(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184257
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】システム、電子機器、サーバー、方法、及び、電子機器の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221206BHJP
G16H 10/00 20180101ALI20221206BHJP
【FI】
G06Q50/10
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021091988
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】720009479
【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
(72)【発明者】
【氏名】今冨 佳奈
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L099AA15
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】ユーザー(スポーツ選手)が摂取する摂取物を統合的に管理可能な手段を提供すること。
【解決手段】サーバー101は、スマートフォン1(電子機器)から送信される医薬品識別情報を受信し、受信した医薬品識別情報に対応する禁止物質情報を、スマートフォン1に送信し、スマートフォン1から送信される摂取物識別情報を受信し、受信した摂取物識別情報に対応する摂取物に関する情報である摂取物情報を記憶する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信し、受信した禁止物質情報を報知する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器と、サーバーと、を備えるシステムであって、
前記電子機器は、
医薬品と、医薬品以外である一般摂取物と、を含む摂取物を示す摂取物識別情報を取得し、
医薬品を示す医薬品識別情報を前記サーバーに送信し、
前記サーバーから送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信し、
受信した禁止物質情報を報知し、
取得した医薬品識別情報に対応する医薬品を摂取したことの登録を受け付け、
登録を受け付けた医薬品の医薬品識別情報を前記サーバーに送信し、
取得した一般摂取物を示す一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物を摂取したことの登録を受け付け、
登録を受け付けた一般摂取物の一般摂取物識別情報を前記サーバーに送信し、
前記サーバーは、
前記電子機器から送信される医薬品識別情報を受信し、
受信した医薬品識別情報に対応する禁止物質情報を、前記電子機器に送信し、
前記電子機器から送信される摂取物識別情報を受信し、
受信した摂取物識別情報に対応する摂取物に関する情報である摂取物情報を記憶することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記電子機器は、
摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための使用者識別情報の登録を受け付け、
登録を受け付けた使用者識別情報を前記サーバーに送信し、
前記サーバーは、
前記電子機器から送信される使用者識別情報を受信し、
受信した使用者識別情報を記憶することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電子機器は、
摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者が前記サーバーに登録する摂取物に対応する摂取物情報を閲覧する管理者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための管理者識別情報の登録を受け付け、
登録を受け付けた管理者識別情報を前記サーバーに送信し、
前記サーバーは、
前記電子機器から送信される、管理者識別情報を受信し、
受信した管理者識別情報を記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記電子機器は、
前記サーバーにアクセスするための使用者識別情報の入力を受け付け、
入力を受け付けた使用者識別情報と、登録を受け付けた摂取物の摂取物識別情報と、を前記サーバーに送信し、
前記サーバーは、
前記電子機器から送信される使用者識別情報と、摂取物識別情報と、を受信し、
受信した使用者識別情報と、摂取物識別情報に対応する摂取物情報と、を対応付けて記憶することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記電子機器は、
前記サーバーにアクセスするための管理者識別情報の入力と、摂取した摂取物に関する摂取物情報を前記サーバーに登録する使用者が前記サーバーに登録する摂取物情報の閲覧希望の入力と、を受け付け、
入力を受け付けた管理者識別情報と、閲覧希望と、を前記サーバーに送信し、
前記サーバーから送信される、使用者が登録した摂取物情報を受信し、
受信した摂取物情報を報知し、
前記サーバーは、
前記電子機器から送信される、管理者識別情報と、閲覧希望と、を受信し、
受信した管理者識別情報に対応する、管理者識別情報が記憶されている場合、記憶されている、使用者が登録した摂取物情報を前記電子機器に送信することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
摂取物識別情報は、摂取物に対応した二次元コードであり、
前記電子機器は、二次元コードである摂取物識別情報を撮影することにより、摂取物識別情報を取得することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
摂取物情報は、摂取物に対応した一次元コードであり、
前記電子機器は、一次元コードである摂取物識別情報を撮影することにより、摂取物識別情報を取得することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
摂取物識別情報は、文字情報であり、
前記電子機器は、文字情報である摂取物識別情報の入力を受け付けることにより、摂取物識別情報を取得することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれる場合に、医薬品に含まれる禁止物質が常に禁止される禁止物質であるか否かの情報と、を含み、
前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、常に禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、常に禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知することを特徴とする請求項1~8のいずか1項に記載のシステム。
【請求項10】
禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれる場合に、医薬品に含まれる禁止物質が特定の競技会において禁止される禁止物質であるか否かの情報と、を含み、
