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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022018399
(43)【公開日】2022-01-27
(54)【発明の名称】電子部品パッケージ用基板
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20220120BHJP
   H01L 33/48 20100101ALI20220120BHJP
   H01L 23/13 20060101ALI20220120BHJP
   H01L 23/36 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
H01L23/12 J
H01L33/48
H01L23/12 C
H01L23/36 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020121483
(22)【出願日】2020-07-15
(71)【出願人】
【識別番号】520262445
【氏名又は名称】LTCCマテリアルズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107423
【弁理士】
【氏名又は名称】城村 邦彦
(74)【代理人】
【識別番号】100120949
【弁理士】
【氏名又は名称】熊野 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100129148
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 淳也
(72)【発明者】
【氏名】高橋 秀仁
(72)【発明者】
【氏名】山川 孝宏
【テーマコード(参考)】
5F136
5F142
【Fターム(参考)】
5F136BB02
5F136BB03
5F136DA33
5F136EA13
5F136FA01
5F136FA13
5F142AA42
5F142AA44
5F142BA02
5F142BA32
5F142CA02
5F142CD02
5F142CD18
5F142CD44
5F142CD47
5F142CF03
5F142CF23
5F142CF25
5F142CF42
5F142CG01
5F142DA12
5F142EA02
5F142EA18
5F142FA03
5F142GA21
(57)【要約】
【課題】 絶縁基体における割れの発生を防止する。
【解決手段】 電子部品パッケージ用基板は、ガラスセラミックスにより構成されるとともに所定の厚さを有する絶縁基体5と、銀により構成される結晶を含む放熱体6と、を備える。放熱体6の表面CSに露出している結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶の面積が、平面視で、表面CSの面積の5%以下、又は、絶縁基体5の厚さ方向と直交する方向における放熱体6の断面CSに露出している結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶Cの面積が、断面視で、断面CSの面積の5%以下である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスセラミックスにより構成されるとともに所定の厚さを有する絶縁基体と、銀により構成される結晶を含む放熱体と、を備える電子部品パッケージ用基板であって、
前記放熱体の表面に露出している前記結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶の前記面積が、平面視で、前記表面の面積の5%以下、又は、前記絶縁基体の厚さ方向と直交する方向における前記放熱体の断面に露出している前記結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶の前記面積が、断面視で、前記断面の面積の5%以下であることを特徴とする電子部品パッケージ用基板。
【請求項2】
前記表面又は前記断面の対角線の長さは、0.8mm以上である請求項1に記載の電子部品パッケージ用基板。
【請求項3】
前記表面又は前記断面の直径は、0.8mm以上である請求項1に記載の電子部品パッケージ用基板。
【請求項4】
前記放熱体は、酸化ニッケル及び/又は酸化ケイ素を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の電子部品パッケージ用基板。
【請求項5】
