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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184282
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】リール保持装置および部品搭載装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20221206BHJP
【FI】
H05K13/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092040
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】金井 一憲
(72)【発明者】
【氏名】田中 聖史
(72)【発明者】
【氏名】奥 康夫
(72)【発明者】
【氏名】礒端 美伯
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353EE37
5E353GG01
5E353HH25
5E353HH26
5E353HH30
5E353HH72
5E353JJ21
5E353JJ48
5E353QQ01
5E353QQ05
5E353QQ11
(57)【要約】
【課題】リールの回収作業性を改善し、部品照合に使用する空リールを取り違えて部品照合を実施できない問題を解決する。
【解決手段】リールRLが投入される投入口71Aおよび投入口よりも下方に位置する排出口72Aを有し、投入口付近の第1の位置と第1の位置から排出口へ至るリールRLの移動経路WAに位置する第2の位置のそれぞれで1個のリールRLを保持可能なリールホルダ51Aと、第1の位置に位置するリールRLの外周に当接し、第1の位置に位置するリールRLが第2の位置へ移動するのを阻止する第1当接部(第2ローラ81b)と、第2の位置に位置するリールRLの外周に当接し、第2の位置に位置するリールRLが排出口72Aへ移動するのを阻止する第2当接部(第3ローラ81c)と、第1当接部と第2当接部を連動させることにより、第1当接部と第2当接部をリールRLの移動を阻止する位置から退避させる連動部80を備える。
【選択図】図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品が封入されたキャリアテープを収納したリールを保持し、前記リールから繰り出されるキャリアテープを送りながら作業ヘッドに部品を供給する部品供給ユニットとともに使用されるリール保持装置であって、
リールが投入される投入口および前記投入口よりも下方に位置してリールが排出される排出口を有し、前記投入口付近の第1の位置と前記第1の位置から前記排出口へ至るリールの移動経路に位置する第2の位置のそれぞれで1個のリールを保持可能なリールホルダと、
前記第1の位置に位置するリールの外周に当接し、前記第1の位置に位置するリールが前記第2の位置へ移動するのを阻止する第1当接部と、
前記第2の位置に位置するリールの外周に当接し、前記第2の位置に位置するリールが前記排出口へ移動するのを阻止する第2当接部と、
前記第1当接部と前記第2当接部を連動させることにより、前記第1当接部と第2当接部をリールの移動を阻止する位置から退避させる連動部と、
を備えたリール保持装置。
【請求項2】
前記連動部は、前記第1当接部をリールの移動を阻止する位置に押し付ける弾性部材と、前記第1当接部が前記第1の位置に位置するリールから前記弾性部材の押し付け力を上回る力を受けてリールの移動を阻止する位置から退避するとこれに連動して前記第2当接部をリールの移動を阻止する位置から退避させる連動部材と、を含む請求項1に記載のリール保持装置。
【請求項3】
前記連動部材は、位置もしくは姿勢の異なる第1状態と第2状態をとり得ることが可能であり、前記第1状態のときは前記第1当接部と前記第2当接部をリールの移動を阻止する位置に位置させ、前記第2状態のときは前記第1当接部と前記第2当接部をリールの移動を阻止する位置から退避させる、請求項2に記載のリール保持装置。
【請求項4】
前記連動部材は、回転軸を中心に揺動することにより、前記第1状態と前記第2状態をとり得る揺動部材であり、前記第1当接部と前記第2当接部は、前記揺動部材に装着されている、請求項3に記載のリール保持装置。
【請求項5】
前記第1当接部、前記第2当接部および前記連動部は、前記リールホルダに設けられている、請求項1に記載のリール保持装置。
【請求項6】
前記リールホルダは、リールを収納可能な間隔で配置された一対のガイド板と、前記一対のガイド板の間でリールを前記移動経路に沿って案内するガイド部材と、を含む請求項1に記載のリール保持装置。
【請求項7】
前記第1当接部と前記第2当接部は、前記一対のガイド板に挟まれた空間内でリールの外周に当接可能であり、前記連動部は前記一対のガイド板に挟まれた空間に配置されている、請求項6に記載のリール保持装置。
【請求項8】
前記連動部は、少なくとも一つのガイド板に設けられ、前記第1当接部をリールの移動を阻止する位置に押し付ける弾性部材と、少なくとも一つのガイド板に設けられ、前記第1当接部が前記第1の位置に位置するリールから前記弾性部材の押し付け力を上回る力を受けてリールの移動を阻止する位置から退避するとこれに連動して前記第2当接部をリールの移動を阻止する位置から退避させる連動部材と、を含む請求項7に記載のリール保持装置。
【請求項9】
前記連動部材は、前記一対のガイド板に挟まれた空間内で位置もしくは姿勢の異なる第1状態と第2状態をとり得ることが可能であり、前記第1状態のときは前記第1当接部と前記第2当接部をリールの移動を阻止する位置に位置させ、前記第2状態のときは前記第1当接部と前記第2当接部をリールの移動を阻止する位置から退避させる、請求項8に記載のリール保持装置。
【請求項10】
前記連動部材は、少なくとも一つのガイド板に設けた回転軸を中心に揺動することにより前記第1状態と前記第2状態をとり得る揺動部材であり、前記第1当接部と前記第2当接部は前記揺動部材に装着されている、請求項9に記載のリール保持装置。
【請求項11】
前記第1当接部と前記第2当接部は、リールの回転に伴って回転可能なローラである、請求項1~10のいずれかに記載のリール保持装置。
【請求項12】
前記リールホルダは、前記第2の位置に保持されたリールの次に前記部品供給ユニットで使用される補充用のリールを前記第1の位置に保持する、請求項1~11のいずれかに記載のリール保持装置。
【請求項13】
部品が封入されたキャリアテープを収納したリールを保持する請求項1~12のいずれかに記載のリール保持装置と、キャリアテープから部品を取り出して基板に搭載する作業ヘッドと、前記リールから繰り出されるキャリアテープを送りながら前記作業ヘッドに部品を供給する部品供給ユニットと、を備えた部品搭載装置。
【請求項14】