前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、特定の競技会において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技会において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知することを特徴とする請求項1~8のいずか1項に記載のシステム。
【請求項11】
禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれる場合に、医薬品に含まれる禁止物質が特定の競技において禁止される禁止物質であるか否かの情報と、を含み、
前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、特定の競技において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知することを特徴とする請求項1~8のいずか1項に記載のシステム。
【請求項12】
禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれない場合に、医薬品に生薬成分が含まれるか否かの情報と、を含み、
前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、医薬品に生薬成分が含まれることを示す情報である場合、禁止物質が含まれているか不明であることを報知することを特徴とする請求項1~8のいずか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記電子機器は、受信した禁止物質情報を表示することにより、禁止物質情報を報知することを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
前記サーバーは、医薬品識別情報と、禁止物質情報と、を対応付けて記憶していることを特徴とする請求項1~13のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項15】
前記電子機器は、
摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための使用者識別情報の登録を受け付ける第1電子機器と、
摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者が前記サーバーに登録する摂取物に対応する摂取物情報を閲覧する管理者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための管理者識別情報の登録を受け付ける第2電子機器と、を備えることを特徴とする請求項1記載のシステム。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項17】
請求項1~15のいずれか1項に記載のサーバー。
【請求項18】
電子機器において、
医薬品と、医薬品以外である一般摂取物と、を含む摂取物を示す摂取物識別情報を取得し、
医薬品を示す医薬品識別情報をサーバーに送信し、
前記サーバーから送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信し、
受信した禁止物質情報を報知し、
取得した医薬品識別情報に対応する医薬品を摂取したことの登録を受け付け、
登録を受け付けた医薬品の医薬品識別情報を前記サーバーに送信し、
取得した一般摂取物を示す一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物を摂取したことの登録を受け付け、
登録を受け付けた一般摂取物の一般摂取物識別情報を前記サーバーに送信し、
前記サーバーにおいて、
前記電子機器から送信される医薬品識別情報を受信し、
受信した医薬品識別情報に対応する禁止物質情報を、前記電子機器に送信し、
前記電子機器から送信される摂取物識別情報を受信し、
受信した摂取物識別情報に対応する摂取物に関する情報である摂取物情報を記憶することを特徴とする方法。
【請求項19】
前記電子機器に、
医薬品と、医薬品以外である一般摂取物と、を含む摂取物を示す摂取物識別情報を取得させ、
医薬品を示す医薬品識別情報をサーバーに送信させ、
前記サーバーから送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信させ、
受信した禁止物質情報を報知させ、
取得した医薬品識別情報に対応する医薬品を摂取したことの登録を受け付けさせ、
登録を受け付けた医薬品の医薬品識別情報を前記サーバーに送信させ、
取得した一般摂取物を示す一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物を摂取したことの登録を受け付けさせ、
登録を受け付けた一般摂取物の一般摂取物識別情報を前記サーバーに送信させるための電子機器の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、禁止薬物の情報を提供するシステム、電子機器、サーバー、方法、及び、電子機器の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スポーツ選手は、競技大会等に出場するときに、ドーピング検査を課せられる場合がある。従来、スポーツ選手は、摂取する医薬品等において、自分で医薬品等に禁止薬物が含まれているかを調べたり、専門家に質問したりする必要があった。出願人は、この問題を解決するため、禁止薬物の情報を容易に取得可能な手段を提供することを目的とする発明を特許出願している(特願2019-160957。特許文献1。)
【0003】
また、例えば、スマートフォン向けのアプリケーションにおいて、電子お薬手帳の2次元バーコードを読み取り、処方された医薬品を管理するものが存在する。しかしながら、スポーツ選手(アスリート)向けにドーピング情報を取得でき、それらを管理できるようなアプリケーションは存在していない。例えば、ドーピングの原因を判断するため、医薬品に限らず、スポーツ選手が摂取する摂取物を統合的に管理する手段が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、ドーピングの原因を判断するため、医薬品に限らず、ユーザー(スポーツ選手)が摂取する摂取物を統合的に管理する手段が望まれる。
【0006】
本発明の目的は、ユーザー(スポーツ選手)が摂取する摂取物を統合的に管理可能な手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明のシステムは、電子機器と、サーバーと、を備えるシステムであって、前記電子機器は、医薬品と、医薬品以外である一般摂取物と、を含む摂取物を示す摂取物識別情報を取得し、医薬品を示す医薬品識別情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーから送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信し、受信した禁止物質情報を報知し、取得した医薬品識別情報に対応する医薬品を摂取したことの登録を受け付け、登録を受け付けた医薬品の医薬品識別情報を前記サーバーに送信し、取得した一般摂取物を示す一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物を摂取したことの登録を受け付け、登録を受け付けた一般摂取物の一般摂取物識別情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記電子機器から送信される医薬品識別情報を受信し、受信した医薬品識別情報に対応する禁止物質情報を、前記電子機器に送信し、前記電子機器から送信される摂取物識別情報を受信し、受信した摂取物識別情報に対応する摂取物に関する情報である摂取物情報を記憶することを特徴とする。
