(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184100
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】タッチペンおよび電子機器システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/03 20060101AFI20221206BHJP
【FI】
G06F3/03 400F
G06F3/03 400E
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091750
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】518133201
【氏名又は名称】富士通クライアントコンピューティング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 明生
(72)【発明者】
【氏名】山田 紀幸
(72)【発明者】
【氏名】中澤 卓士
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電子機器への収納を前提として、十分なグリップ感を得られる太さを有する形状と、扁平な電子機器への収納しやすさとを両立可能な構造を有するタッチペン及び電子機器システムを提供する。
【解決手段】タッチペン1は、ペン先11を有する本体部12と、ペン先11側の一端部131と、一端部131の反対側の他端部132と、を有し、本体部12と連結され、一端部131から他端部132に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、第1形態から折り畳まれ、第1形態に対して、第1方向と直交する第2方向の寸法が大きく、且つ、第1方向及び第2方向と直交する第3方向の寸法が小さい第2形態と、に変更可能な握り部13と、握り部13を第1形態に維持可能な維持機構と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペン先を有する本体部と、
前記ペン先側の一端部と、前記一端部の反対側の他端部と、を有し、前記本体部と連結され、前記一端部から前記他端部に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、前記第1形態から折り畳まれた第2形態であって、前記第1形態に対して、前記第1方向と直交する第2方向の寸法が大きく且つ前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の寸法が小さい前記第2形態と、に変更可能な握り部と、
前記握り部を前記第1形態に維持可能な維持機構と、
を備えるタッチペン。
【請求項2】
前記握り部は、
前記第1方向に延びる複数の板状部と、
前記第1方向に直交する方向に隣り合う前記板状部を連結する複数のヒンジ部と、
を有する
請求項1に記載のタッチペン。
【請求項3】
前記握り部は、前記第1方向に沿ってスライド移動可能に前記本体部と連結され、
前記維持機構は、前記握り部の内側に設けられた第1フックと、前記握り部が前記第2形態から前記第1形態に変わるときに前記第1フックに引っ掛かる前記本体部に設けられた第2フックと、を備える
請求項2に記載のタッチペン。
【請求項4】
前記本体部と前記握り部とに設けられ、前記第1フックと前記第2フックとが離れる方向の斥力を発生する対をなす磁石
をさらに備える請求項3に記載のタッチペン。
【請求項5】
前記維持機構は、前記第1形態のとき前記第1フックが設けられた前記ヒンジ部の軸を当該ヒンジ部の開閉方向の両側から挟んで前記第1フックの前記開閉方向の回転を抑止する、対をなす押え部を備える
請求項3または4に記載のタッチペン。
【請求項6】
前記維持機構は、
前記握り部および前記本体部の一方に設けられた凹部と、
前記握り部および前記本体部の他方に設けられ前記握り部が前記第1形態にあるとき前記凹部に嵌り込む凸部と、
をさらに備える
請求項3~5のいずれか1項に記載のタッチペン。
【請求項7】
前記凹部は、縁に、前記凸部を内側へ案内する斜面を有する
請求項6に記載のタッチペン。
【請求項8】
前記第2フックは、前記握り部の前記一端部と前記ペン先とが離れる向きに前記本体部と前記握り部とが相対移動することにより、前記第1フックとの引っ掛かりを解除する
請求項3~7のいずれか1項に記載のタッチペン。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のタッチペンと、
外面を有する筐体を有し、前記筐体内に、前記外面に開口した開口端部を有し前記開口端部から挿し込まれた前記タッチペンを前記第2形態で収納する収納室が設けられた電子機器と、
を備え、
前記開口端部は、第1幅方向の寸法が前記第2形態の前記タッチペンの前記第2方向の寸法以上かつ前記第1幅方向と直交する第2幅方向の寸法が前記第1形態の前記タッチペンの前記第3方向の寸法未満である
