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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184145
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20221206BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091822
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】511279737
【氏名又は名称】株式会社ノンピ
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】柿沼 寛之
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 航也
(72)【発明者】
【氏名】篠崎 紘也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】リモート飲み会における参加者のエンゲージメントを正しく把握できるようにする。
【解決手段】サーバ1は、n人(nは2以上の整数値)の参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々が飲食物を摂取しながら会話するリモート飲み会を支援する。状況検出部105は、リモート飲み会で会話するn人の参加者の夫々の端末2、3から取得される映像、音声及び端末2、3への操作(キー情報等)に基づいて、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の顔の表情、笑い声、イイネボタンの操作回数等の状況を検出する。エンゲージメント情報生成部106は、参加者の夫々の状況を1以上の指標(笑顔度、コミット度、イイネボタン操作回数の閾値)に基づいて数値化しエンゲージメント情報(盛り上がり具体や満足度等の評価値)を生成し、出力制御部107から幹事端末2に出力する。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
n人(nは2以上の整数値)の参加者の夫々が所定のネットワークを介して物を夫々使用又は摂取しながら会話する場を支援する情報処理装置において、
前記場で会話する前記n人の参加者の夫々の端末から取得される映像、音声及び前記端末への操作のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、前記参加者の夫々の状況を検出する状況検出手段と、
前記参加者の夫々の状況を、予め設定された1以上の指標に基づいて数値化し、数値化された前記参加者の夫々の状況に基づいて、前記場におけるエンゲージメントの度合いを示す情報を、エンゲージメント情報として生成するエンゲージメント情報生成手段と、
前記エンゲージメント情報生成手段により生成された前記エンゲージメント情報を外部の装置に出力する出力制御手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記エンゲージメント情報生成手段は、前記場の進行に沿って複数回、前記エンゲージメント情報を夫々生成し、
前記出力制御手段は、前記場の進行に沿って複数回生成された前記エンゲージメント情報の夫々を、前記場の進行に沿って提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記出力制御手段は、
縦軸及び横軸のうち、一方の軸に前記指標に応じた表示対象の数値を配置し、他方の軸に時刻と対応する前記場の進行スケジュールを配置したグラフを用いて、前記エンゲージメント情報を提示する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の社会情勢によるいわゆるソーシャルディスタンスの要請や、人々のライフスタイルの多様性の高まりから、複数の者が夫々の端末を利用しインターネットを介して会話をする場が増加しており、このような場を支援する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特に、複数の者がインターネットを介して、飲食物を摂取しながら会話する場は、例えば「オンライン飲み会」や「オンラインパーティー」と呼ばれている。
このような「オンライン飲み会」や「オンラインパーティー」には、そのような場(以下「リモート飲み会」と称す)を開催して取り仕切る者(以下、「幹事」と呼ぶ)が必要である。
ところで、リモート飲み会では、夫々の参加者は、自宅等の個別の場所にいるため、実際に人と人が対面で行う飲み会に比べて盛り上がりに欠けることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-149746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
幹事は、このようなリモート飲み会においても、場を盛り上げる役目を担うことが多いものの、端末の画面の参加者の数で分割された人物の映像からだけでは、異なる場所にいる夫々の参加者の状況が把握し難く、場の状況や幹事が実際に盛り上げる行動をした結果の参加者の反応、つまりエンゲージメントを感じることが難しい。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、飲食物を摂取しながら会話する場において、その場の状況や参加者のエンゲージメントを正しく把握できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
n人(nは2以上の整数値)の参加者の夫々が所定のネットワークを介して物を夫々使用又は摂取しながら会話する場を支援する情報処理装置において、
前記場で会話する前記n人の参加者の夫々の端末から取得される映像、音声及び前記端末への操作のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、前記参加者の夫々の状況を検出する状況検出手段と、
前記参加者の夫々の状況を、予め設定された1以上の指標に基づいて数値化し、数値化された前記参加者の夫々の状況に基づいて、前記場におけるエンゲージメントの度合いを示す情報を、エンゲージメント情報として生成するエンゲージメント情報生成手段と、
前記エンゲージメント情報生成手段により生成された前記エンゲージメント情報を外部の装置に出力する出力制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、飲食物を摂取しながら会話する場において、その場の状況や参加者のエンゲージメントを正しく把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
図2図1の本サービスのサービス全体の流れを示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要のうち、オーダー時に幹事端末に表示される画面の具体例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要のうち、参加者端末に表示される申込フォームの具体例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要のうち、参加者端末に表示される申込フォームの具体例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要のうち、オーダー後に幹事端末に表示される画面の具体例を示す図である。
図7】本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバが適用される情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図8図6に示す情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図9図7のサーバの機能的構成のうち、エンゲージメントに関する処理を実行するための機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図10】エンゲージメントの指標の一例を示す図である。
図11】エンゲージメントの表示例を示す図である。
図12図7のサーバの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
まず、図1乃至図7を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理装置(後述する図7参照)の適用対象となるサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)の概要について説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置の適用対象となる本サービスの概要を示す図である。
図2は、図1の本サービスのサービス全体の流れを示す図である。
【0012】
