(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184196
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20221206BHJP
【FI】
B41J2/01 129
B41J2/01 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091904
(22)【出願日】2021-05-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】高山 治久
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 敦
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA23
2C056EB07
2C056EB13
2C056EB37
2C056EC14
2C056EC28
2C056FA10
2C056HA44
(57)【要約】
【課題】装置全体の大型化を抑制できるプリンタを提供する。
【解決手段】プリンタ1はヘッド10と照射装置50を備える。ヘッド10および照射装置50は印刷対象物Mに対して左右方向に移動する。照射装置50はヘッド10の右側に設けられる。照射装置50は直方体であり、下面に光源面50aが形成される。照射装置50は第一光源、第二光源を備える。第一光源は第一波長の光を発し、第二光源は第一波長と異なる第二波長の光を発する。第一光源および第二光源は光源面50aに設けられる。すなわち、第一光源および第二光源はいずれも左右方向においてヘッド10の右側に設けられる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷対象物が載置され、前記印刷対象物を第一走査方向に移動するプラテンと、
前記印刷対象物に対して、前記第一走査方向と交差する第二走査方向に相対移動し、光硬化性のインクを前記印刷対象物に吐出するヘッドと、
前記印刷対象物に対して、前記第二走査方向に相対移動し、前記インクが付着した前記印刷対象物に対して光を照射する照射装置とを備え、
前記照射装置は、
所定の第一波長の光を発する第一光源と、
前記第一波長と異なる第二波長の光を発する第二光源とを備え、
前記第一光源および前記第二光源は、前記第二走査方向において前記ヘッドの一方に設けられることを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
前記照射装置は、前記第二走査方向において前記ヘッドと並べられる一のランプであり、
前記ランプは、光源面を備え、
前記第一光源および前記第二光源は、前記光源面に設けられることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記第一光源は、複数の第一部分光源からなり、
前記光源面には、複数の前記第一部分光源が前記第一走査方向および前記第二走査方向のいずれか一方に一列に並べられた第一群列が複数設けられ、
前記第二光源は、複数の第二部分光源からなり、
前記光源面には、複数の前記第二部分光源が前記第一走査方向および前記第二走査方向の前記一方に一列に並べられた第二群列が複数設けられ、
複数の前記第一群列と複数の前記第二群列とは、前記第一部分光源と前記第二部分光源とが千鳥状に配置されるように前記第二走査方向に交互に並べられて前記光源面に設けられることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
【請求項4】
前記照射装置は、第一ランプと、第二ランプとを備え、
前記第一ランプは、第一光源面を備え、
前記第一光源は、前記第一光源面に設けられ、
前記第二ランプは、第二光源面を備え、
前記第二光源は、前記第二光源面に設けられ、
前記第二ランプは、前記第二走査方向において、前記第一ランプを挟んで前記ヘッドと反対側に位置することを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記照射装置は、前記第一光源が発する光および前記第二光源が発する光のうち一方ずつ切り替えて前記印刷対象物に対して照射することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のプリンタ。
【請求項6】
前記ヘッドは、紫外線が照射されることによって硬化する前記インクを吐出し、