電子機器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチペンおよび電子機器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポインティングデバイスの一種であるタッチペンが知られている。タッチペンには、不使用時には例えばタブレット型端末やスマートフォン、或いはノート型PC(Personal Computer)などの電子機器に収納されて、使用時に取り出されるものがある(例えば特許文献1参照)。電子機器への収納を前提とするタッチペンの太さは、電子機器の厚さ(画面に略直交する方向の寸法)によって制限されるため、細いものになりがちである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タッチペンを持ちやすく書きやすいものにするためには、十分なグリップ感を得られる形状にすることが重要であるが、グリップ感は、細いほど弱くなる。グリップ感を得るためには、タッチペンの太さは、例えば一般的な鉛筆の太さ(7.2mm程度)以上であることが望ましい。しかしながら、タッチペンを太くすれば、電子機器への収納が難しくなる。
【0005】
本発明が解決しようとする課題の一つは、電子機器への収納を前提とするタッチペンにおいて、十分なグリップ感を得られる太さを有する形状と、扁平な電子機器への収納しやすさとを両立可能な構造を実現可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第一態様にかかるタッチペンは、ペン先を有する本体部と、前記ペン先側の一端部と、前記一端部の反対側の他端部と、を有し、前記本体部と連結され、前記一端部から前記他端部に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、前記第1形態から折り畳まれた第2形態であって、前記第1形態に対して、前記第1方向と直交する第2方向の寸法が大きく且つ前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の寸法が小さい前記第2形態と、に変更可能な握り部と、前記握り部を前記第1形態に維持可能な維持機構と、を備える。
【0007】
また、前記握り部は、前記第1方向に延びる複数の板状部と、前記第1方向に直交する方向に隣り合う前記板状部を連結する複数のヒンジ部と、を有する。
【0008】
また、前記握り部は、前記第1方向に沿ってスライド移動可能に前記本体部と連結され、前記維持機構は、前記握り部の内側に設けられた第1フックと、前記握り部が前記第2形態から前記第1形態に変わるときに前記第1フックに引っ掛かる前記本体部に設けられた第2フックと、を備える。
【0009】
また、前記本体部と前記握り部とに設けられ、前記第1フックと前記第2フックとが離れる方向の斥力を発生する対をなす磁石をさらに備える。
【0010】
また、前記維持機構は、前記第1形態のとき前記第1フックが設けられた前記ヒンジ部の軸を当該ヒンジ部の開閉方向の両側から挟んで前記第1フックの前記開閉方向の回転を抑止する、対をなす押え部を備える。
【0011】
また、前記維持機構は、前記握り部および前記本体部の一方に設けられた凹部と、前記握り部および前記本体部の他方に設けられ前記握り部が前記第1形態にあるとき前記凹部に嵌り込む凸部と、をさらに備える。
【0012】
また、前記凹部は、縁に、前記凸部を内側へ案内する斜面を有する。
【0013】
また、前記第2フックは、前記握り部の前記一端部と前記ペン先とが離れる向きに前記本体部と前記握り部とが相対移動することにより、前記第1フックとの引っ掛かりを解除する。
【0014】
また、本発明の第二態様にかかる電子機器システムは、タッチペンと、外面を有する筐体を有し、前記筐体内に、前記外面に開口した開口端部を有し前記開口端部から挿し込まれた前記タッチペンを前記第2形態で収納する収納室が設けられた電子機器と、を備え、前記開口端部は、第1幅方向の寸法が前記第2形態の前記タッチペンの前記第2方向の寸法以上かつ前記第1幅方向と直交する第2幅方向の寸法が前記第1形態の前記タッチペンの前記第3方向の寸法未満である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の上記態様によれば、電子機器への収納を前提とするタッチペンにおいて、十分なグリップ感を得られる太さを有する形状と、扁平な電子機器への収納しやすさとを両立可能な構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、実施形態のタッチペンを収納した電子機器の外観の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、タッチペンの外観の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、タッチペンの内部構造を、板状部を取り除いた状態にて示した図である。
【
図18】
図18は、タッチペンの内部構造を、板状部を取り除いた状態にて示した図である。