本サービスは、サービス提供者SAからユーザ(参加者SN-1乃至SN-3、幹事KN等)に対して提供されるサービスである。具体的には、本サービスは、複数のユーザ(参加者SN-1乃至SN-3、幹事KN)が夫々のパーソナルコンピュータ3-1乃至3-3やスマートフォン等の情報処理装置を介して飲食物を摂取しながら会話等を行う、いわゆる「オンライン飲み会」や「オンラインパーティー」(以下、これらをまとめて「リモート飲み会」と略記する)を支援するサービスである。特に、本サービスは、ユーザの中で、リモート飲み会という場を仕切ったり、会を盛り上げる役目を担うユーザ、つまり幹事KNを支援する。
【0013】
本サービスでは、リモート飲み会が開催される前の所定のタイミングで、リモート飲み会に参加する参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNを含むn人の参加者の分の飲み物や食べ物の詰め合わせ(以下、「飲食物セット」と呼ぶ)を注文することで、飲み会の日取りに合わせて飲食物セットが参加者(ユーザ)の夫々の配送先(自宅等)に配送会社から配送される。
飲食物セットの内容は、リモート飲み会毎に決定される。このため、あるリモート飲み会の参加者が例えば5人等である場合には、その5人の参加者に対して基本的に同一の内容の飲食物セットが配送されるものとする。
これにより、リモート飲み会の参加者たるn人のユーザは、互いに離れた場所に居るにもかかわらず、あたかも同じ居酒屋やレストランに一緒に訪れて、同じメニューを注文して堪能するような感覚を味わうことができる。
また、n人の参加者たるユーザの夫々は、自ら飲食物を作ったり買ったりすることなく、必要に応じて飲食物セットの内容に応じて温めたり冷やしたりといった簡単な作業を行うだけで、気軽にリモート飲み会を楽しむことができる。
【0014】
即ち、居酒屋やレストラン等で開催される通常の飲み会やパーティーでは、幹事が開催場所(居酒屋やレストラン等)と、そこで提供される飲食物の内容(例えばコースやプラン)及び費用とを決定する。そして、幹事が飲み会やパーティーの開催前後の所定のタイミングで参加者から参加費を集金して精算する。
本サービスも、これと同様に、m人の幹事(以下、説明の便宜上、m=1とする)がリモート飲み会の開催前後の所定のタイミングで参加者から参加費を集金して精算する。つまり、参加者は、幹事から案内された参加費を所定の支払手法を用いて支払うことで、幹事から案内されたリモート飲み会に参加することができる。ここで、参加者が幹事に参加費を支払う際に用いられる支払手法は特に限定されない。現金の手渡し、クレジットカード等による金融機関口座からの引落とし、給与からの天引き等、あらゆる手法を用いることができる。
【0015】
ユーザは、パーソナルコンピュータやスマートフォン等の情報処理装置を操作することで本サービスの提供を受けることができる。本サービスを利用するユーザは、幹事としてリモート飲み会を企画することもできるし、参加者としてリモート飲み会に参加することもできる。
なお、通常の飲み会やパーティーと違って、幹事は必ずしもリモート飲み会に参加しなくともよいが(参加者にならなくともよいが)、以下、説明の便宜上、幹事は、リモート飲み会に参加する(参加者の一員になる)ものとする。つまり、幹事は、幹事として本サービスを利用しながら、同時に参加者として本サービスを利用することになる。
以下、本明細書では、ユーザが幹事の立場で本サービスを利用するために用いる情報処理装置のことを「幹事端末」と呼ぶ。また、ユーザが参加者の立場で本サービスを利用するために用いる情報処理装置のことを「参加者端末」と呼ぶ。
したがって、幹事ではない一参加者は、参加者端末を単に使用する。一方、幹事は、参加者でもあるため、幹事の立場では幹事端末を使用し、参加者の立場では参加者端末を使用する。実際には、幹事にとって、幹事端末と参加者端末とは同一機器であることが多いと想定される。ただし、本例では理解を容易なものとすべく、幹事端末と参加者端末とは別機器であるものとして説明する。
【0016】
幹事端末及び参加者端末には、本サービスを利用可能とする専用のアプリケーションソフトウェア(以下、「専用アプリ」と呼ぶ)がインストールされている。幹事及び参加者の夫々は、専用アプリを起動させることにより、幹事又は参加者として本サービスが利用することができる。
なお、幹事及び参加者が本サービスを利用する際、専用アプリのインストールは必須ではない。例えば幹事端末及び参加者端末の夫々のブラウザ機能を用いて、本サービスを利用可能とする専用のウェブサイト(以下、「専用サイト」と呼ぶ)にアクセスすることで本サービスを利用することもできる。以下、幹事が「幹事端末を操作する」といった表現は、幹事が専用アプリ又は専用サイトを介して本サービスを利用することを意味するものとする。また、参加者が「参加者端末を操作する」といった表現は、参加者が専用アプリ又は専用サイトを介して本サービスを利用することを意味するものとする。
【0017】
図2には、本サービスの流れの一例が示されている。ここで、ある会社のあるプロジェクトのキックオフミーティングがオンラインで開催されることになったとする。なお、この会社は、本サービスを初めて利用するものとする。
【0018】
キックオフミーティングの幹事は、幹事端末2を操作して、リモート飲み会をオーダーする(ステップS1)。
具体的には、まず幹事は、自身が所属する会社の情報(以下、「企業プロフィール」と呼ぶ)を本サービスに登録する。なお、企業プロフィールとしてどのような情報を登録するかについては特に限定されないが、幹事が所属する会社に関連するあらゆる情報を登録することができる。
ここで、図3の(A)には、企業プロフィールとして本サービスに登録される情報の具体例が示されている。即ち、企業プロフィールとしては、社員の平均年齢、男女比率、業種、NG食材(使用を避けてほしい食材)、アレルギー(アレルギー原因食材)、その他(例えば個別事情、宗教や主義に関する事情等)が挙げられる。このように、本サービスでは、企業プロフィールとして、例えば年齢層、男女比率、ヴィーガン、ハラルの有無、アレルギー情報等をも登録しておくことができる。これにより、サービス提供者SAは、本サービスの内容を充実させることができるだけでなく、マーケティング活動、アレルギー対応、キャンペーン告知等に企業プロフィールを活用することができる。
なお、NG食材、アレルギー、その他は、参加者に応じて変化する事項であるので、企業プロフィールで登録されることは例示に過ぎず、当然ながら、リモート飲み会毎に登録されてもよいし、各参加者の夫々により個別に登録されてもよい。
【0019】
図2に戻り、企業プロフィールが登録されると、飲食物セットのプランの一覧が幹事端末に表示される。図3の(B)には、「プラン一覧」として幹事端末に表示される、飲食物セットのプランの一覧の具体例が示されている。
また、図3の(C)には、「あなたにおすすめプラン」として幹事端末に表示される、飲食物セットのプランの一覧の具体例が示されている。「あなたにおすすめプラン」とは、登録された企業プロフィールの内容や、過去のオーダー履歴に基づいて、その会社あるいはその参加者にとって好適なプランとしてリコメンドされるものをいう。具体的には例えば、上述した図3の(A)の企業プロフィールのうち、NG食材、アレルギー、及びその他の情報が考慮されたプランが、「あなたにおすすめプラン」として幹事端末に表示される。
これにより、その会社やその参加者に合わせた飲食物セットのプランが提案される。これにより、幹事は、リモート飲み会を開催する度に飲食物セットのプランを選択する手間を省くことができる。
【0020】
また、本サービスでは、幹事がリモート飲み会をオーダーする際、そのリモート飲み会の利用シーンとして、リモート飲み会の趣旨や目的を指定することができる。具体的には例えば、図3の(D)に示すような画面が幹事端末に表示される。即ち、幹事は、「ノリノリ」、「派手に飲みたい」、「真面目な会」、「初対面」、「ビジネス」、及び「ランチ」と夫々表記されたボタン(ソフトウェアボタン)のうちいずれか1以上のボタンを押下する操作を行う。
また、図示はしないが、幹事は、配送される飲食物セットの態様をカスタマイズすることができる。具体的には例えば、包装箱の装飾を選択することもできる。この場合、楽しい感じ、派手な感じ、落ち着いた感じ、シンプルな感じなど、様々なタイプの装飾を選択することができる。
さらに、所定のロゴが付されたコースター等を包装箱の中に入れることもできる。これにより、例えば本サービスを利用して、ある参加者の誕生日パーティーをリモート飲み会で行う場合、主役となる参加者に配送される飲食物セットの包装箱のみを派手なデザインのものにすることもできる。また、「Happy Birthday」というロゴが付された小物を、主役となる参加者に配送される飲食物セットの包装箱の中にのみ入れることもできる。
なお、図3の(D)には、「ランチ」と表記されたボタンが押下された例が示されている。この場合、登録された企業プロフィールの内容の他に、リモート飲み会がランチであることが考慮されたプランが、「あなたにおすすめのプラン」として幹事端末に表示される。
【0021】
リモート飲み会のプランの一覧は、選択可能な態様で幹事端末に表示される。具体的には例えば、図3の(B)及び(C)に示すように、「ご注文はこちらから」と表記されたボタンが幹事端末に表示される。幹事が「ご注文はこちらから」と表記されたボタンを押下すると、リモート飲み会のプランが決定する。なお、「詳細はこちら」と表記されたボタンが押下されると、リモート飲み会のプランの詳細な情報(図示せず)が幹事端末に表示される。
【0022】
