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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022184390
(43)【公開日】2022-12-13
(54)【発明の名称】電力量計
(51)【国際特許分類】
   G01R 22/06 20060101AFI20221206BHJP
   G01R 11/04 20060101ALI20221206BHJP
【FI】
G01R22/06 130D
G01R22/06 130H
G01R11/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021092204
(22)【出願日】2021-06-01
(71)【出願人】
【識別番号】309042071
【氏名又は名称】東光東芝メーターシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】良知 慎一
(57)【要約】
【課題】電力量計及び交換用電力量計として組み立て計量装置取付時に端子ブロックの異極端子間の短絡を防止する電力量計。
【解決手段】ベース4Aを備える計量装置と、通信装置と、計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともにベースに取付けるためのブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、計量装置、通信装置及び端子ブロックを覆うとともにベース4Aに取付けるためのカバー取付ねじを備えるカバー11とを有し、ベースに端子ブロックのブロック取付ねじを取付け可能なブロック取付部、通信装置を支える通信装置支え部、端子ブロックのねじ類をドライバーで操作するためのブロック用穴部とブロック用切欠部、カバーのカバー取付ねじを取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部を設け、計量装置と端子ブロックと通信装置とカバーを取付けて電力量計として組立可能であり、計量装置と通信装置とカバーを取付けて交換用電力量計としても組立可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともに前記ベースに取付けるためのブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うとともに前記ベースに取付けるためのカバー取付ねじを備えるカバーとを有し、
前記ベースに、前記端子ブロックの前記ブロック取付ねじを取付け可能なブロック取付部、前記通信装置を支える通信装置支え部、前記端子ブロックのねじ類をドライバーで操作するためのブロック用穴部とブロック用切欠部、前記カバーの前記カバー取付ねじを取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部を設け、
前記計量装置と前記端子ブロックと前記通信装置と前記カバーを取付けて電力量計として組立可能であり、前記計量装置と前記通信装置と前記カバーを取付けても交換用電力量計としても組立可能であることを特徴とする電力量計。
【請求項2】
ベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともに前記ベースに取付けるためのブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うとともに前記ベースに取付けるためのカバー取付ねじを備えるカバーとを有し、
前記ベースに、前記端子ブロックの前記ブロック取付ねじを取付けるブロック取付部、前記通信装置を支える通信装置支え部、前記端子ブロックのねじ類をドライバーで操作するためのブロック用穴部、前記カバーの前記カバー取付ねじを取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部、左右両側面にガイド部を設け、
前記計量装置と前記端子ブロックと前記通信装置と前記カバーを取付けて電力量計として組立てるとき、前記左右両側面の前記ガイド部の内側を前記端子ブロックの左右両側面に沿わせることで前記計量装置を垂直にスライドして前記端子ブロックに取付け可能であり、且つ前記計量装置と前記通信装置と前記カバーを取付けて交換用電力量計としても組立可能であることを特徴とする電力量計。
【請求項3】
前記ベースに爪部を有するスナップフィット構造の固定部を設け、