【
図19】
図19は、タッチペンの内部構造を、板状部を取り除いた状態にて示した図である。
【
図20】
図20は、引っ掛かるまでの過程における第1フックおよび第2フックを拡大して示す図である。
【
図21】
図21は、タッチペンの内部構造を、板状部を取り除いた状態にて示した図である。
【
図22】
図22は、タッチペンの内部構造を、板状部を取り除いた状態にて示した図である。
【
図23】
図23は、凹部に凸部が嵌り込んだ状態を示すタッチペンの断面図である。
【
図24】
図24は、軸部材およびその周辺部を、握り部の内側から示した図である。
【
図25】
図25は、軸部材およびその周辺部を、握り部の内側から示した図である。
【
図26】
図26は、軸部材およびその周辺部を、握り部の内側から示した図である。
【
図27】
図27は、電子機器の収納室に挿し込まれるタッチペンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
発明の実施形態の一例について説明する。
図1は、実施形態のタッチペン1を収納した電子機器2の外観の一例を示す斜視図である。タッチペン1と電子機器2とは、電子機器システムを構成する。電子機器2は、例えばタブレット型端末である。なお、実施にあたっての電子機器2は、例えばスマートフォンやノート型PC、携帯電話、ゲーム機等、他の形態のものであってよい。電子機器2は、携帯型情報機器等とも称される。
【0018】
図中に、構造の理解を助けるための三次元座標系を示す。タッチペン1の幅方向をX軸方向、長さ方向をY軸方向、厚さ方向をZ軸方向とする。なお、タッチペン1の長さ方向(Y軸方向)は第1方向の一例であり、幅方向(X軸方向)は第2方向の一例であり、厚さ方向(Z軸方向)は第3方向の一例である。
【0019】
電子機器2は、例えば、略直方体の筐体21を備え、扁平な箱型の外観を有している。ここで、電子機器2の短手方向をX軸方向、長手方向をY軸方向、厚さ方向をZ軸方向とする。
【0020】
電子機器2は、筐体21は、外面211の一部に、タッチパネル付きディスプレイ22を備えている。タッチパネル付きディスプレイ22は、より具体的には、筐体21の外面211のうち、厚さ方向(Z軸方向)に直交する面(すなわちXY平面に略平行な面)の一部を構成している。
【0021】
また、電子機器2の筐体21内には、タッチペン1を収納する収納室23が設けられている。収納室23は、外面211に開口した開口端部231を有し、開口端部231から挿し込まれたタッチペン1を収納する。タッチペン1は、不使用時は折り畳まれた扁平な形態(第2形態)にて収納室23に挿し込まれ、使用時は筒状の形態(第1形態)にて用いられる。
【0022】
図2~
図9は、いずれも、タッチペン1の外観の一例を示す図である。
図2~
図5は、折り畳まれた第2形態のタッチペン1を示し、
図6~
図9は、筒状の第1形態のタッチペン1を示す。また、
図2および
図6は、Z軸の負方向から見た状態のタッチペン1を示す。
図3および
図7は、X軸の正方向から見た状態のタッチペン1を示す。
図4および
図8は、タッチペン1の斜視図である。
図5および
図9は、Y軸の負方向から見た状態のタッチペン1を示す。
【0023】
タッチペン1は、ペン先11を有する本体部12と、握り部13と、維持機構14と、を備える。握り部13は、カバーとも称される。
【0024】
握り部13は、ペン先11側の一端部131と、一端部131の反対側の他端部132と、を有し、本体部12と連結されている。また、握り部13は、一端部131から他端部132に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、第1形態から折り畳まれた第2形態と、に変更可能である。第2形態は、より詳しくは、第1形態に対して、幅方向(X軸方向)の寸法が大きく且つ厚さ方向(Z軸方向)の寸法が小さい形態である。
【0025】
維持機構14は、握り部13を、筒状の第1形態に維持する。この使用時のタッチペン1は、特に
図9からわかるように、幅と厚さとが同程度である。また、特に
図5からわかるように、タッチペン1は、折り畳まれることで、筒状の第1形態である使用時に比べて、幅が大きく、厚さが小さくなる。
【0026】
次に、
図10~
図12は、本体部12の外観を示す図である。
図10はZ軸の負方向から見た状態の本体部12を示す。
図11は本体部12の斜視図である。
図12はY軸の負方向から見た本体部12を示す。
【0027】
本体部12は、電子部品が実装された基板31を備える。本体部12のうち基板31が設けられ握り部13に覆われる部分は、板状の形状を有する。また、本体部12のうちペン先11側で握り部13から露出する部分は、ペン先11に向かって徐々に細くなるよう、基板31に略直交する一対の斜面111,112を有している。また、本体部12は、基板31にユーザの操作を伝達する操作部32を備えている。さらに本体部12は、ペン先11の反対側の端部に、基板31に電力を供給する電池33を備えている。また、本体部12は、スライド孔71,72、係止部73を備えている。これら(スライド孔71,72、係止部73)は、後述する連結部70(