上述した例では、幹事が所属する会社が本サービスを初めて利用してリモート飲み会をオーダーすることを前提としている。これに対して、過去にリモート飲み会をオーダーした実績のある会社に所属する幹事は、オーダーの履歴を利用した簡易な手法によりオーダーすることもできる。以下、このようなオーダーのことを「再オーダー」と呼ぶ。
具体的には例えば、図3の(E)に示すような、リモート飲み会毎のステータスを示す画面が幹事端末に表示される。幹事は、対象となるリモート飲み会について、「再オーダー」と表記された項目のチェックボックスにチェックを入れる。これにより、幹事は、過去と同じ内容で容易に再オーダーすることができる。
例えば、前回と同じ参加者、同じ飲食物セットでオーダーしたいような時に再オーダーを利用する。この場合、各参加者に対しては、前回のリモート飲み会の内容が自動入力された申込フォームが送信される。申込フォームを受信した参加者は、必要に応じて配送日程やドリンクプラン等を変更することができる。そして、内容に問題なければ所定の返信用のボタン(例えば「OK」と表記されたボタン)を押下するだけで申込みを完了させることができる。
なお、図3の(E)の例では、過去にオーダーしたが結果的に見送り(キャンセル)になった、「キックオフパーティー」という名称のリモート飲み会が、再オーダーの対象として選択されている。
【0023】
図2に戻り、幹事は、リモート飲み会をオーダーする際、そのリモート飲み会の参加者を登録する。リモート飲み会の参加者が登録されると、幹事によるリモート飲み会のオーダーが受付けられる。なお、このタイミング(オーダーが受付けられるタイミング)で登録される参加者の情報は特に限定されないが、後述する申込フォームの宛先となるメールアドレスが少なくとも登録される。
【0024】
本サービスでは、リモート飲み会のオーダーが受付けられると、そのリモート飲み会のn人の参加者(本例ではm人の幹事含む)への通知が夫々行われる(ステップS2)。
具体的には、リモート飲み会の参加者として登録された者に対して、所定の申込フォームが送信される。この申込フォームには、リモート飲み会の参加者が事前に取得しておくべき情報(例えば開催目的や開催日程等)や、参加者に飲食物セットを配送するサービス提供者SAが事前に取得しておくべき情報(例えば配送先や配送希望日時等)を入力する欄等が含まれる。
【0025】
図4及び図5には、リモート飲み会の参加者に送信される申込フォームの具体例が示されている。なお、図4の(A)及び(B)、図5の(A)乃至(C)の夫々に示す画面は、全体で1つの申込フォームを形成する。つまり、参加者は、参加者端末に表示された画面をスライドさせながら、入力欄に入力する操作や、選択ボタンを押下する操作を行うことで申込フォームを完成させる。なお、申込フォームにおいて入力され又は選択される情報は特に限定されない。例えば参加者に関する情報(以下、「参加者情報」と呼ぶ)や、リモート飲み会に対する要望や問い合わせ(以下、「要望等」と呼ぶ)が含まれる。
【0026】
具体的には例えば、図4の(A)に示すように、リモート飲み会の参加者が事前に取得しておくべき情報として、主催する組織の名称(会社名)、開催日程、プランの内容(飲食物セットの内容)等が表示される。参加者は、図3の(A)に示す画面の内容を閲覧することで、リモート飲み会の内容を把握することができる。
【0027】
また例えば、図4の(B)に示すように、参加者に飲食物セットを配送するサービス提供者SAが事前に取得しておくべき情報の入力フォームとして、年齢認証の有無、及びドリンクプランの夫々を選択するためのボタンが表示される。参加者は、図4の(B)に示す入力フォームに所定の入力操作(例えばボタンを押下する操作)を行う。
【0028】
また例えば、図5の(A)に示すように、参加者に飲食物セットを配送するサービス提供者SAが事前に取得しておくべき情報の入力フォームとして、参加者情報(図5の(A)の例では「お客様情報」)の入力欄が表示される。参加者は、図5の(A)に示す入力フォームに所定の入力操作(例えば入力欄に参加者情報を入力する操作)を行う。
具体的には例えば、参加者は、参加者情報として、参加者の姓名、姓名のふりがな、メールアドレス、電話番号等を入力する。なお、メールアドレスは、申込フォームの送受信用に既に用いられているものと異なるサブアドレスとして登録することができる。
【0029】
また例えば、図5の(B)及び(C)に示すように、参加者に飲食物セットを配送するサービス提供者SAが事前に取得しておくべき情報の入力フォームとして、参加者情報(図5の(B)及び(C)の例では「配送先のご住所と日程」)の入力欄が表示される。参加者は、図5の(B)及び(C)に示す入力フォームに所定の入力操作(例えば入力欄に参加者情報を入力する操作)を行う。
【0030】
具体的には例えば、参加者は、参加者情報として、飲食物セットの配送先に関する情報(郵便番号、都道府県、市区町村、番地等、建物名・部屋番号)、配送日程(配送日、配送時間)、及び要望を入力する。ここで、「要望」には、リモート飲み会に対する種々の要望を入力することができる。具体的には例えば、飲食物セットに対する要望として、嫌いな食べ物、アレルギーに関する情報、思想信条に基づく情報等を入力することができる。そして、要望として入力された内容が考慮された飲食物セットがその参加者に配送される。つまり、幹事により基本的なプランが選択されるが、そのプランの飲食物セットの内容はすべての参加者について完全同一ではなく、参加者夫々の要望に応じて内容を柔軟に変化させることができる。例えば、幹事により選択された飲食物セットのプランにはエビが含まれる場合、エビに対してアレルギーを持つ参加者は、申込フォームの「要望」にその旨を入力する。これにより、その参加者に配送される飲食物セットについてのみエビが含まれないようにする(例えば代替食材として他の海産物が含まれるようにする)ことができる。
【0031】
このように、本サービスでは、申込フォームに入力された情報が参加者情報として登録されるので、次回の申込時に入力内容を自動反映させることができる。その結果、参加者の利便性を向上させることができる。
【0032】
参加者は、申込フォームのうち、「利用規約」と表記されたリンクボタンを押下することで表示される利用規約を確認する。そのうえで、「利用規約について同意する」という表記の左脇に表示されたチェックボックスにチェックを入れる。すると、「次へ」と表記されたボタンがアクティブになる。そして、参加者が「次へ」と表記されたボタンを押下すると、申込フォームがサービス提供者SAに送信される。具体的には、参加者端末に入力された情報が、サービス提供者SAにより管理される情報処理装置(例えば図7のサーバ1)に送信される。
【0033】
図2に戻り、本サービスでは、申込フォームに入力された内容に基づいて、リモート飲み会が開催される前の所定のタイミングで、参加者に飲食物のセットが配送される(ステップS3)。そして、本サービスの特徴として、リモート飲み会のオーダーが受付けられてから、飲食物セットが配送されるまでの間、幹事の支援が行われる。即ち、幹事と参加者との間で形成される1対nの関係において生じ得る、幹事の不安を解消させるための支援が行われる。
具体的には、図6に示すように、幹事端末には、幹事を支援するための情報として、リモート飲み会の開催日、リモート飲み会の名称、飲食物セットのプラン、申込フォームへの入力の状況、参加者からの要望等に対する対応の状況、及び飲食物セットの配送の状況等に関する情報が表示される。申込フォームへの入力の状況は、「入力済」又は「未入力」と表示されるとともに、参加者全体に対する入力済の割合と、未入力の割合とが円グラフで表示される。また、図示はしないが、円グラフには、「入力済の割合」及び「未入力の割合」ではなく(又はそれとともに)、「入力済の人数」及び「未入力の人数」が表示されてもよい。
これにより、幹事は、幹事端末に表示された情報を視認することで、申込フォームへの入力の状況を参加者毎に確認することができる。その結果、例えば幹事は、住所や配達時間等の情報の入力が完了の有無、飲食物セットのオーダーの有無、飲食物セットの配送の状況といったような、従来であれば当然の如く幹事が抱えることとなる心配事がなくなる。つまり、申込フォームへの入力が完了しているかどうかについて不安を抱えながら申込フォームへの入力締切日を待つ必要がなくなる。また、サービス提供者SAに対する問い合わせの件数(量)が減ることも期待できる。
【0034】
また例えば、幹事と参加者の関係が、上司と部下の関係にあったり、サプライヤーとバイヤーの関係にあったりする場合がある。このような場合、両者の人間関係やその時々の空気感等により、幹事側から参加者側に積極的に申込フォームの入力の状況を確認したり、必要に応じて入力を催促したりすることが容易にできない場合や、気を揉んでしまう場合が多くある。
【0035】
これに対して、本サービスでは、参加者に対して、申込フォームへの入力を催促するためのメール等が自動で送信されるように設定することができる。また、参加者に対する入力の催促を、幹事が主体となって直接的に行った方が良い結果が得られることが予想される場合には、申込フォームへの入力を催促するためのメール等が自動で送信されないように設定することもできる。
具体的には例えば、図6に示すような画面が幹事端末2に表示される。
幹事は、幹事端末に表示された画面を視認するだけで、リモート飲み会の参加者の夫々の氏名、メールアドレス、申込フォームの自動催促の有無、飲食物セットに対する参加者からの要望等、及び飲食物セットの配送の状況を把握することができる。