前記酸化ニッケル及び/又は前記酸化ケイ素の重量は、前記放熱体の重量の0.01%以上2%以下である請求項4に記載の電子部品パッケージ用基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品パッケージを製造するための基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載エクステリアライトや屋外照明等には、発光効率の高いLED照明装置が使用されている。LED照明装置は、LED素子と、このLED素子を収容する容器とが一体化されたパッケージとして構成される。
【0003】
例えば特許文献1には、LED素子を収容する容器に用いられる配線基板が開示されている。この配線基板は、セラミックスからなる絶縁基体と、絶縁基体に形成された導体層と、絶縁基体の一方の主面に形成されるとともに発光素子を搭載するための搭載部と、絶縁基体を貫通するように配される放熱体(貫通金属体)とを備える。
【0004】
上記構成の配線基板では、絶縁基体よりも高い熱伝導率を有する放熱体を備えることで、発光素子から発生する熱を速やかに基板外へと放散することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-93565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らは、従来の配線基板には、以下のような問題があることを見出した。すなわち、上記の配線基板の搭載部に発光素子を搭載する際には、例えば、はんだ等のロウ材を用いた接合が行われる。この場合において、配線基板は、約300℃の温度で加熱されることとなり、この加熱によって絶縁基体に割れが発生することが判明した。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、絶縁基体における割れの発生を防止することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、ガラスセラミックスにより構成されるとともに所定の厚さを有する絶縁基体と、銀により構成される結晶を含む放熱体と、を備える電子部品パッケージ用基板であって、前記放熱体の表面に露出している前記結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶の前記面積が、平面視で、前記表面の面積の5%以下、又は、前記絶縁基体の厚さ方向と直交する方向における前記放熱体の断面に露出している前記結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶の前記面積が、断面視で、前記断面の面積の5%以下であることを特徴とする。
【0009】
本発明では、放熱体の表面又は断面に形成されている銀結晶のうち、最も大きな面積を有する結晶の面積を、放熱体の表面又は断面における面積の5%以下とすることで、放熱体に含まれる銀結晶の粗大化を抑制し、発光素子を搭載する場合の加熱により絶縁基体に発生する応力を抑制することができる。これにより、絶縁基体における割れの発生を防止することが可能となる。
【0010】
前記放熱体における前記表面又は前記断面の対角線の長さは、0.8mm以上であってもよい。また、前記表面又は前記断面の直径は、0.8mm以上であってもよい。
【0011】
前記放熱体は、酸化ニッケル及び/又は酸化ケイ素を含んでもよい。この場合において、前記酸化ニッケル及び/又は前記酸化ケイ素の重量は、前記放熱体の重量の0.01%以上2%以下であってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、絶縁基体における割れの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】電子部品パッケージの一例を示す断面図である。
図2】電子部品パッケージ用基板の断面図である。
図3図2のIII-III矢視線に係る放熱体の断面図である。
図4】放熱体の他の例を示す断面図である。
図5】放熱体の表面に係る顕微鏡画像である。
図6】放熱体の表面に係る顕微鏡画像である。
図7】電子部品パッケージ用基板の製造方法における一工程を示す断面図である。
図8】電子部品パッケージ用基板の製造方法における一工程を示す断面図である。
図9】電子部品パッケージ用基板の製造方法における一工程を示す断面図である。
図10】電子部品パッケージ用基板の製造方法における一工程を示す断面図である。
図11】焼成工程において発生する応力の関係を示す断面図である。
図12】絶縁基体に割れが発生する場合における応力の関係を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、電子部品パッケージの一例として、発光素子を搭載する発光装置を示す。発光装置1は、電子部品としての発光素子2と、発光素子2を収納する容器3とを備える。
【0016】
