前記固定具は、頭部と、該頭部から下側に向けて突出して前記ドアパネルに係合される係合部を有し、
前記固定具の前記頭部は、該固定具が取り付けられた前記張出部の前記前向き面に当接する前当接面、該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有する
ことを特徴とするベルトモール。
【請求項2】
車両用ドアのドアパネルの上縁に沿って取り付けられるベルトモールであって、
前記ベルトモールは、長尺なモール本体と、該モール本体の1箇所又は複数箇所に取り付けられた1個又は複数個の固定具を有し、
前記モール本体は、前記ドアパネルの上縁のフランジを車両の外側から覆う車外側側壁部と、前記車外側側壁部の上端から車内側へ延びる上壁部を有し、
前記モール本体の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部が前記車外側側壁部及び前記上壁部から連続して延びるように一体に形成され、
前記モール本体のうちの前記固定具を取り付ける位置には、前記上壁部から下側に向けて張り出す1つ又は複数の張出部が一体に形成され、
前記張出部には、車両上側を向く上向き面が形成され、
少なくとも1つの前記被覆部とその隣に位置する前記張出部のうちの一方には、車両前側を向く前向き面が形成され、他方には、車両後側を向く後向き面が形成され、
前記固定具は、頭部と、該頭部から下側に向けて突出して前記ドアパネルに係合される係合部を有し、
前記固定具の前記頭部は、該固定具が取り付けられた前記張出部又は前記被覆部の前記前向き面に当接する前当接面、該被覆部又は該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有する
ことを特徴とするベルトモール。
【請求項3】
複数の前記張出部に複数個の前記固定具が取り付けられたベルトモールであって、
少なくとも1つの前記被覆部とその隣に位置する所定位置の前記張出部のうちの一方には、車両前側を向く前向き面が形成され、他方には、車両後側を向く後向き面が形成され、
前記所定位置以外の位置の前記張出部には、車両前側を向く前向き面及び車両後側を向く後向き面が形成され、
前記所定位置の前記張出部に取り付けられた前記固定具の前記頭部は、該張出部又は前記被覆部の前記前向き面に当接する前当接面、該被覆部又は該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有し、
前記所定位置以外の位置の前記張出部に取り付けられた前記固定具の前記頭部は、該張出部の前記前向き面に当接する前当接面、該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有することを特徴とする請求項2に記載のベルトモール。
【請求項4】
前記固定具の前記頭部の頂面が前記モール本体の前記上壁部の裏面に当接していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のベルトモール。
【請求項5】
前記固定具の前記頭部には、前記張出部の側壁部に係止される係止部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のベルトモール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドアのドアパネルの上縁に沿って取り付けられるベルトモールに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
この種のベルトモールは、例えば特許文献1(特開2016-74376号公報)に記載されているように、長尺なベルトモール本体の長手方向の端面に、別体のエンドキャップを装着して該端面の開口を覆うようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1のベルトモールの構成では、ベルトモール本体と別体のエンドキャップとの継ぎ目(境界線)が車両の外側に露出して見栄えが悪い。