更に、複数の前記リール保持装置を着脱自在に装着可能なリール保持装置装着部を備える、請求項13に記載の部品搭載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品が封入されたキャリアテープを収納したリールを保持するリール保持装置およびこのリール保持装置を備える部品搭載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、部品供給ユニットにより部品を供給し、その部品を作業ヘッドで基板に移載することで実装基板を製造する部品搭載装置が知られている。部品供給ユニットには種々のものがあるが、部品が封入されたキャリアテープを搬送して部品供給口に部品を供給するタイプのテープフィーダが多用されている。テープフィーダはリールから繰り出されるキャリアテープを引き込んで搬送するため、部品搭載装置にはリールを保持するリール保持装置が必要となる。リール保持装置は通常、先行して使用されるリールとそのリールの次に使用される補充用のリールを保持することができる(例えば、下記の特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載されたリール保持装置では、先行して使用されるカレントリールは作業者から見て奥側の位置に設置され、カレントリールの次に使用される補充用の補充リールは作業者から見て手前側に設置される。カレントリールは巻き付けられたキャリアテープがリール保持装置により直接支持されており、キャリアテープが部品供給ユニットにより引っ張られるとその場で回転してキャリアテープを繰り出す。そして、全てのキャリアテープが引き出されるとリール保持装置から支持される部分がなくなって自動落下し、外部に排出される。使用済みのリールが排出されると、部品供給ユニットがキャリアテープを引き込む対象が補充リールのキャリアテープに切り替わる。補充リールは部品供給ユニットに引っ張られて待機位置から転動し、カレントリールが位置していた場所へ移動し、巻き付けられたキャリアテープがリール保持装置に支持されることによって、リールが自動で交換される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2017/061042号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、カレントリールが所定位置に一旦セットされてしまうとキャリアテープを消費し切るまでそのリールは排出されず、段取り替え時など、リールを回収する必要が生じたときの作業性が良くないという問題点があった。また、空になったリールを回収して補充リールをセットする部品補充作業では、空になったリールの情報を利用して補充リールが正しく補充されたかをチェックするいわゆる部品照合を伴う場合があるが、特許文献に記載されたリール保持装置ではリールが空になると自動的に排出されるので複数の空リールが排出された場所で混在し、部品照合に使用する空リールを取り違えて部品照合が実施できないといった問題があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点を解決したリール保持装置および部品搭載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のリール保持装置は、部品が封入されたキャリアテープを収納したリールを保持し、前記リールから繰り出されるキャリアテープを送りながら作業ヘッドに部品を供給する部品供給ユニットとともに使用されるリール保持装置であって、リールが投入される投入口および前記投入口よりも下方に位置してリールが排出される排出口を有し、前記投入口付近の第1の位置と前記第1の位置から前記排出口へ至るリールの移動経路に位置する第2の位置のそれぞれで1個のリールを保持可能なリールホルダと、前記第1の位置に位置するリールの外周に当接し、前記第1の位置に位置するリールが前記第2の位置へ移動するのを阻止する第1当接部と、前記第2の位置に位置するリールの外周に当接し、前記第2の位置に位置するリールが前記排出口へ移動するのを阻止する第2当接部と、前記第1当接部と前記第2当接部を連動させることにより、前記第1当接部と第2当接部をリールの移動を阻止する位置から退避させる連動部と、を備えた。
【0008】
本発明の部品搭載装置は、部品が封入されたキャリアテープを収納したリールを保持する上記本発明のリール保持装置と、キャリアテープから部品を取り出して基板に搭載する作業ヘッドと、前記リールから繰り出されるキャリアテープを送りながら前記作業ヘッドに部品を供給する部品供給ユニットと、を備えた。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リールに巻き付けられたキャリアテープを傷めるおそれがなく、リールをセットした後であっても任意のタイミングで、かつ容易にそのリールを回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態における部品搭載装置の要部の側面図
図2】本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える部品供給装置とキャリアテープ供給装置の側面図
図3】本発明の一実施の形態における部品供給装置とキャリアテープ供給装置の一部断面側面図
図4】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置の側面図
図5】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置の平面図
図6】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置の分解側面図
図7】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置(第1のリール保持装置)の(a)平面図(b)側面図
図8】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置(第2のリール保持装置)の(a)平面図(b)側面図
図9】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置にリール保持装置(第1のリール保持装置)を装着した状態を示す側面図
図10】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置にリール保持装置を装着した状態を示す側面図
図11】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置を部品供給装置に連結させる前の状態の平面図
図12】(a)(b)本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置を部品供給装置に連結させる状況を示す側面図
図13】本発明の一実施の形態におけるキャリアテープ供給装置を部品供給装置に連結させた状態の平面図
図14】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるリール保持装置(第1のリール保持装置)にリールを保持させる手順を示す側面図
図15】(a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるリール保持装置(第1のリール保持装置)にリールを保持させる手順を示す側面図
図16】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の投入口にカレントリールをセットする作業を示す側面図
図17】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の第1の位置にカレントリールが保持された状態を示す側面図
図18】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の第1の位置に保持されたカレントリールを第2の位置へ移動させる作業を示す側面図
図19】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の第2の位置にカレントリールが保持された状態を示す側面図
図20】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の投入口に補充リールをセットする作業を示す側面図
図21】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の第1の位置に補充リールが保持された状態を示す側面図
図22】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の第2の位置に空になったカレントリールが保持された状態を示す側面図