前記照射装置は、前記印刷対象物に付着した前記インクに紫外線を照射することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のインクジェット式プリンタは、ドラムと記録ヘッドと複数の光源ユニットとを備える。ドラムは回動することにより用紙を搬送する。記録ヘッドはドラムの外周面に対向して配置される。記録ヘッドは紫外線硬化型インクを用紙に吐出する。複数の光源ユニットはそれぞれ用紙の搬送方向において記録ヘッドの下流側に配置される。複数の光源ユニットは互いに用紙の搬送方向に沿って並べられる。複数の光源ユニットは互いに異なるピーク波長の紫外線を発する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記インクジェット式プリンタでは、複数の光源ユニットが用紙の搬送方向に沿って並べられるので、上記インクジェット式プリンタの装置全体が大型化する可能性がある。
【0005】
本発明の目的は、装置全体の大型化を抑制できるプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプリンタは、印刷対象物が載置され、前記印刷対象物を第一走査方向に移動するプラテンと、前記印刷対象物に対して、前記第一走査方向と交差する第二走査方向に相対移動し、光硬化性のインクを前記印刷対象物に吐出するヘッドと、前記印刷対象物に対して、前記第二走査方向に相対移動し、前記インクが付着した前記印刷対象物に対して光を照射する照射装置とを備え、前記照射装置は、所定の第一波長の光を発する第一光源と、前記第一波長と異なる第二波長の光を発する第二光源とを備え、前記第一光源および前記第二光源は、前記第二走査方向において前記ヘッドの一方に設けられることを特徴とする。
【0007】
本態様によれば、照射装置において、波長の異なる複数の光源が第二走査方向においてヘッドの一方に設けられる。第二走査方向はヘッドが印刷対象物に対して相対移動する方向である。よって、プリンタは第二走査方向におけるヘッドの一方のスペースを有効活用し、装置全体の大型化を抑制できる。
【0008】
前記照射装置は、前記第二走査方向において前記ヘッドと並べられる一のランプであり、前記ランプは、光源面を備え、前記第一光源および前記第二光源は、前記光源面に設けられてもよい。
【0009】
プリンタは第二走査方向におけるヘッドの一方のスペースを更に有効活用し、装置全体の大型化を抑制できる。
【0010】
前記第一光源は、複数の第一部分光源からなり、前記光源面には、複数の前記第一部分光源が前記第一走査方向および前記第二走査方向のいずれか一方に一列に並べられた第一群列が複数設けられ、前記第二光源は、複数の第二部分光源からなり、前記光源面には、複数の前記第二部分光源が前記第一走査方向および前記第二走査方向の前記一方に一列に並べられた第二群列が複数設けられ、複数の前記第一群列と複数の前記第二群列とは、前記第一部分光源と前記第二部分光源とが千鳥状に配置されるように前記第二走査方向に交互に並べられて前記光源面に設けられてもよい。
【0011】
この場合、第一部分光源と第二部分光源との距離は、第一部分光源と第二部分光源とが格子状に配置されるように第一群列と第二群列とが交互に並べられる場合と比較して、長くなる。第一部分光源および第二部分光源において、光を発する際の互いの熱による影響が小さくなる。よって、例えば、熱による第一部分光源または第二部分光源の劣化を抑えることができる。また、プリンタは照射装置を長時間使用できる。
【0012】
前記照射装置は、第一ランプと、第二ランプとを備え、前記第一ランプは、第一光源面を備え、前記第一光源は、前記第一光源面に設けられ、前記第二ランプは、第二光源面を備え、前記第二光源は、前記第二光源面に設けられ、前記第二ランプは、前記第二走査方向において、前記第一ランプを挟んで前記ヘッドと反対側に位置してもよい。
【0013】
この場合、第一ランプおよび第二ランプはいずれも第二走査方向においてヘッドの一方に並べられる。よって、プリンタは第二走査方向におけるヘッドの一方のスペースを有効活用し、装置全体の大型化を抑制できる。
【0014】
前記照射装置は、前記第一光源が発する光および前記第二光源が発する光のうち一方ずつ切り替えて前記印刷対象物に対して照射してもよい。
【0015】
この場合、照射装置が光を照射している間のあるタイミングにおいて、印刷対象物には第一光源が発する光および第二光源が発する光のいずれか一方のみが照射される。この場合、各光源からの輻射熱及びインクの硬化反応熱による印刷対象の溶けや変質が防止できる。また、インクに光が当たりすぎることにより重合が速く進みすぎてインク内のモノマーの重合鎖が十分伸びきらないうちに硬化反応が終わる可能性を抑制できる。これにより、硬化したインクの硬さなどの品質劣化等を防止できる。このため、波長の異なる複数の光源から光が印刷対象物に照射される場合にも、プリンタは照射された光による印刷品質への影響を低減することができる。
【0016】
前記ヘッドは、紫外線が照射されることによって硬化する前記インクを吐出し、前記照射装置は、前記印刷対象物に付着した前記インクに紫外線を照射してもよい。
【0017】
この場合、紫外線によってインクが硬化するので、プリンタは印刷対象物の材質等を多様化できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】吐出距離D1が比較的小さい場合のプリンタ1を前方から見た模式図である。