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ベルトモールの長手方向の端部の見栄えを良くすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、後述する実施例1と実施例2で説明しているように、車両用ドアのドアパネルの上縁に沿って取り付けられるベルトモールであって、前記ベルトモールは、長尺なモール本体と、該モール本体の1箇所又は複数箇所に取り付けられた1個又は複数個の固定具を有し、前記モール本体は、前記ドアパネルの上縁のフランジを車両の外側から覆う車外側側壁部と、前記車外側側壁部の上端から車内側へ延びる上壁部を有し、前記モール本体の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部が前記車外側側壁部及び前記上壁部から連続して延びるように一体に形成され、前記モール本体のうちの前記固定具を取り付ける位置には、前記上壁部から下側に向けて張り出す1つ又は複数の張出部が一体に形成され、少なくとも1つの前記張出部は、車両前側を向く前向き面、車両後側を向く後向き面及び車両上側を向く上向き面を有し、前記固定具は、頭部と、該頭部から下側に向けて突出して前記ドアパネルに係合される係合部を有し、前記固定具の前記頭部は、該固定具が取り付けられた前記張出部の前記前向き面に当接する前当接面、該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有することを特徴とするものである。
【0006】
この構成では、モール本体の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部が該モール本体の車外側側壁部及び上壁部から連続して延びるように一体に形成されているため、モール本体とその端面の被覆部との継ぎ目(境界線)がなくなり、見栄えを良くすることができる。また、少なくとも1つの張出部が、車両前側を向く前向き面、車両後側を向く後向き面及び車両上側を向く上向き面を有し、固定具の頭部が、該固定具が取り付けられた前記張出部の前記前向き面に当接する前当接面、該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有するため、該張出部に取り付けた該固定具の前後方向及び下方向の動きを規制することができる。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、後述する実施例3で説明しているように、前記モール本体の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部が前記車外側側壁部及び前記上壁部から連続して延びるように一体に形成されていると共に、前記張出部には、車両上側を向く上向き面が形成され、少なくとも1つの前記被覆部とその隣に位置する前記張出部のうちの一方には、車両前側を向く前向き面が形成され、他方には、車両後側を向く後向き面が形成され、前記固定具の前記頭部は、該固定具が取り付けられた前記張出部又は前記被覆部の前記前向き面に当接する前当接面、該被覆部又は該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有することを特徴とするものである。
【0008】
この構成でも、モール本体の長手方向における少なくとも一方の端面には、被覆部が該モール本体の車外側側壁部及び上壁部から連続して延びるように一体に形成されているため、モール本体とその端面の被覆部との継ぎ目(境界線)がなくなり、見栄えを良くすることができる。また、少なくとも1つの前記被覆部とその隣に位置する前記張出部のうちの一方には、車両前側を向く前向き面が形成され、他方には、車両後側を向く後向き面が形成され、前記固定具の前記頭部は、該固定具が取り付けられた前記張出部又は前記被覆部の前記前向き面に当接する前当接面、該被覆部又は該張出部の前記後向き面に当接する後当接面及び該張出部の前記上向き面に当接する上当接面を有するため、該張出部と該被覆部によってモール本体に対する該固定具の前後方向及び下方向の動きを規制することができる。
【0009】
なお、前向き面、後向き面、上向き面に前当接面、後当接面、上当接面が夫々当接することになっているが、微小の隙間があって対向している場合も含む。
【0010】
また、モール本体に複数個の固定具を取り付ける場合は、請求項3のように、複数個の固定具のうち、モール本体の少なくとも一方の端面の被覆部の隣に位置する張出部に取り付ける固定具は、請求項2の取付態様で取り付け、それ以外の固定具は請求項1の取付態様で取り付けるようにしても良い。
【0011】
また、請求項4のように、前記固定具の前記頭部の頂面が前記モール本体の前記上壁部の裏面に当接した状態となるようにしても良い。このようにすれば、モール本体に対する固定具の上方向の動きも規制することができる。
【0012】
また、請求項5のように、前記固定具の前記頭部には、前記張出部の側壁部に係止される係止部を形成するようにしても良い。このようにすれば、モール本体に対して固定具の前方向又は後方向の動きを強固に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】