図17等参照)を構成する一部である。
【0028】
ここで、改めて三次元座標系について説明すると、本実施形態では、基板31の厚さ方向を本体部12の厚さ方向とし、これをタッチペン1および握り部13の厚さ方向(Z軸方向)としている。また、同様に、本体部12の長さ方向をタッチペン1および握り部13の長さ方向(Y軸方向)とし、本体部12の幅方向をタッチペン1および握り部13の幅方向(X軸方向)としている。
【0029】
図13~
図15は握り部13の外観を示す図であって、
図13および
図15は斜視図であり、
図14はY軸の負方向から(ペン先11側から)見た図である。握り部13は、折り畳みにより、筒状の第1形態(
図6~
図9参照)から扁平な第2形態(
図2~
図5参照)に変更可能に、構成されている。
【0030】
握り部13は、一端部131から他端部132に向かう第1方向に延びる複数の板状部412,413、422,423、431と、第1方向に直交する方向に隣り合う板状部を連結する複数のヒンジ部411、421、432,433、44とを有する。握り部13は、ヒンジ部411、421、432,433、44にて折り畳み可能となっている。なお、図示の便宜上、板状部431およびヒンジ部432,433をまとめて符号43で示すことがある。
【0031】
ヒンジ部411は、板状部412,413を連結する。ヒンジ部421は、板状部422,423を連結する。ヒンジ部432は、板状部431と板状部413とを連結する。ヒンジ部433は、板状部431と板状部423とを連結する。ヒンジ部44は、板状部412と板状部422とを連結する。
【0032】
板状部412,413、422,423、431およびヒンジ部411、421、432,433は樹脂製である。ヒンジ部411、421、432,433は板状部412,413、422,423、431よりも薄く形成されたリビングヒンジである。
【0033】
板状部431のZ軸方向の寸法は、本体部12の厚さ(Z軸方向寸法)以上である。板状部431には、操作部32を露出させる孔434が設けられている。また、板状部431には、係止部74、スライダ75,76が設けられている。これら(係止部74、スライダ75,76)は、後述する連結部70(
図17等参照)を構成する一部である。
【0034】
ヒンジ部44は、
図13に示すように、板状部412に設けられた軸受部414~416と、板状部422に設けられた軸受部424~426と、
図16に示す軸部材50とで構成される。
図16は、軸部材50の外観を示す図である。軸部材50は、回転軸51と、太軸部521~525と、フック53,54とを有している。また、軸部材50には、磁石551,552が取り付けられている。
【0035】
軸受部414~416および軸受部424~426と太軸部521~525とは、回転軸51に沿って交互に並ぶよう配置され、軸受部414~416および軸受部424~426は、回転軸51を抱えるように回転軸51に巻付いている。これにより、板状部412と板状部422とは、回転軸51を軸に、一方に対して他方が回転自在である。
【0036】
太軸部521~525は、軸受部414~416および軸受部424~426と略同じ太さを有し、Y軸方向において軸受部414~416および軸受部424~426と略交互に配置される。
【0037】
図17~
図19は、タッチペン1の内部構造を、板状部412,413を取り除いた状態にて示した図である。
図17におけるタッチペン1は、扁平な第2形態である。
図19におけるタッチペン1は、筒状の第1形態である。
図18におけるタッチペン1は、第2形態から第1形態に移行中である。
【0038】
タッチペン1の形態の移行に先立ち、ここで、連結部70について説明する。連結部70は、
図17~
図19に示す弦巻ばね77と、上述のスライド孔71,72、係止部73,74、スライダ75,76とを含んで構成される。繰り返しになるが、スライド孔71,72および係止部73は本体部12に設けられ、係止部74およびスライダ75,76は板状部431に設けられている。連結部70は、握り部13の折り畳み状態によらず、本体部12と板状部431の内側面とを連結する。
【0039】
スライダ75,76は、スライド孔71,72の長さ方向(Y軸方向)に沿って、スライド孔71,72の長さの範囲だけ移動自在である。これにより、連結部70は、本体部12を握り部13に対して、上述の長さ方向に沿った所定範囲でスライド移動自在に、連結する。
【0040】
弦巻ばね77は、一端部を係止部73に、他端部を係止部74につながれており、握り部13に対して本体部12が相対的にY軸の正方向に移動しているときに伸ばされて、本体部12をY軸の負方向に付勢する。
図18に示す状態における弦巻ばね77は、
図17および
図19に示す状態よりも、伸ばされている。このとき、本体部12は、握り部13に対して相対的に、Y軸の負方向に付勢されている。
【0041】