前記通信装置を前記ベースに取付けたとき、前記ベースの前記固定部の前記爪部が前記通信装置の表面に当接することで、前記通信装置を固定することを特徴とする請求項1又は2記載の電力量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力量計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電力量計は、計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、端子ブロック、カバーを有している。図7(a)~図7(d)は、従来の電力量計において、計量装置、端子ブロック、通信装置、カバーを組立てる手順を示した工程図である。
【0003】
図7(a)は、計量装置を端子ブロックに取付ける方向を示し、図7(b)は、計量装置に端子ブロックを取り付けた状態を示し、図7(c)は、計量装置に通信装置を取り付けた状態を示し、図7(d)は、端子ブロックにカバーを取り付けて完成した電力量計を示す。図8(a)、(b)は、従来の電力量計の分解図を示す。図9(a)は、従来の電力量計用通信装置の外観を示し、図9(b)は、通信装置に設けられた計量装置取付部24aを示す。
【0004】
計量装置は、図8(a)~図8(b)に示すように、電力量を表示する表示部1aと通信装置接続部1bと開閉検出部1cと導体接続部1dとセンサ接続部1eとベース取付部1fを有する回路部1、回路部1のセンサ接続部1eに接続するセンサ側回路接続部2aを有し電流を測定するセンサ部2、回路部1の導体接続部1dに接続して電源供給する導体側回路接続部3aと端子ブロックの端子9の端子側導体接続部9bと接続する導体側端子接続部3bを備えている導体3、通信装置接続部通し穴4aと通信装置取付部4bとブロック取付部4cと開閉検出部通し穴4dとケース取付部4eと導体通し穴4fと回路取付部4gを備えるベース4、それらを収納し、表示窓5aとケース側ベース取付部5bとケース防水用リブ収納部5cとケース防水用リブ5dとケース側固定ねじ取付部5eを備えているケース5で構成されている。
【0005】
通信装置は、図9(a)~図9(b)に示すように、計量装置接続部21a、計量装置取付部24aを有している。端子ブロックは、図8(a)~図8(b)に示すように、ブロック取付ねじ6、導体接続ねじ7、電線取付ねじ8、電線収納部9aと端子側導体接続部9bを備える端子9、ブロック側ベース取付部10aとカバー取付用雌ねじ部10bと電線通し穴10cと端子取付部10dとブロック側固定ねじ取付部10eとブロック防水用リブ収納部10fを備えるブロック10で構成されている。カバーは、図8(a)~図8(b)に示すように、検出用凸部11aとカバー防水用リブ11bを備えるカバー11とカバー取付ねじ12で構成されている。
【0006】
このように構成された計量装置、通信装置、端子ブロック、カバーを電力量計に組立てる手順を以下に記す。まず、図7(a)に示すように、計量装置を端子ブロックの上方に配置して下方に移動させると、図7(b)に示すように、計量装置を端子ブロックに篏合させた後、計量装置の導体側端子接続部3bを、端子ブロックの導体接続ねじ7で端子9の端子側導体接続部9bに固定し、計量装置のブロック取付部4cを、ブロック取付ねじ6で端子ブロックのブロック側ベース取付部10aに固定することで、計量装置を端子ブロックに取り付けることができる。
【0007】
このとき、ケース5のケース防水用リブ5dは、ブロック10のブロック防水用リブ収納部10fに収納される。その後、図7(c)に示すように、通信装置の計量装置取付部24aを、計量装置のベース4の通信装置取付部4bに嵌合させ、通信装置の計量装置接続部21aを、計量装置のベース4の通信装置接続部通し穴4aを通して、回路部1の通信装置接続部1bに接続することで、通信装置を計量装置に取付ける。
【0008】
その後、図7(d)に示すように、カバー11のカバー防水用リブをケース5のケース防水用リブ収納部に挿入し、カバー11に備えてあるカバー取付ねじ12を、ブロック10のカバー取付用雌ねじ部10bに取り付けることで、電力量計が組み立てられることになる。設置された端子ブロックを流用して計量装置を交換する場合、計量装置と通信装置とカバーを別々に用意する必要がある。
【0009】
参考として、端子台に接続されている電源側給電用導線および負荷側給電用導線を取り外す必要がなく、給電制御装置の着脱作業を容易かつ安全に行うことができる電力量計が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4991340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
計量装置と通信装置とカバーとを分離して持ち運ぶことは、不便であり、同時に電力量計を大量に輸送する時には、計量装置と通信装置とカバーとがバラバラになる可能性がある。計量装置と通信装置とは、1対1に組み合わられており、計量装置と通信装置とがバラバラになると、探し出す必要がある。
【0012】