発光素子2は、例えばLED素子により構成される。発光素子2は、容器3の一部に固定されている。発光素子2は、モールド材4により被覆されている。モールド材4には、例えば発光素子2から放射される光を波長変換する蛍光体が添加されてもよい。発光素子2は、モールド材4に替えて、ガラス板等により構成される蓋体によって容器3の収納空間(キャビティ)に封止されてもよい。これに限らず、モールド材4を蓋体によって被覆してもよい。
【0017】
なお、容器3に収容される電子部品は、発光素子2に限定されない。電子部品とは、発光素子、撮像素子、演算記憶素子、電源電力の制御供給素子などの半導体素子をいう。
【0018】
容器3は、絶縁基体5と、絶縁基体5を貫通する放熱体6と、発光素子2に接続される回路部7と、絶縁基体5と一体に構成される枠部8と、を主に備える。
【0019】
絶縁基体5は、ガラスセラミックス、例えば低温同時焼成セラミックス(LTCC)により構成される。絶縁基体5は、例えば、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化カルシウムを主成分とするガラス、及び酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムをフィラーとして含有するグリーンシートを焼結させることにより構成される。
【0020】
絶縁基体5の抵抗値は、1010Ω・cm以上であることが好ましい。絶縁基体5の絶縁破壊強度は、5kV/mm以上であることが好ましい。絶縁基体5の抗折強度は、250MPa以上であることが好ましい。容器3がLED素子を収納する場合、絶縁基体5は、白色とされることが好ましく、その可視光反射率は、80%以上であることが好ましい。絶縁基体5の熱膨張係数は、3×10-6/℃以上10×10-6/℃以下であることが好ましい。絶縁基体5の厚さは、0.1mm以上1mm以下であることが好ましい。
【0021】
絶縁基体5は、第一主面5aと、第一主面5aの反対側に位置する第二主面5bとを有する。絶縁基体5の第一主面5aには、発光素子2が搭載されている。
【0022】
放熱体6は、絶縁基体5と同時焼成されることにより構成される焼結体である。具体的には、放熱体6は、高熱伝導性を有する金属と、金属酸化物との複合体により構成される。本実施形態において、放熱体6に含まれる金属としては、銀が好ましい。放熱体6に含まれる金属酸化物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化ケイ素が挙げられる。本実施形態では、酸化ニッケル及び酸化ケイ素を含む放熱体6を例示するが、これに限らず、金属酸化物として酸化ニッケル又は酸化ケイ素を含む放熱体6であってもよい。
【0023】
放熱体6における金属酸化物は、絶縁基体5と放熱体6とを同時焼成する場合に、金属粒子(銀粒子)の結晶の成長を抑制する機能を有する。この機能を効果的に発揮するために、酸化ニッケル及び/又は酸化ケイ素の重量(放熱体6が酸化ニッケルと酸化ケイ素の双方を含む場合はその重量の合計)は、放熱体6との重量比で0.01%以上2%以下であることが好ましく、より好ましくは、0.01%以上2%未満であり、さらに好ましくは、0.01%以上1%以下である。
【0024】
この重量比が0.01%未満であると、銀の結晶成長を抑制する効果が少ないため、好ましくない。また、この重量比が2%以上であると、銀の結晶成長を抑制する効果は大きいものの、銀の焼結性が低下し、結晶間に多くの隙間が残存することとなる。このため、例えばめっき工程などの湿式プロセスにおいて、めっき溶液がこの隙間に浸み込み、残留する。この場合において、発光素子2を容器3に搭載する際の加熱により、めっき成分が蒸気化し、めっき被膜の膨張を招くこととなり、配線不良等の原因となるおそれがある。
【0025】
なお、放熱体6に係る金属酸化物は、最初から酸化ニッケルや酸化ケイ素の形態である必要はなく、大気中における同時焼成で酸化ニッケル、酸化ケイ素になるものであればよい。金属酸化物を形成することが可能な材料としては、ニッケルレジネート(有機ニッケル化合物)や炭酸ニッケル、金属ニッケル、ケイ素レジネート(有機ケイ素化合物)や金属ケイ素粉末等が挙げられる。
【0026】
放熱体6は、絶縁基体5に形成される貫通孔5cに収容されている。放熱体6は、絶縁基体5の厚さ方向に直交する方向における断面積の小さな第一放熱部9と、第一放熱部9よりも断面積の大きな第二放熱部10とを有する。第一放熱部9及び第二放熱部10における断面積の大小関係は、本実施形態に限定されない。第一放熱部9の断面積は、第二放熱部10の断面積より大きくてもよい。なお、第一放熱部9の断面積は、第二放熱部10の断面積と同じであってもよい。
【0027】
第一放熱部9は、絶縁基体5の第一主面5aに形成される搭載パッド11を介して発光素子2に連結されている。搭載パッド11は、大気中で絶縁基体5(ガラスセラミックス)と同時焼成できる材料により構成される被膜である。搭載パッド11は、ロウ材濡れ性、発光素子2の接合性などの観点から平滑な表面が得られる銀系導電体により構成される。搭載パッド11は、図示しないめっき膜(ニッケルめっき膜及び金めっき膜)により被覆されている。