【0008】
本発明では、サーバーによって、摂取した医薬品及び医薬品以外の一般摂取物を含む摂取物に関する情報である摂取物情報(例えば、摂取物の名称)が記憶されることで、ユーザー(スポーツ選手)が摂取した摂取物が統合的に管理される。このように、本発明によれば、ユーザー(スポーツ選手)が摂取する摂取物を統合的に管理することができる。
【0009】
また、本発明では、電子機器は、医薬品に対応する禁止物質に関する情報である禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、電子機器により報知される、医薬品に対応する禁止物質の情報を容易に知ることができる。このように、本発明によれば、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0010】
第2の発明のシステムは、第1の発明のシステムにおいて前記電子機器は、摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための使用者識別情報の登録を受け付け、登録を受け付けた使用者識別情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記電子機器から送信される使用者識別情報を受信し、受信した使用者識別情報を記憶することを特徴とする。
【0011】
第3の発明のシステムは、第1又は第2の発明のシステムにおいて、前記電子機器は、摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者が前記サーバーに登録する摂取物に対応する摂取物情報を閲覧する管理者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための管理者識別情報の登録を受け付け、登録を受け付けた管理者識別情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記電子機器から送信される、管理者識別情報を受信し、受信した管理者識別情報を記憶することを特徴とする。
【0012】
第4の発明のシステムは、第2の発明のシステムにおいて、前記電子機器は、前記サーバーにアクセスするための使用者識別情報の入力を受け付け、入力を受け付けた使用者識別情報と、登録を受け付けた摂取物の摂取物識別情報と、を前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記電子機器から送信される使用者識別情報と、摂取物識別情報と、を受信し、受信した使用者識別情報と、摂取物識別情報に対応する摂取物情報と、を対応付けて記憶することを特徴とする。
【0013】
本発明では、サーバーによって、使用者識別情報(例えば、ユーザーID)と、ユーザーが摂取し、登録された摂取物に対応する摂取物情報(例えば、摂取物の名称)と、が対応付けて記憶されることによって、ユーザーごとに、摂取した摂取物に対応する摂取物情報が管理される。
【0014】
第5の発明のシステムは、第3の発明のシステムにおいて、前記電子機器は、前記サーバーにアクセスするための管理者識別情報の入力と、摂取した摂取物に関する摂取物情報を前記サーバーに登録する使用者が前記サーバーに登録する摂取物情報の閲覧希望の入力と、を受け付け、入力を受け付けた管理者識別情報と、閲覧希望と、を前記サーバーに送信し、前記サーバーから送信される、使用者が登録した摂取物情報を受信し、受信した摂取物情報を報知し、前記サーバーは、前記電子機器から送信される、管理者識別情報と、閲覧希望と、を受信し、受信した管理者識別情報に対応する、管理者識別情報が記憶されている場合、記憶されている、使用者が登録した摂取物情報を前記電子機器に送信することを特徴とする。
【0015】
本発明では、サーバーに記憶されている管理者識別情報に対応する管理者識別情報と、閲覧希望と、を送信した電子機器において、使用者が登録した摂取物情報(例えば、摂取物の名称)が報知(例えば、表示)される。これにより、例えば、チームのコーチ、トレーナー、スポーツファーマシスト等の管理者は、使用者が摂取した摂取物に関する摂取物情報を知ることができる。
【0016】
第6の発明のシステムは、第1~第5のいずれかの発明のシステムにおいて、摂取物識別情報は、摂取物に対応した二次元コードであり、前記電子機器は、二次元コードである摂取物識別情報を撮影することにより、摂取物識別情報を取得することを特徴とする。
【0017】
本発明では、電子機器は、医薬品であれば、二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))である医薬品識別情報を撮影することにより、医薬品識別情報を取得し、医薬品に対応する禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、医薬品識別情報を撮影することで、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0018】
また、電子機器は、一般摂取物であれば、二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))である一般摂取物識別情報を撮影することにより、一般摂取物識別情報を取得し、サーバーは、電子機器から送信される一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物に関する一般摂取物情報を記憶する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、一般摂取物識別情報を撮影することで、摂取した一般摂取物を容易に登録することができる。
【0019】
第7の発明のシステムは、第1~第5のいずれかの発明のシステムにおいて、摂取物情報は、摂取物に対応した一次元コードであり、前記電子機器は、一次元コードである摂取物識別情報を撮影することにより、摂取物識別情報を取得することを特徴とする。
【0020】
本発明では、電子機器は、医薬品であれば、一次元コード(例えば、バーコード(JANコード))である医薬品識別情報を撮影することにより、医薬品識別情報を取得し、医薬品に対応する禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、医薬品識別情報を撮影することで、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0021】
また、電子機器は、一般摂取物であれば、一次元コード(例えば、バーコード)である一般摂取物識別情報を撮影することにより、一般摂取物識別情報を取得し、サーバーは、電子機器から送信される一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物に関する一般摂取物情報を記憶する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、一般摂取物識別情報を撮影することで、摂取した一般摂取物を容易に登録することができる。
【0022】