また、単品でそれぞれを手で持ち運ぶときに、落下させて破損させる恐れがある。また、計量装置を端子ブロックに取り付ける際、計量装置の端子接続部が端子ブロックの異極端子間を短絡させる可能性がある。また、通信装置はカバーで押さえることで外れないようにしているが、ガタツキがあるため、輸送時の振動により破損する恐れがある。
【0013】
本発明は、計量装置と端子ブロックと通信装置とカバーを備えた電力量計として組み立てでき、且つ部品点数を増やすことなく計量装置と通信装置とカバーを備えた交換用電力量計として組み立てできることでコストダウンし、計量装置取付時に端子ブロックの異極端子間の短絡を防止し、輸送時に通信装置が破損しない電力量計を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1は、ベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともに前記ベースに取付けるためのブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うとともに前記ベースに取付けるためのカバー取付ねじを備えるカバーとを有し、前記ベースに、前記端子ブロックの前記ブロック取付ねじを取付け可能なブロック取付部、前記通信装置を支える通信装置支え部、前記端子ブロックのねじ類をドライバーで操作するためのブロック用穴部とブロック用切欠部、前記カバーの前記カバー取付ねじを取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部を設け、前記計量装置と前記端子ブロックと前記通信装置と前記カバーを取付けて電力量計として組立可能であり、前記計量装置と前記通信装置と前記カバーを取付けて交換用電力量計としても組立可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明は、ベースを備える計量装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ前記計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置と、前記計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともに前記ベースに取付けるためのブロック取付ねじを備える端子ブロックと、前記計量装置、前記通信装置及び前記端子ブロックを覆うとともに前記ベースに取付けるためのカバー取付ねじを備えるカバーとを有し、前記ベースに、前記端子ブロックの前記ブロック取付ねじを取付けるブロック取付部、前記通信装置を支える通信装置支え部、前記端子ブロックのねじ類をドライバーで操作するためのブロック用穴部、前記カバーの前記カバー取付ねじを取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部、左右両側面にガイド部を設け、前記計量装置と前記端子ブロックと前記通信装置と前記カバーを取付けて電力量計として組立てるとき、前記左右両側面の前記ガイド部の内側を前記端子ブロックの左右両側面に沿わせることで前記計量装置を垂直にスライドして前記端子ブロックに取付け可能であり、且つ前記計量装置と前記通信装置と前記カバーを取付けて交換用電力量計としても組立可能であることを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明は、前記ベースに爪部を有するスナップフィット構造の固定部を設け、前記通信装置を前記ベースに取付けたとき、前記ベースの前記固定部の前記爪部が前記通信装置の表面に当接することで、前記通信装置を固定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、交換用電力量計として端子ブロックを利用した場合に比べ、端子およびねじが不要になり、コストダウンすることができる。また、現行の端子ブロックも取付けることができるため、通常の電力量計としても利用することができる。
【0018】
請求項2の発明によれば、ベースの左右両側面のガイド部の内側の面を端子ブロックの左右両側面に沿わせることで計量装置を下方向に垂直に摺動して端子ブロックに取付けることができるため、計量装置の導体側端子接続部による端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる。
【0019】
請求項3の発明によれば、輸送時に通信装置が破損しないようにすることできる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1の実施形態に係る電力量計の組立斜視図である。
図2】本発明の第1の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。
図3】本発明の第2の実施形態に係る電力量計の組立斜視図である。