図23】本発明の一実施の形態におけるリール保持装置の第1の位置に保持された補充リールを第2の位置へ移動させると同時に第2の位置のカレントリールを排出させる作業を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態における部品搭載装置1を示している。部品搭載装置1は基板KBに部品BHを搭載する装置であり、搭載装置本体部1A、部品供給装置1Bおよびキャリアテープ供給装置1Cを備えている。
【0012】
図1において、搭載装置本体部1Aは、基板搬送部11、作業ヘッド12およびヘッド移動機構13を備えている。基板搬送部11は、図1の左右方向に間隔をあけて配置されて図1の紙面に対して垂直な直交する方向に延びる一対の搬送コンベア11aを備えている。基板搬送部11はこれら一対の搬送コンベア11aによって基板KBを搬送し、所定の作業位置に位置決めする。以下、説明の便宜上、基板搬送部11による基板KBの搬送方向をX方向(左右方向)とし、上下方向をZ方向とする。また、X方向およびZ方向の双方と直交する方向をY方向(前後方向)とする。更に、Y方向のうち図1における右方を前方、図1における左方を後方とする。
【0013】
作業ヘッド12は下方に延びたノズル12Nを備えており、そのノズル12Nに真空圧を供給することで、部品BHをピックアップする。ヘッド移動機構13は例えばXYテーブル機構から成り、作業ヘッド12をXY面内方向に移動させる。
【0014】
部品供給装置1Bは、フィーダカート21と部品供給ユニット22を備えている。フィーダカート21は車輪を備えて床面FL上を移動自在であり、その上部には、X方向に延びたテーブル状のフィーダベース21Fを上部に備えている(図2および図3参照)。
【0015】
部品供給ユニット22はテープフィーダから成り、フィーダベース21Fに着脱自在に装着されている。部品供給ユニット22はキャリアテープ供給装置1Cから供給されるキャリアテープCTをY方向の前方に搬送する。キャリアテープCTには複数の部品BHが一列に並んだ状態で個別に封入されており、部品供給ユニット22はキャリアテープCTを搬送することで、部品供給口22Kに部品BHを連続的に供給する。
【0016】
搭載装置本体部1Aは基板搬送部11によって基板KBを位置決めした後、ヘッド移動機構13によって作業ヘッド12を移動させることで、部品供給装置1Bが供給する部品BHを基板KBに移載する部品移載動作を繰り返し実行する。部品移載動作は、部品供給ユニット22が供給する部品BHをノズル12Nによってピックアップする動作と、ピックアップした部品BHを基板KB上の目標搭載位置に搭載する動作から成る。このような部品移載動作が繰り返されることによって、基板KBに部品BHが搭載された実装基板が製造される。
【0017】
次に、キャリアテープ供給装置1Cについて説明する。キャリアテープ供給装置1CはキャリアテープCTが巻き付けられた複数のリールRLを保持して部品供給ユニット22にキャリアテープCTを供給する装置であり、フィーダカート21に連結された状態で使用される。フィーダカート21に装着された部品供給ユニット22は、キャリアテープ供給装置1Cが保持するリールRLから前方に繰り出されるキャリアテープCTを引き込んで搬送し、搭載装置本体部1Aに部品BHを供給する。
【0018】
図1に示すように、キャリアテープ供給装置1Cは、先行して使用されるリールRL(以下、「カレントリールRL1」と称する)とカレントリールRL1の次に使用されるリールRL(以下、「補充リールRL2」と称する)を保持する。カレントリールRL1は部品供給ユニット22が搬送中のキャリアテープCTを繰り出しているリールである。補充リールRL2は補充用のリール、すなわちカレントリールRL1が部品切れとなった後に、新たなカレントリールRL1として部品供給ユニット22にキャリアテープCTを繰り出すリールである。
【0019】
このように本実施の形態において、キャリアテープ供給装置1Cは、キャリアテープCTを収納したリールRLを保持し、リールRLから繰り出されるキャリアテープCTを前方に送りながら作業ヘッド12に部品BHを供給する部品供給ユニット22とともに使用されるものである。
【0020】
図4図5および図6において、キャリアテープ供給装置1Cは、ベース体としての台車31と、前後に並べて配置された第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32Bを備えている。なお、本明細書で第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32Bを区別して説明する必要がない場合には、単にリール保持装置32と記述する。台車31は左右一対の台車ベース41を備えている。各台車ベース41はY方向(前後方向)に延びている。各台車ベース41の前後それぞれの下面には車輪42が設けられており、キャリアテープ供給装置1Cはこれら4つの車輪42によって床面FL上を走行可能である。左右の台車ベース41それぞれの中間部からは左右一対の前方支柱43が上方に延びており、左右の台車ベース41それぞれの後端部からは左右一対の後方支柱44が上方に延びている。
【0021】
図4図5および図6において、台車31は前後方向に延びた左右一対のアーム45を備えている。各アーム45はY方向に対向して位置した左右の2組の前方支柱43および後方支柱44それぞれの上端部同士を連結して延びている。
【0022】
図4図5および図6において、台車31は左右方向に延びた連結バー46を備えている。連結バー46は左右の台車ベース41の中間部において、左右の台車ベース41を連結している。連結バー46には前方に張り出した左右一対のチャック機構47が設けられている。左右のチャック機構47はそれぞれ、前方に開いた溝に入り込んだフィーダカート21側の連結ピン21P(図11参照)をつかむ一対の把持部材47Sを備えている。これら2つの把持部材47Sは、図示しないばね部材によって互いに押し付け合う方向(X方向)に付勢されている。
【0023】
図4図5および図6において、台車31はX方向に延びた前方支持バー48と後方支持バー49を備えている。前方支持バー48は左右のアーム45の前端部同士を連結しており、後方支持バー49は左右の後方支柱44の高さ方向の中間部同士を連結している。
【0024】
図4および図6において、台車31は部品切れとなり空となった使用済みのリールRLが排出される排出部50を備えている。排出部50はX方向の両端部が左右の台車ベース41に結合されて下方に窪んだ溝形形状を有している。
【0025】
図4図5および図6において、台車31は左右のアライメント部55を備えている。各アライメント部55は、左右の台車ベース41それぞれの前端部の内側の面(互いに対向する側の面)に取り付けられており、内側(互いに向き合う側)に突出した形状を有している。これら左右のアライメント部55の内面同士の間の距離は、フィーダカート21の外面同士の間の距離よりも若干大きい寸法となっている。
【0026】
図3図4および図5において、各々のリール保持装置32(第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32B)は、1個のカレントリールRL1と1個の補充リールRL2を保持可能に構成されている。一つのリール保持装置32は1台の部品供給ユニット22で使用するカレントリールRL1と補充リールRL2を保持可能な構成になっている。よって、第1のリール保持装置32Aは1台の部品供給ユニット22で使用するカレントリールRL1と補充リールRL2を保持し、第2のリール保持装置32Bは別の1台の部品供給ユニット22で使用するカレントリールRL1と補充リールRL2を保持する。
【0027】