【0036】
ここで、申込フォームの自動催促の有無については、参加者毎に自動催促の項目に配置された切替スイッチのONとOFFとを切り替えて設定することができる。つまり、「ON」が設定されている場合には、その参加者に対して申込フォームの自動催促が行われる。
参加者に対する催促の手法は、特に限定されず、例えばメールやアラートにより報知する手法を採用することもできる。これに対して、「OFF」が設定されている場合には、申込フォームの自動催促が行われない。
これにより、例えば申込フォームへの入力の状況が未入力だからといって闇雲に催促すると逆効果となる場合もある。つまり、人間関係や温度感によっては幹事から直接的に催促した方が良い結果が得られることが予想される場合があるので、そのような場合に柔軟に対応することができる。なお、図6の例では、6名の参加者のうち「岩崎」という参加者の自動催促のみが「OFF」と設定されている。
【0037】
また、飲食物セットに対する参加者からの要望等については、要望等の有無、解決済みかどうか等が表示される。このような参加者からの要望等は、対応履歴として管理される。
具体的には例えば、「飲食物セットに炭酸系のドリンクを加えないで欲しい」、「飲食物セットにエビやカニを入れないで欲しい」、といった参加者からの要望等に対して、「解決」又は「未解決」と表示される。
また、参加者とサービス提供者SAとの間で具体的にどのようなやり取りがあったのかを幹事側で閲覧することもできる。なお、この閲覧については、アクセス制限を設けることもできる。
また、幹事は、必要に応じてコメント(図示せず)を入力することもできる。これにより、幹事の不安が解消されると当時に、参加者からの要望等が解決されたかどうかを容易に確認することができる。また、サービス提供者SAに対する種々の問い合わせの件数を減らすことができる。
【0038】
また、飲食物の配送の状況については、配送完了の有無、送り状の番号等が表示される。例えば図6に示すように、配送状況(送り状)の項目に送り状番号のリンクボタンB1乃至B3を設けて、配送を担当する運送会社の配送状況を確認したり、必要に応じて問い合わせをしたりすることもできる。
この場合、例えば「持ち戻り〇回」といった情報を幹事が把握することもできるので、必要に応じて幹事が参加者に代わって飲食物セットの配送先を変更する等の手続きを行うこともできる。
これにより、リモート飲み会が開催されても飲食物セットが届かないといったトラブルや、運送会社の再配送の手間を削減することができる。
【0039】
以上のように、本サービスによれば、幹事と参加者との間で形成されるm対nの関係において生じ得る幹事の不安を解消させることができる。
【0040】
図7は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバを含む、情報処理システムの構成を示す図である。
【0041】
図7に示す情報処理システムは、サーバ1と、幹事端末2と、参加者端末3-1乃至3-nと、運送会社サーバ4とを含む。
なお、上述したように、本実施形態では幹事は1人(m=1)とされているため、幹事端末2は1台のみ図7に示されているが、幹事がm人(mはnより小さい2以上の整数値)の場合、m台の幹事端末2が情報処理システムに設けられる。
また、幹事は、参加者の立場では、参加者端末3-k(kは1乃至nのうち任意の整数値)を操作するものとし、説明の便宜上、図6においては、幹事端末2と参加者端末3-kとは別機器として別々に描画されている。しかしながら、実際には、幹事により操作される幹事端末2と参加者端末3-kは同一機器であることが多いと想定される。
また、運送会社も複数存在する場合があり、その場合には、運送会社の数だけ運送会社サーバ4が設けられる。
【0042】
サーバ1と、幹事端末2と、参加者端末3-1乃至3-nと、運送会社サーバ4とは、インターネット(Internet)等のネットワークNWを介して相互に接続されている。なお、ネットワークNWは、その形態は特にインターネットに限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)等を採用することもできる。
【0043】
サーバ1は、サービス提供者SAにより管理される情報処理装置である。サーバ1は、幹事端末2、及び参加者端末3-1乃至3-nの各動作を管理する。また、サーバ1は、運送会社サーバ4から提供される情報(例えば飲食物セットの配送状況を示す情報)を取得する。
【0044】
幹事端末2は、リモート飲み会の幹事により操作される情報処理装置である。幹事端末2は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0045】
参加者端末3-1乃至3-nの夫々は、リモート飲み会のn人の参加者の夫々により操作される情報処理装置である。なお、参加者端末3-1乃至3-nの夫々を個別に説明する必要がない場合、これらをまとめて「参加者端末3」と呼ぶ。参加者端末3は、例えばスマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等で構成される。
【0046】
運送会社サーバ4は、運送会社(図示せず)により管理される情報処理装置である。運送会社サーバ4は、運送会社により行われる飲食物セットの配送状況を提供する。
【0047】
図8は、図7の情報処理システムのうち、サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0048】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memoy)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、入力部16と、出力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0049】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0050】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、入力部16、出力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0051】
入力部16は、各種ハードウェアボタン等で構成され、操作者の指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部17は、液晶等のディスプレイにより構成され、各種画像を表示する。
【0052】
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNWを介して他の装置(幹事端末2、参加者端末3、及び運送会社サーバ4等)との間で行う通信を制御する。
【0053】
ドライブ20は、必要に応じて設けられる。ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア40が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア40から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア40は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0054】
このような図7のサーバ1の各種ハードウェアと各種ソフトウェアとの協働により、サーバ1で後述する各種処理の実行が可能になる。
なお、図示はしないが、図7の情報処理システムのうち、幹事端末2、及び参加者端末3等も、図8に示すハードウェア構成を有している。このため、幹事端末2、及び参加者端末3のハードウェア構成についての説明は省略する。但し、幹事端末2、及び参加者端末3が、スマートフォンやタブレットで構成される場合には、入力部16及び出力部17として、タッチパネルを有している。
【0055】
図9は、図8のサーバにより実行が制御される処理のうち、エンゲージメントに関する解析処理(エンゲージメントアナリステック処理)を実現させる機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0056】
「エンゲージメントに関する解析処理」は、リモート飲み会が開催される場合に、サーバ1のCPU11により実行される処理の1つである。
本サービスが適用される際にサーバ1では、以下に示すような処理が実行される。
具体的には、幹事によりリモート飲み会が企画されると、飲食物セットのオーダーを受付ける処理、リモート飲み会の開催を参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNに通知する処理、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNからの申込みを受付ける処理、飲食物セットの配送の制御する処理が実行される。
その後、実際に実施されるリモート飲み会の中で「エンゲージメントに関する解析処理」が実行される。
【0057】
図8に示すように、サーバ1のCPU11においては、エンゲージメントに関する処理が実行される場合には、オーダー受付部101と、申込受付部102と、申込状況提示部103と、情報取得部104と、状況検出部105と、エンゲージメント情報生成部106と、出力制御部107と、が機能する。