第8の発明のシステムは、第1~第5のいずれかの発明のシステムにおいて、摂取物識別情報は、文字情報であり、前記電子機器は、文字情報である摂取物識別情報の入力を受け付けることにより、摂取物識別情報を取得することを特徴とする。
【0023】
本発明では、電子機器は、医薬品であれば、文字情報(例えば、医薬品の名称)である医薬品識別情報の入力を受け付けることにより、医薬品識別情報を取得し、医薬品に対応する禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、医薬品識別情報を入力することで、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0024】
また、電子機器は、一般摂取物であれば、文字情報(例えば、一般摂取物の名称)である一般摂取物識別情報の入力を受け付けることにより、一般摂取物識別情報を取得し、サーバーは、電子機器から送信される一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物に関する一般摂取物情報を記憶する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、一般摂取物識別情報を入力することで、摂取した一般摂取物を容易に登録することができる。
【0025】
第9の発明のシステムは、第1~第8のいずれかの発明のシステムにおいて、禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれる場合に、医薬品に含まれる禁止物質が常に禁止される禁止物質であるか否かの情報と、を含み、前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、常に禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、常に禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知することを特徴とする。
【0026】
本発明では、電子機器は、受信した禁止物質情報が、常に禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、常に禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、常に禁止される物質が医薬品に含まれていることを理解することができる。
【0027】
第10の発明のシステムは、第1~第8のいずれかの発明のシステムにおいて、禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれる場合に、医薬品に含まれる禁止物質が特定の競技会において禁止される禁止物質であるか否かの情報と、を含み、前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、特定の競技会において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技会において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知することを特徴とする。
【0028】
本発明では、電子機器は、受信した禁止物質情報が、特定の競技会において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、特定の競技会において禁止される物質が医薬品に含まれていることを理解することができる。
【0029】
第11の発明のシステムは、第1~第8のいずれかの発明のシステムにおいて、禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれる場合に、医薬品に含まれる禁止物質が特定の競技において禁止される禁止物質であるか否かの情報と、を含み、前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、特定の競技において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知することを特徴とする。
【0030】
本発明では、電子機器は、受信した禁止物質情報が、特定の競技において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを理解することができる。
【0031】
第12の発明のシステムは、第1~第8のいずれかの発明のシステムにおいて、禁止物質情報は、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報と、医薬品に禁止物質が含まれない場合に、医薬品に生薬成分が含まれるか否かの情報と、を含み、前記電子機器は、受信した禁止物質情報が、医薬品に生薬成分が含まれることを示す情報である場合、禁止物質が含まれているか不明であることを報知することを特徴とする。
【0032】
本発明では、電子機器は、受信した禁止物質情報が、医薬品に生薬成分が含まれることを示す情報である場合、禁止物質が含まれているか不明であることを報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、禁止物質が含まれているか不明であることを理解することができる。
【0033】
第13の発明のシステムは、第1~第12のいずれかの発明のシステムにおいて、前記電子機器は、受信した禁止物質情報を表示することにより、禁止物質情報を報知することを特徴とする。
【0034】
本発明では、電子機器は、受信した禁止物質情報を表示することにより、禁止物質情報を報知する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、視覚により、禁止物質情報を理解することができる。
【0035】
第14の発明のシステムは、第1~第13のいずれかの発明のシステムにおいて、前記サーバーは、医薬品識別情報と、禁止物質情報と、を対応付けて記憶していることを特徴とする。
【0036】
第15の発明のシステムは、第1の発明のシステムにおいて、前記電子機器は、摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための使用者識別情報の登録を受け付ける第1電子機器と、摂取した摂取物を前記サーバーに登録する使用者が前記サーバーに登録する摂取物に対応する摂取物情報を閲覧する管理者の識別情報であり、前記サーバーにアクセスするための管理者識別情報の登録を受け付ける第2電子機器と、を備えることを特徴とする。
【0037】
第16の発明の電子機器は、第1~第15のいずれかの発明の電子機器である。
【0038】
第17の発明のサーバーは、第1~第15のいずれかの発明のサーバーである。
【0039】
第18の発明の方法は、電子機器において、医薬品と、医薬品以外である一般摂取物と、を含む摂取物を示す摂取物識別情報を取得し、医薬品を示す医薬品識別情報をサーバーに送信し、前記サーバーから送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信し、受信した禁止物質情報を報知し、取得した医薬品識別情報に対応する医薬品を摂取したことの登録を受け付け、登録を受け付けた医薬品の医薬品識別情報を前記サーバーに送信し、取得した一般摂取物を示す一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物を摂取したことの登録を受け付け、登録を受け付けた一般摂取物の一般摂取物識別情報を前記サーバーに送信し、前記サーバーにおいて、前記電子機器から送信される医薬品識別情報を受信し、受信した医薬品識別情報に対応する禁止物質情報を、前記電子機器に送信し、前記電子機器から送信される摂取物識別情報を受信し、受信した摂取物識別情報に対応する摂取物に関する情報である摂取物情報を記憶することを特徴とする。