次に、図7を参照しながら第1のリール保持装置32Aについて説明する。第1のリール保持装置32Aは、リールRLを保持するリールホルダ51Aと、保持されたリールRLに当接してリールホルダ51A内におけるリールRLの位置を定める複数のローラ81と、複数のローラ81を連動させる連動部80を備えている。リールホルダ51Aは、図7(a),(b)に示すように、X方向に対向する一対のガイド板61と、第1ガイド部材62と、第2ガイド部材63を備えている。
【0028】
第1ガイド部材62は2つのガイド板61の間に設けられており、2つのガイド板61の間の間隔を一定の大きさ(リールRLの幅方向の寸法よりも若干大きい大きさ)に保っている。第2ガイド部材63も第1ガイド部材62と同様に2つのガイド板61の間に設けられており、2つのガイド板61の間隔を一定の大きさに保つスペーサとしての機能を有している。第2ガイド部材63は一対のガイド板61の下部に位置している。第2ガイド部材63の上面は後方に向く傾斜面63Mとなっている。リールホルダ51Aは、一対のガイド板61と第1ガイド部材62と第2ガイド部材63とによって囲まれた空間でリールRLを保持可能である。
【0029】
図7(b)において、リールホルダ51AはリールRLが投入される投入口71AとリールRLが排出される排出口72Aを有している。投入口71Aはリールホルダ51Aの後側の上部に位置し、投入口71Aはリールホルダ51Aの後側の下部に位置している。投入口71Aから投入されたリールRLは一対のガイド板61の間を第1ガイド部材62と第2ガイド部材63とから成るガイド部材によって案内されながら排出口72Aへ移動可能である。すなわち、リールホルダ51Aは、一対のガイド板61と第1ガイド部材62と第2ガイド部材63とによって形成されたリールRLの移動経路WA(図7(b)鎖線矢印)を有している。
【0030】
図7(b)において、リールホルダ51Aには、複数のローラ81を連動させる前述の連動部80が装着されている。連動部80は、連動部材の一例である揺動部材52と弾性部材の一例であるコイルばね82にて構成されている。揺動部材52は、本実施の形態では全体として中心部から三方に腕部が延びた形状(全体としてほぼY字形状)を有しており、各腕部の端部にはローラ81が取り付けられている。
【0031】
揺動部材52はその中心部がガイド板61に装着されたX軸に沿う方向に延びた軸52aに枢支されている。このため揺動部材52はガイド板61の広がる面内(YZ面内)で軸52aまわりに回動できるようになっている。揺動部材52は2つのローラ81がほぼ前後方向に並び、他の1つのローラ81はこれら2つのローラ81の下方に位置する姿勢でリールホルダ51Aに取り付けられている。前後方向に並ぶ2つのローラ81のうち、軸52aの後方に位置するローラ81を第1ローラ81aと称し、軸52aの前方に位置するローラ81を第2ローラ81bと称する。また、軸52aの下方に位置するローラ81を第3ローラ81cと称する。
【0032】
揺動部材52はガイド板61に形成された弧状の案内溝61gによって回動の範囲が規制されており、案内溝61gによって規制される範囲内で揺動することができる。これにより、揺動部材52は図7(b)の実線で示す姿勢(第1状態)と破線で示す状態(第2状態)とをとり得る。揺動部材52の姿勢が第1状態と第2状態との間で変化すると3個のローラ81の位置も変化する。
【0033】
揺動部材52が第1状態にあるときの第1ローラ81aと第2ローラ81bは、図7(b)において2点鎖線の円で示す位置(以下、第1の位置H1Aと呼ぶ)に保持されたリールRLを下から支持する。第1の位置H1Aはリールホルダ51Aの投入口71A付近に位置し、リールRLを少なくともその一部を一対のガイド板61の間に挿入した状態で保持する。
【0034】
また、第3ローラ81cは、図7(b)において2点鎖線の円で示す位置(以下、第2の位置H2Aと呼ぶ)に保持されたリールRLが排出口72Aへ移動するのを阻止している。第2の位置H2Aは、第1の位置H1Aから排出口72Aへ至るリールRLの移動経路WAの途中に位置し、第1の位置H1Aよりも低い位置に位置している。第2ローラ81bは、第1の位置H1Aに位置するリールRLが移動経路WAに沿って第2の位置H2Aへ移動するのを阻止している。
【0035】
このように、第2ローラ81bは、第1の位置H1Aに位置するリールRLの外周に当接し、第1の位置H1Aに位置するリールRLが第2の位置H2Aへ移動するのを阻止する第1当接部となっている。また、第3ローラ81cは、第2の位置H2Aに位置するリールRLの外周に当接し、第2の位置H2Aに位置するリールRLが出口へ移動するのを防止する第2当接部となっている。
【0036】
図7(b)において、揺動部材52が第2状態にあるときの第2ローラ81bと第3ローラ81cは、リールRLが移動経路WAに沿って移動するのを妨げない位置に移動する。これにより第1の位置H1AのリールRLは第2の位置H2Aへ移動することが可能になり、第2の位置H2AのリールRLは排出口72Aへ移動することが可能となる。すなわち、揺動部材52は第1状態から第2状態に変化することで、第2ローラ81b(第1当接部)と第3ローラ81c(第2当接部)をリールRLの移動を阻止する位置から退避させる。
【0037】
図7(b)において、リールホルダ51Aの内部の投入口71Aの近傍位置には、弾性力によって揺動部材52を第1状態に維持するコイルばね82が設けられている。コイルばね82の弾性力は、キャリアテープCTを満載したリールRLが第1の位置H1Aと第2の位置H2Aに保持された場合でもそれらの自重によって揺動部材52を揺動させない大きさに設定されている。しかし、揺動部材52に弾性力では第1状態を維持できない大きさの外力が作用すると揺動部材52はコイルばね82の弾性力に抗して軸52aを中心に揺動する。
【0038】
図7(b)において、リールホルダ51Aの第1の位置H1Aには、リール押さえ83が設けられている。リール押さえ83は押さえばね83aと押さえローラ83bから構成されている。押さえばね83aの上端はリールホルダ51Aに固定されており、押さえローラ83bは押さえばね83aの下端に取り付けられている。このため押さえローラ83bが下方から押圧されると押さえばね83aは圧縮され、押さえばね83aには押さえローラ83bをもとの位置に復帰させようとする付勢力が発生する。部品供給ユニット22が第1の位置H1Aに設置するリールRLからキャリアテープCTを引き出すとリールRLがキャリアテープCTに引っ張られて持ち上げられることがあるが、リール押さえ83によってリールRLが持ち上げられるのを防止している。リールホルダ51Aの投入口71Aは、第1ローラ81aとリール押さえ83の押さえローラ83bとの間に位置する。
【0039】
図6および図7(b)において、リールホルダ51Aの中央上部にはフック91が設けられている。フック91は、その一部を一対のガイド板61の間に挟まれた状態でねじなどによってガイド板61に装着されている。フック91は台車31の前方支持バー48に係合されるものであり、第1のリール保持装置32Aを前方支持バー48に吊り下げた状態で装着するものである。また、第1のリール保持装置32Aの下端部には姿勢安定用ローラ92が設けられている。この姿勢安定用ローラ92は第1のリール保持装置32Aが前方支持バー48に吊り下げ状態で装着された際の姿勢を安定化させる目的で設けたものであり、台車31の連結バー46に当接することで第1のリール保持装置の姿勢を安定させる。第1のリール保持装置32Aの後部には連結バー93が設けられている。連結バー93はX方向に延びた棒状の部材であり、一対のガイド板61に挟まれた状態で固定されている。ここで、台車31が備える前方支持バー48および後方支持バー49は、複数のリール保持装置32(第1のリール保持装置32Aおよび第2のリール保持装置32B)を着脱自在に装着可能なリール保持装置装着部となっている。
【0040】