図4】本発明の第2の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。
図5】本発明の第3の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。
図6】本発明の第4の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。
図7】従来の電力量計の斜視図である。
図8】従来の電力量計の分解図である。
図9】従来の電力量計用通信装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態に係る電力量計について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力量計の組立斜視図である。図1(a)は、取り付けられた端子ブロックに計量装置を正面から取付ける方向を示し、図1(b)は、計量装置のベースの通信装置支え部の背面を端子ブロックの正面に当接させて、ブロック取付ねじをブロック用切欠部に通した状態を示し、図1(c)は、計量装置を下方に摺動して、ベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図1(d)は、計量装置のベースの通信装置支え部の上に通信装置を配置した状態を示す。
【0023】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。図2(a)は、背面から見た計量装置と端子ブロックと通信装置とカバーを取り付けた電力量計を示し、図2(b)は、背面から見た計量装置と通信装置とカバーを取り付けた交換用電力量計を示し、図2(c)は、ベースの詳細を示す図である。
【0024】
電力量計は、図1図2に示すように、ベース4Aを備える計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置23,24と、計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともにベース4Aに取付けるためのブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、計量装置、通信装置及び端子ブロックを覆うとともにベース4Aに取付けるためのカバー取付ねじ12を備えるカバー11とを有する。
【0025】
図2(c)に示すように、ベース4Aには、端子ブロックのブロック取付ねじ6を取付けるブロック取付部4Ac、通信装置を支える通信装置支え部4A1、端子ブロックのねじ類をドライバーで操作するためのブロック用穴部4A2とブロック用切欠部4A3、カバー11のカバー取付ねじ12を取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部4A4が設けられている。
【0026】
次に、このように構成された第1の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、取付ねじ6と導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、取付ねじ6のねじ頭とブロック10のブロック側ベース取付部10aの間に隙間がある状態、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0027】
次に、図1(a)に示すように、壁面に取り付けられた端子ブロックに計量装置を正面から取付ける。
【0028】
次に、図1(b)に示すように、計量装置のベース4Aの通信装置支え部4A1の背面を端子ブロックの正面に当接させて、ブロック取付ねじ6をブロック用切欠部4A3に通す。次に、図1(c)に示すように、計量装置を下方に摺動して、ベース4Aのブロック取付部4Acを端子ブロックのブロック取付ねじ6のねじ頭とブロック10のブロック側ベース取付部10aの間に挿入する。
【0029】
同時に、導体3の導体側端子接続部3bを導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に挿入する。
【0030】
そして、ドライバーでブロック取付ねじ6を締め付けて、ブロック取付部4Acをブロック側ベース取付部10aに固定し、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに接続することで、計量装置を端子ブロックに取付けることができる。
【0031】
ブロック用穴部4A2は、端子ブロックの導体接続ねじ7、電線取付ねじ8に対向する位置に配置され、ブロック用切欠部4A3は、ブロック取付ねじ6、ブロック側固定ねじ取付部に取付けられるねじに対向する位置に配置され、ブロック用穴部4A2とブロック用切欠部4A3を通して、端子ブロックのねじ類をドライバーで操作することができる。
【0032】