【
図3】吐出距離D1が比較的大きい場合のプリンタ1を前方から見た模式図である。
【
図5】吐出距離D1が比較的小さい場合、および吐出距離D1が比較的大きい場合における印刷対象物Mに照射される照度を示すグラフである。
【
図6】プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。
【
図8】第二実施形態のプリンタ1を前方から見た模式図である。
【
図9】第一光源面61aおよび第二光源面62aの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面を参照して、本発明の第一実施形態に係るプリンタ1を説明する。
図1の上方、下方、左下方、右上方、右下方、および左上方が、それぞれ、プリンタ1の上方、下方、前方、後方、右方、および左方である。
【0020】
図1~
図4を参照し、プリンタ1の概略構成を説明する。
図1に示すように、プリンタ1は搬送機構6と昇降機構8とプラテン5を備える。搬送機構6はプリンタ1の下部に設けられ、一対のレール12を含む。一対のレール12は前後方向に延び、互いに左右方向に並ぶ。
【0021】
昇降機構8は搬送機構6の上側に設けられ、一対のレール12によって支持される。昇降機構8は、一対のレール12に沿って前後方向(副走査方向)に移動する。昇降機構8は、上下方向に伸縮する。
【0022】
プラテン5は昇降機構8の上側に設けられる。プラテン5は板である。プラテン5は、昇降機構8によって支持される。プラテン5は昇降機構8の上下方向の伸縮により、上下方向に移動する。プラテン5は昇降機構8の前後方向の移動により、前後方向に移動する。プラテン5の上面には印刷対象物が載置される。
【0023】
プリンタ1は一対のレール11とキャリッジ20を備える。一対のレール11はプラテン5よりも上方に設けられる。一対のレール11は左右方向に延び、互いに前後方向に並ぶ。キャリッジ20は一対のレール11の前後方向の間に設けられる。キャリッジ20は板であり、一対のレール11によって支持される。キャリッジ20は、一対のレール11に沿って左右方向(主走査方向)に移動する。
【0024】
キャリッジ20はヘッド10を支持する。ヘッド10の個数は特定の個数に限定されないが、第一実施形態では、二つのヘッド10がキャリッジ20に搭載される。二つのヘッド10は直方体状であり、前後方向に並ぶ。二つのヘッド10は、キャリッジ20に固定される。
【0025】
図2、
図3に示すように、プラテン5の上面には印刷対象物Mが載置される。印刷対象物Mは例えば板状、シート状であり、例えば布、紙、プラスチック、金属で構成される。ヘッド10の下面にはノズル面101が形成される。ノズル面101はプラテン5よりも上方に位置し、プラテン5に対して上方から対向する。ノズル面101には複数のノズル孔101aが形成される。ヘッド10は複数のノズル孔101aからインクを下方に吐出する(矢印A1参照)。一例として、インクは紫外線が照射されることによって硬化する、いわゆる紫外線硬化性インクである。
【0026】
以下では、上下方向においてノズル面101とプラテン5の間の距離を「プラテン距離D0」といい、上下方向においてノズル面101と印刷対象物Mの間の距離を「吐出距離D1」という。プラテン距離D0は特定の値、または特定の範囲に限定されないが、例えば、昇降機構8の上下方向の伸縮によって2mm~15mm程度の間を変位する。吐出距離D1はプラテン距離D0と印刷対象物Mの厚みによって変位する。ユーザは例えば吐出距離D1が目的の距離となるように、印刷対象物Mの厚みに応じて昇降機構8を伸縮させてプラテン距離D0を調整する。
【0027】
一例として、
図2に示すプラテン距離D0は
図3に示すプラテン距離D0と同じである。
図2に示す印刷対象物Mの厚みは
図3に示す印刷対象物Mの厚みよりも厚い。したがって、
図2に示す吐出距離D1は
図3に示す吐出距離D1よりも小さい。
【0028】
図2、
図3に示すように、ヘッド10の右側には照射装置50が設けられる。ヘッド10と照射装置50とは軸21により連結される。軸21は左右方向に延びる。ヘッド10は軸21の左端部と連結する。照射装置50は軸21の右端部と連結する。照射装置50はプラテン5よりも上方に位置する。照射装置50の個数は特定の個数に限定されないが、第一実施形態では二つの照射装置50が設けられる。すなわち、第一実施形態ではプリンタ1はヘッド10の個数分の照射装置50を備える。
【0029】
照射装置50は直方体状である。照射装置50の下面には光源面50aが設けられる。第一実施形態では、光源面50aの上下方向の位置はノズル面101の上下方向の位置と同じである。光源面50aはプラテン5に対して上方から対向する。
【0030】