【0028】
搭載パッド11の大きさ(面積)は、放熱体6(第一放熱部9)の端面の面積よりも大きくてもよく、この端面と同じ大きさでもよい。また、放熱体6(第一放熱部9)上に搭載パッド11を形成することなく、当該放熱体6に発光素子2を直接搭載してもよい。
【0029】
第二放熱部10の一端部は、金属製の中間被膜12を介して第一放熱部9と連結されている。この中間被膜12は、絶縁基体5及び放熱体6に作用する応力を緩和するためのものである。中間被膜12は、例えば銀等の金属により構成される。第二放熱部10の他端部は、絶縁基体5の第二主面5bに形成される被膜13によって覆われている。被膜13は、銀等の金属により構成される。被膜13は、図示しないめっき膜(ニッケルめっき膜及び金めっき膜)により被覆されている。この構成に限らず、放熱体6は、中間被膜12及び被膜13を備えていなくてもよい。
【0030】
放熱体6の熱膨張係数は、例えば17×10-6/℃以上19.7×10-6/℃以下であることが好ましいが、この範囲に限定されない。
【0031】
回路部7は、絶縁基体5の第一主面5aに形成される内部接続端子14と、絶縁基体5の第二主面5bに形成される外部接続端子15と、内部接続端子14と外部接続端子15とを連結する貫通導電体16とを有する。内部接続端子14、外部接続端子15及び貫通導電体16は、大気中で絶縁基体5(ガラスセラミックス)と同時焼成できる材料、例えば銀系導電体により構成される。
【0032】
内部接続端子14は、図示しないワイヤボンドを介して、搭載パッド11に搭載された発光素子2に接続されている。外部接続端子15は、はんだ付けにより、図示しないプリント基板などに接続される。貫通導電体16は、絶縁基体5に形成される貫通孔5dに銀系導体ペーストを充填し、絶縁基体5と同時焼成することにより形成される。内部接続端子14及び外部接続端子15は、図示しないめっき膜(ニッケルめっき膜及び金めっき膜)より被覆されている。
【0033】
枠部8は、絶縁基体5の第一主面5aに固定されている。枠部8は、例えば絶縁基体5と同時焼成されるガラスセラミックスにより構成されるが、この構成に限定されるものではない。枠部8は、その厚さ方向に沿う貫通孔8aを有する。貫通孔8a内には、発光素子2及びモールド材4が収容されている。
【0034】
図2乃至図4は、電子部品パッケージの製造に用いられる基板の一例を示す。図2に示すように、基板17は、上記の容器3と同様に、絶縁基体5と、放熱体6と、回路部7とを備える。基板17は、所定位置で切断されることで、複数の容器3を形成できるように構成されている。すなわち、基板17は、複数の容器3に対応する複数の容器形成予定部18を有する。
【0035】
図3は、絶縁基体5の厚さ方向に直交する方向における放熱体6(第一放熱部9)の断面図(図2におけるIII-III矢視線における断面図)である。放熱体6の断面CSは、四角形状に構成されている。この場合において、断面CSにおける対角線の長さD1は、0.8mm以上であることが好ましい。或いは、断面CSの一辺の長さD2を0.8mm以上としてもよい。
【0036】
図4に示すように、放熱体6の断面CSは、円形状に構成されてもよい。この場合において、断面CSの直径D3は、0.8mm以上であることが好ましい。放熱体6の断面形状は、本実施形態に限定されず、楕円形、四角形以外の多角形その他のあらゆる形状に構成されてもよい。
【0037】
図5及び図6は、放熱体6の表面を光学顕微鏡で撮像した画像である。図5は、放熱体6の望ましい表面の画像であり、図6は、望ましくない表面の画像である。
【0038】
光学顕微鏡によって撮像された画像により放熱体6の表面(又は断面)CSを観察すると、多数の銀結晶が形成されていることが判る。これらの画像では、銀の単一結晶毎に明度が異なって見える。これらの画像に表出する最大の単一ドメインを最大結晶(最も大きな面積を有する結晶)とし、最大結晶の面積が、放熱体6の表面(又は断面)CSの面積に占める割合(面積比率:%)を計測することができる。この面積比率は、コンピュータによる画像解析処理などにより計測される。この面積比率の計測方法は、本実施形態に限定されず、公知の各種方法によって実行され得る。
【0039】
表面(又は断面)CSの研磨による結晶の潰れを防ぐため、FIBや薬液エッチングなどで処理した表面(又は断面)CSを、電子顕微鏡でチャンネリングコントラスト像として撮像してもよい。この場合においても、銀の単一結晶毎に明度が異なって見えるため、最大の単一ドメインを最大結晶として、放熱体6の表面(又は断面)CSに対する最大結晶の面積比率を計測することができる。最大結晶の面積比率は、この方法以外の方法によって計測されてもよい。