次に、図1(d)に示すように、ベース4Aの通信装置支え部4A1の上に通信装置を配置する。さらに、カバーをケースに篏合させて、ベース4Aのベース側カバー取付用雌ねじ部4A4にカバー11のカバー取付ねじ12を取付ける。即ち、図2(a)に示すように、計量装置と端子ブロックと通信装置とカバー11を取付けて電力量計として組立てることができる。
【0033】
また、図2(b)に示すように、端子ブロックを取り外して、計量装置と通信装置とカバーを取付けた交換用電力量計として組立てることもできる。
【0034】
このように第1の実施形態に係る電力量計によれば、交換用電力量計として端子ブロックを利用した場合に比べ、端子およびねじが不要になり、コストダウンすることができる。また、現行の端子ブロックも取付けることができるため、通常の電力量計としても利用することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計の組立斜視図である。図3(a)は、取り付けられた端子ブロックに計量装置を正面から取付ける方向を示し、図3(b)は、計量装置のベースの通信装置支え部の背面を端子ブロックの正面に当接させて、ブロック取付ねじをブロック用穴部に通した状態を示し、図3(c)は、計量装置を下方に摺動して、ベースのブロック取付部をブロック取付ねじに取り付けた状態を示し、図3(d)は、計量装置のベースの通信装置支え部の上に通信装置を配置した状態を示す。
【0036】
図4は、本発明の第2の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。図4(a)は、背面から見た計量装置と端子ブロックと通信装置とカバーを取り付けた電力量計を示し、図4(b)は、背面から見た計量装置と通信装置とカバーを取り付けた交換用電力量計を示し、図4(c)は、ベースの詳細を示す図である。
【0037】
電力量計は、図3図4に示すように、ベース4Bを備える計量装置と、計量装置に取り付けられ且つ計量装置で計量された電力量を外部に送信する通信装置23,24と、計量装置に取り付けられ且つ電線と接続するとともにベース4Bに取付けるためのブロック取付ねじ6を備える端子ブロックと、計量装置、通信装置及び端子ブロックを覆うとともにベース4Bに取付けるためのカバー取付ねじ12を備えるカバー11とを有する。
【0038】
図4(c)に示すように、ベース4Bには、端子ブロックのブロック取付ねじ6を取付けるブロック取付部4Bc、通信装置を支える通信装置支え部4B1、端子ブロックのねじ類をドライバーで操作できるブロック用穴部4B2、カバー11のカバー取付ねじ12を取付けるベース側カバー取付用雌ねじ部4B4、ベース4Bの左右両側面にガイド部4B5が設けられている。
【0039】
次に、このように構成された第2の実施形態の電力量計の動作を説明する。まず、取付ねじ6と導体接続ねじ7をドライバーで緩めて、取付ねじ6のねじ頭とブロック10のブロック側ベース取付部10aの間に隙間がある状態、導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に隙間がある状態にする。
【0040】
次に、図3(a)に示すように、壁面に取り付けられた端子ブロックに計量装置を正面から取付ける。
【0041】
次に、図3(b)に示すように、計量装置のベース4Bの通信装置支え部4B1の背面を端子ブロックの正面に当接させて、ブロック取付ねじ6をブロック用穴部4B2に通す。同時に、ベース4Bの左右両側面のガイド部4B5の内側の面が端子ブロックの左右両側面に対向する。
【0042】
次に、図3(c)に示すように、計量装置を下方に摺動して、ベース4Bのブロック取付部4Bcを端子ブロックのブロック取付ねじ6のねじ頭とブロック10のブロック側ベース取付部10aの間に挿入する。このとき、ベース4Bの左右両側面のガイド部4B5の内側の面が端子ブロックの左右両側面の沿うため、計量装置を下方向に垂直に摺動することができる。
【0043】
同時に、導体3の導体側端子接続部3bを導体接続ねじ7のねじ頭と端子側導体接続部9bの間に挿入する。
【0044】
そして、ドライバーでブロック取付ねじ6を締め付けて、ブロック取付部4Bcをブロック側ベース取付部10aに固定し、ドライバーで導体接続ねじ7を締め付けて、導体側端子接続部3bを端子側導体接続部9bに接続することで、計量装置を端子ブロックに取付けることができる。
【0045】
ブロック用穴部4B2は、端子ブロックの導体接続ねじ7、電線取付ねじ8、ブロック取付ねじ6、ブロック側固定ねじ取付部に取付けられるねじに対向する位置に配置され、ブロック用穴部4B2を通して、端子ブロックのねじ類をドライバーで操作することができる。
【0046】