図4に示すように、照射装置50は一のランプであり、複数の光源(第一光源51および第二光源52)を備える。第一光源51および第二光源52は光源面50aに設けられる。第一光源51および第二光源52はそれぞれ紫外線発光ダイオード(Ultraviolet Light Emitting Diode)である。
【0031】
第一光源51は第一波長の紫外線を発する。第一波長は特定の波長に限定されない。第二波長は第一波長と異なる。第一実施形態において、第二波長は第一波長よりも長い波長である。
【0032】
第一光源51は複数の部分光源53からなる。
図4では、部分光源53を白丸で示す。部分光源53の個数は特定の個数に限定されない。光源面50aにおいて、n個(nは2以上の自然数)の部分光源53が前後方向(副走査方向)に一列に並べられる。前後方向に一列に並べられた複数の部分光源53を第一群列51aという。
【0033】
第二光源52は複数の部分光源54からなる。
図4では、部分光源54を黒丸で示す。部分光源54の個数は特定の個数に限定されない。光源面50aにおいて、n個の部分光源54が前後方向に一列に並べられる。前後方向に一列に並べられた複数の部分光源54を第二群列52aという。
【0034】
第一実施形態では、光源面50aにおいて第一群列51aと第二群列52aとは交互に左右方向に並べられる。光源面50aにおいて部分光源53と部分光源54とが全体として千鳥状に配置される。
【0035】
第一光源51が駆動され、複数の部分光源53からそれぞれ第一波長の紫外線が下方(矢印A2参照)に照射される。第二光源52が駆動され、複数の部分光源54からそれぞれ第二波長の紫外線が下方に照射される。第一実施形態では、照射装置50は第一光源51を発光させる場合、第二光源52を消灯させる。照射装置50は第二光源52を発光させる場合、第一光源51を消灯させる。
【0036】
上記プリンタ1において、印刷対象物Mの厚みにより吐出距離D1が変化する場合がある(
図2、
図3参照)。
図5に示すように、吐出距離D1が大きくなる程、印刷対象物Mに照射される紫外線の照度が低下する。故に吐出距離D1が比較的大きい場合、プリンタ1は吐出距離D1が比較的小さい場合よりも印刷対象物Mに付着したインクを硬化させ難い。
【0037】
第一波長の紫外線は第二波長の紫外線と比較して、例えば、インクの硬化開始剤の吸収波長領域に近いため、インクに吸収され易い。よって、第一波長の紫外線は第二波長の紫外線と比較して、着弾したインクのうち照射装置50に近い上部を硬化させ易い。一方、第二波長の紫外線は第一波長の紫外線と比較して、例えば、インクの硬化開始剤の吸収波長領域からずれているため着弾したインクに吸収され難い。さらに、インク中に粒子がある場合は、長波長の紫外線ほど粒子による光散乱が起きにくい。よって、第二波長の紫外線は第一波長の紫外線と比較して、着弾したインクのうち照射装置50から遠い下部まで硬化させやすい。プリンタ1は第一波長の紫外線と第二波長の紫外線とをそれぞれ照射するので、吐出距離D1が比較的大きい場合でも印刷対象物Mに付着したインクを十分に硬化できる。さらに、インクが硬化するとインクの硬化開始剤の吸収波長での吸収が減るブリーチ効果を持つインクを使用すれば、着弾したインクのうち照射装置50から遠い下部までより硬化できる。
【0038】
光源面50aにおける第一群列51a、第二群列52aの並べ方として、例えば光源面50aの左端から第一群列51aが右方に順に並べられた後、第二群列52aが右方に順に並べられる並べ方が考えられる。第一実施形態の並べ方の場合、この並べ方よりも、近接する第一群列51aと第二群列52aとの間の距離は遠くなる。故に第一実施形態の並べ方は第一光源51および第二光源52の発熱による照射装置50への影響を抑制できる。例えば、近接する第一群列51aと第二群列52aとの間のこの距離が遠くなるほど、発光していない側の部分光源53、54の温度上昇を低くできる。よって、部分光源53、54の熱劣化を抑えることができ、より装置の長寿命につながることになる。
【0039】
光源面50aにおける部分光源53、54の並べ方として、例えば光源面50aにおいて部分光源53、54が全体として格子状に並べられる並べ方が考えられる。第一実施形態の並べ方の場合、この並べ方よりも、近接する部分光源53と部分光源54との左右方向の距離が遠くなる。故に第一実施形態の並べ方は第一光源51および第二光源52のいずれか一方が発熱した場合における他方への影響を抑制できる。
【0040】
図6を参照し、プリンタ1の電気的構成を説明する。プリンタ1は制御基板40を備える。制御基板40にはCPU41、ROM42、RAM43、およびフラッシュメモリ44が設けられる。CPU41はプリンタ1の制御を司り、ROM42、RAM43、およびフラッシュメモリ44と電気的に接続する。
【0041】