【0040】
第19の発明の電子機器の制御プログラムは、電子機器に、医薬品と、医薬品以外である一般摂取物と、を含む摂取物を示す摂取物識別情報を取得させ、医薬品を示す医薬品識別情報をサーバーに送信させ、前記サーバーから送信される禁止物質に関する情報である禁止物質情報を受信させ、受信した禁止物質情報を報知させ、取得した医薬品識別情報に対応する医薬品を摂取したことの登録を受け付けさせ、登録を受け付けた医薬品の医薬品識別情報を前記サーバーに送信させ、取得した一般摂取物を示す一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物を摂取したことの登録を受け付けさせ、登録を受け付けた一般摂取物の一般摂取物識別情報を前記サーバーに送信させる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、ユーザー(スポーツ選手)が摂取する摂取物を統合的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の実施形態に係るシステムの構成を示すブロック図である。
【
図2】摂取物を登録する場合のサーバーの処理動作を示すフローチャートである。
【
図3】管理アプリ起動後にスマートフォンに表示される表示画面を示す図である。
【
図4】医薬品に禁止物質が含まれているか否かの情報を報知する場合のシステムの処理動作を示すフローチャートである。
【
図5】医薬品に禁止物質が含まれているか否かの情報を報知する場合のシステムの処理動作を示すフローチャートである。
【
図6】医薬品に禁止物質が含まれているか否かの情報を報知する場合のシステムの処理動作を示すフローチャートである。
【
図7】スマートフォンに表示される表示画面を示す図である。
【
図8】スマートフォンに表示される表示画面を示す図である。
【
図9】スマートフォンに表示される表示画面を示す図である。
【
図10】スマートフォンに表示される表示画面を示す図である。
【
図11】スマートフォンに表示される表示画面を示す図である。
【
図12】一般摂取物を登録する場合のサーバーの処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るシステム201の構成を示すブロック図である。システム201は、スマートフォン1と、サーバー101と、を備える。スマートフォン1と、サーバー101とは、ネットワークを介して、通信する。システム201は、医薬品に禁止物質が含まれているか否かの情報をユーザー(スポーツ選手)に提供する他、ユーザーが摂取した摂取物を管理する。摂取物には、医薬品(市販薬、処方薬)、医薬品以外の一般摂取物(サプリメント、食品(サンドイッチ、サラダ、ソフトドリングなど))が含まれる。
【0044】
図1に示すように、スマートフォン1(電子機器、第1電子機器)は、SoC2、記憶部3、ディスプレイ4、操作部5、無線モジュール6、カメラ7、スピーカー8等を備える。なお、ここでは、システム201を構成する電子機器として、スマートフォン1を例示して説明するが、これに限らず、例えば、タブレットPC等であってもよい。
【0045】
SoC(System on Chip)2(制御部)は、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、メモリ等を有し、スマートフォン1を構成する各部を制御する。記憶部3は、OSプログラム、管理アプリケーションプログラム(以下、「管理アプリ」という。)Pを含むアプリケーションプログラム等のプログラム、デジタルオーディオデータ等の各種データを記憶するフラッシュメモリから構成されている。なお、記憶部3は、例示する構成に限られず、HDD(Hard Disk Drive)等であってもよい。また、管理アプリPは、スマートフォン1の工場出荷時に、インストール(プリインストール)されていてもよいし、工場出荷後に、インストールされてもよい。
【0046】
ディスプレイ4は、種々の画像(静止画像、動画像を含む)を表示するものであり、液晶パネルにより構成されている。操作部5は、各種設定を行うための操作キー、及び、ディスプレイ4と連動したタッチパネル51を備えている。タッチパネル51は、ディスプレイ4上に設けられている。タッチパネル51は、タッチ動作、及び、スライド動作等を受け付けるためのものである。ユーザーは、操作部5を介して、各種の文字入力、設定などを行うことが可能である。
【0047】
無線モジュール6は、Bluetooth(登録商標)規格、Wi-Fi規格に従った無線通信を行うためのものである。SoC2は、無線モジュール6を介して、サーバー101と通信を行う。カメラ7は、種々の画像(静止画像、動画像を含む)を撮影する。スピーカー8は、アナログオーディオデータに基づいて、音声を出力する。
【0048】
サーバー101は、データベース102を備える。データベース102は、医薬品のデータベースである医薬品DB、一般摂取物に含まれるサプリメントのデータベースであるサプリメントDB、一般摂取物に含まれる食品のデータベースである食品DBから構成される。なお、データベース102は、サーバー101外にあってもよく、他のサーバーにあってもよい。
【0049】
サーバー101には、摂取した摂取物をサーバー101に登録するユーザー(使用者)のID(識別情報)であり、サーバー101にアクセスするためのユーザーID(使用者識別情報)が登録(記憶)されている。また、サーバー101には、摂取した摂取物をサーバー101に登録するユーザーがサーバー101に登録する摂取物に対応する摂取物情報を閲覧する管理者のID(識別情報)であり、サーバー101にアクセスするための管理者ID(管理者識別情報)が登録(記憶)されている。ユーザーIDは、スマートフォン1によって入力(登録)が受け付けられ、受け付けられたユーザーIDが、スマートフォン1からサーバー101に送信される。サーバー101は、スマートフォン1から送信される、ユーザーIDを受信し、受信したユーザーIDを登録(記憶)する。サーバー101は、ユーザーが摂取した摂取物を管理するため、ユーザーIDに対応付けて、ユーザーが摂取した摂取物に対応する摂取物情報を登録(記憶)する。ここで、「摂取物情報」は、摂取物に関する情報であり、「摂取物情報」には、摂取物の名称等が含まれる。医薬品(医薬品情報)であれば、医薬品の名称等が含まれ、サプリメント(一般摂取物情報)であれば、サプリメントの名称等が含まれ、食品(一般摂取物情報)であれば、食品の名称等が含まれる。
【0050】
また、管理者IDは、例えば、図示しないパーソナルコンピューター(PC)(電子機器、第2電子機器)によって入力(登録)が受け付けられ、受け付けられた管理者IDが、PC1からサーバー101に送信される。サーバー101は、PCから送信される、管理者IDを受信し、受信したユーザーIDを登録(記憶)する。PCによる管理者IDの受付は、例えば、Webブラウザの入力画面から行われる。なお、管理者IDの受付は、スマートフォン1によって行われてもよい。
【0051】