タッチペン1の形態の移行に話を戻す。タッチペン1は、幅を狭める方向(X軸の正方向)にヒンジ部44が押されることにより、扁平な第2形態から筒状の第1形態に移行する。維持機構14は、握り部13を、筒状の第1形態に維持する。
【0042】
維持機構14は、フック53,54およびフック61,62で構成される。フック53,54は、握り部13の内側に設けられた第1フックの一例であって、フック61,62は、本体部12に設けられた第2フックの一例である。フック61,62は、本体部12の、フック53,54に対応する位置に設けられており、握り部13が扁平な第2形態から筒状の第1形態に変わるときにフック53,54に引っ掛かる。このときの動作について、
図20を参照してさらに説明する。
【0043】
図20は、引っ掛かるまでの過程におけるフック53およびフック61を拡大して示す図である。フック53,61は、ガイド面531,611と、鍵面532,612を有している。
【0044】
ガイド面531とガイド面611とは、略平行に対向し、且つ、軸部材50の移動方向(X軸方向)に対して傾斜している。鍵面532と鍵面612とは、フック53とフック61との引っ掛けが完了した状態で対向する面であって、軸部材50の移動方向(X軸方向)に略直交している。また、本体部12は、軸部材50が設けられた握り部13に対してY軸方向の所定範囲でスライド可能に、連結部70によって連結されている。
【0045】
上記構成により、X軸の正方向に移動するフック53がフック61に引っ掛かるまでの過程において、ガイド面531がガイド面611に近づき、触れ、摺動する。摺動に従い、フック61は、フック53に押されて、弦巻ばね77の付勢に抗してY軸の正方向に移動する。X軸の正方向に移動するフック53の鍵面532が、フック61の鍵面612の位置まで至ると、ガイド面531とガイド面611とが触れなくなり、フック61がフック53に押されなくなる。すると、フック61は弦巻ばね77の付勢に従い、Y軸の負方向に移動する。これにより、フック53とフック61とが引っ掛け状態になる。この状態で、握り部13は、筒状の第1形態に保たれる。
【0046】
なお、以上のフック53とフック61との動作は、フック54とフック62とにおいても同様である。
【0047】
次に、維持機構14による維持の解除、つまりフック53,54とフック61,62との引っ掛け状態の解除について説明する。
【0048】
本体部12の磁石551,552に対応する位置には、磁石631,632が設けられている。磁石551,552と磁石631,632とは、同種の極を対面させて設けられていて、本体部12と軸部材50との間に、互いに離れる方向の斥力を発生させる。これにより、フック53,54とフック61,62との引っ掛けが解除されると、軸部材50は本体部12から離れる方向に移動し、これにより、握り部13が扁平な第2形態に近づく。
【0049】
なお、本実施形態では、本体部12から握り部13を離すための力として、磁石551,552,631,632で発生させる斥力を利用しているが、実施にあたっては、斥力に代えて、例えばバネ等の弾性部材の付勢力等の、他の力を利用してもよい。
【0050】
次に、維持機構14がさらに備える構造について説明する。
図21および
図22は、タッチペン1の内部構造を、板状部412,413を取り除いた状態にて示した図であって、
図21は扁平な第2形態、
図22は筒状の第1形態を示す。
【0051】
維持機構14は、凹部561,562および凸部641,642をさらに備えている。凹部561,562は、握り部13を構成する軸部材50のフック53とフック54との間に設けられている。凸部641,642は、本体部12のフック61,62の間に設けられている。
【0052】
図21に矢印で示すように、扁平な第2形態のタッチペン1が幅を狭める方向(X軸方向)の力を受けると、軸部材50は、本体部12に対してX軸の正方向に押され、移動して本体部12に近づき、
図22に示す状態になる。この移動により、軸部材50の凹部561,562に、本体部12の凸部641,642が、嵌り込む。つまり、凹部561,562と凸部641,642とが嵌合する。
【0053】
このような維持機構14によれば、筒状の第1形態のタッチペン1の本体部12と握り部13とは、幅方向(X軸方向)にはフック53,54,61,62により固定され、厚さ方向(Z軸方向)には凹部561,562と凸部641,642とにより固定される。
【0054】
なお、本実施形態では、軸部材50に凹部561,562を設け、本体部12に凸部641,642を設けた例について説明したが、実施にあたっては、凹凸関係が逆であっても構わない。つまり、本体部12に凹部が設けられ、軸部材50に凸部が設けられてもよい。
【0055】
図23は、凹部561に凸部641が嵌り込んだ状態を示すタッチペン1の断面図である。凹部561(562も同様)は、縁部に、面取りによる斜面5611,5612を有している。斜面5611,5612は、凸部641が凹部561に近づいた際に、凹部561内に凸部641を案内する。斜面5611,5612が設けられていることにより、もし、凸部641が軸部材50に接したときZ軸方向の位置が凹部561から多少ずれていても、斜面5611~斜面5612の範囲であれば、凹部561内に入ることが可能である。