次に、図8(a),(b)を参照しながら第2のリール保持装置32Bについて説明する。なお、第1のリール保持装置32Aと同一構造を有するものについては同一符号を付すことで詳細な説明を省略する。第2のリール保持装置32Bは、リールRLを保持するリールホルダ51Bと、保持されたリールRLに当接してリールホルダ51B内におけるリールRLの位置を定める複数のローラ81と、複数のローラ81を連動させる連動部80を備えている。リールホルダ51Bは、図8(a),(b)に示すように、X方向に対向する一対のガイド板64と、スペーサ65と、第3ガイド部材66と、連結フック94を備えている。連動部80は第1のリール保持装置32Aの説明で述べたものと同じである。
【0041】
スペーサ65と第3ガイド部材66と連結フック94は2つのガイド板64の間に設けられており、2つのガイド板64の間の間隔を一定の大きさ(リールRLの軸方向の寸法よりも若干大きい大きさ)に保っている。これらの部材は、2つのガイド板64の間隔を一定の大きさに保つスペーサとしての機能を有している。第3ガイド部材66は一対のガイド板64の下部に位置している。第3ガイド部材66の上面は後方に向く傾斜面66Mとなっている。リールホルダ51Bは、一対のガイド板64とスペーサ65と第3ガイド部材66と連結フック94とによって囲まれた空間でリールRLを保持可能である。
【0042】
図8(b)において、リールホルダ51BはリールRLが投入される投入口71BとリールRLが排出される排出口72Bを有している。投入口71Bはリールホルダ51Bの後側の上部に位置し、投入口71Bはリールホルダ51Bの後側の下部に位置している。投入口71Bから投入されたリールRLは一対のガイド板64の間を連結フック94と第3ガイド部材63(ガイド部材)によって案内されながら排出口72Bへ移動可能である。すなわち、リールホルダ51Bは、一対のガイド板64と連結フック94と第3ガイド部材66によって形成されたリールRLの移動経路WB(図8(b)、鎖線矢印)を有している。
【0043】
図8(b)において、リールホルダ51Bには、複数のローラ81を連動させる連動部80が装着されている。この連動部80は第1のリール保持装置32Aが装備するものと同じ構造であり、揺動部材52とコイルばね82にて構成されている。揺動部材52はガイド板64に形成された弧状の案内溝64gによって回動の範囲が規制されており、案内溝64gによって規制される範囲内で揺動することができる。これにより、第2のリール保持装置32Bにおいても揺動部材52は図8(b)の実線で示す姿勢(第1状態)と破線で示す姿勢(第2状態)とをとり得る。揺動部材52の姿勢が第1状態と第2状態との間で変化すると3個のローラ81の位置も変化する。
【0044】
図8(b)において、揺動部材52が第1状態にあるときの第1ローラ81aと第2ローラ81bは第1の位置H1Bに保持されたリールRLを下から支持する。第1の位置H1Bはリールホルダ51Bの投入口71B付近に位置し、リールRLを少なくともその一部を一対のガイド板64の間に挿入した状態で保持する。また、第3ローラ81cは第2の位置H2Bに保持されたリールRLが排出口72Bへ移動するのを阻止している。第2の位置H2Bは、第1の位置H1Bから排出口72Bへ至るリールRLの移動経路WBの途中に位置し、第1の位置よりも低い位置に位置している。
【0045】
第2ローラ81bは、第1の位置H1Bに位置するリールRLが移動経路WBに沿って第2の位置H2Bへ移動するのを阻止している。第2のリール保持装置32Bにおいても、第2ローラ81bは、第1の位置H1Bに位置するリールRLの外周に当接し、第1の位置H1Bに位置するリールRLが第2の位置H2Bへ移動するのを阻止する第1当接部となっており、第3ローラ81cは、第2の位置H2Bに位置するリールRLの外周に当接し、第2の位置H2Bに位置するリールRLが出口へ移動するのを阻止する第2当接部となっている。
【0046】
図8(b)において揺動部材52が第2状態にあるときの第2ローラ81bと第3ローラ81cは、リールRLが移動経路WBに沿って移動するのを妨げない位置に移動する。これにより第1の位置H1BのリールRLは第2の位置H2Bへ移動することが可能となり、第2の位置H2BのリールRLは排出口72Bへ移動することが可能となる。すなわち、揺動部材52は第1状態から第2状態に変化することで、第2ローラ81b(第1当接部)と第3ローラ81c(第2当接部)をリールRLの移動を阻止する位置から退避させる。
【0047】
図8(b)において、リールホルダ51Bの第1の位置H1Bには、リール押さえ83が設けられている。リール押さえ83は押さえばね83aと押さえローラ83bから構成されている。リール押さえ83の作用については第1のリール保持装置32Aの説明で述べているので省略する。
【0048】
図6および図8(b)において、第2のリール保持装置32Bのリールホルダ51B(一対のガイド板61)の前端部には連結フック94が設けられている。また、第2のリール保持装置32Bの後端部にはフック95が設けられている。連結フック94とフック95は一対のガイド板64に挟まれた位置でねじなどによってガイド板64に装着されている。フック95は台車31の後方支持バー49に係合されるものであり、後方支持バー49に搭載される部分である。連結フック94は第1のリール保持装置32Aの連結バー93に係合する。すなわち、第2のリール保持装置32Bは後方支持バー49と第1のリール保持装置32Aの連結バー93に支持された状態で台車31に装着される。
【0049】
第1のリール保持装置32Aおよび第2のリール保持装置32Bを台車31に装着する場合には、作業者は先ず、第1のリール保持装置32Aを台車31に装着する。第1のリール保持装置32Aを台車31に装着するときは、フック91を台車31の前方支持バー48に係合させるとともに、姿勢安定用ローラ92を台車31の連結バー46に後方から当接させる(図9)。第1のリール保持装置32Aの重心位置は前方支持バー48の直下よりも後方に位置しており、フック91を前方支持バー48に係合させ、姿勢安定用ローラ92を連結バー46に当接させた第1のリール保持装置32Aは、自重によって姿勢安定用ローラ92を連結バー46に押し付けた状態となるため、台車31に対して安定状態で支持された状態となる。
【0050】
上記のようにして第1のリール保持装置32Aを台車31に装着したら、作業者は、連結フック94を第1のリール保持装置32Aの連結バー93に上方から係合させるとともに、フック95を台車31の後方支持バー49に上方から係合させる(図10)。これにより第2のリール保持装置32Bは台車31に対して安定状態で支持された状態となる。この第2のリール保持装置32Bは一部が台車31(詳細には後方支持バー49)によって直接支持されるが、他の一部は台車31に装着された第1のリール保持装置32A(詳細には連結バー93)を介して間接的に台車31によって支持されるようになっている。
【0051】
図5および図6において、前方支持バー48と後方支持バー49は表面が滑らかな丸棒である。このため第1のリール保持装置32Aのフック91は前方支持バー48に係合した状態でX軸に沿ってスライド可能である。同様に、第2のリール保持装置32Bのフック95は後方支持バー49に係合した状態でX軸に沿ってスライド可能である。従って、第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32Bは、台車31に対してX軸に沿う方向にスライド自在である。よって、ベース体(台車31)は、部品供給ユニット22が複数並列する並列方向に複数のリール保持装置32を並べて支持するリール保持装置支持部(前方支持バー48と後方支持バー49)を含み、リール保持装置支持部はリール保持装置32を並列方向にスライド可能に支持するようになっている。このような構成により、第1のリール保持装置32Aや第2のリール保持装置32Bは台車31に装着された後であっても、スライドさせることによってX方向の位置を変更することができる。これにより作業者は、作業・点検・確認のために一時的にリール保持装置32の位置を変更したい場合でも、リール保持装置32を台車31から取り外す必要はなく、前方支持バー48や後方支持バー49に沿ってスライドさせるだけでよい。