図2は、摂取物を登録する場合のサーバー101の処理動作を示すフローチャートである。本実施形態では、「医薬品」として、「市販薬」と、「処方薬」と、が含まれる。「市販薬」は、薬局などで市販されている医薬品である。「処方薬」は、処方箋に従って調剤薬局などで処方される医薬品である。市販薬の登録において、サーバー101は、スマートフォン1から送信されるバーコード(JANコード)(一次元コード)に基づいて、データベース102から、該当する市販薬を検索する(S1)。サーバー101は、検索結果に基づいて、該当する市販薬に対応する、禁止物質に関する情報である禁止物質情報をスマートフォン1に送信する(S2)。サーバー101は、スマートフォン1から送信される該当する市販薬を服用したか否かの情報に基づいて、服用した市販薬に対応する市販薬情報をユーザーIDに対応付けて登録する(S3)。ここで、禁止物質情報には、禁止物質が含まれるか否か、禁止物質が含まれる場合には、禁止物質の名称等が含まれる。詳細は、後述する。
【0052】
処方薬の登録において、サーバー101は、スマートフォン1から送信されるQRコード(登録商標)(以下、「Qコード」という。)(二次元コード)に基づいて、データベース102から、該当する処方薬を検索する(S4)。サーバー101は、検索結果に基づいて、該当する処方薬に対応する、禁止物質情報をスマートフォン1に送信する(S5)。サーバー101は、スマートフォン1から送信される該当する処方薬を服薬したか否かの情報に基づいて、服薬した処方薬に対応する処方薬情報をユーザーIDに対応付けて登録する(S6)。一般摂取物の登録において、サーバー101は、スマートフォン1から送信される一般摂取物を摂取したか否かの情報に基づいて、摂取した一般摂取物に対応する一般摂取物情報をユーザーIDに対応付けて登録する(S7)。
【0053】
データベース102の医薬品DBには、医薬品を示す医薬品識別情報と、医薬品に含まれる禁止物質に対応する禁止物質情報と、が対応付けて記憶されている。医薬品識別情報は、例えば、医薬品に対応したQコード、医薬品に対応したバーコード、医薬品の名称等を含む。禁止物質情報は、例えば、医薬品に禁止物質が含まれるか否かの情報、医薬品に禁止物質が含まれる場合には、以下の(1)~(4)の情報等が含まれる。
(1)禁止物質の名称
(2)常に禁止される禁止物質であるか否か
(3)特定の競技(スポーツ)において禁止される禁止物質であるか否か
(4)特定の競技会において禁止される禁止物質であるか否か
【0054】
SoC2は、ディスプレイ4に表示している、管理アプリPのアイコンへの接触を、タッチパネル51により受け付け、管理アプリPを起動する。
図3は、管理アプリP起動後にスマートフォン1に表示される表示画面を示す図である。
図3に示す表示画面において、SoC2は、タッチパネル51により、「バーコード検索」、「医薬品名検索」、「処方薬検索」のいずれかを受け付ける。
【0055】
上述したように、本実施形態では、「医薬品」として、「市販薬」と、「処方薬」と、が含まれる。本実施形態では、バーコードで検索を行う「バーコード検索」、医薬品の名称で検索を行う「医薬品名検索」は、市販薬が対象である。また、電子お薬手帳のQコードで検索を行う「処方薬検索」は、処方薬が対象である。
【0056】
SoC2は、タッチパネル51により、「バーコード検索」を受け付けた場合、カメラ7を起動する。SoC2は、ユーザーの所定操作を受け付けて、カメラ7により、市販薬のパッケージ等に記載されているバーコード(医薬品識別情報)を撮影(取得)する。また、SoC2は、タッチパネル51により、「処方薬検索」を受け付けた場合、カメラ7を起動する。SoC2は、ユーザーの所定操作を受け付けて、カメラ7により、電子お薬手帳のQコード(医薬品識別情報)を撮影(取得)する。また、SoC2は、タッチパネル51により、「医薬品名検索」を受け付けた場合、ディスプレイ4に入力画面を表示する。SoC2は、入力画面において、文字情報である医薬品名(医薬品識別情報)の入力を受け付けることにより、医薬品名(医薬品識別情報)を取得する。
【0057】
SoC2は、取得したバーコード、Qコード、医薬品名(医薬品識別情報)をサーバー101に送信する。
図4~
図6は、医薬品に禁止物質が含まれているか否かの情報を報知する場合のシステム1の処理動作を示すフローチャートである。サーバー101は、スマートフォン1から送信される医薬品識別情報を受信すると、受信した医薬品識別情報を、医薬品DBから検索し、受信した医薬品識別情報が、医薬品DBにあるか否かを判断する(S11)。サーバー101は、医薬品識別情報が、医薬品DBにないと判断した場合(S11:No)、エラー処理を行う(S12)。
【0058】
サーバー101は、医薬品識別情報が、医薬品DBにあると判断した場合(S11:Yes)、医薬品識別情報に対応する医薬品に禁止物質が含まれている(禁止物質あり)か否かを判断する(S13)。サーバー101は、医薬品に禁止物質が含まれていると判断した場合(S13:Yes)、「常に禁止」の禁止物質が含まれている(「常に禁止」の禁止物質あり)か否かを判断する(S14)。サーバー101は、「常に禁止」の禁止物質が含まれていると判断した場合(S14:Yes)、医薬品識別情報を送信したスマートフォン1に、禁止物質情報を送信する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質情報を受信し、禁止物質情報に基づいて、医薬品に禁止物質が含まれること(禁止物質「あり」)、及び、「×」の記号をディスプレイ4に表示する(S15)。
【0059】
図7は、スマートフォン1に表示される表示画面を示す図である。
図7に示すように、医薬品の名称(例えば、「カゼナオールX」)、禁止物質が含まれていることを示す情報(ドーピング禁止物質:あり、記号「×」)、禁止物質の名称(例えば、禁止物質:エフェドリン)等が表示される。
【0060】
サーバー101は、「常に禁止」の禁止物質が含まれていないと判断した場合(S14:No)、「競技会において禁止」の禁止物質が含まれている(「競技会において禁止」の禁止物質あり)か否かを判断する(S16)。サーバー101は、「競技会において禁止」の禁止物質が含まれていると判断した場合(S16:Yes)、医薬品識別情報を送信したスマートフォン1に、禁止物質情報を送信する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質情報を受信し、禁止物質情報に基づいて、医薬品に禁止物質が含まれること(禁止物質「あり」)、医薬品に競技会において禁止の禁止物質が含まれること、及び、「×」の記号をディスプレイ4に表示する(S17)。
【0061】
図8は、スマートフォン1に表示される表示画面を示す図である。
図8に示すように、医薬品の名称(例えば、「カゼナオールY」)、禁止物質が含まれていることを示す情報(ドーピング禁止物質:あり、記号「×」)、禁止物質の名称(例えば、禁止物質:エフェドリン)、競技会において禁止の禁止物質が含まれていること(競技会区分:競技会において禁止)等が表示される。
【0062】
サーバー101は、「競技会において禁止」の禁止物質が含まれていないと判断した場合(S16:No)、「特定のスポーツにおいて禁止」の禁止物質が含まれている(「特定のスポーツにおいて禁止」の禁止物質あり)か否かを判断する(S18)。サーバー101は、「特定のスポーツにおいて禁止」の禁止物質が含まれていると判断した場合(S18:Yes)、医薬品識別情報を送信したスマートフォン1に、禁止物質に関する禁止物質情報を送信する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質情報を受信し、医薬品に禁止物質が含まれること(禁止物質「あり」)、医薬品に特定のスポーツにおいて禁止の禁止物質が含まれること、及び、「△」の記号をディスプレイ4に表示する(S19)。