【0040】
図5に示すように、放熱体6の表面CSに形成されている多数の銀結晶のうち、最大結晶Cの面積は、放熱体6に係る表面CSの面積の5%以下であることが好ましく、より好ましくは3%以下である。これにより、発光素子2を容器3に搭載する際の加熱に起因して、絶縁基体5に割れが発生することを効果的に防止できる。
【0041】
図6に示す放熱体6の表面CSでは、銀結晶のうち、最大結晶Cの面積は、放熱体6に係る表面CSの面積の5%を超えている。このような銀結晶Cを有する放熱体6では、発光素子2を容器3に搭載する際の加熱によって絶縁基体5に割れが発生するおそれがあるため、好ましくない。
【0042】
以下、上記の構成を有する基板17を製造する方法について、図7乃至図10を参照しながら説明する。
【0043】
本方法では、まず、図7に示すように、絶縁基体5の原材料である複数のグリーンシートを用意する(準備工程)。図7では四枚のグリーンシート19a~19dが例示されるが、グリーンシートの数は、本実施形態に限定されない。以下、各グリーンシート19a~19dを、第一グリーンシート19a、第二グリーンシート19b、第三グリーンシート19c、及び第四グリーンシート19dという。
【0044】
グリーンシート19a~19dを製造するには、酸化ケイ素、酸化ホウ素、酸化カルシウムを主成分とするガラスと、酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムからなるフィラーとを含むガラスセラミックス組成物にバインダー等を添加してスラリーを調製する。次に、このスラリーをドクターブレード法等によってシート状に成形する。シート状に成形されたスラリーを乾燥させることにより、グリーンシート19a~19dが完成する。
【0045】
次に、図7に示すように、各グリーンシート19a~19dに、放熱体6を収容するための貫通孔5c、回路部7の貫通導電体16を収容するための貫通孔5dを形成する(穿孔工程)。穿孔工程では、パンチングマシン、金型、レーザー穿孔機等の穿孔装置が使用される。
【0046】
貫通孔5c,5dが形成されると、図8に示すように、各グリーンシート19a~19dの一方の面に、各貫通孔5c,5dの一端部を閉塞する粘着フィルム等のシール部材20が貼付される。その後、放熱体6、貫通導電体16を形成するための材料が各貫通孔5c,5dに充填される(充填工程)。充填工程では、例えばスクリーン印刷法により、各貫通孔5c,5dにペースト状の材料(以下「ペースト材料」という)Pが充填される。ペースト材料Pは、例えば銀ペースト、エチルシリケート、炭酸ニッケル等を混合することにより構成される。
【0047】
エチルシリケート、炭酸ニッケル等の添加物は、ペースト材料P中に均一に分散していることが好ましい。添加物を均一に分散させるために、添加物の平均粒径は、例えば0.1μm以下であることが好ましい。添加物の粒径が細かい程、ペースト材料Pのレオロジーに影響する。このため、添加物は、有機金属形態、例えばエチルシリケートオリゴマー等の液体状態で添加されることが好ましい。
【0048】
充填工程後に、各グリーンシート19a~19dに対する乾燥工程が実施される。その後、シール部材20が各グリーンシート19a~19dから取り外される。さらに、図9に示すように、第一グリーンシート19aの表面(絶縁基体5の第一主面5aに相当する面)に、発光装置1における搭載パッド11を形成するための膜部11a及び内部接続端子14を形成するための膜部14aが形成される。各膜部11a,14aは、エチルシリケート及び炭酸ニッケルを含まない銀系ペーストをスクリーン印刷法により第一グリーンシート19aに塗布することにより形成される。これに限らず、各膜部11a,14aは、エチルシリケート及び炭酸ニッケルを含む銀系ペーストにより形成されてもよい。
【0049】
第三グリーンシート19cの表面には、中間被膜12を形成するための膜部12aが形成される。膜部12aは、膜部11a,14aと同様に、銀系ペーストをスクリーン印刷法により第三グリーンシート19cに塗布することにより形成される。同様に、第四グリーンシート19dの表面(絶縁基体5の第二主面5bに相当する面)には、発光装置1における被膜13及び外部接続端子15を形成するための膜部13a,15aが形成される。なお、第二グリーンシート19bには、中間被膜12に相当する膜部が形成されていないが、同様な膜部が形成されてもよい。
【0050】
各膜部11a~15aを十分乾燥させた後、各グリーンシート19a~19dは、図10に示すように積層される。これにより、グリーンシート19a~19dによる積層体21が構成される。その後、積層体21は、例えば静水圧プレス法によりプレス成形される(プレス工程)。
【0051】