次に、図3(d)に示すように、ベース4Bの通信装置支え部4B1の上に通信装置を配置する。さらに、カバーをケースに篏合させて、ベース4Bのベース側カバー取付用雌ねじ部4B4にカバー11のカバー取付ねじ12を取付ける。即ち、図4(a)に示すように、計量装置と端子ブロックと通信装置とカバー11を取付けて電力量計として組立てることができる。
【0047】
また、図4(b)に示すように、端子ブロックを取り外して、計量装置と通信装置とカバーを取付けた交換用電力量計として組立てることもできる。
【0048】
このように第2の実施形態に係る電力量計によれば、ベース4Bの左右両側面のガイド部4B5の内側の面を端子ブロックの左右両側面に沿わせることで、計量装置を下方向に垂直に摺動して端子ブロックに取付けることができるため、計量装置の導体側端子接続部3bによる端子ブロックの異極端子間の短絡を防止することができる。
【0049】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。図5(a)は、計量装置のベースを端子ブロックに取り付けた斜視図を示し、図5(b)は、計量装置のベースの通信装置支え部の上に通信装置を配置した斜視図を示し、図5(c)は、ベースの斜視図である。
【0050】
電力量計は、図1に示す電力量計にさらに、図5に示すように、ベース4Cに爪部4C6を有するスナップフィット構造の固定部4C7を設けている。
【0051】
このように構成された第3の実施形態の電力量計によれば、図5(b)に示すように、通信装置の計量装置取付部24aを、計量装置のベース4Cの通信装置取付部4Cbに嵌合させ、通信装置をベース4Cに取付けたとき、ベース4Cの固定部4C7の爪部4C6が通信装置の表面に当接することで、通信装置をベース4Cに固定することができる。従って、輸送時に通信装置が破損しないようにすることできる。
【0052】
なお、爪部4C6を有するスナップフィット構造の固定部4C7は、ベース4Cに複数個設けても良い。
【0053】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る電力量計の組立斜視図とベースの斜視図である。図6(a)は、ベースを端子ブロックに取り付けた斜視図を示し、図6(b)は、計量装置のベースの通信装置支え部の上に通信装置を配置した斜視図を示し、図6(c)は、ベースの斜視図である。
【0054】
電力量計は、図3に示す電力量計にさらに、図6に示すように、ベース4Dに爪部4D6を有するスナップフィット構造の固定部4D7を設けている。
【0055】
このように構成された第4の実施形態の電力量計によれば、図6(b)に示すように、通信装置の計量装置取付部24aを、計量装置のベース4Dの通信装置取付部4Dbに嵌合させ、通信装置をベース4Dに取付けたとき、ベース4Dの固定部4D7の爪部4D6が通信装置の表面に当接することで、通信装置をベース4Dに固定することができる。従って、輸送時に通信装置が破損しないようにすることできる。
【0056】
なお、爪部4D6を有するスナップフィット構造の固定部4D7は、ベース4Dに複数個設けても良い。
【符号の説明】
【0057】
1 回路部
1a 表示部
1b 通信装置接続部
1c 開閉検出部
1d 導体接続部
1e センサ接続部
1f ベース取付部
2 センサ部
2a センサ側回路接続部
3 導体
3a 導体側回路接続部
3b 導体側端子接続部
4,4A,4B,4C,4D ベース
4a,4Aa,4Ba,4Ca,4Da 通信装置接続部通し穴
4b,4Ab,4Bb,4Cb,4Db 通信装置取付部
4c,4Ac,4Bc,4Cc,4Dc ブロック取付部
4d,4Ad,4Bd,4Cd,4Dd 開閉検出部通し穴
4e,4Ae,4Be,4Ce,4De ケース取付部
4f,4Af,4Bf,4Cf,4Df 導体通し穴
4g,4Ag,4Bg,4Cg,4Dg 回路取付部
4A1,4B1,4C1,4D1 通信装置支え部
4A2,4B2,4C2,4D2 ブロック用穴部
4A3,4C3 ブロック用切欠部
4A4,4B4,4C4,4D4 ベース側カバー取付用雌ねじ部
4B5,4D5 ガイド部
4C6,4D6 爪部
4C7,4D7 固定部
5 ケース
5a 表示窓
5b ケース側ベース取付部
5c ケース防水用リブ収納部
5d ケース防水用リブ
5e ケース側固定ねじ取付部
6 ブロック取付ねじ
7 導体接続ねじ
8 電線取付ねじ
9 端子
9a 電線収納部
9b 端子側導体接続部
10 ブロック
10a ブロック側ベース取付部
10b カバー取付用雌ねじ部
10c 電線通し穴
10d 端子取付部
10e ブロック側固定ねじ取付部
10f ブロック防水用リブ収納部
11 カバー
11a 検出用凸部
11b カバー防水用リブ
12 カバー取付ねじ
21 ケーブル
21a 計量装置接続部
22 LED導光部
23 上ケース
24 下ケース
24a 計量装置取付部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9