【0056】
次に、軸部材50の回転止めについて説明する。
図24~26は、軸部材50およびその周辺部を、握り部13の内側から示した図である。
【0057】
図24は、筒状の第1形態のタッチペン1の長さ方向の全域を示す。維持機構14は、筒状の第1形態のとき軸部材50をヒンジ部44の開閉方向の両側から挟んでフック53,54の開閉方向の回転を抑止する、対をなす押え部4141,4241、4161,4261を備えている。なお、押え部4141と押え部4241が対をなし、押え部4161と押え部4261とが対をなす。
【0058】
図25は扁平な第2形態の押え部4261の周辺を示す。押え部4261は、回転軸51を囲む軸受部426に設けられた、軸方向(長さ方向、Y軸方向)に沿った平面である。なお、Z軸の正方向を上とすると、押え部4261は、斜め下向きに面している。
【0059】
軸受部426は回転軸51を、3/4周程度囲んでいる。また、回転軸51は、軸受部426から露出する部分から突出した被押え部526を備えている。被押え部526は、回転軸51の周方向における軸受部426により囲まれない範囲のうち、例えば半分ほどを占める。これにより、押え部4261と被押え部526との間には、回転軸51の周方向に例えば45°程度の空間があく。
【0060】
なお、押え部4241は、上述の押え部4261と同様である。また、押え部4141および押え部4161は、押え部4261が斜め下向きに面しているのに対して斜め上向きである点で異なるが、同様に扁平な第2形態において被押え部との間に空間があく。
【0061】
図26は、筒状の第1形態の押え部4261および押え部4161の周辺を示す。符号527で示すのは、押え部4161に対応する被押え部527である。
図26に矢印で示すように、タッチペン1が扁平な第2形態から筒状の第1形態に移行する際、図中で回転軸51の下に位置する板状部422に設けられた軸受部426は下向きに回転して、押え部4261は被押え部526を上から下向きに押え付ける。また、図中で回転軸51の上に位置する板状部412に設けられた軸受部416は上向きに回転して、押え部4161は被押え部527を下から上向きに押え付ける。つまり回転軸51は、筒状の第1形態においては周方向に沿って相反する向きに押えられるので、回転を抑止される。
【0062】
次に、タッチペン1の電子機器2への収納について説明する。
図27は、電子機器2の収納室23に挿し込まれるタッチペン1を示す図である。
【0063】
開口端部231は、幅方向(X軸方向、第1幅方向の一例)の寸法が、扁平な第2形態のタッチペン1の幅方向の寸法以上、かつ、厚さ方向(Z軸方向、第2幅方向の一例)の寸法が、筒状の第1形態の前記タッチペンの前記第3方向の寸法未満である。
【0064】
また、収納室23の開口端部231の外周部には、内側に向けて深くなる斜面2311,2312が設けられている。なお、斜面は、収納室23の外周部全体に設けられていてもよい。
【0065】
また、握り部13のペン先11側の端部(一端部131)は、筒状の第1形態において、厚さ方向(Z軸方向)の中央部ほどでY軸の正方向に突出し、厚さ方向の外側でY軸の負方向に引っ込む形状に形成されている。さらに、タッチペン1の握り部13は、先端部に、Z軸方向に傾斜する斜面417,427を有している。斜面417は板状部412,413に設けられていて、斜面427は板状部422,423に設けられている。
【0066】
このような構成において、筒状の第1形態のタッチペン1がペン先11から収納室23の開口端部231に挿し込まれ、タッチペン1の後端部(電池33のあたり)が図中に矢印で示す方向(Y軸の正方向)に押されると、握り部13の斜面417,427が、開口端部231の斜面2311,2312に触れる。タッチペン1の後端部がさらに押されると、握り部13に対して本体部12がY軸の正方向に移動して、フック53,54,61,62の引っ掛けが解除される。さらにタッチペン1がY軸の正方向に移動すると、斜面417,427は、斜面2311,2312と摺動し、摺動に伴って、斜面2311,2312から、タッチペン1の厚さを薄くする方向の力を受ける。これにより、握り部13は扁平な第2形態に移行し、タッチペン1が収納室23に収納される。
【0067】
以上のように、本実施形態では、タッチペン1は、ペン先11を有する本体部12と、ペン先11側の一端部131と、一端部131の反対側の他端部132と、を有し、本体部12と連結され、一端部131から他端部132に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、第1形態から折り畳まれた第2形態であって、第1形態に対して、第1方向と直交する第2方向の寸法が大きく且つ第1方向および第2方向と直交する第3方向の寸法が小さい第2形態と、に変更可能な握り部13と、握り部13を第1形態に維持可能な維持機構14と、を備える。