その後、プレス成形された積層体21に対する焼成工程が行われる。焼成工程は、加熱工程と、冷却工程とを含む。加熱工程において、積層体21は、加熱炉によって例えば800~900℃の温度まで加熱される。これにより、グリーンシート19a~19dは、ガラスセラミックスとなる。各グリーンシート19a~19dの貫通孔5c,5dに充填されたペースト材料P及び膜部11a~15aは、各グリーンシート19a~19dと同時に焼成する。
【0052】
冷却工程では、加熱工程で最高温度に達した積層体21を、数時間かけて常温(室温)まで自然冷却する。冷却工程が終了すると、絶縁基体5、放熱体6及び回路部7を有する基板17が形成される。
【0053】
焼成工程が終了すると、基板17の搭載パッド11、被膜13、内部接続端子14及び外部接続端子15に対してめっき処理が施される(めっき工程)。めっき工程では、ワット浴やスルファミン酸浴等により、基板17の各所にニッケルめっき膜が形成される。また、めっき工程では、シアン金浴等により、ニッケルめっき膜を被覆する金めっき膜が形成される。
【0054】
なお、図示していないが、枠部8を構成するためのグリーンシートを用意し、このグリーンシートを他のグリーンシート19a~19dと積層することで、積層体21を構成してもよい。これにより、焼成工程において、絶縁基体5と枠部8とを同時に焼成することができる。
【0055】
本発明者らは、上記のような製造方法によらずに基板を製造した場合において、発光素子2を搭載する際に放熱体6がロウ付け等により再度加熱されると、絶縁基体5に割れが発生する場合があることを見出した。本発者らは鋭意研究を重ねることにより、絶縁基体5における割れの発生を防止することが可能な本発明を創作するに至った。
【0056】
以下、絶縁基体5の割れの原因と、本発明に係る基板17及びその製造方法における作用・効果について、図11及び図12を参照しながら説明する。
【0057】
加熱工程において、積層体21のグリーンシート19a~19dは焼結により絶縁基体5へと変化し、ペースト材料Pは焼結により放熱体6へと変化する。加熱工程で最高温度に加熱された状態において、絶縁基体5と放熱体6の熱膨張率差による熱応力は、ほぼゼロとなる。
【0058】
すなわち、加熱工程において、絶縁基体5及び放熱体6は昇温による焼結のため収縮しようとする。この場合において、絶縁基体5及び放熱体6における各原子は、移動(拡散)可能な状態である。このため、加熱工程では、各原子の移動により、収縮する絶縁基体5及び放熱体6に熱応力は発生しない。
【0059】
冷却工程において、絶縁基体5及び放熱体6は、その熱膨張係数に応じて収縮する。絶縁基体5と放熱体6との熱膨張係数の差により、放熱体6の収縮の度合いは、絶縁基体5の収縮の度合いよりも大きい。このため、絶縁基体5及び放熱体6に応力が発生する。
【0060】
図11は、冷却工程において、絶縁基体5に形成された貫通孔5cにおける角部CNの近傍領域A(二点鎖線で示す領域)に作用する応力の関係を示す。
【0061】
図11に示すように、冷却工程において、領域Aにおける放熱体6には、絶縁基体5と放熱体6との界面に沿って、引張応力σが作用する。一方、領域Aにおける絶縁基体5には、圧縮応力σが作用する。このような応力の関係から、冷却工程が終了すると、放熱体6には引張応力σが残留し、絶縁基体5には圧縮応力σが残留する。
【0062】
冷却工程における放熱体6の収縮過程では、この放熱体6中の銀原子は、絶縁基体5と放熱体6との熱膨張係数の差によって発生する応力を緩和するように再配列される。すなわち、放熱体6中では、銀原子の再配列による再結晶化が進展する。これにより、放熱体6中の銀結晶は、温度低下に応じて結晶粒の大きさが変化する。なお、冷却工程における積層体21の冷却速度を調整することで、銀原子の再配列の程度や結晶粒の大きさを制御することができる。
【0063】
冷却工程後に絶縁基体5及び放熱体6に残留する応力σ,σの大きさは、放熱体6に存在する銀結晶の大小によって異なる。すなわち、放熱体6内に存在する銀結晶が大きい程、残留応力σ,σは小さくなる。
【0064】
電子部品パッケージの製造工程において、発光素子2を実装するために、絶縁基体5及び放熱体6は再び加熱される。絶縁基体5及び放熱体6はこの加熱によって膨張しようとする。この場合において、絶縁基体5及び放熱体6には、残留応力σ,σを打ち消すように応力が作用する。
【0065】
図12に示すように、この応力が残留応力σ,σよりも大きいと、絶縁基体5には引張応力σが作用し、放熱体6には圧縮応力σが作用することになる。絶縁基体5に作用する引張応力σが絶縁基体5の強度を超えるものである場合、絶縁基体5の角部CNに亀裂CRが発生する。
【0066】