図2は
図1のII-II線に沿って破断して示す実施例1のベルトモールの断面図である。
【
図3】
図3は車外側から見た実施例1のベルトモールの後側端末部分を示す斜視図である(リップ部の図示は省略)。
【
図4】
図4は実施例1の固定具とモール本体の後側端末部分とを分離して示す裏面図である。
【
図5】
図5は実施例1のベルトモールの後側端末部分を示す裏面図である。
【
図6】
図6は
図4を下側から見た実施例1の固定具とモール本体の後側端末部分とを分離して示す下面図である。
【
図7】
図7は
図5を下側から見た実施例1のベルトモールの後側端末部分を示す下面図である。
【
図8】
図8は
図5のVIII -VIII 線に沿って破断して示す実施例1のベルトモールの断面図である。
【
図9】
図9は実施例2のモール本体の後側端末部分と固定具とを分離して示す裏面図である。
【
図10】
図10は実施例2のベルトモールの後側端末部分の裏面図である。
【
図11】
図11は
図10のXI -XI 線に沿って破断して示す実施例2のベルトモールの断面図である。
【
図12】
図12は実施例3の固定具とモール本体の後側端末部分とを分離して示す裏面図である。
【
図13】
図13は実施例3のベルトモールの後側端末部分の裏面図である。
【
図16】
図16は
図13のXVI-XVI線に沿って破断して示す実施例3のベルトモールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を車両のリアドアに適用して具体化した3つの実施例1~3を説明する。
【実施例0015】
以下、
図1乃至
図8を用いて本発明の実施例1を説明する。
図1に示すように、車両のリアドア11には、窓枠12が一体的に設けられ、この窓枠12によって形成された窓開口を開閉する窓板13(窓ガラス)が上下方向に移動可能に設けられている。また、リアドア11のドアパネル14の上縁(窓開口縁)に設けられたフランジ15(
図2参照)には、長尺なベルトモール16が装着され、このベルトモール16によってドアパネル14と窓板13との隙間を覆うようになっている。このベルトモール16は、
図1に示すように、湾曲していても良いし、直線状であっても良い。
【0016】
次に、
図2乃至
図8に基づいてベルトモール16の構成について説明する。
ベルトモール16は、モール本体17と、該モール本体17の1箇所又は複数箇所に取り付けられた1個又は複数個の固定具30を有する。モール本体17は、ポリマー材料の射出成形又はプレス成形等により車両前後方向に延びる横断面逆U字形の長尺な形状に形成されている。
図2に示すように、モール本体17は、ドアパネル14の上縁のフランジ15を車両の外側から覆う車外側側壁部18と、該車外側側壁部18の上端から車内側へ延びる上壁部19と、該車外側側壁部18と対向する車内側側壁部20とを一体に有する。尚、モール本体17は、車両前後方向に沿って断面形状が変化しており、
図3乃至
図7に示すモール本体17の後側端末部分は、
図2とは断面形状が異なる。本実施例1のモール本体17には芯金が埋設されていないが、モール本体17に芯金が埋設されていても良い。車外側側壁部18の下端部には、ドアパネル14側に向けて斜め下向きに突出する車外側リップ部21が一体的に形成されている。
【0017】
一方、車内側側壁部20の車内側側面には、リップ支持板部22が接着又はかしめ等により取り付けられ、このリップ支持板部22には、2つの車内側リップ部23,24が上下の位置関係で車内側斜め上向きに突出するように一体に形成され、モール本体17と窓板13との間の隙間が2つの車内側リップ部23,24によってシールされるようになっている。これらのリップ支持板部22と車内側リップ部23,24とは押出成形等により一体に形成され、各車内側リップ部23,24の表面(少なくとも窓板13と接触する面)には、ナイロンパイル等の植毛により低摩擦層23a,24aが形成されている。
【0018】
モール本体17は、例えば、AES樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂等の車内側リップ部23,24よりも硬質で剛性のある材料で形成されている。
【0019】
一方、車内側リップ部23,24とリップ支持板部22は、ゴムや熱可塑性エラストマー(TPE)等のモール本体17よりも軟質で弾力性に富む材料で形成されている。
【0020】
図3乃至
図7に示すように、モール本体17の長手方向における少なくとも一方の端面、例えば後側の端面には、該端面の少なくとも一部(本実施例1では全部)を覆う被覆部25が車外側側壁部18及び上壁部19から連続して延びるように一体に形成されている。尚、