ROM42は、CPU41がプリンタ1の動作を制御するための制御プログラム、各種プログラムの実行時にCPU41が必要な情報等を記憶する。RAM43は、制御プログラムで用いられる各種データ等を一時的に記憶する。フラッシュメモリ44は、不揮発性であり、印刷を行うための印刷データ等を記憶する。
【0042】
CPU41には主走査モータ31、副走査モータ32、ヘッド駆動部33、昇降モータ34、第一光源51、第二光源52、距離センサ35、および操作部37が電気的に接続される。主走査モータ31、副走査モータ32、ヘッド駆動部33、昇降モータ34、第一光源51、および第二光源52はCPU41による制御によって駆動する。ヘッド駆動部33は圧電素子、発熱素子等であり、駆動することでヘッド10にノズル孔101aからインクを吐出させる。
【0043】
操作部37はタッチパネル等であり、ユーザによる操作に応じた情報をCPU41に出力する。ユーザは操作部37を操作することで、プリンタ1による印刷を開始するための印刷指示等をプリンタ1に入力できる。
【0044】
図2、
図3に示すように、距離センサ35は光センサであり、キャリッジ20に固定される。距離センサ35は吐出距離D1を検出し、検出信号をCPU41に出力する。CPU41は距離センサ35からの検出信号に基づいて、吐出距離D1を特定できる。
【0045】
図7を参照し、メイン処理を説明する。ユーザはプラテン5上に印刷対象物Mを載置する。ユーザは操作部37(
図6参照)を操作し、印刷指示をプリンタ1に入力する。印刷指示が入力されると、CPU41は、ROM42から制御プログラムを読み出して動作することで、メイン処理を実行する。
【0046】
メイン処理が開始されると、CPU41は吐出距離D1を取得する(S1)。S1では、CPU41はテスト走査を行う。テスト走査では、CPU41は副走査モータ32を駆動し、キャリッジ20の移動経路の下方までプラテン5を後方に移動させる。この状態で、CPU41は主走査モータ31を駆動し、ヘッド10からインクを吐出させることなくキャリッジ20を左右方向に移動させる。距離センサ35は吐出距離D1を検出し、検出信号をCPU41に出力する。CPU41はプラテン5に対してキャリッジ20が所定の位置に配置された一点において、距離センサ35からの検出信号に基づいて吐出距離D1を取得し、RAM43に記憶する。
【0047】
CPU41は印刷データに基づいて印刷照射制御を行う(S2)。印刷照射制御では、CPU41は副走査モータ32を駆動し、キャリッジ20の移動経路の下方までプラテン5を後方に移動させる。第一実施形態では、CPU41はいわゆる片方向印刷を制御する。
【0048】
CPU41は主走査モータ31を駆動し、キャリッジ20を右方から左方に移動させる。この場合、CPU41はヘッド駆動部33と第一光源51を駆動する。ヘッド10からプラテン5上の印刷対象物Mにインクが吐出される。複数の部分光源53が発光され、照射装置50からプラテン5上の印刷対象物Mに第一波長の紫外線が照射される(
図2、
図3の矢印Y1参照)。
【0049】
照射装置50がヘッド10よりも右方に位置する。このため、キャリッジ20が右方から左方に移動する場合には、照射装置50から印刷対象物Mに照射された紫外線(
図2、
図3の矢印A2参照)は、実行中のヘッド10の走査において印刷対象物Mに付着したインクに照射される。これにより、印刷対象物Mに付着したインクが硬化する。
【0050】
CPU41は主走査モータ31を駆動し、キャリッジ20を左方から右方に移動させる。キャリッジ20の移動中において、CPU41はヘッド駆動部33、第一光源51、および第二光源52のうち第一光源51のみを駆動する。従って、ヘッド10インクが吐出されない。複数の部分光源53が発光され、照射装置50からプラテン5上の印刷対象物Mに第一波長の紫外線が照射される(
図2、
図3の矢印Y2参照)。
【0051】
キャリッジ20が左方から右方に移動する場合には、照射装置50から印刷対象物Mに照射された紫外線(
図2、
図3の矢印A2参照)は、前回のヘッド10の走査において印刷対象物Mに付着したインクに照射される。これにより、印刷対象物M上のインクに照射される紫外線の積算光量が増加する。
【0052】
ヘッド10の左右方向への一往復の走査が所定回数終わると、CPU41は副走査モータ32を駆動し、プラテン5を所定量前方へ移動させる。CPU41はヘッド10の左右方向への所定回数の走査とプラテン5の前方への所定量の移動を繰り返すことで、プラテン5上の印刷対象物Mへの印刷を制御する。所定回数は1回でもよいし、2回以上でもよい。
【0053】
CPU41は印刷データに基づいて印刷照射制御が完了したか否かを判断する(S3)。印刷データの大きさと印刷照射制御の処理時間との関係はROM42に記憶されている。印刷照射制御が完了していない場合(S3:NO)、CPU41は処理をS3に戻す。印刷照射制御が完了した場合(S3:YES)、CPU41は処理をS4に移行する。
【0054】