本実施形態では、放熱体6を形成するペースト材料Pにエチルシリケート及び/又は炭酸ニッケルを添加しておくことで、焼成工程中にこれらから生成される酸化ニッケル及び/又は酸化ケイ素が、銀の結晶成長を抑制する。このため、冷却工程における銀結晶の粗大化を抑制し、絶縁基体5及び放熱体6に残留する応力σ,σを可及的に大きくすることができる。本発明者らは、放熱体6の表面(又は断面)CSに露出している銀の最大結晶の面積を、表面(又は断面)CSの面積の5%以下にすることで、その残留応力σ,σが、発光素子2を実装する際の加熱によって絶縁基体5及び放熱体6に作用する応力を抑制(緩和)し、絶縁基体5の角部CNにおける亀裂CRの発生を防止できることを見出した。
【0067】
なお、放熱体6に対して搭載パッド11や被膜13が一体に形成されている場合には、放熱体6の表面CSに替えて、放熱体6の断面に露出する銀の最大結晶の面積を、この表面の面積の5%以下としてもよい。この場合、搭載パッド11や被膜13を除去した面を断面として観察することができる。搭載パット11や被膜13を除去した面より深ければ、断面の観察深さは任意でよく、研磨による結晶つぶれなどを取り除く為、FIBや薬液エッチングを行った後に断面を観察することができる。また、放熱体6と一体に形成される搭載パッド11や被膜13が、放熱体6と同じペースト材料Pによって形成される場合には、放熱体6と重なる、搭載パッド11の部分又は被膜13の部分の表面を、放熱体6の表面と見做すことができる。この場合、搭載パッド11又は被膜13の表面に露出している銀の最大結晶の面積を、放熱体6の断面CSに相当する、搭載パッド11の表面又は被膜13の表面に対して5%以下としてもよい。
【0068】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0069】
上記の実施形態では、電子部品パッケージとして発光装置1を例示したが、本発明はこの構成に限定されず、他の高出力電子部品パッケージにも適用可能である。
【0070】
上記の実施形態では、枠部8を備える電子部品パッケージを例示したが、本発明はこの構成に限定されず、枠部8を備えていない電子部品パッケージを製造する場合にも本発明に係る基板17を用いることができる。
【実施例0071】
以下、本発明に係る実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0072】
本発明者らは、本発明の効果を確認するための比較試験を実施した。この試験では、実施例1~5に係る基板及び比較例1、2に係る基板を作製し、各例における絶縁基体について、割れの発生の有無を確認した。実施例1~5及び比較例1、2に係る基板の作製条件は以下の通りである。
【0073】
基板を作製するためのグリーンシートは、日本電気硝子株式会社製ガラスセラミックスグリーンシートMLS-26を使用した。グリーンシートについては、一辺が150mmの正方形状のものを用いた。
【0074】
パンチングマシンにより、実施例1、2、4、5及び比較例1、2に係るグリーンシートに、一辺が0.6mmであり、対角線の長さが0.85mmである正方形状の貫通孔を400個形成した。また、実施例3に係るグリーンシートに、一辺が1.3mmであり、対角線の長さが1.84mmである正方形状の貫通孔を400個形成した。その後、グリーンシートの一方の面に微粘着フィルムを貼付し、貫通孔の一端部を閉塞した。その後、各貫通孔にペースト材料を充填した。
【0075】
実施例1~4について、ペースト材料は、昭栄化学株式会社製銀ペーストML-4019にコルコート株式会社製エチルシリケート40、関東化学株式会社製炭酸ニッケル(特級)を混合して作製した。実施例5について、ペースト材料は、昭栄化学株式会社製銀ペーストML-4019に関東化学株式会社製炭酸ニッケル(特級)を混合して作製した。その後、ペースト材料を、パターニングしたスクリーンマスク(ステンレスメッシュ#320、乳剤厚10μm)を用いてグリーンシートの貫通孔に充填した。比較例1、2については、上記のエチルシリケート、炭酸ニッケルを混合することなく作製された銀系ペースト材料(昭栄化学株式会社製銀ペーストML-4019)をグリーンシートの貫通孔に充填した。
【0076】
四枚のグリーンシートにペースト材料を充填し、乾燥させた。その後、一部のグリーンシートに、接続端子等を想定した膜部をペースト材料(昭栄化学株式会社製銀ペーストML-4019)により形成した。
【0077】
その後、膜部が形成されたグリーンシートが最上部となるように、かつ各グリーンシートの位置関係がずれないように、四枚のグリーンシートを積層した。これにより構成された積層体を、ビニール袋に収容し、当該ビニール袋を脱気シールした。その後、ビニール袋に収容した積層体に対し、90℃の熱水中において、35MPaの圧力を付与して静水圧プレスを行った。
【0078】
静水圧プレス後に、室温まで冷却した積層体をビニール袋から取り出し、多孔質セッター上に載置した。その後、セッターに載置した積層体を電気炉にて焼成した。この焼成処理では、室温から870℃まで9時間で電気炉を昇温し、870℃にて2時間保持した後、電気炉の温度を室温まで4時間かけて低下させた。