図3に示すモール本体17は、車外側リップ部21の図示が省略されている。
【0021】
図4乃至
図8に示すように、モール本体17のうちの固定具30を取り付ける位置には、上壁部19の車内側端縁部から下側に向けて張り出す1つ又は複数の張出部26が一体に形成されている。少なくとも1つの張出部26(本実施例1では全ての張出部26)には、前後方向に長い矩形状の取付孔27が車内外方向に貫通するように形成されている。本実施例1では、張出部26のうちの取付孔27の前側に位置する前側壁部26aの前側側面が車両前側を向く前向き面26bとなり、該張出部26の前側壁部26aの後側側面(取付孔27の前側内壁面)が車両後側を向く後向き面26cとなり、該張出部26のうちの取付孔27の下側に位置する下側壁部26dの上面(取付孔27の下側内壁面)が車両上側を向く上向き面26eとなっている。
【0022】
一方、固定具30は、頭部31と、該頭部31から下側に向けて突出してドアパネル14に係合される係合部32を有する。この固定具30の頭部31と係合部32は、ポリアセタール(POM)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等の射出成形により一体に形成されている。
【0023】
この固定具30の頭部31の車内側部分には、張出部26の取付孔27に嵌め込まれる突条部33(
図4、
図6乃至
図8参照)が一体に形成されている。この突条部33の車内側側面は、前側が後側より車内側に突出する傾斜面33aとなり、該突条部33の前側側面は、該張出部26の後向き面26cに当接する後当接面33bとなり、該突条部33の下面は、該張出部26の上向き面26eに当接する上当接面33cとなっている。
【0024】
更に、この固定具30の頭部31の前側部分には、張出部26の前側壁部26aに係止されるL字型フック状の係止部34(
図6及び
図7参照)が車内側に向けて突出するように一体に形成されている。この係止部34の後側側面は、張出部26の前向き面26bに当接する前当接面34aとなっている。この係止部34の前当接面34aは、突条部33の後当接面33bと対向し、該係止部34の前当接面34aと該突条部33の後当接面33bとの間の隙間寸法が張出部26の前側壁部26aの前後方向の幅よりも僅かに大きい寸法となるように形成されている。
【0025】
この固定具30を張出部26に取り付ける場合は、固定具30の頭部31の頂面31aや車外側側面31bをモール本体17の上壁部19や車外側側壁部18の裏面に当てる(
図8参照)と共に、固定具30の突条部33の傾斜面33aの後側端部を張出部26の前側壁部26aに押し当てて該張出部26を車内側に弾性変形させながら、モール本体17に対して該固定具30の頭部31を前側から後側にスライドさせて、該突条部33を該張出部26の取付孔27に嵌め込む。これにより、該張出部26が弾性変形のない元の形状に戻って、該固定具30の突条部33の後当接面33bと係止部34の前当接面34aとの間の隙間に該張出部26の前側壁部26aが嵌まり込んで該係止部34が該張出部26の前側壁部26aに係止された状態となる。この状態では、
図5及び
図7に示すように、モール本体17の張出部26の前向き面26bに固定具30の係止部34の前当接面34aが当たり、且つ、該モール本体17の張出部26の後向き面26cに該固定具30の突条部33の後当接面33bが当たることで、該モール本体17に対する該固定具30の前後方向の動きが規制される。
【0026】
更に、
図8に示すように、モール本体17の張出部26の上向き面26eに固定具30の突条部33の上当接面33cが当たり、且つ、該モール本体17の上壁部19の裏面(下面)に該固定具30の頭部31の頂面31aが当たることで、該モール本体17に対する該固定具30の上下方向の動きが規制される。
【0027】
以上説明した本実施例1では、モール本体17の長手方向における少なくとも一方の端面には、該端面の少なくとも一部を覆う被覆部25が該モール本体17の車外側側壁部18及び上壁部19から連続して延びるように一体に形成されているため、モール本体17とその端面の被覆部25との継ぎ目(境界線)がなくなり、見栄えを良くすることができる。
一方、固定具40は、頭部41と、該頭部41から下側に向けて突出してドアパネル14に係合される係合部42を有する。この固定具40の頭部41と係合部42は、ポリアセタール(POM)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等の射出成形により一体に形成されている。