【0052】
図3において、部品供給装置1Bのフィーダカート21はその中央部に、後方に開口した形状の受容空間21Sを有している。またフィーダカート21は、後部にX方向に延びた横桟部21Bを備えており、横桟部21Bの下面には、下方に突出して延びた左右一対の連結ピン21Pを備えている。
【0053】
キャリアテープ供給装置1Cを部品供給装置1Bのフィーダカート21に連結させる場合には、作業者は先ず、図11に示すように、キャリアテープ供給装置1Cをフィーダカート21の後方に位置させる。作業者は、キャリアテープ供給装置1Cをフィーダカート21の後方に位置させたら、キャリアテープ供給装置1Cをフィーダカート21に近づけていく(図12(a)→図12(b))。これによりキャリアテープ供給装置1Cの先頭部(左右の台車ベース41の先頭部)は、左右のアライメント部55の内面がフィーダカート21の外面によってガイドされる状態でフィーダカート21の内部に向かって進行していく。
【0054】
キャリアテープ供給装置1Cがフィーダカート21の内部に向かって進行していくと、キャリアテープ供給装置1Cの先頭部は左右のアライメント部55により、フィーダカート21に対して横方向(X方向)の位置決めがなされる。そして、キャリアテープ供給装置1Cが更に進行していくと、台車31の連結バー46がフィーダカート21の所定箇所に後方から当接して、前後方向(Y方向)の位置決めがなされる。
【0055】
台車31がフィーダカート21に対してY方向に位置決めがなされるとき、フィーダカート21に設けられた左右の連結ピン21Pが、キャリアテープ供給装置1Cに設けられた左右のチャック機構47それぞれの左右の把持部材47Sの間に割り込む。これにより左右の連結ピン21Pが左右のチャック機構47によってチャックされ(図13)、キャリアテープ供給装置1Cはフィーダカート21に対して連結された状態となる(図12(b))。
【0056】
キャリアテープ供給装置1Cがフィーダカート21に連結された状態では、図2に示すように、フィーダカート21の受容空間21S内に第1のリール保持装置32Aが入り込んだ状態となる。なお、このように連結ピン21Pがチャック機構47によってチャックされた状態から台車31をフィーダカート21から後方に引き離すと、連結ピン21Pによって左右の把持部材47Sが押し開かれ、チャックは解除されて台車31をフィーダカート21から分離させることができる。
【0057】
次に、図14(a),(b),(c)および図15(a),(b),(c)を用いて、第1のリール保持装置32AにリールRLを保持させる手順および保持させたリールRLを第1のリール保持装置32Aから排出させる手順について説明する。図14(a),(b),(c)および図15(a),(b),(c)では第1のリール保持装置32Aを例にしているが、第2のリール保持装置32Bについても同様の手順でリールRLを保持させることができ、またリールRLを排出させることができる。
【0058】
リールRLが保持されていない第1のリール保持装置32AにリールRLを保持させる場合には、先ず、カレントリールRL1となるリールRLをリールホルダ51Aの投入口71Aに挿入する(図14(a)中に示す矢印S)。そうするとリールRLは、第1状態の揺動部材52に装着された第1ローラ81aと第2ローラ81bによって支持された状態となる(図14(a))。このように、リールホルダ51Aは第1の位置H1AにリールRLを保持する。
【0059】
第1の位置に位置したリールRLは3つのローラ81(第1ローラ81a、第2ローラ81bおよび押さえローラ83b)によって外周が安定的に保持されるので、この状態からキャリアテープCTが引き出されたとしてもリールRLはその方向へ移動せず、その場で回転してキャリアテープCTを繰り出す。また、揺動部材52が第1状態のとき、第2ローラ81bと第3ローラ81cは移動経路WAに沿ってリールRLが移動するのを阻止する位置に位置している。
【0060】
リールRLが第1の位置H1Aに保持された状態から、そのリールRLを作業者がリールホルダ51Aの内部に押し込むと(図14(b)中に示す矢印P)、第2ローラ81bに外力が作用する。これにより揺動部材52がコイルばね82の弾性力に抗して前方下げ方向に揺動するとともに第2ローラ81bも移動する(図14(b))。すなわち、第2ローラ81bがリールRLの移動を妨げない位置に移動すると同時に揺動部材52が第1状態から第2状態に姿勢を変える。これによりリールRLは第2ローラ81bの上方を通過したところで自重によって第2ガイド部材63の傾斜面63M上に落下する(図14(c))。
【0061】
揺動部材52は、リールRLが第2ローラ81bの上方を通過したタイミングでコイルばね82の弾性力によって第2状態から第1状態に復帰する(図14(c))。この復帰に伴い、第3ローラ81cもリールRLが移動するのを阻止する位置に復帰する。このため、傾斜面63M上を転動して排出口72Aへ移動しようとするリールRLは復帰した第3ローラ81cに当接して停止する(図14(c))。
【0062】
このように第1の位置H1Aから移動経路WAに沿って移動させられたリールRLは、傾斜面63Mと第3ローラ81cに当接する第2の位置H2Aで保持される。第2の位置に位置したリールRLは傾斜面63Mと第3ローラ81cによって外周が安定的に支持されるので、この状態からキャリアテープCTが引き出されたとしてもリールRLはその方向へ移動せず、その場で回転してキャリアテープCTを繰り出す。
【0063】
上記のようにして第2の位置にリールRL(カレントリールRL1)が位置したら、次いで、作業者は、リールホルダ51Aの投入口71Aに新たなリールRL(補充リールRL2)を挿入する(図15(a)中に示す矢印S)。投入口71Aに挿入された補充リールRL2は、前述した要領で第1の位置に保持される(図15(a))。この状態では第2の位置にカレントリールRL1が保持され、第1の位置に補充リールRL2が保持された状態となる。
【0064】
作業者が補充リールRL2を前方に押し込むと、第2ローラ81bはリールRLの移動を妨げない位置に移動すると同時に揺動部材52は第1状態から第2状態に姿勢を変える。また、第3ローラ81cも第2ローラ81bの移動に連動してリールRLの移動を妨げない位置に移動する(図15(b))。これにより第3ローラ81cによって落下が阻止されていたカレントリールRL1は傾斜面63Mを転動して落下し、リールホルダ51Aの排出口72Aから排出される(図15(b))。
【0065】
また、補充リールRL2は、第2ローラ81bを通過したところで下方に落下して、カレントリールRL1が排出された第2の位置H2Aへ移動する。そして、復帰した第3ローラ81cによってその移動が阻止され(第2の位置に位置し)て(図15(c))、図14(c)と同じ状態となる。
【0066】
このように本実施の形態におけるリール保持装置32(第1のリール保持装置32A、第2のリール保持装置32B)は、投入口71(71A,71B)および投入口71よりも下方に位置してリールRLが排出される排出口72(72A,72B)を有し、投入口71付近の第1の位置H1(H1A,H1B)と第1の位置H1から排出口72へ至るリールRLの移動経路W(WA,WB)に位置する第2の位置H2(H2A,H2B)のそれぞれで1個のリールRLを保持可能なリールホルダ51(51A,51B)と、第1の位置H1に位置するリールRLの外周に当接してリールRLが第2の位置H2へ移動するのを阻止する第1当接部(第2ローラ81b)と、第2の位置H2に位置するリールRLが排出口72へ移動するのを阻止する第2当接部(第3ローラ81c)と、第1当接部(第2ローラ81b)と第2当接部(第3ローラ81c)を連動させることにより、第1当接部(第2ローラ81b)と第2当接部(第3ローラ81c)をリールRLの移動を阻止する位置から退避させる連動部80(揺動部材52、コイルばね82)を備えている。