【0063】
図9は、スマートフォン1に表示される表示画面を示す図である。
図9に示すように、医薬品の名称(例えば、「カゼナオールZ」)、禁止物質が含まれていることを示す情報(ドーピング禁止物質:あり、記号「△」)、禁止物質の名称(例えば、禁止物質:エフェドリン)、特定のスポーツにおいて禁止の禁止物質が含まれていること等が表示される。
【0064】
サーバー101は、「特定のスポーツにおいて禁止」の禁止物質が含まれていないと判断した場合(S18:No)、医薬品識別情報を送信したスマートフォン1に、禁止物質情報を送信する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質情報を受信し、禁止物質情報に基づいて、医薬品に禁止物質が含まれているか不明であること(禁止物質「不明」)、及び、「×」の記号をディスプレイ4に表示する(S20)。
【0065】
図10は、スマートフォン1に表示される表示画面を示す図である。
図10に示すように、医薬品の名称(例えば、「カゼナオールA」)、禁止物質が含まれているか不明であることを示す情報(ドーピング禁止物質:不明、記号「×」)、摂取を推奨しないこと(薬品情報が不十分のためおすすめできません)等が表示される。
【0066】
サーバー101は、医薬品に禁止物質が含まれていないと判断した場合(S13:No)、医薬品に生薬成分が含まれているか否かを判断する(S21)。サーバー101は、医薬品に生薬成分が含まれていると判断した場合(S21:Yes)、医薬品識別情報を送信したスマートフォン1に、禁止物質情報を送信する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質情報を受信し、禁止物質情報に基づいて、医薬品に禁止物質が含まれているか不明であること(禁止物質「不明」)、及び、「×」の記号をディスプレイ4に表示する(S22)。
【0067】
サーバー101は、医薬品に生薬成分が含まれていないと判断した場合(S21:No)、医薬品識別情報を送信したスマートフォン1に、禁止物質情報を送信する。スマートフォン1は、サーバー101から送信される禁止物質情報を受信し、禁止物質情報に基づいて、医薬品に禁止物質が含まれないこと(禁止物質「なし」)、及び、「〇」の記号をディスプレイ4に表示する(S23)。
【0068】
図11は、スマートフォン1に表示される表示画面を示す図である。
図11に示すように、医薬品の名称(例えば、「カゼナオールB」)、禁止物質が含まれないことを示す情報(ドーピング禁止物質:なし、記号「〇」)等が表示される。
【0069】
次に、ユーザーが、一般摂取物を摂取したことを登録する場合について説明する。本実施形態では、「一般摂取物」として、「サプリメント」と、「食品」と、が含まれる。スマートフォン1のSoC2は、ユーザーの所定操作を受け付けて、例えば、カメラ7により、一般摂取物のパッケージ等に記載されているバーコード(一般摂取物識別情報)を撮影(取得)する。また、SoC2は、ユーザーの所定操作を受け付けて、例えば、入力画面において、文字情報である一般摂取物名(一般摂取物識別情報)の入力を受け付けることにより、一般摂取物名(一般摂取物識別情報)を取得する。
【0070】
SoC2は、取得したバーコード、一般摂取物名(一般摂取物識別情報)をサーバー101に送信する。
図12は、一般摂取物を登録する場合のサーバー101の処理動作を示すフローチャートである。サーバー101は、スマートフォン1から送信される一般摂取物識別情報を受信すると、受信した一般摂取物識別情報を、サプリメントDBから検索し、受信した一般摂取物識別情報が、サンプリメントDBにあるか否かを判断する(S31)。サーバー101は、一般摂取物識別情報が、サプリメントDBにあると判断した場合(S31:Yes)、一般摂取物識別情報に対応する商品情報、第三者認証情報を、ユーザーIDと対応付けて登録(記憶)する(S32)。
【0071】
サーバー101は、一般摂取物識別情報が、サプリメントDBにないと判断した場合(S31:No)、一般摂取物識別情報を、食品DBから検索し、一般摂取物識別情報が、食品DBにあるか否かを判断する(S33)。サーバー101は、一般摂取物識別情報が、食品DBにあると判断した場合(S31:Yes)、一般摂取物識別情報に対応する商品情報を、ユーザーIDと対応付けて登録(記憶)する(S34)。サーバー101は、一般摂取物情報が、食品DBにないと判断した場合(S33:No)、スマートフォン1において手動で入力された情報を、ユーザーIDと対応付けて登録(記憶)する。
【0072】
次に、チームのコーチ、トレーナー、スポーツファーマシスト管理者が、サーバー101に登録(記憶)されている摂取物情報を閲覧する場合について説明する。スマートフォン1のSoC2は、所定の操作を受け付けて、管理者IDの入力と、摂取物情報の閲覧希望の入力と、を受け付けるための画面をディスプレイ4に表示する。SoC2は、管理者IDの入力と、閲覧希望の入力と、を受け付ける。閲覧希望には、閲覧を希望するユーザーの情報が含まれる。SoC2は、入力を受け付けた管理者IDと、閲覧希望と、をサーバー101に送信する。
【0073】
サーバー101は、スマートフォン1から送信される、管理者IDと、閲覧希望と、を受信する。サーバー101は、受信した管理者IDに対応する、管理者IDが登録(記憶)されている場合、登録(記憶)されている、ユーザーが登録した摂取物情報をスマートフォン1に送信する。ここで、サーバー101は、閲覧希望によって指定されるユーザーが登録した摂取物情報をスマートフォン1に送信する。スマートフォン1のSoC2は、サーバー101から送信される、ユーザーが登録した摂取物情報を受信する。SoC2は、受信した摂取物情報をディスプレイ4に表示(報知)する。
【0074】
以上説明したように、本実施形態では、サーバー101によって、摂取した医薬品及び医薬品以外の一般摂取物を含む摂取物に関する情報である摂取物情報(例えば、摂取物の名称)が記憶されることで、ユーザー(スポーツ選手)が摂取した摂取物が統合的に管理される。このように、本実施形態によれば、ユーザー(スポーツ選手)が摂取する摂取物を統合的に管理することができる。
【0075】
また、スマートフォン1(電子機器)は、医薬品に対応する禁止物質に関する情報である禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、スマートフォン1により報知される、医薬品に対応する禁止物質の情報を容易に知ることができる。このように、本実施形態によれば、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0076】
また、本実施形態では、サーバー101によって、ユーザーID(使用者識別情報)と、ユーザーが摂取し、登録された摂取物に対応する摂取物情報(例えば、摂取物の名称)と、が対応付けて記憶されることによって、ユーザーごとに、摂取した摂取物に対応する摂取物情報が管理される。
【0077】