CPU41は取得した吐出距離D1が閾値よりも大きいか否かを判断する(S4)。閾値はROM42に記憶されている。閾値は特定の値に限定されないが、例えばプラテン距離D0の下限よりも大きく、プラテン距離D0の上限よりも小さい。
【0055】
吐出距離D1が閾値以下の場合(S4:NO)、CPU41はメイン処理を終了する。吐出距離D1が閾値よりも大きい場合(S4:YES)、CPU41は照射制御を行う(S6)。照射制御では、CPU41は副走査モータ32を駆動し、キャリッジ20の移動経路の下方までプラテン5を後方に移動させる。CPU41は主走査モータ31を駆動し、キャリッジ20を右方から左方に移動させる。キャリッジ20の移動中において、CPU41はヘッド駆動部33、第一光源51、および第二光源52のうち第二光源52のみを駆動する。従って、ノズル面101からインクが吐出されない。複数の部分光源54が発光され、照射装置50からプラテン5上の印刷対象物Mに第二波長の紫外線が照射される。照射装置50の左方への走査が終わると、CPU41は副走査モータ32を駆動し、プラテン5を所定量前方へ移動させる。
【0056】
CPU41は主走査モータ31を駆動し、キャリッジ20を左方から右方に移動させる。CPU41はヘッド駆動部33、第一光源51、および第二光源52のうち第二光源52のみを駆動し、ヘッド10に対してノズル面101からインクを吐出させず、且つ光源面50aに対してプラテン5上の印刷対象物Mに紫外線を照射させる。照射装置50の右方への走査が終わると、CPU41は副走査モータ32を駆動し、プラテン5を所定量前方へ移動させる。第一実施形態では、CPU41は照射装置50の左方または右方の走査が終わると、プラテン5を所定量前方へ移動させる。これに対し、CPU41は例えば照射装置50の左右方向への一往復の走査が所定回数終わった場合に、プラテン5を所定量前方へ移動させてもよい。
【0057】
CPU41は印刷データに基づいて照射制御が完了したか否かを判断する(S7)。印刷データの大きさと照射制御の処理時間との関係はROM42に記憶されている。印刷照射制御が完了していない場合(S7:NO)、CPU41は処理をS7に戻す。印刷照射制御が完了した場合(S7:YES)、CPU41はメイン処理を終了する。
【0058】
以上説明したように、第一実施形態では、プリンタ1はヘッド10、第一光源51、および第二光源52を備える。ヘッド10は印刷対象物Mに対して左右方向(主走査方向)に移動する。第一光源51および第二光源52はいずれも左右方向においてヘッド10の右側に設けられる。よって、プリンタ1は左右方向におけるヘッド10の右側のスペースを有効活用し、装置全体の大型化を抑制できる。
【0059】
第一光源51および第二光源52は光源面50aに設けられる。これにより、プリンタ1は左右方向におけるヘッド10の右側のスペースを更に有効活用し、装置全体の大型化を抑制できる。
【0060】
第一光源51は複数の部分光源53からなる。部分光源53が前後方向にn個並べられ、第一群列51aが形成される。光源面50aには第一群列51aが複数設けられる。第二光源52は複数の部分光源54からなる。部分光源54が前後方向にn個並べられ、第二群列52aが形成される。光源面50aには第二群列52aが複数設けられる。光源面50aにおいて複数の第一群列51aと複数の第二群列52aとは交互に左右方向に並べられる。更に複数の部分光源53と複数の部分光源54とが全体として千鳥状に配置される。この場合、近接する部分光源53と部分光源54との距離は、例えば光源面50aにおいて部分光源53と部分光源54とが全体として格子状に配置される場合と比べて長くなる。故に部分光源53と部分光源54とが千鳥状に配置される場合、第一光源51および第二光源52のいずれか一方が発熱した場合における他方への影響が小さい。よって、プリンタ1は照射装置50を長時間使用できる。
【0061】
照射装置50は第一光源51が発する光および第二光源52が発する光のうち一方ずつ切り替えて印刷対象物Mに対して照射する。第一光源51が発する光および第二光源52が発する光の双方が印刷対象物Mに対して照射された場合、印刷対象物Mに付着したインクに過剰のエネルギーの紫外線が照射されるので、印刷品質が低下する可能性がある。例えば、光源からの輻射熱及びインクの硬化反応熱による印刷対象の溶けや変質、光が当たりすぎることにより重合が速く進みすぎてインク内のモノマーの重合鎖が十分伸びきらないうちに硬化反応が終わることによる硬化したインクの硬さなどの品質劣化する可能性がある。第一光源51が発する光および第二光源52が発する光のうち一方ずつ切り替えて印刷対象物Mに対して照射するので、プリンタ1は印刷品質が低下する可能性を低減できる。
【0062】
ヘッド10は紫外線が照射されることによって硬化するインクをノズル面101から吐出する。照射装置50はノズル面101から吐出されて印刷対象物Mに付着したインクに紫外線を照射する。紫外線によってインクが硬化するので、プリンタ1は印刷対象物Mの材質等を多様化できる。すなわち、プリンタ1はインクが比較的定着しにくい印刷対象物Mにも印刷できる。