【0067】
第3ローラ81cは連動部80によって第2ローラ81bの移動に連動してリールRLの移動を阻止する位置からの退避と復帰を行う。従って、本実施の形態におけるリール保持装置32は、第1の位置H1に位置するリールRLを第2の位置H2へ押し込む作業、すなわち「ワンアクション」で、第1の位置H1から第2の位置H2へのリールRLの移動と第2の位置H2からのリールRLの排出を行うことができるようになっている。
【0068】
このため作業者は、作業者から見てリールホルダ51の奥側の第2の位置に保持されているリールRLを排出させたい場合には、揺動部材52を揺動させるだけでよく、任意のタイミングでリールRLを回収することができる。図15(a)に示すように、第1の位置H1と第2の位置H2の双方にリールRLが保持されている場合であって、第2の位置H2に位置したリールRLだけを回収した場合には、第1の位置H1に位置したリールRLをリールホルダ51の内部側に押圧すればよいが、第1の位置H1に位置したリールRLも回収したい場合には、先ず、補充リールRL2を投入口71から後方に引き抜いた後、揺動部材52を第2状態にすればよい。
【0069】
ここで、第1のリール保持装置32Aが保持するリールRLと第2のリール保持装置32Bが保持するリールRLは、フィーダベース21FのX方向に隣り合わせて装着される2つの部品供給ユニット22にキャリアテープCTを繰り出すリールRLである。従って、例えば、第1のリール保持装置32Aによって保持されるリールRLがその前方に位置する部品供給ユニット22にキャリアテープCTを繰り出すものであれば、第2のリール保持装置32Bによって保持されるリールRLは、隣に位置する部品供給ユニット22にキャリアテープCTを繰り出すものとなる。
【0070】
本実施の形態では、図5に示すように、第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32Bの幅方向寸法Tは、1台の部品供給ユニット22の幅方向寸法U1よりも大きいが、フィーダベース21F上で隣り合わせて装着された2つの部品供給ユニット22の占有スペースの幅方向寸法U2以下になっている。従って、第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32BをキャリアテープCTの送り方向に直列に配置することにより、2つの部品供給ユニット22に必要な複数のリールRLを幅方向寸法U2内に配置することができる。このため、フィーダベース21Fに装着された全ての部品供給ユニット22に必要なリールRLを供給するキャリアテープ供給装置1Cの幅方向寸法を増大させる必要がなく、キャリアテープ供給装置1Cをコンパクトな構成とすることができる。
【0071】
図12(b)および図13に示すように、部品供給装置1Bのフィーダカート21にキャリアテープ供給装置1Cが連結された状態において、キャリアテープ供給装置1Cが備える2つのリール保持装置32(第1のリール保持装置32Aおよび第2のリール保持装置32B)にリールRLをセットして部品供給ユニット22が部品供給動作をできるようにする手順を説明する。この場合には、作業者は先ず、2つのリール保持装置にリールRLを保持させる。
【0072】
これには先ず、2つのリール保持装置32のリールホルダ51の投入口71にリールRLを挿入し、各リールホルダ51の第1の位置H1にリールRLを保持させる(図16)。各リールホルダ51の第1の位置H1にリールRLが保持されたら、作業者はそれぞれのリールRLからキャリアテープCTを引き出して、その先頭部を対応する部品供給ユニット22の後部のテープ挿入口22Gに挿入する(図17)。
【0073】
キャリアテープCTの先頭部が挿入された部品供給ユニット22は、そのキャリアテープCTの引き込みを開始する。これにより各リールホルダ51の第1の位置に保持されたリールRLはキャリアテープCTを通じて前方(部品供給ユニット22側)に引っ張られるようになる。リールRLは第1の位置H1で回転し、第1の位置H1から移動することなくキャリアテープCTを繰り出す。
【0074】
作業者は、先頭部を挿入したキャリアテープCTが部品供給ユニット22によって引き込まれたら、第1の位置H1に保持されたリールRLをリールホルダ51の奥側(前方)に押し込む(図14(b)に示すP参照)。これにより揺動部材52は図17の時計回り方向に揺動し(図18)、リールRLは第2の位置H2Aへ落下する。第2の位置H2のリールRLは第2ガイド部材63によって支持され、第3ローラ81cによって排出口72へ移動するのを阻止される。第2の位置H2に位置したリールRL(カレントリールRL1)は継続して部品供給ユニット22によってキャリアテープCTが引っ張られるが、そのリールRLは第2の位置H2で回転し、第2の位置H2から移動することなく、キャリアテープCTを繰り出す。
【0075】
作業者は、第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32Bのそれぞれにおいて、カレントリールRL1を第2の位置に位置させたら、第1のリール保持装置32Aと第2のリール保持装置32Bそれぞれのリールホルダ51の投入口71に新たなリールRL(補充リールRL2)を挿入する(図20)。これにより各リールホルダ51の第1の位置H1に補充リールRL2が保持されたら、作業者はそれぞれの補充リールRL2からキャリアテープCTを引き出して、その先頭部を対応する部品供給ユニット22の後部のテープ挿入口22Gに挿入する(図21)。
【0076】
部品供給ユニット22による部品BHの供給が進行してカレントリールRL1が部品切れになり、そのカレントリールRL1が使用済みのリールRLとなったら、部品供給ユニット22は引き込む対象を第1の位置H1に保持されている補充リールRL2から繰り出されるキャリアテープCTに切り替え、部品BHの供給を継続する(図22)。作業者は補充リールRL2を第1の位置H1へ移動させるとともに使用済みのリールRLを第2の位置H2から取り出す場合は、補充リールRL2を前方、すなわち第2の位置H2に向けて押し込む(図15(b)中に示す矢印P参照)。
【0077】
作業者が補充リールRL2を前方に押し込むと、揺動部材52はコイルばね82の弾性力に抗して揺動する(図23)。これにより第2ローラ81bの移動に連動して第3ローラ81cもリールRLの移動を妨げない位置に移動する。すると、第2の位置に保持されていた使用済みのリールRL(カレントリールRL1)は傾斜面63Mを転動して排出口72からリールホルダ51の外部に排出される(図23)。また、第1の位置に保持されていた補充リールRL2は落下して、第2の位置に移動する(図23)。補充リールRL2が第2の位置に位置した状態は、図19と同じ状態となる(但し第2の位置に位置した補充リールRL2は新たなカレントリールRL1となる)ので、以下、同様の操作を繰り返し実行することによって、部品供給ユニット22による部品供給作業を継続させることができる。
【0078】
このように、本実施の形態の部品搭載装置1が備えるリール保持装置32において、第1状態ではリールRLをリールホルダ51の第1の位置H1と第2の位置H2に保持するとともに第2ローラ81bと第3ローラ81cをリールRLの移動を阻止する位置に位置させ、第1状態から第2状態に変化すると第2ローラ81bと第3ローラ81cをリールRLの移動を阻止する位置から退避させる揺動部材52を備えている。すなわち、揺動部材52は、第2ローラ81bと第3ローラ81cを連動させる連動部材になっている。このため第2ローラ81bがリールRLに押されて移動すると第3ローラ81cもその移動に連動して移動する。これにより、第2ローラ81bと第3ローラ81cによって移動が制限されていたリールRLは移動可能な状態となり、第2の位置のリールRLは排出口72へ排出され、第1の位置H1のリールRLは第2の位置H2へ移動する。