また、本実施形態では、サーバー101に記憶されているユーザーIDに対応するユーザーIDと、閲覧希望と、を送信したスマートフォン1において、ユーザーが登録した摂取物情報(例えば、摂取物の名称)が報知(例えば、表示)される。これにより、例えば、チームのコーチ、トレーナー、スポーツファーマシスト等の管理者は、ユーザーが摂取した摂取物に関する摂取物情報を知ることができる。
【0078】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、医薬品であれば、二次元コード(例えば、Qコード)である医薬品識別情報を撮影することにより、医薬品識別情報を取得し、医薬品に対応する禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、医薬品識別情報を撮影することで、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0079】
また、スマートフォン1は、一般摂取物であれば、二次元コード(例えば、Qコード)である一般摂取物識別情報を撮影することにより、一般摂取物識別情報を取得し、サーバー101は、スマートフォン1から送信される一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物に関する一般摂取物情報を記憶する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、一般摂取物識別情報を撮影することで、摂取した一般摂取物を容易に登録することができる。
【0080】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、医薬品であれば、一次元コード(例えば、バーコード(JANコード))である医薬品識別情報を撮影することにより、医薬品識別情報を取得し、医薬品に対応する禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、医薬品識別情報を撮影することで、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0081】
また、スマートフォン1は、一般摂取物であれば、一次元コード(例えば、バーコード)である一般摂取物識別情報を撮影することにより、一般摂取物識別情報を取得し、サーバー101は、スマートフォン1から送信される一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物に関する一般摂取物情報を記憶する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、一般摂取物識別情報を撮影することで、摂取した一般摂取物を容易に登録することができる。
【0082】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、医薬品であれば、文字情報(例えば、医薬品の名称)である医薬品識別情報の入力を受け付けることにより、医薬品識別情報を取得し、医薬品に対応する禁止物質情報を報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、医薬品識別情報を入力することで、禁止物質の情報を容易に取得することができる。
【0083】
また、スマートフォン1は、一般摂取物であれば、文字情報(例えば、一般摂取物の名称)である一般摂取物識別情報の入力を受け付けることにより、一般摂取物識別情報を取得し、サーバー101は、スマートフォン1から送信される一般摂取物識別情報に対応する一般摂取物に関する一般摂取物情報を記憶する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、一般摂取物識別情報を入力することで、摂取した一般摂取物を容易に登録することができる。
【0084】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、受信した禁止物質情報が、常に禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、常に禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、常に禁止される物質が医薬品に含まれていることを理解することができる。
【0085】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、受信した禁止物質情報が、特定の競技会において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、特定の競技会において禁止される物質が医薬品に含まれていることを理解することができる。
【0086】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、受信した禁止物質情報が、特定の競技において禁止される禁止物質であることを示す情報である場合、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを報知する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、特定の競技において禁止される物質が医薬品に含まれていることを理解することができる。
【0087】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、受信した禁止物質情報が、医薬品に生薬成分が含まれることを示す情報である場合、禁止物質が含まれているか不明であることを報知(例えば、表示)する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、禁止物質が含まれているか不明であることを理解することができる。
【0088】
また、本実施形態では、スマートフォン1は、受信した禁止物質情報を表示することにより、禁止物質情報を報知する。これにより、ユーザー(スポーツ選手)は、視覚により、禁止物質情報を理解することができる。
【0089】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明を適用可能な形態は、上述の実施形態には限られるものではなく、以下に例示するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることが可能である。
【0090】
上述の実施形態においては、スマートフォン1のSoC2は、受信した禁止物質情報をディスプレイ4に表示することにより、禁止薬物情報を報知する。これに限らず、例えば、SoC2は、受信した禁止薬物情報をスピーカー8から音声出力することにより、禁止薬物情報を報知するようになっていてもよい。
【0091】
上述の実施形態において、摂取物識別情報は、Qコード等である。これに限らず、摂取物識別情報は、摂取物に対応した画像(例えば、容器画像)であってもよい。この場合、スマートフォン1のSoC2は、画像である摂取物識別情報をカメラ7で撮影することにより、摂取物識別情報を取得する。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明は、禁止薬物の情報を提供するシステム、電子機器、サーバー、方法、及び、電子機器の制御プログラムに好適に採用され得る。
【符号の説明】
【0093】
1 スマートフォン(電子機器)
2 SoC(制御部)
3 記憶部
4 ディスプレイ
5 操作部
51 タッチパネル
6 無線モジュール
7 カメラ
8 スピーカー
101 サーバー
102 データベース
201 システム
P 管理アプリ