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、参加者DB181と、注文DB182と、エンゲージメント情報DB183等が設けられている。
参加者DB181には、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNに関する情報が記憶されている。参加者に関する情報は、例えば夫々の参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの個人情報(住所、氏名、連絡先等)、参加者が属する組織に関する情報、例えば会社のプロフィール等、飲食物セットを配送するための情報を含む。
注文DB182には、運送会社に関する情報、参加者SN-1、SN-2、幹事KNからオーダーされた飲食物セットの受注情報、運送会社への飲食物セットの発注情報、運送会社が飲食物セットの配送を受注した受注情報、飲食物セットの配送状況を示す情報等が記憶される。
【0058】
オーダー受付部101は、リモート飲み会の開催に関する情報と、リモート飲み会のn人の参加者(この例では参加者SN-1乃至SN-3、幹事KN等)の夫々の参加者情報と、n人の参加者の夫々に配送される飲食物セットのプランに関する情報とを受付け、注文DB182に記憶する。
【0059】
申込受付部102は、オーダー受付部101により受付けられ、注文DB182に記憶された情報に基づいて、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNがリモート飲み会に参加するために必要となる情報を、夫々の参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNに提示するとともに、夫々の参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNにより申込フォームに入力された情報(リモート飲み会に参加する旨及び飲食物セットの配送の手配の申込みを含む情報)を受付ける。
具体的には例えば、申込受付部102は、図7の参加者端末3-1乃至3-3の夫々に表示された、図4及び図5の申込フォームに対して夫々入力された情報を夫々受付ける。
【0060】
申込状況提示部103は、申込受付部102による受付状況と、飲食物セットの配送状況とを幹事に提示する。
具体的には例えば、申込状況提示部103は、図7の幹事端末2に図6の画面を表示させる制御を実行する。
【0061】
また、申込状況提示部103は、申込受付部102による受付状況として、リモート飲み会の参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々による申込フォームへの入力状況を、所定のグラフの形式により幹事に提示する。
具体的には例えば、申込状況提示部103は、リモート飲み会の参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々による申込フォームへの入力状況を、図6の右上に示す円グラフにプロットさせる。
【0062】
また、申込状況提示部103は、飲食物セットの配送を行う運送会社により提供される、飲食物セットの配送状況を示す情報にアクセスするための情報を提示する。
具体的には例えば、申込状況提示部103は、運送会社により提供される、飲食物セットの配送状況を示す情報にアクセス可能なリンクボタンB1乃至B3を、図6の画面の配送状況(送り状)の項目に表示する制御を実行する。
【0063】
情報取得部104は、リモート飲み会で会話する参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の端末から映像、音声及び端末への操作のうちの少なくとも1つの情報を取得する。
具体的には、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の端末(幹事端末2及び参加者端末3等)には、カメラ、マイク、キーボード等が備えられており、リモート飲み会では、カメラにより撮像された参加者の映像、マイクにより収音される参加者の会話の音声や参加者の周囲の音、キーボードに参加者が入力したキーの情報(イイネボタン操作回数)等が情報取得部104により取得され、エンゲージメント情報DB183に記憶される。
【0064】
状況検出部105は、リモート飲み会で会話する参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の端末(幹事端末2及び参加者端末3等)から取得される映像、音声及び端末への操作のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の状況を検出する。
具体的には、状況検出部105は、エンゲージメント情報DB183に記憶された参加者の映像、参加者の会話の音声や参加者がキーボードに入力したキーの情報(イイネボタン操作回数、投げ銭の数等)から、夫々の参加者の顔の表情、参加者の声のボリューム、声のトーン、発言回数、コメント数、飲食物セットの減り具合等の状況を検出する。
【0065】
エンゲージメント情報生成部106は、参加者の夫々の状況を、予め設定された1以上の指標(笑顔度、コミット度、イイネボタン操作回数等の指標)に基づいて数値化し、数値化された参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の状況に基づいて、リモート飲み会におけるエンゲージメント(参加者の反応)の度合いを示す情報(数値全体に対する割合等)を、エンゲージメント情報として生成する。
具体的には、エンゲージメント情報生成部106は、後述するエンゲージメントの幾つかのカテゴリ毎に1以上の指標を設定し、夫々の指標毎に数値を求め、リモート飲み会が進行する時刻に対応させてエンゲージメント情報DB183に記憶する。
エンゲージメント情報生成部106は、リモート飲み会の進行に沿って複数回、エンゲージメント情報(エンゲージメント関する1以上の指標の評価値(図10参照)を夫々生成する。指標の評価値は、全体の中のその人の数値の割合を生成する他、キー操作の回数等のように実際の数値をそのまま使うこともある。
リモート飲み会の進行に沿って複数回とは、例えば5分間隔、10分間隔、30分間隔等であるが、これ以外の間隔やタイミングであってもよい。
【0066】
出力制御部107は、エンゲージメント情報生成部106により生成されたエンゲージメント情報を外部の装置、例えば幹事端末2に出力する。
具体的には、出力制御部107は、エンゲージメント情報DB183に記憶されている夫々の指標毎の数値を、幹事端末2に出力し、図1に示した幹事端末2の画面にグラフとして表示する。
【0067】
出力制御部107は、エンゲージメント情報生成部106によりリモート飲み会の進行に沿って複数回生成されたエンゲージメント情報の夫々を、リモート飲み会の進行に沿って提示する。
具体的には、出力制御部107は、リモート飲み会の進行に沿って例えば分毎に複数回生成されたエンゲージメント情報(エンゲージメント関する1以上の指標の数値)の夫々を、リモート飲み会の進行に沿ってグラフにより提示する。
【0068】
グラフは、縦軸に指標に応じた表示対象の数値を配置し、横軸に時刻と対応するリモート飲み会の進行スケジュールを配置したものである。出力制御部107は、グラフによりエンゲージメント情報を提示する。
具体的には、例えば17:00に業績発表、17:30に○×さんのプレゼン、18:30にゲーム、19:00に締めの挨拶等が提示される。
【0069】
なお、上述の例は、各部の処理結果の情報をその都度DBに記憶、読み出しする例を記載したが、より高速に処理を実行するために、各部が処理した結果を次の処理部に直接受け渡すようにしてもよい。
【0070】
ここで、図10を参照してエンゲージメントの指標について説明する。
図10は、エンゲージメントの指標の一例を示す図である。
エンゲージメントとしては、出席率、年齢、性別、地域、エリア、部署等といった事前情報がある。この他に、リモート飲み会の進行に合わせたエンゲージメントの指標として、図10に示すように、「enjoy」(楽しい)、「unederstanding」(相互に理解する)、「delicious」(美味しい)等の3つ(複数)のカテゴリ(要素)に分けて、夫々のカテゴリに指標を設定している。このようにエンゲージメントの要素を3つのカテゴリに分けることで、要素同士が相互に作用することを評価し易くすることができる。
【0071】
例えば「enjoy」というカテゴリは、ゲームやトークを通じて楽しいと感じたか、という観点で指標を設定している。
「enjoy」のカテゴリには、例えば笑顔度(顔の表情のうち喜怒哀楽の喜に相当する表情)、ワハハ度、投げ銭、イイネ、頑張れ、イマイチ、声のボリューム、声のトーン等の指標が設定されている。
【0072】
笑顔度の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者の画像から顔の部分の画像を切り出し、切り出した顔の部分画像をAI(Artificial Intelligence)により喜怒哀楽の喜に相当する表情が予め設定された笑顔度の基準のどの位置に相当するかを求める。
即ちエンゲージメント情報生成部106は、参加者の顔の表情から笑顔度(100%を満点としたうちの何%か)を算出する。
【0073】