【0068】
このような構成によれば、タッチペン1のユーザが握る部分である握り部13を、扁平な第2形態から筒状の第1形態に変更し、この第1形態を維持することができる。その結果、筒状の第1形態で、十分なグリップ感を得られる太さを有する形状を得るとともに、扁平な第2形態で、扁平な箱型の電子機器2への収納しやすさを得ることができる。つまり本実施形態によれば、十分なグリップ感を得られる太さを有する形状と、扁平な電子機器2への収納しやすさとを両立可能な構造を実現可能にすることができる。
【0069】
また、本実施形態では、握り部13は、第1方向に延びる複数の板状部412,413、422,423、431と、第1方向に直交する方向に隣り合う板状部を連結する複数のヒンジ部411、421、432,433、44と、を有する。
【0070】
このような構成によれば、握り部13は、ヒンジ部での折り曲げ状態に応じて、扁平な第2形態と、筒状の第1形態とを、実現することができる。
【0071】
また、本実施形態では、握り部13は、第1方向に沿ってスライド移動可能に本体部12と連結され、維持機構14は、握り部13の内側に設けられた第1フック53,54と、握り部13が第2形態から第1形態に変わるときに第1フック53,54に引っ掛かる本体部12に設けられた第2フック61,62と、を備える。
【0072】
このような構成によれば、対応するフック53,54,61,62の引っ掛けにより、握り部13を、筒状の第1形態に維持することができる。
【0073】
また、本実施形態では、本体部12と握り部13とに設けられ、第1フック53,54と第2フック61,62とが離れる方向の斥力を発生する対をなす磁石551,552、631,632を、さらに備える。
【0074】
このような構成によれば、フック53,54,61,62の引っ掛けを解除する動作を行うことで、握り部13を薄くする動作なしに、握り部13を、筒状の第1形態から扁平な第2形態に近づけることができる。また、これにより、フック53,54,61,62の引っ掛け状態を解除する動作をやめたときに、フック53,54,61,62が再度引っ掛け状態になる不都合を回避することができる。
【0075】
また、本実施形態では、維持機構14は、第1状態のとき軸部材50をヒンジ部44の開閉方向の両側から挟んで第1フック53,54の回転を抑止する、対をなす押え部4141,4161,4241,4261を備える。
【0076】
このような構成によれば、第1フック53,54のヒンジ部44の開閉方向の位置がぶれる(揺れる)ことがなくなるので、本体部12が備える第2フック61,62への突き当てがスムーズになる。
【0077】
また、本実施形態では、維持機構14は、握り部13および本体部12の一方に設けられた凹部561,562と、握り部13および本体部12の他方に設けられ握り部13が第1形態にあるとき凹部561,562に嵌り込む凸部641,642と、をさらに備える。
【0078】
このような構成によれば、フック53,54,61,62の引っ掛けで保持される位置以外の、本体部12の握り部13に対するぶれ(揺れ)を防ぐことができる。
【0079】
また、本実施形態では、凹部561,562は、縁に、凸部641,642を内側へ案内する斜面5611,5612を有する。
【0080】
このような構成によれば、例えば、凹部561,562への凸部641,642の嵌め込みが容易であり、凹部561,562の縁に凸部641,642がぶつかって嵌め込めない等の不都合を回避できる。
【0081】
また、本実施形態では、第2フック61,62は、握り部13の一端部131とペン先11とが離れる向きに本体部12と握り部13とが相対移動することにより、第1フック53,54との引っ掛かりを解除する。
【0082】
このような構成によれば、例えば握り部13を握って本体部12のペン先11の反対側の端部を押すことにより、容易にフック53,54,61,62の引っ掛け状態を解除することができる。
【0083】
また、本実施形態では、電子機器システムは、タッチペン1と、外面211を有する筐体21を有し、筐体21内に、外面211に開口した開口端部231を有し開口端部231から挿し込まれたタッチペン1を第2形態で収納する収納室23が設けられた電子機器2と、を備え、開口端部231は、幅方向の寸法が第2形態のタッチペン1の幅方向(X軸方向)の寸法以上、かつ、厚さ方向の寸法が第1形態のタッチペン1の厚さ方向(Z軸方向)の寸法未満である。
【0084】
このような構成によれば、タッチペン1を収納室23への収納に先立って扁平な第2形態にしておかなくとも、例えば、ペン先11を収納室23に挿し込んでペン先11と反対側の端部を押すことにより、タッチペン1を折り畳みながら収納室23に収納することができる。
【0085】
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0086】
1…タッチペン、
11…ペン先、12…本体部、
13…握り部、131…一端部、132…他端部、