【0079】
その後、実施例1~5、比較例1、2に係る基板を光学顕微鏡によって観察し、コンピュータによる画像解析処理によって、放熱体表面に露出している最大結晶の、放熱体表面に占める面積比率の計測を行った。
【0080】
その後、実施例1~5及び比較例1、2に係る基板の膜部に対し、10μmの厚さのニッケルめっき膜を形成し、このニッケルめっき膜を被覆する0.2μmの厚さの金めっき膜を形成した。
【0081】
電子部品を搭載パッドに搭載する際に、絶縁基体に割れが発生する確率は、ppmオーダーであり、その有効性を判断するためには数百万個レベルでの比較試験を行う必要がある。そこで比較試験の効率化のために、以下に述べる条件で、実施例1~5及び比較例1、2に係る基板に対し、過酷試験(加熱試験)を実施した。
【0082】
この試験では、電子部品を搭載しない基板に対し、電子部品を搭載するためのAu-Snロウ付けの条件である300℃、60秒の加熱(各加熱ごとに室温まで戻す)を三回行った。具体的には、表面を300℃に保ったホットプレートの上に基板を載置し、60秒加熱した後に、室温に維持される耐熱板に基板を載置した。この状態で基板に風を当てて10分間冷却することを三回繰り返した。
【0083】
実施例1~5及び比較例1、2に係る主な条件と比較試験の結果を以下の表1に示す。表1における「割れの有無」については、各条件で400個の放熱体近傍の絶縁基体を観察し、クラックが1個もなければ「無」と判定し、クラックが1個でもあれば「有」と判定した。
【0084】
なお、表1に示す酸化ニッケル、酸化ケイ素の重量比率(wt%)は、ペースト材料に添加されたエチルシリケート及び炭酸ニッケルの重量に基づいて換算したものである。
【表1】




【0085】
表1に示すように、実施例1に係る基板では、放熱体に占める金属酸化物(酸化ケイ素及び酸化ニッケル)の重量(合計)の割合を0.01%(酸化ケイ素:0.005%、酸化ニッケル:0.005%)とすることで、銀の最大結晶に係る面積比率を5%以下(4.7%)とすることができた。これにより、実施例1に係る基板の絶縁基体には割れが発生していない。
【0086】
同様に、実施例2、3に係る基板では、放熱体に占める金属酸化物(酸化ケイ素及び酸化ニッケル)の重量(合計)の割合を1%(酸化ケイ素:0.5%、酸化ニッケル:0.5%)とすることで、銀の最大結晶に係る面積比率を5%以下(3.0%)とすることができた。これにより、実施例2、3に係る基板の絶縁基体には割れが発生していない。
【0087】
実施例4に係る基板では、放熱体に占める金属酸化物(酸化ケイ素及び酸化ニッケル)の重量(合計)の割合を2%(酸化ケイ素:1%、酸化ニッケル:1%)とすることで、銀の最大結晶に係る面積比率を5%以下(1.0%)とすることができた。実施例4に係る基板の絶縁基体には割れが発生していない。
【0088】
しかしながら、実施例4に係る基板では、銀の焼結性が低下し、放熱体に多数の空隙が発生した。このため、空隙にめっき液が浸み込み、放熱体内部にめっき成分が残留することとなった。過酷試験において、放熱体に残留しためっき成分が蒸気化し、めっき膜の膨張が確認された。これにより、めっき膜が剥離した。
【0089】
実施例5に係る基板では、放熱体に占める酸化ニッケルの重量の割合を0.01%とすることで、銀の最大結晶に係る面積比率を5%以下(4.8%)とすることができた。これにより、実施例5に係る基板の絶縁基体には割れが発生していない。
【0090】
比較例1に係る基板では、ペースト材料に金属酸化物を含まない放熱体を焼成したことで、銀の最大結晶に係る面積比率が5%を超える(7.0%)こととなった。比較例1に係る基板では、絶縁基体に割れが確認された。
【0091】
比較例2に係る基板では、放熱体に占める金属酸化物(酸化ケイ素及び酸化ニッケル)の重量(合計)の割合を0.004%(酸化ケイ素:0.002%、酸化ニッケル:0.002%)とすることで、銀の最大結晶に係る面積比率が5%を超える(5.5%)こととなった。比較例2に係る基板では、絶縁基体に割れが確認された。
【0092】
以上のような比較試験により、放熱体に含まれる金属酸化物の重量を、放熱体の重量に対して0.01%以上2%以下とし、より好ましくは0.01%以上2%未満とし、さらに好ましくは0.01%以上1%以下とすることで、絶縁基体に割れが発生することなく、しかも放熱性の極めて高い基板を製造できることを確認した。
【符号の説明】
【0093】
5 絶縁基体
6 放熱体
17 電子部品パッケージ用基板
C 銀の最大結晶
CS 放熱体の表面又は断面
D1 放熱体の断面における対角線の長さ
D2 放熱体の断面の直径
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12