【0063】
本発明の第二実施形態に係るプリンタ1を説明する。第二実施形態のプリンタ1はヘッド10に対して2つのランプが設けられる点が第一実施形態のプリンタ1と異なる。以下、第一実施形態のプリンタ1と同様の機能を有する構成には第一実施形態のプリンタ1と同じ符号を付して説明を省略または簡略化する。
【0064】
図8に示すように、ヘッド10の右側に照射装置50が設けられる。照射装置50はプラテン5よりも上方に位置する。照射装置50は第一ランプ61および第二ランプ62を備える。第一ランプ61および第二ランプ62はプラテン5よりも上方に位置する。第一ランプ61はヘッド10の右側に設けられる。ヘッド10と第一ランプ61とは軸21により連結される。
【0065】
第二ランプ62は第一ランプ61の右側に設けられる。すなわち、左右方向において、第二ランプ62は第一ランプ61を挟んでヘッド10と反対側に設けられる。第一ランプ61と第二ランプ62とは軸22により連結される。軸22は左右方向に延びる。第一ランプ61は軸22の左端部と連結する。第二ランプ62は軸22の右端部と連結する。
【0066】
第一ランプ61および第二ランプ62は直方体状である。第一ランプ61は第一光源面61aを有する。第一光源面61aは第一ランプ61の下面を形成する。第二実施形態では、第一光源面61aの上下方向の位置はノズル面101の上下方向の位置と同じである。第一光源面61aはプラテン5に対して上方から対向する。
【0067】
第一ランプ61は第一光源51を備える。第一光源51は第一光源面61aに設けられる。
図9(a)に示すように、第一光源51は複数の部分光源53からなる。部分光源53は第一光源面61aに前後方向および左右方向に並べられる。第一光源51は第一波長の紫外線を発する。
【0068】
第二ランプ62は第二光源面62aを有する。第二光源面62aは第二ランプ62の下面を形成する。第二実施形態では、第二光源面62aの上下方向の位置はノズル面101および第一光源面61aの上下方向の位置と同じである。第二光源面62aはプラテン5に対して上方から対向する。
【0069】
第二ランプ62は第二光源52を備える。第二光源52は第二光源面62aに設けられる。
図9(b)に示すように、第二光源52は複数の部分光源54からなる。部分光源54は第二光源面62aに前後方向および左右方向に並べられる。第二光源52は第二波長の紫外線を発する。第二波長は第一波長と異なる。
【0070】
第二実施形態では、照射装置50は第一ランプ61および第二ランプ62を備える。左右方向(主走査方向)において、第二ランプ62は第一ランプ61を挟んでヘッド10と反対側に設けられる。第一ランプ61および第二ランプ62がいずれもヘッド10の右側に並べられる。よって、プリンタ1は左右方向におけるヘッド10の右側のスペースを有効活用し、装置全体の大型化を抑制できる。
【0071】
上記実施形態において、印刷対象物Mが本発明の「印刷対象物」に相当する。プリンタ1における前後方向が本発明の「第一走査方向」に相当する。プリンタ1における左右方向が本発明の「第二走査方向」に相当する。部分光源53が本発明の「第一部分光源」に相当する。部分光源54が本発明の「第二部分光源」に相当する。
【0072】
本発明は上記実施形態から種々変更できる。以下説明する各種変形例は、矛盾が生じない限りそれぞれ組み合わせ可能である。上記実施形態では、ヘッド10は左右方向に移動する。これに対し、ヘッド10はラインヘッドでもよい。この場合、ヘッド10はプラテン5の移動によってプラテン5に対して前後方向に相対移動する。
【0073】
上記実施形態では、キャリッジ20が左方から右方に移動する場合には、照射装置50は紫外線を照射しながら左方から右方に走査する。これに対して、キャリッジ20が左方から右方に移動する場合には、照射装置50は紫外線を照射せずに左方から右方に走査してもよい。
【0074】
上記実施形態では、プリンタ1は紫外線硬化性インクを採用する。これに対し、プリンタ1は光が照射されることによって硬化するインクであれば、例えば可視光または赤外線が照射されることによって硬化するインクを採用してもよい。この場合、照射装置50は可視光または赤外線を発光する。
【0075】
上記実施形態では、光源面50a、第一光源面61a、および第二光源面62aの上下方向の位置はいずれもノズル面101の上下方向の位置と同じである。これに対し、光源面50a、第一光源面61a、および第二光源面62aの上下方向の位置の少なくとも一つはいずれもノズル面101の上下方向の位置よりも上方または下方であってもよい。
【0076】
上記実施形態では、プラテン5とノズル面101は互いに上下方向に対向する。これに対し、プラテン5とノズル面101は互いに左右方向に対向してもよいし、互いに前後方向に対向してもよい。例えばプラテン5とノズル面101が互いに左右方向または前後方向に対向する場合、ヘッド10はプラテン5に対して上下方向に相対移動してもよい。