【0079】
このように本実施の形態におけるリール保持装置32では、連動部材としてリールホルダ51内で揺動する揺動部材52を用いているので、少ない部品点数で第2ローラ81bと第3ローラ81cを連動させることができるようになっている。また、連動部材を含む連動部80は外力を受けて作動するため、作業者の意図するタイミングでリールRLの排出を行うことができる。従って、空になったリールRLに付された情報を利用する部品補充作業において、空になったリールRLを取り違える作業ミスを少なくすることができる。
【0080】
特許文献1に記載された従来のリール保持装置のように、キャリアテープを介してリールが支持される構成では、キャリアテープにリールの全重量が作用するため、リールから引き出されるキャリアテープの表面に多大な摩擦が作用して部品が破損したり、摩擦によって生じる静電気によって部品がダメージを受けたりするおそれがあった。また、キャリアテープを引き込む部品供給ユニットの送り用モータが過大な負荷によって故障が発生したり、耐用期間が短くなったりするおそれもあった。これに対し、本実施の形態におけるリール保持装置32では、リールRLを支持するローラ81はリールRLに巻き付けられたキャリアテープCTに接触してリールRLを支持するものではないので、キャリアテープCTにリールRLやキャリアテープCTの自重による摩擦が生じることがなく、キャリアテープCTを傷めるおそれがない。
【0081】
また、本実施の形態のキャリアテープ供給装置1Cにおいて、リール保持装置32はキャリアテープCTの送り方向(Y方向)に2つ並べられ、互いに連結された状態で台車31に装着されている。このため2つのリール保持装置32をキャリアテープCTの幅方向(X方向)に並べた場合よりも幅方向寸法T(図5)を小さくすることができ、フィーダベース21Fに装着される部品供給ユニット22の数が増大し、これに伴って保持するリールRLの数が増大した場合であっても、キャリアテープ供給装置1Cが大型化するのを防止できる。
【0082】
また、2つのリール保持装置32のうちの一方(第1のリール保持装置32A)は台車31によって支持されるが、2つのリール保持装置32のうちの他方(第2のリール保持装置32B)は一方のリール保持装置32である第1のリール保持装置32Aと台車31とによって支持される。すなわち第1のリール保持装置32Aは第2のリール保持装置32Bの一部を支持する支持部材として機能し、その分、台車31の構成を簡素化できるので、この面でもキャリアテープ供給装置1Cが大型化するのを防止できる。
【0083】
以上説明したように、本実施の形態におけるリール保持装置32(第1のリール保持装置32A、第2のリール保持装置32B)は、投入口71(71A,71B,71B)および投入口71よりも下方に位置してリールRLが排出される排出口72(72A,72B)を有し、投入口71付近の第1の位置H1(H1A,H1B)と第1の位置H1から排出口72へ至るリールRLの移動経路W(WA,WB)に位置する第2の位置H2(H2A,H2B)のそれぞれで1個のリールRLを保持可能なリールホルダ51(51A,51B)と、第1の位置H1に位置するリールRLの外周に当接してリールRLが第2の位置H2へ移動するのを阻止する第1当接部(第2ローラ81b)と、第2の位置H2に位置するリールRLが排出口72へ移動するのを阻止する第2当接部(第3ローラ81c)と、第1当接部(第2ローラ81b)と第2当接部(第3ローラ81c)を連動させることにより、第1当接部(第2ローラ81b)と第2当接部(第3ローラ81c)をリールRLの移動を阻止する位置から退避させる連動部(揺動部材52、コイルばね82)を備えている。
【0084】
第3ローラ81cは連動部によって第2ローラ81bの移動に連動してリールRLの移動を阻止する位置からの退避と復帰を行う。従って、本実施の形態におけるリール保持装置32は、第1の位置H1に位置するリールRLを第2の位置H2へ押し込む作業、すなわち「ワンアクション」で、第1の位置H1から第2の位置H2へのリールRLの移動と第2の位置H2からのリールRLの排出を行うことができるようになっている。
【0085】
また、連動部80を構成する連動部材に揺動部材52を用いることで、少ない部品点数でリールRLの保持と排出を行うことができるようになっている。しかも任意のタイミングでリールRLの排出を行うことができる。このため、部品照合を伴う部品補充作業においては、作業者の任意のタイミング(例えばリールRLを第1の位置H1から第2の位置H2へ移動させるタイミング)で空のリールRLを排出することができるので、部品照合に使用する空のリールRLを取り違える心配がない。
【0086】
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述したものに限定されず、種々の変形等が可能である。例えば、上述の実施の形態では、揺動部材52は全体としてほぼY字形状をしていたが、第1当接部(第2ローラ81b)と第2当接部(第3ローラ81c)を連動させてリールRLの移動を阻止する位置から退避させ得る形式であればよい。また、本実施の形態では連動部材の一例として揺動部材52を例に説明しているが、第1当接部(第2ローラ81b)と第2当接部(第3ローラ81c)を連動させてリールRLの移動を阻止する位置から退避させ得る機構であれば、揺動以外の運動を行う部材やリンクやカム等の構成要素を組み合わせたものでもよい。
【0087】
また、前述の実施の形態では、2つのリール保持装置32のうちの第1のリール保持装置32Aが台車31によって支持され、第2のリール保持装置32Bが第1のリール保持装置32Aと台車31とによって支持される構成となっていたが、第2のリール保持装置32Bが台車31によって支持され、第1のリール保持装置32Aが第2のリール保持装置32Bと台車31とによって支持される構成となっていてもよい。
【0088】
なお、本実施の形態におけるリール保持装置32や部品搭載装置1は、部品補充時に部品照合を必要としない運用の下でも利用することができるのは言うまでもなく、部品照合を必須構成要素とするものではない。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、リールに巻き付けられたキャリアテープを保持するリール保持装置およびそのリール保持装置に保持されたリールより繰り出されるキャリアテープから部品を取り出して基板に搭載する部品搭載装置で利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
1 部品搭載装置
1A 搭載装置本体部
1B 部品供給装置
1C キャリアテープ供給装置
12 作業ヘッド
22 部品供給ユニット
31 台車
32 リール保持装置
32A 第1のリール保持装置
32B 第2のリール保持装置
48 前方支持バー(リール保持装置装着部)
49 後方支持バー(リール保持装置装着部)
51,51A,51B リールホルダ
52 揺動部材(連動部材)
61,64 ガイド板
62 第1ガイド部材(ガイド部材)
63 第2ガイド部材(ガイド部材)
66 第3ガイド部材(ガイド部材)
71,71A,71B 投入口
72,72A,72B 排出口
80 連動部
81 ローラ
81a 第1ローラ
81b 第2ローラ(第1当接部)
81c 第3ローラ(第2当接部)
82 コイルばね(弾性部材)
83 リール押さえ
83a 押さえばね
83b 押さえローラ
H1,H1A,H1B 第1の位置
H2,H2A,H2B 第2の位置
RL リール
RL1 カレントリール
RL2 補充リール(補充用のリール)
CT キャリアテープ
BH 部品
図1
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