ワハハ度の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者の音声をAI(Artificial Intelligence)により笑い声に相当する声紋が予め設定されたワハハ度の基準のどの位置に相当するかを求める。
即ちエンゲージメント情報生成部106は、参加者の音声からワハハ度(100%を満点としたうちの何%か)を算出する。
【0074】
ポイント(社内通貨等)が事前に参加者に付与されており、優れたプレゼンテーターや企画者に「投げ銭」をすることができる。参加者には、例えば一人50ポイント等が与えられており、それを会の最中に指定した人に自由に「投げ銭」することができる。
【0075】
投げ銭をもらったプレゼンテーターや企画者は、社員食堂や物品の購買等に使うことができる。投げ銭が積極的に使われているかは幹事端末2に常に表示されるので、これも会を楽しんでいるかの指標となる。この仕組みによりポイントが貰えることで、ゲームやプレゼンテーターのモチベーションを高めることができる。
【0076】
具体的な投げ銭の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のキーボードの所定の第1キー(相手を指定して投げ銭をするために割り当てられたキーでありアプリ画面の投げ銭キー等も含む)の操作回数を検出して、投げ銭をした人のポイントを受取る人に付与(移動)する。
即ちエンゲージメント情報生成部106は、参加者がキーの操作回数に応じて投げ銭を参加者に付与する。
【0077】
「イイネ」ボタン回数の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のキーボードの所定の第2キー(参加者毎にイイネ用に割り当てられたキーでありアプリ画面のイイネキー等も含む)の操作を検出して、イイネキーの操作回数を計数する。
「イマイチ」ボタン回数の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のキーボードの所定の第3キー(参加者毎にイマイチ用に割り当てられたキーでありアプリ画面のイマイチキー等も含む)の操作を検出して、イマイチキーの操作回数を計数する。
「頑張れ」ボタン回数の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のキーボードの所定の第4キー(参加者毎に頑張れ用に割り当てられたキーでありアプリ画面の頑張れキー等も含む)の操作を検出して、頑張れキーの操作回数を計数する。
即ちエンゲージメント情報生成部106は、参加者が「イイネ」、「イマイチ」、「頑張れ」の夫々の指標に対応するキーを操作した回数を計数する。
【0078】
声のボリューム、声のトーンの指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のテンションによって変化する音声の音量や音質を検出し、予め設定された基準に基づいて、検出された音量及び音質に応じたテンションの度合いを数値化する。一つの基準としては、ボリュームが大きく声のトーンが上がれば高得点となるように設定されている。
【0079】
「unederstanding」のカテゴリは、参加者が交流しあい、理解を深められたか、という観点で指標を設定している。
「unederstanding」のカテゴリには、例えばコミット度、相槌の数、発言回数、うなずきの数、コメント数等が設定されている。
【0080】
コミット度の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のキーボードの全てのキーの操作(タッチ数)を検出して、上記第1乃至第4キー以外のキー操作回数を計数する。
なお、コミット度の指標については、キー操作回数以外に、参加者が画面に映っていない時間もコミット度を判定する要素に加え、参加者が画面に映っていない時間を計数し、予め設定した時間の指標(所定時間)に基づいてコミット度を判定してもよい。
上記第1乃至第4キー以外のキー入力がゲームのコメント等を目的としている場合もあるため、リモート飲み会に関する情報(飲食物名、会の途中で行われるゲーム等のイベント名、参加者名、上記指標等)と紐づくコメント(飲食物名、イベント名、参加者名及び上記指標名の夫々に関連する文字列等)の入力はカウントを除外する設定にできる。
即ちエンゲージメント情報生成部106は、参加者のコミット度(100%を満点としたうちの何%か)の指標に対応するキーを操作した回数を計数する。
この会とは無関係なキーボードのタッチ数が多ければ多いほど、別の作業をしていて飲み会に集中できていないと判定され、コミット度の数値は低くされる。
【0081】
相槌の数、発言回数、うなずきの数の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者の音声から発言(文字列)を認識し、予め設定された基準(相槌、発言、うなずきに関する登録ワード)に基づいて、認識された発言の回数を計数する。例えば相槌の登録ワードは、例えば「うん」、「確かに」、「すごいね」等が含まれる。
なお、うなずきの音声に加えて、うなずいた動作もカウントしてもよい。
発言の回数の評価については、会の規模に応じて変動させるものとする。
例えば10人のトークのときと4人のトークのときでは10人のトークのときの方が一人あたりの発言回数は必然的に少なくなる。このためグループの母数によってMAXの評価を変動させる。
【0082】
コメント数の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者のチャットの投稿数から夫々の参加者毎にコメントを発した回数を計数する。なお、夫々の参加者の音声から夫々の参加者毎にコメントを発した回数を計数してもよい。
【0083】
「delicious」のカテゴリは、食事やお酒が美味しいと感じたか、という観点で指標を設定している。
deliciousのカテゴリには、例えば食事の進み具合・完食率、食事の話題の数、その場のアンケート等が設定されている。
【0084】
食事の進み具合・完食率の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者の画像から夫々の参加者が飲食物セットの各飲食物に何回箸を運んだかの回数を計数し、予め設定された一つの飲食物当たりの箸の運び数に基づいて、参加者が飲食物セットをどれくらい食べ進めているかを判定し、飲食物セット全体に対して食べ進めた割合(百分率(%))を完食率として数値化する。
なお、一つの飲食物当たりの箸の運び数は、皆が同じ食事を食べていることが前提になるが、当該飲食物を掲載しているプロバイダーのデータベースと紐付けて1食を何口で食べきるかを事前に得ておくものとする。
【0085】
食事の話題の数の指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者の音声を文字認識し、夫々の参加者毎に食事に関する発言をした回数を計数する。食事に関する発言は、例えば「美味しい」、「この料理の具材は何?」、「見た目がかわいい」等の所定の文言(文字列)を予めエンゲージメント情報DB183に登録しておくものとする。
【0086】
その場のアンケートの指標について、エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者の端末の画面にチャットボットのキャラクターを出現させて、「食事はどうですか?星の数で評価してね」等と会の最中にタイムリーにアンケートを実施する。
エンゲージメント情報生成部106は、夫々の参加者について、アンケートに対して星を入力した数を計数する。
【0087】
エンゲージメント情報生成部106により各カテゴリの指標毎に数値化されたエンゲージメント情報(盛り上がり具合や満足度等の数値)として、エンゲージメント情報DB183に記憶される。
【0088】
出力制御部107は、エンゲージメント情報DB183に記憶された指標毎の数値を集計して、総合的に評価した値を時刻毎のエンゲージメントとして幹事端末2に出力し、幹事端末2にエンゲージメントが表示される。
【0089】
ここで、図11を参照してエンゲージメントの表示例を説明する。
図11は、エンゲージメントの表示例を示す図である。
幹事端末2には、図11に示すように、エンゲージメント画面200が表示される。
エンゲージメント画面200には、上記指標のタブ201と、夫々の指標の数値202と、選択した指標のグラフ203と、達成率204と、リモート飲み会の参加者のサムネイル映像205(小動画)とが表示される。
【0090】
この例では、グラフ203は、笑顔度のグラフ(実線)とイイネの回数のグラフ(破線)が時間の経過とともに、重畳して表示される。
このように複数のグラフを重ねて表示することで、どのタイミングで参加者が笑い、そのときにイイネを連打したか、といったことを幹事SNが把握することができる。また、他の指標を組み合わせて表示させるもよい。
なお、例えば参加者の映像205のうち所定の映像205をクリック操作することで、その参加者の映像が拡大表示されると共に、その映像に隣接して、その参加者について分析されたエンゲージメント情報(笑顔度やイイネの回数等の数値)が上記グラフの形態で幹事端末2に表示されるので、幹事KNは、個々の参加者の分析結果(個人単位の分析結果)を閲覧して参加者の夫々の盛り上がり具合や満足感等を確認することができる。上記グラフは、折れ線グラブの他、棒グラフでもよく、分析結果の数値を入れた表の形態で表示してもよい。
【0091】
ここで、グラフについて説明する。