【0077】
上記実施形態では、印刷照射制御および照射制御において、キャリッジ20と照射装置50とが共に左右方向に移動したが、照射装置50はキャリッジ20に対して左右方向に移動してもよい。例えば、照射制御において、キャリッジ20は静止し、照射装置50のみが左右方向に移動してもよい。この場合、プリンタ1は照射装置50がキャリッジ20に対して左右方向に移動する為の駆動機構を備えてもよい。
【0078】
第一実施形態の照射装置50、および第二実施形態の第一ランプ61および第二ランプ62は直方体であるが、直方体と異なる多面体でもよい。例えば、第一実施形態の照射装置50は側面視で三角形となる五面体でもよい。
【0079】
第一実施形態の照射装置50において、第一群列51aは複数の部分光源53が前後方向に並べられたものであるが、複数の部分光源53が左右方向に並べられたものでもよい。この場合、第二群列52aは複数の部分光源54が左右方向に並べられる。第一群列51aと第二群列52aとは交互に前後方向に並べられる。更に複数の部分光源53と複数の部分光源54とが千鳥状に配置される。この場合も第一実施形態と同様の効果を奏する。
【0080】
上記実施形態では、第一光源51は複数の部分光源53からなる。これに対し、第一光源51は単数の部分光源53で構成されてもよい。上記実施形態では、第二光源52は複数の部分光源54からなる。これに対し、第二光源52は単数の部分光源54で構成されてもよい。
【0081】
第二実施形態の第一光源面61a、および第二光源面62aにおいて、複数の部分光源53、54が格子状に並べられたが、並べ方はこれに限定されない。例えば、複数の部分光源53、54は互いに千鳥状に並べられてもよい。
【0082】
上記実施形態では、CPU41はS1において吐出距離D1を取得する。これに対し、CPU41はプラテン距離D0を取得してもよい。例えば距離センサ35はプラテン距離D0を検出してもよい。プラテン距離D0は上下方向において光源面50a、第一光源面61a、および第二光源面62aのいずれかとプラテン5の間の距離であってもよい。吐出距離D1は上下方向において光源面50a、第一光源面61a、第二光源面62aのいずれかと印刷対象物Mの間の距離であってもよい。
【0083】
上記実施形態では、距離センサ35は光センサである。これに対し、距離センサ35はイメージセンサ、スイッチセンサ等でもよい。例えば昇降モータ34にエンコーダが設けられてもよい。CPU41はエンコーダからの検出信号に基づいてプラテン5の上下方向の位置を判断し、上下方向においてプラテン5とノズル面101の間の距離、またはプラテン5と第一光源面61aまたは第二光源面62aとの間の距離を特定してもよい。
【0084】
上記実施形態では、距離センサ35はキャリッジ20に設けられる。これに対し、距離センサ35はヘッド10に設けられてもよいし、照射装置50に設けられてもよいし、プラテン5に設けられてもよい。すなわち、距離センサ35は吐出距離D1を検出可能であれば、いずれの位置に設けられてもよい。
【0085】
上記実施形態において、CPU41による吐出距離D1の取得方法は適宜変更できる。例えば、ユーザが操作部37を操作し、手入力で吐出距離D1をプリンタ1に入力してもよい。この場合、CPU41は操作部37を介して吐出距離D1を取得する。ユーザが外部機器を操作し、手入力で吐出距離D1を外部機器に入力してもよい。この場合、ユーザは外部機器または操作部37を操作し、プリンタ1と外部機器を互いに通信させる。CPU41は通信によって外部機器から吐出距離D1を取得する。手入力された吐出距離D1をCPU41が取得する場合、プリンタ1は距離センサ35を省略してもよい。
【0086】
第一実施形態では、メイン処理における閾値はROM42に記憶されていた。これに対し、閾値は、フラッシュメモリ44に記憶され、ユーザによって変更可能であってもよい。CPU41は外部機器から閾値を取得し、RAM43に記憶してもよい。
【0087】
第一実施形態では、メイン処理における印刷データの大きさと印刷照射制御または照射制御の処理時間との関係はROM42に記憶されていた。これに対し、印刷データの大きさと印刷照射制御または照射制御の処理時間との関係は、フラッシュメモリ44に記憶され、ユーザによって変更可能であってもよい。CPU41は印刷データの大きさと印刷照射制御または照射制御の処理時間との関係を外部機器から取得し、RAM43に記憶してもよい。
【符号の説明】
【0088】
1 プリンタ
5 プラテン
10 ヘッド
50 照射装置
50a 光源面
51 第一光源
51a 第一群列
52 第二光源
52a 第二群列
53、54 部分光源
61 第一ランプ
61a 第一光源面
62 第二ランプ
62a 第二光源面
M 印刷対象物