14…維持機構、
2…電子機器、21…筐体、211…外面、22…タッチパネル付きディスプレイ、
23…収納室、231…開口端部、2311,2312…斜面、
31…基板、32…操作部、33…電池、
411,421,432,433,44…ヒンジ部、
412,413,422,423,431…板状部、
414,416,424,426…軸受部、
4141,4161,4241,4261…押え部、
417,427…斜面、434…孔、
50…軸部材、51…回転軸、521…太軸部、526,527…被押え部、
53,54…フック、531…ガイド面、532…鍵面、
551,552、631,632…磁石、
561,562…凹部、5611,5612…斜面、
61,62…フック、611…ガイド面、612…鍵面、
641,642…凸部、
70…連結部、71…スライド孔、73,74…係止部、75,76…スライダ、
77…弦巻ばね。
【手続補正書】
【提出日】2022-10-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペン先を有する本体部と、
前記ペン先側の一端部と、前記一端部の反対側の他端部と、を有し、前記本体部と連結され、前記一端部から前記他端部に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、前記第1形態から折り畳まれた第2形態であって、前記第1形態に対して、前記第1方向と直交する第2方向の寸法が大きく且つ前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の寸法が小さい前記第2形態と、に変更可能で、前記第1方向に延びる複数の板状部と、前記第1方向に直交する方向に隣り合う前記板状部を連結する複数のヒンジ部と、を有し、前記第1方向に沿ってスライド移動可能に前記本体部と連結された握り部と、
前記握り部を前記第1形態に維持可能にするものであって、前記握り部の内側に設けられた第1フックと、前記握り部が前記第2形態から前記第1形態に変わるときに前記第1フックに引っ掛かる前記本体部に設けられた第2フックと、を備える維持機構と、
を備えるタッチペン。
【請求項2】
前記本体部と前記握り部とに設けられ、前記第1フックと前記第2フックとが離れる方向の斥力を発生する対をなす磁石
をさらに備える請求項1に記載のタッチペン。
【請求項3】
前記維持機構は、前記第1形態のとき前記第1フックが設けられた前記ヒンジ部の軸を当該ヒンジ部の開閉方向の両側から挟んで前記第1フックの前記開閉方向の回転を抑止する、対をなす押え部を備える
請求項1または2に記載のタッチペン。
【請求項4】
前記維持機構は、
前記握り部および前記本体部の一方に設けられた凹部と、
前記握り部および前記本体部の他方に設けられ前記握り部が前記第1形態にあるとき前記凹部に嵌り込む凸部と、
をさらに備える
請求項1~3のいずれか1項に記載のタッチペン。
【請求項5】
前記凹部は、縁に、前記凸部を内側へ案内する斜面を有する
請求項4に記載のタッチペン。
【請求項6】
前記第2フックは、前記握り部の前記一端部と前記ペン先とが離れる向きに前記本体部と前記握り部とが相対移動することにより、前記第1フックとの引っ掛かりを解除する
請求項1~5のいずれか1項に記載のタッチペン。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載のタッチペンと、
外面を有する筐体を有し、前記筐体内に、前記外面に開口した開口端部を有し前記開口端部から挿し込まれた前記タッチペンを前記第2形態で収納する収納室が設けられた電子機器と、
を備え、
前記開口端部は、第1幅方向の寸法が前記第2形態の前記タッチペンの前記第2方向の寸法以上かつ前記第1幅方向と直交する第2幅方向の寸法が前記第1形態の前記タッチペンの前記第3方向の寸法未満である
電子機器システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本発明の第一態様にかかるタッチペンは、ペン先を有する本体部と、前記ペン先側の一端部と、前記一端部の反対側の他端部と、を有し、前記本体部と連結され、前記一端部から前記他端部に向かう第1方向に延びる筒状の第1形態と、前記第1形態から折り畳まれた第2形態であって、前記第1形態に対して、前記第1方向と直交する第2方向の寸法が大きく且つ前記第1方向および前記第2方向と直交する第3方向の寸法が小さい前記第2形態と、に変更可能で、前記第1方向に延びる複数の板状部と、前記第1方向に直交する方向に隣り合う前記板状部を連結する複数のヒンジ部と、を有し、前記第1方向に沿ってスライド移動可能に前記本体部と連結された握り部と、前記握り部を前記第1形態に維持可能にするものであって、前記握り部の内側に設けられた第1フックと、前記握り部が前記第2形態から前記第1形態に変わるときに前記第1フックに引っ掛かる前記本体部に設けられた第2フックと、を備える維持機構と、を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】