エンゲージメント情報生成部106により生成される指標は、出力制御部107により幹事端末2へ出力されてその画面に数値やグラフで表示される。
【0092】
図11のエンゲージメント画面200には、総合評価として「トータルエンゲージメント」として達成率204が表示される。その構成要素として上記に記載した指標のタブ201と数値202が表示される。表示は100%のうちの何%かという数値とグラフで表される。
【0093】
また、このエンゲージメント画面200のグラフでは、横軸(時間軸)に会の節目毎のスケジュール(発表、プレゼン、挨拶、ゲーム等と、夫々を実施する時刻と)が表示されるので、会のどのスケジュールの項目のタイミングで指標の数値が伸びたのか一目で確認することができる。
【0094】
例えば、50人規模の会食回において、業績発表や○×さんのプレゼンでは「笑顔度」が30%であり、その後のゲームのイベントでは「笑顔度」が60%となり、リモート飲み会の場が最高に盛り上がっていることが分かる。
【0095】
この画面に示していないが、例えば出し物の一発芸では「ワハハ度」が最も高いといった具合で確認が可能となる。時間の経過とそのときの内容毎に集計が可能なため、幹事KNは、次回の会に向けた改善策をより具体的に練ることができるようになる。
【0096】
続いて、図12を参照して実施形態の情報処理システムにおけるサーバ1の動作を説明する。図12は、サーバ1の動作を示すフローチャートである。
【0097】
サーバ1では、ステップS11において、情報取得部104が、リモート飲み会で会話する参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の端末から映像、音声及び端末への操作のうちの少なくとも1つの情報を取得する。
【0098】
ステップS12において、状況検出部105は、リモート飲み会で会話する参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の端末(幹事端末2及び参加者端末3等)から取得される映像、音声及び端末への操作のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の状況を検出する。
【0099】
ステップS13において、エンゲージメント情報生成部106は、参加者の夫々の状況を、予め設定された1以上の指標(笑顔度、コミット度、イイネボタン操作回数等の夫々の閾値)に基づいて数値化し、数値化された参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の状況に基づいて、リモート飲み会におけるエンゲージメント(参加者の反応)の度合いを示す情報を、エンゲージメント情報として生成する。
【0100】
ステップS14において、出力制御部107は、エンゲージメント情報生成部106により生成されたエンゲージメント情報を外部の装置、例えば幹事端末2に出力する。
具体的には、出力制御部107は、エンゲージメント情報DB183に記憶されている夫々の指標毎の数値を、幹事端末2に出力し、図1に示した幹事端末2の画面にグラフとして表示する。
【0101】
以上のように実施形態の情報処理システムによれば、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々が飲食物セットNOを摂取しながら会話するリモート飲み会において、サーバが、夫々の端末2、3から取得される映像、音声及びキー情報等に基づいて、参加者SN-1乃至SN-3、幹事KNの夫々の顔の表情、笑い声、イイネボタンの操作回数等の状況を検出する。
そして、サーバが、その状況を1以上の指標(笑顔度、コミット度、イイネボタン操作回数の閾値に基づいて数値化しエンゲージメント情報(盛り上がり具体や満足度等の数値)を生成し、出力制御部107から幹事端末2に出力するので、幹事KNがエンゲージメント情報を閲覧することで、進行中のリモート飲み会の状況を正しく把握することができる。
即ち、リモート飲み会がインターネット等を経由して行われるという特性を活かして、エンゲージメントが高まったかどうかを、幹事KNが進行中のリモート飲み会の状況を正しく把握することができる。
幹事KNがエンゲージメントを正しく把握できるので、幹事KNの成果がより明確になるだけでなく、次回の会をより充実したものに改良していくことが可能になる。
【0102】
以下、サーバ1における他の機能について説明する。
まず、コンバージョン率分析機能について説明する。
各指標が最も高まったタイミングを時間軸に沿って振り返ることができる。
図11のエンゲージメント画面200において、例えば「イイネ」の指標のグラフを見ると、「イイネ」の数値は、歓談会のタイミングに最も多かったことから、どのような話題が話されていたのかなど掘り下げて分析できる。
【0103】
クロスセル機能について説明する。
図11のエンゲージメント画面200に示したように、「イイネ」、「笑顔度」等の複数の指標を選択して、夫々の指標の数値をグラフの形態で同時に表示した場合、スケジュールのどこで反応が上がったかを比較することができる。
例えばエンゲージメントが高い理由を知りたいときに詳細を確認することができる。例えば、18時30分の「ゲーム」の時間にエンゲージメントが高ければ、録画記録を閲覧する等して、どのようなゲームを行ったタイミングでエンゲージメントが高まったのかを詳細に確認することができる。
【0104】
セグメント機能について説明する。
セグメント機能は、所定の期間(例えば1年)のうち、選択した期間(例えば10月から12月等)の中で、開催されたリモート飲み会について、エンゲージメント情報DB183に記憶されているリモート飲み会のログやリポートに基づいて、検索や分析を行うことができる機能である。
このセグメント機能では、年間でどの部署が最も会を開催しているのか調べたければ、期間に加えて部署を選択して検索すると、表示される。
また、このセグメント機能を使って全体の状況把握を行うこともできる。
例えば直近1年間でオンライン飲み会の参加率は上がったのか下がったのか、エンゲージメントは、高まったのか低下しているのかを直感的に把握できる。
「部署毎の飲み会開催率」、「部署内の飲み会参加年齢層」等、懇親会実施状況を見える化して一元管理することが可能となる。
この分析結果を活用して、例えば懇親会用の予算が余っていれば、ピンポイントに開催や参加を促す通知を送ることができる。
【0105】
目標に対する達成度表示機能について説明する。
事前にKPI(Key Performance Indicator)の目標値を設定しておくと、達成したかどうかがわかるようになっている。例えば、エンゲージメント80%目標としていれば、「楽しい70%」、「理解60%」、「美味しい90%」等、それぞれの項目の数値が表示され、そのトータルのエンゲージメント数値が目標に達しているかどうかがわかる。
【0106】
ユーザ毎の分析機能について説明する。
例えば、部署、年齢など。例えば会社全体の飲みの時に、同じ部署や世代だけで会話していないかなどがわかる。
【0107】
アンケート結果を突合させると、より正確にエンゲージメントを計測することができる。例えば、「ワハハ度」が最も高かった企画でも、アンケートで点数が低ければエンゲージメントも下方修正される。
アンケートの表示は会の終了時に自動配信される他、会のパート毎にポップとして表示される。
「会を楽しんでいますか!?」
☆☆★★★
「お食事プレミアムモルツプランは美味しいですか!?」
☆★★★★
といった具合である。
評価内容は、直感的に右のように星の数などで評価できるようになっている。
タイムリーにアンケートを取ることで、返答率や精度を高めることができる。
センサが捉えた評価とアンケート評価との突き合わせにより、次回以降のセンサ評価の調整を行う。
例えば、笑顔度が高くても後のアンケートでは「楽しさ」の評価が低いことがある。この結果によりエンゲージメントが調整されると同時にAI学習により笑顔度の判定精度の調整が行われる。これは頬の緩み具合や目の動き方などの情報からなる「笑顔」の判定基準を調整するものである。また事後アンケートが実施されなくても、会の回数が増えるにつれて蓄積されていく「笑顔」のデータベースを基にして笑顔の判定の精度は向上していく。
【0108】
有料会員の優遇機能について説明する。
サービス提供者SAが提供するウェブサイトにおいて、参加者が有料会員としての契約をした場合、プレミアム会員となる。このようなプレミアム会員は、一般会員とはプランによって利用できるサービスが異なる。例えば「取得できる指標の項目数」、「分析できる項目数」等が一般会員よりも多く設定されている。またプレミアム会員には、サービス提供者SAよりリモート飲み会のレポートを配信するサービスも提供される。
【0109】
サービス提供者SAが提供するウェブサイトには、データベースが公開されている。例えばエンゲージメントの平均値、最高得点、その他指標の推移等である。
また、ウェブサイト上には、高得点だった会のゲームや企画がネタ帳として会員に承諾が得られた場合に公開される。具体的には、サービス提供者SAが幹事KNに協力を依頼し、承諾されることでネタ帳が公開される。
公開に協力した幹事KNには、食事の割引に使えるポイントなどが付与される仕組みになっている。
これにより、サイト閲覧者がネタ帳を参考に次回のオンライン飲み会をより盛り上げる情報を収集することが可能となる。
【0110】
お助け機能について説明する。
お助け機能は、会の盛り上げを幹事KNに代わって行ってくれる機能である。
サービス提供者SAが事前に作成したキャラクターが参加者端末SN-1乃至SN-3等の画面に登場し、場を盛り上げてくれる。
【0111】
例えば、歓談会のタイミングに話題が膨らまずエンゲージメントが伸び悩んでいるときに、幹事端末2のアプリ画面において、幹事KNが所定のボタンを操作すると、お助け機能が起動し、盛り上げの指示操作を行うことで、各参加者SN-1乃至SN-3等の画面にキャラクターを出動させることができる。
キャラクターは、自己紹介から始まり、料理の紹介やクイズの出題等を行いリモート飲み会を盛り上げる。
【0112】
盛り上げの指示の内容は、幹事端末2のアプリ画面に、例えば「料理のことを教えて」、「ゲームで場を盛り上げて」、「もういいよ」等の項目で、複数の候補から選択可能に表示されるので、幹事KNは、複数の候補の中から所望の盛り上げの指示の項目を選択して実行操作をすることで、キャラクターがその指示を実行する。
【0113】
さらに、会社内の共通ワードや流行語等、事前に盛り上がりそうなキーワードやフレーズをアプリに登録しておき、幹事KNがタイミングを見計らって登録されたキーワードやフレーズを喋らせることができる。
【0114】
以上本発明の情報処理装置の一実施形態について説明したが、本発明は上述した本実施形態に限るものではない。また、本実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙に過ぎず、本発明による効果は、本実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0115】
上記実施形態では、エンゲージメントを評価する指標を大きく3つのカテゴリに分けて、夫々のカテゴリの中に複数の指標があることを例示したが、夫々の指標は連動する。例えば「delicious」のカテゴリで食事の話題の数が多くなり、食事の話題で笑顔が増えれば、「enjoy」のカテゴリの笑顔度が上昇するため、食事の話題の数と笑顔度とがリンクしていると判定できる。このような指標の関連性をエンゲージメントの評価の一つの要素にすることで、食事がどれだけ「enjoy」の指標に寄与しているかを評価することができる。
【0116】
また例えば上述の実施形態では、幹事KNが飲食物セットのプランを選択することでリモート飲み会をオーダーするが、これに限定されない。幹事は、飲食物セットのプランの他に、飲食物を単品でオーダーすることもできる。幹事は、注文画面において、単品の飲食物、例えば串揚げ等のオーダー数量(本数)をプルダウンメニュー等から選択することで飲食物を単品でオーダーすることができる。
【0117】
また例えば、上述の実施形態では、ある会社に所属する参加者が参加するリモート飲み会の例が示されているが、これに限定されない。参加者は会社以外の組織に所属していてもよい。また、参加者は同一の組織に所属していなくてもよいし、何の組織にも所属していなくてもよい。また、幹事と参加者は同一の組織に所属している必要もない。
【0118】
また例えば、上述の実施形態では参加者による飲食物の摂取を対象としているが、これに限定されない。参加者による何らかのものの使用又は摂取を対象とすることができる。具体的には例えば、n人の参加者が1つのゲームを楽しむ場合に、そのゲームに使用する物がn人の参加者の夫々に配送されるようにすることもできる。
【0119】
また例えば、上述の実施形態では企業プロフィールを登録することとなっているが、これは必須ではない。例えば企業名のみを登録するだけでもよい。
【0120】
また例えば、上述の実施形態では、オーダーが受付けられるタイミングで、申込フォームの宛先となるメールアドレスが少なくとも登録されるが、これは必須ではない。例えばオーダーが受付けられるタイミングでメールアドレスが登録されなくてもよい。この場合、例えば申込フォームを表示させる所定のURL(Uniform Resource Locator)が参加者端末3に表示されるようにしてもよい。
【0121】
また、図7に示すシステム構成や、図8に示すハードウェア構成は、本発明の目的を達成するための例示に過ぎず、特に限定されない。
【0122】
換言すると、図9に示す機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは特に図9の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図9に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロック及びデータベースを、幹事端末2、参加者端末3、又は図示せぬ他の情報処理装置等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0123】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0124】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図8のリムーバブルメディア40により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア40は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini-Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図8のROM12や記憶部18に含まれるハードディスク等で構成される。
【0125】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0126】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば図9のサーバ1等)は、
n人(nは2以上の整数値)の参加者(例えば図1の参加者SN-1乃至SN-3、幹事SN等)の夫々が所定のネットワークを介して物(図1の飲食物セットNO等)を夫々使用又は摂取しながら会話する場(例えばリモート飲み会等)を支援する情報処理装置において、
前記場(例えばリモート飲み会等)で会話する前記n人の参加者の夫々の端末(図9の参加者端末2、幹事端末3等)から取得される映像、音声及び前記端末への操作のうちの少なくとも1つの情報に基づいて、前記参加者の夫々の状況を検出する状況検出手段(例えば図9の状況検出部105等)と、
前記参加者(例えば図1の参加者SN-1乃至SN-3、幹事SN等)の夫々の状況を、予め設定された1以上の指標(笑顔度、コミット度、イイネボタン操作回数の閾値)に基づいて数値化し、数値化された前記参加者の夫々の状況に基づいて、前記場(例えばリモート飲み会等)におけるエンゲージメントの度合いを示す情報を、エンゲージメント情報(盛り上がり具合や満足度等の数値)として生成するエンゲージメント情報生成手段(例えば図9のエンゲージメント情報生成部106等)と、
前記エンゲージメント情報生成手段により生成された前記エンゲージメント情報を外部の装置(例えば図9の幹事端末2等)に出力する出力制御手段(例えば図9の出力制御部107等)と、
を備える。
これにより、エンゲージメント情報を分析することで次回の飲み会のエンゲージメントを向上する参考とすることができる。
【0127】
前記エンゲージメント情報生成手段(例えば図9のエンゲージメント情報生成部106等)は、前記場の進行に沿って複数回、前記エンゲージメント情報を夫々生成し、
前記出力制御手段(例えば図9の出力制御部107等)は、
前記場の進行(予め設定されたスケジュール等)に沿って複数回生成された前記エンゲージメント情報の夫々を、前記場の進行に沿って提示する。
【0128】
これにより、例えば「オンライン飲み会」や「オンラインパーティー」等といったリモート飲み会の進行役である幹事KNは、会の進み具合に応じた盛り上がり状況を正しく把握することができるので、タイミングを見計らって余興を開催したりゲームをしたりしてリモート飲み会の場を盛り上げることができる。
【0129】
また、前記出力制御手段(例えば図9の出力制御部107等)は、
縦軸に前記指標に応じた表示対象の数値を配置し、横軸に時刻と対応する前記場の進行スケジュールを配置したグラフで前記エンゲージメント情報を提示する。
このように場の進行スケジュールに合わせてエンゲージメント情報をグラフの形態で表示することにより、幹事は、場の進行のタイミングに合わせた演出をすることで、場を盛り上げることができる。
【符号の説明】
【0130】
1・・・サーバ、2・・・幹事端末、3-1乃至3-n・・・参加者端末、4・・・運送会社サーバ、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、15・・・入出力インターフェース、16・・・入力部、17・・・出力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、104・・・情報取得部、105・・・状況検出部、106・・・エンゲージメント情報生成部、107・・・出力制御部、181・・・参加者DB、182・・・注文DB、183・・・エンゲージメント情報DB、NW・・・ネットワーク、B1乃至B3・・・ボタン、SK・・・幹事、SN-1乃至SN-3・・・参加者
図1
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